JP2008065199A - 表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクティブマトリクス型の表示装置の電源配線を改善して、画素の高精細化を図る。
【解決手段】表示装置は、列状の信号線SLと、行状の走査線WSと、これらが交わる部分に対応して配された画素2と、各画素2に駆動電流を供給する第1種電源配線Vccと、各画素2の動作に必要な基準電圧を供給する第2種電源配線Vssとを有する。第1種電源配線Vccは、列状の信号線SLと平行に配されており、一列分の第1種電源配線Vccで対応する列の画素2に駆動電流を供給する一方、第2種電源配線Vssは、行状の走査線WSと平行に配されており、一行分の第2種電源配線Vssで対応する行の画素2に基準電圧を供給する。
【選択図】図2

Description

本発明は、アクティブマトリクス型の表示装置及びその製造方法に関する。より詳しくは、表示装置を構成するフラットパネルに形成される電源配線の改良技術に関する。
アクティブマトリクス型の表示装置は、液晶ディスプレイが代表的であるが、近年は有機ELディスプレイも盛んに開発されている。液晶ディスプレイは、多数の液晶画素をマトリクス状に並べ、表示すべき画像情報に応じて画素毎に入射光の透過強度又は反射強度を制御することによって画像を表示する。これは、有機EL素子を画素に用いた有機ELディスプレイなどにおいても同様であるが、液晶画素と異なり有機EL素子は自発光素子である。その為、有機ELディスプレイは液晶ディスプレイに比べて画像の視認性が高く、バックライトが不要であり、応答速度が高いなどの利点を有する。又、各発光素子の輝度レベル(階調)はそれに流れる電流値によって制御可能であり、いわゆる電流制御型であるという点で液晶ディスプレイなどの電圧制御型とは大きく異なる。
有機ELディスプレイにおいては、液晶ディスプレイと同様、その駆動方式として単純マトリクス方式とアクティブマトリクス方式とがある。前者は構造が単純であるものの、大型且つ高精細のディスプレイの実現が難しいなどの問題がある為、現在はアクティブマトリクス方式の開発が盛んに行なわれている。この方式は、各画素回路内部の発光素子に流れる電流を、画素回路内部に設けた能動素子(一般には薄膜トランジスタ、TFT)によって制御するものであり、以下の特許文献に記載がある。
特開2003−255856 特開2003−271095 特開2004−133240 特開2004−029791 特開2004−093682 特開2003−108068
従来の画素回路は、制御信号を供給する行状の走査線と映像信号を供給する列状の信号線とが交差する部分に配され、少なくともサンプリングトランジスタと容量部とドライブトランジスタと発光素子とを含む。サンプリングトランジスタは、走査線から供給される制御信号に応じ導通して信号線から供給された映像信号をサンプリングする。容量部は、サンプリングされた映像信号に応じた入力電圧を保持する。ドライブトランジスタは、容量部に保持された入力電圧に応じて所定の発光期間に出力電流を供給する。尚一般に、出力電流はドライブトランジスタのチャネル領域のキャリア移動度及び閾電圧に対して依存性を有する。発光素子は、ドライブトランジスタから供給された出力電流により映像信号に応じた輝度で発光する。
ドライブトランジスタは、容量部に保持された入力電圧をゲートに受けてソース/ドレイン間に出力電流を流し、発光素子に通電する。一般に発光素子の発光輝度は通電量に比例している。更にドライブトランジスタの出力電流供給量はゲート電圧すなわち容量部に書き込まれた入力電圧によって制御される。従来の画素回路は、ドライブトランジスタのゲートに印加される入力電圧を入力映像信号に応じて変化させることで、発光素子に供給する電流量を制御している。
ここでドライブトランジスタの動作特性は以下の式1で表わされる。
Ids=(1/2)μ(W/L)Cox(Vgs−Vth)・・・式1
このトランジスタ特性式1において、Idsはソース/ドレイン間に流れるドレイン電流を表わしており、画素回路では発光素子に供給される出力電流である。Vgsはソースを基準としてゲートに印加されるゲート電圧を表わしており、画素回路では上述した入力電圧である。Vthはトランジスタの閾電圧である。又μはトランジスタのチャネルを構成する半導体薄膜の移動度を表わしている。その他Wはチャネル幅を表わし、Lはチャネル長を表わし、Coxはゲート容量を表わしている。このトランジスタ特性式1から明らかな様に、薄膜トランジスタは飽和領域で動作する時、ゲート電圧Vgsが閾電圧Vthを超えて大きくなると、オン状態となってドレイン電流Idsが流れる。原理的に見ると上記のトランジスタ特性式1が示す様に、ゲート電圧Vgsが一定であれば常に同じ量のドレイン電流Idsが発光素子に供給される。従って、画面を構成する各画素に全て同一のレベルの映像信号を供給すれば、全画素が同一輝度で発光し、画面の一様性(ユニフォーミティ)が得られるはずである。
しかしながら実際には、ポリシリコンなどの半導体薄膜で構成された薄膜トランジスタ(TFT)は、個々のデバイス特性にばらつきがある。特に、閾電圧Vthは一定ではなく、各画素毎にばらつきがある。前述のトランジスタ特性式1から明らかな様に、各ドライブトランジスタの閾電圧Vthがばらつくと、ゲート電圧Vgsが一定であっても、ドレイン電流Idsにばらつきが生じ、画素毎に輝度がばらついてしまう為、画面のユニフォーミティを損なう。従来からドライブトランジスタの閾電圧のばらつきをキャンセルする機能を組み込んだ画素回路が開発されており、例えば前記の特許文献3に開示がある。
閾電圧のばらつきをキャンセルする機能を組み込んだ画素回路は、ある程度画面のユニフォーミティを改善することが可能である。しかしながら、ポリシリコン薄膜トランジスタの特性は、閾電圧ばかりでなく移動度μも素子毎にばらつきがある。前述のトランジスタ特性式1から明らかな様に、移動度μがばらつくと、ゲート電圧Vgsが一定であってもドレイン電流Idsにばらつきが出てしまう。この結果発光輝度が画素毎に変化する為、画面のユニフォーミティを損なう。そこでドライブトランジスタの移動度μのばらつきを補正する機能を組み込んだ画素回路も提案されている。
このように閾電圧補正機能や移動度補正機能を組み込んだ画素回路は、補正動作を行うために外部から1つまたは2つ以上の基準電圧を供給する必要がある。このため従来の画像表示装置は、各画素の発光素子に駆動電流を供給する第1種電源配線に加え、各画素の動作に必要な基準電圧を供給する第2種電源配線が必要となっていた。この様にパネル上に複数の電源配線を形成するため、その分画素回路に割り当てるべき面積が犠牲になっていた。換言すると、複数の電源配線を形成することで画素の高精細化が妨げられており、解決すべき課題となっている。なお特許文献6には電源配線の改良技術が開示されているが、これは主として各画素に駆動電流を供給する第1種電源配線に限られたものである。
上述した従来の技術の課題に鑑み、本発明はアクティブマトリクス型の表示装置の電源配線を改善して、画素の高精細化を図ることを目的とする。かかる目的を達成するために以下の手段を講じた。即ち本発明は、列状の信号線と、行状の走査線と、これらが交わる部分に対応して配された画素と、各画素に駆動電流を供給する第1種電源配線と、各画素の動作に必要な基準電圧を供給する第2種電源配線とを有する表示装置において、前記第1種電源配線は、列状の信号線と平行に配されており、一列分の第1種電源配線で対応する列の画素に駆動電流を供給する一方、前記第2種電源配線は、行状の走査線と平行に配されており、一行分の第2種電源配線で対応する行の画素に基準電圧を供給することを特徴とする。
好ましくは、前記第1種電源配線は、該信号線と同層の導体からなり、前記第2種電源配線は、該信号線と交差する部分が該走査線と同層の導体からなり、該信号線と交差しない部分が該信号線または該走査線と同層の導体からなる。又前記画素は、発光素子と、該走査線から供給された制御信号に応じて導通し該信号線から供給される映像信号をサンプリングするサンプリングトランジスタと、該サンプリングされた映像信号に応じて駆動電流を該発光素子に供給するドライブトランジスタと、該ドライブトランジスタを該第1種電源配線に接続する第1種スイッチングトランジスタと、該ドライブトランジスタの制御端又は電流端を該第2種電源配線に接続する第2種スイッチングトランジスタとを含む。この場合前記第2種スイッチングトランジスタは、それが導通している時間が該第2種電源配線の充放電時間よりも長く設定されている。
本発明によれば、第1種電源配線は従来と同じく信号配線の列と平行な縦配線とする一方、第2種電源配線は従来と異なり走査線の行と平行に横配線化している。一般にアクティブマトリクス型の表示装置でRGB3画素を備えたカラー表示の場合、画素の列数(即ち信号線の本数)は画素の行数(即ち走査線の本数)に比べてはるかに大きい。このため、第2種電源配線を横配線化することにより、従来に比べ配線本数を大幅に削減でき、画素の高精細化が容易になる。横配線は基本的に走査線と同層で形成するため、配線抵抗が高くなる。しかしながら第2種電源配線の場合画素の動作に必要な基準電圧を供給するため、配線抵抗はさほど問題とならない。これに対し縦配線は基本的に信号線と同層で形成するため、比較的抵抗が低い。第1種電源配線は各画素に駆動電流を供給するため、可能な限り抵抗は低い方が良い。そこで本発明は第1種電源配線を抵抗の低い縦配線とし、第2種電源配線のみを横配線化することで、パネルの配線の合理化を計っている。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は参考例にかかる表示装置の全体構成を示すブロック図である。図示する様に、本表示装置はアクティブマトリクス型であり、主要部となる画素アレイ1と周辺の回路部とで構成されている。周辺の回路部は水平セレクタ3、ライトスキャナ4、ドライブスキャナ5、補正用スキャナ7などを含んでいる。画素アレイ1は行状の走査線WSと列状の信号線SLと両者の交差する部分にマトリクス状に配列した画素R,G,Bとで構成されている。カラー表示を可能とするため、RGBの三原色画素を用意しているが、本発明はこれに限られるものではない。各画素R,G,Bはそれぞれ画素回路2で構成されている。信号線SLは金属アルミニウムなどからなり比較的低抵抗で、水平セレクタ3によって駆動される。水平セレクタ3は信号部を構成し、信号線SLに映像信号を供給する。走査線WSは信号線に比べて抵抗が高く、ライトスキャナ4によって走査される。なお、走査線WSと並行に別の走査線DS、AZも配線されている。走査線DSはドライブスキャナ5によって走査される。走査線AZは補正用スキャナ7によって走査される。なお本参考例は補正用の走査線AZが1本であるが、画素回路が複雑な場合補正用走査線AZは複数本になる場合がある。これに対応して、補正用スキャナ7も複数に分割されている場合がある。ライトスキャナ4、ドライブスキャナ5及び補正用スキャナ7はスキャナ部を構成しており、1水平期間ごと画素の行を順次走査する。各画素回路2は走査線WSによって選択された時信号線SLから映像信号をサンプリングする。さらに走査線DSによって選択された時、サンプリングされた映像信号に応じて画素回路2内に含まれている発光素子を駆動する。加えて画素回路2は走査線AZによって走査されたとき、予め決められた補正動作を行う。この補正動作には、例えばドライブトランジスタの閾電圧補正動作や移動度補正動作が含まれる。
画素アレイ1には上述した画素回路2や走査線WS,DS,AZに加え、第1種電源配線Vccと第2種電源配線Vssが形成されている。第1種電源配線Vccは各画素回路2に駆動電流を供給する。一方第2種電源配線Vssは各画素回路2の動作に必要な基準電圧を供給する。なお参考例は基準電圧Vssが1レベルのみであるが、画素回路2の複雑化に伴い2レベル以上の異なった基準電圧を供給する場合もある。本参考例は、第1種電源配線Vcc及び第2種電源配線Vss共に、信号線SLの列と平行な縦配線となっている。即ち第1種電源配線Vccは、列状の信号線SLと平行に配されており、1列分の第1種電源配線Vccで対応する列の画素回路2に駆動電流を供給する。第2種電源配線Vssも列状の信号線SLと平行に配されており、1列分の第2種電源配線Vssで対応する列の画素回路2に基準電圧を供給している。
図1に示すように、一般的な表示装置では、RGB画素で走査線WS、DS、AZを共有化するため、RGB各画素は、その長軸が信号線SLと平行に配され、短軸が走査線WSと平行にレイアウトされている。走査線WS,DS,AZは各画素回路2に制御信号を供給するだけであり、配線抵抗はさほど問題とならない。一方電源配線Vcc,Vssは可能な限り抵抗は低い方が良く、このため参考例では信号線SLと平行に縦配線としている。しかしながら、横配線の本数(即ち画素の行数)に比べ、縦配線の本数(即ち画素の列数)はカラー表示の場合はるかに大きいため、電源配線Vcc,Vssが画素アレイ1に占める割合が高くなり、パネルの高精細化が難しい。
図2は、本発明にかかる表示装置の全体構成を示す模式的なブロック図である。理解を容易にするため、図1に示した参考例と対応する部分には対応する参照番号を付してある。図示する様に、本表示装置は基本的に画素アレイ1と周辺の回路部とで構成されている。画素アレイ1は、列状の信号線SLと、行状の走査線WSと、これらが交わる部分に対応して配された画素2と、各画素2に駆動電流を供給する第1種電源配線Vccと、各画素2の動作に必要な基準電圧Vssを供給する第2種電源配線とを有する。なお図では、第2種電源配線Vssは1レベルのみであるが、画素回路2の複雑化に伴い、2レベル以上の異なった基準電圧が必要になる場合もある。本発明の特徴事項として、第1種電源配線Vccは、列状の信号線SLと平行に配されており、1列分の第1種電源配線Vccで対応する列の画素2に駆動電流を供給す一方、第2種電源配線Vssは、行状の走査線WSと平行に配されており、1行分の第2種電源配線Vssで対応する行の画素2に基準電圧を供給する。換言すると、第1種電源配線は抵抗を低く抑えることが出来る横配線とする一方、第2種電源配線Vssは縦配線化することで配線本数の削減化を図っている。第2種電源配線Vssを横配線化することで、RGB画素の1組に対して1本の電源配線をレイアウトすれば良いことになり、各画素当りに占める電源配線の割合は低下する。これにより画素回路2の高精細化が可能になる。
一般的に信号線SLは画素回路2に対する信号線圧の書き込み不足を避けるため、電気抵抗の低いアルミニウム系導体材料を用いている。また各画素回路2に駆動電流を供給する第1種電源配線Vccも低抵抗である方が望ましいので、縦配線として信号線SLと同一の導体材料が用いられている。一方、走査線WS,DS,AZは各画素回路2に含まれるトランジスタの制御に用いられており、一般的にはゲート配線と同じく高抵抗金属のモリブデンMoなどが用いられている。図2に示した実施形態では、第2種電源配線Vssのみ横配線として、走査線WSと同じ高抵抗金属を用いている。第1種電源配線Vccと異なり第2種電源配線Vssは基準電圧を画素回路2に供給しており、極端に抵抗が高くない限り、機能的には問題とならない。信号線SLと第2種電源配線Vssは異なる層に属する導体材料で形成されており、交差部で短絡することは無い。
図3は、本発明にかかる表示装置の他の実施形態を示しており、理解を容易にするため図2に示した先の実施形態と対応する部分には対応する参照番号を付してある。先の実施形態と同じく本実施形態でも第2種電源配線Vssを横配線化しているが、これに加えて低抵抗化を図っている。具体的には、第1種電源配線Vccは先の実施形態と同じく信号線SLと同層の導体(例えばアルミニウム)からなる一方、第2種電源配線Vssは、信号線SLと交差する部分Aが走査線WSと同層の導体(例えばモリブデン)からなり、信号線SLと交差しない部分が信号線SLと同層の導体(例えばアルミニウム)からなる。この様に、第2種電源配線Vssをモリブデンのみから形成する場合に比べ、モリブデンとアルミニウムを組み合わせることにより、全体的に低抵抗化が図れる。なお横配線化した第2種電源配線Vssを全て金属アルミニウムとすると、縦配線の信号線SLと交差部で短絡してしまう。そこで本実施形態は、交差部Aのみ金属モリブデンとして、信号線SLとのクロスショートを防いでいる。つまり電源配線Vssの交差部Aは、金属モリブデンを用いて橋渡しを行う。これにより信号線SLは従来通りの低抵抗配線を用いることが出来る。
図4は、図3に示した交差部Aの断面図である。図示する様に、ガラス基板10の上に、金属Moの導体パタン11が形成されている。この導体パタン11を被覆するように層間絶縁膜12が形成されており、その上に信号配線SLと電源配線Vssが形成されている。両配線SL及びVssは共に低抵抗の金属アルミニウムで形成している。信号配線SLと電源配線Vssが交差する部分は、層間絶縁膜12にコンタクトホールを開け、下層の導体パタン11で電源配線Vssを橋渡しするようにしている。例えば図で左側の電源配線Vssは一度導体パタン11にコンタクトを取り、橋渡しした後中央の電源配線Vssとコンタクトを取っている。この中央の電源配線Vssはコンタクトで隣の導体パタン11に接続し、さらにここからコンタクトで右側の電源配線Vssに接続している。この様に縦配線の信号線SLを下から導体パタン11で跨ぐようにして電源配線Vssを横配線化している。
図5は、図2または図3に示した表示装置に形成される画素回路2の具体的な実施例を示す模式的な回路図である。本表示装置はアクティブマトリクス型であり、主要部となる画素アレイ1と周辺の回路部とで構成されている。周辺の回路部は水平セレクタ3、ライトスキャナ4、ドライブスキャナ5、第1補正用スキャナ71、第2補正用スキャナ72などを含んでいる。画素アレイ1は行状の走査線WSと列状の信号線SLと両者の交差する部分にマトリクス状に配列した画素回路2とで構成されている。信号線SLは水平セレクタ3によって駆動される。水平セレクタ3は信号部を構成し、信号線SLに映像信号を供給する。走査線WSはライトスキャナ4によって走査される。なお、走査線WSと並行に別の走査線DS、AZ1及びAZ2も配線されている。走査線DSはドライブスキャナ5によって走査される。走査線AZ1は第1補正用スキャナ71によって走査される。走査線AZ2は第2補正用スキャナ72によって走査される。ライトスキャナ4、ドライブスキャナ5、第1補正用スキャナ71及び第2補正用スキャナ72はスキャナ部を構成しており、1水平期間ごと画素の行を順次走査する。各画素回路2は走査線WSによって選択されたとき信号線SLから映像信号をサンプリングする。さらに走査線DSによって選択されたとき、サンプリングされた映像信号に応じて画素回路2内に含まれている発光素子を駆動する。加えて画素回路2は走査線AZ1及びAZ2によって走査されたとき、予め決められた補正動作を行う。本実施形態の場合、この補正動作は閾電圧補正動作と移動度補正動作が含まれる。
上述した画素アレイ1は通常ガラスなどの絶縁基板10上に形成されており、フラットパネルとなっている。各画素回路2はアモルファスシリコン薄膜トランジスタ(TFT)または低温ポリシリコンTFTで形成されている。アモルファスシリコンTFTの場合、スキャナ部はパネルとは別のTABなどで構成され、フレキシブルケーブルによってフラットパネルに接続される。低温ポリシリコンTFTの場合、信号部及びスキャナ部も同じ低温ポリシリコンTFTで形成できるので、フラットパネル上に画素アレイと信号部とスキャナ部を一体的に形成することが出来る。
画素回路2は、5個の薄膜トランジスタTr1〜Tr4及びTrdと1個の容量素子(画素容量)Csと1個の発光素子ELとで構成されている。トランジスタTr1〜Tr3とTrdはNチャネル型のポリシリコンTFTである。トランジスタTr4のみPチャネル型のポリシリコンTFTである。1個の容量素子Csは本画素回路2の容量部を構成している。発光素子ELは例えばアノード及びカソードを備えたダイオード型の有機EL素子である。但し本発明はこれに限られるものではなく、発光素子は一般的に電流駆動で発光する全てのデバイスを含む。
画素回路2の中心となるドライブトランジスタTrdはそのゲートGが画素容量Csの一端に接続され、そのソースSが同じく画素容量Csの他端に接続されている。またドライブトランジスタTrdのゲートGはスイッチングトランジスタTr2を介して基準電位Vss1に接続されている。ドライブトランジスタTrdのドレインはスイッチングトランジスタTr4を介して電源Vccに接続されている。スイッチングトランジスタTr2のゲートは走査線AZ1に接続されている。スイッチングトランジスタTr4のゲートは走査線DSに接続している。発光素子ELのアノードはドライブトランジスタTrdのソースSに接続し、カソードは接地されている。この接地電位はVcathで表される場合がある。また、ドライブトランジスタTrdのソースSと所定の基準電位Vss2との間にスイッチングトランジスタTr3が介在している。このトランジスタTr3のゲートは走査線AZ2に接続している。一方サンプリングトランジスタTr1は信号線SLとドライブトランジスタTrdのゲートGとの間に接続されている。サンプリングトランジスタTr1のゲートは走査線WSに接続している。
かかる構成において、サンプリングトランジスタTr1は、所定のサンプリング期間に走査線WSから供給される制御信号WSに応じ導通して信号線SLから供給された映像信号Vsigを容量部Csにサンプリングする。容量部Csは、サンプリングされた映像信号Vsigに応じてドライブトランジスタのゲートGとソースS間に入力電圧Vgsを印加する。ドライブトランジスタTrdは、所定の発光期間中入力電圧Vgsに応じた出力電流Idsを発光素子ELに供給する。なおこの出力電流(ドレイン電流)IdsはドライブトランジスタTrdのチャネル領域のキャリア移動度μ及び閾電圧Vthに対して依存性を有する。発光素子ELは、ドライブトランジスタTrdから供給された出力電流Idsにより映像信号Vsigに応じた輝度で発光する。
画素回路2はスイッチングトランジスタTr2〜Tr4で構成される補正手段を備えており、出力電流Idsのキャリア移動度μに対する依存性を打ち消す為に、予め発光期間の先頭で容量部Csに保持された入力電圧Vgsを補正する。具体的には、この補正手段(Tr2〜Tr4)は、走査線WS及びDSから供給される制御信号WS,DSに応じてサンプリング期間の一部で動作し、映像信号Vsigがサンプリングされている状態でドライブトランジスタTrdから出力電流Idsを取り出し、これを容量部Csに負帰還して入力電圧Vgsを補正する。さらにこの補正手段(Tr2〜Tr4)は、出力電流Idsの閾電圧Vthに対する依存性を打ち消すために、予めサンプリング期間に先立ってドライブトランジスタTrdの閾電圧Vthを検出し、且つ検出された閾電圧Vthを入力電圧Vgsに足し込む様にしている。
本実施形態の場合、ドライブトランジスタTrdはNチャネル型トランジスタでドレインが電源Vcc側に接続する一方、ソースSが発光素子EL側に接続している。この場合、前述した補正手段は、サンプリング期間の後部分に重なる発光期間の先頭部分でドライブトランジスタTrdから出力電流Idsを取り出して、容量部Cs側に負帰還する。その際本補正手段は、発光期間の先頭部分でドライブトランジスタTrdのソースS側から取り出した出力電流Idsが、発光素子ELの有する容量にも流れ込むようにしている。具体的には、発光素子ELはアノード及びカソードを備えたダイオード型の発光素子からなり、アノード側がドライブトランジスタTrdのソースSに接続する一方カソード側が接地されている。この構成で、本補正手段(Tr2〜Tr4)は、予め発光素子ELのアノード/カソード間を逆バイアス状態にセットしておき、ドライブトランジスタTrdのソースS側から取り出した出力電流Idsが発光素子ELに流れ込む時、このダイオード型の発光素子ELを容量性素子として機能させている。なお本補正手段は、サンプリング期間内でドライブトランジスタTrdから出力電流Idsを取り出す時間幅tを調整可能であり、これにより容量部Csに対する出力電流Idsの負帰還量を最適化している。
図6は、図5に示した表示装置から画素回路の部分を取り出した模式図である。理解を容易にする為、サンプリングトランジスタTr1によってサンプリングされる映像信号Vsigや、ドライブトランジスタTrdの入力電圧Vgs及び出力電流Ids、さらには発光素子ELが有する容量成分Coledなどを書き加えてある。以下図6に基づいて、本画素回路2の基本的な動作を説明する。
図7は、図6に示した画素回路のタイミングチャートである。図7を参照して、図6に示した画素回路の動作をより具体的且つ詳細に説明する。図7は、時間軸Tに沿って各走査線WS,AZ1,AZ2及びDSに印加される制御信号の波形を表してある。表記を簡略化する為、制御信号も対応する走査線の符号と同じ符号で表してある。トランジスタTr1,Tr2,Tr3はNチャネル型なので、走査線WS,AZ1,AZ2がそれぞれハイレベルの時オンし、ローレベルの時オフする。一方トランジスタTr4はPチャネル型なので、走査線DSがハイレベルの時オフし、ローレベルの時オンする。なおこのタイミングチャートは、各制御信号WS,AZ1,AZ2,DSの波形と共に、ドライブトランジスタTrdのゲートGの電位変化及びソースSの電位変化も表してある。
図7のタイミングチャートではタイミングT1〜T8までを1フィールド(1f)としてある。1フィールドの間に画素アレイの各行が一回順次走査される。タイミングチャートは、1行分の画素に印加される各制御信号WS,AZ1,AZ2,DSの波形を表してある。
当該フィールドが始まる前のタイミングT0で、全ての制御線号WS,AZ1,AZ2,DSがローレベルにある。したがってNチャネル型のトランジスタTr1,Tr2,Tr3はオフ状態にある一方、Pチャネル型のトランジスタTr4のみオン状態である。したがってドライブトランジスタTrdはオン状態のトランジスタTr4を介して電源Vccに接続しているので、所定の入力電圧Vgsに応じて出力電流Idsを発光素子ELに供給している。したがってタイミングT0で発光素子ELは発光している。この時ドライブトランジスタTrdに印加される入力電圧Vgsは、ゲート電位(G)とソース電位(S)の差で表される。
当該フィールドが始まるタイミングT1で、制御信号DSがローレベルからハイレベルに切り替わる。これによりトランジスタTr4がオフし、ドライブトランジスタTrdは電源Vccから切り離されるので、発光が停止し非発光期間に入る。タイミングT1に入ると、全てのトランジスタTr1〜Tr4がオフ状態になる。
続いてタイミングT2に進むと、制御信号AZ1及びAZ2がハイレベルになるので、スイッチングトランジスタTr2及びTr3がオンする。この結果、ドライブトランジスタTrdのゲートGが基準電位Vss1に接続し、ソースSが基準電位Vss2に接続される。ここでVss1−Vss2>Vthを満たしており、Vss1−Vss2=Vgs>Vthとする事で、その後タイミングT3で行われるVth補正の準備を行う。換言すると期間T2‐T3は、ドライブトランジスタTrdのリセット期間に相当する。また、発光素子ELの閾電圧をVthELとすると、VthEL>Vss2に設定されている。これにより、発光素子ELにはマイナスバイアスが印加され、いわゆる逆バイアス状態となる。この逆バイアス状態は、後で行うVth補正動作及び移動度補正動作を正常に行うために必要である。
タイミングT3では制御信号AZ2をローレベルにし且つ直後制御信号DSもローレベルにしている。これによりトランジスタTr3がオフする一方トランジスタTr4がオンする。この結果ドレイン電流Idsが画素容量Csに流れ込み、Vth補正動作を開始する。この時ドライブトランジスタTrdのゲートGはVss1に保持されており、ドライブトランジスタTrdがカットオフするまで電流Idsが流れる。カットオフするとドライブトランジスタTrdのソース電位(S)はVss1−Vthとなる。ドレイン電流がカットオフした後のタイミングT4で制御信号DSを再びハイレベルに戻し、スイッチングトランジスタTr4をオフする。さらに制御信号AZ1もローレベルに戻し、スイッチングトランジスタTr2もオフする。この結果、画素容量CsにVthが保持固定される。この様にタイミングT3‐T4はドライブトランジスタTrdの閾電圧Vthを検出する期間である。ここでは、この検出期間T3‐T4をVth補正期間と呼んでいる。
この様にVth補正を行った後タイミングT5で制御信号WSをハイレベルに切り替え、サンプリングトランジスタTr1をオンして映像信号Vsigを画素容量Csに書き込む。発光素子ELの等価容量Coledに比べて画素容量Csは充分に小さい。この結果、映像信号Vsigのほとんど大部分が画素容量Csに書き込まれる。正確には、Vss1に対する。Vsigの差分Vsig−Vss1が画素容量Csに書き込まれる。したがってドライブトランジスタTrdのゲートGとソースS間の電圧Vgsは、先に検出保持されたVthと今回サンプリングされたVsig−Vss1を加えたレベル(Vsig−Vss1+Vth)となる。以降説明簡易化の為Vss1=0Vとすると、ゲート/ソース間電圧Vgsは図7のタイミングチャートに示すようにVsig+Vthとなる。かかる映像信号Vsigのサンプリングは制御信号WSがローレベルに戻るタイミングT7まで行われる。すなわちタイミングT5‐T7がサンプリング期間に相当する。
サンプリング期間の終了するタイミングT7より前のタイミングT6で制御信号DSがローレベルとなりスイッチングトランジスタTr4がオンする。これによりドライブトランジスタTrdが電源Vccに接続されるので、画素回路は非発光期間から発光期間に進む。この様にサンプリングトランジスタTr1がまだオン状態で且つスイッチングトランジスタTr4がオン状態に入った期間T6‐T7で、ドライブトランジスタTrdの移動度補正を行う。即ち本実施形態では、サンプリング期間の後部分と発光期間の先頭部分とが重なる期間T6‐T7で移動度補正を行っている。なお、この移動度補正を行う発光期間の先頭では、発光素子ELは実際には逆バイアス状態にあるので発光する事はない。この移動度補正期間T6‐T7では、ドライブトランジスタTrdのゲートGが映像信号Vsigのレベルに固定された状態で、ドライブトランジスタTrdにドレイン電流Idsが流れる。ここでVss1−Vth<VthELと設定しておく事で、発光素子ELは逆バイアス状態におかれる為、ダイオード特性ではなく単純な容量特性を示すようになる。よってドライブトランジスタTrdに流れる電流Idsは画素容量Csと発光素子ELの等価容量Coledの両者を結合した容量C=Cs+Coledに書き込まれていく。これによりドライブトランジスタTrdのソース電位(S)は上昇していく。図7のタイミングチャートではこの上昇分をΔVで表してある。この上昇分ΔVは結局画素容量Csに保持されたゲート/ソース間電圧Vgsから差し引かれる事になるので、負帰還をかけた事になる。この様にドライブトランジスタTrdの出力電流Idsを同じくドライブトランジスタTrdの入力電圧Vgsに負帰還する事で、移動度μを補正する事が可能である。なお負帰還量ΔVは移動度補正期間T6‐T7の時間幅tを調整する事で最適化可能である。
タイミングT7では制御信号WSがローレベルとなりサンプリングトランジスタTr1がオフする。この結果ドライブトランジスタTrdのゲートGは信号線SLから切り離される。映像信号Vsigの印加が解除されるのでドライブトランジスタTrdのゲート電位(G)は上昇可能となり、ソース電位(S)と共に上昇していく。発光期間の開始に伴って行われるこの動作を、ブートストラップ動作と呼ぶ。このブートストラップ動作の間、画素容量Csに保持されたゲート/ソース間電圧Vgsは(Vsig−ΔV+Vth)の値を維持する。換言すると、ゲート電位(G)におけるブートストラップゲインは基本的に100%である。このブートストラップ動作によってソース電位(S)が上昇し、発光素子ELの逆バイアス状態が解消されるので、出力電流Idsの流入により発光素子ELは実際に発光を開始する。
この時のドレイン電流Ids対ゲート電圧Vgsの関係は、先のトランジスタ特性式1のVgsにVsig−ΔV+Vthを代入する事で、以下の式2のように与えられる。
Ids=kμ(Vgs−Vth)=kμ(Vsig−ΔV)・・・式2
上記式2において、k=(1/2)(W/L)Coxである。この特性式2からVthの項がキャンセルされており、発光素子ELに供給される出力電流IdsはドライブトランジスタTrdの閾電圧Vthに依存しない事が分かる。基本的にドレイン電流Idsは映像信号の信号電圧Vsigによって決まる。換言すると、発光素子ELは映像信号Vsigに応じた輝度で発光する事になる。その際Vsigは帰還量ΔVで補正されている。この補正量ΔVは丁度特性式2の係数部に位置する移動度μの効果を打ち消すように働く。したがって、ドレイン電流Idsは実質的に映像信号Vsigのみに依存する事になる。
最後にタイミングT8に至ると制御信号DSがハイレベルとなってスイッチングトランジスタTr4がオフし、発光が終了すると共に当該フィールドが終わる。この後次のフィールドに移って再びVth補正動作、移動度補正動作及び発光動作が繰り返される事になる。
図8は、移動度補正期間T6‐T7における画素回路2の状態を示す回路図である。図示するように、移動度補正期間T6‐T7では、サンプリングトランジスタTr1及びスイッチングトランジスタTr4がオンしている一方、残りのスイッチングトランジスタTr2及びTr3がオフしている。この状態でドライブトランジスタTr4のソース電位(S)はVss1−Vthである。このソース電位Sは発光素子ELのアノード電位でもある。前述したようにVss1−Vth<VthELと設定しておく事で、発光素子ELは逆バイアス状態におかれ、ダイオード特性ではなく単純な容量特性を示す事になる。よってドライブトランジスタTrdに流れる電流Idsは画素容量Csと発光素子ELの等価容量Coledとの合成容量C=Cs+Coledに流れ込む事になる。換言すると、ドレイン電流Idsの一部が画素容量Csに負帰還され、移動度の補正が行われる。
図9は上述したトランジスタ特性式2をグラフ化したものであり、縦軸にIdsを取り横軸にVsigを取ってある。このグラフの下方に特性式2も合わせて示してある。図9のグラフは、画素1と画素2を比較した状態で特性カーブを描いてある。画素1のドライブトランジスタの移動度μは相対的に大きい。逆に画素2に含まれるドライブトランジスタの移動度μは相対的に小さい。この様にドライブトランジスタをポリシリコン薄膜トランジスタなどで構成した場合、画素間で移動度μがばらつく事は避けられない。例えば両画素1,2に同レベルの映像信号Vsigを書き込んだ場合、何ら移動度の補正を行わないと、移動度μの大きい画素1に流れる出力電流Ids1´は、移動度μの小さい画素2に流れる出力電流Ids2´に比べて大きな差が生じてしまう。この様に移動度μのばらつきに起因して出力電流Idsの間に大きな差が生じるので、画面のユニフォーミティを損なう事になる。
そこで出力電流を入力電圧側に負帰還させる事で移動度のばらつきをキャンセルしている。トランジスタ特性式から明らかなように、移動度が大きいとドレイン電流Idsが大きくなる。したがって負帰還量ΔVは移動度が大きいほど大きくなる。図9のグラフに示すように、移動度μの大きな画素1の負帰還量ΔV1は移動度の小さな画素2の負帰還量ΔV2に比べて大きい。したがって、移動度μが大きいほど負帰還が大きくかかる事となって、ばらつきを抑制する事が可能である。図示するように、移動度μの大きな画素1でΔV1の補正をかけると、出力電流はIds1´からIds1まで大きく下降する。一方移動度μの小さな画素2の補正量ΔV2は小さいので、出力電流Ids2´はIds2までそれ程大きく下降しない。結果的に、Ids1とIds2は略等しくなり、移動度のばらつきがキャンセルされる。この移動度のばらつきのキャンセルは黒レベルから白レベルまでVsigの全範囲で行われるので、画面のユニフォーミティは極めて高くなる。以上をまとめると、移動度の異なる画素1と2があった場合、移動度の大きい画素1の補正量ΔV1は移動度の小さい画素2の補正量ΔV2に対して小さくなる。つまり移動度が大きいほどΔVが大きくIdsの減少値は大きくなる。これにより移動度の異なる画素電流値は均一化され、移動度のばらつきを補正する事ができる。
以上の説明から明らかなように、図5に示した実施例は、第1種電源配線Vccに加え、2種類の第2種電源配線Vss1,Vss2を備えている。電源配線Vss1は、ドライブトランジスタTrdのゲートを初期化するために必要な基準電位(Vss1)を供給している。一方電源配線Vss2は同じくドライブトランジスタTrdのソース電位を初期化するための基準電位Vss2を供給している。基準電位Vss1はドライブトランジスタTrdのゲート電位を設定するため、十分に高精度である必要がある。一方基準電位Vss2はドライブトランジスタTrdのソース電位を閾電圧Vth以下にリセットできれば良く、それほど精度は要求されない。即ち電源配線Vss2に関しては、配線抵抗による電圧降下が生じても、予めドライブトランジスタの閾電圧Vthよりも十分低い値に設定しておけば良く、動作上の問題は生じない。そこで本実施例は、第2種電源配線Vss1,Vss2の内、少なくとも電源配線Vss2を従来の縦配線から横配線化することにより、画素回路の動作を損なうことなく、電源配線の占有面積を縮小できる。
図10は、図7に示した実施例の改良版を示しており、理解を容易にするため対応する部分には対応する参照番号を付してある。図10に示したタイミングチャートが、図7に示したタイミングチャートと異なる点は、制御信号AZ2のパルス幅を広げて、スイッチングトランジスタTr3の導通時間を長くしたことである。前述したように制御信号AZ2がハイレベルとなってスイッチングトランジスタTr3がオンすると、基準電位Vss2がドライブトランジスタTrdのソースSに書き込まれる。このとき制御信号AZ2のパルス幅を長く設定することで、Vth補正準備期間を延長し、その間で電源配線Vss2の充放電が完了するようにしている。充放電後は電源配線Vss2に電流が流れないので、電圧降下は発生しない。これによりVth補正期間T3‐T4が到来した時点では、ドライブトランジスタTrdのソース電位は正確に基準電位Vss2にセットされている。この様に画素回路2の動作シーケンスを改良することによって、電源配線Vss2の横配線化が可能になる。
以上の説明から明らかなように、本実施例の画素回路2は、少なくとも発光素子ELとサンプリングトランジスタTr1とドライブトランジスタTrdと第1種スイッチングトランジスタTr4と第2種スイッチングトランジスタTr3とを含んでいる。サンプリングトランジスタTr1は走査線WSから供給された制御信号WSに応じて導通し、信号線SLから映像信号をサンプリングする。ドライブトランジスタTrdは、サンプリングされた映像信号に応じて駆動電流Idsを発光素子ELに供給する。第1種スイッチングトランジスタTr4は、ドライブトランジスタTrdを第1種電源配線Vccに接続する。第2種スイッチングトランジスタTr3は、ドライブトランジスタTrdの電流端(ソースS)を第2種電源配線Vss2に接続する。この第2種スイッチングトランジスタTr3は、それが導通している時間が、第2種電源配線Vss2の充放電時間よりも長く設定されている。
図11は、図2または図3に示した表示装置に組み込まれる画素回路の別の実施例を示す回路図である。理解を容易にするため、図5に示した先の実施例と対応する部分には対応する参照番号を付してある。この画素回路は、サンプリングトランジスタTr1、スイッチングトランジスタTr2,Tr3,Tr4及びドライブトランジスタTrdが全てPチャネル型である。ドライブトランジスタTrdを第1種電源配線Vccに接続するためのスイッチングトランジスタTr4は、走査線DSを介してドライブスキャナ5により制御されている。一方閾電圧補正用のスイッチングトランジスタTr2,Tr3は走査線AZを介して補正用スキャナ7により制御されている。特にスイッチングトランジスタTr2はオンしたとき、第2種電源配線VssをドライブトランジスタTrdのゲートGに接続している。本実施例は、この第2種電源配線Vssを横配線化する一方、第1種電源配線Vccは従来の通り縦配線としている。
図12は、図11に示した画素回路2の動作説明に供するタイミングチャートである。制御信号WS,AZ,DSのパルス波形と共に、ドライブトランジスタTrdのソース電位及びゲート電位の変化を表してある。タイミングJ1の直前に制御信号AZがローレベルに切換った後、タイミングJ1で制御信号DSがハイレベルに切換る。即ちスイッチングトランジスタTr2,Tr3がオンする一方、スイッチングトランジスタTr4がオフすることで、ドライブトランジスタTrdのゲート電位がVssに設定される一方、ソース電位がそれよりもVthだけ高い電位に設定される。タイミングJ2で制御信号AZがハイレベルに戻った後、タイミングJ3で制御信号WSがローレベルに切換り、映像信号Vsigがサンプリングされる。この後タイミングJ4で制御信号DSが再びローレベルとなり、スイッチングトランジスタTr4がオンして発光期間に移る。
図13は、図2または図3に示した本発明にかかる表示措置に組み込まれる画素回路のさらに別の実施例を示す回路図である。本画素回路2は、サンプリングトランジスタTr1とドライブトランジスタTrdに加え、4個のスイッチングトランジスタTr2〜Tr5を備えている。全てのトランジスタTr1〜Tr5及びTrdがNチャネル型である。この画素回路2もドライブトランジスタTrdの閾電圧補正機能を備えている。またサンプリングトランジスタTr1とドライブトランジスタTrdのゲートGは結合容量Cs1で接続されている。閾電圧補正準備期間で、スイッチングトランジスタTr3がオンし、ドライブトランジスタTrdのソースSが基準電位Vss2にリセットされる。またサンプリングトランジスタTr1と結合容量Cs1の接続ノードが、スイッチングトランジスタTr2によって基準電位Vss1に初期化される。本実施例は少なくとも電源配線Vss2を横配線化している。
本表示装置の参考例を示すブロック図である。 本発明にかかる表示装置の実施形態を示すブロック図である。 本発明にかかる表示装置の他の実施形態を示すブロック図である。 図3に示した実施形態の説明に供する断面図である。 図2または図3に示した表示装置に組み込まれる画素回路の実施例を示す回路図である。 図5に示した画素回路の動作説明に供する回路図である。 図5に示した画素回路の動作説明に供するタイミングチャートである。 同じく動作説明に供する模式図である。 同じく動作説明に供するグラフである。 図5に示した画素回路の動作説明に供する他のタイミングチャートである。 図2または図3に示した本発明にかかる表示装置に組み込まれる画素回路の他の実施例を示す回路図である。 図11に示した画素回路の動作説明に供するタイミングチャートである。 図2または図3に示した本発明にかかる表示装置に組み込まれる画素回路の別の実施例を示す回路図である。
符号の説明
1・・・画素アレイ、2・・・画素回路、・・・3水平セレクタ、4・・・ライトスキャナ、5・・・ドライブスキャナ、7・・・補正用スキャナ、SL・・・信号線、WS・・・走査線、DS・・・走査線、AZ・・・走査線、Vcc・・・第1種電源配線、Vss・・・第2種電源配線

Claims (5)

  1. 列状の信号線と、行状の走査線と、これらが交わる部分に対応して配された画素と、各画素に駆動電流を供給する第1種電源配線と、各画素の動作に必要な基準電圧を供給する第2種電源配線とを有する表示装置において、
    前記第1種電源配線は、列状の信号線と平行に配されており、一列分の第1種電源配線で対応する列の画素に駆動電流を供給する一方、
    前記第2種電源配線は、行状の走査線と平行に配されており、一行分の第2種電源配線で対応する行の画素に基準電圧を供給することを特徴とする表示装置。
  2. 前記第1種電源配線は、該信号線と同層の導体からなり、
    前記第2種電源配線は、該信号線と交差する部分が該走査線と同層の導体からなり、該信号線と交差しない部分が該信号線または該走査線と同層の導体からなることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  3. 前記画素は、発光素子と、該走査線から供給された制御信号に応じて導通し該信号線から供給される映像信号をサンプリングするサンプリングトランジスタと、該サンプリングされた映像信号に応じて駆動電流を該発光素子に供給するドライブトランジスタと、該ドライブトランジスタを該第1種電源配線に接続する第1種スイッチングトランジスタと、該ドライブトランジスタの制御端又は電流端を該第2種電源配線に接続する第2種スイッチングトランジスタとを含むことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  4. 前記第2種スイッチングトランジスタは、それが導通している時間が該第2種電源配線の充放電時間よりも長く設定されていることを特徴とする請求項3記載の表示装置。
  5. 列状の信号線と、行状の走査線と、これらが交わる部分に対応して配された画素と、各画素に駆動電流を供給する第1種電源配線と、各画素の動作に必要な基準電圧を供給する第2種電源配線とを有する表示装置の製造方法において、
    前記第1種電源配線を列状の信号線と平行に形成して、一列分の第1種電源配線で対応する列の画素に駆動電流を供給可能にし、
    前記第2種電源配線を行状の走査線と平行に形成して、一行分の第2種電源配線で対応する行の画素に基準電圧を供給可能にしたことを特徴とする表示装置の製造方法。
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