JP2008072950A - 変換処理の確認方法及びこれに用いられる核酸分子 - Google Patents

変換処理の確認方法及びこれに用いられる核酸分子 Download PDF

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Abstract

【課題】生体から採取したDNAの非メチル化シトシンをシトシン以外の塩基に変換する変換処理が適切に行われているか否かを判別できる、変換処理の確認方法の提供。
【解決手段】生体から採取したDNAと、前記生体のゲノムに含まれず且つシトシンを含む配列Aを有する精度管理用核酸とを混合する工程、前記工程で得られた混合液中の非メチル化シトシンを、シトシン以外の塩基に変換する工程、前記精度管理用核酸のシトシンが前記他の塩基に変換されたか否かを判定する工程、及び前記判定工程の結果に基づいて前記変換工程が適切に行われたか否かを確認する工程、を含む変換処理の確認方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、DNAの所定の領域におけるシトシンのメチル化を検出する際に行われる変換処理が適切に行われたか否かを確認する方法及びこれに用いられる核酸分子に関する。
高等真核生物の染色体DNAでは、DNAを構成する塩基のうちC(シトシン)の5位がメチル化修飾を受けていることがある。この高等真核生物におけるDNAのメチル化は遺伝情報の発現抑制機構として機能している。ゲノムDNAにおいてCpGを多く含む領域(CpGアイランド、CG島)は遺伝子のプロモーター領域に存在することが多い。このため、CpGアイランドがメチル化されていると、転写因子がプロモーターに結合することができず、遺伝子の転写が抑制される。CpGアイランドがメチル化を受けていない場合は、プロモーター領域に転写因子が結合可能となり、遺伝子が転写可能な状態になる。このようなDNAのメチル化による遺伝子発現の制御は、初期胚発生、組織特異的な遺伝子の発現、哺乳動物に特徴的な現象である遺伝子刷り込みやX染色体の不活性化、染色体の安定化、DNA複製のタイミング等の様々な生理的、病理的な現象に重要な役割を果たしている。さらに近年、がんやその他の疾病にこのDNAのメチル化が強く関与することが明らかになってきている。
DNA中のメチル化されていないシトシン(非メチル化シトシン)は、変換処理(シトシンを別の塩基に変換する処理(例えば、亜硫酸水素塩などの塩基を変換する試薬(以下、変換剤とする)とDNAとを接触させる処理))によって別の塩基に変換するが、メチル化されているシトシン(メチル化シトシン)は変換処理を行っても別の塩基に変換しないことが知られている。これを利用し、検出対象である検体中のDNAに対して変換処理を施し、シトシンが別の塩基に変換しているかどうかをメチル化特異的PCR法(MS−PCR、非特許文献1参照)等によって検出する。これにより、そのDNAの特定の領域がメチル化されているか否かを検出(メチル化検出)することができる(特許文献1参照)。
しかし、変換処理を適切に行わないと、メチル化検出の際に誤った結果が出てしまう可能性がある。このため、検体のメチル化検出の際には、変換処理が適切に行われたかどうかを確認することが好ましい。
変換処理が適切に行われていることを確認するためのコントロールとして、非メチル化シトシンを含むことが既知であるヒトゲノム由来のコントロールDNAを用いることができる(例えば、CpGenomeTM Universal Unmethylated DNA(CHEMICON)など)。また、変換処理を施してもメチル化シトシンが変換されないことを確認するためのコントロールとして、メチル化シトシンを含むヒトゲノム由来のコントロールDNAを用いることができる(例えば、CpGenomeTM Universal Methylated DNA(CHEMICON)など)。
検体に含まれるDNAの変換処理及びメチル化検出に伴って、上述のコントロールの変換処理及びメチル化検出を行うことにより、検体に対する変換処理が適切に行われたかどうかを推測することができる。
James G.HERMAN et al., Methylation−specific PCR: A novel PCR assay for methylation status of CpG islands, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.93, pp.9821−9826, September 1996. 米国特許6017704号公報
上述のようなコントロールDNAはヒトゲノム由来であるため、ヒトから採取した検体と混合して同一容器で変換処理及びメチル化の検出を行うと、変換処理後のメチル化検出の際に検体及びコントロールDNAの何れに由来するメチル化を検出しているのか判別できない。従って、上記のようなヒトゲノム由来の配列を有するコントロールDNAを用いる場合は、変換処理を別々の容器で行う必要がある。しかしながら、別々の容器では変換処理を同じ条件下で行うことができない。このため、コントロールDNAのメチル化検出結果に基づいて、検体に対する変換処理が適切に行われたか否かを高い信頼性で確認することができない。
本発明は、上記のような事情に鑑みて為されたものであり、従来よりも高い信頼性で変換処理が適切に行われているか否かを判別できる、変換処理の確認方法及び確認用試薬キットを提供することが目的である。
本発明は、生体から採取したDNAの非メチル化シトシンをシトシン以外の塩基に変換する変換処理が適切に行われたか否かを確認する方法であって、前記生体から採取したDNAと、前記生体のゲノムに含まれず且つシトシンを含む配列Aを有する精度管理用核酸とを混合する工程、前記工程で得られた混合液中の非メチル化シトシンを、シトシン以外の塩基に変換する工程、前記精度管理用核酸のシトシンが前記他の塩基に変換されたか否かを判定する工程、及び前記判定工程の結果に基づいて前記変換工程が適切に行われたか否かを確認する工程、を含む変換処理の確認方法を提供する。
また、本発明は、以下のいずれかの配列を含む核酸分子を提供する。
(a)配列番号1のヌクレオチド配列;
(b)配列番号1のヌクレオチド配列において、少なくとも一つのヌクレオチドが置換、欠失、挿入または付加されたヌクレオチド配列であり、且つヒトゲノムに含まれないヌクレオチド配列;
(c)配列番号2のヌクレオチド配列;および
(d)配列番号2のヌクレオチド配列において、少なくとも一つのヌクレオチドが置換、欠失、挿入または付加されたヌクレオチド配列であり、且つヒトゲノムに含まれないヌクレオチド配列。
本発明によると、DNAに対する非メチル化シトシンからシトシンへの変換処理が適切に行われたか否かを高い信頼性で確認することができる。
本発明の一実施形態である確認方法は、メチル化検出の対象となるDNAを含む検体と、精度管理用核酸とを混合する工程(混合工程)と、混合工程で得られた混合液中の非メチル化シトシンをシトシン以外の塩基に変換する工程(変換工程)と、混合液中の精度管理用核酸のシトシンが他の塩基に変換されたか否かを判定する工程(判定工程)と、判定工程で得られた判定結果に基づいて変換工程における変換処理が適切に行われたか否かを確認する工程(確認工程)とを含む。
検体としては、生体のゲノムDNAを含むものであれば特に限定されず、例えば血液、血清、リンパ液、尿、乳頭分泌液、手術や生検により採取した組織の一部などを用いることができる。ゲノムDNAは細胞内に存在するため、精度管理用核酸と混合する前に細胞からゲノムDNAを溶液中に遊離させることが好ましい。例えば、市販のキットでゲノムDNAの抽出・精製を行うことができる。また、細胞を可溶化する界面活性剤を含む緩衝液と、検体とを混合し、物理的処理(攪拌、ホモジナイズ、超音波処理など)を行うことによって、細胞内のゲノムDNAを溶液中に遊離させることができる。この場合、物理的処理の後に細胞の破片を遠心分離によって沈殿させ、ゲノムDNAを含む上清を後の変換処理及びメチル化解析に供することができる。このような緩衝液を用いることにより、上記のようなキットによるゲノムDNAの抽出・精製等が不要となり、簡単な遠心操作のみで短時間且つ簡便に検出用試料を得ることができる。ここで用いられる界面活性剤は細胞を可溶化することができるものであれば特に限定されないが、コール酸ナトリウムやドデシル硫酸ナトリウム(SDS)などを好適に用いることができる。
精度管理用核酸は、DNAであってもRNAであってもよく、一本鎖であっても二本鎖であってもよいが、安定性の観点から二本鎖DNAであることがもっとも好ましい。
精度管理用核酸は検体中のゲノムには含まれない配列を有する。この配列はシトシンを少なくとも1塩基含み、変換処理の対象となる配列(以下、この配列をBS配列とする)である。例えば検体がヒトから採取したものである場合、検体にはヒトゲノムが含まれている。よって、BS配列は、ヒトゲノムに含まれない配列であれば、人為的に設計した配列であってもよいし、他の生物種のゲノムに含まれる配列であってもよい。
例えば、以下のような配列を例示することができる。
5'-gggccggcaagccacgaacccaccc-3'(配列番号1)
5'-ccccgagccgcacgcgccaccgagg-3'(配列番号2)
これらの配列はヒトゲノムに含まれない配列であり、精度管理用核酸は、これらの配列のうち何れか一方のみを含んでいても良く、両方とも含んでいても良い。ヒトゲノムに含まれない配列であり且つシトシンを1塩基以上含んでいる配列であれば、これらの配列において1つ以上のヌクレオチドが変異(置換、欠失、挿入、付加など)した配列をBS配列として用いることができる。
DNAチップによってメチル化検出を行う場合は、精度管理用核酸は配列番号1および配列番号2の何れか一方のポリヌクレオチドを含んでいればよい。この場合、このポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドを固定化した基盤をDNAチップとして用いることができる。また、MS−PCRによってメチル化検出を行う場合は、精度管理用核酸は上記の両方の配列を含むことが好ましい。この場合、上記の一方の配列の相補鎖にハイブリダイズするポリヌクレオチドと、他方の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドとをプライマーセットとして用いることができる。
BS配列が検体中のゲノムに含まれない配列であるため、BS配列に特異的にハイブリダイズするポリヌクレオチドは検体中のゲノムに実質的にハイブリダイズせず、検体中のゲノムに特異的にハイブリダイズするポリヌクレオチドはBS配列に実質的にハイブリダイズしない。このため、ゲノムに特異的なポリヌクレオチド及びBS配列に特異的なポリヌクレオチドの何れを用いるかによって、精度管理用核酸および検体が共存した溶液中であっても何れのメチル化を検出しているのかを識別することができる。従って、検体に対する変換処理と精度管理用核酸に対する変換処理とを同時に同一容器内で行うことが可能となる(図1参照)。なお、図1は従来法による変換処理の確認方法と本実施形態による変換処理の確認方法とを示す模式図である。従来法では、検体を含む容器とコントロールDNAを含む容器とを別々に用意し、それぞれの容器に対して変換処理を行い、変換処理後それぞれの容器に対して検体あるいはコントロールDNAのメチル化検出を行う。本実施形態の方法では、検体と精度管理用核酸とを混合し、変換処理の後に検体のメチル化検出と精度管理用核酸のメチル化検出とを行うために変換処理後の混合液を分注する。
TaqMan(ロシュダイアグノスティクス社の登録商標)PCR法(Heid et al, 1996, Genome Research, Vol.6(10), 986-994)を用いると、変換処理を行った後、混合液を分注することなく同一容器内で検体のメチル化検出と精度管理用核酸のメチル化検出とを行うことも可能である(Panda et al, 2002, Cell, Vol. 109, 307-320参照)。この場合、検体にハイブリダイズするプライマーセット(フォワードプライマーおよびリバースプライマー)と、精度管理用核酸にハイブリダイズするプライマーセットと、検体にハイブリダイズするTaqManプローブAと、精度管理用核酸にハイブリダイズするTaqManプローブBとを変換処理後の混合液に添加する。この際、たとえばTaqManプローブAおよびTaqManプローブBにそれぞれ異なる波長の蛍光を発する蛍光物質を標識しておくと、励起光を照射したときに混合液から発せられる光の波長によって、検体のメチル化検出と精度管理用核酸のメチル化検出とを、変換処理後の混合液を分注することなく、実行することができる。また、TaqManPCR法とSYBR Green法とを組み合わせることも可能である。たとえば、検体のメチル化検出をSYBR Green法によって行い、精度管理用核酸のメチル化検出をTaqManPCR法によって行うと、変換処理後の混合液を分注することなく、同じ容器内で検体のメチル化検出と精度管理用核酸のメチル化検出とを行うことができる。
検体に対する変換処理と精度管理用核酸に対する変換処理とを全く同一の条件下で行うことによって、精度管理用核酸のメチル化の検出結果に基づいてより信頼性高く検体に対する変換処理が適当であったか否かを確認することができる。また、これらの変換処理を同一容器で行うことによって、変換処理を別々の容器で行うよりも、簡便に操作を行うことができ、試薬の消費量を低減することもできる。
検体と精度管理用核酸とを混合した混合液には、変換処理が施される(変換工程)。変換処理とは、非メチル化シトシンをシトシン以外の塩基(即ち、ウラシル、チミン、アデニン又はグアニン)に変換する処理である。変換工程においては、好ましくは、非メチル化シトシンをシトシン以外の塩基に変換する変換剤が混合液に添加される。このような変換剤として、亜硫酸水素塩が好ましく用いられる。亜硫酸水素塩としては、亜硫酸水素のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などを用いることができる。これらのうち何れか1つ以上を用いてDNAを処理すると、DNA中の非メチル化シトシンは脱アミノ化によってウラシルへ変換される。一方、上記のような変換剤はDNA中のメチル化シトシンには作用せず、他の塩基への変換は起こらない。この変換剤は、精製水や緩衝液等の適当な溶媒に溶解し、溶液として用いることが好ましい。変換剤として亜硫酸水素塩を用いる場合、試料中のDNAの非メチル化シトシンを充分に変換できる程度であれば混合液への添加量は特に限定されない。例えば、混合液に6mmolの亜硫酸水素ナトリウムを添加する場合、10〜30分間、50〜80℃でインキュベートすることにより非メチル化シトシンのウラシルへの変換を行うことができる。また、亜硫酸水素塩を低濃度(例えば3Mの亜硫酸水素ナトリウム溶液520μl)で用いる場合は、非メチル化シトシンを充分に変換できる程度の時間及び温度で変換を行えばよい。変換剤は亜硫酸水素塩に限定されず、メチル化シトシンを変換せず、非メチル化シトシンを選択的に他の塩基に変換することのできるものであればよい。
このような変換処理を行うことにより、検体中のDNAの特定領域や精度管理用核酸におけるシトシンがメチル化されている場合と、メチル化されていない場合とでDNA配列が異なる。このDNA配列の相違を上記のMS−PCR、DNAチップ、DNAシーケンサーなどを用いて解析することにより、検体中のDNAや精度管理用核酸のメチル化の有無を検出することができる。
精度管理用核酸のメチル化解析にMS−PCRやDNAチップを用いる場合は、非メチル化シトシンが別の塩基に変換された場合のBS配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド(以下、ポリヌクレオチドUとする)と、非メチル化シトシンが変換されなかった場合のBS配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド(以下、ポリヌクレオチドMとする)とを用いて、シトシンが変換されたか否かを検出することができる。これらのポリヌクレオチドは、BS配列にストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる。PCRの場合、これらの核酸ハイブリダイゼーション反応におけるストリンジェンシーは、主にPCR反応液中の温度と塩濃度とに左右され、高温、低塩濃度であるほどストリンジェンシーは高くなる(ハイブリダイズしにくくなる)(J. Sambrook et al. Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory (1989) 参照)。また、DNAチップを用いる場合は、ホルムアミド等の存在下でハイブリダイゼーションを行うことができる。ストリンジェントな条件の具体例としては、「50%ホルムアミド、5×SSC(150mM NaCl,15mM クエン酸ナトリウム)、50mM リン酸ナトリウム、pH7.6、5×デンハーツ溶液、10%デキストラン硫酸、及び20μg/mlの核酸を含む溶液中、ハイブリダイゼーション温度42℃」を例示することができるが、これに限定されない。本明細書において、「ハイブリダイズする」とはストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることを意味する。
MS−PCRによりメチル化の検出を行う場合は、精度管理用核酸が第1のBS配列と第2のBS配列を有することが好ましい。この場合、2種類のポリヌクレオチドU(プライマーセットUとする:シトシンが別の塩基に変換された場合の第1のBS配列にハイブリダイズするフォワードプライマーU、及びシトシンが別の塩基に変換された場合の第2のBS配列にハイブリダイズするリバースプライマーU)と、2種類のポリヌクレオチドM(プライマーセットMとする:シトシンが変換されなかった場合の第1のBS配列にハイブリダイズするフォワードプライマーM、及びシトシンが変換されなかった場合の第2のBS配列にハイブリダイズするリバースプライマーM)とを用いることができる。
MS−PCRによりメチル化検出を行う場合は、変換処理を行った後の混合液を少なくとも4つの容器に分注することが好ましい。これらの容器のうち、二つ(容器A及び容器Bとする)は検体のDNAのメチル化検出に用いられ、残りの二つ(容器C及び容器Dとする)は精度管理用核酸のメチル化検出に用いられる。
容器Aでは検体DNAの特定領域のシトシンが変換処理によってシトシン以外の塩基に変換された場合の配列にハイブリダイズするプライマーを用いてメチル化検出を行う。容器Bでは検体DNAの特定領域のシトシンが別の塩基に変換しなかった場合の配列にハイブリダイズするプライマーを用いてメチル化検出を行う。容器Aにおいて核酸の増幅が認められ、且つ容器Bにおいて核酸の増幅が認められなかった場合には特定領域のシトシンは非メチル化シトシンであったことが推測される。容器Bにおいて核酸の増幅が認められ且つ容器Aにおいて核酸の増幅が認められなかった場合には特定領域のシトシンはメチル化シトシンであったことが推測される。
一方、容器Cでは精度管理用核酸のBS配列のシトシンが変換処理によってシトシン以外の塩基に変換された場合のBS配列にハイブリダイズするプライマーを用いてメチル化検出を行う。容器Dでは精度管理用核酸のシトシンが変換されなかった場合のBS配列にハイブリダイズするプライマーを用いてメチル化検出を行う。
精度管理用核酸のBS配列に含まれるシトシンが非メチル化シトシンである場合は、変換処理が適切であれば、BS配列中のシトシンがシトシン以外の塩基に変換される。このため、容器Cにおいて精度管理用核酸の増幅が認められ、且つ容器Dにおいて精度管理用核酸の増幅が認められなかった(又は増幅効率が著しく悪い)場合、BS配列中の非メチル化シトシンが適切にシトシン以外の塩基に変換されたことがわかる。この結果に基づき、検体中のDNAの非メチル化シトシンもシトシン以外の塩基に変換され、変換処理が適切に行われたと推測することができる。よって、容器AおよびBで得られた検出結果は信頼性の高いものであると考えることができる。
一方、容器Cにおいて精度管理用核酸の増幅が認められず(又は増幅効率が著しく悪く)、容器Dにおいて精度管理用核酸の増幅が認められた場合、BS配列中の非メチル化シトシンが変換処理を施されたにもかかわらずシトシン以外の塩基に変換されなかったことがわかる。この結果に基づき、検体中のDNAの非メチル化シトシンもシトシン以外の塩基に変換されず、変換処理が適切に行われなかったと推測することができる。よって、容器AおよびBで得られた検出結果は信頼性の低いものであると考えられ、これを受けて再実験を行う等の対応を取ることができる。
精度管理用核酸のBS配列に含まれるシトシンがメチル化シトシンである場合は、変換処理が適切であれば、BS配列中のシトシンがシトシン以外の塩基に変換されない。このため、容器Cにおいて精度管理用核酸の増幅が認められず(又は増幅効率が著しく悪く)、且つ容器Dにおいて精度管理用核酸の増幅が認められた場合、BS配列中のメチル化シトシンが変換処理で変換されなかったことがわかる。従って、検体中のDNAのメチル化シトシンも他の塩基に変換されず、変換処理が適切に行われたと推測することができる。
一方、容器Cにおいて精度管理用核酸の増幅が認められ、容器Dにおいて精度管理用核酸の増幅が認められなかった(又は増幅効率が著しく悪い)場合、BS配列中のメチル化シトシンが変換処理により他の塩基に変換されてしまったことがわかる。従って、検体中のDNAのメチル化シトシンも他の塩基に変換され、変換処理が適切に行われなかったと推測することができる。
MS−PCRやDNAチップによって精度管理用核酸や検体のメチル化検出を行う際は検出結果を所定の閾値と比較することにより、メチル化の有無を判定することが好ましい。例えば、MS−PCRを用いる場合、閾値は以下のようにして設定され得る。
先ず複数の検体を用いて定量的リアルタイムPCRによりゲノムの特定の領域のメチル化検出を行う。ここで、リアルタイムPCRにおいて反応液から所定の値の蛍光強度などのシグナルに達するまでのサイクル数を検出サイクル数とする。メチル化されていると判定された検体(メチル化検体)のプライマーセットUを用いた際の検出サイクル数と、メチル化されていないと判定された検体(非メチル化検体)のプライマーセットUを用いた際の検出サイクル数とを比較し、メチル化検体と非メチル化検体とを最も高確率で分離できる値を閾値として用いることができる。検体のサイクル数がこの閾値以上であった場合は、メチル化されていないと判定され、この閾値未満であった場合は、メチル化されていると判定される。
さらに、メチル化検体のプライマーセットMを用いた際の検出サイクル数と、非メチル化検体のプライマーセットMを用いた際の検出サイクル数を比較し、メチル化検体と非メチル化検体とを最も高確率で分離できる値を閾値として用いることも可能である。検体のサイクル数がこの閾値以上であった場合は、メチル化されていると判定され、この閾値未満であった場合は、メチル化されていないと判定される。
プライマーセットUを用いた際の閾値と、プライマーセットMを用いた際の閾値とを併用して検体のメチル化の有無を判定してもよいし、何れかのみを用いて判定してもよい。
変換処理後、メチル化検出を行う前にDNAの精製を行うことが好ましい。DNA精製は市販の精製キット(例えば、キアゲン社製QlAquik(商品名)など)を用いることができる。
検体のDNAのメチル化を検出するにあたり、混合工程時に比べてどの程度DNAが回収できたか(以下、回収率ともいう)を算出することが好ましい。DNA精製や変換処理を行うと、核酸が損失し、メチル化検出前の混合液中のDNA量は混合工程時よりも減少している。回収率は、閾値の設定やメチル化の判定において有用な情報となり得る。
回収率が低いとメチル化しているかどうかを判定するための閾値を厳格に設定する必要があるが、回収率が高いと柔軟に閾値を設定することができる。
例えば、定量的リアルタイムPCRを用いてある遺伝子のプロモーター領域におけるメチル化の検出を行う場合について、以下に説明する。所定の検出サイクル数を閾値として、プライマーセットMで閾値以上の検出サイクル数で増幅が確認され、プライマーセットUで閾値未満の検出サイクル数で増幅が確認された(又は増幅が確認されなかった)場合は、前記プロモーター領域のシトシンはメチル化されていると判定することができる。
一方、プライマーセットUで閾値未満の検出サイクル数で増幅が確認され(又は増幅が確認されず)、プライマーセットMで閾値以上の検出サイクル数で増幅が確認された場合は、プロモーター領域はメチル化されていないと判定することができる。
このような場合、回収率が低いと、多少の回収率の変動が閾値に対して大きな影響を与えるため、閾値を厳格に設定する必要がある。例えば、メチル化の有無が未知の検体にプライマーセットMを添加してメチル化検出を行った結果、検出サイクル数が閾値未満であった場合、メチル化されていないために検出サイクル数が閾値未満であったのか、回収率が低い(PCRの鋳型となるDNA量が少ない)ことによって検出サイクル数が閾値未満であったのかを判別することが困難である。しかしながら、回収率が高いと、多少回収率が変動しても閾値に与える影響が小さいため、閾値の設定を柔軟に行うことができる。
以上より、メチル化検出においてDNAの回収率を上昇させることは有益であり、その際に回収率を測定する技術が重要となる。
以下、回収率の測定について説明する。
検体中のDNAがどの程度減少しているかを判定するために、BS配列の他に、非メチル化シトシンを含まず、且つ検体中のゲノムに含まれない配列(以下、Uni配列とする)をさらに有する精度管理用核酸を用いることができる。Uni配列は、非メチル化シトシンだけでなくメチル化シトシンも含まないことが好ましい。回収率の測定は、定量的リアルタイムPCRやDNAチップなどを用いて行うことができる。
予め検体と混合する精度管理用核酸の量(質量、コピー数など)を計測しておき、変換処理やDNA精製の後にUni配列にハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドを用いて精度管理用核酸の量を定量すると精度管理用核酸の回収率を算出することができる。この値に基づき、検体のゲノムDNAがどの程度減少したかを推測することができる。例えば、検体と100の精度管理用核酸とを混合し(混合工程)、変換処理及びDNA精製の後に定量的リアルタイムPCRによって精度管理用核酸が10残っているという結果が出た場合は、回収率は10%となる。従って、混合工程の時に比べて変換処理及びDNA精製を経ることにより検体に含まれていたゲノムDNAも10分の1となっていると推測することができる。
Uni配列としては、例えば、以下のような配列を例示することができる。
5'-gtttatgtttttggggtgttggaag-3'(配列番号3)
5'-gaggggataagaatttgagagagg-3'(配列番号4)
これらの配列はヒトゲノムに含まれない配列であり、精度管理用核酸は、これらの配列のうち何れか一方のみを含んでいても良く、両方とも含んでいても良い。ヒトゲノムに含まれない配列であり且つ非メチル化シトシンを含まない配列であれば、これらの配列において1つ以上のヌクレオチドが変異(置換、欠失、挿入、付加など)した配列をUni配列として用いることができる。
DNAチップによって精度管理用核酸の定量を行う場合は何れか一方のポリヌクレオチドを含んでいればよい。この場合、上記の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドを固定化した基盤をDNAチップとして用いることができる。
また、定量的リアルタイムPCRによって精度管理用核酸の定量を行う場合は第1のUni配列および第2のUni配列として上記の配列を両方含み、第1のUni配列が精度管理用核酸の5’末端に位置し、第2のUni配列が精度管理用核酸の3’末端に位置することが好ましい。これにより、第1のUni配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドと第2のUni配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドとをプライマーセットとして用いて定量的リアルタイムPCRを行うと、精度管理用核酸の全長を増幅することができ、精度管理用核酸の質量を定量することができる。
定量的リアルタイムPCRとしては、公知の方法(たとえば、SYBR Green法やTaqManPCR法など)を用いることができる。TaqManPCR法を用いる場合、図2(a)に示されるように精度管理用核酸は第1のUni配列と第2のUni配列との間にTaqManプローブがハイブリダイズする配列(プローブ用配列)を有する。
プローブ用配列としては、例えば、以下のような配列を例示することができる。
5'-tgggtgggttgtgaggtggtg-3'(配列番号5)
プローブ用配列は、TaqManプローブがハイブリダイズするものであればその配列は特に限定されず、上記のプローブ用配列において1つ以上のヌクレオチドが変異(置換、欠失、挿入、付加など)した配列をプローブ用配列として用いることができる。
TaqManプローブとしては、上記の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチド又は上記の配列の相補鎖にハイブリダイズするポリヌクレオチドを用いることができる。TaqManプローブの5’末端及び3’末端の一方には第1標識物質が結合しており、もう一方には第2標識物質が結合している。前記第1標識物質及び前記第2標識物質は、所定の波長の光を照射することにより蛍光を発することができる物質(蛍光物質)であることが好ましい。第1標識物質と第2標識物質とが所定の距離未満に位置する場合、第1標識物質が前記所定の波長の光によって蛍光を発し、この蛍光によって、第2標識物質の蛍光が消光される。また、これらが所定の距離以上離れている場合は、第1標識物質の蛍光が第2標識物質まで達しないため、反応液に所定の波長の光を照射することによって反応液中の第1標識物質及び第2標識物質の両方又は一方が蛍光を発する。
上記のような性質を有するものであれば、第1標識物質及び第2標識物質の組み合わせは特に限定されない。例えば、第1標識物質としては、6−カルボキシフルオレセイン(FAM)、テトラクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(TET)、2,7−ジメトキシ−4,5−ジクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(JOE)、ヘキソクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(HEX)、VIC等が挙げられ、第2標識物質としては、6−カルボキシ−テトラメチル−ローダミン(TAMRA)等が挙げられる。
第2標識物質が第1標識物質の発する蛍光を消光するためには、これらの物質が所定の距離以内である必要がある。この所定の距離は、標識物質の種類によって異なるが、約100Å以下であることが好ましい。この距離は約30merのポリヌクレオチドに相当するため、プローブの長さは30mer以内であることが好ましい。また、特異性を維持するために、このプローブは10mer以上、好ましくは12mer以上、より好ましくは15mer以上の長さである。TaqManプローブの配列は、プローブ用配列(又はプローブ用配列の相補鎖)に完全に相補的である必要はなく、ハイブリダイズできる程度の相補性を有していればよい。
TaqManPCR法を用いた場合は、検体に、上記のポリヌクレオチドセット(プライマーセットおよびTaqManプローブ、dNTPs(dATP、dGTP、dCTP、およびdTTP)、逆転写酵素、及びDNAポリメラーゼ(5’→3’エキソヌクレアーゼ活性を有する)を添加し、標識物質の励起波長を照射しながらPCR反応を進行させる。
また、PCR反応においてプライマーが伸長しているときは、TaqManプローブはDNAに結合している状態である必要がある。このため、プライマーのTm値よりもTaqManプローブのTm値の方が高いことが好ましい。より好ましくは、TaqManプローブのTm値はプライマーのTm値よりも8〜12℃高い。これにより、同じストリンジェンシーではプライマーよりもTaqManプローブの方がDNAに強固に結合することができる。
Tm値はプライマーの配列や長さに左右される。プライマーの配列中にGCが多いほど、及び/又は、プライマーの長さが長いほどTm値が高くなる。また、TaqManプローブにDNAの副溝(Minor groove)に結合する副溝結合物質(MGB:Minor groove binder)を結合させるとTaqManプローブのTm値が上昇するため、同じTm値を変えることなくより短いプローブを設計することができる。
図2(a)には、5’末端側から順に第1のUni配列、第1のBS配列、プローブ用配列、第2のBS配列及び第2のUni配列を有する二本鎖DNAである精度管理用核酸の模式図が示される。図2(b)には、図2(a)に示される精度管理用核酸と、プライマーおよびプローブが精度管理用核酸のいずれの領域にハイブリダイズするかを示した模式図が示される。
なお、定量的リアルタイムPCRの際に2種類のプローブ(第1プローブ及び第2プローブ)を用いてもよい。この場合、第1プローブに第1標識物質を結合させ、第2プローブに第2標識物質を結合させることができる。また、第1プローブの両末端にそれぞれ第1標識物質及び第2標識物質を結合させ、さらに第2プローブの両末端にもそれぞれ第1標識物質及び第2標識物質を結合させることもできる。これによって反応液の蛍光強度を増大させることができる。
上述したポリヌクレオチドは公知の方法により製造することができる。例えば、ABI社製 Expedite Model 8909 DNA合成機などの装置を用いて化学的に合成することができる。また、上記のような塩基配列で構成されるように天然の核酸を制限酵素などによって切断し、本実施形態のポリヌクレオチドとして用いることも可能である。
なお、上述の精度管理用核酸は、Uni配列やBS配列の他に上述の配列とは異なる配列を含んでいてもよい。例えば、図2(a)に示される精度管理用核酸において、第1のBS配列とプローブ用配列との間に数ヌクレオチドの配列を含んでいてもよい。
(実施例1)
1.精度管理用核酸の調製
インビトロジェン社に以下に示す配列を有する3種類のポリヌクレオチドの合成を委託した。
5'-gtttatgtttttggggtgttggaag gggccggcaagccacgaacccaccc-3'(配列番号6)
5'-cctctctcaaattcttatcccctcat cctcggtggcgcgtgcggctcgggg-3'(配列番号7)
5'-gggccggcaagccacgaacccaccc tgtgggtgggttgtgaggtggtg ccccgagccgcacgcgccaccgagg-3'(配列番号8)
上記のポリヌクレオチドを用い、配列番号6のポリヌクレオチドをフォワードプライマー、配列番号7のポリヌクレオチドをリバースプライマー、配列番号8のポリヌクレオチドを鋳型DNAとして下記の通りPCR反応液25μLを調製した。
10× Buffer 2.5μL
10mM dNTP 0.5μL
フォワードプライマー(10μM) 1μL
リバースプライマー(10μM) 1μL
鋳型DNA(0.2μM) 1μL
Taq polymerase 0.2μL
dHO 18.8μL
上記の反応液を用い、下記の条件でPCRを行った。
95℃ 4分30秒
95℃ 30秒、60℃ 15秒、72℃ 15秒を40サイクル
72℃ 5分
TA cloning kit(インビトロジェン社)によりPCR反応後の増幅産物をベクターに組み込み、このベクターを大腸菌(TOP 10)にトランスフォームした。この大腸菌を培養し(LB培地、37℃、一晩静置)、大腸菌コロニーからQIAprep Spin(キアゲン社)によりプラスミドを精製した。精製したプラスミドからクローニングサイトに組み込まれたDNAのヌクレオチド配列を、BigDye terminator Cycle Sequencing法によりABI Prism 3100(アプライドバイオシステムズ社)を使用して、添付のプロトコルに従って決定した。このヌクレオチド配列は以下の通りであった。
5'-gtttatgtttttggggtgttggaaggggccggcaagccacgaacccaccctgtgggtgggttgtgaggtggtgccccgagccgcacgcgccaccgaggatgaggggataagaatttgagagagg-3'(配列番号9)
これを精度管理用核酸として以下の実験に用いた。なお、PCRによって合成されるDNA中のシトシンは非メチル化シトシンであるため、この精度管理用核酸中のシトシンはすべてメチル化シトシンである。
精度管理用核酸の1番目〜25番目の配列は第1のUni配列、26番目〜50番目の配列は第1のBS配列、52番目〜73番目の配列はプローブ用配列、74番目〜98番目の配列は第2のBS配列、101番目〜124番目の配列は第2のUni配列に相当する。
2.変換処理の確認
2.(1)精度管理用核酸のメチル化検出
検体としてヒト乳がん由来の培養細胞であるMDA MB−231細胞を用いた。MDA MB−231細胞(1×10cells)からキアゲン社製のキット(商品名:Blood & Cell Culture DNA mini Kit)を用いてヒトゲノムの抽出を行った。
4つのエッペンドルフチューブ(チューブ1〜4)に精製水を分注し、チューブ1には精度管理用核酸10pg、チューブ2には精度管理用核酸10pgおよびヒトゲノム4μg、チューブ3にはヒトゲノム4μgを添加した。チューブ4にはDNAを添加せず、ネガティブコントロール(NC)として用いた。
チューブ1〜4のぞれぞれに12μlの10N NaOHを加えて10分間室温でインキュベートした。次に、各チューブに3Mの亜硫酸水素ナトリウム溶液520μLを加え、50℃16時間インキュベートした(変換処理)。この亜硫酸水素塩処理された溶液に含まれるDNAを、DNA精製キット(キアゲン社QlAquik(商品名))により精製し(DNA精製)、検出用試料を得た。チューブ1〜4から得られた検出用試料をそれぞれ検出用試料1〜4とした。
検出用試料1を2つのチューブに分注し、これらのチューブをチューブ1aおよび1bとした。検出用試料2〜4も同様にそれぞれ2つのチューブに分注し、チューブ2aおよび2b、チューブ3aおよび3b、チューブ4aおよび4bとした。
チューブ1a、2a、3aおよび4aにはシトシンがウラシルに変換された場合の精度管理用核酸にハイブリダイズ可能なBSプライマーセット(BS−Fプライマー及びBS−Rプライマー)を添加し、PCRを行った。
チューブ1b、2b、3bおよび4bには変換が起こらなかった場合の精度管理用核酸にハイブリダイズ可能なnonBSプライマーセット(nonBS−Fプライマー及びnonBS−Rプライマー)を添加し、PCRを行った。
各プライマーの配列、PCR反応液組成およびPCR反応条件は以下の通りである。
(プライマー配列)
BS−Fプライマー:5'-gggttggtaagttatgaatttattt-3'(配列番号10)
BS−Rプライマー:5'-cctcaataacacatacaactcaaaa-3'(配列番号11)
nonBS−Fプライマー:5'-aagccacgaacccacc-3'(配列番号12)
nonBS−Rプライマー:5'-tcatcctcggtggcg-3'(配列番号13)
(PCR反応液組成)
10× Buffer 2.5μL
10mM dNTP 0.5μL
BSプライマーセット又はnonBSプライマーセット
Fプライマー(10μM) 1μL
Rプライマー(10μM) 1μL
検出用試料 1μL
Taq polymerase 0.2μL
dHO 18.8μL
(PCR反応条件)
95℃ 4分30秒
95℃ 30秒、60℃ 15秒、72℃ 15秒を30サイクル
PCR後、各反応液をアガロースゲルのウェルに収容し、電気泳動を行った。電気泳動後、アガロースゲルをエチジウムブロマイドで蛍光染色した。図3にアガロースゲルの蛍光写真を示す。
また、変換処理を行わないこと以外は上記と同様にして調製した検出用試料を用い、上記と同様にしてBSプライマーセット及びnonBSプライマーセットの何れかを添加してPCR及びアガロースゲル電気泳動を行った。電気泳動後、アガロースゲルをエチジウムブロマイドで蛍光染色した。図4にアガロースゲルの蛍光写真を示す。
2.(2)ゲノムのメチル化検出
上記で調製した検出用試料1を2つのチューブに分注し、これらのチューブをチューブ1cおよび1dとした。検出用試料2〜4も同様にそれぞれ2つのチューブに分注し、チューブ2cおよび2d、チューブ3cおよび3d、チューブ4cおよび4dとした。
チューブ1c、2c、3cおよび4cにはシトシンがウラシルに変換された場合のEカドヘリン遺伝子(Ecad)のCpGアイランドにハイブリダイズ可能なEcadプライマーセット(Ecad−Fプライマー及びEcad−Rプライマー)を添加し、PCRを行った。
チューブ1d、2d、3dおよび4dにはシトシンがウラシルに変換された場合のエストロゲンレセプターα(ERα)のCpGアイランドにハイブリダイズ可能なERプライマーセット(ER−Fプライマー及びER−Rプライマー)を添加し、PCRを行った。
各プライマーの配列、PCR反応液組成およびPCR反応条件は以下の通りである。
(プライマー配列)
Ecad−Fプライマー:5'-ttaggttagagggttatcgcgt-3'(配列番号14)
Ecad−Rプライマー:5'-taactaaaaattcacctaccgac-3'(配列番号15)
ER−Fプライマー:5'-ttttgggattgtatttgttttcgtc -3'(配列番号16)
ER−Rプライマー:5'-aacaaaatacaaaccgtatccccg -3'(配列番号17)
(PCR反応液組成)
10× Buffer 2.5μL
10mM dNTP 0.5μL
Ecadプライマーセット又はERプライマーセット
Fプライマー(10μM) 1μL
Rプライマー(10μM) 1μL
検出用試料 1μL
Taq polymerase 0.2μL
dHO 18.8μL
(PCR反応条件)
95℃ 4分30秒
95℃ 30秒、60℃ 15秒、72℃ 15秒を30サイクル
PCR後、各反応液をアガロースゲルのウェルに収容し、電気泳動を行った。電気泳動後、アガロースゲルをエチジウムブロマイドで蛍光染色した。図5にアガロースゲルの蛍光写真を示す。
また、変換処理を行わないこと以外は上記と同様にして調製した検出用試料を用い、上記と同様にしてBSプライマーセット及びnonBSプライマーセットの何れかを添加してPCR及びアガロースゲル電気泳動を行った。電気泳動後、アガロースゲルをエチジウムブロマイドで蛍光染色した。図6にアガロースゲルの蛍光写真を示す。
3.結果
図3より、精度管理用核酸を含むチューブ1aおよび2aにおいて、BSプライマーセットを用いた場合に蛍光バンドが観察され、その他のチューブでは蛍光バンドは観察されなかった。図4より、精度管理用核酸を含むチューブ1aおよび2aにおいて、nonBSプライマーセットを用いた場合に蛍光バンドが確認され、その他のチューブでは蛍光バンドは観察されなかった。以上より、検体に施された変換処理は適切であったことがわかる。
図5より、変換処理を施した場合はゲノムを含むチューブ2c、3c、2dおよび3dにおいて蛍光バンドが観察された。また、図6より、変換処理を施さなかった場合は何れのチューブでも蛍光バンドは観察されなかった。よって、検体中のEcadのCpGアイランドはメチル化されておらず、ERαのCpGアイランドもメチル化されていないことがわかる。精度管理用核酸のメチル化検出結果より、変換処理が適切であったことが確認されたため、より信頼性の高いEcadおよびERαのメチル化検出結果を得ることができた。
(実施例2)
実施例1と同様にしてMDA MB−231細胞から抽出したヒトゲノムに精度管理用核酸を混合し、これを分注して検出用試料5および6を調製した。
混合直後にTaqManPCRにより精度管理用核酸の質量を測定した。検出用試料5に対しては実施例1と同様にして変換処理およびDNA精製を行った後、TaqManPCRにより精度管理用核酸の質量を測定した。検出用試料6に対しては変換処理を行わず、DNA精製を行った後、TaqManPCRにより精度管理用核酸の質量を測定した。混合直後に測定した精度管理用核酸の質量に対するDNA精製後の精度管理用核酸の質量の百分率を回収率として算出した。
TaqManPCRは以下のようにして行われた。
プライマーおよびTaqManプローブの配列、PCR反応液組成およびPCR反応条件は以下の通りである。なお、TaqManPCRは、試薬としてBrilliant QPCR Master Mix(ストラタジーン社)を用い、装置としてMx3005P Real-time PCR system (ストラタジーン社)を用いて添付の説明書に従って行った。
(プライマー配列)
Uni−Fプライマー:5'-gtttatgtttttggggtgttgga-3'(配列番号18)
Uni−Rプライマー:5'-cctctctcaaattcttatcccctc-3' (配列番号19)
(TaqManプローブ配列)
5'-tgggtgggttgtgaggtgg-3' (配列番号20)
(PCR反応液組成)
2× Brilliant Master Mix 12.5μL
Uni−Fプライマー(10μM) 1μL
Uni−Rプライマー(10μM) 1μL
TaqManプローブ(100μM) 0.25μL
検出用試料 1μL
Reference Dye 0.375μL
dHO 8.875μL
(PCR反応条件)
95℃ 10分
95℃ 30秒、60℃ 15秒、72℃ 15秒を40サイクル
反応液の蛍光強度がThreshold(Mx3005P Real-time PCR systemに搭載されたソフトウェアで自動的に設定された値)を超えた時のサイクル数(以下、検出サイクル数とする)を表1に示す。実験はそれぞれ2度行われ、表1には2度の実験の検出サイクル数の平均値を示す。
混合工程直後に測定した精度管理用核酸の質量は759.4pgであり、変換処理およびDNA精製を経た後に測定した精度管理用核酸の質量は0.81pgであり、変換処理を行わずにDNA精製のみ経た後に測定した精度管理用核酸の質量は375.6pgであった。よって、検出用試料5の精度管理用核酸の回収率は0.1%であり、検出用試料6の精度管理用核酸の回収率は49.5%であった。以上より、検体と本実施例の精度管理用核酸とが共存した検出用試料を用いて、精度管理用核酸の回収率を測定することができた。
従来法による変換処理の確認方法と本実施形態による変換処理の確認方法とを示す模式図である。 (a)5’末端側から順に第1のUni配列、第1のBS配列、プローブ用配列、第2のBS配列及び第2のUni配列を有する精度管理用核酸の模式図である。(b)精度管理用核酸と、プライマーおよびプローブが精度管理用核酸のいずれの領域にハイブリダイズするかを示した模式図である。 変換処理を行った場合の精度管理用核酸のメチル化検出結果を示すアガロースゲルの写真である。 変換処理を行わなかった場合の精度管理用核酸のメチル化検出結果を示すアガロースゲルの写真である。 変換処理を行った場合のEcadおよびERのメチル化検出結果を示すアガロースゲルの写真である。 変換処理を行わなかった場合のEcadおよびERのメチル化検出結果を示すアガロースゲルの写真である。

Claims (16)

  1. 生体から採取したDNAの非メチル化シトシンをシトシン以外の塩基に変換する変換処理が適切に行われたか否かを確認する方法であって、
    前記生体から採取したDNAと、前記生体のゲノムに含まれず且つシトシンを含む配列Aを有する精度管理用核酸とを混合する工程、
    前記工程で得られた混合液中の非メチル化シトシンを、シトシン以外の塩基に変換する工程、
    前記精度管理用核酸のシトシンが前記他の塩基に変換されたか否かを判定する工程、及び
    前記判定工程の結果に基づいて前記変換工程が適切に行われたか否かを確認する工程、を含む変換処理の確認方法。
  2. 前記判定工程が、前記配列A中のシトシンが前記他の塩基に変換された場合の配列である配列A’にハイブリダイズ可能な第1ポリヌクレオチドを用いて、前記配列A中のシトシンがシトシン以外の塩基に変換されたか否かを判定する第1判定工程、及び前記配列Aにハイブリダイズ可能な第2ポリヌクレオチドを用いて、前記配列A中のシトシンがシトシン以外の塩基に変換されたか否かを判定する第2判定工程を含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記第1判定工程において用いた第1ポリヌクレオチドをプライマーとして用いてPCRを行うことにより、シトシンがシトシン以外の塩基に変換されたか否かを判定し、
    前記第2判定工程において用いた第2ポリヌクレオチドをプライマーとして用いてPCRを行うことにより、シトシンがシトシン以外の塩基に変換されたか否かを判定する、請求項2記載の方法。
  4. 前記第1ポリヌクレオチドが、ストリンジェントな条件で前記配列A’にハイブリダイズすることができ、
    前記第2ポリヌクレオチドが、ストリンジェントな条件で前記配列Aにハイブリダイズすることができる、請求項2または3記載の方法。
  5. 前記配列A中のシトシンが非メチル化シトシンであり、
    前記判定工程において、前記配列A中のシトシンがシトシン以外の塩基に変換されたと判定された場合、前記確認工程において前記生体から採取したDNAに含まれる非メチル化シトシンが他の塩基に変換されたことが確認される、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記配列A中のシトシンがメチル化シトシンであり、
    前記検出工程において、前記配列A中のシトシンがシトシン以外の塩基に変換されなかったと判定された場合、前記確認工程において前記生体から採取したDNAに含まれるメチル化シトシンが他の塩基に変換されなかったことが確認される、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  7. 前記変換工程において、前記生体から採取したDNAに対する変換処理と、前記精度管理用核酸に対する変換処理とを同一容器内で行う、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記変換工程において、前記非メチル化シトシンと亜硫酸水素塩とを接触させることにより、前記非メチル化シトシンをウラシルに変換する、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記精度管理用核酸が、前記生体のゲノムに含まれず且つ非メチル化シトシンを含まない配列Bを有し、
    前記変換工程の後、前記生体のゲノムに含まれず且つ非メチル化シトシンを含まない配列Bにハイブリダイズ可能な第3ポリヌクレオチドを用いて前記精度管理用核酸を定量し、前記判定工程時の前記精度管理用核酸の量が、前記混合工程時の前記精度管理用核酸の量に比べてどの程度減少したかを算出する工程、及び
    前記算出結果に基づいて、前記判定工程時の前記生体から採取したDNAの量が、前記混合工程時の前記生体から採取したDNAの量に比べてどの程度減少したかを推測する工程をさらに含む、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記第3ポリヌクレオチドが、ストリンジェントな条件で前記配列Bにハイブリダイズすることができる、請求項9記載の方法。
  11. 以下のいずれかの配列を含む核酸分子:
    (a)配列番号1のヌクレオチド配列;
    (b)配列番号1のヌクレオチド配列において、少なくとも一つのヌクレオチドが置換、欠失、挿入または付加されたヌクレオチド配列であり、且つヒトゲノムに含まれないヌクレオチド配列;
    (c)配列番号2のヌクレオチド配列;および
    (d)配列番号2のヌクレオチド配列において、少なくとも一つのヌクレオチドが置換、欠失、挿入または付加されたヌクレオチド配列であり、且つヒトゲノムに含まれないヌクレオチド配列。
  12. 前記(a)および前記(b)のいずれかのヌクレオチド配列と、前記(c)および前記(d)のいずれかのヌクレオチド配列とを含む、請求項11記載の核酸分子。
  13. さらに以下のいずれかの配列を含む請求項11または12記載の核酸分子:
    (e)配列番号3のヌクレオチド配列;
    (f)配列番号3のヌクレオチド配列において、少なくとも一つのヌクレオチドが置換、欠失、挿入または付加されたヌクレオチド配列であり、且つヒトゲノムに含まれないヌクレオチド配列;
    (g)配列番号4のヌクレオチド配列;および
    (h)配列番号4のヌクレオチド配列において、少なくとも一つのヌクレオチドが置換、欠失、挿入または付加されたヌクレオチド配列であり、且つヒトゲノムに含まれないヌクレオチド配列。
  14. 前記(e)および前記(f)のいずれかのヌクレオチド配列と、前記(g)および前記(h)のいずれかのヌクレオチド配列とを含む請求項13記載の核酸分子。
  15. 生体から採取したDNAの非メチル化シトシンをシトシン以外の塩基に変換する変換処理が適切に行われたか否かを確認するために用いられる試薬キットであって、
    請求項11〜14のいずれかに記載の核酸分子と、
    前記(a)〜(d)のいずれかのヌクレオチド配列にハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドと、
    前記(a)〜(d)のいずれかのヌクレオチド配列中のシトシンがし都心以外の塩基に変換された場合のヌクレオチド配列にハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドと、を含む変換処理確認用試薬キット。
  16. DNA中の非メチル化シトシンをシトシン以外の塩基に変換する変換剤をさらに含む、請求項15記載の試薬キット。
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