JP2008087164A - 転写式印刷装置及び転写式印刷方法 - Google Patents

転写式印刷装置及び転写式印刷方法 Download PDF

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義高 鈴木
Keiji Ihara
慶二 井原
Toshinori Takahashi
利典 高橋
Seiichi Tanabe
誠一 田▲邉▼
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Abstract

【課題】インクリボン上の残存像をより確実に判別不能とする転写式印刷装置(600)を提供する。
【解決手段】インクリボン(1)の搬送手段(21,22)と、被転写体(7)の転写体搬送手段(31,32)とインクリボン(1)及び被転写体(7)を圧着する圧着手段(4)とインクリボンのインクを加熱するヘッド(3)と制御部(200)とを備え、インク(1Y,1M,1C,1K)が所定パターンで被転写体に熱転写された後に、制御部は圧着手段をヘッドとインクリボンと被転写体とを圧着させる制御をすると共に、搬送手段及び転写体搬送手段をインクリボンに残存した所定パターンのネガパターン(151n)を含む領域(TH1,THY1,THM1,THC1)のインクが被転写体に転写されるようインクリボンと被転写体とをヘッドに対して移動させ、かつ被転写体の移動速度(V7)をインクリボンの移動速度(V1)より遅くする。
【選択図】図4

Description

本発明は、転写式印刷装置及び転写式印刷方法に係り、特に、インクリボンから中間転写フィルムにインク画像を転写し、この転写により中間転写フィルム上に形成された転写像を被印刷物に再転写印刷する再転写方式の印刷装置及び再転写方式の印刷方法に好適に適用できる技術に関する。
インクリボンのインクをカードやフィルムなどの被転写体に転写して印刷する転写式印刷装置が知られている。
この転写式印刷装置として、さらに中間転写フィルムを用い、インクリボンから中間転写フィルムにインク画像を転写して形成し、このインク画像をカードやシート等の被印刷物の表面上に再転写して印刷する、いわゆる再転写方式の転写印刷装置も周知である。
そして、この印刷装置の一例として被印刷物をカードとしたカードプリンタがあり、本願の出願人が出願した特許文献1や特許文献2に記載されている。
例えば、この再転写方式は、帯状のシート上に順次、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラック等の各色のインク領域が連続的に形成されたインクリボンを用い、サーマルヘッドを画像に対応して加熱し、各インク領域からインクを中間転写フィルム上に転写して画像を形成し、さらにこの画像を、被印刷物にヒートローラによる加熱及び加圧により再転写して印刷するものである。
特開2000−187712号公報 特開2005−014398号公報
ところで、上述したイエロー,マゼンタ,シアンの色材としては昇華性染料が用いられるのが一般的である。
この昇華性染料を用いた印刷では、インクが全て転写されるものではないので、インクリボンに残った転写跡は明確ではなく、この跡から画像情報を判読するのは難しいが印字パターンによっては判読の可能性が全くないとはいえない。
また、これらの色は、顔写真等の画像を印刷する場合に主として用いられるものであって、その画像は文字と比べて情報の機密度が高いものではない場合が多いが、将来的には高い機密性が付与される可能性もある。
一方、ブラック色(以下ブラック,BK,または,Kと記載する場合がある)は、文字やバーコードの印刷に主として用いられることから、印刷した文字の視認性を高めるために、また、バーコードの読み取り性を向上させるために溶融性顔料を用いるのが一般的である。
溶融性顔料を用いた印刷ではインクが全て転写されるため、インクリボンに残った転写跡が明確に視認でき、情報として通常は判読可能である。特に、IDカードには個人情報が印刷されるため、そこに印刷された文字は機密度が高い情報を含む場合が多い。
従って、ブラックで印刷する像については、印刷後のインクリボンの盗難等によって機密情報が流出する可能性が懸念されると共に、これらを廃棄する際には、機密保持の為の特殊な処理が必要になっていた。
このようなインクリボンに残存する転写跡を判読不能にする技術を本願の出願人は特許文献2により提案しているが、インクリボン上の残存像については、より高いレベルで確実に判別不能とされることが常に望まれている。
そこで本発明が解決しようとする課題は、インクリボンに残存した像を、より確実に判読不能とする転写式印刷装置及び転写式印刷方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本願発明は次の1)〜5)の手段を有する。
1) インクリボン(1)のインク(1Y,1M,1C,1K)を被転写体(7)に所定のパターンで熱転写して該被転写体(7)上に前記パターンを印刷する転写式印刷装置において、
前記インクリボン(1)を搬送するリボン搬送手段(21,22)と、
前記被転写体(7)を搬送する転写体搬送手段(31,32)と、
前記インクリボン(1)と前記被転写体(7)とを圧着する圧着手段(4)と、
前記インクリボン(1)のインクを加熱するサーマルヘッド(3)と、
当該装置の動作を制御する制御部(200)と、を備え、
前記インクリボン(1)のインク(1Y,1M,1C,1K)が所定パターンで前記被転写体(7)に熱転写された後に、
該制御部(200)は、
前記圧着手段(4)を、前記サーマルヘッド(3)と前記インクリボン(1)と前記被転写体(7)とを圧着させるよう制御すると共に、前記リボン搬送手段(21,22)及び前記転写体搬送手段(31,32)を、前記インクリボン(1)に残存した前記所定パターンのネガパターン(151n)を含む領域(TH1,THY1,THM1,THC1)のインクが前記被転写体(7)に転写されるよう前記インクリボン(1)と前記被転写体(7)とを前記サーマルヘッド(3)に対して移動させ、かつ、前記移動において、前記被転写体(7)の移動速度(V7)が前記インクリボン(1)の移動速度(V1)より遅くなるよう制御することを特徴とする転写式印刷装置(600)である。
2) 前記制御部(200)は、前記移動において、前記被転写体(7)に対して前記熱転写の際に付与するバックテンションよりも大なるバックテンションを付与するよう前記転写体搬送手段(31,32)を制御することを特徴とする1)に記載の転写式印刷装置(600)である。
3)前記被転写体(7)が中間転写フィルムであり、被印刷物(8)に、前記中間転写フィルム(7)に転写された前記所定パターンを再転写して印刷を行うよう構成されて成ることを特徴とする1)又は2)に記載の転写式印刷装置(600)である。
4) インクリボン(1)のインク(1Y,1M,1C,1K)を被転写体(7)に所定のパターンで熱転写して該被転写体(7)上に前記パターンを印刷する転写式印刷方法において、
前記インクリボン(1)のインク(1Y,1M,1C,1K)が所定パターンで前記被転写体に熱転写された後に、
前記インクリボン(1)に残存した前記所定パターンのネガパターン(151n)を含む所定領域(TH1,THY1,THM1,THC1)のインクを、該所定領域(TH1,THY1,THM1,THC1)を一方向に圧縮した圧縮転写領域(TH7a,THY7,THM7,THC7)として前記被転写体(7)に転写することを特徴とする転写式印刷方法である。
5) 前記被転写体(7)は中間転写フィルムであり、被印刷物(8)に、前記中間転写フィルム(7)に転写された前記所定パターンを再転写して印刷を行うことを特徴とする請求項4記載の転写式印刷方法である。
本発明によれば、インクリボンに残存した像をより確実に判読不能にすることができる。
本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1〜図7を用いて説明する。
まず、図1,図2を用いて本発明の転写式印刷装置の実施例における全体構成を説明する。
この実施例においては、転写式印刷装置として、再転写方式の転写式印刷装置600を例に説明する。
この装置600は、筐体201の内部に、インクリボン1のインク1C,1M,1Y,1K(詳細は後述する)を中間転写フィルム7に転写して転写層7cdを形成する第1の加熱部500と、中間転写フィルム7に形成した転写層7cdを被印刷物であるカード8に再転写する第2の加熱部300と、このカード8を格納する格納部100と、このカード8を第2の加熱部300に搬送する搬送機構101と、転写動作等を制御する制御部200と、を備えている。
図1において、インクリボン1はインク塗布面をプラテンローラ4側に向けて供給リール5と巻き取りリール6との間に張架されている。
インクリボン1は、図2(A)に示すように、帯状ベースフィルム1a上に昇華性のイエロ(Y)1Y,マゼンタ(M)1M,シアン(C)1Cと溶融性のブラック(K)1Kとの4色のパネルを1フレームとして周期的に塗布したものである。パネルとは、各色の一画面に対応する範囲である。この4色のパネルの順番は任意に設定できる。
この4色に、中間転写フィルムに転写したインクを剥離する機能を有する剥離機能層を加えた5つのパネルを1フレームとしてもよい。
以下の説明では、インクリボン1は4色を1フレームにしたものとして説明する。
図1において、供給リール5及び巻き取りリール6にはインクリボン1を搬送するための動力源となるDCモータ21,22が図示しない減速機構を介して連結される。DCモータ21,22にはエンコーダ(図示せず)が内蔵されており回転角や回転数を検出可能とされている。
供給リール5に連結されたDCモータ21はインクリボン1の巻戻しをしたり、また、適正なバックテンションを付与できるよう、供給リール5の回転方向(インクリボン1の引き出し方向)とは逆方向に駆動可能とされている。
また、供給リール5におけるインクリボン1の残量に応じて、DCモータ21へ印加する電圧を変化させ、インクリボン1には常に一定のバックテンションが付与される。
また、その残量(=巻径)は、供給リール5側に配置したセンサ25を通過するインクリボン1の1フレームに対する前記DCモータ21の回転角を検出することで算出される。
同様に、巻き取りリール6に連結されたDCモータ22は、インクリボン1を巻き取ると共に、インクリボン1のインクを転写する際に、巻径に応じた電圧を印加することによって適切な引っ張りテンションを付与している。
さらに、DCモータ21またはDCモータ22に内蔵されたエンコーダによってインクリボン1の移送量を検出して移送量の制御を行っている。
インクリボン1の外側(ベースフィルム1a側)には第1の加熱部500であるサーマルヘッド3が固定配置されており、その反対側(インク塗布面側)にはプラテンローラ4がサーマルヘッド3に圧接・離間するように配置されている。
このサーマルヘッド3は、印刷予定の画像のドットに対応する単位ヘッドをライン状に複数配列して構成されたサーマルヘッドユニットである。以下の説明においては、特に記載が無い限りこのサーマルヘッドユニットを示す。
インクリボン1の架橋経路上には、上述したインクの頭出しセンサ25が設けられている。このセンサ25は、インクフィルム1の頭出し(Yインク)を行い、2色目以降の頭出し(M,C,Kの各インク)の頭出しはDCモータ21またはDCモータ22に内蔵されたエンコーダによって行う。
尚、センサ25としては、インクリボン1に設けた検出マークや色境界を検出するもの等を利用することができる。
また、インクリボン1はガイド部材26a〜26cに案内されて巻き取りリール6に巻き取られる。
中間転写フィルム7は、図2(B)に示すように、帯状の基材シート7aの一方の面に、剥離層7bと透明な保護層7cとインク受容層7dとが積層されて成るものである。
また、外側のインク受容層7dと保護層7cとが転写層7cdであり、剥離層7bは、この転写層7cdを基材シート7aから剥離するために設けられている。
この中間転写フィルム7は、画像を記録するフレーム毎に検出マーク(図示せず)が印刷されており、図1に示おいて、供給リール9Aと巻き取りリール9Bとの間に転写層7cdをインクリボン1側に向けて張架されている。
供給リール9Aには中間転写フィルム7を搬送するための動力源となるパルスモータ(ステップモータ)31が、また、巻き取りリール9BにはDCモータ32が図示しない減速機構を介して連結される。
また、巻き取りリール9Bに連結したDCモータ32にはエンコーダ(図示せず)が内蔵されており、このエンコーダにより回転角や回転数が検出される。
中間転写フィルム7は、供給リール9Aからガイド部材30a,プラテンローラ4,中間転写フィルム7のフレーム頭出しをするセンサ33,ガイド部材30bを経由し、第2の加熱部300にあるヒートローラ14と押圧ローラ15との間を通ってガイド部材30cへと案内されて巻き取りリール9Bに巻き取られる。
以上の構成において、サーマルヘッド3とプラテンローラ4との間でインクリボン1のインクと中間転写フィルム7の転写層7cdとは対向している。
また、ヒートローラ14は押圧ローラ15に対して圧接・離間が可能となっている。
本体内の下方部には、被印刷物であるカード8を複数枚重ねて格納する格納部100が配置されている。
この格納部100からカード8は一枚ずつ取り出され、搬送機構101を経由して第2の加熱部300に搬送される。
さらに、この再転写方式の印刷装置600は、筐体201内に制御部200を備えている。
この制御部200は、印刷する画像に応じて、インクリボン1に形成した各色に対してサーマルヘッド3を制御する制御パターンを生成する印刷パターン生成部200Bと、インクリボン1及び中間転写フィルム7の送りやそのピッチを制御するピッチ制御部200Cと、重畳パターン生成部200Dと、を有している。ピッチ制御部200Cについては後述する。
また、この再転写方式の印刷装置600は、外部からの情報を入力する情報入力部(図示せず)を備えており、この情報入力部に対して印刷する画像の画像データが入力される。この入力は、通信やディスク等の媒体を介する等の周知の方法で行うことができる。
次に、図3を用いてヒートローラ14とプラテンローラ4のモード切替えについて説明する。
ヒートローラ14はカム66の回動によって押圧ローラ15に対して圧接・離間するのに対し、前記プラテンローラ4は、サーマルヘッド3に対し圧接・離間を行う。
まず、プラテンローラ4の駆動機構について説明する。
この駆動機構は、プラテンローラ4を一端部に有する第1のアーム71,第1のアーム71の回動軸である回動軸70,第1のアーム71の他端部に連結して回動トルクを伝達するリンク75,回転トルクを推進力に変換してリンク75に伝達するカム66とを有し、このカム66を回動させるために減速機構を介してステップモータ31Aが設けられている。
以上の構成において、カム66の位相を変えることでヒートローラ14とプラテンローラ4の圧接・離間を行っており、図3に示すA/B/Cの3つのモードに対応している。
即ち、Aモードでは、ヒートローラ14が押圧ローラ15から離間すると共に、プラテンローラ4がサーマルヘッド3から離間する状態をとる。
Bモードでは、ヒートローラ14が押圧ローラ15から離間する一方、プラテンローラ4がサーマルヘッド3に圧接する状態をとる。
Cモードでは、ヒートローラ14が押圧ローラ15に圧接する一方、プラテンローラ4がサーマルヘッド3から離間する状態をとる。
本発明は、上述した構成において、転写動作と再転写動作とを行った後にインクリボン1の残存パターンを判読不能化する転写動作を行うものであり、各動作について以下に詳述する。
<転写動作について>
最初の転写は上述のBモードにおいて行われる。具体的には、インクリボン1のY,M,C,Kそれぞれの色パネルにおいて、印刷パターン生成部200Bで生成された制御パターンがサーマルヘッド3に送出され、中間転写フィルム7の転写領域に対してそれぞれの色の画像が熱によって順次重畳転写されることでフルカラーの転写像が形成される。
<再転写動作について>
再転写は、上述のCモードにおいてカード8に対して行われる。
格納部100から搬出されたカード8は、搬送機構101を経由して第2の加熱部300に搬送される(図1参照)。
第2の加熱部300に搬送されたカード8は、中間転写フィルム7の転写層7cd側と対向するようにヒートローラ14と押圧ローラ15との間に挿入され、そこで熱及び圧力が与えられて中間転写フィルム7に転写像が形成された転写層7cdが転写(再転写)される。
<重畳転写動作について>
次に、上述した再転写動作後に行う、インクリボン1の残存像を判読不能化する転写動作について、図4を用いて説明する。この重畳転写は、インクリボン1の溶融性のブラック(K)1Kインクを中間転写フィルム7へ転写した場合である。
まず、転写動作により、インクリボン1のブラックの第1のパネル1Kaから中間転写フィルム7の第1の転写領域7Kaに対して「特許公報」という文字が転写され、この第1の転写領域7Kaに形成された「特許公報」という転写像が、再転写動作によりカード8に再転写した後の状態である、重畳転写開始状態から説明する。
この重畳転写開始状態において、インクリボン1における転写済みのパネル1Kaには、図4(A)にて白抜きの文字で示された「特許公報」という転写像跡であるネガパターン151nが残存している。
この状態において、インクリボン1を搬送するDCモータ22と中間転写フィルム7を搬送するパルスモータ31とを駆動させ、インクリボン1の転写済みパネルであるパネル1Kaと、中間転写フィルム7の再転写された画面範囲である第1の転写領域7Kaとを、所定の転写開始位置STが重なるように位置出しする。
次に、インクリボン1と中間転写フィルム7とを同じ搬送方向に搬送すると共に、パネル1Kaにおける判読不能化すべき残存パターンを含む領域(転写開始位置STから転写終了位置FNまでの領域)の全面に残存するインクを、サーマルヘッド3によって中間転写フィルム7の第1の転写領域7Kaに再度転写(重畳転写)させる。
この重畳転写において転写するインクは溶融性のインクであるから、再転写により転写層7cdが転写されて第1の転写領域7Ka内に露出している残存した剥離層7bあるいは基材シート7aを含めてその領域全面に転写が可能である。
そして、実施例は、この重畳転写動作において、インクリボン1の搬送速度V1と中間転写フィルム7の搬送速度V7とを異なる速度としている。
具体的には、中間転写フィルム7の搬送速度V7をインクリボン1の搬送速度V1より遅くしている。例えば、この実施例においてV7/V1=0.27と設定している。
そのため、重畳転写後を示す図4(c)において、パネル1Kaの転写開始位置STから転写終了位置FNまでの重畳転写領域TH1(白抜き範囲)のインクは、中間転写フィルム7における、転写開始位置ST7から転写終了位置ST7までの搬送方向に圧縮された圧縮転写領域TH7(黒ベタ範囲)に転写される。
具体的には、圧縮転写領域TH7は、その搬送方向長さL2が、L2=L1×(V7/V1)となるように圧縮転写される。
従って、重畳転写領域TH1に残存していたネガパターン151nは除去されると共に、圧縮されたネガパターンとして転写されるので判読不能となる。
発明者らの検討によれば、中間転写フィルム7とインクリボン1との搬送速度比率で示される圧縮率AR(AR=V7/V1)を0.3以下にすると、あらゆるネガパターン151nを極めて良好に判別不能にすることができて好ましいことが判明した。
重畳転写領域TH1は、判読不能とするパターンを含むように、パネル1Kaの一部を選択的に設定することができる。
また、圧縮率は、中間転写フィルム7の搬送を停止した場合、すなわちV7=0(ゼロ)の場合、換言するならば、AR=0(ゼロ)の場合を含めてネガパターン151nの内容に応じて任意に設定することができる。
例えば、ネガパターン151nが単純な場合は、圧縮率の値を小さくする程、確実に判読不能にでき、一方、ネガパターン151n複雑な場合は、単純な場合よりも大きい圧縮率値でも判読不能となるので、複雑さに応じて圧縮率は可変可能である。
従って、ネガパターン151nが、複雑な部分と単純な部分とが搬送方向に混合したパターンの場合は、その各部分に応じて一つの重畳転写動作中に圧縮率を変化させてもよい。
この実施例によれば、第1の転写領域7Kaに、複数のパネル1Kの残存パターンを圧縮重畳転写した圧縮転写領域を形成することができる。
図5は、4つのパネル1Kを圧縮転写して圧縮転写領域TH7a〜TH7dを形成した例を示している。
この実施例によれば、インクリボン1における複数のパネルの重畳転写を、中間転写フィルム7における一つの転写領域に行うので、中間転写フィルム7の重畳転写による消費量を抑制することができる。
重畳転写に使用する中間転写フィルム7の転写領域は、上述したように一度転写した領域であり、フィルムの消費量抑制の点で好ましい。もちろん、中間転写フィルム7の未転写領域を使用してもよい(この場合は重畳ではない)。
上述した構成において、転写開始位置STの位置決め動作制御,速度制御,及び,ネガパターン151nの複雑さに応じた圧縮率(速度比率)制御は、ピッチ制御部200Cなどの制御部により行われる。
また、重畳転写動作においては、中間転写フィルム7よりインクリボン1が速く搬送されるので、中間転写フィルム7がインクリボン1に引っ張られてたるまないように、中間転写フィルムに対して転写動作時よりも強いバックテンションを付与することが望ましい。
次に、インクリボン1の昇華性インクのイエロー(Y)1Y,マゼンタ(M)1M,シアン(C)1Cのインクを中間転写フィルム7に転写した場合の、インクリボン1上に残存するネガパターン判読不能化動作について説明する。
昇華性インクは、中間転写フィルム7で一度転写が行われた領域における剥離層7bが露出した部分には転写されないので、この動作においては中間転写フィルム7の未転写領域を使用する。
また、各色を分離して転写する方法と各色を重畳して転写する方法とがあるので、順次説明する。
<色分割転写>
図6(A)は、インクリボン1から中間転写フィルム7への転写動作後のインクリボン1上の各色のパネルを示しており、(Y),(M),(C)はそれぞれイエロー,マゼンタ,シアンのパネル1Ya,1Ma,1Caを示している。
また、この図において、転写により残存するネガパターンは省略している。
図6(B)は、各パネル1Ya,1Ma,1Caからパターン判読不能化のために転写される中間転写フィルム7の被転写領域7trを示している。
この色分割転写においては、まず、インクリボン1と中間転写フィルム7とを搬送し、パネル1Yaのインクの転写領域THY1における転写開始位置STと、被転写領域7trにおける被転写開始位置STとの位置決めを行う。
被転写領域7trは、中間転写フィルム7のどの領域でもよいが、再転写のために使用した領域に隣接した未使用領域とすると搬送距離が短く短時間で位置決めができるので好ましい。
位置決めがされたら、インクリボン1と中間転写フィルム7とを同一方向に搬送すると共に、パネル1Yaの判読不能化すべき残存パターンを含む転写領域(転写開始位置STから転写終了位置FNまでの領域)THY1の全面に残存するインクを、サーマルヘッド3によって中間転写フィルム7の被転写領域7trに転写させる。
そして、この転写動作においても、上述した重畳転写動作と同様に、中間転写フィルム7の搬送速度V7をインクリボン1の搬送速度V1より遅くしている。
例えば、この実施例においてV7/V1=0.20と設定している。
従って、パネル1Yaの転写開始位置STから転写終了位置FNまでの重畳転写領域THY1のインクが、図6(B)に示すように、中間転写フィルム7における、転写開始位置ST7から転写終了位置FN7までの圧縮転写領域THY7(左下がり斜線範囲)に圧縮転写される。
具体的には、圧縮転写領域THY7は、その搬送方向長さLY2が、LY2=LY1×(V7/V1)となるように圧縮される。
その後、パネル1Maのインク転写領域THM1における転写開始位置MSTと、被転写領域trにおいて圧縮転写領域THY7と重ならない位置に設定した
被転写開始位置MST7との位置決めを行う。
そして、パネル1Yaの転写と同様にパネル1Maの転写を行うと、イエローインクの圧縮転写領域THY7に隣接してマゼンタインクの圧縮転写領域THM7が形成される。
さらに同様に、パネル1Caの転写を行い、マゼンタインクの圧縮転写領域THM7に隣接してシアンインクの圧縮転写領域THC7が形成される。
従って、圧縮転写領域THY7〜THC7は、それぞれ元の領域から圧縮されて転写されており、各パネル1Ya〜1Caに残存したネガパターンは除去されると共に判読不能になっている。
この色分割転写においては、上述した3色に限定されず、さらに溶融性インクのブラックを加えた4色で同様の転写動作を実行してもよい。
また、各圧縮転写領域THY7〜THC7が、1つのパネルに対応する面積の領域内に収まるように各圧縮率を設定することで、中間転写フィルム7の判読不能化転写による消費量を抑制することができる。すなわち、3色の場合の圧縮率は1/3以下であり、4色の場合の圧縮率は、1/4以下である。
<色重畳転写>
色重畳転写は、上述した色分割転写に対して、各被転写領域を重畳する点で異なる方法である。
すなわち、中間転写フィルム7における各色の転写開始位置を一致させて転写動作を実行する。
すると、図7に示すように、各圧縮転写領域THY7,THM7,THC7が圧縮されつつ重畳して転写される。
この場合、各色の転写開始位置が精度良く一致していなくても、圧縮率を変えることで各圧縮転写領域が概ね重なり合うようにすることができる。
この色重畳転写によれば、各パネルに残存していたネガパターンが圧縮して転写されるばかりでなく、各ネガパターンが重畳転写されることで転写されたパターンを複雑化させてより高いレベルで判読を不能化することができる。
また、各色の圧縮転写領域が重畳転写されているので、図7に示すように、被転写領域7trには広い空きスペースSPが得られ、この空きスペースSPにインクフィルム1において他の印刷に使用した別のパネルのインクを重畳転写することで、利用効率が向上し、中間転写フィルム7の判読不能化動作で消費される量をさらに抑制することができる。
この色分離転写動作及び色重畳転写動作においても、中間転写フィルム7よりインクリボン1が速く搬送されるので、中間転写フィルム7がインクリボン1に引っ張られてたるまないように、供給側に通常よりも強いバックテンションを付与することが望ましい。
以上詳述した重畳転写,色分離転写,及び,色重畳転写によれば、繰り返しになるが、中間転写フィルム7の消費量を抑制することができ、インクリボンの残存パターンを安価に判読不能化することができる。
さらに、領域分割などの機能を付加せずに判読不能化ができるので、印刷装置を安価に提供することができる。
本発明の実施例は、上述した構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形してもよいものである。
上述した実施例は、インクリボンのインクが転写される被転写体が中間転写フィルム7であるが、再転写方式ではない転写式印刷装置においては、被転写体として、カード,紙,樹脂フィルムなど、種々のもの適用できることはいうまでもない。
本発明の転写式印刷装置の実施例を説明するための内部構造図である。 本発明の転写式印刷装置に用いるインクリボン及び中間転写フィルムを説明するための図である 本発明の転写式印刷装置の実施例における第1及び第2の加熱部のモード切り替えを説明するための図である。 本発明の転写式印刷方法の実施例における重畳転写を説明するための第1の図である。 本発明の転写式印刷方法の実施例における重畳転写を説明するための第2の図である。 本発明の転写式印刷方法の実施例における色分離転写を説明するための図である。 本発明の転写式印刷方法の実施例における色重畳転写を説明するための図である。
符号の説明
1 インクリボン
1a ベースフィルム
1C シアン(パネル)
1K ブラック(パネル)
1Ka (第1の)パネル
1M マゼンタ(パネル)
1Y イエロー(パネル)
3 サーマルヘッド
4 プラテンローラ
5,9A 供給リール
6,9B 巻き取りリール
7 中間転写フィルム
7a 基材シート
7b 剥離層
7c 保護層
7cd 転写層
7d 受容層
7Ka 第1の画面範囲(第1の転写領域)
7tr 被転写領域
8 カード(被印刷物)
14 ヒートローラ
15 押圧ローラ
21,22,32 DCモータ
25,33 センサ
26a〜26c ガイド部
30a〜30c ガイド部材
31,31A パルスモータ(ステップモータ)
66 カム
70 回動軸
71 第1のアーム
75 リンク
100 格納部
101 搬送機構
151n (転写パターンの)ネガパターン
152 重畳パターン
200 制御部
200B 印刷パターン生成部
200C ピッチ制御部
200D 重畳パターン生成部
201 筐体
300 第2の加熱部
500 第1の加熱部
ST,ST7,MST7 転写開始位置
FN,FN7 転写終了位置
TH1 重畳転写領域
THY1,THM1,THC1 転写領域
TH7,TH7a〜TH7d 圧縮転写領域
V1,V7 搬送速度
AR 圧縮率
SP 空きスペース

Claims (5)

  1. インクリボンのインクを被転写体に所定のパターンで熱転写して該被転写体上に前記パターンを印刷する転写式印刷装置において、
    前記インクリボンを搬送するリボン搬送手段と、
    前記被転写体を搬送する転写体搬送手段と、
    前記インクリボンと前記被転写体とを圧着する圧着手段と、
    前記インクリボンのインクを加熱するサーマルヘッドと、
    当該装置の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記インクリボンのインクが所定パターンで前記被転写体に熱転写された後に、
    該制御部は、
    前記圧着手段を、前記サーマルヘッドと前記インクリボンと前記被転写体とを圧着させるよう制御すると共に、前記リボン搬送手段及び前記転写体搬送手段を、前記インクリボンに残存した前記所定パターンのネガパターンを含む領域のインクが前記被転写体に転写されるよう前記インクリボンと前記被転写体とを前記サーマルヘッドに対して移動させ、かつ、前記移動において、前記被転写体の移動速度が前記インクリボンの移動速度より遅くなるよう制御することを特徴とする転写式印刷装置。
  2. 前記制御部は、前記移動において、前記被転写体に対して前記熱転写の際に付与するバックテンションよりも大なるバックテンションを付与するよう前記転写体搬送手段を制御することを特徴とする請求項1記載の転写式印刷装置。
  3. 前記被転写体が中間転写フィルムであり、被印刷物に、前記中間転写フィルムに転写された前記所定パターンを再転写して印刷を行うよう構成されて成ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の転写式印刷装置。
  4. インクリボンのインクを被転写体に所定のパターンで熱転写して該被転写体上に前記パターンを印刷する転写式印刷方法において、
    前記インクリボンのインクが所定パターンで前記被転写体に熱転写された後に、
    前記インクリボンに残存した前記所定パターンのネガパターンを含む所定領域のインクを、該所定領域を一方向に圧縮して前記被転写体に転写することを特徴とする転写式印刷方法。
  5. 前記被転写体は中間転写フィルムであり、被印刷物に、前記中間転写フィルムに転写された前記所定パターンを再転写して印刷を行うことを特徴とする請求項4記載の転写式印刷方法。
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