JP2008008188A - 作業機械の出力制御装置及び作業機械の出力制御方法 - Google Patents

作業機械の出力制御装置及び作業機械の出力制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】作業機械の出力制御装置及び出力制御方法に関し、簡素な構成で、負荷変動時におけるエンジン出力の安定性を向上させることができるようにする。
【解決手段】油圧駆動式の作業装置を有する作業機械に搭載されたエンジン6と、エンジン6によって駆動され該作業装置を駆動する油圧ポンプ7と、エンジン6の吸気通路10a上に設けられてエンジン6へ過給空気を供給する過給器8と、過給器8を駆動するための電動機9と、油圧ポンプ7に要求されている出力の大きさをエンジン6に作用する負荷の大きさとして予測するエンジン負荷予測手段2と、エンジン負荷予測手段2で予測された該負荷の大きさに基づいて電動機9の回転数を制御する電動機制御手段3とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動機によって駆動される過給器付きのエンジンを搭載するとともに油圧駆動式の作業装置を有する作業機械の出力制御装置及び出力制御方法に関する。
油圧ショベルに代表される一般的な作業機械では、ブームやスティック,旋回装置といった油圧駆動式の各種作業装置が油圧ポンプによって駆動され、その油圧ポンプは全駆動源としてのエンジンによって駆動されている。このような作業機械において、搭載されたエンジンの出力効率を高めるために、従来より、エンジンへ供給される吸気量を増加させる過給器を備えたものが開発されている。
例えば、特許文献1には、エンジンの排気通路上及び吸気通路上の各々にタービンを介装するとともに各タービンの回転軸を互いに連結したターボ型の過給器(ターボチャージャ)を備えた作業機械が記載されている。ターボ型の過給器とは、エンジンから排出される排気の流れを利用してタービンを回転させ、過給圧を高めるものである。また、特許文献2には、エンジンの吸気通路上にエンジンの軸出力を利用して駆動されるタービンを介装した機械式の過給器(スーパーチャージャ)を備えた作業機械が記載されている。
一般に、上述のようなターボ型の過給器では、タービンを回転させるための動力装置が不要であるとともに、特にエンジンの高負荷状態における過給効率を高めやすいという利点があるが、エンジンの低回転域での過給圧の立ち上がりに遅れが生じ、良好なエンジン出力特性が得られにくい。これに対し、機械式の過給器では、ターボ型の過給器を用いる場合と比較して、低回転域における過給効率を高めることができるが、常にエンジン出力の一部が過給器の駆動に供せられるため、エネルギー損失が生じてしまう。
近年、上記のようなターボ型や機械式の過給器に代えて、電動機を内蔵したターボ型の過給器が開発されている。例えば、特許文献3には、自動車に搭載されたエンジンの吸気通路及び排気通路間に配されたターボユニットにおいて、タービン側インペラーとコンプレッサ側インペラーとの連結軸を出力軸とする電動機を備えたものが記載されている。このような技術を応用すれば、エンジンの低回転域においては電動機により各インペラーを回転させて過給を行い、高回転域においては排気流を利用して各インペラーを回転させて過給を行うことが可能である。つまり、上記のような構成により、エンジンの回転領域に関わらず過給効率とエネルギ効率とをともに向上させることができると考えられる。
特開2002−147245号公報 特開平11−173152号公報 特開2003−322038号公報
ところで、上記の引用文献3に記載の技術では、エンジン回転数,スロットル開度及びアクセル開度に基づいてエンジンにおける燃料噴射量及び目標空燃比を算出するとともに、実際の空燃比が目標空燃比に近づくように過給の度合いが制御されるようになっている。過給の度合いとエンジンに作用する負荷との関係に着目すると、この制御では、負荷の変動によりエンジン回転数が変化したときに初めて燃料噴射量や目標空燃比が新たに算出され、これに応じて過給の度合いが変更されることになる。なお、自動車などの車両においては、エンジンに対する負荷変動が比較的穏やかなため、このような制御手法を用いてもエンジン回転数や燃焼室内における燃焼状態が不安定になりにくい。
しかしながら、油圧ショベルなどの作業機械では、自動車などの車両と比較するとエンジンに対する負荷が急激に変動する場合があるため、上述のような制御手法では十分でない場合が生じる。すなわち、作業機械では、自動車よりも負荷変動によるエンジン回転数の変化が大きいため、過給の度合いの変更が間に合わず、エンジン出力が不安定となったり、場合によってはエンジンがストールしてしまうおそれがある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、簡素な構成で、負荷変動時におけるエンジン出力の安定性を向上させることができるようにした、作業機械の出力制御装置及び作業機械の出力制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明の作業機械の出力制御装置は、油圧駆動式の作業装置を有する作業機械に搭載されたエンジンと、該エンジンによって駆動され該作業装置を駆動する油圧ポンプと、該エンジンの吸気通路上に設けられて該エンジンへ過給空気を供給する過給器と、該過給器を駆動するための電動機と、該油圧ポンプに要求されている出力の大きさを該エンジンに作用する負荷の大きさとして予測するエンジン負荷予測手段(エンジン負荷予測部)と、該エンジン負荷予測手段で予測された該負荷の大きさに基づいて該電動機の回転数を制御する電動機制御手段(電動機制御部)とを備えたことを特徴としている。
また、請求項2記載の本発明の作業機械の出力制御装置は、請求項1記載の作業機械の出力制御装置において、該エンジンへ供給される過給空気の温度を検出する吸気温度検出手段(吸気温度センサ)と、該エンジンにおける燃料噴射量を制御する燃料噴射量制御手段(エンジン制御器)と、該吸気温度検出手段で検出された該温度及び該エンジン負荷予測手段で予測された該負荷の大きさに基づいて、該燃料噴射量制御手段で制御される該燃料噴射量を設定する燃料噴射量設定手段(燃料噴射量設定部)とをさらに備えたことを特徴としている。
なお、該油圧ポンプから該油圧駆動式の作業装置へ供給される作動油の圧力を検出する油圧検出手段(油圧センサ)と、該作業装置の作動量を設定するための作動量設定手段(操作レバー)と、をさらに備え、該エンジン負荷予測手段が、油圧検出手段で検出された該圧力及び該作動量設定手段における該作動量に基づいて、該油圧ポンプに要求されている出力の大きさを予測することが好ましい(請求項3)。
また、請求項4記載の本発明の作業機械の出力制御方法は、エンジンと、油圧駆動式の作業装置を駆動すべく該エンジンによって駆動される油圧ポンプと、該エンジンの吸気通路上に設けられて該エンジンへ過給空気を供給する過給器と、該過給器を駆動するための電動機とを備えた作業機械の制御方法であって、該油圧ポンプに要求されている出力の大きさを該エンジンに作用する負荷の大きさとして予測するエンジン負荷予測ステップと、該エンジン負荷予測ステップで予測された該負荷の大きさに基づいて該電動機の回転数を制御する電動機制御ステップとを備えたことを特徴としている。
また、請求項5記載の本発明の作業機械の出力制御方法は、該エンジンにおける燃料噴射量を制御する燃料噴射量制御ステップと、該エンジンへ供給される過給空気の温度及び該エンジン負荷予測ステップで予測された該負荷の大きさに基づいて、該燃料噴射量制御ステップで制御される該燃料噴射量を設定する燃料噴射量設定ステップとをさらに備えたことを特徴としている。
また、請求項6記載の本発明の作業機械の出力制御方法は、該エンジン負荷予測ステップにおいて、該油圧ポンプから該油圧駆動式の作業装置へ供給される作動油の圧力及び該作業装置の作動量に基づいて、該油圧ポンプに要求されている出力の大きさを予測することを特徴としている。
本発明の作業機械の出力制御装置及び出力制御方法(請求項1,4)によれば、予測された負荷の大きさに基づいて電動機の回転数が制御されて過給量が調節されるため、負荷変動に伴うエンジン回転数の変化に先立ってエンジン出力を制御することができる。
また、本発明の作業機械の出力制御装置及び出力制御方法(請求項2,5)によれば、エンジンへの過給量の制御と同時に燃料噴射量が制御されるため、負荷変動時におけるエンジン出力をより安定化させることができる。
また、本発明の作業機械の出力制御装置及び出力制御方法(請求項3,6)によれば、負荷の大きさが、油圧ポンプから供給される作動油の圧力と作業装置の作動量とに基づいて予測されるため、簡素な構成で、オペレータの操作内容に応じた正確な予測が可能となる。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図5は本発明の一実施形態にかかる作業機械の出力制御装置を説明するものであり、図1は本出力制御装置の全体構成を示す模式図、図2は本出力制御装置によるエンジン負荷を予測する制御内容を示す制御ブロック図、図3は本出力制御装置による電動機及びエンジンの制御内容を示す制御ブロック図、図4は本出力制御装置における制御内容を示すフローチャート、図5は本出力制御装置が適用された作業機械の全体を示す斜視図である。
[構成]
〔1.全体構成〕
本出力制御装置は、図5に示す油圧ショベル50に適用されている。この油圧ショベル50は、クローラ式の油圧走行装置を装備した下部走行体51と、下部走行体51の上に旋回自在に搭載された上部旋回体52とを備えて構成される。
上部旋回体52には、エンジン6や油圧ポンプ7,掘削や揚重等の各種作業を行うための作業装置56及びオペレータ(運転者)が搭乗するキャブ58等が備えられている。作業装置56は、ブーム装置53やスティック装置54,バケット装置55等の独立して作動する複数の部位から構成されており、各作動部位に対して各々を駆動するための油圧式アクチュエータ(油圧シリンダ、以下単にアクチュエータともいう)が設けられている。
エンジン6は、一般的な内燃機関として構成された油圧ショベル50の駆動源であり、上部旋回体52における作業装置56の後方に配置されたエンジンルーム57の内部に搭載されている。一方、油圧ポンプ7は、上述の各アクチュエータや油圧走行装置を駆動するための油圧回路へと作動油を供給する油圧供給源であり、エンジン6に直結されている。
〔2.エンジン吸排気系統〕
図1に、エンジン6の吸排気系統,油圧ポンプ7によって作動油が供給される油圧回路及びエンジン6の燃焼状態や油圧ポンプ7の作動状態を制御するための制御回路を模式的に示す。この図1に示すように、エンジン6には、吸気通路10a及び排気通路10bが接続されている。吸気通路10a上には、エンジン6の燃焼室へと供給される空気(すなわち吸気)を冷却するためのインタクーラ20が介装されている。また、吸気通路10a上におけるインタクーラ20とエンジン6との間には、吸気温度Tを検出する吸気温度センサ11と、吸気の圧力(吸気圧)Piを検出する吸気圧力センサ16とが設けられている。
また、本エンジン6には、モータ(電動機)9を内蔵したターボチャージャ(過給器)8が付設されている。このターボチャージャ8は、インタクーラ20よりも上流側の吸気通路10a上に設けられたコンプレッサ側インペラー8aと、排気通路10b上に設けられたタービン側インペラー8bとを備えて構成される。
コンプレッサ側インペラー8a及びタービン側インペラー8bは、互いの回転軸を共有するように連結されている。これにより、排気通路10b内を排気が流通してタービン側インペラー8bが回転すると、コンプレッサ側インペラー8aも同時に回転し、吸気通路10a内の吸気圧が上昇するようになっている。このように、ターボチャージャ8を用いた過給に係る吸気圧のことを、過給圧ともいう。
また、本ターボチャージャ8は、コンプレッサ側インペラー8a及びタービン側インペラー8bの連結軸を出力軸とするモータ(電動機)9を内蔵しており、モータ9を用いた過給をも行うことができるようになっている。例えば、排気通路10b内を流通する排気量が十分に多い場合にはモータ9を作動させることなく通常のターボ型の過給器として機能させ、排気通路10b内を流通する排気量が少ない場合にはモータ9を作動させて過給圧を強制的に増加させるといった制御を実施できるようになっている。なお、このモータ9は、電子制御装置であるモータ制御器19によってその回転数を制御されるようになっている。
図1に示すように、エンジン6には、エンジン制御器(電子ガバナ)12及びエンジン回転数センサ17が付設されている。エンジン制御器12は、エンジン6における燃料噴射量を制御するための電子制御装置である。エンジン回転数センサ17は、エンジン回転数Neを検出するセンサである。
本エンジン6の回転数の目標値は、油圧ショベル50のキャブ58内に設けられた回転式のアクセルダイヤル15で設定されるようになっている。アクセルダイヤル15とは、エンジン回転数の目標値を設定するためのダイヤル型スイッチである。これにより、作業内容やオペレータの好みに応じた出力が得られるように、エンジン回転数を設定できるようになっている。
例えば、オペレータによってアクセルダイヤル15が操作されると、その操作状態(操作位置)Dに応じた目標回転数Netが設定され、後述するコントローラ1において、実際のエンジン回転数Neが目標回転数Netと等しくなるように燃料噴射量が制御されるようになっている。
なお、上述の吸気温度センサ11,吸気圧力センサ16及びエンジン回転数センサ17のそれぞれで検出される吸気温度T,吸気圧Pi及びエンジン回転数Neの情報についても、後述するコントローラ1へと入力されるようになっている。
〔3.油圧回路〕
まず、図1に示すように、エンジン6の出力軸には容量可変型の二台の油圧ポンプ7(すなわち7a及び7b)が直列に連結されており、これらの各油圧ポンプ7a,7bはともに、エンジン6によって駆動されている。また、各油圧ポンプ7a,7bから吐出される作動油は、油圧回路上のコントロールバルブ(油圧制御弁)30を介して上述の各アクチュエータや油圧走行装置,油圧旋回装置の油圧モータへと供給されるようになっている。なお、各油圧ポンプ7a,7bには、吐出される作動油量を制御するための斜板制御器18a,18b(以下、単に斜板制御器18ともいう)が設けられている。
各油圧ポンプ7a,7bは、互いに異なるアクチュエータ,油圧モータへと作動油を供給するようになっている。つまり、本油圧回路は、一方の油圧ポンプ7aが作動油供給を担当する第1の油圧回路と、他方の油圧ポンプ7bが担当する第2の油圧回路との二系統の油圧回路から構成されている。
コントロールバルブ30は、ステム(流量制御スプール)の位置を複数の位置に切り替えて作動油の流通方向及び流量を可変制御できるスプール弁の集合体として構成されている。また、本油圧ショベル50のキャブ58内には、上述の各アクチュエータや各油圧モータの作動量を設定するための複数の操作レバー14a,14b,14c,14dが設けられており、コントロールバルブ30の各スプール弁は、各操作レバー14a〜14d(以下、操作レバー14とも総称する)の操作量に応じて、開度を制御されるようになっている。
なおここでは、便宜上、一つの操作レバーに対して一つのアクチュエータ又は一つの油圧モータが対応して作動するものとする。例えば、スティック装置54やバケット装置55を駆動する各アクチュエータのそれぞれに、個別に作動量を設定するための操作レバーが設けられており、また、走行装置を駆動する左右の油圧モータのそれぞれにも、個別に作動量を設定するための操作レバーが設けられているものとする。
また、図1中に図示された四つの操作レバー14のうち、操作レバー14a,14bは油圧ポンプ7aが担当する第1の油圧回路上に介装されたアクチュエータ,油圧モータに対応し、操作レバー14c,14dは油圧ポンプ7bが担当する第2の油圧回路上に介装されたアクチュエータ,油圧モータに対応するものとなっている。
油圧回路上における各油圧ポンプ7a,7bの下流側(各油圧ポンプ7a,7bとコントロールバルブ30との間)には、作動油圧を検出する油圧センサ(油圧検出手段)13が介装されている。一方の油圧センサ13aは一方の油圧ポンプ7aから吐出される作動油圧Pp1をポンプ圧として検出し、他方の油圧センサ13bは他方の油圧ポンプ7bの作動油圧Pp2をポンプ圧として検出するものである。
上述の各操作レバー14a〜14dのレバー操作量L及び油圧センサ13で検出された各ポンプ圧Pp1,Pp2は、次に説明するコントローラ1へと入力されるようになっている。
〔4.コントローラ〕
図1に示すように、本油圧ショベル50には、エンジン制御器12,モータ制御器19及び斜板制御器18における各動作を総合的に制御するコントローラ(CPU,中央処理装置)1が設けられている。前述の通り、コントローラ1には、吸気温度センサ11,吸気圧力センサ16,エンジン回転数センサ17,各操作レバー14及び油圧センサ13で検出された吸気温度T,吸気圧Pi,エンジン回転数Ne,レバー操作量L及び作動油圧Pp1,Pp2が入力されるほか、キャブ58に設けられたアクセルダイヤル15の操作状態Dが入力されるようになっている。
また、コントローラ1はその内部に、エンジン負荷予測部(エンジン負荷予測手段)2,電動機制御部(電動機制御手段)3,燃料噴射量設定部(燃料噴射量設定手段)4及びポンプ制御部5の各機能部位を備えて構成されている。
エンジン負荷予測部2は、油圧ポンプ7に要求されている出力の大きさを、エンジン6に作用する負荷の大きさとして予測する機能部である。一方、電動機制御部3は、エンジン負荷予測部2で予測された負荷の大きさに基づいてモータ制御器19(すなわちモータ9の回転数)を制御する機能部であり、燃料噴射量設定部4は、エンジン負荷予測部2で予測された負荷の大きさに基づいてエンジン6での燃料噴射量を設定する機能部である。また、ポンプ制御部5は、斜板制御器18を制御することで油圧ポンプ7から吐出される作動油量を制御するための機能部である。これらの各機能部について、以下に順に説明する。
〔5.エンジン負荷予測部〕
図2に、エンジン負荷予測部2における制御内容を表す制御ブロック図を示す。エンジン負荷予測部2は、要求流量設定器21a〜21d,要求流量加算器22a,22b,負荷動力乗算器23a,23b,要求動力加算機24,最大動力設定器25,除算器26,制限器(リミッタ)27,予測負荷乗算器28,及びポンプ流量乗算器29a,29bの各機能部を備えて構成される。
要求流量設定器21a〜21dは、各操作レバー14から入力されるレバー操作量Lに応じて、各操作レバー14に対応する各アクチュエータ,油圧モータへ供給されるべき作動油流量(要求流量)Qを設定するものである。例えば、操作レバー14a,14cが同時に操作された場合、要求流量設定器21a,21cのそれぞれにおいて要求流量Qが設定されることになる。
要求流量加算器22a,22bは、要求流量設定器21a〜21dの各々で設定された要求流量Qを合算するものである。図2に示すように、要求流量設定器21aは要求流量設定器21a,21bにおける要求流量Qを合算した要求流量Q1を算出し、要求流量設定器21bは要求流量設定器21c,21dにおける要求流量Qを合算した要求流量Q2を算出するようになっている。つまり、要求流量加算器22aでは、第1の油圧回路における要求流量Q1が算出され、要求流量加算器22bでは、第2の油圧回路における要求流量Q2が算出されることになる。
負荷動力乗算器23a,23bは、要求流量加算器22a,22bで算出された各要求流量Q1,Q2と、油圧センサ13a,13bで検出された各ポンプ圧Pp1,Pp2とをそれぞれ乗算して、各油圧ポンプ7a,7bの負荷動力を算出するものである。一方の油圧ポンプ7aの負荷動力は、Q1×Pp1となり、他方の油圧ポンプ7bの負荷動力は、Q2×Pp2となる。なお、ここで算出されるエンジン6に対する負荷動力は、演算上、各油圧ポンプ7a,7bに要求されている出力(仕事率)に等しい。
要求動力加算器24は、負荷動力乗算器23a,23bで算出された各油圧ポンプ7a,7bの負荷動力を合算して、ポンプ要求動力Prを算出するものである。ここで算出されるポンプ要求動力Pr(Pr=Q1×Pp1+Q2×Pp2)は、演算上、各油圧ポンプ7a,7bに要求されている出力の合計に等しい。つまりここでは、操作レバー14の操作量から予測されうる、油圧ポンプ7に要求されている出力の合計が算出されていることになる。
最大動力設定器25は、アクセルダイヤル15の操作状態Dに応じて、二つの油圧ポンプ7a,7bが出力しうる最大出力をポンプ設定動力Psとして設定するものである。つまり、一般的な内燃機関の動作特性として、エンジン回転数とトルクとの間には相関関係があり、例えばアクセルダイヤル15の操作状態Dに対応するエンジン回転数の目標値が定められると、その回転数に応じたトルクの大きさが決まり、エンジン6からの最大出力も決まることになる。そのためここでは、各油圧ポンプ7a,7bの出力の合計が、その時点でのエンジン6の能力(エンジン最大出力)を超えないように、ポンプ出力の上限が設定されるようになっている。
除算器26は、最大動力設定器25で設定されたポンプ設定動力Psを、要求動力加算器24で算出されたポンプ要求動力Prで除して、動力補正係数k(k=Ps/Pr)を算出するものである。
また、制限器27は、除算器26で算出された動力補正係数kのリミッタとして機能するものであり、動力補正係数kの取り得る値の範囲を0から1の間に制限する。ここでは、0≦k≦1である場合にはkの値をそのまま維持し、k>1である場合には新たにk=1に設定するようになっている。なお、制限器27でフィルタリングされた動力補正係数kの値は、予測負荷乗算器28及びポンプ流量乗算器29a,29bへと入力されるようになっている。
予測負荷乗算器28は、制限器27から入力された動力補正係数kと要求動力加算器24で算出されたポンプ要求動力Prとを乗算し、エンジン予測負荷La(La=k×Pr)を算出するものである。ここで算出されるエンジン予測負荷Laは、以下に示す通りである。
(1)ポンプ要求動力Pr≦最大出力をポンプ設定動力Psの場合
エンジン予測負荷Laは、要求動力加算器24で算出された、各油圧ポンプ7a,7bに要求されている出力の合計(エンジン予測負荷La=ポンプ要求動力Pr)となる。
(2)ポンプ要求動力Pr>最大出力をポンプ設定動力Psの場合
エンジン予測負荷Laは、最大動力設定器25で算出された、その時点でのエンジン6の最大出力(エンジン予測負荷La=最大出力をポンプ設定動力Ps)となる。
なお、予測負荷乗算器28で算出されたエンジン予測負荷Laは、電動機制御部3及び燃料噴射量設定部4へと入力されるようになっている。
ポンプ流量乗算器29a,29bは、要求流量加算器22a,22bで算出された要求流量Q1,Q2に、制限器27で算出された動力補正係数kを乗算して補正を行うものである。ここでは、一方の油圧ポンプ7aに係る第1の油圧回路の要求流量がk×Q1と補正され、他方の油圧ポンプ7bに係る第2の油圧回路の要求流量がk×Q2と補正されることになる。ここで補正された各要求流量は、ポンプ制御部5へと入力されるようになっている。
〔6.ポンプ制御部〕
ポンプ制御部5は、エンジン負荷予測部2から入力された第1の油圧回路及び第2の油圧回路における要求流量Qが供給されるように斜板制御器18a,18bを制御する制御部である。ポンプ制御部5による制御では、一方の油圧ポンプ7aからの作動油供給量がk×Q1になり、かつ、他方の油圧ポンプ7bからの作動油供給量がk×Q2となるように斜板制御がなされるようになっている。
〔7.電動機制御部〕
図3に、電動機制御部3及び燃料噴射量設定部4における制御内容を表す制御ブロック図を示す。電動機制御部3は、目標過給圧設定器31,吸気温度補正器32,目標過給圧乗算器33,差圧演算器34及びモータ回転数制御器35を備えて構成される。
目標過給圧設定器31は、エンジン負荷予測部2で予測されたエンジン予測負荷Laに基づいて、目標過給圧Pt′を設定するものである。ここでは、図3中にグラフで示すように、予め設定された、エンジン予測負荷Laと目標過給圧Pt′との対応マップが用いられるようになっている。なおここでは、エンジン予測負荷Laが大きいほど、目標過給圧Pt′が高くなるように、かつ、目標過給圧Pt′の変化勾配が緩やかになるように、対応マップが設定されている。
一方、吸気温度補正器32は、吸気温度センサ11で検出された吸気温度Tに基づいて、補正係数jを設定するものである。ここでも、図3中にグラフで示すように、予め設定された、吸気温度Tと補正係数jとの対応マップが用いられるようになっている。なおここでは、吸気温度Tが高いほど、補正係数jが大きくなるように、かつ、補正係数jの変化勾配が緩やかになるように、対応マップが設定されている。
目標過給圧乗算器33は、目標過給圧設定器31で設定された目標過給圧Pt′と吸気温度補正器32で設定された補正係数jとを乗じて、過給圧Pt(Pt=j×Pt′)を算出するものである。ここで算出される過給圧Ptが、実際にエンジン6へ供給したい過給圧となる。
差圧演算器34は、目標過給圧乗算器33で算出された過給圧Ptから吸気圧力センサ16で検出された吸気圧力Piを減算して、過給圧偏差ΔP(ΔP=Pt−Pi)を算出するものである。つまりここでは、その時点での吸気通路10aの内部圧力に加えてどの程度の過給が必要であるかが算出されることになる。
モータ回転数制御器35は、差圧演算器34で算出された過給圧偏差ΔPに基づいて、モータ制御器19へ制御信号を出力してモータ9の回転数を制御するものである。なおここでは、入力された過給圧偏差ΔPの情報をPID等の公知のフィードバック制御を用いて演算処理を行い、モータ9の回転数を制御するようになっている。
〔8.燃料噴射量設定部〕
燃料噴射量設定部4は、目標回転数設定器41,回転数偏差演算器42,燃料噴射量制御器43,ゲイン設定器44及び燃料噴射量加算器45を備えて構成される。
目標回転数設定器41は、アクセルダイヤル15の操作状態Dに応じ、図3中にグラフで示すように、予め設定された対応マップを用いて目標エンジン回転数Netを設定するものである。つまりここでは、アクセルダイヤル15の操作状態Dに応じた大きさのエンジン6の能力(エンジン最大出力)が設定されることになる。
回転数偏差演算器42は、目標回転数設定器41で設定された目標エンジン回転数Netから、エンジン回転数センサ17で検出された実際のエンジン回転数Neを減算したエンジン回転数偏差ΔNe(ΔNe=Net−Ne)を算出するものである。つまりここでは、その時点でのエンジン回転数Neに加えてどの程度エンジン回転数を上昇させればよいかが算出されることになる。
燃料噴射量制御器43は、回転数偏差演算器42で算出されたエンジン回転数偏差ΔNeに基づいて、エンジン6における燃料噴射量を制御するものである。ここでは、入力されたエンジン回転数偏差ΔNeの情報をPID等の公知のフィードバック制御を用いて演算処理を行い、燃料噴射量を制御するようになっている。なお、この燃料噴射量制御器43で算出される燃料噴射量は、エンジンに作用する負荷を考慮しない状態において、エンジン6の回転数をエンジン回転数偏差ΔNe分だけ上昇させるのに必要な燃料量である。ここで制御される燃料噴射量は、燃料噴射量加算器45へ入力されるようになっている。
一方、ゲイン設定器44は、エンジン負荷予測部2で予測されたエンジン予測負荷Laに予め設定されたゲインを乗じて、燃料噴射量のフィードフォワード信号を設定するものである。なお、このゲイン設定器44で設定される燃料噴射量は、エンジン6にエンジン予測負荷Laが作用した状態において、エンジン6の回転数を変動させないために必要な燃料量である。ここで設定されたフィードフォワード信号は、燃料噴射量加算器45へ入力されるようになっている。
燃料噴射量加算器45は、燃料噴射量制御器43で設定された燃料噴射量にゲイン設定部44で設定された燃料噴射量を加算した上で、エンジン制御器12へ制御信号を出力して燃料噴射量を制御する。つまりここでは、エンジン6にエンジン予測負荷Laが作用した状態において、エンジン6の回転数をエンジン回転数偏差ΔNe分だけ上昇させるのに必要な燃料量が算出され、制御がなされるようになっている。
[制御フロー]
本発明の一実施形態にかかる作業機械の出力制御装置は、図4に示すフローチャートに従って制御を実施する。なお、このフローチャートは、コントローラ1内部において所定周期で適宜繰り返し実行されている。
〔1.エンジン負荷予測〕
まず、ステップA10〜A70は、主にエンジン負荷予測部2において実施される内容を示している。
ステップA10では、コントローラ1上において、アクセルダイヤル15で検出された操作状態D,各操作レバー14の操作量L,各油圧センサ13で検出されたポンプ圧Pp1,Pp2,吸気温度センサ11で検出された吸気温度T,吸気圧力センサ16で検出された吸気圧Pi及びエンジン回転数センサ17で検出されたエンジン回転数Neが読み込まれる。ここでは、制御上必要な全ての情報が読み込まれている。
続くステップA20では、エンジン負荷予測部2において、ステップA10で読み込まれたレバー操作量L及びポンプ圧Pp1,Pp2から、ポンプ要求動力Prが算出される。このステップでは、図2に示す要求流量設定器21a〜要求動力加算機24における演算内容が実施されることになる。
すなわち、一方の油圧ポンプ7aが作動供給を担当する第1の油圧回路における要求流量Q1と、他方の油圧ポンプ7bの作動油供給を担当する第2の油圧回路における要求流量Q2とが算出され、油圧センサ13a,13bで検出された各ポンプ圧Pp1,Pp2をそれぞれに乗算される。これにより、一方の油圧ポンプ7aの負荷動力は、Q1×Pp1となり、他方の油圧ポンプ7bの負荷動力は、Q2×Pp2となる。
そして、ポンプ要求動力PrがPr=Q1×Pp1+Q2×Pp2として算出される。このようにステップA20では、操作レバー7の操作量から予測されうる、油圧ポンプ7に要求されている出力の合計が算出される。
続くステップA30では、エンジン負荷予測部2において、アクセルダイヤル15の操作状態Dに応じて、二つの油圧ポンプ7a,7bが出力しうる最大出力がポンプ設定動力Psとして設定される。また、燃料噴射量設定部4においては、操作状態Dに応じて、予め設定された対応マップを用いて目標エンジン回転数Netが設定される。
このステップでは、アクセルダイヤル15の操作状態Dに応じた大きさのエンジン6の能力(エンジン最大出力)が設定されるとともに、各油圧ポンプ7a,7bの出力の合計が、その時点でのエンジン6のエンジン最大出力を超えないように、ポンプ出力の上限が設定されている。
さらに続くステップA40では、ステップA20〜A30で算出,設定されたポンプ要求動力Pr及びポンプ設定動力Psを用いて、動力補正係数kがk=Ps/Prとして算出され、ステップA50へと進む。なお、このステップでは、図2に示す除算部26における演算内容が実施されることになる。
ステップA50では、前ステップで算出された動力補正係数kが1以下であるか否かが判定される。ここで、k≦1である場合には、そのままステップA70へ進み、k>1である場合には、ステップA60へ進んで、動力補正係数kが新たにk=1に設定され、ステップA70へ進む。なお、このステップA50〜60での制御内容は、図2中に示す制限器27での制御内容に対応するものである。
続くステップA70では、ステップA20で算出されたポンプ要求動力Prと、ステップA40〜60で算出された動力補正係数kとを用いて、エンジン予測負荷LaがLa=k×Prとして算出される。なお、このステップでは、図2に示す予測負荷乗算器28における演算内容が実施されることになる。
以上のステップA10〜70により、オペレータによって油圧ポンプ7に要求されている出力の大きさが、エンジン6に作用する負荷の大きさとして予測される。
〔2.電動機制御〕
続くステップA80〜100は、主に電動機制御部3において実施される内容を示している。
ステップA80では、ステップA10で読み込まれた吸気温度Tに基づき補正係数jが設定されるとともに、ステップA70で算出されたエンジン予測負荷Laに基づき目標過給圧Pt′が設定され、過給圧PtがPt=j×Pt′として算出される。このステップA80での制御内容は、図3に示す目標過給圧設定器31〜目標過給圧乗算器33での制御内容に対応している。
続くステップA90では、前ステップで算出された過給圧PtからステップA10で読み込まれた吸気圧力Piが減算された、過給圧偏差ΔPが算出される。ここでの制御内容は、図3に示す差圧演算部34での制御内容に対応しており、その時点での吸気通路10aの内部圧力に加えてどの程度の過給が必要であるかが算出されている。
さらに続くステップA100では、前ステップで算出された過給圧偏差ΔPに基づいて、モータ制御器19へ制御信号が出力される。つまり、予測された負荷の大きさに応じてターボチャージャ8のモータ9が制御されることになる。なお、ここでの制御内容は、図3に示すモータ回転数制御器35での制御内容に対応している。
〔3.燃料噴射量制御〕
さらに、続くステップA110〜120は、主に燃料噴射量設定部4において実施される内容を示している。
ステップA110では、ステップA30で算出された目標エンジン回転数Netから、ステップA10で読み込まれたエンジン回転数Neが減算された、エンジン回転数偏差ΔNeが算出される。ここでの制御内容は、図3に示す回転数偏差演算器42での制御内容に対応しており、その時点でのエンジン回転数Neに加えてどの程度エンジン回転数を上昇させればよいか(出力変動に伴うエンジン回転数Neの変動分がどの程度か)が算出される。
続くステップA120では、前ステップで算出されたエンジン回転数偏差ΔNeに基づいて、エンジン6の回転数をエンジン回転数偏差ΔNe分だけ上昇させるのに必要な燃料量として、エンジン6における燃料噴射量が算出される。また、ステップA70で算出されたエンジン予測負荷Laに予め設定されたゲインが乗算されて、エンジン6の回転数を変動させないために必要な燃料量として、エンジン6における燃料噴射量が算出される。そしてさらに、これらの二種類の燃料噴射量を合算したものが、最終的な燃料噴射量として算出される。
つまりここでは、エンジン6にエンジン予測負荷Laが作用した状態において、エンジン6の回転数をエンジン回転数偏差ΔNe分だけ上昇させるのに必要な燃料量が算出される。なお、ここでの制御内容は、図3に示す燃料噴射量制御器43〜燃料噴射量加算器45での制御内容に対応している。
[効果]
このように、本実施形態にかかる作業機械の出力制御装置によれば、エンジン負荷予測部2で予測されたエンジン6への負荷の大きさに基づいて、電動機制御部3により、モータ9の回転数及び過給量を調節することができる。つまり、エンジン6に対する負荷変動に伴うエンジン回転数Neの変化に先立って過給を行い、エンジン出力を調節することができる。これにより、負荷変動に対してエンジン出力が素早く追随するようになり、エンジン6の応答性を高めることができる。また、負荷変動に対するエンジン出力の追随性を高めることで、エンジン出力を安定化させることができ、例えば、エンジン6のストールを効果的に防止でき、さらに、エンジン6の排ガスが濃くなるようなことも防止できる。
また、本出力制御装置によれば、エンジン負荷予測部2で予測されたエンジン6への負荷の大きさに基づいて、燃料噴射量設定部4により、エンジン6における燃料噴射量を調節することができる。つまり、エンジン6への過給量の制御と同時に燃料噴射量が制御されるため、エンジン出力の制御応答性をさらに高めることができるとともに、単位時間当たりに調節可能なエンジン出力の大きさを増加させることができ、例えば、短時間で素早くエンジン出力を増加、又は減少させることが可能となる。これにより、負荷変動時におけるエンジン出力をより安定化させることができる。
また、本出力制御装置によれば、予測される負荷の大きさが、ポンプ圧Pp1,Pp2とレバー操作量Lとに基づいて算出されるため、簡素な構成で、オペレータの操作内容に応じた正確な予測ができる。
[その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば上述の実施形態では、コントローラ1による制御対象として、エンジン制御器12,斜板制御器18及びモータ制御器19の三つの制御器を制御するものが例示されているが、少なくともモータ制御器19のみを制御する構成を備えていればよく、他のエンジン制御器12及び斜板制御器18は必須の構成要素ではない。
また、上述の実施形態では、ポンプ圧Pp1,Pp2とレバー操作量Lとに基づいてエンジン予測負荷Laが算出されているが、エンジンにかかる負荷を予測する手段はこれに限定されない。例えば、ブーム装置53やスティック装置54に負荷圧力センサを併設し、各作業装置を駆動するアクチュエータ,油圧モータ等に作用する作動油圧を検出して、エンジン予測負荷Laの算出に利用する構成としてもよい。あるいは、レバー操作量Lの変化率(すなわち、操作スピード)を加味した予測を行う構成としてもよい。
また、上述の実施形態では、エンジン6の過給器として、モータ9を内蔵したターボチャージャ8が適用されているが、電気駆動のスーパーチャージャ、すなわち、吸気通路10a側のみにインペラー(タービン)を備えた過給器を適用することも可能である。
本発明の一実施形態としての作業機械の出力制御装置の全体構成を示す模式図である。 本出力制御装置によるエンジン負荷を予測する制御内容を示す制御ブロック図である。 本出力制御装置による電動機及びエンジンの制御内容を示す制御ブロック図である。 本出力制御装置における制御内容を示すフローチャートである。 本出力制御装置が適用された作業機械を示す斜視図である。
符号の説明
1 コントローラ
2 エンジン負荷予測部(エンジン負荷予測手段)
3 電動機制御部(電動機制御手段)
4 燃料噴射量設定部(燃料噴射量設定手段)
5 ポンプ制御部
6 エンジン
7(7a,7b) 油圧ポンプ
8 ターボチャージャ(過給器)
8a コンプレッサ側インペラー
8b タービン側インペラー
9 モータ(電動機)
10a 吸気通路
10b 排気通路
11 吸気温度センサ(吸気温度検出手段)
12 エンジン制御器(電子ガバナ,燃料噴射量制御手段)
13(13a,13b) 油圧センサ(油圧検出手段)
14(14a〜14d) 操作レバー(作動量設定手段)
15 アクセルダイヤル
16 吸気圧力センサ
17 エンジン回転数センサ
18(18a,18b) 斜板制御器
19 モータ制御器
20 インタクーラ
21a〜21d 要求流量設定器
22a,22b 要求流量加算器
23a,23b 負荷動力乗算器
24 要求動力加算機
25 最大動力設定器
26 除算器
27 制限器(リミッタ)
28 予測負荷乗算器
29a,29b ポンプ流量乗算器
30 コントロールバルブ
31 目標過給圧設定器
32 吸気温度補正器
33 目標過給圧乗算器
34 差圧演算器
35 モータ回転数制御器
41 目標回転数設定器
42 回転数偏差演算器
43 燃料噴射量制御器
44 ゲイン設定器
45 燃料噴射量加算器
50 油圧ショベル(作業機械)
51 下部走行体
52 上部旋回体
53 ブーム装置
54 スティック装置
55 バケット装置
56 作業装置
57 エンジンルーム
58 キャブ

Claims (6)

  1. 油圧駆動式の作業装置を有する作業機械に搭載されたエンジンと、
    該エンジンによって駆動され該作業装置を駆動する油圧ポンプと、
    該エンジンの吸気通路上に設けられて該エンジンへ過給空気を供給する過給器と、
    該過給器を駆動するための電動機と、
    該油圧ポンプに要求されている出力の大きさを該エンジンに作用する負荷の大きさとして予測するエンジン負荷予測手段と、
    該エンジン負荷予測手段で予測された該負荷の大きさに基づいて該電動機の回転数を制御する電動機制御手段と
    を備えたことを特徴とする、作業機械の出力制御装置。
  2. 該エンジンへ供給される過給空気の温度を検出する吸気温度検出手段と、
    該エンジンにおける燃料噴射量を制御する燃料噴射量制御手段と、
    該吸気温度検出手段で検出された該温度及び該エンジン負荷予測手段で予測された該負荷の大きさに基づいて、該燃料噴射量制御手段で制御される該燃料噴射量を設定する燃料噴射量設定手段と
    をさらに備えたことを特徴とする、請求項1記載の作業機械の出力制御装置。
  3. 該油圧ポンプから該油圧駆動式の作業装置へ供給される作動油の圧力を検出する油圧検出手段と、
    該作業装置の作動量を設定するための作動量設定手段と、をさらに備え、
    該エンジン負荷予測手段が、油圧検出手段で検出された該圧力及び該作動量設定手段における該作動量に基づいて、該油圧ポンプに要求されている出力の大きさを予測する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の作業機械の出力制御装置。
  4. エンジンと、油圧駆動式の作業装置を駆動すべく該エンジンによって駆動される油圧ポンプと、該エンジンの吸気通路上に設けられて該エンジンへ過給空気を供給する過給器と、該過給器を駆動するための電動機とを備えた作業機械の制御方法であって、
    該油圧ポンプに要求されている出力の大きさを該エンジンに作用する負荷の大きさとして予測するエンジン負荷予測ステップと、
    該エンジン負荷予測ステップで予測された該負荷の大きさに基づいて該電動機の回転数を制御する電動機制御ステップと
    を備えたことを特徴とする、作業機械の出力制御方法。
  5. 該エンジンにおける燃料噴射量を制御する燃料噴射量制御ステップと、
    該エンジンへ供給される過給空気の温度及び該エンジン負荷予測ステップで予測された該負荷の大きさに基づいて、該燃料噴射量制御ステップで制御される該燃料噴射量を設定する燃料噴射量設定ステップと
    をさらに備えたことを特徴とする、請求項4記載の作業機械の出力制御方法。
  6. 該エンジン負荷予測ステップにおいて、該油圧ポンプから該油圧駆動式の作業装置へ供給される作動油の圧力及び該作業装置の作動量に基づいて、該油圧ポンプに要求されている出力の大きさを予測する
    ことを特徴とする、請求項4又は5記載の作業機械の出力制御方法。
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