JP2008035298A - コンテンツ処理装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】コンテンツを視聴するユーザの状態に応じて、最適なコンテンツになるように動的に制御すること。
【解決手段】テレビなどのコンテンツ出力装置から出力されるコンテンツを視聴している視聴者に対して、指尖型脈波センサなどの視聴者の生態情報を検知可能な装置を用いて検知した視聴者のストレス状態を判定する。ストレス状態が高い場合には、ストレス状態が緩和されるように、コンテンツ出力装置から出力されるコンテンツの色合いや音を変換し、症状が緩和された後、視聴者の症状を確認しながら変換を元に戻すように制御する。
【選択図】図4
【解決手段】テレビなどのコンテンツ出力装置から出力されるコンテンツを視聴している視聴者に対して、指尖型脈波センサなどの視聴者の生態情報を検知可能な装置を用いて検知した視聴者のストレス状態を判定する。ストレス状態が高い場合には、ストレス状態が緩和されるように、コンテンツ出力装置から出力されるコンテンツの色合いや音を変換し、症状が緩和された後、視聴者の症状を確認しながら変換を元に戻すように制御する。
【選択図】図4
Description
本発明はテレビなどの画像表示装置によってコンテンツを視聴している視聴者に対して、指尖型脈波センサなどの視聴者の情報(例えば、生体情報など)を検知可能な装置を用いて検知した視聴者の情報を基に精神的ストレス状態を判定し、ストレス状態が閾値を上回った場合には、コンテンツの色合いや音を調節して視聴者のストレス緩和を確認しながら再び色合いや音を元に戻すように調節するコンテンツ処理装置およびコンテンツ処理装置等に関する。
ストレス社会とも言われる現代は、人間関係から社会環境までさまざまなストレスで満ち溢れている。ここでいうストレスとは社会的、精神的ストレスのことで、人はストレスを感じると心理的、生理的に様々な反応が表れることが分かっている。心理反応としては、怒りや緊張、不安などが表出し、生理反応としては、心電、脈波、抹消皮膚温度、呼吸、皮膚電気伝導、眼球運動、脳波、または体内の化学物質に変化が生じることが知られている。怒り、緊張、不安などの心理反応が慢性化すると、生理反応も慢性化し、高血圧、心臓病などの生活習慣病やうつ病などの精神的な病気を引き起こす要因となる。このため現代社会において、いかにストレスに対処するかが重要となる。
ここで、テレビなどの表示システムが視聴者の状態をセンシングして表示コンテンツを処理する技術として、例えば、特許文献1に記載の「表示システム」では、表示システムに、視聴者の覚醒度を検出する覚醒度検出手段を備え、視聴者の居眠り状態や睡眠状態を検出して表示システムを停止するなどの制御をするようなシステムを提案している。
また、特許文献2に記載の「映像表示装置」では、立体映像表示装置において、興奮、感動、緊張、疲労といった情報を、脳波、脈波、皮膚温度、または瞬きなどの生体情報を基に推定し画像を制御する(平面視画像や休息を促すメッセージを表示する)ことで、感覚に応じた映像を常に視聴者に与えることができるとともに、疲労度を感覚度の変化として捉えることにより、人に優しい映像表示装置の提供を提案している。
また、特許文献3に記載の「状態検出装置および表示装置」では、瞳の瞳孔径の時間変化から疲労度を算出し、使用者に疲労度に応じた画像を提供するなどして警告を与えるようにしている。
特開平9−34424号公報
特開平8−289327号公報
特開平7−255669号公報
上記のように、従来、表示装置に関してその視聴者の生体情報を利用して、表示する映像を変化させることにより、視聴者にその疲労に対する警告を与えるものや、疲労を軽減させる技術は提案されている。変化させた映像を視聴した視聴者の状態を確認しながら、いったん変化させたコンテンツを、再び元に戻すといったリアルタイムにコンテンツを調整する仕組みは提案されているが、しかしながら、視聴者に異常がある場合は、急激にコンテンツを変化させ、異常がなくなった場合は、変化させたコンテンツを再び異常が起こらないことを確認しながら戻す手法については述べられていない。
本発明は上記の点に着目してなされたものであって、コンテンツを視聴している視聴者のストレス状態を検出し、ストレスが高い状態にある場合は、コンテンツの色合いや音をいったん急激に変化させて、まず症状を改善し、症状の改善が確認された場合は、再び症状が悪化しないことを確認しながらゆっくりもとのコンテンツに戻すことで、コンテンツを視聴するユーザのストレス状態に応じて、最適なコンテンツになるように動的に制御するものである。
上記の課題を解決するために、第1の発明のコンテンツ処理装置は、被験者のストレス状態を検出するストレス検出手段と、第1のコンテンツを入力するコンテンツ入力手段と前記ストレス検出手段により検出されたストレス状態に応じて、前記コンテンツ入力手段により入力されたコンテンツを変換する為の変換パラメータを生成する変換パラメータ生成手段と、前記変換パラメータに基づいて、前記第1のコンテンツを第2のコンテンツに変換するコンテンツ変換手段と、前記第2のコンテンツを出力するコンテンツ出力手段と、を備え前記変換パラメータ生成手段は、前記ストレス検出手段により前記ストレス状態が強いと検出された場合には前記変換パラメータの値を第1の変換時間T1で漸次変更し、前記ストレス検出手段により前記ストレス状態が適切であると検出された場合には第2の変換時間T2(T2>T1)で前記変換パラメータを変更前の値に漸次戻すことを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明のコンテンツ処理装置において、前記変換パラメータ生成手段は、前記ストレス検出手段により検出されたストレス状態が強い状態である場合には、第1の変更間隔t1ごとに前記変換パラメータを変更し、前記ストレス検出手段により検出されたストレス状態が適切な状態であると検出された場合には第2の変更間隔t2(t2>t1)ごとに前記変換パラメータを変更前の値に戻すことを特徴とする。
また、第3の発明は、第1の発明のコンテンツ処理装置において、前記変換パラメータ生成手段は、前記ストレス検出手段により前記ストレス状態が強いストレス状態であると検出された場合には所定の加算値を前記変換パラメータに加え、前記ストレス検出手段により前記ストレス状態が適切な状態であると検出された場合には前記所定の加算値よりも小さい減算値を前記変換パラメータより減じることを特徴とする。
また、第4の発明は、第1の発明のコンテンツ処理装置において、前記変換パラメータ生成手段は、前記ストレス検出手段により前記ストレス状態が強いと検出された場合には指数的に増加する加算値を前記変換パラメータに加え、前記ストレス検出手段により前記ストレス状態が適切な状態であると検出された場合には定数的な減算値を前記変換パラメータより減じることを特徴とする。
また、第5の発明は、第1の発明のコンテンツ処理装置において、前記変換パラメータ生成手段により生成された変換パラメータが、所定の閾値又は所定の閾値以上となり、前記ストレス検出手段により前記ストレス状態が強いストレス状態にあると検出された場合には、警告を出力することを特徴とする。
また、第6の発明は、第1の発明のコンテンツ処理装置において、前記コンテンツ変換手段は、前記変換パラメータに応じて前記第1のコンテンツの青みを増加させて前記第2のコンテンツに変換することを特徴とする。
また、第7の発明は、第1の発明のコンテンツ処理装置において、前記コンテンツ変換手段は、前記変換パラメータに応じて前記第1のコンテンツの赤みを減少させて前記第2のコンテンツに変換することを特徴とする。
また、第8の発明は、第1の発明のコンテンツ処理装置において、前記コンテンツ変換手段は、前記変換パラメータに応じて前記第1のコンテンツの低周波数の音量を減少させることにより前記第2のコンテンツに変換することを特徴とする。
また、第9の発明は、第1の発明のコンテンツ処理装置において、前記コンテンツ変換手段は、前記変換パラメータに応じて前記第1のコンテンツの横揺れを減少させることにより前記第2のコンテンツに変換することを特徴とする。
また、第10の発明は、第1の発明のコンテンツ処理装置において、前記ストレス検出手段は、被験者の脈派データを取得する脈派センサが更に備えられており、前記脈派データに基づいてストレス状態を検出することを特徴とする。
また、第11の発明は、第1の発明のコンテンツ処理装置において、前記ストレス検出手段は、被験者の発汗量を取得する発汗センサを更が更に備えられており、前記発汗量に基づいてストレス状態を検出することを特徴とする。
また、第12の発明は、第1の発明のコンテンツ処理装置において、前記ストレス検出手段は、手の指に装着可能なリング形状であることを特徴とする。
本発明によれば、指尖型脈波センサから取得した生体情報に基づき、視聴者のストレス状態を検出し、検出されたストレス状態が閾値よりも上回る場合にはストレス状態が高い状態にあると判定し、表示手段の色合いや音を変化させることによって、視聴者のストレス状態の緩和を促す。またストレス状態の緩和の度合いを確認しながら、緩やかにコンテンツを元に戻すことで、ストレス回復時には、元々の映像の色合いに戻ったコンテンツを視聴することができ、視聴者にとってはより自然なコンテンツを視聴することができる。また、急激な変更で、ある程度以上映像を変更しても、症状に変化が見られない場合は、映像以外の要因に起因するストレスであると推測して、画面にメッセージを表示するなどして警告を発する、といった制御も有効に動作させることができる。
続いて、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
〔第1実施形態〕
まず、図1は、第1実施形態におけるシステム構成の一例を示す図である。図1に示すように、本実施形態におけるシステムは、リング型脈波センサ1aと、コンテンツ処理装置2と、テレビなどのコンテンツ出力装置3aとを備えて構成されている。また、リング型脈波センサ1a及びコンテンツ処理装置2、コンテンツ処理装置2及びコンテンツ出力装置3aは相互に通信を行なう。この通信は有線であってもいいし、無線であってもよいが、リング型脈波センサ1aは、人体に装着する機器であるため小型であることが望ましく、また伝送するデータ量も多くないため、例えば、ZigBeeやBluetooth(登録商標)といった小電力を特徴とする近距離無線通信を用いるのが最適である。
まず、図1は、第1実施形態におけるシステム構成の一例を示す図である。図1に示すように、本実施形態におけるシステムは、リング型脈波センサ1aと、コンテンツ処理装置2と、テレビなどのコンテンツ出力装置3aとを備えて構成されている。また、リング型脈波センサ1a及びコンテンツ処理装置2、コンテンツ処理装置2及びコンテンツ出力装置3aは相互に通信を行なう。この通信は有線であってもいいし、無線であってもよいが、リング型脈波センサ1aは、人体に装着する機器であるため小型であることが望ましく、また伝送するデータ量も多くないため、例えば、ZigBeeやBluetooth(登録商標)といった小電力を特徴とする近距離無線通信を用いるのが最適である。
なお、コンテンツ処理装置には、本実施形態においては、リング型脈派センサと別に構成されているが、コンテンツ処理装置と、リング型脈派センサとを同一の装置として構成しても良いことは勿論である。
リング型脈波センサ1aとは、例えば、図2に示すように、指先に装着して指尖容量脈波を検出する機器である。ここで、指尖容量脈波とは、心臓から押し出された血液が指先へ流入することによって生じる容積変化を体表面から波形としてとらえたものである。心臓の動きそのものではなく、指先などの末梢血管の運動を測定することによって、間接的に心電のR−R間隔(心拍のR波から次の心拍のR波までの時間)と同様の意味を持つ情報が得られるとされている。この、R−R間隔の変動を用いてストレスの度合いを知ることができる。その具体的な手法については図13、図14で後述する。
そして、リング型脈波センサ1aの構成は、例えば皮膚表面からLEDを照射し受光素子で透過光または反射光を検出するが、透過光または反射光は、測定部位に流れている血流量によって変化するため、これを解析して血流量の変化を電気信号に変換する。
本実施の形態において、リング型脈波センサ1aは、コンテンツ出力装置3aから出力されるコンテンツを視聴するユーザの指に装着し、ユーザの脈波データを常時センシングする。
リング型脈波センサ1aで検出した脈波データは、コンテンツ処理装置2に無線通信によって送信される。コンテンツ処理装置2では、受信した脈波データを解析して、視聴者のストレスの状態(ストレス度)を判定する。
〔コンテンツ処理装置の構成〕
図3はコンテンツ処理装置2の構成図である。コンテンツ処理装置2は、入力部(通信部)301と、センシング情報解析部302と、パラメータ生成部303と、コンテンツ入力部304と、変換部305と、出力部306と、変更間隔設定部307とを備えて構成されている。
図3はコンテンツ処理装置2の構成図である。コンテンツ処理装置2は、入力部(通信部)301と、センシング情報解析部302と、パラメータ生成部303と、コンテンツ入力部304と、変換部305と、出力部306と、変更間隔設定部307とを備えて構成されている。
まず、リング型脈波センサ1aから送信されてくるユーザの脈波データを入力部(通信部)301で受信する。次に、受信された脈波データをセンシング情報解析部302が解析し、ユーザのストレス度を判定する。例えば、脈波データを解析した結果の演算値が、ある閾値より上回っている場合は、ストレス状態が強いと判定し、閾値より下回っているときは、ストレス状態が適切であると判定する。なおリング型脈波センサ1aなどの生体センサから取得した脈波データからストレス度を判定する具体的な手法については後述する。
続いて、センシング情報解析部302で解析した結果に基づいて、変換間隔設定部307で次に解析を行なうタイミングが設定される。
センシング情報解析部302で判定されたストレス度に従って、パラメータ生成部303では、コンテンツの色合いを変換するためのパラメータを生成する。例えば、ストレス度が異常と判定された場合、コンテンツの青み成分を多くして赤み成分を弱くするようなパラメータを生成する。これは、コンテンツの青み成分を強くし、赤み成分を弱くすることで、映像コンテンツを視聴するユーザのストレスを緩和することが目的である。映像コンテンツの青み・赤み成分とストレスとの関係については後述する。
つづいて、コンテンツ入力部304は、ユーザがコンテンツ出力装置3aで出力しようとしているコンテンツを受信する。
変換部305では、パラメータ生成部303で生成した変換パラメータを基にコンテンツ入力部304で受信されたコンテンツを変換する。例えば、青み成分を強くするようなパラメータに基いて、コンテンツの色合いを青み成分が強くなるように変換する。
変換部305で変換されたコンテンツは、出力部306によってコンテンツ出力装置3aに出力される。
上記のような処理を行なった後、一定時間経過後に、リング型脈波センサ1aからコンテンツを視聴しているユーザの脈波データを、入力部(通信部)301で受信し、ユーザのストレスが緩和されたか否かをコンテンツ処理装置2のセンシング情報解析部302で解析する。
解析の結果、ユーザのストレスが緩和されていない場合は、パラメータ生成部303でさらに青み成分を強くし、赤み成分を弱くするようなパラメータを生成してコンテンツの変換を行なう。このように、ユーザの脈波データを常時センシングし、ストレス緩和効果が現れない場合はコンテンツの青み成分や赤み成分の変換パラメータが一定の制限値に達するまで、繰り返し処理を行なう。
一方、センシング情報解析部302による解析の結果、ストレスに緩和が見られた場合、例えば、脈波データを解析した結果の演算値が下がっている場合は、青み成分を強くし、赤み成分を弱くした変換コンテンツを元々のコンテンツの色合いに戻すようにパラメータ生成部303で変換パラメータを生成し、変換部305でコンテンツ変換を行なう。
〔処理の流れ〕
図4は、コンテンツ処理装置2の処理の流れを示したフローチャートである。図4のフローチャートに従って、コンテンツ処理装置2の処理について説明する。
図4は、コンテンツ処理装置2の処理の流れを示したフローチャートである。図4のフローチャートに従って、コンテンツ処理装置2の処理について説明する。
コンテンツ処理装置2は、リング型脈波センサ1aから伝送される脈波データを入力部301で取得する(ステップS101)。
次に、コンテンツ出力装置3aから出力されるコンテンツをコンテンツ入力部304で取得する(ステップS102)。例えばコンテンツ出力装置3がテレビである時、視聴者が見ようとしているテレビ番組のコンテンツを取得する。
次にセンシング情報解析部302において、ステップS101で取得された脈波データから視聴者のストレス度を判定する(ステップS103)。
パラメータ生成部303は、ステップS103で判定された視聴者のストレス度に応じて変換パラメータを生成する(ステップS104)。具体的には、ストレスが高い場合はコンテンツの青み成分を強く、赤み成分を弱くするパラメータを生成し、ストレスが緩和された場合は、変換したコンテンツを元の色合いに戻すようなパラメータを生成する。また、次に脈波データの解析を行なうタイミングの算出も行なう。
次に変換部305において、ステップS104で生成された変換パラメータに基づいてコンテンツを変換する(ステップS105)。そして、出力部306により、ステップS105で変換したコンテンツをコンテンツ出力装置3aに出力される。
さらに、上記のような変換処理を行なって出力した変換コンテンツを視聴したユーザのストレスが緩和されているか否かを判定するために(ステップS101)へと戻って、繰り返し処理を行なう。この時、ユーザのストレスが緩和されていない場合は、青み成分を強くするようなパラメータを生成し、ストレスが緩和されている場合は、変換したコンテンツを元に戻すようなパラメータを生成し、コンテンツを変換する。
このように、本実施の形態では、映像コンテンツを視聴するユーザのストレス度に応じて、最適な色合いになるように、例えばRGB値(R,G,Bが例えば各0−255の値で設定される)を決定して、映像コンテンツの色合い(青み・赤み)を動的に制御するものである。
具体的な制御方法は以下である。まず、映像コンテンツを視聴のユーザからストレス状態が強いと検出された場合には、コンテンツの色合い(青み・赤み)を変化させる。コンテンツ変換後、一定時間後に、再度ユーザのストレス状態を測定し、ストレス状態が緩和されていなければ、さらにコンテンツの色合い(青み・赤み)を変化させ、ユーザのストレス状態が緩和され、適切な状態になるまで繰り返し処理を行なう。ここで、色合い(青み・赤み)を際限なく変化させると、違和感を与える映像になってしまうため、制限を設定しその値に達するまで行なう。この変換処理は、ユーザのストレス状態を迅速に緩和させるために、映像がユーザの新たなストレスを誘発しない程度に変化させなければいけない。
一方、ストレス状態が緩和された場合は、色合い(青み・赤み)が変化した映像をそのまま放置しておくと、ユーザに違和感を与える映像が残ってしまうので、元の色合い(青み・赤み)の映像に戻さなければならない。ただし、元の映像に戻す際には、戻した映像が再びストレスを誘発しないことを確認しながらゆっくり戻さなければならない。この時、元の映像まで戻ったら、それ以上は映像を変更しない。
なお、ストレス状態の検出時に急激な変更で、ある程度以上映像を変更しても、症状に変化が見られない場合は、映像以外の要因に起因するストレスであると推測して、画面にメッセージを表示するなどして警告を発しても良い。
図5は、色合い(青み・赤み)の変換処理の流れを示したフローチャートである。まず、ユーザのストレス状態を判定し(ステップS501)、ストレス状態が強いと判定される場合は(ステップS501;ストレスあり)、映像コンテンツを変換する変換パラメータの生成を行なう。その際、既に変換パラメータが制限値に達していて、これ以上変換できない場合があるため、まず変換パラメータが制限値に達しているか否かを判定する(ステップS502)。変換パラメータが制限値に達していない場合は(ステップS502;いいえ)、変換パラメータの生成を行なう(ステップS503)。具体的に、ここで生成される変換パラメータは、青み成分を強くし赤み成分を弱くするものであるため、RGB値のR値を「5」増加させ、B値を「5」減少させるパラメータを生成する。そして、生成した変換パラメータを用いて映像コンテンツの変換処理を行なう(ステップS504)。
他方、ステップS501でストレス状態を判定した結果、ユーザのストレス状態が緩和されている場合は(ステップS501;ストレス緩和)、ステップS505で映像コンテンツの色合いが元のコンテンツかどうか(変換処理が行なわれているか否か)を判定する(ステップS505)。元のコンテンツの色合いでない場合(変換処理が行なわれている場合)は(ステップS505;いいえ)、コンテンツの色合いを元に戻すための変換パラメータを生成する(ステップS506)。ここで生成される変換パラメータは、変換が行なわれた映像を元に戻すためのパラメータであり、R値を「1」増加させ、B値を「1」減少させるためのパラメータを生成する。
そして、ステップS506で生成されたパラメータを用いて、映像コンテンツの変換処理が行なわれる(ステップS507)。ステップS504またはステップS507で変換処理が行なわれた後、あるいはステップS502で変換パラメータが制限値に達していてステップS503からステップS504の変換処理が行なわれなかった場合、あるいは、ステップS505で元のコンテンツの色合いであってステップS506からステップS507の変換処理が行なわれなかった場合は、一定時間経過後、再びユーザの脈波データを測定(ステップS508)し、ステップS501に戻ってストレス状態の判定を行なう。
図6に、変換パラメータを用いた映像コンテンツのRGB値の変換について具体的に数値を例示して説明する。
表601は元の映像コンテンツのRGB値であり、その値は(R=「150」,G=「150」,B=「150」)である。この映像コンテンツの青み成分を強め、赤み成分を弱めるために、変換パラメータを(R=「−5」,B=「+5」)として、映像コンテンツを変換すると、変換コンテンツのRGB値は表602に示すように(R=「145」,G=「150」,B=「155」)となる。
さらに変換コンテンツの表602の青み成分を強め、赤み成分を弱めるために(R=「−5」,B=「+5」)のパラメータを用いて変換すると、表603のようにRGB値は(R=「140」,G=「150」,B=「160」)のコンテンツに変換される。
このように表603までコンテンツのRGB値を変換した後、ユーザのストレス状態が改善された場合は、緩やかに元のコンテンツのRGB値(表601)に戻していくため、変換パラメータを(R=「+1」,B=「−1」)として、表604のようにRGB値が(R=「141」,G=「150」,B=「159」)になるように変換する。
図7は、図5で示したコンテンツ処理装置2が制御する映像コンテンツの色合いのうち、青み成分(RGBのB値)の変化を図示したものである。
初めに、コンテンツ出力装置3aから出力されるコンテンツを視聴するユーザから、T0秒後に強いストレスが検出された場合、まず青み成分(B値)を「5」(=d1)増加させる。この時の変換タイミングは1秒(=t1秒)とする。1秒後、再び脈波からユーザのストレス状態を判定し、ストレス状態が緩和されていない場合は、さらに青み成分を「5」(=d1)増加させる。さらに、1秒後(t1秒後)に測定したとき、ユーザのストレス状態が緩和されていた場合は、青み成分を「1」(=d2)減少させる。
このとき、次の変換タイミングを1秒後(=t2秒後)とする。t2秒後もストレスが検出されなければ、B値を「1」(d2)減少させる。これを元々のコンテンツのB値に戻るまで繰り返す。
このように、映像コンテンツを視聴するユーザに強いストレス状態が確認された時、そのストレス状態を緩和させるために、新たなストレスを誘発しない程度に急激にコンテンツの色合いを変化させ(T1秒間)、元の映像コンテンツの色合いに戻す際には、戻すことによって再びストレスが誘発しないことを確認しながらゆっくり(T2秒間)戻すことによってT1秒<T2秒にし、ゆっくり元に戻していく。
図7で、ストレス状態の緩和時に、いったん強めた青み成分を徐々に弱くしている段階で、再度、ユーザからストレスが検出された場合のB値の変化を図8に示す。
ストレス状態の緩和時に、再び強いストレスが検出された場合は、青み成分(B値)を「+5」増加させる。この結果、B値が制限値まで達したときは、これ以上、B値を大きくすると青み成分が強すぎてコンテンツの視聴が困難であると判断し、以降、B値を大きくしない。t1秒後にストレス状態が緩和されれば、青み成分(B値)を「−1」減少させていく。
このように、ユーザのストレス状態を確認しながら、コンテンツの青み成分(B値)を制御する。
このように、ストレス状態を判定した場合に、急激にコンテンツを変化させ、ユーザの状態を確認しながらゆっくり元の映像に戻し、T1秒<T2秒になるように制御することが本発明の特徴であるが、図5のように1回の変化させるB値の大きさを強いストレス状態が確認されたときは大きくし、ストレス状態が改善されたときは小さくさせることでT1秒<T2秒を実現してもよいし、図9のように強いストレス状態が確認されたときとストレス状態が緩和されたときで変換タイミングを変えてコンテンツ変換の間隔を変えることでT1秒<T2秒になるようにしてもよい。また図11のように、強いストレス状態が確認されたときは指数的にB値を変化させ、ストレス状態が改善されたときは定数的にB値を変化させることで、T1秒<T2秒になるようにしてもよい。
続いて、他の適用例について説明する。具体的に、図9を参照すると、まずユーザのストレス状態を判定し(ステップS801)、強いストレス状態が検出されたと判定される場合は(ステップS801;ストレスあり)、映像コンテンツを変換する変換パラメータの生成を行なう。その際、既に変換パラメータが制限値に達していて、これ以上変換できない場合があるため、まず変換パラメータが制限値に達しているか否かを判定する(ステップS802)。
変換パラメータが制限値に達していない場合は(ステップS802;いいえ)、変換パラメータの生成を行なう(ステップS803)。具体的には、青み成分を強くし、赤み成分を弱くするものであるため、RGB値のB値を「1」増加させ、R値を「1」減少させるパラメータを生成する。そして、生成した変換パラメータを元に、映像コンテンツの変換処理を行なう(ステップS804)。コンテンツの変換処理を行った1秒後に、ユーザの脈派を測定し(ステップS808)、この測定された脈派に基づいて再びストレス状態が判定される(ステップS801)。
他方、ステップS801でストレス状態を判定した結果、ユーザのストレス状態が緩和されていると判定された場合は(ステップS801;ストレス緩和)、映像コンテンツの色合いが元のコンテンツかどうか(変換処理が行なわれているか否か)を判定する(ステップS805)。元のコンテンツの色合いでない場合(変換処理が行なわれている場合)(ステップS805;いいえ)、コンテンツの色合いを元に戻すための変換パラメータを生成する(ステップS806)。具体的には、変換が行なわれた映像を元に戻すためのパラメータであり、R値を「1」増加させ、B値を「1」減少させるパラメータを生成する。
そして、ステップS806で生成したパラメータに基づき、映像コンテンツの変換処理を行なう(ステップS807)。そして、変換処理が行なわれた後、あるいはステップS802で変換パラメータが制限値に達していた場合、あるいは、ステップS805で元のコンテンツの色合いであった場合は、変換タイミングの時間経過後、再びユーザの脈波データを測定(ステップS808)し、ステップS801に戻ってストレス状態の判定を行なう。
図9で示したコンテンツ処理装置2の処理の一例として、コンテンツの色合いをグラフ化した図が図12である。
図10を参照して、強いストレス状態を検出した時、コンテンツのB値を「+1」増加させる。1秒後(t1秒後)、ユーザのストレス状態を再度判定し、ストレス状態が緩和されていなければ、再度「+1」増加させる。更に1秒後(t1秒後)、ストレス状態が緩和されていれば、B値を「−1」(=d2)減少させる。更に5秒後(=t2秒後)、ストレス状態を判定し、ストレスが緩和されていれば、さらにB値を「−1」(=d2)減少させる。
続いて、図11を参照して、動作処理について説明する。まず、ユーザのストレス状態を判定し(ステップS901)、ストレス状態が強いと判定された場合(ステップS901;ストレスあり)、映像コンテンツを変換する変換パラメータの生成を行なう。その際、既に変換パラメータが制限値に達しており、これ以上変換できない場合があるため、まず変換パラメータが制限値に達しているか否かを判定する(ステップS902)。変換パラメータが制限値に達していない場合は(ステップS902;いいえ)、変換パラメータの生成を行なう(ステップS903)。具体的には、青み成分を強くし、赤み成分を弱くする為に、RGB値のB値を指数的に増加させ(例えば、10×(1/2)n−1分増加させ)、R値を指数的に減少させる(例えば、10×(1/2)n−1分現象させる)。
次に、ステップS903において生成された変換パラメータを元に映像コンテンツの変換処理を行なう(ステップS904)。そして、ユーザの脈派を測定し(ステップS908)、ステップS901から処理を繰り返し実行する。
他方、ステップS901でストレス状態を判定した結果、ユーザのストレスが緩和されている場合は(ステップS901;ストレス緩和)、映像コンテンツの色合いが元のコンテンツかどうか(変換処理が行なわれているか否か)を検出する(ステップS905)。ここで、元のコンテンツの色合いでない場合(変換処理が行なわれている場合)(ステップS905;いいえ)、コンテンツの色合いを元に戻すための変換パラメータを生成する(ステップS906)。具体的には、変換が行なわれた映像を元に戻すためのパラメータであるため、R値を定数的に増加させ(例えば、R値を「3」増加させ)、B値を定数的に減少させる(例えば、B値を「3」減少させる)ためのパラメータを生成する。すなわち、強いストレス状態が検出された処理と反対の処理を実行する。
そして、ステップS906において生成されたパラメータを用いて、映像コンテンツの変換処理を行なう(ステップS907)。そして、ステップS904またはステップS907で変換処理が行なわれた後、あるいはステップS902で変換パラメータが制限値に達していた場合、あるいは、ステップS905で元のコンテンツの色合いであった場合は、変換タイミングの時間経過後、再びユーザの脈波データを測定(ステップS908)し、ステップS901に戻ってストレス状態の判定を繰り返し実行する。
図11で示したコンテンツ処理装置2の処理におけるコンテンツの色合いをグラフ化した図が図12である。
強いストレス状態が検出されている間は指数的にB値を増加させ(d1a,d1b,d1c)、ストレス緩和時は定数的(d2)にB値を減少させる。
次に、先ほど説明を省略した脈波データからストレス状態を判定する手法と、コンテンツの色合いがストレスに与える影響について、一般的に知られている事柄を以下に記す。
<ストレス状態を判定する手法>
ここで、ストレス反応は、外部からの様々なストレッサーと言われる心理的、感情的、環境的、物理的な物による負荷や刺激によって脳が刺激を受けて自律神経系の交感神経を興奮させることで起こると言われている。
ここで、ストレス反応は、外部からの様々なストレッサーと言われる心理的、感情的、環境的、物理的な物による負荷や刺激によって脳が刺激を受けて自律神経系の交感神経を興奮させることで起こると言われている。
自律神経系には生体を緊張させ活動性を高める交感神経と、生体を休息に導く副交感神経とがあり、心拍数を例にとると、交感神経が働くと心拍数が増加する一方、副交感神経が働くと心拍数は減少する。従って、心拍数が増加しているときは、怒りや恐怖などのストレスによって交感神経が優位になっていると言える。その他の臓器もこのように自律神経系の調整機能により維持されている。従って、交感神経が副交感神経より優位になっている場合にストレス状態が高いとする。
このように、心拍や脈波などの身体器官から得られる情報から自律神経系の2つの神経の状態を調べることで、ストレス状態を判定(検出)できる。
脈波データからストレス状態の判定を行なうには、まず脈波データを用いてR−R間隔(Δt)を算出する。R−R間隔(Δt)は心拍1拍毎の時間間隔であるため(図13参照)、R−R間隔(Δt)が分かると、心拍数(心拍数とは1分間あたりの心臓の拍動数)が算出できる。先に述べたように、心拍は交換神経と副交感神経のバランスによって速さが決定し、一般的に交感神経が優位のときは心拍は速くなり、副交感神経が優位のときは遅くなるため、安静時のR−R間隔(Δt)の値を1として相対値化して比較することで、ストレス度を判定する。例えば、閾値を1.2とした場合は、R−R間隔(Δt)の値が1.2以上の値になった時にストレス度が高いと判定し、本発明においてコンテンツの色合いを変化させる。
また、R−R間隔(Δt)は、***や精神的活動の状態の影響を受けて変動する。R−R間隔(Δt)の変動の度合いはR−R間隔時系列を周波数分析することにより求められる。R−R間隔時系列の主な周波数成分は、主に0.15Hz〜0.45Hzの帯域を持つHF成分(High Frequency component)と、0.05Hz〜0.15Hzの帯域を持つLF成分(Low Frequency component)からなる(図14参照)。HF成分は主に副交感神経の支配を受けており、自律神経障害や精神負荷により副交感神経の活動が低下するとHF成分は小さくなるといわれている。また、LF成分は副交感神経と交感神経の両方の支配を受けており、いずれの成分もストレスによりそのレベルが低下する。つまりこのLF/HFの成分は交感神経活動の指標であるため、LF成分とHF成分を周波数解析を用いてスペクトルを求めてLF/HFを算出することで、これをもって交換神経の活動を測定し、ストレス状態を判定することができる。安静時の値を「1」として相対値化して比較して「1.5」を閾値とした場合は、LF/HFが1.5未満のときは、ストレス状態が適切であると判定される。しかし、LF/HFが1.5以上になった時はストレス度が高い(ストレス状態が強い)と判定し、本発明においてコンテンツの色合いを変化させる。
<ストレス緩和効果>
次に、映像コンテンツの青み成分を増加させ赤み成分を減少させることによるユーザのストレス緩和効果について説明する。
次に、映像コンテンツの青み成分を増加させ赤み成分を減少させることによるユーザのストレス緩和効果について説明する。
上述したように、ストレスを受けると交感神経が刺激され、副交感神経の活動が低下するため、ストレス状態を緩和させるには、副交感神経を活性化させるのがよい。色合いが精神にもたらす影響・効果としては、青色は、副交感神経系を刺激し、脈拍・呼吸・血圧・体温を下げる効果がある。他にも、安心感やリラックス、神経を鎮静化させる効果がある。一方、赤色は、交感神経系を刺激し、脈拍、呼吸血圧を上昇させ消化液の分泌を促進させる効果がある。
色が人体に与える影響として、成人男子に同じ明るさの青色、赤色、白色の光を投じたところ、赤い光の時には血圧、呼吸の動き、まばたきなどが増加するが、青や白では減少し、また、被験者の感じ方は、赤は緊張や興奮が高まり、青はくつろぎ感を増し、不安や敵意を和らげることが確認できた。
さらに人体は光や色彩によって筋肉が緊張したり弛緩し、人体に照射された様々な波長の光と、脳波や汗の分泌量などから筋肉の緊張度を客観的に示した数値をライト・トーナス値といい、正常(平常時)の筋緊張度は23でベージュやパステルトーンはそれと同様の値、青は24で弛緩状態であり、赤は42と緊張興奮状態である。
上述した事項を鑑みて、映像コンテンツを視聴するユーザのストレスを改善するためには、コンテンツの青み成分を強くし、赤み成分を弱くする手法は効果的であると言える。
このように、第1実施形態によれば、ユーザ(視聴者)のストレス状態を判定し、強いストレス状態が検出された場合には、色合いを変化させることにより、ストレス状態を緩和させ、適切にする効果を生じることとなる。
〔第2実施形態〕
続いて第2実施形態について説明する。第1実施形態においては、映像コンテンツの色合いを制御することにより、視聴者のストレス状態を緩和させることついて説明したが、第2実施形態においては、視聴者のストレス状態を緩和させる為にコンテンツの音量を制御する場合について説明する。
続いて第2実施形態について説明する。第1実施形態においては、映像コンテンツの色合いを制御することにより、視聴者のストレス状態を緩和させることついて説明したが、第2実施形態においては、視聴者のストレス状態を緩和させる為にコンテンツの音量を制御する場合について説明する。
ストレス状態を緩和する手段として、音量を用いる場合、音声を視聴するユーザの脈波データからストレス状態を判定し、ストレス状態が強い場合には、ストレスとして強く感じる周波数成分の音量を小さくすることでストレス状態の緩和を図る。人は低い周波数(100Hz以下)の音は不快感が強くなる。ここで、一例として、コンテンツ出力装置3から出力されるコンテンツの低い周波数の音を制御する場合について説明をする。
なお、第2実施形態におけるコンテンツ処理装置は、第1実施形態におけるコンテンツ処理装置と同一の構成(図3参照)であり、コンテンツの変換方法における具体的な処理について、第1実施形態において図5に示した処理を、図15に示す処理(動作フロー)に置き換えたものである。以下、図15の動作フローを中心に説明する。
まず、ユーザのストレス状態を判定し(ステップS1501)、ストレス状態が高いと判定された場合は(ステップS1501;ストレスあり)、映像コンテンツを変換する変換パラメータの生成を行なう。その際、既に変換パラメータが制限値に達していて、これ以上変換できない場合があるため、まず変換パラメータが制限値に達しているか否かを判定する(ステップS1502)。変換パラメータが制限値に達していない場合は(ステップS1502;いいえ)、変換パラメータの生成を行なう(ステップS1503)。具体的に、ここで生成される変換パラメータは、コンテンツにおける低い周波数の音量を下げるための変換パラメータを生成する。そして、生成した変換パラメータを用いて映像コンテンツの変換処理を行なう(ステップS1504)。
他方、ステップS1501でストレス状態を判定した結果、ユーザのストレス状態が緩和されている場合は(ステップS1501;ストレス緩和)、映像コンテンツの音量が元の音量であるかどうか(変換処理が行なわれているか否か)を判定する(ステップS1505)。元のコンテンツの音量でない場合(変換処理が行なわれている場合)は(ステップS1505;いいえ)、コンテンツの音量を元の音量に戻すための変換パラメータを生成する(ステップS1506)。そして、ステップS1506で生成されたパラメータを用いて、映像コンテンツの変換処理が行なわれる(ステップS1507)。ステップS1504またはステップS1507で変換処理が行なわれた後、あるいはステップS1502で変換パラメータが制限値に達していることにより、コンテンツの変換処理が行なわれなかった場合、あるいは、ステップS1505で元のコンテンツの音量であって変換処理が行なわれなかった場合は、一定時間経過後、再びユーザの脈波データを測定(ステップS1508)し、ステップS1501に戻ってストレス度の判定を行なう。
このように、第2実施形態によれば、ユーザのストレス状態が高い場合に、コンテンツの不快な音量を調整することにより、ユーザのストレス状態を緩和させ、ストレス状態を適切にすることができるようになる。
〔第3実施形態〕
続いて、第3実施形態について説明する。第1実施形態において、映像コンテンツの色合いを制御することについて説明したが、第3実施形態においては、映像の振動を制御することにより、ストレスを緩和する制御を行っても良い。
続いて、第3実施形態について説明する。第1実施形態において、映像コンテンツの色合いを制御することについて説明したが、第3実施形態においては、映像の振動を制御することにより、ストレスを緩和する制御を行っても良い。
ここで、映像酔いの状態は、リング型脈派センサ1aにより検知される脈派データを解析することにより判定することができる。そして、映像酔いの状態が大きいと、ストレス状態が高くなり、逆に映像酔いの状態が少ないとストレス状態が緩和される。
ここで、映像酔いの状態になりやすい映像コンテンツは、例えば、映像の横揺れなどが影響しているため、映像の横揺れを抑制することにより、映像酔いの状態を緩和することが可能となる。
なお、第3実施形態におけるコンテンツ処理装置は、第1実施形態におけるコンテンツ処理装置と同一の構成(図3参照)であり、コンテンツの変換方法における具体的な処理について、第1実施形態において図5に示した処理を、図16に示す処理(動作フロー)に置き換えたものである。以下、図16の動作フローを中心に説明する。
図16において、まず、ユーザのストレス状態を判定し(ステップS1701)、ストレス状態が高いと判定された場合は(ステップS1701;ストレスあり)、映像コンテンツを変換する変換パラメータの生成を行なう。その際、既に変換パラメータが制限値に達していて、これ以上変換できない場合があるため、まず変換パラメータが制限値に達しているか否かを判定する(ステップS1702)。変換パラメータが制限値に達していない場合は(ステップS1702;いいえ)、変換パラメータの生成を行なう(ステップS1703)。具体的に、ここで生成される変換パラメータは、映像の振動を抑制するための変換パラメータを生成する。そして、生成した変換パラメータを用いて映像コンテンツの変換処理を行なう(ステップS1704)。
他方、ステップS1701でストレス状態を判定した結果、ユーザのストレス状態が緩和されている場合は(ステップS1701;ストレス緩和)、映像コンテンツが変換パラメータによって変換されているか否かを判定する(ステップS1705)。元のコンテンツから変換処理がなされていない場合は(ステップS1705;いいえ)、元のコンテンツに戻すための変換パラメータを生成する(ステップS1706)。そして、ステップS1706で生成されたパラメータを用いて、映像コンテンツの変換処理が行なわれる(ステップS1707)。ステップS1704またはステップS1707で変換処理が行なわれた後、あるいはステップS1702で変換パラメータが制限値に達していてステップ1703からステップS1704の変換処理が行なわれなかった場合、あるいは、ステップS1705で元のコンテンツの色合いであってステップS1706からステップS1707の変換処理が行なわれなかった場合は、一定時間経過後、再びユーザの脈波データを測定(ステップS1708)し、ステップS1701に戻ってストレス状態の判定を行なう。
このように、第3実施形態によれば、映像の振動を制御することにより、ユーザのストレス状態を緩和させることが可能となる。
〔変形例〕
なお、上述した実施形態において、生体情報センサとしてリング型脈波センサ1aを、コンテンツ出力装置3aとしてテレビを例に挙げ、映像コンテンツを変換させる方法について記述したが、ストレス判定が可能な情報を検知するセンサであればどのようなセンサを用いてもよい。例えば、生体情報センサとして、脈派センサ1a以外に発汗センサ1bを用いてもよいし、他に加速度センサを用いてもよい。また、センサの形状はリング型に限らず人体に常時装着可能な形状であればいずれの形でもよく、耳を挟むような形状でもよいし、体の表面にシールのように貼って装着するものであってもよい。
なお、上述した実施形態において、生体情報センサとしてリング型脈波センサ1aを、コンテンツ出力装置3aとしてテレビを例に挙げ、映像コンテンツを変換させる方法について記述したが、ストレス判定が可能な情報を検知するセンサであればどのようなセンサを用いてもよい。例えば、生体情報センサとして、脈派センサ1a以外に発汗センサ1bを用いてもよいし、他に加速度センサを用いてもよい。また、センサの形状はリング型に限らず人体に常時装着可能な形状であればいずれの形でもよく、耳を挟むような形状でもよいし、体の表面にシールのように貼って装着するものであってもよい。
ここで、発汗センサを用いる場合、発汗には温熱性発汗と精神性発汗があり、精神性発汗の部位は掌や足の裏であるが、この部分に微弱な電流を流し、皮膚の抵抗変化を調べることにより、交感神経が優位になっているか、リラックスしているかを測定することができる。
また、加速度センサを用いる場合、人の体動から生活リズムを解析し、疲労やストレス症状を判定することができる。
またコンテンツ出力装置3aも、テレビに限らず、例えば、PDA3b、コンピュータ3c、ラジオ3d、携帯電話3e等の他の機器であってよい。また、変換させるコンテンツも、映像コンテンツの色合いに限らず音量であってもよい。
1a リング型脈波センサ
1b 発刊センサ
2 コンテンツ処理装置
3 コンテンツ出力部
301 入力部(通信部)
302 センシング情報解析部
303 パラメータ生成部
304 コンテンツ入力部
305 変換部
306 出力部
307 変換間隔設定部
1b 発刊センサ
2 コンテンツ処理装置
3 コンテンツ出力部
301 入力部(通信部)
302 センシング情報解析部
303 パラメータ生成部
304 コンテンツ入力部
305 変換部
306 出力部
307 変換間隔設定部
Claims (13)
- 被験者のストレス状態を検出するストレス検出手段と、
第1のコンテンツを入力するコンテンツ入力手段と
前記ストレス検出手段により検出されたストレス状態に応じて、前記コンテンツ入力手段により入力されたコンテンツを変換する為の変換パラメータを生成する変換パラメータ生成手段と、
前記変換パラメータに基づいて、前記第1のコンテンツを第2のコンテンツに変換するコンテンツ変換手段と、
前記第2のコンテンツを出力するコンテンツ出力手段と、
を備え、
前記変換パラメータ生成手段は、前記ストレス検出手段により前記ストレス状態が強いと検出された場合には前記変換パラメータの値を第1の変換時間T1で漸次変更し、前記ストレス検出手段により前記ストレス状態が適切であると検出された場合には第2の変換時間T2(T2>T1)で前記変換パラメータを変更前の値に漸次戻すことを特徴とするコンテンツ処理装置。 - 前記変換パラメータ生成手段は、
前記ストレス検出手段により検出されたストレス状態が強い状態である場合には第1の変更間隔t1ごとに前記変換パラメータを変更し、前記ストレス検出手段により検出されたストレス状態が適切な状態であると検出された場合には第2の変更間隔t2(t2>t1)ごとに前記変換パラメータを変更前の値に戻すことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ処理装置。 - 前記変換パラメータ生成手段は、前記ストレス検出手段により前記ストレス状態が強いと検出された場合には所定の加算値を前記変換パラメータに加え、前記ストレス検出手段により前記ストレス状態が適切であると検出された場合には前記所定の加算値よりも小さい減算値を前記変換パラメータより減じることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ処理装置。
- 前記変換パラメータ生成手段は、前記ストレス検出手段により前記ストレス状態が強いと検出された場合には指数的に増加する加算値を前記変換パラメータに加え、前記ストレス検出手段により前記ストレス状態が適切であると検出された場合には定数的な減算値を前記変換パラメータより減じることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ処理装置。
- 前記変換パラメータ生成手段により生成された変換パラメータが所定の閾値又は所定の閾値以上となり、前記ストレス検出手段により前記ストレス状態が強いストレス状態にあると検出された場合には、警告を出力することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ処理装置。
- 前記コンテンツ変換手段は、前記変換パラメータに応じて前記第1のコンテンツの青みを増加させて前記第2のコンテンツに変換することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ処理装置。
- 前記コンテンツ変換手段は、前記変換パラメータに応じて前記第1のコンテンツの赤みを減少させて前記第2のコンテンツに変換することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ処理装置。
- 前記コンテンツ変換手段は、前記変換パラメータに応じて前記第1のコンテンツの低周波数の音量を減少させることにより前記第2のコンテンツに変換することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ処理装置。
- 前記コンテンツ変換手段は、前記変換パラメータに応じて前記第1のコンテンツの横揺れを減少させることにより前記第2のコンテンツに変換することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ処理装置。
- 前記ストレス検出手段は、被験者の脈派データを取得する脈派センサが更に備えられており、前記脈派データに基づいてストレス状態を検出することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ処理装置。
- 前記ストレス検出手段は、被験者の発汗量を取得する発汗センサが更に備えられており、前記発汗量に基づいてストレス状態を検出することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ処理装置。
- 前記ストレス検出手段は、手の指に装着可能なリング形状であることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ処理装置。
- コンピュータに、
被験者のストレス状態を検出するストレス検出機能と、
第1のコンテンツを入力するコンテンツ入力機能と
前記ストレス状態に応じて、前記第1のコンテンツを変換する為の変換パラメータを生成する変換パラメータ生成機能と、
前記変換パラメータに基づいて、前記第1のコンテンツを第2のコンテンツに変換するコンテンツ変換機能と、
前記第2のコンテンツを出力するコンテンツ出力機能と、
を実現させるためのプログラムであって、
前記変換パラメータ生成機能は、前記ストレス検出機能により前記ストレス状態が強いストレス状態であると検出された場合には前記変換パラメータの値を第1の変換時間T1で漸次変更し、前記ストレス検出機能により前記ストレス状態が適切であると検出された場合には、第2の変換時間T2(T2>T1)で前記変換パラメータを変更前の値に漸次戻すことを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006207311A JP2008035298A (ja) | 2006-07-31 | 2006-07-31 | コンテンツ処理装置及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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2006
- 2006-07-31 JP JP2006207311A patent/JP2008035298A/ja active Pending
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