JP2007521453A - 液体気化用キャピラリポンプ - Google Patents

液体気化用キャピラリポンプ Download PDF

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Abstract

キャピラリポンプが、液体供給から加圧蒸気および非加圧蒸気の放出を発生させるために提供される。最も単純な形態では、前記キャピラリポンプは、液体供給の取り入れ口と多孔性の気化要素と熱伝導要素とを取り込む。断熱要素、供給前記処理要素、液体供給貯槽および/または送達システム、一体型または連携型ヒータ要素、蒸気集積チャンバー、熱分配要素、オリフィス要素および/または蒸気放出要素のような、追加の要素が前記改良キャピラリポンプと連携するか、一体化される場合がある。キャピラリポンプのアレイが提供され、キャピラリポンプの多数の用途が開示される。
【選択図】図1A

Description

関連出願
本出願は2002年2月19日に出願され、2003年10月21日に米国特許第6,634,864号として発行された米国特許出願第10/079,744番からの部分継続出願である。
本発明は、キャピラリポンプにおける液体の蒸発または気化と、さまざまな用途の蒸気を発生させる改良キャピラリポンプとに関する。
多くの用途で液体供給源から発生した気体が利用される。気化装置は、液体を蒸発させ、得られる蒸気を加圧下で放出するように設計されてきた。加圧蒸気流が望ましい用途では、先行技術の装置は液体が加圧下で該装置に供給されるか、それとも前記蒸気が外部の手段によって加圧される必要があるのが一般的である。例えば、加圧ボイラーシステムでは、前記液体は発生する蒸気の圧力と少なくとも同じ圧力下で供給される必要があるのが一般的である。加圧された液体供給源は、通常、輸送するのに重く、爆発のおそれがあり、液漏れしやすいので使用に不便である。多くの用途には、常圧または比較的低い圧力の液体から加圧蒸気流を発生させることが望ましい。
液体燃料気化の大抵の用途では、液体燃料は気化され、空気または酸素を含む気体と混合され、気化燃料と気体の混合物が点火され、燃焼される。前記液体燃料は、加圧下で供給されて、機械的手段で霧化されるか、あるいは、外部エネルギー源を用いて気化温度まで加熱されるのが一般的である。特に燃焼の用途には、常圧または比較的低圧で供給される液体燃料から加圧蒸気を発生させることが望ましい。
液体燃料を利用する携帯式バーナーおよび光源は、液体燃料の蒸気を発生させて、空気と混合して燃焼させる。ガソリン、ジーゼル燃料および灯油のような、大気温大気圧で液体の燃料を燃やす燃焼装置は、加圧下で蒸発した燃料を提供するために、ポンプその他の装置によって液体燃料を加圧する必要があることが一般的である。大気圧では気体だが加圧すると液体になるプロパンおよびブタンのような燃料も、携帯用バーナーおよび光源に利用できる。これらの燃料の液状での貯蔵は、使用および輸送に不便で、しばしば重く、爆発のおそれがあるかもしれず、漏れやすい高価な弁を必要とし、増え続ける規制の圧力および廃棄コストに直面する、加圧した燃料キャニスターの使用を必要とする。
プロパンおよびブタンのバーナーの燃料ボイラーは、それ自体が貯槽(reservoir)または貯蔵タンクで、そこから気体が加圧下で蒸気として放出される。前記燃料貯槽から蒸気が引き出されるとき、前記加圧された貯槽はボイラーとして作用して、必要な気化熱を前記タンクの外の周囲の空気から奪う。これらのシステムは多くの欠点がある。プロパンの蒸気圧は不便なことに周辺温度に依存し、前記蒸気圧はバーナーの十分な燃焼に必要な圧力より高いのが一般的である。ブタン燃料はプロパンより低く有利な蒸気圧を有するが、ブタンを用いるバーナーは低い周辺温度で十分な蒸気圧を生成することが困難である。使い捨てキャニスター入りで加圧下で提供される、プロパンおよびブタン燃料の混合物を用いるバーナーも開発されている。この燃料混合物は高地ではうまく機能するが、低い周辺温度ではうまく機能しない。
ニードル弁が、タンク圧のプロパン蒸気を制御して、バーナーの燃料の流れおよび熱出力を調節するために用いられる場合がある。ニードル弁を用いるバーナーの制御は慎重な扱いを要し周辺温度に敏感な傾向がある。代替的に、圧力調整器が、タンクの温度に依存しない一定でより危険性の低いプロパンの圧力を発生するために用いられる場合がある。プロパン圧力調整器はアウトドア用グリル、RV車(recrational vehicles)およびボート用の用具および家庭用プロパン設備に慣用される。残念なことに、調整器はかさばり、小規模の携帯用バーナー装置の用途にはほとんど実用的ではない。
かなりの開発努力と、広範囲の周辺温度、圧力および気象条件の下で安全でかつ信頼性のある動作をする、コンロ、ランプ等用のバーナーへの高い市場の需要とにもかかわらず、商業的に入手可能な燃焼装置は一般に不十分である。
毛管作用を用いて大気圧で液体燃料を運搬し蒸発させるウィッキングシステム(wicking system)が、液体燃料バーナー用に知られている。例えば、以下の特許文献1は、灯芯の石(wick stone)が燃料貯蔵容器に締め付けられていて、前記燃料貯槽から前記バーナーまで液体燃料を供給する、液体燃料バーナーを開示する。このシステムでは、液体燃料は吸収剤の織物の灯芯によって前記灯芯の石に提供され、前記灯芯の石は灯芯(burner wick)に対して傾いている。
米国特許第3,262,290号明細書
以下の特許文献2は、燃料受け入れ要素と燃料蒸発要素とを有する多孔性部材によって液体燃料が貯槽から吸い上げられる液体燃料バーナーを開示する。液体燃料は前記燃料の蒸発速度と適合する速度で毛管作用により供給される。空気は前記燃料蒸発要素に供給され、液体燃料は空気供給速度に対応する速度で前記面から蒸発する。気体状の燃料と空気とは混合され、炎の要素から燃焼要素まで噴出される。外部駆動のヒータが、前記液体燃料の蒸発速度に無関係に、前記燃料蒸発要素の多孔性部材を実質的に一定温度に維持する。
米国特許第4,365,952号明細書
以下の特許文献3は、燃料吸収要素と燃料気化要素を含み、タール様物質の形成および前記灯芯への蓄積を減少させるように設計された燃焼灯芯を開示する。前記灯芯は、有機物のバインダとともに成形されたシリカ−アルミナセラミック繊維を含み、前記灯芯の一部は無機物の色素、無水ケイ酸および界面活性剤のコーティングを施されている。前記灯芯は約1から50ミクロンの毛管孔径を有する場合があり、小さい孔径の灯芯ほど内部にタール様物質の蓄積が起こりにくい。
米国特許第4,421,477号明細書
以下の特許文献4は、液体燃料が、外部駆動の発熱部材と密接して該液体燃料を蒸発気化する多孔性の繊維材料または布に吸い込まれる液体燃料燃焼システムを開示する。空気が導入されて、前記液体燃料の気化を促進し、燃焼用の混合された液体/燃料混合物を提供する。燃焼は、熱入力および吸気量を調整することにより変化することができる。
米国特許第4,465,458号明細書
以下の特許文献5は、液体燃料が多孔性の側壁を有する筒状のチェンバーにポンプで運ばれるバーナーシステムを開示する。圧力差の結果として前記液体燃料は前記多孔性の壁に浸透して、前記多孔性のチャンバーの壁の外面上にフィルムを形成する。予熱された燃焼空気が前記チャンバーの外壁上に形成された液体燃料のフィルムを運搬し、蒸発させて、燃料と空気の混合物を燃焼チャンバーに循環する。熱い排気または燃焼気体の一部は前記燃焼空気を予熱する逆流熱交換のためにに戻される場合がある。
米国特許第4,318,689号明細書
以下の特許文献6〜11は、引用によりここにその全体が取り込まれ、液体を蒸発し加圧する多孔質材料の毛管部材を有する先行のキャピラリポンプのモデュールおよびシステムに関する。前記毛管部材は、熱伝導度が低く、液体が毛管作用によって前記蒸発ゾーンに運搬されることを可能にする小さな孔径を有する。前記モデュールは、加圧蒸気の放出を可能にする1または2以上のオリフィスを有するオリフィスプレートと、少なくとも部分的に前記モデュールを包囲して、前記モデュール内に蒸気が蓄積し圧力が上昇することを可能にするシール部材とを含む。
米国特許第5,692,095号明細書 米国特許第5,870,525号明細書 米国特許第6,162,046号明細書 米国特許第6,347,936号明細書 米国特許第6,585,509号明細書 米国特許第6,634,864号明細書
本発明は、これらのタイプのキャピラリポンプのさらなる開発および改良を意図する。具体的には、本発明は、新規な材料の組合せと、新規な装置の構成と、過去に予見されなかった全く新規な特徴の構築および取り込みの方法とを伴う。これらの改良は、製造コストの実質的な低下と、性能の向上と、実用的なサイズ、出力および蒸発可能な物質に関する有用性の範囲の拡大と、先行技術によっては達成不可能な新規機能とを提供する。
発明の概要
キャピラリポンプは液体および/または固体の材料からの蒸気放出を起こさせるために提供される。キャピラリポンプの作動中、液体は、一般に低温で、定圧の液体供給源から毛管力によって前記ポンプを通って吸い込まれる。前記液体は、加熱され、気化器(vaporizer)層で蒸気に変換され、蒸気は前記キャピラリポンプから制御可能な蒸気放出または加圧ジェット噴流として放出される。液体の冷却流が蒸気放出領域の方向に移動するとき、熱は液体の流れと逆方向、すなわち、前記キャピラリポンプの気化ゾーンから液体取り込み領域の方向に移動し、その結果として、熱の移動と液体の流れと発生する気体との動的なバランスが成立する。本発明のキャピラリポンプは、コンパクト設計で、軽量で、信頼性が高く、安全で、可動部品を有しない一体化装置において、加圧蒸気または非加圧蒸気を非加圧液体から発生させる。本発明のキャピラリポンプは、液体が該キャピラリポンプの液体供給面に供給されることを条件として、いかなる配設方向でも作動可能である。
かかるキャピラリポンプは、加熱および照明の用途、蒸気/燃料気化の用途、燃料電池および燃料改質器、マイクロタービンのような燃焼の用途と、化学エネルギーの電気エネルギーへの変換の用途とにおける液体燃料気化の多数の実用的な用途がある。燃料以外の液体の気化も、香料、消毒薬、吸入剤その他の医薬品組成物、虫除け剤および昆虫誘引剤、穀物処理、化学的蒸着等のような、非燃料用途での蒸気の発生に有用である。
本発明のキャピラリポンプは、(1)液体の浸透性および毛管圧の適当に選択された組合せを有する多孔質材料でできた気化器要素と、(2)該気化器要素からの熱を送達する熱伝達要素と、(3)液体供給インターフェースとを含む。追加の要素は追加の機能および/または異なる機能を提供する。
前記多孔性の気化器要素は、蒸発される供給燃料と接触する少なくとも1つの面と、蒸気が放出される少なくとも1つの面とを有する材料を含む。前記気化器要素の他の面は、実質的に蒸気が透過できない材料を用いて少なくとも部分的に密封される。本発明のキャピラリポンプは、多数の適当な気化器の形状を含む場合があり、平らなプレートまたはディスクと、チューブまたは筒と、球面の一部その他の曲面とを含む、多数の幾何学的な形状がここでは考慮されている。
蒸気の高出力が望ましい複数の実施態様では、革新的な面形状を用いて前記気化器の単位体積当たりの蒸気放出面の面積を最大にすることが好ましい場合があり、折り畳まれ、ひだのついた、織られた、あるいはその他の入り組んだ蒸気放出面を提供する。高出力の蒸気は、チューブ状および/または環状の要素の筒状の形状を有するキャピラリポンプにおいて提供される。1の筒状の実施態様では、供給燃料は、前記蒸気放出面および熱伝達要素が前記キャピラリポンプの外周近傍にある、ほぼ同心円状の放射状の形状に配置されたキャピラリポンプ要素を用いて、内部の液体供給源を通って提供される場合がある。代替的に、別の筒状実施態様では、供給燃料は、前記蒸気放出面および熱伝達要素が1または2以上の内部の蒸気の通路の近傍にある、ほぼ同心円状の放射状の形状に配置されたキャピラリポンプ要素を用いて、外部の液体供給源を通って提供される場合がある。
前記キャピラリポンプの幾何学的形状に関係なく、前記多孔性の気化器要素は、比較的薄い層として提供されることが好ましい。本発明によると、前記気化器層の最適な厚さ(または体積)は、特定の用途の要求に依存し、それに応じて設計され、調整されることもある。実際には、前記気化器の体積および面積は、当業者に知られたさまざまな材料、処理および製造方法を用いて、該気化器の特性とは比較的独立に調整される場合がある。多孔性の気化器要素は、例えば、数ある中で、大量の多孔質材料を製造する化学的方法または粉体に基づく方法と、薄いかまたは厚いフィルムの製造方法とを用いて製造される場合がある。
孔径、孔径分布、多孔度および熱伝導度のような、前記気化器要素の材料のある種の性質は、液体の透過性と毛管圧との間のかね合いを計ることに寄与し、異なる能力および出力を有する高性能キャピラリポンプ装置のための鍵となる設計上の考慮を表す。高圧または高速の蒸気出力が重要なキャピラリポンプにとっては、前記気化器要素は、典型的には、比較的熱伝導度が低く、小さくて一様な孔径を有し、多孔度が高く、セラミック、金属または複合材料でできていることが好ましい。
望ましいキャピラリポンプの性能の特徴を達成するための最適なかね合いは特定の用途の要求事項に依存し、気化器の材料特性はそれに従って設計され、調整される場合がある。高い液体透過性を有する材料ほど高い体積スループットを提供するのが一般的で、高い毛管圧を有する材料ほど高い圧力の蒸気出力を提供するのが一般的である。一般に、小さな孔径の材料ほど高い毛管圧を提供し、もっと大きな孔径の材料より低い液体透過性を提供する。同様に、高い多孔度の材料ほど高い液体透過性を提供するが、機械的強度は不十分な場合がある。
以下に提供される数式は、本発明のキャピラリポンプの基本的な性能特性を記述する。前記数式は気化器要素の材料の性質がどのようにキャピラリポンプの設計および性能に影響するかを確かめるために用いられることがある。
Figure 2007521453
前記の式1で、ΔPは液体供給と比較した発生した蒸気の圧力増加(すなわち蒸気出力圧)であり、ΔPは毛管力(すなわち毛管圧)により前記気化器要素の方向に移動する前記液体に伴う追加の圧力であり、ΔPliquid dragは、前記液体が前記液体供給から前記蒸気放出面に移動するにつれて、該液体に作用する粘性抵抗力に伴う圧力低下である。
ΔPは前記気化器要素の孔径が低下するほど増加して、(泡圧によって測定される)最大孔径によって限定される。高出力で、高速蒸気出力で、高性能なキャピラリポンプは、一般に小さい孔径を有する気化器要素を必要とする。ΔPliquid dragは前記気化器の孔径および多孔度が増加するほど、そして、気化器の厚さを減らすほど、減少する。これは、高性能キャピラリポンプが、一般に大きな孔径を有する気化器要素を有することで有利になることを示唆する。そこで、前記気化器要素を構成する材料の孔径に関するかね合いは明らかである。出力圧ΔPを増加させるため(そして同一のオリフィス直径でより高速にできるため)には、ΔPを増加してΔPliquid dragを減少する必要がある。
前記孔径がΔPを増加するために減少するときには、ΔPliquid dragも増加し、液体透過性および最大流速は大幅に減少する。したがって、高い最大流速を維持するためには、ΔPliquid dragを減少するために前記気化器要素の厚さを減らすこと、および/または、前記気化器要素の面積を増大することを行えばよい。(同一の泡点を維持しつつ)孔径分布が広い場合、あるいは、多孔度が減少する場合には、ΔPliquid dragは増大し、液体浸透性および最大流速は減少する。蒸気の設計変更は補償するために用いられる場合がある。多孔度が減少するときに発生する、前記気化器の熱伝導度が増大する場合には、前記気化器要素の厚さは、該気化器要素内部での気化を維持するために増大させなければならない。これはΔPliquid dragを増大させ、さらに最大流速を減少させる。
本発明のキャピラリポンプの気化器要素は、小さい孔径と、狭い孔径分布(比較的一様な孔径)と、高い多孔度という普通でない組合せを有する材料を含むことが好ましい。この組合せの性質を有し、熱伝導度が低い材料は、本発明の高速蒸気出力キャピラリポンプに好ましい。高い最大流速が重要ではないキャピラリポンプの用途については、減少した孔径と、より大きな孔径分布と、減少した多孔度を有する材料が、前記気化器要素を組み立てるために用いられる場合がある。これらの材料はより経済的に製造される場合があるので、より低コストのキャピラリポンプを提供する。
本発明のキャピラリポンプは、前記気化器要素に熱を伝達するための新規なシステムおよび方法を取り込む。一部の実施態様では、キャピラリポンプは、連携するか、あるいは、一体化されたヒータ機構を含む。電力を利用できる用途については、蒸発に要する熱エネルギーを提供するために電気ヒータを用いる場合がある。電気抵抗ヒータは多くの用途について好ましい。例えば、サーミスタその他の適当な抵抗性発熱材料を含むヒータはキャピラリポンプの要素の面に直接一体化される場合がある。代替的には、前記抵抗性発熱材料は熱伝導度が高い基質材料の上に一体化されて、作動中に該基質材料が前記気化器の蒸気放出面の近傍に配置されるかまたは接着される場合がある。代替的には、ヒータ要素は、臭化リチウムのように化学的に反応性があり水のような活性化剤と接触すると発熱する物質を含む場合がある。
本発明のキャピラリポンプは、熱源から前記気化器の蒸気放出面まで熱をより効果的にかつ均一に伝達するために、熱分配要素を任意的に含む場合がある。熱分配要素は、前記気化器と直接接触して、あるいは、前記気化器の近傍にあって、熱伝導度の高い多孔質材料でできた一体化された層として提供される場合がある。
熱は、前記気化器要素または任意的な熱分配要素に、直接接触するかまたは直接配置される抵抗性発熱材料を用いて、前記気化器要素の蒸気放出面に直接適用される場合もある。前記抵抗性発熱材料は、ワイヤか、多孔性(porous)または目打ちされた(perforated)プレートまたはディスクとして提供されるか、薄いまたは厚いフィルムとして配置されることがあり、前記気化器要素の蒸気放出面の蒸気透過性が実質的に維持されるような方法で一体化される。前記抵抗性材料自体が多孔性で、蒸気を前記抵抗性発熱層の細孔を通って直接逃がすことができる場合がある。前記抵抗性発熱層は、前記蒸気加圧チャンバー、前記任意的な熱分配要素または前記オリフィス面に一体化される場合があるが、その場合には、蒸気加圧チャンバー面またはオリフィス面は一般に熱伝導度が低い材料でできている場合がある。
電気的および/または熱機械的な内蔵ヒータ要素との接続は、前記キャピラリポンプの要素のいずれかにおいて導電性および/または熱伝導性の取り出し端子を提供することにより行われる場合がある。例えば、導電性の取り出し端子は前記キャピラリポンプと一体化された熱源に電力を提供する。熱伝導性の取り出し端子は、熱源と前記気化器要素との間に熱伝導性の経路を提供する。前記取り出し端子は、蒸気の流出を防止するために、ガラス、金属セラミック接着材またはその他の材料によって密封される場合がある。
本発明のキャピラリポンプは、蒸気の集積および制御された放出のための改良された構造を任意的に取り込む。前記気化要素またはその近傍で発生された蒸気は、一体化されたキャピラリポンプ構造の内部に集積されて、予め定められた場所および/または予め定められた条件下で前記キャピラリポンプから放出される場合がある。一部の実施態様では、前記キャピラリポンプから放出される蒸気は制御可能であって、プログラム可能な場合もある。
蒸気加圧チャンバーは、前記気化器要素の蒸気放出面の近傍に位置する空間またはゾーンとして提供される場合がある。蒸気集積および/または加圧チャンバーは、蒸気集積および/または伝達を促進して、蒸気が液体供給源の圧力よりも高い圧力で前記キャピラリポンプの内部に集積されることを可能にする前記気化器要素の蒸気放出面の近傍に設けられた一連の独立および/または相互に接続された経路またはチャンネルを含む場合がある。本発明のキャピラリポンプの一部の実施態様では、蒸気加圧チャンバーは、前記気化器要素の蒸気放出面か、その近傍の前記オリフィス面または任意的な熱分配要素に設けられたチャンネル、経路その他の隣接する空間かの面の不連続によって形成される場合がある。
本発明のキャピラリポンプは、1または2以上のオリフィス開口要素を除いて、蒸気を実質的に透過できない外部オリフィス要素を有することが一般的である。前記オリフィス要素は、前記気化器要素の蒸気放出面とほぼ適合するサイズおよび形状を有することがあるか、あるいは、用途の要求事項に従って異なるサイズおよび形状で提供される場合がある。前記オリフィス面に穿たれた1または2以上のオリフィスは、発生した蒸気が零より大きい速度で前記キャピラリポンプの外部に放出される用途において、制御された蒸気の放出のために提供される。前記オリフィスの開口要素は、ほぼ円形その他の曲がった形状を有する場合がある。高速蒸気出力を要する用途については、前記オリフィスは蒸気速度を最大にするようにサイズおよび形状が定められる場合があり、したがって、斜めに面取りされ(chamfered)、あるいは、ベンチュリ管様の形状をした垂直断面の輪郭を有する場合がある。適当なオリフィスおよびノズルの形状は当業者に周知である。高速蒸気出力が必要でない用途については、前記オリフィス要素は多数のオリフィス開口要素を含む場合があり、目打ちされているか、メッシュ状かの要素として提供される場合があるか、あるいは、1または2以上のより大きく、あまり臨界的でない形状のオリフィス開口要素を含む場合がある。
一部の実施態様では、蒸気集積チャンバーおよびオリフィス要素は、前記気化器要素への熱伝達と均一な熱分配とを促進するような形状である場合がある。この場合には、前記気化要素の蒸気放出面の近傍に位置するオリフィス要素の面は、熱伝導度が高く、不連続な熱転移面を有する材料で組み立てられるのが好ましい。前記気化器要素の蒸気放出面との界面であり、前記1または2以上のオリフィス開口要素への蒸気集積および輸送のための経路を提供する、柱および/または鰭状の突起物を通じて熱を転移する熱転移面が適当である。
一部の実施態様では、前記キャピラリポンプは、液体浸透性は高いが熱伝導度は低い多孔性の断熱要素を前記気化器要素の液体供給面の近傍に追加的に含む。前記多孔性の断熱要素は比較的大きな細孔を有し、前記気化器要素の厚さと比較すると厚い要素である。一部の実施態様では、前記断熱要素は、その厚み方向を貫くチャンネルまたは相互に接続している通路を有し、あるいは、液体が前記気化器要素に向けて運搬されるにつれて、溶存した大気気体が前記断熱要素から出て行くための経路を効果的に提供する双峰性または多峰性の細孔構造を有する場合がある。前記断熱要素の液体供給面は、前記気化器要素の隣接する液体供給面と良好な液体接触状態にあることが好ましい。前記断熱要素の供給導入面は、蒸発すべき供給液体源と密接する。前記供給導入面は、溶存大気気体を前記気化領域から転移させ、前記キャピラリポンプの縁のような場所への逃げ口を確保する、側方チャンネル、組織その他の隣接する空間を追加的に有する場合がある。これらの経路は、前記気体が前記ポンプから除去されるための1または2以上の排出ポートに導かれる場合がある。
追加のキャピラリポンプの機能は、前記キャピラリポンプの要素の性質を改変すること、および/または前記キャピラリポンプ装置の中に追加の要素または異なる要素を取り込むことによって提供される場合がある。追加された機能の1つの例は、例えば、前記蒸気を放出される前に処理または反応させる目的で前記蒸気加圧チャンバー内に他の気体浸透性層を取り込むことを伴う場合がある。
1または2以上の追加の液体浸透性要素が、前記液体供給を蒸発の前にろ過またはそれとも前処理または反応させるために、前記液体供給経路内に設けられる場合がある。例えば、1または2以上の望ましくない成分を液体供給の流れから除去し、および/または、1または2以上の望ましい成分を液体供給の流れに添加する材料でできている液体ろ過要素が提供される場合がある。ろ過および/または液体供給前処理要素が、前記キャピラリポンプから物理的に分離した液体貯槽または液体供給システムに代替的に設けられる場合がある。代替的に、1または2以上の液体供給処理要素がキャピラリポンプと連携して、例えば、前記断熱要素、気化器要素その他の前記気化器より上流の(前記液体供給の側の)キャピラリポンプの要素の近傍の層として設けられる場合がある。一部の実施態様では、液体供給予熱要素が、前記気化要素への導入に先立って前記液体供給の加熱を加速するために、前記気化器の液体供給の側に設けられる。
液体貯槽および/または液体供給送達システムが、本発明のキャピラリポンプに連携し、あるいは、一体化している場合がある。適当な液体供給貯槽および送達システムは、剛直な壁または可撓性の壁を有する場合がある。液体は一般に実質的に常温常圧で前記キャピラリポンプに送達されるため、多くのタイプの貯槽および液体送達システムが高温および/または高圧材料への適応を要求されることなく利用される場合がある。
キャピラリポンプは、加圧蒸気または非加圧蒸気を用いるさまざまな用途での使用に適合される場合がある。燃焼用途には、前記ポンプは、キャピラリポンプから放出される加圧された蒸気から炎を発生させるためのエネルギー変換器を取り込むか、または連携する場合がある。かかるエネルギー変換器は、例えば、スパーク電極、グローワイヤー(glow wire)、火打ち石組立体等を含む場合がある。JP8、灯油、ジーゼル、ガソリン、ナフサ、イソオクタンおよびドデカン、その他の石油製品、メタノール、エタノールおよびイソプロパノールを含むアルコール、航空燃料等は、本発明の改良キャピラリポンプを用いて気化される。水性液体および軽油を含む非燃料液体も、本発明の改良キャピラリポンプを用いて気化される。
発明の詳細な説明
より高圧の(一般的により高速の)蒸気と、より低圧の(一般的により低速の)蒸気とを発生させるキャピラリポンプが提供される。前記キャピラリポンプは複数の要素を含み、一体化された多層の装置として提供される場合がある。前記キャピラリポンプは、気化要素と、熱伝導要素と、供給液体インターフェースとを含む、少なくとも3個の要素を含む。本発明のキャピラリポンプは、任意的に、それぞれが特別な機能属性を提供する1または2以上の追加の層または要素を含む場合がある。前記キャピラリポンプを構成するそれぞれの層の材料特性は重要で、前記キャピラリポンプの全体としての能力および性能に寄与する。
キャピラリポンプの多数の代表的な形状および用途が以下に説明される。前記要素の材料は、その構造および/または性質に関して、異なる範囲または組合せの性質を有する材料が特定の用途に用いられる場合があるとの認識をもって、以下に説明される。添付する図面において共通の参照番号を有する要素は、類似の番号の要素について説明された範囲内の特性を有する。さまざまな組合せの個々の要素が特定の用途で用いられるために設計されたキャピラリポンプに組み立てられる場合がある。
積層ディスク形状を有する模範的なキャピラリポンプ10が図1Aに示される。作動中、矢印30の方向に液体/蒸気の流動経路が確立され、矢印32の方向に熱の流動経路が確立される。キャピラリポンプ10は、流体の流動経路30の方向に、液体供給インターフェースとしてはたらき、前記キャピラリポンプの他の要素への液体供給を提供する任意的な液体供給要素12と、液体供給要素12または代替的な液体供給源への過剰な熱伝導を防止するために一般に熱伝導度が低い断熱要素14と、供給燃料が蒸気に変換される多孔性の気化要素16と、気化要素16の表面または内部で発生した蒸気を放出するオリフィス20を有するオリフィス要素18とを含む。
気化要素16は、液体供給面15と蒸気放出面17とを有する。蒸気放出面17は、滑らかな表面として設けられるのが一般的であるが、チャンネルが蒸気の放出場所への移動を促進するために前記蒸気放出面に設けられる場合がある。同様に、気化要素16の液体供給面15は、一般に滑らかであるか、あるいは、放出された気体を前記キャピラリポンプの周囲の排気点まで通すためのチャンネルを備える場合がある。液体および蒸気を透過できないシール26は、気化要素16の外周面と、任意的な液体供給要素12、任意的な断熱要素14およびオリフィス要素18の外周面の少なくとも一部に沿ってとに設けられる。例示の目的で、シール26の一部だけが図1に示される。シール26は、気化要素16の外周面の周面全体と、連携する要素の外周面の少なくとも一部とに沿って伸びる。作動中、最高温度の領域は蒸気放出面17の近傍で、最低温度の領域は液体供給要素12の近傍である。
キャピラリポンプ10を構成する要素は、前記キャピラリポンプ中を移動する前記液体および蒸気のための液体の流動経路を生成し維持するのに十分な配列で並ぶ。さまざまな要素の関連する表面は互いにきわめて接近していることが好ましく、互いに接触している場合がある。一部の実施態様では、前記要素の面のそれぞれは、実質的に空隙または空所なしに隣接する要素の表面ときわめて接近している。前記さまざまな要素の相対的な厚さまたは体積は、その要素が提供する機能と、キャピラリポンプの用途とに依存する。図1に示された要素に加えて、追加の要素および/または代替的な要素が提供される場合があるが、これらは本発明の意図された範囲内にある。代表的な追加の要素は以下に説明される。
任意的な液体供給要素12は、一般に孔径が大きく、ほぼ一定の供給速度および温度で前記キャピラリポンプの隣接する要素に前記液体供給を提供することができる多孔性の高い毛管材料でできている。約5から150μの平均孔直径を有する材料が一般的には液体供給要素12に適しており、約25から75μの平均孔直径を有する材料が特定の用途に適している。液体供給要素12に用いられる場合がある代表的な多孔質の材料は、(例えば、カリフォルニア州、San LeandroのAbrasives Unlimited Inc.社によって提供されるような)アルミナ砥石材料のような多孔性セラミックを含む。当業者に知られた、綿、(デラウェア州、ウィルミントンのE.I.duPont de Nemours & Co.社由来のNOMEX(商標)のような)ガラス繊維等を含む他のタイプの吸着性の多孔質材料が、代替的に液体供給要素とおして用いられる場合がある。
液体供給要素12の寸法および配置は、液体供給が、供給貯槽における液体燃料のレベルに関係なく、液体供給要素12を通って輸送され、キャピラリポンプ10の他の要素に運ばれるようなものである。したがって、液体供給要素12は、貯槽内の自由な液体か、液体送達システムにより前記液体供給要素に運ばれてきた液体かと液体連通状態にある。液体供給は、ほぼ常温およびまたは常圧でキャピラリポンプ10に提供される場合がある。他の実施態様では、液体供給は、常温常圧よりも高いか低い温度および/または圧力で供給される場合がある。例えば、常温で固体または準固体である物質がその融点より上の温度で供給される場合があり、常温で非常に粘性が高い液体がその粘性を低下させるために常温より高い(または低い)温度で供給される場合がある。ヒータまたは予熱要素が、固体材料をキャピラリポンプ10を用いて気化できる液体状態に変換するために必要な熱を提供する場合がある。
任意的な液体供給要素12は、図1に示されるように、前記キャピラリポンプの一体化された要素として提供される場合があり、キャピラリポンプ内で熱経路32に沿って低温の位置に配置されているのが典型的である。液体供給要素を用いない代替的なキャピラリポンプの実施態様では、液体供給と直接的に接触することによって、あるいは、液体送達システムを介するような間接的に接触することによって、液体供給が前記キャピラリポンプの別の要素に送達される場合がある。
任意的な断熱要素14は、液体供給要素12または液体貯槽または液体送達システムのような液体供給源と、気化要素16との間に配置される。前記断熱要素は、前記供給領域の供給液体を、前記気化要素から前記液体供給に向かって移動する熱から遮蔽する。断熱要素14は、前記気化要素の液体供給面の面積および輪郭にほぼ適合し、粘性抵抗力を減少させるために比較的大きな孔径を有する、一般的に熱伝導度が低い、多孔質の材料でできている。約5から100ミクロンまでか、あるいはより典型的には、約20から50ミクロンまでの平均孔径を有する材料が好ましい。一般的には、前記断熱要素の孔径は前記気化要素の孔径より約10−50倍大きい。約0.5−50x10−12の最小空気透過度と、約0.03から3W/m−°Kの最大熱伝導度とを有する材料が好ましい。適当な材料は、多孔質ジルコニアおよびアルミナとシリカとのような多孔質セラミック材料を含む。ステンレス鋼およびサーメットのような比較的熱伝導度の低い多孔質金属材料も使用される場合がある。
断熱要素14は、液体供給が気化要素16に接触する前に過熱されることから保護し、貯槽または供給送達システム中の液体供給を比較的低温に維持することを補助する。断熱要素14の厚さは、特定の用途では、前記ポンプについて望ましい最小流速に依存する場合がある。温度が前記キャピラリポンプの一方の端から他方の端まで低下する速度は、液体の流動経路30に沿った液体流動と、熱流動経路32に沿った熱伝導との平衡に依存する場合がある。一般に、上方への液体流動速度が低いほど、断熱要素14に必要な厚さは厚くなる。したがって、断熱要素14の厚さは、前記キャピラリポンプに望ましい液体流動のダイナミックレンジによって部分的に決定される場合がある。断熱要素14は、一般には気化要素16の厚さの少なくとも2倍であり、気化要素16の厚さの10−15倍までの場合がある。
気化要素16は、高い液体透過度と高い毛管圧との組合せを提供する多孔性の高い材料を含む。気化要素16は、該気化要素の液体供給面で気化が起こることを防止するために十分低いが、蒸気放出面での温度は前記液体供給の気化温度以上であって、液体供給面での温度は前記液体の気化温度より低いような温度勾配を維持するために十分高い熱伝導度を有する材料から組み立てられる。一般に、前記気化要素の液体供給面と蒸気放出面との間の温度差は少なくとも約10°Cである。
気化要素16は、ほぼ均一で、孔径が小さく、多孔性(すなわちボイド率)が高い多孔質材料から組み立てられることが好ましい。1の実施態様では、前記気化要素は、約10μ未満の平均孔径と、>50%の多孔性とを有する。別の実施態様では、前記気化要素は、約5μ未満の平均孔径と、>50%の多孔性とを有する。別の実施態様では、前記気化要素は、約1μ未満の平均孔径と、>70%の多孔性とを有する。液体透過性は孔径が増大するほど増加し、毛管圧は孔径が増大するほど低下するため、材料特性の選択にはかね合いがあり、異なる孔径が異なるタイプの液体供給での使用に適する場合がある。同様に、前記気化層の多孔性を増大することによって、前記気化器層の熱伝導度が低下し、同時に液体透過性が増大する場合がある。
1の実施態様では、気化要素16の孔径は、実質的に大きさおよび構造が均一で、小さな開放構造または毛管ネットワークを提供し、液体流動を促進する。気化要素16の孔径は、望ましい蒸気出力速度および圧力を発生させるために適切な毛管圧を提供するのに十分小さい。例えば、平均孔径は、約0.01μ未満から約50μまでの範囲、好ましくは約0.05から10μまでの範囲、そしてより好ましくは約0.10から2.0μまでの範囲の場合がある。より高い毛管圧、そして結果的により高い蒸気圧を発生させることが望ましいところでは、前記孔径はより小さい場合がある。気化要素16の孔径および材料の構造は、前記キャピラリポンプの作動中実質的に一定に保たれることが好ましい。前記気化層は、望ましい蒸気体積および気化速度を発生するために望ましい程度の多孔度(すなわちボイド体積)を有する。約45%から90%までの範囲の多孔度が適当で、約60%から80%までの多孔度が一般に好ましい。
気化要素16は、イソプロピルアルコールを用いて泡の貞女雨竜を提供する最低の圧力として測定される、約5ー15psiの最小泡圧と、約0.3から3 x 10−12までの最小空気透過度とを有する材料を含むことが好ましい。気化要素16を構成する材料は、前記気化要素の液体流動経路に沿った熱勾配を維持し、前記要素からの実質的な熱損失を阻止することが可能な、一般に熱伝導度が低い材料である。約10W/m−°K未満の熱伝導度を有する材料が気化要素16には適当であり、約1.5W/m−°Kの最大熱伝導度を有する材料が多くの用途には好ましい。
蒸気の特性を有する気化要素16に適当な材料は、多孔質のセラミック材料と、多孔質の金属またはサーメット材料とを含む。加工中に安定になる未安定化ジルコニアと、安定化ジルコニア(PSZ)、正方晶ジルコニア(TTZ)およびイットリア、マグネシアまたはカルシア、あるいは安定化する材料の組合せを用いて安定化されたジルコニアセラミックと、熱伝導度が低いその他のセラミックを含む、多孔質のアルミナおよびジルコニア材料は、多くの用途に好ましい。代替的な気化要素の材料は、ガラス繊維マットのような繊維性材料と、その他のタイプの織物および不織布の繊維性または多孔質材料とを含む。
引用によりここにその全体が取り込まれる米国特許第6,585,509B2号および第6,634,864B2号明細書に説明されるような前記毛管部材を製造するための材料および方法が、本発明のキャピラリポンプの気化要素16の製造に利用するために適する。このタイプの気化要素は、毛管ネットワークが粒子間の隙間として形成されている米国特許第6,585,509B2号明細書の図2の電子顕微鏡写真に示されるように、ランダムな多孔質の毛管ネットワーク構造を有する。これらの材料および製造技術は、全体的な多孔度が高く、曲がりくねった細孔の経路を有する多孔質材料を提供する。
図2Aは、適当な毛管ネットワークおよび熱伝導度の特性を有し、整列した細孔の規則的な構造を含む気化要素16の材料の代替的な細孔構造を示す。前記毛管ネットワークを形成する整列した細孔は、連携し整列した複数の筒状構造体19、例えば整列した構造19の間の空間に沿った柱(column)として形成される場合がある。前記柱は少なくとも実質的に互いに平行に配置される場合がある。アルミナおよびジルコニアと、エッチング加工をした(etched)金属またはサーメット材料と、望ましい3次元特性を有するシリコン材料とのようなセラミック材料が本発明の気化要素の組み立てに適する。この構造を有する気化要素は、前記液体の粘性抵抗力を最小にして、一般により高い液体流動スループットと、より高い蒸気出力とを提供する。
図2Bは、適当な毛管ネットワークおよび熱伝導特性を有するが、規則的または不規則的な格子状か網状かの泡構造を含む気化要素16の別の代替的な細孔構造を示す。この実施態様では、複数の支柱(strut)21は、前記多孔質材料のほぼ剛直な枠組みを形成し、構造部材の互いに連絡した毛管ネットワークを提供する。この構造は、全体的な多孔性の高さを提供し、前記液体粘性抵抗力を低減して、一般により高い液体流動速度およびより高い蒸気出力を提供する。網目状の泡構造を有するアルミナおよびジルコニアのようなセラミック材料が用いられる場合がある。
気化要素16を構成する前記高度の多孔質材料は、特に気化要素16が薄層として提供されるときには、もろい場合がある。剛直な機械的支持体が気化層支持体として本発明のある種の実施態様のキャピラリポンプにおいて取り込まれる場合がある。アルミナ砥石のような材料が機械的支持層としての使用に適する。機械的支持構造体は、気化要素16の液体供給面に隣接する薄層として提供される場合がある。断熱要素を用いるキャピラリポンプでは、増強断熱体は前記気化器要素の機械的支持体としての役割を果たす場合がある。
1の実施態様では、前記気化要素および断熱要素は、孔径分布に勾配がある単一の多孔性の要素として提供される場合がある。かかる材料では、より小さい孔径分布が前記気化領域に提供され、より大きな孔径分布が気化領域に提供される。前記断熱領域は前記気化領域の機械的支持構造体としての役割を果たす場合がある。孔径の勾配がある適当な多孔性の要素は、例えば、熱勾配条件下での多孔質セラミック材料の気相焼結を用いて提供される場合がある。
一部の実施態様では、本発明のキャピラリポンプに用いられる気化要素16は、前記キャピラリポンプの他の要素と比較すると相対的に薄い。断熱要素が用いられるときは、例えば、該断熱要素は前記気化要素の厚さまたは体積の約1.5−15倍の厚さまたは体積を有する。小規模の用途では、前記気化要素の適当な厚さは、一般的に約0.01と10mmの間であり、より典型的には約0.10と3.0mmの間であり、最も頻繁には約0.20と2.0mmの間である。適当な面積は、特定の用途および形状と、さまざまなサイズに応じて、約0.01と100平方センチメートルの間、より典型的には約0.10と25平方センチメートルの間、そして最も頻繁には約0.25と10平方センチメートルの間のように、異なる場合がある。以下に説明されるとおり、5mm、13mmおよび19mmの直径を有するキャピラリポンプが試験され、うまく作動することが証明されている。
液体供給の気化は、温度が前記液体の気化温度である気化要素16の気化領域で少なくとも実質的に起こる。前記気化領域は、前記液体流動経路に沿って前記液体供給から最も離れた気化要素16の蒸気放出面に沿っている場合がある。代替的あるいは追加的に、前記気化領域は、気化要素16内の他のゾーンに位置する場合がある。前記気化領域の位置は、一般的には平衡化され、前記ポンプの作動中実質的に一定にとどまる。
気化要素16内の少なくとも気化領域の外周面は実質的に流体(液体および気体)に非透過性の材料で密封される。大抵の実施態様では、外周のシール26は、気化要素16の外周面全体に沿って提供され、連携するキャピラリポンプ要素の外周面の少なくとも一部に沿って伸びる。前記密封する材料は、気化要素16の前記外周面を密封するガラスのような一般的に熱伝導度が低い材料でできている場合があり、他のキャピラリポンプの要素の外周面に追加的に伸びて、さまざまなポンプの要素を整列状態で保持する場合がある。別の実施態様によると、前記流体非透過性のシールは、ステンレス鋼、チタン合金等を含む熱伝導度が低い囲い板(shroud)として提供される場合がある。前記密封する材料の熱伝導度は、一般に約2W/m−°K未満で、好ましくは約1W/m−°K未満である。
キャピラリポンプの作動中、熱が熱伝導要素に提供されるかまたは適用されて、前記気化要素に運ばれる。熱は外部の熱源から適用される場合があるか、制御可能な加熱要素が本発明のキャピラリポンプと連携するか、一体化されるかの場合がある。前記熱伝導要素は、熱伝導度が高く、前記キャピラリポンプと一体化したヒータを取り込む場合があるか、前記キャピラリポンプの気化要素に熱エネルギーを送達する1または2以上の熱伝導性のある構成要素を含む場合がある。図1に示される実施態様では、オリフィス要素18が前記熱伝導要素および気化要素としての役割を果たす。前記蒸気放出要素の主な機能は、前記気化層で発生した蒸気の前記キャピラリポンプ外領域への制御された放出を提供することである。前記熱伝導要素および蒸気放出要素は、分離した要素として提供される場合もあるが、一体化されて単一の装置で提供される場合もある。
前記熱伝導要素の形状は、前記気化要素の蒸気放出面の形状とほぼ適合し、前記熱伝導要素は前記気化要素の蒸気放出面と緊密に連携し非常に接近している。一部の実施態様では、前記熱伝導要素のインターフェース面の少なくとも一部が前記気化要素の蒸気放出面と接触している。一般に、この配置が最も効率的な熱伝導を提供する。
前記熱伝導要素を形成する材料は、一般的に熱伝導度が高く、オリフィスまたは開口要素を除いて実質的に蒸気非透過性である。熱伝導要素18の熱伝導度は、例えば、1.5W/m−°Kより高いことが好ましく、5W/m−°Kより高い場合がある。さまざまな材料が望ましい熱伝導度を提供するために用いられる場合があり、さまざまな用途および液体供給材料が異なる熱伝導度特性を要求する場合がある。一部の実施態様では、前記熱伝導要素は、相対的に導電性が高い材料でできている場合がある。無孔性アルミナのような実質的に無孔性の(non−porous)セラミック材料が適当で、無孔性金属、シリコンカーバイド、シリカおよびサーメット材料が適当である。
1または2以上のオリフィス20が、1または2以上の蒸気流の排出を可能にするのに十分な大きさをしている。一部の実施態様では、前記オリフィスは大きさが固定される場合がある。1の実施態様では、前記オリフィスは、前記気化要素の蒸気放出面の近傍ではより大きい直径の部分を有し、前記蒸気が放出されるより小さな直径の部分を形成するために先細になる。かかる先細になった開口要素は、効果的に蒸気のジェット噴流を形成することを補助する場合がある。同様に、前記開口要素は加圧蒸気の効率的な噴射を促進するためにベンチュリ管の形状をしている場合がある。
前記蒸気放出要素の構造に依存して、発生した蒸気は蒸気ジェット噴流として高速で放出されるか、低速またはほとんど速度ゼロで放出される場合がある。一部の実施態様では、前記蒸気放出要素は、蒸気流をある速度で放出するために1または2以上の蒸気透過性の開口要素を有する、実質的に蒸気非透過性の部材として提供される。比較的高速の蒸気流が望ましい用途については、前記蒸気透過性の開口要素は、比較的少数で比較的小さく、放出の前に蒸気集積および加圧を提供する。比較的低速の蒸気流が望ましい用途については、より多くおよび/またはより大きな蒸気透過性開口要素が提供される。例えば、一部の実施態様では、前記蒸気放出要素は、放出された蒸気が顕著に加速されることがないように複数の開口要素からの蒸気の放出を提供する、目打ちされているか、メッシュ状かの構造として提供される場合がある。
代替的な実施態様では、前記オリフィスの大きさは、前記ポンプからの望ましい流量のダイナミックレンジに依存する可変蒸気出力を提供するために調整することができる場合がある。1の実施態様では、1または2以上の可変性の開口要素が放射状にスロットがある可撓性のプレートの開口要素として提供される。前記開口要素は、大きな開口要素が流速が高いときに提供され、流速が低いときに前記可撓性のプレートが弛緩して前記開口要素がより小さい開口要素を提供するように調整される場合があるような、1または2以上のスロットを有する。蒸気が前記開口要素の縁に圧力をかけて前記プレートが外向きに撓って前記開口要素の有効面積を増大させるため、蒸気流量が増大するにつれて前記開口要素は拡大する。この拡大した開口要素は、流量が多いときには内部蒸気圧を減少させ、流量のダイナミックレンジを増大させる。別の実施態様では、1または2以上の大きさが同じかまたは異なる開口要素が提供され、少なくとも部分的に可動性のプレートに覆われる。前記プレートは、流量が増大すると前記開口要素の面積をより広く開けるような放出方向と、流量を減少させるためにより多くの面積を覆うような閉鎖方向とに、機械的または電気的手段のような手段で制御可能に移動する場合がある。1の実施態様では、前記プレートおよび/または開口要素は、流量制御を改善するために不規則な形状である場合がある。
図1Bは、積層ディスク形状を有する代表的なキャピラリポンプ11を示す。キャピラリポンプ11は、流体流動経路30の方向に、任意的な供給処理要素22と、断熱要素14と、気化要素16と、気化要素16の面または内部で発生した蒸気を放出するオリフィス20を有するオリフィス要素24と、オリフィス要素24の面に設けられたヒータ素子21と、電源との接続を提供する導電性のリード線とを含む。
任意的な液体前処理要素22は、本発明のキャピラリポンプに一体化されて、図1Bに示されるとおり、液体供給源と断熱要素との間に位置する多孔性の素子として提供される場合がある。この実施態様では、液体前処理要素22は前記液体供給インターフェースとしての役割を果たす。代替的には、液体ろ過または前処理要素は、液体貯槽と連携して設けられるか、液体供給送達システムの中に設けられる場合がある。例えば、活性炭、珪藻土、シリカ、ゼオライト等の材料を用いる液体燃料の前処理は、前記キャピラリポンプのさまざまな層に蓄積されうる多くの不純物を前記液体燃料から除去する。液体フィルターまたは前処理要素は、前記液体供給の貯蔵中、あるいは、前記キャピラリポンプ内での液体供給の気化中に揮発性の低い成分が合成されるのを阻害する抗酸化剤のような添加剤を取り込む場合がある。
抵抗性発熱素子のようなヒータ素子21が提供され、電源(図示されない)と電気的に接続される場合がある。厚いフィルム状のヒータは、例えば、熱伝導要素の面に導電性の素子21を直接印刷することによって、該熱伝導要素と一体化される場合がある。図1Bに示された実施態様では、ヒータ素子21は、オリフィス要素24の外部表面上に設けられる。ヒータ素子は、代替的には、前記熱伝導要素の内部表面上か、前記気化要素の蒸気放出面の近傍にあるオリフィス要素の内部表面上かに設けられる場合がある。リード線23は、図示されるとおり、外部電源との接続のためのヒータ素子21の延長として提供される場合があり、あるいは、代替的な電気接続構造体が前記熱伝導要素に接触して、外部電源との接続に便利な場所が終点になる場合がある。
図1Bに示されるキャピラリポンプの熱伝導および蒸気放出機能の両方を提供するオリフィス要素24は、蒸気の集積およびオリフィス20に放出される蒸気の伝導を促進するために、気化要素16の蒸気放出面の近傍に、その内部表面上にある複数のチャンネル28とともに、設けられる。チャンネル28は、一連の突出する柱か、鰭か、その他の突起物かによって形成される場合があり、チャンネルを形成する突起物の複数の実施態様が図6A−6Cに模式図として示されている。チャンネル28を形成する突起物は、気化要素16の蒸気放出面に非常に接近しており、1の実施態様では、気化要素16の蒸気放出面と接触している。
図3Aおよび3Bは、供給液体が前記キャピラリポンプの外部表面に送達され、蒸気が前記キャピラリポンプの内腔で放出される、チューブ状の形状を有する本発明のキャピラリポンプ40の代替的な形状を示す。この実施態様では、液体透過性の外壁41を有する液体供給チャンバー42が、液体供給源に連絡するほぼ環状のチャンバーとして提供される。多孔性のほぼ環状の断熱要素44は、前記液体供給インターフェースとしての役割を果たし、液体供給チャンバー42と気化要素46との間に設けられる。この実施態様では、ヒータ要素48が、気化要素46の蒸気放出面と連携しておよび/またはその近傍に設けられる。ヒータ要素48と気化要素46の蒸気放出面とは、環状で筒状の形状を有する場合があるか、または、前記ヒータおよび蒸気放出の面積を増大させるために、図2Bに示すとおり、入り組んだ面として提供される場合がある。蒸気集積チャンバー50は、前記キャピラリポンプの中央の「芯(core)」に設けられる。蒸気は、蒸気集積チャンバー50と連絡する、選択された排出ポート45で制御可能におよび/またはプログラム可能に放出される場合がある。キャピラリポンプ40の少なくとも一方の端は、端キャップ43で実質的に密封され、ポート45を通して蒸気の放出を可能にする場合がある。キャピラリポンプ40の他方の端も、端キャップを用いて密封され、液体供給チャンバー42への液体流動を可能にする場合がある。
図4Aおよび4Bは、供給液体が前記キャピラリポンプの内部表面に送達され、蒸気が前記キャピラリポンプの外部表面で放出される、チューブ状の形状を有するキャピラリポンプ60の別の形状を示す。この代表的な実施態様では、液体は、内部の液体供給チャンバー62を通して送達される。液体供給チャンバー62の壁は、図示されるとおり、ほぼ筒状の形状か、あるいは、液体供給のための面積を増大するために入り組んだ形状かで提供される場合がある。液体は多孔性の断熱要素64の液体供給インターフェースに接触するが、該インターフェースは多孔性の気化要素66と接触している。気化要素66の蒸気放出面はほぼ筒状の面として提供される場合があるか、あるいは図3Bに示されるとおり、前記面はその面積を増大させるために入り組んでいる場合がある。ヒータ要素68は、ほぼ筒状の面または入り組んだ面として提供される場合があり、前記蒸気放出面の形状と適合することが好ましい。蒸気集積チャンバー70は、前記ヒータおよび蒸気放出面の外部に形成され、蒸気非透過性の外壁72によって区切られる場合がある。蒸気は、蒸気集積チャンバー70と連絡する、選択された排出ポートで制御可能におよび/またはプログラム可能に放出される場合がある。蒸気排出ポートは例えば外壁72のオリフィス74として提供される場合がある。
一体化されたヒータ要素が図3および4のキャピラリポンプの実施態様に提供され、積層ディスクその他の本発明のキャピラリポンプの形状で提供される場合がある。1の実施態様では、抵抗性発熱素子のような、外部電源駆動の発熱源が、提供され、電気的に電源に接続される場合がある。厚いフィルムヒータが、例えば、熱伝導要素の1の表面上に導電性素子を直接印刷することによって、前記熱伝導要素に一体化される場合がある。前記導電性素子は、一般的に、前記気化要素の蒸気放出面の近傍の熱伝導要素の内部表面上に設けられる。電気接続パッドが、前記熱伝導要素に接触し、外部電源との接続に便利な場所が終点となる場合がある。前記電気接続は、当業者に周知のさまざまなコネクタを用いて実施される場合がある。
1の実施態様では、電気ヒータは、厚いフィルム層のサーミスタ材料が適用されている薄いアルミナの基質から組み立てられる。前記サーミスタ層は、例えば、前記キャピラリポンプの気化要素の蒸気放出面と同じ直径の円形の面積を覆う蛇状または渦巻き状の経路を含む場合がある。電気的接続は、接触パッドを用いて実施される場合があり、トレースはガラスその他の絶縁体の層の配置によって電気的に絶縁される場合がある。サーミスタ材料の利用は、電気抵抗の測定によるヒータ温度の測定を可能にする。別の実施態様では、非サーミスタ材料を含む加熱トレースが、前記ヒータの基質に配置されて、分離したサーミスタヒータトレースと組み合わせて用いられて、温度測定および電力送達の別な機構を提供する場合がある。
別の実施態様では、熱は、前記気化器要素の面の近傍か、または該面に直接接触するように配置された抵抗性材料によって前記気化器要素の蒸気放出面に直接適用される場合がある。前記抵抗性材料は、薄いフィルムか厚いフィルムとして適用され、前記気化器の多孔性が実質的に維持され蒸気が前記ヒータ層の細孔を通して放出されるような方法で配置される場合がある。抵抗性加熱層は、前記気化要素の近傍に位置するオリフィスディスクのような熱伝導要素の面上に配置される場合がある。
代替的な実施態様では、触媒材料が、気化に要する熱の一部または全部を提供するために、前記キャピラリポンプの1または2以上の要素に取り込まれる場合がある。この実施態様では、流速は、外部から供給された熱の量よりも、前記液体の供給速度によって制御される場合がある。
図5は、積層ディスク形状を有し、蒸気集積スペースと液体予熱要素とを形成する内部チャンネルを有するオリフィスプレートを含む、本発明のキャピラリポンプ34の別の実施態様を示す。この実施態様では、キャピラリポンプ34は、流体流動経路30の方向に、任意的な液体予熱要素15と、任意的な断熱要素14と、気化要素16と、内部表面に設けられた複数のチャンネル28およびオリフィス要素を穿つオリフィス20を有するオリフィス要素24とを含む。チャンネル28は、気化要素16の内部および/または気化要素16の蒸気放出面上で発生した蒸気のための蒸気集積スペースを提供する。外周のシール26は、実質的に液体および蒸気に非透過性があり、気化要素16の外周面と、断熱要素14およびオリフィス要素24の一部とを覆って伸びる。
多孔性の液体予熱要素15は、前記供給液体の温度を、前記気化層への導入の前に上昇させ、液体供給インターフェースとしての役割を果たす。予熱要素で予熱された液体は、前記気化層内での粘性抵抗力が一般に弱く、より高い液体スループットおよびより高い蒸気出力を提供する。予熱要素は、図示されるとおり、断熱要素に追加されて提供される場合があるか、あるいは、気化要素との組合せで断熱要素なしで提供される場合がある。前記多孔性の予熱要素は、一般に大きな孔径を有し、熱伝導度が高い。前記予熱要素の厚さと、該予熱要素を構成する材料とは、前記液体が前記気化要素に接触するときまでに該液体の温度が高温、例えば、沸点近傍になるように選択される。
熱は、ヒータ要素に関する上記の説明にあるいずれのヒータシステムを利用して前記予熱要素に提供されてもかまわない。熱は、例えば、熱電導性および/または導電性のリード線(図示されない)を用いて、予熱要素15に送達される場合がある。予熱要素15は、例えば、電気抵抗性の材料でできていて、電力が前記液体供給を予熱するために前記予熱要素に提供される場合がある。
図5に示されるキャピラリポンプの熱伝導および蒸気放出の機能の両方を提供するオリフィス要素24は、その内部表面上で、気化要素16の蒸気放出面の近傍に、複数のチャンネル28とともに提供され、蒸気の集積と、オリフィス20に放出される蒸気の伝送とを促進する。チャンネル28は、一連の突出する柱か、鰭か、その他の突起物かによって形成される場合があり、チャンネルを形成する突起物の複数の実施態様が図6A−6Cに模式図で示される。
図6Aでは、蒸気集積伝導チャンネル28が突出する鰭29の間に形成される。例示された実施態様では、一連の横方向のチャンネルが一連の横方向に突出する鰭の間に形成され、前記横方向に伸びるチャンネルのそれぞれが中央のオリフィス20と交差する縦方向のチャンネルによって二分される。図6Bでは、蒸気集積伝導チャンネルが突出する柱31の間のスペースとして形成される。図6Cでは、蒸気集積伝導チャンネル28は、放射状で、ほぼ渦巻き状の形状を有する曲がったチャンネルとして形成される。蒸気集積伝導チャンネル28は一定または不定の深さを有する場合があり、1または2以上のオリフィス20の近傍が終点となる場合はあるが、必ずしもその必要はない。蒸気集積チャンネルは、機械的加工、化学的切削加工その他の技術を用いて形成される場合がある。
本発明の一部のキャピラリポンプでは、任意的な熱分配要素が、別の要素として提供され、前記気化要素の蒸気放出部位と蒸気放出面との間に取り付けられる。前記熱分配要素は、前記気化要素の蒸気放出面と熱的な連絡が良好であることが好ましく、多くの実施態様では、前記面と接触している場合がある。前記熱分配要素は、熱伝導度が高く、平均孔径が高度の蒸気透過性を提供するのに十分な大きさである、アルミナまたはステンレス鋼のような多孔質材料を一般に含む。約10μと150μの間の平均孔径を有する熱伝導性材料が一般的には適当であり、約30μと100μとの間の平均孔径を有する伝導性材料が多くの用途について好ましい。
前記熱分配要素内の横方向の蒸気透過性は該熱分配要素の厚さが増大するにつれて増大するが、熱伝導度は熱分配要素の厚さの増大に伴って低下するのが一般的である。キャピラリポンプの異なる最終使用目的(end−use)の用途が、さまざまな厚さの熱分配要素を使用することを必要とする場合がある。一部の実施態様では、前記気化要素または蒸気放出要素との熱的連絡のある前記熱分配要素の表面は、前記熱伝導要素のインターフェースの表面に関する上記の説明のとおり、鰭および/または柱状の設計を用いるチャンネルとともに提供される場合がある。
図7は、流体流動経路30の方向に、断熱要素14と、気化要素16と、気化要素16の蒸気放出面に連携するか、その近傍に設けられるかである熱伝導性および/または導電性のリード線35と連絡するヒータ要素36と、蒸気集積チャンバー52と、複数のオリフィス20を有するオリフィスプレート50とを含む、キャピラリポンプ38の別の実施態様を示す。オリフィス20は、オリフィスプレート50を貫いて、蒸気集積チャンバー52で集積された上記の蒸気放出経路を提供する。液体および上記非透過性のシール26は、キャピラリポンプ38の実質的に外周全体に沿って設けられる。キャピラリポンプ38は、香料用途のような低速蒸気出力を要する用途に適する。
図8Aは、積層ディスク形状を有し、気化器要素16と、一体化された熱伝導蒸気放出要素56と、外周のシール26と、熱伝導性および/または導電性のリード線58とを含む、本発明の単純化されたキャピラリポンプ54を示す。この実施態様では、液体供給インターフェースは気化器要素16の液体供給面に設けられる。上記のように熱伝導蒸気放出要素56が一体化したヒータを含む用途では、伝導性のリード線は、ヒータ電源との連絡を提供するために電気的に伝導性があることが好ましい。熱伝導蒸気放出要素56が外部熱源のような別の供給源からの熱の熱伝導によって加熱される用途では、リード線58は、前記外部熱源から熱伝導蒸気放出要素56への熱伝導経路を提供するために、熱伝導性があることが好ましい。
図8Bは、積層ディスク形状を有し、断熱要素14と、気化要素16と、内部のヒータ要素80と、蒸気集積加圧スペース82と、オリフィス要素88に設けられたオリフィス20と、外部の熱源または電源と、内部のヒータ要素80との間の電気および/または熱経路を提供する伝導性のリード線87とを含む、本発明の別のキャピラリポンプ76を示す。伝導性のリード線87は、オリフィス20を除いて蒸気の出入りを防止するために、オリフィス要素88を貫通する場所をハーメチックシール89で密封することが好ましい。
この実施態様では、オリフィス要素88は、一体化された蒸気放出構造体と、気化要素16の少なくとも外周面を覆う外周のシールとを提供するために、実質的に流体非透過性で、外周のシールと一体化されるか、他の毛管要素の外周面を覆って伸びている場合がある。オリフィス要素88の厚さは不定で、気化ゾーン16の近傍のオリフィス要素88の壁は、例えば、蒸気集積加圧スペース82またはオリフィス20の近傍のオリフィス要素88の壁よりも薄い。多孔性の内部のヒータ要素80は、気化要素16で発生した蒸気流に対する低い抵抗を提供する、多孔性か、目打ちされているか、メッシュ状かの構造を含む、ここに説明されるヒータ構造体のいずれを含むものであってもかまわない。
図9は、本発明の別のキャピラリポンプ78を示す。キャピラリポンプ78は、流体流動方向30に、断熱要素14と、気化要素16と、熱伝導性および/または導電性のリード線85を有するヒータ要素80と、蒸気集積スペース82と、蒸気処理素子84と、1または2以上のオリフィス20を有するオリフィスプレート86とを含む。この実施態様では、気化要素16から蒸気集積スペース82に放出された蒸気は蒸気処理素子84によって接触され、蒸気処理素子84は、放出される前の蒸気から成分を除去し、該蒸気に成分を添加し、あるいは、該蒸気と化学的に反応させる場合がある。1の代表的な蒸気処理は、前記蒸気処理素子の内部表面に設置された触媒材料と前記蒸気との触媒反応を伴う。別の代表的な蒸気処理は、炭化水素燃料の改質のような、好ましい化学反応を増強する目的で、外部供給源から前記キャピラリポンプ内の前記蒸気処理素子の近傍に第2の種類の反応性の蒸気を注入することを伴う。
気化される液体供給は、前記液体の加熱に際し前記キャピラリポンプ内に放出される少量の溶存気体を含む場合がある。これらの気体は前記キャピラリポンプ中での望ましい蒸気発生効率を低下させる場合がある。1の実施態様では、前記キャピラリポンプの蒸気発生の効率または出力を実質的に低下させることなしに、かかる溶存気体を逃がすか、あるいは、除去することを可能にするためのより大きい細孔またはチャンネルが、気化器要素および/または断熱要素および/または予熱要素内に設けられる場合がある。
図10は、断熱要素14と、気化要素16と、中央のオリフィス20が設けられた熱伝導蒸気放出要素24とを含むキャピラリポンプ90を示す。断熱要素14の内部構造は破線で示される。蒸気逃がしチャンネル86は、横方向か縦方向か斜め方向かのチャンネルとして提供される場合があり、他のチャンネルと互いに連絡している場合がある。蒸気逃がしチャンネルは、ドリルで穴を開けるかその他の方法で前記断熱要素に設けられた通路として提供される場合があるか、あるいは、前記断熱要素を構成する材料中の双峰性または多峰性の孔径分布の結果として提供される場合がある。前記チャンネルは、前記液体供給源と接触する断熱要素の面が終点となる場合か、あるいは好ましくは、前記断熱要素の外周面のような前記液体供給と接触しない面が終点となる場合がある。前記蒸気逃がしチャンネルは、ほぼ均一かまたは不均一な直径を有する場合があり、真っ直ぐかまたは入り組んでいる場合がある。
蒸気逃がしチャンネル86は、溶存気体を直接外界に逃がすことができるように、断熱要素14の非密封面と連絡することが好ましい。蒸気逃がしチャンネルは、気化要素16か、前処理要素、予熱要素等のような、気化要素16の液体供給側に設けられる別のキャピラリポンプの要素かに追加的または代替的に設けられる場合がある。一部の実施態様では、前記断熱要素か、前記液体供給源と接触する別の要素かの表面は、溶存気体を逃がすための通路を提供する粗面として提供される場合か、あるいは、前記キャピラリポンプ内に放出された溶存気体の効率的な排出のために提供される、関連した要素の外周を終点とするチャンネルとともに提供される場合がある。
内部の多孔性面領域および/またはチャンネルを含む、キャピラリポンプの要素の面は、その化学的および/または物理的特性を改変するために、さまざまな化学的および/または電気化学的および/または物理的な方法で処理される場合がある。水性でない液体供給材料を気化するために設計されたキャピラリポンプについては、例えば、キャピラリポンプ要素の内部表面領域は、該面を疎水性および撥水性にするためにシレーション(silation)法を用いる場合がある。シレーション法は、保護コーティングを提供し、前記液体供給と固体のキャピラリポンプ要素との間の引力を増大させて、毛管圧を向上させるために用いられる場合がある。前記面処理は、低揮発性または非揮発性の液体成分を蒸発させる反応を促進するため、および/または、反応生成物の析出を起こさせる反応を遅延させて、かかる材料が前記キャピラリポンプ要素にポンプの作動性能を低下させるかもしれない析出物として留まらせないために、前記面の触媒的性質を変化させる場合がある。
キャピラリポンプ要素は、作動中および熱サイクル中に組立体の構造的および機械的一体性を保持するために、ほぼ同様または適合した熱膨張係数を有することが好ましい。
ここで説明されたキャピラリポンプのさまざまな要素は、互いに連携しまたは接触する別個の層状または要素として説明されるが、1または2以上のここで説明された層は、その厚さにわたって異なる孔径および異なる多孔性を有する一体化されたユニットとして提供される場合があることが認められるであろう。さまざまな層は、異なる孔径および多孔性を有する別の要素の近傍にある要素の領域が前記層の間でより滑らかな以降を提供するように、孔径および多孔性の分布に勾配がつくようにして提供される場合がある。キャピラリポンプ要素の組合せは、積層ディスクまたはチューブの形状でか、特定の用途に適した他の形状かで提供される場合がある。
本発明のキャピラリポンプは、例えば気化点および沸点に達成可能な熱のような、適当な条件下で蒸発するいかなるタイプの液体を気化させてもかまわない。代表的な液体供給は、ガソリン、無鉛ガソリン、ジーゼル燃料、灯油、デカン、JP8、エタノールおよびイソプロパノールのようなアルコール、バイオジーゼルおよび液体燃料の組合せを含む。その他の液体は、水、香料、作物の処理、虫除け剤および昆虫誘引剤、防腐剤、吸入剤その他の医薬品組成物、およびその他の気化が望ましい液体か、化学的な蒸着のような製造工程に取り込まれる場合があるような、蒸気成分を正確に測定するための手段としての液体を含む場合がある。
本発明の改良型キャピラリポンプを液体燃料の気化に使用する利点は、一定で均一な蒸気出力が小規模の安価な一体型装置で製造されることである。別の利点は、高出力の蒸気が極めて小さな体積の装置を用いて達成できることである。一般に、キャピラリポンプの液体供給および蒸気出力の最大速度は必要に応じて少なくとも以下の因子、すなわち、(1)液体供給源から気化ゾーンまで移動する間の全液体粘性圧力降下、(2)気化ゾーンから蒸気放出まで移動する間の蒸気粘性圧力降下、(3)オリフィスのサイズその他の蒸気放出因子によって決定される蒸気加圧または蒸気出力速度、および(4)前記気化要素を形成する材料の液体透過性によって決定される最大毛管圧という因子の間の関係を確認し調整することによって決定されうる。液体流量が増大すると、前記因子のうち最初の3つの因子は増大するが、4番目の因子は固定されたままである。前記最小の3つの流量の算術的総和が前記4番目に等しいとき、最大流量がほぼ達成される場合がある。
液体燃料気化キャピラリポンプの用途では、気化した燃料は前記蒸気放出要素から放出され、酸素と混合され、前記キャピラリポンプの蒸気放出要素の外側の領域全面で燃焼されることが一般的である。この状況では、燃焼から生じた熱は前記熱伝導要素に伝わり、そこから前記気化要素に伝わる場合がある。燃焼によって発生した熱エネルギーは、金属支柱か、熱パイプ、キャピラリポンプループ等かのような熱伝導度の高い固体部材によって前記熱伝導要素に戻される場合がある。例えば、伝導性素子が前記熱伝導要素と熱的連絡状態にあるバーナー要素の一部となっている場合がある。熱は、蒸気の発生および放出と燃焼とを開始されるために外部供給源によって適用される場合がある。その後、燃焼によって生じた熱の一部が蒸気を発生させるのに利用され、その蒸気がさらに燃焼されるという定常状態が達成される。
前記キャピラリポンプは、作動時に加熱および気化の工程を開始させるために始動器を含む場合がある。始動時の熱を発生させるのに用いるのと同一の機構の一部が、燃焼用途において蒸気出力を発火させるのに用いられる場合がある。始動時の熱は、外部の火炎のような外部の手段によって提供される場合がある。代替的または追加的に、前記始動時の熱は伝熱ヒータのような外部駆動の熱源によって提供される場合がある。他の実施態様では、前記ポンプは前記始動時の熱を提供するための一体化された手段または自己発生する手段を有する場合がある。前記始動時の熱は可逆的および不可逆的の両方の多数の化学反応によって提供される場合がある。不可逆的な反応は燃料の燃焼を含む。可逆的な反応は、臭化リチウムの発熱のための水和と、再生および再利用のための脱水とを伴うことがある。
1の実施態様では、前記熱伝導要素は始動物質との接触により発熱する化学的に反応性の物質を含む。前記反応性の物質は、前記熱伝導要素内にほぼ均一に分布しているか、前記始動物質と接触するのに便利な別の領域で提供される場合がある。例えば、前記熱伝導要素の外部表面は、前記始動時の熱を発生させるための触媒材料を含む場合がある。前記反応性の物質は、前記始動物質が導入される充填用開口要素かその近傍かに配置される場合がある。したがって前記熱伝導要素は、1または2以上の蒸気放出用の開口に加えて、始動時の熱を発生させる始動物質を導入するための開口を含む場合がある。
代表的な用途では、前記熱伝導要素は、化学的に反応性の発熱剤として臭化リチウムまたは別の類似物質を取り込み、前記始動物質は、例えば水のような水性物質である場合がある。水と接触すると、臭化リチウムは発熱的な化学反応で水和物を形成し、その過程で前記キャピラリポンプの気化を開始させるための始動時の熱として利用されうる熱を発生させる。燃焼の用途では、前記蒸気の燃焼から戻された熱が連続的な気化を維持し、前記水和反応の逆反応を起こさせる場合がある。結果として、例えば臭化リチウムのような、反応性の物質が、前記キャピラリポンプの作動中に最初の反応性のある状態に戻されて、次回の始動サイクルのための熱を提供できる場合がある。
触媒反応は、始動時の熱および/または蒸気発火を発生させるために用いられる場合がある。例えば、触媒物質は、前記熱伝導要素またはヒータ要素と連携する場合がある。この材料は、始動時の熱および/または蒸気発火を発生させるために、前記キャピラリポンプの入力燃料または別の物質との発熱反応を触媒する場合がある。
摩擦による発熱が、液体燃料および燃焼の用途でのキャピラリポンプの始動時の熱および/または蒸気発火のために利用される場合がある。1の実施態様では、十分な摩擦および熱伝導領域を提供するために、摩擦車が水平で前記ポンプの頂部に対して平らになるように配置される場合がある。別の実施態様では、研磨用の車と火打ち石とが前記蒸気チャンバー要素の蒸気放出部位の近傍に、例えば、隣接するように配置される場合がある。別の実施態様では、発火システムが機械的または電気的なエネルギーをスパークに変換するために提供され、該スパークが発生した蒸気を発火させる。1または2以上のスパーク電極が例えば前記キャピラリポンプと連絡する熱帰還要素に取り込まれる場合がある。導電体が、機械的な力によって圧縮されるピエゾ電気素子のような外部電圧源から前記スパーク電極に電圧を供給するために提供される場合がある。一体型発火システムの別の実施態様では、グローワイヤーが、例えば蒸気チャンバー要素の開口の上部のような、蒸気出力領域を縦断する場合がある。導電体が電池のような外部電源からグローワイヤーの電力を提供する場合があり、適当なスイッチが作動のために提供される場合がある。
前記キャピラリポンプの一部の用途では、該ポンプは前記蒸気チャンバー要素かその近傍かに取り付けられるバーナー要素と連携する場合がある。前記バーナー要素は前記蒸気に空気かその他の気体かこれらの混合物かを混合するためのチャンバーを有する場合がある。例えば、前記気化した燃料と混合するための空気は常温常圧で提供される場合があり、特定の用途については、高温および/または高圧で提供される場合がある。蒸気混合物は前記バーナーチャンバーを出て燃焼領域に入る場合がある。当業者に知られたさまざまなバーナーの要素が用いられる場合がある。
前記ポンプに取り込まれるか、連携して提供される場合があるその他の要素がポンプの性能または安全性を改善する場合がある。例えば始動制御装置が、前記キャピラリポンプの作動、液体の導入または蒸気の放出を制限するために取り込まれる場合がある。スロットルまたはバルブ等のような排気制御要素が、前記キャピラリポンプからの制御可能な蒸気放出を提供するために含められる場合がある。前記制御要素は、蒸気非透過性のコーティングにより実質的に包囲された蒸気を加圧するために十分な拘束を提供する場合がある。
蒸気出力を制御するためのその他の機構は、前記ポンプに供給される熱量の調整、液体供給層または液体供給源からの液体流量の変化、気化層からの蒸気放出の制限または調整、気化層の孔径の変更、気化層の形状または配置の変更、排出層の蒸気透過性の開口の数、サイズおよび/または位置の変更、放出される蒸気の量の調整、気化領域に提供される熱量の調整等を含む。気化層に供給される熱の量は、例えば電気抵抗加熱素子に提供される電力を調整すること、または、燃焼からキャピラリポンプに帰還される熱の量を調整することによって変化できる場合がある。これらのパラメーターは、前記キャピラリポンプがさまざまな異なる液体を効率的に気化することを可能にするように改変される場合がある。
さまざまなタイプの液体貯槽が本発明のキャピラリポンプと連携し、流体接触している場合がある。前記液体貯槽は、特に液体が燃焼用の液体燃料のときで、特に燃焼装置が携帯式加熱および照明装置のような携帯可能であるように意図されるときに、液体供給の液漏れを防止または最小にするように設計される場合がある。密封され、可撓性のある、折りたたみ式の液体貯槽が、例えば、実質的に常圧の液体供給を要する用途で用いられる場合がある。一部の実施態様では、前記液体貯槽は透明または半透明な材料でできている場合があるので、前記液体供給のレベルがユーザに視認できる。適当な材料は、ポリマープラスチック材料、アクリル、ポリプロピレン等のような熱可塑性材料を含む。さらに、前記液体供給貯槽は、前記貯槽内の圧力が前記キャピラリポンプの作動中周辺の圧力に等しいことを確保するために、大気との通気口を設ける、例えば通気口(vent)を含む場合がある。さらに、前記液体貯槽を再充填するために該貯槽への通路を提供する密封可能なフィッティングが一般に提供される。
作動時には、供給液体は前記さまざまなキャピラリポンプの層を通って吸引され、気化層で気化される。発生した蒸気は、加圧条件下または実質的な非加圧条件下で放出され、燃焼用のように直接利用されるか、あるいは、蒸気噴霧または燃料電池の作動のような蒸気を発生させる作業に利用される場合がある。燃料電池以外の用途では、香料、防腐剤、作物処理、虫除け剤および昆虫誘引剤等のような気化された製品は、さらなる処理または作業を必要としないで一般に望ましい出力となる。
供給液体は、非加圧形態およびほぼ常温で、液体供給層に導入される。後の時点で、あるいは液体の導入と同時に、始動時の熱が、自己発熱するか前記ポンプに一体化されているかである、外部または内部の熱源から提供される。前記蒸気チャンバー要素が加熱されると、その熱は、該蒸気チャンバー要素を通って、および/または、連携する熱分配要素を通って、気化層に運ばれる。熱勾配は、最も高温の領域が熱源および気化領域の近傍で、最も低温の領域が液体供給源、例えば、液体供給層の近傍であるように、前記ポンプの層の中で確立される。前記キャピラリポンプのさまざまな要素にわたる温度上昇が顕著で、前記気化層の内部または放出面で液体供給の沸点に達する場合がある。断熱層が設けられるところでは、熱は前記液体供給層に向かって移動することを阻止される。
前記液体の相当な部分は、前記気化層の気化領域内か放出面かで気化される。時には気化は、前記気化層の中、該気化層の蒸気放出面、および/または前記気化層と蒸気チャンバー要素との間の他の領域で起こる。熱分配層が含まれるところでは、実質的に一様な気化が、前記気化層との接点の該熱分配層の小孔か、前記気化層の中かで起こる。
蒸気が発生すると、蒸気圧は、前記蒸気不透過性の外周のコーティングとほぼ蒸気不透過性のオリフィスディスクとによって形成された、包囲された空間内に蓄積する場合がある。これらの状況下では蒸気は、前記オリフィスディスクの1または2以上の開口を通じて加圧状態で放出される。作動中、蒸気および熱の蓄積は、気化層を通じて液体供給層に向かう前記気化領域の移動を促進する。同時に、毛管圧が低温の供給液体を、キャピラリポンプ内に、そして気化ゾーンに向けて吸引し、前記気化領域の位置を安定化する。
前記外周のシールによって形成された包囲された空間内で発生した蒸気の加圧と、その後の1または2以上の開口を通じての放出とは、前記液体が供給された圧力より高い圧力を有する1または2以上の蒸気ジェット噴流を形成するのにほぼ十分であり、外部のエネルギー源からのエネルギーまたは大きく精密なバーナー組立体からのエネルギーの導入を必要としないで、燃焼可能な混合物を形成するために気体を同伴または混合するのに十分な速度を有する1または2以上の蒸気ジェット噴流を形成するのに十分な場合がある。たいていの燃焼の用途には、前記キャピラリポンプは、大気圧で供給された液体燃料を用いて、大気圧より高い圧力を有する蒸気ジェット噴流を発生させる。本発明のキャピラリポンプは、代替的に、より高い差分圧力で蒸気ジェット噴流を発生させるために、大気圧より高い圧力で供給された液体を用いる場合がある。
本発明のキャピラリポンプは、燃焼装置を含む多数の用途での使用に適する。前記キャピラリポンプか、該キャピラリポンプに用いられる個々のさまざまな層かの追加の用途は、吸収式冷蔵庫その他の器具と、熱光起電力システムおよび熱電サーモパイルのような熱を電気に変換するシステムとを含む、さまざまな装置で使用するための動力源を含む。電池のような貯蔵装置が、熱光起電力、アルカリ金属熱電変換(AMTEC)、燃料電池、またはその他の前記キャピラリポンプに戻して始動時の熱として後で利用するための装置のような熱から電気へのエネルギー変換器の利用を通じて、燃焼熱で発生した電気エネルギーを貯蔵するために提供される場合がある。これらの用途のさまざまなものが以下に模式図を参照して説明される。
キャピラリポンプは、単独で、または協調したアレイ状で使用される場合がある。図11は、一体化または提携したヒータを有する複数のキャピラリポンプ100が共通の電源および制御器102で駆動される、本発明のキャピラリポンプアレイを示す。前記キャピラリポンプアレイは、電源および制御器102と直列または並列に接続される場合がある。前記制御器は、プログラム可能で、前記キャピラリポンプアレイの自動的な制御および/またはユーザによる制御を提供する場合がある。ヒータ入力、液体供給入力、気化要素温度、蒸気出力等のようなキャピラリポンプの特徴は、監視され、プログラム可能に制御される場合がある。共通の液体供給貯槽101および/または液体供給送達システムは、前記アレイを形成するキャピラリポンプ100に液体供給を提供するために用いられる場合がある。同様に、キャピラリポンプの前記アレイからの出力蒸気は、共通の蒸気加圧チャンバー内で集積され、その後放出されて、一体化されたアレイ装置が単独のキャピラリポンプの流量より実質的に大きな総流量を有する1または2以上の蒸気流を出力することができる場合がある。
図12は、一体化されたキャピラリポンプと、電源と、燃料以外の液体の気化のような用途に適する液体供給貯槽とを有する気化器装置106の模式図である。この実施態様では、液体供給貯槽108は、気化要素と一体化ヒータ111とを含む、キャピラリポンプ110の液体供給入力面に液体連通している。液体供給貯槽108は、再充填可能な場合があるか、あるいは前記貯槽への液体の流入を監視し制御する液体供給供給システムと連絡している場合がある。電池のような電源112は、キャピラリポンプのヒータ要素と電気的に接続されている(図示されない)。キャピラリポンプ110は蒸気出力を蒸気集積スペース116に放出し、蒸気はオリフィス118を通して放出される。単一のキャピラリポンプ110が図示されているが、複数のキャピラリポンプが単一の気化器装置内にアレイ状に取り込まれて共通の電源で駆動される場合がある。オリフィス118を通じての蒸気放出は制御可能であることが好ましい。このタイプの気化器装置は、香料、防腐剤、虫除け剤または昆虫誘引剤、作物処理剤等のような液体供給の気化に有用である。気化器装置106は、プログラム可能で、任意的に、遠隔制御の特徴を提供する監視および制御装置と動作可能に連絡している場合がある。
気化器装置106は、医薬品組成物の気化にも使用される場合があるが、それは該医薬品組成物が液体の気化に要する温度で安定であることが前提である。気化器装置106は、前記オリフィスからマスク、カニューレまたはその他の適当な吸入装置まで前記蒸気を運搬する吸入チューブとともに提供される場合がある。
図13は、液体供給がキャピラリポンプ120の液体供給面に送達されている蒸気噴霧環境での本発明のキャピラリポンプを示し、キャピラリポンプ120からの蒸気出力は噴霧装置121に送達され、そこで空気と混合されて、内燃機関の燃焼室の様な燃焼チャンバーに注入される。単一のキャピラリポンプ120が示されるが、所望の際は、複数のキャピラリポンプが組み合わされて、より高出力の蒸気を提供するために用いられる場合があることが認められるであろう。
図14は、キャピラリポンプ124か、キャピラリポンプのアレイかが、タービン装置125で使用するための蒸気を提供する別のキャピラリポンプの環境を示す。この用途では、液体燃料が液体供給ラインを通って1または2以上のキャピラリポンプ124に運ばれ、前記キャピラリポンプからの蒸気出力は、タービン装置125の燃料燃焼ゾーン126に導入されるが、タービン装置125においては、ディフューザーがコンプレッサ128と連絡しており、コンプレッサ128は空気(または気体)を燃焼チャンバー126に吸引する。チャンバー126での燃焼がタービン129を駆動し、消費された気体がノズル130を通じて排出される。一部の実施態様では、排気気体は、熱交換器に運ばれ、熱を抽出して、気化するためのキャピラリポンプを駆動するため、あるいは、空気を燃焼チャンバーに入る前に予熱するためにフィードバックされる場合がある。
1の実施態様では、キャピラリポンプのアレイが、例えば、蒸気を直接前記燃焼チャンバーに提供してタービンを駆動するために、タービン燃焼チャンバーの外周を巡るように配置された環状の形状で提供される場合がある。各キャピラリポンプの出力は前記燃焼チャンバーへの燃料注入を提供する場合があり、前記アレイの個々のポンプは、前記燃焼チャンバーへの燃料注入を協調するように作動されるかプログラムされる場合がある。代替的には、キャピラリポンプまたはキャピラリポンプのアレイは、環状の形状を有する共通の蒸気集積分配チャンバーに提供される場合があり、該蒸気集積分配チャンバーは蒸気を燃焼チャンバーに提供してタービンを駆動する。1または2以上のバソプレッシンのほぼ一様で均質な蒸気出力が、改良された性能を有するタービン内の発火または始動装置を提供する場合がある。代替的には、1または2以上のキャピラリポンプが、タービン発火用の蒸気と、タービン作動用の主要な燃料源としての蒸気との両方を提供する場合がある。外部駆動のヒータ要素を有するキャピラリポンプがタービン用途に用いられるのが一般的である。
図15は、1または2以上のキャピラリポンプが、半導体の製造および加工に用いられるような蒸着加工技術との関連で蒸気を提供する、本発明のキャピラリポンプの別の代表的な用途を示す。図15に示すとおり、液体供給は、制御器133で制御可能なキャピラリポンプ132の液体供給面に送達された液体の化学的前駆体である場合がある。キャピラリポンプ132の蒸気出力は、処理チャンバー134に送達され、そこで半導体ウェーハのような基質の上または中に制御可能に蒸着される場合がある。この実施態様では、複数のキャピラリポンプが蒸着のための蒸気出力を提供するために配列され、複数の物質が、1または2以上の処理チャンバー中の個々の、あるいは、アレイ状に配列されたキャピラリポンプによって気化される場合がある。
図16は、例えば、固体酸化物形燃料電池のような本発明のキャピラリポンプの別の用途を示すが、固体酸化物形燃料電池は、1または2以上のキャピラリポンプ135が液体供給と液体連通しており、燃料電池または燃料改質器の膜のような要素に気化燃料を提供する。さらに前記ポンプは、加圧アルコール蒸気を例えば水素イオン燃料電池のような燃料電池膜に直接提供する場合がある。一部の実施態様では、前記膜は前記キャピラリポンプと一体化している場合がある。前記ポンプは、熱を提供するため、一部の用途では、高圧蒸気を前記燃料電池用の改質器に提供するため、燃焼要素と共役している場合がある。便利なように、前記ポンプは前記改質器と同一の液体供給源を利用する場合がある。前記燃料電池または燃料改質器からの燃焼熱は、前記ポンプの連続作動を駆動するために前記キャピラリポンプに帰還される場合がある。
前記キャピラリポンプおよび/またはキャピラリポンプの要素は、アルカリ金属熱電変換(AMTEC)システムに含められて、該システムを作動させるための熱を提供する場合がある。AMTECシステムは、ナトリウムβアルミナ固体電解質(BASE)膜での圧力差を通じてナトリウムを膨張させることにより、熱で再生する電気化学的な電池として作動する。本発明の気化要素を利用する、説明に役立つAMTECシステムが図17に示される。
液体アルカリ金属によって濡れた材料で構成された小孔径層152を有する毛管気化層が、前記AMTEC電池の低温端158で第1の大孔径層154に、そして、該電池の反対側の高温端160で第2の大孔径層156に、挟まれている場合がある。小孔径層152は、液体が蒸気に変換される気化ゾーン176を含む場合がある。例えばアルカリ金属のようなイオンに透過性の膜162は、イオン拡散に要する濃度差を提供する高圧気体を提供するために、高温端160に向いた小孔径層152の1つの面と接触するか、その近傍にある場合がある。AMTEC電池の1の実施態様では、膜162は放出層およびポンプの開口と置換する。前記膜はベータアルミナのような電解質の材料の場合がある。孔径の大きな導電性の材料が、小孔径層152と膜162との間に配設される場合がある。
第1のコーティング164は、蒸気が集積し、圧力が高まるようにするために、少なくとも小孔径層152と膜162との外周に設けられる場合がある。さらに、誘電性セラミック材料166がサイクルスペース168を包囲して、例えばカリウムのように通常は中性である帰還中の原子174が再利用され、AMTEC電池のその後のサイクルで利用される場合がある。一部の実施態様では、第2のコーティング170が少なくとも誘電性セラミック材料166を取り囲むために提供される。固体導電性セラミック殻172が高温端160および/または低温端158で前記AMTEC電池を包囲する場合がある。本発明によるAMTEC電池の作動方法の1つでは、液体が気化されて、その蒸気中のイオン、例えばカリウムが前記膜を通って拡散するにつれて圧力が高まる。電子は前記膜に入るとき剥ぎ取られる。中性になった原子は前記膜の面から蒸発して第1の大口径層に帰還して再利用される。
キャピラリポンプは、熱エネルギーを電気エネルギーに変換するために、熱光起電力システムに利用される場合がある。前記キャピラリポンプは熱エネルギーを発生させ、該熱エネルギーは熱光起電力電池の1または2以上のエミッタにより放射電磁エネルギーに変換される。一部のエミッタは、セラミックの場合があり、希土類酸化物でドーピングされる場合がある。熱光起電力電池の例は、結晶シリコン電池と、アンチモン化ガリウム(GaSb)赤外感受性電池と、ゲルマニウムを用いる電池と、ガリウム・インジウム・ヒ素のようなある種の第III−V族の材料と、その他これらに類するものとを含む。
実施例
多数のキャピラリポンプが組み立てられ、作動され、試験されてきた。類似の形状を有するけれどもサイズおよび蒸気出力特性が異なるキャピラリポンプが以下に説明される。キャピラリポンプは、5mm、13mmおよび19mmの直径を有するサイズの積層ディスク形状で組み立てられた。前記キャピラリポンプのそれぞれは、約1のアスペクト比(直径対高さ)であった。
試験された前記キャピラリポンプのそれぞれは、気化器要素と、断熱要素と、オリフィスディスクとを含んでいた。前記気化器要素は、全て、純度>96%と、最小泡圧(イソプロピルアルコールを用いて泡の定常流のための最も低い圧力)10psi、最小空気透過性0.03x10−12、最大熱伝導度1.5W/m−°K、熱膨張係数7−9x10−6/°C、最小強度(TRS)4MPaを有する多孔質アルミナ(Al)から組み立てられた。
断熱要素は、全て、最小透過性(空気)5x10−12、最大熱伝導度0.3W/m−°K、熱膨張係数7−9x10−6/°C、最小強度(半径方向の破壊)1MPaを有する多孔質アルミナ系材料から組み立てられる。前記気化器要素に面する前記断熱要素の面はつや出しされた。複数のチャンネルが、液体流動方向の前記断熱要素に蒸気逃がしチャンネルとして設けられた。
前記オリフィスディスクは、ほぼ完全な密度まで焼結された非多孔質アルミナから組み立てられた。前記オリフィスディスクのそれぞれは、単一の中央のオリフィスと、前記気化要素の蒸気放出面に面する内部表面上に形成された横向きのチャンネルの構造と、該横向きのチャンネルおよび前記中央のオリフィスを二分する縦向きのチャンネルとを有していた。前記オリフィスディスクの横向きチャンネルは、深さ0.35−0.41mmと、幅0.16mmと、横向きチャンネルの間の間隔0.24mmとを有していた。
前記気化要素、断熱要素及びオリフィスディスクは全て、ディスク状(筒状)の構成要素として製造されて、整列され、積層されて、ガラスのフリット釉薬(glass frit glaze)でシールされた。釉薬によるシールは約0.20mmの厚さで、前記気化要素の外周全体と、前記オリフィスディスクの外周の下部50−75%と、前記断熱要素の外周の上部60−90%とを覆った。したがって前記ガラスシールは、最上部および最下部の外周面を除いて、前記キャピラリポンプの外周面を覆った。
前記5mm、13mmおよび19mmのキャピラリポンプの諸元は以下に説明される。
5mm径キャピラリポンプ
気化器要素:厚さ0.85mm、直径4.58mm
断熱要素:厚さ2.79mm、直径4.58mm
3個の穴が、該断熱要素を貫通して設けられ、中心から1.14mmの場所に直径0.36mmで放射状に配列される。
オリフィスディスク:厚さ1.49mm
内側の直径0.49mmの中央のオリフィスは外側の直径0.124mmとなるように斜めに面取りされている。
13mm径キャピラリポンプ
気化器要素:厚さ0.85mm、直径12.49mm
断熱要素:厚さ6.35mm、直径12.49mm
19個の直径0.36mmの穴が、該断熱要素を貫通して、中心と、30°間隔で2重の同心円とに設けられる。
オリフィスディスク:厚さ1.99mm、内側の直径1.41mmの中央のオリフィスは外側の直径が0.338mmになるように斜めに面取りされている。
19mm径キャピラリポンプ
気化器要素:厚さ0.85mm、直径18.46mm
断熱要素:厚さ6.35mm、直径18.76mm
直径0.36mmの37個の貫通する穴が、中心と、3重の同心円状に、内側の同心円では30°間隔で、外側の同心円では20°間隔で設けられている。
オリフィスディスク:厚さ2.59mm、内側の直径1.27mmの中央のオリフィスは外側の直径が0.507mmになるように斜めに面取りされている。
前記構造を有するキャピラリポンプが灯油燃料を用いて試験された。前記キャピラリポンプの性能特性は以下の表1に示される。
Figure 2007521453
本発明は具体的な実施態様および図面を参照して詳細に以上で説明されている。これらの具体的な実施態様は前記発明の範囲を狭めるように解釈されるべきではなく、例示する実施態様として解釈されるべきである。さらに、前記発明の広い範囲から逸脱することなく、前記キャピラリポンプとその使用方法とについて改変および置換が行われる場合があることは理解されるべきである。
本発明の1の実施態様による複数の積層ディスクを含むキャピラリポンプを示す斜視図。 本発明の別の実施態様による複数の積層ディスクを含むキャピラリポンプを示す断面斜視図。 気化要素を構成する材料のための整列した筒状の細孔構造を有する代替的な毛管ネットワークの微小構造を示す斜視図。 気化要素を構成する材料のための入り組んだ泡または支柱状の構造を有する別の代替的な毛管ネットワークの微小構造を示す画像。 環状の要素でできたチューブ状構造を有する本発明のキャピラリポンプの別の実施態様の斜視図。 図3Aのキャピラリポンプの断面図。 環状の要素でできたチューブ状構造を有する本発明のキャピラリポンプの別の実施態様の斜視図。 図4Aのキャピラリポンプの断面図。 多孔性の予熱層を取り込んだ本発明のキャピラリポンプの別の実施態様の断面図。 突出する鰭によって形成された蒸気集積チャンネルを有する熱伝導または蒸気放出オリフィス要素の平面図。 突出する柱によって形成された蒸気集積チャンネルを有する熱伝導または蒸気放出オリフィス要素の平面図。 曲がった渦として形成された蒸気集積チャンネルを有する熱伝導または蒸気放出オリフィス要素の平面図。 一体化された内蔵ヒータ要素と蒸気集積チャンバーとを有する本発明のキャピラリポンプの断面斜視図。 熱伝導要素と接続する熱伝導性および/または導電性のリード線を有する単純化されたキャピラリポンプの断面斜視図。 一体化されたオリフィスプレートおよび外周のシールを有し、一体化された内蔵ヒータ要素と接続された熱伝導性およびまたは導電性のリード線を有する本発明のキャピラリポンプの断面図。 一体化された内蔵ヒータ要素と、蒸気集積チャンバー内に配置された蒸気処理素子とを有する本発明のキャピラリポンプの断面斜視図。 内蔵要素を破線で示し、断熱要素に設けられた内蔵蒸気逃がしチャンネルを示す本発明のキャピラリポンプの模式図。 本発明のキャピラリポンプのアレイを示す模式図。 一体化された電源と、液体供給貯槽と、キャピラリポンプとを含む本発明の気化器装置を示す模式図。 内燃機関の発火のために蒸気を提供する蒸気噴霧用途での本発明のキャピラリポンプの使用を示す模式図。 タービン装置の発火および/または動作のために蒸気を提供する本発明のキャピラリポンプの使用を示す模式図。 半導体ウェーハの製造および加工と関連するような蒸着処理に蒸気を提供する本発明のキャピラリポンプの使用を示す模式図。 燃料電池の積層または燃料改質器と関連して蒸気を提供するキャピラリポンプの使用を示す模式図。 アルカリ金属熱電変換(AMTEC)システムとの関連での気化要素の使用を示す模式図。
符号の説明
10、34、38、40、54、60、76、78、90、100、110、120、124、132、135 キャピラリポンプ
12 液体供給要素
14、44、64 断熱要素
15 液体供給面
16、46、66 気化要素
17 蒸気放出面
21 ヒータ素子
22 液体前処理要素
26 シール
28 チャンネル
31 柱
36、48、68、80 ヒータ要素
56 熱伝導蒸気放出要素
84 蒸気処理素子
102 電源および制御器
106 気化装置
125 タービン装置
129 タービン
133 制御器
134 処理チャンバー

Claims (29)

  1. 毛管ネットワークと液体を受け入れるための液体受け入れ面と該液体から蒸気が発生する気化領域とを有する気化器要素と、
    該気化要素に熱を伝える熱伝導要素と、
    気化の前は前記熱から前記液体を少なくとも実質的に遮蔽することができる多孔性の断熱要素と、
    ゼロより大きい速度で蒸気を放出する1または2以上の開口を有する噴出面とを含む、液体気化装置。
  2. 前記気化要素の毛管ネットワークは不均一な支柱のネットワークを含む、請求項1に記載の装置。
  3. 前記気化要素の毛管ネットワークは一連の整列したチャンネルを含む、請求項1に記載の装置。
  4. 溶存気体を逃がすための前記気化領域からの1または2以上の導出通路を含む、請求項1に記載の装置。
  5. 前記気化器要素と前記熱伝導要素と前記断熱要素とが同心円状に配列され、流体は前記装置の中心領域から外周へ流れる、請求項1に記載の装置。
  6. 前記熱伝導要素は前記装置の外周近傍の内蔵ヒータである、請求項5に記載の装置。
  7. 前記気化器要素と前記熱伝導要素と前記断熱要素とが同心円状に配置され、流体は前記装置の外周から中心領域へ流れる、請求項1に記載の装置。
  8. 前記熱伝導要素は前記装置の中心領域近傍の内蔵ヒータである、請求項5に記載の装置。
  9. 気化の前に前記液体を処理することができる液体処理要素を含む、請求項1に記載の装置。
  10. 前記液体処理要素は、前記液体に放出するための、香料、消毒薬、殺虫剤または工業用化学薬品を含む、請求項9に記載の装置。
  11. 前記蒸気の放出前に該蒸気を処理することができる蒸気処理要素を含む、請求項1に記載の装置。
  12. 気化の前に、前記液体から成分を除去すること、前記液体に成分を添加すること、あるいは、前記液体中の成分と反応させることができる液体前処理要素を含む、請求項1に記載の装置。
  13. 前記気化器要素から蒸気出力を受け入れるように配置された内燃機関またはマイクロタービンを含む、請求項1に記載の装置。
  14. 毛管ネットワークと液体を受け入れるための液体受け入れ面と蒸気が前記液体から発生する気化領域とを有する気化層と、
    該気化層に向けて熱を伝えるために該気化層の近くに設けられた多孔質のまたはチャンネルでできた熱伝導部分を含む、蒸気を放出することができる1または2以上の開口を有する噴出層と、
    制御された蒸気の放出のための蒸気集積要素と、
    前記気化層に入る前の前記液体を、熱から少なくとも実質的に遮蔽するための多孔性の断熱層と、
    流体の漏洩を阻止し、蒸気圧が上昇できるように、気化ポンプを少なくとも部分的に包囲するシールとを含む、液体気化用キャピラリポンプ。
  15. 前記気化層に入る前の前記液体の温度を上げるための多孔性の予熱層を含む、請求項14に記載のポンプ。
  16. 前記気化器要素に到達する前に配置される液体処理要素を含む、請求項14に記載のポンプ。
  17. 前記液体処理要素は、前記液体中に放出される、香料、消毒薬、殺虫剤または工業用化学薬品を含む、請求項16に記載のポンプ。
  18. 前記ポンプによって放出される蒸気を受け入れる内燃機関またはマイクロタービンを含む、請求項14に記載のポンプ。
  19. 1または2以上の請求項1に記載の装置と、該1または2以上の装置に流体連通する少なくとも1の液体供給源とを含む、液体気化ポンプシステム。
  20. アレイ状に配置された少なくとも2つの請求項1に記載の装置を含む、請求項19に記載のポンプシステム。
  21. 各装置と連絡し、各装置の加熱を個別に制御することができる制御器を含む、請求項19に記載のポンプシステム。
  22. 別の供給源が各装置に液体を供給するために設けられている、請求項19に記載のポンプシステム。
  23. 共通の供給源が各装置に液体を供給するために設けられている、請求項19に記載のポンプシステム。
  24. 前記供給源中で前記液体を形成するために固体供給を融解することができるヒータ要素を含む、請求項19に記載のポンプシステム。
  25. 各装置から放出された蒸気を受け入れる共通の蒸気チャンバーと、前記共通の蒸気チャンバーの中にあって蒸気放出を提供する1または2以上のオリフィスとを含む、請求項19に記載のポンプシステム。
  26. 毛管ネットワークと液体を受け入れるための液体受け入れ面と蒸気が前記液体から発生する気化領域とを有する気化器要素と、
    該気化要素に熱を伝える熱伝導要素と、
    ゼロより大きい速度で蒸気を放出する、1または2以上の開口を有する噴出面と、
    前記気化要素に伝えられる熱を制御し、これにより、蒸気出力速度が制御される、制御装置とを含む、液体気化装置。
  27. 前記気化要素の毛管ネットワークは支柱のネットワークを含む、請求項26に記載の装置。
  28. 前記気化要素の毛管ネットワークは一連の整列されたチャンネルを含む、請求項26に記載の装置。。
  29. 溶存気体を逃がすための前記気化領域からの1または2以上の導出通路を含む、請求項26に記載の装置。
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