JP2008080408A - エンドミル - Google Patents
エンドミル Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008080408A JP2008080408A JP2006259544A JP2006259544A JP2008080408A JP 2008080408 A JP2008080408 A JP 2008080408A JP 2006259544 A JP2006259544 A JP 2006259544A JP 2006259544 A JP2006259544 A JP 2006259544A JP 2008080408 A JP2008080408 A JP 2008080408A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blade
- outer peripheral
- end mill
- gash
- tool body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Milling Processes (AREA)
Abstract
【解決手段】エンドミル1は、中心軸線O回りに回転する工具本体2の先端部にギャッシュ面4を形成する。ギャッシュ面4と工具本体の外周面5との交差稜線部に外周刃6を形成するとともに、ギャッシュ面4と工具本体の先端面との交差稜線部に底刃8を形成する。ギャッシュ面4は中心軸線Oに対して−5°〜−60°の負角θに形成する。外周刃6のすくい角も中心軸線Oに対して−5°〜−60°の負角θに形成する。底刃8のすくい角も負角である。
【選択図】図1
Description
即ち、超硬合金等の硬質材料から成り、その中心軸線回りに回転される略円柱軸状の工具本体の先端部外周に切屑排出溝が形成され、切屑排出溝の工具回転方向を向く溝壁面と、工具本体の外周面との交差稜線部に外周刃が形成される。そして切屑排出溝の溝壁面と工具本体の先端面との交差稜線部に、外周刃の先端から工具本体先端の略回転中心に向かって延びる底刃が形成されている。
このようなエンドミルとして、例えば特許文献1に記載されたものが提案されている。このエンドミルでは、二枚の底刃が中心軸線回りにほぼ回転対称に配設され、底刃の径方向外側端部に接続されている外周刃は中心軸線に対して正角のすくい角(アキシャルレーキ角)を備えている。また溝壁面の先端にギャッシュ溝が形成されている。そのため、横送りをしながら被削材の切削加工をすることで、外周刃で側壁を肩削り切削して生成された切屑が切屑排出溝を走行して外部へ排出され、底刃で底部を仕上げ切削して切屑がすくい面をなすギャッシュ溝のギャッシュ面を通して外部へ排出されることになる。
そのため、放電加工によって微細加工品用の金型を製造することも行われているが、工具による切削加工と比較して製造コストが高いという欠点があった。
また、本発明の他の目的は外径が2mm以下の微小径のエンドミルを提供することである。
本発明によれば、被削材を切削加工する際にギャッシュ面が−5°〜−60°の負角(θ)に設定されているために外周刃と底刃のすくい角も負角に設定されることになり、底面の切削加工時に底刃は底面に荷重を押しつける圧縮力として働くために加工精度が向上し、外周刃で被削材の側壁を切削する際に下方に荷重を押しつける圧縮力として働くためバリを抑制できる。しかも、エンドミルにおけるギャッシュ面の後端部分の断面積がすくい角を正角に設定したものと比較して増大するため、工具剛性が増して耐折損性が高い。
ギャッシュ面の後端における工具本体の外周面の逃げ幅(L)が0.01Dより小さいと切削中に被削材に接触して工具本体の折損を生じるおそれがあり、0.15Dより大きいと工具剛性が著しく低下する。
また、外周刃はテーパ状に形成されていてもよい。
なお、ギャッシュ面の後端は外周刃の刃長の後端とほぼ一致することが好ましい。
本実施の形態によるエンドミル1は図1乃至図3に示すように1枚刃の転削工具であり、工具本体2が例えば超硬合金等の硬質材料から形成されて略円柱の軸状をなし、中心軸線O回りに回転可能とされている。なお、図1及び図2に示すエンドミル1の工具本体2において中心軸線O方向の切刃側を先端側とし、後端側を基端側という。工具本体2の外径は例えば2mm以下、好ましくは10〜200μmの範囲に設定されている。
エンドミル1において、工具本体2の先端部は例えば段差を介して工具本体2の外径より若干小径の刃部3が設けられている。刃部3において、工具本体2の先端から基端側に向かって中心軸線Oに対して負の角度(負角)θを以て例えば略平面状に切除されてなるギャッシュ面4が傾斜状態で形成されている。
ギャッシュ面4と刃部3の先端面7との交差稜線は底刃8を形成し、図に示す例では底刃8は回転軸線Oに重なっている。なお、底刃8は芯上がりまたは芯下がりに形成されていてもよい。底刃8は一端から他端に向けて次第に基端側に後退するように中心軸線Oに直交する線に対して傾斜している。底刃8の一端は最も先端側に突出していて外周刃6の先端と交差する部分は略1/4円弧状のコーナー刃8aを構成する。刃部3の先端面7は底刃8から離間するに従って次第に工具本体2の後端に近づくように傾斜しており、底刃8の逃げ面を構成する。またギャッシュ面4は底刃8のすくい面を構成する。
また、図3において、エンドミル1の回転による底刃8のコーナー刃8aの回転軌跡Rが切刃最大外径Dを構成するものとして、ギャッシュ面4の後端4aの周方向における刃部3の外周面5は底刃8の切刃最大外径Dに対して0.01D〜0.15Dの範囲で中心軸線O側に全周に亘って引っ込められて形成されており、これを逃げ幅Lとする。
なお、逃げ幅Lが0.01Dより小さいと切削中に被削材に接触して工具本体2の折損を生じるおそれがあり、0.15Dより大きいと工具剛性が著しく低下する。
エンドミル1の素材として超硬合金に限定されることなく、cBN焼結体、ダイヤモンド焼結体、単結晶ダイヤモンド等の各種のものを採用できる。
先ずエンドミル1を用いて被削材に対して例えば横送り加工を行う場合、工具本体2を中心軸線O回りに回転させつつ中心軸線O方向に送り、被削材に対して切り込み加工する。この場合、エンドミル1は図3に示すように外周刃6が左捻れに形成されており、反時計回りに回転する。エンドミル1による被削材への切り込み切削は主として底刃8によって行われ、そして横送り切削する。
所定深さに切り込んだ後、図4に示すように、エンドミル1を横送りして切削加工する。その際、回転する切刃部3の外周刃6によって被削材Wの側壁を肩削りして切削加工しながら底刃8によって底面を仕上げ加工する。
そして、外周刃6で肩削りした底面を、底刃8を横送りしながら仕上げ加工する。底刃8で生成される切屑はすくい面に沿って走行して工具本体2の基端側に繰り出される。その際、底刃8はギャッシュ面4からなるすくい面のすくい角が負角θのネガに設定されているため、被削材の底面に押しつける方向に荷重が働き、底面に圧縮力が作用する。そのため、底刃8によって底面を切削する際に被削材が工具本体2の基端側に剥ぎ取られる力が小さく、加工面に押しつけられる力が強く働くために加工面の仕上がりと面粗さが良好になる。
またギャッシュ面4が負角θに形成されているために後端4aにおける工具本体2の断面積が増大し、工具剛性が高く折損しにくい。
特に被削材が硬質素材であると、底刃や外周刃の少なくともいずれかが正のすくい角の場合に切刃を欠損し易いという欠点がある。また、底刃がネガ(負角)のすくい角を有する場合でも、正のすくい角を有する右捻れの外周刃を有すると切屑を基端側に引っ張る方向に力が働き、安定しない。
また、底刃や外周刃のすくい角が正であるとギャッシュ面の後端の断面積が小さくなり、工具剛性が低下する。
本実施例におけるエンドミルは、上述の実施形態によるエンドミル1と同一の構成を備えており、工具本体2の外径を100μmとし、ギャッシュ面4の中心軸線Oに対する負角θを図4の横軸に示す各値にそれぞれ設定したものを用いる。被削材はSKD11(60HRC)とした。そしてエンドミル1の回転数を40000min-1、Ad(軸方向切り込み)0.0025mm×Rd(径方向切り込み)0.005mmとし、横方向の送り速度を50mm/minとして切削加工を行った。
切削結果は図5の通りとなった。底刃8による良好な加工面粗さRzの上限を0.23μmとすると負角θは−5°〜−62°の範囲となるが、外周刃6による良好なバリの高さの上限を0.004mmとすると、−5°〜−60°の範囲となった。そのため、底面の加工面粗さと側壁のバリの高さの両方を満足する負角θの範囲は−5°〜−60°となる。
また、負角θが−20°〜−30°の範囲では加工面粗さRzの上限が0.0-8μm、バリの高さの上限が0.0006mmとなり、一層好ましい結果が得られた。
上述の実施形態ではエンドミル1の刃数を1枚としたが、多刃で構成してもよい。図6及び図7はその一例として二枚刃で構成されたエンドミルを示すものである。
このエンドミル20は、工具本体2の先端部に設けた刃部3では先端から基端側に向けて一対の切屑排出溝21、21が中心軸線O回りに概略回転対称に形成され、各切屑排出溝21の回転方向前方側の壁面先端側にはギャッシュ面22がそれぞれ形成されている。各ギャッシュ面22は工具本体2の中心軸線Oに対して負角θ=−5°〜−60°に設定されている。そのため、外周刃23,23もすくい角が負角θとされ、底刃24,24もすくい角が負角θに設定されている。
これらギャッシュ面22、外周刃23、底刃24は上述の実施形態によるものと同一の機能を有している。
このようなテーパエンドミルは金型加工に際して外周刃6をテーパに構成することで抜き勾配を形成することができる。
なお、上述の実施形態や変形例において、ギャッシュ面4、22を略平面としたが、これに限定されることなく凹曲面や凸曲面等でもよく、この場合の中心軸線Oに対する角度θはいずれの領域で設定してもよいが、底刃8,24側で設定することが好ましい。また、外周刃6,23も直線、凹曲線、凸曲線等で形成してもよい。
2 工具本体
3 刃部
4、22 ギャッシュ面(すくい面)
5 外周面(外周刃逃げ面)
6、23 外周刃
7 先端面(底刃逃げ面)
8、24 底刃
30 テーパエンドミル(エンドミル)
O 中心軸線
W 被削材
Claims (4)
- 中心軸線回りに回転される工具本体の先端部にギャッシュ面が形成され、このギャッシュ面と上記工具本体の外周面との交差稜線部に外周刃が形成されるとともに、上記ギャッシュ面と上記工具本体の先端面との交差稜線部には上記外周刃の先端から中心軸線方向に延びる底刃が形成され、上記ギャッシュ面はすくい面をなすと共に中心軸線に対して−5°〜−60°の範囲の負角に形成されていることを特徴とするエンドミル。
- 上記ギャッシュ面の後端における工具本体の外周面は、上記底刃の回転軌跡の直径をDとして0.01D〜0.15Dだけ中心軸線方向に逃げている請求項1に記載のエンドミル。
- 上記底刃と外周刃の交差部には略1/4円弧形状または面取り形状のコーナー刃が形成されている請求項1または2に記載のエンドミル。
- 上記外周刃がテーパ状に形成されている請求項1乃至3のいずれかに記載のエンドミル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006259544A JP5177982B2 (ja) | 2006-09-25 | 2006-09-25 | エンドミル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006259544A JP5177982B2 (ja) | 2006-09-25 | 2006-09-25 | エンドミル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008080408A true JP2008080408A (ja) | 2008-04-10 |
JP5177982B2 JP5177982B2 (ja) | 2013-04-10 |
Family
ID=39351777
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006259544A Active JP5177982B2 (ja) | 2006-09-25 | 2006-09-25 | エンドミル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5177982B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010125594A (ja) * | 2008-12-01 | 2010-06-10 | Hitachi Tool Engineering Ltd | 小径cbnエンドミル |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02250706A (ja) * | 1989-03-17 | 1990-10-08 | O S G Kk | エンドミルおよびその製造方法 |
JPH0467917U (ja) * | 1990-10-16 | 1992-06-16 | ||
JP2002292514A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-08 | Hitachi Tool Engineering Ltd | 小径の等高線切削用エンドミル |
JP2004130500A (ja) * | 2002-06-13 | 2004-04-30 | Kennametal Inc | ネジ切りフライス工具 |
-
2006
- 2006-09-25 JP JP2006259544A patent/JP5177982B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02250706A (ja) * | 1989-03-17 | 1990-10-08 | O S G Kk | エンドミルおよびその製造方法 |
JPH0467917U (ja) * | 1990-10-16 | 1992-06-16 | ||
JP2002292514A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-08 | Hitachi Tool Engineering Ltd | 小径の等高線切削用エンドミル |
JP2004130500A (ja) * | 2002-06-13 | 2004-04-30 | Kennametal Inc | ネジ切りフライス工具 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010125594A (ja) * | 2008-12-01 | 2010-06-10 | Hitachi Tool Engineering Ltd | 小径cbnエンドミル |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5177982B2 (ja) | 2013-04-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101351727B1 (ko) | 라디우스 엔드밀 및 절삭 가공 방법 | |
JP5764181B2 (ja) | 硬質皮膜被覆切削工具 | |
JP5194637B2 (ja) | エンドミル | |
WO2017034038A1 (ja) | ドリル | |
JPWO2005102572A1 (ja) | ボールエンドミル | |
JP2008093805A (ja) | ドリル | |
JP6359419B2 (ja) | ドリル | |
US10220451B2 (en) | End mill and method for manufacturing machined product | |
JP2011183532A (ja) | ボールエンドミル | |
JP2008110453A (ja) | エンドミル | |
WO2008050389A1 (en) | Drill | |
JP2010201565A (ja) | エンドミル | |
JP2007015025A (ja) | テーパネックエンドミル | |
JP2013202748A (ja) | エンドミル | |
JP2005125465A (ja) | エンドミル | |
JP2006015418A (ja) | 縦送り加工用エンドミル | |
JP5177982B2 (ja) | エンドミル | |
JP2020163555A (ja) | 切削工具 | |
JP6825400B2 (ja) | テーパボールエンドミル | |
TWI415701B (zh) | Printed board for printing substrates | |
JP2006015419A (ja) | ボールエンドミル | |
JP6930404B2 (ja) | エンドミル | |
JP3795278B2 (ja) | エンドミル | |
WO2022064595A1 (ja) | エンドミル | |
JP2001277033A (ja) | エンドミル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090616 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111206 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120116 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120508 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120808 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20120815 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121218 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130108 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5177982 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |