JP2008061186A - 指向特性制御装置、収音装置および収音システム - Google Patents
指向特性制御装置、収音装置および収音システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008061186A JP2008061186A JP2006238932A JP2006238932A JP2008061186A JP 2008061186 A JP2008061186 A JP 2008061186A JP 2006238932 A JP2006238932 A JP 2006238932A JP 2006238932 A JP2006238932 A JP 2006238932A JP 2008061186 A JP2008061186 A JP 2008061186A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- directivity
- sound
- output
- microphones
- microphone
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
Abstract
【課題】音源の位置が逐次変化する場合であっても、収音対象である目的音を高いS/N比で収音することを可能にする。
【解決手段】指向主軸が直交する2つの双指向性マイクロホンと1つの無指向性マイクロホンとを備え、各マイクロホンから出力される信号を予め設定された加算比率で加算して出力する収音装置に、指向特性を設定する指向特性制御装置であって、各々異なる指向特性を表す前記加算比率が予め複数記憶されている記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている加算比率の各々について、その加算比率で前記各マイクロホンから出力される信号を加算してその信号強度から判別される音源の方向に応じた指向特性を表す加算比率を前記収音装置へ設定する処理を所定の時間間隔で行う制御手段とを有する指向特性制御装置を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】指向主軸が直交する2つの双指向性マイクロホンと1つの無指向性マイクロホンとを備え、各マイクロホンから出力される信号を予め設定された加算比率で加算して出力する収音装置に、指向特性を設定する指向特性制御装置であって、各々異なる指向特性を表す前記加算比率が予め複数記憶されている記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている加算比率の各々について、その加算比率で前記各マイクロホンから出力される信号を加算してその信号強度から判別される音源の方向に応じた指向特性を表す加算比率を前記収音装置へ設定する処理を所定の時間間隔で行う制御手段とを有する指向特性制御装置を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、収音対象である音を高いS/N(Signal/Noise)比で収音するための技術に関し、特に、指向特性が異なるマイクロホンを組み合わせて用いることにより高いS/N比を実現する技術に関する。
収音対象である目的音を高いS/N比で収音することを可能にするために鋭い指向特性を実現する技術が従来より種々提案されており、その一例としては、所謂マイクロホンアレイや特許文献1〜3に開示された技術が挙げられる。
ここで、マイクロホンアレイとは、同じ指向特性(例えば、単一指向性)を有する多数のマイクロホンをアレイ状に配置し、各マイクロホンへの音波の到達時間差を利用して鋭い指向特性を実現するものである。一方、特許文献1〜3には、指向特性の異なるマイクロホン(例えば、無指向性マイクロホンと双指向性マイクロホン)を組み合わせ、各マイクロホンの出力信号の加算比率をDSP(Digital Signal Processor)などにより適宜調整することで鋭い指向特性を実現する技術が開示されている。
特開昭59−94993号公報
特許第3599653号
特許第3279040号
ここで、マイクロホンアレイとは、同じ指向特性(例えば、単一指向性)を有する多数のマイクロホンをアレイ状に配置し、各マイクロホンへの音波の到達時間差を利用して鋭い指向特性を実現するものである。一方、特許文献1〜3には、指向特性の異なるマイクロホン(例えば、無指向性マイクロホンと双指向性マイクロホン)を組み合わせ、各マイクロホンの出力信号の加算比率をDSP(Digital Signal Processor)などにより適宜調整することで鋭い指向特性を実現する技術が開示されている。
しかしがら、マイクロホンアレイは多数のマイクロホンをアレイ状に配置して構成されるため、マイクロホンアレイ全体の装置サイズが大きくなってしまい取り扱い難いといった問題点や装置の価格が高くなってしまうといった問題点がある。加えて、マイクロホンアレイでは、音波の到達時間差を利用するため、音源が指向軸方向から外れてしまうとCombフィルタ効果により収音音質が著しく劣化してしまうといった問題点がある。このため、音源位置が逐次変化している場合には、目的音を音質良く収音することは困難である。また、スピーカアレイでは、各マイクロホンから出力される音声信号に遅延制御が加えられるため、信号波形が不連続になってしまう(すなわち、収音された音声が不連続になってしまう)といった問題点もある。
一方、特許文献1〜3に開示された技術は、音源の位置に応じて指向特性を適宜設定することは可能であるものの、音源の位置が逐次変化している場合に、その変化に追従させて指向特性を変化させることはできない。
本発明は、音源の位置が逐次変化する場合であっても、収音対象である目的音を高いS/N比で収音することを可能にする技術を提供することを目的としている。
一方、特許文献1〜3に開示された技術は、音源の位置に応じて指向特性を適宜設定することは可能であるものの、音源の位置が逐次変化している場合に、その変化に追従させて指向特性を変化させることはできない。
本発明は、音源の位置が逐次変化する場合であっても、収音対象である目的音を高いS/N比で収音することを可能にする技術を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、無指向性マイクロホンと、指向軸が互いに直交する2または3つの双指向性マイクロホンとを有し、各マイクロホンから出力される信号を予め設定された加算比率で加算して出力する収音装置に、指向特性を設定する指向特性制御装置において、各々異なる指向特性を表す前記加算比率が予め複数記憶されている記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている加算比率の各々にしたがって前記各マイクロホンの出力信号を加算して得られる信号の信号強度から音源の方向を判別する第1の処理と、前記第1の処理にて判別された方向に応じた指向特性を表す加算比率を前記収音装置へ設定する第2の処理と、を所定のタイミングで実行する制御手段とを有することを特徴とする指向特性制御装置、を提供する。
より好ましい態様においては、前記制御手段は、前記各マイクロホンの出力信号を加算して得られる信号のうちの所定の周波数成分の信号強度から音源の方向を判別することを特徴としている。
また、上記課題を解決するために、本発明は、無指向性マイクロホンと、指向軸が互いに直交する2または3つの双指向性マイクロホンと、前記各マイクロホンから出力される信号を予め設定された加算比率で加算して出力する出力手段と、各々異なる指向特性を表す前記加算比率が予め複数記憶されている記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている加算比率の各々にしたがって前記各マイクロホンの出力信号を加算して得られる信号の信号強度から音源の方向を判別する第1の処理と、前記第1の処理にて判別された方向に応じた指向特性を表す加算比率を前記収音装置へ設定する第2の処理と、を所定のタイミングで実行する制御手段とを有することを特徴とする収音装置、を提供する。
また、上記課題を解決するために、本発明は、無指向性マイクロホンと、指向軸が互いに直交する2または3つの双指向性マイクロホンと、を備え、前記各マイクロホンから出力される信号を通信網経由で所定の宛先へ送信する収音装置と、前記通信網経由で前記収音装置から送信されてくる前記各マイクロホンの出力信号を受信して予め設定された加算比率で加算しスピーカへ出力する出力装置と、各々異なる指向特性を表す前記加算比率が予め複数記憶されているとともに、前記通信網経由で前記収音装置から送信されてくる前記各マイクロホンの出力信号を、自装置に記憶されている前記加算比率の各々にしたがって加算して得られる信号の信号強度から音源の方向を判別する第1の処理と、前記第1の処理にて判別された方向に応じた指向特性を表す加算比率を前記出力装置へ設定する第2の処理と、を所定のタイミングで実行する指向特性制御装置とを有することを特徴とする収音システム、を提供する。
より好ましい態様においては、上記収音システムは、前記収音装置とともに配置される撮像装置であって、撮像画像に応じた信号を前記通信網経由で送信する撮像装置を備える一方、前記出力装置とともに配置される表示装置であって、前記通信網経由で前記撮像装置から送信されてくる信号に応じた画像を表示する表示装置を備え、前記指向特性制御装置は、前記撮像装置による撮像方向を前記第1の処理にて判別された方向に応じて設定する第3の処理を実行することを特徴としている。
本発明によれば、音源の位置が逐次変化する場合であっても、収音対象である目的音を高いS/N比で収音することが可能になる、といった効果を奏する。
以下、図面を参照しつつ本発明の1実施形態について説明する。
(A:構成)
図1は、本発明の1実施形態に係る指向特性制御装置200を含んでいる収音システム10の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、収音システム10には、収音対象である目的音を収音しその目的音に応じた音声信号を出力する収音装置100と、その目的音の音源方向に応じた指向特性を収音装置100へ設定する指向特性制御装置200とが含まれている。
(A:構成)
図1は、本発明の1実施形態に係る指向特性制御装置200を含んでいる収音システム10の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、収音システム10には、収音対象である目的音を収音しその目的音に応じた音声信号を出力する収音装置100と、その目的音の音源方向に応じた指向特性を収音装置100へ設定する指向特性制御装置200とが含まれている。
図1に示すように、収音装置100は、マイクロホン110a、110xおよび110yと、これら各マイクロホンから出力される音声信号を所定の加算比率で加算して出力する指向特性可変手段120とを有している。
より詳細に説明すると、収音装置100が有する3つのマイクロホンのうち、マイクロホン110xと110yとは、双指向性マイクロホンであり、マイクロホン110aは、無指向性マイクロホンである。なお、本実施形態においては、上記3つのマイクロホンの指向性レベルは何れも同一である。
これら3つのマイクロホンは、地上に対して略垂直に設置される収音装置100の筐体内に、その垂直軸線(図2(a):Z軸)に指向原点が位置するようにマイクロホン110y、マイクロホン110a、マイクロホン110xの順に載置されている(図2(a)参照)。加えて、マイクロホン110xとマイクロホン110yとは、その指向軸が互いに直交するように配置されている。以下では、マイクロホン110xの指向軸方向をX方向と呼び、マイクロホン110yの指向軸方向をY方向と呼ぶ。なお、本実施形態では、マイクロホン110y、110a、110xの順に上記3つのマイクロホンを載置する場合について説明するが、マイクロホン110x、110a、110yの順に載置するようにしても勿論良い。要は、上記3つのマイクロホンの指向原点がZ軸上に位置し、かつ、マイクロホン110xの指向軸とマイクロホン110yの指向軸とが直交するように配置されていれば良い。
これら3つのマイクロホンは、地上に対して略垂直に設置される収音装置100の筐体内に、その垂直軸線(図2(a):Z軸)に指向原点が位置するようにマイクロホン110y、マイクロホン110a、マイクロホン110xの順に載置されている(図2(a)参照)。加えて、マイクロホン110xとマイクロホン110yとは、その指向軸が互いに直交するように配置されている。以下では、マイクロホン110xの指向軸方向をX方向と呼び、マイクロホン110yの指向軸方向をY方向と呼ぶ。なお、本実施形態では、マイクロホン110y、110a、110xの順に上記3つのマイクロホンを載置する場合について説明するが、マイクロホン110x、110a、110yの順に載置するようにしても勿論良い。要は、上記3つのマイクロホンの指向原点がZ軸上に位置し、かつ、マイクロホン110xの指向軸とマイクロホン110yの指向軸とが直交するように配置されていれば良い。
図2(b)は、上記3つのマイクロホンの指向特性を示す図である。なお、図2(b)においては、マイクロホン110aの指向特性は一点鎖線で表されている。また、マイクロホン110xの指向特性は実線で表されており、マイクロホン110yは点線で表されている。以下では、マイクロホン110a、110xおよび110yの各々を区別する必要がない場合には、単に「マイクロホン110」と表記する。マイクロホン110から出力された音声信号は、図示せぬA/D変換器によってディジタル信号へ変換され、さらに、図1に示すように2分流されて、その一方は指向特性可変手段120へ供給され、他方は、指向特性制御装置200へ供給される。
収音装置100の指向特性可変手段120は、図1に示すように、アンプ122a、122xおよび122yと、これら3つのアンプから出力される音声信号を加算してスピーカなどの放音装置へ出力する加算器124とを有している。
ここで、アンプ122aは、マイクロホン110aから供給される音声信号をこのアンプ122aに対して設定された増幅率で増幅(なお、本実施形態では、上記増幅率の値が負の値である場合には、増幅および位相反転)を施して出力するものであり、アンプ122xは、マイクロホン110xから供給される音声信号をこのアンプ122xに対して設定された増幅率で増幅して出力するものであり、アンプ122yは、マイクロホン110yから供給される音声信号をこのアンプ122yに対して設定された増幅率で増幅して出力するものである。
つまり、収音装置100は、アンプ122a、122xおよび122yの各増幅率を適宜調整することによって、マイクロホン110a、110xおよび110yの各々から出力される音声信号を任意の加算比率で加算して出力することが可能なように構成されている。
ここで、アンプ122aは、マイクロホン110aから供給される音声信号をこのアンプ122aに対して設定された増幅率で増幅(なお、本実施形態では、上記増幅率の値が負の値である場合には、増幅および位相反転)を施して出力するものであり、アンプ122xは、マイクロホン110xから供給される音声信号をこのアンプ122xに対して設定された増幅率で増幅して出力するものであり、アンプ122yは、マイクロホン110yから供給される音声信号をこのアンプ122yに対して設定された増幅率で増幅して出力するものである。
つまり、収音装置100は、アンプ122a、122xおよび122yの各増幅率を適宜調整することによって、マイクロホン110a、110xおよび110yの各々から出力される音声信号を任意の加算比率で加算して出力することが可能なように構成されている。
例えば、マイクロホン110a、110xおよび110yの各々から出力される音声信号が、0:1/√2:1/√2の加算比率(但し、√2は2の平方根)で加算されるように上記各増幅率を設定すれば、図2(c)に示すように、X軸方向(すなわち、マイクロホン110xの指向軸方向)から反時計回りに45°の方向に指向軸を有する双指向特性が収音装置100に設定される。また、上記加算比率として、1/2:1/2√2:1/2√2を設定すれば、図2(d)に示すように、同45°方向に指向軸を有する単一指向性が収音装置100に設定される。
このように、本実施形態に係る収音装置100は、アンプ122a、122xおよび122yの各々における増幅率を適宜設定することによって、収音装置100が設置される平面上で任意の方向に指向軸を有する単一または双指向性を実現することが可能なように構成されている。
このように、本実施形態に係る収音装置100は、アンプ122a、122xおよび122yの各々における増幅率を適宜設定することによって、収音装置100が設置される平面上で任意の方向に指向軸を有する単一または双指向性を実現することが可能なように構成されている。
一方、指向特性制御装置200は、図1に示すように、アンプ210a、210xおよび210yと、加算器220、バンドパスフィルタ(図1では、「BPF」と表記)230と、制御手段240と、記憶手段250と、を有している。なお、以下では、上記3つのアンプの各々を互いに区別する必要がない場合には、単に「アンプ210」と表記する。
アンプ210は、そのアンプ210に対応するマイクロホン110から供給される音声信号を、制御手段240により設定された増幅率で増幅して加算器220へ出力するものである。具体的には、アンプ210aは、マイクロホン110aから供給される音声信号を増幅して出力し、アンプ210xは、マイクロホン110xから供給される音声信号を増幅して出力し、アンプ210yは、マイクロホン110yから供給される音声信号を増幅して出力する。なお、アンプ210についてもアンプ122と同様に、制御手段240により設定された増幅率が負の値である場合には、増幅および位相反転を行う。
加算器220は、アンプ210a、210xおよび210yから出力される音声信号を加算してバンドパスフィルタ230へ出力する。前述したように、マイクロホン110から出力される音声信号は、そのマイクロホン110に対応するアンプ210によってそのアンプ210に設定された増幅率で増幅された後に加算器220へ入力されるのであるから、上記各マイクロホン110から出力される音声信号は、各アンプ210に設定された増幅率の比に応じた加算比率で加算器220によって加算されることになる。
バンドパスフィルタ230は、入力される音声信号のうち予め定められた周波数帯域(以下、通過域)の成分のみを通過させるものであり、本実施形態では、収音対象である目的音の周波数帯域が上記通過域として設定される。バンドパスフィルタ230には、加算器220から出力される加算信号が入力されるのであるから、この加算信号のうち、上記通過域に属する周波数成分(すなわち、上記目的音の周波数帯域に属する周波数成分)のみがバンドパスフィルタ230によって抽出されることになる。
記憶手段250は、例えば、ハードディスクであり、図3に示す指向特性管理テーブルが予め格納されている。この指向特性管理テーブルには、マイクロホン110xの指向軸方向を0°として反時計回りに45°刻みで315°までの8方向の各々について、その方向に指向軸を有する単一指向性(図2(d)参照)を収音装置100に設定する際に各アンプ120へ設定するべき増幅率が書き込まれている。詳細については後述するが、この指向特性管理テーブルは、収音対象である目的音の音源方向を判別する処理、および、その音源方向に応じた指向特性を収音装置100に設定する処理を制御手段240に実行させる際に利用される。
制御手段240は、図1においては詳細な図示は省略したが、CPU(Central Processing Unit)や、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含んでいる。上記ROMには、目的音の音源方向を判別しその音源方向に応じた指向特性(本実施形態では、その音源方向に指向軸を有する単一指向特性)を収音装置100に設定する指向特性設定処理を上記CPUに実行させる制御プログラムや、その指向特性設定処理を実行するべきタイミングを示すタイミングデータが格納されている。なお、本実施形態では、指向特性制御装置200の電源が投入されたことを契機として音源方向の判別を行うこと、および、その電源投入時点から所定の時間間隔(例えば、10秒間隔)で音源方向の判別を行うこと、を示すタイミングデータがROMに記憶されている。一方、上記RAMは、上記CPUがその制御プログラムを実行する際に、ワークエリアとして利用される。詳細については後述するが、上記RAMには、指向特性設定処理の実行過程で利用される方向パラメータΦが記憶される。
以上が、指向特性制御装置200の構成である。
以上が、指向特性制御装置200の構成である。
(B:動作)
次いで、制御手段240が実行する指向特性設定処理について図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する動作の開始時点では、目的音の音源は収音装置100に対して、前述したX軸方向(すなわち、マイクロホン110xの指向軸方向:図2(a)参照)から反時計回りに45°の方向に位置しているものとする。
次いで、制御手段240が実行する指向特性設定処理について図面を参照しつつ説明する。なお、以下に説明する動作の開始時点では、目的音の音源は収音装置100に対して、前述したX軸方向(すなわち、マイクロホン110xの指向軸方向:図2(a)参照)から反時計回りに45°の方向に位置しているものとする。
図4は、制御手段240のCPUが実行する指向特性設定処理の流れを示すフローチャートである。図4に示すように、制御手段240は、音源方向を判別する必要があるか否かをROMに予め記憶されているタイミングデータにしたがって判定し(ステップSA100)、その判定結果が“No”である場合にはステップSA100の処理を繰り返し実行する。
ステップSA100の判定結果が“Yes”である場合に後続して実行されるステップSA110においては、制御手段240は、方向パラメータΦの初期化を行う。具体的には、制御手段240は、方向パラメータΦに0°を示す値を設定する。前述したように本実施形態では、指向特性制御装置200の電源が投入されたことを契機として音源方向の判別を行うこと、および、その電源投入時点から所定の時間間隔で音源方向の判別を行うこと、を示すタイミングデータがROMに記憶されているため、指向特性制御装置200の電源が投入され上記制御プログラムの実行が開始されると即座にステップSA100の判定結果は“Yes”になり、上記ステップSA110の処理が実行される。
次いで、制御手段240は、その時点の方向パラメータΦに応じた増幅率を指向特性管理テーブルから読み出してアンプ210へ設定する(ステップSA120)。その結果、加算器220から出力される音声信号は、上記方向パラメータΦで示される方向に指向軸を有する単一指向性を収音装置100に設定した場合に、その収音装置100から出力される音声信号に一致することとなる。
このようにして加算器220から出力される音声信号は、バンドパスフィルタ230へと供給され、その音声信号のうちバンドパスフィルタ230の通過域成分のみが、制御手段240へ出力されることになる。
一方、制御手段240は、バンドパスフィルタ230の出力信号の信号強度を計測し、その計測結果をその時点の方向パラメータΦに対応付けてRAMへ書き込む(ステップSA130)。なお、本実施形態では、バンドパスフィルタ230から出力される音声信号の信号強度の大小を問わず、無条件にその時点の方向パラメータΦと対応付けてRAMへ書き込む場合について説明したが、上記信号強度が所定の閾値以上である場合に、上記RAMへの書き込みを行うようにしても勿論良い。
一方、制御手段240は、バンドパスフィルタ230の出力信号の信号強度を計測し、その計測結果をその時点の方向パラメータΦに対応付けてRAMへ書き込む(ステップSA130)。なお、本実施形態では、バンドパスフィルタ230から出力される音声信号の信号強度の大小を問わず、無条件にその時点の方向パラメータΦと対応付けてRAMへ書き込む場合について説明したが、上記信号強度が所定の閾値以上である場合に、上記RAMへの書き込みを行うようにしても勿論良い。
次いで、制御手段240は、方向パラメータΦに所定の角度(本実施形態では45°)を示す値を加算し(ステップSA140)、全方位について信号強度の計測を完了したか否かを方向パラメータΦの値に基づいて判定する(ステップSA150)。具体的には、制御手段240は、方向パラメータΦの値が360°を示す値である場合には、全方位について信号強度の計測を完了したと判定する。
そして、制御手段240は、ステップSA150の判定結果が“Yes”である場合には、ステップSA160以降の処理を実行し、逆に、ステップSA150の判定結果が“No”である場合には、制御手段240は、ステップSA120以降の処理を繰り返し実行する。その結果、本実施形態においては、0°から45°刻みで315°までの8方向の各々について上記信号強度がRAMに記憶されることになる。
そして、制御手段240は、ステップSA150の判定結果が“Yes”である場合には、ステップSA160以降の処理を実行し、逆に、ステップSA150の判定結果が“No”である場合には、制御手段240は、ステップSA120以降の処理を繰り返し実行する。その結果、本実施形態においては、0°から45°刻みで315°までの8方向の各々について上記信号強度がRAMに記憶されることになる。
ステップSA150の判定結果が“Yes”である場合に後続して実行されるステップSA160においては、制御手段240は、RAMに記憶されている方向パラメータΦのうち、最大の信号強度に対応付けられているものを読み出し、その方向パラメータΦに対応する増幅率を指向特性管理テーブルから読み出してアンプ122へ設定する。この結果、収音装置100には、信号強度が最大になる方向(すなわち、目的音の音源方向)に指向軸を有する単一指向性が設定されることになる。
本動作例の開始時点では、目的音の音源は、Φ=45°方向に位置しているのであるから、この方向についての信号強度が最大になり、収音装置100には、Φ=45°方向に指向軸を有する単一指向性が設定されることになる。
本動作例の開始時点では、目的音の音源は、Φ=45°方向に位置しているのであるから、この方向についての信号強度が最大になり、収音装置100には、Φ=45°方向に指向軸を有する単一指向性が設定されることになる。
そして、制御手段240は、本指向特性設定処理の終了を指示されたか否かを判定し(ステップSA170)、その判定結果が“No”である場合には、ステップSA100以降の処理を繰り返し実行する一方、その判定結果が“Yes”である場合には、本指向特性設定処理を終了する。
本実施形態に係る収音システム10においては、指向特性制御装置200の電源が投入された時点で、目的音の音源方向に指向主軸を有する単一指向性が収音装置100に設定され、以降、所定時間間隔で音源方向の判別、および、その判別結果に応じた単一指向性を設定する処理が繰り返し実行されるのであるから、指向特性制御装置200の電源が投入された時点から上記所定時間が経過した時点で、目的音を発している音源がΦ=135°方向に移動していたとしても、上記ステップSA110〜ステップSA170の処理が再度実行され、Φ=135°方向に指向軸を有する単一指向性が収音装置100に設定されることになる。
本実施形態に係る収音システム10においては、指向特性制御装置200の電源が投入された時点で、目的音の音源方向に指向主軸を有する単一指向性が収音装置100に設定され、以降、所定時間間隔で音源方向の判別、および、その判別結果に応じた単一指向性を設定する処理が繰り返し実行されるのであるから、指向特性制御装置200の電源が投入された時点から上記所定時間が経過した時点で、目的音を発している音源がΦ=135°方向に移動していたとしても、上記ステップSA110〜ステップSA170の処理が再度実行され、Φ=135°方向に指向軸を有する単一指向性が収音装置100に設定されることになる。
このように、本実施形態によれば、目的音の音源方向が逐次変化する場合であっても、その変化に追従して収音装置100の指向特性を設定し、高いS/N比でその目的音を収音することが可能になる。加えて、本実施形態に係る収音システム10の収音装置100においては、スピーカアレイで為されるような遅延制御は為されていないため、収音した目的音が不連続になってしまうようなこともない。なお、本実施形態では、上記所定時間を10秒とする場合について説明したが、音源の移動速度に応じて適当な値を設定するようにすれば良いことは言うまでもない。
(C:変形)
以上、本発明の1実施形態について説明したが、係る実施形態に以下に述べるような変形を加えても良いことは勿論である。
(1)上述した実施形態では、収音対象である目的音を発している音源の方向を判別し、その方向に指向主軸を有する単一指向性を収音装置100に設定する処理を所定の時間間隔で指向特性制御装置200が実行することにより、目的音を発している音源の方向が逐次変化する場合であっても、その変化に追従して高いS/N比でその目的音を収音することを実現する場合について説明した。
以上、本発明の1実施形態について説明したが、係る実施形態に以下に述べるような変形を加えても良いことは勿論である。
(1)上述した実施形態では、収音対象である目的音を発している音源の方向を判別し、その方向に指向主軸を有する単一指向性を収音装置100に設定する処理を所定の時間間隔で指向特性制御装置200が実行することにより、目的音を発している音源の方向が逐次変化する場合であっても、その変化に追従して高いS/N比でその目的音を収音することを実現する場合について説明した。
しかしながら、目的音の収音を阻害する雑音を発している音源の方向を特定し、その方向に死角を有する指向特性を収音装置100に設定するようにしても良い。ここで、指向特性の死角とは、例えばマイクロホン110xの指向特性における90°方向や270°方向にように、収音感度がゼロまたはゼロに近い値である方向のことである。なお、雑音を発している音源の方向を特定する際には、例えばバンドパスフィルタ230の通過域を、上記目的音の周波数帯域以外の周波数帯域に設定すれば良く、また、雑音の周波数帯域が判っている場合には、その周波数帯域を上記通過域として設定すれば良い。
また、2乃至3つの双指向性マイクロホンと1つの無指向性マイクロホンを組み合わせ、各マイクロホンの出力信号の加算比率を適宜調節することによって任意の指向特性を実現することが可能であるから、例えば、目的音を発している音源の方向および雑音を発している音源の方向の両者を判別し、目的音を発している音源の方向に指向軸を有し、かつ、雑音を発している音源の方向に死角を有するような指向特性を設定するようにしても良い。
(2)上述した実施形態では、0°から45°刻みで315°までの8方向の何れに目的音の音源があるかを判別する場合について説明したが、例えば、30°刻みや15°刻みなど、より細やかに音源方向を判別するようにしても勿論良い。
例えば、30°刻みで音源方向を判別する場合には、0°から30°刻みで330°までの12方向の各々について、その方向に指向軸を有する単一指向性を収音装置100に設定する際に、各アンプ120へ設定するべき増幅率を指向特性管理テーブルに格納しておくとともに、図4のステップSA140における方向パラメータΦの増分を30°に設定しておけば良い。
例えば、30°刻みで音源方向を判別する場合には、0°から30°刻みで330°までの12方向の各々について、その方向に指向軸を有する単一指向性を収音装置100に設定する際に、各アンプ120へ設定するべき増幅率を指向特性管理テーブルに格納しておくとともに、図4のステップSA140における方向パラメータΦの増分を30°に設定しておけば良い。
(3)上述した実施形態では、指向特性制御装置200の電源が投入された時点で音源方向を判別し、その後、所定時間間隔で音源の方向を再度判別する場合について説明した。しかしながら、収音装置100により収音された目的音の信号強度が所定の閾値を下回った場合に、音源方向の判別を行うようにしても勿論良い。このようなことは、上記閾値をタイミングデータとしてROMに書き込んでおくとともに、図4のステップSA100において、バンドパスフィルタ230から出力された信号の信号強度が上記閾値を下回っているか否かを制御手段240に判定させるようにすれば良い。
また、上述した実施形態では、バンドパスフィルタ230を用いて、加算器220の出力信号のうち、目的音の周波数帯域に属する周波数成分のみを抽出する場合について説明したが、目的音を発しつつ移動している音源以外に、他に音源がない場合には、上記バンドパスフィルタを設ける必要がないことは言うまでもない。
また、上述した実施形態では、バンドパスフィルタ230を用いて、加算器220の出力信号のうち、目的音の周波数帯域に属する周波数成分のみを抽出する場合について説明したが、目的音を発しつつ移動している音源以外に、他に音源がない場合には、上記バンドパスフィルタを設ける必要がないことは言うまでもない。
(4)上述した実施形態では、収音装置100が設置される面上で指向軸が直交するように配置された2つの双指向性マイクロホンと無指向性マイクロホンとを組み合わせることによって、上記面内の全方向に指向軸を向けることが可能な収音装置100について説明したが、互いに指向主軸が直交するように配置された3つの双指向性マイクロホンと1つの無指向性マイクロホンとを用いて、全天周方向に指向軸を向けることが可能な収音装置と、この収音装置に任意の指向特性を設定する指向特性制御装置とを組み合わせて収音システムを構成するようにしても良い。
具体的には、図5に示す収音装置500と同じく図5に示す指向特性制御装置600とを組み合わせて収音システムを構成するようにすれば良い。なお、図5において、収音装置500が収音装置100と異なっている点は、図2(a)のZ軸方向に指向軸を有する双指向性マイクロホンであるマイクロホン110zと、マイクロホン110zから出力される音声信号を増幅して出力するアンプ122zを有している点である。一方、図5に示す指向特性制御装置600が指向特性制御装置200と異なっている点は、マイクロホン110zから出力される音声信号を増幅して出力するアンプ210zを有している点、および、制御手段240がアンプ122a、122x、122yおよび122zの増幅率を適宜設定することによって、任意の方向に指向軸を有する単一指向性を収音装置500に設定する点である。
具体的には、図5に示す収音装置500と同じく図5に示す指向特性制御装置600とを組み合わせて収音システムを構成するようにすれば良い。なお、図5において、収音装置500が収音装置100と異なっている点は、図2(a)のZ軸方向に指向軸を有する双指向性マイクロホンであるマイクロホン110zと、マイクロホン110zから出力される音声信号を増幅して出力するアンプ122zを有している点である。一方、図5に示す指向特性制御装置600が指向特性制御装置200と異なっている点は、マイクロホン110zから出力される音声信号を増幅して出力するアンプ210zを有している点、および、制御手段240がアンプ122a、122x、122yおよび122zの増幅率を適宜設定することによって、任意の方向に指向軸を有する単一指向性を収音装置500に設定する点である。
(5)上述した実施形態では、図3に示す指向特性管理テーブルを指向特性制御装置200の記憶手段250に記憶させておき、図4に示す指向特性設定処理を制御手段240に実行させることによって、目的音の音源方向に指向軸を有する単一指向特性(図2(d))参照を収音装置100に設定する場合について説明した。しかしながら、マイクロホン110xの指向軸方向を0°として反時計回りに45°刻みで315°までの8方向の各々について、その方向に正位相の指向特性を有しその方向と180°反対方向に負位相の指向特性を有する双指向特性(図2(c)参照)を収音装置100に設定する際に各アンプ120へ設定するべき増幅率が書き込まれた指向特性管理テーブル(図6参照)を、図3に示す指向特性管理テーブルに替えて記憶手段240に記憶させておき、図4に示す指向特性設定処理を制御手段240に実行させるようにしても良い。このようにすると、目的音の音源方向に応じて上記各双指向特性を収音装置100に設定することが可能になる。
また、図3および図6に示す指向特性管理テーブルの両者を記憶手段240に記憶させておき、図4に示す指向特性設定処理のステップSA120においては図3に示す指向特性管理テーブルを参照して指向特性を設定して音源方向の探索を行う一方、ステップSA160にて音源方向として1つの方向が特定された場合には、図3に示す指向特性管理テーブルを参照してその音源方向に指向軸を有する単一指向特性を収音装置100に設定し、音源方向として対向する2つの方向(例えば、45°方向と225°方向)が特定された場合には、図6に示す指向特性管理テーブルを参照して、それら両方向に指向特性を有する双指向特性を収音装置100に設定するようにしても良い。このようにすると、例えば収音システム10を用いて会議場における発言を収音する際に、1人の会議参加者が発言している場合には、その会議参加者の方向に指向軸を有する単一指向特性が収音装置100に設定され、その会議参加者と対峙している会議参加者との間で議論が始まった場合には、収音装置100の指向特性が上記議論を行っている両参加者の方向に指向特性を有する双指向特性に自動的に切り換えられることになる。
また、図3および図6に示す指向特性管理テーブルの両者を記憶手段240に記憶させておき、図4に示す指向特性設定処理のステップSA120においては図3に示す指向特性管理テーブルを参照して指向特性を設定して音源方向の探索を行う一方、ステップSA160にて音源方向として1つの方向が特定された場合には、図3に示す指向特性管理テーブルを参照してその音源方向に指向軸を有する単一指向特性を収音装置100に設定し、音源方向として対向する2つの方向(例えば、45°方向と225°方向)が特定された場合には、図6に示す指向特性管理テーブルを参照して、それら両方向に指向特性を有する双指向特性を収音装置100に設定するようにしても良い。このようにすると、例えば収音システム10を用いて会議場における発言を収音する際に、1人の会議参加者が発言している場合には、その会議参加者の方向に指向軸を有する単一指向特性が収音装置100に設定され、その会議参加者と対峙している会議参加者との間で議論が始まった場合には、収音装置100の指向特性が上記議論を行っている両参加者の方向に指向特性を有する双指向特性に自動的に切り換えられることになる。
(6)上述した実施形態では、収音装置100と指向特性制御装置200とを夫々個別のハードウェアで構成する場合について説明した。しかしながら、両者を一体のハードウェアとして構成するようにしても勿論良い。具体的には、無指向性マイクロホンと、指向軸が互いに直交する2または3つの双指向性マイクロホンと、前記各マイクロホンから出力される信号を予め設定された加算比率で加算して出力する出力手段と、各々異なる指向特性を表す前記加算比率が予め複数記憶されている記憶手段と、前記憶手段に記憶されている加算比率の各々にしたがって、前記各マイクロホンの出力信号を加算して得られる信号の信号強度から音源の方向を判別する第1の処理と、前記第1の処理にて判別された方向に応じた指向特性を表す加算比率を前記収音装置へ設定する第2の処理と、を所定のタイミングで実行する制御手段とを組み合わせて収音装置を構成するようにしても勿論良い。
(7)上述した実施形態では、2つの双指向性マイクロホンと、1つの無指向性マイクロホンと、これら3つのマイクロホンから出力される信号を所定の加算比率で加算して出力する指向特性可変手段とを組み合わせて収音装置を構成する場合について説明した。
しかしながら、マイクロホン110a、110xおよび110yと、これらマイクロホンから出力される音声信号を通信網経由で送信する通信IF部とを組み合わせて構成した収音装置を、例えばインターネットなどの通信網へ接続する一方、この収音装置から送信された音声信号を受信する通信IF部と、前述した指向特性可変手段とを組み合わせて構成した出力装置をその通信網へ接続し、さらに、前述した指向特性制御装置200を組み合わせて収音システムを構成するようにしても勿論良い。
しかしながら、マイクロホン110a、110xおよび110yと、これらマイクロホンから出力される音声信号を通信網経由で送信する通信IF部とを組み合わせて構成した収音装置を、例えばインターネットなどの通信網へ接続する一方、この収音装置から送信された音声信号を受信する通信IF部と、前述した指向特性可変手段とを組み合わせて構成した出力装置をその通信網へ接続し、さらに、前述した指向特性制御装置200を組み合わせて収音システムを構成するようにしても勿論良い。
また、係る態様においては、撮像画像に応じた信号を通信網経由で送信する撮像装置を上記収音装置とともに配置し、さらに、上記通信網経由で撮像装置から送信されくる信号に応じた画像を表示する表示装置を上記出力装置とともに配置して、上記撮像装置による撮像方向を音源方向に応じて設定する処理を上記指向特性制御装置に実行させるようにしても勿論良い。なお、上記撮像装置としては、所謂全方位カメラを用いるようにしても良く、また、指向特性制御装置により設定可能な各方向(例えば、0°から45°刻みで315°までの8方向)の各々に撮像方向が固定された複数のカメラを用いるようにしても良い。
(8)上述した実施形態では、本発明に係る指向特性制御装置に特徴的な機能をソフトウェアモジュールにより実現する場合について説明したが、ハードウェアモジュールにより実現するとしても良いことは勿論である。また、上述した実施形態では、本発明に係る指向特性制御装置に特徴的な指向特性設定処理を制御手段240のCPUに実行させる制御プログラムをその制御手段240のROMに予め書き込んでおく場合について説明したが、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)やDVD(Digital Versatile Disk)などのコンピュータ装置読み取り可能な記録媒体に上記制御プログラムを記録して配布するとしても良く、インターネットなどの電気通信回線経由のダウンロードにより上記制御プログラムを配布するようにしても勿論良い。
10…収音システム、100…収音装置、110,110a,110x,110y…マイクロホン、120…指向性可変手段、122,122a,122x,122y…アンプ、124…加算器、200…指向性制御装置、210,210a,210x,210y…アンプ、220…加算器、230…バンドパスフィルタ、240…制御手段、250…記憶手段。
Claims (5)
- 無指向性マイクロホンと、指向軸が互いに直交する2または3つの双指向性マイクロホンとを有し、各マイクロホンから出力される信号を予め設定された加算比率で加算して出力する収音装置に、指向特性を設定する指向特性制御装置において、
各々異なる指向特性を表す前記加算比率が予め複数記憶されている記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている加算比率の各々にしたがって前記各マイクロホンの出力信号を加算して得られる信号の信号強度から音源の方向を判別する第1の処理と、前記第1の処理にて判別された方向に応じた指向特性を表す加算比率を前記収音装置へ設定する第2の処理と、を所定のタイミングで実行する制御手段と、
を有することを特徴とする指向特性制御装置。 - 前記制御手段は、
前記各マイクロホンの出力信号を加算して得られる信号のうちの所定の周波数成分の信号強度から音源の方向を判別する
ことを特徴とする請求項1に記載の指向特性制御装置。 - 無指向性マイクロホンと、
指向軸が互いに直交する2または3つの双指向性マイクロホンと、
前記各マイクロホンから出力される信号を予め設定された加算比率で加算して出力する出力手段と、
各々異なる指向特性を表す前記加算比率が予め複数記憶されている記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている加算比率の各々にしたがって前記各マイクロホンの出力信号を加算して得られる信号の信号強度から音源の方向を判別する第1の処理と、前記第1の処理にて判別された方向に応じた指向特性を表す加算比率を前記収音装置へ設定する第2の処理と、を所定のタイミングで実行する制御手段と
を有することを特徴とする収音装置。 - 無指向性マイクロホンと、指向軸が互いに直交する2または3つの双指向性マイクロホンと、を備え、前記各マイクロホンから出力される信号を通信網経由で所定の宛先へ送信する収音装置と、
前記通信網経由で前記収音装置から送信されてくる前記各マイクロホンの出力信号を受信して予め設定された加算比率で加算しスピーカへ出力する出力装置と、
各々異なる指向特性を表す前記加算比率が予め複数記憶されているとともに、前記通信網経由で前記収音装置から送信されてくる前記各マイクロホンの出力信号を、自装置に記憶されている前記加算比率の各々にしたがって加算して得られる信号の信号強度から音源の方向を判別する第1の処理と、前記第1の処理にて判別された方向に応じた指向特性を表す加算比率を前記出力装置へ設定する第2の処理と、を所定のタイミングで実行する指向特性制御装置と、
を有することを特徴とする収音システム。 - 前記収音装置とともに配置される撮像装置であって、撮像画像に応じた信号を前記通信網経由で送信する撮像装置を備える一方、
前記出力装置とともに配置される表示装置であって、前記通信網経由で前記撮像装置から送信されてくる信号に応じた画像を表示する表示装置を備え、
前記指向特性制御装置は、前記撮像装置による撮像方向を前記第1の処理にて判別された方向に応じて設定する第3の処理を実行する
ことを特徴とする請求項4に記載の収音システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006238932A JP2008061186A (ja) | 2006-09-04 | 2006-09-04 | 指向特性制御装置、収音装置および収音システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006238932A JP2008061186A (ja) | 2006-09-04 | 2006-09-04 | 指向特性制御装置、収音装置および収音システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008061186A true JP2008061186A (ja) | 2008-03-13 |
Family
ID=39243380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006238932A Pending JP2008061186A (ja) | 2006-09-04 | 2006-09-04 | 指向特性制御装置、収音装置および収音システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008061186A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011071655A (ja) * | 2009-09-24 | 2011-04-07 | Oki Electric Industry Co Ltd | 集音装置、音響通信システム及びプログラム |
JP2012514358A (ja) * | 2008-12-30 | 2012-06-21 | フンダシオ バルセロナ メディア ウニベルシタット ポンペウ ファブラ | 三次元音場の符号化および最適な再現の方法および装置 |
JP2013500617A (ja) * | 2009-07-24 | 2013-01-07 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 音声ビーム形成 |
JP2015111812A (ja) * | 2013-11-08 | 2015-06-18 | 株式会社オーディオテクニカ | ステレオマイクロホン |
JP2017028603A (ja) * | 2015-07-27 | 2017-02-02 | 株式会社オーディオテクニカ | マイクロホン及びマイクロホン装置 |
WO2020213296A1 (ja) * | 2019-04-19 | 2020-10-22 | ソニー株式会社 | 信号処理装置、信号処理方法、プログラム及び指向性可変用システム |
-
2006
- 2006-09-04 JP JP2006238932A patent/JP2008061186A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012514358A (ja) * | 2008-12-30 | 2012-06-21 | フンダシオ バルセロナ メディア ウニベルシタット ポンペウ ファブラ | 三次元音場の符号化および最適な再現の方法および装置 |
JP2013500617A (ja) * | 2009-07-24 | 2013-01-07 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 音声ビーム形成 |
JP2011071655A (ja) * | 2009-09-24 | 2011-04-07 | Oki Electric Industry Co Ltd | 集音装置、音響通信システム及びプログラム |
US8731212B2 (en) | 2009-09-24 | 2014-05-20 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | Sound collecting device, acoustic communication system, and computer-readable storage medium |
JP2015111812A (ja) * | 2013-11-08 | 2015-06-18 | 株式会社オーディオテクニカ | ステレオマイクロホン |
JP2017028603A (ja) * | 2015-07-27 | 2017-02-02 | 株式会社オーディオテクニカ | マイクロホン及びマイクロホン装置 |
US9924264B2 (en) | 2015-07-27 | 2018-03-20 | Kabushiki Kaisha Audio-Technica | Microphone and microphone apparatus |
WO2020213296A1 (ja) * | 2019-04-19 | 2020-10-22 | ソニー株式会社 | 信号処理装置、信号処理方法、プログラム及び指向性可変用システム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5493611B2 (ja) | 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム | |
JP2008061186A (ja) | 指向特性制御装置、収音装置および収音システム | |
JP2008193420A (ja) | ヘッドフォン装置、音声再生システム、音声再生方法 | |
WO2008156941A1 (en) | Sound discrimination method and apparatus | |
JP2007158731A (ja) | 収音・再生方法および装置 | |
CN104756526A (zh) | 信号处理装置、信号处理方法、测量方法及测量装置 | |
JP4670682B2 (ja) | オーディオ装置及び指向音生成方法 | |
JP2005333211A (ja) | 音響収録方法、音響収録再生方法、音響収録装置および音響再生装置 | |
JP4802580B2 (ja) | オーディオ装置 | |
JP6613078B2 (ja) | 信号処理装置及びその制御方法 | |
JP2006245725A (ja) | マイクロフォンシステム | |
JP4375355B2 (ja) | スピーカアレイ装置及びスピーカアレイ装置の音声ビーム設定方法 | |
CN112672251A (zh) | 一种扬声器的控制方法和***、存储介质及扬声器 | |
JP2012169895A (ja) | 多重極スピーカ群とその配置方法と、音響信号出力装置とその方法と、その方法を用いたアクティブノイズコントロール装置と音場再生装置と、それらの方法とプログラム | |
CN115988381A (zh) | 定向发声方法及装置、设备 | |
JP4893146B2 (ja) | 収音装置 | |
JP2009130854A (ja) | 音声信号処理装置、音声信号処理方法及び撮像装置 | |
JP2006304124A (ja) | 音源方向確定装置および音源方向確定方法 | |
JP3279040B2 (ja) | マイクロホン装置 | |
JP2011120028A (ja) | 音声再生装置、及びその制御方法 | |
JP2004180197A (ja) | 情報処理装置、情報処理方法および記録媒体 | |
JP6105861B2 (ja) | 音響処理装置および音響処理方法 | |
JP4751974B2 (ja) | 携帯型音源捜索装置 | |
JP2021158526A (ja) | マルチチャンネルオーディオシステム、マルチチャンネルオーディオ装置、プログラム、およびマルチチャンネルオーディオ再生方法 | |
JP4898907B2 (ja) | 収音方法および装置 |