JP2008056708A - スチレン系樹脂組成物および成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 寸法安定性、耐光性、光透過性、光拡散性に優れる成形体が得られる樹脂組成物と、その樹脂組成物の成形体を提供することを課題とする。
【解決の手段】 スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、およびこれらと共重合可能なビニル化合物からなるスチレン系共重合体に対して、スチレン系共重合体との屈折率差が0.05〜0.15で平均粒子径が2〜10μmの未溶融化合物、ヒンダードアミン系化合物、2,5−チオフェンジイル(5−t−ブチル−1,3−ベンゾキサゾール)を添加したスチレン系樹脂組成物であって、それらを成形した成形体である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、スチレン系樹脂組成物とそれを用いて成形した成形体に関する。
プロジェクションテレビに用いられる透過型スクリーン等のスクリーンレンズは、それに画像を投影し、画像を表示するものである。このスクリーンレンズは、観察者にとって明るくて視野角が広いことが望まれるため、一般的にレンチキュラーレンズやフレネルレンズ等のレンズ成形体を組み合わされた構成となっている。これらレンズ成形体には、透明性、耐光性、耐傷付き性、成形加工性等に優れたメタクリル樹脂が広く使用され、それらの成形体は、一般的にプレス成形、押出し成形、キャスト成形、射出成形等により成形されている。
このようなスクリーンレンズに使用されるメタクリル樹脂は吸水率が高いため、それからなる成形体は吸水により寸法変化し易い。その問題を解決するために、芳香族ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、多官能性不飽和単量体混合物にスチレン−ジエン系共重合体を溶存させて重合した樹脂を用いてフレネルレンズを得る方法が開示されている(特許文献1参照)。
また、液晶TVの拡散板の成形材料にもメタクリル樹脂が使用されるが、これについても同じ問題を有していた。
特開平5−341101号公報
寸法安定性、耐光性、光透過性、光拡散性に優れる成形体が得られる樹脂組成物と、その樹脂組成物の成形体を提供することを課題とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討をした結果、スチレン系単量体単位及びメタクリル酸単量体単位を主成分とする共重合体、特定の未溶融化合物、特定の耐光剤及び特定の着色剤を含有するスチレン系樹脂組成物を射出成形または押出し成形することにより、光透過性・寸法安定性・耐光性・光拡散性の優れた成形体が得られることを見出し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、スチレン系単量体単位30〜100質量%及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位70〜0質量%からなるスチレン系共重合体100質量部に対して、スチレン系共重合体との屈折率差が0.05〜0.15で平均粒子径が2〜10μmの未溶融化合物を1〜10質量部、ヒンダードアミン系化合物を0.1〜2質量部、ベンゾトリアゾール系化合物を0.1〜2質量部、2,5−チオフェンジイル(5−t−ブチル−1,3−ベンゾキサゾールを0.0005〜0.5質量部含有してなるスチレン系樹脂組成物であって、未溶融化合物がメタクリル酸メチルを含有する架橋共重合体か、メタクリル酸メチルとn−ブチルアクリレートを含む架橋重合体であり、ヒンダードアミン系化合物がビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートであり、ベンゾトリアゾール系化合物が2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノールであるスチレン系樹脂組成物である。
更に本発明は、このスチレン系樹脂組成物からなる厚みが1〜7mmの成形体であって、その成形体は、射出成形体あるいは押出し成形体である。
本発明で得られるスチレン系樹脂組成物からなる成形体は、光透過性、光拡散性、寸法安定性、耐光性に優れている。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるスチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等が挙げられるが、好ましくはスチレンである。
本発明における、(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−メチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート等が挙げられる。これらは、単独で使用するかあるいは2種類以上を併用してもよい。好ましくは、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレートまたはこれらの混合物である。
スチレン系共重合体は、スチレン系単量体単位30〜100質量%及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位70〜0質量%からなる。スチレン系単量体単位が30質量%未満では吸湿により成形体が変形する場合がある。
スチレン系共重合体は、上記のスチレン系単量体及び(メタ)アクリル酸エステル単量体の他に、これらと共重合可能なビニル系単量体を含んでもよく、その量はスチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル単量体の合計量100質量部に対して、10質量部以下が好ましい。この共重合可能なビニル系単量体としては、例えば、アクリロニトリルやメタクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸単量体、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド単量体等があげられる。これらは、単独で使用してもよく、また2種類以上を併用してもよい。
未溶融化合物は1気圧の雰囲気下で、200℃以上に融点または軟化点を示す化合物が好ましい。融点、軟化点が200℃未満では、スチレン系共重合体との溶融混練時、またはスチレン系樹脂組成物の押出し成形・射出成形時に該化合物が溶融しやすく、優れた光学特性を保持することができない場合がある。未溶融化合物は、スチレン系共重合体との屈折率差が0.05〜0.15であり、平均粒子径が2〜10μmである。屈折率差が0.05未満では、曇り度や拡散率が小さくなり光拡散性が低下し、0.15を超えると全光線透過率及び拡散率が低下する。また、平均粒子径が2μm未満では、曇り度や拡散率が小さくなり光拡散性が低下し、10μmを超えると全光線透過率及び拡散率が低下する。なお、未溶融化合物の平均粒子径は、コールター・マルチサイザー(ベックマン・コールター社製)を用いて測定して得られる値である。
また、未溶融化合物は、スチレン系共重合体100質量部に対して1〜10質量部含有することが必要である。未溶融化合物の含有量が1質量部未満では、曇り度や拡散率が小さくなり光拡散性が低下し、10質量部を超えると全光線透過率及び拡散率が低下する。未溶融化合物としては、その成分は特に限定されるものではないが、単量体としてメタクリル酸メチルを含む架橋共重合体、単量体としてメタクリル酸メチル及びn−ブチルアクリレートを含む架橋共重合体が好ましい。
本発明のスチレン系樹脂組成物は、スチレン系共重合体100質量部に対してヒンダードアミン系化合物0.1〜2質量部とベンゾトリアゾール系化合物0.1〜2質量部を含有する必要がある。
ヒンダードアミン系化合物およびベンゾトリアゾール系化合物がそれぞれ0.1質量部未満では、耐光性が十分ではなく、それぞれ2質量部を超えると、得られる光拡散シートの黄色度が強く好ましくない。
ヒンダードアミン系化合物は、アミン系の光安定性向上剤であって、例えば、デカンニ酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル、1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシド、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドリキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート等が挙げられ、それらを単独で用いてもよく、また2種類以上を併用してもよい。
また、ベンゾトリアゾール系化合物は、紫外線吸収剤であって、例えば、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル]−6−(t−ブチル)フェノール、2,4−ジ−t−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール等が挙げられ、それらを単独で用いてもよく、また2種類以上を併用してもよい。
スチレン系樹脂組成物には、着色剤でいわゆる蛍光増白剤である2,5−チオフェンジイル(5−t−ブチル−1,3−ベンゾキサゾールをスチレン系共重合体100質量部に対して0.0005〜0.5質量部含有される必要がある。2,5−チオフェンジイル(5−t−ブチル−1,3−ベンゾキサゾールが0.0005質量部未満では黄色度の改良が十分でない場合がある。また、光学分野の成形体では、成形体の黄色度が大きいことは好まれないことが多く、その対策として黄色の反対色である青色系の染顔料が添加されるが、全光線透過率が低下するという問題があった。ところが、この2,5−チオフェンジイル(5−t−ブチル−1,3−ベンゾキサゾールを用いると、黄色度を下げると同時に全光線透過率の値も下がる傾向が認められ、好ましい。一方、この2,5−チオフェンジイル(5−t−ブチル−1,3−ベンゾキサゾールの添加量が、0.5質量部を超えると、得られる樹脂組成物の耐光性が低下する傾向がある。
本発明のスチレン系共重合体の製造方法に特に制限はないが、塊状重合法、懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法を好適に採用できる。
スチレン系共重合体と未溶融化合物との配合方法に特に制限はなく、スチレン系共重合体の重合前、重合途中および重合後ペレット化するときに配合する方法、ならびにスチレン系共重合体をペレット化した後に溶融混練して配合する方法等がある。
スチレン系共重合体をペレット化した後に、それと未溶融化合物を溶融混練する場合も、その方法に特に制限はなく、例えば、ヘンシェルミキサーやタンブラーミキサー等の公知の混合装置にて予備混合した後、単軸押出機または二軸押出機等の押出機を用いて溶融混練を行うことにより、均一に混合することができる。
また、スチレン系共重合体に未溶融化合物を高濃度に混合した高濃度混合物を作製しておき、成形時に、この高濃度混合物とスチレン系共重合体をドライブレンドし、未溶融化合物の含有量が規定の濃度となるようにしたものを原料に用いてもよい。
本発明のスチレン系樹脂組成物には、流動性や離型性を向上させるために、例えば、可塑剤、滑剤、シリコンオイル等を、また、熱安定性を向上させるため、熱安定剤を配合することができる。
本発明における成形体の厚みは1〜7mmである。1mm未満や7mmを超えると、優れた光拡散性が得られない場合がある。
なお、本発明の拡散板とは、例えば、プロジェクションテレビのスクリーンレンズに使われるレンチキュラーレンズやフレネルレンズ、あるいは液晶ディスプレイに使用され、バックライトの光を散乱、拡散することで画面全体を均一な明るさにする部材のことである。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
スチレン系共重合体(A)の製造は、以下のとおり行った。
容積約5Lの第1完全混合槽と約15Lの第2完全混合槽を直列に接続し、さらに予熱器を付した第1脱揮槽と第2脱揮槽を2基直列に接続した。スチレン20質量%、メチルメタクリレート80質量%で構成する単量体溶液100質量部に対し、エチルベンゼン15質量部、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート0.01質量部、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン0.2質量部を混合し原料溶液とした。この原料溶液を毎時6.0kgで135℃に制御した第1完全混合槽に供給した。第1完全混合槽出口での転化率は28%であった。次に第1完全混合槽より連続的に抜き出し、135℃に制御した第2完全混合槽に供給した。第2完全混合槽出口での転化率は63%であった。次に第2完全混合槽より連続的に抜き出し、予熱器で加温し、67kPa、160℃に制御した第1脱揮槽に導入した。さらに第1脱揮槽より連続的に抜き出し、予熱器で加温し、1.3kPa、230℃に制御した第2脱揮槽に導入し単量体を除去した。これをストランド状に押出し切断することによりペレット形状のスチレン系共重合体(A−1)を得た。
スチレン55質量%、メチルメタクリレート45質量%で構成する単量体溶液を用いた以外は、スチレン系共重合体(A−1)と同様に実施しスチレン系共重合体(A−2)を得た。
スチレン80質量%、メチルメタクリレート20質量%で構成する単量体溶液を用いた以外は、スチレン系共重合体(A−1)と同様に実施しスチレン系共重合体(A−3)を得た。
スチレン100質量%で構成する単量体溶液を用いた以外は、スチレン系共重合体(A−1)と同様に実施しスチレン系共重合体(A−4)を得た。
未溶融化合物であるポリオルガノシロキサン架橋ビーズ(B)は、東芝シリコーン社製トスパール2000B(平均粒子径6μm、屈折率1.420)を使用した。
未溶融化合物であるMMA−nBA共重合架橋ビーズ(C)の製造は、以下のとおり行った。
攪拌機付きオートクレーブにメタクリル酸メチル20質量部、n−ブチルアクリレート80質量部、架橋剤としてジビニルベンゼン5質量部、重合開始剤として、ベンゾイルパーオキサイド0.2質量部、懸濁安定剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.001質量部及び第三リン酸カルシウム0.5質量部、純水200質量部を仕込み、温度95℃にて6時間、さらに温度130℃にて2時間重合した。反応終了後、洗浄、脱水、乾燥を行い、架橋ビーズ(C)を得た。架橋ビーズ(C)の平均粒子径は4μm、屈折率は、1.460であった。
未溶融化合物であるスチレン−MMA架橋ビーズ(D)の製造は、以下のとおり行った。
攪拌機付きオートクレーブにスチレン40質量部、メタクリル酸メチル60質量部、架橋剤としてジビニルベンゼン5質量部、重合開始剤として、ベンゾイルパーオキサイド0.2質量部、懸濁安定剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.001質量部及び第三リン酸カルシウム0.5質量部、純水200質量部を仕込み、温度95℃にて6時間、さらに温度130℃にて2時間重合した。反応終了後、洗浄、脱水、乾燥を行い、架橋ビーズ(D)を得た。架橋ビーズの平均粒子径は8μm、屈折率は、1.535であった。
未溶融化合物であるPMMA架橋ビーズ(E)の製造は、以下のとおり行った。
攪拌機付きオートクレーブにメタクリル酸メチル100質量部、架橋剤としてジビニルベンゼン5質量部、重合開始剤として、ベンゾイルパーオキサイド0.2質量部、懸濁安定剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.001質量部及び第三リン酸カルシウム0.5質量部、純水200質量部を仕込み、温度95℃にて6時間、さらに温度130℃にて2時間重合した。反応終了後、洗浄、脱水、乾燥を行い、架橋ビーズ(E−1)を得た。架橋ビーズの平均粒子径は8μm、屈折率は、1.494であった。第三リン酸カルシウム1.5質量部を用いた以外はE−1と同様な製法により平均粒子径1μm、屈折率1.494の架橋ビーズ(E−2)を得た。また、第三リン酸カルシウム1.0質量部を用いた以外はE−1と同様な製法により平均粒子径3μm、屈折率1.494の架橋ビーズ(E−3)を得た。更に、第三リン酸カルシウム0.2質量部を用いた以外はE−1と同様な製法により平均粒子径13μm、屈折率1.494の架橋ビーズ(E−4)を得た。
着色剤(F)としては、いわゆる蛍光増白剤である2,5−チオフェンジイル(5−t−ブチル−1,3−ベンゾキサゾール)(チバスペシャルティケミカルズ社製ユビテックスOB)(F−1)、無機顔料DAYGRO社製ZQ−19(F−2)および樹脂着色剤の三菱化学社製ダイアレジンBLUE J(F−3)を用いた。
スチレン系共重合体として(A−1)〜(A−4)、未溶融化合物としてB、C、D、(E−1)〜(E−4)、ヒンダードアミン系化合物としてビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ベンゾトリアゾール系化合物として2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−t−ペンチルフェノール及び着色剤として(F−1)〜(F−3)を表2〜3に示す配合比にて予備混合し、40mm径の単軸押出し機にて、温度240℃、スクリュー回転数100rpmにて混練とペレット化を行って表2〜3に示したスチレン系樹脂組成物1〜20のペレットを得た。
[実施例1〜7、比較例1〜15]
スチレン系樹脂組成物1〜20を用いて、9オンス・インラインスクリュー射出成形機(住友重機械工業株式会社製)にて、シリンダー温度230℃で射出成形し寸法150mm×150mm×0.5mm厚、150mm×150mm×2mm厚、150×150×10mm厚の成形体を得た。
得られた成形体の光学特性、耐光性、寸法安定性(吸水反り)を評価し、表4〜6に示した。
曇り度99%以上、全光線透過率68%以上、拡散率20%以上、b値0.3以下であると、光学特性が良好であると判断できる。また優れた耐光性を発現するためには色差ΔEが1未満、優れた寸法安定性を発現するには吸水反りが1mm以下であることが必要である。
[実施例8]
スチレン系樹脂組成物3を用いて、Tダイ方式の押出機にてシートを作製した。尚、押出機は65mmφのフルフライトスクリューの単軸押出機を使用した。シート化における各シリンダー温度は230℃にて運転、成形した。得られた押出しシートの光学特性、耐光性、吸水反り、表面固有抵抗のデータを表4に示した。
得られた成形体の各測定方法は以下の通りである。
(1) 全光線透過率、曇度:ASTM D−1003に準じて、日本電色工業社製HAZEメーター(NDH−2000)を用いて測定した。
(2) 拡散率:日本電色工業社製変角光度計(GC5000L)を用いて、受光角0°の光線透過率I、受光角70°光線透過率I70を測定し、次式により算出した。
拡散率(%)=(I70/I)×100
(3)耐光性:成形体を、東洋精機製作所社製キセノンウエザオメーター、アトラスCI65Aに400Hrかけ、光照射前後の各成形体の色差△Eを測定した。
(4)黄色度、色差:日本電色社製色差計(Σ―80)を用いて、L,a,bを測定し、黄色度の尺度としてb値を示した。また耐光性評価の色差△Eは次式により求めた。
△E=((L−L‘)+(a−a’)+(b−b‘)1/2
但し、L,a,bは、耐光性評価前の色相、L’,a’,b’は、耐光性評価後(400Hr照射後)の色相である。
(5)寸法安定性(吸水反り):成形体が射出成形体である場合は、その成形体を、押出し成形体である場合は、150mm×150mmに切削した成形体を、50℃、湿度80%の雰囲気下に7日間放置した。この状態に放置した後、水平面に置いた成形体の四隅の水平面からの距離をノギスで測定し、その4点の平均値を求め吸水反りの値とし、この値を寸法安定性の尺度とした。
成形体以外の評価は以下の通り行った。
(6)屈折率:未溶融化合物については、アッベ式屈折計にて波長589nm、23℃の雰囲気下にて測定した。また、スチレン系共重合体については、デジタル屈折率計(ATAGO社製RX−2000)を用いて、接触液としてヨウ化カリウム飽和水溶液を使用して、温度25℃で測定した。
(7)スチレン系共重合体の樹脂組成:スチレン系共重合体を重クロロホルムに溶解して2%溶液に調製して測定資料として、FT−NMR(日本電子社製FX−90Q型)を用いて13C測定し、スチレンとメチルメタクリレートのピーク面積より算出した。

Claims (9)

  1. スチレン系単量体単位30〜100質量%及び(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位70〜0質量%からなるスチレン系共重合体100質量部に対して、そのスチレン系共重合体との屈折率差が0.05〜0.15で平均粒子径が2〜10μmの未溶融化合物を1〜10質量部、ヒンダードアミン系化合物を0.1〜2質量部、ベンゾトリアゾール系化合物を0.1〜2質量部、2,5−チオフェンジイル(5−t−ブチル−1,3−ベンゾキサゾールを0.0005〜0.5質量部含有してなるスチレン系樹脂組成物。
  2. 未溶融化合物が単量体としてメタクリル酸メチルを含む架橋共重合体である請求項1記載のスチレン系樹脂組成物。
  3. 未溶融化合物が単量体としてメタクリル酸メチル及びn−ブチルアクリレートを含む架橋重合体である請求項1記載のスチレン系樹脂組成物。
  4. ヒンダードアミン系化合物が、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートである請求項1〜3いずれか一項に記載のスチレン系樹脂組成物。
  5. ベンゾトリアゾール系化合物が、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノールである請求項1〜3いずれか一項に記載のスチレン系樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5いずれか一項に記載のスチレン系樹脂組成物からなる成形体であって、その厚みが1〜7mmである成形体。
  7. 成形体が、射出成形体である請求項6に記載の成形体。
  8. 成形体が、押出し成形体である請求項6に記載の成形体。
  9. 成形体が、拡散板である請求項6〜8いずれか一項に記載の成形体。

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