JP2008089398A - 光学部材の表面観察方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】いわゆる片面撮像方法を採用しつつも、平板状の光学部材の表面に存在する異物そのものの像と該異物の映り込み像とを簡易にかつ正確に区別することができる光学部材の表面観察方法を提供すること。
【解決手段】光学部材の表面観察方法は、第一の表面に関する画像内の光像と第二の表面に関する画像内の光像のうち、同一の異物に起因する二つの像が、該異物そのものの像と該異物の映り込みによる像のいずれであるかを、各光像の輝度情報および面積情報の少なくとも一方を用いて算出される第一の判定値に基づいて判定する第一の判定工程と、第一の判定工程によって異物そのものの像と判定された光像の輝度情報および面積情報に基づいて算出された第二の判定値と、表面毎に設定された基準値とを比較することにより、光学部材の良否判定を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学フィルタ等の透過性ある平板状の光学部材に関する良否判定を行うにあたり、暗視野照明下で該部材の表面に存在する異物の観察に好適な光学部材の表面観察方法および該観察方法により表面の異物を観察することができる光学部材観察装置に関する。
従来、光学フィルタ等の平板状の透過性ある光学部材の良品または不良品判定を行う際、暗視野照明を用いて該光学部材の表面に表れるゴミ等の付着物を撮像し、これを異物として観察する方法が採られている。なお、表面とは装置等に配設された光学部材において、結像に寄与する正規の光が入射するあるいは射出される面のことをいう。観察方法には、該被検物の第一の表面を撮像後、第二の表面を撮像するいわゆる片面撮像方法が知られている。片面撮像方法を用いた観察方法は、例えば、以下の特許文献1に記載されている。
特表2000−505966号公報
特許文献1に記載の観察方法によれば、光源から照射された光を対物レンズを介して被検物である光学部材でスポットを形成させる。そして該スポットを該光学部材の第一の表面(例えば光源に近い方の表面)で走査し、反射光を撮像部で受光することにより該第一の表面を撮像する。ここで、第二の表面(例えば光源から遠い方の表面)を撮像したい場合には、第二の表面に入射光がスポットをするように、被検物を保持するホルダと光源(あるいは対物レンズ)との相対位置を調整する。
しかし、特許文献1に記載の方法では、第一の表面を撮像した際に、第二の表面に存在する異物が映り込むおそれがある。一般に、撮像装置に該光学部材が配設される場合、該光学部材において、被写体からの光が入射する表面(前面)の方よりも、該光が射出される表面(背面)の方が撮像面から近い位置にあるため、異物に対する許容度が小さい。従って、仮に背面の画像に表面の異物に関する映り込み像が存在した場合、本来背面に存在する異物だけならば良品であるにもかかわらず、該映り込み像によって不良品と判定されてしまうおそれがある。
以上の諸事情に鑑み、本発明は、いわゆる片面撮像方法を採用しつつも、平板状の光学部材の表面に存在する異物そのものの像と該異物の映り込み像とを簡易にかつ正確に区別することができる光学部材の表面観察方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本願発明に係る光学部材の表面観察方法は、時間的間隔をおいて撮像部によって被検物の第一の表面および第二の表面を撮像する光学部材観察装置における光学部材の表面観察方法であって、第一の表面に関する画像内の光像と第二の表面に関する画像内の光像のうち、同一の異物に起因する二つの像が、該異物そのものの像と該異物の映り込みによる像のいずれであるかを、各光像の輝度情報および面積情報の少なくとも一方を用いて算出される第一の判定値に基づいて判定する第一の判定工程と、第一の判定工程によって異物そのものの像と判定された光像の輝度情報および面積情報に基づいて算出された第二の判定値と、表面毎に設定された基準値とを比較することにより、光学部材の良否判定を行う第二の判定工程と、を有することを特徴とする。
請求項2に記載の光学部材の表面観察方法によれば、第一の判定値をM1とすると、M1は以下の式
M1=Aα×(I−B)β
ただし、Aは、光像の面積を、Iは該光像の平均輝度を、Bは該光像の周囲の輝度を、それぞれ表し、また、0≦α≦1、0≦β≦1である、
によって規定することができる。ここで、異物そのものの像であるかどうかの判定に際して、変数αとβの値を任意に設定することにより、光像の大きさ(面積)と輝度(明るさ)のいずれに重点を置くかを変更することができる。
また、請求項3に記載の光学部材の表面観察方法によれば、第二の判定値をM2とすると、M2は以下の式によって規定することができる。
M2=A×(I−B)
請求項3に記載の式により第二の判定値M2を規定した場合、第二の判定工程がより高精度に行われることになる。
また、請求項4に記載の光学部材の表面観察方法によれば、第二の判定値をM2とすると、該M2は以下の式によっても規定することができる。
M2=I−B
請求項4に記載の式により第二の判定値M2を規定した場合、第二の判定工程がより短時間で効率的に行われる。
請求項4に記載の光学部材の表面観察方法によれば、第一の判定工程に先だって、前記第一の画像と前記第二の画像において、同一の異物に対応する光像同士を互いに関連づける関連づけ工程を有することができる。
このように本発明にかかる表面観察方法によれば、各表面に関する画像において異物に起因する光像の輝度情報および面積情報に基づき所定の演算を行うことにより、異物そのものの像か映り込み像であるかを判断し該判断結果に基づき光学部材の良否判定を行っている。このように本発明によれば、簡易な演算を行うだけでありながら映り込みの影響を受けることがない正確な光学部材の良否判定を可能にしている。
以下、本発明に係る光学部材の表面観察方法に好適な光学部材観察装置について説明する。図1は光学部材観察装置100の全体図を模式的に示す図である。光学部材観察装置100は、撮像システム110、プロセッサ130、モニタ150を有する。
撮像システム110は、カメラ部101、テーブル102、脚部103、X方向レール104、Y方向レール105、リング型照明106、基台107、駆動部108を有する。なお、以下の説明では便宜上、カメラ部101の光軸(図1中一点鎖線で示す)方向をZ方向といい、該Z方向に直交しかつ互いに直交する二方向をそれぞれX方向、Y方向という。図1では、紙面に直交する方向をX方向、紙面に沿う方向をY方向と定義している。
カメラ部101は、図示しないものの、CCD等の撮像素子と1または複数のレンズから構成されている。テーブル102は、中央部に開口部102aが設けられたドーナツ形状を有している。なお、図1では、便宜上、テーブル102は、光軸を含む面での断面形状として示している。テーブル102は、X方向レール104によってX方向に駆動自在に配設されている。また、テーブル102は、X方向レールを介して脚部103に載置されている。脚部103は、Y方向レール105によってY方向に駆動自在に配設されている。さらに脚部103は、Z方向に伸縮自在に構成されている。テーブル102および脚部103はそれぞれ駆動部108に接続されている。これにより、テーブル102は、駆動部108によって、X−Y平面上を移動することができるだけでなく、脚部103の伸縮に連動してZ方向にも移動することができる。
Y方向レール105は、基台107に配設されている。基台107には、リング照明106が配設されており、テーブル102、カメラ部101に向かって発散光を照射する。
撮像システム110は、プロセッサ130に接続されている。プロセッサ130は、撮像システム110のカメラ部101から送信される画像信号に所定の画像処理を施したり、本発明の特徴である光学部材の表面観察や良否判定に関連する処理を行う。また、撮像システム110全体の駆動に関して統括して制御する。プロセッサ130によって画像処理を施された撮像画像や、観察結果および良否判定結果に関する情報はモニタ150によって表示される。
光学部材の表面観察時、テーブル102には、ホルダ10によって保持された被検物である光学部材が載置される。本実施形態のホルダ10は、複数の光学部材F1〜Fnを保持可能に構成されている。光学部材は、透過性ある平板状の部材で光学フィルタ等が例示される。なお、図1では、ホルダ10は、テーブル102と同様に、光軸を含む面での断面形状として示している。よって、ホルダ10に保持される光学部材も該光軸を含む面に表れるF1〜F3のみが示されている。
前工程を経たホルダ10(より具体的には光学部材F1〜Fn)がテーブル102上に載置されると、撮像対象となる一つの光学部材(以下の説明では光学部材F1とする。)がカメラ部101の撮像範囲に位置するようにプロセッサ130の制御下、駆動部108がテーブル102をX−Y平面上で移動させる。加えて、駆動部108は、プロセッサ130の制御下、脚部103を伸縮させることにより、テーブル102をZ方向に駆動させる。そして、光学部材F1の第一の表面をカメラ部101の焦点位置に一致させる。以上の位置調整が終了すると、リング照明106から光が照射される。
なお、以下の説明では、便宜上カメラ部101に対向する表面を第一の表面とする。また、第一の表面の反対側、つまりリング型照明106に対向する表面を第二の表面という。さらに、実際の撮像装置に光学部材F1が搭載された場合、第一の表面は前面となり、第二の表面は背面となる。
照射された光は光学部材F1を照明する。ここで、上記の通り、リング型照明106からの光は発散光である。そのため、光学部材F1の表面に異物が存在しない場合は、カメラ部101に結像せず、表面に対応する部位は暗く写る。これに対し、表面にキズやゴミといった異物が存在する場合、該異物で散乱した光がカメラ部で結像するため、該異物に対応する部位は明るく表れる。つまり、本実施形態の光学部材観察装置100は暗視野照明による光学部材の表面観察を行うための装置である。カメラ部101は、光学部材F1の第一の表面に関する画像データをプロセッサ130に信号(画像信号)として出力する。
光学部材F1の第一の表面の撮像が終わると、プロセッサ130はテーブル102をX−Y平面で移動させ、次の撮像対象をカメラ部101の撮像範囲内に位置させる。例えば次の撮像対象が光学部材F2である場合、プロセッサ130は、駆動部108を介してテーブル102をY方向に所定量移動させる。なお、Z方向への位置調整は行われないため、撮像範囲内に位置した次の撮像対象(光学部材F2)の第一の表面とカメラ部101の焦点位置は必然的に一致する。光学部材F2が撮像範囲内に位置すると、カメラ部101によって光学部材F2の第一の表面に関する撮像が行われる。なお、図1に示すテーブル102やホルダ10の位置は、光学部材F2の第一の表面の撮像時における位置に相当する。
以後、上記と同様に、被検物の撮像とテーブル102の移動が交互に実行される。そして、全ての光学部材における第一の表面の撮像が終了すると、次いで、プロセッサ130は、再び光学部材F1が撮像範囲内に位置するようにテーブル102を移動させると共に、脚部103を伸縮させて該部材F1の第二の表面を焦点位置に一致させる。
そして、上記と同様の流れに従って、各光学部材F1〜Fnの第二の表面に関する撮像が行われる。各表面に関する画像データは、同一被検物(ここでは光学部材F1)に関するデータとして互いに関連づけられる。光学部材観察装置100は、以下に詳述する画像処理を行いつつ、各表面に関する画像を用いていずれの表面に異物が存在するか、該異物がどの程度の大きさなのか等の情報に基づき、被検物である光学部材の良否判定を行う。
以下、本発明の特徴でもある、プロセッサ130で行われる画像処理について詳説する。なお、以下の説明では特定の光学部材F1の各表面に関する画像についてのみ説明するが、実際の装置では、撮像した全ての光学部材について以下に詳述する画像処理が行われる。図2は、プロセッサ130で行われる画像処理を示すフローチャートである。
画像処理前、つまり撮像システム110により撮像された時点での第一の画像P1および第二の画像P2の一例をそれぞれ図3(A)、(B)に模式的に示す。光学部材F1に関する画像として関連づけられた第一の表面像を含む画像を、以下、第一の画像P1という。また光学部材F1に関する画像として関連づけられた第二の表面像を含む画像を、以下、第二の画像P2という。
背景技術として上述した通り、本実施形態の光学部材観察装置100のように光学部材の表面を片面ずつ時間をおいて順に撮像する方式では、いくつかの撮像条件が変化するため、各画像に含まれる各表面像は必ずしも同一状態になるとは限らない。撮像条件の変化には例えば、ホルダ10内で光学部材が微小に移動してしまう、または光学部材そのものの厚みに起因して各表面からカメラ部101までの空気換算長での距離が異なる、といったことが挙げられる。従って、画像処理時にはまず上記の各撮像条件の変化に起因する各画像の不一致を補正する必要がある。例えば、図3(A)、(B)では、第一画像P1内の第一の表面像i1は第一画像P1の輪郭に沿って位置しているのに対し、第二画像P2内の第二の表面像i2は第二画像P2の輪郭に対して傾いて位置する。また、第一の表面像i1に比べて第二の表面像i2の方が小さく映っている、つまり撮像倍率が異なっている。結果として、両画像P1、P2内における各表面像がずれてしまっている。
そこで、プロセッサ130は、各画像データを図示しない記憶部から読み出す。そして、プロセッサ130は、S1において、いずれか一方あるいは双方の画像の倍率を調整することにより、各表面像のサイズを統一する。ここでは、第二の表面像i2のサイズを拡大して第一の表面像i1に統一する。拡大率は、各画像撮像時の空気換算長での物体距離に基づいて決定される。サイズ統一後の第一画像P1、第二画像P2をそれぞれ図4(A)、(B)に示す。図4(B)において、破線領域がサイズ変更前の第二の表面像である。
次いで、プロセッサ130は、各画像P1、P2に含まれる各表面像i1、i2の外形(アウトライン)を検出する。一般に暗視野照明方式を採用して被検物の撮像を行った場合、該被検物である光学部材に入射した発散光は、表面の異物のみならず該光学部材のエッジ(端部)でも散乱する。そのため、各画像P1、P2では、各表面像の外形が他の領域よりも明るくぼやけた状態で表れている。そこで、プロセッサ130は、各画像P1、P2を二値化処理をはじめ周知の画像処理を施して各表面像の外形を抽出する(S3)。
次いでプロセッサ130は、各画像P1、P2における各表面像の外形の状態が互いに略一致するように、各表面像の傾き調整を行う(S5)。ここでは、第二画像の画像中心を回転中心として第二の表面像i2を所定量回転することにより、第二の表面像i2の傾きを調整して該表面像i2の外形状態を第一の表面像i1に略一致させる。サイズ統一後の第一画像P1、第二画像P2をそれぞれ図5(A)、(B)に示す。図5(B)において、破線領域が傾き調整前の第二画像および第二の表面像である。図5(B)に示すように、傾き調整処理を行うことにより、第二画像P2そのものは、第一画像に対して傾きを持ってしまうが、各画像内にある各表面像i1、i2は互いに略同一状態、つまり傾きを有していない状態にある。さらに説明を加えれば、本実施形態では、矩形状の光学部材を想定する。そのため、各表面像i1、i2が互いに略同一状態とは、互いに対応する端辺が略平行な状態を意味する。
次いでプロセッサ130は、画像P1、P2毎に異物検出のために行うスキャン領域Sおよび該スキャン領域S内を走査させる検出領域Dを設定する(S7)。スキャン領域Sが設定された各画像P1、P2を図6(A)、(B)に示す。各画像P1、P2に設定されるスキャン領域Sは、互いに同一形状であり、またスキャン領域Sの中心と各画像P1、P2中心を一致させた場合に各画像P1、P2全域がスキャン領域S内に収まるような大きさを持つように設計されている。なお、図6(A)、(B)に示すスキャン領域は矩形状に設定されているがこれに限定するものではなく、被検物である光学部材F1の外形の相似形であればもれなくスキャンすることが可能になる。また、図6(A)、(B)に斜線領域で示す検出領域は、予め所定のサイズが設定されている。本実施形態では検出領域は、スキャン領域をもれなく走査できるようにするためにスキャン領域と相似する形状(ここでは矩形状)に設定している。
S7でスキャン領域Sおよび検出領域Dが設定されると、S9において、両方のスキャン領域S内に存在する検出領域Dを同一速度かつ同一経路で移動(走査)させる。そして、双方の検出領域内に明るい光像(異物に関する像)が存在すると(S11:YES)、プロセッサ130は、各像を検出し、互いに関連づけて組として記録する(S13)。つまり、S13で関連づけられて組とされた二つの光像は、同一異物に対応する像であるとみなされる。以上のS9、S11、S13の処理をスキャン領域S全域が走査されるまで繰り返す(S15:NO)。
なお、本実施形態ではプロセッサ130にかかる処理負担を軽減するため、各スキャン領域Sでの検出領域Dは、同一速度かつ同一経路で移動させると説明した。しかし、プロセッサ130が、各スキャン領域Sでの検出領域Dによって異物を検出した際の位置情報(座標情報等)を取得できるのであれば、各検出領域Dは必ずしも同一速度かつ同一経路で移動させる必要はない。
スキャン領域S全域の走査が完了すると(S15:YES)、次いで、プロセッサ130は、最小二乗法を用いて各組を構成する二つの光像間の距離の二乗和が最小になるよう演算処理を行う(S17)。そして、S17の最小二乗法を用いた演算処理により各組を構成する二つの光像に対応する異物が存在するであろう場所を近似する。そして全ての組を構成する二つの光像が、近似された場所に位置するように各画像P1、P2における各表面像の状態(画像内での位置および傾き)を微調整する。次いで、プロセッサ130は、各組を構成する二つの光像間の距離平均が十分に小さいかどうかを判断する(S19)。具体的には、組を構成する二つの光像間の距離平均を算出し、該平均値が所定の基準値より小さいかどうかを判断する。本実施形態では、プロセッサ130の処理負担を軽減しつつも誤差範囲を極力小さく抑えるために、1ピクセルを所定の基準値としている。ここで、上記距離平均が1ピクセル以上である場合には、本来異物が存在するであろう場所と後述の処理で決定される異物存在場所との誤差が大きすぎると判断し(S19:NO)、上記S7で設定した検出領域のサイズを小さくして(S21)、再度S9以降の処理を繰り返す。
S19で、上記距離平均が1ピクセルよりも小さいと判断されると(S19:YES)、片面撮像方法によって得られた各表面に関する二枚の画像のずれが補正されたことになり、一連の処理は終了する。なお、以上の処理では、あくまで二つの光像に対応する異物が光学部材F1においてどの位置に存在しているかのみが判別され、該異物が光学部材F1におけるいずれの表面に存在しているかという判定は、後述の良否判定処理時に行われる。
以上が二枚の画像ずれ補正を含む一連の画像処理の説明である。プロセッサ130は、上記の画像処理が終了し、光学部材F1に関する二枚の画像のずれが高精度に補正されると、次いで、本発明の特徴である該二枚の画像を用いて光学部材F1に関する良否判定処理について説明する。本実施形態の良否判定処理は、まず上記画像処理において関連づけられた二つの光像に対応する異物が光学部材F1におけるいずれの表面に存在しているかという判定(第一判定)、および表面毎に異なる判定基準に従った光学部材の良否判定(第二判定)を含む。
まず第一判定について説明する。第一判定では、上記の画像処理において互いに関連づけられた二つの光像それぞれについて、以下の式により規定される第一判定値M1を求める。そして、第一判定値M1が大きい光像が異物そのものの像(以下、単に異物像という)であると判定する。ここで、プロセッサ130は、各光像について、それぞれが映っている画像に基づき、いずれの表面を撮像したときに生じた像であるかを判断することができる。つまりプロセッサ130は、第一判定では、実際の異物が光学部材のいずれの表面に存在しているかを判定することもできる。
M1=Aα×(I−B)β
ただし、Aは光像の面積、Iは該光像の平均輝度、Bは該光像の周囲の輝度(つまり背景輝度)を表す。また、0≦α≦1、0≦β≦1である。
なお、上記の各輝度I、Bは、画像の階調のことである。例えば、8ビットの画像であるならば、計256階調であるため、0から255までの値を採る。
本実施形態では、α=0、β=1に設定する。つまり本実施形態では、第一判定において、光像の面積は考慮しない。ただし、αとβの各値は、被検物の特徴や撮影条件に応じてユーザが任意に設定することができる。
上記第一判定により、組を構成する二つの光像、換言すれば上記画像処理において互いに関連づけられた二つの光像のいずれが異物像であるかを判定すると、プロセッサ130は次いで第二判定を行う。
第二判定では、第一判定により判定された異物像が対象になる。つまり、第一判定を行うことにより、異物の映り込み像は適切に検査対象から除去される。第二判定において、プロセッサ130は、各異物像について、以下の式により規定される第二判定値M2を求める。
M2=A×(I−B)
本実施形態では、処理内容を簡略化して処理速度を向上させるために、上記の通り第一判定において光像の面積は考慮していない。第一判定において光像の面積を考慮していない場合、第二判定においても光像の面積Aを無視することが可能である。つまり、第二判定値M2は以下の式によって求まる。
M2=I−B
そしてプロセッサ130は、算出した各異物像の第二判定値M2に基づいて光学部材F1が良品かどうかの判定を行う。ここで、上記のように、一般に光学フィルタのような光学部材の場合、実装される装置における該光学部材の使用態様に応じて、前面と背面とで異物に対する許容基準に差が設けられることがある。そこで、プロセッサ130には予め第一の表面と第二の表面とで異なる閾値ref1、ref2が設定されている。ここで第一の表面を前面、第二の表面を背面と想定すると、撮像素子に近く位置することになる第二の表面に対応する閾値ref2の方が低く設定される。
プロセッサ130は、各異物像について、各像の第二判定値M2と、各像に対応する異物が存在する表面に対応する閾値とを順次比較する。そして各閾値を上回る第二判定値M2を持つ異物像がある場合には、光学部材F1は不良品であると判断される。
以下、図7を参照しつつ、本発明に係る観察方法と従来の観察方法の良否判定精度の違いを説明する。図7は、80枚の光学部材を観察したとき、各光学部材の第一の表面に存在する異物によって得られた二つの光像(つまり上記画像処理S13で組を構成する異物像および映り込み像)について、第二判定の結果を示すグラフである。図7に示すグラフにおいて、縦軸は、異物像(つまり第一画像P1に含まれる光像)に関する第二判定値M2を、横軸は、映り込み像(つまり第二画像P2の光像)に関する第二判定値M2を、それぞれ表す。
従来の片面撮影に基づく表面観察方法によれば、異物がいずれの表面に存在するのか、換言すれば検出された光像が異物像か映り込み像のいずれであるかを判別することができなかった。従って、本来第一の表面に存在する異物に対応する光像であるから、閾値ref1を基準として良否判定なされるべきであるにもかかわらず、従来の観察方法では、第二画像P2に表れた映り込み像も判定対象となってしまう。そして、該映り込み像が閾値ref2以上であれば不要品として判定されてしまう。例えば、図7中領域G内のサンプリングポイントは、第一の表面に存在する異物としては許容範囲内である。しかし、従来の観察方法では、映り込み像が第二の表面に存在する異物像とみなされる。その結果、該映り込み像の第二判定値M2が閾値ref2以上であるため、本来良品である被検物が不良品として処理されてしまう。
これに対し、本実施形態によれば、上記の画像処理に基づいて各表面の画像間のずれが良好に補正されているため、第一判定によって高い精度をもって異物像と映り込み像を区別することができる。従って、第二判定において、上記のような本来良品であるにもかかわらず不良品として処理されるおそれは生じない。
なお、本発明に係る良否判定に関する処理に先だって行われる画像ずれ補正のための画像処理は、上述した処理内容に限定されるものではなく、他の画像処理であってもよい。
本発明の実施形態の光学部材観察装置の全体を模式的に示す図である。 実施形態のプロセッサが行う画像処理に関するフローチャートである。 画像処理中の工程を説明するための図である。 画像処理中の工程を説明するための図である。 画像処理中の工程を説明するための図である。 画像処理中の工程を説明するための図である。 実施形態の表面観察方法を用いた良否判定結果と従来の観察方法を用いた良否判定結果を比較するためのグラフである。
符号の説明
10 ホルダ
100 光学部材検査装置
101 カメラ部
102 テーブル
106 リング型照明
110 撮像システム
130 プロセッサ
150 モニタ
P1、P2 画像
i1、i2 表面像

Claims (5)

  1. 時間的間隔をおいて撮像部によって被検物の第一の表面および第二の表面を撮像する光学部材観察装置における光学部材の表面観察方法であって、
    前記第一の表面に関する画像内の光像と第二の表面に関する画像内の光像のうち、同一の異物に起因する二つの像が、該異物そのものの像と該異物の映り込みによる像のいずれであるかを、各光像の輝度情報および面積情報の少なくとも一方を用いて算出される第一の判定値に基づいて判定する第一の判定工程と、
    前記第一の判定工程によって異物そのものの像と判定された光像の輝度情報および面積情報に基づいて算出された第二の判定値と、前記表面毎に設定された基準値とを比較することにより、前記光学部材の良否判定を行う第二の判定工程と、を有することを特徴とする光学部材の表面観察方法。
  2. 請求項1に記載の光学部材の表面観察方法において、
    前記第一の判定値をM1とすると、M1は以下の式
    M1=Aα×(I−B)β
    ただし、Aは、光像の面積を、Iは該光像の平均輝度を、Bは該光像の周囲の輝度を、それぞれ表し、また、0≦α≦1、0≦β≦1である、
    によって規定されることを特徴とする光学部材の表面観察方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光学部材の表面観察方法において、
    前記第二の判定値をM2とすると、M2は以下の式
    M2=A×(I−B)
    ただし、Aは、光像の面積を、Iは該光像の平均輝度を、Bは該光像の周囲の輝度を、それぞれ表す、
    によって規定されることを特徴とする光学部材の表面観察方法。
  4. 請求項1から請求項3に記載の光学部材の表面観察方法において、
    前記第二の判定値をM2とすると、M2は以下の式
    M2=I−B
    ただし、Aは、光像の面積を、Iは該光像の平均輝度を、Bは該光像の周囲の輝度を、それぞれ表す、
    によって規定されることを特徴とする光学部材の表面観察方法。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の光学部材の表面観察方法において、
    前記第一の判定工程に先だって、前記第一の画像と前記第二の画像において、同一の異物に対応する光像同士を互いに関連づける関連づけ工程を有することを特徴とする光学部材の表面観察方法。
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