JP2008035643A - モータ制御装置、モータの制御方法およびそれを適用した画像形成装置 - Google Patents

モータ制御装置、モータの制御方法およびそれを適用した画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】着磁パターンに関する着磁ムラ、ロータの中心とFGパターンの中心とのずれなどに起因するモータの回転速度ムラを低減する。
【解決手段】複数の周波数発生手段は、モータを構成するロータに設けられた着磁パターンに対向してそれぞれ配置され、モータの回転に応じた周波数の信号を発生する。矩形波発生手段は、対応する周波数発生手段から出力される信号に応じた矩形波をそれぞれ発生する。取得手段は、対応する矩形波に応じてそれぞれモータの回転速度に関連するパラメータを取得する。演算手段は、複数の取得手段によりそれぞれ取得されたパラメータに基づいて、モータの回転速度を制御するためのパラメータを決定するための演算を実行する。制御手段は、モータの回転速度を制御するためのパラメータを用いてモータの回転速度を制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、モータの回転速度を制御する技術およびそれを適用した画像形成装置に関する。
従来、モータの回転速度を検出する手段として、全周積分型FG(FG:周波数発生器)が知られている。全周積分型FGによれば、モータの回転部に多極の着磁パターンが形成されており、さらに着磁パターンに対向する基板面にジグザグ状の櫛歯コイルパターン(FGパターン)が円環状に形成される。そして、着磁パターンがFGパターンを横切ることで、FGパターンからは回転速度に応じた周波数を有する交流電流が出力される。
このような全周積分型FGを用いたモータは、ビデオテープレコーダの回転ドラムヘッドの駆動に使用されている(特許文献1)。また、近年、画像形成装置の搬送装置にも使用されている(特許文献2)。
特開平7-213036号公報 特開2001-282046号公報
しかしながら、上記技術では、ロータの着磁パターンに着磁ムラが発生したり、ロータの中心とFGパターンの中心とにずれが生じたりすると、FGパターンがロータの回転速度を正確に検出できなくなる。もちろん、正確性が不足した回転速度を用いてモータを制御すれば、回転速度にムラが発生してしまう。同様に、FGパターンが設けられた基板面に対する着磁パターンの着磁面の平面度(平行度)が不足していても、モータには回転速度ムラが発生してしまう。さらに、画像形成装置の感光体等の駆動に使用されるモータにこのような回転速度のムラが発生すると、画像ムラとなってしまうので好ましくない。
そこで、本発明は、着磁パターンに関する着磁ムラ、ロータの中心とFGパターンの中心とのずれまたはFGパターンが設けられた基板面に対する着磁パターンの着磁面の平面度の不足に起因するモータの回転速度ムラを抑制することを目的とする。
本発明は、モータ制御装置、モータ制御方法および画像形成装置において実現される。例えば、モータ制御装置は、複数の周波数発生手段、複数の矩形波発生手段、複数の取得手段、演算手段および制御手段を含む。各周波数発生手段は、モータを構成するロータに設けられた着磁パターンに対向してそれぞれ配置され、モータの回転に応じた周波数の信号を発生する。矩形波発生手段は、対応する周波数発生手段から出力される信号に応じた矩形波をそれぞれ発生する。取得手段は、対応する矩形波に応じてそれぞれモータの回転速度に関連するパラメータを取得する。演算手段は、複数の取得手段によりそれぞれ取得されたパラメータに基づいて、モータの回転速度を制御するためのパラメータを決定するための演算を実行する。制御手段は、モータの回転速度を制御するためのパラメータを用いてモータの回転速度を制御する。
なお、演算手段は、複数の取得手段によりそれぞれ取得されたパラメータに基づいて、着磁パターンに関する着磁ムラによる影響と、ロータの中心と複数の周波数発生手段の中心とのずれによる影響とを低減する手段であってもよい。また、制御手段は、上記影響の低減されたパラメータを用いてモータの回転速度を制御してもよい。
本発明によれば、着磁パターンに関する着磁ムラ、ロータの中心とFGパターンの中心とのずれまたはFGパターンが設けられた基板面に対する着磁パターンの着磁面における平面度の不足に起因するモータの回転速度ムラを低減することができる。
以下に本発明の一実施形態を示す。もちろん以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念および下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
[関連技術]
図1は、本発明の関連技術に係る全周積分型FGを用いたDCブラシレスモータの駆動制御回路を示す図である。このDCブラシレスモータ40は、U、V、Wの三相がスター結線されてなるコイル43とロータ44を備えている。
ロータ44の内側(主着磁面)には、磁極SとNが交互に着磁されている。コイル43により発生した磁界によりロータ44が回転する。さらにロータの位置を検出するための手段として、ロータの磁極を検知する3個のホール素子42が設けられている。
周波数発生器(以下、FGパターン)45は、ロータの回転速度を検知するために使用される。FGパターン45は、基板に円環状に形成された櫛歯コイルパターンである。また、主着磁面とは別に、FGパターンと対向する面(FG着磁面)にも等間隔で磁極SとNが交互に着磁されている。ロータ44が回転することで、電磁誘導によりFGパターン45に微小交流電流が発生する。
FGパルス発生器13は、FGパターン45から出力される信号に応じた矩形波を発生する。FGパルス発生器13は、FGアンプ14、ヒステリシスアンプ15、抵抗16、19、コンデンサ17、20、および、基準電源18を含む。
ASIC(特定用途向け集積回路)10は、速度検出部51と速度制御部52を含む。12はCPUである。21はチャージポンプ回路である。22、23はコンデンサである。24は抵抗である。25はPWM発生器である。26はプリドライバ回路である。27はモータ駆動回路である。モータ駆動回路27は、コイル43の各相を駆動するための上段トランジスタ28U、28V、28Wと、下段トランジスタ29U、29V、29Wを含む。
次にこれらの動作について詳細に説明する。CPU12は、ASIC10にモータのターゲット速度を示すターゲット速度信号を出力する。ターゲット速度信号が速度制御部52に入力されると、速度制御部52は、速度検出部51により検出されたモータ回転速度とターゲット速度とを比較する。モータ回転速度がターゲット速度より遅い場合、速度制御部52は、加速信号(ACC)をチャージポンプ回路21に出力するチャージポンプ回路21に出力する。一方、モータ回転速度がターゲット速度よりも速い場合、速度制御部52は、減速信号(DEC)をチャージポンプ回路21に出力する。
チャージポンプ回路21は、ACCが入力されると、コンデンサ22及びコンデンサ23と抵抗24の直列接続回路を充電する。一方、DECが入力されると、チャージポンプ回路21は、これらに充電された電荷を放電する。
PWM発生器25は、コンデンサ22の電圧値に応じてON-DUTYを変化させたPWM信号を発生し、プリドライバ26へ出力する。ON-DUTYは、ONとなっている区間の幅と、OFFとなっている区間との幅を意味する。プリドライバ26は、各ホール素子42からの出力信号HU、HV、HWに基づいて、モータ駆動回路27へ出力するモータ駆動信号(UU、UV、UW、LU、LV、LW)の切換タイミングを制御することで、ロータ44を回転させる。なお、プリドライバ26は、PWM発生器25から出力されるPWM信号に応じてモータ駆動信号のON-DUTYを制御する。これにより、モータ40の出力トルクが制御される。
ロータ44が回転すると、FGパターン45に微小交流電流が発生する。この交流電流は、コンデンサ17、20、抵抗16、19を通じて、FGアンプ14の差動入力端子に、基準電源18の電圧を基準とした交流電圧を発生させる。FGアンプ14は、交流電圧と基準電源18の電圧とを比較し、交流電圧の周波数に応じた矩形波(FGパルス)を出力する。ヒステリシスアンプ15は、FGパルスに重畳しているノイズを除去する。ロータ44の回転速度に比例した周波数を有するFGパルスをASIC10内の速度検出部51へ出力する。
速度検出部51は、例えば、FGパルス発生器13の出力パルスの立下りエッジの間隔をカウントすることでモータ回転速度に関連するパラメータ(ここでは、モータ回転速度そのものとする。)を算出する。速度検出部51は、算出した回転速度の値を速度制御部52へ出力する。速度制御部52は、前述した通り、モータ回転速度とCPU12から入力されたターゲット速度を比較する。以上のようにモータ制御装置が動作することで、モータ40の負荷トルクが変動しても、モータ40を一定速度で回転させることが可能となる。
図2は、ロータのFG着磁面に着磁ムラが発生し、かつロータの中心とFGパターンの中心とにずれが生じた場合の回転速度ムラを説明するための図である。具体的には、ロータ44とFGパターン45とが拡大されて示されている。
61は、FGパターン45の中心位置を示している。62は、ロータ44の回転中心を示している。回転中心は、回転軸または着磁パターンの中心であってもよい。図2によれば、FGパターン45の中心とロータ44の回転中心とがずれている。そのため、FGパターン45とロータ44のFG着磁面との交差面積が大きい領域と小さい領域とが存在する。また、ロータ44のFG着磁面には着磁ムラにより、着磁間隔の狭いところ(密)と、着磁間隔の広いところ(粗)とが存在する。
図3は、関連技術に係る交流電流波形とFGパルス波形との一例を示す図である。より具体的には、図2に記載の状態を0°としてロータを矢印方向に1回転させた場合のFGパルス波形と、FGパターン45を3つの領域A,B,Cに分割した場合の各々の領域での交流電流波形とが示されている。
交流電流波形の波高値は、FGパターン45とロータ44のFG着磁面との交差面積が大きいほど高くなる。よって、交差面積の大きい領域Aの波高値は相対的に高くなる。一方、交差面積の小さい領域B、Cの波高値は相対的に低くなる
次に、各領域における交流電流波形について説明する。領域Aは0°から90°にかけてFG着磁面の着磁間隔が密な部分が通過し、180°から270°にかけて粗な部分が通過する。一方、領域Bは120°から210°にかけてFG着磁面の着磁間隔が密な部分が通過し、300°から30°にかけて粗な部分が通過する。ただし、領域Aと比較し、領域Bの波高値は低い。領域Cも同様で、240°から330°にかけてFG着磁面の着磁間隔が密な部分が通過し、60°から150°にかけて粗な部分が通過する。ただし、領域Aと比較し、領域Cの波高値は低い。
FGパターン45全体の交流電流波形は、領域A、B、Cの交流電流波形の合成波形となる。ただし、領域Aの波高値に対し領域B、Cの波高値が低いため、合成波形はほぼ領域Aの波形と相似となる。その結果、モータ40は、一定速度で回転しているにも関わらず、FGパルス発生器13より発生するFGパルスは、図3が示すように粗密のあるパルス波形となる。
ASIC10にこのような粗密のあるパルス波形が入力されると、ASIC10は、粗密を打ち消すようにモータの速度制御を行うため、モータ40に回転速度ムラが発生してしまうのである。
通常、このような回転ムラを低減するには、モータの製造時にFG着磁面の着磁ムラを防止したり、ロータとFGパターンとの中心ずれを防止したりするなど、高精度な生産工程が必要となる。しかし、生産工程の高精度化は、モータの製造効率を低下させるため好ましくないだろう。
[実施形態1]
図4は、第1の実施形態に係るモータ制御装置の回路構成を示すブロック図である。本実施形態に係るモータ制御装置は、例えば、感光体の駆動に用いられるDCブラシレスモータの駆動回路として応用されよう。なお、関連技術の構成と同一または類似の個所には、同一の参照符号を付すことで説明を簡潔にする。
関連技術と比較するとわかるように、モータの回転に応じた周波数の信号を発生する複数の周波数発生手段として、3つのFGパターン45A、BおよびCが設けられている。3つのFGパターン45A、BおよびCは、ロータの回転方向に沿った円周を複数に分割されてなる各円周領域に配置されている。図4によれば、各円周領域は、均等に分割されている。また、3つのFGパターン45A、BおよびCに対応して、3つのFGパルス発生器13A、B、Cが設けられている。FGパルス発生器13A、B、Cは、対応するFGパターン45A、BおよびCから出力される信号に応じた矩形波をそれぞれ発生する。なお、共通事項について説明するときは、添え字のA、B、Cは省略されるものとする。
同様に、3つの速度検出部51A、BおよびCが設けられている。速度検出部51A、BおよびCは、対応する矩形波(FGパルスA、B、C)に応じてそれぞれモータの回転速度に関連するパラメータ(例:パルスの幅や角速度など)を検出または取得する。
平均値演算部65は、上記パラメータの一部または全てに基づいて、着磁パターンに関する着磁ムラによる影響と、ロータ44の中心と複数のFGパターン45の中心とのずれによる影響とを低減するための演算を実行する。例えば、平均値演算部65は、演算対象のパラメータの平均値を取得し、取得した平均値を速度制御部52へ出力する。
図5は、実施形態に係る三相DCブラシレスモータの一部を例示した図である。図5を用いて、FG着磁面に着磁ムラが発生し、かつロータの中心とFGパターンの中心とにずれが生じた場合のモータ回転速度検出動作についてより詳細に説明する。
図5からわかるように、ロータ44の回転中心62は、FGパターン45A、BおよびCの中心61から相対的にずれて配置されている。その結果、FGパターン45Aに関してはロータ44のFG着磁面との交差面積が相対的に大きくなるが、FGパターン45B、45Cに関してはFG着磁面との交差面積が相対的に小さくなっている。また、ロータ44のFG着磁面には着磁ムラにより、着磁間隔の狭いところ(密)と、着磁間隔の広いところ(粗)が存在する。なお、図2に示した関連技術と比較すると、FGパターン45が、1つから3つに変更されていることを理解できよう。
図6は、実施形態に係る交流電流波形とFGパルス波形との一例を示す図である。具体的には、図3に示した状態を0°としてロータ44を矢印方向に1回転させた場合の各FGパターン45の交流電流波形、各FGパルス発生器13より出力されるFGパルス波形、および各FGパルスのパルス幅を平均したパルス波形とが示されている。
すでに図3に関して説明したように、交流電流波形の波高値は、FGパターン45とロータ44のFG着磁面との交差面積が大きいほど高くなる。よって、交差面積の大きいFGパターン45Aで発生する交流電流波形の波高値は高くなり、交差面積の小さいFGパターン45B、45Cの波高値は低くなる。
次に、各FGパターンにおける交流電流波形とFGパルス波形について説明する。FGパターン45Aに関しては、0°から90°にかけてFG着磁面の着磁間隔が密な部分が通過し、180°から270°にかけて粗な部分が通過する。FGパターン45Aで発生した交流電流はFGパルス発生器13Aに入力される交流電圧に変換される。FGパルス発生器13AのFGアンプ14は、交流電圧と基準電源18の電圧とを比較し、交流電圧の周波数に応じたパルス信号を出力する。そして、ヒステリシスアンプ15によってノイズが除去されたパルス信号(FGパルスA)が、ASIC10内の速度検出部51Aに出力される。
一方、FGパターンBに関しては、120°から210°にかけてFG着磁面の着磁間隔が密な部分が通過し、300°から30°にかけて粗な部分が通過する。そしてFGパルス発生器13Bは、FGパルスBを速度検出部51Bへ出力する。FGパターンCも同様で、240°から330°にかけてFG着磁面の着磁間隔が密な部分が通過し、60°から150°にかけて粗な部分が通過する。そしてFGパルス発生器13Cは、FGパルスCを速度検出部51Cへ出力する。
各速度検出部51A、51B、51Cは、例えば、入力されたFGパルスA、B、Cの立下りエッジの間隔をカウンタ等により測定する。この測定された間隔がモータ回転速度に関連するパラメータである。各速度検出部51A、51B、51Cから出力されたモータ回転速度の値は、平均値演算部65に入力される。平均値演算部65は、低減処理として、各モータ回転速度の値から平均値を算出し、算出した平均値を速度制御部52へ出力する。
図6が示すように、各FGパルスのパルス幅を平均して取得されたパルス(平均化FGパルス)の波形は、元のFGパルスA、B、Cと比較して、パルス幅が比較的に安定していることを理解できよう。すなわち、FG着磁面に着磁ムラが発生し、かつロータの中心とFGパターンの中心とにずれが生じた場合でも、速度制御部52へ入力されるモータ回転速度の情報は、粗密のない安定した速度情報となる。粗密のない安定した速度情報を用いることができれば、速度制御部52は、モータ回転速度を安定化させることができる。
以上、本実施形態によれば、着磁パターンに関する着磁ムラや、ロータの中心とFGパターンの中心とのずれに起因する影響を低減する処理を実行することで、モータの回転速度ムラを抑制できる。
とりわけ、ロータの回転方向に沿った円周を複数に分割されてなる各円周領域に周波数発生させるための複数のFGパターンを配置することで、各円周領域の交差面積の大小に伴う影響などを好適に検出できる。もちろん、各円周領域は、均等に分割されていれば、各円周領域における影響をより好適に検出できるようになろう。
また、低減手段としては、複数のFGパターン、複数のパルス発生器および複数の速度検出部によってそれぞれ取得されたモータ回転速度(パルス幅)を平均化する演算部を採用すれば、比較的に簡単な構成によって、上記の悪影響を好適に低減できよう。なお、FGパターン、パルス発生器および速度検出部の数は、物理的または論理的に3以上設けることが望ましい。ただし、結果的に各円周領域におけるパルス波形を独立して得られるのであれば、これらのユニットの数はどのような数であってもよい。例えば、FGパターンだけが物理的に複数設けられるだけで、パルス発生器および速度検出部はそれぞれ物理的に1つだけ設けられてもよい。
[実施形態2]
実施形態1では、FG着磁面に着磁ムラが発生し、かつロータの中心とFGパターンの中心とにずれが生じた場合について説明した。そこで、実施形態2では、FG着磁面に着磁ムラが発生し、かつFG着磁面がFGパターン(基板面)に対し平面度が保てない場合について説明する。なお、平面度は、平行度と呼ばれることもあろう。
図7は、実施形態に係る三相DCブラシレスモータの一例を示す図である。すでに説明した個所には、同一の参照符号が付されている。
図7によれば、ロータ44の回転中心とFGパターン45A、B、Cの中心とは一致している。しかしながら、FG着磁面とFGパターンが設けられた基板面とが完全に平行ではない。よって、FG着磁面とFGパターンとの距離が近いところ(近)と、遠いところ(遠)とが存在する。また、ロータ44のFG着磁面には着磁ムラにより、着磁間隔の狭いところ(密)と、着磁間隔の広いところ(粗)とが存在する。その結果、FG着磁面とFGパターンとの距離が近くかつ着磁間隔が密なところと、FG着磁面とFGパターンとの距離が遠くかつ着磁間隔が粗なところとが発生する。
図8は、実施形態に係る交流電流波形、FGパルス波形および平均化FGパルス波形の一例を示す図である。各波形は、図7に示した状態を0°としてロータを矢印方向に1回転させたときに得られた波形である。
交流電流波形の波高値は、FGパターン45とロータ44のFG着磁面との距離が近いほど高くなる。よって、図7の場合、距離が近く着磁間隔が密なところの交流電流波形の波高値が相対的に高くなる。一方、距離が遠くかつ着磁間隔が粗なところの波高値は相対的に低くなる。
次に、各FGパターンにおける交流電流波形とFGパルス波形について説明する。FGパターン45Aに関しては、0°から90°にかけてFG着磁面とFGパターンとの距離が近くかつ着磁間隔が密な部分が通過する。さらに、180°から270°にかけてFG着磁面とFGパターンとの距離が遠くかつ着磁間隔が粗な部分が通過する。図7、図8からわかるように、FGパターン45B、45Cに関しては、FGパターン45Aとは位相がずれている。
仮に、関連技術により交流電流波形を検出すると、FG着磁面とFGパターンとの距離が近いところの着磁間隔に依存したFGパルスが出力されることになってしまう。よって、FGパターンを1つしか設けない関連技術では、実際の回転速度よりも速く回転していると誤検知されてしまうおそれがある。
一方、本実施形態では、図4に示したモータ制御装置を採用することで、各FGパルスA、B、Cのパルス幅が平均化されたFGパルスが得られる。図8には、平均値演算部65から出力される平均化FGパルス波形も示されている。
図8からわかるように、平均化FGパルス波形は、FG着磁面に着磁ムラが発生しかつFG着磁面がFGパターン(基板面)に対し平面度が保たれてないことに起因する影響が低減されている。すなわち、速度制御部52へ入力されるモータ回転速度の情報は、粗密が無くかつ実際のモータ回転速度に非常に近い速度情報となる。よって、実施形態2に係るモータ制御装置は、より正確かつ安定した回転速度でもってモータ40を回転させることが可能となる。
[実施形態3]
一般に、レーザビームプリンタなどの画像形成装置は、用紙の材質や厚みにより画像形成速度を変更する。例えば、熱容量の大きいOHT(オーバヘッドトランスペアレンシー)シートに画像を形成する場合、画像形成速度が半分(1/2速)に変更される。これにより、熱定着装置にて充分な熱がシートと現像剤に付与されることになり、定着不良の発生が抑制される。なお、シートは、用紙、記録材、記録媒体、転写材、転写媒体などと呼ばれることもある。
ところで、上述したモータ制御装置の平均値演算部には、モータの回転速度が速い場合にはより高い処理能力が求められる。しかしながら、モータは、回転速度が速いほど慣性力が大きくなる。その結果、通常速度(1/1速)においては、FGパルスに発生した粗密を打ち消すようにモータの速度制御を行ったとしても、慣性力が大きいためにモータ速度が追従できず、結果的にモータは一定速度で回転を続けることになろう。
そこで、本実施形態では、モータの回転速度に応じてモータの回転速度に関連するパラメータを取得する際に用いられるFGパルスの参照数を変更することで、平均値演算部の処理能力を軽減する構成について説明する。
図9は、実施形態に係るモータ制御装置の回路構成の一例を示す図である。すでに説明した個所と同一または類似の個所には同一の参照符号を付すことで、説明を簡潔にする。
図4と比較するとわかるように、CPU12は、平均値演算部65へFGパルス参照数の切換信号を入力する。CPU12は、モータのターゲット速度に応じて切換信号を変更する。なお、CPU12は、画像形成速度に応じてモータのターゲット速度を決定する。
図10は、実施形態に係るモータ制御方法の一例を示すフローチャートである。ステップS1001において、CPU12は、画像形成速度、すなわちモータに対して指定されたターゲット速度が閾値(例:1/2速)以下であるか否かを判定する。
閾値以下であれば、ステップS1002へ進み、CPU12は、全てのFGパルスを参照してモータの回転速度を算出するよう平均値演算部65へ指示する。一方、閾値を超える場合(例:ターゲット速度が1/1速である場合など)、ステップS1003へ進み、CPU12は、FGパルスAのみを参照してモータの回転速度を算出するよう平均値演算部65へ指示する。
本実施形態に拠れば、モータの回転ムラが発生しやすい低速回転時に、モータ制御装置は、高速回転時の参照数よりも多くのFGパターンを参照してモータの回転速度を算出する。よって、低速回転時において発生しやすいモータの回転ムラが防止可能となる。
また、モータの回転ムラが発生しにくい通常速度(高速)回転時には、平均値演算を省略または停止させることで、平均値演算部に必要とする処理能力を軽減することが可能となる。
[実施形態4]
本発明に係るモータ制御装置の応用例として画像形成装置について説明する。なお、画像形成装置は単なる例示に過ぎない。
図11は、実施形態に係る電子写真方式の画像形成装置の概略断面図である。画像形成装置101は、次のような構成要素を備えている。
モータ40が給紙ローラ104、搬送ローラ対105、106を駆動することによって、用紙Pは、矢印の方向へ搬送される。また、モータ40により感光体ドラム110を回転させながら、感光体ドラム110上に静電潜像が形成される。感光体ドラムの表面は予め帯電器111により帯電してある。感光体ドラム110に形成された静電潜像は、現像器112によって現像される。また、転写部113で現像剤(例:トナー)像が用紙Pへ転写される。この用紙P上の現像剤像は、熱定着装置114により用紙Pに定着される。
熱定着装置114から出力された用紙Pは、モータ40により駆動される排紙ローラ対117により搬送される。最終的に、用紙Pは、モータ40により駆動されるフェースダウン排紙ローラ対118によって機外へ排出される。
ここで、感光体ドラム110、帯電器111、現像器112または転写部113の少なくとも1つが駆動装置であるモータ40により駆動されるようになっている。もちろん、モータ40は、本発明に係るモータ制御装置により回転速度が制御されることは言うまでもない。モータ40の回転速度が安定化するために、形成される画像の品質も向上することになる。
[他の実施形態]
上述した実施形態では、ロータの円周上に3等分して得られた各円周領域にFGパターンを配置するものとして説明したが、本発明はこれに限定されることはない。すなわち、分割数が多ければ多いほど、回転速度の検知精度は向上するであろう。
また、上述した実施形態では、各FGパターンで検出されたモータ回転速度を平均値演算してモータ回転制御が実行された。しかしながら、低減のための演算方法は平均値の算出にのみ限定されることはない。例えば、モータ制御装置は、各FGパターンにより検出された回転速度の和を用いてモータ40の回転制御を実行してもよい。いずれにしても、上記の悪影響を低減できるのであれば、どのような演算処理が採用されてもよい。
本発明の関連技術に係る全周積分型FGを用いたDCブラシレスモータの駆動制御回路を示す図である。 ロータのFG着磁面に着磁ムラが発生し、かつロータの中心とFGパターンの中心とにずれが生じた場合の回転速度ムラを説明するための図である。 関連技術に係る交流電流波形とFGパルス波形との一例を示す図である。 第1の実施形態に係るモータ制御装置の回路構成を示すブロック図である。 実施形態に係る三相DCブラシレスモータの一部を例示した図である。 実施形態に係る交流電流波形とFGパルス波形との一例を示す図である。 実施形態に係る三相DCブラシレスモータの一例を示す図である。 実施形態に係る交流電流波形、FGパルス波形および平均化FGパルス波形の一例を示す図である。 実施形態に係るモータ制御装置の回路構成の一例を示す図である。 実施形態に係るモータ制御方法の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る電子写真方式の画像形成装置の概略断面図である。
符号の説明
10:ASIC
12:CPU
13:FGパルス発生器
14:FGアンプ
15:ヒステリシスアンプ
16、19:抵抗
17、20:コンデンサ
18:基準電源
21:チャージポンプ回路
22、23:コンデンサ
24:抵抗
25:PWM発生器
26:プリドライバ回路
27:モータ駆動回路
28、29:トランジスタ
40:DCブラシレスモータ
42:ホール素子
43:コイル
44:ロータ
45:周波数発生器(FGパターン)
51:速度検出部
52:速度制御部
65:平均値演算部

Claims (9)

  1. モータを構成するロータに設けられた着磁パターンに対向してそれぞれ配置され、前記モータの回転に応じた周波数の信号を発生する複数の周波数発生手段と、
    対応する前記周波数発生手段から出力される信号に応じた矩形波をそれぞれ発生する複数の矩形波発生手段と、
    対応する前記矩形波に応じてそれぞれ前記モータの回転速度に関連するパラメータを取得する複数の取得手段と、
    前記複数の取得手段によりそれぞれ取得された前記パラメータに基づいて、前記モータの回転速度を制御するためのパラメータを決定するための演算を実行する演算手段と、
    前記決定されたパラメータを用いて前記モータの回転速度を制御する制御手段と
    を含むことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記演算手段は、
    前記着磁パターンに関する着磁ムラによる影響と、前記複数の周波数発生手段が設けられた基板面に対する前記着磁パターンの着磁面の平面度が不足していることに起因する影響とを低減するための低減処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 各周波数発生手段は、前記ロータの回転方向に沿った円周を複数に分割されてなる各円周領域に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ制御装置。
  4. 各円周領域は、均等に分割されていることを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記低減処理は、
    前記複数の取得手段により取得された複数の前記パラメータの平均値を取得する平均化処理
    を含むことを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載のモータ制御装置。
  6. 前記モータに対して指定されたターゲット速度に応じて、前記演算手段または前記制御手段が使用する前記パラメータの数を変更する変更手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載のモータ制御装置。
  7. 前記周波数発生手段が3つ以上設けられていることを特徴とする請求項1ないし6何れかに記載のモータ制御装置。
  8. 画像を形成する画像形成装置であって、
    請求項1ないし7の何れかに記載されたモータ制御装置と、
    前記モータ制御装置により制御されるモータと
    を含むことを特徴とする画像形成装置。
  9. モータの制御方法であって、
    前記モータを構成するロータに設けられた着磁パターンに対向してそれぞれ配置された複数の周波数発生手段により、前記モータの回転に応じた周波数の信号を発生するステップと、
    対応する前記周波数発生手段から出力される信号に応じた矩形波をそれぞれ発生するステップと、
    対応する前記矩形波に応じてそれぞれ前記モータの回転速度に関連するパラメータを取得するステップと、
    前記取得された各パラメータに基づいて、前記モータの回転速度を制御するためのパラメータを決定するための演算を実行するステップと、
    前記決定されたパラメータを用いて前記モータの回転速度を制御するステップと
    を含むことを特徴とするモータの制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011048284A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2011075664A (ja) * 2009-09-29 2011-04-14 Canon Inc 画像形成装置、及び濃度ムラ検出方法

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