JP2008064793A - 走査型光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大きな偏角を得ることができ、かつ低コスト化,低消費電力化を図ることが可能な走査型光学装置を提供すること。
【解決手段】レーザ光を射出する光源装置11と、内部に生じる電界の大きさに応じて屈折率分布が変化することによって、光源装置11から射出されるレーザ光を走査する電気光学素子12と、少なくとも該電気光学素子12の光源装置11が設けられた側と反対側に設けられ、電気光学素子12を糖化したレーザ光を反射させ再度電気光学素子12を透過させる反射部20とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、走査型光学装置に関する。
近年の投射型画像表示装置では、光源として超高圧水銀ランプなどの放電ランプが用いられるのが一般的である。しかし、このような放電ランプは、寿命が比較的短い、瞬時点灯が難しい、色再現性範囲が狭い、ランプから放射された紫外線が液晶ライトバルブを劣化させてしまうことがある等の課題がある。そこで、このような放電ランプの代わりに、単色光を照射するレーザ光源を用いた投射型画像表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このようなレーザ光を用いた投射型画像表示装置としては、走査手段(スキャナ)を利用したレーザスキャン型の画像表示装置がある。そして、レーザスキャン型の画像表示装置に用いられる走査手段には、高速走査と大きな偏角との両立が要求されている。特に、VGA(Video Graphics Array)やXGA(Extended Graphics Array),HDTV(High Definition Television)等のフォーマットを持つ映像信号の表示には数十kHzの走査速度でレーザ光を走査する必要がある。そこで、15°〜30°の偏角が見込めるという理由で、走査手段として共振型のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)スキャナを用いた画像表示装置が一般的である。
特開2003−75767号公報
ところで、MEMSスキャナには、以下のような課題が残されている。すなわち、1つ目の課題としては、MEMSスキャナは共振スキャナであるため、正弦関数的な不等速な往復動作しかできない。2つ目の課題としては、MEMSスキャナはQ値が高いため、共振周波数を外れると実用的な偏角を得ることができない。これにより、MEMSスキャナを含む系の共振周波数を正確に制御するか、あるいは系の共振周波数の変化に追従して駆動周波数を変化させる必要がある。前者は技術的難易度が高く、後者はMEMSスキャナの2軸目との同期を細かく取らなければならないという問題が生じる。
3つ目の課題としては、MEMSスキャナは走査速度に限界があるため、DCI(Digital Cinema Initiatives)仕様の4k(4096×2160)等の解像度になると表示が難しい。MEMSスキャナ以外の走査手段としては、音響光学スキャナや電気光学スキャナが挙げられるが、これらのスキャナは従来、走査偏角がMEMSスキャナに比べて小さく、実用的な走査偏角を得ることができないという問題がある。
ここで、電気光学スキャナでは、大きな偏角を得るために2つの構成が考えられる。1つ目の電気光学スキャナ100は、図7(a)に示すように、光が進行する方向の素子の寸法Mを長くした構成である。しかしながら、この構成では、内部を進行し屈折率分布により下方に曲げられた光は、素子の寸法が長すぎると下方の電極101に当たってしまう。これにより、レーザ光は電極101において反射してしまうため、正確な光の走査ができなくなってしまう。また、素子を長くすると材料コストが高騰してしまう。
2つ目の電気光学スキャナ110は、図7(b)に示すように、電極間の長さNを長くした構成である。しかしながら、この構成では、電極間の長さが短い場合と同じ電界を生じさせるためには、より大きな電圧をかける必要があり、消費電力の増大を招いてしまう。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、大きな偏角を得ることができ、かつ低コスト化,低消費電力化を図ることが可能な走査型光学装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の走査型光学装置は、レーザ光を射出する光源装置と、内部に生じる電界の大きさに応じて屈折率分布が変化することによって、前記光源装置から射出されるレーザ光を走査する電気光学素子と、少なくとも該電気光学素子の前記光源装置が設けられた側と反対側に設けられ、前記電気光学素子を透過したレーザ光を反射させ再度前記電気光学素子を透過させる反射部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る走査型光学装置では、電気光学素子の内部に生じる電界により、電気光学素子の屈折率分布が電界方向に向かって連続的に増加あるいは減少する。このため、光源装置から射出され電気光学素子の内部に生じる電界と垂直な方向に進行するレーザ光は、屈折率が低い側から高い側に向かって曲げられる。
そして、電気光学素子の他端面から射出されるレーザ光は、光源装置と反対側に設けられた反射部において反射する。反対部において反射し、再び電気光学素子の内部を進行するレーザ光は、屈折率が低い側から高い側に向かって曲げられ、電気光学素子の光源装置側から射出される。
このとき、電気光学素子に入射したレーザ光は内部を往復するので、電気光学素子の光源装置から射出されるレーザ光の偏角量は、電気光学素子の電界方向と垂直な方向の寸法を長くした素子の偏角量と同じになる。したがって、従来では電気光学素子の寸法を長くして大きな偏角を得ていたが、本発明の走査型光学装置では、大きな偏角を得るために、電気光学素子の電界方向の厚みを厚くする必要がないので、低電圧駆動となるため、低消費電力化を図ることが可能となる。さらには電気光学素子の電界方向と垂直な方向の寸法を長くする必要もないので、装置全体の小型化,低コスト化を図ることが可能となる。
また、反射部を複数設けることにより、光源装置から射出されたレーザ光は、電気光学素子の内部をより長く進行することができるため、電気光学素子の寸法を長くしたのと同等の偏角量をえることが可能となる。すなわち、反射部の配置に応じて、所望の素子長と同等の偏角量を有する走査型光学装置を提供することが可能となる。
また、本発明の走査型光学装置は、前記反射部が、前記電気光学素子に接して設けられていることが好ましい。
本発明に係る走査型光学装置では、反射部が前記電気光学素子に接して設けられているため、反射部と電気光学素子との位置合わせの必要がない。すなわち、電気光学素子のレーザ光が射出される位置にあらかじめ反射部を接触させておけば良い。これにより、装置を組み立てる際に、反射部と電気光学素子との位置合わせの必要がないため、装置の組み立てが簡易となる。また、反射部が電気光学素子から離れて配置された場合に比べ、装置全体を小型にすることが可能となる。
また、本発明の走査型光学装置は、前記反射部が、前記電気光学素子の前記光源装置が設けられた側に設けられていることが好ましい。
本発明に係る走査型光学装置では、光源装置と反対側の反射部において反射し電気光学素子の光源装置側に向かったレーザ光を反射部において反射させる。反射部において反射し、再び電気光学素子の内部を進行したレーザ光は、屈折率が低い側から高い側に向かって曲げられ、電気光学素子の他端面から射出される。
このとき、電気光学素子に入射したレーザ光は、内部を往復しさらに光源装置側から光源装置と反対側に向かって進行するので、光源装置から射出され電気光学素子の光源装置と反対側から射出されるレーザ光の偏角量は、レーザ光を往復させた場合の偏角量に比べてより大きくなる。したがって、本発明の走査型光学装置に備えられた電気光学素子は、従来の電気光学素子に比べて小さくて済むため、電気光学素子のコストを抑えつつ、大きな偏角を得ることが可能となる。
また、本発明の走査型光学装置は、前記反射部は、前記電気光学素子に電界が生じていないときの前記電気光学素子から射出されたレーザ光の光路上に配置されていることが好ましい。
本発明に係る走査型光学装置では、電気光学素子が何らかの要因で故障した場合、電気光学素子には電圧が印加されていない状態、すなわち、電気光学素子に電界が生じていない状態となり、レーザ光の走査が停止することが考えられる。このとき、反射部は、電界が生じていないときの電気光学素子から射出されたレーザ光の光路上に配置されているため、電気光学素子から射出されたレーザ光が反射部によって遮られることになる。したがって、レーザ光が、装置外部のある部分(一点)を照射し続けることを防止することができる。
なお、電気光学素子の故障としては、電圧が印加され続ける故障と、電圧が印加されない故障とが考えられるが、電圧が印加されない故障の方が起こりやすいため、この場合を想定している。
また、本発明の走査型光学装置は、前記電気光学素子がKTa1−xNb3の組成を有することが好ましい。
本発明に係る走査型光学装置では、電気光学素子が、高い誘電率を有する誘電体材料であるKTa1−xNb3(タンタル酸ニオブ酸カリウム)の組成を有する結晶である(以下、KTN結晶と称す)。KTN結晶は、立方晶から正方晶さらに菱面体晶へと温度により結晶系を変える性質を有しており、立方晶においては、大きい2次の電気光学効果を有することが知られている。特に、立方晶から正方晶への相転移温度に近い領域では、比誘電率が発散する現象が起こり、比誘電率の自乗に比例する2次の電気光学効果はきわめて大きい値となる。したがって、KTa1−xNb3の組成を有する結晶は、他の結晶に比べて屈折率を変化させる際に必要になる印加電圧を低く抑えることが可能となる。これにより、省電力化を実現可能な走査型光学装置を提供することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る走査型光学装置の実施形態について説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
[第1実施形態]
走査型光学装置1は、レーザ光を射出する光源装置11と、光源装置11から射出されたレーザ光を走査する電気光学素子12とを備えている。また、光源装置11は、射出されたレーザ光Lが電気光学素子12の一端面12aに対して垂直に入射するように配置されている。
電気光学素子12は、図1に示すように、内部に生じる電界の大きさに応じて屈折率分布が変化することによって、光源装置11から射出されるレーザ光を走査するものであり、図1に示すように、第1電極16と、第2電極17と、光学素子18とを備えている。
光学素子18は、電気光学効果を有する誘電体結晶(電気光学結晶)であり、本実施形態ではKTN(タンタル酸ニオブ酸カリウム、KTa1−xNb3)の組成を有する結晶材料で構成されている。また、光学素子18は、直方体形状であり、光学素子18の上面18aには第1電極16が配置され、下面18bには第2電極17が配置されている。この第1電極16及び第2電極17には、電圧を印加する電源Eが接続されている。また、第1電極16及び第2電極17は、図1に示すように、光学素子18内を進行するレーザ光Lの進行方向の寸法がほぼ同じである。これにより、第1電極16と第2電極17との間の光学素子18に電界が生じるようになっている。例えば、第2電極17より第1電極16に高い電圧が印加されると、第1電極16から第2電極17に向かって(矢印Aに示す方向)電界が生じる。その結果、電気光学結晶の屈折率は第1電極11から第2電極12に向かって高くなる。また、レーザ光Lが進行する方向の光学素子18の長さをK1とする。
また、電気光学素子12の一端面12aと反対の他端面12bには、反射ミラー(反射部)20が設けられている。反射ミラー20は、他端面12bに接触されて設けられており、他端面12bにおいてレーザ光が到達する位置に設けられている。これにより、光源装置11から射出され光学素子18の屈折率変化により偏向したレーザ光は、電気光学素子12の他端面12bから射出されず、反射ミラーにより光学素子18の内部に反射される。
また、反射ミラー20は、例えばアルミニウム等の反射率の高い金属膜により形成されている。なお、反射ミラー20は、誘電体多層膜により形成されていても良い。
また、光源装置11は、図1に示すように、光学素子18の一端面12aの第1電極16側からレーザ光を入射させるように配置されている。
つまり、本実施形態では、電気光学素子12の屈折率分布により、光学素子18に入射したレーザ光は第2電極17側に曲げられるため、光学素子18の第1電極16側からレーザ光を入射させることにより、スキャン範囲を大きく取ることが可能となっている。
次に、電気光学素子12の動作について説明する。
第1電極16には、電源Eにより例えば+250Vの電圧が印加され、第2電極17には、電源Eにより例えば0Vの電圧が印加される。第1,第2電極16,17に電圧を印加することで、光学素子18には第1電極16から第2電極17に向かって電界が生じる。これにより、図1に示すように、光学素子18の屈折率は、第1電極16側が低くなり、第2電極17側に向かって屈折率が徐々に高くなる。これにより、光学素子18の内部に生じる電界方向Aと垂直な方向に進行するレーザ光は、偏向する。具体的には、電気光学素子12の一端面12aから入射したレーザ光Lは、光学素子18の屈折率が高い第2電極17側に向かって曲げられる。
次に、光源装置から射出されるレーザ光の走査について説明する。
第1電極16に印加される電圧の波形は、例えば、図2に示すように、鋸歯状の波形である。この初期値S1の電圧を第1電極16に印加すると、図1に示すように、光源装置11から射出され光学素子18を進行するレーザ光L1(図1に示す破線)は、光学素子18の屈折率分布により第2電極17側に曲げられる。第2電極17側に曲げられたレーザ光L1は、電気光学素子12の他端面12bに設けられた反射ミラー20において反射され、再び電気光学素子12の内部を通過して一端面12aから射出される。
また、第1電極16に印加する電圧値を、図2の電圧の波形に示すように徐々に上げると、光学素子18の屈折率勾配が大きくなる。これにより、第1電極16に最大の電圧値S2を印加すると、図1に示すように、光源装置11から射出され光学素子18を進行するレーザ光L2(図1に示す一点鎖線)は、レーザ光L1に比べて光学素子18内において大きく屈折し、反射ミラー20に入射する。そして、レーザ光L1と同様にして電気光学素子12の一端面12aから射出される。
このとき、電気光学素子12の一端面12aにおいて、レーザ光L2はレーザ光L1に比べて大きな偏角で射出される。
このように、図2に示す波形の電圧を第1電極16に印加することで、光源装置11から射出されたレーザ光Lは、電気光学素子12によりレーザ光L1からレーザ光L2までのスキャン範囲(走査範囲)内を走査されるようになっている。すなわち、第1電極16に印加する電圧を変化させることで、電気光学素子12の一端面12aから射出されるレーザ光は1次元方向に走査される。
本実施形態に係る走査型光学装置1では、電気光学素子12に入射したレーザ光は内部を往復するので、光源装置11から射出され電気光学素子12の一端面12aから射出されるレーザ光の偏角量は、電気光学素子12の電界方向と垂直な方向の寸法を2倍にした素子の偏角量と同じになる。すなわち、従来では、図3の二点鎖線に示す電気光学素子のように、光学素子21の長さK2を本実施形態の光学素子18の長さK1の2倍にして大きな偏角を得ていた。しかしながら、本実施形態では、従来の電気光学素子の電界方向の厚みを変えず、さらには電気光学素子の電界方向と垂直な方向の寸法を長くすることなく大きな偏角を得ることができるので、装置全体の小型化を図ることが可能となる。また、本実施形態の走査型光学装置1に用いられる電気光学素子12は、従来の電気光学素子の長さに比べて1/2で済むため、電気光学素子12のコストを抑えつつ、大きな偏角を得ることが可能となる。
つまり、本実施形態の走査型光学装置1は、大きな偏角を得ることができ、かつ低コスト化,低消費電力化を図ることが可能である。
さらに、本発明の走査型光学装置1では、電気光学素子12の他端面12bのレーザ光が射出される位置に反射ミラー20が接触されている。これにより、装置を組み立てる際に、反射ミラー20と電気光学素子12との位置合わせの必要がないため、装置の組み立てが簡易となる。また、反射ミラー20が電気光学素子12から離れて配置された場合に比べ、装置全体を小型にすることが可能となる。
また、従来では電気光学素子の寸法を長くすることで、レーザ光が第2電極17に当たってしまうおそれがあるが、本実施形態では、反射ミラー20によりレーザ光を一端面12aに向けて反射させているため、確実にレーザ光を電気光学素子12から射出させることが可能となる。
[第1実施形態の変形例]
図1の実施形態では、反射ミラー20は光学素子18から射出されるレーザ光が偏向したときの光路上に配置されているが、第1,第2電極16,17に電圧が印加されていないときの光源装置11から射出されたレーザ光の光路にかかるように反射ミラー20を配置しても良い。
すなわち、電気光学素子12が何らかの要因で故障した場合、第1電極16及び第2電極17には電圧が印加されていない状態となる。このとき、電気光学素子12を進行するレーザ光は光学素子18内を直進し、電気光学素子12の他端面12bから射出される。ここで、第1,第2電極16,17に電圧が印加されていないときの光源装置11から射出されたレーザ光の光路にかかるように反射ミラー20が配置されているため、電気光学素子12から射出されたレーザ光が反射ミラー20によって遮られることになる。したがって、レーザ光が、装置外部のある部分(一点)を照射し続けることを防止することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態について、図4を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、上述した第1実施形態に係る走査型光学装置1と構成を共通とする箇所には同一符号を付けて、説明を省略することにする。
本実施形態に係る走査型光学装置30では、電気光学素子12の一端面12a側に第2反射ミラー31を備える点において第1実施形態と異なる。また、光源装置11,電気光学素子12,反射ミラー20は第1実施形態と同様である。
第2反射ミラー(反射部)31は、電気光学素子12の一端面12aに接触して設けられている。
また、第2反射ミラー31は、第1反射ミラー(反射部)20において反射され電気光学素子12の一端面12aから射出されるレーザ光の光路上に設けられている。これにより、第1反射ミラー20において反射され光学素子18の屈折率変化により偏向したレーザ光は、第2反射ミラー31により、再び光学素子18の内部に反射される。
さらに、第2反射ミラー31は、第1実施形態の第1反射ミラー20と同様に金属膜からなっている。また、第2反射ミラー31は誘電体多層膜により形成されていても良い。
次に、光源装置から射出されたレーザ光の走査について説明する。
第1実施形態と同様に、初期値S1の電圧を第1電極16に印加すると、光源装置11から射出されレーザ光は、電気光学素子12の一端面12aに向かう光路まで第1実施形態と同様である。そして、電気光学素子12の一端面12aから射出されるレーザ光の光路上に設けられた第2反射ミラー31において反射され、再び光学素子18の内部を通過して電気光学素子12の他端面12bから射出される。このとき、レーザ光L1は他端面12bに設けられた第1反射ミラー20にかからないように、光学素子18から射出される。
また、第1電極16に印加する電圧値を、図2の電圧の波形に示すように徐々に上げると、レーザ光L1に比べて光学素子18内において大きく屈折したレーザ光L2が他の反射ミラー31に入射する。他の反射ミラー31に入射し反射されたレーザ光L2は、再び光学素子18の内部を通過して、レーザ光L1に比べて大きな偏角で電気光学素子12の他端面12bから射出される。
本実施形態に係る走査型光学装置30では、第1実施形態の走査型光学装置1と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態の走査型光学装置30では、電気光学素子12に入射したレーザ光は内部を往復し、さらに一端面12aから他端面12bに向かって進行するので、光源装置11から射出され電気光学素子12の一端面12aから射出されるレーザ光の偏角量は、電気光学素子12の電界方向と垂直な方向の寸法を3倍にした素子の偏角量と同じになる。したがって、従来では、図5の二点鎖線に示す走査型光学装置のように、光学素子35の長さK3を本発明の光学素子18の長さK1の3倍にして大きな偏角を得ていたが、本発明の走査型光学装置30に用いられる電気光学素子12の長さは、従来の電気光学素子の長さに比べて1/3で済むため、電気光学素子12のコストを抑えつつ、大きな偏角を得ることが可能となる。
また、電気光学素子12の光源装置11側にスペースがある場合は、第1実施形態の走査型光学装置1を用いて光源装置11側でレーザ光の走査を行うことが好ましい。一方、電気光学素子12の光源装置11と反対側(他端面12a側)にスペースがある場合は、第2実施形態の走査型光学装置30を用いて他端面12a側でレーザ光の走査を行うことが好ましい。
[第3実施形態]
次に、本発明に係る第3実施形態について、図6を参照して説明する。
第1実施形態では、単色の光源装置を用いた走査型光学装置であったが、本実施形態に係る走査型光学装置40は、3色の光源装置を用いて、スクリーンに画像を投影させる画像表示装置である。また、本実施形態に用いられる電気光学素子12は第1実施形態と同様の構成であり、電気光学素子12の他端面12bに反射ミラー20が設けられたものを用いる。
本実施形態に係る画像表示装置40は、図6に示すように、赤色のレーザ光を射出する赤色光源装置(光源装置)40Rと、緑色のレーザ光を射出する緑色光源装置(光源装置)40Gと、青色のレーザ光を射出する青色光源装置(光源装置)40Bと、クロスダイクロイックプリズム41と、クロスダイクロイックプリズム41から射出されたレーザ光をスクリーン45の水平方向に走査する電気光学素子12と、電気光学素子12から射出されたレーザ光をスクリーン45の垂直方向に走査するガルバノミラー42とを備えている。
次に、以上の構成からなる本実施形態の画像表示装置40を用いて、画像をスクリーン45に投射する方法について説明する。
各光源装置40R,40G,40Bから射出されたレーザ光は、クロスダイクロイックプリズム41で合成され電気光学素子12に入射する。電気光学素子12の一端面12aから入射したレーザ光は、反射ミラー20において反射した後、一端面12aからガルバノミラー42に向かって射出される。このようにして、レーザ光は電気光学素子12によりスクリーン45の水平方向に走査され、ガルバノミラー42により垂直方向に走査されてスクリーン45に投影される。
本実施形態に係る画像表示装置40では、第1実施形態の走査型光学装置1と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態の画像表示装置40では、電気光学素子12から射出されるレーザ光の偏角が大きいため、DCI(Digital Cinema Initiatives)仕様の4k等の解像度に対応可能となる。したがって、画質の劣化を生じさせることなく、画像をより鮮明にスクリーン45に表示させることができる。さらに、本実施形態の画像表示装置40は、従来のように、電気光学素子12の電界が生じる方向の寸法や、電界方向と垂直な方向の寸法を長くして大きなレーザ光の偏角量を得る必要がない。したがって、大きな偏角を得ることができ、かつ、画像表示装置40の小型化を実現することが可能となる。
しかも、電気光学素子12からなる走査手段は、MEMSスキャナより高速に走査することができるため、本実施形態のように、水平走査として電気光学スキャナを用い、走査自由度が高い垂直走査としてガルバノミラー42(動くことにより光を反射させる可動型の走査手段)を用いることにより、高性能な画像表示装置の実現が期待できる。
なお、ガルバノミラー42に代えて、可動型の走査手段の一つである安価なポリゴンミラーにより走査を行っても良い。すなわち、電気光学素子12の走査の精度が良いため、画像表示装置としては、ガルバノミラーほど精度の良いミラーを用いなくても、コストを抑えつつ高性能な画像表示を行うことが可能となる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
なお、例えば、第1,第2実施形態の走査型光学装置をレーザプリンタに応用することも可能である。
また、上記各実施形態では、電気光学素子としてKTN結晶を例に挙げて説明したが、これに限ることはなく、屈折率が線形的に変化する素子であれば良い。例えば、LiNbO(ニオブ酸リチウム)等の電気光学効果を有する誘電体結晶であっても良いが、LiNbO3等の組成を有する結晶は、KTN結晶に比べて走査偏角が小さく、また、駆動電圧が高いため、KTN結晶を用いることが好ましい。
また、第1実施形態では、他端面に反射ミラーを設け、レーザ光を1回反射させ、第2実施形態では、一端面及び他端面のそれぞれに1つずつの反射ミラーを配置してレーザ光を2回反射させた後レーザ光の走査を行ったが、レーザ光の反射回数はこれに限るものではない。すなわち、光学素子の内部に生じる屈折率勾配により反射回数(反射ミラーの個数)を適宜決定すれば良い。
また、反射ミラー,他の反射ミラーを電気光学素子の一端面,他端面に接触させたが、一端面,他端面と間隔をあけて配置させても良い。この構成では、反射ミラー,他の反射ミラーの配置の自由度が増す。したがって、例えば、反射ミラー,他の反射ミラーを電気光学素子の他端面,一端面に対して傾斜させることができるので、電気光学素子の他端面,一端面から射出されるレーザ光を所望の方向に反射させ、光学素子の内部を進行させることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る走査型光学装置を示す要部断面図である。 図1の電気光学素子の電極に印加する電圧の波形を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る走査型光学装置と従来の走査型光学装置を比較した要部断面図である。 本発明の第2実施形態に係る走査型光学装置を示す要部断面図である。 本発明の第2実施形態に係る走査型光学装置と従来の走査型光学装置を比較した要部断面図である。 本発明の第3実施形態に係る走査型光学装置を示す斜視図である。 従来の走査型光学装置に用いられる電気光学素子を示す要部断面図である。
符号の説明
1,30…走査型光学装置、11…光源装置、12…電気光学素子、20…反射ミラー,第1反射ミラー(反射部)、31…第2反射ミラー(反射部)、40…画像表示装置(走査型光学装置)、40R…赤色光源装置(光源装置)、40G…緑色光源装置(光源装置)、40B…青色光源装置(光源装置)

Claims (5)

  1. レーザ光を射出する光源装置と、
    内部に生じる電界の大きさに応じて屈折率分布が変化することによって、前記光源装置から射出されるレーザ光を走査する電気光学素子と、
    少なくとも該電気光学素子の前記光源装置が設けられた側と反対側に設けられ、前記電気光学素子を透過したレーザ光を反射させ再度前記電気光学素子を透過させる反射部とを備えることを特徴とする走査型光学装置。
  2. 前記反射部が、前記電気光学素子に接して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の走査型光学装置。
  3. 前記反射部が、前記電気光学素子の前記光源装置が設けられた側に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の走査型光学装置。
  4. 前記反射部は、前記電気光学素子に電界が生じていないときの前記電気光学素子から射出されるレーザ光の光路上に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の走査型光学装置。
  5. 前記電気光学素子がKTa1−xNb3の組成を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の走査型光学装置。
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