JP2008036921A - 転写プレス装置 - Google Patents

転写プレス装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008036921A
JP2008036921A JP2006212790A JP2006212790A JP2008036921A JP 2008036921 A JP2008036921 A JP 2008036921A JP 2006212790 A JP2006212790 A JP 2006212790A JP 2006212790 A JP2006212790 A JP 2006212790A JP 2008036921 A JP2008036921 A JP 2008036921A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stamper
hot plate
plate
transfer
suction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006212790A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Yoshikawa
功 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meiki Seisakusho KK
Original Assignee
Meiki Seisakusho KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meiki Seisakusho KK filed Critical Meiki Seisakusho KK
Priority to JP2006212790A priority Critical patent/JP2008036921A/ja
Publication of JP2008036921A publication Critical patent/JP2008036921A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

【課題】 熱板に配設されたスタンパにより樹脂板に転写を行うプレス装置において、スタンパを確実に保持することができる転写プレス装置を提供するとともに、特にはスタンパによる転写を良好にすることができる転写プレス装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 熱板24に配設されたスタンパ31により樹脂板Pに転写を行う転写プレス装置11において、スタンパ31の非加圧領域31bに対応して熱板24に配設された複数条の吸引溝29,30と、吸引溝29,30のいずれかの部分に設けられたエア吸引通路32,33と、エア吸引通路32,33に接続されたエア吸引装置40とからなるスタンパ保持機構を配設する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、転写プレス装置に関するものであり、特には転写プレス装置のスタンパ保持機構に関するものである。
従来熱転写プレス装置のスタンパの保持機構や取付装置としては、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1では、スタンパホルダ23に貫通孔231が、スタンパ24の全面に対応する領域に形成されている。そして前記貫通孔231から吸引を行うことにより、スタンパ24を全面にわたって均一に吸着できるという効果が記載されている。しかしながら特許文献1に記載されたスタンパ取付装置は、スタンパ24の転写面の背面にも貫通孔231を設けているので、貫通孔231の部分が窪みとなって良好に転写されないという問題があった。また一般的なスタンパ24の板厚は、0.3mm程度なので、前記貫通孔231によってスタンパ自体が変形してしまうという問題があった。更に射出成形による導光板金型のスタンパの吸引保持方法として特許文献2に記載されたものが知られている。しかし特許文献2に記載のものは、エア通路がスタンパの外周方向全体に形成されていないので、十分な吸引力を発揮することができないものであった。
特開2006−175617号公報(請求項1、図3) 特開平11−34120号公報(請求項1、図5、図6)
そこで本発明では、熱板に配設されたスタンパにより樹脂板に転写を行うプレス装置において、スタンパを確実に保持することができる転写プレス装置を提供することを目的とする。また特にはスタンパによる転写を良好にすることができる転写プレス装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の転写プレス装置は、熱板に配設されたスタンパにより樹脂板に転写を行う転写プレス装置において、スタンパの非加圧領域に対応して熱板に配設された複数条の吸引溝と、吸引溝のいずれかの部分に設けられたエア吸引通路と、エア吸引通路に接続されたエア吸引装置とからなるスタンパ保持機構が配設されたことを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の転写プレス装置は、熱板に配設された略矩形のスタンパにより樹脂板に転写を行うプレス装置において、スタンパの上下方向への浮き上がり又は脱落を防止する保持用スタンパホルダと、スタンパの位置のみを決める位置決め用スタンパホルダとが別個に設けられたスタンパ保持機構が配設されたことを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の転写プレス装置は、熱板に配設された略矩形のスタンパにより樹脂板に転写を行うプレス装置において、保持用スタンパホルダが熱板に取付けられるスタンパの三辺の外周縁部に対応して固定され、残りの一辺側の熱板上から熱板の表面に沿ってスタンパを移動させて取付けるスタンパ保持機構が配設されたことを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の転写プレス装置は、スタンパの非加圧領域に対応して熱板に配設された複数条の吸引溝と、吸引溝のいずれかの部分に設けられたエア吸引通路と、エア吸引通路に接続されたエア吸引装置とからなるスタンパ保持機構が配設されているので、より確実に熱板にスタンパを保持した状態で、樹脂板に転写を行うことができる。
また本発明の請求項2に記載の転写プレス装置は、スタンパの上下方向への浮き上がり又は脱落を防止する保持用スタンパホルダと、スタンパの位置のみを決める位置決め用スタンパホルダとが別個に設けられたスタンパ保持機構が配設されているので、それぞれのスタンパホルダの構造を簡素化しつつスタンパを正確に位置決めすることができる。
更に本発明の請求項3に記載の転写プレス装置は、保持用スタンパホルダが熱板に取付けられるスタンパの三辺の外周縁部に対応して固定され、残りの一辺側の熱板上から熱板の表面に沿ってスタンパを移動させて取付けるスタンパ保持機構が配設されているので、スタンパを曲げることなく確実に熱板に取付けることができ、スタンパを痛めることがない。
本発明の実施形態について図1ないし図3を参照して説明する。図1は本実施形態における転写プレス装置の縦断面図である。図2は、本実施形態における転写プレス装置に用いられる熱板の平面図である。図3は、本実施形態におけるスタンパホルダの拡大斜視図である。
図1に示されるように転写プレス装置11は、可動盤である上盤12に加圧装置である図示しない加圧用シリンダのラム13が取付けられ、上盤12が、固定盤である下盤14に対して昇降可能となっている。上盤12の下面には、断熱板16と弾性体であるゴム膜17を介して第一の熱板である熱板18が配設されている。本実施形態におけるゴム膜17は、耐熱シリコンゴムが好適に用いられる。このように熱板18の下にゴム膜17が配設されるのは、熱板18の微妙な平行度を良好に修正することが主な目的である。本実施形態において上盤12は温度制御機能を有していないが、上盤内部にも媒体が流通される通路を形成し、温度コントロールされるようにしてもよい。また熱板18の周囲を取囲むように成形時に内部に真空室15が形成される側壁部19が前記ラムとは摺動可能に配設されている。またラム13の外周部にはブラケット20が固着され、該ブラケット20の下面と側壁部19の上面の間にはバネ21が取付けられている。
一方、下盤14の上面には断熱板22とゴム膜23を介して第二の熱板である熱板24が配設されている。そして熱板24の周囲を取囲むように、成形時に真空室15が形成される側壁部25が形成されている。下盤14側の側壁部25の上面にはOリング26が全周にわたって取付けられている。そして上盤12を下盤14に向けて下降させた際には、側壁部19の下面と、側壁部25の上面が当接されるとともに、前記Oリング26によりシールがなされ、真空室15が形成されるようになっている。またプレス装置11は、更にラム13を下降させることにより、ブラケット20を介してバネ21が圧縮され、上盤12が下盤14に向けて更に下降可能な構造となっている。
下盤14側の側壁部25には、真空室15内部を真空吸引するため、外部に設けられた図示しない真空吸引装置と接続される通気用通路27が設けられている。またプレス装置11は、一般的なプレス装置と同様のベッドやタイバー等の機構を具備するが、それらの図示および説明は省略する。なおプレス装置の加圧装置は、下盤の下方にあってもよく、電動モータ等他の駆動手段を用いても良い。更に真空室の構造についても本実施形態のものに限定されないし、本発明において真空室は必須のものではない。
次にプレス装置11の熱板18,24について、図1、図2により説明する。上盤12側の熱板18と下盤14側の熱板24は、その構造がほぼ同一であるので、下盤14側の熱板24についてのみ説明する。図2に示されるように、熱板24は1枚の鉄板を加工したものである。熱板中央部28は、転写成形を行う際に加圧力が及ぼされる部分であってスタンパ31が配設可能となっている。本実施形態では熱板中央部28の板厚は11mmとなっている。図1に示されるように、熱板24の内部には加熱媒体である蒸気および冷却媒体である冷却水が流通可能な直線状の通路34が複数本配設されている。熱板24の長手方向の端部は、熱板中央部28の部分と比較して熱板幅方向に延設されていると共に、板厚が熱板中央部28の部分よりも厚くなっている。熱板中央部28の部分の一側の延設部分は、導入側マニホールド部35であって、内部には、径の太い導入側分岐通路36が前記通路34と直交する方向に設けられている。そして導入側分岐通路36は、外部の管路39および図示しないバルブを介して、蒸気供給装置、冷却水供給装置、圧縮空気供給装置(いずれも図示せず)に接続され、蒸気、冷却水、および圧縮空気が選択的に供給可能となっている。
熱板中央部28の他側の延設部分は、熱板中央部28の部分よりも板厚の厚い排出側マニホールド部42であって、内部には、径の太い排出側分岐通路43が前記通路34と直交する方向に設けられている。そして前記排出側分岐通路43は、外部の管路46に接続され、プレス装置11の外部において図示しないバルブにより、蒸気供給装置、冷却水供給装置、圧縮空気供給装置(いずれも図示せず)に切換えて接続可能に設けられている。
熱板中央部28の部分は、前記したように、前記導入側マニホールド部35の導入側分岐通路36から排出側マニホールド部42の排出側分岐通路43に向けて連通された複数の直線状の通路34が、表面から同じ深さに平行に設けられている。よって熱板24内の通路34に流通される蒸気や水といった熱媒は、直線状の通路34内を流されることとなり途中で流速が低下することがほとんどない。なお本実施形態において通路34は、後述する吸引溝29,30の溝29b,30bの部分の下方を除き、その外側には1〜2本が形成される。熱板24は、鏡面性および耐磨耗性に優れた焼入焼戻鋼やブリハードン鋼が使用される。そして熱板24の板厚は、本実施形態では、11mmとなっている。また熱板中央部28の部分における通路34の直径は、5.5mm、通路34間の距離(通路34の側壁部と他の通路34における側壁面との距離は8mmとなっている。また熱板24の表面と通路34の側壁部との間の距離は3mmとなっている。そして熱板24における通路34の数は、熱板幅方向に直交する方向に40本の通路34が形成されており、スタンパ31の裏面の略全面をカバーしている。
スタンパ31は、導光板等の光学製品に転写を行うもので、略矩形の外形をしている。本実施形態においてスタンパ31は、長方形であるが、各辺である外周縁部31aに凹凸があってもよく形状は限定されない。スタンパ31は、表面の外周部31bを除く転写領域31cに微細な凹凸パターン(突起、ピット、グルーブ等を含む)が形成された板厚0.3mmのニッケル製スタンパが使用される。なおスタンパ31は、他の金属製のものでもよく、その板厚については、0.2mmないし0.7mm程度のものが使用される。またスタンパの裏面には更にニッケルよりも熱伝導率の高い金属をコーティングしてもよく、熱板とスタンパの間に弾性シート等が配設されたものでもよい。そして本実施形態では前記転写領域31cが樹脂板Pの外形に略一致し、加圧領域に相当し、外周部31bが非加圧領域に一致する。ただし略全面が転写領域であり、樹脂板の大きさによっては転写領域に非加圧領域を含むものや、転写領域以外が加圧領域であるスタンパも想定される。また本実施形態においてスタンパ31は、上盤12側または下盤14側の熱板18,24の表面にそれぞれ配設されるが、いずれか一方の熱板のみに配設されたものであってもよい。
下盤14側の熱板24を例に説明すると、熱板24の表面には、熱板中央部28において樹脂板Pを載置して実際に加圧が行われる加圧領域を除く周囲の非加圧領域の部分に、複数条の吸引溝29,30がそれぞれ形成されている。具体的には、吸引溝29のうちの二辺の溝29a,29aは、導入側マニホールド部35に導入側分岐通路36と平行方向に設けられる。また残りの二辺の溝29b,29bは、熱板中央部28の両側面28a,28aの近傍に通路34と平行方向に設けられ、両端において前記溝29a,29aと接続されている。従って吸引溝29は矩形(長方形)に形成されており、前記溝29a,29bの幅は、それぞれ0.5〜2mm、深さは0.3〜2mmとなっている。また前記吸引溝29の外側には、吸引溝30が同様に略矩形(四角形)に形成されている。従って吸引溝29の溝29aと、吸引溝30の溝30aは幅1〜3mmの間隔を隔てて平行に配設され、同様の間隔で溝29bと、溝30bも平行に配設されている。そして前記溝30a,30bの幅および深さは、前記吸引溝29の溝29a,29bと同じである。またエア吸引通路32,33が熱板24に配設される位置は、熱板24の上面にスタンパ31を配設した際に、樹脂板Pに転写を行うスタンパ31の転写領域31c以外であって転写領域31cと外周縁部31aとの間に帯状に設けられた非加圧領域である外周部31bの裏面に対応する位置である。
そして前記吸引溝29の溝29aと溝29bが当接する四隅部分には、エア吸引通路32が熱板24の内部に向けて設けられている。また前記吸引溝30についても溝30aと溝30bとが当接する四隅部分にエア吸引通路33がそれぞれ設けられている。そしてエア吸引通路32とエア吸引通路33は、いずれも配管37に接続され、配管37は、図示しないバルブ等を通じてエア吸引装置40に接続されている。従ってエア吸引装置40を作動させてエア吸引を行うことによって吸引溝29,30全体に負圧が及ぼされスタンパ31が吸着保持されるようになっており、それらからスタンパ保持機構が形成されている。本発明では吸引溝29と吸引溝30との間の壁部44の表面部分における空気が完全に脱気されるのでスタンパ31は熱板24の表面により強固に吸着される。なおエア吸引通路は、吸引溝のいずれの部分に設けられていてもよく、その数も限定されず、更に各辺を構成する溝の中央にもエア吸引通路を設けてもよい。
なお吸引溝の間の壁部には少なくとも1本の連絡通路が形成され、内側と外側の吸引溝が接続されていてもよい。また吸引溝は、完全な四角形に限らず、途中で何回か屈曲するものであってもよく、略矩形であれば一部が途切れているものでもよい。更にまた吸引溝は三以上の大きさの異なる矩形の吸引溝が設けられたものでもよい。そしてスタンパの外形が小さく、すべての吸引溝をカバーしていない場合は、外側の吸引溝へのエア吸引を封鎖し、内側の吸引溝のみを使用してもよい。また熱板の表面に形成される吸引溝の幅を幅広(例えば5〜15mm)に形成し、Oリングやその他の弾性体、または溝深さに相当する板厚のブロックを前記幅広の溝の底面に配設して複数本の吸引溝が形成されるようにしてもよい。その場合は、樹脂板の大きさや、樹脂板の転写領域の大きさ、スタンパの大きさ等に合せて、溝の位置を適宜に配設することが可能である。
また本実施形態のスタンパ31は、図3に示されるように、前記のエア吸引によるスタンパ保持機構以外に、スタンパホルダによるスタンパ保持機構によっても外周縁部31a付近が保持および位置決めされるようになっている。スタンパホルダは、スタンパ31の上下方向への浮き上がり又は上盤12側にあっては脱落を防止する保持用スタンパホルダ51と、スタンパ31の熱板24の表面方向の位置のみを決める位置決め用スタンパホルダ52とからなっており、両者とも熱板24に形成されたネジ穴58,62に螺入され固定されている。
保持用スタンパホルダ51は、ネジ部53と、直径5〜15mm、高さ2〜4mm程度の円柱状の本体部54からなり、本体部54の円周面の一側には幅0.5〜1.5mm、深さ2〜5mm程度の凹部55が横向きに形成されている。そして前記凹部55の上部側(上盤12に取付ける場合は下部側)がスタンパ31の押え面56となっているとともに、凹部55の奥には垂直面57が形成されている。前記保持用スタンパホルダ51は、熱板24の上面に穿設されたネジ穴58にネジ部53が螺入され固定されるようになっている。そして前記凹部55の部分にスタンパ31の外周縁部31aが挿入されるようになっている。なお保持用スタンパホルダは、円柱形に限らず四角形のものであってもよい。位置決め用スタンパホルダ52は、ネジ部59と、直径5〜15mm、高さ2〜4mm程度の円柱状の本体部60からなり、本体部60の円周面の一側面自体が当接面61となっている。位置決め用スタンパホルダ52が円柱状に設けられる理由は、加工上、当接面61の精度を容易に出しやすく、スタンパ31がより正確な位置に位置決めできるからである。そして前記位置決め用スタンパホルダ52は、熱板24の上面に穿設されたネジ穴62にネジ部59が螺入され固定されるようになっている。保持用スタンパホルダ51と位置決め用スタンパホルダ52の設けられる位置は、保持用スタンパホルダ51の方がスタンパ31の外周縁部31aに近い位置に固定されるようネジ穴58が設けられ、押え面56がスタンパ31の外周縁部31a近傍の外周部31bを押えるようになっている。また位置決め用スタンパホルダ52は、スタンパ31の外周縁部31aが当接面61に当接する位置に固定されるようネジ穴62が設けられ、スタンパ31の横ずれを防止している。なお前記ネジ穴58,62の位置は、スタンパ31の外周縁部31aに対して同じ距離を隔てた位置に設け、位置決め用スタンパホルダ52の直径に対して保持用スタンパホルダ51の方が直径の大きいものを使用してもよい。また位置決め用スタンパホルダ52は必須のものでなく、保持用スタンパホルダ51の凹部55の垂直面57によりスタンパ31の位置決めを行うようにしてもよい。そして本発明では、熱板24に配設されたスタンパ31は、正確な位置決めがなされた上、位置ずれと浮き上がりが防止されるので、良好な転写を行うことができる。
本実施形態では前記保持用スタンパホルダ51と位置決め用スタンパホルダ52の組は、スタンパ31の外周縁部31aの一辺につき、2箇所に配設・固定されている。そして前記スタンパホルダ51,52の組は、スタンパ31の三辺の外周縁部31aに対応して設けられており、残りの一辺側の熱板上41には最初から設けられていない。そしてスタンパ31を取付ける際は、図2において矢印Aで示されるように、前記残りの一辺側の熱板上41から熱板24の表面に沿って滑らせるようにスタンパ31を移動させて保持用スタンパホルダ51の押え面56の下方に潜り込ませるようにして取付ける。従ってスタンパ31を曲げることなく確実に熱板24に取付けることができ、スタンパ31を痛めることがない。なおスタンパ31を取付けた後の、残りの一辺側の熱板上41にも図2において51a,51bで示されるように、スタンパホルダの組を後から取付けるようにしてもよいがそれは必須のものでない。従ってスタンパホルダ51,52はスタンパ31の少なくとも三辺の外周縁部31aに略対応して設けられていればよい。なおスタンパ31を取付ける際、エア吸引装置40から吸引溝29,30を介してエア吸引は行われておらず、スタンパ31が定位置に配設されてから、エア吸引を行うことは言うまでもない。
なお別の実施例として、保持用スタンパホルダは、マイナスや六角穴付の大径平頭部を有する超低平頭ネジを使用してもよい。そして熱板のネジ穴に前記ネジを完全に螺入しきった際に熱板の上面の平頭部の下面の間に1mm程度の間隔ができるようネジ穴を形成しておく。そうすることにより、スタンパを定位置に載置した後に、スタンパ外周縁部に近接する位置のネジ穴に前記超低平頭ネジを取付けることにより、スタンパの外周縁部を強く押えることなく、保持することができる。
次に本実施形態の転写プレス成形方法について説明する。本実施形態では、樹脂板は、5mmの均等な板厚、対角方向の長さが17インチの透明なアクリル樹脂板P(ガラス転移温度(Tg)100℃)が使用される。なお本発明において樹脂板は、アクリルに限定されずポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー等の別の熱可塑性樹脂からなるものであってもよい。また樹脂板としては、一側と他側で板厚が異なるものや、フィルム状のものでもよい。板厚が異なる場合は、上盤がラム等に対して軸支されるようにしてもよい。また供給される樹脂板Pは予熱されたものでもよい。
前回の転写成形が終了し、真空室15が開放され型開されて、成形品が取出されたプレス装置11の熱板24の温度は、35℃となっており、樹脂板Pを載置しても反りが発生しない温度となっている。そして熱板24の通路34等の内部は、図示しないバルブを切換えて圧縮空気供給装置から圧縮空気が供給されることにより余分な冷却水が残っていない状態にされている。次に前記状態の熱板24に配設されたスタンパ31の上に樹脂板Pを供給・載置する。樹脂板Pが供給・載置されるとすぐに、一次型閉工程を開始する。一次型閉工程は、加圧シリンダのラム13を作動させ、側壁部19と側壁部25を当接させて真空室15を形成させる。一次型閉工程が完了すると、図示しない真空吸引手段により真空室15内の減圧が行われる。なお一次型閉工程が完了した状態ではまだ樹脂板Pと上盤12側の熱板18は当接していない。そして所定の真空度となるかまたは所定時間が経過すると次に、二次型閉工程を開始する。二次型閉工程では、再度加圧シリンダを作動させて、上盤12側の熱板18を樹脂板Pが載置された下盤14側の熱板24に向けて下降させ、型閉工程を行う。上盤12側の熱板18のスタンパ31と樹脂板Pが当接すると二次型閉工程が完了され、次に加熱・加圧工程へ移行する。
加熱・加圧工程では、熱板18,24の導入側マニホールド部35内の導入側分岐通路36および管路39に接続されるバルブを切換え、図示しない蒸気供給装置から前記導入側分岐通路36等を介して通路34へ蒸気が供給される。またそれと同時か前後して加圧用シリンダを作動させてラム13を更に下降させ、熱板18,24およびスタンパ31を介して樹脂板Pを加圧する。その際供給された蒸気は、排出側マニホールド部42内の排出側分岐通路43を介して蒸気供給装置に再び回収される。よって蒸気は2ヶ所の管路39から供給されるから、例えば図2において熱板24の上下半分づつの部分が各管路39から送られる蒸気により、それぞれ加熱されることとなる。また通路34が直線状に平行に形成されていることから素早く排出側通路へ流通される。よって出願人が行った実験例においては、加熱初期には熱板中央部28の一側の方が他側よりも速く昇温されたが、すぐに熱板中央部28の温度は均一になり、通路34の一側から他側へのみ蒸気等の媒体を流しても実用上まったく問題がなかった。なお供給される蒸気は、160℃から180℃、0.53MPaから1.0MPa程度のものが望ましい。また加熱・加圧中に蒸気の排出を一時的に停止し、通路内の圧力を上げて温度を上昇させ、加熱効率をよくするようにすることも考えられる。
本実施形態のプレス成形方法の加熱・加圧工程では型閉後の加圧中に熱板18,24の昇温がなされるから、樹脂板Pに対しては上下の熱板18,24からスタンパ31,31を介して同時に加熱・加圧を行うことができる。そして20秒から30秒で140℃まで熱板18,24またはスタンパ31の温度が昇温されたことが図示しないセンサにより検出されると、蒸気の供給が停止される。なお蒸気の供給が停止される温度は、その樹脂板Pのガラス転移温度(Tg)よりも25℃〜80℃高い温度であることが望ましく、多段階に圧力制御されるようにしてもよい。またこの間に加圧装置である加圧シリンダによって熱板18,24およびスタンパ31を介して樹脂板Pへ加えられる圧力は、6MPaから10MPaが望ましい。なお熱板18,24への蒸気の供給の停止は、熱板温度が所定温度に上昇されたことを検出するのではなく、タイマーによる時間計測によるものでもよい。本発明では、熱板18,24の板厚が比較的薄く熱容量が小さいので、簡易なボイラーによって加熱に十分な蒸気を供給することができる。
そして蒸気の供給が停止された後も熱板18,24の温度は僅かにオーバーシュートし、その後熱板18,24の温度は、僅かづつ低下する。そして蒸気供給開始から50秒ないし90秒が経過し、加熱・加圧工程が終了すると次に冷却・加圧工程に移行する。冷却・加圧工程においては、管路39等に接続されるバルブを切換え、図示しない冷却水供給装置から導入側マニホールド部35を介して通路34へ冷却水が供給される。そして供給された冷却水は排出側マニホールド部42を介して冷却水供給装置に再び送られる。本実施形態では、冷却水は常温のものを使用しているが、10℃〜40℃に温度制御された冷却水によって冷却してもよい。そして本実施形態では、冷却水により冷却を開始してから所定時間が経過すると、通気用通路27から真空室15内に大気を導入し、真空室15内の減圧を解除する。
そして熱板18,24またはスタンパ31の温度が80℃となった時点で、冷却・加圧工程を中止し、加圧シリンダを作動させ、型開工程に移行させる。なおこの際の温度は、転写成形された成形品のガラス転移温度(Tg)よりも10℃〜50℃低い温度であることが望ましい。なお型開工程では、真空室15内が大気圧となっているので、成形品から熱板18に配設されたスタンパ31の離型と、側壁部19と側壁部25の離脱は、一次・二次の区別なく連続して行われる。前記においては真空室への大気導入を熱板の温度を検出して開始したり、型開工程への移行をタイマにより行うようにしてもよい。また前記加熱・加圧工程と冷却・加圧工程を加えた時間のうち、アクリル樹脂板Pのガラス転移温度(Tg)よりも高い温度で加圧される時間は30秒ないし70秒であって、その間に樹脂板Pの表面に微細な凹凸パターンの転写成形がなされる。そして熱板18,24には更に冷却水が供給され、35℃まで熱板18,24は冷却される。熱板18,24が所定の温度まで冷却されると、バルブが切換えられ、次に通路34等に圧縮空気供給装置から圧縮空気の供給がなされる。そして熱板18,24の冷却や通路34等への圧縮空気の供給と前後して、成形品の取出しと次の樹脂板Pの供給が行われる。
上記の成形の間、スタンパ31に対しては、エア吸引装置40から、確実にスタンパ31を吸引できる程度の一定の吸引力で吸引がなされている。ただし、上下盤の型開時や下盤14のスタンパ31から成形品を離型する際に、スタンパ31に対して変形を及ぼさない限りにおいて吸引力を強めるようにしてもよい。そして本発明の前記熱板24等に配設された複数条の吸引溝29,30によるスタンパ31の保持機構と、スタンパホルダ51,52によるスタンパの保持機構を並設するものは、特に対角方向の長さが15インチ以上の大型の導光板や光拡散板の成形の際に有利である。
また本発明については、一々列挙はしないが、上記した実施形態のものに限定されず、当業者が本発明の趣旨を踏まえて変更を加えたものについても、適用されることは言うまでもない。例えば成形される樹脂成形品としては、導光板以外に、光拡散板、レンズ、ディスク等の光学製品や、他の微細模様を有する板状体(不透明なものを含む)があげられる。また転写プレス装置以外に射出成形において本発明を用いることも可能である。
本実施形態における転写プレス装置の縦断面図である。 本実施形態における転写プレス装置に用いられる熱板の平面図である。 本実施形態におけるスタンパホルダの拡大斜視図である。
符号の説明
11 転写プレス装置
12 上盤
13 ラム(加圧装置)
14 下盤
18,24 熱板
28 熱板中央部
29,30 吸引溝
31 スタンパ
31a 外周縁部
31b 外周部
31c 転写領域
32,33 エア吸引通路
34 通路
37 配管
40 エア吸引装置
51 保持用スタンパホルダ
52 位置決め用スタンパホルダ
P 樹脂板

Claims (3)

  1. 熱板に配設されたスタンパにより樹脂板に転写を行う転写プレス装置において、
    スタンパの非加圧領域に対応して前記熱板に配設された複数条の吸引溝と、
    該吸引溝のいずれかの部分に設けられたエア吸引通路と、
    該エア吸引通路に接続されたエア吸引装置とからなるスタンパ保持機構が配設されたことを特徴とする転写プレス装置。
  2. 熱板に配設された略矩形のスタンパにより樹脂板に転写を行うプレス装置において、
    スタンパの上下方向への浮き上がり又は脱落を防止する保持用スタンパホルダと、スタンパの位置のみを決める位置決め用スタンパホルダとが別個に設けられたスタンパ保持機構が配設されたことを特徴とする転写プレス装置。
  3. 熱板に配設された略矩形のスタンパにより樹脂板に転写を行うプレス装置において、
    保持用スタンパホルダが熱板に取付けられるスタンパの三辺の外周縁部に対応して固定され、残りの一辺側の熱板上から熱板の表面に沿ってスタンパを移動させて取付けるスタンパ保持機構が配設されたことを特徴とする転写プレス装置。
JP2006212790A 2006-08-04 2006-08-04 転写プレス装置 Pending JP2008036921A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006212790A JP2008036921A (ja) 2006-08-04 2006-08-04 転写プレス装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006212790A JP2008036921A (ja) 2006-08-04 2006-08-04 転写プレス装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008036921A true JP2008036921A (ja) 2008-02-21

Family

ID=39172505

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006212790A Pending JP2008036921A (ja) 2006-08-04 2006-08-04 転写プレス装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008036921A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010076320A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Nissei Plastics Ind Co プレス成形用転写ユニット及びプレス成形装置
JP2012004463A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Canon Inc インプリント装置、インプリント方法及びデバイスの製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07186169A (ja) * 1993-12-24 1995-07-25 Sekisui Plastics Co Ltd 圧縮成形用金型
JPH0957798A (ja) * 1995-08-24 1997-03-04 Sony Corp 円盤状記録媒体基板の成形用金型装置及び円盤状記録媒体基板の成形方法
JPH09131770A (ja) * 1995-11-10 1997-05-20 Kuraray Co Ltd 導光板の成形方法およびそれに用いる金型
JPH10119095A (ja) * 1996-10-22 1998-05-12 Asahi Chem Ind Co Ltd 樹脂成形用金型、それを用いた成形方法、及び成形品
JP2003001705A (ja) * 2001-06-22 2003-01-08 Meiki Co Ltd 光学製品のプレス成形装置およびプレス成形方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07186169A (ja) * 1993-12-24 1995-07-25 Sekisui Plastics Co Ltd 圧縮成形用金型
JPH0957798A (ja) * 1995-08-24 1997-03-04 Sony Corp 円盤状記録媒体基板の成形用金型装置及び円盤状記録媒体基板の成形方法
JPH09131770A (ja) * 1995-11-10 1997-05-20 Kuraray Co Ltd 導光板の成形方法およびそれに用いる金型
JPH10119095A (ja) * 1996-10-22 1998-05-12 Asahi Chem Ind Co Ltd 樹脂成形用金型、それを用いた成形方法、及び成形品
JP2003001705A (ja) * 2001-06-22 2003-01-08 Meiki Co Ltd 光学製品のプレス成形装置およびプレス成形方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010076320A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Nissei Plastics Ind Co プレス成形用転写ユニット及びプレス成形装置
JP2012004463A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Canon Inc インプリント装置、インプリント方法及びデバイスの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100861972B1 (ko) 스탬퍼 부착 장치 및 열 전사 프레스 기계
JP2009154393A (ja) インプリント装置およびインプリント方法
TW200804075A (en) Apparatus and method for press forming
JP4203058B2 (ja) プレス装置およびプレス成形方法
TWI424277B (zh) Vacuum press forming exposure apparatus and exposure method
JP5054412B2 (ja) 熱プレス成形装置及び同装置のための金型システム
JP2008036921A (ja) 転写プレス装置
JP4209602B2 (ja) 光学製品のプレス成形装置およびプレス成形方法
TW392196B (en) Method for manufacturing glass container and apparatus therefor
JP2006255900A (ja) 熱プレス成形方法およびその装置
KR20120088094A (ko) 진공 성형 장치 및 진공 성형 방법
JPWO2012147958A1 (ja) 流体圧インプリント装置および加圧装置
JP2006231588A (ja) 樹脂シートの製造方法
JPWO2010095402A1 (ja) 表面形状付き光学部材の製造方法及びその製造装置
TWI387528B (zh) A metal mold apparatus, a hot-press transfer apparatus, and a thermal transfer molding product
JP2006035573A (ja) 樹脂成形品の成形装置および成形方法
JP2011073344A (ja) 樹脂成形品取出装置及び樹脂成形品取出方法
JP4907316B2 (ja) 成形装置および成形方法
TW201233528A (en) Apparatus of hot press
KR200317740Y1 (ko) 초소성 성형장비의 금형 밀폐 및 성형구조
JP2009028996A (ja) スタンパ及びスタンパ取り付け方法
JP2007054972A (ja) 樹脂モールド金型
US9205581B2 (en) Film in-mold injection mold device and molding method using the same
KR20120118162A (ko) 임프린트 장치
KR20140057261A (ko) 가압부용 고정구를 구비한 유체압력 임프린트 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100330

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100406

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101018