JP2008075737A - 振動低減構造及び該構造を適用した真空ポンプ - Google Patents

振動低減構造及び該構造を適用した真空ポンプ Download PDF

Info

Publication number
JP2008075737A
JP2008075737A JP2006255056A JP2006255056A JP2008075737A JP 2008075737 A JP2008075737 A JP 2008075737A JP 2006255056 A JP2006255056 A JP 2006255056A JP 2006255056 A JP2006255056 A JP 2006255056A JP 2008075737 A JP2008075737 A JP 2008075737A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flange
bellows
plate
reaction force
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006255056A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Kawashima
敏明 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Edwards Japan Ltd
Original Assignee
Edwards Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Edwards Japan Ltd filed Critical Edwards Japan Ltd
Priority to JP2006255056A priority Critical patent/JP2008075737A/ja
Publication of JP2008075737A publication Critical patent/JP2008075737A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

【課題】簡素な構成でベローズが圧縮されることがなく、除振効果の高い振動低減構造及び該構造を適用した真空ポンプを提供する。
【解決手段】ダンパ400内部を真空排気すると、フランジ431Aとフランジ401Bには大気圧により、圧縮方向の力がかかる。また、この際、板411Aと板421Bには、この大気圧により、同様に圧縮方向の力がかかる。板411Aと板421Bが圧縮される力は、それぞれ柱439a、439b、439cと柱409a、409b、409cを介して、フランジ431Aとフランジ401Bを伸張する力に変換される。従って、フランジ431Aとフランジ401Bにかかる圧縮方向の力と伸張方向の力をバランスさせると、ダンパ400内部を真空排気しても、フランジ431Aとフランジ401Bに力が発生しないので、縮まない。
【選択図】図1

Description

本発明は振動低減構造及び該構造を適用した真空ポンプに係わり、特に簡素な構成でベローズが圧縮されることがなく、除振効果の高い振動低減構造及び該構造を適用した真空ポンプに関する。
近年のエレクトロニクスの発展に伴い、メモリや集積回路といった半導体の需要が急激に増大している。
これらの半導体は、極めて純度の高い半導体基板に不純物をドープして電気的性質を与えたり、エッチングにより半導体基板上に微細な回路を形成したりなどして製造される。
そして、これらの作業は空気中の塵等による影響を避けるため高真空状態のチャンバ内で行われる必要がある。このチャンバの排気には、一般に真空ポンプが用いられているが、特に残留ガスが少なく、保守が容易等の点から真空ポンプの中の一つであるターボ分子ポンプが多用されている。
また、半導体の製造工程では、さまざまなプロセスガスを半導体の基板に作用させる工程が数多くあり、ターボ分子ポンプはチャンバ内を真空にするのみならず、これらのプロセスガスをチャンバ内から排気するのにも使用される。このターボ分子ポンプの縦断面図を図18に示す。
図18において、ターボ分子ポンプ100は、円筒状の外筒127の上端にポンプフランジ201が形成されている。そして、このポンプフランジ201の内側には吸気口101が形成されている。外筒127の内方には、ガスを吸引排気するためのタービンブレードによる複数の回転翼102a、102b、102c・・・を周部に放射状かつ多段に形成した回転体103を備える。
この回転体103の中心にはロータ軸113が取付けられており、このロータ軸113は、例えば、いわゆる5軸制御の磁気軸受により空中に浮上支持かつ位置制御されている。
上側径方向電磁石104は、4個の電磁石がX軸とY軸とに対をなして配置されている。この上側径方向電磁石104に近接かつ対応されて4個の電磁石からなる上側径方向センサ107が備えられている。この上側径方向センサ107は回転体103の径方向変位を検出し、図示せぬ制御装置に送るように構成されている。
制御装置においては、上側径方向センサ107が検出した変位信号に基づき、PID調節機能を有する補償回路を介して上側径方向電磁石104の励磁を制御し、ロータ軸113の上側の径方向位置を調整する。
ロータ軸113は、高透磁率材(鉄など)などにより形成され、上側径方向電磁石104の磁力により吸引されるようになっている。かかる調整は、X軸方向とY軸方向とにそれぞれ独立して行われる。
また、下側径方向電磁石105及び下側径方向センサ108が、上側径方向電磁石104及び上側径方向センサ107と同様に配置され、ロータ軸113の下側の径方向位置を上側の径方向位置と同様に調整している。
更に、軸方向電磁石106A、106Bが、ロータ軸113の下部に備えた円板状の金属ディスク111を上下に挟んで配置されている。金属ディスク111は、鉄などの高透磁率材で構成されている。ロータ軸113の軸方向変位を検出するために軸方向センサ109が備えられ、その軸方向変位信号が制御装置に送られるように構成されている。
そして、軸方向電磁石106A、106Bは、この軸方向変位信号に基づき制御装置のPID調節機能を有する補償回路を介して励磁制御されるようになっている。軸方向電磁石106Aは、磁力により金属ディスク111を上方に吸引し、軸方向電磁石106Bは、金属ディスク111を下方に吸引する。
このように、制御装置は、この軸方向電磁石106A、106Bが金属ディスク111に及ぼす磁力を適当に調節し、ロータ軸113を軸方向に磁気浮上させ、空間に非接触で保持するようになっている。
モータ121は、ロータ軸113を取り囲むように周状に配置された複数の磁極を備えている。各磁極は、ロータ軸113との間に作用する電磁力を介してロータ軸113を回転駆動するように、制御装置によって制御されている。
また、モータ121には図示しない回転数センサが組み込まれており、この回転数センサの検出信号によりロータ軸113の回転数が検出されるようになっている。
更に、例えば下側径方向センサ108近傍に、図示しない位相センサが取付けてあり、ロータ軸113の回転の位相を検出するようになっている。制御装置では、この位相センサと回転数センサの検出信号を共に用いて磁極の位置を検出するようになっている。
回転翼102a、102b、102c・・・とわずかの空隙を隔てて複数枚の固定翼123a、123b、123c・・・が配設されている。回転翼102a、102b、102c・・・は、それぞれ排気ガスの分子を衝突により下方向に移送するため、ロータ軸113の軸線に垂直な平面から所定の角度だけ傾斜して形成されている。
また、固定翼123も、同様にロータ軸113の軸線に垂直な平面から所定の角度だけ傾斜して形成され、かつ外筒127の内方に向けて回転翼102の段と互い違いに配設されている。
そして、固定翼123の一端は、複数の段積みされた固定翼スペーサ125a、125b、125c・・・の間に嵌挿された状態で支持されている。
固定翼スペーサ125はリング状の部材であり、例えばアルミニウム、鉄、ステンレス、銅などの金属、又はこれらの金属を成分として含む合金などの金属によって構成されている。
固定翼スペーサ125の外周には、わずかの空隙を隔てて外筒127が固定されている。外筒127の底部にはベース部129が配設され、固定翼スペーサ125の下部とベース部129の間にはネジ付きスペーサ131が配設されている。そして、ベース部129中のネジ付きスペーサ131の下部には排気口133が形成され、外部に連通されている。
ネジ付きスペーサ131は、アルミニウム、銅、ステンレス、鉄、又はこれらの金属を成分とする合金などの金属によって構成された円筒状の部材であり、その内周面に螺旋状のネジ溝131aが複数条刻設されている。
ネジ溝131aの螺旋の方向は、回転体103の回転方向に排気ガスの分子が移動したときに、この分子が排気口133の方へ移送される方向である。
回転体103の回転翼102a、102b、102c・・・に続く最下部には回転翼102dが垂下されている。この回転翼102dの外周面は、円筒状で、かつネジ付きスペーサ131の内周面に向かって張り出されており、このネジ付きスペーサ131の内周面と所定の隙間を隔てて近接されている。
ベース部129は、ターボ分子ポンプ100の基底部を構成する円盤状の部材であり、一般には鉄、アルミニウム、ステンレスなどの金属によって構成されている。
ベース部129はターボ分子ポンプ100を物理的に保持すると共に、熱の伝導路の機能も兼ね備えているので、鉄、アルミニウムや銅などの剛性があり、熱伝導率も高い金属が使用されるのが望ましい。
かかる構成において、回転翼102がモータ121により駆動されてロータ軸113と共に回転すると、回転翼102と固定翼123の作用により、吸気口101を通じてチャンバからの排気ガスが吸気される。
吸気口101から吸気された排気ガスは、回転翼102と固定翼123の間を通り、ベース部129へ移送される。
この回転翼102の回転に伴い、機械的な微小振動が生ずるが、これらがチャンバ側に伝達されるのを防止するため、従来は、図19に示すように、チャンバ300とターボ分子ポンプ100間に外付けダンパ310が配設されている。
しかしながら、この外付けダンパ310を使った場合、チャンバ300を真空排気すると、べローズが300kgf近い力で圧縮され、その機能を失ってしまう。
それを防止するため、例えば特許文献1では、真空ポンプの下面にバランス用真空室を設け、べローズが圧縮されることを防止している。
特開昭59−221482号公報
しかしながら、この特許文献1の構造は複雑で、汎用性がないので、ほとんど使われていない。また、チャンバとターボ分子ポンプ間に支持部材を設置しなくてはいけないので、実装に制約が生じるおそれがあった。そして、この支持部材がチャンバ300側に付くので、支持部材の固有振動数がチャンバの振動に現れてしまうおそれもあった。
更に、真空ポンプ下部に複雑なバランス用真空室や配管を追加しなければいけないので、コストが高くなったり、ポンプ寸法が大きくなっていた。更に、メンテナンスのために真空ポンプを交換する場合、交換が困難になっていた。更に、配管が多いので、リークする可能性が高まっていた。構造的に、ダンパ単体を製品として販売しにくい等の問題もあった。
このため、通常は、ベローズの外側にゴムを巻きつけ、ゴムの反力で、べローズが圧縮されることを防止している。但し、この際には、ゴムが圧縮され硬くなるので、除振効果がかなり悪化してしまうおそれがあった。すなわち、ダンパの除振効果は圧縮されたゴムの硬度で決まっていた。
本発明はこのような従来の課題に鑑みてなされたもので、簡素な構成でベローズが圧縮されることがなく、除振効果の高い振動低減構造及び該構造を適用した真空ポンプを提供することを目的とする。
このため本発明(請求項1)である振動低減構造は、第1のフランジと、該第1のフランジに対峙された第2のフランジと、該第2のフランジの底面と前記第1のフランジの底面間に配設された少なくとも一つの板と、該板と前記第1のフランジ間、該板と前記第2のフランジ間、該板同士の間及び前記第1のフランジと前記第2のフランジ間のいずれか少なくとも一箇所に配設され第1の圧力室を形成するベローズ及び/又は弾性体と、該ベローズ及び/又は弾性体の伸長若しくは収縮に抗して作用する反力を生成する反力生成手段とを備えて構成した。
ベローズ内部を例えば真空排気等すると、第1のフランジと第2のフランジ間には大気圧により、圧縮方向の力がかかりベローズや弾性体は縮もうとする。この縮もうとする力に抗するように反力生成手段で反力を生成する。
従って、第1のフランジと第2のフランジにかかる圧縮方向の力と伸張方向の力をバランスさせると、ベローズ内部を例えば真空排気等しても、第1のフランジと第2のフランジに力が発生しないので、縮まない。
また、この際には、第1のフランジと第2のフランジを例えば手で動かそうとすれば非常に小さい力で動かすことができる。
ベローズと弾性体には、非常に軟らかい材質を使用可能で、第1のフランジと第2のフランジの振動伝達を非常に低減できる。
以上により、本振動低減構造をダンパとして利用した場合には、従来のダンパより、1桁以上除振効果が高いダンパを実現できる。ダンパは単体としても製品になる。
また、本発明(請求項2)である振動低減構造は、前記ベローズ及び前記板はそれぞれ複数配設され、前記板と前記第1のフランジ間、及び/又は前記板と前記第2のフランジ間を支持する柱とを備え、前記反力生成手段による反力は該ベローズの面積差に基づき前記板に作用され、該板に作用した反力が前記柱を介して前記第1のフランジ又は前記第2のフランジに作用することを特徴とする。
ベローズ内部を真空排気等した際、板にも、この大気圧により同様に圧縮方向の力がかかる。板が圧縮される力は、それぞれ柱を介して、第1のフランジと第2のフランジを伸張する力に変換される。
従って、第1のフランジと第2のフランジにかかる圧縮方向の力と伸張方向の力をバランスさせると、ダベローズ内部を真空排気等しても、第1のフランジと第2のフランジに力が発生しないので、縮まない。ベローズの直径を調整することで力のバランスを調整可能であるが、板及びベローズを複数段に積み重ねるようにして力のバランスを調整されてもよい。
更に、本発明(請求項3)である振動低減構造は、前記柱が前記ベローズの内側及び/又は外側に配設されたことを特徴とする。
このことにより、製品の多様化を図ることができる。
更に、本発明(請求項4)である振動低減構造は、前記柱が前記板に形成された穴に対し所定の遊びを有して貫通されたことを特徴とする。
万一異常なトルクが二つのフランジ間にかかった場合であっても、柱によりトルクが効率良く吸収される。従って、振動低減構造は破壊しない。
更に、本発明(請求項5)である振動低減構造は、前記反力生成手段による反力は、前記第1の圧力室に通ずる複数の小型ベローズにより前記板に作用され、該板に作用した反力が前記柱を介して前記第1のフランジ又は前記第2のフランジに作用することを特徴とする。
ベローズ内部を例えば真空排気等すると、第1のフランジと第2のフランジ間には大気圧により、圧縮方向の力がかかりベローズや弾性体は縮もうとする。この際、小型ベローズ内も真空排気されるので、大気圧により、ベローズ7の断面積の合計に応じた圧縮方向の力がかかる。この圧縮方向の力は、第1のフランジと第2のフランジ間を伸張する力になる。
従って、第1のフランジと第2のフランジにかかる圧縮方向の力と伸張方向の力をバランスさせると、ベローズ内部を真空排気しても、第1のフランジと第2のフランジに力が発生しないので、縮まない。
以上により、本振動低減構造をダンパとして利用した場合には、従来のダンパより、1桁以上除振効果が高いダンパを実現できる。また、ベローズの数が少ない分ダンパの高さを低く形成できる
更に、本発明(請求項6)である振動低減構造は、前記板と前記第1のフランジ間、前記板と前記第2のフランジ間、前記板同士の間及び前記第1のフランジと前記第2のフランジ間のいずれか少なくとも一箇所に前記ベローズの収縮を規制するストッパを備えて構成した。
ストッパを備えたことで、振動低減構造が延びすぎたり、縮みすぎたりした場合に、べローズが壊れないように可動量の制限をすることが可能となる。
更に、本発明(請求項7)である振動低減構造は、前記反力生成手段による反力は、重りにより生成されることを特徴とする。
振動低減構造の伸びと縮みの力を重りを備えたことで調節する機構を設けたものである。このように、重りを備えるという簡単な構造でべローズの伸縮の調整を容易に行うことができる。
更に、本発明(請求項8)である振動低減構造は、前記ベローズの内の少なくとも一つには、更に外周に外側ベローズを有し、該外側ベローズと前記ベローズ間に形成された圧力調整室を備え、前記反力生成手段による反力は、該圧力調整室に充填された流体の圧力に基づくことを特徴とする。
圧力調整室への流体の封入圧を変えることにより、板にかかる流体圧力がフランジに作用し、大気圧とのバランス調整が取られる。このことにより、真空吸引等された場合の第1のフランジと第2のフランジ間に作用する伸びと縮みの力を調整することが可能となる。
更に、本発明(請求項9)である振動低減構造は、前記反力生成手段による反力は、前記板同士の間を吸引若しくは反発する永久磁石若しくは電磁石により生成されることを特徴とする。
板に作用する磁力を調整可能である。この磁力は、第1のフランジと第2のフランジに働く。このことにより、真空吸引された場合の第1のフランジと第2のフランジ間に作用する伸びと縮みの力を調整することが可能となる。
更に、本発明(請求項10)である振動低減構造は、前記ベローズの内の少なくとも一つには、更に外周に2重の外側ベローズを有し、該2重の外側ベローズにより形成された圧力調整室と、該圧力調整室と前記第1の圧力室とを連通させるか、該圧力調整室と大気とを連通させるかを切り換える切換ダイヤルとを備え、前記反力生成手段による反力は、該切換ダイヤルにより調整された前記圧力調整室の圧力に基づくことを特徴とする。
切換ダイヤルは、圧力調整室と第1の圧力室とを連通させるか、圧力調整室と大気とを連通させるかを切り換える。このように、圧力調整室内の気圧を調整することで、板間に作用する力を調整可能である。この力は、第1のフランジと第2のフランジに働く。このことにより、真空吸引された場合の第1のフランジと第2のフランジ間に作用する伸びと縮みの力を調整することが可能となる。
更に、本発明(請求項11)である振動低減構造は、第1のフランジと、該第1のフランジに対峙された第2のフランジと、該第2のフランジと前記第1のフランジ間にベローズで仕切られた第1の流体室と、該第1の流体室に囲まれ気体の通る、若しくは真空状態となる第1の圧力室と、第3のフランジと、該第3のフランジに対峙された第4のフランジと、該第4のフランジと前記第3のフランジ間に形成され、前記第1の流体室と連通された第2の流体室と、該第2の流体室に囲まれ気体の通る、若しくは真空状態とされ、前記第1の圧力室と連通された第2の圧力室とを備えて構成した。
第1の流体室と第2の流体室とが連通されているので、第1の流体室と第2の流体室とで同一の油圧等になる。このため、真空引きしても第1のフランジと第2のフランジ間は縮まない。しかしながら、手で押すと第1のフランジと第2のフランジ間は伸縮可能である。
更に、本発明(請求項12)は、真空ポンプに関し、振動低減構造を搭載したことを特徴とする。
振動低減構造をダンパとして真空ポンプと接続してもよいし、振動低減構造を真空ポンプと一体化してもよい。このことにより、低振動の真空ポンプを実現できる。また、振動低減構造を真空ポンプと一体化した場合には、高さを低く抑えることができる。
以上説明したように本発明によれば、ベローズや弾性体の伸長若しくは収縮に抗して作用する反力を生成する反力生成手段を備えて構成したので、ベローズ内部を例えば真空排気等しても、第1のフランジと第2のフランジに力が発生しないので、縮まない。この際には、第1のフランジと第2のフランジを例えば手で動かそうとすれば非常に小さい力で動かすことができる。ベローズと弾性体には、非常に軟らかい材質を使用可能で、第1のフランジと第2のフランジの振動伝達を非常に低減できる。
以下、本発明の実施形態について説明する。本発明の第1実施形態であるダンパ400の縦断面図を図1に示す。また、図2(D)にフランジ401Bの底面図を示す。フランジ401Bは中空円板であり、空洞403を取り巻く周囲には、Oリング溝405が刻設され、Oリングが埋設されるようになっている。フランジ401Bには、ダンパ400の底部にターボ分子ポンプ100のポンプフランジ201を固定するためのフランジ取付穴407が8個配設されている。フランジ取付穴はポンプフランジ201の同位置にも配設されている。
また、フランジ401Bの上面には、3本の柱409a、409b、409cが空洞403を取り巻く周囲に均等に立設されている。柱は柱状であるが、角状等であってもよい。このフランジ401Bの上側には板411Aが配設されている。図2(C)にこの板411Aの上面図を示す。板411Aには、空洞403を仕切る大穴413に連通して均等配置された***415a、415b、415cが形成されている。***415a、415b、415cの直径は、柱409a、409b、409cの直径よりも遊び分大きく形成され、柱409a、409b、409cはそれぞれ***415a、415b、415cを貫通するようになっている。
一方、板411Aの上部には板421Bを介してフランジ431Aが配設されている。板421Bの底面図を図2(B)に示し、フランジ431Aの上面図を図2(A)に示す。ここに、板411A及び板421Bの直径は、フランジ401B及びフランジ431Aの直径より大きく形成されている。
そして、このフランジ431Aの上面にはフランジ401Bと対称に、空洞403を取り巻く周囲にOリング溝433が刻設され、Oリングが埋設されるようになっている。フランジ431Aには、ダンパ400の上部に連結パイプやチャンバ300と固定するためのフランジ取付穴437が8個配設されている。フランジ取付穴は連結パイプやチャンバ300側の図示しないフランジの同位置にも配設されている。
フランジ431Aの底面には、3本の柱439a、439b、439cが空洞403を取り巻く周囲に均等に立設されている。柱439a、439b、439cは、柱409a、409b、409cとそれぞれ60度ずつ隔てて配設されている。板421Bには、空洞403を仕切る大穴423に連通して均等配置された***425a、425b、425cが形成されている。***425a、425b、425cの直径は、柱439a、439b、439cの直径よりも遊び分大きく形成され、柱439a、439b、439cはそれぞれ***425a、425b、425cを貫通するようになっている。
柱409a、409b、409cの上端は、板421Bの底面に対し固着されている。一方、柱439a、439b、439cの下端は板411Aの上面に対し固着されている。ここに、板411Aとフランジ431Aとには、柱439a、439b、439cと連結されて一体とされているため、符号(A)を付した。同様に、板421Bとフランジ401Bとには、柱409a、409b、409cと連結されて一体とされているため、符号(B)を付した(以下、同旨)。
また、フランジ401Bと板411Aの間の空洞403回りには空洞403を囲むようにベローズ451が配設されている。そして、このベローズ451の外周にはダンピング用の弾性体に相当する軟らかいゴム453が巻かれている。同様に、板411Aと板421Bの間にも空洞403回りに空洞403を囲むようにベローズ455が配設され、このベローズ455の外周にはダンピング用の軟らかいゴム457が巻かれている。更に、板421Bとフランジ431Aの間にも空洞403回りに空洞403を囲むようにベローズ459が配設され、このベローズ459の外周にはダンピング用の軟らかいゴム461が巻かれている。ベローズ455の直径は、ベローズ451及びベローズ459のほぼ21/2倍程度大きく形成されている。
次に、本発明の第1実施形態の動作を説明する。
ダンパ400内部を真空排気すると、フランジ431Aとフランジ401Bには大気圧により、圧縮方向の力がかかる。また、この際、板411Aと板421Bには、この大気圧により、同様に圧縮方向の力がかかる。
板411Aと板421Bが圧縮される力は、それぞれ柱439a、439b、439cと柱409a、409b、409cを介して、フランジ431Aとフランジ401Bを伸張する力に変換される。
従って、フランジ431Aとフランジ401Bにかかる圧縮方向の力と伸張方向の力をバランスさせると、ダンパ400内部を真空排気しても、フランジ431Aとフランジ401Bに力が発生しないので、縮まない。ベローズ455の直径は、ベローズ451及びベローズ459のほぼ21/2倍程度大きくすることで、フランジ431Aとフランジ401Bに及ぶ力はほぼ0にすることができる。
また、この際には、フランジ431Aとフランジ401Bを例えば手で動かそうとすれば非常に小さい力で動かすことができる。
ベローズ451、455、459とゴム453、457、461に非常に軟らかい材質を使用可能で、フランジ431Aとフランジ401Bの振動伝達を非常に低減できる。
以上により、従来のダンパより、1桁以上(バネ定数が例えば1/10程度)除振効果が高いダンパを実現できる。従って、ダンパ400をターボ分子ポンプ100とフランジ接続することで、非常に低振動の真空ポンプを実現できる。ダンパ400は単体としても製品になる。
なお、べローズ451、455、459は図3に示すように波型でなく、図4に示すようなアコーデオン状の円錐板溶接タイプにすることが望ましい。アコーデオン状のベローズの方が柔軟性が高いためである。
また、ゴム453、457、461は、従来のダンパに用いられてきたものより薄いもので構成可能である。ゴム453、457、461には柔軟なシリコンゴムのようなものを用いると一層望ましい。更に、ゴムは全てのべローズ451、455、459に巻く必要はない。例えばべローズ451、455、459の内の一つのべローズに対してのみに巻く等であってもよい。
更に、回転体103が万一破壊した場合には通常異常なトルクが発生する。しかしながら、本実施形態では、***415a、415b、415c及び***425a、425b、425cの直径を柱409a、409b、409c及び柱439a、439b、439cの直径よりも遊び分大きく形成したので、遊びによりトルクが効率良く吸収され、ダンパの回りを停止することができる。従って、ダンパ400は破壊しない。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態であるダンパ450の縦断面図を図5に示す。なお、図1と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
本発明の第2実施形態が第1実施形態と異なるのは、フランジ間に電気絶縁構造を採用し、フランジ間にノイズ電流を流れなくしたことである。図5において、ベローズ459とゴム461とは板471に固着され、また、柱439a、439b、439cの端部も板471に固着されている。そして、この板471とフランジ431Aとの間に電気絶縁材473が間装されている。
このことにより、ダンパ450は、電気ノイズも機械的振動も絶縁することが可能になる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本発明の第3実施形態であるダンパ500の縦断面図を図6(A)に示す。なお、図1と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
フランジ401Bの上面には、3本の柱509a、509b、509cが空洞403を取り巻く周囲に均等に立設されている。このフランジ401Bの上側には板511Aが配設されている。図6(C)にこの板511Aの上面図を示す。板511Aの中央には、空洞403を仕切る穴513が形成されている。そして、この板511Aの外縁には柱509a、509b、509cが貫通可能なように角状の切欠515a、515b、515cが形成されている。但し、切欠の形状は角状ではなく、円形等であってもよい。切欠515a、515b、515cは、本発明の第1実施形態と同様に回転体の異常に伴う破壊を防止するため柱509a、509b、509cに対し所定の遊びを有している。
一方、板511Aの上部には板521Bを介してフランジ431Aが配設されている。板521Bの底面図を図6(B)に示す。フランジ431Aの底面には、3本の柱539a、539b、539cが空洞403を取り巻く周囲に均等に立設されている。柱539a、539b、539cは、柱509a、509b、509cとそれぞれ60度ずつ隔てて配設されている。そして、板521Bの外縁には柱539a、539b、539cが貫通可能なように角状の切欠525a、525b、525cが形成されている。切欠525a、525b、525cも切欠515a、515b、515cと同様に、回転体の異常に伴う破壊を防止するため柱509a、509b、509cに対し所定の遊びを有している。
柱509a、509b、509cの上端は、板521Bの底面に対し固着されている。一方、柱539a、539b、539cの下端は板511Aの上面に対し固着されている。
かかる構成において、本発明の第1実施形態では、柱409a、409b、409c及び柱439a、439b、439cは真空側に配設したが、第3実施形態では、柱509a、509b、509c及び柱539a、539b、539cは大気側に配設することができる。なお、大気圧の作用する力及びフランジの平衡については本発明の第1実施形態と同様なので説明を省略する。以上により、低振動なダンパを実現すると共に効率のよい真空吸引が可能となる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本発明の第4実施形態であるダンパ600の縦断面図を図7(A)に示す。なお、図1と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
フランジ601Bの上面には、4本の柱609a、609b、609c、609dが空洞403を取り巻く周囲に均等に立設されている。このフランジ601Bの上側には板611Aが配設されている。図7(C)にこの板611Aの上面図を示す。板611Aの中央には、空洞403を仕切る穴613が形成されている。そして、柱609a、609b、609c、609dは、この穴613の内側を通り板621Bの底面に固着されている。図7(B)にこの板621Bの底面図を示す。板621Bの中心部には穴613よりも径の小さい穴623が配設されている。フランジ631はフランジ底面631aを有している。そして、このフランジ底面631aよりフランジ胴部631bが円柱状に立設されている。フランジ胴部631bの上端は折り返されてフランジ上面631cが形成されている。
フランジ底面631aと板611Aの間には、4本の柱639a、639b、639c、639dが板621Bの周囲に均等に立設されている。柱639a、639b、639c、639dの両端はそれぞれフランジ底面631aと板611Aに固着されている。
柱609a、609b、609c、609dの外側であって、かつフランジ601Bと板611Aの間にはベローズ451が配設され、更にこのベローズ451の外周にはゴム453が巻かれている。また、柱609a、609b、609c、609dの外側で、かつ柱639a、639b、639c、639dの内側、及び板611Aと板621Bの間には同様にベローズ455とゴム457が配設されている。更に、柱639a、639b、639c、639dの内側であって、フランジ底面631aと板621Bの間には同様にベローズ459とゴム461が配設されている。
かかる構成において、本発明の第4実施形態では、柱609a、609b、609c、609dは真空側に配設され、一方、柱639a、639b、639c、639dは大気側に配設される。なお、大気圧の作用する力及びフランジの平衡については本発明の第1実施形態と同様なので説明を省略する。以上により、低振動なダンパを実現すると共に効率のよい真空吸引が可能である。また、ダンパ構造の多様化を図ることができる。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本発明の第5実施形態であるダンパ650の縦断面図を図8に示す。なお、図7と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
ダンパ650のフランジ底面631aには、板621Bに向けてストッパ661が突設されている。一方、板611Aには、板621Bに向けてストッパ663が突設されている。これらの点で本発明の第5実施形態は、第4実施形態と異なる。
かかる構成において、ストッパ661及びストッパ663を突設したことで、ダンパ650が延びすぎたり、縮みすぎたりした場合に、べローズ459、451、663が壊れないように可動量の制限をすることが可能となる。
次に、本発明の第6実施形態について説明する。本発明の第6実施形態であるダンパ700の縦断面図を図9(A)に示す。また、図9(B)には、図9(A)中のA−A矢視断面図を示す。なお、図7と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
フランジ701はフランジ上面701aを有している。そして、このフランジ上面701aよりフランジ胴部701bが円柱状に立設されている。フランジ胴部701bの下端は折り返されてフランジ底面701cが形成されている。
フランジ上面701aと板611Aの間には、それぞれ独立した円柱型のベローズ703a、703b、703c、703d、703eがフランジ胴部701b回りに均等に5個配設されている。ベローズ703a、703b、703c、703d、703eの斜視図を図9(c)に示す。フランジ底面631aと板611A間であって、かつベローズ703a、703b、703c、703d、703eの外側には5本の柱639a、639b、639c、639d、639eが配設されている。
フランジ上面701aには、空洞403よりベローズ703a、703b、703c、703d、703eに通ずる通気孔705が設けられており、空洞403内部とベローズ703a、703b、703c、703d、703e内部とが同じ気圧になっている。
かかる構成において、ダンパ700内部を真空排気すると、フランジ631とフランジ701には大気圧により、圧縮方向の力がかかる。また、この際、ベローズ703a、703b、703c、703d、703e内も真空排気されるので、フランジ上面701aには、この大気圧により、ベローズ703a、703b、703c、703d、703eの断面積の合計に応じた圧縮方向の力がかかる。この圧縮方向の力は、フランジ701とフランジ631間を伸張する力になる。
従って、フランジ631とフランジ701にかかる圧縮方向の力と伸張方向の力をバランスさせると、ダンパ700内部を真空排気しても、フランジ631とフランジ701に力が発生しないので、縮まない。
また、この際には、フランジ631とフランジ701を例えば手で動かそうとすれば非常に小さい力で動かすことができる。
以上により、本発明の第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、ベローズの数が少ない分ダンパの高さを低く形成できる
次に、本発明の第7実施形態について説明する。本発明の第7実施形態であるダンパ750の縦断面図を図10(A)に示す。また、図10(B)には、外観図を示す。なお、図1と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。本発明の第7実施形態が第1実施形態と異なるのは、第1実施形態の構成を複数段重ねることでダンパの外径を小さくしたものである。
図10において、板421Bの上方には、板411Aと同一構成の板751Aが配設され、その板751Aの更に上方には、板421Bと同一構成の板761Bが配設されている。板761Bの上方にはフランジ431Aが配設されている。そして、板751Aと板761B間には、ベローズ455、ゴム457と同様にベローズ755、ゴム757が配設され、また、板761Bとフランジ431Aとの間にベローズ759、ゴム761が配設されている。板421Bと板761Bの間には、柱709a、709b、709cが備えられ、一方、板751Aとフランジ431Aとの間に柱739a、739b、739cが備えられている。
かかる構成において、大気圧の作用する面積を確保するため、第1実施形態では板411Aと板421Bの面積をフランジ431Aとフランジ401Bの面積よりも大きくした。しかしながら、本実施形態では、板411Aと板751Aを2段に配設したことで、大気圧が板411Aと板751Aとの両面に作用することになり、フランジ431Aとフランジ401Bを均衡させるのに確保すべき面積は第1実施形態の半分で済む。板421Bと板761Bの面積についても、本実施形態では第1実施形態の半分で済む。
以上により、ダンパの外径を小さくすることができる。
次に、本発明の第8実施形態について説明する。本発明の第8実施形態であるダンパ800の縦断面図を図11に示す。なお、図1と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
本発明の第8実施形態では、第1実施形態の構成に加え、板421Bに環状の重り801が着脱自在になっている。上述したように、フランジ431Aとフランジ401B間に作用する伸びと縮みの力はべローズの直径を変えることで設定できる。従って、ダンパにターボ分子ポンプ100がつるされる場合、ターボ分子ポンプ100の重量を引き上げる分だけ縮み方向の力が発生するように縮みと伸びの力のバランスを取ればよい。
また、これとは逆に、ダンパの上にターボ分子ポンプ100を倒立で乗せる場合、ターボ分子ポンプ100の重量を支える分だけ伸び方向の力が発生するように縮みと伸びの力のバランスを取ればよい。
本実施形態は、このダンパの伸びと縮みの力を重り801を備えたことで調節する機構を設けたものである。このように、重り801を備えるという簡単な構造でダンパの伸縮の調整を容易に行うことができる。
次に、本発明の第9実施形態について説明する。本発明の第9実施形態であるダンパ850の縦断面図を図12に示す。なお、図1と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
本発明の第9実施形態では、第1実施形態のベローズ455の外周に更にベローズ853が配設されている。そして、ベローズ455、ベローズ853及びゴム457の上端は板851に固着されている。板851とベローズ455、ベローズ853及び板411Aで仕切られた空間には圧力調整室855が形成されている。板851は、板421Bとほぼ同様に構成されているが、この板851の周端部には圧力調整室855に通じる圧力調整ポート857が配設されている点で板421Bとは異なる。圧力調整ポート857からは窒素ガス等が封入可能なようになっている。
かかる構成において、圧力調整室855への窒素ガスの封入圧を変えることにより、板851と板411A間にかかるガス圧力が柱439a、439b、439c及び柱409a、409b、409cを介してフランジ431Aとフランジ401Bに作用し、大気圧とのバランス調整が取られる。このことにより、真空吸引された場合のフランジ431Aとフランジ401B間に作用する伸びと縮みの力を調整することが可能となる。
次に、本発明の第10実施形態について説明する。本発明の第10実施形態であるダンパ900の縦断面図を図13に示す。なお、図1と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
図13において、板411Aの上面には、断面L字状でかつ底面より円筒状に突設された強磁性体901が配設されている。そして、強磁性体901には上端側がN極に、下端側がS極に着磁された永久磁石903が立設されている。一方、強磁性体901及び永久磁石903に対峙して中空円板状の磁性体905が板421Bの下面に配設されている。この磁性体905は、縦筋状の長孔を有するスライド板907を介してネジ909により摺動自在なようになっている。スライド板907は、板421Bの周縁に対し垂直に固定されている。すなわち、ネジ909は、長孔を貫通しており上下に移動可能である。そして、適当な高さに磁性体905を調整した後、ネジ909を締結することで磁性体905の高さを固定できる。
かかる構成において、磁性体905の高さを調整することで、板411Aと板421B間に作用する磁力を調整可能である。この磁力は、柱439a、439b、439cを介してフランジ431Aに働き、また、柱409a、409b、409cを介してフランジ401Bに働く。このことにより、真空吸引された場合のフランジ431Aとフランジ401B間に作用する伸びと縮みの力を調整することが可能となる。
次に、本発明の第11実施形態について説明する。本発明の第11実施形態であるダンパ950の縦断面図を図14(A)に示す。なお、図1と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
図14(A)において、板411Aの上面には、電磁石951が周状に複数個均等に配設されている。この電磁石951の図14(A)中のB−B矢視断面図を図14(B)に示す。電磁石951の筐体951aはシリンダ状であり、内部に環状に巻かれた巻線951bに電流が流されることで、棒状の強磁性体951cが筐体951a内に引かれる強さが調節されるようになっている。強磁性体951cの上端は板421Bの底面に固着されている。
かかる構成において、強磁性体951cの吸引力を調整することで、板411Aと板421B間に作用する電磁力を調整可能である。この電磁力は、柱439a、439b、439cを介してフランジ431Aに働き、また、柱409a、409b、409cを介してフランジ401Bに働く。このことにより、真空吸引された場合のフランジ431Aとフランジ401B間に作用する伸びと縮みの力を調整することが可能となる。
次に、本発明の第12実施形態について説明する。本発明の第12実施形態であるダンパ1000の縦断面図を図15に示す。なお、図1と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
本発明の第1実施形態において配設されていた板421Bに代えて、本実施形態では板1001Bが配設されている。この板1001Bには弁機能を有する真空・大気切換ダイヤル1003が回動自在に貫通されている。真空・大気切換ダイヤル1003の頭部にはつまみ1003aを有し、胴部1003bは円柱状に形成されている。そして、この胴部1003bには、側面から底面に貫通する通気孔1003cが設けられている。
板1001Bには、また、側端部より真空・大気切換ダイヤル1003の胴部1003bに向けて通気孔1005が設けられている。そして、更にこの通気孔1005の延長線上には、この真空・大気切換ダイヤル1003の胴部1003bより、板1001Bの底面に貫通する通気孔1008が設けられている。図15では、通気孔1003cが通気孔1008に接続された状態を示している。一方、真空・大気切換ダイヤル1003のつまみ1003aを180度回転した場合には、今度は、この通気孔1003cが通気孔1005に接続されるようになっている。ベローズ455の外周にはベローズ1007とベローズ1009が配設され、ベローズ1007とベローズ1009の間に圧力調整室1011が形成されている。通気孔1003cの下端は、この圧力調整室1011に連通されている。
かかる構成において、真空・大気切換ダイヤル1003のつまみ1003aを回転することで、通気孔1003cの上端を通気孔1005に接続したり、通気孔1008に接続したりする。この際、通気孔1005に接続した場合には圧力調整室1011は大気と連通される。このとき、圧力調整室1011内の気圧は高くなる。一方、通気孔1008に接続した場合には圧力調整室1011は真空側に連通される。このとき、圧力調整室1011内の気圧は低くなる。通気孔1005と通気孔1008から位置をずらされた場合には、圧力調整室1011の気圧の調整は行われず圧力調整室1011内の気圧は維持される。
このように、圧力調整室1011内の気圧を調整することで、板411Aと板1001B間に作用する力を調整可能である。この力は、柱439a、439b、439cを介してフランジ431Aに働き、また、柱409a、409b、409cを介してフランジ401Bに働く。このことにより、真空吸引された場合のフランジ431Aとフランジ401B間に作用する伸びと縮みの力を調整することが可能となる。
次に、本発明の第13実施形態について説明する。本発明の第13実施形態であるダンパ機能付きターボ分子ポンプ1100の縦断面図を図16に示す。図中波断線より左側は断面図を示し、右側は外観を示している。なお、図6と同一要素のものについては同一符号を付して説明は省略する。
本実施形態は、ターボ分子ポンプ100の外筒127及びポンプフランジ201に代えて外筒1127を配設し、その周囲に直接図6に相当するダンパを一体的に組み合わせたものである。
図16において、外筒1127の側部にはフランジ1129が突設されている。そして、このフランジ1129にはフランジ1101Bがボルト1131を介して固定されている。フランジ1101Bの上方には図6の板511Aに相当する板1111Aが配設されている。同様に、この板1111Aの上方には板521Bに相当する板1021Bが配設されている。また、図6のフランジ431Aに代えて、フランジ1031が備えられているが、このフランジ1031は底面1031a、及び吸入口1033を取り巻き円錐状に立設された壁面1031bを有し、上端が折り返されてフランジ面1031cが形成されている。
かかる構成において、ターボ分子ポンプとダンパを一体的に組み合わせて構成したので、全体的に小型に形成できる。
次に、本発明の第14実施形態について説明する。
本発明の第14実施形態であるダンパの縦断面図を図17に示す。図17のダンパ1200において、フランジ1201の底面には、ベローズ1203が取り付けられ、かつこのベローズ1203の外周にはベローズ1205が取り付けられている。そして、このベローズ1203とベローズ1205には膨れを防止するために環状の膨れ防止リング1207が張られている。ベローズ1203とベローズ1205の下端にはフランジ1209が取り付けられている。ベローズ1203とベローズ1205、及びフランジ1201とフランジ1209で囲まれた空間にはオイル又は窒素ガス等が充填される流体充填室1211が形成されている。そして、このフランジ1209には一端が流体充填室1211に通ずる通孔1213が配設されている。通孔1213の他端は、フランジ1209の外周壁に位置されている。そして、この通孔1213の他端にはパイプ1215の一端が接続されており、パイプ1215の他端は、圧力バランス装置1250のフランジ1217に貫通されている。フランジ1217の上面には、ベローズ1221が取り付けられ、かつこのベローズ1221の外周にはベローズ1223が取り付けられている。
ベローズ1221とベローズ1223の上端にはフランジ1225が取り付けられている。ベローズ1221とベローズ1223、及びフランジ1225とフランジ1217で囲まれた空間には流体充填室1211を充填するオイル又は窒素ガス等が移動自在に充填される流体充填室1227が形成されている。パイプ1215の他端は、この流体充填室1227に連通されている。そして、フランジ1217の中央には貫通孔1229が設けられ、この貫通孔1229に対しパイプ1231の一端が接続されている。また、フランジ1209にはフランジ1209の外周壁を一端として他端を真空側に通じる貫通孔1233が設けられている。パイプ1231の他端は貫通孔1233の一端と接続されている。
かかる構成において、ベローズ1221の外径はベローズ1203の外径よりも小さいが、流体充填室1211と流体充填室1227とがパイプ1215により連通されているので、流体充填室1211と流体充填室1227とで同一の油圧等になる。このため、真空引きしてもフランジ1201とフランジ1209間は縮まない。しかしながら、手で押すとフランジ1201とフランジ1209間は伸縮可能である。
なお、ベローズ1221とベローズ1223とはベローズで流体充填室1227を構成したが、風船若しくは油圧シリンダを用いて構成されてもよい。
また、上述した各実施形態のダンパを用いて真空装置にターボ分子ポンプを固定する場合、ターボ分子ポンプの重量を支えるために、ターボ分子ポンプを地面側に固定しても問題ない。本発明のダンパは除振効果が高いため地面の振動が真空装置に伝わらない。
本発明の第1実施形態であるダンパの縦断面図 フランジ及び板の詳細図 ベローズの例 ベローズの別例 本発明の第2実施形態であるダンパの縦断面図 本発明の第3実施形態であるダンパの詳細図 本発明の第4実施形態であるダンパの詳細図 本発明の第5実施形態であるダンパの縦断面図 本発明の第6実施形態であるダンパの詳細図 本発明の第7実施形態であるダンパの縦断面図及び外観図 本発明の第8実施形態であるダンパの縦断面図 本発明の第9実施形態であるダンパの縦断面図 本発明の第10実施形態であるダンパの縦断面図 本発明の第11実施形態であるダンパの縦断面図 本発明の第12実施形態であるダンパの縦断面図 本発明の第13実施形態であるダンパ機能付きターボ分子ポンプの縦断面図 本発明の第14実施形態であるダンパの縦断面図 従来のターボ分子ポンプの縦断面図 ターボ分子ポンプの使用例
符号の説明
100、1100 ターボ分子ポンプ
103 回転体
400、450、500、600、650、700、750、800、850、900、950、1000、1200 ダンパ
401B、431A、601B、631、701、1031、1101B、1129、1201、1209、1217、1225 フランジ
403 空洞
405、433 Oリング溝
407、437 フランジ取付穴
409、439、509、539、609、639、709、739 柱
411A、421B、471、511A、521B、611A、621B、751A、761B、851、1001B、1021B、1111A 板
413、423 大穴
415、425 ***
451、455、457、459、703、755、759、853、1007、1009、1203、1205、1221、1223 ベローズ
453、457、461、757、761 ゴム
473 電気絶縁材
513、613、623 穴
515、525 切欠
661、663 ストッパ
705 通気孔
855、1011 圧力調整室
857 圧力調整ポート
901、951c 強磁性体
903 永久磁石
905 磁性体
907 スライド板
909 ネジ
951 電磁石
1003 真空・大気切換ダイヤル
1003c、1005、1008 通気孔
1033 吸入口
1127 外筒
1131 ボルト
1211、1227 流体充填室
1213 通孔
1215、1231 パイプ
1229、1233 貫通孔
1250 圧力バランス装置

Claims (12)

  1. 第1のフランジと、
    該第1のフランジに対峙された第2のフランジと、
    該第2のフランジの底面と前記第1のフランジの底面間に配設された少なくとも一つの板と、
    該板と前記第1のフランジ間、該板と前記第2のフランジ間、該板同士の間及び前記第1のフランジと前記第2のフランジ間のいずれか少なくとも一箇所に配設され第1の圧力室を形成するベローズ及び/又は弾性体と、
    該ベローズ及び/又は弾性体の伸長若しくは収縮に抗して作用する反力を生成する反力生成手段とを備えたことを特徴とする振動低減構造。
  2. 前記ベローズ及び前記板はそれぞれ複数配設され、
    前記板と前記第1のフランジ間、及び/又は前記板と前記第2のフランジ間を支持する柱とを備え、
    前記反力生成手段による反力は該ベローズの面積差に基づき前記板に作用され、
    該板に作用した反力が前記柱を介して前記第1のフランジ又は前記第2のフランジに作用することを特徴とする請求項1記載の振動低減構造。
  3. 前記柱が前記ベローズの内側及び/又は外側に配設されたことを特徴とする請求項2記載の振動低減構造。
  4. 前記柱が前記板に形成された穴に対し所定の遊びを有して貫通されたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の振動低減構造。
  5. 前記反力生成手段による反力は、前記第1の圧力室に通ずる複数の小型ベローズにより前記板に作用され、
    該板に作用した反力が前記柱を介して前記第1のフランジ又は前記第2のフランジに作用することを特徴とする請求項2、3又は4記載の振動低減構造。
  6. 前記板と前記第1のフランジ間、前記板と前記第2のフランジ間、前記板同士の間及び前記第1のフランジと前記第2のフランジ間のいずれか少なくとも一箇所に前記ベローズの収縮を規制するストッパを備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の振動低減構造。
  7. 前記反力生成手段による反力は、重りにより生成されることを特徴とする請求項1記載の振動低減構造。
  8. 前記ベローズの内の少なくとも一つには、更に外周に外側ベローズを有し、
    該外側ベローズと前記ベローズ間に形成された圧力調整室を備え、
    前記反力生成手段による反力は、該圧力調整室に充填された流体の圧力に基づくことを特徴とする請求項1記載の振動低減構造。
  9. 前記反力生成手段による反力は、前記板同士の間を吸引若しくは反発する永久磁石若しくは電磁石により生成されることを特徴とする請求項1記載の振動低減構造。
  10. 前記ベローズの内の少なくとも一つには、更に外周に2重の外側ベローズを有し、
    該2重の外側ベローズにより形成された圧力調整室と、
    該圧力調整室と前記第1の圧力室とを連通させるか、該圧力調整室と大気とを連通させるかを切り換える切換ダイヤルとを備え、
    前記反力生成手段による反力は、該切換ダイヤルにより調整された前記圧力調整室の圧力に基づくことを特徴とする請求項1記載の振動低減構造。
  11. 第1のフランジと、
    該第1のフランジに対峙された第2のフランジと、
    該第2のフランジと前記第1のフランジ間にベローズで仕切られた第1の流体室と、
    該第1の流体室に囲まれ気体の通る、若しくは真空状態となる第1の圧力室と、
    第3のフランジと、
    該第3のフランジに対峙された第4のフランジと、
    該第4のフランジと前記第3のフランジ間に形成され、前記第1の流体室と連通された第2の流体室と、
    該第2の流体室に囲まれ気体の通る、若しくは真空状態とされ、前記第1の圧力室と連通された第2の圧力室とを備えたことを特徴とする振動低減構造。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の振動低減構造を搭載したことを特徴とする真空ポンプ。
JP2006255056A 2006-09-20 2006-09-20 振動低減構造及び該構造を適用した真空ポンプ Pending JP2008075737A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006255056A JP2008075737A (ja) 2006-09-20 2006-09-20 振動低減構造及び該構造を適用した真空ポンプ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006255056A JP2008075737A (ja) 2006-09-20 2006-09-20 振動低減構造及び該構造を適用した真空ポンプ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008075737A true JP2008075737A (ja) 2008-04-03

Family

ID=39348027

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006255056A Pending JP2008075737A (ja) 2006-09-20 2006-09-20 振動低減構造及び該構造を適用した真空ポンプ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008075737A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102818587A (zh) * 2012-07-27 2012-12-12 北京中科科仪股份有限公司 一种带有减振机构的真空操作平台
CN114517823A (zh) * 2022-02-10 2022-05-20 西华大学 一种适用于风力发电设备机组中的减振装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102818587A (zh) * 2012-07-27 2012-12-12 北京中科科仪股份有限公司 一种带有减振机构的真空操作平台
CN102818587B (zh) * 2012-07-27 2014-08-20 北京中科科仪股份有限公司 一种带有减振机构的真空操作平台
CN114517823A (zh) * 2022-02-10 2022-05-20 西华大学 一种适用于风力发电设备机组中的减振装置
CN114517823B (zh) * 2022-02-10 2023-05-12 西华大学 一种适用于风力发电设备机组中的减振装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1673550B (zh) 真空管及真空泵阻尼连接器
EP1396649B1 (en) Magnetic bearing device with vibration restraining function, magnetic bearing device with vibration estimating function, and pump device with the magnetic bearing devices mounted thereto
US20150318758A1 (en) Electromechanical flywheel with evacuation system
WO2006068014A1 (ja) 端部間の接続構造及び該構造を適用した真空システム
WO2006041113A1 (ja) ダンパおよび真空ポンプ
JP5632992B2 (ja) ターボ分子ポンプの接続装置
EP1344941B1 (en) RPM control for a vacuum pump system
EP1666730A1 (en) Fixing structure for fixing rotor shaft to rotating body and turbo molecular pump having the fixing structure
CN105940224A (zh) 真空泵及在该真空泵中使用的隔热间隔件
WO2012145486A2 (en) Magnetic bearing system for heavy loaded compressor
JP2008075737A (ja) 振動低減構造及び該構造を適用した真空ポンプ
EP1998048A1 (en) Molecular pump and flange
KR20220035097A (ko) 진공 펌프, 및, 진공 펌프에 이용되는 로터 그리고 회전 날개
KR20190141138A (ko) 진공 펌프, 진공 펌프에 구비되는 자기 베어링부 및 샤프트
EP3613987B1 (en) Vacuum pump, magnetic bearing device, and rotor
JP2008232029A (ja) ポンプ装置
JP2002295581A (ja) ダンパ、及び真空ポンプ
JP4914165B2 (ja) 制振装置及び制振方法
US8221098B2 (en) Radial turbomolecular pump with electrostatically levitated rotor
JP5864111B2 (ja) 回転体及び該回転体を搭載した真空ポンプ
JP7009274B2 (ja) 真空ポンプ及び真空ポンプ用ダンパ
EP3805568A1 (en) Vacuum pump and sensor target
JP2002303294A (ja) 真空ポンプ
WO2020195944A1 (ja) 真空ポンプ及び該真空ポンプの制御装置
JP2003269373A (ja) 真空ポンプシステム及び真空ポンプの回転数制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20081002