JP2008066552A - セラミック積層体の製造方法 - Google Patents

セラミック積層体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 セラミック層と内部回路層とが交互に積層されたセラミック積層体の製造方法に関するものである。
【解決手段】セラミック層10とその上面全体を覆う内部回路層2、3とからなる単位ユニット層11を、接着層5を介して繰り返し積層してなるセラミック積層体1の製造方法において、内部回路層2、3は、セラミック層10の表面に印刷形成された略同一膜厚の複数の印刷層からなり、隣り合う印刷層の境界部において、該印刷層の端縁の少なくとも一部が重なることにより、内部回路層全体の膜厚が均一になるように順に印刷、乾燥し、単位ユニット層11を形成する工程と、得られた単位ユニット層11の表面に接着層5を印刷形成し、単位ユニット層11同士を接着させてセラミック積層成形体1Gとする工程と、セラミック積層成形体1Gを脱脂、焼成して上記セラミック積層体1を得る工程とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、セラミック層と内部電極等の内部回路層とが交互に積層されたセラミック積層体の製造方法に関するものであり、特に数百層にもおよぶ極めて積層枚数が多いセラミック積層体の製造に好適なものである。
セラミック積層体はピエゾスタック素子、積層コンデンサ、ガスセンサ素子等として幅広く利用されており、用途に応じて選択される絶縁材料、圧電材料、誘電材料、固体電解質材料等のセラミック材料からなるセラミック層と導電材料、絶縁材料等からなる内部回路層とが交互に積層された構成をしている。
このようなセラミック積層体の製造方法として、特許文献1には、セラミック層に複数の内部電極層を印刷形成したものを複数枚積層し、加熱圧着した未焼成積層体を作成し、これを個々の積層体小片に切断し、脱脂、焼成した後、更にユニット積層体を形成する方法が開示されている。
この方法は、従来ピエゾスタックの製造において広く実施されており、その工程の概要を図16に示す。
図16中S1〜S8の工程に示すように、先ず、図略のドクターブレード法等により形成された薄いセラミックグリーンシート100から、金型等により所定の大きさのシート101を切り出し(S1)、これを取り扱い容易となるよう固定枠200に貼付けし(S2)、外観を検査した後(S3)、これに導電性材料からなる内部電極層2を印刷、乾燥する(S4)。更に焼失性材料からなるスリット層4を印刷、乾燥し(S5)、これを複数枚積層し加熱圧着等により積層成形体17Gを形成する(S6〜S8)。
積層成形体17Gは、加熱圧着時の加圧軸方向に対して垂直平面方向の形状の変化が大きい。
そこで、図16中S9〜S13の工程に示すように、圧着後の積層成形体17Gをユニット積層成形体170Gに切断し(S9)、セッター80に並べ図略の脱脂炉等により脱脂し(S10)、これを匣鉢90に収納し、図略の焼成炉等により焼成して、ユニット積層焼成体170Sを得た(S11)後、当該ユニット積層焼成体170Sの上下2面を研削修正し(S12)、更に、外周を側面4面とC面4面の計8面に渡って研削修正を施すことによって、八角柱状のユニット積層修正体170RSを得ている(S13)。
上記ユニット積層成形体170Gの積層枚数はせいぜい20層程度であり、数百層のセラミック層の積層が必要となるピエゾスタック1bを作る場合、図16中S14〜19の工程に示すように、ユニット積層修正体170RSを洗浄した後(S14)、側面電極130を印刷(S15)、乾燥(S16)、焼き付けし(S17)、得られたユニット積層体170Pを接着剤180で接着乾燥することを繰り返しながら、所定層となるまで積層し、上端面および下端面にそれぞれ絶縁層6を接着剤180で接着してピエゾスタック1bが完成する。
このように、従来方法は、図16中S20の検査に至るまでの工程が複雑で、寸法精度要求の厳しい自動車用ピエゾスタックとして使用するためには、積層体圧着形成後および焼成後の寸法修正が不可欠である上、また、加熱圧着による積層方法では圧着力の伝播に限界があるので積層可能な枚数が限られ、積層体を更に接着積層する手間が掛かる。従って、生産コストが大きく、高品質なセラミック積層体を大量に生産することには不適である。
一方、本発明者らは、大量生産に適した方法として、特許文献2、特許文献3等に示す一体的に積層枚数の多いセラミック積層体を形成可能な方法を提案した。
特許文献2には、セラミック積層体をデラミネーション(層間剥離)が生じ難く、一体的に形成する方法として、セラミック用スラリーを用いてセラミック層を形成し、その一部表面に内部電極用スラリーを用いて内部電極層用印刷部を形成し、印刷部未形成部分に略同じ厚みとなるようスペーサ用スラリーを用いてスペーサ用印刷部を形成し、次いで上記内部電極層用印刷部と上記スペーサ用印刷部の表面に接着層用スラリーを積層して接着層印刷部を形成し、これにより未焼ユニットを得て、該未焼ユニットを加圧圧着しながら積層し未焼積層体となし、これをその後焼成してセラミック積層体を製造する方法が開示されている。
また、特許文献3には、セラミック原料からなり、キャリアフィルム上に形成されたグリーンシートの表面に導体ペーストを用いて内部電極層を印刷形成し、当該グリーンシートからトムソン型を用いてシート片を打ち抜き、当該シート片をトムソン型内で積層してシート積層体を形成し、これを焼成してセラミック積層体を得る、打ち抜きと積層と積層体の形成とを同時に行ってセラミック積層体を製造する方法が開示されている。
特許文献2の構成では、セラミック層に内部電極層と略同じ厚みのスペーサ層を積層し、積層体全体が均一な厚みとなり、接着層により接着が確実となる。従って、図16に示す従来の加熱圧着による方法のように、内部電極層の形成部位と他の部位との厚みに大きな違いが生じず、加圧圧力も小さくできる。
また、特許文献3の方法では、グリーンシートが損傷しにくく、内部欠陥の発生を抑制できる。
特開平4−255275号公報 特開2003−174210号公報 特開2005−119146号公報
しかしながら、実際に、特許文献2および特許文献3の方法を組み合わせて図15に示すように、セラミック層10に内部電極層2A、2Bを印刷形成し、これと略同じ厚みのスペーサ層3A、3Bを印刷したユニット層11A、11Bとし、上記ユニット層11A、11Bの表面に焼失層4A、4Bを印刷形成し、これと略同じ厚みの接着層5Ab、5Bbを印刷形成し、更にこの表面に接着層5cを印刷形成し、上記焼失層4A、4B並びに上記接着層5Ab、5Bbが形成された上記ユニット層11A、11Bを、上記接着層5cを介して繰り返し積層して成るセラミック積層成形体1Gbを形成し、これを脱脂、焼成して図14に示すピエゾスタック1Sbを作成したところ、次の様な問題が生じた。
図14中A−A断面拡大図に示すように、例えば、積層始めの部分では一層あたりの膜厚差が最大5μm程度であっても、積層終わりの部分では最大0.5mm程度にまで拡大されたり、変形の大きな部分にはセラミック層間の剥離(デラミネーション)が発生したりするおそれがあった。
これは、スクリーン印刷によって印刷部を形成する場合、印刷部の外周端縁の膜厚は外側に向かって徐々に膜厚が薄くなり、一方、外周端縁の内側の膜厚は印刷部の中心にくらべ厚くなっており、不可避的に印刷膜厚分布の局部的な変動を生じ、そのため圧着時に該印刷膜厚分布によって次の層が変形し、これが累積されることによって、セラミック積層体全体が大きく変形してしまうと推察される。
近年、自動車用燃料噴射インジェクタに使用されるピエゾスタックは、非常に厳しい使用環境条件(高温、多湿)での高い絶縁耐久性と信頼性が要求されており、また、厳しいコスト競争に晒されている。
そこで、数百層以上の積層体を形成しても、歪みが生じ難く、簡易で大量生産に好適な製造方法の開発望まれている。
本発明はかかる実情に鑑み、低コストで、寸法精度に優れ、上記デラミネーションや歪み等の欠陥の極めて少ない、より良質なセラミック積層体を一体的に大量生産可能な製造方法の提供を目的とする。
請求項1の発明は、セラミック層とその一表面全体を覆う内部回路層とからなる単位ユニット層を、接着層を介して繰り返し積層してなるセラミック積層体の製造方法において、上記内部回路層は、上記セラミック層の表面に印刷形成された略同一膜厚の複数の印刷層からなり、上記複数の印刷層を、隣り合う印刷層の境界部において、該印刷層の端縁の少なくとも一部が重なることにより、上記内部回路層全体の膜厚が均一になるように順に印刷、乾燥し、上記単位ユニット層を形成する工程と、得られた上記単位ユニット層の表面に上記接着層を印刷形成し、上記単位ユニット層同士を接着させてセラミック積層成形体とする工程と、上記セラミック積層成形体を脱脂、焼成して上記セラミック積層体を得る工程とを備えることを特徴とする。
印刷によって印刷膜を形成する場合、不可避的に該印刷膜の外周縁の膜厚が外側に向かって徐々に薄くなるダレ部が生じるが、請求項1の発明によれば、上記内部回路層を構成する各印刷層の外周縁に形成される上記ダレ部の膜厚の薄い部分が重なり合って、上記各印刷層の境界部における膜厚の局部的な落ち込みが無くなり、上記内部回路層全体の膜厚を均一化することができる。
従って、上記単位ユニット層を繰り返し積層しても、上記内部回路層の局部的な膜厚変動が累積的に拡大されることが無くなり、極めて歪みの少ないセラミック積層成形体を形成することができ、これを脱脂、焼成することにより、均質で歪みの極めて少ない一体のセラミック積層体を得ることができる。
また、局部的な膜厚の変動が無いので、上記接着層と上記内部回路層および上記セラミック層との密着性が良好となりデラミネーションの発生を抑えることができる。
請求項2の発明は、上記内部回路層は、セラミック層の少なくとも一部の表面に設けられた内部電極層と該内部電極層の形成されていないセラミック層の表面を覆うスペーサ層とからなり、上記複数の印刷層としての上記内部電極層または上記スペーサ層のいずれか一方を印刷、乾燥した後、両印刷層の外周縁の一部が重なるように他方を印刷形成する。
請求項2の発明によれば、上記内部回路層を構成する上記内部電極層と上記スペーサ層との外周縁に形成される上記ダレ部の膜厚の薄い部分が重なり合って、上記各印刷層の境界部における膜厚の局部的な落ち込みが無くなり、上記内部回路層全体の膜厚を均一化することができる。
従って、上記単位ユニット層を繰り返し積層しても、上記内部電極層と上記スペーサ層とで構成される上記内部回路層の局部的な膜厚変動が累積的に拡大されることが無くなり、極めて歪みの少ないセラミック積層成形体を形成することができ、これを脱脂、焼成することにより、均質で歪みの極めて少ない一体のセラミック積層体を得ることができる。
請求項3の発明は、上記内部回路層は、セラミック層の少なくとも一部の表面に設けられた内部電極層と該内部電極層の形成されていないセラミック層の表面を覆うスペーサ層とからなり、上記内部電極層を上記複数の印刷層としての第1内部電極層と第2内部電極層とに分割し、上記第1内部電極層を印刷、乾燥した後、上記第2内部電極層を、両電極層の外周縁の一部が重なるように印刷形成し、上記内部電極層とする。
請求項3の発明によれば、上記内部電極層が第1内部電極層と第2内部電極層とに分割されることにより、各々の膜厚分布の幅が狭くなるとともに、両内部電極層間の境界部でのダレの膜厚の薄い部分が重なり合って、該境界部における膜厚の局部的な落ち込みが無くなる上に、上記内部電極層の外周縁近傍内側に局部的な膜厚の盛り上がりが発生することなく、上記内部電極層の膜厚を均一化することができ、上記内部回路層全体の膜厚分布の幅を更に狭くできる。
従って、上記単位ユニット層を繰り返し積層しても、上記内部回路層の膜厚分布が累積的に拡大されることが無く、極めて歪みの少ないセラミック積層成形体を形成することができ、これを脱脂、焼成することにより、更に、均質で歪みの極めて少ない一体のセラミック積層体を得ることができる。
請求項4の発明は、上記印刷層の境界部の重なりを10μm以上50μm以下に形成する。
上記印刷層境界部の重なりが10μmより少ない場合、上記境界部における局部的な膜厚の落ち込みを補うことができず、上記印刷層境界部の重なりが50μmより多い場合、上記境界部の局部的な膜厚の落ち込みが過剰に補われ、局部的に膜厚の厚い部分ができてしまう。
したがって、請求項4の発明によれば、上記内部回路層の膜厚分布の幅を最も狭くできる。
請求項5の発明では、上記内部電極層は、電極材料と結合材とを分散媒に分散させペースト状となした内部電極用ペーストを用いて印刷形成し、上記スペーサ層は、上記セラミック層と同一の組成のセラミック材料と結合材とを分散媒に分散させてペースト状になしたスペーサ層用ペーストを上記内部電極層と略同じ厚みで上記セラミック層表面の上記内部電極層の形成されていない部分に印刷形成し、上記接着層は、上記セラミック層と同一の組成のセラミック材料と結合材とを分散媒に分散させペースト状になした接着層用ペーストを用いて印刷形成する。
焼成によって、上記スペーサ層と上記接着層と上記セラミック層は同一の組成で一体に焼結したセラミック層となるので、請求項5の発明によれば、上記セラミック層と上記内部電極層とが交互に積層され完全一体となったセラミック積層体が形成できる。
請求項6の発明は、上記セラミック層は、セラミック材料と結合材と可塑剤とを分散媒に分散せしめたセラミックスラリーをキャリアフィルム上にシート状に塗工、乾燥することによりセラミックグリーンシートとして形成し、上記セラミックグリーンシートから複数の上記セラミック層を取ることが可能な大きさの大型グリーンシート片を上記キャリアフィルムとともに切り出し、該大型グリーンシート片上に上記内部回路層を複数印刷形成して複数の単位ユニット層を形成し、各内部回路層の表面に上記接着層を印刷形成した後、トムソン型を用いて上記大型グリーンシート片から上記単位ユニット層と上記接着層とからなる単位シート小片を打ち抜きつつ上記キャリアフィルムから剥離し、上記トムソン型内に収納し、該単位シート小片の下面を次の単位シート小片上に形成された上記接着層に接触させることによりこれらの単位シート小片同士を密着せしめ、これを繰り返すことにより上記単位シート小片の打ち抜き、積層、接着を同時に行い上記セラミック層と上記内部回路層とが上記接着層を介して交互に積層されたセラミック成形積層体を形成する。
請求項6の発明によれば、上記単位シート小片の打ち抜き、積層、接着を同時に行うことができる。従って、行程を簡素化する事ができ、膜厚分布の狭い上記内部回路層の形成された良好なセラミック積層体を低コストで製造できる。
た、上記セラミック層をキャリアフィルムにから剥離せずに上記内部回路層および上記接着層の印刷を行うので、上記大型シート片の取り扱いが極めて容易である。
更に、複数の上記単位ユニット層を形成し得る状態の上記大型グリーンシート片を複数枚積層してから単位シート小片に打ち抜くのではなく、上記単位ユニット層の積層と同時に単位シート小片に打ち抜きながら上記セラミック積層成形体を形成していくので寸法精度が極めて良い。
請求項7の発明は、上記セラミック層は、PZTを主成分とする圧電セラミックからなり、上記セラミック積層体は一部にスリット層を有するピエゾスタックであって、上記スリット層は、結合材もしくはカーボン等の焼失粒子と結合材とを分散媒に分散させペースト状になし、焼成によって焼失する焼失層用ペーストを用いて、上記内部回路層の表面に形成された上記接着層の一部を、焼失層に置き換えて印刷形成し、これを焼成することにより形成する。
請求項7の発明によれば、上記内部電極の膜厚分布の影響による歪みが少なく、完全一体となった均質良好なピエゾスタックが得られる。
更に、上記焼失層は焼成によってスリット層となり、ピエゾスタックとして使用したときに応力の分散ができ、より信頼性の高いピエゾスタックを製造できる。
本発明によれば、内部回路層の局部的な膜厚の変動を抑え、膜厚分布の幅を極めて狭くすることができるので、打ち抜き、積層、接着を同時に行うことのできる低コストの製造方法によって、セラミック積層体を形成したときに局部的な膜厚変動が累積されることが無く、均質で一体のセラミック積層体を安定した品質で生産できる。
本発明をピエゾスタックの製造に適用した場合の本発明の第1の実施形態について、図1〜4を参照して説明する。
図1に示すように、ピエゾスタックを構成するセラミック積層成形体1Gは、セラミック層10と内部回路層(2A、2B、3A、3B)とを有する単位ユニット層11A、11Bが接着層5A、5Bを介して繰り返し積層され、上下端に絶縁層6が接着層5、5A、を介して積層された構成となっている。
上記単位ユニット層11A、11Bはセラミック層10の表面に内部回路層として、内部電極層2A、2B、スペーサ層3A、3Bが印刷され、更にその表面には焼失層4A、4Bと接着層5A、5Bが印刷形成されている。
上記内部電極層2A、2Bは第1内部電極層201A、201Bと第2内部電極層202A、202Bとに2分割されて印刷形成される。
上記単位ユニット層11A、11Bは、上記単位ユニット11A、11Bを構成する上記内部電極層2A、2Bとスペーサ層3A、3Bと、上記内部電極層2A、2Bを構成する上記第1内部電極層201A、201Bと上記第2内部電極層202A、202Bとの各印刷層の隣り合う境界部において、該印刷層の端縁の少なくとも一部が重なることにより、上記内部回路層(2A、2B、3A、3B)全体の膜厚が均一になるように順に印刷、乾燥されている。
上記セラミック層10は、例えば、PZT等の圧電セラミック材料からなり、両側に平端面を有する略小判形(例えば、外径約φ9.5mm×幅約8mm×板厚約90μm)に形成されている。
上記内部電極層2A、2Bは、例えば、Ag、Pb等の導電性材料とPVB等の結合材とを分散媒に分散せしめてペースト状となした内部電極用ペーストを上記セラミック層10の表面にスクリーン印刷等により印刷、乾燥して形成される。
上記スペーサ層3A、3Bは、例えば、上記セラミック層10と同材質のセラミック材料とPVB等の結合材とを分散媒に分散せしめてペースト状となしたスペーサ用ペーストを上記セラミック層10の表面で、上記内部電極層2A、2Bの形成されていない部分にスクリーン印刷等により印刷、乾燥して形成される。
上記焼失層4A、4Bは、例えば、PVB等の結合材のみあるいは結合材とカーボン等の焼成時に焼失する材料とを分散媒に分散せしめてペースト状となしたスペーサ用ペーストを上記内部電極層2A、2Bと上記スペーサ層3A、3Bとの表面の一部にスクリーン印刷等により印刷、乾燥して形成される。
上記接着層5、5A、5Bは、例えば上記セラミック層10と同材質のセラミック材料とPVB等の結合材とを分散媒に分散せしめてペースト状となした接着層用ペーストを上記焼失層4A、4Bの形成されていない上記内部電極層2A、2Bと上記スペーサ層3A、3Bとの表面および上記絶縁層6の表面にスクリーン印刷等により印刷形成される。
図2は、本発明の第1の実施形態における上記内部電極層2A、2B、を構成する上記第1内部電極層201A、201B、上記第2内部電極層202A、202Bと、スペーサ層3A、3B、焼失層4A、4Bおよび上記接着層5A、5Bの形状例を示す。
図2(a)に示すように、上記内部電極層2A、2Bは外周が上記セラミック層10の内側に控えるように一回り小さい同心の略小判形(例えば、外径約φ8.16mm×膜厚約7μm)に形成される上記内部電極層2A、2Bと、該内部電極層2A、2Bの左右いずれか一方側に、上記セラミック層10の端面に向かって左右交互に電極を引き出すように突出する内部電極引き出し部21A、21Bが形成される。
図2(b)、(c)に、上記内部電極層2A、2Bを上記第1内部電極層201A、201Bと上記第2内部電極層202A、202Bとに分割した例を示す。
図2(b)に示すように、上記第1内部電極層201A、201Bおよび第1内部電極引き出し部211A、211Bは、上記内部電極層2A、2Bと上記内部電極引き出し部21A、21Bとのそれぞれの複数箇所を円形にくり抜いた形状に形成される。上記複数の円形のくりぬき部分は略等間隔で千鳥に配設される。
図2(c)に示すように、上記第2内部電極層202A、202Bおよび第2内部電極引き出し部212A、212Bは、上記第1内部電極層201A、202Bおよび上記第1内部電極引き出し部211A、211Bのくり抜き部分を埋めるように形成される。
上記第1内部電極層201A、201Bおよび第1内部電極引き出し部211A、211Bと上記第2内部電極層202A、202Bおよび第2内部電極引き出し部212A、212Bとが組み合わされると一つの上記内部電極層2A、2Bおよび上記内部電極引き出し部21A、21Bが形成される。
図3(a)に示すように、上記スペーサ層3A、3Bは、上記セラミック層10の上記内部電極層2A、2Bの形成されていない表面に上記電極層2A、2Bを覆うように、上記内部電極引き出し部21A、21Bの形成される位置と重なる部分31A、31Bが切り欠かれた略C字形(例えば、幅約0.6mm×膜厚約7μm)に形成される。
図3(b)に示すように、上記焼失層4A、4Bは、上記内部電極引き出し部21A、21B側に設けられ、上記スペーサ層3A、3Bの略半周を覆う略C字形(例えば、幅約0.6mm×膜厚約8μm)に形成される。
図3(c)に示すように、上記接着層5A、5Bは、上記焼失層4A、4Bの形成された部分を除き、上記内部電極層2A、2Bと上記スペーサ層3A、3Bとを覆うように上記焼失層4A、4Bと略同じ膜厚で形成される。
図4は、上記セラミック層10の表面に上記第1内部電極層201A、201B、上記第2内部電極層202A、202B、スペーサ層3A、3B、焼失層4A、4Bおよび上記接着層5A、5Bが形成される過程を(a)〜(e)の順を追って断面図で示す。
図4(a)に示すように、上記第1内部電極層201A、201Bは、膜厚分布の幅を一定に保った状態で印刷形成される。
図4(b)に示すように、上記第2内部電極層202A、202Bは、一定の膜厚分布の幅を保った状態で、上記第1内部電極層201A、2Bの外周縁の一部を覆い隠すように接しながら上記第1内部電極層201A、201Bと略同一の膜厚で形成され、上記第1内部電極層201A、201Bと上記第2内部電極層とで略一定膜厚の上記内部電極層2A、2Bが形成され、上記第1電極引き出し部211A、211Bと上記第2電極引き出し部212A、212Bとで上記電極引き出し部21A、21Bが略同一の膜厚に形成される。
図4(c)に示すように、上記スペーサ層3A、3Bは、上記内部電極層2A、2Bと略同一の膜厚で、上記内部電極層2A、2Bとの境界部では上記内部電極層2A、2Bの外周縁の一部と重なり合うように形成される。
図4(d)に示すように、上記焼失層4A、4Bは上記内部電極引き出し部21A、21Bを覆うように形成される。
上記焼失層4A、4Bは上記内部電極層2A、2Bの膜厚分布の幅が狭いので、上記焼失層4A、4Bを形成する際に影響を受けることがないので膜厚分布の幅を狭くすることができる。
図4(d)に示すように、上記接着層5A、5Bは、上記焼失層4A、4Bと略同一の膜厚で、上記内部電極2A、2Bと上記スペーサ層3A、3Bと上記焼失層4A、4Bの端縁の一部とを覆うように形成される。
上記内部電極層2A、2Bと上記スペーサ層3A、3Bとの境界部が重なるように形成されているので、該境界部での上記接着層5A、5Bの膜厚の落ち込みが無く、上記接着層5A、5Bの膜厚分布の幅は比較的狭くなる。
更に、上記接着層5A、5Bが上記焼失層4A、4Bの端縁の一部を覆うように形成されているので上記焼失層4A、4Bと上記接着層5A、5Bとの境界部での膜厚の局部的な落ち込みが無くなる。
図5は、上記第1内部電極層201A、201Bと上記第2内部電極層202A、202Bとの境界部を断面模式図で表し、(a)は、上記境界部の重なりが10μmの場合を示し、(b)は、上記境界部の重なりが50μmの場合を示し、(c)は比較例として従来の方法による上記境界部に重なりが無い場合を示し、(d)は上記境界部の重なりが70μmの場合を示す。
図5(a)に示すように、上記境界部の重なりが10μmの場合、上記境界部の膜厚の落ち込みは、膜厚の3分の1程度(約3μm以下)に抑えられる。
図5(b)に示すように、上記境界部の重なりが50μmの場合、上記境界部の膜厚の落ち込みは1μm以下に抑えられる。
図5(c)に示すように、上記第1内部電極層201の端縁は徐々に膜厚が薄くなるダレ部203が形成され、上記第2内部電極層202にも同様のダレ部が形成されるので、上記境界部の重なりが無い場合、上記境界部204は谷状に大きく落ち込んだ状態になる。
図5(d)に示すように、上記境界部の重なりが50μmより大きい場合、上記第1内部電極層20A、202Bの膜厚にダレの無い部分に重なって、上記第2内部電極層202A、202Bが形成されるので、過剰に上記境界部の膜厚が厚くなってしまう。
図6、図7を参照して、本発明を量産に適用した本発明の第2の実施形態について説明する。
図6(a)〜(d)は一度に複数の上記単位ユニット層11A、11Bを印刷形成するために用いられる各層の印刷用スクリーンのパターン配置例を示す。
上記印刷用スクリーンは、例えば、ステンレス等の線材を編んだスクリーンを、図略の30cm角程度の大きさの枠にテンションを張った状態で、スキージ方向に対しバイアスに固定し、印刷の不要な部分が乳剤によってパターン形成されて固められている。
図6(a)に示すように、第1内部電極層用スクリーン321は、複数の上記第1内部電極層201A、202Bを、スキージ方向に対して上記第1内部電極引き出し部211A、211Bが同一方向で、かつ上記第1内部電極層201A、201Bの外周円弧の中心軸が直線上に並ぶように揃えて配設し、スキージ方向に対して垂直方向には、上記第1内部電極引き出し部211A、211Bが左右交互に並び、かつ、上記第1内部電極層201A、201Bの外周円弧の中心軸が直線上に並ぶように揃えてパターン形成される。
図6(b)に示すように、第2内部電極層用スクリーン322は、上記第1内部電極層印刷用スクリーン321の上記第1内部電極層201A、201Bと中心軸を揃えてパターン形成される。
図7(a)に示すように、上記スペーサ層用スクリーン33は、上記第1内部電極層印刷用スクリーン321の上記第1内部電極層201A、201Bと中心軸を揃えてパターン形成される。
図7(b)に示すように、上記焼失層用スクリーン34を、上記第1内部電極層印刷用スクリーン321の上記内部電極層201A、201Bと中心軸を揃えてパターン形成する。
図7(c)に示すように、上記接着層用スクリーン35を、上記内部電極層印刷用スクリーン321の上記内部電極層201A、201Bと中心軸を揃えてパターン形成する。
上記各層印刷用スクリーン321、322、33、34、35のパターン配置は行と列とを入れ替えたものでも良い。
上記第1内部電極層用スクリーン321、上記第2内部電極層用スクリーン322、上記スペーサ層用スクリーン33、上記焼失層用スクリーン34を用いて、キャリアフィルム110上に形成された上記セラミック層10を構成する大型グリーンシート片101に、上記内部電極層2A、2B、上記スペーサ層3A、3B、上記焼失層4A、4Bを印刷形成、乾燥した後、上記接着層用スクリーン35を用いて上記接着層5A、5Bを印刷形成すると、一度に複数の上記単位ユニット層11A、11Bを積層可能な状態にすることができる。
図8(a)に示すように、予め別途用意した例えば、アルミナ等の絶縁材料からなる上記絶縁層6用シートを、断面略小判形の円筒状(例えば、内寸約φ9.5mm×約8mm)で、先端にトムソン刃71が形成されたトムソン型70を用いて打ち抜き、上記トムソン型70内に収納しておく。
上記絶縁層6の収納されたトムソン型70を上記単位ユニット層11A、11Bを構成する上記内部電極層2A、2B、上記スペーサ層3A、3B、上記焼失層4A、4Bが整然と配置されて印刷形成された上記大型グリーンシート片101および上記接着層5A、5Bに相対的に近づけていき、上記絶縁層6の下面と上記接着層5A若しくは5Bを接触せしめる。
図7(b)に示すように、更に上記トムソン型70を上記大型グリーンシート片101に相対的に近づけると、上記接着層5Aを介して、上記絶縁層6と上記単位ユニット層11Aとが密着状態となる。
図7(c)に示すように、更に上記トムソン型70を上記大型グリーンシート片101に押し付けると上記トムソン型70の先端に設けられた上記トムソン刃71によって上記セラミック層10が切断され上記単位ユニット層11Aと上記接着層5Aからなる単位シート小片12Aが形成される。
図7(d)に示すように、上記トムソン刃71が上記単位シート小片12Aを打ち抜き形成し、上記トムソン刃71が上記キャリアフィルム110に到達すると上記トムソン型70は上記大型グリーンシート片101から相対的に遠ざかり上記絶縁層6と上記単位シート小片12Aとが密着状態で上記トムソン型70内に収納される。
図7(d)に示すように、次いで上記絶縁層6、上記単位シート小片12Aが収納された上記トムソン型70を移動させ、上記単位ユニット層11Aの上記内部電極引き出し部21Aとは左右対称の位置に上記内部電極引き出し部21Bが形成された上記単位ユニット層11Bに形成された上記接着層5Bに相対的に近づけていき上記単位ユニット層11Aの下面を上記接着層5Bに接触せしめ、更に上記トムソン型70を上記単位ユニット層11Bに相対的に近づけると上記単位ユニット層11Aの下面と上記接着層5Bとは密着状態となり、更に上記トムソン型70を上記大型グリーンシート101に押し付けると上記トムソン型70の先端に設けられた上記トムソン刃71によって上記単位シート小片12Bが打ち抜き形成され、上記トムソン刃71が上記キャリアフィルム110に到達すると上記トムソン型70は上記大型グリーンシート片101から相対的に遠ざかり、上記絶縁層6と上記単位シート小片12Aと上記単位シート小片12Bとが密着状態で上記トムソン型70内に収納される。
これを繰り返すことにより、上記トムソン型70内には、図7(f)に示すように、上記絶縁層6を先頭に上記単位ユニット層11Aと上記単位ユニット層11Bとが上記接着層5A、5Bを介して交互に積層される。
所定積層数の打ち抜き積層を繰り返した後に、別に用意した上記絶縁層6用シートの表面に上記接着層5A、5Bと同じ上記接着層用ペースト50を用いて接着層5を形成し、上記単位ユニット層11A、11bが所定積層数だけ積層、接着、収納された上記トムソン型70を用いて、上記接着層5の形成された上記絶縁層6用シートを打ち抜くと上記単位ユニット層11A、11Bが交互に積層された積層体と上記絶縁層6とが上記接着層5を介して密着状態で上記トムソン型70内に収納される。これを上記トムソン型70から取り出し乾燥すると上記セラミック積層成形体1Gが形成される。
複数の上記単位ユニット層11A、11Bを形成し得る状態の上記大型グリーンシート片101を複数枚積層してから個片に打ち抜くのではなく、個々の上記単位シート小片12A、12Bを積層と同時に打ち抜きながら上記セラミック積層成形体1Gを形成していくので寸法精度が極めて良い。
また、上記単位ユニット層11A、11B、上記焼失層4A、4B、上記接着層5A、5Bは、局部的な膜厚分布の変動が無く、一定範囲内の膜厚分布を保った状態で形成されているので、上記単位ユニット層11A、11Bと上記接着層5A、5Bとの密着性がよいのに加えて、上記単位シート小片12A、12Bの側面と上記トムソン型内壁との間に摩擦力が作用するため、上記単位シート小片12A、12Bを上記キャリアフィルム110から剥離する際にデラミネーションを起こすことがない。
本実施形態において、上記トムソン型70に対して上記大型グリーンシート片101を相対的に傾けた状態で上記積層、接着、打ち抜きを行うようにしても良い。
上記トムソン型70に対して上記大型グリーンシート片101を相対的に傾けた状態で、上記トムソン型70を上記大型グリーンシート片101に相対的に近づけていくと、上記絶縁層6および上記単位ユニット層11A、11Bと上記接着層5、5A、5Bとが片側から徐々に接着されるので、より効果的に空気の噛み込みを防止することができる上に、上記キャリアフィルム110か上記単位シート小片12A、12Bを剥離する際には片側から徐々に剥離されるのでデラミネーションの発生が更に効果的に防止される。
本発明を適用したセラミック積層体の製造工程の概要について図8に示すフローチャートの順に従って詳述する。
先ず工程P1では、セラミックグリーシート100から、複数の上記単位ユニット層11A、11Bを取り出せるよう大型のセラミックシート101を上記キャリアフィルム110と共に例えば、打ち抜き金型等を用いて切り出す。
上記セラミックグリーンシート100は次のように形成する。
例えば、PZTを主成分とするセラミック材料をPVB(ポリビニルブチラール)等の結合材とDBP(ジブチルフタレート)等の可塑剤と分散剤等とをトルエン−エタノール等の分散媒に分散せしめ、粘度調整し、スラリー状となし、これをドクターブレード法等によりキャリアフィルム110上に薄く塗工し、乾燥して、板厚90μmの薄い上記セラミックグリーンシート100を得る。
次いで、工程P2では、上記大型グリーンシート片101の外観を検査し、問題がなければ、工程P3へ移動する。
この時、大型グリーンシート片101は上記キャリアフィルム110から剥離されることなく工程を移動するので取り扱いが容易である。
次いで、工程P3では、上記大型グリーンシート片101の表面に導電性ペースト20を、上記第1内部電極用スクリーン321を用いたスクリーン印刷により、例えば、膜厚7μm程度の上記第1内部電極層201A、201Bを印刷形成し、乾燥する。
上記導電性ペースト20は、例えば、Ag、Pd等の導電性材料とPVB等の結合材とを分散媒に分散せしめてペースト状になした。
次いで、工程P4では、上記第1内部電極層201A、201Bの形成された上記大型グリーンシート片101の表面に上記導電性ペースト20を、上記第2内部電極用スクリーン322を用いたスクリーン印刷により、上記第1内部電極層201A、201Bと境界部の少なくとも一部が重なるように上記第2内部電極層202A、202Bを印刷形成し、上記内部電極層2A、2Bを形成とし、これを乾燥する。
次いで、工程P5では、上記内部電極層2A、2Bの形成された上記大型グリーンシート片101の表面に、スペーサ用ペースト30を、上記スペーサ用スクリーン33を用いたスクリーン印刷により、上記内部電極層2A、2Bと略同じ膜厚で、上記内部電極層2A、2Bの外周縁の一部と重なるように上記スペーサ層3A、3Bを印刷形成し、乾燥する。
上記スペーサ用ペースト30は、例えば、上記セラミックグリーンシート100と同じ組成のセラミック材料とPBVB等の結合材とを分散媒に分散せしめてペースト状となした。
次いで、工程P6では、上記内部電極引き出し部21A、21Bと上記スペーサ層3A、3Bの一部の表面を覆う様に、焼失層用ペースト40を、上記焼失層用スクリーン34を用いたスクリーン印刷により、例えば、膜厚8μm程度の上記焼失層4A、4Bを印刷形成し、乾燥する。
上記焼失層用ペースト40は、例えば、カーボンとPVB等の結合材あるいは結合材のみを分散媒に分散せしめてペースト状となした。
上記焼失層4A、4Bは必ずしも全層に設ける必要はなく、数層から20層毎に設けても良い。
次いで、工程P7では、上記焼失層4A、4Bの形成された部分を除き、上記内部電極層2A、2Bと上記スペーサ層3A、3Bの略全面を覆い、上記焼失層4A、4Bの外周縁の一部と重なるように、接着層用ペースト50を、上記接着層用スクリーン35を用いたスクリーン印刷により、例えば、膜厚8μm程度の上記接着層5、5A、5B印刷形成する。
上記接着層用ペースト50は、例えば、上記セラミックグリーンシート100と同じ組成のセラミック材料とPVB等の結合材とを、テレピノール等の不揮発性の分散媒に分散せしめてペースト状となした。
次いで、工程P8では、上述した如く上記トムソン型70を用いて上記単位ユニット層11A、11Bの打ち抜きと積層を繰り返し、両端に上記絶縁層6が上記接着層5を介して接着され、上記単位ユニット層11Aと上記単位ユニット層11Bとが上記接着層5A、5Bを介して交互に積層、接着され、これを乾燥することによって上記セラミック積層成形体1Gを得る。
次いで、工程P9では、上記セラミック積層成形体1Gをセッター80に並べ、図略の脱脂炉等により脱脂する。
次いで、工程9では、脱脂後のセラミック積層仮焼体1Dを匣鉢90に収納し、蓋91をして、所定の昇温速度、焼成温度、焼成時間、降温速度、焼成雰囲気の条件下で焼成する。
焼成により上記焼失層4A、4Bは焼失し、スリット4Sとなり、上記スペーサ層3A、3B、上記接着層5A、5Bは上記セラミック層11A、11Bと完全一体のセラミック焼結体となり、上記内部電極層2A、2Bと上記セラミック層10とが交互に積層され、上下端部の絶縁層6も同時に焼結された完全一体のセラミック積層焼結体1Sとなる。
次いで、工程P11〜12では、上記セラミック積層焼結体1Sの上下端面を研削仕上げし、上記内部電極引き出し部21A、21Bの露出した上記セラミック積層焼結体1Sの両側端面を研削仕上げし、洗浄、乾燥する。
本実施形態によれば、焼成後の歪み、変形が少なくなるので、従来に比べて、仕上げのための研削時間を大幅に短縮できる。
次いで、工程P14〜P16では、側面電極130を両側の側面に印刷形成し、乾燥し、焼付けする。
次いで、工程P17で、検査し、問題が無ければ、極めて精度良く形成された一体のセラミック積層体であるピエゾスタック1Pが完成する。
次いで、本発明の別の実施形態について説明する。
上述した形状に限定するものではなく、上記内部電極層2A、2Bの表面積を小さくし、上記内部電極層2A、2Bの外周縁近傍内側に局部的な膜厚の変動を防ぐべく、上記内部電極層2A、2Bの上記第1内部電極層201A、201Bと上記第2内部電極層202A、202Bとに分割する方法は、以下に例示する様に様々な形状が適用し得る。
図10(a)に示すように、上記第1内部電極層201A、201Bと上記第2内部電極層202A、202Bとを千鳥格子状に形成しても良い。
図10(b)に示すように、上記第1内部電極層201A、201Bおよび第1内部電極引き出し部211A、211Bを、上記内部電極層2A、2Bと上記内部電極引き出し部21A、21Bとのそれぞれの複数箇所を六角形にくり抜いた形状に形成しても良い。上記複数の六角形のくりぬき部分は略等間隔で千鳥に配設される。
この時、上記第2内部電極層202A、202Bおよび第2内部電極引き出し部212A、212Bは、上記第1内部電極層201A、202Bおよび上記第1内部電極引き出し部211A、211Bのくり抜き部分を埋めるように形成される。
図10(c)に示すように、上記第1内部電極層201A、201Bを、上記内部電極層2A、2Bの複数箇所を同心円状にくり抜いた形状に形成しても良い。
この時、上記第2内部電極層202A、202Bおよび第2内部電極引き出し部212A、212Bは、上記第1内部電極層201A、202Bおよび上記第1内部電極引き出し部211A、211Bのくり抜き部分を埋めるように同心円状に形成される。
上記第1内部電極層201A、201Bと上記第2内部電極層202A、202Bとは、互いにパターン形状を入れ替えた構成としても良い。
但し、上記第1内部電極層201A、201Bと上記第2内部電極層202A、202Bとの境界部において、上記第1内部電極層201A、201Bが印刷乾燥された後に印刷される上記第2内部電極層202A、202Bが上記第1内部電極層201A、201Bの外周縁の一部を覆う様に形成されなければ成らない。
ここで、従来のセラミック積層成形体の製造方法における、スクリーン印刷による上記内部電極2A、2Bを印刷する際に発生する膜厚分布について詳述する。
図11(a)に示すように、スクリーン印刷においては、上記電極用スクリーン32を図略の枠に固定し、該枠内に上記内部電極用ペースト20を流し込み、ゴム等からなるスキージ25を上記電極用スクリーン32に上面を押し付けながら移動させると、上記内部電極用ペースト20が上記内部電極用スクリーン32の編目を通過し、被印刷物である上記大型グリーンシート片101の表面に押し出されるとともに上記スキージ25によって上記内部電極用スクリーン32上の余分な上記電極用ペースト20が掻き取られる。
また、上記内部電極用スクリーン32は上記大型グリーンシート片101と間隙を設けて固定されており、上記スキージ25によって上記内部電極用ペースト20が押し出された後は、上記スキージ25の移動に追従して上記電極用スクリーン32が上記大型グリーンシート片101から離れていく。
この時、上記電極用スクリーン32と上記大型グリーンシート片101との間で上記内部電極用ペースト20を奪い合い、上記電極用スクリーン32のテンションにより上記内部電極用ペースト20が引きちぎられることにより上記内部電極用ペースト20が上記大型グリーンシート片101に転写される。
図11(a)中A部を上面方向から見た様子を拡大して表した図11(b)に示すように、上記電極用スクリーン32は、例えば、線経Dのステンレス線等をスキージ方向に対してバイアスに編んだ編目状のスクリーンメッシュ23からなり、上記編目の開口径Mは上記線経Dおよび1インチ当たりの編目の数(メッシュ数)で設定され、印刷に不要な部分は上記電極用スクリーン32の下面側から膜厚tの乳剤24で固められている。
図11(a)中B−Bにおける反スキージ方向から見た断面を表す図11(c)に示すように、上記電極用ペースト20は上記乳剤24によってマスキングされ、上記乳剤24の形成されていない部分から押し出された上記電極用ペースト20が上記大型グリーンシート片101の表面に転写される。
図11(c)中C部の断面を拡大した図11(d)に示すように、上記スキージ25を押し付けたとき、上記スクリーンメッシュ23の上記乳剤24の形成されていない部分は、上記スキージ25の押し付け圧力よって僅かながら撓む。
このため、上記スクリーンメッシュ23の縦糸と横糸が交差した紗部230の厚みと上記乳剤24の乳剤厚tによって上記スクリーンメッシュ23の下面側に形成される空隙の厚みとを合わせた総厚231は、上記内部電極層2の外周縁が最も厚く、上記内部電極層2の中心部に向かって薄くなっている。
上記内部電極用ペースト20が上記内部電極用スクリーン32によって引きちぎられた直後の上記内部電極層2の断面を模式的に表した図12(e)に示すように、上記内部電極層2の表面には、上記紗部231の部分が上記内部電極層2から離れるときに上記内部電極用ペースト20が多く奪われるので、メッシュ痕232が残り、また、上記内部電極層2中に含まれる上記分散媒が、上記内部電極層2の上記大型グリーンシート片101の表面へ浸透拡散して行くので、上記内部電極層2は上記大型グリーンシート片101に固定され、上記内部電極層2表面のみが濡れ広がり、上記内部電極層2の外周縁近傍はより膜厚が厚くなる方向への力が作用する。
上記メッシュ痕232は、印刷後の雰囲気調整下で静置するレベリングによって、上記内部電極層2の表面には、表面積を小さくする方向に表面張力が働き、徐々に小さくなっていく。
また、上記内部電極層2の印刷膜厚は、上記内部電極用ペースト20の粘度、上記スキージ25の押し付け圧(印圧)、上記総厚231等によって決まる、
従って、上記内部電極層2の印刷膜厚は、上記総厚231に対応して上記内部電極層2の外周縁が最も厚く、上記内部電極層2の中心部に向かって薄くなる傾向に加え、濡れ広がろうとする作用が加わるので、より上記内部電極層2の外周縁が最も厚く、上記内部電極層2の中心部に向かって薄くなる。
内部電極層およびスペーサ層を印刷形成したときの膜厚分布を非接触式のレーザ変位形にて測定した結果を図12に示す。
図12(a)に示すように、印刷時のスキージ方向に対して平行方向に膜厚分布を測定した結果、上記内部電極層2の外周縁近傍が最も厚く最大値は8.101μmで、最小値は5.910μmで、上記内部電極層2のスキージ方向の膜厚差は最大で4.781μmであった。図12(b)に示すように印刷時のスキージ方向に対して垂直方向に膜厚分布を測定した結果も同様に上記内部電極層2の外周縁が最も厚く、中心部に近い位置が最も薄い傾向があった。
また、上記内部電極層2と上記スペーサ層3との境界部には局部的に膜厚の落ち込み部が形成されている。
従来のセラミック積層体一体形成方法により、上記内部電極層2に積層して、上記スペーサ層3、上記焼失層4、上記焼失層4を除き上記内部電極層2と上記スペーサ層3とを覆う接着層5b、上記焼失層4と上記接着層5bとの全体を覆う接着層5cを形成し、各印刷層の膜厚分布の測定結果を図13に示す。
図13(a)は上記内部電極層2およびスペーサ層3の膜厚分布を示し、図13(b)は上記焼失層4および上記接着層5bの膜厚分布を示し、(c)は全面に形成された上記接着層5cの膜厚分布を示し、図13(d)は上記測定結果をもとに作成した各層の印刷形成された断面を示す模式図である。
図13(a)〜(c)に示したように、上記内部電極層2の膜厚分布に上記スペーサ層3、上記焼失層4、上記接着層5b、5cの膜厚分布が累積され、印刷を重ねるごとに印刷層全体としての膜厚分布が広くなって行く。
特に、上記内部電極層2と上記スペーサ層3、上記焼失層4と上記接着層4bとの境界部にはそれぞれ大きな膜厚変動が見られ、これらの印刷層の表面に上記接着層5cを印刷形成しても、この局部的な膜厚変動部が吸収されず残ってしまう。
また、上記内部電極層2の外周縁近傍内側に形成される最も膜厚の厚い部分の影響は、上記接着層5cの印刷形成によっても吸収されず残ってしまう。
従って、従来の印刷方法では各印刷層の膜厚分布が局部的に大きく変動する部分が生じてしまう。
従来の圧着による積層方法では、この局部的な膜厚分布の変動によって、圧着時に上記セラミック層10が変形し、これが累積されることによりセラミック積層体全体としては歪みの大きいものとなってしまう。
従って、上述した如く、本発明の上記内部回路層を、上記セラミック層の表面に印刷形成された略同一膜厚の複数の印刷層で構成し、上記複数の印刷層を、隣り合う印刷層の境界部において、該印刷層の端縁の少なくとも一部が重なることにより、上記内部回路層全体の膜厚が均一になるように順に印刷、乾燥すれば、極めて歪みが少なく、デラミネーションの発生し難いセラミック積層体を得ることができる。
当然のことながら、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、本発明の実施形態において、内部電極層はスペーサ層よりも先に形成した場合について説明したが、スペーサ層を先に形成し次いで内部電極層を形成しても良い。
また、内部電極層、スペーサ層、焼失層等の内部回路層はスクリーン印刷により形成した場合について説明したが、例えば、転写等により形成されるものでも良い。
更に、本発明の実施形態において、内部回路層は内部電極層とスペーサ層とからなる単純な構成のものについて説明したが、L、C、R回路等からなる複雑な回路構成のものであっても、各印刷層を略同一の膜厚で構成し、隣り合う各印刷層の境界部を重ね合わせ、局部的な膜厚分布を解消し、さらに、占有面積の大きな印刷層を複数に分割し印刷することで膜厚分布の幅を狭くする本発明は適宜採用し得るものである。
加えて、本発明の実施形態はピエゾスタックに適用した場合について説明したが、本発明はピエゾスタックに限定するものではなく、積層コンデンサ素子、SAWフィルタ素子、MLCC基板、LTCC基板、ガスセンサ素子等様々なセラミック積層体に適宜採用し得るものである。
本発明の第1の実施形態によって形成したセラミック積層成形体の構成を示す斜視図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態における第1内部電極層と第2内部電極層とを合わせた内部電極層の形状を示す平面図で、(b)は、第1内部電極層のパターン形状の詳細を示す平面図で、(c)は、第2内部電極層のパターン形状の詳細を示す平面図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態におけるスペーサ層のパターン形状の詳細を示す平面図で、(b)は、本発明の第1の実施形態における焼失層のパターン形状の詳細を示す平面図で、(c)は、本発明の第1の実施形態における接着層のパターン形状の詳細を示す平面図である。 (a)は、第1内部電極印刷後のセラミック層の断面図で、(b)は、第2内部電極印刷後のセラミック層の断面図で、(c)は、スペーサ層印刷後のセラミック層の断面図で、(d)は、焼失層印刷後のセラミック層の断面図で、(e)は、接着層印刷後のセラミック層の断面図である。 本発明の効果を比較例と共に示す断面模式図で、(a)は、第1内部電極層と第2内部電極層との境界部の重なりが10μmの場合の断面模式図で、(b)は、第1内部電極層と第2内部電極層との境界部の重なりが50μmの場合の断面模式図で、(c)は比較例として、第1内部電極層と第2内部電極層との境界部の重なりが無い場合の断面模式図で、(d)は比較例として、第1内部電極層と第2内部電極層との境界部の重なりが70μmの場合の断面模式図である。 本発明の第2の実施形態における内部電極層印刷用スクリーンの例を示す平面図で、(a)は、第1内部電極層形成用スクリーンを示し、(b)は、第2内部電極層形成用スクリーンを示す。 本発明の第2の実施形態における内部電極層以外の各層印刷用スクリーンの例を示す平面図で、(a)はスペーサ層形成用スクリーンを示し、(b)は、焼失層形成用スクリーンを示し、(c)は、接着層形成用スクリーンを示す。 本発明の第1の実施形態における積層、接着、打ち抜き一体成形工程の概要を(a)〜(f)で連続的に示す要部断面図である。 本発明の第3の実施形態におけるセラミック積層体の製造工程全体の概要を示すフローチャートおよび工程要部斜視図である。 (a)〜(c)は、本発明の別の内部電極層の分割パターン例を示す平面図である。 (a)はスクリーン印刷の印刷原理を示す要部断面図であり、(b)は、印刷用スクリーンの詳細を示す図11(a)中A部拡大平面図で、(c)は、図11(a)中B−B断面から見た要部断面図であり、(d)は、図11(c)中C部の拡大断面図で、(e)は、印刷用ペーストが印刷用スクリーンによって引きちぎられた直後の印刷膜の断面を表した断面模式図である。 従来の内部電極層およびスペーサ層を印刷形成したときの膜厚分布を示すグラフであり、(a)は印刷時のスキージ方向に対して平行方向に測定した膜厚分布を示し、(b)は印刷時のスキージ方向に対して垂直方向に測定した膜厚分布を示す。 従来のセラミック積層体一体形成方法で形成したときの各印刷層の膜厚分布を示すグラフで、(a)は内部電極層およびスペーサ層の膜厚分布を示し、(b)は焼失層および接着層の膜厚分布を示し、(c)は全面に形成された接着層の膜厚分布を示し、(d)は各層の印刷形成された断面図である。 従来のセラミック積層体一体成形方法における問題点を示すセラミック積層体の一部拡大断面図である。 従来のセラミック積層体一体形成方法におけるセラミック積層成形体の構成を示す斜視図である。 従来のユニット接着積層方法におけるセラミック積層体製造工程全体の概要を示すフローチャートおよび工程要部斜視図である。
符号の説明
1G セラミック積層成形体
10 セラミック層
11A、11B 単位ユニット層
2A、2B 内部電極層
201A、201B 第1内部電極層
202A、202B 第2内部電極層
21A、21B 内部電極引き出し部
211A、211B 第1内部電極引き出し部
212A、212B 第2内部電極引き出し部
3A、3B スペーサ層
4A、4B 焼失層
5、5A、5B 接着層
6 絶縁層

Claims (7)

  1. セラミック層とその上面全体を覆う内部回路層とからなる単位ユニット層を、接着層を介して繰り返し積層してなるセラミック積層体の製造方法において、
    上記内部回路層は、上記セラミック層の表面に印刷形成された略同一膜厚の複数の印刷層からなり、
    上記複数の印刷層を、隣り合う印刷層の境界部において、該印刷層の端縁の少なくとも一部が重なることにより、上記内部回路層全体の膜厚が均一になるように順に印刷、乾燥し、上記単位ユニット層を形成する工程と、
    得られた上記単位ユニット層の表面に上記接着層を印刷形成し、上記単位ユニット層同士を接着させてセラミック積層成形体とする工程と、
    上記セラミック積層成形体を脱脂、焼成して上記セラミック積層体を得る工程とを備えることを特徴とするセラミック積層体の製造方法。
  2. 上記内部回路層は、セラミック層の少なくとも一部の表面に設けられた内部電極層と該内部電極層の形成されていないセラミック層の表面を覆うスペーサ層とからなり、上記複数の印刷層としての上記内部電極層または上記スペーサ層のいずれか一方を印刷、乾燥した後、両印刷層の外周縁の一部が重なるように他方を印刷形成する請求項1に記載のセラミック積層体の製造方法。
  3. 上記内部回路層は、セラミック層の少なくとも一部の表面に設けられた内部電極層と該内部電極層の形成されていないセラミック層の表面を覆うスペーサ層とからなり、上記内部電極層を上記複数の印刷層としての第1内部電極層と第2内部電極層とに分割し、上記第1内部電極層を印刷、乾燥した後、上記第2内部電極層を、両電極層の外周縁の一部が重なるように印刷形成し、上記内部電極層とする請求項2に記載のセラミック積層体の製造方法。
  4. 上記印刷層の境界部の重なりを10μm以上50μm以下に形成する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のセラミック積層体の製造方法。
  5. 上記内部電極層は、電極材料と結合材とを分散媒に分散させペースト状となした内部電極用ペーストを用いて印刷形成し、
    上記スペーサ層は、上記セラミック層と同一の組成のセラミック材料と結合材とを分散媒に分散させてペースト状になしたスペーサ層用ペーストを上記内部電極層と略同じ厚みで上記セラミック層表面の上記内部電極層の形成されていない部分に印刷形成し、
    上記接着層は、上記セラミック層と同一の組成のセラミック材料と結合材とを分散媒に分散させペースト状になした接着層用ペーストを用いて印刷形成する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のセラミック積層体の製造方法。
  6. 上記セラミック層は、セラミック材料と結合材と可塑剤とを分散媒に分散せしめたセラミックスラリーをキャリアフィルム上にシート状に塗工、乾燥することによりセラミックグリーンシートとして形成し、上記セラミックグリーンシートから複数の上記セラミック層を取ることが可能な大きさの大型グリーンシート片を上記キャリアフィルムとともに切り出し、該大型グリーンシート片上に上記内部回路層を複数印刷形成して複数の単位ユニット層を形成し、各内部回路層の表面に上記接着層を印刷形成した後、トムソン型を用いて上記大型グリーンシート片から上記単位ユニット層と上記接着層とからなる単位シート小片を打ち抜きつつ上記キャリアフィルムから剥離し、上記トムソン型内に収納し、該単位シート小片の下面を次の単位シート小片上に形成された上記接着層に接触させることによりこれらの単位シート小片同士を密着せしめ、これを繰り返すことにより上記単位シート小片の打ち抜き、積層、接着を同時に行い上記セラミック層と上記内部回路層とが上記接着層を介して交互に積層されたセラミック成形積層体を形成する請求項1ないし5のいずれか1項に記載のセラミック積層体の製造方法。
  7. 上記セラミック層は、PZTを主成分とする圧電セラミックからなり、上記セラミック積層体は一部にスリット層を有するピエゾスタックであって、
    上記スリット層は、結合材もしくは焼失する粒子と結合材とを分散媒に分散させペースト状になし、焼成によって焼失する焼失層用ペーストを用いて、上記内部回路層の表面に形成された上記接着層の一部を、焼失層に置き換えて印刷形成し、これを焼成することにより形成する請求項1ないし6のいずれか1項に記載のセラミック積層体の製造方法。
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