JP2008071539A - 燃料電池システム及び燃料電池スタックの流体配分方法 - Google Patents

燃料電池システム及び燃料電池スタックの流体配分方法 Download PDF

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Abstract

【課題】流量配分を最適に制御することができる燃料電池システム、及び燃料電池スタックの流量配分方法を課題とする。
【解決手段】単セルを複数積層してなる制御対象モジュールを少なくとも二つ有する燃料電池スタック10と、一つの流体系統から流体を少なくとも二つの制御対象モジュール10A,10Bに分配するように供給する流体供給手段(2,3,4)と、を備えた燃料電池システム1において、流体供給手段は、各制御対象モジュール10A,10Bの運転状態に応じて、各制御対象モジュール10A,10Bへの流体の配分量を制御するようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、単セルを複数積層してなる制御対象モジュールを少なくとも二つ有する燃料電池スタックを備えた燃料電池システムに関し、特に、制御対象モジュールへの流体配分方法に関するものである。
燃料電池スタックとして、単セルを複数積層してなる第1及び第2の制御対象モジュール(電池ブロック)を備えたものが知られている(例えば特許文献1参照。)。第1及び第2の制御対象モジュールには、各単セルに反応ガスを供給するマニホールドが設けられている。第1の制御対象モジュールのマニホールドには、反応ガス導入管が接続されており、この反応ガス導入管には、反応ガスを第2の制御対象モジュールのマニホールドへとバイパスして供給するバイパス配管が接続されている。そして、バイパス配管には流量調整手段が設けられており、流量調整手段により反応ガスの流量配分を可変できるようになっている。また、第1及び第2の制御対象モジュールは、それぞれ三つのモジュールからなり、この三つのモジュールには、反応ガスが均等に分配されて供給されるようになっている。
ところで、燃料電池スタック内には、単セルの発電反応によって水が生成される。このため、生成水によって一部の単セルがフラッディング状態となる場合がある。このような運転状態では反応ガスが不足し、セル電圧が低下するという現象が起きる。
一方で、反応ガスは、通常ある程度加湿されて単セルに供給されるが、高温時や発電不良時に、一部の単セルにおいて加湿不足の反応ガスが供給される場合がある。このような運転状態では、発電反応のためのイオン伝導性が低下し、セル電圧が低下するという現象が起きる。
特開平2−226669号公報(特許請求の範囲及び第1図)
しかしながら、特許文献1では、このようなセル電圧が低下する現象について何ら考慮されていなかった。それゆえ、第1及び第2の制御対象モジュール間での反応ガスの流量配分は最適とはいえず、また、各制御対象モジュールの三つのモジュール間での流量の均等配分も最適といえるものではなかった。
そこで、本発明は、流量配分を最適に制御することができる燃料電池システム、及び燃料電池スタックの流量配分方法を提供することをその目的としている。
上記目的を達成するための本発明の燃料電池システムは、単セルを複数積層してなる制御対象モジュールを少なくとも二つ有する燃料電池スタックと、一つの流体系統から流体を少なくとも二つの制御対象モジュールに分配するように供給する流体供給手段と、を備えた燃料電池システムにおいて、流体供給手段は、各制御対象モジュールの運転状態に応じて、各制御対象モジュールへの流体の配分量を制御するものである。
上記目的を達成するための本発明の燃料電池スタックの流体配分方法は、単セルを複数積層してなる制御対象モジュールを少なくとも二つ有する燃料電池スタックの流体配分方法であって、一つの流体系統から各制御対象モジュールに分配するように供給する流体の配分量を、各制御対象モジュールの運転状態に応じて制御するものである。
このような構成によれば、制御対象モジュール間で湿度分布、温度分布、又は電圧分布などが均一でなくとも、各制御対象モジュールの運転状態に対応した流量を供給することが可能となる。これにより、各制御対象モジュールの流量配分を最適に制御できる。
好ましくは、流体供給手段は、一つの制御対象モジュールの運転状態が正常時とは異なる場合に、運転状態が正常時に近づくように、残りの制御対象モジュールへの流体の配分量を制御する。
こうすることで、一つの制御対象モジュールの運転状態を回復でき、この制御対象モジュールの出力性能を向上できる。
好ましい一態様では、燃料電池システムは、各制御対象モジュールの平均セル電圧を算出する算出手段を備えており、流体系統の流体は、単セルの発電に用いられる反応ガスである。そして、流体供給手段は、算出手段による算出の結果、相対的に平均セル電圧が低下している制御対象モジュールへの反応ガスの配分量を増加させる。
この構成によれば、相対的に平均セル電圧が低下した制御対象モジュールの電圧低下を復帰させることができ、制御対象モジュール間で電圧分布を均一にできる。これにより、各制御対象モジュールの平均セル電圧を安定させることができる。
好ましい別の一態様では、各制御対象モジュールの運転状態は、各制御対象モジュールの湿潤状態であり、流体系統の流体は、単セルを冷却するための冷媒である。
この構成によれば、例えば、ウエット状態の制御対象モジュールに対しては、冷媒の流量を減少することで、制御対象モジュールの温度を高めて、湿度を下げることができる。逆に、ドライ状態の制御対象モジュールに対しては、冷媒の流量を増加することで、制御対象モジュールの温度を下げて、湿度を上げることができる。したがって、制御対象モジュール間で湿度分布を均一にでき、各制御対象モジュールの平均セル電圧を安定させることができる。
好ましい他の一態様では、燃料電池システムは、各制御対象モジュールの温度を検出する検出手段を備えおり、流体系統の流体は、単セルを冷却するための冷媒である。そして、流体供給手段は、検出手段による検出の結果、相対的に温度が低下している制御対象モジュールへの冷媒の配分量を減少させる。
この構成によれば、相対的に温度が低下した制御対象モジュールの温度を上昇させることができ、制御対象モジュール間で温度分布を均一にできる。これにより、各制御対象モジュールの平均セル電圧を安定させることができる。
好ましくは、各制御対象モジュールは、単セルの積層方向における第1の端部と、第1の端部とは反対側の第2の端部と、を備える。そして、流体供給手段は、第1の端部及び第2の端部のそれぞれから、各制御対象モジュールに流体を供給可能に構成されている。
この構成によれば、各制御対象モジュールに流体を対向流で供給できる。
好ましい一態様では、流体供給手段は、各制御対象モジュールの端部にある単セルの運転状態に応じて、各制御対象モジュールへの流体の配分量を制御する。
かかる構成によれば、例えば、全ての単セルに電圧センサを設けなくて済むようになり、電圧センサを少なくすることができる。
以上説明した本発明の燃料電池システム、及び燃料電池スタックの流量配分方法によれば、少なくとも二つの制御対象モジュールへの流量配分を最適に制御することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態に係る燃料電池システムについて説明する。
図1は、燃料電池システム1の基本的なシステム構成図である。
この燃料電池システム1は、燃料電池自動車の車載発電システムや船舶、航空機、電車あるいは歩行ロボット等のあらゆる移動体用の発電システム、さらには、建物(住宅、ビル等)用の発電設備として用いられる定置用発電システム等に適用可能であるが、具体的には自動車用となっている。
燃料電池システム1は、反応ガス(酸化ガス及び燃料ガス)の供給を受けて電気化学反応により発電して電力を発生する燃料電池スタック10を備えている。燃料電池スタックは、単セルを複数積層してなる二つの制御対象モジュール10A,10Bを備えている。以下の説明では、制御対象モジュールを「モジュール」と略記する。
燃料電池システム1は、モジュール10A、10Bへの酸化ガスとしての空気の供給を調整する酸化ガス配管系2と、モジュール10A、10Bへの燃料ガスとしての水素ガスの供給を調整する燃料ガス配管系3と、モジュール10A、10Bへの冷媒としての冷却水の供給を調整する冷媒配管系4と、システム全体を統括制御する制御装置5と、を備えている。
モジュール10A,10Bは、それぞれ単体でも燃料電池として機能するものであり、例えば固体高分子電解質型で構成されている。モジュール10A,10Bは、複数の単セルを積層したスタック構造を備えている。
単セルは、イオン交換膜からなる電解質の一方の面に空気極を有し、他方の面に燃料極を有し、さらに空気極及び燃料極を両側から挟みこむように一対のセパレータを有している。単セルは、セパレータの流路に供給された燃料ガス及び酸化ガスの電気化学反応により、電力を発生する。単セルでの電気化学反応は発熱反応であり、単セルの温度は約60〜70℃となる。また、単セルでの電気化学反応により、水が生成される。
酸化ガス配管系2は、一つの流体系統である供給配管21と、供給配管21の下流で分岐した二系統の配管21A,21Bと、モジュール10A,10Bから排出される酸化オフガスが流れる二系統の配管22A、22Bと、配管22A,22Bの下流に合流した一系統の排出配管22と、を備えている。
コンプレッサ24により取り込まれた大気中の酸化ガスは、加湿器20で酸化オフガスとの水交換により加湿される。加湿された酸化ガスは、供給配管21から配管21A,21Bを介して二つのモジュール10A,10Bに分配されるように供給される。この分配の配分量を調整するために、供給配管21には、配管21A,21Bとの分岐部に分配バルブ29が設けられている。
燃料ガス配管系3は、高圧の水素ガスを貯留した燃料供給源としての水素タンク30と、水素タンク30に接続された一つの流体系統である供給配管31と、供給配管31の下流で分岐した二系統の配管31A,31Bと、モジュール10A,10Bから排出される水素オフガスが流れる二系統の配管32A,32Bと、配管32A,32Bの下流に合流した一系統の循環配管32と、供給配管31に設けられた遮断弁付レギュレータ33と、を備えている。
供給配管31には、配管31A,31Bとの分岐部に分配バルブ39が設けられている。水素ガスは、供給配管31から配管31A,31Bを介して二つのモジュール10A,10Bに分配されるように供給される。循環配管32に設けられた気液分離器34には、排出配管35が接続されている。排出配管35上の排出弁36を開弁することで、気液分離器34で回収した水分が、循環配管32内の不純物を含む水素オフガスとともに排出配管35を介して外部に排出される。循環ポンプ37は、供給配管31の分岐前の合流部32cに戻すように、循環配管32内の水素オフガスを圧送する。
冷媒配管系4は、一つの流体系統である供給配管41と、供給配管41の下流で分岐した二系統の配管41A,41Bと、モジュール10A,10Bから排出される冷却水が流れる二系統の配管42A,42Bと、配管42A,42Bの下流に合流した一系統の配管42と、を備えている。供給配管41の上流側と配管42の下流側とは、配管43により接続されている。
供給配管41には、配管41A,41Bとの分岐部に分配バルブ49が設けられている。冷却水は、供給配管41から配管41A,41Bを介して二つのモジュール10A,10Bに分配されるように供給される。供給配管41と配管43との間には、冷媒を分配バルブ49に圧送する冷却ポンプ44が設けられ、配管42と配管43との間には、モジュール10A,10Bから排出された冷媒を冷却するラジエータ45が設けられている。
制御装置5は、内部にCPU,ROM,RAMを備えたマイクロコンピュータとして構成される。CPUは、制御プラグラムに従って所望の演算を実行して、後述するモジュール10A,10Bへの流体(酸化ガス、燃料ガス、又は冷媒)の配分量の制御など、種々の処理や制御を行う。ROMは、CPUで処理する制御プログラムや制御データを記憶する。RAMは、主として制御処理のための各種作業領域として使用される。
特に、制御装置5によって、流体供給手段としての酸化ガス配管系2、燃料ガス配管系3及び冷媒配管系4が、二つのモジュール10A,10Bの運転状態に応じて、二つのモジュール10A,10Bへの流体の配分量を制御する。
ここで、モジュール10A,10Bの運転状態には、モジュール10A,10Bの電圧、温度及び湿潤状態の少なくとも一つが含まれる。
一つのモジュール10A(又は10B)の平均セル電圧は、例えば、単セルと同じ数だけある電圧センサ60により検出されたセル電圧を平均化することによって算出される。電圧センサ60は、単セルに対応して設けられ、制御装置5に接続される。したがって、制御装置5は、各モジュール10A,10Bの平均セル電圧の演算を行う算出手段として機能する。
一つのモジュール10A(又は10B)の温度は、例えば、配管42A(又は42B)に設けた温度センサや、モジュール10Aの端部にある単セルに設けた温度センサによって検出される。
さらに、一つのモジュール10A(又は10B)の湿潤状態は、例えば交流インピーダンス法によりモジュール10A(又は10B)のインピーダンスを測定し、その測定結果から推定することができる。したがって、制御装置5は、各モジュール10A,10Bの湿潤状態を検出するインピーダンス測定手段として機能する。なお、制御装置5が水収支を計算することにより、モジュール10A、10Bの湿潤状態を検出するようにしてもよい。
以上、図1を参照して燃料電池システム1の基本構成を説明したが、図1では、図示の都合上、酸化ガス配管系2、燃料ガス配管系3及び冷媒配管系4の配管系統が簡略化されている。好ましい燃料電池システム1の配管系統では、各モジュール10A,10Bの単セルの積層方向の一方の端部及び他方の端部のそれぞれから、酸化ガス、水素ガス、及び冷媒を各モジュール10A,10B内に供給できるようになっている。
図2は、このような好ましい燃料電池システム1の配管系統の主要部を概略的に示す図である。
一つの流体系統である供給配管101は、分配バルブ100Cの位置で二系統の配管101L,101Rに分岐される。
配管101Lは、分配バルブ100Lの位置で二系統の配管101LA,101LBに分岐される。配管101LA,101LBは、モジュール10A,10Bの一方の端部11A,11Bを介してモジュール10A,10B内の流路に連通する。
配管101Rは、分配バルブ100Rの位置で二系統の配管101RA,101RBに分岐される。配管101RA,101RBは、モジュール10A,10Bの他方の端部12A,12Bを介してモジュール10A,10B内の流路に連通する。
端部11A,11Bには、モジュール10A,10B内の流体を外部に排出するための配管102LA,102LBが接続され、配管102LA,102LBは、配管102Lに合流する。一方、端部12A,12Bには、モジュール10A,10B内の流体を外部に排出するための配管102RA,102RBが接続され、配管102RA,102RBは、配管102Rに合流する。そして、配管102Lと配管102Rとは、これらの下流側で一系統の排出配管102に合流する。
分配バルブ100C、100L、100Rは、各種のバルブを用いることができ、ここではロータリーバルブで構成されている。分配バルブ100C、100L、100Rは、制御装置5によって開度を制御されるものであり、印加される電圧の大きさによって分配割合を比例的に変更することができる(図3参照)。すなわち、分配バルブ100C、100L、100Rの開度を制御することで、分配バルブ100C、100L、100Rが分配しようとする流体の配分量を任意に決定できる
図3に示すように、例えば、分配バルブ100Cの印加電圧がV11であるとき、配管101の流体は配管101Lにのみ流入する。また、分配バルブ100Lの印加電圧がV12であるとき、配管101Lの流体は配管101LA,101LBに均等に分配される。さらに、分配バルブ100Rの印加電圧がV13であるとき、配管101Rの流体は配管101RBにのみ流入する。
ここで、図1に示す配管系統を図2に示す配管系統に適用した構成すると、その以下のとおりとなる。すなわち、酸化ガス、燃料ガス及び冷媒に関する分配バルブ29,39及び49がそれぞれ二つあり、その二つが分配バルブ100L、100Rに相当する。そして、この二つの分配バルブの上流に更に、分配バルブ100Cに相当する分配バルブがあり、この分配バルブが供給配管21,31,41の下流端に位置する。
例えば、酸化ガス配管系3に着目して説明すれば、供給配管21は、供給配管101、配管101L、101Rに対応する。配管21Aは、配管101LA、101RAに対応し、配管21Bは、配管101LB,101RBに対応する。配管22Aは、配管102LA,102RAに対応し、配管22Bは、配管102LB、102RBに対応する。排出配管22は、配管102L,102R、排出配管102に対応する。分配バルブ29は、分配バルブ100L、100Rに対応する。
燃料ガス配管系4及び冷媒配管系5についても、酸化ガス配管系3と同様に、図2に示す構成に対応する。その個々の対応した説明については言うまでもないので、ここでは割愛する。以下では、酸化ガス、燃料ガス、及び冷媒の全ての流体に図2の配管系統を適用した場合の流体配分量の制御について説明する。
図4は、燃料電池スタック10のセル電圧をモニタリングした一例を示す図である。
横軸はセル積層方向における単セルの位置を示し、縦軸は各単セルの電圧を示している。横軸上のNよりも左側の領域が、モジュール10Aの運転状態における各単セルの電圧を示している。モジュール10Aの総マイナス側である単セル14Aは、端部11Aに最も近い単セルであり、総プラス側である単セル15Aは、端部12Aに最も近い単セルである。
横軸のNよりも右側の領域が、モジュール10Bの運転状態における各単セルの電圧を示している。モジュール10Bの総マイナス側である単セル14Bは、端部11Bに最も近い単セルであり、総プラス側である単セル15Bは端部12Bに最も近い単セルである。
図4に示すように、モジュール10A、10B間では、セル積層方向におけるセル電圧は一定でなく、バラツキがある。また、モジュール10Aにおける単セル間でも、セル電圧にバラツキがあり、同様に、モジュール10Bにおける単セル間でも、セル電圧にバラツキがある。セル電圧のバラツキの原因はセル電圧の低下であり、セル電圧の低下は特に端部セルにおいて大きい場合が多い。図4に示す一例では、単セル15Bのセル電圧が最も低下している。
次に、図2及び図5〜図9を参照して、モジュール10A、10Bの通常運転状態で、電圧が低下した場合の制御例について説明する。なお、通常運転状態とは、モジュール10A,10Bが発電するように、電流要求から必要とされる酸化ガス及び水素ガスを必要ストイキで流している状態をいう。
(第1の制御例)
図5は、第1の制御例を示すフローチャートである。
通常運転状態中には、制御装置5は、次式(1)及び(2)の判断を行う(ステップS10)。
△VA>△Vth ・・・(1)
△VB>△Vth ・・・(2)
ここで、△Vthは、判定閾値である。
また、△VA及び△VBは、次のような値である。
△VA=VA+B−VA
△VB=VA+B−VB
ただし、VA及びVBは、それぞれ、モジュール10A及び10Bの平均セル電圧である。また、VA+Bは、二つのモジュール10A、10Bの平均セル電圧、すなわち燃料電池スタック10の平均セル電圧である。これら平均セル電圧VA、VB及びVA+Bの算出や、その算出に基づく△VA及び△VBの算出は、制御装置5によって行われる。
制御装置5は、次式(1)及び(2)のどちらかが成り立つと判断した場合には(ステップS10:Yes)、次の判断を行う(ステップS11)。
△VA<△VB ・・・(3)
式(3)が成立するということは、モジュール10Bの平均セル電圧が低下していることを意味する。この場合には(ステップS11:Yes)、制御装置5は、モジュール10Bの配分量が増加するように、反応ガスに関する分配バルブ100L又は100Rの開度を制御する(ステップS12)。具体的には、酸化ガス及び水素ガスについての分配バルブ100L又は100Rの分配割合が、通常運転状態における分配割合に比べて、モジュール10Aよりもモジュール10Bの方が大きくなるように設定される。
一方、式(3)が成立しないということは、モジュール10Aの平均セル電圧が低下していることを意味する。この場合には(ステップS11:No)、制御装置5は、モジュール10Aの配分量が増加するように、反応ガスに関する分配バルブ100L又は100Rの開度を制御する(ステップS13)。具体的には、酸化ガス及び水素ガスについての分配バルブ100L又は100Rの分配割合が、通常運転状態における分配割合に比べて、モジュール10Bよりもモジュール10Aの方が大きくなるように設定される。
このように、平均セル電圧が相対的に安定側のモジュールへの反応ガスの流量を制限し、平均セル電圧が相対的に低下側のモジュールへの反応ガスの流量を増やしている。これにより、モジュール10A,10Bへの流体の配分量が一時的にコントロールされるので、平均セル電圧が相対的に低下したモジュールの電圧低下を回復でき、このモジュールの運転状態を正常時(通常運転状態)に近づけることができる。したがって、モジュール10A,10B間において、平均セル電圧を均一にできる。
なお、上記のステップS12及びS13において、分配バルブ100Cの分配割合が例えば50:50で、分配バルブ100L及び100Rの両方に反応ガスが供給されている場合には、分配バルブ100L及び100Rの両方の開度を上記のように設定するとよい。この場合、モジュールの総マイナス側及び総プラス側のうちセル電圧の低下が大きい方に、反応ガスが多く供給されるように、分配バルブ100Cの開度を制御することが好ましい。例えば、ステップS12において、総マイナス側(端部11A側)の方がセル電圧の低下が大きければ、分配バルブ100Cの分配割合は、端部11B側よりも端部11A側に多くの反応ガスが供給されるように設定されるとよい。
一方、ステップS12及びS13において、分配バルブ100Cの分配割合が100:0のように、分配バルブ100L及び100Rの一方にのみ反応ガスが供給されている場合もある。この場合には、当該分配バルブ100L及び100Rの一方についてのみ、上記のように開度を設定すればよい。
(第2の制御例)
図6は、第2の制御例を示すフローチャートである。
第2の制御例は、制御装置5がモジュール10A、10B内をウエット状態と判定している場合に有用なものである。
第2の制御例では、第1の制御例のステップS10及びS11(図5)と同様に、ステップS20及びS21が実行される。そして、モジュール10Bの平均セル電圧が低下していると判断した場合には(ステップS21:Yes)、制御装置5は、モジュール10Aへの水素ガスの供給が遮断されるように、水素ガスに関する分配バルブ100L又は100Rを制御する(ステップS22)。具体的には、水素ガスについての分配バルブ100L又は100Rの分配割合を100:0とし、モジュール10Bにのみ水素ガスが供給されるようにする。
一方、ステップS21において、モジュール10Aの平均セル電圧が低下していると判断した場合には(ステップS21:No)、制御装置5は、水素ガスに関する分配バルブ100L又は100Rの分配割合を0:100とし、モジュール10Bへの水素ガスの供給を遮断し、モジュール10Aにのみ水素ガスが供給されるようにする(ステップS23)このようにして、平均セル電圧が相対的に低下側のモジュールに対して、水素ガスの配分量を増やしている。
その後は、ステップS24へと進み、ステップS20と同様の判定が行われる。そして、モジュール10A又は10Bの平均セル電圧の差分△VA又は△VBが判定閾値△Vth
よりも大きい場合には(ステップS24:Yes)、ステップS21と同様の判定が行われる(ステップS25)。
その結果、モジュール10Bの平均セル電圧が低下していると判断された場合には(ステップS25:Yes)、モジュール10Bにのみ酸化ガスが供給されるようになる(ステップS26)。一方、モジュール10Aの平均セル電圧が低下していると判断された場合には(ステップS25:No)、モジュール10Aにのみ酸化ガスが供給されるようになる(ステップS27)。このようにして、平均セル電圧が相対的に低下したモジュールへの酸化ガスの流量を増やしている。
以上のような第2の制御例によれば、平均セル電圧が相対的に低下したモジュールへの水素ガス及び酸化ガスの流量を増やしているので、このモジュールの電圧低下を回復できる。また、第2の制御例によれば、いずれのモジュール10A,10Bも乾燥気味に運転できるので、ウエット状態を解消できる。したがって、本制御例によっても、各モジュール10A,10Bの運転状態に応じて流量配分を最適に制御できる。
なお、モジュール10A、10B内がドライ状態と判定されている場合には、モジュール10A,10Bをウエット状態に移行させることが必要となる。この場合には、図6におけるステップS22とステップS26を入れ替えると共に、ステップS23とステップS27とを入れ替えると良い。
(第3の制御例)
次に、モジュール10A,10Bの湿潤状態に応じて、モジュール10A,10Bへの冷却水の配分量を制御する例について図2を用いて説明する。
インピーダンス測定により、例えば、モジュール10A内がウエット状態であり、モジュール10B内がドライ状態であると検出された場合には、モジュール10Aの温度を上昇させ且つモジュール10Bの温度を下降させるように、分配バルブ100L又は100Rを制御するとよい。
具体的には、モジュール10Aよりもモジュール10Bに対して、多くの冷却水が供給されるように、分配バルブ100L又は100Rの開度を制御する。このような冷却水の配分量の制御を実行することで、モジュール10Aの湿度を下げ、且つモジュール10Bの湿度を上げることができる。したがって、モジュール10A,10B間の湿度分布を均一にでき、セル電圧を安定させることができる。
(第4の制御例)
図7は、第4の制御例を好適に実行可能な燃料電池システム1の配管系統の主要部を概略的に示す図である。図2に示す配管系統との相違点は、モジュール10A及び10Bの総マイナス側に、温度センサTal及びTbl、並びに電圧センサVal及びVblを設け、モジュール10A及び10Bの総プラス側に、温度センサTar及びTbr、並びに電圧センサVar及びVbrを設けたことである。モジュール10Aは燃料電池車両に搭載した場合に進行方向前方に位置し、モジュール10Bはその進行方向後方に位置する。その他の構成は、図2と同様であるので、図2と同じ符号を付してその説明を割愛する。
以下では、モジュール10A及び10Bの総マイナス側を左側として、また、総プラス側を右側として説明する場合がある。また、モジュール10Aの側を前側とし、モジュール10Bの側を後側として説明する場合がある。したがって、例えば、分配バルブ100Cを「左閉め方向」へ制御するという説明では、モジュール10A及び10Bの左側への流体の配分量が減り、右側への流体の配分量が増えることを意味する。また、分配バルブ100L又は100Rを「前閉め方向」へ制御するという説明では、モジュール10Aへの流体の配分量が減り、モジュール10Bへの流体の配分量が増えることを意味する。
また、以下の説明では、各温度センサTal、Tbl、Tar及びTbrにより検出された温度値を、対応する各温度センサと同じ符号(例えば、Tal)で示すこととする。同様に、各電圧センサVal、Vbl、Var及びVbrにより検出された電圧値を、対応する各温度センサと同じ符号(例えば、Val)で示すこととする。なお、温度センサTal、Tbl及び電圧センサVal、Vblは、端部11a及び11bに最も近い単セル14A及び14Bに設けることが好ましく、また、温度センサTar、Tbr及び電圧センサVar、Vbrは、端部12a及び12bに最も近い単セル15A及び15Bに設けることが好ましい。
図8は、第4の制御例を示すフローチャートである。
この第4の制御例は、各モジュール10A、10Bが目標の電圧分布となるように、各モジュール10A、10Bの電圧に応じて、各モジュール10A、10Bへの反応ガスの配分量を制御するものである。
燃料電池システム1の起動が開始されると(ステップS30)、電流要求から必要とされる酸化ガス及び水素ガスを必要ストイキで流し、モジュール10A,10Bを発電させる(ステップS31)。つまり、モジュール10A,10Bは、通常運転状態となる。
次に、制御装置5は、次式(4)〜(7)の判断を行う(ステップS32)。
ここで、V2は、要求電圧値を示す所定の閾値である。
Var<V2 ・・・(4)
Val<V2 ・・・(5)
Vbr<V2 ・・・(6)
Vbl<V2 ・・・(7)
制御装置5は、式(4)〜(7)のいずれも満たしている場合には(ステップS32:Yes)、次式(8)が成立するように、余分に酸化ガス及び水素ガスを流すようにする(ステップS33)。
(Var+Val+Vbr+Vbl)/4=V2 ・・・(8)
一方、制御装置5は、式(4)〜(7)のいずれか満たしていない場合や(ステップS32:No)、ステップS33の処理を実行した場合には、次の判断を行う(ステップS34)。
Var+Vbr<Val+Vbl ・・・(9)
式(9)が成立するということは、モジュール10A又は10Bの総プラス側(右側)で相対的に電圧低下が起きていることを意味する。この場合には(ステップS34:Yes)、酸化ガス及び水素ガスに関する分配バルブ100Cを「左閉め方向」に制御し、モジュール10A又は10Bの総プラス側への酸化ガス及び水素ガスの配分量を増加させる(ステップS35)。
一方、式(9)が成立しないということは、モジュール10A又は10Bの総マイナス側(左側)で相対的に電圧低下が起きていることを意味する。この場合には(ステップS34:No)、酸化ガス及び水素ガスに関する分配バルブ100Cを「右閉め方向」に制御し、モジュール10A又は10Bの総マイナス側への酸化ガス及び水素ガスの配分量を増加させる(ステップS36)。
このようなステップS35又はS36の実行により、モジュール10A又は10Bの左右への酸化ガス及び水素ガスの配分量が最適に制御される。これにより、モジュール10A及び10Bをそれぞれ左右均一な電圧にすることができる。
続いて、ステップS37及びステップ38へと処理が進む。
ステップS37では、制御装置5は、モジュール10A、10B間の総プラス側における電圧の差について判断するべく、次の判断を行う。
Var<Vbr ・・・(10)
そして、モジュール10Bの総プラス側の電圧が低下していると判断した場合には(ステップ37:No)、酸化ガス及び水素ガスに関する分配バルブ100Rを「前閉め方向」に制御し、モジュール10Bへの酸化ガス及び水素ガスの配分量を増加させる(ステップS39)。一方、モジュール10Aの総プラス側の電圧が低下していると判断した場合には(ステップ37:Yes)、酸化ガス及び水素ガスに関する分配バルブ100Rを「後閉め方向」に制御し、モジュール10Aへの酸化ガス及び水素ガスの配分量を増加させる(ステップS40)。
また、ステップS38では、モジュール10A、10B間の総マイナス側における電圧の差について判断される。その判断は、次式(11)が成立するか否かである。
Val<Vbl ・・・(11)
そして、モジュール10Bの総マイナス側の電圧が低下していると判断した場合には(ステップ38:No)、酸化ガス及び水素ガスに関する分配バルブ100Lを「前閉め方向」に制御し、モジュール10Bへの酸化ガス及び水素ガスの配分量を増加させる(ステップS41)。一方、モジュール10Aの総マイナス側の電圧が低下していると判断した場合には(ステップ38:Yes)、酸化ガス及び水素ガスに関する分配バルブ100Lを「後閉め方向」に制御し、モジュール10Aへの酸化ガス及び水素ガスの配分量を増加させる(ステップS42)。
このように、ステップS39又はS40が実行されると共に、ステップS41又はS42が実行されることにより、モジュール10A、10Bへの酸化ガス及び水素ガスの配分量が最適に制御される。これにより、モジュール10A、10B間を均一な電圧にすることができる。
したがって、第4の制御例によれば、モジュール10A、10Bが目標の電圧分布となるように、モジュール10A及び10Bにおけるセル積層方向の電圧分布、並びにモジュール10A、10B間の電圧分布を均一にできる。したがって、モジュール10A、10Bの部分的な性能劣化、経時劣化を好適に抑制できる。
(第5の制御例)
図9は、第5の制御例を示すフローチャートである。
第5の制御例は、図7に示す燃料電池システム1の配管系統で実行される。この第5の制御例では、各モジュール10A、10Bが目標の温度分布となるように、各モジュール10A、10Bの温度に応じて、各モジュール10A、10Bへの冷却水の配分量が制御される。
燃料電池システム1の起動開始(ステップS50)の直後では、各モジュール10A,10Bには冷却水(LLC)が供給されない(ステップS51)。その後、各モジュール10A,10Bは、発電反応により温度が徐々に上昇していく。
続いて、制御装置5は、次式(12)〜(15)の判断を行う(ステップS52)。
ここで、T1は、モジュール10A,10Bに冷却水を流すことが要求されない温度(閾値)であり、発電温度よりも低い温度である。
Tar<T1 ・・・(12)
Tal<T1 ・・・(13)
Tbr<T1 ・・・(14)
Tbl<T1 ・・・(15)
式(12)〜(15)のいずれも満たしている場合には(ステップS52:Yes)、ステップS51に戻るが、そうでない場合(ステップS52:No)、温度差をなくすために最低量F1の冷却水が流される(ステップS53)。このとき、冷却水に関する分配バルブ100C,100L及び100Rの分配割合は、例えば50:50に設定される。
その後、次式(16)〜(19)の判断が行われる(ステップS54)。
ここで、T2は、モジュール10A,10Bが効率良く発電するのに要求される温度であり(閾値)、発電温度に近い温度である。したがって、T2は、T1よりも大きい。
Tar<T2 ・・・(16)
Tal<T2 ・・・(17)
Tbr<T2 ・・・(18)
Tbl<T2 ・・・(19)
式(16)〜(19)のいずれも満たす場合には(ステップS54:Yes)、次式(20)が成立するように冷却水が流される(ステップS55)。
(Tar+Tal+Tbr+Tbl)/4=T2 ・・・(20)
一方、式(16)〜(19)のいずれかを満たさない場合や(ステップS54:No)、ステップS55の処理が実行された場合には、次の判断がなされる(ステップS56)。
Tar+Tbr<Tal+Tbl ・・・(21)
式(21)が成立する場合には(ステップS56:Yes)、冷却水に関する分配バルブ100Cを「右閉め方向」に制御し、モジュール10A又は10Bの総マイナス側への冷却水の配分量を増加させる(ステップS57)。逆に、式(21)が不成立の場合には(ステップS56:No)、冷却水に関する分配バルブ100Cを「左閉め方向」に制御し、モジュール10A又は10Bの総プラス側への冷却水の配分量を増加させる(ステップS58)。このようなステップS57及びS58の実行により、モジュール10A及び10Bをそれぞれ左右均一な温度にすることができる。
その後は、ステップS59及びステップ60へと処理が進む。ステップS59では、モジュール10A、10B間の総プラス側における温度差について判断され、ステップS60では、総マイナス側における温度差について判断される。
そして、モジュール10Bの方の総プラス側の温度が低ければ(ステップS59:No)、冷却水に関する分配バルブ100Rが「前閉め方向」に制御される(ステップS61)。逆に、モジュール10Aの方の総プラス側の温度が低ければ(ステップS59:Yes)、冷却水に関する分配バルブ100Rが「後閉め方向」に制御される(ステップS62)。
また、モジュール10Bの方の総マイナス側の温度が低ければ(ステップS60:No)、冷却水に関する分配バルブ100Lが「前閉め方向」に制御される(ステップS63)。逆に、モジュール10Aの方の総マイナス側の温度が低ければ(ステップS60:Yes)、冷却水に関する分配バルブ100Lが「後閉め方向」に制御される(ステップS64)。このような処理により、モジュール10A、10B間を均一な温度にすることができる。
したがって、第5の制御例によれば、モジュール10A、10Bが目標の温度分布となるように、モジュール10A及び10Bにおけるセル積層方向の温度分布、並びにモジュール10A、10B間の温度分布を均一にできる。したがって、モジュール10A、10Bの部分的な性能劣化、経時劣化を好適に抑制できる。
以上、第1〜第5の制御例を単独で実行する場合について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない限り、第1〜第5の制御例を適宜組み合わせて実行しても良い。また、分配バルブ100C,100L,100Rは上述した位置に限るものではなく、適宜設計変更可能である。
実施形態に係る燃料電池システムの基本的な構成図である。 好ましい実施形態に係る燃料電池システムの配管系統の主要部を概略的に示す図である。 実施形態に係る分配バルブの特性を示す図であり、分配バルブの印加電圧と分配割合との関係を示す図である。 実施形態に係る燃料電池スタックのセル電圧をモニタリングした一例を示す図である。 実施形態に係る燃料電池システムの第1の制御例を示すフローチャートである。 実施形態に係る燃料電池システムの第2の制御例を示すフローチャートである。 実施形態に係る第4の制御例及び第5の制御例を好適に実行可能な燃料電池システムの配管系統の主要部を概略的に示す図である。 実施形態に係る燃料電池システムの第4の制御例を示すフローチャートである。 実施形態に係る燃料電池システムの第5の制御例を示すフローチャートである。
符号の説明
1…燃料電池システム、2…酸化ガス配管系(流体供給手段)、3…燃料ガス配管系(流体供給手段)、4…冷媒配管系(流体供給手段)、5…制御装置、10A,10B…モジュール、11A,11B…第1の端部、12A,12B…第2の端部、100C,100L,100R…分配バルブ

Claims (8)

  1. 単セルを複数積層してなる制御対象モジュールを少なくとも二つ有する燃料電池スタックと、
    一つの流体系統から流体を前記少なくとも二つの制御対象モジュールに分配するように供給する流体供給手段と、を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記流体供給手段は、前記各制御対象モジュールの運転状態に応じて、前記各制御対象モジュールへの前記流体の配分量を制御する、燃料電池システム。
  2. 前記流体供給手段は、一つの制御対象モジュールの運転状態が正常時とは異なる場合に、当該運転状態が正常時に近づくように、残りの制御対象モジュールへの前記流体の配分量を制御する、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記各制御対象モジュールの平均セル電圧を算出する算出手段を備えており、
    前記流体系統の流体は、前記単セルの発電に用いられる反応ガスであり、
    前記流体供給手段は、前記算出手段による算出の結果、相対的に平均セル電圧が低下している制御対象モジュールへの前記反応ガスの配分量を増加させる、請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記各制御対象モジュールの運転状態は、当該各制御対象モジュールの湿潤状態であり、
    前記流体系統の流体は、前記単セルを冷却するための冷媒である、請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  5. 前記各制御対象モジュールの温度を検出する検出手段を備えおり、
    前記流体系統の流体は、前記単セルを冷却するための冷媒であり、
    前記流体供給手段は、前記検出手段による検出の結果、相対的に温度が低下している制御対象モジュールへの前記冷媒の配分量を減少させる、請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
  6. 前記各制御対象モジュールは、前記単セルの積層方向における第1の端部と、当該第1の端部とは反対側の第2の端部と、を備え、
    前記流体供給手段は、前記第1の端部及び前記第2の端部のそれぞれから、前記各制御対象モジュールに前記流体を供給可能に構成されている、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記流体供給手段は、前記各制御対象モジュールの端部にある単セルの運転状態に応じて、前記各制御対象モジュールへの前記流体の配分量を制御する、請求項1に記載の燃料電池システム。
  8. 単セルを複数積層してなる制御対象モジュールを少なくとも二つ有する燃料電池スタックの流体配分方法であって、
    一つの流体系統から前記各制御対象モジュールに分配するように供給する流体の配分量を、当該各制御対象モジュールの運転状態に応じて制御する、燃料電池スタックの流体配分方法。
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