JP2008036016A - 患者移送装置 - Google Patents

患者移送装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008036016A
JP2008036016A JP2006212234A JP2006212234A JP2008036016A JP 2008036016 A JP2008036016 A JP 2008036016A JP 2006212234 A JP2006212234 A JP 2006212234A JP 2006212234 A JP2006212234 A JP 2006212234A JP 2008036016 A JP2008036016 A JP 2008036016A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
patient
transfer device
track structure
lower track
track
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006212234A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Sawamoto
豊 澤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAWAMOTO SHIGA
Original Assignee
SAWAMOTO SHIGA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAWAMOTO SHIGA filed Critical SAWAMOTO SHIGA
Priority to JP2006212234A priority Critical patent/JP2008036016A/ja
Publication of JP2008036016A publication Critical patent/JP2008036016A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Invalid Beds And Related Equipment (AREA)

Abstract

【課題】ベッドと車椅子間のような高低差がある2点間での患者の移行を円滑に行う補助装置として利用する患者移送装置、また比較的距離の長い移動先との間の患者の移行を容易に行うことが可能な患者移送装置を提供する。
【解決手段】軌道6を構成するスライド溝7または軌条が設けられた下部軌道構成体2と、この下部軌道構成体2のスライド溝7または軌条に下部嵌合部9がはめ込まれ前記軌道6に沿って移動する上部支持構造体3と、前記上部支持構造体3の上に設けられた患者載せ台4と、前記下部軌道構成体2を支持しかつ前記下部軌道構成体2を昇降させる昇降機構19を具備する支持装置5と、を有し、前記下部軌道構成体2は、前記上部支持構造体3を前記患者載せ台4と共に、患者を乗せる第1移乗位置から前記支持装置5上の中間位置を経て患者を降ろす第2移乗位置へ移動させるのに十分な長さに構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、患者、療養者、老齢者又は被介護者(本明細書においては、これらを単に患者と総称する)を、病室のベッドから車椅子や他のベッドなどに移動させる際の補助となる患者移送装置に関する。
患者をベッドと車椅子との間で簡単に移動介助できる患者移送装置としては、自走式リフト装置や腰ベルト支持装置や天井固定式リフト装置(1部屋数床用)などが市販されている。
このような患者移送装置が市販されているものの、介護の現場では、依然として介助者が患者を抱き上げて移動させている場合が多い。その抱き上げ動作は、患者の正面に向かい合い、やや沈み込んだ姿勢で患者が介助者の胸に凭れ掛かるようにさせてから、腰を上方へ移動させて胸を突き上げるようにするものである。腰重心の確実な移動を行うことにより腰痛の危険を回避し易くはなるが、背丈の違いや体重等から、介助者の多くは腰痛に見舞われている。
そこで、先端を薄く中央を緩やかな円弧状に形成した複数個の差し込み板をベッドと人体の間に潜り込ませて、寝たままの患者を持ち上げることができるようにした患者移送装置が提案されている(特許文献1参照)。
また、移乗機能付き車椅子の患者載せ台のせり出しを長くする工夫として、車椅子の下部フレームを折り畳んで横方向幅を短縮し得るX型フレームにより構成し、この下部フレーム上に患者載せ台をその幅方向(ベッドに近づく方向)に移動可能に取り付けて、ベッド上にせり出させる構成とする一方、この患者載せ台を下台と上台の二層構造とし、上台を下台に対して幅方向にさらに移動させる構成とすることが知られている(特許文献2参照)。この特許文献2で患者の載せ替え作業を行う場合は、先ず、車椅子の下部フレームであるX型フレームを折り畳むことで、患者載せ台を幅方向(ベッドに近づく方向)に移動させてベッド上にせり出させた後、更に、上台を下台に対して幅方向にさらに移動させることで、患者載せ台を長くせり出させるこの上台を下台に対して移動させる構造には、多数のローラが使用される。すなわち、下台の上面に幅方向に矩形状の3つの溝を形成し、この溝内に多数のローラを収容し嵌め込むことで、下台の上面にローラ嵌め込み軌道を3つ並設した構造となっている。
さらに、車椅子本体からベッド面(臥床面)上へ一対の伸縮レールを差し延べて介助用座椅子型キャリアの往来面を形成した構成の車椅子が提案されている(特許文献3参照)。この車椅子は、ベッド面上の被介助者を掬うようにして座椅子型キャリアへ乗せ、ベット面上に差し延べられた伸縮レールに挿通案内溝を合わせた後、そのままキャリアを引き寄せ、伸縮レール上を滑動又は転動させながら空き座席部に引き込むことで、ベッド面上の被介助者を車椅子本体へ移乗させる。この後、伸縮レールは座席受けフレームに収納される。
しかしながら、特許文献1は、差し込み板の上に直接に患者の体を乗せて滑らせる構造であるため、患者の安全且つ円滑な移行を確保することが困難な場合がある。また特許文献1は、桁に複数個の差し込み板を取り付けた構造であるため、車椅子に合わせた幅に短縮することが困難であり、患者を車椅子との間で移行させる用途には適さない。
特許文献2は、患者載せ台を上台と下台の二層に構成し、患者を乗せた上台を下台に対して移動させる構成であるので、患者の安全且つ円滑な移行が確保できる。しかし、特許文献2は同じ高さを維持しつつベッドから車椅子に直接に移行させる構成であるため、任意の高さに構成されたベッドと車椅子との間で患者を移行しなければならない場合には、両者間に段差が生まれて移乗が困難になる場合がある。また特許文献2では、上台が患者載せ台の幅内で下台に対して相対的に移動する構造であるため、上台を移動させる距離が患者載せ台の幅に制約される。このため、患者ができるだけ自ら動かなくて済むように、より長い移動距離を確保したい場合や、患者をできるだけ無理のない湾曲した軌道に沿って移送させることには適さない。
上記特許文献3も、ベッド面から車椅子の空の座席部へ直接に患者を移乗させる構成であるため、任意の高さに構成されたベッドと車椅子との間で患者を移行しなければならない場合には、両者間に段差が生まれて移乗が困難になる場合がある。また伸縮レールは座席受けフレームに収納可能に直線的に構成され、伸縮レールに沿って直線的に移送する形式であるため、より長い移動距離を確保したい場合や、患者をできるだけ無理のない湾曲した軌道に沿って移送させることには適さない。
特開2000−126232号公報 特開2005−312943号公報 特開平11−235361号公報
そこで本発明の目的は、ベッドと車椅子間のような高低差がある2点(移乗位置)間での患者の移行を円滑に行う補助装置として利用する患者移送装置、また比較的距離の長い移動先との間の患者の移行を容易に行うことが可能な患者移送装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)軌道を構成するスライド溝または軌条が設けられた下部軌道構成体と、この下部軌道構成体のスライド溝または軌条に下部嵌合部がはめ込まれ前記軌道に沿って移動する上部支持構造体と、前記上部支持構造体の上に設けられた患者載せ台と、前記下部軌道構成体を支持しかつ前記下部軌道構成体を昇降させる昇降機構を具備する支持装置と、を有し、前記下部軌道構成体が、前記上部支持構造体を前記患者載せ台と共に、患者を乗せる第1移乗位置から前記支持装置上の中間位置を経て患者を降ろす第2移乗位置へ移動させるのに十分な長さを有する、ことを特徴とする患者移送装置。
(2)前記第1移乗位置がベッドの上面であり、前記第2移乗位置が車椅子の座席面である、ことを特徴とする上記(1)に記載の患者移送装置。
(3)前記支持装置が、前記下部軌道構成体を前記第1移乗位置に向ける第1回転角度位置と前記第2移乗位置に向ける第2回転角度位置とに変化させる回転機構を具備する、ことを特徴とする上記(1)または(2)に記載の患者移送装置。
(4)前記下部軌道構成体が、前記支持装置に近い側の固定部分と、それより遠い側の可動部分とからなり、さらに前記可動部分を前記固定部分に連続させた作用位置と、前記可動部分を前記固定部分から折り曲げた非作用位置とに変化させることが可能な折り曲げ機構を具備する、ことを特徴とする上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の患者移送装置。
(5)前記折り曲げ機構の替わりに、前記可動部分を前記固定部分に連続させた接続状態と、前記可動部分を前記固定部分から分離して前記固定部分のみとした分離状態とに変化させることが可能な分離機構を具備する、ことを特徴とする上記(4)に記載の患者移送装置。
(6)前記患者載せ台が患者の臀部を載せるクッション部材から成り、前記中間位置を経由して前記第1移乗位置から前記2移乗位置へ移動可能である、ことを特徴とする上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の患者移送装置。
(7)前記支持装置が、その下部に車輪を具備する、ことを特徴とする上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の患者移送装置。
(8)前記患者載せ台が臥位姿勢の患者を載せるストレッチャー台から成る、ことを特徴とする上記(7)に記載の患者移送装置。
(9)前記第1移乗位置がベッドの上面であり、前記第2移乗位置が他のベッドまたは手術台の上面である、ことを特徴とする上記(8)に記載の患者移送装置。
(10)前記下部軌道構成体が、前記支持装置を中心として一側に延在する第1の軌道構成体部分と、前記支持装置を中心として他側に延在する第2の軌道構成体部分とから成り、前記第1の軌道構成体部分を前記第1移乗位置に配置した際に前記第2の軌道構成体部分が前記第2移乗位置に配置されるように構成されている、ことを特徴とする上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の患者移送装置。
(11)前記下部軌道構成体が、前記支持装置を中心として一側に延在する第1の軌道構成体部分と、前記支持装置を中心として他側に延在する第2の軌道構成体部分とから成り、前記第2の軌道構成体部分には、前記第1の軌道構成体部分を前記第1移乗位置に配置した際、前記第2移乗位置に設けられた軌道と連接する軌道が構成されている、ことを特徴とする上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の患者移送装置。
(12)前記下部軌道構成体を構成する第1の軌道構成体部分と第2の軌道構成体部分とが、それぞれ前記支持装置に近い側の固定部分とそれより遠い側の可動部分とからなり、前記可動部分を前記固定部分に連続させた作用位置と、前記可動部分を前記固定部分から折り曲げた非作用位置とに変化させることが可能な折り曲げ機構を具備する、ことを特徴とする上記(10)または(11)に記載の患者移送装置。
(13)前記支持装置がその上下方向長さを伸縮調整し得る伸縮機構を前記昇降装置として有する、ことを特徴とする上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の患者移送装置。
(14)前記支持装置が前記患者載せ台の上下方向変位に対しクッション性を与えるショックアブソーバを有する、ことを特徴とする上記(13)に記載の患者移送装置。
(15)前記支持装置が、前記患者載せ台を一定の範囲で傾動可能とする傾動機構を有する、ことを特徴とする上記(13)または(14)に記載の患者移送装置。
(16)前記患者載せ台の位置を前記支持装置に固定するロック手段を設けた、ことを特徴とする上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の患者移送装置。
(17)前記支持装置若しくは前記上部支持構造体に、患者移送装置を自走させるための自走駆動装置を設けた、ことを特徴とする上記(1)ないし(16)のいずれかに記載の患者移送装置。
(18)前記下部軌道構成体の軌道の途中に、前記上部支持構造体の移動を阻止するストッパー手段を設けた、ことを特徴とする上記(1)ないし(17)のいずれかに記載の患者移送装置。
(19)前記下部軌道構成体が、複数地点に前記上部支持構造体を移動させる軌道として敷設されている、ことを特徴とする上記(1)ないし(18)のいずれかに記載の患者移送装置。
(20)前記患者載せ台が椅子から成る、ことを特徴とする上記(19)に記載の患者移送装置。
(21)前記下部軌道構成体および前記上部支持構造体を1ユニットとし、これを2ユニット用いて前記患者載せ台を支持した、ことを特徴とする上記(1)ないし(20)のいずれかに記載の患者移送装置。
(22)前記下部嵌合部とこれに立設された連結柱とその頂部に取り付けられた上部取付部材とで、前記上部支持構造体の1ユニットを構成し、前記ユニットを2またはそれ以上用い、それらの前記上部取付部材を各ユニット間で一体的に形成した、ことを特徴とする上記(21)ないし(20)のいずれかに記載の患者移送装置。
(23)前記患者載せ台をストレッチャー台として構成した、ことを特徴とする上記(22)または(22)に記載の患者移送装置。
(24) 前記患者載せ台を前記ユニット毎に設け、前記下部軌道構成体、前記上部支持構造体または前記患者載せ台の一部を各ユニット間で相互にスプリング、蛇腹などの継手で連接した、ことを特徴とする上記(21)に記載の患者移送装置。
(25)軌道を構成するスライド溝または軌条が設けられた下部軌道構成体と、この下部軌道構成体のスライド溝または軌条に下部嵌合部がはめ込まれ前記軌道に沿って移動する上部支持構造体と、前記上部支持構造体の上に設けられた患者載せ台と、前記下部軌道構成体を支持しかつ前記下部軌道構成体を昇降させる昇降機構を具備する支持装置と、を有し、前記下部軌道構成体が、前記上部支持構造体を前記患者載せ台と共に、患者を乗せる第1移乗位置から患者を降ろす第2移乗位置へ移動させるのに十分な長さを有する、ことを特徴とする患者移送装置。
(26)前記下部軌道構成体が、面内に軌道用のスライド溝部分を形成した複数個の床材ピースの集合体から成り、各床材ピースのスライド溝部分が連接されて目的の軌道が構築されている、ことを特徴とする上記(25)に記載の患者移送装置。
(27)前記下部軌道構成体の軌道の前記第1移乗位置と前記第2移乗位置との間に高低差がある、ことを特徴とする上記(25)または(26)に記載の患者移送装置。
(28)前記下部軌道構成体の軌道が途中に湾曲部を有する、ことを特徴とする上記(24)ないし(27)のいずれかに記載の患者移送装置。
(29)前記下部軌道構成体の軌道が途中に起伏部を有する、ことを特徴とする上記(24)ないし(28)のいずれかに記載の患者移送装置。
(30)前記下部軌道構成体の軌道が、前記第1移乗位置の在る第1の引き込み線部が続く本線と、本線に続く前記第2移乗位置が在る第2の引き込み線部と、本線から分岐した第3移乗位置が存在する枝線とを有する、ことを特徴とする上記(25)ないし(28)のいずれかに記載の患者移送装置。
(31)前記分岐部に、前記第1移乗位置から前記第2移乗位置へまたは第3移乗位置へのいずれへ移行させるかを決定する経路切換え手段を設けた、ことを特徴とする上記(30)に記載の患者移送装置。
(32)前記下部軌道構成体の軌道の前記第1移乗位置と前記第2移乗位置と第3移乗位置との少なくとも2つの間に高低差がある、ことを特徴とする上記(30)または(31)に記載の患者移送装置。
(33)前記下部軌道構成体の軌道の途中に、前記上部支持構造体の移動を阻止するストッパー手段を設けた、ことを特徴とする上記(25)ないし(32)のいずれかに記載の患者移送装置。
(34)前記支持装置に、患者移送装置を自走させるための自走駆動装置を設けた、ことを特徴とする上記(25)ないし(33)のいずれかに記載の患者移送装置。
(35)前記患者載せ台が椅子から成る、ことを特徴とする上記(25)ないし(34)のいずれかに記載の患者移送装置。
(36)前記支持装置、前記下部軌道構成体および前記上部支持構造体を1ユニットとして、これを2ユニット用いて前記患者載せ台を支持した、ことを特徴とする上記(25)ないし(35)のいずれかに記載の患者移送装置。
本発明の患者移送装置は、ベッドと車椅子間のような2点(移乗位置)間に置かれて、患者の移行を円滑に行う補助装置として利用される。従って、従来のように車椅子を改良したり特殊な車椅子などを用意しなくても、ベッドと車椅子間に本装置を介在させるだけで、患者の移行を円滑に行うことができる。
また本発明の患者移送装置によれば、患者を乗せる第1移乗位置から患者を降ろす第2移乗位置の間、例えばベッドと車椅子間に高低差がある場合でも、支持装置の昇降装置により患者載せ台の高さが調整しうるので、円滑にベッドまたは車椅子間で移動させることができる。
また、例えば特許文献3では車椅子の左右一対の座席受けフレーム(13)内にパイプ製伸縮レール(12)を収納可能とした構造とする必要があるが、本発明の下部軌道構成体は、その形状を決定するに当たり、上記のような他の部材(上記座席受けフレーム)による制約を受けないので、自由に任意の形状に軌道を形成することができる。例えば、無理のない姿勢で患者を移行させるように湾曲させたり、必要な十分に長い移動距離を確保することが可能である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態:図1〜図9>
図1は本発明の第1実施形態に係る患者移送装置を示した斜視図、図2はその使用例を示した説明図である。図1に示すように、この第1実施形態に係る患者移送装置1は、下部軌道構成体2と上部支持構造体3と、上部支持構造体3の上に設けられた患者載せ台4と、前記下部軌道構成体2を下方から支持する支持装置5とを有している。
<下部軌道構成体2>
下部軌道構成体2は、支持装置5で片持ちされて横方向に延在する板状部材からなり、長手方向に沿って軌道6を構成するスライド溝7が設けられている。スライド溝7は、図3に断面を示すように、底面7aと側面7bを有する長方形断面の中空部7cに、断面逆T字状に、上方からスリット7dを連接した形状を有する。
上記下部軌道構成体2は、横方向に見て支持装置5に近い側の固定部分2Aと、それより遠い側の可動部分2Bとに分かれている。この固定部分2Aと可動部分2Bは、図4に示すように、折り曲げ機構としてのヒンジ8により連結され、可動部分2Bを固定部分2Aに連続させた状態の図1に実線で示す作用位置(延長状態)と、可動部分2Bを固定部分2Aから折り曲げた状態の図1に破線で示す非作用位置(退避状態)とに変化させることが可能になっている。
上記下部軌道構成体2の横方向長さは、上部支持構造体3を患者載せ台4と共に、患者を乗せる第1移乗位置から、支持装置5上の中間位置を経て、患者を降ろす第2移乗位置へ移動させるのに十分な長さを有する。この実施形態の場合、患者を乗せる第1移乗位置は、ベッド20の上面21(ベッド面21)(図2(a)参照)であり、患者を降ろす第2移乗位置は、車椅子22の座席面23(図2(d)参照)である。
<上部支持構造体3>
上部支持構造体3は、図5に示すように、下部軌道構成体2のスライド溝7に嵌め込まれる円盤形状の下部嵌合部9と、この下部嵌合部9の中央に立設された連結柱10と、この連結柱10の頂部に固定された円盤状の上部取付部材11とから成る。そして、上部支持構造体3は、図6に示すように、下部軌道構成体2のスライド溝7に下部嵌合部9がはめ込まれ、上記軌道6に沿って移動する構成になっている。上部支持構造体3の下部嵌合部9は円盤形状を持って下部軌道構成体2のスライド溝7に嵌め込まれているため、下部嵌合部9はスライド溝7内で回転が可能であり、このため上部支持構造体3は患者載せ台4と共に図1の矢印J方向に回転し得る。
<支持装置5>
また上記支持装置5は、図1から分かるように、基礎台12と、この基礎台中央部に立設した支柱13と、この支柱13の頂部に固定された円盤状の受台部材14とから成る。この支持装置5には、支柱13を回転中心軸として下部軌道構成体2を回転させる図7に示す回転機構15と、下部軌道構成体2を昇降させる図9に示す昇降機構19とが設けられている。なお、図中には矢印で上記の回転機構15と昇降機構19を示唆してある。
詳述するに、支持装置5は、その支柱13が、図7(a)(b)に示すように、基部16と支柱本体17とに分離され、基部16の上部に設けた回転中心軸部16aに、支柱本体17の下部筒部17aを上方から回転可能に挿入して構成した回転機構15を具備している。この回転機構15により、受台部材14は、図8に示すように、基礎台12に対して支柱13を中心として回転可能である。このため、支持装置5は、下部軌道構成体2を第1移乗位置であるベッド面21に向ける第1回転角度位置と、下部軌道構成体2を第2移乗位置である車椅子22の座席面23に向ける第2回転角度位置とに変化させることができる。
また昇降機構19を構成すべく、上記支柱本体17は、図9(a)に示すように、下部支柱17bと上部支柱17cに分かれており、図9(b)に示すように、下部支柱17bのネジ孔に上部支柱17cのネジ部18を螺入し、上部支柱17cを回転することにより下部支柱17bからの突出量を加減できる構造としている。これにより支持装置5の上下方向長さを伸縮調整し得るようにした伸縮機構から成る昇降機構19が構成される。
患者載せ台4は座席シートを構成する円形のクッション部材から成り、上部支持構造体3に固定された状態で移行される。その際、上部支持構造体3は患者載せ台4と共に図1の矢印J方向に回転し得る。
<使用方法>
図2は患者移送装置の使用方法を例示したものであり、(a)は患者移送装置をベッド20に近づけてベッド20の高さに合うように高さを上げた状態を示す概略斜視図、(b)は患者載せ台4をベッド20の上面21に移動させた状態を示す概略斜視図、(c)は患者載せ台4を支持装置5の上の中間位置に戻し、患者載せ台4の上に患者が座っている状態で、装置を回転させ、車椅子22の方向へ向ける状態を示す概略斜視図、(d)は車椅子22の方へ患者載せ台4を移動させた状態を示す概略斜視図である。
患者をベッド20上面の第1移乗位置から支持装置5上の中間位置を経て車椅子22の第2移乗位置へ移動させる場合、まず、図2(a)に示すように、患者移送装置を第1移乗位置であるベッド20に近づけて、昇降機構19によりベッド20の高さに合うように下部軌道構成体2の高さを上げた状態とし、かつ、回転機構15の下部軌道構成体2を第1回転角度位置にして第1移乗位置に向ける。そして、下部軌道構成体2の可動部分2Bを折り曲げ機構のヒンジ8を中心として回動し、下部軌道構成体2の可動部分2Bを固定部分2Aに連接して水平な作用位置(延長状態)にする。これにより、下部軌道構成体2をベッド20の上面21に差し出し、下部軌道構成体2の先端部をベッド面21に位置させる。
次に、図2(b)に示すように、患者載せ台4を下部軌道構成体2のスライド溝7による軌道6に沿ってベッド20の上面21まで移動し、この患者載せ台4の上に患者の臀部から腰部を乗せる。その後、この患者載せ台4を、スライド溝7の軌道6に沿って支持装置5上の中間位置まで移動させ、その途中でベッド20の縁まで来た際に、患者の足を下に降ろし、患者載せ台4に患者を座らせた状態にする。
次に、図2(c)に示すように、下部軌道構成体2の可動部分2Bを、折り曲げ機構としてのヒンジ8を中心として上方に回動させて跳ね上げ、ベッド20の領域外に退避させた非作用位置(跳ね上げ位置)に変化させる。その後、患者載せ台4上に患者が座っている状態で、下部軌道構成体2および患者載せ台4を、回転機構15により第2回転角度位置に回転させ、これにより患者を第2移乗位置である車椅子22の座席面23の方向に向ける。
次に、図2(d)に示すように、患者移送装置を第2移乗位置である車椅子22の座席面23に近づけて、昇降機構19により車椅子22の座席面23の高さに合うように下部軌道構成体2の高さを下げた状態とする。そして、下部軌道構成体2の可動部分2Bを折り曲げ機構としてのヒンジ8を中心として回動し、下部軌道構成体2の可動部分2Bを固定部分2Aに連接して水平な作用位置(延長状態)にする。これにより、下部軌道構成体2を車椅子22の座席面23に差し出し、下部軌道構成体2の先端部を第2移乗位置である車椅子22の座席内に位置させる。
そして、患者を載せたまま患者載せ台4を下部軌道構成体2のスライド溝7の軌道6に沿って車椅子22の座席面23の領域内に移動させ、この患者載せ台4上の患者の臀部から腰部を車椅子22の座席内に移乗させ、座席面23に座らせる。その後、患者を降ろした患者載せ台4を、スライド溝7の軌道6に沿って、支持装置5上の中間位置に戻し、下部軌道構成体2の可動部分2Bを上方に跳ね上げて座席面23の領域外に退避させる。かくして、患者をベッド面21から患者移送装置を経て車椅子22の座席面23へ移す移乗作業が完結する。
なお、患者を車椅子22の座席面23から患者移送装置を経てベッド面21へ移す移乗作業も、上記と逆の手順で行うことができる。
<第2の実施形態:図10>
図10に本発明の患者移送装置の第2の実施形態を示す。この実施形態は、下部軌道構成体2が、支持装置5を中心として一側に延在する第1の軌道構成体部分24と、支持装置5を中心として他側に延在する第2の軌道構成体部分25とから成り、第1の軌道構成体部分24を第1移乗位置のベッド面21に配置した際に第2の軌道構成体部分25が第2移乗位置の車椅子22の座席面23に配置されるように構成されている。
また第1の軌道構成体部分24と第2の軌道構成体部分25は、それぞれ、支持装置5に近い側の固定部分2Aとそれより遠い側の可動部分2Bとからなり、ヒンジ8から成る折り曲げ機構により、可動部分2Bを固定部分2Aに連続させた作用位置(延長状態)と、可動部分2Bを固定部分2Aから折り曲げた非作用位置(退避状態)とに変化させることが可能になっている。
この支持装置5は、下部軌道構成体2を昇降させる昇降機構19を具備するが、下部軌道構成体2を回転させる回転機構15は特には具備していない。これは第1の軌道構成体部分24と第2の軌道構成体部分25が180°異なった位置に設けられているため、下部軌道構成体2が片持ちされた図1の場合のように、第1移乗位置に向ける第1回転角度位置と前記第2移乗位置に向ける第2回転角度位置とに変化させる必要性がないためである。しかし、微調整を可能とするなどの利便性を高めるため、下部軌道構成体2を回転させる回転機構15を設けることも可能である。
<第3の実施形態:図11>
図11に本発明の患者移送装置の第3の実施形態を示す。この実施形態は、下部軌道構成体2が、支持装置5を中心として一側に延在する第1の軌道構成体部分24と、支持装置5を中心として他側に延在する第2の軌道構成体部分25とから成る点は図10と同じである。しかし、第2の軌道構成体部分25が、図11(a)に示す患者移送装置側の部分26(本体側部材26)と、図11(b)に示す車椅子の座席面側の部分27(座席面側部材27)とに分かれた構成となっている点で、図10と大きく相違する。すなわち、第2の軌道構成体部分25の本体側部材26には、第1の軌道構成体部分24を第1移乗位置に配置した際、第2移乗位置に設けられた座席面側部材27の軌道と連接する軌道6が構成されている。
第2の軌道構成体部分25の本体側部材26は、第1の軌道構成体部分24と同じく、支持装置5に近い側の固定部分2Aとそれより遠い側の可動部分2Bとからなり、ヒンジ8から成る折り曲げ機構により、可動部分2Bを固定部分2Aに連続させた作用位置(延長状態)と、可動部分2Bを固定部分2Aから折り曲げた非作用位置(退避状態)とに変化させることが可能になっている。可動部分2Bを実線で示す作用位置(延長状態)にして固定部分2Aに連続させ、本体側部材26を一直線化した後、その本体側部材26の先端部を座席面側部材27と連接することで、患者移送装置から車椅子22の座席面23に続く一体的な軌道6を構成することができる。
なお、車椅子22の肘置き28は背もたれ側に位置する回動軸29を中心として退避位置へ、つまり図11(b)に示す破線位置から実線位置へ移動できるように構成され、連接した第2の軌道構成体部分25を通して患者載せ台4を座席面23へ移動させる際に、移動を妨害しないように配慮されている。
<第4の実施形態:図12>
図12に本発明の患者移送装置の第4の実施形態を示す。この実施形態では、支持装置5が、下端に車輪32の付いた4本の脚部31から成る支柱と、その頂部に固定された長方形の受台部材30から成る。図示してないが、この支持装置5にも、下部軌道構成体2を昇降させる昇降機構が設けられている。なお、上述の回転機構15の役目は、脚部31の下端に設けた車輪32が果たす。
上記支持装置5の長方形の受台部材30上に、図3で説明した断面構造の2つの下部軌道構成体2が側方に延出する形で設けられ、またこの下部軌道構成体2は基部近くで上方に跳ね上げて非作用位置に、すなわち図12の破線位置から実線位置に、退避できる構造となっている。更にこの2つの下部軌道構成体2上には、図12には特に図示してないが、そのスライド溝7に図6の如く嵌合させて上部支持構造体3が設けられ、その上に臥位姿勢の患者を載せるストレッチャー台となる長方形の患者載せ台4が設けられている。
<使用方法>
図13はこの患者移送装置をストレッチャーとして使用する方法を例示したものであり、(a)は患者移送装置をベッド20に近づけてベッド20の高さに合うように高さを上げた状態を示す概略斜視図、(b)は患者載せ台4をベッド20の上面21に移動させた状態を示す概略斜視図である。
患者を第1移乗位置であるベッド20上面から支持装置5上の中間位置を経て第2移乗位置である他のベッド20、例えば手術台へ移動させる場合、まず、図13(a)に示すように、患者移送装置を第1移乗位置であるベッド面21に近づけて、昇降機構19によりベッド20の高さに合うように下部軌道構成体2の高さを上げた状態とする。そして、下部軌道構成体2の可動部分2Bを折り曲げ機構のヒンジ8を中心として回動し、下部軌道構成体2の可動部分2Bを固定部分2Aに連接して水平な作用位置(延長状態)にする。これにより、下部軌道構成体2をベッド20の上面21に差し出し、下部軌道構成体2の先端部をベッド面21に位置させる。
次に、図13(b)に示すように、患者載せ台4を下部軌道構成体2の軌道6に沿ってベッド面21まで移動し、この患者載せ台4の上に患者を臥位状態で乗せる。
次いで、図示してないが、この患者を乗せた患者載せ台4を、スライド溝7の軌道6に沿って、支持装置5上の中間位置まで移動させる。下部軌道構成体2の可動部分2Bを、折り曲げ機構としてのヒンジ8を中心として上方に回動させて跳ね上げ、ベッド20の領域外に退避させた非作用位置(跳ね上げ位置)にする。そして昇降機構19により下部軌道構成体2の高さを調整する。これにより、ストレッチャーに患者を乗せた状態と同じになる。
その後、患者載せ台4上に患者を乗せた状態で、患者移送装置を第2移乗位置である手術台のある手術室に向けて移動する。
目的地の手術室まで患者を運んだならば、次に、患者移送装置を第2移乗位置である手術台に近づけて、昇降機構19により手術台の上面21の高さに下部軌道構成体2の高さを合わせる。そして、下部軌道構成体2の可動部分2Bを折り曲げ機構としてのヒンジ8を中心として回動し、下部軌道構成体2の可動部分2Bを固定部分2Aに連接して水平な作用位置(延長状態)にする。これにより、下部軌道構成体2を第2移乗位置である手術台の上面21に差し出した状態になる。
患者を載せたまま患者載せ台4を下部軌道構成体2のスライド溝7の軌道6に沿って手術台の領域内に移動させて患者を手術台に移乗させる。その後、患者を降ろした後の患者載せ台4を、スライド溝7の軌道6に沿って、支持装置5上の中間位置に戻し、下部軌道構成体2の可動部分2Bを上方に跳ね上げて手術台の領域外に退避させる。かくして、患者をベッド面21から患者移送装置を経て手術台へ移す移乗作業が完結する。
なお、患者を手術台から患者移送装置を経てベッド面21へ移す移乗作業も、上記と逆の手順で行うことができる。
以上本発明の好ましい実施形態について述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下に述べるような変形が可能である。
<昇降機構19、回転機構15の変形例>
例えば、昇降機構19は、図47に示すような弾性体材料の中空体からなる空気バネ本体91と、該空気バネ本体91を収納し且つ収納した空気バネ本体91の横倒れを防止し且つ上下方向に伸縮自在な側支構造体92とから成る空気バネで構成することができる。図47の場合、空気バネの側支構造体92は、順次径の減少する多数の中空筒93aを上方向に嵌め込んで、上下方向に多段に出入り可能に構成した伸縮枠93と、その最も下側に設けた基礎板94とから、有底筒体の形に構成されている。
この有底筒体の中に収納された空気バネ本体91は、下部に空気出入口を有しており、導管95により、基礎板94を貫いて設けた空気出入用の接続口96に接続されている。従って、この接続口96をコンプレッサー(図示せず)に接続して圧気を空気バネ本体91に送り込むことにより、空気バネ本体91を膨らませて、その力で側支構造体92を上昇させることができる。また、この空気出入用の接続口96に逆止弁を設け、内部の空気量を加減制御することにより、側支構造体92の高さ、つまり空気バネの高を調整して、下部軌道構成体2の高さを調整することができる。
また上記基礎板94の底面には、図48(a)に示すように、回転中心軸97が突設されており、支持装置5の基礎台12に設けた支持穴98内に、図48(b)に示すように回転自在に挿入されている。従って、上記の昇降機構19の側支構造体92は、支持装置5の支柱13として機能すると共に、回転機構15の回転軸としても機能し、上記した下部軌道構成体2を移乗位置に変化させるのに役立つ。
<下部軌道構成体2の変形例>
例えば、下部軌道構成体2の折り曲げ機構は、上述の跳ね上げ形式の折り曲げ構造の他、図14(a)〜図14(c)に示すような公知の種々の構造を用いることができる。図14(a)はヒンジ8を用いて下側に可動部分2Bを退避させる構造を、図14(b)はヒンジ8を用いて可動部分2Bを横に退避させる構造を、そして図14(c)は連結リンク機構33を用いて可動部分2Bを下側に退避させる構造を示す。
また図15に示すように、可動部分2Bを固定部分2Aから完全に分離する分離機構を具備する構造とすることもできる。図15(a)は固定部分2Aと可動部分2Bの側面7bにそれぞれ平板状の連結板34を設け、その平板状の連結板34の内側面および固定部分2Aと可動部分2Bの端面に立てたピン35を相手側の孔36に差し込んで連結する構造を示す。なお連結後の状態を維持するため、平板状の連結板34には施錠装置として、一端を中心に回動するフック34aと、その先端が係合する係合突起34bとが設けられている。
図15(b)は固定部分2Aと可動部分2Bの側面全幅と底面7aの1/2幅に沿ったL字断面の連結板37を設けて連結する構造を示す。このような分離機構を上記折り曲げ機構の替わりに具備することにより、可動部分2Bを固定部分2Aに連続させた接続状態(延長状態)と、可動部分2Bを固定部分2Aから分離して固定部分2Aのみとした分離状態とに変化させることができる。
更に下部軌道構成体2の途中には、図16に示すように、上部支持構造体3の移動を一時的に停止させるストッパー機構(ストッパー手段)を設けることができる。図16では、レバー形式のストッパー38を下部軌道構成体2と直交する方向に進退可能に設け、このストッパー38を下部軌道構成体2の上面21外の領域から下部軌道構成体2の上面21内の領域に位置させることで、下部軌道構成体2の上面21を滑る上部支持構造体3の移動を阻止する構造のストッパー機構を示している。
また下部軌道構成体2は、図17(a)に示すように湾曲させたり、図17(b)に「く」字形として示すように所定の角度をもって曲げたり、あるいは図17(c)に示すように上下にスロープ状に起伏させた形状とすることができる。更にまた、図18のようにスライド溝7を7Aと7Bの二股に分岐させたり、図19のように分岐点に進路を決定する経路切換え器39を、例えば切換え板の形で設けることもできる。
さらに下部軌道構成体2は、図20に示すように車輪40を設けて支持したり、図21に示すように支持装置5と一体に形成し、その下部に車輪40を設ける構成とすることもできる。また下部軌道構成体2は、複数地点に上部支持構造体3を移動させる比較的長い軌道6を構築するように、敷設することも可能である。
<上部支持構造体3の変形例>
上部支持構造体3の下部嵌合部9には、スライド溝7との摩擦抵抗を減少させるために、ベアリング、車輪32などを設けることができる。図22(a)(b)は下部嵌合部9の底面に球から成るベアリング41を設けた例である。また図23は下部嵌合部9の底面に複数個の車輪ユニット42を設けた例である。図24は、この車輪ユニット42の構造を示したもので、(a)は斜視図、(b)はその断面図である。
車輪ユニット42は、図24に示すように、下部嵌合部9の下面内に水平面内で回転可能に嵌め込まれフランジ43a付の筒体43と、このフランジ付の筒体43内に軸44により回動自在に支承された車輪45とから成る。従って、下部嵌合部9の下面に装着された場合、車輪ユニット42は、筒体43の中心軸を中心とする矢印K1方向の回転と、軸44を中心とする矢印K2方向の車輪45の回転とで、上部支持構造体3の移動方向に倣って、任意の方向に向きを変えることができる。
また、下部嵌合部9の周面には、図25(a)に示すように、円筒状のコロ46(図25(b))等のベアリングを回転可能に複数個配設して、スライド溝7内での摩擦抵抗を減少させることができる。更にまた、図26(a)に示すように、上記コロ46の周面にピニオンの形に歯47を形成し、これをスライド溝7の側面7bに形成したラック48と噛み合わせることもできる。
上部支持構造体3は、支持装置5に関して説明した回転機構15(図7)と同様の回転機構により回転可能に構成することができる他、支持装置5に関して説明した昇降機構19(図9)と同様の昇降機構により昇降可能に構成することができる。更にまた、図27に示すように、連結柱10を下側連結柱部分10Aと上側連結柱部分10Bに分け、両者の間にスプリング等の弾性体49を介在させることにより、患者載せ台4の上下方向変位に対しクッション性を与えるショックアブソーバを構成することもできる。
さらに上部支持構造体3の連結柱10は、その上端付近において、図28(a)に示すように回動軸88を設け、これを中心として上部10aを左右に傾動可能に構成したり、あるいは図28(b)に示すように球による自在継手89を介在させて、上部取付部材11を任意の方向に傾動可能に構成することで、患者載せ台4を一定の範囲で傾動可能とする傾動機構を具備することもできる。
また上部支持構造体3の回転や傾動を停止させ、患者載せ台4の位置を前記支持装置5に固定するするロック手段を設けることもできる。例えば、図29に示すように、上部取付部材11を下側上部取付部材11Aと上側上部取付部材11Bに分けて、上側上部取付部材11Bを下側上部取付部材11Aに対し連結柱10の上部である軸10Cを中心に回転可能とした構成において、上側上部取付部材11Bと下側上部取付部材11Aを貫くストッパーピン50を抜き差し自在に設け、これにより回転等の運動阻止用のストッパー機構を構成することができる。
また上部支持構造体3には、走行機構としてモータ等を走行駆動源とする自走駆動装置を搭載して自走するように構成することができる。また、この走行機構は、例えば図30に示すように、スライド溝7内に挿入された下部嵌合部9とガイド溝の端部とにそれぞれ案内ローラ51を設け、これにワイヤー52を架け渡すことにより、構成することもできる。
上部支持構造体3は、複数個をセットとして構成することができる。図31は、下部嵌合部9と、これに立設された連結柱10と、その頂部に取り付けられた上部取付部材11とで構成される上部支持構造体3をユニットとして2セット用意し、それらの上部取付部材11を各ユニット間で一体的に形成して、一枚の共通の上部取付部材53として構成した例である。また、図32は2つの上部支持構造体3をセットとし、その上部取付部材11をスプリングコイル54から成る弾性体により連結した構成例である。
なお、連結柱10は円柱として示してきたが、楕円柱や四角柱などの種々の形状に構成することができる。
<患者載せ台4の変形例>
患者載せ台4は円形または矩形のクッションとして示したが、図33(a)に示す座椅子55の如き椅子の形や、図33(b)に示すベッド20の如き大面積の架台56の形に形成することができる。また下部軌道構成体2および上部支持構造体3を1ユニットとして、これを2ユニット用いて患者載せ台4を支持した構成とすることもできる。例えば図34に示すように、患者載せ台4を複数台分の大きさ、すなわち患者を臥位状態に載せられる大きさの架台56、例えばストレッチャー台の形に形成し、これを複数個の上部支持構造体3で支持する構造とすることができる。さらにまた、図35に示すように、複数個の上部支持構造体3の各々に患者載せ台4を設けて成るユニットを複数個用意し、それらの患者載せ台4を蛇腹構造体57により連結した構造とすることもできる。蛇腹構造体57の替わりに、上述の図32に示したスプリングなどの継手で連接することもできる。
<下部軌道構成体2と下部嵌合部9の変形例>
上記実施形態では、上部支持構造体3の下部嵌合部9を円盤状のものとして説明したが、他の形で設けることもできる。図36(a)は、二枚の長方形の板材58間に、その4辺に沿って複数個のコロ59を配設し、かつそれらのコロ59を、長方形の板材58の内側に突没自在に設けた構造を示している。コロ59を突没可能な構造とするため、図36(b)に示すように、長方形の板材58の周辺部には、内側に向けてスリット60が設けられ、これにコロ46の軸59aが緩く挿入されると共に、復帰バネ61により常時外方向へ付勢されている。
<軌道6の変形例>
上記実施形態では、下部軌道構成体2の軌道6をスライド溝7により構成し、これにスライダの形で上部支持構造体3の円盤状または板状の下部嵌合部9を嵌合させて軌道案内構造を構築したが、他の構造の軌道案内構造とすることもできる。
図37は、下部軌道構成体2の軌道6を長方形断面の軌条62により構成し、これに上記下部嵌合部9に替えて上部支持構造体3の下部に軸支した断面H型の車輪63を係合させるようにした軌道案内構造を示す。図38は下部軌道構成体2の軌道6をT字形断面の軌条64により構成し、これに上記下部嵌合部9に替えて上部支持構造体3の下部に設けた横C字形のシュー65を係合させるようにした軌道案内構造を示す。図39(a)は、下部軌道構成体2の軌道6をT字形断面の軌条64により構成し、これに上記下部嵌合部9に替えて上部支持構造体3の下部に設けた門形シュー66を被せ、その門形の脚部31の内側にコロ67を支承させて、軌条に案内支持させるようにした軌道案内構造を示す。この構造によれば、図39(b)に示すように、コロ67を介して床面によりスラスト荷重を受けることができる
図40は、スライド溝7を用いたさらに別の軌道案内構造を示す。図40(a)は、下部軌道構成体2の軌道6を構成するスライド溝7の内部にスライド可能に挿入した上記下部嵌合部9、およびこれに立設されて外部に引き出された連結柱10を有する。一方、上部支持構造体3の下部には、上部取付部材11として、下部軌道構成体2をクロスして上方から被う門形シュー68が設けられ、この門形シュー68の下面に、上記連結柱10の頂部が連結されている。このため上部支持構造体3は下部軌道構成体2の幅に精度良く案内されつつ、軌道6に沿って下部軌道構成体2の上面を摺動する。
図40(b)は、上記門形シュー68の替わりに、その脚部31を短くした門形シュー69を用い、その両脚部の下端に車輪70を設けた軌道案内構造を示す。この構造によれば、車輪70を介して床面によりスラスト荷重を受けることができる。
図41は、ガイド溝の変形例を示したもので、図41(a)は摩擦を低減する目的で、ガイド溝の底面7aに案内リブ71を設けた形態を、図41(b)は案内溝72を形成して案内リブ71の幅を広げた形態を示す。図41(c)は上部が開放された溝73内に、1本のT字形断面の軌条64を設けた形態を、また図41(d)は上部が開放された溝73内に、2本のT字形断面の軌条64を設けた形態を示す。なお、これらの溝7や溝7との係合面に関しても、必要に応じてリニア軸受け等のベアリング構造やラック歯車等の歯車構造を採ることができる。
<第5の実施形態:図42>
図42に本発明の患者移送装置の第5の実施形態を示す。この患者移送装置は、上述した第1〜第4の実施形態の場合と同様に、軌道6を構成するスライド溝7または軌条が設けられた下部軌道構成体2と、この下部軌道構成体2のスライド溝7または軌条に下部嵌合部9がはめ込まれ軌道6に沿って移動する上部支持構造体3と、上部支持構造体3の上に設けられた患者載せ台4と、下部軌道構成体2を支持しかつ下部軌道構成体2を昇降させる昇降機構19を具備する支持装置5とを有する。
ただし、この実施形態では、下部軌道構成体2が、上部支持構造体3を患者載せ台4と共に、患者を乗せる第1移乗位置から患者を降ろす第2移乗位置へ移動させるのに十分な長さを有する。例えば一の部屋のベッド20から他の部屋のベッドへ患者を移動させるような、比較的長い経路での移動を行うのに適した患者移送装置の形態である。この構成の患者移送装置のメリットは、室内においては、車椅子22を用いるよりも患者の移動が簡単に行えるという点にある。
図42に示す例の場合、下部軌道構成体2は、軌道6の途中に直線部74aおよび湾曲部74bを有する本線74と、この本線74からT字状に引き込まれ且つ第1移乗位置のステーションST1が構築された第1の引き込み線75と、本線74の一端部74cから逆L字状に引き込まれた第2の引き込み線76と、本線74の上記一端部74cからL字状に分岐した枝線77を有して成る。上記の第2の引き込み線部には第2移乗位置のステーションST2が、また上記の枝線77には第3移乗位置のステーションST3が構築されている。なお、上記の本線74と第2の引き込み線76と枝線77との関係は、本線74の一端部74cから第2の引き込み線76と枝線77とが分岐した形態と捉えることもできる。この場合、下部軌道構成体2の軌道6は、第1移乗位置から第2移乗位置へまたは第3移乗位置へ続くT字状の分岐部を有することになる。
上部支持構造体3および患者載せ台4から成る構造体(以下「移動構造体78」と称する)は、図34に示したものと同じであり、患者を臥位状態に載せる大きさの架台56を2個の上部支持構造体3で支持したものから成る。すなわち、支持装置5、下部軌道構成体2および上部支持構造体3を1ユニットとして、これを2ユニット用いて患者載せ台4を支持した構成のものである。このため引き込み線は2条を並設したものより構成され、移動構造体78は、この軌条と直行する方向に架台56の長手方向が向くように配置されている。
第1移乗位置から第2移乗位置へ患者を運ぶ場合、移動構造体78は第1移乗位置であるステーションST1を出発して変向ポイントEP1で本線74と合流し、本線74の直線部74aおよび湾曲部74bを経て逆L字部の変向ポイントEP2に到達し、ここで第2の引き込み線76の側に徐々に向きを換えた後、第2の引き込み線76に入って第2移乗位置であるステーションST2に達する。第1移乗位置から第3移乗位置へ患者を運ぶ場合は、分岐部である変向ポイントEP2で枝線77の側に徐々に向きを換え、枝線77に入って第3移乗位置であるステーションST3に達する。なお、第2移乗位置から第3移乗位置へ患者を運ぶ場合は、移動構造体78が単に第2の引き込み線76から枝線77へと直線的に移動すればよい。
上記下部軌道構成体2の軌道6には、例えば図43に示すように、本線74の第1移乗位置と第2移乗位置との間に高低差Hがあってもよい。このような高低差Hは、上記第1移乗位置と第2移乗位置の間だけでなく、第1移乗位置と第2移乗位置と第3移乗位置との少なくとも2つの間において設けることができる。
また上記下部軌道構成体2の軌道6、例えば本線74の途中には、図44に示すように、起伏部74dを設けることもできる。図44には高さがH1とH2(H1<H2)と異なる2箇所の高所を有する軌道6の形態を示している。
また上記変向ポイントEP2(分岐部)には、第1移乗位置から第2移乗位置または第3移乗位置のいずれに移行させるのかを決定する経路切換え手段、例えば図19に示した経路切換え器39を設けることができる。また下部軌道構成体2の軌道6の途中、例えば第1の引き込み線75において本線74へ接続する手前側の位置STP(図42)に、図16で説明したレバー形式のストッパー38によるストッパー機構を設け、移動構造体78が本線74に入るのを一時的に停止させることができる。また支持装置5に、患者移送装置を自走させるための自走駆動装置を設けることも可能である。
また移動構造体78の患者載せ台4は椅子の形で設けることもできる。図45(a)は、座部80a、背もたれ80bを備えてなるクッション部80と、下端にキャスター79を備えた4本の脚部81とを有して成る椅子82を用いて、移動構造体78の患者載せ台4を構成し、この椅子82の座部80aの下面を、上部支持構造体3の上面21に固定した構造を示す。図44では、この椅子82の形にした移動構造体78を、下部軌道構造体の上に滑らす形態を示している。
図45(b)は、脚部81を持たず座部80a、背もたれ80bを備えたクッション部だけから成る椅子82を用いて、移動構造体78の患者載せ台4を構成し、この椅子の座部80aの下面を、2つの上部支持構造体3の頂面に固定した構造を示す。
上記下部軌道構成体2は、図46の(a)〜(d)に示すように、面内に軌道用のスライド溝部分84を形成した複数個の床材ピース83の集合体から構成し、各床材ピース83のスライド溝部分84を連接させて目的の軌道6を構築することができる。
図46(a)は、四辺が直交する長方形のカーペット材83aから成る床材ピース83を示したもの、図46(b)は直交する二面と一つの円弧面から成るセグメント状のカーペット材83bから成る床材ピース83を示したものである。図46(C)は、直交する四辺のうちの相隣る二辺が交差線で切り欠かれた外形(五角形)を有し、その面内にL字状のスライド溝部分84が形成された五角形のカーペット材83cから成る床材ピース83を示す。図46(d)は、床面から***した床横材87を乗り越えるように、起伏させた形状を持つ起伏のカーペット材83dから成る床材ピース83を示す。
これらのカーペット材から成る床材ピース83を任意に組み合わせ、各床材ピース83のスライド溝部分84を連接させて目的の軌道6を構築する。この際、各床材ピース83の連接する辺には、図46(a)に例示するような、係合突起34bと相手側の係合突起34bが入り込む係合溝86が設けられており、これらが相互に結合して一体に連結される。
このように上記下部軌道構成体2を複数個のカーペット材の集合体によって構成することにより、カーペット内の軌道6(スライド溝7)と係合させて移動させることができる。この構成の患者移送装置のメリットは、室内においては車椅子22を用いるよりも患者の移動が簡単であること、またカーペット材は各種の形状のものを組み合わせることにより、所望の方向へ行く経路を構築することができ、かつ、不必要な場合はカーペット材を取り外しておけばよいという点にある。
なお、上記した床材ピース83の材質としては、木質やゴム質のチップマットや,合板ピースなどを用いることができる。
本発明の第1実施形態に係る患者移送装置を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る患者移送装置の使用例を示したものであり、(a)は患者移送装置をベッドに近づけた状態、(b)は患者載せ台をベッド面に移動させた状態、(c)は患者載せ台を支持装置の上の中間位置に戻した状態、(d)は車椅子の方へ患者載せ台を移動させた状態を、それぞれ示す斜視図である。 下部軌道構成体のスライド溝の断面構造を示した図である。 下部軌道構成体の折り曲げ機構を示した図である。 上部支持構造体の構造を示したもので、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 下部軌道構成体のスライド溝に下部嵌合部がはめ込まれた状態を示した図である。 支持装置の回転機構を示した図である。 支持装置の回転状態を示した図である。 支持装置の昇降機構を示した図である。 本発明の第2の実施形態に係る患者移送装置を示した斜視図である。 本発明の第3の実施形態を示したもので、(a)は患者移送装置の側を示した斜視図、(b)は車椅子側を示した斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係る患者移送装置を示す斜視図である。 図12の患者移送装置の使用例を示したものであり、(a)は患者移送装置をベッドに近づけた状態を、(b)は患者載せ台をベッドの上面に移動させた状態を示す概略斜視図である。 下部軌道構成体の折り曲げ機構の変形例を示したもので、(a)は下側に退避させる形式を、(b)は横に退避させる形式を、(c)下側に大きく退避させる形式を示した部分斜視図である。 可動部分と固定部分の分離結合形式を示したもので、(a)は平板状の連結板による形式を、(b)はL字断面の連結板による形式を示した部分斜視図である。 下部軌道構成体の途中に設けるストッパー機構を示した部分斜視図である。 下部軌道構成体の形状を例示したもので、(a)は湾曲形状を、(b)はく字形状を、(C)は起伏形状を示した部分斜視図である。 下部軌道構成体を分岐させた形態を示した部分斜視図である。 下部軌道構成体の分岐点に経路切換え器を付加した形態を示した部分斜視図である。 下部軌道構成体に車輪を設けて支持した形態を示した部分斜視図である。 下部軌道構成体を支持装置と一体に形成し車輪を設けた形態を示した図である。 下部嵌合部の底面にベアリングを設けた形態を示したもので、(a)は斜視図、(b)はその断面図である。 下部嵌合部の底面に車輪ユニットを設けた形態を示した斜視図である。 図23の車輪ユニットの構造を示したもので、(a)は斜視図、(b)はその断面図である。 下部嵌合部の周面にコロを配設した形態を示したもので、(a)はその斜視図、(b)は1個のコロを示す斜視図である。 下部嵌合部の周面に歯付のコロを配設した形態を示したもので、(a)はその斜視図、(b)は1個のコロを示す斜視図である。 ショックアブソーバの構成例を示した図である。 患者載せ台を傾動可能とする形態を示したもので、(a)は左右方向の傾動機構を、(b)は任意の方向に傾動できる傾動機構を示した図である。 患者載せ台の位置を固定するするロック手段を示した斜視図である。 ワイヤーによる上部支持構造体の走行機構を例示した斜視図である。 上部取付部材を一枚の共通の上部取付部材とした構成例を示した図である。 上部取付部材をスプリングコイルにより連結した構成例を示した図である。 患者載せ台の変形例を示したもので、(a)は座椅子の形、(b)は架台の形の構成を示した図である。 2ユニットに共通の患者載せ台を2つの上部支持構造体で支持した構造を示した図である。 2ユニットの患者載せ台を蛇腹構造体により連結した構造を示した図である。 下部嵌合部の変形例を示したもので、(a)は斜視図、(b)はその部分拡大図である。 下部軌道構成体と下部嵌合部の変形例を示した図である。 下部軌道構成体と下部嵌合部の他の変形例を示した図である。 下部軌道構成体と下部嵌合部の別の変形例を示したもので、(a)は斜視図、(b)はその断面図である。 下部軌道構成体と下部嵌合部の更に別の変形例を示したもので、(a)は車輪なしの斜視図、(b)は車輪有りの斜視図である。 ガイド溝の変形例を示した図である。 本発明の第5の実施形態に係る患者移送装置を示した平面図である。 図42の患者移送装置に係る下部軌道構成体の高低差を例示した図である。 図42の患者移送装置に係る下部軌道構成体に起伏部を設けた例を示す図である。 上部支持構造体および患者載せ台から成る移動構造体を例示したもので、(a)は患者載せ台を脚付椅子で、(b)は脚なし椅子で構成した形態を示した図である。 下部軌道構成体を複数個の床材ピースの集合体から構成する形態を示したもので、(a)は長方形、(b)はセグメント状、(C)は五角形、(d)は起伏させた形状の床材ピースを示した図である。 昇降機構の変形例を示したもので、(a)は空気バネ本体を示す斜視図、(b)は側支構造体を示す斜視図である。 回転機構の変形例を示したもので、(a)は回転機構の分解斜視図、(b)は嵌合状態を示す部分斜視図である。
符号の説明
1 患者移送装置、
2 下部軌道構成体、
2A 固定部分、
2B 可動部分、
3 上部支持構造体、
4 患者載せ台、
5 支持装置、
6 軌道、
7 スライド溝、
7a 底面、
7b 側面、
7c 中空部、
7d スリット、
8 ヒンジ、
9 下部嵌合部、
10 連結柱、
10C 軸、
11 上部取付部材、
11A 下側上部取付部材、
11B 上側上部取付部材、
12 基礎台、
13 支柱、
14 受台部材、
15 回転機構、
16 基部、
16a 回転中心軸部、
17 支柱本体、
17a 下部筒部、
17b 下部支柱、
17c 上部支柱、
19 昇降機構、
20 ベッド、
21 上面(ベッド面)、
22 車椅子、
23 座席面、
24 第1の軌道構成体部分、
25 第2の軌道構成体部分、
26 患者移送装置側の部分(本体側部材)、
27 車椅子の座席面側の部分(座席面側部材)、
28 肘置き、
29 回動軸、
30 受台部材、
31 脚部、
32 車輪、
33 連結リンク機構、
34 平板状の連結板、
34a フック、
34b 係合突起、
35 ピン、
36 相手側の孔、
37 L字断面の連結板、
38 ストッパー、
39 経路切換え器、
40 車輪、
41 ベアリング、
42 車輪ユニット、
43 筒体、
44 軸、
45 車輪、
46 コロ、
47 歯、
48 ラック、
49 弾性体、
50 ストッパーピン、
51 案内ローラ、
52 ワイヤー、
53 共通の上部取付部材、
54 スプリングコイル、
55 座椅子、
56 架台、
57 蛇腹構造体、
58 長方形の板材、
59 コロ、
60 スリット、
61 復帰バネ、
62 長方形断面の軌条、
63 断面H型の車輪、
64 T字形断面の軌条、
65 横C字形のシュー、
66 門形シュー、
67 コロ、
68 門形シュー、
69 門形シュー、
70 車輪、
71 案内リブ、
72 案内溝、
73 溝、
74 本線、
74a 直線部、
74b 湾曲部、
74c 一端部、
74d 起伏部、
75 第1の引き込み線、
76 第2の引き込み線、
77 枝線、
78 移動構造体、
79 キャスター、
80a 座部、
80b 背もたれ、
81 脚部、
82 椅子、
83 床材ピース、
83a 長方形のカーペット材、
83b セグメント状のカーペット材、
83c 五角形のカーペット材、
83d 起伏のカーペット材、
84 スライド溝部分、
86 係合溝、
87 床横材、
88 回動軸、
89 自在継手、
91 空気バネ本体、
92 側支構造体、
93 伸縮枠、
94 基礎板、
95 導管
96 接続
97 回転中心軸、
98 支持穴。

Claims (36)

  1. 軌道を構成するスライド溝または軌条が設けられた下部軌道構成体と、
    この下部軌道構成体のスライド溝または軌条に下部嵌合部がはめ込まれ前記軌道に沿って移動する上部支持構造体と、
    前記上部支持構造体の上に設けられた患者載せ台と、
    前記下部軌道構成体を支持しかつ前記下部軌道構成体を昇降させる昇降機構を具備する支持装置と、を有し、
    前記下部軌道構成体が、前記上部支持構造体を前記患者載せ台と共に、患者を乗せる第1移乗位置から前記支持装置上の中間位置を経て患者を降ろす第2移乗位置へ移動させるのに十分な長さを有する、
    ことを特徴とする患者移送装置。
  2. 前記第1移乗位置がベッドの上面であり、前記第2移乗位置が車椅子の座席面である、ことを特徴とする請求項1に記載の患者移送装置。
  3. 前記支持装置が、前記下部軌道構成体を前記第1移乗位置に向ける第1回転角度位置と前記第2移乗位置に向ける第2回転角度位置とに変化させる回転機構を具備する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の患者移送装置。
  4. 前記下部軌道構成体が、前記支持装置に近い側の固定部分と、それより遠い側の可動部分とからなり、さらに前記可動部分を前記固定部分に連続させた作用位置と、前記可動部分を前記固定部分から折り曲げた非作用位置とに変化させることが可能な折り曲げ機構を具備する、ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の患者移送装置。
  5. 前記折り曲げ機構の替わりに、前記可動部分を前記固定部分に連続させた接続状態と、前記可動部分を前記固定部分から分離して前記固定部分のみとした分離状態とに変化させることが可能な分離機構を具備する、ことを特徴とする請求項4に記載の患者移送装置。
  6. 前記患者載せ台が患者の臀部を載せるクッション部材から成り、前記中間位置を経由して前記第1移乗位置から前記2移乗位置へ移動可能である、ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の患者移送装置。
  7. 前記支持装置が、その下部に車輪を具備する、ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の患者移送装置。
  8. 前記患者載せ台が臥位姿勢の患者を載せるストレッチャー台から成る、ことを特徴とする請求項7に記載の患者移送装置。
  9. 前記第1移乗位置がベッドの上面であり、前記第2移乗位置が他のベッドまたは手術台の上面である、ことを特徴とする請求項8に記載の患者移送装置。
  10. 前記下部軌道構成体が、前記支持装置を中心として一側に延在する第1の軌道構成体部分と、前記支持装置を中心として他側に延在する第2の軌道構成体部分とから成り、前記第1の軌道構成体部分を前記第1移乗位置に配置した際に前記第2の軌道構成体部分が前記第2移乗位置に配置されるように構成されている、ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の患者移送装置。
  11. 前記下部軌道構成体が、前記支持装置を中心として一側に延在する第1の軌道構成体部分と、前記支持装置を中心として他側に延在する第2の軌道構成体部分とから成り、前記第2の軌道構成体部分には、前記第1の軌道構成体部分を前記第1移乗位置に配置した際、前記第2移乗位置に設けられた軌道と連接する軌道が構成されている、ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の患者移送装置。
  12. 前記下部軌道構成体を構成する第1の軌道構成体部分と第2の軌道構成体部分とが、それぞれ前記支持装置に近い側の固定部分とそれより遠い側の可動部分とからなり、前記可動部分を前記固定部分に連続させた作用位置と、前記可動部分を前記固定部分から折り曲げた非作用位置とに変化させることが可能な折り曲げ機構を具備する、ことを特徴とする請求項10または11に記載の患者移送装置。
  13. 前記支持装置がその上下方向長さを伸縮調整し得る伸縮機構を前記昇降装置として有する、ことを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の患者移送装置。
  14. 前記支持装置が前記患者載せ台の上下方向変位に対しクッション性を与えるショックアブソーバを有する、ことを特徴とする請求項13に記載の患者移送装置。
  15. 前記支持装置が、前記患者載せ台を一定の範囲で傾動可能とする傾動機構を有する、ことを特徴とする請求項13または14に記載の患者移送装置。
  16. 前記患者載せ台の位置を前記支持装置に固定するロック手段を設けた、ことを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の患者移送装置。
  17. 前記支持装置若しくは前記上部支持構造体に、患者移送装置を自走させるための自走駆動装置を設けた、ことを特徴とする請求項1ないし16のいずれかに記載の患者移送装置。
  18. 前記下部軌道構成体の軌道の途中に、前記上部支持構造体の移動を阻止するストッパー手段を設けた、ことを特徴とする請求項1ないし17のいずれかに記載の患者移送装置。
  19. 前記下部軌道構成体が、複数地点に前記上部支持構造体を移動させる軌道として敷設されている、ことを特徴とする請求項1ないし18のいずれかに記載の患者移送装置。
  20. 前記患者載せ台が椅子から成る、ことを特徴とする請求項19に記載の患者移送装置。
  21. 前記下部軌道構成体および前記上部支持構造体を1ユニットとし、このユニットを2またはそれ以上用いて前記患者載せ台を支持した、ことを特徴とする請求項1ないし20のいずれかに記載の患者移送装置。
  22. 前記下部嵌合部とこれに立設された連結柱とその頂部に取り付けられた上部取付部材とで、前記上部支持構造体の1ユニットを構成し、前記ユニットを2またはそれ以上用い、それらの前記上部取付部材を各ユニット間で一体的に形成した、ことを特徴とする請求項1ないし20のいずれかに記載の患者移送装置。
  23. 前記患者載せ台をストレッチャー台として構成した、ことを特徴とする請求項21または22に記載の患者移送装置。
  24. 前記患者載せ台を前記ユニット毎に設け、前記下部軌道構成体、前記上部支持構造体または前記患者載せ台の一部を各ユニット間で相互にスプリング、蛇腹などの継手で連接した、ことを特徴とする請求項21に記載の患者移送装置。
  25. 軌道を構成するスライド溝または軌条が設けられた下部軌道構成体と、
    この下部軌道構成体のスライド溝または軌条に下部嵌合部がはめ込まれ前記軌道に沿って移動する上部支持構造体と、
    前記上部支持構造体の上に設けられた患者載せ台と、
    前記下部軌道構成体を支持しかつ前記下部軌道構成体を昇降させる昇降機構を具備する支持装置と、を有し、
    前記下部軌道構成体が、前記上部支持構造体を前記患者載せ台と共に、患者を乗せる第1移乗位置から患者を降ろす第2移乗位置へ移動させるのに十分な長さを有する、
    ことを特徴とする患者移送装置。
  26. 前記下部軌道構成体が、面内に軌道用のスライド溝部分を形成した複数個の床材ピースの集合体から成り、各床材ピースのスライド溝部分が連接されて目的の軌道が構築されている、ことを特徴とする請求項25に記載の患者移送装置。
  27. 前記下部軌道構成体の軌道の前記第1移乗位置と前記第2移乗位置との間に高低差がある、ことを特徴とする請求項25または26に記載の患者移送装置。
  28. 前記下部軌道構成体の軌道が途中に湾曲部を有する、ことを特徴とする請求項25ないし27のいずれかに記載の患者移送装置。
  29. 前記下部軌道構成体の軌道が途中に起伏部を有する、ことを特徴とする請求項25ないし28のいずれかに記載の患者移送装置。
  30. 前記下部軌道構成体の軌道が、前記第1移乗位置の在る第1の引き込み線部が続く本線と、本線に続く前記第2移乗位置が在る第2の引き込み線部と、本線から分岐した第3移乗位置が存在する枝線とを有する、ことを特徴とする請求項25ないし28のいずれかに記載の患者移送装置。
  31. 前記分岐部に、前記第1移乗位置から前記第2移乗位置へまたは第3移乗位置へのいずれへ移行させるかを決定する経路切換え手段を設けた、ことを特徴とする請求項30に記載の患者移送装置。
  32. 前記下部軌道構成体の軌道の前記第1移乗位置と前記第2移乗位置と第3移乗位置との少なくとも2つの間に高低差がある、ことを特徴とする請求項30または31に記載の患者移送装置。
  33. 前記下部軌道構成体の軌道の途中に、前記上部支持構造体の移動を阻止するストッパー手段を設けた、ことを特徴とする請求項25ないし32のいずれかに記載の患者移送装置。
  34. 前記支持装置若しくは前記上部支持構造体に、患者移送装置を自走させるための自走駆動装置を設けた、ことを特徴とする請求項25ないし33のいずれかに記載の患者移送装置。
  35. 前記患者載せ台が椅子から成る、ことを特徴とする請求項25ないし34のいずれかに記載の患者移送装置。
  36. 前記下部軌道構成体および前記上部支持構造体を1ユニットとし、このユニットを2又はそれ以上用いて前記患者載せ台を支持した、ことを特徴とする請求項25ないし35のいずれかに記載の患者移送装置。
JP2006212234A 2006-08-03 2006-08-03 患者移送装置 Pending JP2008036016A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006212234A JP2008036016A (ja) 2006-08-03 2006-08-03 患者移送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006212234A JP2008036016A (ja) 2006-08-03 2006-08-03 患者移送装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008036016A true JP2008036016A (ja) 2008-02-21

Family

ID=39171745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006212234A Pending JP2008036016A (ja) 2006-08-03 2006-08-03 患者移送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008036016A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105496055A (zh) * 2015-12-04 2016-04-20 苏州市吴中区光福华盛红木家具厂 一种方便移动的椅子
JP2018118706A (ja) * 2017-01-27 2018-08-02 東洋ゴム工業株式会社 空気ばね装置及び鉄道車両の高さ調整方法
JP7368875B1 (ja) 2022-04-18 2023-10-25 有限会社クラモトF&F 移乗補助具及び移乗方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105496055A (zh) * 2015-12-04 2016-04-20 苏州市吴中区光福华盛红木家具厂 一种方便移动的椅子
JP2018118706A (ja) * 2017-01-27 2018-08-02 東洋ゴム工業株式会社 空気ばね装置及び鉄道車両の高さ調整方法
JP7368875B1 (ja) 2022-04-18 2023-10-25 有限会社クラモトF&F 移乗補助具及び移乗方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5828087B2 (ja) ベッド、及びベッドの合体方法と分離方法
US8677523B2 (en) Bed and wheelchair
CA2566551C (en) Apparatus for transporting an invalid
US6651280B2 (en) Patient lifter
US9364375B2 (en) Patient transport platform
JP2001511047A (ja) 移動介護椅子
US20060174405A1 (en) Patient transfer and transport bed
CN107046801B (zh) 运输台***
KR102311865B1 (ko) 의료용 침대
US20220015969A1 (en) Adjustable Patient Support Apparatus For Assisted Egress And Ingress
CA2645428C (en) Inclined lift for patient transfer
JP2008036016A (ja) 患者移送装置
CN104921885A (zh) 一种五功能医疗护理床
CN205286781U (zh) 一种医疗护理床的升降机构
KR102401755B1 (ko) 신체약자용 휠체어
JP2016168098A (ja) ベッドに取り付けられる側柵
JP3967751B2 (ja) 万能スライド座椅子
JP3162335U (ja) ストレッチャー
JP2003144496A (ja) ベッド移乗用車椅子
JP4508760B2 (ja) 立ち上がり補助椅子
KR101461282B1 (ko) 구급 이송용 들것 모듈
JP2002078756A (ja) ベッド及び車椅子
JP2894215B2 (ja) 集中治療室用ベッド
JPH0731642A (ja) ベッド
KR102557649B1 (ko) 의무후송 차량용 환자 승하차 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090714

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091110