JP2008051666A - 欠陥検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体ウェハ,液晶パネルなどの欠陥を検査する検査装置において、表面に形成された透明薄膜の厚みが変動した場合にも欠陥検出器の信号は変動しないことで、膜厚変動値の影響を受けないで、安定した検査が可能な装置を実現する。
【解決手段】検査対象物を所定の照射角度で照射する第1の照明光学系と、該第1の照明光学系からの照射光が前記検査対象物で反射した反射光を更に反射させて前記第1の照明光学系が照射した前記検査対象物と同じ照射位置を照射する第2の照明光学系と、を備えた欠陥検査装置。
【選択図】図5
【解決手段】検査対象物を所定の照射角度で照射する第1の照明光学系と、該第1の照明光学系からの照射光が前記検査対象物で反射した反射光を更に反射させて前記第1の照明光学系が照射した前記検査対象物と同じ照射位置を照射する第2の照明光学系と、を備えた欠陥検査装置。
【選択図】図5
Description
本発明は、半導体製造工程,液晶表示素子製造工程,プリント基板製造工程等、基板上にパターンを形成して対象を製作していく製造工程で、発生する異物等の欠陥を検出し、分析して対策を施す製造工程における異物等の欠陥の発生状況を検査する欠陥検査装置に関する。
半導体製造工程では、半導体基板(ウェハ)上に異物が存在すると配線の絶縁不良や短絡などの不良の原因になる。さらに半導体素子の微細化に伴い、微細な異物が存在すると、より微細な異物がキャパシタの絶縁不良やゲート酸化膜などの破壊の原因にもなる。これらの異物は、搬送装置の可動部から発生するものや、人体から発生するもの、プロセスガスにより処理装置内で反応生成されたもの、薬品や材料の混入していたものなど種々の状態で混入される。
同様に液晶表示素子の製造工程でも、パターン上の異物が混入したり、何らかの欠陥が生じると、表示素子として使えないものになってしまう。プリント基板の製造工程でも状況は同じであって、異物の混入はパターンの短絡,不良接続の原因になる。
従来この種の半導体基板上の異物を検出する技術の1つとして、特許文献1に記載されているように、半導体基板上にレーザを照射して半導体基板上に異物が付着している場合に発生する異物からの散乱光を検出し、直前に検査した同一品種半導体基板の検査結果と比較することにより、パターンによる虚報を無くし、高感度かつ高信頼度な異物及び欠陥検査を可能にするものが開示されている。また、特許文献2に開示されているように、半導体基板上にレーザを照射して半導体基板上に異物が付着している場合に発生する異物からの散乱光を検出し、この検出した異物をレーザフォトルミネッセンスあるいは2次元X線分析(XMR)などの分析技術で分析するものがある。
また、上記異物を検査する技術として、ウェハにコヒーレント光を照射してウェハ上の繰り返しパターンから射出する光を空間フィルタで除去し、繰り返し性を持たない異物や欠陥を強調して検出する方法が開示されている。また、ウェハ上に形成された回路パターンに対して該回路パターンの主要な直線群に対して45度傾けた方向から照射して主要な直線群からの0次回折光を対物レンズの開口内に入射させないようにした異物検査装置が、特許文献3において知られている。この特許文献3においては、主要な直線群ではない他の直線群を空間フィルタで遮光することについても記載されている。また、異物等の欠陥検査装置及びその方法に関する従来技術としては、特許文献4,特許文献5,特許文献6,特許文献7,特許文献8,特許文献9が知られている。特に特許文献9には、検出光学系を切替えて検出画素サイズを変えることが記載されている。異物サイズ測定用としては、特許文献10,特許文献11が開示されている。特許文献12では、薄膜上の欠陥検出技術として、レーザ光を絞り込み、ステージ移動方向とは直角方向に細長いビームを形成し、照明方向とは直角の方向より検出を行っている。特許文献13では、同様な方向から検出する方式を提案している。
特許文献1〜9に記載された技術では、繰り返しパターンや非繰り返しパターンが混在する基板上の微細な異物等の欠陥を、高感度でかつ、高速検出することは容易にできなかった。すなわち、たとえばメモリのセル部等の繰り返し部分以外の部分では、検出感度が低いという課題があった。また、パターン密度の高い領域における0.1μm レベルの微小異物または欠陥の検出感度が低いという課題があった。特許文献10,11に記載された技術では、透明薄膜が形成されたウェハ表面上の異物の検出感度が低いという課題があった。特許文献12,13に記載された技術では、照明ビームと側方検出光学系とは、お互いに平面的に直角の関係になっていて、また、検出光学系に空間フィルタを装備しているが、この関係では透明薄膜裏面のパターンの信号は消しきれない。特許文献13に記載された技術では、低角度の照明と低角度の検出を手段としておらず、裏面パターン消去の意図は見られない。
本発明の第1の目的は、上記課題を解決するために、表面に透明薄膜が形成されたウェハ等の被検査対象基板はもとより、透明膜下の回路パターンを有するウェハ等の被検査対象基板に対して、0.1μm レベル微小な異物やキズ等の欠陥を、高感度で、しかも高速に検査できるようにした欠陥検査装置およびその方法を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、表面に形成された透明薄膜の厚みが変動した場合にも欠陥検出器の信号は変動しないことで、膜厚変動値の影響を受けないで、安定した検査が可能な装置の実現にある。
従来の照明光学部と検出光学部の場合透明薄膜の上面に存在する異物を検出しようとした場合、薄膜干渉の影響から、上方垂直に配置した検出光学部に入る異物の散乱光は、膜厚の影響を受けて、強度が変動する。照明光に偏光をかけると散乱光を強く検出することができるが、同時に膜厚の変動による散乱光の強度変動が回避できない。さらに、透明膜厚の変動が1枚のウェハの面内にあることに起因していることから、ウェハの面内感度の変動を発生させている。
上記目的を達成するために、本発明では、薄膜上の異物たとえばPSLの散乱強度分布を計算して、薄膜の膜厚変動に対する、照明光の偏光と散乱強度の関係を求めた。図8に示すように、SiO2 薄膜の膜厚を横軸、検出光量総和を縦軸にして、偏光をS偏光,P偏光,円偏光とした場合のそれぞれについて求めた。円偏光を照射した場合、他の偏光の場合よりも、膜厚変動に対して光量の変動は小さいので良好であるが、検出光量自体が少ないために、微小サイズの散乱光の検出ができない。一方、P偏光,S偏光の照明光を照射した場合には、検出光量自体は大きく検出できるが、膜厚の変動に対して、検出光量が変動していて、安定な検出ができない。
照明光の偏光を切り替えて、複数回の検査をすると、お互いに補完して検出が可能になるが、装置のタクトタイムが長くなる。すなわち、スループットが低くなり、検査装置としての性能が低下する。
上記問題点の対策のため、照明光の偏光をS偏光とP偏光を同時に照射できる照明光学系を考案した。つまり、照明光をP偏光または、S偏光で照射した場合、被検査対象基板に照射した光は、その面で反射して、入射角度と同じ反射角度で照明光は出て行く。この光は入射光と同じ偏光状態を保って射出する。射出光をその先にレンズ,全反射ミラーを配することにより、射出光を再び検査対象基板へ照射する照明光にすることができる。この時に、レンズと全反射ミラーの間にλ/4波長板を配置して、上記出射光が往復で通過するようにすると、再入射光は偏光方向を変えることができる。このため、P偏光で照射した場合には、S偏光で再照射が可能であり、S偏光で照射した場合には、P偏光で再照射が可能である。この仕組みを利用することにより、P偏光の散乱光の少ない膜厚の場合には、S偏光の再照射光で強い散乱光を得ることができ、逆にS編光の散乱光の少ない膜厚の場合には、P偏光の再照射光で強い散乱光を得ることができる。
検査装置で斜方照明を照射する場合、低仰角で照射するほど、被検査対象基板の反射率は高くなるので、再照射光の強度も低下することがないために、2倍の照明強度で検査をすることも同時に可能となっている。
本発明によれば、照明の効率が向上できて、空間フィルタ,照明の照射角度の最適化によりLSIパターン等表面の異物から発生する散乱光をLSIパターン中の回路構造の影響を受けず、また、LSI表面に形成されているSiO2 などの透明膜の薄膜の厚み変動に起因して発生する回折光の薄膜干渉による光量増減の影響も回避できるために、欠陥検出信号が安定して検出できて、さらに、表面異物の検出と背景光との分離のために設けた検出しきい値を低く設定ができる。そのため、0.1μm 程度の極微小の表面異物についても検出することができて、高感度な検出ができると共に虚報の検出を防止する効果を奏する。
さらに、欠陥の形状や、背景のパターンの形状に起因する、照明光との方向性の影響も回避ができる。つまり、照明光を照射側とは反対側から再照射する本発明の照明光学系があると、回路パターンの段差の影に隠れていて、光を散乱しない状態の異物,凹欠陥があった場合でも、その反対側から照明光を照射することによって、パターンの影でなくなるために、一方向照明では散乱光を発しない異物,凹欠陥であっても、散乱光を発生することになって、その検出は容易になる。つまりは、検出の感度を高めることが可能となる。
また、照明光量のみに着目した場合でも、照明光を照射して被検査基板表面からの反射光を、照明光学部中の全反射ミラーによって再反射させて、被検査基板表面を再照明するために、同一の検査領域を2度照明することになり、照射光量も最大2倍(被検査基板表面が100%反射の場合)になることが予想できる。
まず、本発明の概念について説明する。本発明は表面の異常および特徴を抽出するための方法である。被検査対象基板を搭載して所定方向に走査するステージと、ステージ走行方向に沿って配置してあり、ステージの走行方向とは直角方向に長い楕円形状の照明光束をステージの走査方向と平行で該基板の法線方向より所定の照射角度で照射する照明光学系(1)があり、また、該照明系とは、平面的に所定の傾きの方向より、法線方向から所定の照射角度で(1)と同じ位置を照射する照明光学系(2)があり、また、楕円形状の照明光束に対して(1)とは平面的に反対側で所定の方向から、法線方向から所定の照射角度で(1)と同じ位置を照射する照明光学系(3)がある。それぞれの照明光が被検査対象基板で反射した後に、その反射光を全反射ミラーで折り返して、長い楕円形状にして同じ位置を照射することを可能にする照明光学部があること、また、全反射ミラーで折り返した光は、対象基板に照射した最初の偏光方向とは偏光面が同じか、90°異なる直線偏光であること、または、円偏光または、無偏光であることを可能とする光学素子を配置していて、前記被検査対象基板から垂直方向へ出射する上方反射散乱光を集光する対物レンズと該対物レンズで集光された上方反射散乱光像を結像させる上方用結像光学系と該上方用結像光学系で結像された上方反射散乱光像を受光して上方用画像信号に変換する上方用光検出器。さらに、画像信号はそれぞれA/D変換器で変換され、その各デジタル画像信号に基づいて欠陥を判定する信号処理系を備えていることが好ましい。
前記光学系の構成において、照明光学系(1),(2),(3)は同時に照射しても良いが、欠陥を顕在化するためには、単独で照射するか、または、数本を組み合わせて照射するかは、欠陥の検出条件表より選択が可能、さらに反射照明光学部からの照明光も単独、または組合せで照射することが可能なことを条件とする検出光学部を装備しても良い。
前記光学部の構成において、照明光学系(1),(2),(3)はS偏光で照射するか、P偏光で照射するか、円偏光で照射するか、無偏光で照射するかは、また、反射照明光は、入射光と同じ偏光で返して照射するか、または、異なる偏光で照射するか、または、円偏光で照射するかは、装置の処理条件表内に設定条件の記憶が可能であり、検出対象によって最適の条件を設定が可能であっても良い。
前記光学系の構成において、照明光学部の照明光の入射角度は、被測定面上の欠陥の顕在化の程度によって自動設定ができる構造になっていても良い。
前記光学系の構成において、照明光学部の照明光の平面方向の角度は、スリット状のビームの長手方向に対して傾きが45度程度であっても良い。
前記光学系の構成において、上方用デジタル画像処理信号および斜方用デジタル画像処理信号を近傍画素でマージし、該マージされた画像信号に基づいて欠陥を検出しても良い。
前記光学系の構成において、上方用デジタル画像処理信号および斜方用デジタル画像処理信号を同時に使用して、欠陥の特徴判定を行っても良い。
前記光学系の上方用検出光学系および、斜方用検出光学系において、被検査対象基板上に存在する回路パターンの少なくとも繰り返しを遮光する空間フィルタを有し、空間フィルタの繰り返し遮光パターンの寸法若しくは形状を自動設定できるように構成しても良い。
前記信号処理系において、前記検出された欠陥をカテゴリ別に分類する分類手段を備えても良い。
前記照明光学系において、光源がレーザ光源であっても良い。
次に、本発明に係る実施の形態を図を用いて説明する。
まず、本発明に係る異物等の欠陥を検査する被検査対象物1について図8および図9を用いて説明する。異物等の欠陥を検査する被検査対象物1としては、図8に示すように、メモリLSIからなるチップ1aaを所定の間隔で2次元に配列した半導体ウェハ1aがある。そして、メモリLSIからなるチップ1aaには、主としてメモリセル領域1abと、デコーダやコントロール回路等からなる周辺回路領域1acと、その他の領域1adとが形成されている。メモリセル領域1abは、メモリセルパターンを2次元に規則的に配列して(繰り返して)形成している。しかしながら、周辺回路領域1acは、パターンを2次元的に規則的に配列されていない非繰り返しパターンで形成されている。
異物等の欠陥を検査する被検査対象物1としては、図9に示すように、マイコン等の
LSIからなるチップ1baを所定の間隔で2次元に配列した半導体ウェハ1bがある。そして、マイコン等のLSIからなるチップ1baは、主としてレジスタ群領域1bbと、メモリ部領域1bcと、CPUコア部領域1bdと、入出力部領域1beとで形成されている。なお、図9は、メモリ部領域1bcと、CPUコア部領域1bdと、入出力部領域1beとの配列を概念的に示したものである。レジスタ群領域1bbおよびメモリ部領域1bcは、2次元に規則的に配列して(繰り返して)形成している。CPUコア部領域1bdおよび入出力部領域1beは、パターンを非繰り返しで形成している。このように、異物等の欠陥を検査する被検査対象物1は、半導体ウェハを対象としても、チップは規則的に配列されているが、チップ内においては、最小線幅が領域毎に異なり、しかもパターンが繰り返し,非繰り返しなしであったり、様々な形態が考えられる。
LSIからなるチップ1baを所定の間隔で2次元に配列した半導体ウェハ1bがある。そして、マイコン等のLSIからなるチップ1baは、主としてレジスタ群領域1bbと、メモリ部領域1bcと、CPUコア部領域1bdと、入出力部領域1beとで形成されている。なお、図9は、メモリ部領域1bcと、CPUコア部領域1bdと、入出力部領域1beとの配列を概念的に示したものである。レジスタ群領域1bbおよびメモリ部領域1bcは、2次元に規則的に配列して(繰り返して)形成している。CPUコア部領域1bdおよび入出力部領域1beは、パターンを非繰り返しで形成している。このように、異物等の欠陥を検査する被検査対象物1は、半導体ウェハを対象としても、チップは規則的に配列されているが、チップ内においては、最小線幅が領域毎に異なり、しかもパターンが繰り返し,非繰り返しなしであったり、様々な形態が考えられる。
本発明に係る異物等の欠陥検査装置および方法は、このような被検査対象物1において、チップ内の非繰り返しパターン領域上の直線群からなるパターン(線状パターン)からの0次回折光を、対物レンズの入射瞳に入射させないようにすると共に非繰り返しパターン領域上に存在する異物等の欠陥によって生じる散乱光を受光することによって異物等の欠陥から信号を検出できるようにし、その欠陥の位置座標を算出できるようにした。
次に、本発明に係る異物等の欠陥検査装置の第1の実施の形態を図1を用いて説明する。
異物等の欠陥検査装置の第1の実施の形態は、xyzステージ301,302,303,シータステージ304およびステージコントローラ305から構成されるステージ部
300と、レーザ光源101,凹レンズ102および凸レンズ103より構成されるビームエキスパンダ,光学フィルタ群104およびミラー105で構成されるビーム整形部,素通しのガラス板と切換可能な光学分岐要素(またはミラー)106,円筒曲面を持つ照明レンズ107、およびミラー108,109より構成される3式のビームスポット結像部から構成される照明光学系部100と、検出レンズ201,空間フィルタ202,結像レンズ203,ズームレンズ群204,TDIセンサ等の1次元検出器(イメージセンサ)205から構成される検出光学系,1次元検出器(イメージセンサ)501,対物レンズ502,空間フィルタ503、及び結像レンズ504より構成される斜方検出光学系500と、A/D変換部,遅延させることができるデータメモリ,チップ間の信号の差をとる差分処理回路,チップ間の差信号を一時記憶するメモリ,パターン閾値を設定する閾値算出処理部,比較回路より構成される信号処理系402,異物等の欠陥検出結果を記憶すると共に欠陥検出結果を出力する出力手段,モータ等の駆動,座標,センサを制御する演算処理系401,表示系403および入力系404より構成される制御系400とにより構成される。
300と、レーザ光源101,凹レンズ102および凸レンズ103より構成されるビームエキスパンダ,光学フィルタ群104およびミラー105で構成されるビーム整形部,素通しのガラス板と切換可能な光学分岐要素(またはミラー)106,円筒曲面を持つ照明レンズ107、およびミラー108,109より構成される3式のビームスポット結像部から構成される照明光学系部100と、検出レンズ201,空間フィルタ202,結像レンズ203,ズームレンズ群204,TDIセンサ等の1次元検出器(イメージセンサ)205から構成される検出光学系,1次元検出器(イメージセンサ)501,対物レンズ502,空間フィルタ503、及び結像レンズ504より構成される斜方検出光学系500と、A/D変換部,遅延させることができるデータメモリ,チップ間の信号の差をとる差分処理回路,チップ間の差信号を一時記憶するメモリ,パターン閾値を設定する閾値算出処理部,比較回路より構成される信号処理系402,異物等の欠陥検出結果を記憶すると共に欠陥検出結果を出力する出力手段,モータ等の駆動,座標,センサを制御する演算処理系401,表示系403および入力系404より構成される制御系400とにより構成される。
3つの照明光学系部100は、レーザ光源101から射出された光を、凹レンズ102および凸レンズ103より構成されるビームエキスパンダ,円筒曲面を持つ照明レンズ
107を通して、図2に示すようにスリット状のビーム3を平面的に3方向10,11,12から非検査対象基板(ウェハ)1に対して上記スリット状のビーム3の長手方向がチップの配列方向に向くように照明する構成となっている。なお、照明光として、スリット状のビーム3にするのは、異物等の欠陥の検査を高速化を実現したためである。即ち、図3に示すように、xステージ301の走査方向のx方向およびyステージ302の走査方向のy方向に向けてチップ2を配列したウェハ1上に照明されるビーム3は、yステージ302の走査方向yに狭く、その垂直方向x(xステージ301の走査方向)に広いスリットビームで照明する。そして、このスリット状のビーム3は、y方向には、光源の像が結像するように、x方向には、平行光になるように照明される訳である。なお、3方向
10,11,12からのスリット状のビーム3の照明は、ビームスプリッタまたはミラー106を同等厚さの素通しガラス板に切換ることにより個別、また2方向10,12からは同時に選択的に照明できる。
107を通して、図2に示すようにスリット状のビーム3を平面的に3方向10,11,12から非検査対象基板(ウェハ)1に対して上記スリット状のビーム3の長手方向がチップの配列方向に向くように照明する構成となっている。なお、照明光として、スリット状のビーム3にするのは、異物等の欠陥の検査を高速化を実現したためである。即ち、図3に示すように、xステージ301の走査方向のx方向およびyステージ302の走査方向のy方向に向けてチップ2を配列したウェハ1上に照明されるビーム3は、yステージ302の走査方向yに狭く、その垂直方向x(xステージ301の走査方向)に広いスリットビームで照明する。そして、このスリット状のビーム3は、y方向には、光源の像が結像するように、x方向には、平行光になるように照明される訳である。なお、3方向
10,11,12からのスリット状のビーム3の照明は、ビームスプリッタまたはミラー106を同等厚さの素通しガラス板に切換ることにより個別、また2方向10,12からは同時に選択的に照明できる。
スリット状のビーム3の長手方向を、ウェハ(被検査対象基板)1に対してチップの配列方向に向け、且つyステージ302の走査方向yに対して直角にすることにより、画像信号のチップ間比較を簡素化することができると共に欠陥位置座標の算出も容易に行うことができ、その結果異物等の欠陥検査の高速化を実現できるようにした。
図3,図4に円錐形状および円筒曲面を持つ照明レンズ104を示す。円錐形状照明レンズ104は、シリンドリカルレンズの長手方向の位置で、焦点距離が異なり、直線的にこの焦点距離を変えたレンズである。この構成により、図4に示すように斜めから照明
(α1,φ1の傾きを両立)しても、y方向に絞り込み、x方向にコリメートされたスリット状のビーム3で照明することができる。即ち、この照明レンズ104により、図3
(a)に示すようなx方向に平行光を有し、かつφ1=45度付近の照明を実現することができる。特に図3(a)に示すように、スリット状のビーム3をx方向に平行光にすることによって、主要な直線群がx方向およびy方向を向いた回路パターンから回折光パターンが得られ、空間フィルタ202によって遮光することができることになる。
(α1,φ1の傾きを両立)しても、y方向に絞り込み、x方向にコリメートされたスリット状のビーム3で照明することができる。即ち、この照明レンズ104により、図3
(a)に示すようなx方向に平行光を有し、かつφ1=45度付近の照明を実現することができる。特に図3(a)に示すように、スリット状のビーム3をx方向に平行光にすることによって、主要な直線群がx方向およびy方向を向いた回路パターンから回折光パターンが得られ、空間フィルタ202によって遮光することができることになる。
次に、円筒曲面を持つ照明レンズ104は図2に示すスリット状ビーム3を形成することができる。
図10は、図1の3つのビームスポット結像部を有する照明光学系部100を示す平面図である。レーザ光源101から出射したレーザビームをハーフミラー等の分岐光学要素11で2つの光路に分岐し、一方はミラー111,112で反射させてミラー113で下方に向けて凹レンズ102に入射させることによって11の方向からの照明ビームを得ることができ、他方はハーフミラー等の分岐光学要素114へと進行する。該分岐光学要素114で分岐された一方は、ミラー115で反射させてミラー117で下方に向けて凹レンズ102に入射させることによって10の方向からの照明ビームを得ることができ、他方はミラー116で下方に向けて凹レンズ102に入射させることによって10の方向からの照明ビームを得ることができる。ところで、11の方向からのみ照明する場合には、分岐光学要素150からミラー要素118に切り換えることによって実現することができる。また、10および12の方向からのみ照明する場合には、光路から分岐光学要素150を退出させるかまたは素通りの光学要素に切り換えることによって実現することができる。また、10および12方向からの照明の内、例えば12方向からのみ照明する場合には、分岐光学要素114からミラー要素119に切り換えることによって実現することができる。
なお、レーザ光源101として、分岐する関係で高出力のYAGレーザの第3高調波
THG,波長355nmを用いるのがよいが、必ずしも355nmである必要はない。また、レーザ光源101として、YAGTHGである必要もない。すなわち、レーザ光源
101として、Arレーザ,窒素レーザ,He−Cdレーザ,エキシマレーザ等他の光源であっても良い。
THG,波長355nmを用いるのがよいが、必ずしも355nmである必要はない。また、レーザ光源101として、YAGTHGである必要もない。すなわち、レーザ光源
101として、Arレーザ,窒素レーザ,He−Cdレーザ,エキシマレーザ等他の光源であっても良い。
検出光学系部200は、ウェハ1から射出した光を、検出レンズ(対物レンズ)201,繰り返しパターンからの反射回折光によるフーリエ変換像を遮光する空間フィルタ202,結像レンズ203,TDIセンサ等の1次元検出器205で検出するように構成される。空間フィルタ202は、繰り返しパターンからの反射回折光によるフーリエ変換像を遮光すべく、対物レンズ201の空間周波数領域、即ちフーリエ変換(射出瞳に相当する。)の結像位置に置かれている。ここで、図10に示すウェハ1上の照明エリア3が、リレーレンズを構成する対物レンズ201,結像レンズ203により、検出器205上に結像される。4は、TDIセンサ等の1次元検出器205の受光エリアを示すものである。
前述したように様々な形態の回路パターンが形成されたウェハ(基板)1に対してスリット状のビーム3が照明されると、この反射回折光(あるいは散乱光)が、ウェハの表面,回路パターン,異物等の欠陥から射出することになる。この射出した光は、検出レンズ201,空間フィルタ202,結像レンズ203を通して、検出器205で受光されて光電変換される。しかし、レーザ光源101等の照明光学系から照射されるビーム光束の照度(パワー)は照明レンズ104またはレーザパワー制御して変えることにより、ダイナミックレンジを変えることができる。
また、被検査対象基板(ウェハ)1に対して、配線等の間の凹部に入り込んだ異物あるいは欠陥,エッチ残り等を検査する必要がある。しかしながら、被検査対象基板1上には非繰り返しパターンが存在し、該非繰り返しパターンからの0次の回折光が対物レンズ
201に入射しないようにするために、上記に説明したように、y軸に対してほぼ45度の角度の方向10,12からx方向に長手方向を有するスリット状のビーム3を基板1上に照明したのでは、凸部である配線等が邪魔をして凹部を十分に照明することが難しくなる。
201に入射しないようにするために、上記に説明したように、y軸に対してほぼ45度の角度の方向10,12からx方向に長手方向を有するスリット状のビーム3を基板1上に照明したのでは、凸部である配線等が邪魔をして凹部を十分に照明することが難しくなる。
そこで、配線パターンが多くの場合、直角,平行方向に形成されていることから、y軸に平行な方向11から基板1に対してスリット状のビーム3を照明することによって、配線等の間の凹部を十分照明することが可能となる。特に、メモリLSIの配線パターンは数mmの長さの直線パターンで有ることが多く、この方向11からの照明により検査可能になることが多い。また、パターンにより、90度方向の場合は、ウェハを90度回転させて検査するか、照明方向をx方向にすることにより検査可能となる。
次に空間フィルタ202について説明する。チップ2内には、メモリLSI1aaにおけるメモリセル領域1abや、マイコン等のLSI1baにおけるレジスタ群領域1bbおよびメモリ部領域1bcのように、繰り返しパターンが存在することになり、この繰り返しパターンからの回折光縞(回折干渉光縞)を空間フィルタ202によって遮光することが要求される。要するに、チップ2内には、繰り返しパターンと非繰り返しパターンとパターンなしとが混在することになり、しかも夫々線幅も異なることになるので、通常は、頻度の多い例えば繰り返しパターンからの回折光を消去するように空間フィルタ202の遮光パターンが設定されることになる。また、空間フィルタ202として、特開平5−218163号公報および特開平6−258239号公報に記載されているように.遮光パターンを変更できるものを用いれば、チップ2内の回路パターンに応じて変更させればよい。また、空間フィルタ202として、遮光パターンが異なるものを用意しておいて、チップ2内の回路パターンに応じて切り換えてもよい。しかしながら、方向11からスリット状のビーム3を照明した場合、0次回折光を空間フィルタ202によって遮光して消去する必要が生じることになる。この際、当然高次の回折光を空間フィルタ202によって遮光して消去することも可能である。以上、被検査対象基板1上のチップ2内に存在する繰返しおよび非繰り返しパターンの場合における回折光の消去方法について説明した。
次に、検出しようとする異物等の欠陥サイズに応じた検出感度調整について説明する。即ち、TDIセンサ等の1次元検出器(イメージセンサ)205の被検査対象物1上での検出画素サイズを小さくすると、スループットは落ちるものの、検出感度の向上が見込める。そこで、0.1μm 程度以下の異物等の欠陥を検出する際、画素サイズを小さくする検出光学系200に切り替えて用いると良い。具体的には、TDIセンサ等の画素についてウェハ1上での像のサイズが可変となるような3種類の検出光学系200を持つと良い。この構成の実現方法として、レンズ群204を切り替える。この際、ウェハ1から、
TDIセンサ等の1次元検出器205までの光路長を変えずに済むように、レンズの構成を設計しておくと良い。もちろん、このような設計が難しい場合、レンズの切り替えに併せて、センサまでの距離を変えられるような機構を用いても良い。また、センサ自体の画素サイズを変えたものを切り替えても良い。
TDIセンサ等の1次元検出器205までの光路長を変えずに済むように、レンズの構成を設計しておくと良い。もちろん、このような設計が難しい場合、レンズの切り替えに併せて、センサまでの距離を変えられるような機構を用いても良い。また、センサ自体の画素サイズを変えたものを切り替えても良い。
次に反射照明の効果について説明する。図6は、被検査基板の上に透明酸化膜がある膜厚でついている場合に、その膜上のPSLの散乱光の様子を記載している。図7は、横軸を透明酸化膜の膜厚で、縦軸を検出光量としたときに、照明光の偏光状態別に検出光量をシミュレーションしたときの検出光量をプロットしたグラフを表している。膜の変化に対して、偏光の種類別の検出光量が変動している。
たとえば、S偏光の弱い膜厚の場合には、P偏光で検出光量は多くなっている。また、その逆の場合もある。この様子からは、2種類の偏光を用意すると膜厚に対して検出光量の変動がすくないことがわかる。この仕組みを照明光学部の構成にいれたものが、図5である。たとえば、S偏光で入射した照明光が被検査基板表面で反射した場合、その反射光をその先に集光レンズとλ/4(波長)板,全反射ミラーを置いて、照明光を全反射して、偏光方向もP偏光にして戻す照明光学系を構築すると、上記に記載の照明のように検出の効果を実現することができる。
1…被検査対象基板(ウェハ)、1a,1b…半導体ウェハ、1aa…メモリLSI、1ab…メモリセル領域、1ac…周辺回路領域、1ad…その他の領域、1ba…マイコン等のLSI、1bb…レジスタ群領域、1bc…メモリ部領域、1bd…CPUコア部領域、1be…入出部領域、2…チップ、3…スリット状ビーム(照明領域)、4…
TDIセンサ等のイメージセンサの検出領域、100…照明光学系、101…レーザ光源、102…凹レンズ、103…凸レンズ、104…照明レンズ、110…0度照明ビームスポット結像部、120…45度照明ビームスポット結像部(11方向)、130…45度照明ビームスポット結像部(12方向)、200…上方検出光学系、201…対物レンズ(検出レンズ)、202,503…空間フィルタ、203,504…結像レンズ、204…ズームレンズ群、205…TDIセンサ等の1次元検出器、207…空間フィルタ制御、208…ズームレンズ制御、300…ステージ系、301〜304…xyzΘステージ、305…ステージ制御、400…演算処理回路(信号処理系)、401…制御CPU部、402…信号処理部、403…表示部、404…入力部、500…斜方検出系、501…検出センサ、502…対物レンズ。
TDIセンサ等のイメージセンサの検出領域、100…照明光学系、101…レーザ光源、102…凹レンズ、103…凸レンズ、104…照明レンズ、110…0度照明ビームスポット結像部、120…45度照明ビームスポット結像部(11方向)、130…45度照明ビームスポット結像部(12方向)、200…上方検出光学系、201…対物レンズ(検出レンズ)、202,503…空間フィルタ、203,504…結像レンズ、204…ズームレンズ群、205…TDIセンサ等の1次元検出器、207…空間フィルタ制御、208…ズームレンズ制御、300…ステージ系、301〜304…xyzΘステージ、305…ステージ制御、400…演算処理回路(信号処理系)、401…制御CPU部、402…信号処理部、403…表示部、404…入力部、500…斜方検出系、501…検出センサ、502…対物レンズ。
Claims (6)
- 検査対象物を所定の照射角度で照射する第1の照明光学系と、
該第1の照明光学系からの照射光が前記検査対象物で反射した反射光を更に反射させて前記第1の照明光学系が照射した前記検査対象物と同じ照射位置を照射する第2の照明光学系と、
を備えたことを特徴とする欠陥検査装置。 - 請求項1記載の欠陥検査装置において、
前記第2の照明光学系が照射する光は、前記第1の照明光学系が照射した光の偏向方向とは異なる偏光であることを特徴とする欠陥検査装置。 - 請求項1または2記載の欠陥検査装置において、
前記第1の照明光学系と第2の照明光学系から照射される光は同時に照射するか、単独で照射するかを選択できる制御機構を備えたことを特徴とする欠陥検査装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の欠陥検査装置において、
前記第1の照明光学系からの照射光をS偏光で照射するか、P偏光で照射するか、円偏光で照射するか、無偏光で照射するかを選択可能とする機構を備えたことを特徴とする欠陥検査装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の欠陥検査装置において、
前記第2の照明光学系は、入射光と同じ偏光で返して照射するか、異なる偏光で照射するか、または、円偏光で照射するかを選択可能とする機構を備えたことを特徴とする欠陥検査装置。 - 請求項4または5記載の欠陥検査装置において、
前記第1の照明光学系,第2の照明光学系によりどのような光を照射するかは装置の処理条件表内に設定条件の記憶が可能であり、検出対象によって条件を選択する機構を備えたことを特徴とする欠陥検査装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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-
2006
- 2006-08-25 JP JP2006228546A patent/JP2008051666A/ja active Pending
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