JP2008044881A - 新規抗菌剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い抗菌効果を有しかつ変異原性が低い抗菌剤を提供する。
【解決手段】スルホニウム塩を有効成分として含有する抗菌剤であって、該スルホニウム塩のカチオンが、下記の構造を有する抗菌剤。
Figure 2008044881

[式中、Wは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、又はアリールカルボニル基を示す]
【選択図】なし

Description

本発明は変異原性の低い抗菌剤に関する。より詳しくはスルホニウム塩を含む変異原性の低い抗菌剤に関する。
細菌の増殖により、工業用材料や最終製品の劣化、生産性の低下、及び製品の品質低下等が引き起こされる場合があるため、現在、工業用に多くの抗菌剤が用いられている。工業用の汎用抗菌剤としては、例えば、プラスチックに使われるカルベンダジン、皮革に使われるオルトフェニルフェノール、及び環境衛生目的で使われるグルタルアルデヒド等を挙げることができる。
しかし、これらの抗菌剤を継続して用いると、微生物が抗菌剤に対する耐性を獲得することにより抗菌効果が低下することが多い。使用する抗菌剤を一定期間ごとに代えることにより耐性化を回避して抗菌効果を維持する対応策がとられているが、特に細菌汚染が激しい場合にはこの対応策にも限界がある。既存の抗菌剤は耐性化により抗菌性が低下していくと考えられているので、新規な化学構造を有する化合物を含む既存抗菌剤に耐性化した細菌に対しても効果を有する抗菌剤が常に求められている。
また、工業用の抗菌剤としては、人体、環境等への安全性よりもその抗菌効果に重点が置かれる傾向があり、汎用されている抗菌剤においても毒性が高い化合物を含む抗菌剤が少なくない。特に、人体において腫瘍及び遺伝性疾患等を発生させ、環境生物において生態系を変化させる懸念がある遺伝情報に変化を与える性質、すなわち変異原性を有する化合物が汎用抗菌剤のなかにも含まれている。従って、今後開発される抗菌剤としては、生体及び環境への安全性の確保のため変異原性の低い抗菌剤が望まれている。
抗菌効果を有する化合物のひとつとして分子中にスルホニウムイオンを有するスルホニウム化合物が知られている。スルホニウム化合物は、抗菌剤として汎用されている四級アンモニウム化合物と同様に化学構造上、陽イオン性の抗菌剤に分類される。
スルホニウム化合物に関する抗菌効果については、例えば、特開2000−16908号公報(特許文献1)に、スルホニウム塩基を主鎖及び/又は側鎖に有する抗菌性ポリマーから形成される抗菌性樹脂に抗菌効果があることが記載されている。また、スルホニウム化合物の抗菌性については、例えば、Reddyらが、1−アロイル−4−オキソ−4−アリル−2−ブテニリドジメチルスルホニウム類に抗菌性があることを報告しており(非特許文献1:Biochemistry International, 19(2), 215-218, 1989)、また、Freedlander, B. L.らは、硝酸ジメチルスルホニウムに、弱いながらも抗菌性があることを報告している(非特許文献2:Proceedings of the Society for Experimental Biology and Medicine, 63, 319-322, 1946)。しかし、本発明において提示する限定された構造を有し、さらに限定されたClogPの範囲にあるスルホニウムイオンをもつスルホニウム塩が高い抗菌効果を有し、かつ変異原性が低いことについての報告例はこれまでなかった。
特開2000−16908号公報 Biochemistry International, 19(2), 215-218, 1989 Proceedings of the Society for Experimental Biology and Medicine, 63, 319-322, 1946
本発明は、高い抗菌効果を有しかつ変異原性が低い抗菌剤を提供することを課題としており、より具体的には、高い抗菌効果を有しかつ変異原性が低いスルホニウム塩を含む抗菌剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題の解決のために鋭意努力し、多様なスルホニウム塩のうち特定の構造を有し、さらに限定されたClogPの範囲にあるカチオンをもつスルホニウム塩が充分な抗菌効果を有し、かつ変異原性が低いことを発見し、この知見を基にして本発明を完成した。
すなわち本発明により、スルホニウム塩を有効成分として含有する抗菌剤であって、該スルホニウム塩のカチオンが、下記の構造:
Figure 2008044881
{式中、W3はイオウ原子に結合する3個のWを示し、3個のWは互いに同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基〔該アルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、−N(R1)(R2)、−COR3、−SO3M1、−R4-N(R5)(R6)、−R7-COR8、−R9-SO3M2、−COAr(R1、R2、R5、及びR6は、互いに同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を示し;R3及びR8は、互いに同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に水素原子、−OM3、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、又はアミノ基を示し;R4、R7、及びR9は、互いに同一又は異なっていてもよく、それぞれ各々独立に炭素数1〜20のアルキレン基を示し;M1、M2、及びM3は、互いに同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に一価のカチオンを形成するのに必要な原子又は分子を示し;Arは芳香族化合物(該芳香族化合物は置換基を有していてもよく、環構成原子としてヘテロ原子を1又は2個以上含んでいてもよい)の残基を示す)、及び-(OCH2CH2)j-CH3(jは1〜10の整数)からなる群から選ばれる置換基を1個又は2個以上有していてもよい〕、炭素数1〜20のアルコキシ基(該アルコキシ基は、水酸基、ハロゲン原子、−N(R1)(R2)、−COR3、−SO3M1、−R4-N(R5)(R6)、−R7-COR8、又は−R9-SO3M2、−COAr、及び-(OCH2CH2)j-CH3からなる群から選ばれる置換基を1個又は2個以上有していてもよい)、又は−COArを示す}を有し、かつ、該スルホニウム塩のカチオンのClogPが7以上18未満である抗菌剤が提供される。
上記発明の好ましい態様によれば、ClogPが9以上16未満であり、さらに好ましくはClogPが11以上14未満である抗菌剤が提供される。さらに好ましい態様によれば、工業用抗菌剤である上記いずれかの抗菌剤が提供される。また、上記の抗菌剤と1又は2以上の添加物とを含む抗菌組成物も本発明により提供され、好ましい態様として工業用の抗菌組成物が提供される。上記添加物としては、界面活性剤、結合剤、安定化剤などが例示される。
本発明の別の観点からは、上記抗菌剤又は上記抗菌組成物の製造のための上記式(I)で表されるカチオンを有するスルホニウム塩の使用、及び微生物の繁殖を阻止する方法であって上記式(I)で表されるカチオンを有するスルホニウム塩を工業用製品又は工業用原材料に接触させる工程及び/又は添加する工程を含む方法が提供される。
本発明により、高い抗菌効果を有し、かつ変異原性が低いスルホニウム塩を含む抗菌剤が提供される。
本明細書において、スルホニウム塩又はスルホニウムイオンを有する化合物とは、3価の硫黄原子上に陽電荷をもつスルホニウムイオンとアニオンとからなるスルホニウム化合物を意味する。
本明細書において、芳香族化合物とは、環内に4n+2個のπ電子をもつ環状共役化合物を意味し、単環性芳香族化合物又は縮合多環性芳香族化合物のいずれであってもよい。例えば、ベンゼン、1,3,5,7,9-デカペンタエン、1,3,5,7,9,11,13-テトラデカペンタエン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、インデン、テトラリン、アズレン、ペリナフチルなどが挙げられ、好ましくはベンゼン又はナフタレン、より好ましくはベンゼンが挙げられる。芳香族化合物は環構成原子としてヘテロ原子を1又は2個以上含んでいてもよい。ヘテロ原子とは炭素原子以外の非金属又は金属原子、好ましくは非金属原子であり、例えば、窒素原子、酸素原子、イオウ原子などが挙げられる。2個以上のヘテロ原子を含む場合には、それらのヘテロ原子は同一でも異なっていてもよい。環構成原子としてヘテロ原子を含む芳香族化合物としては、例えば、ピリジン、ピロール、インドリジン、チオフェン、フラン、シクロペンタジエニルイオン、トロポン、トロポロン、フェロセン、ボラゾール、ケイ素ベンゼンなどが挙げられる。Arで表される残基は芳香族化合物から1個の水素原子を除いた残りの一価の基を意味しており、任意の位置の水素原子を除いて得られる残基を用いることができる。Arとしてはフェニル基、1-ナフチル基、又は2-ナフチル基が好ましく、フェニル基が特に好ましい。
本明細書において、アルキル基としては、直鎖状、分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせのいずれでもよい(特に言及しない場合には、本明細書においてアルキル基及びアルキル部分を含む官能基のアルキル部分(例えばアルコキシ基のアルキル部分)も同じ意味を有する)。アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、せくブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1,1-ジメチルプロピル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、直鎖状又は分枝鎖状のヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基等を挙げることができる。
本明細書において、「ハロゲン原子」という場合には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子のいずれでもよい。
炭素数1〜20のアルキレン基としては、炭素数1〜20の直鎖状、分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせのアルカンの任意の2個の水素を除いて生じる二価の基が挙げられる。
M1、M2、又はM3が示す一価のカチオンを形成するのに必要な原子又は分子としては、水素原子及びアルカリ金属原子(リチウム、ナトリウム、及びカリウム等)等が挙げられる。
本明細書において、アルキル基などの官能基について1個又は2個以上の特定の置換基を有していてもよいという場合には、該置換基の置換位置又は個数は特に限定されず、2個以上の置換基を有する場合には、それらの置換基は同一でも異なっていてもよい。
Arで示される芳香環が置換基を有する場合には置換基の種類は特に限定されないが、置換基の種類としては、例えば、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、又はフェニル基等が挙げられる。置換基の個数及び置換位置も特に限定されないが、Arで表される芳香族化合物の残基がフェニル基である場合、1個の置換基がパラ位に存在することが好ましい。Arとしては、無置換の芳香族化合物の残基が好ましく、無置換のフェニル基がより好ましい。
3個のWは同一でも異なっていてもよいが、2個のWが同一であることが好ましい。Wとしては、無置換の炭素数4〜12のアルキル基、無置換の炭素数4〜14のアルコキシ基、又は−COArを置換基として有する炭素数4〜14のアルキル基が好ましく、無置換の炭素数4〜12のアルキル基、又は−COArを置換基として有するメチル基がより好ましい。
本明細書において、「ClogP」とは化学構造から計算により予測されたlogP (log[水/オクタノール分配係数])を意味している。化学構造からlogPを計算により予測する手法は多数開発されており、代表例としてClogP(自動計算ソフト例1:clogptalk 4.82(2006) 、Daylight CIS Inc.)、Kow WIN(自動計算ソフト例2:KowWIN Version 1.66 (2000), Syracuse Res. Corp.)、Pallas(自動計算ソフト例3:Pallas prologP Version 6.0 (1995), CompuDrug Chemistry Ltd.)などを挙げることができる。これらのうち、clogptalk 4.82を用いることが好ましい。以下、本明細書において言及するClogPの数値ははclogptalk 4.82を用いて計算されたものである。
本発明に用いられるスルホニウム塩のカチオンの具体例としては、例えば以下のイオンを挙げることができる。
Figure 2008044881
Figure 2008044881
Figure 2008044881
Figure 2008044881
Figure 2008044881
Figure 2008044881
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Figure 2008044881
Figure 2008044881
Figure 2008044881
本発明で用いられるスルホニウム塩において、上記のスルホニウム塩のカチオンの対イオンとなるアニオンは特に限定されず、例えば、1〜4価の無機又は有機のアニオンを用いればよい。該アニオンとして、例えば、下記の例を挙げることができる。
・無機アニオン例
F-, Cl-, Br-, I-, ClO4 -, IO3 -, IO4 -, MnO4 -, NO3 -, NCS-, BrO3 -, HCO3 -, ReO4 -, BrO4 -, C(CN)3 -, CN,ClO2 -, ClO3 -, [Co(NO2)4(NH3)2] -, H2AsO4 -, HCO3 -, H2PO4 -, HS-, HSO3 -, SCSN3 -, HCOO-, OH-, BF4 -, PF6 -
CrO4 2-, SO4 2-, SiF6 2-, CO3 2-, Cr2O7 2-, B4O7 2-, MnO4 2-, S2-, SO3 2-, S2O3 2-, WO4 2-, CO3 2-, C2O4 2-, CrO4 2-,
[Fe(CN)5NO] 2-, O2-, HPO4 2-, S2O4 2-, S2O6 2-, S2O8 2-, SeO4 2-
PO4 3-, [Fe(CN)6]3-, [Co(CN)6]3-, [Fe(CN)6]4-
・有機アニオン例
CH3COO-, CH3CH2COO-, CH3(CH2)2COO-, CH3(CH2)3COO-, CH3(CH2)4COO-, CH3(CH2)5COO-, CH3(CH2)6COO-, CH3(CH2)7COO-, CH3(CH2)8COO-, CH3(CH2)9COO-, CH3(CH2)10COO-, FCH2COO-, F(CH2)10COO-, ClCH2COO-, Cl(CH2)10COO-, BrCH2COO-, Br(CH2)10COO-, ICH2COO-, I(CH2)10COO-,
CH3SO3 -, CH3CH2SO3 -, CH3(CH2)2SO3 -, CH3(CH2)3SO3 -, CH3(CH2)4SO3 -, CH3(CH2)5SO3 -, CH3(CH2)6SO3 -, CH3(CH2)7SO3 -, CH3(CH2)8SO3 -, CH3(CH2)9 SO3 -, CH3(CH2)10SO3 -, FCH2SO3 -, F(CH2)10SO3 -, ClCH2SO3 -, Cl(CH2)10SO3 -, BrCH2SO3 -, Br(CH2)10SO3 -, ICH2SO3 -, I(CH2)10SO3 -,
CF3COO-, CF3CF2COO-, CF3(CF2)2COO-, CF3(CF2)3COO-, CF3(CF2)4COO-, CF3(CF2)5COO-,
CF3(CF2)6COO-, CF3(CF2)7COO-, CF3(CF2)8COO-, CF3(CF2)9COO-, CF3(CF2)10COO-, FCF2COO-, F(CF2)10COO-, ClCF2COO-, Cl(CF2)10COO-, BrCF2COO-, Br(CF2)10COO-, ICF2COO-, I(CF2)10COO-,
CF3SO3 -, CF3CF2SO3 -, CF3(CF2)2SO3 -, CF3(CF2)3SO3 -, CF3(CF2)4SO3 -, CF3(CF2)5SO3 -, CF3(CF2)6SO3 -, CF3(CF2)7SO3 -, CF3(CF2)8 SO3 -, CF3(CF2)9 SO3 -, CF3(CF2)10SO3 -, FCF2SO3 -, F(CF2)10SO3 -, ClCF2SO3 -, Cl(CF2)10SO3 -, BrCF2SO3 -, Br(CF2)10SO3 -, ICF2SO3 -, I(CF2)10SO3 -,
CH3OCOO-, CH3OCH2COO-, CH3O(CH2)2COO-, CH3O(CH2)3COO-, CH3O(CH2)4COO-, CH3O(CH2)5COO-, CH3O(CH2)6COO-, CH3O(CH2)7COO-, CH3O(CH2)8COO-, CH3O(CH2)9COO-, CH3O(CH2)10COO-,
CH3OSO3 -, CH3OCH2SO3 -, CH3O(CH2)2SO3 -, CH3O(CH2)3SO3 -, CH3O(CH2)4SO3 -, CH3O(CH2)5SO3 -, CH3O(CH2)6SO3 -, CH3O(CH2)7SO3 -, CH3O(CH2)8SO3 -, CH3O(CH2)9SO3 -, CH3O(CH2)10SO3 -,
CH3OCH2OCOO-, CH3O(CH2O)2COO-, CH3O (CH2O)3COO-, CH3O(CH2O)4COO-, CH3O(CH2O)5COO-, CH3O (CH2O)6COO-, CH3O(CH2O)7COO-, CH3O(CH2O)8COO-, CH3O(CH2O)9COO-, CH3O(CH2O)10COO-,
CH3OCH2OSO3 -, CH3O(CH2O)2SO3 -, CH3O(CH2O)3SO3 -, CH3O(CH2O)4SO3 -, CH3O(CH2O)5SO3 -, CH3O(CH2O)6 SO3 -, CH3O(CH2O)7SO3 -, CH3O(CH2O)8SO3 -, CH3O(CH2O)9SO3 -, CH3O(CH2O)10SO3 -,
(CH3)2CHCOO-, (CH3)2CHCH2COO-, CH3CH2(CH3)CHCOO-,
(CH3O)2CHCOO-, (CH3O)2CHCH2COO-, CH3OCH2(CH3)CHCOO-,
(CH3O)2CHOCOO-, (CH3O)2CHOCH2OCOO-, CH3OCH2O(CH3O)CHOCOO-,
(CH3)2CHSO3 -, (CH3)2CHCH2SO3 -, CH3CH2(CH3)CHSO3 -,
(CH3O)2CHSO3 -, (CH3O)2CHCH2SO3 -, CH3OCH2(CH3)CHSO3 -,
(CH3O)2CH2OSO3 -, (CH3O)2CH2OCH2OSO3 -, CH3OCH2O(CH3O)CHOSO3 -,
(COO-)CH2COO-, (COO-)(CH2)2COO-, (COO-)(CH2)3COO-, (COO-)(CH2)4COO-, (COO-)(CH2)5COO-, (COO-)(CH2)6COO-, (COO-)(CH2)7COO-, (COO-)(CH2)8COO-, (COO-)(CH2)9COO-, (COO-)(CH2)10COO-,
(COO-)CF2COO-, (COO-)(CF2)2COO-, (COO-)(CF2)3COO-, (COO-)(CF2)4COO-, (COO-)(CF2)5COO-, (COO-)(CF2)6COO-, (COO-)(CF2)7COO-, (COO-)(CF2)8COO-, (COO-)(CF2)9COO-, (COO-)(CF2)10COO-,
(SO3 -)CH2SO3 -, (SO3 -)(CH2)2SO3 -, (SO3 -)(CH2)3SO3 -, (SO3 -)(CH2)4SO3 -, (SO3 -)(CH2)5SO3 -, (SO3 -)(CH2)6SO3 -, (SO3 -)(CH2)7SO3 -, (SO3 -)(CH2)8SO3 -, (SO3 -)(CH2)9SO3 -, (SO3 -)(CH2)10SO3 -,
(SO3 -)(CF2)CF2SO3 -, (SO3 -)(CF2)2SO3 -, (SO3 -)(CF2)3SO3 -, (SO3 -)(CF2)4SO3 -, (SO3 -)(CF2)5SO3 -, (SO3 -)(CF2)6SO3 -, (SO3 -)(CF2)7SO3 -, (SO3 -)(CF2)8SO3 -, (SO3 -)(CF2)9SO3 -, (SO3 -)(CF2)10SO3 -,
CH3PO4 2-, CH3CH2PO4 2-, CH3(CH2)2PO4 2-, CH3(CH2)3PO4 2-, CH3(CH2)4PO4 2-, CH3(CH2)5PO4 2-, CH3(CH2)6PO4 2-, CH3(CH2)7PO4 2-, CH3(CH2)8PO4 2-, CH3(CH2)9PO4 2-, CH3(CH2)10PO4 2-, FCH2 PO4 2-, F(CH2)10PO4 2-, ClCH2PO4 2-, Cl(CH2)10PO4 2-, BrCH2PO4 2-, Br(CH2)10PO4 2-, ICH2PO4 2-, I(CH2)10PO4 2-,
CF3PO4 2-, CF3CF2PO4 2-, CF3(CF2)2PO4 2-, CF3(CF2)3PO4 2-, CF3(CF2)4PO4 2-, CF3(CF2)5PO4 2-, CF3(CF2)6PO4 2-, CF3(CF2)7PO4 2-, CF3(CF2)8PO4 2-, CF3(CF2)9PO4 2-, CF3(CF2)10PO4 2-, FCF2PO4 2-, F(CF2)10PO4 2-, ClCF2PO4 2-, Cl(CF2)10PO4 2-, BrCF2PO4 2-, Br(CF2)10PO4 2-, ICF2PO4 2-, I(CF2)10PO4 2-,
CH3OPO4 2-, CH3OCH2PO4 2-, CH3O(CH2)2PO4 2-, CH3O(CH2)3PO4 2-, CH3O(CH2)4PO4 2-, CH3O(CH2)5PO4 2-, CH3O(CH2)6PO4 2-, CH3O(CH2)7PO4 2-, CH3O(CH2)8PO4 2-, CH3O(CH2)9PO4 2-, CH3O(CH2)10PO4 2-
CH3OCH2OPO4 2-, CH3O(CH2O)2PO4 2-, CH3O(CH2O)3PO4 2-, CH3O(CH2O)4PO4 2-, CH3O(CH2O)5PO4 2-, CH3O(CH2O)6PO4 2-, CH3O(CH2O)7PO4 2-, CH3O(CH2O)8PO4 2-, CH3O(CH2O)9PO4 2-, CH3O(CH2O)10PO4 2-,
(CH3)2CHPO4 2-, (CH3)2CHCH2PO4 2-, CH3CH2(CH3)CHPO4 2-,
(CH3O)2CHPO4 2-, (CH3O)2CHCH2PO4 2-, CH3OCH2(CH3)CHPO4 2-,
(CH3O)2CH2OPO4 2-, (CH3O)2CH2OCH2OPO4 2-, CH3OCH2O(CH3O)CHOPO4 2-,
(PO4 2-)CH2COO-, (PO4 2-)(CH2)2COO-, (PO4 2-)(CH2)3COO-, (PO4 2-)(CH2)4COO-, (PO4 2-)(CH2)5COO-, (PO4 2-)(CH2)6COO-, (PO4 2-)(CH2)7COO-, (PO4 2-)(CH2)8COO-, (PO4 2-)(CH2)9COO-, (PO4 2-)(CH2)10COO-,
(PO4 2-)CF2COO-, (PO4 2-)(CF2)2COO-, (PO4 2-)(CF2)3COO-, (PO4 2-)(CF2)4COO-, (PO4 2-)(CF2)5COO-, (PO4 2-)(CF2)6 COO-, (PO4 2-)(CF2)7COO-, (PO4 2-)(CF2)8COO-, (PO4 2-)(CF2)9COO-, (PO4 2-)(CF2)10COO-,
(PO4 2-)CH2SO3 -, (PO4 2-)(CH2)2SO3 -, (PO4 2-)(CH2)3SO3 -, (PO4 2-)(CH2)4SO3 -, (PO4 2-)-2 4OP(CH2)5SO3 -, (PO4 2-)(CH2)6SO3 -, (PO4 2-)(CH2)7SO3 -, (PO4 2-)(CH2)8SO3 -, (PO4 2-)(CH2)9SO3 -, (PO4 2-)(CH2)10SO3 -,
(PO4 2-)CF2SO3 -, (PO4 2-)(CF2)2SO3 -, (PO4 2-)(CF2)3SO3 -,(PO4 2-)(CF2)4SO3 -, (PO4 2-)(CF2)5SO3 -, (PO4 2-)(CF2)6SO3 -, (PO4 2-)(CF2)7SO3 -, (PO4 2-)(CF2)8SO3 -, (PO4 2-)(CF2)9SO3 -, (PO4 2-)(CF2)10SO3 -,
(PO4 2-)CH2PO4 2-, (PO4 2-)(CH2)2PO4 2-, (PO4 2-)(CH2)3PO4 2-, (PO4 2-)(CH2)4PO4 2-, (PO4 2-)(CH2)5PO4 2-, (PO4 2-)(CH2)6PO4 2-, (PO4 2-)(CH2)7PO4 2-, (PO4 2-)(CH2)8PO4 2-, (PO4 2-)(CH2)9PO4 2-, (PO4 2-)(CH2)10PO4 2-,
(PO4 2-)CF2PO4 2-, (PO4 2-)(CF2)2PO4 2-, (PO4 2-)(CF2)3PO4 2-, (PO4 2-)(CF2)4PO4 2-, (PO4 2-)(CF2)5PO4 2-, (PO4 2-)(CF2)6PO4 2-, (PO4 2-)(CF2)7PO4 2-, (PO4 2-)(CF2)8PO4 2-, (PO4 2-)(CF2)9PO4 2-, (PO4 2-)(CF2)10PO4 2-
該アニオンとしては、ハロゲンイオン、カルボン酸イオン、又はスルホン酸イオンが好ましく、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、ラウリン酸イオン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸イオン、3,5-トリフルオロメチルベンゼンスルホン酸イオン、2,4,6-イソプロピルベンゼンスルホン酸イオン、ヘプタフルオロ酪酸イオン、又は酢酸イオン等がより好ましい。
本発明で用いられるスルホニウム塩は、置換基の種類により1個以上の不斉炭素を有する場合がある。また、硫黄原子が不斉中心として作用する場合もある。1個以上の不斉中心に基づく光学的に純粋な形態の任意の光学異性体、上記の光学異性体の任意の混合物、ラセミ体、2個以上の不斉炭素に基づくジアステレオ異性体、上記のジアステレオ異性体の任意の混合物等を有効成分として含有する抗菌剤は、いずれも本発明の範囲に包含される。上記式(I)で表されるカチオンを有するスルホニウム塩が水和物又は溶媒和物を形成する場合もあるが、このような場合も本発明の範囲に包含される。
好ましいスルホニウム塩の具体例として、以下のスルホニウム塩を挙げることができるが、本発明の抗菌剤に用いられるスルホニウム塩は下記の特定のスルホニウム塩に限定されることはない。
Figure 2008044881
上記式(I)で表されるスルホニウム塩は市販品として入手することができ、あるいは公知の方法、例えばJ. Am. Chem. Soc., 97,1188(1975)記載の方法、J. Am. Chem. Soc., 73, 1965(1951) 記載の方法、Chem. Pharm. Bull., 29, 3753(1981)などに記載の方法によりスルホニウムイオンを形成し、所望のアニオンに塩交換する方法により容易に合成することができる。
上記のスルホニウム塩をそのまま本発明の抗菌剤として用いてもよい。あるいは、上記のスルホニウム塩と1以上の添加物、例えば適当な担体及び補助剤、より具体的には界面活性剤、結合剤、又は安定剤等とを組み合わせて抗菌組成物を調製して使用することもできる。抗菌組成物としては、例えば、粉剤、水和剤、乳剤、液剤、フロアブル剤(ゾル剤)、粒剤、エアゾル剤、固形剤、塗布剤等の形態の組成物を挙げることができるが、これらに限定されることはない。本発明の抗菌剤は、好ましくはヒトへの投与以外の用途、より好ましくはヒト又は哺乳類動物への投与以外の用途に用いられ、さらに好ましくは工業用に用いられる。ヒト又は哺乳類動物への投与とは、例えば、感染症の予防及び/又は治療を目的とした経口的又は非経口的な投与を意味している。
本明細書において、工業用とは、ヒト又は哺乳類動物への投与を除く用途を意味しており、好ましくは、さらに食用や観賞用に供される魚類や植物等の生物への適用を除く用途を意味し、さらに好ましくは、さらにヒト又は哺乳類動物による摂食・摂取を目的とした食品(工場等で生産される加工食品を含む)への添加を除く用途を意味する。本発明の抗菌剤は、好ましくは工業用原材料又は製品等に添加し、又は接触させることにより使用される。接触手段は特に限定されないが、例えば、塗布又は噴霧などの手段を採用することができる。また、本発明の抗菌剤を消毒用に用いてもよく、例えばヒトの手の消毒用に用いてもよい。本発明の抗菌剤が適用される工業用原材料又は製品としては、天然及び合成の有機物を含む材料又は製品が好ましく、天然及び合成の高分子化合物を含む材料又は製品が特に好ましい。例として、塗料、インク、接着剤、糊料、布、紙、繊維、パルプ、チップ、木材、プラスチック、ゴム、皮革、金属加工油等が挙げられる。工業製品に塗布又は噴霧する際の有効成分であるスルホニウム塩の濃度は特に限定されないが、例えば、0.00001〜10%(質量%、以下同じ)の範囲が好ましく、より好ましくは、0.001〜10%の範囲である。また、工業製品に添加する際には有効成分であるスルホニウム塩の濃度が0.00001〜10%、好ましくは、0.001〜10%の範囲となるように添加することが好ましい。
本発明の抗菌剤に用いることができる担体としては、抗菌組成物に含まれる担体として常用されるものであれば、固体又は液体のいずれでもよく、特定の担体に限定されない。例えば、固体担体としては、鉱物性粉末(カオリン、ベントナイト、クレー、モンモリロナイト、珪藻土、雲母、バーミキュライト、石膏、炭酸カルシウム、リン、石灰、ホワイトカーボン、消石灰、珪砂、硫安、尿素等)、植物性粉末(大豆粉、小麦粉、木粉、澱粉、結晶セルロース等)、アルミナ、珪酸塩、糖重合体、高分散性珪酸、ワックス類等が挙げられる。また、液体担体としては、水、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、ベンジルアルコール等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロルベンゼン、クメン、メチルナフタレン等)、ハロゲン化炭化水素類(クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロメタン、クロロエチレン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン等)、エーテル類(エチルエーテル、エチレンオキサイド、ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、メチルイソブチルケトン等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールアセテート、ジオクチルフタレート、酢酸アミル等)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、アルコールエーテル類(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール等)、アミン類(エチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、イソブチルアミン等)、脂肪族又は脂環族炭化水素類(n−ヘキサン、シクロヘキサン等)、工業用ガソリン(石油エーテル、ソルベントナフサ等)、及び石油留分(パラフィン類、灯油、軽油等)等が挙げられる。
また、本発明の抗菌組成物が粉剤、乳剤、水和剤、ゾル(フロアブル剤)、粒剤、エアゾル剤、固形剤、又は塗布剤等の形態で調製される場合には、乳化、分散、可溶化、湿潤、発泡、拡展等の目的のため、界面活性剤を使用することが好ましい。このような界面活性剤としては、例えば、非イオン型(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等)、陰イオン型(アルキルベンゼンスルホネート、アルキルスルホサクシネート、アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート、アリールスルホネート等)、陽イオン型(アルキルアミン塩(ラウリルアミン、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド)、デオキシコール酸塩等)、両性型(カルボン酸(ベタイン型)、硫酸エステル等)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の抗菌組成物には、その他、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アラビアゴム、ポリビニルアセテート、ゼラチン、カゼイン、アルギン酸ソーダ等の補助剤を添加することができる。さらに必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定化剤を適量加えることができる。本発明の抗菌組成物は、他の抗菌剤と混合して用いてもよい。また、有効成分であるスルホニウム塩を2種類以上組み合わせて用いることもできる。本発明の抗菌剤又は抗菌組成物において、有効成分であるスルホニウム塩の含有量は特に限定されないが、単独のスルホニウム塩又は2種以上のスルホニウム塩を用いる場合はその合計含量として、粉剤、水和剤、乳剤、液剤、フロアブル剤、粒剤の場合には0.00001〜100%、好ましくは0.001〜100%である(100%とは有効成分であるスルホニウム塩をそのまま用いることを意味する)。
本発明の抗菌剤は抗菌効果が高く、かつ、変異原性が低いため、次のような用途に使用することができるが、その用途は下記に例示された用途に限定されない。
(1)水性又は油性塗料の製造工程中、貯蔵中及び使用時における細菌の生育による腐敗問題及び塗装後の塗装面における細菌の汚染障害の防止。
(2)カゼイン、ポリビニルアルコール、でんぷん等の接着剤又は糊料等の細菌の生育による腐敗問題及び塗工接着面における細菌の汚染障害の防止。
(3)湿潤パルプ及びチップ等の製紙用原料の保存中における細菌の生育による品質劣化障害の防止。
(4)木材、合板、竹材、皮革、たたみ、目地、タイル等の加工品及び材料等への細菌の生育による汚染及び品質劣化障害の防止。
(5)天然繊維、合成繊維及びこれらの混紡製品、材料等への細菌の生育による汚染及び品質劣化障害の防止。
(6)合成エマルジョン又はエマルジョンワックス等への細菌の生育による品質劣化障害の防止。
(7)界面活性剤使用製剤等における細菌の生育による品質劣化障害の防止。
(8)作動油剤等における細菌の生育による品質劣化障害の防止。
(9)プラスチック、ゴム等における細菌の生育による品質劣化障害の防止又は抗菌。
(10)抄紙工程中の細菌によるスライム障害のコントロール。
(11)病院・診療所・歯科医院・老健施設・訪問介護・整骨院・針灸院・マッサージ・動物病院・ペットショップ・ネイルサロン、鶏舎等の施設および作業従事者の皮膚・手指の殺菌消毒。
なお、本明細書において抗菌という用語は、微生物の殺滅又は微生物の増殖阻害を意味する。本発明の抗菌剤の対象となる微生物は特に限定されず、細菌(グラム陽性又はグラム陰性細菌、好気性又は嫌気性細菌等などを包含するあらゆる細菌を含む)、真菌(酵母、糸状菌)等のほか、これら微生物の変異株を含む。本発明の殺菌剤は任意の1種又は2種以上の微生物の殺菌又は静菌に使用できる。例えば、本発明の抗菌剤の対象となる細菌としてBergey's Manual of Bacteriology(R. G. E. Murrayら著, Williams & Wilkins,1984)に収載されている細菌を挙げることができ、真菌としては菌類図鑑 上・下(宇田川俊一ら著、講談社、1986)に収載されている真菌を挙げることができるが、これらに限定さえることはない。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例において用いられているスルホニウム塩は市販品としてSigma-Aldrich Co.(St.Louis,MO USA)から入手するか、又は公知の方法(例えばJ. Am. Chem. Soc., 97, 1188(1975)記載の方法、J. Am. Chem. Soc., 73, 1965(1951) 記載の方法、Chem. Pharm. Bull., 29, 3753(1981) 記載の方法に従ってスルホニウムイオンを形成し、所望のアニオンに塩交換する方法)により合成した。
例1:変異原性の評価
10mlの培養液(NUTRIENT BROTH No.2,Lot/Ch.-B.:276098,OXOID )をL字管(容量23 ml)に分注し、凍結保存(-80℃以下)しておいた10 %ジメチルスルホキシド(以下、DMSO)菌懸濁液(菌濃度:約108 CFU/ml)を20μl接種した。試験菌として、Salmonella typhimurium TA100、同TA 98、同TA 1535、同TA 1537 (以上、Prof. Bruce N. Ames, University of California -Berkeley, Div. Biochem. & Molecular Biologyより分譲)及びEscherichia coli WP2 uvrA(国立医薬品食品衛生研究所 変異遺伝部より分譲)の5菌株を用いた。
菌を接種した培養液を37℃で10時間振とう培養 (100 spm)後、菌液の吸光度(660 nm)を測定し、あらかじめ求めた菌濃度と吸光度(660 nm)の関係式より、菌濃度が1×109 CFU/mlであることを確認し、菌懸濁液を試験に供した。菌懸濁液は作成後、1時間以内に試験に供した。
被験物質濃度は50 mg/mlを最高用量とし、希釈倍率4倍ずつで最高用量を含め5段階となるようにDMSOで溶解し、被験物質溶液を調製した。この被験物質溶液0.1mlに代謝活性化法による場合は0.5 mlのS9mix(S9(キッコーマン)0.1 ml、MgCl2 8μmol、KCl 33μmol、グルコース-6-リン酸5μmol 、NADPH 4μmol、NADH 4μmol、ナトリウム-リン酸緩衝液100μmol、滅菌蒸留水で計1 mlに調製)を、代謝活性化法によらない場合は0.5 mlの1M ナトリウム-リン酸緩衝液を入れた後、菌懸濁液 0.1 mlを加えた。その後、加温溶解後、50℃に保った寒天溶液(Bacto Agar、BECTONDICKINSON)2 mlを加え、攪拌後、最少グルコース寒天平板培地(クリメディア、オリエンタル酵母工業)に重層し、37℃で 48時間培養した。
被験物質による試験と同時に被験物質溶液の代わりに溶媒(DMSO)のみを加えて陰性対照とし、また、被験物質の代わりに表1に記載した化合物を加えて陽性対照とした。
Figure 2008044881
上記の陽性対照物質であるAF-2(和光特級、純度99.1%)、NaN3(化学用、純度99.8%)、B[a]P(和光特級、純度100%)及び2-AA(グレード設定なし、純度96.6%)は、いずれも和光純薬工業(株)より購入した。9-AA(グレード設定なし、純度98%)は、Aldrich Chemical Co.,Inc.より購入した。
被験物質の変異原性の評価は、エイムス試験(細菌を用いる突然変異試験)に従って、被験物質の濃度別に培養後の平板培地上に観察される復帰変異コロニー数を計測することで行った。計測した復帰変異コロニー数が用量依存的に増加し、かつ、復帰変異コロニー数が陰性対照における復帰変異コロニー(自然復帰変異コロニー)の2倍以上である場合に、変異原性陽性とし、一方、復帰変異コロニー数が陰性対照における復帰変異コロニー(自然復帰変異コロニー)の2倍未満の場合を陰性として判定した。復帰変異コロニー数の増加を認めても用量依存性が認められない場合は、再試験を行い結果の再現性を明らかにして変異原性の判定を行った。
上記方法を用いて、汎用抗菌剤と本発明の抗菌剤について、抗菌性と変異原性を比較するため、汎用抗菌剤であるクレオソート油、オルトフェニルフェノール、及びグルタルアルデヒドと、本発明の抗菌剤として上記の式(II)〜(IV)で示されるスルホニウム塩について評価を行った。結果を表2に示す。
表2からわかるように、変異原性については、汎用抗菌剤の中でオルトフェニルフェノール及びグルタルアルデヒドが陽性を示したが、本発明の抗菌剤はいずれも陰性だった。
Figure 2008044881
例2:抗菌力の評価(1)
100ml三角フラスコ中の20ml 感受性測定用ブイヨン(製造番号026307、日水製薬(株))に、室温保存しておいた試験菌を一白金耳接種した。試験菌はStaphylococcus aureus subsp. aureus(NRBC No. 15035)(以下、S. sureusという)、Bacillus subtilis subsp. subtilis(NRBC No. 13719))(以下、B. subtilisという)、Escherichia coli(NRBC No. 15034))(以下,E.coliという)、及びPseudomonas aeruginosa(NRBC No. 13275))(以下、P. aeruginosaという)の4菌株を用いた。以上の4菌株はいずれも、独立行政法人 製品評価技術基盤機構より入手した。
菌を接種した培養液を30℃で24時間、振とう培養 (80ストローク/分)し、培養後の菌懸濁液をミューラヒントンブロス(ロット4026912、Becton, Dickinson and Company)で希釈し、約106個/mlの菌懸濁液を調製した。
下記に列挙する式(II)〜(XII)で示される各被験物質について、それぞれ318μMを最高濃度とし、希釈倍率2倍ずつで最高濃度を含め12段階となるようにミューラヒントンブロスで希釈し、被験物質溶液を調製した。該被験物質溶液50μlを96穴マイクロプレートに分注し、上記で調製した約106個/mlの菌懸濁液50μlを、被験物質溶液を分注した96穴マイクロプレートに分注し、マイクロプレート振とう器(B.E.Marubisi製)で攪拌し試験液とした。菌懸濁液は調製後、20分以内に試験に供した。(被験物質の最終濃度は318μMを最高濃度に希釈倍率2倍ずつで最高濃度を含め12段階となり、菌の最終濃度は約105個/mlとなる)。
被験物質および菌を加えない系を溶媒対照とし、さらに試験精度確認のための対照として上記被験物質の代わりにゲンタマイシン硫酸塩(純度82%以上、和光純薬工業(株))を用い、マイクロプレートごとにこれら溶媒対照およびゲンタマイシンを加えて試験を行った。ただし、ゲンタマイシン硫酸塩の最終濃度は12.5 ppmを最高濃度に、希釈倍率2倍ずつで最高濃度を含め12段階とした。
調製した試験液を30℃、24時間静置培養した。その後、マイクロプレートリーダー(Microplate Bio-kinetics Reader, BIO-TEK Instruments)で吸光度(630 nm)を測定し、溶媒対照の吸光度に比べ被験物質を加えた系の吸光度が2倍以下の場合に菌の発育が抑制されていると判定し、各被験物質について発育が抑制された最低濃度を求め、最小発育抑制濃度(以下、MICと略)とした。各被験物質について2回以上試験を行い、各試験中で最も高いMICをその被験物質のMICとした。結果を表3に示す。
該スルホニウム塩のカチオンのClogPは自動計算ソフトであるclogptalk 4.82(Daylight CIS Inc.)を用いて、各化合物の化学構造式に基づいて計算した。
表3からわかるように、式(II)〜(VI)で表される本発明に係るスルホニウム塩(ClogP:10.1〜16.5)は、試験に供した4種類の細菌の少なくとも2種について、MICが318μM未満だったが、式(VII)〜(XII)で表される本発明以外のスルホニウム塩(比較例、ClogP:-1.7〜2.2)は、試験に供した4種類の細菌全てについてMICが318μMより高くなった。従って、本発明の抗菌剤の有効成分であるスルホニウム塩は本発明以外のスルホニウム塩よりも抗菌力が強いことが示された。
Figure 2008044881
Figure 2008044881
例3:抗菌力の評価 (2)
試験菌(表4)を表5の条件で前培養し、所定濃度に懸濁して試験菌液とした。試験菌(8)〜(10)(糸状菌)は、脱脂綿で濾過して菌糸を除き、胞子の状態で105CFU/mlの菌液を調製した。試験菌液の菌数は、平板塗抹法により表6の条件で測定した。
式(IV)で表された化合物、及び塩化ベンザルコニウムの最高濃度液を表7に従い無水DMSO(和光純薬工業)で溶解して調製し、無水DMSO(和光純薬工業)にて2倍希釈系列を、最高濃度を含め10段階調製した。調製した各希釈系列各10μlを表8に示した培地1mlの入った試験管に2系列分注した。
試験菌(7)については寒天を1.5%含む加温溶解した培地5mlに、化合物の希釈系列を各50μl添加し攪拌した後、室温で固化し寒天平板を作成した。
1mlずつ分注した化合物の希釈系列に表7の菌液25μlを添加し、表8の条件で培養した。試験菌(7)については白金耳を用いて、約10μlの菌液を寒天平板上に塗抹し、表8の条件で培養した。また、化合物を含まない培地に試験菌を接種し、表8の条件で培養し、菌の増殖確認用の対照とした。
培養後、肉眼により試験菌の発育の有無を判定し、菌発育を認めない最低濃度をMICとして求め、表9に示した。
Figure 2008044881
Figure 2008044881
Figure 2008044881
Figure 2008044881
Figure 2008044881
表9からわかるように、式(IV)(ClogP:13.3)で表される本発明のスルホニウム塩は、試験に供した細菌7種、糸状菌3種、酵母3種の全てに対して、汎用抗菌剤である塩化ベンザルコニウムよりもMICが低い、すなわち汎用抗菌剤である塩化ベンザルコニウムよりも優れた抗菌性を示した。
MIC比(塩化ベンザルコニウムのMICを式(IV)で表される本発明に係るスルホニウム塩のMICで除した値)は、細菌で4.4〜33、糸状菌で1.6〜9.9、酵母で3.6〜30となった。すなわち、MICを指標にした場合、汎用抗菌剤である塩化ベンザルコニウムに比べ、式(IV)で表される本発明に係るスルホニウム塩は、細菌で4.4〜33倍、糸状菌で1.6〜9.9倍、酵母で3.6〜30倍の抗菌力を示した。
Figure 2008044881

Claims (5)

  1. スルホニウム塩を有効成分として含有する抗菌剤であって、該スルホニウム塩のカチオンが、下記の構造:
    Figure 2008044881
    {式中、W3はイオウ原子に結合する3個のWを示し、3個のWは互いに同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基〔該アルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、−N(R1)(R2)、−COR3、−SO3M1、−R4-N(R5)(R6)、−R7-COR8、−R9-SO3M2、−COAr(R1、R2、R5、及びR6は、互いに同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を示し;R3及びR8は、互いに同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に水素原子、−OM3、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、又はアミノ基を示し;R4、R7、及びR9は、互いに同一又は異なっていてもよく、それぞれ各々独立に炭素数1〜20のアルキレン基を示し;M1、M2、及びM3は、互いに同一又は異なっていてもよく、それぞれ独立に一価のカチオンを形成するのに必要な原子又は分子を示し;Arは芳香族化合物(該芳香族化合物は置換基を有していてもよく、環構成原子としてヘテロ原子を1又は2個以上含んでいてもよい)の残基を示す)、及び-(OCH2CH2)j-CH3(jは1〜10の整数)からなる群から選ばれる置換基を1個又は2個以上有していてもよい〕、炭素数1〜20のアルコキシ基(該アルコキシ基は、水酸基、ハロゲン原子、−N(R1)(R2)、−COR3、−SO3M1、−R4-N(R5)(R6)、−R7-COR8、又は−R9-SO3M2、−COAr、及び-(OCH2CH2)j-CH3からなる群から選ばれる置換基を1個又は2個以上有していてもよい)、又は−COArを示す}を有し、かつ、該スルホニウム塩のカチオンのClogPが7以上18未満である抗菌剤。
  2. 該スルホニウム塩のカチオンのClogPが9以上16未満である請求項1に記載の抗菌剤。
  3. 該スルホニウム塩のカチオンのClogPが11以上14未満である請求項1に記載の抗菌剤。
  4. ClogPの数値が自動計算ソフトclogptalk 4.82で計算された数値である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の抗菌剤。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の該スルホニウム塩と1又は2以上の添加物とを含む抗菌組成物。
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