JP2008066578A - 結像光学系の設計方法、結像光学系、露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

結像光学系の設計方法、結像光学系、露光装置及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】環境変化に対する光学性能の変化を低減することができる結像光学系の設計方法を提供する。
【解決手段】第1の焦点距離f1を有する第1のレンズ群と、第2の焦点距離f2を有する第2のレンズ群とを有し、物体面のパターンの像を像面上に結像する結像光学系の設計方法であって、結像光学系が配置される環境が、真空雰囲気から大気雰囲気又は大気雰囲気から真空雰囲気に環境変化した場合において、第1の焦点距離f1と第2の焦点距離f2との比f1/f2に応じて生じるピント位置差Δd1を、a1及びb1を定数としてΔd1=a1・(f1/f2)+b1と定義したときに、定数a1及びb1を求めるステップと、環境変化によるピント位置差の許容値をΔdT1として、第1の焦点距離f1と第2の焦点距離f2との比f1/f2を、f1/f2=(ΔdT1−b1)/a1に基づいて決定するステップとを有することを特徴とする設計方法を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般には、光学系に係り、特に、半導体デバイス用のウェハ、液晶表示素子用のガラスプレートなどの被処理体を露光する露光装置において、真空雰囲気に配置される光学系に関する。本発明は、露光光として紫外光や極端紫外線(EUV:extreme ultraviolet)光を利用する露光装置に用いられる検出光学系に好適である。
フォトリソグラフィー(焼き付け)技術を用いて微細な半導体素子を製造する際に、マスク(レチクル)に描画されたパターンを投影光学系によってウェハ等に投影して回路パターンを転写する投影露光装置が従来から使用されている。
投影露光装置で転写できる最小の寸法(解像度)は、露光に用いる光の波長に比例し、投影光学系の開口数(NA)に反比例する。従って、波長を短くすればするほど、解像度はよくなる。このため、近年の半導体素子の微細化への要求に伴い露光光の短波長化が進められている。例えば、超高圧水銀ランプ(i線(波長約365nm))、KrFエキシマレーザー(波長約248nm)、ArFエキシマレーザー(波長約193nm)と用いられる紫外光の波長は短くなってきた。
しかし、半導体素子は急速に微細化しており、紫外光を用いたリソグラフィーでは限界がある。そこで、42nm以下の非常に微細な回路パターンを効率よく転写するために、紫外光よりも更に波長が短い、波長10nm乃至15nm程度のEUV光を用いた投影露光装置(以下、「EUV露光装置」と称する。)が開発されている。
露光光の短波長化が進むと物質による光の吸収が非常に大きくなるため、可視光や紫外光で用いられるような光の屈折を利用した屈折素子、即ち、レンズを用いることは難しい。更に、EUV光の波長領域では使用できる硝材が存在しなくなり、光の反射を利用した反射素子、即ち、ミラーのみで光学系を構成する反射型光学系が用いられる。
また、EUV光は、大気雰囲気では吸収されやすく、減衰してしまうため、真空雰囲気での使用が必須となっている。そこで、EUV露光装置は、少なくともEUV光が通る光路(照明光学系や投影光学系など)を、真空雰囲気を維持する真空チャンバーに収納し、EUV光を減衰させることなく使用している。
但し、EUV光を使用しないアライメント光学系やフォーカス位置検出系は、真空雰囲気と大気雰囲気とを隔離するガラス(ビューイングウィンドウ)を介して、構成要素の一部を大気雰囲気に配置することができる(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、真空雰囲気では動作不良を生じたり、汚染物質を発生させてしまうために真空雰囲気に配置することができない構成要素(計測光光源、撮像素子及び電気回路等)を大気雰囲気に配置している。
一方、アライメント検出系やフォーカス位置検出系の光学系の全て、或いは、一部は、真空雰囲気に配置される。これらの光学系は、大気雰囲気から真空雰囲気に環境が変化した場合、かかる環境の変化に応じて屈折率も変化するため、光学性能が変化してしまうという問題を生じる。例えば、波長820nmの光に対して、真空雰囲気での屈折率を1.00000とすると、大気雰囲気での屈折率は1.00027となる。かかる屈折率の変化が、光学系の光学性能の変化に影響を及ぼすことになる。ここで、光学性能とは、ピント位置、結像倍率及び波面収差である。
真空雰囲気に配置される光学系は、一般には、大気雰囲気において組み立て及び調整される。具体的には、環境変化の影響による光学性能の変化、例えば、結像位置の変化量を予め求めておき、かかる変化を考慮して大気雰囲気にて調整する。しかし、光学系の組み立て及び調整の誤差、又は、光学部材の加工誤差(レンズの曲率半径、厚さ、ガラスの光学定数のばらつき)等の影響によって、結像位置が予め求めた変化量だけ変化するとは限らない。従って、真空環境でのアライメント検出系又はフォーカス位置検出系の光学性能が著しく劣化する懸念がある。換言すれば、環境の変化に応じて光学性能が大きく変化すると、高精度な検出が行えなくなる。そこで、環境変化に伴う光学性能の変化(結像位置の変化量)が少ない光学系が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−217191号公報 特開平11−271604号公報
しかしながら、特許文献2は、環境変化に対する光学性能の変化の少ない光学系を開示しているが、物体距離が無限遠の光学系を開示しているのみで、有限の物体距離の光学系(光学配置)については開示していない。例えば、特許文献2の光学系を用いて環境変化の影響を受けにくい光学系を構成し、有限距離にある物体像を結像することを考える。この場合、特許文献2の光学系を2組用意し、各光学系の無限物体側を互いに向かい合わせて配置する必要がある。更に、それぞれの光学系を、環境変化の影響を受けないように設計する必要がある。また、光学系の全長が長くなること、及び、レンズの枚数が増加する等の不都合を生じてしまう。
また、光学系を調整するための真空チャンバーを設け、真空雰囲気での光学性能の変化(結像位置の変化量)を測定し、かかる測定結果に基づいて大気雰囲気で調整することも考えられる。しかし、時間及びコストがかかることに加えて、調整のための設備が複雑化するという問題を生じてしまう。
そこで、本発明は、簡易な構成でありながら、環境変化に対する光学性能の変化を低減することができる結像光学系の設計方法を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての設計方法は、第1の焦点距離f1を有する第1のレンズ群と、第2の焦点距離f2を有する第2のレンズ群とを有し、物体面のパターンの像を像面上に結像する結像光学系の設計方法であって、前記結像光学系が配置される環境が、真空雰囲気から大気雰囲気に、又は、大気雰囲気から真空雰囲気に環境変化した場合において、前記第1の焦点距離f1と前記第2の焦点距離f2との比f1/f2に応じて生じるピント位置差Δd1を、a1及びb1を定数としてΔd1=a1・(f1/f2)+b1と定義したときに、前記定数a1及びb1を求めるステップと、前記環境変化によるピント位置差の許容値をΔdT1として、前記第1の焦点距離f1と前記第2の焦点距離f2との比f1/f2を、f1/f2=(ΔdT1−b1)/a1に基づいて決定するステップとを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としての設計方法は、第1の焦点距離f1を有すると共に、第1の屈折率n1の硝材からなる第1のレンズ群と、第2の焦点距離f2を有すると共に、第2の屈折率n2の硝材からなる第2のレンズ群とを有し、物体面のパターンの像を像面上に結像する結像光学系の設計方法であって、前記結像光学系が配置される環境が、真空雰囲気から大気雰囲気に、又は、大気雰囲気から真空雰囲気に環境変化した場合において、前記第1の屈折率n1と前記第2の屈折率n2との差Δnに応じて生じるピント位置差Δd2を、a2及びb2を定数としてΔd2=a2・Δn+b2と定義したときに、前記定数a2及びb2を求めるステップと、前記環境変化によるピント位置差の許容値をΔdT2として、前記第1の屈折率n1の硝材及び前記第2の屈折率n2の硝材を、Δn=(ΔdT2−b2)/a2に基づいて決定するステップとを有することを特徴とする。
本発明の更に別の側面としての結像光学系は、物体面のパターンの像を像面上に結像する結像光学系であって、第1の焦点距離f1を有する第1のレンズ群と、第2の焦点距離f2を有する第2のレンズ群とを有し、前記結像光学系が配置される環境が、真空雰囲気から大気雰囲気に、又は、大気雰囲気から真空雰囲気に環境変化した場合において、前記第1の焦点距離f1と前記第2の焦点距離f2との比f1/f2に応じて生じるピント位置差Δd1を、a1及びb1を定数としてΔd1=a1・(f1/f2)+b1と定義し、前記第1の焦点距離f1と前記第2の焦点距離f2との比f1/f2は、前記環境変化によるピント位置差の許容値をΔdT1とすると、f1/f2=(ΔdT1−b1)/a1に基づいて決定されることを特徴とする。
本発明の更に別の側面としての結像光学系は、物体面のパターンの像を像面上に結像する結像光学系であって、第1の焦点距離f1を有すると共に、第1の屈折率n1の硝材からなる第1のレンズ群と、第2の焦点距離f2を有すると共に、第2の屈折率n2の硝材からなる第2のレンズ群とを有し、前記結像光学系が配置される環境が、真空雰囲気から大気雰囲気に、又は、大気雰囲気から真空雰囲気に環境変化した場合において、前記第1の屈折率n1と前記第2の屈折率n2との差Δnに応じて生じるピント位置差Δd2を、a2及びb2を定数としてΔd2=a2・Δn+b2と定義し、前記第1の屈折率n1の硝材及び前記第2の屈折率n2の硝材は、前記環境変化によるピント位置差の許容値をΔdT2とすると、Δn=(ΔdT2−b2)/a2を満足する特徴とする。
本発明の更に別の側面としての結像光学系は、上述の設計方法によって設計されたことを特徴とする。
本発明の更に別の側面としての露光装置は、光源からの光を用いてマスクを照明し、前記マスクのパターンを被処理体に露光する露光装置であって、前記被処理体のフォーカス位置を検出する検出光学系を有し、前記検出光学系は、上述の結像光学系を含むことを特徴とする。
本発明の更に別の側面としての露光装置は、光源からの光を用いてマスクを照明し、前記マスクのパターンを被処理体に露光する露光装置であって、前記マスクと前記被処理体との相対位置を検出する検出光学系を有し、前記検出光学系は、上述の結像光学系を含むことを特徴とする。
本発明の更に別の側面としての露光装置は、光源からの光を用いてマスクを照明し、前記マスクのパターンを被処理体に露光する露光装置であって、前記被処理体のフォーカス位置を検出する第1の検出光学系と、前記マスクと前記被処理体との相対位置を検出する第2の検出光学系とを有し、前記第1の検出光学系及び前記第2の検出光学系のうち少なくとも一方は、上述の結像光学系を含むことを特徴とする。
本発明の更に別の側面としてのデバイス製造方法は、上述の露光装置を用いて被処理体を露光するステップと、露光された前記被処理体を現像するステップとを有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、簡易な構成でありながら、環境変化に対する光学性能の変化を低減することができる結像光学系の設計方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の一側面としての物体上のパターンを像面上に結像する結像光学系及びかかる結像光学系の設計方法について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。また、本出願において、「レンズ群」は、複数のレンズだけではなく、1つのみのレンズも含む表現とする。
まず、図12を参照して、結像光学系1000の配置されている環境が、大気雰囲気から真空雰囲気、或いは、真空雰囲気から大気雰囲気に変化した場合の結像位置の変化について説明する。以下、光学系の配置されている環境が、大気雰囲気から真空雰囲気、或いは、真空雰囲気から大気雰囲気に変化した場合を、環境変化と称する。ここで、図12は、結像光学系1000の環境変化に対する結像位置の変化を説明するための図であって、図12(a)は真空雰囲気での結像関係を、図12(b)は大気雰囲気での結像関係を示している。
結像光学系1000における空間部分(即ち、レンズ群の存在しない空間)の大気雰囲気での屈折率nairは、真空雰囲気での屈折率nvacを1.00000とすると、1.00027である。結像光学系1000は、図12に示すように、焦点距離fを有するレンズ群1100で構成される。
結像光学系1000の配置されている環境が、真空雰囲気から大気雰囲気に、又は、大気雰囲気から真空雰囲気に変化した(即ち、環境変化が生じた)場合、上述したように、結像光学系1000の空間部分の屈折率が変化する。従って、結像光学系1000の最終結像面の位置は、真空雰囲気と大気雰囲気との間で変化してしまう(即ち、変化量(ピント位置差)d3を生じる)。
一方、本発明の結像光学系100は、図1に示すように、環境変化に対する最終結像面の位置の変化量d3を極めて小さい値(若しくは、0)に抑えることができる。図1は、本発明の結像光学系100の構成を示す概略断面図である。図1では、真空雰囲気での光路を実線で、大気雰囲気での光路を破線で示している。また、結像光学系100は、物体面OSからの光(即ち、物体面OSのパターンの像)を像面ISに結像する。
ここで、結像光学系100が、変化量(ピント位置差)d3を極めて小さい値に抑えることができる理由について説明する。結像光学系100における空間部分(即ち、レンズ群の存在しない空間)の大気雰囲気での屈折率nairは、真空雰囲気での屈折率nvacを1.00000とすると、1.00027である。結像光学系100は、図1に示すように、物体面OSに近い位置に配置された第1の焦点距離f1を有する第1のレンズ群110と、像面ISに近い位置に配置された第2の焦点距離f2を有する第2のレンズ群120とから構成される。第1のレンズ群110及び第2のレンズ群120は、両レンズ群の主点間隔距離eをおいて配置されており、結像光学系100の焦点距離fは、以下の数式1で表される。
結像光学系100において、物体面OSのパターンの像は、第1のレンズ群110及び第2のレンズ群120によってリレーされ(以下の数式2及び3参照)、最終的に像面ISに結像される。まず、第1のレンズ群110のみの存在を考えると、物体面OSのパターンの像は、図2(a)に示すように、位置P1に結像される。そして、位置P1に結像された像は、図2(b)に示すように、第2のレンズ像120によって、像面ISに結像する。図2は、結像光学系100の環境変化に対する結像位置の変化を説明するための図である。ここで、第1のレンズ群110による結像式は、以下の数式2で表され、第2のレンズ群120による結像式は、以下の数式3で表される。但し、物体面OSから第1のレンズ群110までの距離をa、第1のレンズ群110から位置P1までの距離をbとする。また、第2のレンズ群120から像面ISまでの距離をc、第1のレンズ群110と第2のレンズ群120との距離(主点間隔距離)をeとする。
第1のレンズ群110による結像位置(位置P1)、或いは、第2のレンズ群120による結像位置(像面IS)が環境変化によって変化した場合、数式2及び3は、以下の数式4及び5で表される。
なお、数式4及び5におけるf1’、f2’、b’、c’、e’は、環境変化によって変化した焦点距離、物体距離、像距離、主点間隔距離である。
結像光学系100は、環境変化が生じた場合に、第1のレンズ群110による結像位置(位置P1)でのピント位置差ΔP1と第2のレンズ群120による結像位置(像面IS)でのピント位置差d3との関係が以下の数式6を満たすように、構成される。更に、結像光学系100は、環境変化によって変化する結像位置の方向が互いに異なる第1のレンズ群110及び第2のレンズ群120で構成される。即ち、結像光学系100は、環境変化が生じた場合に、第1のレンズ群110によるピント(結像)位置のずれる方向と第2のレンズ群120によるピント(結像)位置のずれる方向とが互いに打ち消しあうように構成される。また、結像光学系100は、最終的にピント位置差d3が極めて小さい値(若しくは、0)になるように、第1のレンズ群110の第1の焦点距離f1及び第2のレンズ群120の第2の焦点距離f2が最適化されている。
図3は、第1のレンズ群110の第1の焦点距離f1及び第2のレンズ群120の第2の焦点距離f2の最適化(環境変化による結像位置の変化を極めて小さい値(若しくは、0)にする)を説明するために定義した光学系を示す概略断面図である。
図3に示す光学系は、第1のレンズ群110としての第1の焦点距離f1を有する凸レンズ110Aと、第2のレンズ群120としての第2の焦点距離f2を有する凹レンズ120Aとで構成される。凸レンズ110A及び凹レンズ120Aは、理想レンズ(収差のないレンズ)とし、主点間隔距離はeである。
図3に示す光学系において、凸レンズ110Aの硝材の屈折率(第1の屈折率)n1を1.8901、凹レンズ120Aの硝材の屈折率(第2の屈折率)を1.4351とし、各レンズの曲率r1及びr2を以下の数式7及び8から求める。なお、屈折率n1及びn2は、波長820nmの光に対する値である。また、n’は、真空雰囲気での屈折率1.00000を表す。
また、凸レンズ110A及び凹レンズ120Aのレンズデータを光学シミュレータCODEV(ORA社)に入力し、環境変化の前後におけるピント位置差を求めた。ここで、図3に示す光学系において、像面ISに最も近いレンズ面から真空雰囲気での結像位置までの距離をdvac、像面ISに最も近いレンズ面から大気雰囲気での結像位置までの距離をdairとする。そして、環境変化による結像位置のずれ量(ピント位置差d3)を、d3=dvac−dairと定義する。
以下、図3、図4及び図5を参照して、環境変化による結像位置の変化が極めて小さい光学系(即ち、結像光学系100)の設計方法について説明する。図4は、本発明の一側面としての結像光学系の設計方法を説明するためのフローチャートである。本実施形態では、図3に示す光学系として、焦点距離fが100mm、結像倍率が16倍である結像光学系の設計を例に説明する。
図3に示す光学系において、凸レンズ110A(第1のレンズ群110)の第1の焦点距離f1は固定とする。まず、主点間隔距離e及び凹レンズ120A(第2のレンズ群120)の第2の焦点距離f2によって変化するフォーカス比(第1の焦点距離f1と第2の焦点距離f2との比)f1/f2と環境変化によるピント位置差との関係を求める(ステップ1002)。フォーカス比f1/f2と環境変化によるピント位置差との関係は、光学シミュレータを用いて求めることができ、かかるシミュレーション結果の一例を図5に示す。図5は、図3に示す光学系(結像光学系)のフォーカス比と環境変化によるピント位置差との関係を示すグラフであり、横軸にフォーカス比を、縦軸にピント位置差を採用する。なお、図5には、複数の結像倍率のシミュレーション結果を示している。
次に、結像倍率が16倍である結像光学系(即ち、設計する結像光学系)において、環境変化によるピント位置差の許容値ΔdT1を設定する(ステップ1004)。環境変化によるピント位置差の許容値ΔdT1は、本実施形態では、−1mm≦ΔdT1≦1mmに設定されている。
次いで、図5に示すグラフにおいて、結像倍率が16倍である結像光学系の結果を表す近似式(数式9参照)に、許容値ΔdT1=+1及び−1を代入し、フォーカス比f1/f2の範囲を決定する(ステップ1006)。フォーカス比f1/f2の範囲は、本実施形態では、−0.833≦f1/f2≦−0.782となる。
そして、ステップ1006で決定したフォーカス比f1/f2の範囲を満たすフォーカス比からなる光学系(結像光学系)を設計する(ステップ1008)。これにより、環境変化による結像位置の変化が極めて小さい(ピント位置差d3が極めて小さい値(若しくは、0)となる)光学系(結像光学系)を設計することができる。また、本発明の設計方法は、上述した光学仕様(焦点距離、結像倍率等)に限らず、その他の光学仕様に対しても有効である。
なお、環境変化によるピント位置差の許容値ΔdT1は、要求される光学性能に応じて変更可能である。例えば、焦点深度(DOF)をDOF=2・λ・FNO とした場合、かかるDOFを基準として、環境変化によるピント位置差の許容値ΔdT1を±DOFから±DOF/10の間で設定してもよい。
図5のグラフに示した関係式の各係数は、これらの値に限定されるものではなく、凸レンズ110A(第1のレンズ群110)の屈折率n1、凹レンズ120A(第2のレンズ群120)の屈折率n2又は主点間隔距離e等の光学パラメータによって変化する。従って、光学シミュレータによって関係式を適宜求め、かかる関係式を用いてもよい。
これまでは、環境変化による結像光学系100のピント位置差を極めて小さく(若しくは、0)、又は、環境変化によるピント位置差の許容値ΔdT1以内にするために、結像光学系100のフォーカス比(f1/f2)を最適化する方法について説明した。但し、結像光学系100を構成する第1のレンズ群110の硝材の屈折率n1及び第2のレンズ群120の屈折率n2を最適化することでも、ピント位置差を極めて小さく(若しくは、0)、又は、ピント位置差の許容値ΔdT1以内にすることができる。
以下、結像光学系100を構成する第1のレンズ群110の硝材の屈折率n1及び第2のレンズ群120の屈折率n2の最適化(環境変化による結像位置の変化を極めて小さい値(若しくは、0)にする)について説明する。本実施形態では、図3に示す光学系として、焦点距離fが60mm、主点間隔距離eが3mm、結像倍率が16倍である結像光学系を例に説明する。
図6は、図3に示す光学系(即ち、上述した結像光学系)の第1のレンズ群110と第2のレンズ群120との屈折率差Δn(Δn=|n1−n2|)と環境変化によるピント位置差との関係を示すグラフである。図6は、横軸に屈折率差Δnを、縦軸にピント位置差を採用する。また、図6に示すグラフにおいて、複数の直線の各々は、結像光学系100を構成する第1のレンズ群110の第1の焦点距離f1と第2のレンズ群120の第2の焦点距離f2との比(フォーカス比)f1/f2の違いを示している。
例えば、第1のレンズ群110と第2のレンズ群120との焦点距離の比f1/f2が、f1/f2=−0.8である場合を考える。この場合、結像倍率が16倍である結像光学系において、ピント位置差の許容値ΔdT2を−1mm≦ΔdT2≦1mmとすると、図6に示すグラフのフォーカス比f1/f2に対する近似式(数式10参照)に許容値ΔdT2=1及び−1を代入する。これにより、結像光学系を構成する結像光学系100を構成する第1のレンズ群110及び第2のレンズ群120の硝材の屈折率差Δnの範囲は、0.468≦|Δn|≦0.505に限定(決定)される。
そして、決定した屈折率差の範囲内で硝材を選択すれば、環境変化によるピント位置差の値を、許容値以内に収めることができる光学系を設計することができる。
なお、本実施形態では、結像倍率が16倍である結像光学系に対する硝材(屈折率差)について説明したが、その他の結像倍率の場合は、かかる結像倍率に応じた関係式を用いて、最適な硝材を選択することができる。また、環境変化によるピント位置差の許容値ΔdT2は、上述したように、焦点深度(DOF)に基づいて設定してもよい。また、図6のグラフに示した関係式の各係数は、これらの値に限定されるものではなく、第1の焦点距離f1、第2の焦点距離f2又は主点間隔距離e等の光学パラメータによって変化する。従って、光学シミュレータによって関係式を適宜求め、かかる関係式を用いてもよい。
また、光学系全体の焦点距離fが19.32mm、第1の焦点距離が22mm、第2の焦点距離が100mm、主点間隔距離eが8.1mm、結像倍率が16倍である結像光学系において、−3.1mmのピント位置差が生じている場合を考える。この場合、結像光学系の焦点距離をスケーリングによって小さくしていくと、ピント位置差が変化する。具体的には、光学系全体の焦点距離fとピント位置差との間には、正比例の関係を有する。従って、光学系の全長に制限があり、且つ、結像倍率を保持しながらピント位置差の小さい光学系を設計する場合、焦点距離の値を小さくすると共に、主点位置を最適化すれば、高倍、且つ、ピント位置差の小さい光学系を設計することができる。
このように、本発明の結像光学系の設計方法によれば、簡易な構成でありながら、環境変化に対する光学性能の変化を低減することができる結像光学系を設計することができる。なお、本発明の一側面としての結像光学系の設計方法は、概念的に以下の2つのステップを有することを特徴とする。まず、第1の焦点距離f1と第2の焦点距離f2との比f1/f2に応じて生じるピント位置差Δd1を、a1及びb1を定数としてΔd1=a1・(f1/f2)+b1と定義し、定数a1及びb1を求める。次に、環境変化によるピント位置差の許容値をΔdT1として、第1の焦点距離f1と第2の焦点距離f2との比f1/f2を、f1/f2=(ΔdT1−b1)/a1に基づいて決定する。また、本発明の別の側面としての結像光学系の設計方法は、概念的に以下の2つのステップを有することを特徴とする。まず、第1の屈折率n1と前記第2の屈折率n2との差Δnに応じて生じるピント位置差Δd2を、a2及びb2を定数としてΔd2=a2・Δn+b2と定義したときに、定数a2及びb2を求める。次に、環境変化によるピント位置差の許容値をΔdT2として、第1の屈折率n1の硝材及び第2の屈折率n2の硝材を、Δn=(ΔdT2−b2)/a2に基づいて決定する。
以下、図7を参照して、本発明の結像光学系100を適用した露光装置300について説明する。図7は、本発明の一側面としての露光装置300の構成を示す概略断面図である。
本発明の露光装置300は、露光用の照明光としてEUV光(例えば、波長13.4nm)を用いる投影露光装置である。露光装置300は、例えば、ステップ・アンド・スキャン方式又はステップ・アンド・リピート方式でマスク320に形成された回路パターンを像面位置に配置された被処理体(ウエハ)340上(像面上)に露光する。かかる露光装置は、サブミクロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィー工程に好適であり、以下、本実施形態ではステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(「スキャナー」とも呼ばれる。)を例に説明する。ここで、「ステップ・アンド・スキャン方式」とは、レチクルに対してウェハを連続的にスキャン(走査)してレチクルパターンをウェハに露光する方式である。また、「ステップ・アンド・スキャン方式」では、1ショットの露光終了後ウェハをステップ移動して、次の露光領域に移動する。「ステップ・アンド・リピート方式」は、ウェハの一括露光ごとにウェハをステップ移動して次のショットの露光領域に移動する方式である。
図7を参照するに、露光装置300は、照明装置310と、マスク320を載置するマスクステージ325と、投影光学系330と、被処理体340を載置するウェハステージ345と、アライメント検出系350と、フォーカス位置検出系360とを有する。
また、図6に示すように、EUV光は、大気に対する透過率が低く、残留ガス(高分子有機ガスなど)成分との反応によりコンタミを生成してしまうため、少なくとも、EUV光が通る光路中(即ち、光学系全体)は真空雰囲気VCとなっている。なお、本実施形態では、真空雰囲気VCの真空度は、10−5Pa乃至10−4Pa程度である。
照明装置310は、投影光学系330の円弧状の視野に対する円弧状のEUV光(例えば、波長13.4nm)によりマスク320を照明する照明装置であって、EUV光源312と、照明光学系314とを有する。
EUV光源312は、例えば、レーザープラズマ光源が用いられる。レーザープラズマ光源は、真空容器中のターゲット材に高強度のパルスレーザー光を照射し、高温のプラズマを発生させ、プラズマから放射される、例えば、波長13nm程度のEUV光を利用する。ターゲット材としては、金属膜、ガスジェット、液滴などが用いられる。放射されるEUV光の平均強度を高くするためにはパルスレーザーの繰り返し周波数は高い方がよく、通常数kHzの繰り返し周波数で運転される。
照明光学系312は、集光ミラー312a、オプティカルインテグレーター312bから構成される。集光ミラー312aは、レーザープラズマからほぼ等方的に放射されるEUV光を集める機能を有する。オプティカルインテグレーター312bは、マスク320を均一に所定の開口数で照明する機能を有する。また、照明光学系312は、マスク320と共役な位置に、マスク320の照明領域を円弧状に限定するためのアパーチャ312cを有する。
マスク320は、反射型マスクであり、その上には転写されるべき回路パターン(又は像)が形成され、マスクステージ325に支持及び駆動される。マスク320から発せられた回折光は、投影光学系330で反射され、被処理体340上に投影される。マスク320と被処理体340とは、光学的に共役の関係に配置される。露光装置300は、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるため、マスク320と被処理体340を走査することによりマスク320のパターンを被処理体340上に縮小投影する。
マスクステージ325は、マスクチャック325aを介して、マスク320を支持し、図示しない移動機構に接続されている。マスクステージ325は、当業界周知のいかなる構造をも適用することができる。図示しない移動機構は、リニアモーターなどで構成され、少なくともX方向にマスクステージ325を駆動することでマスク320を移動することができる。露光装置300は、マスク320と被処理体340を同期した状態で走査する。ここで、マスク320又は被処理体340面内で走査方向をX、それに垂直な方向をY、マスク320又は被処理体340面内に垂直な方向をZとする。
投影光学系330は、複数の反射ミラー(即ち、多層膜ミラー)330aを用いて、マスク320面上のパターンを像面である被処理体340上に投影する。複数の多層膜ミラー330aの枚数は、4枚乃至6枚程度である。多層膜ミラー330aの反射面の形状は、凸面又は凹面の球面又は非球面である。少ない枚数のミラーで広い露光領域を実現するには、光軸から一定の距離だけ離れた細い円弧状の領域(リングフィールド)だけを用いて、マスク320と被処理体340を同時に走査して広い面積を転写する。投影光学系330の開口数(NA)は、0.1乃至0.3程である。
被処理体340は、本実施形態ではウェハであるが、液晶基板その他の被処理体を広く含む。被処理体340には、フォトレジストが塗布されている。
ウェハステージ345は、ウェハチャック345aによって被処理体345を支持する。ウェハステージ345は、例えば、リニアモーターを利用してXYZ方向に被処理体340を移動する。マスク320と被処理体340は、同期して走査される。また、マスクステージ325の位置とウェハステージ345との位置は、例えば、レーザー干渉計などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。
アライメント検出系(第1の検出光学系)350は、例えば、Off−Axis方式の明視野照明の画像処理検出系で構成され、所定のベースライン量を有しながらウェハアライメントを行う。ここで、ウェハアライメントは、マスク320の位置と投影光学系330の光軸との位置関係(相対位置)、及び、被処理体340の位置と投影光学系330の光軸との位置関係(相対位置)を含む。アライメント検出系350は、真空雰囲気VCと大気雰囲気とを隔離するビューイングウィンドウVWを介して、真空雰囲気VC及び大気雰囲気に配置される。アライメント検出系350を構成し、真空雰囲気VCに配置される光学系に本発明の結像光学系100を適用することができる。これにより、アライメント検出系350は、環境変化による光学系の光学性能の変化が低減され、高精度な検出を行うことができる。なお、結像光学系100をアライメント検出系350に具体的に適用した構成は、後述するフォーカス位置検出系と同様であるため、詳細な説明は省略する。
フォーカス位置検出系(第2の検出光学系)360は、被処理体340面でZ方向のフォーカス位置を計測し、ウェハステージ345の位置及び角度を制御することによって、露光中、常時被処理体340面を投影光学系330による結像位置に保つ。フォーカス位置検出系360は、アライメント検出系350と同様に、ビューイングウィンドウVWを介して、真空雰囲気VC及び大気雰囲気に配置される。フォーカス位置検出系360を構成する光学系に本発明の結像光学系100を適用することができる。これにより、光学系の組み立て及び調整を大気雰囲気で行い、露光装置300に配置した後、配置した雰囲気が真空雰囲気に変化しても光学性能に変化が生じないため、大気雰囲気で得られる同等の光学性能で検出を行うことができる。
ここで、本発明の結像光学系100をフォーカス位置検出系360に適用した具体的な構成について説明する。図8は、フォーカス位置検出系360の構成を示す概略断面図である。フォーカス位置検出系360は、LED光源361と、マーク362と、プロジェクションユニット363と、ディテクションユニット364と、CCD365とを有する。なお、プロジェクション363とディテクションユニット364は、真空雰囲気VCに配置される。
図8を参照するに、LED光源361からの照明光はマーク362を照明し、マーク362の像がプロジェクションユニット363を介して被処理体340に投影される。被処理体340からの反射光は、ディテクションユニット354を介してCCD365に結像される。本実施形態では、ディテクションユニット354に結像光学系100を適用することを想定している。但し、結像光学系100の結像倍率等を最適化すれば、プロジェクションユニット363に適用することも可能である。
露光において、照明装置310から射出されたEUV光はマスク320を照明し、マスク320面上のパターンを被処理体340面上に結像する。本実施形態において、像面は円弧状(リング状)の像面となり、マスク320と被処理体340を縮小倍率比の速度比で走査することにより、マスク320の全面を露光する。露光装置300は、アライメント検出系350やフォーカス位置検出系360に結像光学系100を適用しているため、ウェハアライメント及びフォーカス位置検出を大気雰囲気と同等の精度で行うことができる。これにより、露光装置300は、高いスループットで経済性よく従来よりも高品位なデバイス(半導体素子、LCD素子、撮像素子(CCDなど)、薄膜磁気ヘッドなど)を提供することができる。
なお、本実施形態では、アライメント検出系350及びフォーカス位置検出系360は、真空雰囲気VC及び大気雰囲気に配置されている。しかし、図9に示すように、アライメント検出系350及びフォーカス位置検出系360の全体を真空雰囲気VCに配置しても同様の効果を得ることができる。ここで、図9は、本発明の一側面としての露光装置300の別の構成を示す概略断面図である。
次に、図10及び図11を参照して、露光装置300を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図10は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図11は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置300によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重の回路パターンが形成される。かかるデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。このように、露光装置300を使用するデバイス製造方法、並びに結果物としてのデバイスも本発明の一側面を構成する。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、本発明は、EUV露光装置だけでなく、その他の真空雰囲気で使用される光学系に適用することができる。
本発明の一側面としての結像光学系の構成を示す概略断面図である。 図1に示す結像光学系の環境変化に対する結像位置の変化を説明するための図である。 第1のレンズ群の第1の焦点距離及び第2のレンズ群の第2の焦点距離の最適化(環境変化による結像位置の変化を極めて小さい値(若しくは、0)にする)を説明するために定義した光学系を示す概略断面図である。 本発明の一側面としての結像光学系の設計方法を説明するためのフローチャートである。 図3に示す光学系(結像光学系)のフォーカス比と環境変化によるピント位置差との関係を示すグラフである。 図3に示す光学系(結像光学系)の屈折率差と環境変化によるピント位置差との関係を示すグラフである。 本発明の一側面としての露光装置の構成を示す概略断面図である。 図7に示す露光装置のフォーカス位置検出系の構成を示す概略断面図である。 本発明の一側面としての露光装置の別の構成を示す概略断面図である。 デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。 図10に示すステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。 結像光学系の環境変化に対する結像位置の変化を説明するための図である。
符号の説明
100 結像光学系
110 第1のレンズ群
110A 凸レンズ
120 第2のレンズ群
120A 凹レンズ
OS 物体面
IS 結像面
300 露光装置
350 アライメント検出系
360 フォーカス位置検出系
361 LED光源
362 マーク
363 プロジェクションユニット
364 ディテクションユニット
365 CCD
VC 真空雰囲気

Claims (10)

  1. 第1の焦点距離f1を有する第1のレンズ群と、第2の焦点距離f2を有する第2のレンズ群とを有し、物体面のパターンの像を像面上に結像する結像光学系の設計方法であって、
    前記結像光学系が配置される環境が、真空雰囲気から大気雰囲気に、又は、大気雰囲気から真空雰囲気に環境変化した場合において、
    前記第1の焦点距離f1と前記第2の焦点距離f2との比f1/f2に応じて生じるピント位置差Δd1を、a1及びb1を定数としてΔd1=a1・(f1/f2)+b1と定義したときに、前記定数a1及びb1を求めるステップと、
    前記環境変化によるピント位置差の許容値をΔdT1として、前記第1の焦点距離f1と前記第2の焦点距離f2との比f1/f2を、f1/f2=(ΔdT1−b1)/a1に基づいて決定するステップとを有することを特徴とする設計方法。
  2. 第1の焦点距離f1を有すると共に、第1の屈折率n1の硝材からなる第1のレンズ群と、第2の焦点距離f2を有すると共に、第2の屈折率n2の硝材からなる第2のレンズ群とを有し、物体面のパターンの像を像面上に結像する結像光学系の設計方法であって、
    前記結像光学系が配置される環境が、真空雰囲気から大気雰囲気に、又は、大気雰囲気から真空雰囲気に環境変化した場合において、
    前記第1の屈折率n1と前記第2の屈折率n2との差Δnに応じて生じるピント位置差Δd2を、a2及びb2を定数としてΔd2=a2・Δn+b2と定義したときに、前記定数a2及びb2を求めるステップと、
    前記環境変化によるピント位置差の許容値をΔdT2として、前記第1の屈折率n1の硝材及び前記第2の屈折率n2の硝材を、Δn=(ΔdT2−b2)/a2に基づいて決定するステップとを有することを特徴とする設計方法。
  3. 物体面のパターンの像を像面上に結像する結像光学系であって、
    第1の焦点距離f1を有する第1のレンズ群と、
    第2の焦点距離f2を有する第2のレンズ群とを有し、
    前記結像光学系が配置される環境が、真空雰囲気から大気雰囲気に、又は、大気雰囲気から真空雰囲気に環境変化した場合において、
    前記第1の焦点距離f1と前記第2の焦点距離f2との比f1/f2に応じて生じるピント位置差Δd1を、a1及びb1を定数としてΔd1=a1・(f1/f2)+b1と定義し、
    前記第1の焦点距離f1と前記第2の焦点距離f2との比f1/f2は、前記環境変化によるピント位置差の許容値をΔdT1とすると、f1/f2=(ΔdT1−b1)/a1に基づいて決定されることを特徴とする結像光学系。
  4. 物体面のパターンの像を像面上に結像する結像光学系であって、
    第1の焦点距離f1を有すると共に、第1の屈折率n1の硝材からなる第1のレンズ群と、
    第2の焦点距離f2を有すると共に、第2の屈折率n2の硝材からなる第2のレンズ群とを有し、
    前記結像光学系が配置される環境が、真空雰囲気から大気雰囲気に、又は、大気雰囲気から真空雰囲気に環境変化した場合において、
    前記第1の屈折率n1と前記第2の屈折率n2との差Δnに応じて生じるピント位置差Δd2を、a2及びb2を定数としてΔd2=a2・Δn+b2と定義し、
    前記第1の屈折率n1の硝材及び前記第2の屈折率n2の硝材は、前記環境変化によるピント位置差の許容値をΔdT2とすると、Δn=(ΔdT2−b2)/a2を満足する特徴とする結像光学系。
  5. 請求項1又は2記載の設計方法によって設計されたことを特徴とする結像光学系。
  6. 光源からの光を用いてマスクを照明し、前記マスクのパターンを被処理体に露光する露光装置であって、
    前記被処理体のフォーカス位置を検出する検出光学系を有し、
    前記検出光学系は、請求項3乃至5のうちいずれか一項記載の結像光学系を含むことを特徴とする露光装置。
  7. 光源からの光を用いてマスクを照明し、前記マスクのパターンを被処理体に露光する露光装置であって、
    前記マスクと前記被処理体との相対位置を検出する検出光学系を有し、
    前記検出光学系は、請求項3乃至5のうちいずれか一項記載の結像光学系を含むことを特徴とする露光装置。
  8. 光源からの光を用いてマスクを照明し、前記マスクのパターンを被処理体に露光する露光装置であって、
    前記被処理体のフォーカス位置を検出する第1の検出光学系と、
    前記マスクと前記被処理体との相対位置を検出する第2の検出光学系とを有し、
    前記第1の検出光学系及び前記第2の検出光学系のうち少なくとも一方は、請求項3乃至5のうちいずれか一項記載の結像光学系を含むことを特徴とする露光装置。
  9. 前記光は、波長20nm以下のEUV光であることを特徴とする請求項6乃至8のうちいずれか一項記載の露光装置。
  10. 請求項6乃至9のうちいずれか一項記載の露光装置を用いて被処理体を露光するステップと、
    露光された前記被処理体を現像するステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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