JP2008068334A - 研磨パッド - Google Patents

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【課題】 長時間連続使用した場合でも面内均一特性が低下しにくく、研磨速度が変化しにくい研磨パッドを提供する。
【解決手段】 ポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層を有する研磨パッド1において、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、吸水率が1.5%以下、40℃における貯蔵弾性率が600〜3000MPaである無発泡ポリウレタン樹脂からなる平均粒径10〜150μmの中実微小体を0.5〜30重量%含有することを特徴とする研磨パッド。
【選択図】 図1

Description

本発明はレンズ、反射ミラー等の光学材料やシリコンウエハ、ハードディスク用のガラス基板、アルミ基板、及び一般的な金属研磨加工等の高度の表面平坦性を要求される材料の平坦化加工を安定、かつ高い研磨効率で行うことが可能な研磨パッドに関するものである。本発明の研磨パッドは、特にシリコンウエハ並びにその上に酸化物層、金属層等が形成されたデバイスを、さらにこれらの酸化物層や金属層を積層・形成する前に平坦化する工程に好適に使用される。
高度の表面平坦性を要求される材料の代表的なものとしては、半導体集積回路(IC、LSI)を製造するシリコンウエハと呼ばれる単結晶シリコンの円盤があげられる。シリコンウエハは、IC、LSI等の製造工程において、回路形成に使用する各種薄膜の信頼できる半導体接合を形成するために、酸化物層や金属層を積層・形成する各工程において、表面を高精度に平坦に仕上げることが要求される。このような研磨仕上げ工程においては、一般的に研磨パッドはプラテンと呼ばれる回転可能な支持円盤に固着され、半導体ウエハ等の加工物は研磨ヘッドに固着される。そして双方の運動により、プラテンと研磨ヘッドとの間に相対速度を発生させ、さらに砥粒を含む研磨スラリーを研磨パッド上に連続供給することにより、研磨操作が実行される。
研磨パッドの研磨特性としては、研磨対象物の平坦性(プラナリティー)及び面内均一性に優れ、研磨速度が大きいことが要求される。研磨対象物の平坦性、面内均一性については研磨層を高弾性率化することによりある程度は改善できる。また、研磨速度については、気泡を含有する発泡体にしてスラリーの保持量を多くすることにより向上できる。
研磨層が発泡体である研磨パッドとして、アクリルビーズ、スチレンビーズ、又はポリカーバイトビーズなどの中空高分子樹脂ビーズをポリウレタン樹脂中に分散した研磨層を有する研磨パッドが開示されている(特許文献1)。また、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、又はそれらの共重合体からなる中空樹脂粒子を含有する研磨層を有する研磨パッドが開示されている(特許文献2)。
また、イソシアネートプレポリマーを含む第1成分に、樹脂バルーンと、微細気泡ポリウレタン発泡体中に5〜50重量%になるように水酸基を有しないシリコン系ノニオン界面活性剤とを添加し、該第1成分を非反応性気体と攪拌して前記非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡・樹脂バルーン分散液とし、前記気泡・樹脂バルーン分散液に分子量500以下の鎖延長剤を混合して硬化させることを特徴とする微細気泡ポリウレタン発泡体の製造方法が開示されている(特許文献3)。
近年、ウエハエッジ部(ウエハ端部から2〜3mmの領域)における面内均一性の向上が求められている。しかし、従来の研磨パッドは、吸水による研磨特性の変化が大きく、使用するにつれて面内均一特性が低下したり、研磨速度が変化しやすいという問題があった。
特開2002−192456号公報 特開2002−198335号公報 特許第3558273号明細書
本発明は、長時間連続使用した場合でも面内均一特性が低下しにくく、研磨速度が変化しにくい研磨パッドを提供することを目的とする。また、該研磨パッドを用いた半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記の研磨パッドにより前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、ポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層を有する研磨パッドにおいて、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、吸水率が1.5%以下、40℃における貯蔵弾性率が600〜3000MPaである無発泡ポリウレタン樹脂からなる平均粒径10〜150μmの中実微小体を0.5〜30重量%含有することを特徴とする研磨パッド、に関する。
本発明者らは、研磨層中に前記中実微小体を特定量添加することにより、吸水による硬度低下及び寸法変化を抑制することができることを見出した。これにより従来の研磨パッドよりも面内均一特性が低下しにくく、研磨速度が変化しにくい研磨パッドが得られた。
中実微小体の原料である無発泡ポリウレタン樹脂は、吸水率が1.5%以下であることが必要である。吸水率が1.5%を超える場合には、長時間連続使用した際に吸水により研磨層の寸法変化が大きくなるため研磨パッドの面内均一特性が悪化する。
また、中実微小体の原料である無発泡ポリウレタン樹脂は、40℃における貯蔵弾性率が600〜3000MPaであることが必要である。貯蔵弾性率が600MPa未満の場合には、長時間連続使用した際に熱により研磨層の寸法変化が大きくなるため研磨パッドの面内均一特性が悪化し、3000MPaを超える場合にはウエハ表面にスクラッチが発生しやすくなるため好ましくない。なお、40℃における貯蔵弾性率を評価する理由は、通常研磨時には研磨パッド表面の温度が40℃程度まで上昇するため、該温度での中実微小体の物性を評価する必要があるからである。
また、中実微小体の平均粒径は10〜150μmであることが必要である。平均粒径が10μm未満の場合には発泡体中へ均一に分散しにくくなるため、研磨層全域において研磨特性を均一にすることができない。一方、平均粒径が150μmを超える場合にはポリウレタン樹脂発泡体中の気泡径が大きくなったり気泡数が少なくなるため、研磨特性が悪化する。
また、研磨層は、中実微小体を0.5〜30重量%含有することが必要である。中実微小体の含有量が0.5重量%未満の場合には、吸水による硬度低下及び寸法変化を抑制することができない。一方、30重量%を超える場合には、ウレタン化反応が阻害されるため研磨層の物性が低下する。
また本発明は、前記研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法、に関する。
本発明の研磨パッドは、ポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層のみであってもよく、研磨層と他の層(例えばクッション層など)との積層体であってもよい。
ポリウレタン樹脂は耐摩耗性に優れ、原料組成を種々変えることにより所望の物性を有するポリマーを容易に得ることができるため、研磨層の形成材料として好ましい材料である。ポリウレタン樹脂は、イソシアネート成分、ポリオール成分(高分子量ポリオール、低分子量ポリオール等)、及び鎖延長剤からなるものである。
イソシアネート成分としては、ポリウレタンの分野において公知の化合物を特に限定なく使用できる。イソシアネート成分としては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートが挙げられる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。
イソシアネート成分としては、上記ジイソシアネート化合物の他に、3官能以上の多官能ポリイソシアネート化合物も使用可能である。多官能のイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート変性体であるデスモジュールN−3200、N−3300(バイエル社製)や商品名デュラネート(旭化成工業社製)として一連のジイソシアネートアダクト体化合物が市販されている。
上記のイソシアネート成分のうち、芳香族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、及び多官能ポリイソシアネートからなる群より選択される少なくとも2種を併用することが好ましく、特にトルエンジイソシアネートとジシクロへキシルメタンジイソシアネートを併用することが好ましい。
高分子量ポリオールとしては、ポリウレタンの技術分野において、通常用いられるものを挙げることができる。例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエチレングリコール等に代表されるポリエーテルポリオール、ポリブチレンアジペートに代表されるポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカプロラクトンのようなポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応物などで例示されるポリエステルポリカーボネートポリオール、エチレンカーボネートを多価アルコールと反応させ、次いでえられた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させたポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシル化合物とアリールカーボネートとのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中で、特にポリテトラメチレンエーテルグリコールを用いることが好ましい。
高分子量ポリオールの数平均分子量は特に限定されるものではないが、得られるポリウレタン樹脂の弾性特性等の観点から500〜2000であることが好ましい。数平均分子量が500未満であると、これを用いたポリウレタン樹脂は十分な弾性特性を有さず、脆いポリマーとなる。そのためこのポリウレタン樹脂から製造される研磨パッドは硬くなりすぎ、ウエハ表面のスクラッチの原因となる。また、摩耗しやすくなるため、パッド寿命の観点からも好ましくない。一方、数平均分子量が2000を超えると、これを用いたポリウレタン樹脂は軟らかくなりすぎるため、このポリウレタン樹脂から製造される研磨パッドは平坦化特性に劣る傾向にある。
ポリオール成分として上述した高分子量ポリオールの他に、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、テトラメチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、ズルシトール、スクロース、2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、及びトリエタノールアミン等の低分子量ポリオールを併用することができる。また、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、及びジエチレントリアミン等の低分子量ポリアミンを併用することもできる。また、モノエタノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、及びモノプロパノールアミン等のアルコールアミンを併用することもできる。これら低分子量ポリオール、低分子量ポリアミン等は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。低分子量ポリオールや低分子量ポリアミン等の配合量は特に限定されず、製造される研磨パッド(研磨層)に要求される特性により適宜決定されるが、全ポリオール成分の20〜70モル%であることが好ましい。
ポリウレタン樹脂発泡体をプレポリマー法により製造する場合において、プレポリマーの硬化には鎖延長剤を使用する。鎖延長剤は、少なくとも2個以上の活性水素基を有する有機化合物であり、活性水素基としては、水酸基、第1級もしくは第2級アミノ基、チオール基(SH)等が例示できる。具体的には、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(MOCA)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトライソプロピルジフェニルメタン、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、m−キシリレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、及びp−キシリレンジアミン等に例示されるポリアミン類、あるいは、上述した低分子量ポリオールや低分子量ポリアミンを挙げることができる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。
本発明におけるイソシアネート成分、ポリオール成分、及び鎖延長剤の比は、各々の分子量や研磨パッドの所望物性などにより種々変え得る。所望する研磨特性を有する研磨パッドを得るためには、ポリオール成分と鎖延長剤の合計活性水素基(水酸基+アミノ基)数に対するイソシアネート成分のイソシアネート基数は、0.80〜1.20であることが好ましく、さらに好ましくは0.99〜1.15である。イソシアネート基数が前記範囲外の場合には、硬化不良が生じて要求される比重及び硬度が得られず、研磨特性が低下する傾向にある。
本発明で使用する中実微小体は、吸水率が1.5%以下、40℃における貯蔵弾性率が600〜3000MPaである無発泡ポリウレタン樹脂からなる。該物性の無発泡ポリウレタン樹脂は、例えば、イソシアネート基と反応する水酸基以外の親水性基を含有しない疎水性高分子量ポリオール及び前記イソシアネート成分等を用い、公知のウレタン化技術により製造することができる。
水酸基以外の親水性基とは、一般的に酸素、窒素、硫黄などの元素を含む官能基や塩であり、例えば、−NH、−CONH、−NHCONH、−SH、−SOH、−OSOH、−(CHCHO)n −、−COOHなどの官能基、−SOM(M:アルカリ金属)、−OSOM、−COOM、−NRX(R:アルキル基、X:ハロゲン)などの塩が挙げられる。
疎水性高分子量ポリオールとしては、例えばヒドロキシ末端ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリカーボネートポリオール、ポリエステルアミド、フェノールレジンポリオール、エポキシポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等が挙げられる。
前記ポリエステルポリオ−ルとしては、ポリプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペ−ト、ポリカプロラクトンポリオ−ル等が挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、ポリヘキサメチレングリコール(PHMG)、ポリテトラメチレングリコ−ル(PTMG)、ポリプロピレングリコール(PPG)等が挙げられる。
前記ポリエーテルポリカーボネートポリオールとしては、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリプロピレングリコール及び/又はポリテトラメチレングリコール等のジオールとホスゲン、ジアリルカーボネート(例えばジフェニルカーボネート)もしくは環式カーボネート(例えばプロピレンカーボネート)との反応生成物が挙げられる。
前記ポリエステルポリカーボネートポリオールとしては、ポリカプロラクトンポリオール等のポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応生成物、エチレンカーボネ−トを多価アルコールと反応させ、次いでえられた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させてなる生成物などが例示される。
前記疎水性高分子量ポリオールは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、疎水性高分子量ポリオールの数平均分子量は550〜800であることが好ましい。特に、耐加水分解性を有し、機械的強度が優れるポリテトラメチレングリコ−ルを用いることが好ましい。
また、中実微小体は、研磨層を構成するポリウレタン樹脂発泡体と同一の材料から形成されたものであることが好ましい。中実微小体と研磨層を構成するポリウレタン樹脂発泡体とが同一材料から形成されている場合、研磨層全域において研磨特性を均一にすることができる。特に、NCO重量%が9.2〜20%であるイソシアネート末端プレポリマーと鎖延長剤との反応硬化体であることが好ましい。
中実微小体の原料である無発泡ポリウレタン樹脂は、吸水率が1.5%以下であることが必要であり、好ましくは1%以下である。
また、前記無発泡ポリウレタン樹脂は、40℃における貯蔵弾性率が600〜3000MPaであることが必要であり、好ましくは1500〜2000MPaである。
また、前記中実微小体の平均粒径は10〜150μmであることが必要であり、好ましくは40〜130μmである。
ポリウレタン樹脂発泡体は、溶融法、溶液法など公知のウレタン化技術を応用して製造することができるが、コスト、作業環境などを考慮した場合、溶融法で製造することが好ましい。
ポリウレタン樹脂発泡体の製造は、プレポリマー法、ワンショット法のどちらでも可能であるが、事前にイソシアネート成分とポリオール成分からイソシアネート末端プレポリマーを合成しておき、これに鎖延長剤を反応させるプレポリマー法が、得られるポリウレタン樹脂の物理的特性が優れており好適である。
なお、イソシアネート末端プレポリマーは、分子量が800〜5000程度のものが加工性、物理的特性等が優れており好適である。
前記ポリウレタン樹脂発泡体の製造は、イソシアネート基含有化合物を含む第1成分、及び活性水素基含有化合物を含む第2成分を混合して硬化させるものである。プレポリマー法では、イソシアネート末端プレポリマーがイソシアネート基含有化合物となり、鎖延長剤が活性水素基含有化合物となる。ワンショット法では、イソシアネート成分がイソシアネート基含有化合物となり、鎖延長剤及びポリオール成分が活性水素基含有化合物となる。
前記ポリウレタン樹脂発泡体は、機械的発泡法により製造することができる。特に、ポリアルキルシロキサンとポリエーテルの共重合体であるシリコン系界面活性剤を使用した機械的発泡法が好ましい。かかるシリコン系界面活性剤としては、SH−192、L−5340(東レダウコーニングシリコン社製)、B−8465(Gold schmidt社製)等が好適な化合物として例示される。
なお、必要に応じて、酸化防止剤等の安定剤、滑剤、顔料、充填剤、帯電防止剤、その他の添加剤を加えてもよい。
微細気泡タイプのポリウレタン樹脂発泡体を製造する方法の例について以下に説明する。かかるポリウレタン樹脂発泡体の製造方法は、以下の工程を有する。
1)イソシアネート末端プレポリマーの気泡分散液を作製する発泡工程
イソシアネート末端プレポリマーと中実微小体とシリコン系界面活性剤とを混合して第1成分を調製し、該第1成分を非反応性気体の存在下で撹拌し、非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡分散液とする。前記プレポリマーが常温で固体の場合には適宜の温度に予熱し、溶融して使用する。
2)硬化剤(鎖延長剤)混合工程
上記の気泡分散液に鎖延長剤(第2成分)を添加、混合、撹拌して発泡反応液とする。
3)注型工程
上記の発泡反応液を金型に流し込む。
4)硬化工程
金型に流し込まれた発泡反応液を加熱し、反応硬化させる。
中実微小体は、ポリウレタン樹脂発泡体中に0.5〜30重量%になるように第1成分に添加する。中実微小体の添加量は2〜15重量%であることが好ましい。
前記シリコン系界面活性剤は、ポリウレタン樹脂発泡体中に0.05〜10重量%になるように第1成分に添加することが好ましく、より好ましくは0.5〜5重量%である。シリコン系界面活性剤の量が0.05重量%未満の場合には、微細気泡の発泡体が得にくい傾向にある。一方、10重量%を越える場合には、シリコン系界面活性剤の可塑効果により高硬度のポリウレタン樹脂発泡体を得にくい傾向にある。
前記微細気泡を形成するために使用される非反応性気体としては、可燃性でないものが好ましく、具体的には窒素、酸素、炭酸ガス、ヘリウムやアルゴン等の希ガスやこれらの混合気体が例示され、乾燥して水分を除去した空気の使用がコスト的にも最も好ましい。
非反応性気体を微細気泡状にして第1成分に分散させる撹拌装置としては、公知の撹拌装置は特に限定なく使用可能であり、具体的にはホモジナイザー、ディゾルバー、2軸遊星型ミキサー(プラネタリーミキサー)等が例示される。撹拌装置の撹拌翼の形状も特に限定されないが、ホイッパー型の撹拌翼の使用にて微細気泡が得られ好ましい。
なお、発泡工程において気泡分散液を作成する撹拌と、混合工程における鎖延長剤を添加して混合する撹拌は、異なる撹拌装置を使用することも好ましい態様である。特に混合工程における撹拌は気泡を形成する撹拌でなくてもよく、大きな気泡を巻き込まない撹拌装置の使用が好ましい。このような撹拌装置としては、遊星型ミキサーが好適である。発泡工程と混合工程の撹拌装置を同一の撹拌装置を使用しても支障はなく、必要に応じて撹拌翼の回転速度を調整する等の撹拌条件の調整を行って使用することも好適である。
ポリウレタン樹脂発泡体の製造方法においては、発泡反応液を型に流し込んで流動しなくなるまで反応した発泡体を、加熱、ポストキュアすることは、発泡体の物理的特性を向上させる効果があり、極めて好適である。金型に発泡反応液を流し込んで直ちに加熱オーブン中に入れてポストキュアを行う条件としてもよく、そのような条件下でもすぐに反応成分に熱が伝達されないので、気泡径が大きくなることはない。硬化反応は、常圧で行うと気泡形状が安定するため好ましい。
ポリウレタン樹脂発泡体において、第3級アミン系等の公知のポリウレタン反応を促進する触媒を使用してもかまわない。触媒の種類、添加量は、混合工程後、所定形状の型に流し込む流動時間を考慮して選択する。
ポリウレタン樹脂発泡体の製造は、各成分を計量して容器に投入し、撹拌するバッチ方式であっても、また撹拌装置に各成分と非反応性気体を連続して供給して撹拌し、気泡分散液を送り出して成形品を製造する連続生産方式であってもよい。
また、ポリウレタン樹脂発泡体の原料となるプレポリマーを反応容器に入れ、その後鎖延長剤を投入、撹拌後、所定の大きさの注型に流し込みブロックを作製し、そのブロックを鉋状、あるいはバンドソー状のスライサーを用いてスライスする方法、又は前述の注型の段階で、薄いシート状にしても良い。また、原料となる樹脂を溶解し、Tダイから押し出し成形して直接シート状のポリウレタン樹脂発泡体を得ても良い。
本発明のポリウレタン樹脂発泡体の平均気泡径は、10〜60μm程度であり、好ましくは20〜50μmである。この範囲から逸脱する場合は、長時間連続使用した際に研磨速度が低下しやすくなったり、研磨後の被研磨材(ウエハ)のプラナリティ(平坦性)が低下する傾向にある。
本発明のポリウレタン樹脂発泡体の比重は、0.5〜1.0であることが好ましい。比重が0.5未満の場合、研磨層の表面強度が低下し、被研磨材のプラナリティが低下する傾向にある。また、1.0より大きい場合は、プラナリティは良好であるが、研磨速度が低下する傾向にある。
本発明のポリウレタン樹脂発泡体の硬度は、アスカーD硬度計にて、45〜70度であることが好ましい。アスカーD硬度が45度未満の場合には、被研磨材のプラナリティが低下し、また、70度より大きい場合は、プラナリティは良好であるが、被研磨材のユニフォーミティ(均一性)が低下する傾向にある。
研磨層の被研磨材と接触する研磨表面は、スラリーを保持・更新するための凹凸構造を有することが好ましい。発泡体からなる研磨層は、研磨表面に多くの開口を有し、スラリーを保持・更新する働きを持っているが、研磨表面に凹凸構造を形成することにより、スラリーの保持と更新をさらに効率よく行うことができ、また被研磨材との吸着による被研磨材の破壊を防ぐことができる。凹凸構造は、スラリーを保持・更新する形状であれば特に限定されるものではなく、例えば、XY格子溝、同心円状溝、貫通孔、貫通していない穴、多角柱、円柱、螺旋状溝、偏心円状溝、放射状溝、及びこれらの溝を組み合わせたものが挙げられる。また、これらの凹凸構造は規則性のあるものが一般的であるが、スラリーの保持・更新性を望ましいものにするため、ある範囲ごとに溝ピッチ、溝幅、溝深さ等を変化させることも可能である。
前記凹凸構造の作製方法は特に限定されるものではないが、例えば、所定サイズのバイトのような治具を用い機械切削する方法、所定の表面形状を有した金型に樹脂を流しこみ、硬化させることにより作製する方法、所定の表面形状を有したプレス板で樹脂をプレスし作製する方法、フォトリソグラフィを用いて作製する方法、印刷手法を用いて作製する方法、炭酸ガスレーザーなどを用いたレーザー光による作製方法などが挙げられる。
研磨層の厚みは特に限定されるものではないが、通常0.8〜4mm程度であり、1.0〜2.5mmであることが好ましい。
前記厚みの研磨層を作製する方法としては、前記微細発泡体のブロックをバンドソー方式やカンナ方式のスライサーを用いて所定厚みにする方法、所定厚みのキャビティーを持った金型に樹脂を流し込み硬化させる方法、及びコーティング技術やシート成形技術を用いた方法などが挙げられる。
本発明の研磨パッドは、前記研磨層とクッションシートとを貼り合わせたものであってもよい。
前記クッションシート(クッション層)は、研磨層の特性を補うものである。クッションシートは、CMPにおいて、トレードオフの関係にあるプラナリティとユニフォーミティの両者を両立させるために必要なものである。プラナリティとは、パターン形成時に発生する微小凹凸のある被研磨材を研磨した時のパターン部の平坦性をいい、ユニフォーミティとは、被研磨材全体の均一性をいう。研磨層の特性によって、プラナリティを改善し、クッションシートの特性によってユニフォーミティを改善する。本発明の研磨パッドにおいては、クッションシートは研磨層より柔らかいものを用いることが好ましい。
前記クッションシートとしては、例えば、ポリエステル不織布、ナイロン不織布、アクリル不織布などの繊維不織布やポリウレタンを含浸したポリエステル不織布のような樹脂含浸不織布、ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォームなどの高分子樹脂発泡体、ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどのゴム性樹脂、感光性樹脂などが挙げられる。
研磨層とクッションシートとを貼り合わせる手段としては、例えば、研磨層とクッションシートとを両面テープで挟みプレスする方法が挙げられる。
前記両面テープは、不織布やフィルム等の基材の両面に接着層を設けた一般的な構成を有するものである。クッションシートへのスラリーの浸透等を防ぐことを考慮すると、基材にフィルムを用いることが好ましい。また、接着層の組成としては、例えば、ゴム系接着剤やアクリル系接着剤等が挙げられる。金属イオンの含有量を考慮すると、アクリル系接着剤は、金属イオン含有量が少ないため好ましい。また、研磨層とクッションシートは組成が異なることもあるため、両面テープの各接着層の組成を異なるものとし、各層の接着力を適正化することも可能である。
本発明の研磨パッドは、プラテンと接着する面に両面テープが設けられていてもよい。該両面テープとしては、上述と同様に基材の両面に接着層を設けた一般的な構成を有するものを用いることができる。基材としては、例えば不織布やフィルム等が挙げられる。研磨パッドの使用後のプラテンからの剥離を考慮すれば、基材にフィルムを用いることが好ましい。また、接着層の組成としては、例えば、ゴム系接着剤やアクリル系接着剤等が挙げられる。金属イオンの含有量を考慮すると、アクリル系接着剤は、金属イオン含有量が少ないため好ましい。
半導体デバイスは、前記研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を経て製造される。半導体ウエハとは、一般にシリコンウエハ上に配線金属及び酸化膜を積層したものである。半導体ウエハの研磨方法、研磨装置は特に制限されず、例えば、図1に示すように研磨パッド(研磨層)1を支持する研磨定盤2と、半導体ウエハ4を支持する支持台(ポリシングヘッド)5とウエハへの均一加圧を行うためのバッキング材と、研磨剤3の供給機構を備えた研磨装置などを用いて行われる。研磨パッド1は、例えば、両面テープで貼り付けることにより、研磨定盤2に装着される。研磨定盤2と支持台5とは、それぞれに支持された研磨パッド1と半導体ウエハ4が対向するように配置され、それぞれに回転軸6、7を備えている。また、支持台5側には、半導体ウエハ4を研磨パッド1に押し付けるための加圧機構が設けてある。研磨に際しては、研磨定盤2と支持台5とを回転させつつ半導体ウエハ4を研磨パッド1に押し付け、スラリーを供給しながら研磨を行う。スラリーの流量、研磨荷重、研磨定盤回転数、及びウエハ回転数は特に制限されず、適宜調整して行う。
これにより半導体ウエハ4の表面の突出した部分が除去されて平坦状に研磨される。その後、ダイシング、ボンディング、パッケージング等することにより半導体デバイスが製造される。半導体デバイスは、演算処理装置やメモリー等に用いられる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[測定、評価方法]
(無発泡ポリウレタン樹脂の吸水率の測定)
JIS K7312−1996に準拠して行った。作製した無発泡ポリウレタン樹脂シートを幅20mm×長さ50mm×厚み1.27mmの大きさに切り出したものをサンプルとした。該サンプルを25℃の蒸留水中に24時間浸漬し、浸漬前後の重さを下記式に代入して吸水率を算出した。
吸水率(%)=〔(浸漬後の重さ−浸漬前の重さ)/浸漬前の重さ〕×100
(無発泡ポリウレタン樹脂の貯蔵弾性率の測定)
動的粘弾性測定装置(METTLER TOLEDO社製、DMA861e)を用いて下記測定条件で作製した無発泡ポリウレタン樹脂シートの40℃における貯蔵弾性率(MPa)を測定した。
測定条件
周波数:1Hz
温度:−60〜150℃
昇温速度:2.5℃/min
制御荷重:3N
(中実微小体の平均粒径の測定)
中実微小体の平均粒径は、粒度分布測定装置(島津製作所社製、SALD−2000A)を用いて下記条件で測定した。そして、算出された平均値を平均粒径とした。
測定条件
モード:ドライ測定
吸光度範囲:0.200
屈折率:1.7〜0.2i
積算回数:64
(平均気泡径の測定)
作製したポリウレタン樹脂発泡体を厚み1mm以下になるべく薄くミクロトームカッターで平行に切り出したものを測定用試料とした。試料表面を走査型電子顕微鏡(日立サイエンスシステムズ社製、S−3500N)で100倍にて撮影した。そして、画像解析ソフト(MITANIコーポレーション社製、WIN−ROOF)を用いて、任意範囲の全気泡の円相当径を測定し、その測定値から平均気泡径を算出した。
(比重測定)
JIS Z8807−1976に準拠して行った。作製したポリウレタン樹脂発泡体を4cm×8.5cmの短冊状(厚み:任意)に切り出したものを比重測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定には比重計(ザルトリウス社製)を用い、比重を測定した。
(硬度測定)
JIS K6253−1997に準拠して行った。作製したポリウレタン樹脂発泡体を2cm×2cm(厚み:任意)の大きさに切り出したものを硬度測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定時には、試料を重ね合わせ、厚み6mm以上とした。硬度計(高分子計器社製、アスカーD型硬度計)を用い、硬度を測定した。
(吸水時の寸法変化率の測定)
JIS K7312に準拠して行った。作製したポリウレタン樹脂発泡体を幅20mm×長さ50mm×厚み1.27mmの大きさに切り出したものをサンプルとした。該サンプルを25℃の蒸留水中に120時間浸漬し、浸漬前後の長さを下記式に代入して寸法変化率を算出した。
寸法変化率(%)=〔(浸漬後の長さ−浸漬前の長さ)/浸漬前の長さ〕×100
(研磨特性の評価)
研磨装置としてSPP600S(岡本工作機械社製)を用い、作製した研磨パッドを用いて、研磨特性の評価を行った。研磨速度は、8インチのシリコンウエハに熱酸化膜を1μm製膜したものを約0.5μm研磨して、このときの時間から算出した。この操作を繰り返し、30分間連続研磨後の研磨速度を表1に示す。また、作製した研磨パッドの研磨層を純水に120時間接触させ、その後上記と同様の方法で研磨速度を測定した。酸化膜の膜厚測定には、干渉式膜厚測定装置(大塚電子社製)を用いた。研磨条件としては、スラリーとして、シリカスラリー(SS12 キャボット社製)を研磨中に流量150ml/min添加した。研磨荷重としては350g/cm、研磨定盤回転数35rpm、ウエハ回転数30rpmとした。
面内均一性は、8インチシリコンウエハに熱酸化膜が1μm堆積したものを用いて上記研磨条件にて熱酸化膜が0.5μmになるまで研磨を行い、図2に示すようにウエハ端部から2mmの位置を含む所定位置29点の研磨前後の膜厚測定値から研磨速度最大値と研磨速度最小値を求め、その値を下記式に代入することにより評価した。この操作を繰り返し、30分間連続研磨後の面内均一性を表1に示す。また、作製した研磨パッドの研磨層を純水に120時間接触させ、その後上記と同様の方法で面内均一性を評価した。なお、面内均一性の値が小さいほどウエハ表面の均一性が高いことを表す。
面内均一性(%)={(研磨速度最大値−研磨速度最小値)/(研磨速度最大値+研磨速度最小値)}×100
製造例1
容器にトルエンジイソシアネート(2,4−体/2,6−体=80/20の混合物)37.3重量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート16.8重量部、数平均分子量650のポリテトラメチレンエーテルグリコール41.6重量部、及び1,3−ブタンジオール4.2重量部を入れ、100℃で3時間反応させてイソシアネート末端プレポリマー(NCO重量%:14%)を得た。60℃に温度調整した前記イソシアネート末端プレポリマー100重量部、及び120℃で溶融した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル社製、イハラキュアミンMT)42重量部を混合し反応させた。その後、100℃で20時間キュアを行って無発泡ポリウレタン樹脂シートaを作製した。無発泡ポリウレタン樹脂シートaは、吸水率が0.8%、40℃における貯蔵弾性率が1988MPaであった。
無発泡ポリウレタン樹脂シートaをカッターで1×1mm程度にカットして得られた無発泡ポリウレタンチップを、超遠心粉砕機(Retsch社製、ZM100)及びスクリーンメッシュサイズ80μmを使用して粉砕して中実微小体A(平均粒径45μm)を作製した。
製造例2
無発泡ポリウレタン樹脂シートaをカッターで1×1mm程度にカットして得られた無発泡ポリウレタンチップを、超遠心粉砕機(Retsch社製、ZM100)及びスクリーンメッシュサイズ250μmを使用して粉砕して中実微小体B(平均粒径123μm)を作製した。
製造例3
容器にトルエンジイソシアネート(2,4−体/2,6−体=80/20の混合物)38.1重量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート17.2重量部、数平均分子量600のポリエチレングリコール39重量部、及びジエチレングリコール5.4重量部を入れ、100℃で3時間反応させてイソシアネート末端プレポリマー(NCO重量%:13.8%)を得た。60℃に温度調整した前記イソシアネート末端プレポリマー100重量部、及び120℃で溶融した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル社製、イハラキュアミンMT)42重量部を混合し反応させた。その後、100℃で20時間キュアを行って無発泡ポリウレタン樹脂シートbを作製した。無発泡ポリウレタン樹脂シートbは、吸水率が3.1%、40℃における貯蔵弾性率が1830MPaであった。
無発泡ポリウレタン樹脂シートbをカッターで1×1mm程度にカットして得られた無発泡ポリウレタンチップを、超遠心粉砕機(Retsch社製、ZM100)及びスクリーンメッシュサイズ250μmを使用して粉砕して中実微小体C(平均粒径175μm)を作製した。
実施例1
反応容器にポリエーテル系イソシアネート末端プレポリマー(ユニロイヤル社製、アジプレンL−325)26重量部、前記中実微小体A1重量部、及びシリコン系界面活性剤(東レダウコーニングシリコーン社製、SH−192)1重量部を加えて混合し、80℃に調整して減圧脱泡した。その後、撹拌翼を用いて、回転数900rpmで反応系内に気泡を取り込むように激しく約4分間撹拌を行った。そこへ予め120℃で溶融した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル社製、イハラキュアミンMT)6.8重量部を添加した。該混合液を約1分間撹拌した後、パン型のオープンモールド(注型容器)へ流し込んだ。この混合液の流動性がなくなった時点でオーブン内に入れ、110℃で6時間ポストキュアを行い、ポリウレタン樹脂発泡体ブロック(中実微小体Aの含有率:2.87重量%)を得た。
バンドソータイプのスライサー(フェッケン社製)を使用して該ポリウレタン樹脂発泡体ブロックをスライスし、ポリウレタン樹脂発泡体シートを得た。次に、バフ機(アミテック社製)を使用して、厚さ1.27mmになるまで該シートの表面バフ処理をし、厚み精度を整えたシートとした。このバフ処理をしたシートを直径60cmの大きさで打ち抜き、溝加工機を用いて表面に溝幅0.25mm、溝ピッチ1.50mm、溝深さ0.40mmの同心円状の溝加工を行い、研磨層を得た。この研磨層の溝加工面と反対側の面にラミ機を使用して、両面テープ(積水化学工業社製、ダブルタックテープ)を貼りつけた。更に、コロナ処理をしたクッションシート(東レ社製、ポリエチレンフォーム、トーレペフ、厚み0.8mm)の表面をバフ処理し、それをラミ機を使用して前記両面テープに貼り合わせた。さらに、クッションシートの他面にラミ機を使用して両面テープを貼り合わせて研磨パッドを作製した。
実施例2
実施例1において、中実微小体Aの添加量を1重量部から5重量部に変更した以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。中実微小体Aの含有率は12.89重量%である。
実施例3
実施例1において、中実微小体A1重量部の代わりに中実微小体B1重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。中実微小体Bの含有率は2.87重量%である。
比較例1
実施例1において、中実微小体A1重量部の代わりに中実微小体C1重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。中実微小体Cの含有率は2.87重量%である。
比較例2
実施例1において、中実微小体A1重量部の代わりに水溶性高分子であるβ−シクロデキストリン粉末(ナカライテスク社製)1重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。β−シクロデキストリンの含有率は2.87重量%である。
比較例3
実施例1において、中実微小体A1重量部の代わりに樹脂バルーン(日本フィライト社製、エクスパンセル551D)0.5重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。樹脂バルーンの含有率は1.45重量%である。
Figure 2008068334
表1の結果より、本発明の研磨パッドは、長時間連続使用した場合でも面内均一特性が低下しにくく、研磨速度が変化しにくいことがわかる。
CMP研磨で使用する研磨装置の一例を示す概略構成図 ウエハ上の膜厚測定位置29点を示す概略図
符号の説明
1:研磨パッド(研磨層)
2:研磨定盤
3:研磨剤(スラリー)
4:被研磨材(半導体ウエハ)
5:支持台(ポリシングヘッド)
6、7:回転軸

Claims (2)

  1. ポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層を有する研磨パッドにおいて、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、吸水率が1.5%以下、40℃における貯蔵弾性率が600〜3000MPaである無発泡ポリウレタン樹脂からなる平均粒径10〜150μmの中実微小体を0.5〜30重量%含有することを特徴とする研磨パッド。
  2. 請求項1記載の研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
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