JP2008031080A - 脂質利用促進組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】体内の脂質利用を促進することができ、しかも安全でかつ入手が容易な成分を有効成分とする脂質利用促進組成物を提供せんとする。
【解決手段】テアニンを有効成分とする脂質利用促進組成物を提案すると共に、この脂質利用促進組成物を、飲食物素材に添加して得られる、身体疲労軽減のために摂取する用の飲食物、並びに、持久力向上のために摂取する用の飲食物を提案する。
【選択図】なし
【解決手段】テアニンを有効成分とする脂質利用促進組成物を提案すると共に、この脂質利用促進組成物を、飲食物素材に添加して得られる、身体疲労軽減のために摂取する用の飲食物、並びに、持久力向上のために摂取する用の飲食物を提案する。
【選択図】なし
Description
本発明は、脂質利用促進組成物、身体疲労の軽減或いは持久力向上のために摂取する用の飲食物に関する。
疲労には、身体的な疲労と精神的な疲労とがあり、一般的に身体疲労とは、肉体的活動による疲れとその蓄積、エネルギーの消耗を意味し、精神疲労とは、脳の働きや神経の活動による疲れを意味すると言われている。
身体疲労と精神疲労が混在する場合も多いため、症状等からいずれの疲労であるかを判定できない場合も多いが、疲労をもたらすメカニズム、症状、疲労軽減のための機序などはそれぞれ異なり、区別されるべきものである。例えば身体疲労は、眠い、だるいなど、どちらかというと頭がボーっとした状態になるのに対し、精神疲労の場合は、むしろ神経が興奮してイライラ怒りやすくなる、眠れない、集中力低下といった状態となる。
身体疲労と精神疲労が混在する場合も多いため、症状等からいずれの疲労であるかを判定できない場合も多いが、疲労をもたらすメカニズム、症状、疲労軽減のための機序などはそれぞれ異なり、区別されるべきものである。例えば身体疲労は、眠い、だるいなど、どちらかというと頭がボーっとした状態になるのに対し、精神疲労の場合は、むしろ神経が興奮してイライラ怒りやすくなる、眠れない、集中力低下といった状態となる。
このような疲労は、過度の酷使から身体や精神を守るためのアラームとして機能しており、生体維持に欠くことができない体内メカニズムである。特に身体疲労は、慢性疲労や過労死させないために必要な生体防衛システムとして機能している。すなわち、身体が無理していると脳が感じ取ると、その情報は、脳幹綱様体へ伝えられ、脳幹綱様体から自律神経系の中枢である視床下部並びに、食欲、***などの本能や感情をつかさどる大脳辺縁系へ伝達され、さらに運動や五感をつかさどる大脳皮質へと伝達され、ここで情報が分析・判断され、その指令が中枢神経から自律神経、免疫系、内分泌系に伝達され肉体的変化をもたらすことになる。例えばスポーツで筋肉を酷使した場合、その情報は筋肉から脳に伝達され、指令として筋肉へ再び伝わり、アラームとして手足に筋肉痛などを生じさせる。
身体疲労も適度なものであれば、休息や睡眠等により回復するが、過度な身体疲労や慢性的な疲労となると、休息や睡眠だけでは回復が困難となるため、外部要因によって積極的に身体疲労を軽減する必要がある場合がある。また、身体疲労に伴う倦怠感等の不快な感覚を除去乃至軽減することによって、休息や睡眠がより効果的になる。さらに、身体疲労をより短時間で回復させることができれば、次の活動を疲労感なく効率的に行なうことができる。このように、身体疲労は、生体防衛システムとして不可欠ではあるものの、効率的かつ簡便に積極的に疲労回復させることは有効である。
従来、このような身体疲労を軽減するための薬剤乃至飲食物としては、エネルギー源となる栄養素を供給するもの(例えば特許文献1参照)と、興奮効果によって疲労感をマスキングするもの(例えば特許文献2参照)とが知られていた。
しかし、いずれの場合も、身体疲労を直接軽減するものではなく、前者の場合には、カロリーの過剰摂取につながるおそれもあった。また、後者の場合は、マスキング効果が切れると、さらなる疲労感に襲われるという問題を抱えていた。
しかし、いずれの場合も、身体疲労を直接軽減するものではなく、前者の場合には、カロリーの過剰摂取につながるおそれもあった。また、後者の場合は、マスキング効果が切れると、さらなる疲労感に襲われるという問題を抱えていた。
ちなみに本発明は、後述するように、テアニンを有効成分とするものであるが、従来、テアニンには、リラックス効果(例えば特許文献3)や精神疲労回復効果(例えば特許文献4)があることは知られていたが、身体疲労軽減作用や持久力向上作用があることは知られていなかった。
脂質は、各細胞においてエネルギーを作り出す栄養素である。通常、脂肪細胞において中性脂肪として蓄えられている脂質は、遊離脂肪酸に分解され、血流を介して各細胞内にあるミトコンドリアに取り込まれ、ここでATP(アデノシン三リン酸)に変換され、例えば筋肉を動かすエネルギーや体温を維持するエネルギーなどとして使われる。そのため、体内の脂質利用を促進することにより、身体疲労を直接軽減することができる。
そこで本発明は、体内の脂質利用を促進することができ、しかも安全でかつ入手が容易な成分を有効成分とする脂質利用促進組成物を提供せんとするものである。
本発明は、テアニンを有効成分とする脂質利用促進組成物を提供すると共に、この脂質利用促進組成物を、飲食物素材に添加して得られる、身体疲労軽減のために摂取する用の飲食物、並びに、持久力向上のために摂取する用の飲食物を提供するものである。
本発明において「脂質利用促進」とは、体内、特に脂肪細胞にある中性脂肪の利用促進、言い換えれば、中性脂肪の分解を促進して血液中の遊離脂肪酸量を増やし、エネルギー源として細胞に供給する遊離脂肪酸量を増加させることを意味する。
テアニンの摂取によって、中性脂肪の分解を促進して血液中の遊離脂肪酸量を増やして脂質の利用を促進することができる。よって、本発明の脂質利用促進組成物を摂取することにより、脂質の利用促進を図ることができ、細胞に即効性のあるエネルギー源を供給することができ、身体疲労の軽減、並びに持久力の向上を図ることができる。しかも、テアニンは、安全性が既に知られた物質であり、入手も容易である。
また、本発明者は、テアニンの経口投与量が0.1mg/kg〜100mg/kg、ヒト換算(60kgの場合)で6mg〜6000mgの範囲内である場合に、特に優れた効果を有することも見出した。
また、本発明者は、テアニンの経口投与量が0.1mg/kg〜100mg/kg、ヒト換算(60kgの場合)で6mg〜6000mgの範囲内である場合に、特に優れた効果を有することも見出した。
本欄では、本発明の実施形態として、身体疲労軽減組成物、身体疲労軽減のために摂取する用の飲食物(以下「身体疲労軽減用飲食物」という)、並びに持久力向上のために摂取する用の飲食(以下「持久力向上用飲食物」という)について説明する。
なお、以下の説明において、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」を意図し、「Xより大きくYよりも小さいことが好ましい」旨の意図も包含する。
なお、以下の説明において、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」を意図し、「Xより大きくYよりも小さいことが好ましい」旨の意図も包含する。
本発明の脂質利用促進組成物は、テアニンを有効成分として配合することにより調製することができる。
テアニンは、緑茶等に含まれるグルタミン酸の誘導体であり、本発明の有効成分として、例えばL−グルタミン酸−γ−エチルアミド(L−テアニン
)、L−グルタミン酸−γ−メチルアミド、D−グルタミン酸−γ−エチルアミド(D−テアニン )、D−グルタミン酸−γ−メチルアミド等のL−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミド、L−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミドを基本構造に含む誘導体(例えばL−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミドの配糖体など)からなる群から選ばれた1種類の化合物又は2種類以上の化合物からなる混合物等を用いることができる。中でも、L−テアニンは、天然物から取得可能であるばかりか、食品添加物として認められており、入手の容易さ及び安全性などの点から特に好ましい。
)、L−グルタミン酸−γ−メチルアミド、D−グルタミン酸−γ−エチルアミド(D−テアニン )、D−グルタミン酸−γ−メチルアミド等のL−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミド、L−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミドを基本構造に含む誘導体(例えばL−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミドの配糖体など)からなる群から選ばれた1種類の化合物又は2種類以上の化合物からなる混合物等を用いることができる。中でも、L−テアニンは、天然物から取得可能であるばかりか、食品添加物として認められており、入手の容易さ及び安全性などの点から特に好ましい。
テアニンは、既に公知となっている各種方法によって製造することが可能である。例えば、植物または微生物などの培養法により生合成することも、茶葉から抽出することも、発酵或いは化学合成することもできる。具体的には、特開平05−068578(段落[0006]−[0021])、特開平5−328986(段落[0008]−[0027])、特開平09−263573(段落[0009]−[0029])、特開平11−225789(段落[0007]−[0021])、特開2000−26383(段落[0006]−[0020])、特開2001−278848(段落[0011]−[0021])、特開2003−267867(段落[0005]−[0017])、特開2004−010545(段落[0006]−[0036])、特開2006−083155(段落[0009]−[0021])等に記載された製造方法によって得ることができる。ただし、これらの製造方法に限定されるわけではない。また、得られたテアニンはそのまま使用しても精製して使用してもよく、両者を混合して使用することもできる。
本発明において、テアニンは、脂質利用促進組成物の有効成分として単独で用いることもできるが、既に脂質利用促進作用の知られた他の成分と混合して該有効成分とすることもできる。
単独で用いる場合、例えばテアニンを精製品、粗精製品、或いは茶抽出エキス等の形状のまま精製水又は生理食塩水などに溶解して調製することができる。
単独で用いる場合、例えばテアニンを精製品、粗精製品、或いは茶抽出エキス等の形状のまま精製水又は生理食塩水などに溶解して調製することができる。
本発明の脂質利用促進組成物は、医薬品および医薬部外品として提供することができる。
その形態としては、凍結乾燥或いは噴霧乾燥等により乾燥させて乾燥粉末として提供することも、液剤、錠剤、散剤、顆粒、糖衣錠、カプセル、懸濁液、乳剤、アンプル剤、注射剤、その他任意の形態に調製して提供することもできる。
医薬品として提供する場合は、例えば、有効成分をそのまま精製水又は生理食塩水などに溶解して調製することも可能である。
医薬部外品として提供する場合は、容器詰めドリンク飲料等の飲用形態、或いはタブレット、カプセル、顆粒等の形態として、できるだけ摂取し易い形態で提供するのが好ましい。
医薬品として提供する場合は、例えば、有効成分をそのまま精製水又は生理食塩水などに溶解して調製することも可能である。
医薬部外品として提供する場合は、容器詰めドリンク飲料等の飲用形態、或いはタブレット、カプセル、顆粒等の形態として、できるだけ摂取し易い形態で提供するのが好ましい。
また、本発明の脂質利用促進組成物は、飲食物素材に添加することにより、脂質利用促進のために摂取する用の飲食物、或いは、身体疲労軽減のために摂取する用の飲食物、或いは持久力向上のために摂取する用の飲食物を作製することもできる。
飲食物とは、飲料及び食品の意味である。
飲食物とは、飲料及び食品の意味である。
このような飲食物は、健康食品・健康飲料・特定保健用食品・機能性食品として提供することができる。その場合、それぞれの飲食物を製造するのに通常配合する食品素材に、本発明の脂質利用促進組成物を加えることにより調製することができる。
例えば、本発明の有効成分を、各種食品素材(果実やゼリーなども含む)、乳成分、炭酸、賦形剤(造粒剤含む)、希釈剤、或いは更に甘味剤、フレーバー、小麦粉、でんぷん、糖、油脂類等の各種タンパク質、糖質原料やビタミン、ミネラル、その他の生理活性成分、ホルモン、栄養成分などから選ばれた一種或いは二種以上に加えて、スポーツ飲料、果実飲料、茶飲料、野菜ジュース、乳性飲料、アルコール飲料、ゼリー飲料、炭酸飲料などの各種飲料、ゼリー、チューインガム、チョコレート、アイスクリーム、キャンディ、ビスケットなどの菓子類、スナック、パン、ケーキなどの澱粉系加工食品、魚肉練り製品、畜肉製品、豆腐、チーズなどのタンパク質系加工食品、味噌やしょうゆ、ドレッシングなどの調味料、その他、サプリメント、飼葉、ペットフードなど様々な飲食物の形態として提供することができる。
例えば、本発明の有効成分を、各種食品素材(果実やゼリーなども含む)、乳成分、炭酸、賦形剤(造粒剤含む)、希釈剤、或いは更に甘味剤、フレーバー、小麦粉、でんぷん、糖、油脂類等の各種タンパク質、糖質原料やビタミン、ミネラル、その他の生理活性成分、ホルモン、栄養成分などから選ばれた一種或いは二種以上に加えて、スポーツ飲料、果実飲料、茶飲料、野菜ジュース、乳性飲料、アルコール飲料、ゼリー飲料、炭酸飲料などの各種飲料、ゼリー、チューインガム、チョコレート、アイスクリーム、キャンディ、ビスケットなどの菓子類、スナック、パン、ケーキなどの澱粉系加工食品、魚肉練り製品、畜肉製品、豆腐、チーズなどのタンパク質系加工食品、味噌やしょうゆ、ドレッシングなどの調味料、その他、サプリメント、飼葉、ペットフードなど様々な飲食物の形態として提供することができる。
上記組成物および飲食物におけるテアニン量は、本発明が目的とする効果を損なわない限り特に限定するものではないが、例えば投与対象の体重1kg当たり0.1mg〜100mgのテアニンを投与するのが好ましく、中でも投与対象の体重1kg当たり1mg〜10mgのテアニンを投与するのがさらに好ましい。言い換えれば、そのようなテアニン量を摂取し得るように組成物および飲食物中のテアニン量を調整するのが好ましい。
例えば、体重60kgのヒトが摂取することを目安とすると、6mg〜6000mgのテアニン含有量に調整するのが好ましく、中でも60mg〜600mgのテアニン含有量に調整するのがさらに好ましい。
例えば、体重60kgのヒトが摂取することを目安とすると、6mg〜6000mgのテアニン含有量に調整するのが好ましく、中でも60mg〜600mgのテアニン含有量に調整するのがさらに好ましい。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1):テアニンの脂質利用促進試験
実験には雄マウスCDF1(10週齢、20匹)を用いた。
テアニンは、L−テアニンを純水に溶解してテアニン溶液を調製し、試料とした。
実験には雄マウスCDF1(10週齢、20匹)を用いた。
テアニンは、L−テアニンを純水に溶解してテアニン溶液を調製し、試料とした。
テアニン投与群(10匹)は、回転かごにて180分間自発運動させてマウスに運動負荷をかけた後、5分間休息させてから、テアニン0.5mg/kgを腹腔内投与し、投与後30分間休息させ、その後再度180分間回転かごにて自発運動させた。
他方、コントロール投与群(10匹)は、回転かごにて180分間自発運動させてマウスに運動負荷をかけた後、5分間休息させてから腹腔内投与し、投与後30分間休息させ、その後再度180分間回転かごにて自発運動させた。
それぞれの投与群について、1回目の運動量(回転数)と2回目との運動量(回転数)を測定する共に、各運動の直後に心採血を行い、血中遊離脂肪酸濃度を測定した。
相対運動量について、コントロール投与群(DW)とテアニン投与群(theanine)とを比較した結果を図1に、血中脂肪酸濃度について、コントロール投与群(DW)とテアニン投与群(theanine)とを比較した結果を図2に示す。
他方、コントロール投与群(10匹)は、回転かごにて180分間自発運動させてマウスに運動負荷をかけた後、5分間休息させてから腹腔内投与し、投与後30分間休息させ、その後再度180分間回転かごにて自発運動させた。
それぞれの投与群について、1回目の運動量(回転数)と2回目との運動量(回転数)を測定する共に、各運動の直後に心採血を行い、血中遊離脂肪酸濃度を測定した。
相対運動量について、コントロール投与群(DW)とテアニン投与群(theanine)とを比較した結果を図1に、血中脂肪酸濃度について、コントロール投与群(DW)とテアニン投与群(theanine)とを比較した結果を図2に示す。
(実験手順)
1回目の運動(回転運動180分間)→腹腔内投与→休憩30分間→2回目の運動(回転運動180分間)
1回目の運動(回転運動180分間)→腹腔内投与→休憩30分間→2回目の運動(回転運動180分間)
(結果・考察)
コントロール投与群では2回目の運動量は20%以下に抑えられたが、テアニン投与群では50%以上保持していた。一方、血中の遊離脂肪酸は、テアニン投与群の方が明らかに高く、脂質の利用が促進されていることが確認できた。このことから、テアニンを投与することにより、中性脂肪の分解を促進して血液中の遊離脂肪酸量を増やし、エネルギー源として細胞に供給する血中遊離脂肪酸量を増加させることができ、このように脂質利用を促進できることが判明した。
コントロール投与群では2回目の運動量は20%以下に抑えられたが、テアニン投与群では50%以上保持していた。一方、血中の遊離脂肪酸は、テアニン投与群の方が明らかに高く、脂質の利用が促進されていることが確認できた。このことから、テアニンを投与することにより、中性脂肪の分解を促進して血液中の遊離脂肪酸量を増やし、エネルギー源として細胞に供給する血中遊離脂肪酸量を増加させることができ、このように脂質利用を促進できることが判明した。
(実施例2):テアニンの身体疲労軽減・持久力向上試験
実験には雄マウスCDF1(6週齢、4匹)を用いた。
テアニンは、L−テアニンを純水に溶解してテアニン濃度0.05mg/mlのテアニン溶液を調製し、試料とした。
実験には雄マウスCDF1(6週齢、4匹)を用いた。
テアニンは、L−テアニンを純水に溶解してテアニン濃度0.05mg/mlのテアニン溶液を調製し、試料とした。
テアニン投与群(4匹)は、回転かごにて180分間自発運動させてマウスに運動負荷をかけた後、5分間休息させてから、テアニン0.5mg/kgを経口投与し、投与後30分間休息させ、その後再度180分間回転かごにて自発運動させた。
他方、コントロール投与群(4匹)は、回転かごにて180分間自発運動させてマウスに運動負荷をかけた後、5分間休息させてから、純水10ml/kgを経口投与し、投与後30分間休息させ、その後再度180分間回転かごにて自発運動させた。
それぞれの投与群について、1回目の運動時の回転かごの回転数と2回目の回転数を測定し、回転数の減少数(回)を求めた。コントロール投与群(水投与群)とテアニン投与群とを比較した結果を図3に示した。
他方、コントロール投与群(4匹)は、回転かごにて180分間自発運動させてマウスに運動負荷をかけた後、5分間休息させてから、純水10ml/kgを経口投与し、投与後30分間休息させ、その後再度180分間回転かごにて自発運動させた。
それぞれの投与群について、1回目の運動時の回転かごの回転数と2回目の回転数を測定し、回転数の減少数(回)を求めた。コントロール投与群(水投与群)とテアニン投与群とを比較した結果を図3に示した。
(実験手順)
1回目の運動(回転運動180分間)→経口投与→休憩30分間→2回目の運動(回転運動180分間)
1回目の運動(回転運動180分間)→経口投与→休憩30分間→2回目の運動(回転運動180分間)
(結果)
水投与群では700回以上の回転数減少が認められたが、テアニン投与群では2回目の回転数がむしろ増加した。このことから、テアニンは、身体疲労時における持久力を向上させ、身体疲労軽減効果を発揮することが明らかとなった。
水投与群では700回以上の回転数減少が認められたが、テアニン投与群では2回目の回転数がむしろ増加した。このことから、テアニンは、身体疲労時における持久力を向上させ、身体疲労軽減効果を発揮することが明らかとなった。
(実施例3):テアニンの有効濃度確認試験
実験には雄マウスCDF1(7週齢、7匹)を用いた。
テアニンは、L−テアニンを純水に溶解してテアニン濃度0.02mg/ml、0.05mg/ml、0.15mg/mlのテアニン溶液を調製し、試料とした。
実験には雄マウスCDF1(7週齢、7匹)を用いた。
テアニンは、L−テアニンを純水に溶解してテアニン濃度0.02mg/ml、0.05mg/ml、0.15mg/mlのテアニン溶液を調製し、試料とした。
1週間の予備飼育後、選抜試験を行った。この選抜試験では、180分間回転かごにて自発運動をさせて運動負荷をかけ、5分間休息させてから水を経口投与した。投与後30分間休息させ、その後再度180分間回転かごにて自発運動させた。1回目の運動時の回転かごの回転数と2回目の回転数を測定した。
選抜基準としては、2回目の運動量(回転数)から1回目の運動量(回転数)を引いた差分が−300回以上2000回以下の個体を選抜した。
選抜基準としては、2回目の運動量(回転数)から1回目の運動量(回転数)を引いた差分が−300回以上2000回以下の個体を選抜した。
本試験では、選抜された個体(28匹)を対象として、水の代わりにテアニンを経口投与する以外は、選抜試験と同一のプロトコルにて行った。但し、コントロール群には水を投与した。
テアニンの投与量は、公比約3で0.2mg/kg、0.5mg/kg、1.5mg/kgとした。
2回目の運動量(回転数)から1回目の運動量(回転数)を引いた差分を、回転数の減少数(回)として、各投与群毎に回転数の減少数を示したグラフを図4に示した。
テアニンの投与量は、公比約3で0.2mg/kg、0.5mg/kg、1.5mg/kgとした。
2回目の運動量(回転数)から1回目の運動量(回転数)を引いた差分を、回転数の減少数(回)として、各投与群毎に回転数の減少数を示したグラフを図4に示した。
(実験手順)
1回目の運動(回転運動180分間)→経口投与→休憩30分間→2回目の運動(回転運動180分間)
1回目の運動(回転運動180分間)→経口投与→休憩30分間→2回目の運動(回転運動180分間)
(結果)
全てのテアニン投与群で回転数減少抑制効果が認められた。このことから、少なくとも0.2mg/kg以上のテアニンを投与することで、身体疲労時における持久力を向上させ、身体疲労を軽減させることが明らかとなった。
全てのテアニン投与群で回転数減少抑制効果が認められた。このことから、少なくとも0.2mg/kg以上のテアニンを投与することで、身体疲労時における持久力を向上させ、身体疲労を軽減させることが明らかとなった。
(実施例4):テアニンの持久力向上試験
テアニンの持久力向上作用を強制遊泳試験により調べた。
テアニンの持久力向上作用を強制遊泳試験により調べた。
実験には、雄マウスCDF1(6週齢、8匹)を用いた。
テアニンは、L−テアニンを純水に溶解してテアニン濃度0.02mg/ml、0.05mg/ml、0.15mg/mlのテアニン溶液を調製し、試料とした。
テアニンは、L−テアニンを純水に溶解してテアニン濃度0.02mg/ml、0.05mg/ml、0.15mg/mlのテアニン溶液を調製し、試料とした。
2日間のトレーニング後、1日おきに3回選抜試験を行った。選抜試験では、流水槽(流量8L/min、水温34℃、平均流速を23〜24cm/secに設定)に入れて遊泳させ、限界遊泳時間を測定した。このとき、遊泳しているマウスが常に流水槽内に6匹ずついるようにダミーマウスを用いて試験した。選抜基準は、遊泳時間のS.D.が14分以内であることとした。また、群分けには連続無作為化法を用いた。
本試験では選抜された個体(各群8匹)を対象として、各マウスを一夜(約15時間)絶食させた後、テアニン又は水を投与し、投与後60分間静置(絶水)し、その後、上記選抜試験と同一のプロトコルにて試験を行い、遊泳時間を測定した。結果を図5に示す。テアニンの投与量は、公比約3で0.2mg/kg、0.5mg/kg、1.5mg/kgとした。各投与群の初期値を表1に示す。
(結果)
全てのテアニン投与群で遊泳時間の延長が認められた。この結果から、テアニンは疲労時以外でも持久力を向上させることが分かった。また、その効果は少なくとも0.2mg/kg以上で発揮されることも分かった。
全てのテアニン投与群で遊泳時間の延長が認められた。この結果から、テアニンは疲労時以外でも持久力を向上させることが分かった。また、その効果は少なくとも0.2mg/kg以上で発揮されることも分かった。
(実施例5):テアニンの身体疲労軽減作用
テアニンの身体疲労軽減作用を強制歩行による疲労負荷実験により調べた。
テアニンの身体疲労軽減作用を強制歩行による疲労負荷実験により調べた。
実験には雄マウスCDF1(6週齢、5匹)を用いた。
テアニンは、L−テアニンを純水に溶解してテアニン濃度0.05mg/ml、0.5mg/ml、5.0mg/mlのテアニン溶液を調製し、試料とした。
テアニンは、L−テアニンを純水に溶解してテアニン濃度0.05mg/ml、0.5mg/ml、5.0mg/mlのテアニン溶液を調製し、試料とした。
1週間のトレーニング後、選抜試験を行った。選抜試験では、1分間に15回転する速度(以下15rpmと記す)で90分間強制歩行させた後、90分間の自発運動量を測定した。この選抜試験を1個体につき2回行った。選抜基準は以下の条件を満たすものとした。
(1)2回の運動量の平均が全体の平均±分散の範囲内に入っている。
(2)2回の運動量の差の絶対値が全体の分散より小さい。
(1)2回の運動量の平均が全体の平均±分散の範囲内に入っている。
(2)2回の運動量の差の絶対値が全体の分散より小さい。
本試験では選抜された個体(各群5匹)を対象として行い、強制的にテアニン又は水を経口投与(5mL/kg)させた後、直ちに15rpmの速度で45分間強制歩行させ、再びテアニン又は水を強制経口投与(5mL/kg)させ、次いで15rpmの速度で45分間の強制歩行を行わせた。強制歩行終了後、90分間の自発運動量を測定した。実験手順の概要を図6に示し、初期値を表2に示すと共に、各投与群毎の自発運動量(回)を図7に、テアニン投与量に対する各投与群毎の自発運動量を図8に示した。
なお、投与試料としてのテアニンは、公比10で0.5mg/kg、5.0mg/kg、50mg/kgとした。
なお、投与試料としてのテアニンは、公比10で0.5mg/kg、5.0mg/kg、50mg/kgとした。
(結果)
全てのテアニン投与群で自発運動量が増加した。このことから、テアニン投与量が少なくとも50mg/kgまでは身体疲労軽減に有効であることが明らかとなった。この結果から、テアニンの有効投与量を算出すると、0.1〜100mg/kg、ヒト換算では6〜6000mg(60kgとして)であることが分かった。
全てのテアニン投与群で自発運動量が増加した。このことから、テアニン投与量が少なくとも50mg/kgまでは身体疲労軽減に有効であることが明らかとなった。この結果から、テアニンの有効投与量を算出すると、0.1〜100mg/kg、ヒト換算では6〜6000mg(60kgとして)であることが分かった。
Claims (5)
- テアニンを有効成分とする脂質利用促進組成物。
- 体重1kg当たり0.1mg〜100mgのテアニン量を処方することを特徴とする請求項1記載の脂質利用促進組成物。
- テアニンを6mg〜6000mg含有することを特徴とする請求項1記載の脂質利用促進組成物。
- 請求項1乃至3のいずれかの脂質利用促進組成物を、飲食物素材に添加して得られる、身体疲労軽減のために摂取する用の飲食物。
- 請求項1乃至3のいずれかの脂質利用促進組成物を、飲食物素材に添加して得られる、持久力向上のために摂取する用の飲食物。
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JP2006205967A JP2008031080A (ja) | 2006-07-28 | 2006-07-28 | 脂質利用促進組成物 |
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