JP2008082431A - 等速ジョイント用ブーツ - Google Patents

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Abstract

【課題】シールリブのシール性に優れた等速ジョイント用ブーツを提供。
【解決手段】大径嵌着部1と、大径嵌着部1から離間して配置された小径嵌着部と、大径嵌着部1及び小径嵌着部を一体に連結する略円錐台形状の伸縮性の蛇腹部3とからなり、大径嵌着部1の外周面11には、クランプ5により締結されるリング状の締結部12が形成されている。大径嵌着部1の内周面10には、軸方向に所定の間隔を隔てて形成されアウターケース41の外周面411に弾接する複数のシールリブ14,15,16と、締結部12から径内方向に向けて形成された肉抜溝13とが形成されている。締結部12は、肉抜溝13の開口周縁139に径外方向に突出する突部120を有する。突部120の頂点121は、軸方向両端のシールリブ14,16の間に配設されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両のドライブシャフトなどに用いられている等速ジョイントを被覆して、封入されたグリースの漏出や外部からの異物の侵入を防止する等速ジョイント用ブーツに関する。
等速ジョイントのジョイント部は、グリースが封入された蛇腹形状のブーツで覆われ、水や埃の侵入を阻止することによって大角度で滑らかな回転が維持されている。この等速ジョイント用ブーツは、ゴムなどの合成樹脂製で、例えば、大径嵌着部と、大径嵌着部よりも小径の小径嵌着部と、大径嵌着部と小径嵌着部との間を連結する蛇腹部とから構成されている。大径嵌着部は、駆動側または従動側の一方のシャフトに設けられたアウターケースの外周面に、クランプにて固定される。小径嵌着部は、アウターケース内に揺動可能に保持された駆動側または従動側の他方のシャフトに、クランプで固定される。
従来、図9、図10に示すように、大径嵌着部1の外周面11は、クランプで締結される締結部12と、締結部12から径内方向に向けて形成された肉抜溝13とを有する。大径嵌着部1の内周面10は、軸方向に所定の間隔を隔てて形成されアウターケース41の外周面411に弾接する複数のシールリブ14〜16を有する。肉抜溝13は、大径嵌着部1の径方向の厚みによって成形後の収縮に起因するシールリブ14〜16のヒケを防止するために形成されている。
しかしながら、図10に示すように、大径嵌着部1は、その軸方向の略中央に肉抜溝13が形成されているため、その軸方向の前方の前方部171とその後方の後方部172に分断されている。後方部172は、前方部171に対して、肉抜溝13の底部132の薄肉部で連結されている。このため、大径嵌着部1の締結部12をクランプ5でかしめると、大径嵌着部1の軸方向の後方部172が、軸方向の後方側Fに倒れ込む。したがって、クランプ5による径内方向の締結力がシールリブ14〜16に伝達されにくくなり、シールリブ14〜16のシール性が低下する。特に、大径嵌着部1の後方部172に位置するシールリブ16のシール性の低下が大きい。
特許文献1には、肉抜溝を横切る連結壁を形成して、肉抜溝の両側の側壁の倒れを防止することが開示されている。
特開2006−97881号公報
本発明は上記特許文献とは異なる手段により、シールリブのシール性に優れた等速ジョイント用ブーツを提供することを課題とする。
課題を解決するための手段及び効果
上記課題を解決する本発明の等速ジョイント用ブーツは、大径の第一筒部と、大径の第一筒部よりも小径で該大径の第一筒部から離間して同軸的に配置された第二筒部と、第一筒部と第二筒部を一体的に連結する略円錐台形状の伸縮性の蛇腹部とからなり、大径の第一筒部は、その内周面の径方向断面が非円形状であり、その外周面の径方向断面が円形状であって、周方向に肉薄の肉薄部と肉薄部よりも肉厚の肉厚部とを交互にもち、大径の第一筒部は、その外周面に形成されクランプにより締結されるリング状の締結部と、大径の第一筒部の内周面に軸方向に所定の間隔を隔てて形成され相手部材の外周面に弾接する複数のシールリブと、締結部から径内方向に向けて少なくとも肉厚部に形成された肉抜溝と、を有する等速ジョイント用ブーツにおいて、締結部は、肉抜溝の軸方向縁部に径外方向に突出する突部を有し、突部の頂点は、複数のシールリブのうち軸方向両端に形成されたシールリブの間に位置していることを特徴とする。
上記構成によれば、締結部の肉抜溝開口の軸方向縁部に、径外方向に突出する突部を設けている。このため、締結部をクランプで径内方向に締結すると、締結部の突部が集中的にかしめられる。それゆえ、突部が肉抜溝の内側に変形する。したがって、肉抜溝の後方部の軸方向の後方側への倒れ込みを防止でき、筒部の軸方向の広がりを防止できる。
また、突部は、クランプにより径内方向にかしめられることにより、肉抜溝の内側に変形するとともに、径内方向に応力が発生する。この応力は、突部の肉抜溝内側方向のひずみを軽減するように肉抜溝の外側に傾斜して、径内方向に伝達される。ここで、軸方向両端に位置するシールリブの頂点は、突部の頂点の軸方向の位置に対して、軸方向にまたいだ状態に位置している。このため、肉抜溝の外側に傾斜した径内方向の応力が複数のシールリブに均等に伝わる。したがって、複数のシールリブは優れたシール性を発揮することができる。
ここで、本明細書において、「軸方向」とは、クランプにて相手部材に固定された、第一筒部及び第二筒部の軸方向をいう。「径内方向」とは、該筒部の径内方向をいい、「径外方向」とは、該筒部の径外方向をいう。
以上のように、本発明の等速ジョイント用ブーツによれば、シールリブのシール性に優れた等速ジョイント用ブーツを提供することができる。
大径の第一筒部の外周面に形成された締結部には、肉抜溝の軸方向縁部に突部が形成されている。また、第一筒部の内周面には、軸方向に所定の間隔を隔ててシールリブが形成されている。
突部の頂点は、シールリブの頂点に対して軸方向位置が異なることが好ましい。この場合、突部の頂点の内径面は相手部材から浮くため、突部がクランプによりかしめられたときに、突部が比較的径内方向へ変形しやすくなる。このため、突部が形成されている肉抜溝の軸方向縁部がより内側に変形しやすくなり、筒部の軸方向の後方部が後方に倒れにくくなる。
突部は、締結部の端部から肉抜溝の軸方向縁部に向けて径外方向に突出するように傾斜した傾斜面を持つことが好ましい。この場合、締結部の全体に突部が形成されることになる。このため、クランプで締結部を締結したときに、締結部の全体が肉抜溝内側に変形して、締結部全体の肉抜溝外側への変形を防止できる。
突部の傾斜面は、軸方向に対して0°を越えて大きく且つ45°以下の角度であることが好ましい。45°を越える場合には、クランプで突部をかしめたときに、突部が肉抜溝外側に変形してしまい、筒部が外側に変形し、シールリブへの応力伝達性が低下するおそれがある。
上記のように、突部は締結部の全体に形成してもよいが、締結部における肉抜溝の開口周縁に部分的に形成されていてもよい。
また、突部は、肉抜溝の軸方向の両側に形成してもよいし、一方の側にだけ形成してもよい。後者の場合には、筒部における少なくとも蛇腹部と反対側の後方部に突部を形成するのがよい。後方部は、肉抜溝により、蛇腹部と連結されている前方部と分断されている。このため、後方部は、クランプ締結により軸方向に変形しやすく締結力が後方側に逃げやすい部分である。そこで、後方部に突部を形成することにより、押圧力の逃げを効果的に防止できる。
突部を肉抜溝の両側に形成する場合には、突部を含めた締結部の軸方向の幅(a+b)は、クランプ締結後の締結部及び肉抜溝の全体幅(B)と近似していることが好ましい。たとえば、(a+b)−Bの絶対値は0.15mm以下であることが好ましい。(a+b)が大きすぎる場合には、突部が肉抜溝の内側の変形が不十分となり、径内方向への応力の伝達性が低下するおそれがある。Bが大きすぎる場合には、クランプが軸方向に対して斜めにかしめられ、シールリブに締結力が伝達されない部分が発生するおそれがある。
大径の第一筒部は、径方向の肉厚が互いに異なる肉厚部と薄肉部とが形成されている。肉厚部と肉薄部は、大径の第一筒部の周方向に交互に形成されている。
突部は、少なくとも肉厚部に形成されている。肉厚部は、その厚みのために、肉抜溝よりも軸方向の後方側の後方部が後方に倒れやすい。このため、リング溝の軸方向縁部に突部を形成することにより、後方部の倒れ込みを防止し、クランプによる締結力をシールリブへ効率よく伝達することができる。
また、突部は、肉厚部だけでなく肉薄部にも突部を形成してもよく、第一筒部の周方向全体に形成されていてもよい。
等速ジョイント用ブーツは、複数のシールリブをもつ。シールリブは2つ以上であれば、3つ、4つのいずれでもよい。
複数のシールリブのうち少なくとも1つは前記肉抜溝の底部に位置しており、該肉抜溝の底部に位置するシールリブの突出量は、軸方向両端部に形成されたシールリブの突出量よりも小さいことが好ましい。突部がクランプにより径内方向にかしめられたときに、肉抜溝の底部が径内方向に変形する。このため、肉抜溝の側壁が内側へ変形し、肉抜溝周縁の突部が径内方向に変形する。それゆえ、肉抜溝の底部に位置するシールリブは、軸方向両端部に形成されたリールリブよりも大きく内径側に変形する。したがって、肉抜溝の底部に配設されたシールリブの突出量を軸方向両端部に形成されたシールリブの突出量よりも小さくすることにより、突部を肉抜溝の底部の径内方向に変形しやすくして、突部の肉抜溝内側への変形を容易にし、突部をかしめやすくすることができる。また、肉抜溝の底部に位置するシールリブは、軸方向両端に形成されているシールリブよりも突出量が小さいため、相手部材から浮くことになる。このため、突部がクランプによりかしめられたときに、突部が比較的径内方向へ変形しやすくなる。このため、突部が形成されている肉抜溝の軸方向縁部がより内側に変形しやすくなり、筒部の軸方向の後方部が後方に倒れにくくなる。
肉抜溝の幅は、底部から開口周縁に向けて広がっていることが好ましい。これにより、第一筒部を金型から離型しやすくなる。たとえば、肉抜溝の側壁面は、径方向に対して0°〜5°の角度で径外方向に拡大するように傾斜していることが好ましい。0°未満の場合には、第二筒部の離型性が低下するおそれがある。5°を越える場合には、締結部がクランプと接する部分が少なくなり、クランプによる締結力の伝達が低下するおそれがある。
肉抜溝は、締結部の略中央に形成することが好ましい。これにより、肉抜溝の開口周縁に形成される突部が、締結部の略中央に位置することになり、シールリブ全体へ均一に応力を伝達することができる。
本発明の等速ジョイント用ブーツは、合成樹脂からなり、たとえば、TPE(ポリエステル系熱可塑性エラストマー)、TPO(ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー)などの熱可塑性エラストマー樹脂を用いて成形することができる。
等速ジョイント用ブーツは、たとえば、ブロー成形、インジェクションブロー成形などの方法により成形することができる。ブーツに形成される突部は、成形の際に金型の型面により成形される。
シールリブが弾接する相手部材は、一般的には、等速ジョイントの駆動側及び従動側のうちの一方のシャフトに固定されたアウターケースであるが、駆動側及び従動側のうちの他方のシャフトでもよい。いずれの場合にも、径方向の肉厚が厚い部分の締結部に突部に形成することでシールリブのシール性を効果的に高めることができる。
以下、実施例及び比較品により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
本発明の一実施例にかかる等速ジョイント用ブーツ30は、図1、図2に示すように、第一筒部としての筒状の大径嵌着部1と、大径嵌着部1から離間して配置され大径嵌着部1よりも小さい径をもつ第二筒部としての筒状の小径嵌着部2と、大径嵌着部1と小径嵌着部2とを一体に連結する略円錐台形状の伸縮性の蛇腹部3とからなる。
図3に示すように、大径嵌着部1の外周面11には、クランプ5により締結されるリング状の締結部12が形成されている。大径嵌着部1の内周面10には、軸方向に所定の間隔を隔てて形成されアウターケース41の外周面411に弾接する複数のシールリブ14,15,16と、締結部12から径内方向に向けて形成された肉抜溝13とが形成されている。締結部12は、肉抜溝13の軸方向縁部である開口周縁139に径外方向に突出する突部120を有する。突部120の頂点121は、シールリブ14〜16のうち軸方向両端のシールリブ14,16の間に配設されている。
図1、図2に示すように、大径嵌着部1は、トリポートタイプのアウターケース41の外周面411に固定される。トリポートタイプのアウターケース41は、周方向の3カ所が径方向に突出している。このような形状のアウターケースに固定される大径嵌着部1は、その内周面10の径方向断面がアウターケースの外形に沿った非円形であり、その外周面11の径方向断面は円形である。したがって、大径嵌着部1における、アウターケース41の突出部418に対向する部分は、肉薄部18となり、アウターケース41の窪み部419に対向する部分は、肉薄部18よりも肉厚の肉厚部19となる。肉厚部19と肉薄部18とは、大径嵌着部1の周方向に交互に形成されている。
図3に示すように、締結部12は、幅広の略平坦な溝である。締結部12の幅は、クランプ5の幅とほぼ等しい。
図3,図6に示すように、締結部12の軸方向の略中央部には、径内方向に大きく窪む肉抜溝13が形成されている。肉抜溝13は、締結部12の略中央部に形成されている。肉抜溝13は、大径嵌着部1の周方向全体に形成されている。肉抜溝13の幅は、底部132から開口周縁139に向けて広がっている。肉抜溝13の両側の側壁面131は、大径嵌着部1の径方向に対して3°の角度θ3で傾斜している。
肉抜溝13の軸方向の両側に突部120が形成されている。両側の突部120、120は、いずれも締結部12の端部129から肉抜溝13の開口周縁139に向けて径外方向に突出するように傾斜した傾斜面122を持つ。両側の突部120,120の傾斜面122、122の軸方向に対する傾斜角θ1,θ2は15°である。突部120は、大径嵌着部1の周方向の全体に形成されている。
図4,図7に示すように、肉抜溝13の軸方向の両側に形成された突部120,120の傾斜面122,122の長さ(a、b)は、互いに同じである。突部120、120の傾斜面122,122の長さの和(a+b)は、クランプ締結後の締結部12及び肉抜溝13の全体幅(B)と同じになるように形成されている。
大径嵌着部1の内周面10には、3つのシールリブ14、15、16が形成されている。いずれのシールリブ14〜16の頂点141,151,161の軸方向位置も、突部120の頂点121の軸方向位置と異なる。また、3つのシールリブ14〜16のうちの中央のシールリブ15は肉抜溝13の底部132に位置している。肉抜溝13の底部132に位置するシールリブ15の突出量Hは、その両側に位置するシールリブ14,16の突出量Hよりも0.1mm程度小さい。シールリブ14,16の突出量Hは互いに同じである。
小径嵌着部2の内周面23はシャフトに固定され、外周面22はクランプ57により締結される。
本例の等速ジョイント用ブーツを作製するにあたっては、たとえば、TPE、TPOなどの熱可塑性エラストマー樹脂を用いて、ブロー成形する。
等速ジョイント用ブーツは、駆動側シャフトと従動側シャフトとのジョイント部を覆うことにより、その内部のグリースの漏れを防止するとともに内部に水や埃の侵入を防止する。等速ジョイント用ブーツの大径嵌着部1の内周面10には、相手部材であるアウターケース41を弾接させて、その外周面11の側からクランプ5により締結することにより固定する。アウターケース41は、駆動側または従動側の一方のシャフトの端部に固定されており、その形状は軸方向に開口するカップ形状である。また、小径嵌着部2は、駆動側または従動側の他方のシャフトの軸部に固定する。一方のシャフトのアウターケースの内部には、同軸的に他方のシャフトが挿入されている。一方のシャフトのアウターケースと他方のシャフトとの間には3つのローラが介在されていて、一方のシャフトと他方のシャフトとを揺動自在に連結し、駆動側のシャフトから従動側のシャフトへ回転トルクが等速で伝達される。
また、本例においては、図2に示すように、大径嵌着部1の締結部12に肉抜溝13を形成して、シールリブ14〜16の成形時のヒケを防止している。大径嵌着部1は肉厚部19があるため、突部120を形成することによって、肉抜溝13よりも後方の後方部172の倒れ込みを防止する必要性が高い。しかし、図2に示すように、小径嵌着部2は肉薄であるため、肉抜溝23を形成する必要性はない。
また、本例においては、突部120を、肉抜溝23の周方向全体に形成しているが、肉薄部18には形成せずに肉厚部19にだけ形成してもよい。
なお、本実施例では、図3に示すように、締結部12の全体を傾斜面122にして突部120を形成しているが、図8に示すように締結部12の一部だけに突部125を形成してもよい。この場合、突部125は、肉抜溝13の開口周縁139に形成するとよい。
(比較例)
本比較例に係る等速ジョイント用ブーツは、図9に示すように、大径嵌着部1の締結部12が軸方向に平坦であり、突部が形成されていない。シールリブ14〜16の突出量はすべて同じである。その他の点は、実施例1と同様である。
(実験例)
実施例1と比較例の等速ジョイント用ブーツのシールリブのシール面圧を測定した。肉抜溝の溝幅は3mm、周方向の溝長さは25mm、クランプの幅は10mmであり、肉厚部における肉抜溝の溝深さは7.8mm、肉薄部における肉抜溝の溝深さは0.6mmとした。
シールリブの面圧は、面圧シートを用いて測定した。シールリブ14、15,16の全体の面圧を記録した。測定結果を図11に示した。
同図より知られるように、実施例1ではシール面圧が35MPaであり、比較例では17MPaであった。このことから、実施例のブーツは、比較例のブーツに比べてシール面圧が格段に向上したことが明らかになった。これは、図5に示すように、実施例で締結部12における肉抜溝13の開口周縁139に突部120を形成したため、クランプ5によるかしめにより突部120が集中して径内方向に押圧されるとともに、突部120が肉抜溝13の内側に変形し(図5中の矢印P)、大径嵌着部1の外側への広がりが防止されたため、径内方向への応力(図5中の矢印Q)の伝達が効率よく行われたためであると考えられる。また、径内方向の応力Qは、突部120の肉抜溝内側方向のひずみを軽減するように肉抜溝13の外側に傾斜して、径内方向に伝達される。ここで、軸方向両端に位置するシールリブ14,16の頂点141,161は、突部120の頂点121の軸方向の位置に対して、軸方向にまたいで配置している。このため、肉抜溝13の外側に傾斜した径内方向の応力Qが複数のシールリブ14〜16に均等に伝わり、シール面圧が高くなったものと考えられる。
これに対して、比較例では、大径嵌着部1の締結部12をクランプ5でかしめると、大径嵌着部1の軸方向の後方部172が、軸方向の後方側に変形する。このため、クランプ5による径内方向の応力がシールリブ14〜16に伝達されにくくなり、シールリブ14〜16のシール性が低下したものと考えられる。
実施例1の等速ジョイント用ブーツを相手部材に固定する方法を示す斜視図である。 実施例1の等速ジョイント用ブーツの軸方向断面図である。 実施例1の等速ジョイント用ブーツの大径嵌着部の軸方向断面図である。 実施例1の等速ジョイント用ブーツを相手部材に固定した状態の軸方向断面図である。 実施例1の等速ジョイント用ブーツの作用を示す説明図である。 実施例1の等速ジョイント用ブーツの突部及び肉抜溝の傾斜角度を示す説明図である。 実施例1の等速ジョイント用ブーツの突部を含む締結部の幅を示す説明図である。 変形例としての等速ジョイント用ブーツの軸方向断面図である。 比較例の等速ジョイント用ブーツの大径嵌着部の軸方向断面図である。 比較例の等速ジョイント用ブーツを相手部材に固定した状態の軸方向断面図である。 実施例1と比較例の等速ジョイント用ブーツのシール面圧の測定結果を示す説明図である。
符号の説明
1:大径嵌着部、10:内周面、11:外周面、12締結部、13:肉抜溝、14、15,16:シールリブ、18:肉薄部、19:肉厚部、120:突部、122:傾斜面、132:底部、139:開口周縁、2:小径嵌着部、3:蛇腹部、4:駆動軸、30:等速ジョイント用ブーツ、41:アウターケース、5:クランプ。

Claims (4)

  1. 大径の第一筒部と、該大径の第一筒部よりも小径で該大径の第一筒部から離間して同軸的に配置された第二筒部と、前記第一筒部と前記第二筒部を一体的に連結する略円錐台形状の伸縮性の蛇腹部とからなり、
    前記大径の第一筒部は、その内周面の径方向断面が非円形状であり、その外周面の径方向断面が円形状であって、周方向に肉薄の肉薄部と該肉薄部よりも肉厚の肉厚部とを交互にもち、
    前記大径の第一筒部は、その外周面に形成されクランプにより締結されるリング状の締結部と、前記大径の第一筒部の内周面に軸方向に所定の間隔を隔てて形成され相手部材の外周面に弾接する複数のシールリブと、前記締結部から径内方向に向けて少なくとも前記肉厚部に形成された肉抜溝と、を有する等速ジョイント用ブーツにおいて、
    前記締結部は、前記肉抜溝の軸方向縁部に径外方向に突出する突部を有し、
    該突部の頂点は、複数の前記シールリブのうち軸方向両端に形成されたシールリブの間に位置していることを特徴とする等速ジョイント用ブーツ。
  2. 前記突部の頂点は、前記シールリブの頂点に対して軸方向の位置が異なることを特徴とする請求項1に記載の等速ジョイント用ブーツ。
  3. 前記突部は、前記締結部の端部から前記肉抜溝の軸方向縁部に向けて径外方向に突出するように傾斜した傾斜面をもつことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の等速ジョイント用ブーツ。
  4. 複数の前記シールリブのうち少なくとも1つは前記肉抜溝の底部に位置しており、該肉抜溝の底部に位置するシールリブの突出量は、前記軸方向両端に形成された前記シールリブの突出量よりも小さいことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の等速ジョイント用ブーツ。
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