JP2008076503A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】1つの画素内に透過部と反射部とを有し液晶を配向制御するための2つの電極を一方の基板に備える液晶表示装置について良好な表示を得ることである。
【解決手段】第1電極120と第2電極124とは素子基板100に設けられ、素子基板100と液晶層300を介して対向する対向基板200に第3電極218が設けられている。第1電極120は、第2電極124とともに透過部60Tに設けられ、第3電極218とともに反射部60Rにも設けられている。第3電極218を覆う配向膜は透過部60Tと反射部60Rとでラビング方向が異なる。
【選択図】図2
【解決手段】第1電極120と第2電極124とは素子基板100に設けられ、素子基板100と液晶層300を介して対向する対向基板200に第3電極218が設けられている。第1電極120は、第2電極124とともに透過部60Tに設けられ、第3電極218とともに反射部60Rにも設けられている。第3電極218を覆う配向膜は透過部60Tと反射部60Rとでラビング方向が異なる。
【選択図】図2
Description
本発明は、液晶表示装置に係り、より具体的には1つの画素内に透過表示を行う透過部と反射表示を行う反射部とを有し液晶の配向を制御するための2つの電極を一方の基板に備える液晶表示装置に関する。
広視野角の液晶パネルとして、例えばFFS(Fringe Field Switching)方式やIPS(In-Plane Switching)方式の液晶パネルがある。これらの方式では、素子基板に画素電極と共通電極との両方を設け、両電極間に生じる電界の制御によって液晶分子を回転させて配向状態を制御する。
液晶パネルは、バックライト光を利用して表示を行う透過型と、外光の反射を利用して表示を行う反射型と、1つの画素内に透過型と反射型との両構造が作り込まれた半透過型と、に大別される。
従来よりあるTN方式およびECB方式の半透過型はコントラストが十分でなく、視野角も狭い。また、VA方式の半透過型はコントラストが高く、視野角を広げることができるが、低視野角において色が変化するという問題がある。
上記のTN方式およびECB方式の場合に対して、FFS方式やIPS方式の半透過型の場合は、視野角特性は良好であり、VA方式で見られるような低視野角における色変化が非常に少ない。しかし、透過表示と反射表示とを両立するために位相差フィルムまたは位相差板を貼り付ける必要があり、それによってコントラストが低下するという問題があった。さらに、FFS方式やIPS方式の透過型に比べて液晶表示装置が厚くなる問題があった。
本発明は、1つの画素内に透過表示を行う透過部と反射表示を行う反射部とを有し液晶の配向を制御するための2つの電極を一方の基板に備える液晶表示装置について良好な表示を得ることを目的とする。
本発明に係る液晶表示装置は、1つの画素内に透過表示を行う透過部と反射表示を行う反射部とを有し、液晶の配向を制御するための第1電極と第2電極とを第1基板に備える液晶表示装置であって、前記第1基板と前記液晶を介して対向する第2基板に設けられた第3電極と、前記第2基板に設けられ前記第3電極よりも前記液晶の側に位置する配向膜と、を備え、前記第1電極は、前記第2電極とともに前記透過部に設けられている一方で、前記第3電極とともに前記反射部にも設けられ、前記配向膜は前記透過部と前記反射部とでラビング方向が異なることを特徴とする。
上記構成により、反射部を第1基板と第2基板とに形成された第1電極と第3電極とにより制御することができ、透過部を広い視野角を有したFFS方式等とした半透過型の液晶表示装置を実現できる。その際、透過部に位相差層を配置しないため、その位相差層に起因する透過部のコントラストの劣化を抑止できる。
また、前記反射部のセルギャップと前記透過部のセルギャップとはほぼ等しいことが好ましい。
また、前記透過部の液晶はオフ電圧印加時にホモジニアス配向しており、前記反射部の液晶はオフ電圧印加時にツイスト配向していることが好ましい。
本発明によれば、1つの画素内に透過部と反射部とを有し液晶の配向を制御するための2つの電極を一方の基板に備える液晶表示装置について良好な表示を得ることができる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態について詳細に説明する。
図1および図2に本発明の実施の形態に係る液晶表示装置50を説明する模式図を示す。液晶表示装置50は、液晶パネル60と、液晶パネル60を駆動する駆動回路70と、液晶パネル60に対向して配置された不図示のバックライト装置とを含んで構成されている。なお、図1等では、液晶パネル60の1つの画素(ドット、サブピクセル等とも呼ばれる)を断面図で示し、図面の煩雑化を避けるために一部の要素にのみハッチングを施している。
液晶パネル60は、1つの画素内に透過表示を行う透過部60Tと反射表示を行う反射部60Rとを含んだ半透過型の液晶パネルである。なお、透過部60Tおよび反射部60Rはそれぞれ、画素の平面視における2次元領域だけでなく、当該2次元領域を液晶パネル60の厚さ方向すなわち後述の基板100,200の重ね合わせ方向に投影して規定される液晶パネル60の3次元領域をも指すものとする。
ここでは、液晶パネル60が、透過表示をFFS(Fringe Field Switching)方式によって行い、反射表示をTN(Twisted Nematic)方式によって行う場合を例示する。
液晶パネル60は、素子基板100と、素子基板100に対向する対向基板200と、両基板100,200間に設けられた液晶(または液晶層)300とを含んで構成されている。なお、液晶300について液晶分子を模式的に図示している。
素子基板100は、透光性基板112を含んで構成され、さらに、透光性基板112よりも内側すなわち当該基板112に対して液晶層300の側に、回路層114と、平坦化膜116と、反射膜118と、第1電極120と、絶縁膜122と、第2電極124と、不図示の配向膜とを含んで構成されている。
透光性基板112は、例えば透明なガラス板で構成されている。
回路層114は、各種素子等が形成されて画素を駆動するための回路が形成された層であり、例えば画素TFT(Thin Film Transistor)や各種配線を含んで構成されている。ここでは当該回路の詳細は省略するが、各種の回路が適用可能である。回路層114は透光性基板112上に透過部60Tと反射部60Rとにわたって配置されている。
平坦化膜116は、例えば絶縁性かつ透光性の樹脂で構成され、回路層114よりも液晶層300の側に位置し回路層114上に配置されている。平坦化膜116は、透過部60Tと反射部60Rとにわたっている。平坦化膜116における対向基板200側の表面は、透過部60T内では平坦であり、反射部60R内では凹凸形状になっている。当該凹凸形状は、各種方法によって形成可能であり、例えば平坦化膜116をフォトレジスト材料で構成し当該フォトレジスト材料のパターン露光および現像によって形成可能である。
反射膜118は、反射表示のために外光(可視光)を反射可能な材料、例えばアルミニウム等で構成されている。反射膜118は、反射部60Rに配置され、平坦化膜116の上記凹凸面上に配置されている。反射膜118の対向基板200側の表面は平坦化膜116の凹凸面と同様の凹凸形状になっている。
第1電極120は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透光性導電材料で構成されている。第1電極120は、反射膜118を覆って平坦化膜116上に配置されている。第1電極120は、透過部60Tと反射部60Rとにわたっており、すなわち透過部60Tと反射部60Rとに共通の電極である。第1電極120の対向基板200側の表面は、透過部60T内では平坦であり、反射部60R内では反射膜118および平坦化膜116の凹凸面と同様の凹凸形状になっている。
なお、上記の反射膜118が導電性を有する場合、第1電極120は反射膜118に接続されている限り反射膜118の全体を覆わない形態でもよい。すなわち、第1電極120の反射部60R内の部分を反射膜118によって構成することも可能である。
なお、図1等では説明のために第1電極120と駆動回路70との接続を模式的に図示しているが、駆動回路70から第1電極120への電位の印加は例えば回路層114内の上記画素TFT等を介して行われる。
絶縁膜122は、例えば酸化シリコン、窒素シリコン等で構成されている。絶縁膜122は、透過部60T内において第1電極120の上記平坦面上に配置されている。絶縁膜122の対向基板200側の表面は平坦である。
第2電極124は、例えばITO等の透光性導電材料で構成されている。第2電極124は、透過部60T内において絶縁膜122上に配置されており、絶縁膜122を介して第1電極120に対向している。すなわち、第1電極120と絶縁膜122と第2電極124とがこの順序で積層されている。両電極124,120は、素子基板100に設けられているので、液晶層300に対して同じ側に位置している。第2電極124には第1電極120に対向する部分にスリット126が設けられており、ここではスリット126は図面の略垂直方向に延在している場合を例示する。第1電極120と第2電極124との電位差に起因した電界ETがスリット126および絶縁膜122を介して発生する(図2参照)。当該電界ETによって液晶300の透過部60T内での配向状態が制御される。
なお、図1等では説明のために第2電極124と駆動回路70との接続を模式的に図示しているが、駆動回路70から第2電極124への電位の印加は例えば回路層114内の配線等を介して行われる。
不図示の配向膜は、第2電極124と絶縁膜122と第1電極120とを覆って配置され、液晶300に接している。
対向基板200は、透光性基板212を含んで構成され、さらに、透光性基板212よりも内側すなわち当該基板212に対して液晶300の側に、カラーフィルタ214と、第3電極218と、不図示の配向膜とを含んで構成されている。
透光性基板212は、例えば透明なガラス板で構成されている。
カラーフィルタ214は、例えば染色された樹脂で構成され、透過部60Tと反射部60Rとにわたって透光性基板212上に配置されている。カラーフィルタ214によって、素子基板100側から入射したバックライト光および対向基板200側から入射した外光が着色されて画素が所定の色に点灯する。カラーフィルタ214の色は各画素の表示色(単色)に応じて設定されている。なお、近接する複数色の画素で構成される1単位はピクセル等と呼ばれ、当該1単位を画素と呼ぶ場合もある。
第3電極218は、例えばITO等の透光性導電材料で構成されている。第3電極218は、カラーフィルタ214よりも液晶層300の側に位置し反射部60R内においてカラーフィルタ214上に配置され、液晶層300を介して第1電極120に対向している。すなわち、第3電極218は、液晶300に対して第1電極120とは反対側に位置している。第3電極218と第1電極120との電位差に起因した電界ERによって液晶300の反射部60R内の配向状態が制御される(図2参照)。
第3電極218には、第2電極124と同じ電位が印加される。この電位印加の形態を、図1等では駆動回路70からの配線が分岐して両電極218,124に至る場合を模式的に例示している。この例示に代えて、分岐を液晶パネル60内に設けて両電極124,218に同電位が印加可能な状態に構成してもよい。例えば、導電性粒子等を利用して液晶パネル60内において両電極218,124を接続し電極124,218の一方へ駆動回路70からの電位を印加するように構成してもよい。また、駆動回路70からの配線を両電極218,124に対してそれぞれ設け各配線へ駆動回路70から同電位を出力するように構成してもよい。
不図示の配向膜は、第3電極218とカラーフィルタ214とを覆って配置され、液晶300に接している。当該配向膜は透過部60Tと反射部60Rとでラビング方向が異なり、その角度は例えば40°〜70°である。単一の配向膜において領域を分けてラビング方向を異ならせる方法として、例えばマスクラビングが挙げられる。当該配向膜に対するマスクラビングは、例えば、透過部60Tをマスクした状態で反射部60Rをラビングする工程と、逆に反射部60Rをマスクした状態で透過部60Tをラビングする工程とを実施し、両工程でラビング方向を異ならせることによって、実施可能である。ラビング時のマスクは、例えばラビングする部分が開口したフォトレジストや板状部材等によって構成可能である。
反射部60Rと透過部60Tとでセルギャップはほぼ等しく(いわゆるシングルギャップ構造)、例えば3.0μmである。
液晶パネル60は、さらに偏光板128,220を含んで構成されている。偏光板128は素子基板100の外側すなわち透光性基板112に対して液晶層300とは反対の側に配置されている。偏光板220は対向基板200の外側すなわち透光性基板212に対して液晶層300とは反対の側に配置されている。
駆動回路70は、電極120,124,218に接続されて電極120,124,218への印加電位を生成、伝達等するための各種要素を含んで構成されている。当該各種要素は、液晶パネル60に外付けされ、または内蔵され、または実装されており、例えば回路層114内の画素TFT等も含まれるものとする。駆動回路70は、上記印加電位を生成し所定のタイミングで電極120,124,218へ印加する。
次に、図1および図2を参照しつつ、液晶表示装置50の動作の一例を説明する。ここでは上記のように透過表示をFFS方式によって行い反射表示をTN方式によって行う場合を例示する。なお、液晶300は、例えば、誘電異方性が正であり、屈折率異方性(複屈折性とも呼ばれる)Δnは0.1である。
液晶パネル60は、第1電極120と第2電極124との電位差がオフ(OFF)電圧の場合に透過表示が輝度の最も低い状態である暗表示になるように構成されているとともに、第1電極120と第3電極218との電位差がオフ電圧の場合に反射表示が暗表示になるように構成されている(図1参照)。なお、透過表示についての輝度は透過率に対応し、反射表示についての輝度は反射率に対応する。また、暗表示は暗状態、黒表示等とも呼ばれる。また、最も輝度の高い状態を明表示とよぶことにする。明表示は明状態、白表示等とも呼ばれる。また、暗表示または明表示を実現する電圧であって電界ET,ERをほとんど発生させない電圧をオフ電圧と呼び、これに対して暗表示または明表示を実現する電圧であってオフ電圧印加時に比べて大きな電界ET,ERが発生する電圧をオン(ON)電圧と呼ぶことにする。
このため、ここでは、透過部60Tおよび反射部60Rの両方がノーマリブラック方式(Normaly Black Type)に構成され、画素全体としてもノーマリブラック方式に構成されている。このような構成は、液晶300の材料、オフ電圧印加時における液晶300の配向状態(いわゆる初期配向状態)、配向膜のラビング方向、偏光板128,220の特性や配置、等の調整によって可能である。
液晶表示装置50では、第2電極124と第3電極218とに同電位が印加されるので、オフ電圧の印加によって透過部60Tおよび反射部60Rは同時に暗表示になる。すなわち画素全体が暗表示になる。他方、オン電圧の印加によって透過部60Tおよび反射部60Rを同時に明表示にすることが可能であり、このとき画素全体が明表示になる(図2参照)。
より具体的な一例を以下に説明する。
例えば、オフ電圧印加時において、素子基板100付近の液晶300を透過部60T内および反射部60R内で液晶分子の長軸が電極120,124,218の表面に略平行になるようにかつスリット126の延在方向に略平行に初期配向させる(したがって図面の略垂直方向に配向させる)。なお、素子基板100の配向膜は透過部60Tと反射部60Rとでラビング方向は同じに設定されている。また、対向基板200付近の液晶を、透過部60T内では素子基板100付近と同様に初期配向させ、反射部60R内では素子基板100付近とは例えば40°〜70°回転した向きに初期配向させる。このような配向制御は上記のようにラビング方向を異ならせることによって可能である。したがって、液晶300は層厚方向において、透過部60T内ではホモジニアス配向し、反射部60R内ではツイスト配向(ねじれ配向)している。また、偏光板128を透過軸が素子基板100付近における初期配向状態の液晶分子の長軸に略直交するように配置する。また、偏光板128の透過軸と透過軸を略直交させて偏光板220を配置する(いわゆる直交配置)。
この場合、透過表示について、素子基板100側から入射したバックライト光は、偏光板128によって液晶分子の長軸に略直交する直線偏光になる。当該直線偏光の偏光方向と液晶分子の配向方向との関係によれば液晶300の複屈折効果をほとんど受けないので、当該直線偏光は偏光状態を保ったまま偏光板220へ到達する。しかし、当該直線偏光は偏光板220の透過軸と略直交する方向に偏光しているので、偏光板220を透過することができず、その結果、表示は暗表示になる。
反射表示については、対向基板200側から入射した外光は、偏光板220によって直線偏光となる。液晶層300を通過したところで略円偏光となり、反射膜118で反射されて円偏光が逆まわりとなり、偏光板220に到達した時点で、偏光方向が略90°回転した直線偏光となる。しかし、当該偏光方向は偏光板220の透過軸と略直交するので、偏光板220へ戻ってきた外光は、偏光板220を透過することができず、その結果、反射表示は暗表示になる。
他方、オフ電圧からオン電圧へ変化させると、透過表示は暗表示を脱し、反射表示も暗表示を脱する(図2参照)。なお、印加電圧の増大に伴って透過表示および反射表示の輝度が上昇する。
透過部60Tでは、オン電圧の印加によって、素子基板100付近の液晶分子は、電極120,124の表面に略平行にかつスリット126の延在方向に略直交する方向に液晶分子が配向する。その一方で、対向基板200付近の液晶分子は初期配向状態のままである。このため、透過部60T内の液晶分子は全体として電極124,120の法線回りに90°ねじれた状態に配向する。この場合、偏光板128によって直線偏光になったバックライト光は、素子基板100付近の液晶分子の長軸に略平行な方向に偏光しており、液晶分子の上記ねじれた配向状態に従って旋光(回転)し、偏光板220へ到達した時点では対向基板200付近の液晶分子の長軸に略平行な直線偏光になる。当該直線偏光は、偏光板220の透過軸と略平行に偏光しているので、その結果、透過表示は明表示になる。
反射部60Rでは、オン電圧の印加によって、液晶分子は電極120,218の表面に略直交する方向に配向する。対向基板200側から入射した外光は、暗表示時と同様の経路(光路)を辿って偏光板220へ戻ってくるが、上記配向状態によれば液晶300の複屈折効果の影響をほとんど受ない。このため、偏光板220へ戻ってきた外光は、偏光板220の透過軸に略平行な直線偏光のままである。したがって、偏光板220を透過し、その結果、反射表示は明表示になる。
上記では暗表示および明表示の場合を説明したが、印加電圧の大きさの制御によって暗表示と明表示との間のレベルの輝度、いわゆる中間調表示を行うことも可能である。
上記構成によれば、透過部60TがFFS方式であり、反射部60RがTN方式であるため、反射表示および透過表示の両方において、良好な表示を得ることができる。また、位相差板を外面に貼る必要がなく、他の方式の半透過型に比べて液晶パネルを薄くすることが可能となる。さらに、シングルギャップ構造で半透過型を実現することが可能となる。
また、FFS方式では一般的に対向基板の外面にITO膜等を形成して外部からの電界をシールドすることが多いが、上記構成によればシールド構造を外部に設ける必要がない。なぜならば、対向基板200の第3電極218がシールド作用を奏するからである。なお、対向基板200の全面にすきま無く設けられていなくても第3電極218によってシールド作用を得ることは可能である。
さらに、反射部60RにFFS方式を採用していないので、平坦化膜116に上記凹凸面を形成する場合であっても、スリット126を有した電極124を当該凹凸面上に形成する必要がない。このため、凹凸面上におけるスリットのパターニング不具合が発生せず、良好な反射表示が得られる。また、透過表示についてはFFS方式によって広視野角、高コントラスト等が実現される。
また、位相差フィルムを対向基板200に設ける必要がないので、位相差フィルムを透過部60Tと反射部60Rとを区別することなく全面的に設けた場合とは異なり、透過表示についてFFS方式による広視野角、高コントラスト等が確保される。
なお、上記では透過表示をFFS方式によって行う場合を例示したが、透過表示をIPS(In-Plane Switching)方式によって行う構成にすることも可能である。IPS方式の場合、図3に示すように、透過部60Tにおいて第1電極120と第2電極124とは平坦化膜116上に、すなわち同層に配置される。なお、図3には画素全体が明表示時の状態を例示している。
また、偏光板128,220を互いの透過軸を略平行にして配置することによって、ノーマリホワイト方式(Normaly White Type)を構成することも可能である。
50 液晶表示装置、60T 透過部、60R 反射部、100 素子基板、120 第1電極、124 第2電極、200 対向基板、218 第3電極、300 液晶。
Claims (3)
- 1つの画素内に透過表示を行う透過部と反射表示を行う反射部とを有し、液晶の配向を制御するための第1電極と第2電極とを第1基板に備える液晶表示装置であって、
前記第1基板と前記液晶を介して対向する第2基板に設けられた第3電極と、
前記第2基板に設けられ前記第3電極よりも前記液晶の側に位置する配向膜と、
を備え、
前記第1電極は、前記第2電極とともに前記透過部に設けられている一方で、前記第3電極とともに前記反射部にも設けられ、
前記配向膜は前記透過部と前記反射部とでラビング方向が異なることを特徴とする液晶表示装置。 - 請求項1に記載の液晶表示装置であって、
前記反射部のセルギャップと前記透過部のセルギャップとはほぼ等しいことを特徴とする液晶表示装置。 - 請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置であって、
前記透過部の液晶はオフ電圧印加時にホモジニアス配向しており、前記反射部の液晶はオフ電圧印加時にツイスト配向していることを特徴とする液晶表示装置。
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