JP2008066546A - 光電気発振器及び光電気発振方法 - Google Patents

光電気発振器及び光電気発振方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光電気発振器を小型にし、さらに低消費電力にする。
【解決手段】半導体レーザ20と、バイアス電圧供給部50とを備えている。半導体レーザでは、誘導放出光を生成する利得領域34、及び利得領域で生成された誘導放出光を部分的に吸収する可飽和吸収領域36が、導波方向に沿って配置されている。半導体レーザは、半導体レーザで生成される光パルス列を光パルス信号として取り出す。バイアス電圧供給部は、可飽和吸収領域で発生するフォトカレントを電気クロック信号として取り出す。
【選択図】図1

Description

この発明は、互いに同期した光パルス信号及び電気クロック信号を出力する光電気発振器及び光電気発振方法に関するものである。
光通信システムの伝送容量の拡大に伴い、時分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)の高速化が進められている。TDMの高速化や伝送距離の長距離化に伴い、光信号のフォーマットが、NRZ(Non Return−to−Zero)からRZ(Return−to−Zero)へ移行しつつある。
しかし、電気信号で伝送されるデータ転送や、電気回路での信号処理は、現在でもNRZフォーマットの信号が主流である。このため、電気信号であるNRZフォーマットの信号(以下、電気NRZ信号と称する。)を、光信号であるRZフォーマットの信号(以下、光RZ信号と称する。)へ変換するために、EA(Electro−Absorption)変調器等が使用されている。EA変調器は、印加電圧によりEA変調器内の導波路を通過する光をON/OFFする機能を備えている。このため、EA変調器に光パルス列を入力し、電気NRZ信号で変調することにより、光RZ信号を得ることができる。ただし、EA変調器に印加する電気NRZ信号が、EA変調器に入力される光パルス列と同期していないと、電気NRZ信号から光RZ信号への変換の際に、光パルスの損失や波長変動(チャープ)の増加を引き起こす恐れがある。
近年、TDMの高速化に伴い、光RZ信号における光パルスの間隔が短くなっているので、電気NRZ信号と、光RZ信号を同期させることが難しくなってきている。
そこで、電気NRZ信号と光RZ信号を同期させるために、互いに同期した光パルス信号及び電気クロック信号を出力する光電気発振器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。図7を参照して、特許文献1に開示されている光電気発振器について説明する。
この光電気発振器100は、レーザ光源110、光変調器120、光増幅器130、光電変換器140及びRF増幅器150を備えている。レーザ光源で発生したレーザ光(図中、矢印S111で示す。)が、光変調器120に入射される。光変調器120は、共振電極型のものであり、RF増幅器150から印加されるRF信号(図中、矢印S151で示す。)で、強度変調を行う。強度変調の結果得られた光(図中、矢印S121で示す。)は、光増幅器130で増幅される。
光増幅器130で増幅された光は、2分岐されて、一方(図中、矢印S131で示す。)が光クロック信号として出力され、及び他方(図中、矢印S133で示す。)は光電変換器140に入力される。光電変換器140は、入力された光S133を高周波信号に変換する。
光電変換器140から出力される高周波信号は2分岐されて、一方(図中、矢印S141で示す。)が電気クロック信号として出力され、及び他方(図中、矢印S143で示す。)がRF増幅器150に送られる。この高周波信号S143がRF増幅器150で増幅されて得られるRF信号S151は、帰還信号として光変調器120に入力される。
この構成によれば、光増幅器130で増幅した光を2分岐して、一方を光パルス信号とし、他方を光電変換して高周波信号である電気クロック信号としている。この結果、同期した光パルス信号と電気クロック信号が得られる。
特開2005−236639号公報
しかしながら、上述の従来例の光電気発振器は、部品点数が多く、大型、かつ高価になってしまう。また、光増幅器やRF増幅器など、比較的大きな電力を要する機器を使用するので、消費電力が大きくなる。
そこで、この出願に係る発明者が鋭意研究を行ったところ、光電気発振器を受動モード同期半導体レーザとバイアス電圧供給部で構成することにより、部品点数を減らすことができることを見出した。
この発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、この発明の目的は、小型、かつ低価格であり、さらに低消費電力である光電気発振器及び光電気発振方法を提供することにある。
上述した目的を達成するために、この発明の光電気発振器は、受動モード同期半導体レーザと、バイアス電圧供給部とを備えている。受動モード同期半導体レーザは、誘導放出光を生成する利得領域、及び利得領域で生成された誘導放出光を部分的に吸収する可飽和吸収領域が、導波方向に沿って配置されている半導体レーザである。受動モード同期半導体レーザは、当該半導体レーザで生成される光パルス列を光パルス信号として出力する。バイアス電圧供給部は、半導体レーザの可飽和吸収領域で発生するフォトカレントを電気クロック信号として出力するクロック信号出力端子を備えている。
上述した光電気発振器の実施に当たり、受動モード同期半導体レーザが、さらに受動導波路領域を備え、利得領域、可飽和吸収領域及び受動導波路領域が、活性層内の導波方向に沿って配置されているのが良い。
さらに、受動導波路領域にブラッグ格子が設けられ、光パルス信号が出力される半導体レーザの1つの端面と、受動導波路領域に挟まれる領域に、利得領域及び可飽和吸収領域が配置されている構成にするのが好適である。
また、上述した光電気発振器の実施に当たり、受動モード同期半導体レーザが、導波方向に利得領域を複数備える構成にしても良い。
また、上述した光電気発振器の実施に当たり、バイアス電圧供給部が、可飽和吸収領域用電源と、コイルと、キャパシタとを備える構成にするのが好適である。可飽和吸収領域用電源は、可飽和吸収領域に逆バイアス電圧を印加するための直流電源である。コイルは、可飽和吸収領域用電源にフォトカレントの交流成分が入力されることを防ぐ。またキャパシタは、電気クロック信号出力端子から出力される電気クロック信号に、可飽和吸収領域用電源から出力される直流電圧成分が混入することを防ぐ。
この発明の光電気発振器の他の好適な実施形態によれば、能動モード同期半導体レーザと、光分岐器と、光電変換器と、バイアス電圧供給部と、電気クロック信号出力端子とを備えて構成される。
能動モード同期半導体レーザは、誘導放出光を生成する利得領域、及び利得領域で生成された誘導放出光を変調する電界吸収変調領域が、導波方向に沿って配置されている半導体レーザである。能動モード同期半導体レーザは、当該半導体レーザで生成される光パルス列を取り出す。光分岐器は、能動モード同期半導体レーザから取り出された光パルス列を2分岐して、一方を光パルス信号として出力する。光電変換器は、光分岐器で2分岐された他方の光パルス列を電気パルス列に変換する。
バイアス電圧供給部は、電気パルス列が2分岐された一方の電気パルス列にバイアス電圧を印加して変調信号を生成した後、この変調信号を半導体レーザの電界吸収変調領域に印加する。
電気クロック信号出力端子は、電気パルス列が2分岐された他方を電気クロック信号として出力する。
この発明の光電気発振器の他の好適な実施形態によれば、能動モード同期半導体レーザと、光電変換器と、バイアス電圧供給部と、電気クロック信号出力端子とを備えて構成される。
半導体レーザは、誘導放出光を生成する利得領域、及び利得領域で生成された誘導放出光を変調する電界吸収変調領域が、導波方向に沿って配置されている。半導体レーザは、当該半導体レーザで生成される光パルス列を両端面から取り出し、その一方を光パルス信号として出力する。光電変換器は、半導体レーザから出力される他方の光パルス列を電気パルス列に変換する。
バイアス電圧供給部は、電気パルス列が2分岐された一方の電気パルス列にバイアス電圧を印加して変調信号を生成した後、この変調信号を半導体レーザの電界吸収変調領域に印加する。
電気クロック信号出力端子は、電気パルス列が2分岐された他方を電気クロック信号として出力する。
上述した光電気発振器の実施に当たり、能動モード同期半導体レーザは、さらに受動導波路領域を備え、利得領域、電界吸収変調領域及び受動導波路領域は、導波方向に沿って配置されているのが好適である。
また、受動導波路領域にブラッグ格子が設けられ、光パルス信号が出力される半導体レーザの1つの端面と、受動導波路領域に挟まれる領域に、利得領域及び電界吸収変調領域が配置されているのが良い。
また、半導体レーザが、導波方向に利得領域を複数備える構成とするのが好適である。
さらに、バイアス電圧供給部が、電界吸収変調領域用電源とコイルを備えるのが好適である。電界吸収変調領域用電源は、電気パルス列にバイアス電圧を印加して変調信号を生成するための直流電源である。コイルは、電界吸収変調領域用電源に、電気パルス列の交流成分が入力されることを防ぐ。
上述した目的を達成するために、この発明の光電気発振方法は以下の過程を備えている。先ず、誘導放出光を生成する利得領域、及び利得領域で生成された誘導放出光を部分的に吸収する可飽和吸収領域が、導波方向に沿って配置された受動モード同期半導体レーザで、光パルス列を生成して、この光パルス列を光パルス信号として出力する。次に、可飽和吸収領域で発生するフォトカレントを電気クロック信号として出力する。
光電気発振方法の他の好適な実施形態によれば、以下の過程を備えている。先ず、誘導放出光を生成する利得領域、及び利得領域で生成された誘導放出光を変調する電界吸収変調領域が、導波方向に沿って配置された能動モード同期半導体レーザで、光パルス列を生成して取り出す。次に、光パルス列を2分岐して、一方の光パルス列を光パルス信号として出力する。次に、2分岐された他方の光パルス列を電気パルス列に変換する。次に、電気パルス列を2分岐して、一方の電気パルス列にバイアス電圧を印加して変調信号を生成した後、変調信号を能動モード同期半導体レーザの電界吸収変調領域に印加する。次に、電気パルス列が2分岐された他方を電気クロック信号として出力する。
また、光電気発振方法の他の好適な実施形態によれば、以下の過程を備えている。先ず、誘導放出光を生成する利得領域、及び利得領域で生成された誘導放出光を変調する電界吸収変調領域が、導波方向に沿って配置された能動モード同期半導体レーザで、光パルス列を生成して、光パルス列を導波方向の両端面から取り出し、その一方の光パルス列を光パルス信号として出力する。次に、他方の光パルス列を電気パルス列に変換する。次に、電気パルス列を2分岐して、一方の電気パルス列にバイアス電圧を印加して変調信号を生成した後、変調信号を能動モード同期半導体レーザの電界吸収変調領域に印加する。次に、電気パルス列が2分岐された他方を電気クロック信号として出力する。
この発明の光電気発振器及び光電気発振方法によれば、受動モード同期半導体レーザとバイアス電圧供給部とで構成されている。このため、従来の光電気発振器に比べて、部品点数が少なく、小型化、低価格化が期待できる。また、光増幅器やRF増幅器を使用しないため、消費電力の低減も期待できる。
また、この発明の光電気発振器及び光電気発振方法の他の実施形態によれば、能動モード同期半導体レーザと、光分岐器と、光電変換器と、バイアス電圧供給部と、電気クロック信号出力端子とを備えて構成されている。能動モード同期半導体レーザが光源及び光変調器としての機能を有するので、従来の光電気発振器に比べて、部品点数が少なく、小型化、低価格化が期待できる。また、この構成では、再生モード同期法により光クロック信号と電気クロック信号を生成するため、低ジッタである光クロック信号及び電気クロック信号を得ることができる。
また、活性層に受動導波路領域を設けることで、繰り返し周波数を低くするなどの周波数の調整を行うことができる。さらに、受動導波路領域にブラッグ格子を形成すると、ブラッグ格子の周期に応じて定まる波長の光について、共振させることが可能となり、すなわち、モード同期半導体レーザの発振波長の制御が可能になる。
さらに、活性層に利得領域を複数備えると、各利得領域でそれぞれ発生した光パルスが共振器内を伝播することになるので、繰り返し周波数を利得領域の個数に応じて逓倍の周波数にすることができる。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態について説明するが、各構成要素の位置、大きさ及び配置関係についてはこの発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、以下、この発明の好適な構成例につき説明するが、各構成要素の組成(材質)および数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施の形態に限定されない。
(第1実施形態の光電気発振器)
図1を参照して、第1実施形態の光電気発振器につき説明する。図1は、第1実施形態の光電気発振器の構成例を説明するための概略図である。
光電気発振器10は、受動モード同期を行う半導体レーザ(受動モード同期半導体レーザ)20と、バイアス電圧供給部50を備えている。図1では受動モード同期半導体レーザ20の部分を、半導体レーザ上面に直交し、かつその長手方向に沿った縦断面の切り口で示している。
半導体レーザ20は、下クラッド層22、活性層30及び上クラッド層24を順に積層した積層構造を有している。受動モード同期半導体レーザ20では、その長手方向の両端に劈開で形成された端面(劈開面とも称する。)26a及び26bの間の活性層30に共振器が構成される。
ここで、活性層30の屈折率は、下クラッド層22及び上クラッド層24の屈折率よりも大きく設定されている。このため、活性層30から下クラッド層22及び上クラッド層24への光の漏洩が防止される。
下クラッド層22は、例えば、n型のInPで形成され、また、上クラッド層24は、例えば、p型のInPで形成される。活性層30は、例えば、InGa1−XAs1−Y(ただし、X、Yは、それぞれ0≦X≦1、0≦Y≦1を満たす。)で形成される。なお、以下の説明においては、InGa1−XAs1−YをInGaAsPと表し、InGaAsPの組成比の選択は、X及びYの値を適宜選択することで行われるものとする。
活性層30には、長手方向である活性層30に構成される共振器の導波方向に沿って直列に配置された、利得領域34と可飽和吸収領域36の領域が設けられている。利得領域34は、誘導放出光を生成するための領域であり、及び、可飽和吸収領域36は、利得領域34で生成された誘導放出光を部分的に吸収するための領域である。
なお、活性層30の構造は、バルク構造、単一量子井戸(SQW:Single Quantum Well)構造及び多重量子井戸(MQW:Multiple−Quantum Well)構造のいずれでもよい。
下クラッド層22の、活性層30が形成された面とは反対側の面、すなわち下面22aに、半導体レーザ20の長手方向に連続して共用電極42が設けられている。この共用電極42は、基準電位、例えば接地電位に保たれる。
上クラッド層24の上面24aに、半導体レーザ20の長手方向に分離されて、利得領域用電極44及び可飽和吸収領域用電極46が設けられている。利得領域用電極44は、利得領域34に対応する、直上の上面領域に設けられている。また、可飽和吸収領域用電極46は、可飽和吸収領域36に対応する、直上の上面領域に設けられている。
利得領域用電極44には、直流電源である利得領域用電源48が接続されていて、利得領域用電源48により、利得領域34に順方向電圧が印加される。利得領域34では、順方向電圧の印加により、複数のモードを含む誘導放出光である多モード誘導放出光が発生する。利得領域34で発生した多モード誘導放出光は、活性層30に構成される共振器により増幅される。
バイアス電圧供給部50は、可飽和吸収領域用電源52と電気クロック信号出力端子54を備えている。可飽和吸収領域用電源52は、コイル56を経て可飽和吸収領域用電極46に接続されている。コイル56は、可飽和吸収領域36で発生するフォトカレントに含まれる交流成分が、当該可飽和吸収領域用電源52に入力されることを防ぐ。
また、電気クロック信号出力端子54は、キャパシタ58を経て、可飽和吸収領域用電極46に接続されている。キャパシタ58は、電気クロック信号出力端子54から出力される電気クロック信号S51に含まれる直流成分を除去する。
このバイアス電圧供給部の構成により、可飽和吸収領域用電源52にフォトカレントに含まれる交流成分が入力されることを防ぎ、かつ電気クロック信号に可飽和吸収領域用電源52から出力される直流電圧の成分が混入することを防ぐことが可能となる。この結果、可飽和吸収領域用電源52の動作を安定化することが可能となり、さらに、出力される電気クロック信号S51に不要なバイアス電圧成分が含まれないようにすることが可能となる。
なお、バイアス電圧供給部に、外部回路とのインピーダンス整合を実現するための、インピーダンス整合回路を備える構成としても良い。インピーダンス整合回路は、例えば、可飽和吸収領域用電極46と、コイル56及びキャパシタ58との間に設けられる。インピーダンス整合回路は、公知のオープンスタブを用いて構成することが可能である。オープンスタブが備えるスタブの長さを調整することによって、出力される電気クロック信号の周波数に対する反射量を低減することができる。
(第1実施形態の光電気発振器の動作)
図1を参照して、第1実施形態の光電気発振器の動作について説明する。
利得領域用電源48を用いて、半導体レーザ20の利得領域34に順方向の直流電圧を印加する。また、バイアス電圧供給部50が備える可飽和吸収領域用電源52から、可飽和吸収領域36に逆方向の直流電圧を印加する。
半導体レーザ20の利得領域34に順方向の直流電圧を印加することにより、利得領域34にキャリアが注入され、複数のモードを含む誘導放出光である多モード誘導放出光が発生する。多モード誘導放出光は、半導体レーザ20の導波方向の両端面26a及び26bで形成される共振器により増幅される。
多モード誘導放出光の一部は、可飽和吸収領域36を通過する際に吸収され、この可飽和吸収領域での飽和吸収作用により、多モード誘導放出光の位相の一致が図られる。この結果、光パルスの時間軸での幅が短い高速光パルスが得られる。
可飽和吸収領域36でパルス状になった光は、共振器の長さと屈折率に対応した周期で周回する。例えば、活性層がInGaAsPで形成され、及び共振器長が1mmである半導体レーザを用いる場合、パルスの繰り返し周波数は40GHzになる。この周期に対応した周波数の光パルス列が半導体レーザの少なくとも一方の端面26aから放出される。この半導体レーザ20から出力された光パルス列が光パルス信号(図中、矢印S21で示す。)として、光電気発振器10から出力される。すなわち、この光電気発振器10は光発振器として機能する。
また、可飽和吸収領域36は、パルス状になった多モード誘導放出光を一部吸収してキャリアを発生する。可飽和吸収領域36で発生したキャリアは、可飽和吸収領域36に印加されている逆バイアス電圧により、可飽和吸収領域36から掃き出される。従って、可飽和吸収領域36からキャリアが掃き出されるのは、半導体レーザ内を周回する光パルスが可飽和吸収領域36に到達した時である。このため、可飽和吸収領域36からのキャリアの掃き出しは、共振器内を周回する光パルスに同期して行われ、この結果、キャリアは、パルス状に掃き出される。可飽和吸収領域36から掃き出されたキャリアは、バイアス電圧供給部50の、電気クロック信号出力端子54から、電気クロック信号として取り出される。すなわち、この光電気発振器は電気発振器としても機能する。
上述したように、第1実施形態の光電気発振器は、光発振器及び電気発振器としての機能を併せ持っている。しかも、発生する光パルス信号と電気クロック信号とは同期している。従って、この光電気発振器は、互いに同期した光パルス信号と電気クロック信号とを出力することができる。
上述した第1実施形態の光電気発振器によれば、受動モード同期半導体レーザと、バイアス電圧供給部とで構成されるため、従来の光電気発振器に比べて、部品点数が少なく、小型化、低価格化が期待できる。また、光増幅器やRF増幅器を使用しないため、消費電力の低減も期待できる。
(第1実施形態の光電気発振器の構成例1)
図2を参照して、第1実施形態の光電気発振器の他の構成例につき説明する。図2は第1実施形態の光電気発振器の他の構成例を説明するための概略図である。図2では受動モード同期半導体レーザ20aの部分を、半導体レーザ20aの上面に直交し、かつその長手方向に沿った縦断面の切り口で示している。
構成例1の光電気発振器10aは、半導体レーザ20aの活性層30aに、さらに、受動導波路領域38が設けられた点が、図1を参照して説明した光電気発振器10と異なっている。構成例1では、半導体レーザ20aの活性層30aに、長手方向に沿って、利得領域34a、可飽和吸収領域36a及び受動導波路領域38が順に設けられている。なお、半導体レーザ20aの活性層30aに、受動導波路領域38を備える点以外は、図1を参照して説明した光電気発振器10と同様の構成なので、重複する説明を省略する。
受動導波路領域38は、繰り返し周波数を低くする場合に、受動モード同期半導体レーザ20aの導波方向の長さ、すなわち共振器長を長くするために付加される。なお、利得領域34a、可飽和吸収領域36a及び受動導波路領域38の順はこの例に限定されない。受動導波路領域38におけるInGaAsPの組成比は、受動導波路領域38での誘導放出光の吸収を抑制するために、バンドギャップ波長が、利得領域34a及び可飽和吸収領域36aのいずれのバンドギャップ波長よりも小さい値になるように設定される。
なお、バンドギャップ波長が異なるInGaAsP間では屈折率も異なる。このため、受動導波路領域38のバンドギャップ波長を1.55μmに対して大きく異なる波長に設定すると、受動導波路領域38と、活性層30aの受動導波路領域38以外の部分、すなわち、利得領域34a又は可飽和吸収領域36aとの境界で、屈折率の差による光の反射が起こる。この結果、雑音が生じる原因となったり、また、モード同期が起こらなくなったりする恐れがある。一方、受動導波路領域38のバンドギャップ波長を1.55μmに近い値にすると、受動導波路領域38での光の吸収が大きくなり、損失を引き起こす恐れがある。
そこで、利得領域34aのバンドギャップ波長が1.55μmのときは、受動導波路領域28のバンドギャップ波長は1.0〜1.5μmの範囲、好適には、1.2〜1.3μmの範囲にするのが良い。
(第1実施形態の光電気発振器の構成例2)
図3を参照して、第1実施形態の光電気発振器の他の構成例について説明する。図3は第1実施形態の光電気発振器の他の構成例を説明するための概略図である。図3では受動モード同期半導体レーザ20bの部分を、半導体レーザ上面に直交し、かつその長手方向に沿った縦断面の切り口で示している。
なお、図2を参照して説明した構成例1の光電気発振器と重複する説明は省略する。構成例2の光電気発振器10bは、受動モード同期半導体レーザ20bの活性層30bの端面26a及び26b間に、利得領域34b、可飽和吸収領域36b及び受動導波路領域38bを順に備え、さらに、受動導波路領域38bにブラッグ格子80を設けている点が構成例1の光電気発振器と異なっている。
ブラッグ格子80は、受動導波路領域38bの上クラッド層24側の表面領域に形成されている。このブラッグ格子80は、均一な周期(格子間隔)で設けられている。受動導波路領域38bは、ブラッグ格子80の周期で決まるブラッグ波長の光を反射する、すなわち、波長選択性を有している。このため、一方の端面26aと受動導波路領域38bとの間で共振器が形成され、ブラッグ波長の光についてモード同期動作が生じる。
ブラッグ格子80の形成は、受動導波路領域29に対応する領域に半導体結晶を形成した後、例えば、任意好適な周知のフォトリソグラフィ及びエッチングによって行うことができる。この場合、ブラッグ格子80は、受動導波路領域38bに凹凸構造として形成されることになる。
図3を参照して、活性層30bに、受動モード同期半導体レーザ20bの長手方向に沿って、利得領域34b、可飽和吸収領域36b及び受動導波路領域38bが順に設けられた例について説明したが、利得領域34b、可飽和吸収領域36b及び受動導波路領域38bの配置は、この順に限定されず、活性層30bの一方の端面26aと、受動導波路領域38bに挟まれる、活性層30b内の領域に、受動モード同期半導体レーザ20bの長手方向に沿って、利得領域34b及び可飽和吸収領域36bが形成されていれば、その順によらず、同様の効果が得られる。
構成例2の光電気発振器によれば、受動導波路領域38bにブラッグ格子80を形成しているので、構成例1の光電気発振器の効果に加え、さらに、受動モード同期半導体レーザから出力される光パルス信号の波長の制御が可能になるという効果が得られる。
(第1実施形態の光電気発振器の構成例3)
図4を参照して、第1実施形態の光電気発振器の他の構成例について説明する。図4は第1実施形態のモード同期半導体レーザの他の構成例を説明するための概略図である。図4では受動モード同期半導体レーザ20cの部分を、半導体レーザ上面に直交し、かつその長手方向に沿った縦断面の切り口で示している。
ここで、図2を参照して説明した構成例1のモード同期半導体レーザと重複する説明は省略する。この構成例3の光電気発振器は、端面26a及び26bの間に構成される共振器中央に配置された可飽和吸収領域36cと、この可飽和吸収領域36cの両側の活性層30cに設けられた複数の利得領域を備え、衝突パルスモード同期(CPM:Colliding−Pulse Mode−Locked)構造となっている点が構成例2の光電気発振器と異なっている。
ここでは、例として、半導体レーザ20cが、第1利得領域35a及び第2利得領域35bの二つの利得領域を備える例について説明する。
半導体レーザ20cの長手方向に分離されて、第1利得領域用電極45a、第2利得領域用電極45b及び可飽和吸収領域用電極46が設けられている。第1利得領域用電極45aは、第1利得領域35aに対応する、直上の上面領域に設けられている。また、第2利得領域用電極45bは、第2利得領域35bに対応する、直上の上面領域に設けられている。
第1及び第2利得領域用電極45a及び45bには、それぞれ利得領域用電源48a及び48bが接続されていて、利得領域用電源48a及び48bにより、第1利得領域35a及び第2利得領域35bに順方向電圧が印加される。第1利得領域35a及び第2利得領域35bではそれぞれ、順方向電圧の印加により、複数のモードを含む誘導放出光である多モード誘導放出光が発生する。
構成例3の光電気発振器10cによれば、半導体レーザ20cの第1利得領域35a及び第2利得領域35bのそれぞれで発生した光パルスは、可飽和吸収領域36cの左右から可飽和吸収領域36cに入射する。このため、半導体レーザ20cの共振器内を2個の光パルスが伝播し、繰り返し周波数を2倍にすることができる。
なお、ここでは、可飽和吸収領域36cを共振器の中央に配置する例を示しているが、可飽和吸収領域の位置はこれに限定されるものではない。例えば、両端面26a、26bから可飽和吸収領域36cまでの距離を1:2とすることにより、繰り返し周波数を3倍にすることができる。このように、共振器端ではなく共振器内部に可飽和吸収領域を配置し、その両側に利得領域を備えることによって、繰り返し周波数を逓倍の周波数にすることができる。
また、ここでは、受動導波路領域39a及び39bを備えるモード同期半導体レーザに適用する例について説明したが、この例に限定されない。例えば、この半導体レーザを、受動導波路領域を備えない構成にしても良いし、また、受動導波路領域にブラッグ格子を設けて波長選択性を有する構成にしても良い。
(第2実施形態の光電気発振器)
図5を参照して、第2実施形態の光電気発振器について説明する。図5は第2実施形態の光電気発振器の構成例を説明するための概略図である。
光電気発振器12は、能動モード同期を行う半導体レーザ(能動モード同期半導体レーザ)26、光分岐器82、光電変換器84及びバイアス電圧供給部50bを備えて構成される。図5では能動モード同期半導体レーザ26の部分を、半導体レーザ上面に直交し、かつその長手方向に沿った縦断面の切り口で示している。
半導体レーザ26は、下クラッド層22、活性層60及び上クラッド層24を順に積層した積層構造を有している。能動モード同期半導体レーザ26では、その長手方向の両端に劈開で形成された端面26a及び26bの間の活性層60に共振器が構成される。
活性層60は、導波方向に沿って直列に配置された、利得領域64と電界吸収変調領域66の領域を含む。利得領域64は、誘導放出光を生成するための領域であり、及び、電界吸収変調領域66は、利得領域64で生成された誘導放出光を強度変調するための領域である。
下クラッド層22の、活性層60が形成された面とは反対側の面、すなわち下面22aに、半導体レーザ26の長手方向に連続して共用電極72が設けられている。この共用電極72は、基準電位、例えば接地電位に保たれる。
上クラッド層24の上面24aに、半導体レーザ26の長手方向に分離されて、利得領域用電極74及び電界吸収変調領域用電極76が設けられている。利得領域用電極74は、利得領域64に対応する、直上の上面領域に設けられている。また、電界吸収変調領域用電極76は、電界吸収変調領域66に対応する、直上の上面領域に設けられている。
利得領域用電極74には、直流電源である利得領域用電源78が接続されていて、利得領域用電源78により、利得領域64に順方向電圧が印加される。利得領域64では、順方向電圧の印加により、複数のモードを含む誘導放出光である多モード誘導放出光が発生する。利得領域64で発生した多モード誘導放出光は、活性層60に構成される共振器により増幅される。
電界吸収変調領域用電極76には、バイアス電圧供給部50bが接続されていて、RF信号(図中、矢印S77で示す。)が電界吸収変調領域66に入力される。この電界吸収変調領域66に入力された誘導放出光は、RF信号により強度変調されてモード同期が行われる。このモード同期動作については後述する。
半導体レーザ26の一方の端面26aから取り出される光パルス列は、光分岐器82で2分岐される。この光分岐器82は、例えば従来周知の光カプラで構成される。光分岐器82で2分岐された一方の光パルス列は、光パルス信号(図中、矢印S27で示す。)として光電気発振器12から出力される。すなわち、この光電気発振器12は、光発振器として機能する。
光分岐器82で2分岐された他方の光パルス列は、光電変換器84へ送られる。光電変換器84は、入力された光パルス列を光電変換して、電気パルス列を出力する。
光電変換器84から出力される電気パルス列は2分岐される。この2分岐された電気パルス列の一方は、電気クロック信号として電気クロック信号出力端子89を経て光電気発振器12から出力される。すなわち、この光電気発振器12は、電気発振器として機能する。
2分岐された電気パルス列の他方は、増幅器86へ送られた後、透過帯域がRF帯域であるバンドパスフィルタ(RFフィルタ)88で雑音成分が除去された後、バイアス電圧供給部50bへ送られる。
バイアス電圧供給部50bは、電気パルス列にバイアス電圧を印加して、RF信号の変調信号(S77)を生成し、変調信号S77を半導体レーザの電界吸収変調領域66に印加する。バイアス電圧供給部50bは、電界吸収変調領域用電源53とコイル56を備えている。電界吸収変調領域用電源53は、コイル56を経て電界吸収変調領域用電極76に接続されている。コイル56は、バイアス電圧供給部50bに入力される電気パルス列に含まれる交流成分が、電界吸収変調領域用電源53に入力されることを防ぐ。
また、バイアス電圧供給部50bは、入力される電気パルス列に含まれる直流成分を除去するキャパシタ58を備えている。
この光電気発振器では、能動モード同期半導体レーザの光パルス出力を取り出す光分岐器と変調領域への電気パルス入力の間に、光電変換器とRFフィルタとバイアス電圧供給部を備えた、閉ループ帰還回路が形成されている。
なお、ここでは電気パルス列の2分岐は、光電変換器84と増幅器86の間で行っている例について説明しているが、この例に限定されない。閉ループ帰還回路内の光電変換器84と電界吸収変調領域用電極76の間の、任意の場所で分岐する構成にすることができる。
また、光電変換器の変換効率が高い場合には、増幅器を用いない構成にしても良い。一方、能動モード同期半導体レーザの出力が小さい場合は、能動モード同期半導体レーザの出力部に光増幅器を備える構成としても良い。さらに、必要に応じて、位相調整器を設けて、光パルス信号と電気クロック信号の繰り返し周波数を調整する構成にすることも可能である。
(第2実施形態の光電気発振器の動作)
利得領域用電源78から半導体レーザの利得領域64に、順方向の直流電圧を印加すると半導体レーザ26の共振器内を光パルスが周回する。光パルスは、共振器の長さと屈折率に対応した周期で周回するので、この周期に対応した周波数で光パルスが半導体レーザから出力される。出力された光パルスは、光分岐器82で2分岐された後、光電変換器84に入力される。光電変換器84は、入力された光パルスに対応した電気パルスを出力する。
出力された電気パルスは、増幅器86に入力される。増幅器86は、入力された電気パルスを増幅し出力する。増幅器86で増幅された電気パルスはRFフィルタ88に入力される。RFフィルタ88は、入力された電気パルスの雑音成分を除去して出力する。雑音成分が除去された電気パルスは、バイアス電圧供給部50bで、適切なバイアス電圧が印加されて電界吸収変調領域66にRF信号として入力される。この電界吸収変調領域66に入力されたRF信号は、光パルスを強度変調してモード同期を行う。
ここで、能動モード同期半導体レーザ26では、共振器の周回周波数の整数倍に一致した周波数で変調をかけることによりモード同期が達成される。例えば、能動モード同期半導体レーザの共振器長と屈折率によって定まる基本周波数f0に対し、RFフィルタの中心通過周波数f1がf0の整数倍に一致させると、f0の整数倍に一致しない繰り返し周波数fの光パルス列は、光電変換器で得られる電気パルスがRFフィルタ88を通過することができないため、能動モード同期半導体レーザ26に対しては変調をかけることができない。
一方、基本周波数f0の整数倍に一致している繰り返し周波数f1の光パルス列は、光電変換器84で得られる電気パルスがRFフィルタ88を通過するので、能動モード同期半導体レーザに対して、変調をかけることができ、モード同期が達成される。この構成によれば、モード同期半導体レーザ自身が出力した光パルスによりモード同期が達成されるので、この技術を再生モード同期と呼ぶ。
再生モード同期では、出力される光パルスの時間ジッタを低減させることができる(例えば、“超短パルス高繰り返しモード同期ファイバレーザー”、吉田、中沢著、レーザ研究、第27巻第4号、pp.274−280,1999参照)ため、ジッタが低減された光パルスを得るには有効である。また、ジッタが低減された光パルスを光電変換するので、得られる電気パルスもジッタが低減されている。
第2実施形態の能動モード同期半導体レーザでは、受動導波路領域を備えないモード同期半導体レーザについて説明したが、この例に限定されず、例えば、能動モード同期の場合であっても、図2を参照して説明した第1実施形態の構成例1と同様に、受動導波路領域を設ける構成にすることができ、能動モード同期半導体レーザについても同様の効果を得ることができる。また、図3を参照して説明した第1実施形態の構成例2と同様に、この半導体レーザをブラッグ格子が設けられた受動導波路領域を備える構成にしても良い。さらに、この半導体レーザの構造として、図4を参照して説明した第1実施形態の構成例3と同様に、利得領域を複数備える構造、すなわち、CPM構造を採用しても良い。
この構成によれば、再生モード同期法により光パルスと電気パルスを発生するため、互いに同期している、ジッタが低減された光パルス信号と電気クロック信号を得ることができる。
(第3実施形態の光電気発振器)
図6を参照して、第3実施形態の光電気発振器について説明する。図6は第3実施形態の光電気発振器の構成例を説明するための概略図である。図6では、能動モード同期半導体レーザ26の部分を、半導体レーザ上面に直交し、かつその長手方向に沿った縦断面の切り口で示している。
第3実施形態の光電気発振器14は、光分岐器を備えない構成としている点が、第2実施形態の光電気発振器と異なっている。
第3実施形態の光電気発振器14は、能動モード同期半導体レーザ26の共振器の両端面26a及び26bから光パルス列を取り出している。一方の端面26bから出力された光パルス列を光パルス信号(S27a)として光電気発振器14から出力し、他方の端面26aから出力された光パルス列(S27b)を、光電変換器84へ送る。
一般に、半導体レーザでは、共振器の両端面から同じ性質の光が取り出される。このため、光パルス列を2分岐する光分岐器が不要になる。
また、第3実施形態の光電気発振器は、閉ループ帰還回路を構成しているので、第2実施形態と基本的な動作は同様である。従って、ここでは説明を省略する。
第3実施形態の光電気発振器では、受動導波路領域を備えない能動モード同期半導体レーザを用いる例について説明したが、この例に限定されない。例えば、能動モード同期の場合であっても、図2を参照して説明した第1実施形態の構成例1と同様に、受動導波路領域を設ける構成にすることができ、能動モード同期半導体レーザを備える光電気発振器についても同様の効果を得ることができる。さらに、この半導体レーザの構造として、図4を参照して説明した第1実施形態の構成例3と同様に、利得領域を複数備える構造、すなわち、CPM構造を採用しても良い。
第1実施形態の光電気発振器の構成例を説明するための概略図である。 第1実施形態の光電気発振器の他の構成例を説明するための概略図(その1)である。 第1実施形態の光電気発振器の他の構成例を説明するための概略図(その2)である。 第1実施形態の光電気発振器の他の構成例を説明するための概略図(その3)である。 第2実施形態の光電気発振器の構成例を説明するための概略図である。 第3実施形態の光電気発振器の構成例を説明するための概略図である。 光電気発振器の従来例を説明するための概略図である。
符号の説明
10、10a、10b、10c、12、14 光電気発振器
20、20a、20b、20c、26 半導体レーザ
22 下クラッド層
24 上クラッド層
30、60 活性層
34、64 利得領域
35a 第1利得領域
35b 第2利得領域
36、36c 可飽和吸収領域
38、38b 受動導波路領域
42、72 共用電極
44、74 利得領域用電極
45a 第1利得領域用電極
45b 第2利得領域用電極
46 可飽和吸収領域用電極
48、72、78 利得領域用電源
50、50b バイアス電圧供給部
52 可飽和吸収領域用電源
53 電界吸収変調領域用電源
54、89 電気クロック信号出力端子
56 コイル
58 キャパシタ
66 電界吸収変調領域
76 電界吸収変調領域用電極
80 ブラッグ格子
82 光分岐器
84 光電変換器
86 増幅器
88 バンドパスフィルタ(RFフィルタ)
100 光電気発振器
110 レーザ光源
120 光変調器
130 光増幅器
140 光電変換器
150 RF増幅器

Claims (14)

  1. 誘導放出光を生成する利得領域、及び該利得領域で生成された前記誘導放出光を部分的に吸収する可飽和吸収領域が、導波方向に沿って配置された半導体レーザであって、該半導体レーザで生成される光パルス列を光パルス信号として出力する受動モード同期半導体レーザと、
    前記可飽和吸収領域で発生するフォトカレントを電気クロック信号として出力する電気クロック信号出力端子を備えるバイアス電圧供給部と
    を備えることを特徴とする光電気発振器。
  2. 前記受動モード同期半導体レーザは、さらに受動導波路領域を備え、
    前記利得領域、可飽和吸収領域及び受動導波路領域は、前記導波方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光電気発振器。
  3. 前記受動導波路領域にブラッグ格子が設けられ、
    光パルス信号が出力される前記受動モード同期半導体レーザの1つの端面と、前記受動導波路領域に挟まれる領域に、前記利得領域及び前記可飽和吸収領域が配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の光電気発振器。
  4. 前記受動モード同期半導体レーザが、前記導波方向に前記利得領域を複数備える
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光電気発振器。
  5. 前記バイアス電圧供給部が、さらに
    前記可飽和吸収領域に逆バイアス電圧を印加するための可飽和吸収領域用電源と、
    該可飽和吸収領域用電源に、前記フォトカレントの交流成分が入力されることを防ぐコイルと、
    前記電気クロック信号出力端子から出力される電気クロック信号に、前記可飽和吸収領域用電源から出力される直流電圧成分が混入することを防ぐキャパシタと
    を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光電気発振器。
  6. 誘導放出光を生成する利得領域、及び該利得領域で生成された前記誘導放出光を変調する電界吸収変調領域が、導波方向に沿って配置された半導体レーザであって、該半導体レーザで生成される光パルス列を取り出す能動モード同期半導体レーザと、
    前記光パルス列を2分岐して、一方を光パルス信号として出力する光分岐器と、
    該光分岐器で2分岐された他方の光パルス列を電気パルス列に変換する光電変換器と、
    前記電気パルス列が2分岐された一方の電気パルス列にバイアス電圧を印加して変調信号を生成した後、該変調信号を前記能動モード同期半導体レーザの前記電界吸収変調領域に印加するバイアス電圧供給部と、
    前記電気パルス列が2分岐された他方を電気クロック信号として出力する電気クロック信号出力端子と
    を備えることを特徴とする光電気発振器。
  7. 誘導放出光を生成する利得領域、及び該利得領域で生成された前記誘導放出光を変調する電界吸収変調領域が、導波方向に沿って配置された半導体レーザであって、該半導体レーザで生成される光パルス列を導波方向の両端面から取り出し、その一方を光パルス信号として出力する能動モード同期半導体レーザと、
    他方の光パルス列を電気パルス列に変換する光電変換器と、
    前記電気パルス列が2分岐された一方の電気パルス列にバイアス電圧を印加して変調信号を生成した後、該変調信号を前記能動モード同期半導体レーザの前記電界吸収変調領域に印加するバイアス電圧供給部と、
    前記電気パルス列が2分岐された他方を電気クロック信号として出力する電気クロック信号出力端子と
    を備えることを特徴とする光電気発振器。
  8. 前記能動モード同期半導体レーザは、さらに受動導波路領域を備え、
    前記利得領域、電界吸収変調領域及び受動導波路領域は、前記導波方向に沿って配置されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の光電気発振器。
  9. 前記能動モード同期半導体レーザは、さらにブラッグ格子が設けられた受動導波路領域を備え、
    光パルス信号が出力される前記能動モード同期半導体レーザの1つの端面と、前記受動導波路領域に挟まれる領域に、前記利得領域及び前記電界吸収変調領域が前記導波方向に沿って配置されている
    ことを特徴とする請求項6に記載の光電気発振器。
  10. 前記能動モード同期半導体レーザが、前記導波方向に前記利得領域を複数備える
    ことを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の光電気発振器。
  11. 前記バイアス電圧供給部が、
    前記電気パルス列にバイアス電圧を印加して変調信号を生成するための電界吸収変調領域用電源と、
    前記電界吸収変調領域用電源に、前記電気パルス列の交流成分が入力されることを防ぐコイルと
    を備えることを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の光電気発振器。
  12. 誘導放出光を生成する利得領域、及び該利得領域で生成された前記誘導放出光を部分的に吸収する可飽和吸収領域が、導波方向に沿って配置された受動モード同期半導体レーザで、光パルス列を生成して、該光パルス列を光パルス信号として出力する過程と、
    前記可飽和吸収領域で発生するフォトカレントを電気クロック信号として出力する過程と
    を備えることを特徴とする光電気発振方法。
  13. 誘導放出光を生成する利得領域、及び該利得領域で生成された前記誘導放出光を変調する電界吸収変調領域が、導波方向に沿って配置された能動モード同期半導体レーザで、光パルス列を生成して取り出す過程と、
    前記光パルス列を2分岐して、一方の光パルス列を光パルス信号として出力する過程と、
    2分岐された他方の光パルス列を電気パルス列に変換する過程と、
    前記電気パルス列を2分岐して、一方の電気パルス列にバイアス電圧を印加して変調信号を生成した後、該変調信号を前記能動モード同期半導体レーザの前記電界吸収変調領域に印加する過程と、
    前記電気パルス列が2分岐された他方を電気クロック信号として出力する過程と
    を備えることを特徴とする光電気発振方法。
  14. 誘導放出光を生成する利得領域、及び該利得領域で生成された前記誘導放出光を変調する電界吸収変調領域が、導波方向に沿って配置された能動モード同期半導体レーザで、光パルス列を生成して、該光パルス列を導波方向の両端面から取り出し、その一方の光パルス列を光パルス信号として出力する過程と、
    他方の光パルス列を電気パルス列に変換する過程と、
    前記電気パルス列を2分岐して、一方の電気パルス列にバイアス電圧を印加して変調信号を生成した後、該変調信号を前記能動モード同期半導体レーザの前記電界吸収変調領域に印加する過程と、
    前記電気パルス列が2分岐された他方を電気クロック信号として出力する過程と
    を備えることを特徴とする光電気発振方法。
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