JP2008025685A - 転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸受トルクが小さく且つシール性に優れた転がり軸受を提供する。
【解決手段】互いに相対回転可能に対向配置された一対の軌道輪(内輪2、外輪4)と、各軌道輪の対向面(内輪外径面2s、外輪内径面4s)にそれぞれ形成された軌道溝間(内輪軌道溝2gと外輪軌道溝4gとの間)に転動自在に組込まれた複数の転動体6と、各軌道輪の両側の対向面間に取り付けられた環状の密封板8とを備え、密封板の基端8eは、ゴムJで被覆されていると共に、いずれか一方の軌道輪の対向面に形成された環状凹部Mに当該ゴムを嵌め込むことで、当該密封板の基端が環状凹部に固定されており、その先端8tは、他方の軌道輪の対向面に対して非接触状態に位置決めされていると共に、当該対向面に形成された環状シール溝P内に一部入り込んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば電気掃除機や電動工具のモータ、自動車のラジエタ冷却用電動ファンのモータ、オルタネータ(発電機)などの回転駆動系を支持する転がり軸受に関する。
各種のモータや発電機などの回転駆動系の設置環境には、例えばブラシモータのブラシ磨耗により生じる磨耗粉や外部から浸入する塵埃が充満する場合があり、そのような環境下で使用される転がり軸受には、高いシール性が要求されている。ところで、磨耗粉や塵埃などの異物が軸受内部に侵入し、例えば内外輪の軌道面と転動体との間に入り込んだ状態で軸受を回転させると、当該異物による研磨作用が働いて軌道面や転動体表面を磨耗或いは摩損させる場合がある。また、浸入した異物が潤滑剤に混入すると、潤滑剤の劣化を早める場合もある。この場合、軌道面や転動体表面が磨耗或いは摩損した状態、或いは、潤滑剤が劣化した状態で軸受を回転し続けると、例えば異常音が発生したり、焼付きが生じることにより、軸受寿命を延命化させることが困難になってしまう。
そこで、このような問題を解消するために、内外輪間に密封板を配設することで、異物が軸受内部に侵入するのを防止した転がり軸受が提案されている。例えば特許文献1に示された転がり軸受には、基端が外輪に固定され且つ先端が内輪に接触した接触ゴムシールが用いられており、例えば特許文献2に示された転がり軸受には、基端が外輪に固定され且つ先端が内輪に非接触となる非接触シールドが用いられている。
しかし、接触ゴムシールを用いた転がり軸受では、その回転時において接触ゴムシールの先端と内輪とが互いに摺接した状態で相対回転するため、軸受トルク(例えば、起動トルク、回転トルク)が大きくなる。この場合、転がり軸受の回転効率が低下するため、当該軸受を組込んだ装置の稼動効率も低下してしまう。一方、非接触シールドを用いた転がり軸受では、その回転時において非接触シールドの先端と内輪とが互いに摺接すること無く相対回転する。この場合、軸受トルクを小さくすることはできるが、非接触シールドの先端と内輪との間には所定の隙間が構成されているため、当該隙間から異物が混入し易くなっている。異物の浸入を防止する方法としては、隙間を小さくすることも考えられるが、シールド板及び基端取付部(例えば、板溝、環状凹部など)の加工精度を上げる必要があるため、高いコストを要する。
実開平7−10556号公報 特開2002−115724号公報
本発明は、このような問題を解決するためになされており、その目的は、軸受トルクが小さく且つシール性に優れた転がり軸受を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、互いに相対回転可能に対向配置された一対の軌道輪と、各軌道輪の対向面にそれぞれ形成された軌道溝間に転動自在に組込まれた複数の転動体と、各軌道輪の両側の対向面間に取り付けられた環状の密封板とを備えた転がり軸受であって、密封板の基端は、ゴムで被覆されていると共に、いずれか一方の軌道輪の対向面に形成された環状凹部に当該ゴムを嵌め込むことで、当該密封板の基端が環状凹部に固定されており、その先端は、他方の軌道輪の対向面に対して非接触状態に位置決めされていると共に、当該対向面に形成された環状シール溝内に一部入り込んでいる。
本発明において、密封板の先端の径寸法は、環状シール溝の径寸法に対して所定の寸法差に設定されている。この場合、密封板には、外方側に向って凸状に湾曲した凸状部が基端と先端との間の中央部分に構成されており、当該基端を環状凹部に嵌め込みながら凸状部を外方側から押圧して弾性変形させることにより、当該密封板は、その先端が環状シール溝内に一部入り込んだ状態で各軌道輪の対向面間に取り付けられる。なお、密封板の先端に複数のスリットを周方向に沿って所定間隔で形成しても良い。
本発明によれば、密封板の先端を軌道輪の対向面に形成された環状シール溝内に非接触状態で一部入り込ませることにより、軸受トルクが小さく且つシール性に優れた転がり軸受を実現することができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る転がり軸受について添付図面を参照して説明する。
図1(a)に示すように、本実施の形態の転がり軸受は、互いに相対回転可能に対向配置された一対の軌道輪(内輪2、外輪4)と、内外輪2,4の対向面(内輪外径面2s、外輪内径面4s)にそれぞれ形成された軌道溝間(内輪軌道溝2gと外輪軌道溝4gとの間)に転動自在に組込まれた複数の転動体6と、内外輪2,4の両側の対向面2s,4s間に取り付けられた環状の密封板8とを備えている。
なお、当該軸受において、複数の転動体6は、保持器10で1つずつ回転可能に保持されているが、かかる保持器10の種類については特に限定しない。また、内外輪2,4の対向面2s,4sと密封板8で囲まれた領域には、潤滑剤(例えば、グリース、油)が封入されることになるが、当該潤滑剤について図面上では省略する。更に、転動体6としては、図面上では玉を例示しているが、ころであっても良い。
この場合、密封板8の基端8eは、いずれか一方の軌道輪の対向面に形成された環状凹部Mに嵌め込み固定されており、その先端8tは、他方の軌道輪の対向面に対して非接触状態に位置決めされていると共に、当該対向面に形成された環状シール溝P内に一部入り込んでいる。本実施の形態では図面上、基端8eが外輪4(外輪内径面4s)の環状凹部Mに嵌め込み固定され且つ先端8tが内輪2(内輪外径面2s)の環状シール溝P内に一部入り込んだ密封板8を例示しているが、これに限定されることは無く、例えば図1(b),(c)に示すような密封板8でも良い。
この場合、例えば図1(g),(h)に示すように、密封板8を金属製シールド板で形成すると共に、その基端8eにゴムJを固着(被覆)させ、当該ゴムJを環状凹部Mに嵌め込むことで、密封板8の基端8eを外輪内径面4sの環状凹部Mに対して弾性的に固定させるようにしても良い。このように密封板8の基端8eと外輪内径面4sの環状凹部Mとの間にゴムJを介在させることで、環状凹部(外輪シール溝とも言う)Mには、ゴムJの弾性力により略均一の応力が作用するため、密封板8の固定後における転がり軸受の真円度の崩れを小さくすることができる。なお、ゴムJの材質としては、例えばニトリルゴム、アクリルゴム、シリコンゴムなどを適用すれば良い。
図1(b)の構成例において、密封板8は、基端8eが内輪2(内輪外径面2s)の環状凹部Mに嵌め込み固定され且つ先端8tが外輪4(外輪内径面4s)の環状シール溝P内に一部入り込んで非接触状態に位置決めされている。また、図1(c)の構成例において、軸受一方側の密封板8は、基端8eが内輪2(内輪外径面2s)の環状凹部Mに嵌め込み固定され且つ先端8tが外輪4(外輪内径面4s)の環状シール溝P内に一部入り込んで非接触状態に位置決めされており、軸受他方側の密封板8は、基端8eが外輪4(外輪内径面4s)の環状凹部Mに嵌め込み固定され且つ先端8tが内輪2(内輪外径面2s)の環状シール溝P内に一部入り込んで非接触状態に位置決めされている。
いずれの構成例でも、図1(d)に示すように、密封板8の先端8tの径寸法は、環状シール溝Pの径寸法に対して所定の寸法差Wに設定されている。具体的に説明すると、環状シール溝Pが内輪2(内輪外径面2s)に構成されている場合、密封板8の先端8tの内径寸法は、環状シール溝Pの外径部Rpの外径寸法よりも寸法差Wだけ小さく設定する。これに対して、環状シール溝Pが外輪4(外輪内径面4s)に構成されている場合、密封板8の先端8tの外径寸法は、環状シール溝Pの内径部Rpの内径寸法よりも寸法差Wだけ大きく設定する。
なお、環状の密封板8の先端8tの形状については、例えば図1(d)に示すように環状シール溝Pに向けて略ストレートに延出させる形状に限定されることは無く、先端8tが環状シール溝P内に一部入り込んだ形状を成していれば任意の形状を適用することが可能である。例えば図1(e)に示すように内方側(転動体6側)に折り返した形状、例えば図1(f)に示すように外方側(転動体6とは反対側)に向けて折り返した形状でも良い。また、密封板8の厚さや表面処理(メッキ処理)についても特に限定されることは無い。
ここで、密封板8を内外輪2,4間に取り付ける方法例について、図2(a)〜(d)を参照して説明する。
図2(a)に示すように、内外輪2,4間に取り付ける前において、密封板8の先端8tの内径寸法は、環状シール溝Pの外径部Rpの外径寸法よりも寸法差Kだけ大きく設定されている。また、密封板8には、外方側に向って凸状に湾曲した凸状部8aが基端8eと先端8tとの間の中央部分に構成されている。
このような密封板8を用意した後、図2(b)に示すように、その基端8eを環状凹部Mに嵌め込みながら凸状部8aを外方側から、所定の圧力Fで軸方向(アキシアル方向)に押圧して塑性変形させる。この場合、凸状部8aを押圧する方法としては、既存の押圧治具を用いれば良いので、ここでは特に押圧治具についての限定はしない。
そして、図2(c)に示すように密封板8の凸状部8aを更に押圧し続けると、密封板8は、押圧力Fの作用を受けて径方向に引き延ばされるため、その先端8tの内径寸法が小さくなる。この後、凸状部8aに作用させる押圧力Fを調整することにより、図2(d)に示すように、基端8eが外輪4(外輪内径面4s)の環状凹部Mに嵌め込み固定され且つ先端8tが内輪2(内輪外径面2s)の環状シール溝P内に一部入り込んだ密封板8を内外輪2,4間に取り付けることができる。
このような取付方法において、例えば図3に示すように、密封板8の先端8tに複数のスリット8mを周方向に沿って所定間隔で形成しておけば、密封板8を変形し易くできるため、取付性を向上させることができる。なお、スリット8mの個数や幅などは、密封板8の大きさや種類に応じて任意に設定されるため、ここでは特に限定しない。また、スリット8mを形成する代わりに、例えば密封板8の先端8tを周方向に沿って薄肉化して取り付け易くしても良い。
以上、本実施の形態によれば、密封板8の先端8tを環状シール溝P内に一部入り込んだ構成としたことにより、先端8tと環状シール溝Pとの間に狭い隙間のラビリンスシールを構築することができる。このため、封入された潤滑剤が軸受回転中に外方に押し出された場合でも、その押し出された潤滑剤は、先端8tと環状シール溝Pとの隙間を埋めるように停留し、いわゆるグリースシールと称される状態となる。この結果、潤滑剤が軸受外部に漏洩するのを確実に防止することができる。なお、予め密封板8の先端8tと環状シール溝Pとの隙間に潤滑剤を充填しておくことでも同様の効果を得ることができる。
また、例えば軸受内部に対する異物(例えば、水、塵埃)の侵入性は、軸受内部と軸受外部との圧力差により変動する。この場合、異物の浸入を防止する方策としては、例えば密封板8の外部から内輪軌道溝2g(外輪軌道溝4g)までの距離を長くとるか、或いは内外の圧力差を小さくすれば良い。本実施の形態では、密封板8の先端8tを環状シール溝P内に一部入り込んだ構成としたことで、密封板8の外部から内輪軌道溝2g(外輪軌道溝4g)までの距離を長くとることができると同時に、内外の圧力変動を小さくすることができる。これにより、異物の浸入を確実に防止することができる。
更に、密封板8の先端8tは、環状シール溝Pに対して非接触状態に位置決めされているため、軸受回転に際し軸受トルク(例えば、起動トルク、回転トルク)が接触ゴムシールより大きくなることは無い。
ここで、本実施の形態の転がり軸受と従来の軸受とのシール性の比較試験について説明する。
この比較試験において、従来の軸受として例えば図4(a),(b)に示すような2つの軸受(比較例1,2)を用意した。同図(a)の比較例1において、内輪2(内輪外径面2s)には、略フラットな環状シール溝Pが形成されており、密封板8の先端8tは、その環状シール溝Pの外径部Rpの外径寸法よりも寸法差Wだけ大きく設定されている(図4(c))。また、同図(b)の比較例2において、内輪2(内輪外径面2s)には、深堀された環状シール溝Pが形成されており、密封板8の先端8tは、その環状シール溝Pの外径部Rpの外径寸法よりも寸法差Wだけ大きく設定されている(図4(c))。この場合、比較例1,2のいずれの軸受も密封板8の先端8tは、環状シール溝Pに対して非接触状態に位置決めされている。
一方、本実施の形態の転がり軸受としては、例えば図1(a)に示された軸受(実施例1)を用意した。そして、密封板8以外の構成については、三者(比較例1,2、実施例1)とも同一に設定した。例えば軸受外径を22mm、軸受内径を8mm、軸受幅を7mmに統一し、保持器10については樹脂製のものを選択した。また、潤滑剤としては、40℃における動粘度が48mm/s、混和ちょう度が230となるように、添加剤を適宜使用して増ちょう剤と基油とを調合した。そして、かかる潤滑剤を軸受空間容積の30容積%となるように軸受内部に封入した。この場合、増ちょう剤としては、例えばウレア系、リチウム石鹸、ナトリウム石鹸、ベントナイト、PTFE、カーボンブラックなどを選択することができ、基油としては、例えば合成炭化水素油、エステル油、エーテル油、フッ素油、シリコーン油、鉱油などを選択することができる。
図6には、シール性の比較試験に用いた試験装置の構成例が示されている。
当該試験装置は、試験本体12内に中空のハウジング14が介在されており、ハウジング14内には回転軸16が延出配置されている。また、ハウジング14と回転軸16との間には、比較試験に用いる軸受18(比較例1,2、実施例1)をセットできるようになっている。具体的には、外輪4をハウジング14に内嵌させると共に、内輪2を回転軸16に外嵌した後、スリーブ20により内輪2を軸方向に押圧することで、軸受18に所定の予圧を付加した状態で、内輪2を回転軸16に固定することができる。また、ハウジング14内には、ダスト貯留部22が形成されている。
本試験では、ダスト貯留部22に0.1gのけい砂(直径:6.6〜8.6μm)を封入した。けい砂の化学成分には、97%以上のSiOに加えて、3%以下のFe、Al、TiO、MgOが含まれている。また、けい砂の粒子密度は、2.6〜2.7g/cmの値である。
このような構成において、空気供給部24内を0.15MPaに加圧し、空気取入口26からダスト貯留部22に空気を噴出させる。このとき、ダスト貯留部22に導入された空気は、ハウジング14と回転軸16との間にセットされた軸受18を経由してハウジング開口14aから外部に流出する。このとき、加熱用ヒータ28でハウジング14を加熱することで、ダスト貯留部22内を80℃に設定した。そして、回転軸16を40,000rpmで回転させることで、16時間毎の音響上昇値を比較し、比較例1,2と実施例1とのシール性を評価した。なお、シール性評価時における軸受18のアキシアル荷重(Fa)は49Nに設定した。また、本試験の前後に行う軸受音響測定値は、グリースノイズテスター(NSK テクニカルジャーナル667号、1999年刊に記載)を用いた。この場合の測定条件は、1800rpm、Fa=29Nとし、ハイバンド(HB)の値をデータとして採用した。
本試験において、ダストが軸受18内部に侵入し、内外輪2,4と転動体との間に入り込むと、軌道溝にダストの噛む込みによる損傷が発生し、それにより音響(アンデロン)が大きくなる。従って、音響上昇値が小さいほどシール性が良好であると評価できる。図5には、本試験における比較例1,2と実施例1との音響上昇値が示されており、かかる評価結果から明らかなように、実施例1の軸受では、比較例1,2に比べて音響上昇値が小さくなっている。これにより、本実施の形態に係る転がり軸受は、シール性に優れていることが評価できる。
(a)は、本発明の一実施の形態に係る転がり軸受の構成例を示す断面図、(b)は、転がり軸受の他の構成例を示す断面図、(c)は、転がり軸受の他の構成例を示す断面図、(d)は、転がり軸受に取り付けられた密封板の先端部分の構成例を示す部分断面図、(e)は、密封板の先端部分の他の構成例を示す部分断面図、(f)は、密封板の先端部分の他の構成例を示す部分断面図、(g)は、密封板の基端をゴムで覆った転がり軸受の構成例を示す断面図、(h)は、同図(g)に示された密封板の基端部分を拡大して示す断面図。 (a)〜(d)は、密封板の取付方法を説明するための断面図。 密封板の先端にスリットを形成した構成例を示す平面図。 (a)は、シール性比較試験に用いる比較例1に係る軸受の部分断面図、(b)は、シール性比較試験に用いる比較例2に係る軸受の部分断面図、(c)は、比較例1の軸受に用いた密封板の先端部分の拡大断面図、(d)は、比較例2の軸受に用いた密封板の先端部分の拡大断面図。 シール性比較試験の結果を示す図。 シール性比較試験に用いる試験機の部分断面図。
符号の説明
2 内輪
2s 内輪外径面
4 外輪
4s 外輪内径面
6 転動体
8 密封板
8e 密封板の基端
8t 密封板の先端
10 保持器
J ゴム
M 環状凹部
P 環状シール溝

Claims (4)

  1. 互いに相対回転可能に対向配置された一対の軌道輪と、各軌道輪の対向面にそれぞれ形成された軌道溝間に転動自在に組込まれた複数の転動体と、各軌道輪の両側の対向面間に取り付けられた環状の密封板とを備えた転がり軸受であって、
    密封板の基端は、ゴムで被覆されていると共に、いずれか一方の軌道輪の対向面に形成された環状凹部に当該ゴムを嵌め込むことで、当該密封板の基端が環状凹部に固定されており、その先端は、他方の軌道輪の対向面に対して非接触状態に位置決めされていると共に、当該対向面に形成された環状シール溝内に一部入り込んでいることを特徴とする転がり軸受。
  2. 密封板の先端の径寸法は、環状シール溝の径寸法に対して所定の寸法差に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受。
  3. 密封板には、外方側に向って凸状に湾曲した凸状部が基端と先端との間の中央部分に構成されており、当該基端を環状凹部に嵌め込みながら凸状部を外方側から押圧して弾性変形させることにより、当該密封板は、その先端が環状シール溝内に一部入り込んだ状態で各軌道輪の対向面間に取り付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の転がり軸受。
  4. 密封板には、その先端に複数のスリットが周方向に沿って所定間隔で形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の転がり軸受。
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