JP2007516548A - マルチメディア対応ディスクのオーサリングシステム - Google Patents

Abstract

マルチメディア・ディスクをオーサリングする画像処理システムであって、デジタル画像処理装置を収容して、画像処理システムへデジタルデータを送信すべく適合されたデジタル画像処理装置との通信リンクを形成する収容領域と、デジタル画像処理装置から受信したデジタルデータを処理するプロセッサと、デジタル画像処理装置から受信したデジタルデータを保存する記憶メモリと、プロセッサおよび記憶メモリの動作を制御するオペレーティングシステムと、マルチメディア対応ディスクへ書き込みまたは記録を行なうべく適合されたディスク部材と、デジタル画像処理装置から画像処理システムへ送信された少なくとも１個の画像を用いて、画像スライドショーの編集およびオーサリングを行なうと共に、ディスク部材を用いてマルチメディア対応ディスクへの画像スライドショーの記録を制御すべく、オペレーティングシステムの下で動作するマルチメディア画像オーサリングソフトウェア・アプリケーションと、マルチメディア画像オーサリングソフトウェア・アプリケーションの動作を制御する少なくとも１個の選択部材とを含んでいる。

Description

本発明は一般に、デジタル・グラフィックアルバムの分野に関し、より具体的にはマルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムを含むマルチメディア対応ディスクをオーサリングする画像処理システムおよび方法に関する。

近年、デジタルカメラの利用が増大している。その結果、商用の、および消費者が保持するデジタル画像ファイルの量も増大している。デジタル環境において、乱雑に保持された写真プリントは、履物入れが靴箱で満杯になる問題と全く同様に、乱雑に収容されたデジタル画像で満杯になったコンピュータ「靴箱」が存在する。これにより、デジタルファイル、特にグラフィカル画像のデジタルファイル、すなわちデジタル画像ファイルを探して分類する際の問題が生じる。

従来の写真アルバムは、写真プリントを保存するものである。これらの写真プリントはアルバムに収められて、多くの場合、写真プリントに関する特定の情報を識別するための注釈が付けられる。電子写真アルバムは、従来の写真アルバムと同様の方法でデジタルグラフィックス画像を保存すべく開発されてきた。イーストマンコダック社（Ｅａｓｔｍａｎ Ｋｏｄａｋ Ｃｏｍｐａｎｙ）は、コダックピクチャページ（Ｋｏｄａｋ Ｐｉｃｔｕｒｅ Ｐａｇｅ）やコダックメモリアルバム（Ｋｏｄａｋ Ｍｅｍｏｒｙ Ａｌｂｕｍ）ソフトウェア等、デジタル・グラフィックアルバム用のアプリケーションを開発しており、これらによりユーザーはデジタルグラフィックス画像をアルバムのページに編集することができる。通常、ユーザーは画像を日付、時間、場所、主題等により編集する。当該ソフトウェアは、デジタルグラフィックス画像を説明するテキストその他の情報をユーザーが入力することにより、デジタルグラフィックス画像に注釈を付けられるようにする。

通常、従来の写真アルバムは、所有者／ユーザーが撮影した写真、および恐らく他人が撮影した若干の写真を含んでいる。対照的に、電子写真アルバムは、当該電子写真アルバムの所有者／ユーザー以外の多くのソースからのデジタルグラフィックス画像を含んでいてよい。例えば、デジタルグラフィックス画像はデジタルカメラを用いて撮影されても、または写真プリントをスキャンしてデジタルフォーマットに変換してもよい。あるいは、デジタルグラフィックス画像は、グラフィックソフトウエアプログラムやフォト編集ソフトウエアプログラム等により電子的に生成されてもよい。デジタルグラフィックス画像のソースとして、個人および商用のソース、例えばストックフォト代理店やインターネット等の共有写真リソース等がある。デジタルグラフィックス画像は、インターネット経由でアクセスして、パソコンにダウンロードし、デジタル・グラフィックアルバムに収めることができる。

デジタル・グラフィックアルバムにおいて、デジタルグラフィックス画像を編集して注釈を付けるための多くのオプションがある。デジタル・グラフィックアルバムソフトウェアは、ユーザーがこれを手動で実行可能にする。しかし、いくつかのソフトウエアプログラムはデジタルグラフィック画像の編集をある程度自動化する特徴を含んでいる。

しかし、前後の繋がりや表現力が豊かで完全なデジタル・グラフィックアルバムを提供し、およびそのようなアルバムを見る際に鑑賞者の楽しみが増すように、マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムを提供することが望ましいであろう。すなわち、単にデジタル静止画像およびコンピュータから生成されたグラフィックス以上のものが、単一のデジタル・グラフィックアルバムに含まれていることが望ましいであろう。例えば、ビデオクリップ、音声クリップ、および音声注釈等の対象がデジタル・グラフィックアルバムに含まれていれば望ましいであろう。

更に、普及している市販の消費者向け装置を用いてアルバムが見られるように、また消費者向け視聴覚装置およびコンピュータを含む各種の消費者向け装置で再生できるように、デジタル・グラフィックアルバムを別のデジタルメディア、例えばマルチメディア対応ディスクへ転送できることが望ましいであろう。

また更に、ＰＣを利用するソフトウェア・アプリケーションおよび／または当該アルバムを含んでいるマルチメディア対応ディスク上のデジタル画像を含むことにより、ＰＣおよび消費者向け装置の両方互換であるディスクを提供することが望ましいであろう。

また更に、マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムおよびマルチメディア・ディスクのオーサリングを容易に、および／または自動化する画像処理システムおよび方法を提供することが望ましいであろう。

マルチメディア・オーサリングに関する方法が開示されてきたが、引用文献はマルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムのオーサリングを指向するものではない。例えば、米国特許第５，５９２，６０２号（エドマンズ（Ｅｄｍｕｎｄｓ）他）はマルチメディア芸術をオーサリングする間に画面オブジェクトを操作するオーサリングツールを指向している。米国特許第５，９０７、７０４号（ガドマンソン（Ｇｕｄｍｕｎｄｓｏｎ）他）は対話的なマルチメディアアプリケーションをオーサリングするシステムを指向している。米国特許第５，５１５、４９０号（ブキャナン（Ｂｕｃｈａｎａｎ）他）はマルチメディア・文書の自動一時フォーマッティングのシステムと方法を指向している。

マルチメディア・オーサリング用ソフトウェア・アプリケーションがパソコンで利用できる。例えば、ユーリードシステムズ社（Ｕｌｅａｄ Ｓｙｓｔｅｍｓ Ｉｎｃｏｒｐｏｒａｔｅｄ）から発売されているユーリード・ビデオスタジオ（Ｕｌｅａｄ ＶｉｄｅｏＳｔｕｄｉｏ）Ｖ５．０がｗｗｗ．ｕｌｅａｄ．ｃｏｍに記載されている。当該ソフトウェア・アプリケーションによりユーザーは、例えば、デジタルビデオ、ＪＰＥＧ静止画像、および音声ＭＰ３とＣＤクリップを含む各種の入力源からＭＰＥＧ−２出力ファイルを生成することができる。しかし、当該ソフトウェア・アプリケーションは出力ファイルを光ディスクに自動的には記録せず、また、同一入力ファイルから複数の異なる出力ファイルを生成しない。

従って、マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムおよびマルチメディア・ディスクのオーサリングを容易に、および／または自動化する画像処理システムおよび方法に対するニーズが依然として存在する。

本発明の目的は、マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムおよびマルチメディア・ディスクのオーサリングを容易に、および／または自動化する画像処理システムおよび方法を提供することである。

本目的は、説明のための例としてのみ与えるものである。従って、開示された発明により本質的に実現可能な他の望ましい目的および利点が、当業者に想起され、あるいは明白になることも可能である。本発明は添付の請求項により定義される。

本発明の一態様に従い、マルチメディア・ディスクをオーサリングする画像処理システムを提供する。画像処理システムは、デジタル画像処理装置を収容して、画像処理システムへデジタルデータを送信すべく適合されたデジタル画像処理装置との通信リンクを形成する収容領域と、デジタル画像処理装置から受信したデジタルデータを処理するプロセッサと、デジタル画像処理装置から受信したデジタルデータを保存する記憶メモリと、プロセッサおよび記憶メモリの動作を制御するオペレーティングシステムと、マルチメディア対応ディスクへの書き込みまたは記録を行なうべく適合されたディスク部材と、デジタル画像処理装置から画像処理システムへ送信された少なくとも１個の画像を用いて、画像スライドショーの編集およびオーサリングを行なうと共に、ディスク部材を用いてマルチメディア対応ディスクへの画像スライドショーの記録を制御すべく、オペレーティングシステムの下で動作するマルチメディア画像オーサリングソフトウェア・アプリケーションと、マルチメディア画像オーサリング・ソフトウェア・アプリケーションの動作を制御する少なくとも１個の選択部材とを含んでいる。

本発明は、マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムおよびマルチメディア・ディスクのオーサリングを容易に、および／または自動化する画像処理システムおよび方法を提供する。

本発明の上で述べた、および他の目的、特徴、並びに利点は、添付の図面に示すように、本発明の好適な実施形態の以下のより具体的な記述から明らかになる。

以下は、本発明の好適な実施形態の詳細説明であり、図面を参照する際に、同一参照番号は各図における構造の同一要素を特定する。

マルチメディアという用語は、数個のメディアの包含または関与を指す。従って、マルチメディア素材は複数のメディア素材を含み、デジタル・グラフィックアルバムに豊富かつ完全なコンテキストおよびプレゼンテーションを提供して、このようなアルバムを見る際に鑑賞者の楽しみが増すことを目的とする。

このようなマルチメディア素材には、画像、音声、ビデオ、およびこれらの任意の組み合わせが含まれ得るがこれに限定されない。本発明は、消費者向け視聴覚機材およびパソコンを含む多様な消費者向け機材で再生可能なマルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムのオーサリングシステムおよび方法を提供する。本発明はまた、マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバム並びに（パソコン等の）コンピュータ利用コンテンツを含むマルチメディア対応ディスクをオーサリングするシステムおよび方法を提供する。例えば、ディスクのコンピュータ利用コンテンツはアルバムの原画像／ビデオ／音声を含んでいてよい（すなわち、アルバムの原コンテンツ）。原コンテンツがアルバムと同一ディスクに配置されている場合、原コンテンツは共有、転送、鑑賞、印刷、電子メール送信および／またはウェブサイトでの利用が容易に行なえる。図解すれば、消費者向け機材でアルバムを見た後で、鑑賞者はアルバムで見た画像のうち１個をプリントしたいと望む場合ある。原コンテンツがディスクに配置されている場合、視聴者は当該ディスクをパソコンで利用することにより所望の画像を容易に得ることができる。

同様に、ディスクのコンピュータ利用コンテンツは、コンピュータゲーム等のソフトウェア・アプリケーションを含んでいてよい。このように、単一のマルチメディア・ディスクは、（ＰＣ上で再生するための）ソフトウェア・アプリケーションおよび（消費者向け器材に再生するための）マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムを含んでいてよい。

図１ａ、１ｂは、本発明に従いコンピュータ利用コンテンツおよびマルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムを含むマルチメディア対応ディスクのオーサリング方法のフロー図を示す。上述のように、コンピュータ利用コンテンツは、原コンテンツ、アルバムに採用されていないデジタル画像、および／またはコンピュータ・アプリケーションを含んでいてよい。

図１ａのフロー図の場合、ディスクのコンピュータ利用コンテンツは、マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムに採用された少なくとも１個のデジタル画像を含んでいる。図１ａに示すように、本方法はステップ１００において初期化される。マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムを生成すべくマルチメディア素材が選択される（ステップ１０２）。マルチメディア素材が選択されたならば、ＭＰＥＧエンコーダを用いて符号化される（ステップ１０４）。ステップ１０５において、マルチメディア素材内で採用されているデジタル静止画像は、例えばＪＰＥＧデジタル画像ファイル等のデジタル画像ファイルとして符号化される。マルチメディア対応ディスクが生成される（ステップ１０６）。ステップ１００〜１０６について以下に詳述する。

図１ｂのフロー図の場合、ディスクのコンピュータ利用コンテンツは、コンピュータ・アプリケーションを含んでいる。図１ｂに示すように、本方法はステップ１００において初期化される。マルチメディア素材が選択される（ステップ１０２）。マルチメディア素材が選択されたならば、ＭＰＥＧエンコーダを用いて符号化される（ステップ１０４）。ステップ１０７において、コンピュータ・アプリケーションが選択される。マルチメディア対応ディスクが生成される（ステップ１０６）。ステップ１００〜１０７について以下に詳述する。

本発明によるシステム１０を図２に示す。システム１０は、処理ユニット１１およびユーザーと通信する入力装置１２を含んでいる。好適には、入力装置１２はタッチスクリーン・インタフェースを備えた画面またはモニタであっても、あるいは代替的にキーボード１４または他の入力装置（マウスまたはトラックボール等）をユーザーが用いてもよい。システム１０は、スタンド・アローン型システムであっても、あるいはネットワーク接続１３されていてもよい。更に、本システムは家庭内に設置されていても、あるいは小売店、専門写真スタジオその他の商業施設等、家庭外に設置されていてもよい。家庭内に設置されている場合、システム１０は家庭用パソコンで構成されていてよい。家庭外に設置されている場合、システム１０はコダック・ピクチャ・メーカー（Ｋｏｄａｋ Ｐｉｃｔｕｒｅ Ｍａｋｅｒ）等のキオスクで構成されていてよい。ネットワークが接続されている場合、接続は処理ユニット１１の内部または外部に設置されていてよい。インターネット１５との接続が望ましいが、フォトニフィッシャ（ｐｈｏｔｏｆｉｎｉｓｈｅｒ）またはコダック・ピクチャ・メーカー（Ｋｏｄａｋ Ｐｉｃｔｕｒｅ Ｍａｋｅｒ）等のキオスクその他のシステム１９への接続も同様に望ましい。マルチメディア素材は、単独で撮影されたか、または任意の組み合わせによるデジタル画像、音声およびビデオを含んでいてよい。従って、システム１０は、デジタル画像、音声、およびビデオを提供／取得するための入力ポート１６を含んでいてよい。入力ポート１６の例として、ＣＤドライブ、ＤＶＤ−ＲＯＭドライブ、フラッシュカードまたはメモリカードリーダー、フレキシブルディスクドライブ、マイクロホン等が含まれる。システム１０は更に、ステップ１０６においてマルチメディア対応ディスクを生成すべくＣＤ／ＤＶＤライター等の記録可能光ディスクを生成するメディア生成装置１７を含んでいる。

ここで図１ａ、１ｂ、および図２を参照するに、ステップ１００において、マルチメディア対応ディスクを生成する方法が初期化される。初期化には、グラフィック・ユーザーインタフェース（ＧＵＩ）利用オペレーティングシステムにおけるオーサリング・アプリケーションの起動が含まれる。

ステップ１０２において、マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムへ収めるべく、複数のデジタル静止画像を含む複数のマルチメディア素材が選択される。デジタルグラフィック素材を検索および選択するための各種技術が開示されている。例えば、発明者がルイ（Ｌｏｕｉ）、ジュディス（Ｊｕｄｉｃｅ）およびコック（Ｃｏｋ）、本件譲受人に譲渡され、本明細書で引用している２０００年８月１８日出願の米国出願番号０９／６４２５３４（コダック社整理番号８０２３７）「デジタル・グラフィックアルバムにおける関連付けられたグラフィック素材を取得するシステムおよび方法」において、デジタル・グラフィックアルバムを補完すべく用いるデジタルグラフィック素材を識別、検索、および選択する装置および方法を開示している。本明細書に引用しているバロー（Ｂａｌｏｇｈ）他による米国特許第５，４９３，６７７号「誘発された提案集合キャプションおよび自然言語インターフェースを用いるデジタル画像の生成、アーカイブ化、および検索」は、英語等の自然言語を用いた、デジタル化写真、芸術作品、またはグラフィック・イラスト等の画像のアーカイブ化および検索を指向している。

画像は各種のソースから提供を受けることができ、図２に画像１８として表わす。そのような画像はデジタルカメラを用いて撮影された、すなわちデジタル静止画像であってよい。あるいは、デジタル静止画像は、写真フィルムを用いて撮影された画像から取得されてもよく、その場合、画像は印刷、スキャンされて、デジタルフォーマットに変換される。そのようなデジタル静止画像は、フレキシブルディスク、コンパクトディスク、メモリカード、またはフラッシュカードに保存することができる。システム１０は、デジタル静止画像を入力する手段として入力ポート１６を用いてもよい。システム１０の画像１８は、テーマ個別、例えば結婚式、誕生パーティ、新生児出産、卒業式のシーン等の画像からなる画像データベースを含んでいてよい。データベースはまた、地域の関心事、例えば人気の観光名所の風景、国立記念碑、国立公園、および史跡等の画像を含んでいてよい。更に、画像は漫画のキャラクター、アニメーション、およびグラフィックアートを含んでいてよい。同様に、画像はインターネット、ネットワークその他のシステムにより利用可能な他のソースから選択されてもよい。

画像１８の入力フォーマットには、ＢＭＰ、ＤＣＳ、ＤＩＢ、ＥＸＩＦ、ＦｌａｓｈＰｉｘ、ＩＭＰＳ、ＪＰＥＧ、ＪＰＥＧ２０００、ＰｈｏｔｏＣＤ、ＰＰＭ、ＴＩＦＦおよび未加工（ＲＡＷ）画像フォーマットが含まれる。

背景画像が求められる場合がある。すなわち、壁紙を貼られた壁が、壁に掛けられた絵画の境界設定／枠設定を行なうのと同様に、タイトルページ、索引シート、および／または、他の画像との境界設定／枠設定のために背景画像が求められる場合がある。デジタル静止画像の入力フォーマットと同様に、背景画像の入力フォーマットには、ＢＭＰ、ＤＣＳ、ＤＩＢ、ＥＸＩＦ、ＦｌａｓｈＰｉｘ、ＩＭＰＳ、ＪＰＥＧ、ＪＰＥＧ ２０００、ＰｈｏｔｏＣＤ、ＰＰＭ、ＴＩＦＦ、および未加工画像フォーマットが含まれる。

音声素材もまた含まれていてよく、図２に音声２０として表わす。画像１８と同様に、音声２０は各種のソースから選択されてよい。例えば、本発明によるシステムは、軽音楽、クラシック、ロック、およびテーマ個別の、例えば結婚式、誕生パーティ、新生児出産、および卒業式等に適した音楽等の異なるジャンルを含む複数の音声クリップを有する音声データベースを含んでいてよい。システム１０は入力ポート１６を用いて、例えばメモリカード、フラッシュカードその他の類似装置からデジタル形式での音声入力を可能にする手段を提供することができる。そのような入力ポートにより、ユーザーが個人的に作曲した音楽作品を提供することができる。音声素材は、インターネット、ネットワークその他のシステムにより利用可能な他のソースから選択されてもよい。

音声データベースは、音楽以外に、音声クリップを含んでいてよい。例えば、有名な小説、演劇、または動画からの引用、俳優、女優、および政治家等の有名人の声である。ユーザーは、入力ポート１６を用いて個人用音声クリップを提供することができる。例えば、入力ポート１６がマイクロホンを含んでいる場合、個人用音声クリップを録音することができる。この特徴は、ユーザーがデジタルカメラを用いて自分の画像に注釈を付けたい場合に利用できる。このように、各画像には音声ファイル（例：ｗａｖファイル）が関連付けられる。その結果得られた、当該特徴を有するマルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムは、ナレーション付きスライドショーに類似しているか、または同様な感じを与える。

音声の入力フォーマットには、Ｗａｖｅファイル、ＭＰ３、音楽ＣＤオーディオ、アップル／ＳＧＩフォーマット（ＡＩＦＦ、ＡＩＦ）Ｓｕｎオーディオ（．ＡＵ）、Ｃｒｅａｔｉｖｅ Ｌａｂフォーマット（．ＶＯＣ）が含まれる。

ビデオ素材もまた含まれていてよい。ビデオは各種のソースから選択されてよく、図２にビデオ２２として表わす。例えば、本発明によるシステム１０はビデオデータベースを含んでいてよい。データベースは複数のビデオクリップを含んでいてよく、これらテーマ個別、例えば結婚式、誕生パーティ、新生児出産、および卒業式のシーン等であってよい。ビデオの入力は、入力ポート１６を用いて実現できる。例えば、フレキシブルディスク（登録商標）、メモリカード、フラッシュカードその他同様の装置から取得できる。そのような入力ポートにより、ユーザーが個人的に制作したビデオ作品を提供することができる。ビデオ画像は、インターネット、ネットワークその他のシステムにより利用可能な他のソースから選択されてもよい。

ビデオは、動画背景として提供可能であり、音声付きであっても無くてもよい。あるいは、ビデオは複数の静止画像を含んでいてよく、音声付きであっても無くてもよい。

ビデオの入力フォーマットには、ＭＰＥＧ−１、ＭＰＥＧ−２、ＭＰＥＧ−４、Ｈ．２６１、Ｈ．２６２、Ｈ．２６３、ＣＣＩＲ６０１（デジタルビデオ標準）、ＡＶＩ（ＭＳ−Ｗｉｎｄｏｗｓメディアフォーマット）、Ｑｕｉｃｋｔｉｍｅ、ＤＶ（デジタルビデオカムコーダーからの）、およびリアルビデオ（リアルネットワーク）が含まれる。

本システムの追加的な特徴として、注釈装置２４を含むことが挙げられる。すなわち、リアルタイムでテキスト注釈を行なう装置である。注釈は、タイトルの一部として、またはマルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムの見出しを付けるべく含まれていてよい。例えば、音声入力の場合、注釈装置２４は、音声をテキストに変換するマイクロホンおよび内蔵された音声テキスト変換エンジンを含んでいてよい。そのような注釈装置は好適には、ユーザーによる修正を可能にするインタフェース（例：キーボード）を含んでいる。

データベース（画像、音声、またはビデオ用の）は、ストック画像、または個人用データベースを含む既存のデータベースであってよい。ストックデータベースは一般に、ユーザーに対し、グラフィカル素材へのアクセスに際して著作権料の支払いを求め、恐らくは基本購読料を課すであろう。

ステップ１０２において複数のマルチメディア素材が選択されたならば、ステップ１０４において選択されたマルチメディア素材がＭＰＥＧエンコーダを用いて符号化され、それにより、ＶＣＤ、ＳＶＣＤ、またはＤＶＤプレーヤー等の各種消費者向け器材により鑑賞可能なマルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムが生成される。

図１ａにおいて、ステップ１０２において（すなわちマルチメディア素材の一部として）選択されたデジタル静止画像もまたステップ１０５において、別々のデジタル画像ファイル、例えばＪＰＥＧファイルとして符号化される。ステップ１０５におけるデジタル静止画像の符号化により、デジタル画像ファイルをコンピュータが利用することが可能になる。例えば、これらのファイルは、鑑賞、転送、および／または印刷される。デジタル静止画像は好適には、画像が当初デジタルカメラに取得されたか、またはフォトフィニッシャーにより最初にスキャンされた時点と同程度の高解像度に維持されている。従って、ステップ１０５はディスクのコンピュータ利用コンテンツを提供する。

図１ｂにおいて、ステップ１０７でディスクのコンピュータ利用コンテンツが取得され、その際にコンピュータ・アプリケーションが選択される。

ＭＰＥＧ（動画標準規格化専門家グループ）は、各種のビデオ仕様を規定する責任を負うＩＳＯ委員会である。ＭＰＥＧからの公知の符号化標準には、ＭＰＥＧ−１、ＭＰＥＧ−２、およびＭＰＥＧ−４が含まれる。

ＭＰＥＧ−１は、低ビットレートでデジタルビデオを圧縮するための視聴覚符号化標準（ＩＳＯ１１１７２）である。ＭＰＥＧ−２は、インタレース画像を用いる放送テレビジョンその他の用途向けに設計されている。これらのＭＰＥＧ標準は、「デジタル記録メディアの動画および付随する音声の最大１．５Ｍｂ／ｓ：ビデオでの符号化」（ＩＳＯ／ＩＥＣ１１１７２−２、ＭＰＥＧ−１ビデオ国際標準、１９９３）および「情報技術−動画および付随する音声情報の汎用符号化：ビデオ」（ＩＳＯ／ＩＥＣ１３８１８−２、ＭＰＥＧ−２ビデオ国際標準１９９６）に記述されている。

選択されたマルチメディア素材の符号化に用いられるＭＰＥＧ標準（すなわちＭＰＥＧ−１またはＭＰＥＧ−２）は、後述のように生成されるマルチメディア対応ディスクに依存する。

ＭＰＥＧ符号化は、ソフトウェア・エンコーダ・アプリケーションまたはハードウェア・エンコーダ・ボードを用いて実装可能である。選択される実装方法はコスト、速度、および画質により異なる場合があり、従って選択される実装方法はマルチメディア対応ディスクの要件に依存する。例えば、ＭＰＥＧ−１符号化は、一般にＭＰＥＧ−２よりも必要な計算リソースが少なくて済む。パソコンの性能が向上した結果、ソフトウェア符号化が近年利用可能にになった。必要な符号化のレベル（すなわち各々数秒の静止画像）の観点から、ソフトウェア符号化の方が実装のコスト効果が優れているために好適である。

符号化されたならば、ステップ１０６においてマルチメディア対応ディスクが生成される。ＣＤ−ＲおよびＤＶＤ記録可能ディスク用のライター／ジェネレータは、市販の装置であり、従って図２においてメディア生成装置１７として示される。そのような装置は、家庭用として購入できる。高速書込み処理を可能にすべく、高速ライター（４倍速超）が好適である。

各種のマルチメディア対応ディスク、例えばＶＣＤ（ビデオコンパクトディスク）、ＳＶＣＤ（スーパービデオコンパクトディスク）またはＤＶＤ（デジタルビデオディスク）等をステップ１０６において生成することができる。これらの例のマルチメディア対応ディスクの各々に対するプレーヤーは、消費者向け視聴覚器材として入手可能である。ＶＣＤは、ＶＣＤコンソーシアム（フィリップス、ソニー、松下およびＪＶＣを含む）により開発され、ＭＰＥＧ−１符号化に基づいている。ＳＶＣＤは、ＭＰＥＧ−２符号化に基づいており、中国情報産業省（ＭＩＩ）とＶＣＤコンソーシアムの協業により開発され、国際標準ＩＥＣ６２１０７に発展している。ＤＶＤもまた、ＭＰＥＧ−２符号化に基づいており、約２２０社の参加企業で構成されるＤＶＤフォーラムにより開発された。ＶＣＤおよびＳＶＣＤはＣＤメディアを使用するのに対し、ＤＶＤはＤＶＤメディアを使用する。ＶＣＤの画像解像度は３５２×２４０（ＮＴＳＣ）または３５２×２８８（ＰＡＬ）であり、最長で７４分の視聴覚コンテンツを保存することができる。ＳＶＣＤの画像解像度は４８０×４８０（ＮＴＳＣ）または４８０×５７６（ＰＡＬ）であり、圧縮ビットレートに応じて３０〜７４分の視聴覚コンテンツを保存することができる。ＤＶＤの画像解像度は７２０×４８０（ＮＴＳＣ）または７２０×５７６（ＰＡＬ）であり、最長で１３３分の視聴覚コンテンツを保存することができる。

従って、ＶＣＤが求められた場合、ＶＣＤ画像が生成され、好適には所定のメニューと共に最終版ＶＣＤが（メディア生成装置１７を用いて）焼き付けられる。同様に、ＳＶＣＤが求められた場合、ＳＶＣＤ画像が生成され、好適には所定のメニューと共に最終版ＳＶＣＤが（メディア生成装置１７を用いて）焼き付けられる。同様に、ＤＶＤが求められた場合、ＤＶＤ画像が生成され、好適には所定のメニューと共に、最終版ＤＶＤが（メディア生成装置１７を用いて）生成される。

上述のように、所望の出力がＶＣＤ、ＳＶＣＤ、あるいはＤＶＤであるかに依存して、ＭＰＥＧ−１またはＭＰＥＧ−２符号化のいずれかが好適である。例えば、ＶＣＤにはＭＰＥＧ−１が用いられるのに対し、ＳＶＣＤまたはＤＶＤにはＭＰＥＧ−２が用いられる。

マルチメディア対応ディスクは、複数のマルチメディア素材、より具体的にはマルチメディア素材の複数の組み合わせを含んでいてよい。例えば下記の通り。
（１）画像；背景画像無し；音声無し；ビデオ無し；
（２）画像；背景画像有り；音声無し且つビデオ無し；
（２）画像；背景画像無し；音声有り；ビデオ無し；
（３）画像；背景画像無し；音声無し；ビデオ有り；
（４）画像；背景画像有り；音声有り；ビデオ無し；
（５）画像；背景画像有り；音声有り；ビデオ有り；
（６）画像；背景画像無し；音声有り；ビデオ有り；
ここに、音声は人の声のみ（例えば画像毎に）、音楽のみ、またはこれらの組み合わせを含んでいてよい。

他の組み合わせも当業者には公知である。マルチメディア対応ディスクを生成すべく選択されたマルチメディア素材の組み合わせに応じて、高品質なデジタルグラフィック・アルバムを提供すべくマルチメディア素材をフォーマット化／準備するために更なるステップが必要とされる場合がある。

例えば、背景画像が求められている場合、ステップ１０２において選択された（すなわちマルチメディア素材の選択）あらゆる画像は、ＭＰＥＧ符号化ステップの前に背景画像と合成される必要がある。図３に、背景画像をマルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムに含めたい場合に適している本発明による方法を示す。図３に示すように、本方法は初期化されて（ステップ１００）、複数のデジタル静止画像を含む複数のマルチメディア素材が選択される（ステップ１０２）。更に、背景画像もまた選択される（ステップ１１０）。ステップ１１２において合成画像が生成され、当該合成画像はマルチメディア素材および背景画像を含んでいる。当該合成画像がＭＰＥＧエンコーダを用いて符号化され（ステップ１１４）、複数のデジタル静止画像の各々もまた、デジタル画像ファイルとして符号化されて（ステップ１０５）、ＭＰＥＧ符号化された合成画像およびデジタル画像ファイルをディスクに記録することによりマルチメディア対応ディスクが生成される（ステップ１０６）。（デジタル静止画像ではなくソフトウェア・アプリケーションを用いる場合、ステップ１０５はステップ１０７で代替される）

いくつかの高解像度デジタル静止画像について、ＭＰＥＧ符号化の前にデジタル静止画像のダウンサンプリングが必要な場合がある。図４に、マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムへの入力として高解像度画像が用いられる場合に適している本発明による方法を示す。図４に示すように、本方法は初期化され（ステップ１００）、複数のマルチメディア素材が選択され（１０２）、その際に複数のデジタル静止画像の選択が含まれる。更に、選択されたデジタル静止画像を、ＭＰＥＧビットストリームに組み込むのに適切なサイズの画像にすべく、ダウンサンプリングする必要があるか否かが決定される（ステップ１２０）。必要ならば、デジタル静止画像は、マルチメディア素材がＭＰＥＧ符号化される（ステップ１０４）前に、ダウンサンプリングされる（ステップ１２２）。ダウンサンプリングは好適には、低通過フィルタリングおよびそれに続く間引きを含んでいる。元の高解像度デジタル静止画像は、別々の高解像度デジタル画像ファイルとして符号化される（ステップ１０５）。マルチメディア対応ディスクは、ＭＰＥＧビットストリームおよび符号化されたデジタル画像ファイルを記録可能ディスク上に記録することにより生成される（ステップ１０６）。（デジタル静止画像ではなくソフトウェア・アプリケーションを用いる場合、ステップ１０５はステップ１０７で代替される。）

更に、マルチメディア素材の一部として選択された（ステップ１０２）ビデオが既にＭＰＥＧフォーマットで提供されている場合もあるが、選択されたビデオの解像度が、出力ＭＰＥＧビットストリームに必要とされる解像度に合致しない恐れがある。この場合、ビデオはビデオトランスコーダを用いて符号変換される。図５に、ビデオトランスコーダ３４の組込みを記述したフロー図を示す。図に示すように、ビデオをＭＰＥＧエンコーダ３２内を導くのではなく、選択されたビデオはメディア合成部３０によりビデオトランスコーダ３４を導かれる。符号変換されたならば、ビデオビットストリームおよびＭＰＥＧビットストリームは再結合され、統合ビットストリーム３６として連接されて、メディア生成装置１７を用いて記録可能な単一のＭＰＥＧファイル３８が生成される。

ビデオトランスコーダ３４は、生成したいマルチメディア対応ディスクに応じて、入力ビデオを正しい解像度およびビットレートを有する適当なフォーマットに符号変換する。例えば、生成したいマルチメディア対応ディスクがＶＣＤである場合、ＭＰＥＧ−１ビデオは１．１５２Ｍｂｐｓ固定ビットレートで符号化される必要があり、画像解像度は２９．９７Ｈｚ（ＮＴＳＣ）において３５２×２４０または２５Ｈｚ（ＰＡＬ）において３５２×２８８でなければならない。また、ＭＰＥＧ−１音声は、レイヤ２の符号化スキームを用いて２２４のＫｂｐｓで符号化する必要がある。要件は、ＭＰＥＧ−２符号化に基づいているＤＶＤ毎に異なる。

異なる符号変換技術が研究文献に開示されている。ビデオトランスコーダの設計および実装の参照文献例として、スン（Ｓｕｎ）他による「ＭＰＥＧ圧縮された領域ビットストリームスケーリングのアーキテクチャ」（ＩＥＥＥ Ｔｒａｎｓ．ビデオ技術回路およびシステム、Ｖｏｌ ６、ｐｐ．１９１〜１９９、１９９６年４月）、およびキースマン（Ｋｅｅｓｍａｎ）他による「ＭＰＥＧビットストリームの符号変換」（信号処理画像通信、Ｖｏｌ．８、ｐｐ．４８１〜５００、１９９６年９月）が挙げられる。

マルチメディア対応ディスク生成用の最終版ＭＰＥＧファイルを提供するために他のＭＰＥＧファイルを結合（例：連接）することが必要な場合がある。そのような結合は、マルチメディア対応ディスクの一部として数個のＭＰＥＧビットストリームが含まれる場合に必要である。例えば、複数のデジタル・グラフィックアルバムを合わせて単一のアルバムにする場合、ＭＰＥＧビットストリームが逐次連接されて統合ビットストリーム３６とされる。単一のＭＰＥＧファイルは次いで、メディア生成装置１７を用いてディスク構造の１個の単一トラックに書き込まれる。あるいは、複数のＭＰＥＧファイルを用いてマルチメディア対応ディスクを生成することができる。この場合、各々のＭＰＥＧファイルがディスク構造の別々のトラックに書き込まれる。各々のトラックは、ディスク内の別々のイベントまたはアルバムい対応する。

マルチメディア対応ディスクは好適には通常のコンパクトディスクとして構成されているため、ＶＣＤ、ＳＶＣＤ、またはＤＶＤとして利用できると共に、パソコンで鑑賞および操作することもできる。従って、ＶＣＤの場合、標準のコンパクトディスクと同様に、高解像度画像および（例えばコダック社製のピクチャＣＤに備えられているような）他のソフトウェア・アプリケーションを備えた通常のＣＤ−ＲＯＭファイル構造が含まれているため、ＭＰＥＧビットストリームに含まれているデジタル静止画像はまた、ＪＰＥＧファイルとしてアクセス可能であるため、これらをパソコンで鑑賞および操作することができる。

マルチメディア対応ディスクの生成（ステップ１０６）には、通常のディスク−ＲＯＭ構造を光ディスクへ書き込む処理が含まれる。例えば、ＶＣＤの場合、通常のＣＤ−ＲＯＭ構造が記録可能光ディスクへ書き込まれる。ＤＶＤの場合、ＤＶＤ−ＲＯＭ構造が書き込まれる。

デジタル画像ファイルとして符号化された、好適にはＪＰＥＧデジタル画像ファイルとして符号化された高解像度デジタル画像ファイルは、ディスク構造のトラック１に書き込まれ、ＶＣＤディスク構造として図６に示す。ディスク標準に従い、トラック１の領域はディスク情報領域、ＩＳＯ９６６０（ＣＤ−ＲＯＭ）ファイル構造、およびセグメント再生対象領域等、他のオプションを含んでいる。トラック１に記録された情報のより詳細な内訳を図７に示す。

上述のように、ステップ１０５における原コンテンツのデジタル静止画像を符号化により、デジタル画像ファイルがパソコン等の各種消費者向け器材、および画像編集ソフトウェア・アプリケーションで利用可能になる。図８に、ＶＣＤの場合にデジタル画像ファイル（すなわちＪＰＥＧデジタル画像ファイル）および／またはソフトウェア・アプリケーションがどのように保存されるかを示す。ＶＣＤのルートディレクトリ構造を図解している。当該ディレクトリは、コダックピクチャＣＤ互換であるディレクトリ構造を提供する。デジタル画像ファイルは、図８に示す「ピクチャ」ディレクトリに保存される。これらのデジタル画像ファイルの鑑賞および編集等を行なう他のソフトウェア・アプリケーションは、例えば「クールスタッフ（Ｃｏｏｌｓｔｕｆ）」ディレクトリまたは他のピクチャＣＤディレクトリに保存することができる。その結果、マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバム用のＭＰＥＧビットストリームに含まれるデジタル静止画像もまたピクチャＣＤ互換であるＪＰＥＧ画像ファイルとして別々に保存されるため、ステップ１０６において生成されたマルチメディア対応ディスクはコダック・ピクチャＣＤ互換であるディスクを提供する。

あるいは、ピクチャＣＤコンテンツの代わりに他のファイルおよびソフトウェア・アプリケーションを保存することもできる。

図９は、本発明による方法のフロー図を提供するものであり、デジタル・グラフィックアルバムのマルチメディア素材が複数の画像、少なくとも１個の背景画像、少なくとも１個の音声クリップ、少なくとも１個のビデオクリップ、少なくとも１個のテキスト／グラフィック素材、およびユーザーによる少なくとも１個の注釈を含んでいる。

図９に示すように、ステップ２０１において、マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムを生成するシステム１０が初期化される。初期化には、グラフィック・ユーザーインタフェース（ＧＵＩ）利用のオペレーティングシステムにおけるオーサリング・アプリケーションの起動が含まれる。ステップ２０２において、ユーザーは入力装置１２またはキーボード１４を用いて、マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムへ収めたい複数のデジタル画像を選択する。ステップ２０４において、ユーザーは入力装置１２またはキーボード１４用いて、背景画像を選択する。同様に、ユーザーは１個以上の音声クリップ（ステップ２０６）、１個以上のビデオクリップ（ステップ２０８）、および少なくとも１個のテキストまたはグラフィック画像（ステップ２１０）を選択する。システム１０は次いで、背景画像、テキスト／グラフィック画像、およびビデオクリップを含む複数の画像をダウンサンプリングする（ステップ２１２）。ステップ２１４において、システム１０は複数のダウンサンプリングされたデジタル画像、背景画像およびテキスト／グラフィック画像を合成し、且つ順序付けして第一の合成視覚コンテンツを生成する。注釈が付けられた素材を含める場合、ユーザーは例えばマイクロホンまたはテキスト入力を用い、注釈装置２４（ステップ２１６）を用いて注釈が付けられた素材を入力する。システム１０はＭＰＥＧエンコーダを用いて、音声クリップおよび注釈が付けられた素材を有する第一の合成視覚コンテンツを符号化し、第一の符号化ビットストリームを生成する（ステップ２１８）。ステップ２２０において、ビデオクリップがＭＰＥＧフォーマットではない場合、システム１０はビデオクリップを符号変換して第二の符号化ビットストリームを生成する。システム１０は次いで、第一の符号化ビットストリームを第二の符号化ビットストリームと連接して、第三の符号化ビットストリームを生成する（ステップ２２２）。他のイベントまたはアルバムを生成したい場合（ステップ２２３）、ステップ２０２〜２２２が繰り返される。これ以上イベント／アルバムを生成しない場合、ステップ２２４においてコンピュータ利用コンテンツが選択される。選択されたコンテンツがデジタル静止画像である場合、これらの画像はステップ２２４においてデジタル画像ファイルとして符号化される。ステップ２２５において、コンピュータＲＯＭファイル構造が決定される。ステップ２２６において、システム１０は、コンピュータＲＯＭファイル構造、コンピュータ利用コンテンツ、および最終版ＭＰＥＧビットストリーム（ステップ２２２における第三の符号化ビットストリーム、またはステップ２２３において複数のイベント／アルバムが生成される場合、複数のビットストリームであってよい）を含むマルチメディア対応ディスクを生成する。

図１０に、ＭＰＥＧエンコーダ３２をより詳細に示す。図１１に示すように、ＭＰＥＧエンコーダ３２は３個の部分、すなわち、１）ビデオエンコーダ、２）音声エンコーダ、および３）システムマルチプレクサで構成されている。符号化ステップは、画像／ビデオシーケンスを１フレームづつ順次ビデオエンコーダに入力するステップと、画像／ビデオシーケンスに対応する音声データを音声エンコーダに入力するステップとを含んでいる。従って、音声は好適には１画像づつに対応している。例えば入力シーケンスのデジタル画像の各々の表示持続期間を示すパラメータファイルもまた、メディア合成部３０からエンコーダ３２へ送られる。符号化されたビデオおよび音声ビットストリームは次いで、多重化されてＩＳＯ／ＩＥＣ １１１７２準拠のＭＰＥＧシステムビットストリームが形成される。

ＭＰＥＧ−１およびＭＰＥＧ−２ビデオ符号化において、各々のビデオフレームはマクロブロックの配列に分割され、それらは各々サイズが１６×１６ピクセルであって、４ブロックのＹ（輝度）、各々１ブロックのＵおよびＶ（色情報）を含んでいる。従って、色情報は、輝度情報の水平および垂直解像度の半分を有する。ビデオＣＤに用いられる制約されたパラメータシステムの場合、１フレーム毎に最大３９６個のマクロブロックが存在する。各マクロブロック内のＹ、Ｕ、およびＶ情報は、好適には離散的余弦変換（ＤＣＴ）符号化および動き補償を用いて圧縮される。

マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムに索引またはタイトルページを含んでいてよい。これは、最初にタイトル／索引ページの背景画像を選択し、マルチメディア・アルバムを記述するテキストを入力するか、または生成された各ＭＰＥＧファイル（トラック）のタイトルを示すテキストを入力することにより実現できる。

デジタル画像ファイルに符号化される（ステップ１０５で）デジタル静止画像は、ステップ１０２においてマルチメディア素材の一部として選択されたのと同一のデジタル静止画像である必要はない。むしろ、コンピュータ利用コンテンツを含む画像または画像群は、当該デジタル・グラフィックアルバムで使用されたどの画像とも異なる別個の画像または複数の画像群であってよい。従って、光ディスクを提供する方法は、第一の複数のデジタル静止画像群を選択するステップと、音声クリップを選択するステップと、第一の複数のデジタル静止画像群および音声クリップを単一のＭＰＥＧビットストリームとして符号化するステップと、第二の複数のデジタル静止画像群を選択するステップと、第二の複数のデジタル静止画像群の各々をデジタル画像ファイルとして符号化し、複数のデジタル画像ファイル群の各々をＪＰＥＧファイルとするステップと、単一のＭＰＥＧビットストリームおよび複数のデジタル画像ファイル群を光ディスクに記録するステップとを含んでいる。

このように、本発明はマルチメディア素材を含むデジタル・グラフィックアルバムのオーサリングおよび提示を効率的に行なう方法および装置を開示する。本発明により生成されるマルチメディア対応ディスクは、パソコン以外に、ＶＣＤプレーヤー、ＳＶＣＤプレーヤー、およびＤＶＤプレーヤー等の消費者向け視聴覚器材で表示および再生可能である。本発明の特徴に以下が含まれる。（１）ユーザー選択可能な入力と共に自動化された動作、（２）マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムを生成すべく視聴覚コンテンツおよびグラフィック素材のデジタル画像への容易に関連付け、（３）コンピュータとの互換性を維持しつつ、ＶＣＤ、ＳＶＣＤ、およびＤＶＤプレーヤー等の消費者向け視聴覚器材を用いて鑑賞可能、（４）コンピュータファイル構造を組み込んだ結果、（イーストマンコダック社のピクチャＣＤ等）既存写真製品の組み込みが容易、（５）写真仕上げ処理への組み込みが容易、（６）デジタルカメラで取得した消費者向け音声の利用。

本発明は、デジタル画像の全体的な芸術的表現を向上させる手段を提供する。マルチメディア・デジタル・グラフィックアルバムの効率的なオーサリングにより、ＶＣＤ、ＳＶＣＤ、およびＤＶＤプレーヤー等の普及している消費者向け器材での再生が可能になる。本方法およびシステムは、消費者向けマルチメディア対応コダック・ピクチャＣＤを生成する間に用いられる。本方法およびシステムは、ＰＣ上ではなく、消費者の居間でデジタル写真を鑑賞するための代替的な手段および新たな体験を提供するため、現在のコダック・ピクチャＣＤの価値を大幅に向上させる。

ここで図１１、１２を参照するに、本発明の例証的な画像処理システム５０を示す。画像処理システム５０は、デジタル画像処理装置５４、例えばデジタルカメラ、ビデオカメラ、またはカメラを備えたＰＤＡを収容するのに適した収容領域５２を含んでいる。デジタル画像処理装置５４が画像処理システム５０に収容された際に、装置５４とシステム５０との間に通信リンクが形成されることにより、デジタル画像処理装置５４からデジタルデータをシステム５０へ転送することができる。そのような通信リンクを形成する手段は、当業者には公知であり、シリアルポート、ＵＳＢポート、またはファイヤワイヤ（ＩＥＥＥ １３９４）等のポート５６が含まれる。以下に詳述するように、収容領域５２は好適には、画像処理システム５０を操作しているユーザーからデジタル画像処理装置５４のディスプレイ５５が見えるように、デジタル画像処理装置５４を収容すべく構成されている。

システム５０は更に、デジタル画像処理装置５４から受信したデジタルデータを処理するプロセッサ５８、およびデジタル画像処理装置５４から受信したデジタルデータを保存する記憶メモリ６０を含んでいる。オペレーティングシステム６２は、プロセッサ５８および記憶メモリ６０の動作を制御する。オペレーティングシステムは、当業者には公知であり、例えば、Ｗｉｎｄｏｗｓ（登録商標）、Ｗｉｎｄｏｗｓ ＣＥ、およびＰｏｃｋｅｔ ＰＣ（全てマイクロソフト社製）、並びにＵＮＩＸ（登録商標）、ＬＩＮＵＸ（登録商標） ＯＳ、およびＰａｌｍ（登録商標） ＯＳがあるが、これらに限定されない。

システム５０はまた、ＣＤ、ＶＣＤ、ＳＶＣＤ、ＤＶＤ等、ディスクへの書き込みまたは記録に適したディスク部材６４を含んでいる。従って、システム５０はディスク部材６４にディスクを収容するための入力ポート６５を含んでいてよい。

オペレーティングシステム６２の下で動作するマルチメディア画像オーサリングソフトウェア・アプリケーション６６は、画像処理装置５４から画像処理システム５０へ送信された少なくとも１個の画像を用いて画像スライドショー（例：マルチメディア・グラフィックアルバム）の編集およびオーサリングを行ない、ディスク部材６４を用いてディスク部材への画像スライドショーの記録を制御するために採用されている。

システム５０は更に、マルチメディア画像オーサリングソフトウェア・アプリケーション６６の動作を制御する少なくとも１個の選択部材６８を含んでいる。図１１に示すように、当業者には公知であるように、選択部材６８はボタン、ジョイスティック、４方向コントローラ、回転可能部材等として構成することができる。

システム５０はオプションとして、ユーザーに対しメッセージおよび／または指示を表示するディスプレイ７０、および音声コンテンツを受信する音声入力ポート７１を含んでいてよい。そのような音声入力ポートは、マイクロホン（図１１の７１ａに示す）、あるいはＵＳＢコネクタまたはメモリカード、ＳＤカード、メモリースティック、コンパクトフラッシュ（登録商標）カード等の着脱可能なメディアを収容するマルチメディア・ポート（図１１の７１ｂに示す）として構成することができる。

ディスク部材６４が画像処理システム５０の他の要素／部品とは異なる別の要素／部品であり得る点を認識されたい。例えば、図１３に示すように、ディスク部材６４と画像処理システム５０が段積みされて単一ユニットを形成できるようにディスク部材６４が画像処理システム５０の形状と相補的な形状を有することができる。相補的形状として要素／部品を構成する方法は、本件譲受人に譲渡され、本明細書で引用しているマニコ（Ｍａｎｉｃｏ）他による２００３年３月２１日出願の米国特許出願番号１０／３９３，８３４に記述されている。あるいは、図１３ｂに示すように、ディスク部材６４は、例えばＵＳＢ、ファイヤワイヤ等の物理通信リンク／ネットワーク７２を介して画像処理システム５０と通信可能である。別の代替例では、図１３ｃに示すように、ディスク部材６４は、例えばブルートゥース、Ｗｉ−Ｆｉ、８０２．１ｌｂ等の無線通信リンク／ネットワーク７４を介して画像処理システム５０と通信可能である。

画像処理システム５０は、デジタル画像処理装置５４用の「ドック」または「ドッキングユニット」として機能する。画像処理システム５０と「ドック」されたならば、マルチメディア・グラフィックアルバムをオーサリングすべく、デジタル画像処理装置５４に保存されているデジタル画像にアクセス可能である。また、後述するように、デジタル画像処理装置５４のディスプレイ５５を採用して画像処理システム５０の操作／制御を行なうことができる。すなわち、デジタル画像処理装置５４の特徴は、画像処理システム５０により操作および／または制御可能である。

動作時において、ユーザーはデジタル画像処理装置５４内に画像を保存する。デジタル画像処理装置５４がデジタルカメラである場合、ユーザーはデジタル画像を取得してこれらの画像を保存することができる。デジタルカメラがそのような特徴を提供する場合、ユーザーは保存画像に対し、音声クリップ、音楽コンテンツ等により注釈を付けることができる。例えば、ユーザーはＭＰ３音楽を選択／ダウンロードして、デジタルカメラに取り込むことができる。ユーザーはまた、保存した画像を確認および編集することができる。

デジタル画像処理装置５４は次いで収容領域５２内に収容され、画像処理装置５４と画像処理システム５０との間に通信リンク５６が形成される。通信リンク５６が形成されたならば、デジタル画像処理装置５４と画像処理システム５０の組み合わせには（図２に示すように）システム１０の特徴が含まれており、これにより図ｌａ、ｌｂ、３，４、５、９、および１０に示す方法を実行するシステム１０と同様に動作する。（画像処理システム５０に全ての構成およびオーサリング・オプションが提示／包含されている訳ではない点を認識されたい。例えば、プロセッサ５８またはメモリ６０に制約がある場合は特徴を削減するか、一部のみ提供してもよい。）画像処理システム５０の選択部材（群）６８を用いて、デジタル画像処理装置５４に保存されているデジタル画像にアクセスしてディスプレイ５５で確認することができる。

また、ディスプレイ５５に表示された指示は、マルチメディア対応ディスクをオーサリングする画像処理システムの特に選択部材（群）に対応していてよい。例えば、図１４ａに示すように、ディスプレイ５５に表示された特定の指示は、画像処理システム５０の特定の選択部材６８に対応する。あるいは、ディスプレイ５５を用いて、画像処理システム５０の操作／制御に関連付けられた指示／メッセージ／情報を表示することができる。例えば、図１４ｂに示すように、ディスプレイ５５に表示されたメッセージは、画像がデジタル画像処理装置５４から画像処理システム５０へ転送中であることを示す。また更に、ディスプレイ７０を用いても、指示またはメッセージあるいは状態情報を提供することができる。

画像スライドショーおよびマルチメディア対応ディスクのオーサリングを行なうべく、選択部材（群）６８が採用されている。一構成において、特定の選択部材６８の選択では、スライドショーに含めるべくデジタル画像処理装置５４に保存されている全てのデジタル画像を自動的に選択することができる。別の構成において、ユーザーは画像スライドショーへ挿入すべく、デジタル画像処理装置５４に保存されている特定／個々の画像を選択することができる。

１個以上のデジタル画像が、ユーザー入力による音声注釈を含んでいてよい。注釈は、デジタル画像処理装置５４を用いてデジタル画像に含めることができ、あるいは、音声入力ポート７１ａを使用している場合は選択部材６８を用いて特定のデジタル画像が選択され、選択されたデジタル画像に当該注釈が関連付けられる。

音楽その他の音声コンテンツを付加するために、選択部材６８を用いて音楽を選択することができる。候補音楽の選択肢を、ディスプレイ５５またはディスプレイ７０上のファイル名により表示することができる。選択部材６８はまた、音声注釈と音楽コンテンツを同時に選択するためにも利用できる。同様に、選択部材６８を用いて、画像の間の遷移（または遷移しないこと）を示すことができる。

画像スライドショー作品が編集されたならば、選択部材６８を用いて出力フォーマットが選択される。出力フォーマットの例として、ＣＤ、ＶＣＤ（標準および高解像度）、ＳＶＣＤ、およびＤＶＤが含まれる。出力フォーマットが選択されたならば、上述のようにステップ１０５、１０６に従い、ユーザーが選択部材６８を用いてマルチメディア対応ディスクの符号化および生成を行なう。

好適な実施形態において、本発明はデジタルカメラ用のドッキングステーションを備えた画像処理システムを指向する。本画像処理システムは、画像処理用のプロセッサとメモリ、およびマルチメディア・ディスクのオーサリングが可能な埋め込みソフトウェア・アプリケーションを含んでいる。このような実施形態におけるソフトウェア・アプリケーションに包含される特徴はプロセッサの速度およびメモリサイズに依存し得る点を認識されたい。

本発明による方法のフロー図である。 本発明による方法のフロー図である。 本発明によるシステムを示す図である。 背景画像がデジタル・グラフィックアルバムを含む場合の、本発明による方法のフロー図である。 ビデオクリップがデジタル・グラフィックアルバムを含む場合の、本発明による方法のフロー図である。 ビデオクリップが符号変換される場合の、本発明による方法のフロー図である。 ディスク構造を示す図である。 図６のディスク構造のトラックを示す図である。 ピクチャＣＤ互換なディレクトリ構造を提供するメモリ内容を示す図である。 デジタル・グラフィックアルバムのマルチメディア素材が、複数の画像、少なくとも１個の背景画像、少なくとも１個の音声クリップ、少なくとも１個のビデオクリップ、少なくとも１個のテキスト／グラフィック素材、およびユーザーが付与した少なくとも１個の注釈を含む、本発明によす方法のフロー図である。 ＭＰＥＧエンコーダを示す図である。 本発明による典型的な画像処理システムの等角図である。 図１１の画像処理システムの各種の特徴を示す図である。 図１１の画像処理システムの別の実施形態を示す図である。 図１１の画像処理システムの別の実施形態を示す図である。 図１１の画像処理システムの別の実施形態を示す図である。 図１１の画像処理システムの収容領域内に収容されるデジタル画像処理装置の正面図である。 図１１の画像処理システムの収容領域内に収容されるデジタル画像処理装置の正面図である。

Claims (11)

1. マルチメディア対応ディスクをオーサリングする画像処理システムであって、
   デジタル画像処理装置を収容して、前記画像処理システムへデジタルデータを送信すべく適合された前記デジタル画像処理装置との通信リンクを形成する収容領域と、
   前記デジタル画像処理装置から受信したデジタルデータを処理するプロセッサと、
   前記デジタル画像処理装置から受信したデジタルデータを保存する記憶メモリと、
   前記プロセッサおよび記憶メモリの動作を制御するオペレーティングシステムと、
   マルチメディア対応ディスクへ書き込みまたは記録を行なうべく適合されたディスク部材と、
   前記デジタル画像処理装置から前記画像処理システムへ送信された少なくとも１個の画像を用いて、画像スライドショーの編集およびオーサリングを行なうと共に、前記ディスク部材を用いて前記マルチメディア対応ディスクへの前記画像スライドショーの記録を制御すべく、前記オペレーティングシステムの下で動作するマルチメディア画像オーサリングソフトウェア・アプリケーションと、
   前記マルチメディア画像オーサリングソフトウェア・アプリケーションの動作を制御する少なくとも１個の選択部材とを含むシステム。
2. ディスプレイを更に含む、請求項１に記載の画像処理システム。
3. 音声コンテンツを受信すべく、音声入力ポートを更に含む、請求項１に記載の画像処理システム。
4. 前記画像処理システムが、
   前記収容領域、前記プロセッサ、前記記憶メモリ、前記オペレーティングシステム、前記マルチメディア画像オーサリングソフトウェア・アプリケーション、および前記少なくとも１個の選択部材を含む第一のユニット部材と、
   前記ディスク部材を含む第二のユニット部材とを含み、
   前記第一および第二のユニット部材が段積み可能なように、前記第一のユニット部材および第二のユニット部材が相補的な形状を有する、請求項１に記載の画像処理システム。
5. 前記画像処理システムが、
   前記収容領域、前記プロセッサ、前記記憶メモリ、前記オペレーティングシステム、前記マルチメディア画像オーサリングソフトウェア・アプリケーション、および前記少なくとも１個の選択部材を含む第一のユニット部材と、
   前記第一のユニット部材とは別個であって、前記ディスク部材を含む第二のユニット部材と、
   前記第一のユニット部材と前記第二のユニット部材との間に通信を提供する通信リンクとを含む、請求項１に記載の画像処理システム。
6. 前記通信リンクが無線通信リンクである、請求項５に記載の画像処理システム。
7. 前記通信リンクが物理通信リンクを提供する、請求項５に記載の画像処理システム。
8. 前記マルチメディア対応ディスクがＶＣＤ互換の光ディスクである、請求項１に記載の画像処理システム。
9. 前記マルチメディア対応ディスクがＳＶＣＤ互換の光ディスクである、請求項１に記載の画像処理システム。
10. 前記マルチメディア対応ディスクがＤＶＤ互換の光ディスクである、請求項１に記載の画像処理システム。
11. 前記デジタル画像処理装置がディスプレイを含み、前記画像処理システムが、前記デジタル画像処理装置が前記画像処理システムの収容領域内へ収容された際に前記デジタル画像処理装置のディスプレイを制御する手段を更に含む、請求項１に記載の画像処理システム。

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