JP2008062225A - 有機被処理物の腐敗、発酵処理方法及びそれに用いられる腐敗、発酵処理剤 - Google Patents

有機被処理物の腐敗、発酵処理方法及びそれに用いられる腐敗、発酵処理剤 Download PDF

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Abstract

【課題】有機被処理物を有効かつ速やかに分解処理することができる有機被処理物の腐敗、発酵処理方法及びそれに用いられる腐敗、発酵処理剤を提供する。
【解決手段】生鮮食品などの有機被処理物の腐敗、発酵処理方法は、竹炭に腐敗菌及び発酵系微生物を含有させた腐敗、発酵処理剤を有機被処理物に混入して腐敗処理及び発酵処理を行い、有機被処理物を分解するものである。腐敗菌としては、竹炭を微粉末にして放置することにより多孔質の竹炭の微細孔内に寄生する日和見菌であることが好ましい。また、発酵系微生物としては、嫌気性の発酵系微生物である有用微生物群(EM菌)が好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば野菜類、魚類、肉類などの有機被処理物に腐敗処理及び発酵処理を施して有機被処理物を分解する有機被処理物の腐敗、発酵処理方法及びそれに用いられる腐敗、発酵処理剤に関するものである。
従来、野菜類、魚類、肉類などの食品については、一般家庭や飲食店などで飲食されなかったものが廃棄物として排出され、そのような食品廃棄物が焼却されたり、土中に埋められたりして処理されている。特に近年においては、多くの食材を用いて多種、多量の料理が調理され、飲食されなかった多量の食材が排出され、食品廃棄物が大量化する傾向にある。このようにして排出され大量の食品廃棄物を処理するためには、処理能力の大きい焼却設備を必要としたり、埋め込むための土地や埋め込み作業を必要としたりしていた。そのため、食品廃棄物の排出量を減少させ、或いはリサイクルを促進させる取り組みが進められている。
例えば、使用済みの割り箸に炭化処理を施して孔部を有する炭材を形成する工程と、該炭材の孔部に微生物を封入する工程と、食品廃棄物又は畜糞に前記炭材に籾殻を混入する工程と、前記食品廃棄物又は畜糞に微生物が封入された炭材及び籾殻を撹拌する工程とを備える廃棄物の処理方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この廃棄物の処理方法により、生ゴミリサイクルや畜糞リサイクルを促進でき、食品廃棄物量や畜糞量を低減できると共に、使用済み割り箸の有効利用を図ることができる。
特開2006−136829号公報(第2頁及び第3頁)
前記特許文献1に記載の廃棄物の処理方法においては、微生物として好気性常温微生物が使用されていることから、有機被処理物である食品廃棄物又は畜糞が分解されるときの雰囲気が好気性であれば好気性常温微生物の働きが促進される。しかしながら、竹炭の微細孔では酸素が少なく嫌気性状態であり、さらに竹炭内で好気性常温微生物によって食品廃棄物又は畜糞の分解が進行すると酸素が消費されて嫌気性状態が助長される。このため、好気性常温微生物の働きが阻害され、食品廃棄物又は畜糞の分解が遅延し、或いは停止する。加えて、好気性常温微生物による発酵、分解だけでは、発酵、分解の速度が遅く、有機被処理物の分解を速やかに行うことができなかった。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、有機被処理物を有効かつ速やかに分解処理することができる有機被処理物の腐敗、発酵処理方法及びそれに用いられる腐敗、発酵処理剤を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法は、竹炭に腐敗菌及び発酵系微生物を含有させた腐敗、発酵処理剤を有機被処理物に混入して腐敗処理及び発酵処理を行い、前記有機被処理物を分解することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法は、請求項1に係る発明において、前記腐敗菌は、多孔質の竹炭の微細孔内に寄生しているものであることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法は、請求項2に係る発明において、前記腐敗菌は、竹炭を微粉末にして放置することにより多孔質の竹炭の微細孔内に寄生する日和見菌であることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法は、請求項1から請求項3のいずれか一項に係る発明において、前記発酵系微生物は、嫌気性の発酵系微生物であることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法は、請求項4に係る発明において、前記嫌気性の発酵系微生物は、有用微生物群(EM菌)であることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法は、請求項5に係る発明において、前記有用微生物群(EM菌)は、乳酸菌、光合成細菌、酵母菌、放射菌及び糸状菌を含有するものであることを特徴とする。
請求項7に記載の発明の有機被処理物の腐敗、発酵処理剤は、請求項1に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法に用いられる腐敗、発酵処理剤であって、竹炭に腐敗菌及び発酵系微生物を含有させたものであることを特徴とするものである。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1に記載の発明の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法では、竹炭に腐敗菌及び発酵系微生物を含有させた腐敗、発酵処理剤を有機被処理物に混入して腐敗処理及び発酵処理が行われる。このため、多孔質体である竹炭中の微細孔には、嫌気性雰囲気下又は好気性雰囲気下で腐敗菌及び発酵系微生物が存在する。そして、竹炭中の微細孔において、有機被処理物は腐敗菌によって腐敗が促進されて腐敗生成物が生成されると共に、該腐敗生成物は発酵系微生物によって発酵され、分解されるものと考えられる。従って、有機被処理物を腐敗処理及び発酵処理により有効かつ速やかに分解処理することができる。
請求項2に記載の発明の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法では、腐敗菌は多孔質の竹炭の微細孔内に寄生しているものであることから、請求項1に係る発明の効果に加えて、表面積の大きい竹炭の微細孔内で腐敗菌の効果を顕著に向上させることができる。
請求項3に記載の発明の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法では、腐敗菌は竹炭を微粉末にして放置することにより多孔質の竹炭の微細孔内に寄生する日和見菌であることから、請求項2に係る発明の効果に加えて、簡単な操作で腐敗菌を竹炭内に保持させることができる。
請求項4に記載の発明の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法では、発酵系微生物は嫌気性の発酵系微生物であることから、請求項1から請求項3のいずれかに係る発明の効果に加えて、多孔質の竹炭の微細孔内で嫌気性雰囲気下において、発酵系微生物が有機被処理物の発酵を促進させることができる。
請求項5に記載の発明の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法では、嫌気性の発酵系微生物が有用微生物群(EM菌)であることから、請求項4に係る発明の効果に加えて、嫌気性雰囲気下で有機被処理物の発酵、分解を一層促進させることができる。
請求項6に記載の発明の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法では、有用微生物群(EM菌)が乳酸菌、光合成細菌、酵母菌、放射菌及び糸状菌を含有するものであることから、複数の微生物の相乗的作用により、請求項5に係る発明の効果を向上させることができる。
請求項7に記載の発明の有機被処理物の腐敗、発酵処理剤は、請求項1に係る有機被処理物の腐敗、発酵処理方法に用いられるものであって、竹炭に腐敗菌及び発酵系微生物が含有されている。このため、腐敗、発酵処理剤は、請求項1に係る有機被処理物の腐敗、発酵処理方法で好適に使用され、請求項1に基づく効果を発揮することができる。
以下、本発明の最良と思われる実施形態について詳細に説明する。
本実施形態における有機被処理物の腐敗、発酵処理方法は、竹炭に腐敗菌及び発酵系微生物を含有させた腐敗、発酵処理剤を有機被処理物に混入して腐敗処理及び発酵処理を行うものである。有機被処理物としては、ほうれん草、キャベツ、レタス等の野菜類、さば(鯖)、さんま(秋刀魚)等の魚類、豚肉、牛肉、鶏肉等の肉類、味噌、醤油等の調味料などの食品の調理屑や食べ残し屑が挙げられる。そのような有機被処理物は、一般家庭や飲食店において大量に作られ、飲食されず排出された食品廃棄物である。さらに、有機被処理物として、生物の糞尿、河川や海のヘドロ、家庭からの雑排水等も挙げられる。
係る有機被処理物には、炭水化物、タンパク質、脂質(油脂類)などの有機物が含まれている。炭水化物は、糖類をはじめとし、その類似構造を有する有機化合物である。基本的にはC(HO)で表される一般式を有している。タンパク質は、複数個のアミノ酸がカルボキシル基とアミノ基との間でペプチド結合を形成し、直鎖状に連なった構造を有している。脂質は脂肪酸とグリセリンのエステルなどで構成されている。
次に、竹炭は多孔質物質で、主に腐敗菌及び発酵系微生物を担持する機能を有すると共に、有機被処理物やアンモニア、アミン類等を吸着する性質を有している。この竹炭は、破竹、真竹、モウソウ竹などの竹類を例えば600〜800℃に加熱して完全燃焼させ、炭化させることにより得られる。多孔質物質としての竹炭に、同じく多孔質物質としての木炭を混合して用いることができる。係る木炭は、ブナ、カシ、クヌギなどの木材、スギ、ヒノキなどの間伐材を竹炭と同様の条件で炭化させることにより得られる。これらの竹炭又は木炭は、平均粒子径が通常100μm〜10mm程度の粉末又は粒状として使用される。竹炭又は木炭の平均粒子径が100μm未満の場合には竹炭又は木炭の製造が難しくなり、10mmを越える場合には有機被処理物に対する竹炭又は木炭の分散性が低下するため好ましくない。
竹炭は木炭などよりも多孔性である傾向が強いが、それらの微細孔の直径は概ね0.1μm〜100μm程度である。しかも、その微細孔は大きさの異なるものが分布しており、腐敗菌及び発酵系微生物の機能がより一層効果的に発揮される。微細孔の直径が0.1μm未満の場合には微細孔に腐敗菌、微生物や有機処理物が浸透しにくくなり、一方100μmを越える場合には微細孔が大きくなって嫌気性雰囲気下での腐敗及び発酵処理の能力が低くなると共に、微細孔の数が少なくなって腐敗及び発酵処理の効率が低下する。
続いて、腐敗菌は有機被処理物を腐敗させるもので、主に竹炭の微細孔の嫌気性雰囲気下で有機被処理物を腐敗させる機能を発揮するものである。腐敗菌は多孔質の竹炭の微細孔内に寄生しているものであることが好ましく、表面積の大きい竹炭の微細孔内で腐敗菌の働きを向上させることができる。係る腐敗菌は、竹炭を微粉末にして大気中に放置することにより多孔質の竹炭の微細孔内に寄生(発生)させることができ、寄生する腐敗菌は通常日和見菌(日和菌)である。なお、腐敗菌は、所定の条件下に培養して竹炭の微細孔内に寄生させることもできる。
腐敗菌はいわゆる悪玉菌であり、主にタンパク質を分解してアミン化合物、アンモニア、インドール、フェノールなどの腐敗生成物を生成する。この腐敗生成物は悪臭(腐敗臭)の原因物質となる。腐敗菌としては、日和見菌のほか大腸菌、ブドウ球菌、ウェルシュ菌等が挙げられる。
次に、発酵系微生物は、有機被処理物又は前記腐敗菌によって生成した腐敗生成物をさらに発酵させて分解する機能を発揮するものである。発酵系微生物は、約10族80種の有効微生物群を含み、それらを複合培養したもの(有用微生物群)である。この発酵系微生物は、光合成微生物、乳酸菌、窒素固定菌(アゾトバクタ)、菌根菌、放射菌及び酵母菌に分けられる。これらのうち、光合成微生物は嫌気性及び好気性のいずれも存在するほか、乳酸菌は嫌気性で機能する。そのほかの窒素固定菌(アゾトバクタ)、菌根菌、放射菌及び酵母菌は、いずれも好気性である。乳酸菌には、ビフィズス菌等が含まれる。有用微生物群(EM菌)としては、乳酸菌、光合成細菌、酵母菌、放射菌及び糸状菌を含有するものが、それらの微生物による相乗的効果を発揮することができる点から好ましい。
発酵系微生物としては、嫌気性の発酵系微生物及び好気性の発酵系微生物のいずれでも良い。竹炭の内部はそれらの置かれる雰囲気などの条件によって嫌気性又は好気性のいずれにもなり得ることから、嫌気性の発酵系微生物及び好気性の発酵系微生物のいずれもその機能を発揮することができる。竹炭の微細孔内では嫌気性雰囲気になる傾向があるため、発酵系微生物が有機被処理物の発酵を促進させるべく、嫌気性の発酵系微生物であることが好ましい。前記光合成微生物として、代表的には光合成細菌類とラン藻類とが挙げられる。この光合成微生物の作用により、嫌気性雰囲気下で有機物が分解され、発生したメタンなどがさらに分解される。また、乳酸菌は嫌気性雰囲気下で有機被処理物を分解して乳酸関連物質を生成し、その乳酸関連物質をさらに分解する。発酵系微生物による有機被処理物の発酵及び分解は、直接的には発酵系微生物が分泌する炭水化物分解酵素、タンパク質分解酵素、脂質分解酵素等の酵素群の機能に基づいている。
腐敗、発酵処理剤は、前記の竹炭、腐敗菌及び発酵系微生物を混合することにより得られるが、前述のように腐敗菌は竹炭に簡単に寄生させることができるので、それに発酵系微生物を混合することにより得られる。腐敗菌が寄生した竹炭と発酵系微生物との混合割合は、質量比で1:1〜1:2程度が好ましい。この質量比が1:1未満の場合には、腐敗菌の働きに比べて発酵系微生物の働きが不足し、腐敗菌によって生成した腐敗生成物が十分に分解されない傾向を示す。一方、質量比が1:2を越える場合には、発酵系微生物に比べて腐敗菌の割合が少なくなり、腐敗菌の機能が不足して有機被処理物の分解速度が遅くなる傾向を示す。
有機被処理物の腐敗、発酵処理を行う場合には、竹炭に腐敗菌及び発酵系微生物を含有させた前述の腐敗、発酵処理剤を有機被処理物に混入することによって行われるが、有機被処理物に対する腐敗、発酵処理剤の配合量は、5質量%以上であることが好ましく、10〜20質量%で腐敗、発酵処理剤の効果を十分に発揮することができる。この配合量が5質量%未満の場合には、腐敗、発酵処理剤の機能を十分に発揮することができず、腐敗処理又は発酵処理が不十分になって好ましくない。腐敗、発酵処理剤を有機被処理物に混入する場合には、腐敗処理及び発酵処理の効率を高めるために撹拌することが望ましい。その場合、撹拌を間欠的に行うことがより望ましい。さらに、腐敗処理及び発酵処理を行う際に、加熱して反応を促進させることもできる。
このような有機被処理物の腐敗、発酵処理を行った後の分解完了に関する判断は、炭酸ガス、アンモニアガス、メタンガスなどの発生が収まって臭いが消えると共に、液が透明化することにより判断される。さらに、炭素量測定装置や窒素量測定装置により、全有機炭素量や全窒素量を測定し、有機被処理物の分解程度を定量的に判断することができる。
さて、本実施形態における有機被処理物の腐敗、発酵処理方法について作用を説明すると、腐敗、発酵処理剤は例えば竹炭を大気中に放置して生成される日和見菌と、嫌気性の発酵系微生物としての有用微生物群とをほぼ等量混合することにより得られる。得られる腐敗、発酵処理剤を有機被処理物として例えば食品廃棄物に混入し、撹拌することで腐敗処理が行われる。このとき、多孔質の竹炭中の微細孔はその表面積が大きく、かつ嫌気性雰囲気にあり、そこには嫌気性雰囲気下で機能を有効に発現する腐敗菌及び発酵系微生物が存在する。そのため、有機被処理物は腐敗菌によって腐敗が促進されて腐敗生成物及びアンモニアガス、メタンガスなどが生成される。引き続いて、その腐敗生成物、アンモニアガス、メタンガスなどは嫌気性の発酵系微生物によってさらに発酵され、その発酵が速やかに進行し、炭酸ガス(二酸化炭素)、水、窒素ガスなどに分解され、分解の完了に到るものと推測される。
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下にまとめて記載する。
・ 実施形態の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法では、竹炭に腐敗菌及び発酵系微生物を含有させた腐敗、発酵処理剤を有機被処理物に混入して腐敗処理が行われる。このため、竹炭の微細孔にて、嫌気性雰囲気下又は好気性雰囲気下で腐敗菌によって有機被処理物が腐敗化されて腐敗生成物が生成され、その腐敗生成物は発酵系微生物によって発酵されて分解される。従って、有機被処理物を腐敗処理と発酵処理との相乗的作用により有効かつ速やかに分解(無機化)することができる。
よって、土の中、ヘドロの中、水の中などの嫌気性雰囲気、或いは大気中、水面近傍などの好気性雰囲気のいずれの雰囲気においても有機被処理物の分解を効果的に行うことができ、広範囲に適用することができて非常に有用である。
・ 前記腐敗菌は多孔質の竹炭の微細孔内に寄生しているものであることにより、表面積の大きい竹炭の微細孔内で腐敗菌の効果を顕著に向上させることができる。
・ 前記腐敗菌は竹炭を微粉末にして放置し竹炭の微細孔内に寄生する日和見菌であることにより、簡単な操作で腐敗菌を竹炭内に保持させることができる。
・ 前記発酵系微生物は嫌気性の発酵系微生物であることにより、多孔質の竹炭の嫌気性雰囲気である微細孔内で発酵系微生物が有機被処理物の発酵を促進させることができる。係る嫌気性の発酵系微生物が有用微生物群(EM菌)であることにより、嫌気性雰囲気下で有機被処理物の発酵、分解を一層促進させることができる。該有用微生物群(EM菌)が乳酸菌、光合成細菌、酵母菌、放射菌及び糸状菌を含有するものであることにより、複数の微生物による相乗的効果を発揮させることができる。
・ 前記腐敗、発酵処理剤は、上記の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法に用いられるものであって、竹炭に腐敗菌及び発酵系微生物が含有されているため、上記の腐敗、発酵処理方法で好適に使用され、その効果を発揮することができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1〜3及び比較例1、2、牛乳の腐敗、発酵処理)
竹炭として、破竹、真竹などの雑竹を600〜800℃に加熱して完全燃焼させ、炭化して得られた100μm〜10mmの微粉炭を使用した。この竹炭を大気中に1日放置し、腐敗菌としての日和見菌を多孔質の竹炭の微細孔内に寄生させた。一方、嫌気性の発酵系微生物として、下記に示す有用微生物群(EM菌、Effective Microorganisms)を用意した。そして、前記竹炭50gに発酵系微生物を70ml(約70g)混合して腐敗、発酵処理剤を調製した。
有用微生物群
微生物類型 主要種
1.乳酸菌 Lactobacillus plantarum(ATCC8014)
Lactobacillus casei(ATCC7469)
Streptococcus Lactis(IFO12007)
2.光合成細菌 Rhotdopseudomonas plaustris(ATTC17001)
Rhodobacter sphaeroides(ATTC17023)
3.酵母菌 Saccharomyces cerevisiae(IFO0203)
Candida utilis(IFO0619)
4.放射菌 Steptomyces albus(ATCC3004)
Steptomyces griseus(IFO3358)
5.糸状菌 Aspergillus oryzae(IFO5770)
Mucor hiemalis(IFO8567)
6.その他 自然界に存在する有用菌群で、混合培養の過程で参画するも
ので、pH3.5以下で生存しうる有用微生物である。
次に、有機被処理物としての牛乳に腐敗、発酵処理剤を10質量%加えた場合(実施例1)、牛乳に腐敗、発酵処理剤を50質量%加えた場合(実施例2)及び牛乳に腐敗、発酵処理剤を100質量%加えた場合(実施例3)について、各サンプルを試験管に入れ、密栓をして放置した。一方、牛乳のみの場合(比較例1)及び牛乳に発酵系微生物のみを加えた場合(比較例2)について、各サンプルを試験管に入れ、密栓をして放置し、所定期間後に試験管を振って混合した。そして、各試験管内の状態を目視にて観察した。その結果を表1に示した。
Figure 2008062225
その結果、腐敗、発酵処理剤の添加量が最も多かった実施例3では、10日後に炭酸ガス、アンモニア等のガスが発生しなくなると共に、黒い分解生成物が沈殿すると同時に水が透明化した。従って、この時点で牛乳が発酵されて分解されたものと判断した。また、腐敗、発酵処理剤の添加量が次に多かった実施例2では、11日後にガスの発生が止まると共に、黒い分解生成物が沈殿し、水も透明化した。従って、この時点で牛乳が発酵されて分解されたものと判断した。さらに、腐敗、発酵処理剤の添加量が最も少なかった実施例1では、12日後にガスが発生しなくなると共に、分解生成物が沈殿し、水が透明化した。従って、この時点で牛乳が発酵されて分解されたものと判断した。よって、腐敗、発酵処理剤の添加量は、牛乳の10質量%程度でも腐敗が十分に進行することが明らかになった。このように、有機被処理物である牛乳を速やかに、しかも効果的に腐敗、発酵処理することができた。
一方、牛乳のみの比較例1では、12日後までにおいて固形物と水分とが分離する傾向を示しただけで、ガスの発生や色の変化はほとんど認められなかった。牛乳に発酵系微生物のみを加えた比較例2では、12日後までにおいて牛乳の分解による弱い臭気が発生した程度で、栓が飛ぶことはなかった。
(実施例4、5及び比較例3、4、味噌の腐敗、発酵処理)
味噌100gに水200mlを加え、ミキサーで撹拌、混合してサンプルを調製し、4本の試験管にそれぞれ11mlずつ入れた。そして、1本の試験管に前記実施例1〜3で用いた腐敗、発酵処理剤を5ml入れて混合した(実施例4)。別の試験管に前記実施例1〜3で用いた腐敗、発酵処理剤を6.5ml入れて混合した(実施例5)。一方、さらに別の試験管に何も入れないものを用意した(比較例3)。さらにまた別の試験管に発酵系微生物のみを5ml入れて混合したものを用意した(比較例4)。
用意した各試験管を密栓して放置し、所定期間後に試験管を振って混合した。そして、各試験管内の状態を目視にて観察した。その結果を表2に示した。
Figure 2008062225
表2に示したように、実施例4及び5では、2日後にガスが多量に発生して栓が飛んだ。さらに、実施例5では11日後にガスの発生が止まり、栓が飛ばなくなると共に、臭気も感じなくなった。液も透明になった。また、実施例4では13日後にガスの発生が止まり、栓が飛ばなくなると共に、臭気の発生も収まった。液も透明になった。一方、有機被処理物としての味噌のみの比較例3及び味噌に発酵系微生物のみを加えた比較例4では、若干のガスの発生や水分の分離が見られたが、大きな変化は認められなかった。
(実施例6、7及び比較例5、6、魚の腐敗、発酵処理)
魚(鯖)100gに水200mlを加え、ミキサーで撹拌、混合してサンプルを調製し、4本の試験管にそれぞれ11mlずつ入れた。そして、1本の試験管に前記実施例1〜3で用いた腐敗、発酵処理剤を5ml入れて混合した(実施例6)。別の試験管に前記実施例1〜3で用いた腐敗、発酵処理剤を6.5ml入れて混合した(実施例7)。一方、さらに別の試験管に何も入れないものを用意した(比較例5)。さらにまた別の試験管に発酵系微生物のみを5ml入れて混合したものを用意した(比較例6)。
そして、各試験管に密栓をして放置し、所定期間後に試験管を振って混合した。そして、各試験管内の状態を目視にて観察した。その結果を表3に示した。
Figure 2008062225
表3に示したように、実施例6及び7では、6日後にガスが多量に発生して栓が飛んだ。さらに、実施例7では11日後にガスの発生が止まり、栓が飛ばなくなると共に、臭気も感じなくなった。液も透明になった。また、実施例6では13日後にガスの発生が止まり、栓が飛ばなくなると共に、臭気の発生も収まった。液も透明になった。一方、魚そのままの比較例5及び魚に発酵系微生物のみを加えた比較例6では、若干のガスの発生や水分の分離が見られたが、大きな変化は認められなかった。
(実施例8、9及び比較例7、8、ほうれん草の腐敗、発酵処理)
ほうれん草100gに水200mlを加え、ミキサーで撹拌、混合してサンプルを調製し、4本の試験管にそれぞれ11mlずつ入れた。そして、1本の試験管に前記実施例1〜3で用いた腐敗、発酵処理剤を5ml入れて混合した(実施例8)。別の試験管に前記実施例1〜3で用いた腐敗、発酵処理剤を6.5ml入れて混合した(実施例9)。一方、さらに別の試験管に何も入れないものを用意した(比較例7)。さらにまた別の試験管に発酵系微生物のみを5ml入れて混合したものを用意した(比較例8)。
用意した各試験管に密栓をして放置し、所定期間後に試験管を振って混合した。そして、各試験管内の状態を目視にて観察した。その結果を表4に示した。
Figure 2008062225
表4に示したように、実施例8及び9では、6日後にガスが多量に発生して栓が飛んだ。さらに、実施例9では11日後にガスの発生が止まり、栓が飛ばなくなると共に、臭気も感じなくなった。液も透明になった。また、実施例8では13日後にガスの発生が止まり、栓が飛ばなくなると共に、臭気の発生も収まった。液も透明になった。一方、ほうれん草そのままの比較例7及びほうれん草に発酵系微生物のみを加えた比較例8では、若干のガスの発生や水分の分離が見られたが、それ以上の変化は認められなかった。
(実施例10、11及び比較例9、10、肉の腐敗、発酵処理)
肉(豚肉)100gに水200mlを加え、ミキサーで撹拌、混合してサンプルを調製し、4本の試験管にそれぞれ11mlずつ入れた。そして、1本の試験管に前記実施例1〜3で用いた腐敗、発酵処理剤を5ml入れて混合した(実施例10)。別の試験管に前記実施例1〜3で用いた腐敗、発酵処理剤を6.5ml入れて混合した(実施例11)。一方、さらに別の試験管に何も入れないものを用意した(比較例9)。さらにまた別の試験管に発酵系微生物のみを5ml入れて混合したものを用意した(比較例10)。
そして、各試験管に密栓をして放置し、所定期間後に試験管を振って混合した。そして、各試験管内の状態を目視にて観察した。その結果を表5に示した。
Figure 2008062225
表5に示したように、実施例10及び11では、2日後にガスが発生して栓が飛んだ。さらに、実施例11では11日後にガスの発生が止まり、栓が飛ばなくなると共に、臭気も感じなくなった。液も透明になった。また、実施例10では13日後にガスの発生が止まり、栓が飛ばなくなると共に、臭気の発生も収まった。液も透明になった。一方、肉そのままの比較例9及び肉に発酵系微生物のみを加えた比較例10では、若干のガスの発生や水分の分離が見られたが、それ以上の変化は認められなかった。
(実施例12、13及び比較例11、12、じゃがいもの腐敗、発酵処理)
じゃがいも100gに水200mlを加え、ミキサーで撹拌、混合してサンプルを調製し、4本の試験管にそれぞれ11mlずつ入れた。そして、1本の試験管に前記実施例1〜3で用いた腐敗、発酵処理剤を5ml入れて混合した(実施例12)。別の試験管に前記実施例1〜3で用いた腐敗、発酵処理剤を6.5ml入れて混合した(実施例13)。一方、さらに別の試験管に何も入れないものを用意した(比較例11)。さらにまた別の試験管に発酵系微生物のみを5ml入れて混合したものを用意した(比較例12)。
そして、各試験管に密栓をして放置し、所定期間後に試験管を振って混合した。そして、各試験管内の状態を目視にて観察した。その結果を表6に示した。
Figure 2008062225
表6に示したように、実施例12及び13では、6日後にガスが多量に発生して栓が飛んだ。さらに、実施例13では11日後にガスの発生が止まり、栓が飛ばなくなると共に、臭気も感じなくなった。液も透明になった。また、実施例12では13日後にガスの発生が止まり、栓が飛ばなくなると共に、臭気の発生も収まった。液も透明になった。一方、じゃがいもそのままの比較例11及びじゃがいもに発酵系微生物のみを加えた比較例12では、若干のガスの発生や水分の分離が見られたが、その他の変化は認められなかった。
(実施例14、牛乳の腐敗、発酵処理)
前記実施例1で日和見菌を微細孔内に寄生させた竹炭300gに、実施例1で用いた有用微生物群(EM菌)600ml(約600g)を混合して腐敗、発酵処理剤を調製した。そして、樹脂容器(ペットボトル)内に牛乳150ml、前記腐敗、発酵処理剤及び水600mlを入れ、常温、嫌気性雰囲気下に83日間おいて腐敗、発酵処理を行った。その結果、ガスの発生が収まり、臭気もなくなり、黒い分解生成物が沈殿すると同時に水が透明化した。その後、樹脂容器をテドラパックに入れて減圧にし、樹脂容器を開封してガスをテドラパック内に放出した。テドラパック内のガスについて、検知管を用い二酸化炭素(CO)、アンモニア(NH)、硫化水素(HS)、メルカプタン類及びアミン類の濃度を分析した。ここで、メルカプタン類は、エチルメルカプタン、ブチルメルカプタン等である。アミン類は、エチルアミン、イソプロピルアミン等である。これら成分の濃度分析を2回行い、その平均ガス濃度を算出した。それらの分析結果を表7に示した。
Figure 2008062225
表7の結果より、牛乳中の油脂、タンパク質、糖分中に含まれる炭素は、二酸化炭素として放出されることがわかった。また、牛乳中のタンパク質に含まれる窒素は、アンモニアとしてではなく、窒素ガスとして放出されているものと考えられる。さらに、牛乳中のタンパク質に含まれる硫黄は、硫化水素やメルカプタン類として放出されることがわかった。
次に、腐敗、発酵処理後の処理液(腐敗、発酵処理牛乳)をホールピペットにより採取し、炭素計〔(株)島津製作所など〕を用いて全炭素量(mg/l)、無機炭素量(mg/l)及び全有機炭素量(mg/l)を測定し、窒素計〔(株)島津製作所など〕を用いて全窒素量(mg/l)を測定した。比較のために、腐敗、発酵処理を行わなかった未処理牛乳についても測定を行った。それらの結果を表8に示した。
Figure 2008062225
表8に示した結果より、牛乳中の有機炭素の87.6%が分解されて除去されると共に、牛乳中の窒素の83.9%が分解されて除去された。
(実施例15、河川の水の腐敗、発酵処理)
前記実施例1で日和見菌を微細孔内に寄生させた竹炭10kgに、実施例1で用いた有用微生物群(EM菌)10リットル(約10kg)を混合して腐敗、発酵処理剤を調製した。そして、河川(静岡県浜松市の旧二俣川)の水1トンに前記腐敗、発酵処理剤及び糖蜜10リットルを加え、常温で1週間放置し、腐敗、発酵処理を行った。その結果、ガスの発生が収まり、臭気もなくなると共に、黒い分解生成物が沈殿し、水が透明化した。さらに、腐敗、発酵処理後の水について、亜硝酸、硝酸及びリン酸の濃度変化を各分析装置によって分析した。その結果、亜硝酸に関しては、原水が0.5(mg/l)であるのに対して腐敗、発酵処理後の水は0.1(mg/l)であった。硝酸に関しては、原水が20(mg/l)であるのに対して腐敗、発酵処理後の水は2(mg/l)であった。リン酸に関しては、原水が0.6(mg/l)であるのに対して腐敗、発酵処理後の水は0.35(mg/l)であった。このように、腐敗、発酵処理により、原水中の亜硝酸、硝酸及びリン酸の濃度を大幅に低下させることができた。
また、実施例1で日和見菌を微細孔内に寄生させた竹炭と、前記河川の水に有用微生物群(EM菌)を混合して1週間培養した微生物培養液とを撹拌、混合した。そして、この混合液(腐敗、発酵処理剤)をヘドロが存在する前記河川へ投入したところ、ヘドロがなくなって水が透明化すると共に、悪臭も感じられなくなった。このように、ヘドロが存在する汚れた河川の浄化を果たすことができた。
なお、前記実施形態を次のように変更して実施することも可能である。
・ 腐敗、発酵処理剤中には、多孔質物質として竹炭又は木炭以外に、活性炭、珪藻土等を配合することもできる。
・ 腐敗処理及び発酵処理を行うに当たり、その雰囲気の酸素を除去して嫌気性雰囲気下に、或いは不活性ガス雰囲気下に行い、腐敗処理及び発酵処理の処理効率を向上させることも可能である。
・ 発酵系微生物としては、嫌気性の発酵系微生物に好気性の発酵系微生物が含まれているものであってもよい。
さらに、実施形態より把握される技術的思想について以下に記載する。
・ 前記腐敗処理及び発酵処理は、撹拌下に行われることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法。この方法によれば、請求項1から請求項6のいずれかに係る発明の効果に加えて、腐敗処理及び発酵処理を一層効率良く行うことができる。
・ 前記有機被処理物は、生鮮食品の廃棄物であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法。この方法によれば、請求項1から請求項6のいずれかに係る発明の効果に加えて、有機被処理物の腐敗、発酵処理方法を最も身近な生鮮食品の廃棄物について適用することができる。
・ 前記竹炭に腐敗菌を寄生させ、それに発酵系微生物を混合したものであることを特徴とする請求項7に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理剤。このように構成した場合、請求項7に係る発明の効果に加えて、有機被処理物の腐敗、発酵処理剤を容易に調製することができる。
・ 前記腐敗菌は、多孔質の竹炭の微細孔内に寄生していることを特徴とする請求項7に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理剤。この場合、請求項7に係る発明の効果に加えて、表面積の大きい竹炭の微細孔内で腐敗菌の効果を著しく向上させることができる。
・ 前記腐敗菌は、竹炭を微粉末にして放置することにより多孔質の竹炭の微細孔内に寄生する日和見菌であることを特徴とする請求項7に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理剤。この場合には、請求項7に係る発明の効果に加えて、簡単な操作で腐敗菌を竹炭内に保持させることができる。
・ 前記発酵系微生物は、嫌気性の発酵系微生物であることを特徴とする請求項7に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理剤。この場合、請求項7に係る発明の効果に加えて、多孔質の竹炭の微細孔内で嫌気性雰囲気下において、発酵系微生物が有機被処理物の発酵を促進させることができる。
・ 前記嫌気性の発酵系微生物は、有用微生物群(EM菌)であることを特徴とする請求項7に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理剤。この場合には、請求項7に係る発明の効果に加えて、嫌気性雰囲気下で有機被処理物の発酵、分解を一層促進させることができる。
・ 前記有用微生物群(EM菌)は、乳酸菌、光合成細菌、酵母菌、放射菌及び糸状菌を含有するものであることを特徴とする請求項7に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理剤。この場合、複数の微生物の相乗的作用により、請求項7に係る発明の効果を向上させることができる。

Claims (7)

  1. 竹炭に腐敗菌及び発酵系微生物を含有させた腐敗、発酵処理剤を有機被処理物に混入して腐敗処理及び発酵処理を行い、前記有機被処理物を分解することを特徴とする有機被処理物の腐敗、発酵処理方法。
  2. 前記腐敗菌は、多孔質の竹炭の微細孔内に寄生しているものであることを特徴とする請求項1に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法。
  3. 前記腐敗菌は、竹炭を微粉末にして放置することにより多孔質の竹炭の微細孔内に寄生する日和見菌であることを特徴とする請求項2に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法。
  4. 前記発酵系微生物は、嫌気性の発酵系微生物であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法。
  5. 前記嫌気性の発酵系微生物は、有用微生物群(EM菌)であることを特徴とする請求項4に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法。
  6. 前記有用微生物群(EM菌)は、乳酸菌、光合成細菌、酵母菌、放射菌及び糸状菌を含有するものであることを特徴とする請求項5に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法。
  7. 請求項1に記載の有機被処理物の腐敗、発酵処理方法に用いられる腐敗、発酵処理剤であって、竹炭に腐敗菌及び発酵系微生物を含有させたものであることを特徴とする有機被処理物の腐敗、発酵処理剤。
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