JP2008065156A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008065156A
JP2008065156A JP2006244491A JP2006244491A JP2008065156A JP 2008065156 A JP2008065156 A JP 2008065156A JP 2006244491 A JP2006244491 A JP 2006244491A JP 2006244491 A JP2006244491 A JP 2006244491A JP 2008065156 A JP2008065156 A JP 2008065156A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording paper
toner
image
layer
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006244491A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Takamatsu
雅広 高松
Yutaka Nogami
豊 野上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2006244491A priority Critical patent/JP2008065156A/ja
Publication of JP2008065156A publication Critical patent/JP2008065156A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】ブリスタの発生を抑え、プリント後に十分な光沢が得られる画像形成装置を得る。
【解決手段】基材84の裏面に透気性を持たない樹脂層86を設けた記録紙Pを用い、記録紙Pの表面には、最下層に透明のトナー層90を形成し、その上に、K、C、M、Yのトナー画像88を形成することで、記録紙Pの表面からの水分の吸収を防止し、記録紙Pのカールや画像のひび割れを防ぐことができる。また、記録紙Pの表面にトナー層90を形成することで、定着時に該基材84から発生する気体を、未定着の粉体トナー92間から記録紙Pの外に逃がすことができるため、ブリスタの発生は生じない。プリント後は、記録紙P上に形成されていた粉体トナー92は、溶融して平滑になりトナー層91にトナー画像88が平滑となるように埋め込まれた状態となるため、表面光沢が従来の銀塩写真と同等レベルとなる高光沢なプリントを得ることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関する。
デジタルスチルカメラ(以下「デジカメ」と記す)等の急速な普及に伴い、デジカメで撮った画像を、街のコンビニエンスストアや写真店等で気軽にプリントアウトしたいという要求が高まっている。このため、通常の複写機能やプリンタ機能の他に、写真プリント機能を有する電子写真方式の画像形成装置が考案されており、デジタル画像を写真としてプリントするにあたり、従来の銀塩写真と同様の高光沢で平滑な画像が要求されている。
このような高光沢で平滑な画像を得るためには、少なくとも画像を形成する面に熱可塑性の樹脂層を有する記録紙を用いて、トナー画像を樹脂層が設けられた面側に転写した後に、表面に高平滑な離型層を有する定着ベルトを用いてトナー画像を高温、高圧で記録紙の樹脂層に押し込んで平滑にした後、記録紙を定着ベルトに張り付けたまま、トナー画像、および、記録紙の表面の樹脂層を固化させるために冷却させた後に、定着ベルトから記録紙を剥離する。これにより、記録紙表面の樹脂層とトナー画像は定着ベルトの表面形状を写し取って高光沢で高平滑な表面とすることができる。
また、樹脂層のない記録紙上の画像を形成する面の全面に、YMCKのトナーおよび透明トナーにより作成した画像を転写した後に上記と同様の過程をへて高光沢、高平滑な面を形成する方法もある。
ここで、定着ベルトを用いて定着、冷却後に剥離する定着装置へは、未定着の記録紙でも、冷却後に剥離する構成でない従来の定着装置で予め定着している記録紙でもかまわない。特に後者の場合には、定着ベルトを用いて定着、冷却後に剥離する定着装置の前で排出することで、低光沢なプリントと高光沢なプリントを切り換えて出力することもできる。
以上のように、プリントの全面が高光沢で高平滑なプリントを得るには、記録紙の少なくともトナー画像をプリントする面に熱可塑性の樹脂層を設けるまたは透明トナーにより記録紙全面にトナー画像を形成する必要がある。
しかし、片面だけに樹脂層を有する記録紙では、樹脂層のない裏面から水分が基材部分〔セルロース〕に入り込み、基材部分が膨張して画像面側が凹となるカールが発生したり、基材部分の膨張に画像面のトナー画像や記録紙の樹脂層が引っ張られて画像面にひび割れ〔クラック〕が生じたりしまう。特に、定着時の熱で基材に含まれる水分(一般に普通紙では含水率が5%程度)が半分以下になってしまい、定着後に排出トレイに排出されてから、短時間で雰囲気中の水分を基材部分が吸収することで、前記の不具合が発生してしまう。
このため、特許文献1では、基材の両面に透気性のない樹脂層を設け、定着時、および、定着後の雰囲気中でも基材部分の含水率の変化が少ない記録紙が示されている。多少の基材の含水率変化では両面に設けられた樹脂層によりカールを起こす応力がバランスしてカールを防ぐことができる。また、基材の両面で基材の膨張、収縮を支えるために画像部の伸び、縮みが抑えられ、画像面に発生するクラックを抑えることができる。
しかしながら、図10に示すように、基材200の両面に透気性のない樹脂層202を設けると、定着時に基材温度が高くなって、基材200のセルロース内に含まれる水分が気化したり、基材200中の気体が膨張して表面の軟化した樹脂層202を膨らませる火膨れ状のブリスタ206が発生したり、外観が著しく低下することが知られている。
このブリスタの発生を避けるために、定着温度を低下させると、トナー樹脂や記録紙表面の樹脂層の溶融が不十分となり、トナー画像が記録紙の樹脂層に埋まり込まず、段差感のある凹凸画像となったり、極端に定着温度が低い場合には光沢が得られなかったりする。
特開2004−191678号公報
本発明は上記事実を考慮し、ブリスタの発生を抑え、プリント後に十分な光沢が得られる画像形成装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、画像形成装置において、透気性を持たないコート層が裏面に形成された記録紙の表面に画像形成用トナー層と透明色、白色または前記記録紙の表面と同じ色のトナー層を形成することを特徴とする。
請求項1に記載の発明では、記録紙の裏面には透気性を持たないコート層を形成している。裏面のみに透気性を持たないコート層(樹脂層)を有する記録紙では、記録紙の表面から水分が入り込み、記録紙の基材部分が膨張して画像形成面側が凹となるカールや画像のひび割れが発生したりする恐れがあるが、記録紙の表面(画像形成面)にトナー層を形成することで、記録紙の表面からの水分の吸収を防止し、記録紙のカールや画像のひび割れを防ぐことができる。
また、定着時に基材温度が高くなって、基材内に含まれる水分が気化しようとするが、記録紙の表面にトナー層を形成することで、該基材から発生する気体を、未定着の粉体トナー間から記録紙の外に逃がすことができるため、ブリスタの発生は生じない。
ここで、トナー層を透明色で形成することで、画像形成用トナー層が形成された後に、画像形成用トナー層の上に該トナー層を形成することができる。
一方、プリント後は、未定着の粉体トナーは溶融して平滑になると共に、トナー層に画像が平滑となるように埋め込まれるため、表面光沢が従来の銀塩写真と同等レベルとなる高光沢なプリントを得ることができる。
また、記録紙の画像形成面にはトナー層が形成され、他方の面にはコート層が形成されているため、プリント後は、記録紙は透気性を持たないことになる。このため、記録紙の外部から記録紙の基材に湿気等が吸収することはなく、保管時のカールやクラックを防止できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、透気性を持たないコート層が裏面に形成された記録紙の表面に形成された画像形成用トナー層以外の非画像領域に前記透明色、白色または前記記録紙の表面と同じ色のトナー層を形成することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記透明色、白色または前記記録紙の表面と同じ色のトナー層の上に前記画像形成用トナー層を形成したことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記画像形成用トナー層の上に前記透明色、白色または前記記録紙の表面と同じ色のトナー層を形成したことを特徴とする。
本発明は、上記構成としたので、ブリスタの発生を抑え、高光沢なプリントを得ることができる。
以下に、本発明の画像形成装置に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
図1に示すように、画像形成装置10の下方には、給紙トレイ12、14、16が上下に配設されており、種々の記録紙Pをそれぞれ収容し、形成される画像に応じた記録紙Pを供給するようにしている。
給紙トレイ12、14、16に収容された記録紙Pは、ピックアップロール18により給紙トレイ12、14、16からそれぞれ送り出される。そして、給紙トレイ12、14、16から送り出された記録紙Pは、レジストロール対20及び複数の搬送ロール対22によって搬送され、画像形成装置10の略中央部に配設された画像形成部24へ案内される。
画像形成部24では、一方向(図1において矢印A方向)へ回転する円筒状の感光体ドラム26を備えている。この感光体ドラム26の近傍には、感光体ドラム26の表面を一様に帯電させる帯電装置28が配設されており、感光体ドラム26の回転方向に沿った帯電装置28の下流側には、露光装置30が配設され、感光体ドラム26に像光Lを照射して感光体ドラム26の表面に潜像を形成する。
また、感光体ドラム26の近傍には、帯電装置28の略反対側に、現像器32Y、32M、32C、32K、34で構成されたドラム式の現像ユニット36が配設されており(いわゆるロータリー式)、感光体ドラム26表面に形成された潜像にトナー(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、透明)を選択的に転移させてトナー画像を形成する。ここで、トナーは各トナーボックス38Y、38M、38C、38K、40内に収納されており、現像器32Y、32M、32C、32K、34に各色のトナーを供給可能としている。
さらに、感光体ドラム26の近傍には、感光体ドラム26の回転方向に沿った現像ユニット36の下流側に、感光体ドラム26と対向し周面が周回可能に支持された無端ベルト状の中間転写体42が配設され、トナー画像が転写可能とされている。
ここで、中間転写体42の内側には、感光体ドラム26の表面に形成されたトナー画像を中間転写体42に一次転写するための一次転写ロール44と、2つの支持ロール46、48と、二次転写を行うための転写対向ロール50とが配置されており、これらによって中間転写体42が一方向(図1において矢印B方向)へ周回可能に張架されている。
転写対向ロール50と対向する位置には、中間転写体42を介して、中間転写体42の外周面に一次転写されたトナー画像を記録紙(記録媒体)Pに二次転写する二次転写ロール52が配設されている。
例えば、フルカラーの画像を形成する場合、通常、感光体ドラム26の表面には、帯電・露光・現像の各工程が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応して4回繰り返され、該感光体ドラム26の表面には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応した画像形成用のトナー像が順次形成されることとなるが、本発明では、黒(K)の後に、透明のトナー像が形成されることとなる。
そして、感光体ドラム26上に順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、透明の各色のトナー像は、感光体ドラム26の外周に中間転写ベルト20が巻き付けられた一次転写位置において、該中間転写ベルト20上に互いに重ね合わされた状態(下層からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、透明)で、一次転写ロール44によって一次転写される。
この中間転写ベルト20上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、透明のトナー像は、所定のタイミングで給紙される記録紙P上に、二次転写ロール52によって、下層から透明、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順番で一括して二次転写される。
ここで、記録紙Pの搬送方向に沿った画像形成部24の上流側(以下、「記録紙Pの搬送方向に沿った」の文言を省略する場合もある)には、レジストロール54が配設されており、このレジストロール54によって、中間転写ベルト20上に転写されたトナー像と同期した状態で、転写対向ロール50と二次転写ロール52との圧接部(二次転写位置)に記録紙Pが搬送される。そして、該二次転写位置において表面にトナー画像が二次転写された記録紙Pは、そのまま矢印A方向に搬送される。
なお、画像形成装置10の側面の中央部には、手差しトレイ56が配設されており、手差しトレイ56へ給紙された記録紙Pは、搬送ロール対58によって、レジストロール54へ案内されるようになっている。
一方、画像形成部24の下流側には、搬送ベルト60が配設されており、未定着画像を載せた記録紙Pは該搬送ベルト60で搬送され、搬送ベルト60の下流側に配設された定着装置62へ案内される。
ここで、定着装置62について具体的構成を説明する。
図2には、定着装置62の断面図が示されている。図2に示すように、定着装置62は、搬送される記録紙Pの表面をニップ領域において加熱する定着ロール64と、該ニップ領域において記録紙Pを裏面から加熱するとともに定着ロール64の方向へ押圧する加圧ロール66と、定着ロール64を巻掛け、該定着ロール64の駆動力によって駆動する定着ベルト68と、定着ベルト68の内周面に接して記録紙Pを冷却させる冷却器70と、定着ベルト68から記録紙Pを剥離させる剥離ロール72と、定着ベルト68に生じる偏りを修正するステアリングロール74と、を備えている。
定着ロール64は、熱伝導性の高い金属製のコアの周囲にPFAチューブ等からなる離型層が形成された部材である。また、コアの内部にはハロゲンランプ等の熱源76が備わっており、定着ロール64の表面が所定の温度(トナー及び記録紙の表面樹脂層の溶融温度に依存するが、本実施形態においては140〜190℃)となるように加熱されることにより、搬送されてくる記録紙Pの表面をニップ領域において加熱する。また、定着ロール64は、図示せぬ駆動装置によりその中心を軸として図中の搬送方向に回転され、定着ベルト68が駆動される。
加圧ロール66は、熱伝導性の高い金属製のコアの周囲にゴム硬度(JIS−A)40°程度のシリコーンゴム等からなる弾性体層が被覆されており、その表面には定着ロール64と同様の離型層が形成されている。また、コアの内部にはハロゲンランプ等の熱源78が備わっており、加圧ロール66の表面が所定の温度となるように加熱される。そして加圧ロール66は搬送方向に回転しながら、搬送されてくる用紙をニップ領域において裏面から加熱するとともに定着ロール64の方向へ所定の圧力で押圧する。
定着ベルト68は、例えば耐熱性の高い熱硬化型ポリイミド等の無端状フィルムの表面にフッ素ゴムやシリコーンゴム等による平滑性の高い離型層が形成された部材であり、定着ロール64、剥離ロール72,ステアリングロール74に張架され、図示していない駆動源により回転する定着ロール64に従動して搬送方向に循環移動される。定着ベルト68の離型層は、望ましくは35μm程度であり、ポリイミド等の基材は、強度面から望ましくは75μm以上である。ニップ領域において加熱された記録紙P上では、トナー及び記録紙Pの樹脂層が溶融状態にあり、この状態で定着ベルト68と高圧で密着させることにより用紙の記録面が平滑に仕上げられる。
冷却器70は、定着ロール64と剥離ロール72との間の定着ベルト68の内周面に接して定着ベルト68と記録紙Pの熱を吸収することにより、ニップ領域において加熱された記録紙Pを冷却させる。そして、冷却器70に伝わった熱は、図示していない送風ブロアにより内部に空気を通すことで空気中に放熱させる。
冷却器70の冷却温度は用いられるトナーや記録紙Pの表面樹脂の種類に応じて異なるが、記録紙Pの表面(画像形成面)がトナー樹脂の軟化温度より低い、およそ60〜80℃となるように冷却することが望ましい。このように記録紙Pを冷却することで、記録紙Pの表面のトナー像および樹脂層(後述する)は定着ベルト68の表面の平滑性を写し取って固化し、記録紙Pは定着ベルト68から容易に剥離できるようになる。
ステアリングロール74は、定着ベルト68を連続的に循環移動させたときに生じる偏り(定着ベルト68が軸方向へ移動する現象)を修正するために設けられている。定着ベルト68の偏りに応じてステアリングロール74は揺動して、定着ベルト68の搬送方向との角度を変化させて偏りを修正する。
剥離ロール72は定着ベルト68の移動に従動して回転する。記録紙Pはこの位置において記録紙P自体の剛性によって自然に剥離される。剥離ロール72の外径や定着ベルト68の巻き付け角度θは、記録紙Pの剛性や記録紙Pと定着ベルト68との付着力に応じて決定される。定着ベルト68から剥離された記録紙Pは、搬送ロール対80によって排紙トレイ82へと排出される。
次に、本発明で実施する記録紙について説明する。
記録紙Pは裏面の透気度が略2000秒以上である用紙を用いる(透気度の測定はJTappINo.5、王研式による)。そして、該当する用紙としては、塗工紙、ラミネート紙等が挙げられる。
塗工紙は、原紙のシートに、カオリン、炭酸カルシウム等の顔料、各種樹脂、ゴムラッテクス又は高分子材料の塗工層を片面又は両面に塗工したシートであり、用途により塗工量が異なる。このような塗工紙としては、コート紙、アート紙、キャストコート紙等が挙げられる。
ラミネート紙は、上記原紙のシートに、各種樹脂、ゴム又は高分子シート又はフィルム等をラミネートしたものである。このようなラミネートする材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリイミド、トリアセチルセルロース等が挙げられる。これら樹脂は、1種単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
ポリオレフィンは、一般に低密度ポリエチレンを用いて形成することが多いが、記録紙Pの耐熱性を向上させるために、ポリプロピレン、ポリプロピレンとポリエチレンとのブレンド、高密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとのブレンド等を用いるのが好ましい。特に、コストや、ラミネート適性等の点から、高密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとのブレンドを用いるのか最も好ましい。
ラミネート層としては、片面あたり10〜50μの厚さが必要で、好ましくは20〜40μmが良い。ラミネート層が薄いと、原紙の凹凸の影響を受けやすくなり、光沢均一性が劣る。また加熱時のCD縮みが抑えられず定着ベルトとの密着性が弱くなり、光沢均一性が劣る可能性がある。また、ラミネート層厚が厚過ぎると、トナー転写性が悪化するため好ましくない。
記録紙Pとしては、上記各種の塗工層あるいはラミネート層を任意に組み合わせて積層体としたものでもよい。
前記原紙等に樹脂等を塗工する方法としては、例えば、これらの原紙に、樹脂溶液又は懸濁液等を塗布、含浸若しくは噴霧等する方法か好適に挙げられる。原紙の塗工面又はラミネート面には、原紙等の上に塗工する樹脂等との接着性を改善する目的で、コロナ放電処理や、火炎処理、グロー放電処理、又は、プラズマ処理等の活性化処理を施すことか好ましい。
記録紙Pの厚みとしては、70μm〜400μmが好ましく、120μm〜310μmがより好ましい。該支持体の剛度としては、種々のものがその目的に応じて使用することが可能であり、写真画質の電子写真用受像シート用の記録紙Pとしては、カラー銀塩写真用の印画紙の支持体に近いものが好ましい。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の作用を説明する。
図3(A)に示すように、基材84の裏面に透気性を持たないコート層86(以下、「樹脂層86」という)を設けた記録紙Pを用い、記録紙Pの表面(画像形成面)には、最下層に透明のトナー層90を形成し、その上に、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のトナー画像88を形成する。
裏面のみに透気性を持たない樹脂層86を有する記録紙Pでは、記録紙Pの表面から水分が入り込み、記録紙Pの基材84部分が膨張して記録紙Pの表面側が凹となるカールや画像のひび割れが発生したりする恐れがあるが、記録紙Pの表面の略全面にトナー層90を形成することで、記録紙Pの表面からの水分の吸収を防止し、記録紙Pのカールや画像のひび割れを防ぐことができる。
また、定着時に基材84の温度が高くなって、基材84内に含まれる水分が気化しようとするが、記録紙Pの表面にトナー層90を形成することで、図5に示すように、該基材84から発生する気体を、未定着の粉体トナー92間から記録紙Pの外に逃がすことができるため、ブリスタの発生は生じない。
そして、プリント後は、記録紙P上に形成されていた粉体トナー92は、図3(B)に示すように、溶融して平滑になりトナー層91が形成される(粉体トナー92によって構成されたトナー層90と区別するため、各粉体トナー92が溶融して形成されたトナー層をトナー層91という)と共に、記録紙Pのトナー層91にトナー画像88が平滑となるように埋め込まれた状態となるため、表面光沢が従来の銀塩写真と同等レベルとなる高光沢なプリントを得ることができる。
また、記録紙Pの表面にはトナー層91が形成され、裏面にはコート層86が形成されているため、プリント後は、記録紙Pは透気性を持たないことになる。このため、記録紙Pの外部から記録紙Pの基材84に湿気等が吸収することはなく、保管時のカールやクラックを防止できる。
なお、ここでは、図3(A)に示すように、記録紙Pの表面の全面に透明のトナー層90を形成したが、図4(A)に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)による画像形成用のトナー画像88が形成された領域以外の非画像領域に透明のトナー層90を形成するようにしても良い。
また、ここでは、トナー層90は透明のトナーを用いたが、白色または記録紙Pの表面と同じ色のトナーを用いても良い。さらに、図3(A)に示すように、トナー層90がトナー画像88の下に形成されるようにしたが、図4(B)に示すように、トナー層90がトナー画像88の上に形成されるようにしても良い。なお、この場合は、透明のトナーを用いることとなる。
(実施例)
表1には、セルロースで構成される基材の表面、裏面或いは両面に樹脂層を設け、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)(以下、Y、M、C、Kという場合もある)のトナー画像を形成させた場合(画像部のみトナー)と、Y、M、C、Kのトナー画像の後に、透明のトナー画像を形成した場合(全面トナー)とで、ブリスタ、カール、クラックの発生の有無を検査した結果が示されている。なお、比較のために透気性を有しない樹脂層を両面に持つ記録紙の裏面側に表面に達しない深さで針を刺す間隔を変えることで透気度を変化させて定着性、ブリスタ、および、カール、クラックの発生を確認した。
Figure 2008065156
基材の表面のみに樹脂層を設けた場合(1)、或いは基材の両面に樹脂層を設けない場合(3)は、基材の裏面側から雰囲気中の水分を吸収してしまうため記録紙にはカールやクラックが発生してしまう。また、基材の両面に樹脂層を設けた場合(2)は、透気性がないことから雰囲気中の水分を記録紙が吸収することはないので記録紙が膨張することはなく、カール、クラックは発生しないが、定着中に記録紙中の水分が気化する等火膨れ状のブリスタが発生してしまう。
一方、基材の表面のみに樹脂層を設け、Y、M、C、Kのトナー画像の後に、透明のトナー画像を形成した場合(4)は、記録紙の表面からの水分の吸収を防止し、記録紙のカールや画像のひび割れを防ぐことができ、また、基材から発生する気体を、未定着の粉体トナー間から記録紙の外に逃がすことができるため、ブリスタの発生も生じないことが確認された。
ここで、装置、記録紙の条件について以下に示す。
定着ロール幅:240mm(有効長)
定着ロール外径:φ60mm
定着ロール弾性層:なし
定着ロール温度:変化させて確認
加圧ロール幅:240mm(有効長)
加圧ロール外径:φ60mm
加圧ロール弾性層:シリコーンゴムHs60°2mm厚
加圧ロール温度:定着ロールと同じに設定
定着ベルト幅:250mm
定着ベルト周長:550mm
定着ベルト材質/厚さ:熱硬化性ポリイミド100μm/シリコーンゴムHs50°、40μm
定着荷重:1800N
定着時の定着ベルト駆動速度:20mm/s
冷却装置:ヒートシンク搬送方向長80mm
記録紙サイズ:210mm×297mm(A4)
記録紙厚/坪量:220μm/225gsm
記録紙表樹脂:ポリエステル樹脂
記録紙表樹脂層厚さ:10μm
記録紙裏樹脂:ポリエステル樹脂
記録紙裏樹脂層厚さ:5μm
記録紙原紙の含水率:4.5〜5.5%
記録紙のプリント向き:短い辺が搬送方向の前後
プリント速度:3枚/分
トナー:スチレンアクリルを主成分とした樹脂構成
本形態では、図1に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の他に、透明用の現像器34を用い、いわゆる5サイクル方式としたが、黒(K)はイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の色を混ぜ合わせることで作ることができるため、図6に示すように、黒(K)の代わりに透明を用いた4サイクル方式としても良い。この場合、通常の4サイクル方式の画像形成装置94を兼用することができるため、別途新たに画像形成装置を製作する必要がなく、生産効率も良く、コストダウンを図ることができる。
また、通常の4サイクル方式の画像形成装置として4色の画像形成を行った後の定着前や定着部にて透明トナー層を形成してもよい。
また、ここでは、片面印刷の場合について説明したが、両面プリントの画像形成装置95でも適用可能である。この場合、例えば、図7に示すように、搬送ベルト60及び定着装置62の下方に複数の搬送ロール対22で構成された両面搬送経路96を配設すると共に、記録紙Pの搬送方向に沿った両面搬送経路96の上流側には、記録紙Pを反転させるための反転経路98を配設する。
そして、定着装置62によってトナー画像89及びトナー層93(図3(C)参照)が裏面に定着された記録紙Pを一旦反転経路98へ案内して、記録紙Pを反転させた後、該記録紙Pを両面搬送経路96へ搬送して、記録紙Pの表面側にトナー画像を形成し定着させた後、排紙トレイ82から排紙される。
ここで、最初に表面側にトナー像を形成すると裏面に形成されたトナー像を定着する際に表面側のトナー像が再定着されて光沢感の変化が生じるため、好ましくない。また、記録紙Pの裏面に最初にトナー画像を形成することによって、表面にトナー層を形成して定着した際に、基材84で発生した水蒸気を未定着の粉体トナー間から記録紙Pの外に逃がすことができるため、ブリスタの発生は生じない。
また、ここでは、定着ベルト68に記録紙Pを密着させたまま定着し、冷却した後に定着ベルト68から剥離して平滑で高光沢のプリントを得ることができる画像形成装置10、94、95の例で説明してきたが、図8のように、冷却装置を持たない定着ロール100と加圧ロール102からなる2つのロール構成の定着装置104でも同様の効果を得ることができる。記録紙Pの表面にトナー層90を形成することで、定着ベルト68に記録紙Pを密着させ、冷却後に該記録紙Pを剥離させる構成の定着装置62ほどではないにしても、セルロースだけの記録紙よりは、平滑性、光沢性の優れたプリントを得ることができる。
また、ここでは、いわゆるロータリー式の現像装置を用いたが、図9に示すように、タンデム式の画像形成装置106であっても良い。
さらに、ここでは定着装置62が配設された画像形成装置10、94、95について説明したが、図9に示すように、二種類の定着装置104、62を用い、低光沢のプリントの場合は、定着装置104でトナー画像を記録紙Pに定着させた後、排紙トレイ112から該記録紙Pを出力させ、高光沢のプリントの場合は、定着装置104と定着装置62の両方でトナー画像を記録紙Pに定着させた後、排紙トレイ114から該記録紙Pを出力させるようにしても良い。
このように、2回の定着を行う場合にも、一回目の定着装置104の加圧ロール102(加圧ベルトでもよい)より、二回目の定着装置62の加圧ロール64の温度を高くすることで、平滑性、光沢性の優れたプリントを得ることができる。
また、この場合、画像形成装置106には「普通紙プリントモード」と「高光沢プリントモード」の2つの画像形成モードを切替え可能とし、選択した画像形成モードにしたがって画像形成が行われるようにする。
具体的には、「普通紙プリントモード」を選択した場合、給紙トレイ12から普通紙が記録紙Pとして供給され、搬送ロール118によって搬送される。続いて、二次転写ロール52とバックアップロール50とによって形成されるニップ領域において、記録紙Pはトナー画像を転写される。そして、このトナー画像を転写された記録紙Pは、その後、定着装置104においてトナー画像の定着が行われるが、記録紙Pの表面(画像形成面)のトナー画像には若干の凹凸があり、そのため画像は低光沢となっている。
ここで、画像形成装置106には、画像形成モードを切替える搬送切替部124を配設し、画像形成モードが「普通紙プリントモード」の場合は、記録紙Pが切替部材124によって搬送経路Cへ進むようにする。そして、搬送ロール126によって該記録紙Pは排紙トレイ112へ排出される。
一方、「高光沢プリントモード」を選択した場合、記録紙Pが定着装置104を通過するまでの動作については、給紙トレイ12から供給される記録紙Pが高光沢用の記録紙P(例えば、コート紙)である点を除けば「普通紙プリントモード」と同様であるため、この部分の説明は省略する。
そして、画像形成モードが「高光沢プリントモード」の場合、定着装置104から排出された記録紙Pは、搬送切替部124によって搬送経路Dへ案内されるようにする。これにより、該記録紙Pは、定着装置62へ到達する。定着装置62においては、まず定着ロール64及び加圧ロール66が形成するニップ領域において、記録紙Pは加熱及び加圧され、記録紙Pの表面は凹凸のない平滑な状態となり、画像は高光沢となる。
そして、記録紙Pは定着ベルト68上を搬送されながら冷却器70によって徐々に冷却され、記録紙P上のトナー画像が平滑な状態のまま固化する。そして、記録紙P自体の剛性によって剥離ロール72によって剥離され、搬送ロール128によって排紙トレイ114へ排出される。
本発明は、上記の実施の形態に限るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変形、変更、改良が可能である。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置に用いられる定着装置の構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置で形成されたトナー層を示す断面図であり、(A)は定着前の状態を示し、(B)は定着後の状態を示している。 (A)は図3(A)の第1変形例を示し、(B)は図3(A)の第2変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置で形成されたトナー層の定着時の状態を説明する説明図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の第1変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の第2変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の第3変形例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の第4変形例を示す断面図である。 記録紙に生じるブリスタを説明するための断面図である。
符号の説明
10 画像形成装置
84 基材(記録紙)
86 樹脂層(コート層)
88 トナー画像(画像形成用トナー層)
89 トナー画像(画像形成用トナー層)
90 トナー層
91 トナー層
93 トナー層
94 画像形成装置
95 画像形成装置
106 画像形成装置
P 記録紙

Claims (4)

  1. 透気性を持たないコート層が裏面に形成された記録紙の表面に画像形成用トナー層と透明色、白色または前記記録紙の表面と同じ色のトナー層を形成することを特徴とする画像形成装置。
  2. 透気性を持たないコート層が裏面に形成された記録紙の表面に形成された画像形成トナー層以外の非画像領域に前記透明色、白色または前記記録紙の表面と同じ色のトナー層を形成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記透明色、白色または前記記録紙の表面と同じ色のトナー層の上に前記画像形成用トナー層を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成用トナー層の上に前記透明色、白色または前記記録紙の表面と同じ色のトナー層を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
JP2006244491A 2006-09-08 2006-09-08 画像形成装置 Pending JP2008065156A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006244491A JP2008065156A (ja) 2006-09-08 2006-09-08 画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006244491A JP2008065156A (ja) 2006-09-08 2006-09-08 画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008065156A true JP2008065156A (ja) 2008-03-21

Family

ID=39287915

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006244491A Pending JP2008065156A (ja) 2006-09-08 2006-09-08 画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008065156A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015176032A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 株式会社沖データ 画像形成装置
JP2017003614A (ja) * 2015-06-04 2017-01-05 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015176032A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 株式会社沖データ 画像形成装置
JP2017003614A (ja) * 2015-06-04 2017-01-05 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20040131406A1 (en) Image forming apparatus
JP2010078659A (ja) 定着装置、光沢付与装置および画像形成システム
JP2001154510A (ja) 転写定着装置、像担持搬送体及び画像形成装置
JPH0519642A (ja) 画像形成方法
JP2007125819A (ja) 画像形成装置及び後処理装置
JP4687347B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2008065156A (ja) 画像形成装置
JP4019814B2 (ja) 電子写真用ラベルシート及びこれを用いた画像形成方法
JP4324020B2 (ja) 画像形成装置
JP4466295B2 (ja) 画像形成装置
JP5505197B2 (ja) 光沢付与装置、画像形成装置及び後処理装置並びに画像形成システム
JP2005173259A (ja) 画像形成装置
JP2006091360A (ja) 画像形成装置、画像形成方法および光沢処理装置
JP2007333953A (ja) 光沢向上装置
JP2006337718A (ja) 画像加熱装置
JP4577148B2 (ja) 画像形成装置および画像形成方法
JP7255195B2 (ja) 画像形成装置及び箔画像形成装置
JP2007079260A (ja) 画像形成装置
JP5205801B2 (ja) 画像形成装置及び画像処理装置
JP4687346B2 (ja) 画像形成装置
JP2011090139A (ja) 光沢付与装置、画像形成装置及び後処理装置並びに画像形成システム
JP2009115880A (ja) 画像形成システム
JP5063222B2 (ja) 平滑化装置
JP2004205689A (ja) 画像形成装置
JP2008122708A (ja) 定着装置及び画像形成装置