JP2008089569A - 超音波センサ及び障害物検出装置 - Google Patents

超音波センサ及び障害物検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】見栄えを向上し、且つ、耐衝撃性を低下させずに広範囲で位相差による方位検出が可能な超音波センサ及び障害物検出装置を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの送信用の圧電振動子110と、複数の受信用の圧電振動子110と、圧電振動子110が底面部121の内面122に接触固定された筐体120と、一方の開口端133がバンパ10に形成された貫通孔13を介して外部に露出され、車両外部と外面123との間で超音波を誘導する導波管130とを備える超音波センサ100であって、管部132は、少なくとも受信用の圧電振動子110に対応して複数設けられ、開口端133の開口面積が外面123の面積よりも小さく、開口端133の開口間隔dが外面123の間隔Dよりも狭く、それぞれの長さが、バンパ10における反射波の位相差を互いに保って外面123に伝達する長さに設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、受信用の圧電振動子を複数備える超音波センサ、及び、超音波センサを用いて障害物を検出する障害物検出装置に関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、受信用の圧電振動子を複数備える超音波センサが知られている。
特許文献1に示される超音波センサは、少なくとも1つの送波用圧電素子と少なくとも2つの受波用圧電素子を含む複数の圧電素子と、当該圧電素子を収納する1つの振動ケースとを有している。そして、振動ケースには、その入出射面に沿った底面を有する複数の収納凹部が併設され、対応する収納凹部の底面に圧電素子がそれぞれ接触配置されている。また、振動ケースの、送波用圧電素子の収納された収納凹部と受波用圧電素子の収納された収納凹部との間の部位に、仕切り凹部が設けられている。
特開2004−253911号公報
ところで、障害物の方位を検出する方法としては、各受波用圧電素子の受信信号の位相差に基づいて検出する方法が、各各受波用圧電素子の受信信号の時間差に基づいて検出する方法よりも精度良く検出できることが知られている。例えば超音波の周波数を40kHz(波長λ8.5mm)とすると、超音波センサに必要な振動面(圧電素子の振動及び/又は反射波によって振動する面であり、収納凹部の底面の裏面とほぼ等しい)の大きさは、振動板(圧電素子が接触配置された振動ケースの部分)の剛性(飛び石等に対する耐衝撃性)を考えると10mm程度が一般的である。また、隣り合う振動面は音響学的に分離されていることが好ましい。したがって、特許文献1に示される超音波センサの場合、入出射面に沿う方向において、隣り合う受波用圧電素子にそれぞれ対応する振動面間の距離(中心間の距離)は10mmを超える値となり、超音波の波長λを超えてしまう。すなわち、複数の受波用圧電素子の位相差に基づいて障害物の方位を検出しようとしても、広範囲(例えば路面に水平な方向の±90度(振動面を中心とした180度)の範囲(広範囲)を検出することができず、狭い範囲しか検出することができない。これに対し、振動面を小さくして広範囲を検出できるようにすることも考えられるが、周波数を維持するためには振動板の厚さを薄くしなければならず、振動板の剛性が低下するので耐衝撃性を確保することが困難である。
また、特許文献1に示される超音波センサを例えば車両のバンパに取り付けるとすると、少なくとも振動ケースの、収納凹部の底面の裏面及び各収納凹部の間の部位を含む入出射面が、バンパに設けられた貫通孔を介して車両外部に露出することとなる。すなわち、外部に露出する部位が大きく、見栄え上好ましくない。
本発明は上記問題点に鑑み、見栄えを向上し、且つ、耐衝撃性を低下させずに広範囲で位相差による方位検出が可能な超音波センサ及び障害物検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に請求項1に記載の超音波センサは、移動体の外部に、送信波として超音波を送信する少なくとも1つの送信用の圧電振動子と、送信波の障害物による反射波を受信して、反射波の強度に応じた受信信号を出力する複数の受信用の圧電振動子と、圧電振動子をそれぞれ収容するものであって、圧電振動子が底面部の内面に接触固定され、底面部の外面が振動面とされる筐体と、一方の開口端が移動体の被取り付け部に形成された貫通孔を介して外部に露出され、移動体の外部と移動体の内部に配置された振動面との間で超音波を誘導する導波管と、を備え、導波管は、少なくとも受信用の圧電振動子に対応して複数設けられ、開口端の開口面積が振動面の面積よりも小さく、隣接する開口端の開口間隔が隣接する振動面の間隔よりも狭く、反射波が被取り付け部での互いの位相差を保って振動面に伝達される長さにそれぞれ設定されていることを特徴とする。
このように本発明によれば、 筐体の振動面を移動体の被取り付け部における送受信面とするのではなく、被取り付け部と筐体の間に超音波を誘導する導波管を少なくとも受信用の圧電振動子に対応して複数設けることで、導波管の一方の開口端の開口面を送受信面としている。また、導波管の開口端の開口面積を振動面の面積よりも小さくし、導波管の隣接する開口端の開口間隔を隣接する振動面の間隔よりも狭くしている。このような導波管を採用することにより、移動体の被取り付け部から外部に露出する超音波センサの露出部位を従来よりも小さくし、見栄え(意匠性)を向上することができる。
また、導波管のそれぞれの長さを、反射波が被取り付け部での互いの位相差を保って振動面に伝達される長さに設定(1つの導波管の長さに対して、他の導波管の長さを、同一又はnλ(n:正の整数、λ:超音波の波長)ずらした長さに設定)しているので、位相差による方位検出が可能である。また、導波管の隣接する開口端の開口間隔を隣接する振動面の間隔よりも狭くしているので、従来よりも広範囲で位相差による方位検出を行うことができる。さらに、導波管の一方の開口端の開口面を送受信面としているので、当該センサを用いれば、耐衝撃性を低下させずに広範囲で位相差による方位検出を行うことが可能である。
請求項2に記載のように、少なくとも1つの導波管において、被取り付け部側の開口端の開口面積を、振動面側の開口端の開口面積よりも小さくした構成としても良い。これによれば、特に反射波(受信波)を、被取り付け部側の開口端から振動面まで効率よく伝達させることができる。また、見栄え(意匠性)をより向上することができる。
また、請求項3に記載のように、少なくとも1つの導波管において、被取り付け部側の開口端の開口面積を、振動面側の開口端の開口面積よりも大きくした構成としても良い。これによれば、特に送信波を、振動面から被取り付け部側の開口端まで効率よく伝達させることができる。
さらには、請求項4に記載のように、少なくとも1つの導波管において、被取り付け部側の開口端と振動面側の開口端との間の断面形状及び断面積がそれぞれ一定とされた構成としても良い。これによれば、送信波又は反射波を、振動面と被取り付け部側の開口端との間で効率よく伝達させることができる。
請求項5に記載のように、複数の圧電振動子のうち、少なくとも1つが送信用と受信用を兼ねた構成としても良い。これによれば、圧電振動子の個数を低減し、コストを低減することができる。また、センサの体格を小型化することができる。
請求項6に記載のように、複数の導波管の長さが全て等しく設定された構成としても良い。これによれば、センサの体格を小型化することができる。
請求項7に記載のように、導波管の開口端が被取り付け部の外部側と面一とされた構成としても良い。これによれば、見栄え(意匠性)をより向上することができる。
請求項8に記載のように、隣接する開口端の開口間隔が、超音波の波長に対して半波長以下とされた構成とすることが好ましい。これによれば、振動面の中心軸に対して±90度以上の広範囲を検出することが可能となる。例えば移動体の被取り付け部が平面であれば、受信用の圧電素子の配列方向においてほぼ全域を方位検出のエリアとすることができる。また、サイドローブ(副極)を互いに打ち消しあい、障害物の誤検出を低減乃至防止することができる。
複数の導波管の開口端は、請求項9に記載のように、開口形状及び大きさが全て等しく設定されても良いし、請求項10に記載のように、開口形状が複数(少なくとも1つが他とは異なる)に設定されても良い。請求項9に記載の構成によれば、サイドローブ(副極)をきれいに打ち消すことができる。したがって、合成指向性を制御しやすい。また、請求項10に記載の構成によれば、開口形状に応じて指向性を切り替えることができる。
請求項11に記載のように、開口端の開口形状が、開口面の直交する2軸方向において長さが異なる形状とされた構成としても良い。これによれば、開口面の直交する2軸方向において、指向性を異なるものとする(偏指向性を持たせる)ことができる。
請求項12に記載のように、圧電振動子として送信用を2つ以上有し、複数の送信用の圧電振動子から、同時に超音波が送信される構成としても良い。これによれば、送信用の圧電振動子を1つ有する構成に比べて音圧を稼ぐことができるので、指向性を狭くし、検出距離を長くすることができる。また、複数の送信用の圧電振動子に対しても導波管が設けられ、請求項8に記載の構成とすると、サイドローブ(副極)を互いに打ち消しあい、指向性をより狭めることができる。
請求項13に記載のように、被取り付け部側の開口端の開口下部位置が、振動面側の開口端の開口下部位置よりも、重力方向において下方とされた構成とすると良い。これによれば、異物の導波管内への侵入や導波管への付着を低減することができる。
請求項14に記載のように、導波管の管状内部が、移動体の外部雰囲気と筐体の底面部との間の音響インピーダンスを有する音響整合部材によって満たされた構成とすると良い。これによれば、音響インピーダンス差に基づく超音波の反射ロスを低減し、検出感度を向上することができる。また、異物の導波管内への侵入や導波管への付着を低減乃至防ぐことができるので、異物による誤検出を低減し、耐衝撃性を向上することができる。
請求項15に記載のように、導波管が、受信用の圧電振動子に対応して複数に分離された構成とすると良い。これによれば、導波管の間で伝達される不要振動を低減することができる。なお、請求項16に記載のように、分離された複数の導波管の間に、導波管を構成する材料とは音響インピーダンスの異なる不要振動低減部材が配置された構成とすると、不要振動を効果的に低減することができる。
請求項1〜16いずれか1項に記載の発明は、請求項17に記載のように、移動体が車両であり、超音波センサが車両のバンパ又はボディに取り付けられた構成に対して好適である。
また、請求項1〜17いずれか1項に記載の超音波センサは、請求項18に記載のように、複数の受信用の圧電振動子の受信信号の位相差に基づいて、障害物の方位を検出することを特徴とする障害物検出装置の構成要素として好適である。すなわち、上述した構成の超音波センサを備えた障害物検出装置は、上述した各効果に基づいて、広範囲で位相差による方位検出を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る超音波センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。図2は、図1(b)における筐体周囲の拡大断面図である。なお、図1(a),(b)においては、超音波センサを移動体の被取り付け部に取り付けた状態を図示しており、図1(a)は、移動体の外部から見た平面図である。
本実施形態においては、超音波センサ及び当該センサを含む障害物検出装置が、移動体としての車両に用いられる例について説明する。具体的には、図1(a),(b)に示すように、超音波センサ100は、車両の周囲に存在する障害物を検出できるように、例えば車両の前方、後方、或いは四隅側のバンパやボディ(図1(a),(b)においてはバンパ10)に取り付けられている。
図1(a),(b)に示すように、超音波センサ100は、主として、複数の圧電振動子110、圧電振動子110などを収容する筐体120、車両の外部と圧電振動子110との間で超音波を誘導する導波管130などから構成されている。
圧電振動子110は、チタン酸バリウムやPZT等の圧電セラミックスを焼結体とし、電圧を印加して振動を発生させるものであり、例えば円板状に形成されている。本実施形態においては、路面に対して水平方向(図1(a)に示すx方向)に2個、垂直方向(図1(a)に示すy方向)に2個の計4個の圧電振動子110が1つの超音波センサ100として含まれている。また、4個の圧電振動子110のそれぞれが、車両外部に送信波として超音波を送信する送信用振動子と、車両外部に存在する障害物の反射波を受信して、反射波の強度に応じた受信信号を出力する受信用振動子を兼ねる構成となっている。このように、複数の圧電振動子110のうち、少なくとも1つが送信用と受信用を兼ねた構成とすると、圧電振動子110の個数を低減し、コストを低減することができる。また、超音波センサ100の体格を小型化することができる。
また、本実施形態においては、複数の圧電振動子110から、同時に超音波が送信されるように構成されている。このように、送信用の圧電振動子110を2つ以上有し、複数の圧電振動子110から、同時に超音波が送信される構成とすると、送信用の圧電振動子110を1つ有する構成に比べて音圧を稼ぐことができる。すなわち、指向性を狭くし、検出距離を長くすることができる。
圧電振動子110の表面には電極(図示略)が形成され、当該電極にリード111が電気的に接続されている。本実施形態においては、図2に示すように、一方のリード111が電極と電気的に接続された筐体120の内面に接続されている。そして、リード111は、圧電振動子110を振動させて超音波を発生するための駆動信号を出力したり、圧電振動子110に超音波が伝達されて、圧電振動子110に歪みが生じた場合に、圧電効果によって生じる電圧信号を入力する処理回路が形成された回路基板(図示略)と電気的に接続されている。すなわち、超音波センサ100は、当該超音波センサ100を含む障害物検出装置の一部として構成されており、障害物検出装置は、超音波の送信から受信までの時間に基づいて、車両の周囲に存在する障害物までの距離を算出するとともに、複数の圧電振動子110からの受信信号の位相差に基づいて、障害物の方位を算出することができる。
筐体120は、それぞれ1つの圧電振動子110を収容すべく、例えばアルミニウムや合成樹脂(本実施形態においてはアルミニウム)を構成材料として、有底筒状に設けられている。そして、図2に示すように、底面部121の内面122に圧電振動子110が設置(例えば固着)されている。すなわち、圧電振動子110の配置された底面部121が振動板としての役割を果たし、底面部121の外面123(内面122の裏面)が振動面となっている。なお、本実施形態においては、振動面としての外面123が、図1(a)に破線で示すように、バンパ10の平面方向(路面に沿う方向)において円形とされている。
また、圧電振動子110の周囲には、図2に示すように、内面122に面する面を除いて吸音材112が配置されている。この吸音材112は、圧電振動子110が伸縮し、筐体120の底面部121が振動することによって筐体120内に放射される超音波を吸収するためのものであり、例えばシリコンスポンジ等の吸音性能に優れた材質よって構成されている。そして、吸音材112上に封止材113が配置され、この封止材113によって筐体120内が気密に封止されている。
導波管130は、車両外部と車両内部(バンパ10の内面11側)に配置された圧電振動子110(振動面としての外面123)との間で超音波を誘導する(本実施形態においては、送信波を外面123から車両外部へ導くとともに、反射波を外面123まで導く)ように構成されている。本実施形態に係る導波管130は、同一の基材131に対して複数の管部132が形成されてなる。この管部132が、特許請求の範囲に記載の導波管に相当する。管部132の一方の開口端133は、図1(b)に示すように、基材131の一面に開口しており、バンパ10に取り付けられた状態で、バンパ10の貫通孔13を介して車両外部に露出している。また、他方の開口端136は、基材131の開口端133形成面の対向面側に形成された固定用溝134に連結されている。この固定用溝134は、圧電振動子110を含む筐体120が固定される溝であり、固定用溝134に筐体120が固定された状態で、管部132の開口端136は、外面123との間に若干の隙間をもって開口端133側に配置された状態となっている。このように、管部132において、開口端133が特許請求の範囲に記載の被取り付け部側の開口端となっており、開口端136が振動面側の開口端となっている。
導波管130(基材131)の構成材料としては、車両外部及び管部132内の媒体(空気)との音響インピーダンスの差が大きく(例えば1×10以上)、管部132を構成する基材131の壁面で超音波を効率よく反射できるものであれば採用することができる。音響学的に好ましくは、筐体120と異なる材料とすると良い。具体的には、金属材料、樹脂材料、ゴム等を採用することができる。本実施形態に示すように、複数の導波管(管部132)が一体化される構成においては、樹脂材料を選択すると形成が容易である。
複数の管部132(換言すれば導波管)は、図1(a)に示すように、それぞれの開口端133の開口面積が、対応する振動面としての外面123の面積よりも小さくなるように設定されている。本実施形態においては、上述の条件を満たしつつ、開口端133がすべて、形状及び大きさの等しい円形状とされており、対応する複数の外面123も、形状及び大きさが等しく設定されている。また、全ての管部132において、振動面側の開口端136の開口面積が振動面(外面123)と略同一とされ、バンパ10側の開口端133の開口面積が、開口端136の開口面積よりも小さくされている。そして、全ての管部132において、バンパ10側の開口端133と振動面(外面123)側の開口端136との間の断面形状が円形状とされ、その円断面の面積(管径)が開口端133から開口端136(振動面)に向けて大きくなっている。
また、図1(a)に示すように、隣接する開口端133間の開口間隔d(dx、dy)が、隣接する外面123間の対応する間隔D(Dx,Dy)よりも狭く設定されている。本実施形態においては、上述の条件を満たしつつ、路面に対して水平方向(図1(a)に示すx方向)と垂直方向(図1(a)に示すy方向)の開口間隔d(dx、dy)が等しく設定されている。また、開口間隔dが、超音波の波長に対して半波長以下(本実施形態においては半波長)とされている。
さらには、障害物による反射波が、バンパ10(超音波の送受信面)での互いの位相差を保って振動面としての外面123に伝達されるように、それぞれの管部132の長さ(開口端133から外面123までの距離)が設定されている。なお、互いの位相差を保って伝達されるには、1つの管部132の長さをLとすると、他の管部132の長さが、Lと同一又はL+nλ(n:正の整数、λ:超音波の波長)ずらした長さに設定されていれば良い。本実施形態においては、複数の管部132の長さが全て等しく設定されている。
このように構成される導波管130は、圧電振動子110を含む筐体120が固定用溝134に固定された状態で、バンパ10に固定されている。本実施形態においては、開口部133を含む基材131の一部がバンパ10の貫通孔13に挿入され、バンパ10の内面11と対向する基材131の部位が内面11に対して接着固定されている。そして、この固定状態で、開口端133(基材131の一面)がバンパ10の外面12と面一とされている。なお、圧電振動子110を含む筐体120は、振動面としての外面123が開口端133側となるように、対応する固定用溝134に、振動吸収部材124を介してそれぞれ固定されている。すなわち、振動板としての底面部121は、導波管130を構成する基材131(管部132の開口端136)とは直接接触しておらず、基材131が底面部121の振動を抑制しないようになっている。振動吸収部材124は、筐体120(底面部121)と導波管130(基材131)との間で伝達される不要振動を低減するためのものであり、例えばシリコン製ゴムやポリウレタン等によって構成されている。なお、図1(a),(b)に示す符号135は、基材131の外面である。
このように本実施形態に係る超音波センサ100及び当該超音波センサ100を含む障害物検出装置によれば、筐体120の振動面(外面123)を車両のバンパ10における送受信面とするのではなく、バンパ10と外面123(圧電振動子110)との間で超音波を誘導する管部132(導波管)を圧電振動子110に対応して複数設けることで、管部132の開口端133の開口面を送受信面としている。また、管部132の開口端133の開口面積を振動面(外面123)の面積よりも小さくし、隣接する開口端133の開口間隔d(dx、dy)を隣接する振動面(外面123)の間隔D(Dx,Dy)よりも狭くしている。したがって、車両のバンパ10から外部に露出する超音波センサ100の露出部分を従来よりも小さくし、見栄え(意匠性)を向上することができる。特に本実施形態においては、バンパ10側の開口端133の開口面積を、開口端136の開口面積よりも小さくしているので、これにより見栄えをより向上することができる。
また、管部132のそれぞれの長さを、反射波が、バンパ10での互いの位相差を保って振動面(外面123)に伝達される長さに設定しているので、位相差による方位検出が可能である。特に本実施形態においては、複数の管部132の長さを全て等しくしているので、センサの体格を小型化することができる。さらに、隣接する開口端133の開口間隔dを隣接する振動面(外面123)の間隔Dよりも狭くしているので、従来よりも広範囲で位相差による方位検出を行うことができる。特に開口端133の開口間隔dを、超音波の波長に対して半波長以下としているので、振動面(外面123)の中心軸に対して±90度以上の広範囲において障害物の方位を検出することが可能である。このような構成とすると、バンパ10のように、超音波センサ100が固定される被取り付け部が平面においては、複数の圧電振動子110(受信用)の配列方向のほぼ全域を方位検出のエリアとすることができる。また、サイドローブ(副極)を互いに打ち消しあい、障害物の方位誤検出を低減乃至防止することができる。このように、導波管130を用いることで、開口端133の開口面を送受信面としているので、筐体120の剛性を低下させることなく(すなわち飛び石等に対する耐衝撃性を低下させることなく)、広範囲で位相差による方位検出を行うことが可能である。
また、管部132の開口端133の開口面を送受信面としているので、筐体120の振動面(外面123)への異物の衝突を低減することができる。すなわち、異物(特に飛び石)の衝突によって、筐体120の底面部121や圧電振動子110が破損する危険性を低減(超音波センサ100として耐衝撃性を向上)することができる。
また、本実施形態においては、送信機能を有する圧電振動子110を複数備え、送信用の複数の圧電振動子110から、同時に超音波が送信される例を示した。これによれば、送信用の圧電振動子110を1つ有する構成に比べて音圧を稼ぐことができるので、指向性を狭くし、検出距離を長くすることができる。
また、それぞれの圧電振動子110が、送信用の機能と受信用の機能を兼ねる例を示した。しかしながら、送信機能又は受信機能のみを有する圧電振動子110を備える構成としても良い。導波管130は、少なくとも受信用の圧電振動子110に対応して配置されれば良い。本実施形態に示したように、送信用の圧電振動子110(本実施形態においては送受信兼用)に対しても導波管130が配置されると、開口端133の形状及び大きさによって、送信波の指向性も制御することができる。さらに、送信用の圧電振動子110を複数有しつつ、開口端133の開口間隔dを超音波の波長に対して半波長以下とすると、サイドローブ(副極)を互いに打ち消しあい、指向性をより狭めることができる。
また、本実施形態においては、それぞれの管部132において、開口部133の開口形状及び大きさを等しくしている。したがって、サイドローブ(副極)をきれいに打ち消すことができるので、合成指向性を制御しやすい。
また、本実施形態においては、圧電振動子110を含む筐体120が、振動吸収部材124を介して導波管130の基材131に固定される例を示した。しかしながら、基材131が不要振動を伝達しにくい材料(例えばゴム)からなる場合には、振動吸収部材124を不要とすることもできる。
また、本実施形態においては、振動面側の開口端136の開口面積が振動面(外面123)と略同一とされる例を示した。しかしながら、振動面側の開口端136の開口面積を振動面(外面123)よりも小さい面積としても良い。この場合も、外面123と開口端136との間には、振動板としての底面部121の振動を抑制せず、且つ、超音波が漏れない程度の僅かな隙間が設けた構成とすれば良い。
また、本実施形態においては、基材131(管部132の開口端136)が振動面である外面123に接触されない例を示した。しかしながら、基材131(管部132の開口端136)が外面123の一部と接触され、外面123のうち、基材131によって振動が拘束された部位以外を振動面とするように構成しても良い。
また、本実施形態においては、管部132の断面形状を円形状とする例を示したが、管部132の断面形状は上記例に限定されるものではない。例えば矩形状や矩形以外の多角形状としても良い。しかしながら、円に近づくほど超音波の干渉を低減することができるので、好ましくは本実施形態に示すように円断面とすると良い。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図3に基づいて説明する。図3は、第2実施形態に係る超音波センサ100の概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。なお、図3(a),(b)は、それぞれ図1(a),(b)に対応している。
第2実施形態に係る超音波センサ100及び当該超音波センサ100を含む障害物検出装置は、第1実施形態に示した超音波センサ100及び当該超音波センサ100を含む障害物検出装置と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
第1実施形態においては、導波管130の各管部132内に、車両外部と同一の媒体(空気)が配置される例を示した。これに対し、本実施形態においては、図3(a),(b)に示すように、管部132内が、車両外部の媒体(空気)と筐体120の底面部121(一例としてアルミニウム)との間の音響インピーダンスを有する音響整合部材140によって満たされている点を特徴とする。なお、音響インピーダンス(kg/ms)は、媒体固有の値で、ρc(ρ:密度、c:音速)によって決定される。空気の音響インピーダンスは4.1×10(15℃)あり、アルミニウムの音響インピーダンスは1.4×10である。
超音波は、音響インピーダンスの異なる部材間において、その音響インピーダンスの差が大きいほど、反射量が増加する特性を有している。音響整合部材140は、上述したように、その音響インピーダンスが、車両外部の雰囲気と筐体120の底面部121の音響インピーダンスとの間の値となっている。したがって、本実施形態に係る超音波センサ100及び当該超音波センサ100を含む障害物検出装置によれば、車両外部と音響整合部材140の間、さらには音響整合部材140と筐体120の底面部121との間における超音波反射量を低減することができ、ひいては車両外部と筐体120の底面部121(圧電振動子110)との間の超音波の伝達量を、音響整合部材140が配置されない構成よりも増加することができる。
また、図1(a),(b)に示すように、音響整合部材140が、開口部133を閉塞するように、それぞれの管部132内に隙間なく配置されている。したがって、飛び石、水、洗車時のワックスといった異物の管部132内への侵入を防ぐことができる。すなわち、当該異物による検出精度低下を防ぐことができる。また、筐体120の振動面(外面123)への異物(特に飛び石)の衝突を確実に防ぐことができるので、筐体120の底面部121や圧電振動子110の破損を防止する(超音波センサ100として耐衝撃性を向上する)ことができる。なお、本実施形態においては、音響整合部材140のうち、バンパ10の貫通孔13を介して外部に露出される部分が、開口端133の開口面と面一となっている。したがって、見栄え上も好ましい構成となっている。
なお、音響整合部材140としては、上述の条件を満たすものであれば採用が可能であるが、好ましくは、車両外部の媒体(空気)と筐体120の底面部121を構成する材料(アルミニウム)のうち、車両外部の媒体に近い値を有するものを採用すると良い。このような音響整合部材140としては、例えばポーラス状(多孔状)に構成されたものや多数のビーズ(空気を含む)を内包させたもののように、密度を小さくしたものを採用することができる。このような音響整合部材140を採用すると、筐体120の底面部121を構成する材料に近い値のものを採用する場合に比べて、車両外部の媒体(空気)と音響整合部材140との間における超音波反射量を低減することができる。また、圧電振動子110の振動及び/又は反射波を受けて、振動面としての外面123を振動させすくすることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を、図4に基づいて説明する。図4は、第3実施形態に係る超音波センサ100の概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C線に沿う断面図である。なお、図4(a),(b)は、それぞれ図1(a),(b)に対応している。
第3実施形態に係る超音波センサ100は、第1実施形態に示した超音波センサ100と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
第1実施形態においては、1つの基材131に対して複数の管部132が設けられ、1つの導波管130として一体化された例を示した。これに対し、本実施形態においては、図4(a),(b)に示すように、圧電振動子110に対応して管部132が複数に分離され、1つの導波管130(基材131)に1つの管部132を備える構成とした点を特徴とする。より具体的には、第1実施形態に示した基材131が、路面に対して水平方向に沿う方向及び垂直方向に沿う方向で分割された構成となっており、1つの管部132を備える4つの導波管130(基材131)を有している。そして、各分割面間に基材131とは音響インピーダンスの異なる不要振動低減部材150が配置された状態で、同一のケース151内に収容されて保持されている。不要振動低減部材150は、導波管130(基材131)間で伝達される不要振動を低減するためのものであり、上述した振動吸収部材124同様、例えばシリコン製ゴムやポリウレタン等によって構成されている。なお、ケース151に各導波管130が保持された状態で、上述以外の構成は、第1実施形態に示した超音波センサ100と同じとされている。
このように本実施形態に係る超音波センサ100及び当該超音波センサ100を含む障害物検出装置によれば、基材131が1つの管部132ごとに分割されているので、第1実施形態に示した構成に比べて、導波管130(管部132)の間で伝達される不要振動を低減することができる。さらに、本実施形態においては、基材131の各分割面間に不要振動低減部材150を配置しているので、不要振動をより効果的に低減することができる。
なお、本実施形態に示した構成は、第1実施形態に示した構成のみならず、第2実施形態に示した構成と組み合わせることもできる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態を、図5に基づいて説明する。図5は、第4実施形態に係る超音波センサ100の概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D線に沿う断面図である。なお、図5(a),(b)は、それぞれ図1(a),(b)に対応している。
第4実施形態に係る超音波センサ100及び当該超音波センサ100を含む障害物検出装置は、第1実施形態に示した超音波センサ100及び当該超音波センサ100を含む障害物検出装置と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
第1実施形態においては、バンパ10側の開口端133の開口面積が、振動面である外面123の面積よりも小さく、且つ、振動面側の開口端136の開口面積よりも小さい例を示した。すなわち、管部132において、開口端133から開口端136(振動面)に向けて管径(断面積)が大きくなる例を示した。このような構成においては、反射波(受信波)の進行方向に対して、管部132の管径(断面積)が大きくなっているので、反射波に対しては管部132内での干渉を低減することができる。しかしながら、送信波の進行方向に対しては、管部132の管径(断面積)が小さくなるので、送信用としては管部132内での干渉が懸念される。
これに対し、本実施形態においては、例えば図5(a),(b)に示すように、断面円形状の管部132を採用しており、バンパ10側の開口端133の開口面積を、振動面である外面123の面積よりも小さく、且つ、振動面側の開口端136の開口面積よりも大きくしている。換言すれば、開口端133から開口端136(振動面)に向けて管径(断面積)を小さくしている。なお、車両の外部から見て、開口端136が外面123と重なるように配置されており、外面123と開口端136との間には、振動板としての底面部121の振動を抑制せず、且つ、超音波が漏れない程度の僅かな隙間が設けられている。また、図5(a)においては、第1実施形態で示した外面123の図示を省略し、開口端136を図示している。
このように、本実施形態に係る超音波センサ100及び当該超音波センサ100を含む障害物検出装置によれば、特に送信波を、外面123から開口端133まで効率よく伝達させることができる。
なお、本実施形態においては、第1実施形態同様、全ての圧電振動子110を送受信兼用としている。したがって、反射波の進行方向に対しては、管部132の管径(断面積)が小さくなるので、受信用としては管部132内での干渉が懸念される。そこで、例えば図6に示すように、圧電振動子110を送信専用の圧電振動子110aと受信専用の圧電振動子110bに分け、管部132も、本実施形態に示したように送信に適した管部132a(開口端133a,136a)と、第1実施形態に示したように受信に適した管部132b(開口部133b,136b)とに分けた構成とすると良い。このような構成とすると、送受信ともに超音波の伝達効率を向上することができる。図6は、変形例を示す断面図である。
また、本実施形態においては、管部132の断面形状を円形状とする例を示したが、管部132の断面形状は上記例に限定されるものではない。例えば矩形状や矩形以外の多角形状としても良い。しかしながら、円に近づくほど超音波の干渉を低減することができるので、好ましくは本実施形態に示すように円断面とすると良い。
なお、本実施形態に示した構成(変形例を含む)は、第1実施形態に示した構成のみならず、第2実施形態や第3実施形態に示した構成と組み合わせることもできる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態を、図7に基づいて説明する。図7は、第5実施形態に係る超音波センサ100の概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のE−E線に沿う断面図である。なお、図7(a),(b)は、それぞれ図1(a),(b)に対応している。
第5実施形態に係る超音波センサ100及び当該超音波センサ100を含む障害物検出装置は、第1実施形態及び第4実施形態に示した超音波センサ100及び当該超音波センサ100を含む障害物検出装置と共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
第1実施形態においては、管部132の管径(断面積)を、開口端133から開口端136(振動面)に向けて大きくする例を示した。また、第4実施形態においては、管部132の管径(断面積)を、開口端133から開口端136(振動面)に向けて小さくする例を示した。これに対し、本実施形態においては、例えば図7(a),(b)に示すように、断面円形状の管部132内において、管径を一定としている。換言すれば、同一の管部132において、バンパ10側の開口端133と振動面側の開口端136との間で、断面形状及び断面積をそれぞれ一定としている。なお、本実施形態においても、車両の外部から見て、開口端136が外面123と重なるように配置されており、外面123と開口端136との間には、振動板としての底面部121の振動を抑制せず、且つ、超音波が漏れない程度の僅かな隙間が設けられている。また、図7(a)においては、第1実施形態で示した外面123の図示を省略し、開口端136を図示している。
このように、本実施形態に係る超音波センサ100及び当該超音波センサ100を含む障害物検出装置によれば、断面形状及び管径(断面積)が一定であるので、管部132内における送信波又は反射波の干渉を低減することができる。すなわち、送信波又は反射波を、外面123と開口端133との間で効率よく伝達させることができる。
なお、本実施形態においては、第1実施形態同様、全ての圧電振動子110を送受信兼用とし、全ての管部132において、断面形状及び管径(断面積)をそれぞれ一定としている。しかしながら、複数の管部132として、本実施形態に示した管部132とともに、第1実施形態に示した管部132及び第4実施形態に示した管部132の少なくとも一方を有する構成としても良い。
また、本実施形態においては、管部132の断面形状を円形状とする例を示したが、管部132の断面形状は上記例に限定されるものではない。例えば矩形状や矩形以外の多角形状としても良い。いずれの断面形状においても、バンパ10側の開口端133と振動面側の開口端136との間で断面積を一定とすれば良い。しかしながら、円に近づくほど送信波又は反射波の干渉を低減することができるので、好ましくは本実施形態に示すように円断面とすると良い。
また、本実施形態に示した構成を、第2実施形態に示した構成や第3実施形態に示した構成と組み合わせることもできる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態においては、移動体としての車両のバンパ10に、超音波センサ100が取り付けられる例を示した。しかしながら、移動体は車両に限定されるものではなく、被取り付け部もバンパ10に限定されるものではない。車両であっても、例えばボディに取り付けることができる。
本実施形態においては、複数の管部132において、バンパ10の外面12側に露出する開口端133の開口形状が円形である例を示した。しかしながら、それぞれの開口端133の開口形状を、例えば図8に示すように、開口面の直交する2軸方向(図8においては、図1同様、路面に対して水平方向と垂直方向)において、長さが異なる形状としても良い。これによれば、2軸方向において、指向性を異なるものとする(偏指向性を持たせる)ことができる。なお、図8に示す構成によれば、開口幅が水平方向に狭く、垂直方向に広いので、水平方向に広く、垂直方向に狭い指向性とすることができる。図8は、変形例を示す平面図であり、図1(a)に対応している。
本実施形態においては、複数の管部132において、バンパ10の外面12側に露出する開口端133の開口形状及び大きさが全て等しく設定される例を示した。しかしながら、例えば図9に示すように、開口形状が複数(少なくとも1つの開口端133が他の開口端133とは異なる)に設定されても良い。超音波センサ100の指向性は、開口端133の形状及び大きさによって決定されるので、開口形状に応じて指向性を切り替えることができる。なお、図9に示す構成においては、4つの開口端133のうち、2つを開口幅が水平方向に狭く、垂直方向に広いものとし、残りの2つを、水平方向に広く、垂直方向に狭いものとしている。図9は、変形例を示す平面図であり、図1(a)に対応している。
本実施形態においては、路面に対する垂直方向及び水平方向のそれぞれにおいて、障害物の方位を広範囲で検出すべく、受信機能を備えた圧電振動子110を4つ有し、対応する開口端133が、バンパ10の外面12側に露出する基材131に対して各方向に2個ずつ並設された例を示した。しかしながら、圧電振動子110の個数及び開口端133の配置は上記例に限定されるものではない。少なくとも2つの受信機能を有する圧電振動子110を含み、障害物検出装置がこれらの受信信号の位相差に基づいて障害物の方位を算出すべく、開口端133が並設されていれば良い。例えば、図10(a)に示すように、受信機能を有する2つの圧電振動子110に対応して、2つの開口端133が路面に対して水平方向に並設された構成としても良い。また、図10(b)に示すように、図10(a)に対して、受信機能を有する3つの圧電振動子110に対応して、三角配置された構成としても良い。図10(a)に示す構成の場合、路面に対する水平方向において、広範囲で障害物の方位を検出することができる。また、図10(b)に示す構成の場合、第1実施形態に示す構成同様、路面に対する水平方向及び垂直方向において、それぞれ広範囲で障害物の方位を検出することができる。また、第1実施形態に示す構成よりも圧電振動子110と対応する管部132の個数が少ないので、構成を簡素化し、コストを低減することができる。図10は、(a),(b)ともに変形例を示す平面図であり、図1(a)に対応している。
本実施形態においては、4つの管部132のうち、バンパ10側の開口端133の開口下部位置が、振動面側の開口端136の下部位置よりも、重力方向において上方に位置する2つの管部132を含む例を示した。すなわち、管部132が開口端133から開口端136(外面123)に向けて、下方に傾斜する例を示した。このような構成の管部132においては、管部132内に第2実施形態に示した音響整合部材140が満たされていないと、石、水、泥など異物が侵入する恐れがある。すなわち、異物によって検出精度が低下する恐れがある。したがって、複数の管部132として、例えば図11に示すように、バンパ10側の開口端133の開口下部位置が、振動面側の開口端136の下部位置よりも、重力方向において下方に位置する管部132のみを含むようにすると良い。すなわち、開口端133から開口端136(外面123)に向けて、上方に傾斜するように、管部132を構成すると良い。このような構成とすると、下方に傾斜する構成に比べて、管部132内への異物の浸入を抑制することができる。なお、図11に示す構成は、図10(a)に示したように、2つの開口端133が路面に対して水平方向に並設された構成においてそれぞれの管部132に適用されている。図11は、変形例を示す断面図である。
本実施形態においては、基材131に、管部132に連通する固定用溝134が設けられ、固定用溝134に圧電振動子110を含む筐体120を固定した状態で、振動面である外面123の少なくとも一部が、管部132の開口端136から露出され、管部132を介して超音波を送信乃至受信可能に構成される例を示した。しかしながら、例えば図12に示すように、圧電振動子110を含む筐体120が固定される保持部材160を基材131とは別に設け、接着テープ170を介して基材131に保持部材160を固定した状態で、保持部材160から露出される外面123の少なくとも一部が、管部132の開口端136から露出される構成としても良い。図12に示す構成においては、接着テープ170にスペーサとしての機能を持たせることにより、外面123と開口端136との間に、振動板としての底面部121の振動を抑制せず、且つ、超音波が漏れない程度の僅かな隙間を確保するようにしている。図12は、変形例を示す断面図である。図12においては、接着テープ170によって、基材131に保持部材160を固定する例を示したが、固定方法は上記例に限定されるものではない。
本実施形態においては、隣接する開口端133の間隔dが路面に対して水平方向dxと路面に対して垂直方向dyとで等しい例を示した。しかしながら、開口端133の間隔dは対応する振動面(外面123)間の距離D(Dx,Dy)よりも狭ければ良い。したがって、水平方向dxと垂直方向dyとで異なる間隔に設定されても良い。また、図1(a)におて、対角方向で隣接する(対角位置に在る)2つの開口端133間の間隔を間隔dとしても良い。
第1実施形態に係る超音波センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。 図1(b)における筐体周囲の拡大断面図である。 第2実施形態に係る超音波センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。 第3実施形態に係る超音波センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C線に沿う断面図である。 第4実施形態に係る超音波センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D線に沿う断面図である。 変形例を示す断面図である。 第5実施形態に係る超音波センサの概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のE−E線に沿う断面図である。 変形例を示す平面図である。 変形例を示す平面図である。 (a),(b)ともに変形例を示す平面図である。 変形例を示す断面図である。 変形例を示す断面図である。
符号の説明
10・・・バンパ(被取り付け部)
100・・・超音波センサ
110・・・圧電振動子
120・・・筐体
121・・・底面部
123・・・外面(振動面)
131・・・基材
132・・・管部(導波管)
133,136・・・開口端

Claims (18)

  1. 移動体の外部に、送信波として超音波を送信する少なくとも1つの送信用の圧電振動子と、
    前記送信波の障害物による反射波を受信して、前記反射波の強度に応じた受信信号を出力する複数の受信用の圧電振動子と、
    前記圧電振動子をそれぞれ収容するものであって、前記圧電振動子が底面部の内面に接触固定され、前記底面部の外面が振動面とされる筐体と、
    一方の開口端が前記移動体の被取り付け部に形成された貫通孔を介して外部に露出され、前記移動体の外部と前記移動体の内部に配置された前記振動面との間で超音波を誘導する導波管と、を備え、
    前記導波管は、少なくとも前記受信用の圧電振動子に対応して複数設けられ、前記開口端の開口面積が前記振動面の面積よりも小さく、隣接する前記開口端の開口間隔が隣接する前記振動面の間隔よりも狭く、前記反射波が前記被取り付け部での互いの位相差を保って前記振動面に伝達される長さにそれぞれ設定されていることを特徴とする超音波センサ。
  2. 少なくとも1つの前記導波管において、前記被取り付け部側の開口端の開口面積が、前記振動面側の開口端の開口面積よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の超音波センサ。
  3. 少なくとも1つの前記導波管において、前記被取り付け部側の開口端の開口面積が、前記振動面側の開口端の開口面積よりも大きいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超音波センサ。
  4. 少なくとも1つの前記導波管において、前記被取り付け部側の開口端と前記振動面側の開口端との間の断面形状及び断面積がそれぞれ一定とされていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の超音波センサ。
  5. 複数の前記圧電振動子のうち、少なくとも1つが送信用と受信用を兼ねていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の超音波センサ。
  6. 複数の前記導波管は、その長さが全て等しいことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の超音波センサ。
  7. 前記開口端は、前記被取り付け部の外部側と面一となっていることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の超音波センサ。
  8. 隣接する前記開口端の開口間隔が、前記超音波の波長に対して半波長以下とされていることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載の超音波センサ。
  9. 複数の前記導波管は、前記開口端の開口形状及び大きさが全て等しいことを特徴とする請求項1〜8いずれか1項に記載の超音波センサ。
  10. 複数の前記導波管において、前記開口端の開口形状が複数に設定されていることを特徴とする請求項1〜9いずれか1項に記載の超音波センサ。
  11. 前記開口端は、その開口形状が開口面の直交する2軸方向において長さが異なる形状とされていることを特徴とする請求項1〜10いずれか1項に記載の超音波センサ。
  12. 前記圧電振動子として、送信用を2つ以上有し、
    複数の前記送信用の圧電振動子から、同時に前記超音波が送信されることを特徴とする請求項1〜11いずれか1項に記載の超音波センサ。
  13. 前記被取り付け部側の前記開口端の開口下部位置が、前記振動面側の開口端の下部位置よりも、重力方向において下方とされていることを特徴とする請求項1〜12いずれか1項に記載の超音波センサ。
  14. 前記導波管は、その管状内部が、前記移動体の外部雰囲気と前記筐体の底面部との間の音響インピーダンスを有する音響整合部材によって満たされていることを特徴とする請求項1〜12いずれか1項に記載の超音波センサ。
  15. 前記導波管は、前記受信用の圧電振動子に対応して複数に分離されていることを特徴とする請求項1〜14いずれか1項に記載の超音波センサ。
  16. 分離された複数の前記導波管の間に、前記導波管を構成する材料とは音響インピーダンスの異なる不要振動低減部材が配置されていることを特徴とする請求項15に記載の超音波センサ。
  17. 前記移動体は車両であり、前記被取り付け部はバンパ又はボディであることを特徴とする請求項1〜16いずれか1項に記載の超音波センサ。
  18. 請求項1〜17いずれか1項に記載の超音波センサを備え、
    複数の前記受信用の圧電振動子の受信信号の位相差に基づいて、前記障害物の方位を検出することを特徴とする障害物検出装置。
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