JP2008087176A - 真空断熱材 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、真空断熱パネルの外装体となる真空断熱材を構成するガスバリア性を有する積層フィルムのガスバリア性が高く、長期に亘って外装体内部の真空状態が保持され、断熱性能が維持される真空断熱材を提供することを目的とする。
【解決手段】外装体内部に断熱コア材を封入し、内部を真空排気した真空断熱パネルのその外装体材料がガスバリア性を有する積層フィルムからなる真空断熱材であって、前記積層フィルムが、プラスチック基材からなる支持体上の少なくとも一方に無機化合物からなる蒸着層を設けた蒸着フィルムと、アルミニウム箔とを接着剤を介して貼り合わせてなることを特徴とする真空断熱材である。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷蔵庫や低温コンテナ等に取り付けられる真空断熱パネルのその外装体材料がガスバリア性を有する積層フィルムからなる断熱効果を発揮する真空断熱材に関するものである。
冷蔵庫や低温コンテナ等には、従来から種々の断熱材が用いられており、特に、断熱性能の優れた断熱材として、断熱性のコア材を外装体内に封入し、内部を真空排気した構成の真空断熱材が使用されている。この外装体は、外部からのガス(空気)の侵入を防ぎ、内部を長期間真空状態に保持するために、ガスバリア性に優れたものである必要がある。そこで、従来、高いガスバリア性を持たすために、外装体のガスバリア層のとして7〜15μm程度の厚さの金属アルミニウム箔を含む積層フィルムが主として用いられてきた。
特開平7―113493号公報 特開平9―317986号公報 特開平6―213561号公報 特開2003−172493号公報 特開2005−132004号公報
従来の真空断熱材に使用する積層フィルムは、ガスバリア層としてアルミニウム箔等の金属により形成されるため、屈曲によりガスバリア層にクラックやピンホールが発生し、ガスバリア性が著しく低下するという問題があり、長期間に亘って外装体の内部を真空状態に保っておくことが不可能であった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであって、真空断熱パネルの外装体となる真空断熱材を構成するガスバリア性を有する積層フィルムのガスバリア性が高く、長期に亘って外装体内部の真空状態が保持され、断熱性能が維持される真空断熱材を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための解決手段として、
請求項1に記載の発明は、外装体内部に断熱コア材を封入し、内部を真空排気した真空断熱パネルのその外装体材料がガスバリア性を有する積層フィルムからなる真空断熱材であって、
前記積層フィルムが、プラスチック基材からなる支持体上の少なくとも一方に無機化合物からなる蒸着層を設けた蒸着フィルムと、アルミニウム箔とを接着剤を介して貼り合わせてなることを特徴とする真空断熱材である。
請求項2に記載の発明は、前記プラスチック基材からなる支持体と無機化合物からなる蒸着層の間に、アンカーコート樹脂層を設けることを特徴とする請求項1記載の真空断熱材である。
請求項3に記載の発明は、前記支持体と無機化合物からなる蒸着層の間に設けるアンカーコート層が、少なくともアクリルポリオール、イソシアネート化合物、および一般式R’Si(OR)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシオキシプロピル基、アミノ基、イソシアネート基、スルホキシド基の一種、R:アルキル基)で表せる3官能オルガノシ
ランあるいはオルガノシランの加水分解物を含む組成物からなることを特徴とする請求項2の真空断熱材である。
請求項4に記載の発明は、前記プラスチック基材からなる支持体の無機化合物からなる蒸着層を設ける側の表面に、アルゴン、窒素、酸素、水素のうちの1種類のガス、または、これらの混合ガスを用いてリアクティブイオンエッチング(RIE)モードのプラズマを利用した処理を施すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の真空断熱材である。
請求項5に記載の発明は、前記無機化合物の蒸着層からなる蒸着フィルムの蒸着膜の表面にバリアコート層を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の真空断熱材である。
本発明により、屈曲によりガスバリア層にクラックやピンホールが発生することがなく、高度のガスバリア性が維持することができ、外装体内部の真空状態、断熱性能が長期に亘って保持される真空断熱パネルの外装体に用いられる真空断熱材を提供することが可能である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明の真空断熱材は、外装体内部に断熱コア材を封入し、内部を真空排気した真空断熱パネルのその外装体材料がガスバリア性を有する積層フィルムからなる真空断熱材であって、前記積層フィルムが、プラスチック基材からなる支持体上の少なくとも一方に無機化合物からなる蒸着層を設けた蒸着フィルムと、アルミニウム箔とを接着剤を介して貼り合わせてなることを特徴とするものである。
図1に一例として示した、本発明における積層フィルム10は、プラスチック基材1の少なくとも片面に無機化合物からなる蒸着薄膜層2を形成した蒸着フィルム7の蒸着薄膜層2側に接着剤層5を介してアルミニウム箔4を積層し、さらにそのアルミニウム箔4上に接着剤層5を介してシーラント層6を積層してなるものである。
また、図2に他の例として示した、本発明における積層フィルム20は、プラスチック基材1の少なくとも片面に無機化合物からなる蒸着薄膜層2を形成した蒸着フィルム7の蒸着薄膜層2側にガスバリアコート層3を形成した蒸着フィルム8のガスバリアコート層3側に接着剤層5を介してアルミニウム箔4を積層し、さらにそのアルミニウム箔4上に接着剤層5を介してシーラント層6を積層してなるものである。
さらに、図3に他の例として示した、本発明における積層体30は、プラスチック基材1の少なくとも片面に、順次、無機化合物からなる第1の蒸着薄膜層2、第1のガスバリアコート層3、第2の蒸着薄膜層2、第2のガスバリアコート層3を形成した蒸着フィルム9の第2のガスバリアコート層3側に接着剤層5を介してアルミニウム箔4を積層し、さらにそのアルミニウム箔4上に接着剤層5を介してシーラント層6を積層してなるものである。ここで、第1の蒸着薄膜層と第2の蒸着薄膜層2は、同一の金属酸化物からなる蒸着薄膜層であってもよいし、また、異なる金属酸化物からなる蒸着薄膜層であってもよい。
本発明で用いられる耐熱性を有するプラスチックフィルム基材1としては、耐熱性に優れる合成樹脂からなるプラスチックフィルムであれば特に限定されないが、例えばポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルペンテン樹脂など
からなるプラスチックフィルムが挙げられる。
ポリエステル系樹脂フィルムとしての樹脂材料としては、ホモポリエステル樹脂のポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、以下の共重合ポリエステル樹脂、例えばテレフタル酸、とエチレングリコールを基体とするポリエチレンテレフタレート構造のポリエステル樹脂に、2塩基酸としてイソフタル酸、フタル酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、などをグリコールとしてジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポロピレングリコール、ポリポロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ビスフェノール誘導体のエチレンオキサイド付加体を共重合したもの、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂
やポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂などを挙げることができる。
ポリアミド系樹脂フィルムとしての樹脂材料としては、具体例としては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン7)、ポリ−9−アミノノナン酸(ナイロン9)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリラウリンラクタム(ナイロン12)、ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン2,6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン4,6)、ポリヘキサメチレンジアジパミド(ナイロン6,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン6,10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン6,12)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン8,6)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン10,6)、ポリデカメチレンセバカミド(ナイロン10,10)、ポリドデカメチレンドデカミド(ナイロン12,12)、メタキシレンジアミン−6ナイロン(MXD6)等を挙げることができる。
また、コポリアミドの例としては、カプロラクタム/ラウリンラクタム共重合体、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体、ラウリンラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体、ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体、エチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体等を挙げることができる。
本発明で用いられる耐熱性を有するプラスチックフィルム基材1として、種々列挙したが、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、延伸ナイロンなどが最も好適に使用できる。
上記のプラスチックフィルム基材1の無機化合物からなる蒸着薄膜層2を形成する側のフィルム表面上に、アルゴン、窒素、酸素、水素のうちの1種類のガス、または、これらの混合ガスを用いてリアクティブイオンエッチング(RIE)モードのプラズマを利用した処理を施すことができる。
本発明における第1および第2の蒸着薄膜層2としては、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムの単体、あるいはそれらの複合物からなる無機化合物が好ましく用いられる。
無機化合物からなる蒸着薄膜層2の厚さは、用いられる金属酸化物の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には5〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択される。ただし膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや膜厚が十分ではないことがあり、ガスバリア材としての機能を十分に果たすことができない場合がある。また膜厚が300nmを越える場合は薄膜にフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生じるおそれがあるの
で問題がある。より好ましくは、10〜150nmの範囲内にあることである。
無機化合物からなる蒸着薄膜層2をプラスチック基材1上に形成する方法としては種々在り、通常の真空蒸着法により形成することができる。また、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いることも可能である。但し生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式のいずれかの方式を用いることが好ましいが、蒸発材料の選択性の幅広さを考慮すると電子線加熱方式を用いることがより好ましい。また蒸着薄膜層と基材の密着性及び蒸着薄膜層の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いて蒸着することも可能である。また、蒸着膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素等の各種ガスなど吹き込む反応蒸着を用いてもよい。
本発明におけるガスバリアコート層3は、水溶性高分子と、(a)1種以上の金属アルコキシド及びその加水分解物、または(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液、あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤からなる。水溶性高分子と塩化錫を水系(水あるいは水/アルコール混合)溶媒で溶解させた溶液、あるいはこれに金属アルコキシドを直接、あるいは予め加水分解させるなどの処理を行ったものを混合した溶液を、プラスチック基材1に形成した無機化合物からなる蒸着薄膜層2にコーティング、加熱乾燥し、形成したものである。コーティング剤に含まれる各成分について以下に詳述する。
本発明でコーティング剤に用いられる水溶性高分子はポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。特にポリビニルアルコール(PVA)を本発明のガスバリア性積層体のコーティング剤に用いた場合にガスバリア性が最も優れる。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから、酢酸基が数%しか残存していない完全けん化PVAまでを含み、特に限定されるものではない。
さらに、金属アルコキシドは、テトラエトキシシラン〔Si(OC254〕、トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(O−2’−C373〕などの一般式、M(OR)n(M:Si、Ti、Ai、Zr等の金属、R:CH3、C25等のアルキル基)で表せるものである。中でも、テトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。
上述した各成分を単独またはいくつかを組み合わせてコーティング剤に加えることができ、さらにコーティング剤のバリア性を損なわない範囲で、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、あるいは分散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤など公知の添加剤を加えることができる。
例えば、コーティング剤に加えられるイソシアネート化合物は、その分子中に2個以上のイソシアネート基(NCO基)を有するものであり、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート(TTI)、テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)などのモノマー類と、これらの重合体、誘導体などがある。
コーティング剤の塗布方法には、通常用いられる、ディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法など従来公知の手段が用いられる。ガスバリア性被覆層3の厚さはコーティング剤の種類によって異なるが、乾燥後の厚さが約0.01〜1
00μmの範囲であればよいが、50μm以上では、膜にクラックが生じやすくなるため、0.01〜50μmとすることが望ましい。
アルミニウム箔4としては、5〜30μm、好ましくは6〜20μmの厚さのアルミニウム泊が使用される。アルミニウム箔の厚さは、製造時の加工性、耐久性、コスト等を勘案して決定される。アルミニウム箔の積層はドライラミネーション法などで積層することができる。
シーラント層6を構成する材料としては、ヒートシール性を有する樹脂であれば目的に応じて使用することができるが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びそれらの金属架橋物等の樹脂が用いられる。厚さは目的に応じて決められるが、一般的には15〜200μmの範囲である。耐熱性を考慮する際は、シーラント層を高密度ポリエチレン(HDPE)、未延伸ポリプロピレン(CPP)のように耐熱性を有する材料を用いればよい。このシーラント層は、フィルム化した材料を接着剤を介してドライラミネーション法などで積層することができる。または、溶融した樹脂を直接押出しコーティングにより積層してもよい。
アルミニウム箔4やシーラント層6を積層するドライラミネーション用接着剤5としては、ポリエステル系、ポリエチレンイミン系、ポリエーテル系、シアノアクリレート系、ウレタン系、有機チタン系、ポリエーテルウレタン系、エポキシ系、ポリエステルウレタン系、イミド系、イソシアネート系などの各種接着剤が用いられる。
次に、本発明の真空断熱材を外装体材料として用いた真空断熱パネルについて説明する。
図4に示すように、本発明の真空断熱材積層フィルムのシーラント層どうしをヒートシールして袋状あるいは容器状に成形して断熱コア材80を収容する外装体70として、断熱性コア材80を充填し、真空包装することにより真空断熱パネル60を得る。この断熱性コア材80は、合成樹脂発泡体、シリカやパーライト等の粉末を一定の形状に成形した成形体、ケイ酸カルシウム成形体等が使用される。
真空断熱材積層フィルムからなるバリア性外装材料の厚みは、真空維持性能や機械的強度、加圧圧縮時の変形性などを考慮して設定され、通常は50〜150μm程度のものが好ましい。バリア性外装材料は、予め袋状あるいは容器状など、断熱コア材として合成樹脂発泡体を収容し易い形態に加工されたものであってもよいし、平坦なシート状のままで用意され、合成樹脂発泡体を収容する際に、合成樹脂発泡体を包んで使用するようにしてもよい。
断熱性コア材として合成樹脂発泡体の内部空間を真空化し易く、断熱性に優れた連続気泡の発泡体が好ましい。内部空間を真空にしても気泡が崩れない形状維持性を有しているものが好ましい。具体的には、連続気泡の硬質ポリウレタン発泡体が好ましい材料となる。合成樹脂発泡体の密度は40〜100kg/m3程度が好ましく、平均気泡径は100μm程度以下のものが好ましい。合成樹脂発泡体は、予めブロック状あるいは板状に発泡成形されたものを、バリア性外装材料に収容可能な寸法形状に裁断して使用することができる。
合成樹脂発泡体の形状は、断熱コア材として一般的な矩形状のもののほか、用途に合わせて、円板状その他の異形状、部分的に凹凸のある形状などでもよい。合成樹脂発泡体の
寸法は、15〜70mm程度のものが好ましい。合成樹脂発泡体の厚みは、最終的に必要とされる断熱コア材における合成樹脂発泡体の厚みに対して、加圧圧縮による目減り分を考慮した厚みに設定しておく。
バリア性外装材料への合成樹脂発泡体の収容、内部空間の脱気による真空化、および、可撓性収容材の密封は、通常の真空断熱パネルの製造技術と同様に行われる。具体的には、合成樹脂発泡体を真空吸引口となる部分を除いてバリア性外装材料で覆い、真空吸引口からバリア性外装材料の内部空間の空気を排出する。バリア性外装材料の内部空間を脱気すると、バリア性外装材料が合成樹脂発泡体の外形に密着するまで内部空間が狭くなったあと、合成樹脂発泡体にバリア性外装材料が密着した状態で合成樹脂発泡体の内部の空気が排出されて真空状態になる。所定の真空度が達成されれば、真空吸引口を封鎖して、バリア性外装材料を密封する。
内部空間の真空度は、要求される断熱性能によっても異なるが、通常0.1〜1.0Torrに設定される。バリア性外装材料の密封は、バリア性外装材料に設けたシーラント層の熱融着による接着などが採用される。
合成樹脂発泡体が収容されたバリア性外装材料を加圧して加圧圧縮する。加圧装置は、通常のプレス装置が使用できる。加圧装置には、バリア性外装材料の形状に対応する加圧型を備えておくことができる。加圧圧力は、5kg/cm2程度が好ましい。加圧と同時に加熱することもできる。加圧によって、バリア性外装材料に収容された合成樹脂発泡体は、主に厚み方向に圧縮される。合成樹脂発泡体が永久変形を起こすまで圧縮する必要がある。バリア性外装材料の内部空間は、実質的に空気が存在しない真空状態なので、密封されていても、合成樹脂発泡体の変形に合わせて容易に圧縮される。
以下に、本発明の実施例について具体的に説明する。
図2に示す構成の本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を作成した。プラスチックフィルム基材1として厚さ15μmの2軸延伸ナイロンフィルムを用い、その片面に、電子線加熱方式による真空蒸着装置により、金属アルミニウムを蒸発させそこに酸素ガスを導入し、厚さ15nmの酸化アルミニウムを蒸着して蒸着薄膜層2を形成した。
バリアコート層3形成するコーティング剤の組成は、(1)液と(2)液を配合比(wt%)で60/40に混合したもの。
(1)液:テトラエトキシシラン10.4gに塩酸(0.1N)89.6gを加え、30
分間撹拌し加水分解させた固形分3wt%(SiO2換算)の加水分解溶液
(2)液:ポリビニルアルコールの3wt%水/イソプロピルアルコール溶液(水:イソ
プロピルアルコール重量比で90:10)
アルミニウム箔4として厚さ6μmのアルミニウム箔、60μmの低密度ポリエチレンフィルムをラミネートしてシーラント層とし、本発明の積層フィルムからなる真空断熱材を得た。
本発明の真空断熱材と性能を比較するための比較例として、実施例1において、蒸着薄膜層2とバリアコート層3を除いた以外は実施例1と同様にして真空断熱材を作成した。
上記の実施例1および実施例2で得られた真空断熱材の2枚使用し、まず、3方を熱シールし袋を作成し、1方向のみが開口した断熱コア材収容用の袋を作成した。
断熱コア材として硬質ポリウレタンフォームを、200×200×30mmの厚板状に裁断した。発泡体に乾燥処理(120℃、1時間)を行った。上記断熱コア材収容袋
に硬質ポリウレタンフォームを収容した。袋の内部空間を脱気したあと、袋の開口部分を熱融着によって密封した。封止圧力は0.05Torrであった。プレス加圧装置を用いて、硬質ポリウレタンフォームが収容された収容材すなわち真空断熱材を加圧圧縮した。上記装置の加圧圧力は70ton(約150kgf/cm2)である。断熱コア材である硬質ウレタンフォームをその袋の中にいれ、真空密封し、開口部を熱シールし真空断熱材を得た。
得られた真空断熱材の熱伝導率を、JIS A 9511に規定される平板熱流計法(AUTO−λHC−072)で測定した。
その結果、実施例1で得られた本発明の真空断熱材を外装体として用いた真空断熱パネルの熱伝導率は、0.013W/mKであった。一方、実施例2で得られたバリア性外装材料を用いた真空断熱パネルの熱伝導率は、0.022W/mKであった。実施例1で得られた本発明の真空断熱材を外装体として用いた真空断熱パネルの断熱効果が優れているが確認できた。
本発明の一実施例としての真空断熱材の構成の一例を示す断面図である。 本発明の一実施例としての真空断熱材の構成の一例を示す断面図である。 本発明の一実施例としての真空断熱材の構成の一例を示す断面図である。 本発明の真空断熱材を用いた外装体に断熱コア材を収容した真空断熱パネルの一例を示す断面図である。
符号の説明
10、20、30、40、50・・・真空断熱材積層フィルム(真空断熱パネル用バリア性外装材料)
1・・・プラスチック基材からなる支持体
2・・・蒸着薄膜層
3・・・ガスバリアコート層
4・・・アルミニウム箔
5・・・接着剤層
6・・・シーラント層
7、8、9・・・蒸着フィルム
60・・・真空断熱パネル
70・・・外装体
80・・・断熱コア材

Claims (5)

  1. 外装体内部に断熱コア材を封入し、内部を真空排気した真空断熱パネルのその外装体材料がガスバリア性を有する積層フィルムからなる真空断熱材であって、
    前記積層フィルムが、プラスチック基材からなる支持体上の少なくとも一方に無機化合物からなる蒸着層を設けた蒸着フィルムと、アルミニウム箔とを接着剤を介して貼り合わせてなることを特徴とする真空断熱材。
  2. 前記プラスチック基材からなる支持体と無機化合物からなる蒸着層の間に、アンカーコート層を設けることを特徴とする請求項1記載の真空断熱材。
  3. 前記アンカーコート層が、少なくともアクリルポリオール、イソシアネート化合物、および一般式R’Si(OR)3(R’:アルキル基、ビニル基、グリシオキシプロピル基、アミノ基、イソシアネート基、スルホキシド基の一種、R:アルキル基)で表せる3官能オルガノシランあるいはオルガノシランの加水分解物を含む組成物からなることを特徴とする請求項2の真空断熱材。
  4. 前記プラスチック基材からなる支持体の無機化合物からなる蒸着層を設ける側の表面に、アルゴン、窒素、酸素、水素のうちの1種類のガス、または、これらの混合ガスを用いてリアクティブイオンエッチング(RIE)モードのプラズマを利用した処理を施すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の真空断熱材。
  5. 前記蒸着フィルムの蒸着膜の表面にガスバリアコート層を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の真空断熱材。
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