JP2007537450A - バイオバーコードに基づく標的検体の検出 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、ともにその全体を本願明細書に援用する、2004年6月25日に出願された米国特許出願第10/877,750号、および2004年6月25日に出願された国際出願PCT/US04/020493の一部継続である。本出願は、2004年5月12日に出願された仮出願第60/570,723号、2004年7月1日に出願された第60/585,294号、および2005年1月19日に出願された代理人整理番号第05−192号の利益を主張する。本出願は、また、2003年9月25日に出願された仮出願第60/506,708号、2003年6月27日に出願された第60/482,979号、2003年8月21日に出願された第60/496,893号、2003年10月28日に出願された第60/515,243号、および2003年12月18日に出願された第60/530,797号の利益を主張するものであり、2002年3月27日に出願された米国特許出願第10/108,211号の一部継続である。米国特許出願第10/108,211号は、その全体を本願明細書に援用する2000年3月28日に出願された米国仮出願第60/192,699号、および2001年11月13日に出願された第60/350,560号の利益を主張するものであり、2001年3月28日に出願された米国特許出願番号第09/820,279号の一部継続である。本出願に報告されている研究は、一部にNSF、ARO、AFOSR、DARPAおよびNIHの助成金を受けている。本明細書における研究は、また、一部に国立衛生研究所奨学金1DP1−0D000285−01、空軍科学技術事務所助成金F496−20−01−1−0401およびエジソン助成金6144601−05−0001の支援を受けた。よって、米国政府は、本出願に記載されている発明に対して一定の権利を有する。
Rと称するこの手法は、様々な異なる形式のDNA標識でタンパク質を検出することを可能にする(図5)。今日まで、すべての免疫PCR手法は、最初に標的検体を表面に固定し、続いてDNA標識とともに抗体を使用して検出を行うことを含む異種検定を含む(例:米国特許第5,635,602号および5,665,539号)。DNA標識は、通常、(共有結合相互作用またはストレパビジン−ビオチン結合を介して)抗体に強く結合する。これらの手法は、タンパク質検出における特筆すべき進歩ではあるが、いくつかの欠点がある。すなわち、1)DNA識別配列の検出抗体に対する割合が小さいため感度が制限される、2)標的捕獲手順の不均一な性質により標的結合速度が遅く、検定時間が長くなるとともに、検定感度が低下する(図5のステップ3)、3)抗体とDNAマーカを化学的に結合させるのに必要な結合化学現象が複雑である(図5のステップ4)、4)PCR増幅ステップが必要である45。したがって、多重化に適合し、実施が容易な、試料中の標的検体を検出するための高感度かつ迅速な方法が必要である。
本発明は、1つの溶液中の多数の検体を検出するための生化学バーコードとしてオリゴヌクレオチドを利用する方法、プローブ、組成物およびキットに関する。その手法は、ナノ粒子によって直接または間接的に機能化された特異的結合対の認識要素、および金ナノ粒子凝集をもたらすハイブリダイゼーション事象が金ナノ粒子の物理特性(例:光学的、電気的、機械的特性)を変化させうるというこれまでの知見を利用している8−12。一般的な考え方は、特異的結合対の各認識要素を、個別かつ調節可能なハイブリダイゼーションおよび溶融特性ならびにナノ粒子に関する物理的性質を有する異なるオリゴヌクレオチド配列に対応づけることができるということである。個別的なハイブリダイゼーションおよび溶融特性を用いて、ナノ粒子に伴う物理的性質に変化を生じさせ、またはハイブリダイゼーション/脱ハイブリダイゼーションまたは溶融/アニーリング事象を通じてオリゴヌクレオチド配列を検出することにより、多検体検定における一連の検体をデコードすることが可能である。
a)特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の捕獲基体を提供するステップと、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)場合によってはレポータ標識で標識される複数のDNAバーコードとが結合した微粒子を含む、少なくとも1種類の微粒子検出プローブを提供するステップであって、微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を捕獲基体上に固定するように、捕獲基体に結合した特異的結合相補体に対する特定の標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に捕獲基体を接触させるステップと、
d)標的検体と、検体に対する微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体との結
合を可能にし、捕獲基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の微粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
e)場合によって、捕獲基体を分離し、洗浄して、未結合の微粒子検出プローブを除去するステップと、
f)試料中の特定の標的検体の存在を示すDNAバーコードの存在を検出するステップと、を含む方法を提供する。
a)特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の捕獲基体を提供するステップと、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)蛍光標識した複数のDNAバーコードとが結合した微粒子を含む、少なくとも1種類の微粒子検出プローブを提供するステップであって、微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を捕獲基体上に固定するように、捕獲基体に結合した特異的結合相補体に対する特定の標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に捕獲基体を接触させるステップと、
d)標的検体と、検体に対する微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体との結合を可能にし、捕獲基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の微粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
e)場合によって、捕獲基体を分離し、洗浄して、未結合の微粒子検出プローブを除去するステップと、
f)試料中の特定の標的検体の存在を示すDNAバーコードからの蛍光シグナルの存在を検出するステップと、を含む方法を提供する。
a)特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の捕獲基体を提供するステップと、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)蛍光標識した複数のDNAバーコードとが結合した微粒子を含む、少なくとも1種類の微粒子検出プローブを提供するステップであって、微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を捕獲基体上に固定するように、捕獲基体に結合した特異的結合相補体に対する特定の標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に捕獲基体を接触させるステップと、
d)標的検体と、検体に対する微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体との結合を可能にし、捕獲基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の微粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
e)場合によって、捕獲基体を分離し、洗浄して、未結合の微粒子検出プローブを除去するステップと、
f)分離、洗浄された捕獲基体に、DNAバーコードを剥離させるのに有効な条件を施
すステップと、
g)試料中の特定の標的検体の存在を示すDNAバーコードの蛍光シグナルの存在を検出するステップと、を含む方法を提供する。
a)特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の捕獲基体を提供するステップと、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)レポータ標識を含む複数のDNAバーコードとが結合した微粒子を含む少なくとも1種類の微粒子検出プローブを提供するステップであって、微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を捕獲基体上に固定するように、捕獲基体に結合した特異的結合相補体に対する特定の標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に捕獲基体を接触させるステップと、
d)標的検体と、検体に対する微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体との結合を可能にし、捕獲基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の微粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
e)場合によって、捕獲基体を分離し、洗浄して、未結合の微粒子検出プローブを除去するステップと、
f)分離、洗浄された捕獲基体に、DNAバーコードを剥離させるのに有効な条件を施すステップと、
g)試料中の特定の標的検体の存在を示すDNAバーコードのレポータ標識の存在を検出するステップと、を含む方法を提供する。
a)特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の捕獲基体を提供するステップと、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)場合によってはレポータ標識で標識された複数のDNAバーコードが結合された微粒子またはナノ粒子と、を備えた少なくとも1種類の粒子検出プローブを提供するステップであって、粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を捕獲基体上に固定するように、捕獲基体に結合した特異的結合相補体に対する特定の標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に捕獲基体を接触させるステップと、
d)標的検体と、検体に対する粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体との結合を可能にし、捕獲基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
e)場合によって、捕獲基体を分離し、洗浄して、未結合の粒子検出プローブを除去するステップと、
f)化学剥離剤によって粒子検出プローブからDNAバーコードを剥離させるステップと、
g)試料中の特定の標的検体の存在を示すDNAバーコードの存在を検出するステップ
と、を含む方法を提供する。
a)特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した、試料から分離可能な少なくとも1種類捕獲基体を提供するステップと、
b)標的検体を捕獲基体上に固定するように、捕獲基体に結合した特異的結合相補体に対する特定の標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に捕獲基体を接触させるステップと、
c)場合によっては捕獲基体、およびそれに結合した任意の標的検体を試料から分離するステップと、
d)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)場合によってはレポータ標識で標識される複数のオリゴヌクレオチドとが結合した粒子を含む、少なくとも1種類の粒子検出プローブを提供するステップであって、粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
e)標的検体と、検体に対する粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体との結合を可能にし、捕獲基体上の標的検体の存在下で、標的検体、捕獲基体および粒子検出プローブを備えた複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
f)場合によっては未結合の粒子検出プローブから複合体を分離するステップと、
g)試料中の特定の標的検体の存在を示す複合体の存在を検出するステップと、を含む方法を提供する。
基体を提供するステップと、
特定の標的検体に対する1つまたは複数の特異的結合相補体と、1つまたは複数のDNAバーコードとが結合した粒子をそれぞれ備えた1つまたは複数の種類の粒子プローブを提供するステップであって、それぞれの種類の粒子プローブの特異的結合相補体は、特定の標的検体に特異的であり、それぞれの種類の粒子プローブに対するDNAバーコードは、特定の標的検体に対するマーカとして機能するステップと、
標的検体を基体上に固定するステップと、
標的検体と検体に対する特異的結合相補体との結合を可能にし、標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、1つまたは複数の種類の粒子プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
基体を洗浄して、未結合の粒子プローブを除去するステップと、
場合によってはDNAバーコードを増幅させるステップと、
DNAの存否を検出し、マーカの存否は、試料中の特定の標的検体の存否を示すステップと、を含む方法が提供される。
本発明の別の態様において、粒子は、少なくとも2つのDNAバーコードで標識される。
本発明の別の実施形態において、それぞれ少なくとも2つの結合部位を有する、試料中の1つまたは複数の標的検体の存否を検出するための方法であって、
特定の標的検体の第1の結合部位に対する特異的結合相補部分をそれぞれ備えた、基体に結合した1つまたは複数の種類の捕獲プローブを提供するステップと、
オリゴヌクレオチドが結合したナノ粒子、特定の標的検体の第2の結合部位に対する1つまたは複数の結合相補体、および特定の標的検体に対するマーカとして機能する1つまたは複数のDNAバーコードをそれぞれ備えた1つまたは複数の種類の検出プローブを提供し、DNAバーコードの配列の少なくとも一部は、ナノ粒子に結合したオリゴヌクレオチドの少なくともいくつかに対してハイブリダイズされるステップと、
標的検体とプローブとの特異的結合作用を可能にし、標的検体の存在下で凝集複合体を形成するのに有効な条件下で、試料と、捕獲プローブと、検出プローブとを接触させるステップと、
基体を洗浄して、未結合検出プローブを除去するステップと、
基体上の任意の凝集複合体におけるDNAバーコードの存否を検出し、DNAバーコードの存否の検出は、試料中の標的検体の存否を示すステップと、を含む方法が提供される。
凝集複合体に、凝集複合体を脱ハイブリダイズし、DNAバーコードを剥離させるのに有効な条件を施すステップと、
前記検出の前にDNAバーコードを増幅するステップと、をさらに含む。
本実施形態の別の態様において、捕獲プローブは、磁性微粒子の如き磁性基体に結合す
る。
本発明のさらに別の実施形態において、それぞれ少なくとも2つの結合部位を有する、試料中の1つまたは複数の標的検体の存否を検出するための方法であって、
(i)磁性微粒子、および(ii)特定の標的検体の第1の結合部位に結合する、磁性微粒子に結合された第1の特異的結合対の第1の構成要素、をそれぞれ備えた1つまたは複数の種類の捕獲プローブを提供するステップと、
(i)ナノ粒子、(ii)標的検体の第2の結合部位に結合する、ナノ粒子に結合された第2の特異的結合対の第1の構成要素、(iii)ナノ粒子に結合された少なくとも1種類のオリゴヌクレオチド、および(iv)それぞれ特定の種類のオリゴヌクレオチドの少なくとも一部に相補的であり、特定の標的検体に対するマーカとして機能する所定の配列を有する少なくとも1種類のDNAバーコード、を備えた、それぞれの標的検体に対する1つまたは複数の種類の検出プローブを提供するステップと、
標的検体とプローブの特異的結合相互作用を可能にし、標的検体の存在下で磁性微粒子に結合した凝集複合体を形成するのに有効な条件下で、捕獲プローブおよび検出プローブに試料を接触させるステップと、
未結合の検出プローブを磁性微粒子から洗浄するステップと、
複合体中のDNAバーコードの存否を検出し、DNAバーコードの検出は、標的検体の存在を示すステップと、を含む方法が提供される。
磁界を印加することによって凝集複合体を分離するステップと、
DNAバーコードを脱ハイブリダイズし、凝集複合体から剥離させるのに有効な条件を凝集複合体に施すステップと、
剥離されたDNAバーコードを分離するステップと、をさらに含む。
本実施形態の別の態様において、該方法は、
DNAバーコードの配列の少なくとも一部に相補的である配列を有するオリゴヌクレオチドが結合した基体を提供するステップと、
オリゴヌクレオチドが結合したナノ粒子を提供し、ナノ粒子に結合したオリゴヌクレオチドの少なくとも一部が、DNAバーコードの少なくとも一部に相補的である配列を有す
るステップと、
少なくとも相補的オリゴヌクレオチドが、基体に結合したDNAバーコードの第1の部分と、およびオリゴヌクレオチドのいくつかが、ナノ粒子に結合したDNAバーコードの第2の部分とのハイブリダイゼーションを可能にするのに有効な条件下で、DNAバーコードと、基体に結合したオリゴヌクレオチドと、ナノ粒子とを接触させるステップと、をさらに含む。
本実施形態の別の態様において、該方法は、凝集複合体を分析する前に、凝集複合体を分離するステップをさらに含む。
本実施形態の別の態様において、ナノ粒子は、金ナノ粒子または半導体ナノ粒子の如き金属ナノ粒子である。
本発明の他の実施態様において、試料中の1つまたは複数の標的検体の存否を検出するための方法であって、
結合したオリゴヌクレオチド、特定の標的検体の1つまたは複数の特異的結合相補体、および特定の標的検体に対するマーカとして機能する1つまたは複数のDNAバーコードをそれぞれ備えた少なくとも1つまたは複数の種類の粒子複合体プローブを提供し、DNAバーコードの配列の少なくとも一部は、ナノ粒子に結合したオリゴヌクレオチドの少なくともいくつかに対してハイブリダイズされるステップと、
標的検体と粒子複合体プローブとの特異的結合相互作用を可能にし、標的検体の存在下で凝集複合体を形成するのに有効な条件下で、試料を粒子複合体プローブに接触させるステップと、
凝集複合体形成が生じたかどうかを確認するステップと、を含む方法が提供される。
ーブを一緒にすると、凝集が生じる。凝集体を分離し、さらなる溶融分析を施して、上述のような多数の標的が存在する特定の標的検体を識別することができる。あるいは、凝集体を脱ハイブリダイズして、DNAバーコードを剥離させることが可能である。
凝集複合体を分離するステップと、
凝集複合体を分析して、異なる配列を有する1つまたは複数のDNAバーコードの存在を判断するステップと、をさらに含む。
凝集複合体を分離するステップと、
凝集複合体を脱ハイブリダイズさせ、DNAバーコードを剥離させるのに有効な条件を凝集複合体に施すステップと、
DNAバーコードを分離するステップと、
異なる配列を有する1つまたは複数のDNAバーコードの存在を検出し、それぞれのDNAバーコードは、試料中の特定の標的検体の存在を示すステップと、をさらに含む。
凝集複合体を分離するステップと、
凝集複合体を脱ハイブリダイズさせ、DNAバーコードを剥離させるのに有効な条件を凝集複合体に施すステップと、
DNAバーコードを分離するステップと、
分離されたDNAバーコードを増幅するステップと、
異なる配列を有する1つまたは複数の増幅DNAバーコードの存在を検出し、それぞれのDNAバーコードは、試料中の特定の標的検体の存在を示すステップと、をさらに含む。
DNAバーコードの配列の少なくとも一部に相補的な配列を有するオリゴヌクレオチドが結合した基体を提供するステップと、
オリゴヌクレオチドが結合したナノ粒子を提供し、ナノ粒子に結合したオリゴヌクレオチドの少なくとも一部は、DNAバーコードの少なくとも一部に相補的である配列を有するステップと、
少なくとも基体に結合した相補的オリゴヌクレオチドとDNAバーコードの第1の部分、およびナノ粒子に結合したオリゴヌクレオチドのいくつかとDNAバーコードの第2の部分のハイブリダイゼーションを可能にするのに有効な条件下で、DNAバーコードと、基体に結合したオリゴヌクレオチドと、ナノ粒子とを接触させるステップと、
検出可能な変化を確認するステップと、を含む。
本実施形態の別の態様において、検出可能な変化は、基体上の暗領域の形成である。
本実施形態の別の態様において、基体を銀染料に接触させて、検出可能な変化を生じさせる。
本実施形態の別の態様において、少なくとも2種類の粒子複合体プローブが提供され、第1の種類のプローブは、標的検体の第1の結合部位に対する特異的結合相補部分を有し、第2の種類のプローブは、標的検体の第2の結合部位に対する特異的結合相補部分を有する。
対する識別子として機能する。
本発明の以上のおよび別の実施形態は、以下の詳細な説明を読めば明らかになるであろう。
検体は、宿主からの体液の如き試料中に直接見られる分子であってもよい。試料を直接調べることもできるし、検体がより容易に検出できるように前処理することもできる。また、対象の検体が試料中に存在する場合にのみその存在が検出されることになる対象の検体に相補的な特異的結合対構成要素の如き、対象の検体を示す薬剤を検出することによっ
て、対象の検体を決定することができる。したがって、検体を示す薬剤は、検定で検出される検体になる。体液は、例えば、尿、血液、血漿、血清、唾液、***、便、痰、脳脊髄液、涙および粘液でありうる。
の断片を挙げることができ、免疫グロブリンとしては、様々なIgA、IgD、IgE、IgG1、IgG2a、IgG2bおよびIgG3、IgM等の様々なクラスおよびイソタイプが挙げられる。その断片としては、Fab、FvおよびF(ab’)2およびFab’等を挙げることができる。加えて、特定の分子に対する結合親和性が維持されるのであれば、免疫グロブリンの凝集体、ポリマーおよび複合体、あるいはそれらの断片を適宜使用することが可能である。
子のレポータ部分が、本来のサンドイッチにおける検体の分子毎に媒体中に現れることになる。これにより、標的検体によって表される化学シグナルが1,000倍増幅される。レポータ粒子の表面積や、レポータ粒子の表面の選択的結合部分とレポータ部分の充填密度の比のようなパラメータを操作することによって、検出試薬の合成時に、この増幅を調節することが可能である。したがって、レポータ粒子の大きさは、放出されうるレポータ部分の数、および標識された標的分子に関して得られる最終的な増幅因子を規定する。例えば、13nmの金粒子は、レポータ部分として機能する200のチオール化された表面オリゴマーを担持することができ、それにより、検出検定で形成されたサンドイッチ内の単一レポータ粒子に対して200のレポータ部分の増幅因子を達成することが可能である。より大きいサイズ(例:マイクロメートルサイズの)粒子は、より大きい増幅因子になるのは明らかである。
a)特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の捕獲基体を提供するステップと、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)場合によってはレポータ標識で標識される複数のDNAバーコードとが結合した微粒子を含む少なくとも1種類の微粒子検出プローブを提供するステップであって、微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を捕獲基体上に固定するように、捕獲基体に結合した特異的結合相補体に対する特定の標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に捕獲基体を接触させるステップと、
d)標的検体と、検体に対する微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体との結合を可能にし、捕獲基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の微粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
e)場合によって、捕獲基体を分離し、洗浄して、未結合の微粒子検出プローブを除去
するステップと、
f)試料中の特定の標的検体の存在を示すDNAバーコードの存在を検出するステップと、を含む方法を提供する。
a)特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の磁性基体を提供するステップと、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)蛍光標識した複数のDNAバーコードとが結合した微粒子を含む少なくとも1種類の微粒子検出プローブを提供するステップであって、微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を磁性基体上に固定するように、磁性基体に結合した特異的結合相補体に対する特定の標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に磁性基体を接触させるステップと、
d)標的検体と、検体に対する微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体との結合を可能にし、磁性基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の微粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
e)場合によって、磁性基体を分離し、洗浄して、未結合の微粒子検出プローブを除去するステップと、
f)試料中の特定の標的検体の存在を示すDNAバーコードからの蛍光シグナルの存在を検出するステップと、を含む方法を提供する。
a)特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の磁性基体を提供するステップと、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)蛍光標識した複数のDNAバーコードとが結合した微粒子を含む少なくとも1種類の微粒子検出プローブを提供するステップであって、微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を磁性基体上に固定するように、磁性基体に結合した特異的結合相補体に対する特定の標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に磁性基体を接触させるステップと、
d)標的検体と、検体に対する微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体との結合を可能にし、磁性基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の微粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
e)場合によって、磁性基体を分離し、洗浄して、未結合の微粒子検出プローブを除去するステップと、
f)分離、洗浄された磁性基体に、DNAバーコードを剥離させるのに有効な条件を施すステップと、
g)試料中の特定の標的検体の存在を示すDNAバーコードの蛍光シグナルの存在を検出するステップと、を含む方法を提供する。
a)特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の磁性基体を提供するステップと、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)レポータ標識を含む複数のDNAバーコードとが結合した微粒子を含む少なくとも1種類の微粒子検出プローブを提供するステップであって、微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を磁性基体上に固定するように、磁性基体に結合した特異的結合相補体に対する特定の標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に磁性基体を接触させるステップと、
d)標的検体と、検体に対する微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体との結合を可能にし、磁性基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の微粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
e)場合によって、磁性基体を分離し、洗浄して、未結合の微粒子検出プローブを除去するステップと、
f)分離、洗浄された磁性基体に、DNAバーコードを剥離させるのに有効な条件を施すステップと、
g)試料中の特定の標的検体の存在を示すDNAバーコードのレポータ標識の存在を検出するステップと、を含む方法を提供する。
a)特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の捕獲基体を提供するステップと、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)場合によってはレポータ標識で標識される複数のDNAバーコードとが結合した微粒子またはナノ粒子を含む、少なくとも1種類の粒子検出プローブを提供するステップであって、粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を捕獲基体上に固定するように、捕獲基体に結合した特異的結合相補体に対する特定の標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に捕獲基体を接触させるステップと、
d)標的検体と、検体に対する粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体との結合を可能にし、捕獲基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
e)場合によって、捕獲基体を分離し、洗浄して、未結合の粒子検出プローブを除去するステップと、
f)化学剥離剤によって、DNAバーコードを粒子検出プローブから剥離させるステップと、
g)試料中の特定の標的検体の存在を示すDNAバーコードの存在を検出するステップと、を含む方法を提供する。
ある。
別の実施形態において、本発明の方法は、前記検出ステップの前で、前記分離および洗浄ステップの後に、微粒子検出プローブからDNAバーコードを剥離させるのに有効な条件を複合体に施すステップと、前記検出の前に、場合によってDNAバーコードを増幅させるステップとを含むことが可能である。
DNAバーコードは、微粒子に直接結合させるか、または任意の結合部分を通じて微粒子に結合させることが可能である。微粒子は、それに結合したオリゴヌクレオチドをさらに備えることが可能であり、DNAバーコードを、微粒子に結合したオリゴヌクレオチドの少なくとも一部に対してハイブリダイズすることが可能である。
特異的結合対は、例えば、抗体および抗原、受容体およびリガンド、酵素および競合的阻害剤、薬物および標的分子、または少なくとも部分的に相補的なオリゴヌクレオチドでありうる。
標的検体は、3つ以上の結合部位を有することが可能である。場合によって、その第1の結合部位に加えて、第2の結合部位を含むように標的検体を修飾することが可能である。
特異的結合相補体および標的検体は、特異的結合対の構成要素でありうる。「特異的結合対の構成要素」は、核酸、オリゴヌクレオチド、ペプチド核酸、ポリペプチド、抗体、抗原、炭水化物、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、ホルモン、ステロイド、ビタミン、薬物、ウイルス、多糖類、脂質、リポ多糖、糖タンパク質、リポタンパク質、核タンパク質、オリゴヌクレオチド、抗体、免疫グロブリン、アルブミン、ヘモグロビン、凝固因子、ペプチドおよびタンパク質ホルモン、非ペプチドホルモン、インターロイキン、インターフェロン、サイトカイン、腫瘍に特異的なエピトープを含むペプチド、細胞、細胞表面分子、微生物、微生物の断片、部分、成分または生成物、小有機分子、核酸およびオリゴヌクレオチド、上記の物質のいずれかの代謝物質または抗体を含むことが可能である。核酸およびオリゴヌクレオチドは、遺伝子、ウイルスRNAおよびDNA、細菌DNA、真菌DNA、哺乳類DNA、cDNA、mRNA、RNAおよびDNA断片、オリゴヌクレオチド、合成オリゴヌクレオチド、修飾オリゴヌクレオチド、一本鎖および二本鎖核酸、ならびに天然および合成核酸を含む。
ン、および/または(h)互いに干渉しないため、いくつかの指標分子を同時に分析することができる散乱パターンを有する標識。
有することを必要とする。例示を目的として、標的検体はタンパク質であり、異なる特徴は、それぞれが対応する抗体によって選択的に結合されうる異なるエピトームであると想定される。しかし、以降において本明細書に記載されている特異的結合相補体および結合対構成要素とも称するそれらの種類の特徴および相補的化学結合部分のいずれもこれらの改良型の実施において同様に利用できる。媒体に存在しうる多数の標的検体を検出することが望まれる場合は、1つの好ましい構成は、同じ媒体に存在しうる他の標的検体のすべてを特徴づける特異的特徴の対とは異なるように存在しうる標的検体のいずれか1つを特徴づける特異的特徴の対を対象とする。あるいは、1つの特異的特徴は、存在しうる標的検体の全てに対して同じでありうるのに対して、第2の特異的特徴は、それぞれの標的検体に特有のものである。いずれの場合も、媒体に存在しうる他の材料は、標的検体に伴ういずれの特異的特徴も有さないことが望ましい。
用する方法の感度を維持しながら、代替的に、以下に記載されるような検出プローブを利用することができる。特に、球状粒子の表面積は、その直径の平方として測定される。直径1マイクロメートルの球体の表面積は、例えば、直径30nMの粒子の表面積の約1100倍である。このことは、直径1マイクロメートルの粒子は、30nMの粒子に比べて約1100倍のオリゴヌクレオチドを収容することが可能であり、これらの発明における測定可能なシグナルは、このオリゴヌクレオチドの数の関数であるため、1マイクロメートルの粒子を使用して構成された検出プローブは、30nMの粒子から入手可能な測定可能シグナルに比べて結合事象当たり約1100倍の測定可能シグナルをもたらすことが期待できる。より大きい粒子を使用することによるこの「利得」または「増幅」の増加により、感度を犠牲にすることなく、分析手順を著しく単純化させることが可能になる。しかし、粒子の拡散率、ならびにそれらが検出対象の標的検体に接触する頻度、および存在する標的検体の特定の部分との結合を達成するのに必要とされる時間は、その直径に反比例する。したがって、これらの結合事象に利用可能な時間は、採用できる最大の粒径に実用的な制限を課すが、本発明の特定の用途または実施態様によって課される時間的制限を満たす。したがって、特定の用途または実施態様に対する最適な粒径は、先述の要因間のバランスによって決定づけられ、典型的には0.5から5.0マイクロメートルの範囲にある。
ナノ粒子プローブ)に対するいくつかの広く適用可能な手法を提供する。特に、一試料中の多数のタンパク質を検出するための知られている方法は、複雑で、しばしば時間がかかり、高価な検定プロトコルである。この点において、他の方法では、一溶液中の多数のタンパク質標的を認識するために、蛍光体標識ペプチド核酸およびDNAマイクロアレイが使用されてきた15−17。しかし、この方法は、オリゴヌクレオチドで標識されたタンパク質のマイクロアレイ表面への結合に依存する。本明細書に記載されている方法の最後のステップは、通常のDNAの表面化学作用に専ら基づくものである。したがって、そのステップは、最新技術のナノ粒子DNA検出方法の高感度な側面の多くを取り入れることが可能であるが9、11、検出事象中に存在するタンパク質を有することなく、DNAではなくタンパク質の如き様々な生体分子を検出することを可能にする。表面検定については、タンパク質は、典型的には、固体の支持体に対するより強い非特異的結合を示す傾向があるため、短いオリゴヌクレオチドに対して作用することがより困難であり、しばしばより高いバックグラウンドシグナルをもたらす。最後に、均質検定については、これらのナノ粒子構造に伴う異常にシャープな溶融プロフィルは、通常の広いDNA溶融挙動を示すプローブによって可能なものより多くのバイオバーコードを設計することを可能にする。
、Weinheim、1994);Hayat,M.A.(編)Colloidal Gold、Principles,Methods,and Applications(Academic Press、San Diego、1991);Massart,R.の論文、IEEE Taransactions On Magnetics、17、1247(1981);Ahmadi,T.S.らの論文、Science、272、1924(1996);Henglein,A.らの論文、J.Phys.Chem.、99、14129(1995);およびCurtis,A.C.らの論文、Angew.Chem.Int.Ed.Engl.、27、1530(1988)を参照されたい。
corporation(金)およびNanoprobes,Inc.(金)からも市販されている。
the Robert A.Welch Foundation 39th Conference On Chemical Research Nanophase Chemistry(テキサス州Houston)、109〜121頁(1995)を参照されたい。また、Mucicらの論文、Chem.Commun.555−557(1996)(平坦な金の表面に3’チオールDNAを結合させる方法が記載されている。この方法を用いて、オリゴヌクレオチドをナノ粒子に結合させることが可能である)。アルカンチオール法を用いて、オリゴヌクレオチドを他の金属、半導体および金属コロイド、および上記の他のナノ粒子に結合させることも可能である。オリゴヌクレオチドを固体表面に結合させるための他の官能基としては、ホスホロチオエート基(例:オリゴヌクレオチド−ホスホロチオエートの金表面への結合についての米国特許第5,472,881号を参照)、および置換アルキルシロキサン(例:オリゴヌクレオチドのシリカおよびガラス表面への結合についてのBurwellの論文、Chemical Technology、4、370〜377(1974)およびMatteucciおよびCaruthers
の論文、J.Am.Chem.Soc.、103、3185−3191(1981)、ならびにアミノアルキルシロキサンの結合およびメルカプトアルキルシロキサンの同様の結合についてのGrabarらの論文、Anal.Chem.、67、735−743を参照)が挙げられる。オリゴヌクレオチドを固体表面に結合させるために、5’チオヌクレオシドまたは3’チオヌクレオシドを末端とするオリゴヌクレオチドを使用することもできる。以下の参考文献には、オリゴヌクレオチドをナノ粒子に結合させるのに採用できる他の方法が記載されている。Nuzzoらの論文、J.Am.Chem.Soc.、109、2358(1987)(金上のジスルフィド);AllaraおよびNuzzo、Langmuirの論文、1、45(1985)(アルミニウム上のカルボン酸);AllaraおよびTompkinsの論文、J.Colloid Interface Sci.、49、410−421(1974)(銅上のカルボン酸);Ilerの論文、「シリカの化学」、第6章(Wiley 1979)(シリカ上のカルボン酸);TimmonsおよびZismanの論文、J.Phys.Chem、69、984−990(1965)(白金上のカルボン酸);SoriagaおよびHubbardの論文、J.Am.Chem.Soc.、104、3937(1982)(白金上芳香族環化合物);Hubbardの論文、Acc.Chem.Res.、13、177(1980)(白金上のスルホラン、スルホキシドおよび他の機能化溶媒);Hisckmanらの論文、J.Am.Chem.Soc.、111、7271(1989)(白金上イソニトリル);MaozおよびSagivの論文、Langmuir、3、1045(1987)(シリカ上のシラン);MaozおよびSagivの論文、Langmuir、3、1034(1987)(シリカ上のシラン);Wassermanらの論文、Langmuir、5、1074(1989)(シリカ上のシラン);EltekovaおよびEltekovの論文、Langmuir、3、951(1987)(二酸化チタンおよびシリカ上の芳香族カルボン酸、アルデヒド、アルコールおよびメトキシ基);およびLecらの論文、J.Phys.Chem.、92、2597(1988)(金属上の硬質リン酸塩)。
26:4809−4813(1993);Turnerらの論文、Macromolecules 26:4617−4623(1993);Wienerらの論文、Magnetic Resonance Med.31(1):1−8(1994);Service、267:458−459(1995);Tomalia、Sci.Amer.62−66(1995);ならびにいずれも全体を本願明細書に援用する米国特許第4,558,120号;4,507,466号;4,568,737号;4,587,329号;4,857,599号;5,527,524号;5,338,532号(Tomalia)および米国特許第6,274,723号(Nilsen)を参照されたい。樹状分子は、最小限の構造単位で最大限の体積に接触すること、サイズ、重量および成長特性をより
容易に制御する能力、ならびに多数の末端が、標識間の規定の間隔で高度に標識された分子を生成するように誘導され、または他の分子もしくはその混合物に対する結合の部位を与えることが可能であることなど、他の種類の超分子構造に比べて重要な利点を提供する。全体的に、米国特許第6,274,723号、および合成方法についての上記引用文献を参照されたい。
オリゴヌクレオチドが記載されている。環式ジスルフィドは、好ましくは、2つの硫黄原子を含めて、環内に5または6の原子を有する。好適な環式ジスルフィドは、商業的に入手可能であるか、または知られている手順によって合成されうる。環式ジスルフィドの還元形態を使用することも可能である。
用いることができる。
たナノ粒子−オリゴヌクレオチド複合体を生成することを可能にするのに十分な追加的時間にわたって、オリゴヌクレオチドおよびナノ粒子を塩溶液中で温置する。以下に詳細に記載するように、ナノ粒子上のオリゴヌクレオチドの表面密度が高くなると、複合体が安定することが確認された。この温置の時間は、経験的に決定されうる。約24から48時間、好ましくは40時間の合計温置時間は、良好な結果を与えることが確認された(これは、温置の合計時間である。上記のように、この合計時間にわたって塩濃度を徐々に高くすることが可能である)。塩溶液におけるこの第2の温置時間は、本明細書では、「熟成」ステップと称する。この「熟成」ステップに対する他の好適な条件は経験的に決定されうる。例えば、室温でpH7.0の温置は良好な結果を与える。
、本発明の1実施形態において、オリゴヌクレオチドが結合した粒子、DNAプローブ、および特定の標的検体に対する特異的結合相補体が結合したオリゴヌクレオチドを備え、(i)DNAバーコードは、少なくとも2つの部分を有する配列を有し、(ii)粒子に結合されたオリゴヌクレオチドの少なくともいくつかは、DNAバーコードの第1の部分に相補的である配列を有し、(iii)特異的結合相補体が結合したオリゴヌクレオチドは、DNAバーコードの第2の部分に相補的である配列を有し、(iv)それぞれの種類の粒子複合体プローブにおけるDNAバーコードは、異なる配列であり、特定の標的検体に対する識別子として機能する配列を有する粒子複合体プローブが提供される。
基体を提供するステップと、
特定の標的検体に対する1つまたは複数の特異的結合相補体、および1つまたは複数のDNAバーコードが結合された粒子をそれぞれ備えた1つまたは複数の種類の粒子プローブを提供し、それぞれの種類の粒子プローブの特異的結合相補体は、特定の標的検体に特異的であり、それぞれの種類の粒子プローブに対するDNAバーコードは、特定の標的検体に対するマーカとして機能するステップと、
標的検体を基体上に固定するステップと、
標的検体と検体に対する特異的結合相補体との結合を可能にし、標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、固定された標的検体を1つまたは複数の粒子プローブに接触させるステップと、
基体を洗浄して、未結合の粒子プローブを除去するステップと、
場合によってはDNAバーコードを増幅するステップと、
増幅されたDNAバーコードの存否を検出し、マーカの存否は、試料中の特定の標的検体の存否を示すステップと、を含む方法が提供される。
本発明の別の態様において、任意の好適な基体を使用することができる。基体を標的検体に対する1つまたは複数の種類の捕獲プローブと整列させることができる。
ノ粒子バイオバーコードを使用すると、PCR増幅可能DNAの標識抗体に対する割合が高くなり、検定感度を実質的に高めるように機能する。例えば、本明細書に報告されているBPCR検定は、3aM濃度でPSAを検出することが可能であるが、PCRをベースとした免疫検定は、同じ標的検体に対して3fMの検出限界を有することが報告されている43。第3に、この検定は、DNAを標識抗体に結合するための複雑な共役化学作用を不要とする。バーコードDNAは、標識反応の開始時にハイブリダイゼーションを通じてナノ粒子プローブに結合され、単純な洗浄ステップを用いたPCR増幅に向けて放出される。標識抗体およびDNAが同じ粒子上に存在するため、バーコードDNAのPCR増幅の前にさらなる抗体またはDNA−タンパク質複合体を添加する必要はない。加えて、バーコードDNAは、検出検定から除去され、PCRは、PSAのないバーコードDNAの試料、たいていの生体試料、微粒子およびナノ粒子上で実施される。これにより、実質的には、バックグラウンドシグナルが低下する。最後に、このタンパク質検出スキームは、1つの溶液中の多くの検体の大量多重および同時検出の潜在性を有する。PSAシステムは、概念の証明に用いられるが、知られている結合相手によるほぼあらゆる標的に対して汎用的であり、ナノ粒子をベースとしたバイオバーコード手法36を用いることによって、実質的にあらゆる対象標的に対する特異的な識別可能バーコードを調製することが可能である。
幅は、変化を初めて検出可能にすることができ、あるいは検出可能な変化の規模を増大させることができる。この増幅は、検定の感度を高め、少量のレポータオリゴヌクレオチドの検出を可能にする。
が銀の還元を触媒しない場合は、銀イオンを核酸に複合させて、還元を触媒することが可能である。Braunらの論文、Nature、391、775(1998)を参照されたい。また、核酸上のリン酸塩基と反応することができる銀染料が知られている。
それぞれが特定の標的検体の第1の結合部位に対する特異的結合相補部分を備えた、基体に結合した1つまたは複数の種類の捕獲プローブを提供するステップと、
オリゴヌクレオチドが結合したナノ粒子、特定の標的検体の第2の結合部位に対する1つまたは複数の特異的結合相補体、特定の標的検体に対するマーカとして機能する1つまたは複数のDNAバーコードをそれぞれ備えた1つまたは複数の種類の検出プローブを提供し、DNAバーコードの配列の少なくとも一部が、ナノ粒子に結合したオリゴヌクレオチドの少なくともいくつかに対してハイブリダイズされるステップと、
標的検体とプローブの特異的結合相互作用を可能にし、標的検体の存在下で凝集複合体を形成するのに有効な条件下で、試料と捕獲プローブと検出プローブとを接触させるステップと、
基体を洗浄して、未結合検出プローブを除去するステップと、
基体上の任意の凝集複合体におけるDNAバーコードの存否を検出し、DNAバーコードの存否の検出は、試料中の標的検体の存否を示すステップと、を含む方法が提供される。
複合体を脱ハイブリダイズさせ、DNAバーコードを剥離させるのに有効な条件を凝集複合体に施すステップと、
前記検出前に、場合によってはDNAバーコードを増幅させるステップと、を含む。
ステム、標的核酸配列および温度等)に応じて様々な長さを有することが可能である。
本実施形態の別の態様において、捕獲プローブに結合した特異的結合相補体は、モノクローナル抗体である。
本実施形態の別の態様において、該方法は、前記洗浄ステップの前に、
磁性微粒子に結合した凝集複合体に磁界を印加することによって、洗浄前に凝集複合体を分離するステップをさらに含む。
本実施形態の別の態様において、標的検体は、少なくとも2つの部分を有する核酸である。
ある配列を有し、特異的結合相補体は、少なくとも第1および第2の部分の配列を有する標的認識オリゴヌクレオチドを備え、第1の部分は、標的核酸の第1の部分に相補的であり、第2の部分は、ナノ粒子に結合したオリゴヌクレオチドの少なくとも一部に相補的であり、基体の特異的結合相補体は、標的核酸の第2の部分に相補的である少なくとも一部分を有する標的認識オリゴヌクレオチドを備える。
本発明のさらに別の実施形態において、それぞれが少なくとも2つの結合部位を有する、試料中の1つまたは複数の標的検体の存否を検出するための方法であって、
それぞれが(i)磁性微粒子、および(ii)特異的標的検体の第1の結合部位に結合する、磁性微粒子に結合された第1の特異的結合対の第1の構成要素を備えた1つまたは複数の種類の捕獲プローブを提供するステップと、
それぞれが、(i)ナノ粒子、(ii)標的検体の第2の結合部位に結合する、ナノ粒子に結合された第2の特異的結合対の第1の構成要素、(iii)ナノ粒子に結合した少なくとも1種類のオリゴヌクレオチド、および(iv)それぞれが特定の種類のオリゴヌクレオチドの少なくとも一部に相補的であり、特定の標的検体に対するマーカとして機能する所定の配列を有する少なくとも1種類のDNAバーコードを備えた、それぞれの標的検体に対する1つまたは複数の種類の検出プローブを提供するステップと、
標的検体とプローブの特異的結合相互作用を可能にし、標的検体の存在下で磁性微粒子に結合した凝集複合体を形成するのに有効な条件下で、試料を捕獲プローブおよび検出プローブに接触させるステップと、
未結合検出プローブを磁性微粒子から洗浄するステップと、
複合体中のDNAバーコードの存否を検出し、DNAバーコードの検出は、標的検体の存否を示すステップと、を含む方法が提供される。
磁界を印加することによって凝集複合体を分離するステップと、
DNAバーコードを脱ハイブリダイズさせ、凝集複合体から剥離させるのに有効な条件を凝集複合体に施すステップと、
剥離されたDNAバーコードを分離するステップと、をさらに含む。
本実施形態の別の態様において、該方法は、
DNAバーコードの配列の少なくとも一部に相補的な配列を有するオリゴヌクレオチドが結合した基体を提供するステップと、
オリゴヌクレオチドが結合したナノ粒子を提供し、ナノ粒子に結合したオリゴヌクレオチドの少なくとも一部が、DNAバーコードの少なくとも一部に相補的である配列を有するステップと、
DNAバーコードの少なくとも第1の部分を基体に結合した相補的なオリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせ、DNAバーコードの第2の部分をナノ粒子に結合したオリゴヌクレオチドのいくつかにハイブリダイズさせることを可能にするのに有効な条件下で、DNAバーコードと、基体に結合したオリゴヌクレオチドと、ナノ粒子とを接触させるステップと、をさらに備える。
本実施形態の別の態様において、該方法は、凝集複合体を分析する前に、凝集複合体を分離するステップをさらに含む。
本実施形態の別の態様において、ナノ粒子は、金ナノ粒子または半導体ナノ粒子の如き金属ナノ粒子である。
任意の実施形態において、少なくとも2種類の粒子複合体プローブを提供し、第1の種類のプローブは、標的検体上の第1の結合部位に対する特異的結合相補部分を有し、第2の種類のプローブは、プローブ上の第2の結合部位に対する特異的結合相補部分を有する。それぞれが標的検体上の異なる結合部位に対する特異的結合相補部分を有する複数の粒子複合体プローブを提供する。
その第1の結合部位に加えて、第2の結合部位を含むように標的検体を修飾した。
この方法は、凝集複合体を除去する濾過ステップをさらに含むことができ、濾過ステップは、凝集複合体を分析する前に実施する。濾過ステップは、DNAバーコードを含まない試料成分を除去する膜を含む。
結合したオリゴヌクレオチド、特定の標的検体の1つまたは複数の特異的結合相補体、および特定の標的検体に対するマーカとして機能する1つまたは複数のDNAバーコード
をそれぞれ備えた少なくとも1つまたは複数の種類の粒子複合体プローブを提供し、DNAバーコードの配列の少なくとも一部は、ナノ粒子に結合したオリゴヌクレオチドの少なくともいくつかに対してハイブリダイズされるステップと、
標的検体と粒子複合体プローブとの特異的結合相互作用を可能にし、標的検体の存在下で凝集複合体を形成するのに有効な条件下で、試料を粒子複合体プローブに接触させるステップと、
凝集複合体形成が生じたかどうかを確認するステップと、を含む方法が提供される。
試料水溶液中の総タンパク質含有量は一般に、約5から約100ug/ml、通常は約43ug/mlである。反応混合物中のナノ粒子の濃度は一般に、約2から約20nM、通常は約〜13nMである。得られる混合物の総体積は一般に、約100から約1000uL、好ましくは約400uLである。標的検体を含有すると考えられる試料水溶液を調製する際に、任意の好適な溶媒、好ましくは、0.3M NaClおよび10mMリン酸緩衝液(pH7〜7.4)からなるPBSを用いることができる。
3000rpmで2分間)により、未反応のプローブおよび標的分子から凝集体内のレポータオリゴヌクレオチドまたはDNAバイオバーコードを分離する。次いで、任意の好適な手段によって、例えば、溶液に水を加えることによって凝集体を変性させ、レポータオリゴヌクレオチドまたはバーコードを遊離させる。レポータオリゴヌクレオチドが少量である場合、当技術分野で知られている方法によって増幅することができる。例えば、サンブルックら(Sambrook et al.)、Molecular Cloning:A Laboratory Manual(第2版1989)およびビー ディー ヘイムズとエス ジェイ ヒギンズ(B.D.Hames and S.J.Higgins)編集、Gene Probes 1(IRL Press、ニューヨーク(New York)、1995)を参照のこと。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による増幅が好ましい。粒子およびタンパク質を、任意の好適な手段、例えば、遠心濾過装置(ミリポア社(Millipore)製Microcon(登録商標)YM−100、3500rpmで25分間)によってレポータオリゴヌクレオチドから分離することができる。レポータオリゴヌクレオチドを分離すると、オリゴヌクレオチドアレイ上に捕獲し、多くの好適なDNA検出検定のうちの1つを用いて同定することができる(図3)。IgG1およびIgEが関与する、本明細書に記載の実施例の場合に、対象のバーコード(図1のA3およびB3)の半分と相補的であるオリゴヌクレオチドで機能化された(直径250μmのスポット)顕微鏡用スライド上にレポータオリゴヌクレオチドを捕獲する。バーコードがオリゴヌクレオチドアレイによって捕獲されると、バーコードの残りの部分と相補的であるDNA修飾粒子をアレイとハイブリダイズさせることができる(実験の項を参照のこと)。標準的なスキャン測定手法[11](写真現像溶液による処理を含む)によって現像すると、フラットベッドスキャナを用いて結果を定量することが可能である(図4)11。IgG1が存在する場合、IgG1のために設計されたスポットのみが測定可能なシグナルを示す。同様に、IgEが、存在する唯一のタンパク質である場合、IgEのために設計されたスポットのみがシグナルを示す。最後に、両方のタンパク質が存在する場合、両スポットが強いシグナルを示す。
凝集複合体を分離するステップと、
凝集複合体を分析して、異なる配列を有する1つまたは複数のDNAバーコードの存在を判断するステップと、をさらに含む。
凝集複合体を分離するステップと、
凝集複合体を脱ハイブリダイズさせ、DNAバーコードを剥離させるのに有効な条件を凝集複合体に施すステップと、
DNAバーコードを分離するステップと、
異なる配列を有する1つまたは複数のDNAバーコードの存在を検出し、それぞれのDNAバーコードは、試料中の特定の標的検体の存在を示すステップと、をさらに含む。
凝集複合体を分離するステップと、
凝集複合体を脱ハイブリダイズさせ、DNAバーコードを剥離させるのに有効な条件を凝集複合体に施すステップと、
DNAバーコードを分離するステップと、
分離されたDNAバーコードを増幅するステップと、
異なる配列を有する1つまたは複数の増幅DNAバーコードの存在を検出し、それぞれのDNAバーコードは、試料中の特定の標的検体の存在を示すステップと、をさらに含む。
別の態様において、特異的結合相補体および標的検体は、抗体−リガンド対の構成要素でありうる。
DNAバーコードの配列の少なくとも一部に相補的な配列を有するオリゴヌクレオチドが結合した基体を提供するステップと、
オリゴヌクレオチドが結合したナノ粒子を提供し、ナノ粒子に結合したオリゴヌクレオチドの少なくとも一部は、DNAバーコードの少なくとも一部に相補的である配列を有するステップと、
少なくとも相補的オリゴヌクレオチドが基体に結合したDNAバーコードの第1の部分、およびオリゴヌクレオチドのいくつかがナノ粒子に結合したDNAバーコードの第2の部分のハイブリダイゼーションを可能にするのに有効な条件下で、DNAバーコードと、基体に結合したオリゴヌクレオチドと、ナノ粒子とを接触させるステップと、
検出可能な変化を確認するステップと、を含む。
本実施形態の別の態様において、検出可能な変化は、光学スキャナで確認される。
本実施形態の別の態様において、基体を銀染料に接触させて、検出可能な変化を生じさせる。
本実施形態の別の態様において、少なくとも2種類の粒子複合体プローブが提供され、第1の種類のプローブは、標的検体の第1の結合部位に対する特異的結合相補部分を有し、第2の種類のプローブは、標的検体の第2の結合部位に対する特異的結合相補部分を有する。
本実施形態の別の態様において、少なくとも2つの結合部位をそれぞれ有する、試料中の1つまたは複数の標的検体の存否を検出するためのキットが提供される。該キットは、
(i)ナノ粒子、(ii)ナノ粒子に結合した特異的結合対の構成要素、(iii)ナノ粒子に結合したオリゴヌクレオチド、および(iv)オリゴヌクレオチドの少なくとも一部に相補的であり、所定の配列を有するDNAバーコードを備えた、それぞれの標的検体に対する1つまたは複数の種類の検出プローブを含む。
(i)基体、(ii)標的検体の第1の結合部位に結合する、基体に結合された第1の特異的結合対の第1の構成要素を備えた少なくとも1種類の捕獲プローブ、および
(i)ナノ粒子と、(ii)標的検体の第2の結合部位に結合する、ナノ粒子に結合された第2の特異的結合対の第1の構成要素と、(iii)ナノ粒子に結合した少なくとも
1種類のオリゴヌクレオチドと、(iv)特定の種類のオリゴヌクレオチドの少なくとも一部に相補的である所定の配列をそれぞれ有する少なくとも1種類のDNAバーコードとを備えた少なくとも1種類の検出プローブを含む。
本実施形態の別の態様において、該キットは、
(i)磁性微粒子、(ii)標的検体の第1の結合部位に結合する、基体に結合された第1の特異的結合対の第1の構成要素を備えた少なくとも1種類の捕獲プローブ、および
(i)ナノ粒子と、(ii)標的検体の第2の結合部位に結合する、ナノ粒子に結合された第2の特異的結合対の第1の構成要素と、(iii)ナノ粒子に結合した少なくとも1種類のオリゴヌクレオチドと、(iv)特定の種類のオリゴヌクレオチドの少なくとも一部に相補的である所定の配列をそれぞれ有する少なくとも1種類のDNAバーコードとを備えた少なくとも1種類の検出プローブを含む。
オリゴヌクレオチドが結合した粒子、DNAバーコード、および標的検体に対する特異的結合相補体が結合したオリゴヌクレオチドを備え、DNAバーコードは、少なくとも2つの部分を有する配列を有し、粒子に結合されたオリゴヌクレオチドの少なくとも一部は、DNAバーコードの第1の部分に相補的である配列を有し、特異的結合相補体が結合したオリゴヌクレオチドは、DNAバーコードの第2の部分に相補的である配列を有し、DNAバーコードは、粒子に結合したオリゴヌクレオチドの少なくとも一部および特異的結合相補体が結合したオリゴヌクレオチドとハイブリダイズする粒子複合体プローブを含む少なくとも1つの容器、ならびに検出可能な変化を確認するための任意選択の基体を含む。
オリゴヌクレオチドが結合した粒子、DNAバーコード、および特定の標的検体に対する特異的結合相補体が結合したオリゴヌクレオチドを備え、(i)DNAバーコードは、少なくとも2つの部分を有する配列を有し、(ii)粒子に結合されたオリゴヌクレオチドの少なくともいくつかは、DNAバーコードの第1の部分に相補的である配列を有し、(iii)特異的結合相補体が結合したオリゴヌクレオチドは、DNAバーコードの第2の部分に相補的である配列を有し、(iv)それぞれの種類の粒子複合体プローブにおけるDNAバーコードは、異なる配列であり、特定の標的検体に対する識別子として機能する配列を有する1種類の粒子複合体プローブを収容した少なくとも1つまたは複数の容器を含み、該キットは、場合によって、検出可能な変化を確認するための基体を含む。
少なくとも1対の容器および検出可能な変化を確認するための任意選択の基体を含み、
該対の第1の容器は、オリゴヌクレオチドが結合した粒子、および少なくとも2つの部分からなる配列を有するDNAバーコードを備えた粒子プローブを含み、粒子に結合されたオリゴヌクレオチドの少なくともいくつかは、DNAバーコードの第1の部分に相補的である配列を有し、
該対の第2の容器は、DNAバーコードの第2の部分に相補的である配列を有するオリゴヌクレオチドであって、標的検体の特異的結合対相補体と共有結合するために使用することができる部分を有するオリゴヌクレオチドを含む。
少なくとも2対以上の容器を含み、
それぞれの対の該第1の容器は、オリゴヌクレオチドが結合した粒子、および少なくと
も2つの部分からなる配列を有するDNAバーコードを有する粒子複合体プローブを含み、粒子に結合されたオリゴヌクレオチドの少なくともいくつかは、少なくとも2つの部分を有するDNAバーコードの第1の部分に相補的である配列を有し、
それぞれの対の該第2の容器は、DNAバーコードの第2の部分に相補的である配列を有するオリゴヌクレオチドであって、標的検体の特異的結合対相補体と共有結合するために使用することができる部分を有するオリゴヌクレオチドを含み、
粒子複合体プローブの種類についてのDNAバーコードは、異なる配列であり、標的検体に対する識別子として機能する配列を有し、該キットは、場合によって、検出可能な変化を確認するための基体を含む。
第1の容器および少なくとも2対以上の容器を含み、
該第1の容器は、オリゴヌクレオチドが結合した粒子を有する粒子複合体プローブを含み、
該対の第1の容器は、少なくとも2つの部分からなる配列を有するDNAバーコードを含み、粒子に結合されたオリゴヌクレオチドの少なくともいくつかは、DNAバーコードの第1の部分に相補的である配列を有し、
それぞれの対の該第2の容器は、DNAバーコードの第2の部分に相補的である配列を有するオリゴヌクレオチドであって、標的検体の特異的結合対相補体と共有結合するために使用することができる部分を有するオリゴヌクレオチドを含み、
それぞれの対の容器の該第1の容器内に存在するDNAバーコードは、標的検体に対する識別子として機能し、別の対の容器内のDNAバーコードと異なる配列を有し、該キットは、場合によって、検出可能な変化を確認するための基体を含む。
特定の標的検体の存在に対する識別子として機能するオリゴヌクレオチド配列を含む。
上記キットに、検査をまとめ、また実施するための使用説明書を含めることができる。
A.金ナノ粒子の調製
オリゴヌクレオチド修飾した13nmの金粒子を、文献の方法によって調製した(〜110個のオリゴヌクレオチド/粒子)18〜20。金コロイド(直径13nm)は、フレンス(Frens)、Nature Phys.Sci.、第241巻、20頁(1973年)およびグラバール(Grabar)、Anal.Chem.、第67巻、735頁(1995年)に記載のようにHAuCl4のクエン酸塩の還元によって調製した。簡潔に説明すると、すべてのガラス器具を王水(HClを3部、HNO3を1部)で洗浄し、ナノピュア水ですすぎ、次いで使用前にオーブンで乾燥した。HAuCl4およびクエン酸ナトリウムは、Aldrich Chemical社から購入した。HAuCl4の水溶液(1mM、500mL)を撹拌しながら還流させ、次いで38.8mMクエン酸3ナトリウム溶液50mLを素早く加えると、溶液の色が淡黄色から深赤色に変化した。変色後、溶液をさらに15分還流し、室温まで冷却させ、続いてMicron Separa
tions社の0.45μmナイロンフィルタで濾過した。金コロイドの特徴は、Hewlett Packard社の8452Aダイオードアレイ分光光度計を用いる紫外可視分光法、およびHitachi 8100透過型電子顕微鏡を用いる透過型電子顕微鏡法(TEM)によって明らかにした。直径13nmの金粒子の典型的な溶液は、518〜520nmに中心がある特徴的な表面プラズモンバンドを示した。直径13nmの金粒子は、10〜72ヌクレオチドの範囲の標的およびプローブオリゴヌクレオチド配列と凝集した場合に目に見える変色を生じる。
オリゴヌクレオチドは、ホスホアミダイト化学反応を用いる単一カラム式のMilligene Expedite DNA合成装置を用い、1マイクロモルのスケールで合成した。エクスタイン エフ(Eckstein F.)(編)Oligonucleotides and Analogues:A Practical Approach(IRL Press、Oxford、1991年)。すべての溶液はMilligene社から購入した(DNA合成用)。平均カップリング効率は98から99.8%まで変化し、最後のジメトキシトリチル(DMT)保護基はオリゴヌクレオチドから切断せず、精製に役立てた。
S−S CPG支持体をGlen Research社から購入し、自動合成装置で使用した。最後のジメトキシトリチル(DMT)保護基は除去せず、精製に役立てた。合成後、担持されたオリゴヌクレオチドを濃水酸化アンモニウム1mL中に55℃で16時間置き、固体支持体からオリゴヌクレオチドを切断し、塩基から保護基を除去した。
アセトニトリル溶液200μLを標準的「テトラゾール活性化剤溶液」200μLと混合し、シリンジのうち1本を経由してオリゴヌクレオチド−CPGが入ったカートリッジ中に導入した;4)同溶液を、カートリッジ内でゆっくりと10分間前後運動させ、次いで排出し、続いて乾燥アセトニトリル(2×1mL)で洗浄した;5)THF/ピリジン/水に溶かした0.02Mヨウ素700μLで中間体のホスファイトを酸化し(30秒)、続いてアセトニトリル/ピリジン(1:1、2×1mL)および乾燥アセトニトリルで洗浄した。次いで、3’−アルキルチオールオリゴヌクレオチドで記載したように、トリチルオリゴヌクレオチド誘導体を分離し精製した。次いで、乾燥オリゴヌクレオチドサンプルに50mM AgNO3溶液15μL(10ODの場合)を加えることによって(20分間)トリチル保護基を切断すると、乳白色の懸濁液が得られた。DTTの10mg/mL溶液20μLを加えることによって過剰の硝酸銀を除去すると(5分の反応時間)、直ちに黄色の沈殿を生成し、これを遠心分離によって除去した。次いで、オリゴヌクレオチド溶液(<10OD)の一定量を精製のために脱塩用NAP−5カラムに移した。得られた5’アルキルチオールオリゴヌクレオチドの最終的な量および純度は、3’アルキルチオールオリゴヌクレオチドについて前述した技法を用いて評価した。イオン交換HPLCによって2本の主要ピークが観察され、保持時間は19.8分(チオールのピーク、面積で16%)および23.5分(ジスルフィドのピーク、面積で82%)であった。
金コロイドの水溶液1mL(17nM)を、水に溶かした過剰(3.68μM)のチオール−オリゴヌクレオチド(長さ22塩基)と混合し、混合物を室温に12〜24時間放置した。次いで、溶液を0.1M NaCl、10mMリン酸緩衝液(pH7)とし、40時間放置した。この「エージング」ステップは、チオール−オリゴヌクレオチドによる表面被覆率を増大させ、金表面からオリゴヌクレオチド塩基を解離させるために設計された。次に、Eppendorf Centrifuge5414において14,000rpmで約25分間溶液を遠心分離すると、(260nmにおける吸光度が示すように)大部分のオリゴヌクレオチドを含有する極めて淡いピンク色の上清が(520nmにおける吸光度が示すように)7〜10%のコロイド状の金とともに、およびチューブの底には堅くしまり暗色のゼラチン状の残渣が得られた。上清を除去し、緩衝液(10mMリン酸塩、0.1M NaCl)約200μL中に残渣を再懸濁し、再度遠心分離した。上清溶液を除去後、残渣を緩衝液(10mMリン酸塩、0.3M NaCl、0.01%NaN3)1.0mL中に入れた。得られた赤色のマスター溶液は、室温で数ヶ月の放置、シリカ薄層クロマトグラフィ(TLC)プレート上へのスポッティング(実施例4を参照のこと)、および1M NaCl、10mM MgCl2、または高濃度のサケ***DNAを含有する溶液への添加に際して安定であった(すなわち、赤色のままであり凝集しなかった)。
ハプテン修飾オリゴヌクレオチドは、標準的な固相DNA合成手順を用い、A1の場合にはビオチン−トリエチレングリコールホスホアミダイトおよびB1の場合には2,4−ジニトロフェニル−トリエチレングリコールホスホアミダイト(Glen research社)で調製した21。
チド−CPGが入ったカートリッジに導入した。同溶液を、カートリッジ内でゆっくりと10分間前後運動させ、次いで排出し、続いて乾燥アセトニトリル(2×1mL)で洗浄した。その後、THF/ピリジン/水に溶かした0.02Mヨウ素700μLで中間体のホスファイトを酸化し(30秒)、続いてアセトニトリル/ピリジン(1:1、2×1mL)および乾燥アセトニトリルで洗浄し、続いて窒素流でカラムを乾燥した。トリチル保護基は除去せず、精製に役立てた。担持されたオリゴヌクレオチドを濃水酸化アンモニウム1mL中に55℃で16時間置き、固体支持体からオリゴヌクレオチドを切断し、塩基から保護基を除去した。アンモニアを蒸発後、254nmにおけるDNAの紫外シグナルをモニターしながら、流速1mL/分で0.03M酢酸トリエチルアンモニウム(TEAA)、pH7および95%CH3CN/5%0.03MのTEAAの1%/分グラジエントによるHP ODS Hypersil(登録商標)カラム(5μm、250×4mm)を用いる分取用逆相HPLCによってオリゴヌクレオチドを精製した。DMTで保護されたオリゴヌクレオチドの保持時間は〜32分であった。続いて、精製オリゴヌクレオチドを80%酢酸溶液中に30分間浸漬することによってDMTを切断し、続いて蒸発させた。オリゴヌクレオチドを水500μL中に再分散させ、その溶液を酢酸エチル(3×300μL)で抽出し乾燥した。同様のプロトコルを用い、2,4−ジニトロフェニル−トリエチレングリコールホスホアミダイトを用いてDNP修飾オリゴヌクレオチドを合成した。
オリゴヌクレオチドで修飾した13nmの金粒子を、実施例1に記載のように調製した。ハプテン修飾オリゴヌクレオチドを、標準的な固相DNA合成手順21を用い、A1の場合にはビオチン−トリエチレングリコールホスホアミダイトおよびB1の場合には2,4−ジニトロフェニル−トリエチレングリコールホスホアミダイト(Glen research社)で実施例2に記載のように調製した。本研究で用いるPBS緩衝溶液は、0.3M NaClおよび10mMリン酸緩衝液(pH7)からなる。IgEおよびIgG1は、Sigma Aldrich社(米国ウィスコンシン州ミルウォーキー)から購入し、使用前に0.05%Tween20およびバックグラウンドタンパク質(10ug/mlリゾチーム、1%ウシ血清アルブミン、および5.3ug/ml抗ジゴキシン;各10uL)を含む0.3M PBS緩衝液に溶かした(最終濃度:4.3×10−8b/μl)。
の関数として260nmにおける吸光度をモニターする融解分析を溶液中で行う(図2)。前述のプロトコルによりIgG1をプローブで処理する場合、溶液はピンクがかった青色に変化し、ナノ粒子凝集体の生成を示す。標的タンパク質は存在しないがバックグラウンドタンパク質が存在する対照実験では、識別可能な沈殿は認められない。溶液の融解分析は、融解温度(Tm)55℃とともに鋭い相転位を示している。これは、IgG1標的についての予想相転位である(図2A(点線))。新たなプローブ溶液にIgEを添加すると、同様の変色が観察されるが、融解分析からは、この標的について予想される相転位であるTm36℃を伴う曲線が得られる(図2A(実線))。注目すべきことに、プローブ溶液に両方のタンパク質標的を添加すると、溶液は濃紫色に変化し、融解分析は、2つの明確なトランザクションを示す。この曲線の一次導関数は、それぞれ36および55℃に中心のある2つのピークを示す(図2B)。このことは、2つの別個の会合体が生成し、オリゴヌクレオチドバーコードに由来するそれらの融解特性を用いて2つのタンパク質標的を区別することが可能であることを示している。
この戦略の変形形態を用い、前述のシステムの感度を増加させ、1溶液中で調べることが可能である標的数を増やすことが可能である(図3)。この戦略により、DNAバイオバーコードを用いてタンパク質標的を間接的に検出することが可能である。12merオリゴヌクレオチドは、412種類の異なる配列を有し、それらの多くを用いて図1Aに示すように目的の多価タンパク質用のバーコードを調製することが可能である。アッセイのこの変形形態では、生成する凝集体の融解特性を溶液中では測定せず、遠心分離(3000rpmで2分間)により未反応のプローブおよび標的分子から凝集体内のDNAバイオバーコードを分離する。次いで、溶液に水を加えることによって凝集体を変性させ、複合体形成したDNAを遊離させる。粒子およびタンパク質は、遠心濾過装置(Millipore Microcon(登録商標)YM−100、3500rpmで25分間)によってDNAバーコードから分離することが可能である。DNAバーコードを分離したら、それらをオリゴヌクレオチドアレイ上に捕獲し、多くのDNA検出アッセイのうちの1つを用いて同定することが可能である(図3)。本願明細書に記載のIgG1およびIgEに関する実施例の場合には、該バーコードの半分と相補的であるオリゴヌクレオチドで機能化された(直径250μmのスポット)顕微鏡用スライド上にバーコードを捕獲する(図1のA3およびB3)。バーコードがオリゴヌクレオチドアレイによって捕獲されると、バーコードの残りの部分と相補的であるDNA修飾粒子をアレイとハイブリダイズさせることが可能である(実験の項を参照)。標準的なスキャン測定の手法[11](写真現像溶液による処理を含む)により現像されれば、フラットベッドスキャナを用いて結果を定量することが可能である(図4)11。IgG1が存在する場合には、IgG1のために設計されたスポットのみが測定可能なシグナルを示す。同様に、IgEが存在する唯一のタンパク質である場合には、IgEのために設計されたスポットのみがシグナルを示す。最後に、両方のタンパク質が存在する場合には、両スポットが強いシグナルを示す。
温で3分間Silver Enhancer Solution(Sigma社)中に浸した。スライドを水で洗浄し、次いでフラットベッドスキャナで分析した
バイオバーコードPCR(BPCR)プロトコルを実行して、タンパク質標的である遊離前立腺特異抗原(PSA)を3aMの感度で検出した(図6)。これはPSAを検出するための現行の従来の臨床アッセイよりも感度が6桁大きい(46)。pH9.0の13nm金ナノ粒子水溶液(コロイド懸濁液中の10mlの13nM溶液、クエン酸(〜38mM)で安定化させた)にポリクローナル抗PSA抗体(7μg)を添加することによってナノ粒子検出プローブを調製した。20分後、抗PSA修飾ナノ粒子をアルキルチオールでキャップしたバーコードDNA捕獲鎖(0.2OD;5’CAA CTT CAT CCA CGT TCA ACG CTA GTG AAC ACA GTT GTG T−A10−SH3’配列番号9)と12時間反応させ、次いでpH7の 0.1MのNaCl/0.01Mリン酸緩衝液まで塩で安定化させた。続いて、この溶液を1mlの10%BSA溶液で20分間処理して金ナノ粒子を不活化および安定化させた。この最終溶液を4℃で1時間遠心分離し(20,000g)、上清を除去した。この遠心分離手順を繰り返してさらに精製した。次いで、このPSA特異的バーコードDNA鎖(1OD;5’ACA CAA CTG TGT TCA CTA GCG TTG AAC GTG
GAT GAA GTT G3’ 配列番号10)をナノ粒子と調整したバーコードDNA捕獲鎖と反応させ、同様の遠心分離手順を用いて精製した。
濃度(図8、パネルB、それぞれ3aM〜300fM、レーン2〜7)PSA検出を表すグラグでは、3aM(レーン2)に相当するゲルバンドは陰性対照(レーン1)よりも2.5倍高い相対強度を有する。
ゲル電気泳動を定期的に用いてアッセイの結果を分析したが、一般にスキャン法はより高い感度を提供し、ゲルベースの方法よりも実施が容易である。したがって、スキャンアッセイの結果をここで報告する。標的バーコード配列(40mer)の半分と相補的であるチップ固定化DNA20merを用いて、増幅されたバーコードDNA配列を捕獲し、金ナノ粒子を用いてサンドイッチアッセイフォーマットの配列の他方の半分を標識した。バーコードDNAとチップ表面と金ナノ粒子プローブとの間をハイブリダイズするためには、この増幅された二本鎖バーコードDNAをまず変性させなければならない。このため、バーコードDNA単位複製配列を元のPCR管から取り出し、金ナノ粒子プローブの溶液(5μl、0.3MのPBS中10nM)に(5μl)添加した。この溶液を0.3MのPBS(90μl)を用いて清潔な0.2mlPCR管の中で最終容量100μlまで希釈した。バーコードDNA一本鎖(40mer)およびナノ粒子結合相補体(20mer)をハイブリダイズさせるために、PCR管をサーマルサイクラーに加え、95℃まで3分間加熱してバーコードDNA二本鎖を変性させ、次いで、45℃のハイブリダイゼーション温度間で2分間冷却してナノ粒子プローブをそのバーコードDNA相補配列に結合した。この混合物をPCR管から取り出して、捕獲鎖(20mer)が固定化されたマイクロアレイ化した(GMC417 Arrayer、Genetic MicroSystems社)チップに加えた。100μlハイブリダイゼーションウェル(Grace BioLabs社、オレゴン州ベンド)を有するアレイの活性領域の上に各実験用の試験溶液を湿度室中で45分間閉じ込めた。ハイブリダイゼーション後、pH7.0の0.1MのNaNO3/0.01Mのリン酸緩衝液で45℃でチップを濯いで余分な金粒子を除去した(2回繰り返した)。次いで、ナノ粒子プローブをハイブリダイズさせたチップを銀増強液を用いて銀増幅に供し(反応時間6分、Ted Pella社、カリフォルニア州レディング)、ナノピュア(18MΩ)水で濯ぎ、ベンチトップ型遠心分離を用いて乾燥させた。金ナノ粒子を結合した後に銀増幅を行うことにより、現像されたスポットから散乱される光を測定するVerigene IDシステム(Nanosphere社)を用いて読み取ることのできるグレースポットが得られる11,51。この方法を用いれば、300fM〜3aMの標的PSA濃度を容易に検出すうることができる(図9)。3aMの試料は試料全体中の18個のタンパク質分子と相関する。非相補的な捕獲DNA(5’SH−C6−A10−GGCAGCTCGTGGTGA−3’ 配列番号13)を有する(図9、スポット鋳型)対照スポットからシグナルがないことおよびPSAが存在しないときに(図9、対照)識別可能なシグナルが殆どないという観察結果から明らかなように、バーコードDNA配列に対する選択性は優れている。
BPCRを用いたタンパク質検出の論理的下限を試験するために、PCR増幅についてのバーコードDNA濃度の希釈系列を用いてPCR/ゲル電気泳動を実施した(図10)。バーコードDNA単位複製配列が存在したときのシグナルは、たった30コピーのDNAバーコードをPCR反応に加えた場合(レーン9)でも対照バンド(レーン10)から完全に識別可能である。各ナノ粒子プローブが約50本のバーコードDNA鎖を有すると仮定すれば、理論的にはBPCRは結合した単一のナノ粒子プローブで検出シグナルを発生することができる。
臨床セッティングにより匹敵する試料溶液におけるBPCR増幅法の適用可能性を実証するために、PSA標的をヤギ血清に溶解することによって実施例5および6に記載のようなアッセイを行い、BPCR増幅ステップ後にバーコードを検出した。PSAを0.1MのPBS中に連続的に希釈し、次いで未希釈のヤギ血清(ICN Biomedicals社、オハイオ州オーロラ)に添加した。このヤギ血清は1Xの生理食塩緩衝液(例:イオン強度およびpHに関する限り、任意の生物系)を効果的に模倣する。
金ナノ粒子(NP)プローブを実質的に実施例5に記載のように調製した。簡単に言えば、PSA(3.5μg)へのポリクローナル抗体(Ab)を30nmの金NP水溶液(pH9.0の40pMのNP溶液1ml)に添加した。20分後、Ab修飾NPをアルキルチオールでキャップしたバーコードDNA捕獲鎖(30nmの金粒子について1OD;5’−CAA CTT CAT CCA CGT TCA ACG CTA GTG AAC ACA GTT GTGT−A10−(CH2)3−SH 3’)と16時間反応させ、次いで塩で0.1MのNaClに安定化させた。この溶液を0.3mlの10%BSA溶液で30分間処理し、金NPを安定化し、安定化させた。この最終溶液を4℃で1時間遠心分離し(20,000g)、上清を除去した。この遠心分離手順を繰り返してさらに精製した。最終的なNPプローブをpH7.4の0.1MのNaCl/0.01Mのリン酸緩衝液に再分散させた。次いで、PSA特異的バーコードDNA鎖(1OD;5’−ACA CAA CTG TGT TCA CTA GCG TTG AAC GTG
GAT GAA GTT G−3’)をNPに調整したバイオバーコードDNA捕獲鎖とハイブリダイズさせ、同様の遠心分離手順を用いて精製した。オリゴヌクレオチドのローディングをデマースら(Demers et al.)(エル エム デマースら(L.M.Demers et al.)、Anal.Chem.第72号、5535頁(2000年)を参照)の方法に従って決定した。アミノ基で官能化した直径1μmのMMPをPolysciences社から入手した。mAbとPSAに市販のグルタルアルデヒド−アミンカップリング化学反応を用いてMMPを結合させた。MMPへタンパク質をカップリングする前後の270nmでの吸光度を比較することによって、カップリング効率はUV−vis分光分析により90%であると決定した。このMMPを使用前に40mlの0.1MのPBS緩衝液(pH7.4)に懸濁させた。
して余分な金ナノ粒子を除去した。すべて上記のように、表面固定化金粒子を銀増強液(Ted Pella社)で6分間染色し、ナノピュア水で洗浄し、Verigene IDシステムで画像化した。
この実験のために、生物テロ用途および生物戦争用途に重要であり、文献63,67〜69で十分に試験されているため、炭疽菌の致死因子に関係するDNA配列(5’−GGA TTA TTG TTA AAT ATT GAT AAG GAT−3’;配列番号14)を最初の標的として選択した。2つの対照DNA配列[1μLの10 pM(5’−CTA TTA TAA TAA AAT ATT TAT ATA GCA−3’;配列番号15)および1μLの10pMの対照2(5’−GAA TTA TAG TTA ACT ATA GCT AAG GAT−3’;配列番号16)を20μLの試験試料各々に添加した。使用前に、ハイブリダイゼーションによりナノ粒子プローブにバーコードDNAをロードした(400pMで20nmのプローブ;200pMで30nmのプローブ)。バーコードDNAを10μMの濃度で導入して適したハイブリダイゼーション緩衝液中でハイブリダイゼーションを行った。続いて、この粒子を遠心分離し、PBS緩衝液で洗浄した。次いで、プローブを保存用緩衝液中で懸濁させ、使用時まで保存した。
分、特にMMPに特異的にハイブリダイズされなかったNPが残っている場合にはPBS緩衝液で数回洗い流した。次いで、磁界を取り除き、50μlのナノピュア水(Barnstead International社、アイオワ州ドゥビューク)をこの反応容器に加え、この系を55℃まで3分間加熱してバーコードDNAを放出した。磁界を再度導入して、検出のためにバーコードDNAを残しながら、溶液からMMPをすべて除去した。
MicroSystems社、マサチューセッツ州ウォバーン)を用いて、マレイミド修飾ガラスチップを5’捕獲DNA鎖(5’−SH−A10−CGT CGC ATT CAG GAT−3’;配列番号18)でスポットした。この表面の非スポット領域をA10配列(10μMの5’−SH−AAA AAA AAA A−3’;配列番号19)で一晩不活化した。チップ表面をバーコードDNA溶液に接触させたら、標的配列溶液と混合したNPプローブをバーコード/捕獲DNA修飾チップに添加した。あるチップ上のスポットをNPプローブおよび標的DNA鎖で標識した。次いで、このスポット化したチップを銀増強液(Ted Pella社、カリフォルニア州レディング)に曝露してシグナルをさらに増強した。次いで、現像されたスポットをVerigene ID(同定)システム(Nanosphere社、イリノイ州ノースブルック)を用いて読み取った。このVerigene IDシステムは現像されたスポットから散乱された光を測定し、アッセイ用に永久的な記録を提供する。図14Aは「増幅された」バーコードDNAの検出に使用される20nmのNPプローブを示す。5fM〜50aMまでの標的DNA濃度についてのスポット強度は対照スポットよりも強いことは明白である。各濃度のスポット強度を測定するために、3つのスポットをチップ上にパターン化し、Verigene IDシステムで画像化した。このスポットのグレーレベルをグラフィックソフトウェア(Adobe Photoshop)を用いて算出し、このスポット強度グラフを図15に示す。このグラフは20nmのNPプローブは50aMにおいて標的DNAをはっきりと検出することができるが、5aMの濃度においてはバックグラウンドとシグナルを区別することができないことを示している。
前立腺特異抗原(PSA)の検出は、実施例8との一貫性を保つために例示的な例として用いる。臨床的に有意なレベルのPSAはこの癌マーカに現在使用される試験の検出限界に近いので、PSAをこの実施例のために選択した。したがって、感度の高い方法が望ましい。基体と以下に記載のように調製される検出プローブとを混合して後で以下に記載のように使用されるそれに対応する試薬「カクテル」を形成することによって、同じ培地
中の多様な標的検体の検出に対するこの例の一般化を実施することができる。同じ基体上の異なる標的検体のために空間的に分離された結合ゾーンを形成することなどの代替的な実施も実用的であり、本発明の特定の使用に望ましいであろう。先に記載の実施例との一貫性を保つために磁性基体を記載するが、他のタイプの基体が本発明の特定の使用にとってはより適する場合もあり得る。
グルタルアルデヒド−アミンカップリング化学反応を用いてPSAのある抗原決定基に特異的なモノクローナル抗体(Maine Biotechnologies社、マサチューセッツ州メイン)をアミノ官能化磁性微粒子(Polysciences社.、ペンシルバニ州ウォリントン)と結合することによって、磁性微粒子検出プローブ(MMP)を調製した。アミノ官能化MMP(5mg)をピリジン洗浄緩衝液 (PWB)中の5mlの5%グルタルアルデヒドで室温にて3時間活性化した。次いで、活性化されたMMPを磁気的に分離し、上清を除去した。この磁気分離ステップを2回繰り返し、MMPをPWB中で再懸濁させた。次いで、このモノクローナル抗体(750μg)をMMPに添加し、この溶液を室温で10時間混合した。1mgのウシ血清アルブミン(BSA)をMMP溶液に添加して室温でさらに10時間混合することによって、非特異的結合部位を遮断した。この磁気分離ステップを2回繰り返し、MMPを5mlのPWBに再懸濁させた。次いで、3mlのグリシン溶液(pH8.0で1M)を得られた溶液に添加して未反応のグルタルアルデヒドをすべて消光し、30分間撹拌した。磁気分離ステップ(2回繰り返した)後、5mlの洗浄緩衝液をモノクローナル抗体官能化MMPとともに激しく混合し、MMPを再度磁気的に分離した(この洗浄ステップを3回繰り返した)。最後に、MMPプローブを0.15Mのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)溶液中に再懸濁させた。タンパク質をMMPにカップリングさせる前後の280μmでの吸光度を比較することによって、UV−vis分光分析によってカップリング効率は90%であると決定した。
直径1μmのアミノ官能化ポリスチレン微粒子(Polysciences社、ペンシルバニア州ウォリントン)を用いて検出プローブを調製した。アミノ官能化ポリスチレン微粒子の1.25%水性懸濁液1mlを10,000rpmで5分間遠心分離し、上清を除去した。次いで、このペレットをPBS中に再懸濁させ、遠心分離ステップをもう1回繰り返した。得られたポリスチレン粒子のペレットをpH7.4のPBS中の1mlの8%グルタルアルデヒド中に再懸濁させ、ロッキングシェーカーで5時間混合した。次いで、この粒子を10,000rpmで5分間沈殿させ、上清を捨てた(このステップを2回繰り返した)。得られたペレットをPBS中に再懸濁させ、PSA用の10μgのポリクローナル抗体(Maine Biotechnologies社、マサチューセッツ州メイン)を添加して、ロッキングシェーカーで室温にて一晩反応させた。加えた抗体の量は表面部位が多数のオリゴヌクレオチドを次ステップで同じ粒子に付着させるのに使用可能であるように粒子表面を完全に修飾するのに要する抗体の量の20〜30倍未満である。先に記載のような懸濁および沈殿によって、これらの粒子を10,000rpmで5分間沈殿させ、PBSで2回洗浄した。
.2Mエタノールアミンに再懸濁させて微粒子上の未反応のグルタルアルデヒド部位すべてを室温で30分間不活化し、10,000RPMで5分間沈殿させ、上清をデカンテーションによって除去した。続いて、ウシ血清アルブミン(10%BSA)溶液を添加して粒子表面のタンパク質に不活性の領域をさらに安定化させた。遠心分離ステップを2回繰り返して上清を除去し、ペレットを1mlの0.15MのPBS溶液中に再懸濁させた。ジスルフィドが結合した蛍光標識した化学的に切断可能なオリゴヌクレオチドを同様に活性化微粒子に付着させたが、アミノ官能化オリゴヌクレオチドとの最初の反応は省略した;不活化ステップにおいてチオエタノールアミンをエタノールアミンに置換した;ジスルフィドへの酸化によって、蛍光標識した3’チオール官能化オリゴヌクレオチドを得られたチオール基にカップリングした。
10μlの臨床試料またはPSAを含んだ較正標準(Sigma Chemical社、ウィスコンシン州ミルウォーキー)を1.5mL BioMag(登録商標)微小遠心管中のモノクローナル抗PSA抗体(500μg/ml)で官能化したMMPプローブ50μlに添加し、この溶液をオービタルシェーカーを用いて37℃で23分間振盪した(図18のステップ1)。次いで、このアッセイ溶液を入れた管をBioMag(登録商標)微小遠心管分離器(Polysciences社)に室温で設置した。15秒後、MMP−PSAハイブリッドが管の壁上に濃縮された。上清を除去し、MMPを50μlの0.1M PBSに再懸濁させた(2回繰り返した)。次いで、上記のいずれかのタイプの
検出プローブ(1.25mg/mlで50μlをこの溶液に加え(図18のステップ1)、37℃で23分間激しく撹拌した。次いで、上記のような磁気分離器を用いて反応混合物から磁性微粒子を分離し、0.15MのPBSで2回洗浄した(図18のステップ2)。
磁性微粒子をナノピュア(18MΩ)水(50μl)に再懸濁させて、ポリスチレンプローブ表面上の相補的オリゴヌクレオチドから蛍光標識したバーコードオリゴヌクレオチドを脱ハイブリダイズした。この磁性微粒子を磁気分離器を用いて懸濁液から除去し(図18のステップ3)、SPEX Fluorolog−3分光蛍光計(Alexa Fluor(登録商標)647については650nm励起/665nm発光)を用いて660〜670nmのスペクトル域にわたる放出されたオリゴヌクレオチドの蛍光発光積分強度を測定した。660〜670nmのスペクトル域にわたる蛍光発光積分強度を決定し、最初の培地のPSA濃度の尺度として用いた。
磁性微粒子をジチオスレイトール(DTT)を含むPBS(50μl)に再懸濁させ、50℃で10分間加熱してポリスチレンプローブ表面から蛍光標識したオリゴヌクレオチドを放出した。磁気分離器を用いてこの懸濁液から磁性微粒子を除去し(図18のステップ3)、SPEX Fluorolog−3分光蛍光計(Alexa Fluor(登録商標)647については650nm励起/665nm発光)を用いて660〜670nmのスペクトル域にわたる放出されたオリゴヌクレオチドの蛍光発光積分強度を測定した。660〜670nmのスペクトル域にわたる発光積分強度を決定し、最初の培地のPSA濃度の尺度として用いた。
磁性微粒子をPBSに再懸濁させて、粒子が結合したオリゴヌクレオチドの蛍光発光積分強度をSPEXFluorolog−3分光蛍光計(Alexa Fluor(登録商標)647については650nm励起/665nm発光)を用いて測定した。
g)PSA試験(結果)
30aM〜300fM濃度範囲にわたるすべての標的検体濃度をそれに対応する陰性対照から容易に微分することができる(図19A)。重要なことは、上記の本発明の改善はこれまでの発明の30aMの標的濃度の感度を保持したが、4時間以上から50分未満までのアッセイの合計時間の短縮を可能にし、またステップ数および必要な機器類の複雑さを大幅に低減した。
図20から22に示したように、蛍光アッセイを構成した。メッセンジャーRNA(mRNA)は検出用の標的検体として機能した。ポリTで標識した磁性ビーズは3’−ポリA標的検体を捕獲してそれらを磁性支持体に対して固定化し、試料液からそれらを分離する。使用した検出試薬はmRNA標的の5’末端と相補的なオリゴヌクレオチドで官能化された金ナノ粒子から構成した。この相補的なオリゴヌクレオチドはレポータ部分および選択的結合化合物の両方として機能し、金−チオール結合を介して金ナノ粒子に結合した。検出試薬を溶液に添加し、mRNA標的を該相補的レポータ部分に結合させてポリT標識ビーズ−標的mRNA検体−相補的オリゴヌクレオチド結合化合物−金ナノ粒子のサンドイッチを形成した。洗浄後、形成されたサンドイッチ構造を含んだ水にジチオスレイトール(DTT)を加え、50℃になるまで10分間加熱した。この水と熱によって、標的
mRNA分子によって一緒にされている磁性微粒子構造体および金ナノ粒子構造体を脱ハイブリダイズさせた。このDTTは13nm金ナノ粒子表面上のチオール化されたDNAレポータ部分と置き換わって、磁性微粒子および金粒子を除去した後で次の検出のためにDNAレポータを溶液に放出する。蛍光光度計を用いて溶液放出されたプローブ配列を検出できるように蛍光分子(Alexa488)をそのチオール基近傍に加えた。図23に示すように、6pMまで低下する標的mRNA濃度が検出され、約1nMの濃度でAlexa488で標識されたmRNAプローブ鎖が放出されたことを表す;これは50μL容量中のAlexa488ダイの蛍光光度計測検出の限界である。この実施例は本発明が主張する検出方法を核酸標的検出に使用することは標的配列を酵素増幅しなくてもポリメラーゼ連鎖反応と同じほど感度があり得ることを実証する。
Claims (50)
- それぞれが試料中の特異的結合相補体との特異的結合相互作用のための少なくとも2つの結合部位を有する、試料中の1つまたは複数の標的検体の存在を検出するための方法であって、
a)該特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の捕獲基体を提供するステップと、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)場合によってはレポータ標識で標識される複数のDNAバーコードとが結合した微粒子からなる少なくとも1種類の微粒子検出プローブを提供するステップであって、該微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、該標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を該捕獲基体上に固定するように、捕獲基体に結合した該特異的結合相補体に対する特定の該標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に捕獲基体を接触させるステップと、
d)該標的検体と、該検体に対する該微粒子検出プローブに結合した該特異的結合相補体との結合を可能にし、該捕獲基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の微粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
e)場合によって、該捕獲基体を分離し、洗浄して、未結合の微粒子検出プローブを除去するステップと、
f)該試料中の特定の標的検体の存在を示す該DNAバーコードの存在を検出するステップと、からなる方法。 - 前記標的検体は、タンパク質またはハプテンであり、その特異的結合相補体は、モノクローナルまたはポリクローナル抗体からなる抗体である請求項1に記載の方法。
- 前記標的検体は、核酸分子である請求項1に記載の方法。
- それぞれのDNAバーコードは、検出可能なレポータ基で標識される請求項1に記載の方法。
- 前記検出可能なレポータ基は、蛍光体、発色団、酸化還元基、電気特性を有する基、放射性基、触媒基またはラマン標識からなる請求項1に記載の方法。
- 微粒子を複数のDNAバーコードで標識する請求項1に記載の方法。
- 前記標的検体を固定した後で、前記捕獲基体を微粒子検出プローブに接触させる前に捕獲基体を洗浄するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
- 前記検出ステップの前で、前記分離および洗浄ステップの後に、
a)前記DNAバーコードを前記微粒子検出プローブから剥離させるのに有効な条件を複合体に施すステップと、
b)前記検出の前に、場合によって、該DNAバーコードを増幅させるステップと、をさらに含む請求項1に記載の方法。 - 前記検出前に、剥離されたDNAバーコードを基体に固定する請求項8に記載の方法。
- 前記DNAバーコードを前記微粒子に直接結合させる請求項1に記載の方法。
- 化学剥離剤によって、前記DNAバーコードを前記微粒子検出プローブから剥離させる請求項10に記載の方法。
- 前記微粒子は、それに結合したオリゴヌクレオチドをさらに備え、前記DNAバーコードは、該微粒子に結合した該オリゴヌクレオチドの少なくとも一部に対してハイブリダイズされる請求項1に記載の方法。
- 前記DNAバーコードを脱ハイブリダイゼーションによって剥離させる請求項12に記載の方法。
- 前記捕獲基体は、磁性基体である請求項1に記載の方法。
- 前記分離は、前記磁性基体に磁界を受けさせることからなる請求項14に記載の方法。
- 前記分離および洗浄ステップの後で、前記検出ステップの前に、前記DNAバーコードを剥離させるのに有効な条件を複合体に施すステップをさらに含む請求項15に記載の方法。
- 前記分離は、濾過、沈降、浮揚または流動からなる請求項1に記載の方法。
- 前記濾過ステップは、DNAバーコードを含まない試料成分を除去する膜からなる請求項17に記載の方法。
- 前記微粒子は、ポリマー、ガラス、金属、半導体またはセラミックである請求項1に記載の方法。
- 前記ポリマーは、ポリスチレンからなる請求項19に記載の方法。
- 前記特異的結合対は、抗体および抗原である請求項1に記載の方法。
- 前記特異的結合対は、受容体またはリガンドである請求項1に記載の方法。
- 前記特異的結合対は、酵素および競合阻害剤である請求項1に記載の方法。
- 前記特異的結合対は、薬物および標的分子である請求項1に記載の方法。
- 前記特異的結合対は、少なくとも部分的に相補的なオリゴヌクレオチドの2つの鎖である請求項1に記載の方法。
- 前記DNAバーコードはビオチン化されている請求項1に記載の方法。
- 前記DNAバーコードは放射活性標識されている請求項1に記載の方法。
- 前記DNAバーコードは蛍光標識されている請求項1に記載の方法。
- 前記標的は、3つ以上の結合部位を有する請求項1に記載の方法。
- 少なくとも2種類の微粒子検出プローブを提供し、第1の種類のプローブは、前記標的検体上の第1の結合部位に対する特異的結合相補部分を有し、第2の種類のプローブは、
前記標的検体上の第2の結合部位に対する特異的結合相補部分を有する請求項1に記載の方法。 - 複数の微粒子検出プローブを提供し、それぞれの種類のプローブは、前記標的検体上の異なる結合部位に対する特異的結合相補部分を有する請求項30に記載の方法。
- 前記特異的結合相補体および標的検体は、特異的結合対の構成要素である請求項1に記載の方法。
- 特異的結合対の構成要素は、核酸、オリゴヌクレオチド、ペプチド核酸、ポリペプチド、抗体、抗原、炭水化物、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、ホルモン、ステロイド、ビタミン、薬物、ウイルス、多糖類、脂質、リポ多糖、糖タンパク質、リポタンパク質、核タンパク質、オリゴヌクレオチド、抗体、免疫グロブリン、アルブミン、ヘモグロビン、凝固因子、ペプチドおよびタンパク質ホルモン、非ペプチドホルモン、インターロイキン、インターフェロン、サイトカイン、腫瘍に特異的なエピトープからなるペプチド、細胞、細胞表面分子、微生物、微生物の断片、部分、成分または生成物、小有機分子、核酸およびオリゴヌクレオチド、前記物質のいずれかの代謝物質または抗体からなる請求項32に記載の方法。
- 核酸およびオリゴヌクレオチドは、遺伝子、ウイルスRNAおよびDNA、細菌DNA、真菌DNA、哺乳類DNA、cDNA、mRNA、RNAおよびDNA断片、オリゴヌクレオチド、合成オリゴヌクレオチド、修飾オリゴヌクレオチド、一本鎖および二本鎖核酸、ならびに天然および合成核酸からなる請求項33に記載の方法。
- 前記標的検体は核酸であり、前記特異的結合相補体はオリゴヌクレオチドである請求項1に記載の方法。
- 前記標的検体は、タンパク質またはハプテンであり、前記特異的結合相補体は、モノクローナルまたはポリクローナル抗体からなる抗体である請求項1に記載の方法。
- 前記標的検体は、ゲノムDNA試料からの配列であり、前記特異的結合相補体はオリゴヌクレオチドであり、該オリゴヌクレオチドは、該ゲノム配列の少なくとも一部に相補的である配列を有する請求項1に記載の方法。
- 前記ゲノムDNAは、真核、細菌、真菌またはウイルスDNAである請求項37に記載の方法。
- 前記標的検体は、エピソームDNA試料からの配列であり、前記特異的結合相補体はオリゴヌクレオチドであり、該オリゴヌクレオチドは、該エピソームDNA配列の少なくとも一部に相補的である配列を有する請求項1に記載の方法。
- 前記特異的結合相補体および標的検体は、抗体−リガンド対の構成要素である請求項1に記載の方法。
- その第1の結合部位に加えて、第2の結合部位を含めるように前記標的検体を修飾した請求項1に記載の方法。
- それぞれが試料中の特異的結合相補体との特異的結合相互作用のための少なくとも2つの結合部位を有する、試料中の1つまたは複数の標的検体の存在を検出するための方法であって、
a)該特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の捕獲基体を提供するステップと、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)蛍光標識した複数のDNAバーコードとが結合した微粒子からなる少なくとも1種類の微粒子検出プローブを提供するステップであって、該微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、該標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を該捕獲基体上に固定するように、捕獲基体に結合した該特異的結合相補体に対する特定の該標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に捕獲基体を接触させるステップと、
d)場合によって、該捕獲基体を洗浄して、未結合材料を除去するステップと、
e)該標的検体と、検体に対する該微粒子検出プローブに結合した該特異的結合相補体との結合を可能にし、該捕獲基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の微粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
f)場合によって、該捕獲基体を分離し、洗浄して、未結合の微粒子検出プローブを除去するステップと、
g)該試料中の特定の標的検体の存在を示す該DNAバーコードからの蛍光シグナルの存在を検出するステップと、からなる方法。 - それぞれが試料中の特異的結合相補体との特異的結合相互作用のための少なくとも2つの結合部位を有する、試料中の1つまたは複数の標的検体の存在を検出するための方法であって、
a)該特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の捕獲基体を提供するステップと、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)蛍光標識した複数のDNAバーコードとが結合した微粒子からなる少なくとも1種類の微粒子検出プローブを提供するステップであって、該微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、該標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を該捕獲基体上に固定するように、捕獲基体に結合した該特異的結合相補体に対する特定の該標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に捕獲基体を接触させるステップと、
d)場合によって、該捕獲基体を洗浄して、未結合材料を除去するステップと、
e)該標的検体と、検体に対する該微粒子検出プローブに結合した該特異的結合相補体との結合を可能にし、該捕獲基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の微粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
f)場合によって、該捕獲基体を分離し、洗浄して、未結合の微粒子検出プローブを除去するステップと、
g)分離、洗浄された該捕獲基体に、該DNAバーコードを剥離させるのに有効な条件を施すステップと、
h)該試料中の特定の標的検体の存在を示す該DNAバーコードの蛍光シグナルの存在を検出するステップと、からなる方法。 - それぞれが試料中の特異的結合相補体との特異的結合相互作用のための少なくとも2つの結合部位を有する、試料中の1つまたは複数の標的検体の存在を検出するための方法であって、
a)該特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の捕獲基体を提供するステップ
と、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)レポータ標識からなる複数のDNAバーコードとが結合した微粒子からなる少なくとも1種類の微粒子検出プローブを提供するステップであって、該微粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、該標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を該捕獲基体上に固定するように、捕獲基体に結合した該特異的結合相補体に対する特定の該標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に捕獲基体を接触させるステップと、
d)場合によって、該捕獲基体を洗浄して、未結合材料を除去するステップと、
e)該標的検体と、検体に対する該微粒子検出プローブに結合した該特異的結合相補体との結合を可能にし、該捕獲基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の微粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
f)場合によって、該捕獲基体を分離し、洗浄して、未結合の微粒子検出プローブを除去するステップと、
g)分離、洗浄された該捕獲基体に、該DNAバーコードを剥離させるのに有効な条件を施すステップと、
h)該試料中の特定の標的検体の存在を示す該DNAバーコードのレポータ標識の存在を検出するステップと、からなる方法。 - それぞれが試料中の特異的結合相補体との特異的結合相互作用のための少なくとも2つの結合部位を有する、試料中の1つまたは複数の標的検体の存在を検出するための方法であって、
a)該特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した少なくとも1種類の捕獲基体を提供するステップと、
b)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)場合によってはレポータ標識で標識される複数のDNAバーコードとが結合した粒子からなる少なくとも1種類の粒子検出プローブを提供するステップであって、該粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、該標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
c)標的検体を該捕獲基体上に固定するように、捕獲基体に結合した該特異的結合相補体に対する特定の該標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に捕獲基体を接触させるステップと、
d)場合によって、該捕獲基体を洗浄して、未結合材料を除去するステップと、
e)該標的検体と、検体に対する該粒子検出プローブに結合した該特異的結合相補体との結合を可能にし、該捕獲基体上の標的検体の存在下で複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
f)場合によって、該捕獲基体を分離し、洗浄して、未結合の粒子検出プローブを除去するステップと、
g)化学剥離剤によって、該DNAバーコードを該粒子検出プローブから剥離させるステップと、
h)該試料中の特定の標的検体の存在を示す該DNAバーコードの存在を検出するステップとからなる方法。 - 前記粒子は、ナノ粒子または微粒子である請求項45に記載の方法。
- それぞれが試料中の特異的結合相補体との特異的結合相互作用のための少なくとも2つの結合部位を有する、試料中の1つまたは複数の標的検体の存在を検出するための方法で
あって、
a)該特定の標的検体の少なくとも第1の結合部位に結合する特定の標的検体の少なくとも1つの特異的結合相補体が結合した、該試料から分離可能な少なくとも1種類の捕獲基体を提供するステップと、
b)標的検体を該捕獲基体上に固定するように、捕獲基体に結合した該特異的結合相補体に対する特定の該標的検体の結合を可能にするのに有効な条件下で、標的検体を含有すると思われる試料に捕獲基体を接触させるステップと、
c)場合によって、該捕獲基体、およびそれに結合した標的検体を、該試料から分離するステップと、
d)(i)特定の標的検体に対する少なくとも1つの特異的結合相補体と、(ii)場合によってレポータ標識で標識される複数のオリゴヌクレオチドとが結合した粒子からなる少なくとも1種類の粒子検出プローブを提供するステップであって、該粒子検出プローブに結合した特異的結合相補体は、該標的検体の少なくとも第2の結合部位に結合するステップと、
e)該標的検体と、検体に対する該粒子検出プローブに結合した該特異的結合相補体との結合を可能にし、該捕獲基体上の標的検体の存在下で、標的検体、捕獲基体および粒子検出プローブを備えた複合体を形成するのに有効な条件下で、少なくとも1種類の粒子検出プローブに、固定された標的検体を接触させるステップと、
f)場合によって、未結合の粒子検出プローブから該複合体を分離するステップと、
g)該試料中の特定の標的検体の存在を示す該複合体の存在を検出するステップと、からなる方法。 - 2つ以上の標的検体の第1の結合部位に対応する前記特異的結合相補体を同じ基体に結合させる請求項47に記載の方法。
- 前記基体に結合する1つの標的検体の第1の結合部位に対応する前記特異的結合相補体を、異なる標的検体の第1の結合部位に対応する特異的結合相補体である該基体の異なる物理的領域に局在化させる請求項48に記載の方法。
- 前記検出前に、前記オリゴヌクレオチドを前記検出プローブから剥離させる請求項49に記載の方法。
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