JP2008073311A - 傾斜型洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 脱水前に洗濯物が偏って堆積していても、洗濯時間を長くすることなく、内槽内のアンバランスが解消され、脱水開始時の振動や騒音を抑制できる傾斜型洗濯機を得ることを目的とする。
【解決手段】 傾斜型洗濯機1の全周に亘って流体7a又は質量体が移動可能なバランサ7が周設された内槽5と、この内槽5による脱水開始前にこの内槽5を洗濯物10と共に回動し、所定位置に停止させる制御手段6bを備える。脱水開始前に内槽5内の洗濯物10の偏心荷重の位置をバランサ7の偏心荷重の位置と対向させるように移動し、内槽5のアンバランスが低減され振動や騒音を抑制する。
【選択図】 図1
【解決手段】 傾斜型洗濯機1の全周に亘って流体7a又は質量体が移動可能なバランサ7が周設された内槽5と、この内槽5による脱水開始前にこの内槽5を洗濯物10と共に回動し、所定位置に停止させる制御手段6bを備える。脱水開始前に内槽5内の洗濯物10の偏心荷重の位置をバランサ7の偏心荷重の位置と対向させるように移動し、内槽5のアンバランスが低減され振動や騒音を抑制する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、傾斜型洗濯機に関するものである。
従来の傾斜型洗濯機では、洗濯及び脱水を行なう内槽が鉛直方向から傾けて設けられているため、排水時に洗濯物が回転軸の傾いた方向に偏って堆積し、脱水開始時には洗濯物の偏心荷重によって内槽がアンバランスを生じて揺動し、振動や騒音を発することがあった。そこで、脱水前に洗濯物の偏りを除去し、偏心荷重の大きさを低減させる工程を有する傾斜型洗濯機の制御方法が提案されている。(例えば特許文献1参照。)
特開平2001−286694号公報(第4頁、第3図)
上記のような傾斜型洗濯機の制御方法では、洗浄やすすぎ運転終了後次のような工程が実施される。すなわち、洗濯物を内槽の内壁側に分散するように遠心力が得られる回転速度で内槽を回転する主回転段階と、外周側に分散した洗濯物を解きほぐすために所定回数内槽内を攪拌する布解き攪拌段階と、解きほぐした洗濯物を均一に堆積させるために所定速度で回転しながら排水する補助回転段階とが順次実行される。つまり、脱水を開始する前にこれら複数の工程が実施されるもので、しかもこの工程は脱水を行なう度に実施する必要があり、洗濯時間が長くなってしまうという問題があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、洗濯時間を長くすることなく、脱水開始時の振動や騒音を抑制できる傾斜型洗濯機を得ることを目的とする。
この発明にかかる傾斜型洗濯機は、全周に亘って流体や質量体が移動可能なバランサが周設された洗濯及び脱水を行なう内槽と、この内槽による脱水開始前に、この内槽を洗濯物と共に回動して所定位置に停止させる制御手段とを備えたものである。
この発明は、脱水開始前に内槽を洗濯物と共に回動し、所定位置に停止させることにより、内槽内の洗濯物とバランサの偏心荷重を相殺して内槽のアンバランスが低減され、洗濯時間を長くすることなく脱水開始時の振動や騒音を抑制できる傾斜型洗濯機が得られる。
実施の形態1.
図1、2は本発明の実施の形態1における傾斜型洗濯機の構成およびその制御方法を示したもので、図1は傾斜型洗濯機の構成を示す側断面図、図2はその制御方法を示すフローチャートである。図1において、傾斜型洗濯機1の外槽4は略円筒状をなし、外箱2内の上部4隅に取付けられた棒状の懸架具3a、3bによって鉛直方向から15°傾斜(図中左側)した状態で取付けられている。この外槽4内には、略円筒状をなす内槽5が回転自在に配設され、この内槽5は側面に形成された複数の通水孔(図示せず)によって通水性を有し、外槽4との間で水が流通できるようになっている。そして、内槽5は、前記外槽4の下面に設置した駆動部6によって、外槽4の傾斜にともない鉛直方向から15°傾斜した状態で回転し、内部に投入された洗濯物の洗濯及び脱水を行なう。また、前記内槽5の上端部には高速回転時の内槽5の振動を低減するバランサ7が周設され、このバランサ7の内部に封入された流体7aはバランサ7内の全周に亘って流通可能となっている。また、前記駆動部6に搭載されたダイレクトドライブモータ6aの周上には5°間隔でホールIC(図示せず)が設置され、制御手段6b(ダイレクトドライブモータ6aと一体)によって脱水開始前に前記内槽5を洗濯物と共に回動し、所定位置(5°単位)で停止させることができる。
図1、2は本発明の実施の形態1における傾斜型洗濯機の構成およびその制御方法を示したもので、図1は傾斜型洗濯機の構成を示す側断面図、図2はその制御方法を示すフローチャートである。図1において、傾斜型洗濯機1の外槽4は略円筒状をなし、外箱2内の上部4隅に取付けられた棒状の懸架具3a、3bによって鉛直方向から15°傾斜(図中左側)した状態で取付けられている。この外槽4内には、略円筒状をなす内槽5が回転自在に配設され、この内槽5は側面に形成された複数の通水孔(図示せず)によって通水性を有し、外槽4との間で水が流通できるようになっている。そして、内槽5は、前記外槽4の下面に設置した駆動部6によって、外槽4の傾斜にともない鉛直方向から15°傾斜した状態で回転し、内部に投入された洗濯物の洗濯及び脱水を行なう。また、前記内槽5の上端部には高速回転時の内槽5の振動を低減するバランサ7が周設され、このバランサ7の内部に封入された流体7aはバランサ7内の全周に亘って流通可能となっている。また、前記駆動部6に搭載されたダイレクトドライブモータ6aの周上には5°間隔でホールIC(図示せず)が設置され、制御手段6b(ダイレクトドライブモータ6aと一体)によって脱水開始前に前記内槽5を洗濯物と共に回動し、所定位置(5°単位)で停止させることができる。
また、前記懸架具3a、3bは長さを調節することが可能であり、停止時に外槽4の傾斜角度を外箱2の上部に設けた洗濯物の投入口2aにあわせて変化させることもできる。そして、前記外槽4には給水機構と排水機構(ともに図示せず)が設置され、外槽4及び内槽5への洗濯水の供給と排水が可能となっている。さらに、前記内槽5の内部底面には洗濯物の攪拌を行なうパルセータ8が回転自在に設けられ、前記駆動部6の回転分配手段6cによって、前記内槽5と独立して回転・停止制御ができるようになっている。
次に、図2に示すフローチャートを用いて本実施の形態における傾斜型洗濯機の制御方法について説明する。本フローチャートは一連の洗濯工程の中でも、洗浄やすすぎの後に実行される脱水開始時の制御方法であり、この部分に関して以下説明する。洗浄やすすぎ運転の直後(S101)は、洗濯物は内槽5内の洗濯水中に浮遊している。しかし、洗濯水を排水(S111)すると、水面の位置が回転軸の傾斜した側に移動するので、図3に示すように洗濯物10は水面の低下に伴い内槽5底面内で最下端となる図中左下方向に偏って堆積する。このとき、前記バランサ7内の流体7aも回転軸の傾斜によってバランサ7内で最下端となる図中左下方向に偏って分布する。図4は、このときの内槽5内の洗濯物10及び流体7aの質量の分布を内槽5の回転軸からの距離と、角度で示したものである。図に示すように、洗濯物10及びバランサ7の偏心位置M10、M7はともに回転軸と鉛直線を結ぶ平面の鉛直下方である内槽5の最下端部側に回転軸からずれて分布している。以下、この内槽5の最下端位置を基準(0°)として記載する。
ここで、内槽5を制御手段6bによって脱水の回転方向に向かって回動(S151)させると、排水後に内槽5壁面との摩擦力が大きくなった洗濯物10は、内槽5の回動と共に移動する。そして、内槽5の回動角度が135°になったところで回動を停止(S152)する。つまり、図5に示すように内槽5と共に回動した洗濯物10の偏心位置M10が135°の位置にあるときに回動を停止する。一方、流体7aはバランサ7内を自由に流通できるので、内槽5の回動に関係なく、バランサ7の偏心位置M7は最下端部である0°の位置に残る。そのため、内槽5内では洗濯物10の偏心位置M10とバランサ7の偏心位置M7は、回転軸からの距離は変化しないが、角度がほぼ対向した位置となる。この状態で内槽5を高速回転させて遠心力による脱水を開始(S161)すると、洗濯物10とバランサ7の偏心荷重を相殺して内槽5の重心の回転軸からのずれが低減され、アンバランスが低減され、振動や騒音を抑制して脱水運転を開始することができる。つまり、内槽5の回転による脱水(S161)の開始前に、制御手段6bによって内槽5を洗濯物10と共に回動(S151)し、所定位置に停止させる(S152)ことにより、内槽5のアンバランスが低減され、振動や騒音を抑制して脱水を開始できる。
ここで、脱水開始前の内槽5の回動停止位置と脱水開始時の内槽5のアンバランスに伴う外槽4の揺れ量についての試験を行なった。試験は、600gの質量(重心)を回転軸から275mmの距離(内槽5の側壁面上に相当)に設置した場合の外槽4の揺れ量として外箱2の前後方向(y軸:回転軸の傾斜方向)と外箱2の左右方向(x軸)での変位量を測定した。図6はその試験結果である脱水開始前の内槽5の洗濯物の偏心位置(停止位置)と脱水開始時の外槽4の変位量との関係を示すもので、停止位置を0°にしたときの変位量を100として各停止位置での変位量を規格化した値を示している。図に示すように、揺れ量は内槽5の停止位置を脱水方向に向かって135°にしたときが最も低く、停止位置を0°にしたときの2割程度まで揺れ量を低減することができる。また、停止位置を90°〜180°の範囲内にした場合にも、停止位置を0°にしたときの半分程度に揺れ量を低減できることがわかった。
つまり、脱水開始前に内槽5を洗濯物10と共に回動し、好ましくは脱水の回転方向に向かって90°から180°の範囲、さらに好ましくは135°の位置で停止させることにより、洗濯物の偏心位置をバランサの偏心位置とほぼ対向する位置に移動でき、脱水の高速回転開始時に両者の偏心荷重を相殺して内槽5のアンバランスが低減され、振動や騒音を抑制できる。
なお、本実施の形態においては、洗濯物10が内槽5の回動と共に移動し、バランサ7内の流体7aが内槽5の回動と関係なく下端側に留まることにより両者の偏心荷重を相殺する効果を生じることができる。洗濯物10が内槽5と共に移動するためには排水後の洗濯物10と内槽5の壁面や洗濯物同士の摩擦力が重力または内槽5の回動による遠心力より大きければよい。したがって、回転軸の鉛直方向からの傾斜角度は、本実施の形態の15°に限定されることなく、洗濯物が内槽5の壁面から滑り落ちない程度であればよく、10°〜25°の範囲に設定することが望ましい。また、内槽5を回動させるときの回転速度や回転速度変化に伴う加速度も洗濯物がずれることのない程度の低回転速度、低回転速度変化率である必要があり、実効的には洗浄やすすぎ運転時の回転速度である数10rpmより小さく、数秒で1回転する程度の回転速度で回動させることが望ましい。
一方、バランサ7については、バランサ7内を回転軸の傾斜によって下側に移動し、回動時に下端側に留まるものであれば、流体のみならず、例えば球状、円筒状や円板等の固体の移動体であってもよく、これらと流体が混合されているものでもよい。
また、本実施の形態では脱水時の回転方向に向かって内槽5を回動させたが、洗濯物の偏心位置を脱水の回転方向に向かって90°から180°の位置、好ましくは135°の位置で停止させるのであれば、逆の回転方向で回動したり、複数回回転した後に停止させる制御を行なってもよい。
実施の形態2.
本実施の形態における傾斜型洗濯機は、内槽内の洗濯物の偏心位置(角度)を検知する検知手段を備え、検知した偏心位置に基づいて回動角度を調整し、内槽を洗濯物と共に回動し、所定位置で停止するようにしたことを特徴とする。検知手段(図示せず)には変位量測定器を使用し、排水後の内槽5を低速で回転させて外槽4のy方向の変位量を測定し、変位量が最大となったときの内槽5の最下端(0°)の位置が洗濯物10の偏心位置とし、その位置が脱水の回転方向に向かって90°から180°の位置、好ましくは135°の位置で停止できるように回動角度を調整する。
本実施の形態における傾斜型洗濯機は、内槽内の洗濯物の偏心位置(角度)を検知する検知手段を備え、検知した偏心位置に基づいて回動角度を調整し、内槽を洗濯物と共に回動し、所定位置で停止するようにしたことを特徴とする。検知手段(図示せず)には変位量測定器を使用し、排水後の内槽5を低速で回転させて外槽4のy方向の変位量を測定し、変位量が最大となったときの内槽5の最下端(0°)の位置が洗濯物10の偏心位置とし、その位置が脱水の回転方向に向かって90°から180°の位置、好ましくは135°の位置で停止できるように回動角度を調整する。
図7は、本実施の形態の傾斜型洗濯機の制御方法を示すフローチャートである。図において、洗浄やすすぎ運転(S201)が終了すると、洗浄水やすすぎ水を排水(S211)する。その後、内槽5を回転しながら洗濯物10の偏心位置M10を検知手段によって検知する(S231)。検知した偏心位置M10に基づいて内槽5の回動角度を調整し(S232)、制御手段6cによって内槽5を洗濯物10と共に調整した角度分回動(S251)し、停止(S252)させる。この停止した状態から、内槽5の高速回転による脱水(S261)を開始する。その他は実施の形態1と同様である。
本実施の形態2では、洗濯物の実際の偏心位置M10を検知する検知手段を設けたので、排水後の洗濯物10の偏心位置M10が0°からずれている場合でも、回動角度を調整して洗濯物の偏心位置M10を所定位置に移動させることができる。したがって、排水後に洗濯物10がどの位置に堆積しても内槽5内の洗濯物10の偏心位置M10をバランサ7の偏心位置M7にほぼ対向できる位置に移動でき、脱水の高速回転開始時に両者の偏心荷重の相殺によって内槽5のアンバランスが低減され、振動や騒音を抑制できる。
なお、内槽5内の洗濯物10の偏心位置M10は、駆動部6の負荷量の変化を測定することで検知することも可能である。また、偏心位置を検知できるのであれば他の検知方法を用いてもかまわないことは言うまでもない。
実施の形態3.
本実施の形態における傾斜型洗濯機は、内槽内の洗濯物の偏心量を測定する測定手段を備え、測定した偏心量が所定量を超えると、洗濯物の偏心量を低減するために布解き運転を実施する。測定手段(図示せず)には、実施の形態2で用いた検知手段を兼用し、偏心位置の検知に加えて偏心量も測定できるようにした。布解き運転としては、再給水して内槽5を所定回数回転させて攪拌する方法を用いた。他は実施の形態2と同様である。
本実施の形態における傾斜型洗濯機は、内槽内の洗濯物の偏心量を測定する測定手段を備え、測定した偏心量が所定量を超えると、洗濯物の偏心量を低減するために布解き運転を実施する。測定手段(図示せず)には、実施の形態2で用いた検知手段を兼用し、偏心位置の検知に加えて偏心量も測定できるようにした。布解き運転としては、再給水して内槽5を所定回数回転させて攪拌する方法を用いた。他は実施の形態2と同様である。
図8は、本実施の形態の傾斜型洗濯機の制御方法を示すフローチャートである。洗浄やすすぎ運転(S301)が終了すると、洗浄水やすすぎ水を排水(S311)する。その後、内槽5をゆっくりと回転させて洗濯物10の偏心量を測定する(S321)。測定した偏心量が所定量より小さいか大きいかを判断し(S322)、偏心量が所定量を超えた場合には再給水(S323)して布解き運転(S324)を実施し、排水(S311)へ戻る。偏心量が所定量より小さい場合には、実施の形態2と同様に偏心位置を検知し(S331)、検知した偏心位置に基づいて内槽5の回動角度を調整し(S332)、制御手段6cによって内槽5を洗濯物10とともに回動(S351)し、停止(S352)させる。この停止した状態から、内槽5の高速回転による脱水(S361)を開始する。
本実施の形態3では、洗濯物10の偏心量を測定する測定手段を設けたので、排水後の洗濯物10の偏心荷重M10の大きさがバランサ7の偏心荷重M7で相殺できない程度に大きくなった場合でも、布解き運転(S323、S324)に移行することで、偏心量を低減することができる。そのため、投入された洗濯物10が大きく偏った場合でも、脱水開始時の振動および騒音の抑制が可能となる。また、本実施の形態では、脱水開始前に内槽5を回動させて停止(S351、S352)するので、布解き運転に移行するか否かの偏心量の判断基準(所定量)を大きく設定することが可能であり、布解き運転に移行する回数を低減することができる。
また、布解き運転として給水後に内槽5を所定回数回転させる方法以外に、パルセータ8やパルセータ8と内槽5の回転を組み合わせて行なうことも可能である。
実施の形態4.
本実施の形態では、脱水時において内槽の回転速度上昇率を1200rpm/min以上とし、他は実施の形態1と同様である。
本実施の形態では、脱水時において内槽の回転速度上昇率を1200rpm/min以上とし、他は実施の形態1と同様である。
脱水は通常数百rpmの高回転速度で行なわれるが、回転速度の上昇途中に傾斜型洗濯機1の共振周波数に相当する100〜200rpmの回転速度帯を通過することになる。本実施の形態では、脱水時において内槽5の回転速度上昇率を自動的に1200rpm/min以上に上げて回転速度を上昇させるので、共振周波数帯に留まる時間が短く一次共振による外槽4の振動を低く抑えることができる。図9は、回転速度上昇率と外槽4の振動(変位量)の関係を示すもので、従来の900rpm/minの回転速度上昇率で脱水を行なった時の外槽4の変位量を100として各回転速度上昇率での変位量を規格化した値を示している。なお、回転速度上昇率は停止状態から定常回転速度にいたるまで一定とした。図に示すように、揺れ量は回転速度上昇率を高くするほど小さくなり、1200rpm/min以上では、外槽4の変位量を900rpm/minのときより2割程度低減できることがわかった。これにより、外箱2の干渉やその他周辺部品の振動を抑えることが可能となり、脱水開始後で定常回転速度に至るまでの振動や騒音を気にならない程度に抑制することが可能となる。つまり、脱水開始時は内槽5を洗濯物10と共に回動し、所定位置に停止させることによりアンバランスが低減され、さらに、回転速度が上昇していく過程においても共振周波数帯に留まる時間を短縮して一次共振が防止され、振動や騒音を抑制することができる。
実施の形態5.
本実施の形態では脱水時において内槽の回転速度の上昇に伴って内槽を鉛直方向に自動的に移動する移動手段を備えたことを特徴とする。その他については実施の形態1と同様である。移動手段としては、懸架具3a、3bの長さを調整する長さ調整部材(図示せず)を使用し、脱水時の内槽5の回転速度の上昇に伴って図10に示すように懸架具3a、3bの長さを自動的に変化(3aを短く、3bを長く)させ、外槽4および内槽5の傾斜を鉛直方向に移動させる。そして、脱水が終了し内槽5の回転数が低下すると自動的に内槽5の傾斜角度をもとの傾斜角度に戻す。
本実施の形態では脱水時において内槽の回転速度の上昇に伴って内槽を鉛直方向に自動的に移動する移動手段を備えたことを特徴とする。その他については実施の形態1と同様である。移動手段としては、懸架具3a、3bの長さを調整する長さ調整部材(図示せず)を使用し、脱水時の内槽5の回転速度の上昇に伴って図10に示すように懸架具3a、3bの長さを自動的に変化(3aを短く、3bを長く)させ、外槽4および内槽5の傾斜を鉛直方向に移動させる。そして、脱水が終了し内槽5の回転数が低下すると自動的に内槽5の傾斜角度をもとの傾斜角度に戻す。
内槽5の回転速度が数100rpmまで上昇している場合は、内槽5の振動は鉛直方向から傾斜して回転しているときよりも鉛直方向に沿って回転しているときの方が低くなる。本実施の形態では、脱水開始時は内槽5が鉛直方向から傾斜しているので脱水開始前に内槽5を洗濯物10と共に回動し、所定位置に停止させることによりアンバランスが低減され、回転速度が上昇してからは内槽5を鉛直方向に沿って回転することにより、振動や騒音を抑制することができる。
また、内槽5の傾斜角度を調整する方法としては、上記懸架具3a、3bの長さを調整する他に図11に示すような移動手段を用いることも可能である。図において、移動手段20は懸架具3a、3bによって外箱2(内形の一部のみ表示)から懸架され、この移動手段20に外槽4(外形のみ表示)が取付けられている。移動手段20は前記懸架具3a、3bによって水平に懸架されている水平台20aと、この水平台20aの前面側(図中左側)にヒンジ20bによって取付けられ、前記外槽4が取付けられた傾動台20cと、前記水平台20aに設置された伸縮部20dからなる。外槽4の傾斜角度すなわち内槽5の傾斜角度は、内槽5の回転速度の上昇にともなって前記伸縮部20dを自動的に伸縮させ傾動台20cの傾斜角度を変化させることで制御する。
なお、実施の形態5を実施の形態4と組み合わせれば脱水時の全回転速度範囲で振動や騒音を抑制でき、脱水の開始から終了まで低振動・低騒音で脱水することが可能となる。
1 傾斜型洗濯機、 2 外箱、 4 外槽、 5 内槽、 6c 制御手段、
7 バランサ、 7a 流体、 20 移動手段
7 バランサ、 7a 流体、 20 移動手段
Claims (7)
- 外箱と、
この外箱内に設置され、略円筒状をなした外槽と、
この外槽内に回転自在に配設され、鉛直方向から傾斜した状態で回転して洗濯及び脱水を行なう通水性の内槽と、
この内槽に周設され、全周に亘って流体又は質量体が移動可能なバランサと、
前記内槽による脱水開始前に、該内槽を洗濯物と共に回動して所定位置に停止させる制御手段と、
を備えてなる傾斜型洗濯機。 - 内槽の停止位置は、該内槽の最下端位置を基準として脱水の回転方向に向かって90°から180°の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の傾斜型洗濯機。
- 内槽の停止位置は、135°であることを特徴とする請求項2に記載の傾斜型洗濯機。
- 内槽内の洗濯物の偏心位置を検知する検知手段を設け、
この検知手段により検知された偏心位置に基づいて内槽を回動するようにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の傾斜型洗濯機。 - 内槽内の洗濯物の偏心量を測定する測定手段を設け、
この測定手段により検知された偏心量が所定量を超えた場合は、再給水して布解き運転を行なうことを特徴とする請求項1に記載の傾斜型洗濯機。 - 脱水時において内槽の回転速度上昇率が1200rpm/min以上であることを特徴とする請求項1に記載の傾斜型洗濯機。
- 脱水時において内槽の回転速度の上昇に伴って内槽を鉛直方向に移動する移動手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の傾斜型洗濯機。
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