JP2007529516A - 酸化プロピレンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

第1の工程において、酸素と水素がプロピレンの非存在下に反応して過酸化水素を生成し、第2の工程において、プロピレンが、生成した過酸化水素と反応して酸化プロピレンを生成するという2段工程反応で酸化プロピレンを生成させ、同じTS−1上の固体貴金属触媒が各工程反応に触媒作用を及ぼすために使用される。

Description

本発明は第1の反応で酸素と水素を反応させて過酸化水素を生成させ、第2の反応で第1の反応から生成した過酸化水素をプロピレンと反応させて酸化プロピレンを生成させ、プロピレンを第1の反応から完全に排除して、各反応は、同じ触媒のスラリー中で実施する、酸化プロピレンの製造方法に関する。
貴金属促進(助触)TS−1触媒を含むスラリー中でプロピレン、水素および酸素の反応によって酸化プロピレンを生成させることは先行技術において知られている。たとえば、日本特許公開4−352771、米国特許6,555,493など参照。
不利な点は、反応中にプロピレンが水素反応体と相当程度反応してプロパンを生成することであり、この反応は相当なプロセス歩留まりロスを意味する。
さらにパラジウム触媒を使用して水素と酸素を反応させて過酸化水素を生成させ、触媒を分離後この生成過酸化水素をプロピレンを含むことができる化学フィードと反応させて酸化プロピレン、フェノール、オキシムなどの他の生成物を生成させることは知られている。米国特許6,576,214参照。
先行技術に関する限りにおいては、本発明の改良方法またはその際達成した有益な結果を記載または示唆したものはないものと信じられる。
本発明にしたがって、同じ触媒を各々の工程に使用して複数の別工程で酸化プロピレンを生成させる。第1の工程において、酸素と水素とを反応させて過酸化水素を生成させる。この反応はプロピレンが実質的にない状態の下に実施される。区分された第2工程において第1工程からの生成過酸化水素を第1反応からの触媒を使用してプロピレンと反応させて酸化プロピレンを生成させる。第1反応工程をプロピレンの存在なしで実施することによってプロパンの生成が避けられる。両反応に同じ触媒を使用することによって操作の重要な能率が達成される。複数の分離された反応器を使用して連続方法として本発明を実施することが好ましいが、単一反応器中でバッチ方式で実施することが可能である。
(詳細な説明)
本発明は、あるいは添付の図面を参照することによって最も良く説明できる。
添付の図面を参照すると、反応器1は過酸化水素を生成させるための水素と酸素の反応に適当な慣用反応器を示す。反応器1において、反応はメタノールまたはメタノール/水などの溶媒中、パラジウムで促進されたTS−1などの適当な固体触媒のスラリー中で行われる。
ライン2によって反応器1に導入されるのはフィードの水素であり、ライン3によって導入されるのはフィードの酸素である。溶媒と触媒との組み合わさった流れはライン4を通って反応器1に導入される。反応器1では水素と酸素が反応して過酸化水素が生成する条件が維持される。プロパンの生成を避けるため過酸化水素生成の間は反応器1からプロピレンを実質的に除外することが本発明の重要な特徴である。
ガス混合物が搭頂ガスとして反応器1からライン5を通って分離され、その1部分はライン6を通ってリサイクルされ、残りの部分はライン7を通って吸収器8に通る。各反応器に液体媒体を供給するメタノールなどの溶媒がライン9によって吸収器8に導入される。ライン10および7を通って同様に吸収器8に導入されるのは下文に説明されるストリッパー11からの塔頂ガスである。
溶媒/触媒スラリー中に生成物の過酸化水素を含む液体反応混合物はライン12を通って反応器13に進み、1部分は反応熱を除くため適当に冷却後(不図示)ライン4を通ってリサイクルされる。
反応器1および反応器13の両方に使用される触媒は日本特許公開4−352771、米国特許6,55,493などに記載の/TS−1上のパラジウムのような固体貴金属で促進された触媒であることができる。一般的に云って、反応器1から反応器13への反応混合物の循環率を適度な反応速度と高反応選択率を確保するため高くして、反応器1の反応混合物中の過酸化水素生成物の濃度を低レベル、たとえば0.1〜5重量%に維持する。
プロピレン反応物はライン14を通って反応器13に導入される。ライン16を通って導入される混合C3留分を、ライン17を通って分離されるプロパンの流れと反応器13へのプロピレンフィードとに分離するC3スプリッター15が備えられている。
またライン14および18を通って反応器13にフィードされるのは吸収器8からの吸収成分を含む溶媒の流れである。
反応器13において、プロピレンと反応器1からの過酸化水素との反応によって酸化プロピレンが生成し、この反応は反応器1からの触媒/溶媒反応混合物スラリー中で起こる。酸素、水素、プロピレンおよび酸化プロピレン生成物などの各種成分を含む塔頂ガス流れがライン19を通って分離されて分離および回収設備(不図示)に通され、そこで各種成分が回収され、適切ならばリサイクルされる。
スラリー反応混合物はライン20を通って反応器13から濾過器21に通され、そこで部分濾過が行われる;すなわち反応混合物の1部分から固形分が分離され、この固形分が分離された部分がライン22を通って除去される。固形分のない流れは慣用の処理装置(不図示)に通され、そこで酸化プロピレン生成物が回収され、そして他の各種成分が回収され、適当ならばリサイクルされる。
触媒粒子のスラリーを含む反応混合物の残りはストリッパー11に通され、そこで混合物はライン25を通って導入される不活性ストリッピングガスでストリップされる。ストリッピングガスは反応混合物から未反応のプロピレンを効果的にストリップし、ストリッパー塔頂ガスはライン10を通って吸収器8に通り、ストリッパー底部液はライン26および4を通ってさらに過酸化水素を製造するため反応器1に戻される。
上述方法の結果として、プロピレンが反応ゾーン1から実質的に排除され、水素が反応器13から実質上除外されるので、プロパンを生成する水素とプロピレンとの望ましくない反応が十分に避けられる。生成したプロパンが少しでもあれば望ましい反応生成物の収量ロスをあらわすことは理解されるであろう。
反応器1および13で用いられる反応条件は一般に既知である。両反応工程には貴金属促進チタンシリカライト触媒が適当である。TS−1上のPdなどの単一触媒が反応器1および13の両方に使用されるのが好ましいが、触媒混合物、たとえばTS−1上のPdと貴金属を含まないTS−1とを一緒に各反応器で使用することも可能である。他の混合触媒、たとえば活性炭上のPdとTS−1との混合物も使用できる。
この発明の方法に使用するのに適した好ましいチタン含有ゼオライト触媒は、一般に次の経験式xTiO2(1−x)SiO2[ただしxは0.0001〜0.500の間にある]に相当する組成を有する。より好ましくは、xの値は0.01〜0.125である。ゼオライトの格子枠組み中のSi:Tiのモル比は9.5:1〜99:1が有利である(最も好ましくは9.5:1〜60:1)。比較的チタンの多いゼオライトの使用も望ましい。ゼオライトは枠組み外のチタンを含んでいても含まなくてもよい。
触媒は好ましくは上述のゼオライト上に担持された貴金属を含む。任意の貴金属(すなわち金、銀、プラチナ、パラジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム)が単独、または組合せのいずれででも使用できるが、パラジウムが特に望ましい。通常、触媒中に存在する貴金属の量は0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜2重量%の範囲内にある。
使用するチタンシリカライトは既知の方法により製造される。好ましい特徴は、本発明にしたがって使用する前に、既知の方法にしたがってシリカライトを高温、たとえば300〜850℃、例として550℃、で空気による酸化性のか焼にかけることである。か焼は有機残留物が実質的完全に除去されるまで実施される。徹底的な前洗浄と酸化か焼方法が、たとえばJPH−269029およびH−269030に記載されている。
シリカライトの製造に使用されたテンプレート剤(templating agent)などの実質的にすべての残留物、特にアンモニウム型の物質を除去するためにチタンシリカライトの洗浄およびか焼が実施される。
残留物を実質的に含まないか焼したシリカライトは、次いで所望の貴金属をシリカライト中に適当量取入れるため、イオン交換または含浸法などによって処理される。これらの方法のうち、得られた触媒からアニオン残留物が後で実質的に完全に除去されるので、イオン交換法が好ましい。含浸法は本明細書であとで記載するように使用することができる。
貴金属含有担体から実質的にすべての残留物を除去することが重要であり、これは慣用的に水洗浄および濾過技術によってなされる。多段洗浄および多段濾過工程が特に好ましい。好ましくは貴金属/チタンシリカライト触媒は、次いでたとえば真空下で穏やかな加熱によって乾燥される。
好ましくは、触媒は150℃以上の温度でたとえば10分〜24時間酸化性か焼にかけられる。150〜650℃、好ましくは250〜600℃、最も好ましくは300〜550℃範囲のか焼温度が用いられる。好ましくはか焼した触媒は、使用前に、低温たとえば100℃より低い温度で水素で還元される。
反応器13でのエポキシ化前またはエポキシ化中に触媒を弱酸性〜塩基性pHの緩衝溶液と接触させるとさらなる改良が達成される。好ましいpH範囲は5〜8、好ましくは6〜7.5である。たとえば米国特許5,646,314参照。特に有利なのはナトリウム、アンモニウム、および/またはカリウム塩緩衝溶液を使用することである。カルシウムおよびマグネシウム塩含有溶液でもすぐれた結果が達成される。他のIa族およびIIa族の塩もトリフェニルホスフィンなどの化合物と同様使用できる。か焼および緩衝溶液との接触の組合せが最良の結果を与える。
米国特許6,005,123に記載のように、りん化合物などの各種プロモーターの使用が好ましい。
プロピレンのエポキシ化方法は次の公表特許出願に記載の反応条件(たとえば温度、圧力、反応物割合)下で好適に実施できる:WO96/102323、WO97/25143、DE19600709、WO97/31711、WO97/47386、JP4−352771、JPH8−269029、およびH8−269030。
本発明の方法は次の公表特許出願に記載の反応条件下(たとえば温度および圧力)で各反応工程において好適に実施することができる:WO96/02323、WO97/25143、DE19600790、WO97/31711、WO97/47386、JP4−352771、JPH8−269029、およびH8−269030。
両反応とも液相中で実施される;1〜100バールの圧力で1種以上の溶媒存在下で行うのが好都合である。好適な溶媒には、以下に限定されないが、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ならびにt−ブタノール、あるいはこれらの混合物などの低級脂肪族アルコール、二酸化炭素および水が含まれる。フッ素化アルコールが使用できる。上掲のアルコールと水の混合物も使用可能である。
反応器1へのフィード中にプロモーターとして少量たとえば5〜20ppmのHBrを使用することは特に有用である。
本発明にしたがう反応は、それぞれ、望ましい反応を達成するための効果的な温度、好ましくは0〜125℃(より好ましくは20〜80℃)の範囲の温度で実施される。酸素に対する水素のモル比は通常H2:O2が1:10〜5:1の範囲で変えることができるが、1:5〜2:1の範囲が特に好適である。オレフィンに対する過酸化水素のモル比は一般に1:1〜1:20である。
米国特許6,005,123および6,008,388に記載されているプロモーター、特にりん酸アンモニウムは、上述のように反応器13中に使用できる。
以下の実施例は本発明を例証する。
実施例1 触媒調製
20重量%のシリカ結合剤を含む、約112重量部の噴霧乾燥したTS−1粒子(容積加重平均直径(average diameter weighted by volume)が約30ミクロン)を251重量部の脱イオン水中に懸濁させる。約1.3重量部のテトラアミンパラジウムジクロライドを90重量部の脱イオン水中に溶解させる。TS−1スラリーに攪拌しながら30分かけてパラジウム溶液を加え、混合物を30℃水浴中で2時間30rpmで回転攪拌する。固形物を濾過し、140重量部の脱イオン水中に再懸濁させることによって洗浄し、次いで濾過する。固形物を140重量部の脱イオン水でさらに3回洗浄し、50℃の真空炉中で8時間乾燥させて、109重量部の生成物を得た。元素分析結果は次のとおりである:パラジウム=0.31重量%、Ti=1.63重量%。この固体を空気中、10℃/分の割合で23℃から110℃まで加熱し、110℃に4時間保持し、次いで2℃/分で150℃まで加熱し、4時間保持することによってか焼する。
このPd/TS−1を石英管中に入れ、50℃で4時間加熱しながら5%水素/窒素で処理して活性触媒を形成させる。
実施例2 酸化プロピレン製造
攪拌棒を備えた100mLのパール反応器に150mgのPd/TS−1(0.3重量%Pd、実施例1のようにして調製)、48重量%の臭化水素溶液(0.115g)と100mlの脱イオン水とを混合することによって調製した0.22mgの臭化水素溶液、1gのりん酸アンモニウム緩衝液(pH=6,0.1M)および16gのメタノールを装入する。緩衝液は800重量部の脱イオン水中に11.5重量部のりん酸二水素アンモニウムを溶解することによって調製し、水酸化アンモニウム水溶液を6.0のpHが得られるまで加える;脱イオン水を加えて1000重量部の溶液とする。
反応器は窒素で500psigに加圧し、1気圧に排出する。次いで反応混合物を30℃に加熱し、水素を100psigに加圧し、続いて4容積%の酸素/窒素を1287psigの全圧に加圧した。反応混合物を攪拌しながら30℃で60分間反応させ、10℃に冷却して大気圧に減圧する;液相は0.38重量%の過酸化水素を含む。
次いでプロピレン(7.6g)を装入し、反応器を窒素で300psigに加圧する。反応混合物を攪拌しながら50℃に120分間加熱し、10℃に冷却後1気圧に排気し、液相をGCによって分析した。液相のGC分析は、唯一のプロピレン誘導品として0.34重量%の酸化プロピレンを示した。
実施例3 酸化プロピレン製造
攪拌棒を備えた100mLのParr反応器に150mgのPd/TS−1(0.3重量%のPd,実施例1と同様にして調製)、0.22gの臭化水素溶液(実施例2と同様にして調製)、1gの脱イオン水、実施例2記載の1gのりん酸アンモニウム緩衝液(pH=6,0.1M)、および16gのメタノールを装入した。反応器を窒素で500psigに加圧し、1気圧に排出する。次いで反応混合物を30℃に加熱し、水素を100psigに加圧し、4%酸素/窒素を全圧1287psigに加圧した。反応混合物を攪拌しながら30℃で60分間反応させ、10℃に冷却して大気圧に減圧した。液相は0.33重量%の過酸化水素を含む。
次いでプロピレン(7.6g)を装入し、反応器を窒素で300psigに加圧した。反応混合物を攪拌しながら60分間30℃に加熱し、10℃に冷却してガスを1気圧に排出し、液相をGCにより分析した。液相のGC分析は、唯一のプロピレン誘導品として0.38重量%の酸化プロピレンを示した。
実施例4 酸化プロピレン製造
攪拌棒を備えた100mLのParr反応器に150mgのPd/TS−1(0.3重量%Pd、実施例1と同様にして調製)、0.22gのHBr溶液(実施例2と同様にして調製)、1gの脱イオン水、実施例2に記載の1gのりん酸アンモニウム緩衝液(pH=6,0.1M)、および16gのメタノールを装入した。反応器を窒素で500psigに加圧し、1気圧に排気した。反応混合物を次いで60℃に加熱し、水素を100psigに、続いて4%酸素/窒素を全圧1287psigに加圧した。反応混合物を攪拌しながら60℃で15分間反応させ、10℃に冷却後、大気圧に減圧した。液相は0.24重量%の過酸化水素を含む。
次いでプロピレンを反応器に装入し、実施例3に説明したように反応させて酸化プロピレンを生成させた。
実施例5 連続製造
酸化プロピレンの連続製造に図1に示す反応システムを用いる。
反応器1に連続的にフィードされるのは0.7モルO2/モルH2の酸素と水素である。メタノール中10重量%Pd/TS−1触媒のスラリーも高い比率でフィードされる。触媒は実施例1に示したようにして調製される。
反応器1へのフィード中に含まれるのは、あとで示すように形成され、過酸化水素の生産を高める少量の酸性りん酸塩である。また少量の、たとえば10ppmのHBrプロモーターもフィード中に含まれる。
反応器1中での反応条件は50℃、55psigであり、液の滞留時間は約10分間である。
約0.8重量%の過酸化水素を含むスラリー反応混合物は酸化プロピレンが生成される反応器13に通っていく。また、反応器13にフィードされる流れ中の約1.1モルプロピレン/モル過酸化水素の量のプロピレンも反応器13に導入される。水素と酸素は反応器13へのフィード中では実行可能な限り排除される。
特に好ましい実施においては、酸触媒作用による望ましくない開環反応を抑えるため、反応器13の反応混合物のpHを6〜7にするのにりん酸アンモニウムなどの少量の緩衝液が有用である。一般に反応器13中の反応混合物を僅かに酸性、たとえばpH6〜7に保持するのに効果的な緩衝液の量が使用される。この緩衝作用を供与するため反応器1から反応器13に通る反応混合物にりん酸と反応するのに十分な少量のアンモニアを加えてりん酸アンモニウムを生成させる。ロスの補給のためりん酸アンモニウムそれ自体を加えることもできる。
反応器13中の反応条件は50℃、45psigであり、滞留時間は約10分である。
製品の酸化プロピレンは塔頂ガスおよび反応器13からのリサイクル反応混合物スラリーの両者から回収され;反応したプロピレンをベースとする酸化プロピレンの総合収率は約92%である。
特別な機構において、反応器13から反応器1にリサイクルされる触媒含有スラリーは、不活性ガスストリッパー、たとえばメタンストリッパーに送られ、そこで含有プロピレンがスラリーから塔頂ガスとしてストリップされ(取り除かれ)、そしてまたりん酸アンモニウム緩衝液に由来する若干量のアンモニアは、反応器1へのリサイクルスラリーのpHを約6〜7に下げるためストリッピングによって分離される。
本発明の酸化プロピレンの連続製造の反応システムの一例を示す図である。
符号の説明
1 反応器
2〜7 配管
8 吸収器
9〜10 配管
11 ストリッパー
12 配管
13 反応器
14 配管
16〜20 配管
15 C3スプリッター
21 濾過器
22 配管

Claims (9)

  1. 次のa),b)およびc)を含むことを特徴とする、酸化プロピレンの製造方法:
    a)第1の反応工程において溶媒/固体触媒スラリー中で水素と酸素を反応させて過酸化水素を生成させること、ただしプロピレンはこの反応から実質的に排除されていること;
    b)第1の反応工程からの過酸化水素および触媒含有反応混合物中にプロピレンを導入すること;および
    c)前記過酸化水素を第2の反応工程でプロピレンと反応させて酸化プロピレンを生成させること。
  2. 次のa),b)およびc)を含むことを特徴とする、酸化プロピレンの製造方法:
    a)第1の反応ゾーンにおいて溶媒/固体触媒スラリー中で水素と酸素を反応させて過酸化水素を生成させること、ただしプロピレンは前記ゾーンから実質的に排除されていること;
    b)過酸化水素および触媒含有反応混合物を第2の反応ゾーンに移動させること;および
    c)前記第2の反応ゾーン中の前記過酸化水素をプロピレンと反応させて酸化プロピレンを生成させること。
  3. 固体触媒がTS−1上の貴金属である、請求項1記載の方法。
  4. 貴金属が貴金属の混合物を含む、請求項3記載の方法。
  5. 固体触媒がTS−1上のパラジウム触媒である、請求項1記載の方法。
  6. 溶媒が、水、C1〜C4アルカノール、二酸化炭素、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項1記載の方法。
  7. 1〜C4アルカノールがメタノールである、請求項6記載の方法。
  8. 溶媒が水、C1〜C4アルカノール、二酸化炭素、およびこれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項2記載の方法。
  9. 1〜C4アルカノールがメタノールである、請求項8記載の方法。
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