JP2008019912A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハブ輪の揺動加締によって内輪が固定された第1乃至第3世代構造の車輪用軸受装置において、内輪の剛性を高めて加締加工に伴う内輪の変形を抑えた車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】ハブ輪1の小径段部1bに内輪7が圧入され、小径段部1bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部1cにより内輪7を軸方向に固定した車輪用軸受装置において、内輪7の外径Dが転動体5のピッチ円直径PCDよりも大径に形成されると共に、内輪7の大端面7cに加締部1cの外径に対して2mm以上隔てた位置から外径側に延び、かつ0.1〜1.0mmの範囲の段差δを有する環状の凹部22が形成されているので、内輪7の剛性を高めて加締加工に伴う内輪7の変形を効果的に抑えると共に、大端面7cの研削幅の増加を抑え、研削時のサイクルタイムが長くなるのを防止してコストアップを抑制することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車輪を懸架装置に対して回転自在に支承する車輪用軸受装置、特に、ハブ輪の揺動加締によって内輪が固定されたセルフリテイン構造において、内輪の剛性を高めて加締加工に伴う内輪の変形を抑えた車輪用軸受装置に関するものである。
自動車等の車両の車輪用軸受装置は、懸架装置に対して車輪を複列の転がり軸受を介して回転自在に支承するもので、駆動輪用のものと従動輪用のものとがある。この車輪用軸受装置には、所望の軸受剛性を有し、ミスアライメントに対しても耐久性を発揮すると共に、燃費向上の観点から回転トルクが小さい複列アンギュラ玉軸受が多用されている。その従来構造の代表的な一例として、図3に示すような従動輪用の車輪用軸受装置が知られている。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウター側(図面左側)、中央寄り側をインナー側(図面右側)という。
この車輪用軸受装置は第3世代と称され、ハブ輪51と内輪52と外輪53、および複列のボール54、54を備えている。ハブ輪51は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ55を一体に有し、外周にアウター側の内側転走面51aと、この内側転走面51aから軸方向に延びる小径段部51bが形成されている。また、車輪取付フランジ55の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト56が植設されている。
ハブ輪51の小径段部51bには、外周にインナー側の内側転走面52aが形成された内輪52が圧入されている。そして、ハブ輪51の小径段部51bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部51cにより、ハブ輪51に対して内輪52が軸方向へ抜けるのを防止している。
外輪53は、外周に懸架装置(図示せず)に取り付けられるための車体取付フランジ53bを一体に有し、内周に複列の外側転走面53a、53aが形成されている。これら複列の外側転走面53a、53aと、これらに対向する内側転走面51a、52aの間には複列のボール54、54が転動自在に収容されている。
ハブ輪51は、炭素の含有量が0.40〜0.80重量%である炭素鋼製の素材に鍛造を施すことにより一体に形成され、斜格子で示した部分、すなわち、車輪取付フランジ55の基部から内側転走面51a、および小径段部51bに亙って高周波焼入れ等によって表面が硬化処理されている。なお、加締部51cは、鍛造後の素材表面硬さの生のままとしている。一方、内輪52はSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼のような高炭素鋼製とし、芯部まで焼入れ硬化されている。
これにより、低コストで充分な耐久性を有する車輪用軸受装置が実現でき、加締部51cに亀裂等の損傷が発生することを防止すると共に、この加締部51cによりハブ輪51に固定される内輪52の直径が実用上問題になる程度変化するのを防止できる。そして、この内輪52がその固定作業に伴って損傷する可能性を低くすると共に、予圧を適正値に維持でき、しかも部品点数、部品加工、組立工数の削減によってコスト低減が図れる。
特開平11−129703号公報
然しながら、この従来の車輪用軸受装置において、ハブ輪51における小径段部51bの端部を揺動加締する際、内輪52が径方向外方に押し広げられることになり、内輪52が変形するのは否めない。この内輪52が変形することにより、外径部に大きなフープ応力が発生して耐久性が低下する恐れがある。特に、この部位に腐食が発生した場合には、環境下に存在する拡散性水素が内輪52の組織内に侵入して金属粒界が破壊する、所謂「遅れ破壊」が発生し易くなって好ましくない。
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたもので、ハブ輪の揺動加締によって内輪が固定された第1乃至第3世代構造の車輪用軸受装置において、内輪の剛性を高めて加締加工に伴う内輪の変形を抑えた車輪用軸受装置を提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が軸方向に固定された車輪用軸受装置において、前記内輪の外径が前記転動体のピッチ円直径よりも大径に形成されると共に、前記内輪の大端面に前記加締部の外径に対して所定の寸法隔てた位置から外径側に延び、かつ所定の段差を有する環状の凹部が形成されている。
このように、ハブ輪の小径段部に内輪が圧入され、小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により、ハブ輪に対して内輪が軸方向に固定されたセルフリテイン構造の車輪用軸受装置において、内輪の外径が転動体のピッチ円直径よりも大径に形成されると共に、内輪の大端面に加締部の外径に対して所定の寸法隔てた位置から外径側に延び、かつ所定の段差を有する環状の凹部が形成されているので、内輪の剛性を高めて加締加工に伴う内輪の変形を効果的に抑えると共に、内輪の大端面の研削幅の増加を抑え、研削時のサイクルタイムが長くなるのを防止してコストアップを抑制することができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記凹部が、前記加締部の外径に対して2mm以上隔てた位置から外径側に延びて形成されていれば、加締後に内輪の高さを測定する際の測定スペースを確保することができる。
さらに好ましくは、請求項3に記載の発明のように、前記段差が0.1〜1.0mmの範囲に設定されていれば、熱処理変形や研削時の振れ等で砥石が凹部に接触して研削幅が増大することはなく、また、凹部の加工時のサイクルタイムが長くなってコストアップを招来することもない。
また、請求項4に記載の発明のように、前記内輪の外径にパルサリングが外嵌され、このパルサリングが、円環状の支持環と、この支持環に接合された磁気エンコーダとからなると共に、前記支持環の端部に外鍔が形成され、この外鍔を前記外方部材の内径に僅かな径方向すきまを介して対峙させてラビリンスシールが構成されていれば、軸受内部に封入された潤滑グリースが流出するのを防止し、潤滑グリースに混入する微小な摩耗粉等が磁気エンコーダに付着して検出精度が低下するのを防止することができる。
本発明に係る車輪用軸受装置は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が軸方向に固定された車輪用軸受装置において、前記内輪の外径が前記転動体のピッチ円直径よりも大径に形成されると共に、前記内輪の大端面に前記加締部の外径に対して所定の寸法隔てた位置から外径側に延び、かつ所定の段差を有する環状の凹部が形成されているので、内輪の剛性を高めて加締加工に伴う内輪の変形を効果的に抑えると共に、内輪の大端面の研削幅の増加を抑え、研削時のサイクルタイムが長くなるのを防止してコストアップを抑制することができる。
内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備え、前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が軸方向に固定された車輪用軸受装置において、前記内輪の外径が前記転動体のピッチ円直径よりも大径に形成されると共に、前記内輪の大端面に前記加締部の外径に対して2mm以上隔てた位置から外径側に延び、かつ0.1〜1.0mmの範囲の段差を有する環状の凹部が形成されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図、図2は、図1の要部拡大図である。
この車輪用軸受装置は従動輪側の第3世代と呼称され、ハブ輪1と複列の転がり軸受2とがユニット化して構成されている。複列の転がり軸受2は、内方部材3と外方部材4、および両部材3、4間に転動自在に収容された複列の転動体(ボール)5、5とを備えている。内方部材3は、ハブ輪1と、このハブ輪1に圧入固定された内輪7とを指す。
ハブ輪1は、アウター側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ6を一体に有し、この車輪取付フランジ6の円周等配位置には車輪を締結するハブボルト6aが植設されている。また、外周に一方(アウター側)の内側転走面1aと、この内側転走面1aから軸方向に延びる軸状の小径段部1bが形成され、この小径段部1bに内輪7が所定のシメシロを介して圧入されている。そして、小径段部1bの端部を径方向外方に塑性変形させて加締部1cが形成され、この加締部1cによってハブ輪1に対して内輪7が軸方向に固定されている。なお、内輪7の外周には他方(インナー)側の内側転走面7aが形成されている。
一方、外方部材4は、外周に懸架装置を構成するナックル(図示せず)に固定される車体取付フランジ4bを一体に有し、内周に前記内方部材3の複列の内側転走面1a、7aに対向する複列の外側転走面4a、4aが形成されている。複列の転がり軸受2は、これら両転走面4a、1aおよび4a、7a間に収容された複列の転動体5、5と、これら複列の転動体5、5を転動自在に保持する保持器8とを備えている。
外方部材4の両端部にはシール9およびカバー10が装着され、外方部材4と内方部材3間に形成される環状空間の開口部を密封している。そして、これらシール9およびカバー10により、軸受内部に封入された潤滑グリースの外部への漏洩と、外部から雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。
ハブ輪1はS53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、シールランド部となる車輪取付フランジ6のインナー側の基部および内側転走面1aから小径段部1bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、加締部1cは、鍛造後の素材表面硬さ25HRC以下の未焼入れ部としている。
また、外方部材4は、ハブ輪1と同様、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、少なくとも複列の外側転走面4a、4aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。一方、内輪7および転動体5はSUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲で硬化処理されている。なお、ここでは、複列の転がり軸受2として、転動体5、5をボールとした複列アンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず、転動体に円錐ころを使用した複列円錐ころ軸受であっても良い。また、第3世代構造を例示したが、一対の内輪をハブ輪に圧入した、所謂第1または第2世代構造であっても良い。
本実施形態では、内輪7の外径部7bにパルサリング11が圧入されている。このパルサリング11は、円環状に形成された支持環12と、この支持環12の側面に加硫接着等で一体に接合された磁気エンコーダ13とで構成されている。この磁気エンコーダ13は、ゴム等のエラストマにフェライト等の磁性体粉が混入され、周方向に交互に磁極N、Sが着磁されて車輪の回転速度検出用のロータリエンコーダを構成している。
支持環12は、強磁性体の鋼鈑、例えば、フェライト系のステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS430系等)や、防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)からプレス加工によって断面略L字状に形成され、内輪7に圧入される円筒部12aと、この円筒部12aから径方向内方に延びる立板部12bとを有している。この立板部12bのインナー側の側面に磁気エンコーダ13が接合されている。
カバー10は外方部材4のインナー側の開口端部に内嵌固定され、外方部材4の開口部を閉塞している。このカバー10は、合成樹脂を射出成形してなる有底円筒状のカバー本体14と、このカバー本体14の開口部に一体モールドされた芯金15とからなる。この芯金15は、耐食性を有するステンレス鋼板をプレス成形して断面L字形の円環状に形成されている。特に、この芯金15は、後述する回転速度センサ20の感知性能に悪影響を及ぼさないように、非磁性体の鋼鈑で耐食性を有する、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS304系等)で形成されるのが好ましい。
カバー本体14の径方向外方部には軸方向に突出する取付部16が一体に形成され、この取付部16の前記磁気エンコーダ13に対応する位置に挿入孔17が形成されている。この挿入孔17には環状溝17aが形成され、Oリング等の弾性リング18を介してセンサユニット19が挿入される。これにより、環状溝17aの偏心量を所定値に規制することができると共に、密封性を確保して外部から雨水やダスト等の異物がカバー10内に侵入するのを防止することができる。
センサユニット19は、ホール素子、磁気抵抗素子(MR素子)等、磁束の流れ方向に応じて特性を変化させる磁気検出素子からなる回転速度センサ20およびこの磁気検出素子の出力波形を整える波形整形回路が組み込まれたIC等からなり、車輪の回転速度を検出してその回転数を制御する自動車のアンチロックブレーキシステム(ABS)を構成している。
支持環12における円筒部12aの端部には径方向外方に延びる外鍔21が屈曲形成されている。この外鍔21は外方部材4の内径に僅かな径方向すきまを介して対峙し、ラビリンスシールを構成している。これにより、軸受内部に封入された潤滑グリースがカバー10内に流出するのを防止し、潤滑グリースに混入する微小な摩耗粉等が磁気エンコーダ13に付着して検出精度が低下するのを防止している。
ここで、内輪7は、図2に拡大して示すように、外径部7bが内側転走面7aの大径側から尖塔状に延び、外径Dが転動体5のピッチ円直径PCDよりも大径に形成されている(図中二点鎖線は従来の外径を示す)。そして、内輪7の肉厚増加に伴い簡単な構成で内輪7の剛性が高くなり、加締加工に伴う内輪7の変形を効果的に抑えて耐久性を向上させた車輪用軸受装置を提供することができる。
さらに、内輪7の大端面7cの外径側に所定の段差δからなる環状の凹部22が形成されている。この凹部22は、加締部1cの外径に対してL寸法隔てた位置から外径側に形成されている。ここでは、段差δは0.1〜1.0mmの範囲、好ましくは、0.1〜0.5mmの範囲に形成されている。この段差δが1mmを超えると、凹部22の加工時のサイクルタイムが長くなってコストアップを招来するだけでなく、支持環12の嵌合部となる内輪7の外径部7bの幅寸法が減少し、支持環12の固定力が小さくなり好ましくない。一方、段差δが0.1mm未満では、熱処理変形や研削時の振れ等で砥石が凹部22に接触する恐れがあって凹部22を形成した効果が薄れて好ましくない。また、L寸法は2mm以上に設定されている。L寸法が2mm未満だと、加締後に内輪7の高さ(基準位置から大端面7cまでの軸方向寸法)を測定する際の測定スペースを確保することができない。
以上、詳述したように、本発明に係る車輪用軸受装置は、内輪7の外径Dを大径にして剛性を高めると共に、内輪7の大端面7cに所定の段差δからなる環状の凹部22が形成されていることにより、大端面7cの研削幅の増加が抑えられ、研削時のサイクルタイムが長くなるのを防止してコストアップを抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る車輪用軸受装置は、ハブ輪の小径段部に内輪が圧入され、小径段部の端部を塑性変形させて形成した加締部によって内輪が固定された第1世代乃至第3世代のセルフリテイン構造の車輪用軸受装置に適用できる。
本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図である。 図1の要部拡大図である。 従来の車輪用軸受装置を示す縦断面図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
1a、7a・・・・・・・・・内側転走面
1b・・・・・・・・・・・・小径段部
1c・・・・・・・・・・・・加締部
2・・・・・・・・・・・・・複列の転がり軸受
3・・・・・・・・・・・・・内方部材
4・・・・・・・・・・・・・外方部材
4a・・・・・・・・・・・・外側転走面
4b・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
5・・・・・・・・・・・・・転動体
6・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
6a・・・・・・・・・・・・ハブボルト
7・・・・・・・・・・・・・内輪
7b・・・・・・・・・・・・外径部
7c・・・・・・・・・・・・大端面
8・・・・・・・・・・・・・保持器
9・・・・・・・・・・・・・シール
10・・・・・・・・・・・・カバー
11・・・・・・・・・・・・パルサリング
12・・・・・・・・・・・・支持環
12a・・・・・・・・・・・円筒部
12b・・・・・・・・・・・立板部
13・・・・・・・・・・・・磁気エンコーダ
14・・・・・・・・・・・・カバー本体
15・・・・・・・・・・・・芯金
16・・・・・・・・・・・・取付部
17・・・・・・・・・・・・挿入孔
17a・・・・・・・・・・・環状溝
18・・・・・・・・・・・・弾性リング
19・・・・・・・・・・・・センサユニット
20・・・・・・・・・・・・回転速度センサ
21・・・・・・・・・・・・外鍔
22・・・・・・・・・・・・凹部
51・・・・・・・・・・・・ハブ輪
51a、52a・・・・・・・内側転走面
51b・・・・・・・・・・・小径段部
51c・・・・・・・・・・・加締部
52・・・・・・・・・・・・内輪
53・・・・・・・・・・・・外輪
53a・・・・・・・・・・・外側転走面
53b・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
54・・・・・・・・・・・・ボール
55・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
56・・・・・・・・・・・・ハブボルト
D・・・・・・・・・・・・・内輪の外径
L・・・・・・・・・・・・・加締部外径から凹部までの寸法
PCD・・・・・・・・・・・転動体のピッチ円直径
δ・・・・・・・・・・・・・凹部の段差

Claims (4)

  1. 内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、
    一端部に車輪取付フランジを一体に有し、この車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に所定のシメシロを介して圧入された少なくとも一つの内輪からなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材の両転走面間に保持器を介して転動自在に収容された複列の転動体とを備え、
    前記小径段部の端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部により前記内輪が軸方向に固定された車輪用軸受装置において、
    前記内輪の外径が前記転動体のピッチ円直径よりも大径に形成されると共に、前記内輪の大端面に前記加締部の外径に対して所定の寸法隔てた位置から外径側に延び、かつ所定の段差を有する環状の凹部が形成されていることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 前記凹部が、前記加締部の外径に対して2mm以上隔てた位置から外径側に延びて形成されている請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 前記段差が0.1〜1.0mmの範囲に設定されている請求項1または2に記載の車輪用軸受装置。
  4. 前記内輪の外径にパルサリングが外嵌され、このパルサリングが、円環状の支持環と、この支持環に接合された磁気エンコーダとからなると共に、前記支持環の端部に外鍔が形成され、この外鍔を前記外方部材の内径に僅かな径方向すきまを介して対峙させてラビリンスシールが構成されている請求項1乃至3いずれかに記載の車輪用軸受装置。
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