JP2007502272A - 5‐HT2C受容体アゴニストとしての6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐7‐クロロ‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン - Google Patents

5‐HT2C受容体アゴニストとしての6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐7‐クロロ‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン Download PDF

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Abstract

本発明は化学式I:
Figure 2007502272

の7‐クロロ‐6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピンまたはその医薬的に許容し得る塩、および肥満、強迫神経症、不安神経症、およびうつ病を含む5‐HT2C関連疾患の治療に対する選択的5‐HT2Cアゴニストとしてのその使用を提供する。

Description

発明の詳細な説明
神経伝達物質セロトニン(5‐ヒドロキシトリプタミン,5‐HT)は、少なくとも7つの受容体類の不均一集団から派生する豊かな薬理作用を有する。前記セロトニン5‐HT2類は、さらに5‐HT2A、5‐HT2B、および5‐HT2Cという少なくとも3つのサブタイプに分類される。前記5‐HT2C受容体は単離され特徴付けられており(ユリウス(Julius)ら,米国特許4,985,352)、5‐HT2C受容体を欠いた遺伝子導入マウスは発作および結果的に過食となる摂食障害を示すことが報告されている(ユリウス(Julius)ら,米国特許5,698,766)。前記5‐HT2C受容体は、肥満(ヴィッカーズ(Vickers)ら,精神薬理学(Psychopharmacology),167:274‐280(2003年))、過食症(テコット(Tecott)ら,ネイチャー(Nature),374:542‐546(1995年))、強迫神経症(マーティン(Martin)ら,薬理学、生化学と挙動(Pharmacol.Biochem.Behav.),71:615(2002年);シュー‐グリーン(Chou‐Green)ら,生理学と挙動(Physiology&Behavior),78:641‐9(2003年))、うつ病(レイセン(Leysen),ケルダー(Kelder),薬物研究における傾向II(Trends in Drug ResearchII),29:49‐61(1998年))、不安神経症(臨床試験薬におけるカレントオピニオン(Curr.Opin.Invest.Drugs)2(4),p.317(1993年))、薬物乱用、睡眠障害(フランク(Frank)ら,神経精神薬理学(Neuropsychopharmacology)27:869‐873(2002年))、体熱感(欧州特許EP1213017A2)、てんかん(アップトン(Upton)ら,ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(Eur.J.Pharmacol.),359:33(1998年);フィッツジェラルド(Fitzgerald),エニス(Ennis),医薬品化学年次報告(Annual Reports in Medicinal Chemistry),37:21‐30(2002年))、および性腺機能低下症(臨床試験薬におけるカレントオピニオン(Curr.Opin.Invest.Drugs)2(4),p.317(1993年))を含む様々な他の神経疾患とも関係している。
特定の置換2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン化合物は、以下のように有効な治療薬として開示されている。
米国特許4,265,890は、特定の置換2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン化合物を、抗精神病薬および制吐薬等として使用するためのドーパミン作動性受容体アンタゴニストとして説明している。
欧州特許EP0285287は、特定の置換2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン化合物を、胃腸運動障害等の治療薬として説明している。
国際公開WO93/03015およびWO93/04686は、特定の置換2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン化合物を、高血圧および血管抵抗の変化が望ましい循環器疾患等の治療薬として使用するためのα‐アドレナリン受容体として説明している。
国際公開WO02/074746A1は、特定の置換2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン化合物を、性腺機能低下症、肥満、過食症、不安神経症、うつ病、睡眠障害等の治療用5‐HT2Cアゴニストとして説明している。
国際公開WO03/006466A1は、特定の置換三環系ヘキサヒドロアゼピノインドールおよびインドリン化合物を5‐HTリガンドとして説明しており、結果として5‐HTの作用調節が望ましい疾患の治療に対するその有効性について記述している。
高親和性5‐HT2C受容体アゴニストは、肥満、過食症、強迫神経症、うつ病、不安神経症、薬物乱用、睡眠障害、体熱感、および性腺機能低下症を含む上記の5‐HT2C受容体関連疾患の治療に対する有効な治療薬を提供すると考えられる。5‐HT2C受容体に対して選択的でもある高親和性5‐HT2C受容体アゴニストは、現行の治療に関連する望ましくない副作用もなくそのような治療的有用性を提供すると考えられる。特に5‐HT2Aおよび5‐HT2B受容体に対抗して5‐HT2C受容体の選択性を獲得することは、5‐HT2Cアゴニストの設計において困難であることが証明されている。5‐HT2A受容体アゴニストは、問題のある幻覚誘発副作用と関連している(ネルソン(Nelson)ら,(ナウニン‐シュミードバーグ)Naunyn‐Schmiedebergのファーマコロジー・アーカイブ(Naunyn‐Schmiedeberg’s Arch.Pharm.),359:1‐6(1999年))。5‐HT2B受容体アゴニストは、弁膜症等の循環器関連副作用と関連している(ヴィー・セトーラ(V.Setola)ら,分子薬理学(Mol.Pharmacology),63:1223‐1229(2003)およびそこで引用されている参考文献)。
潜在的な治療薬としての置換2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン化合物については、これまで主にαアドレナリンおよび/またはドーパミン作動モジュレーターとしての使用が引用されている。アドレナリン作動モジュレーターは、しばしば心循環器疾患の治療に関連する(フリッシュマン(Frishman),コトブ(Kotob),臨床薬理学ジャーナル(Journal of Clinical Pharmacology),39:7‐16(1999年))。ドーパミン作動受容体は、精神***病およびパーキンソン病の治療における初期標的である(シーマン(Seeman),ファン・トル(Van Tol),薬理化学の傾向(Trends in Pharmacological Sciences),15:264‐270(1994年))。それらの受容体および他の生理学的に重要な受容体に対抗する選択性が、一般的に上記の5‐HT2C関連疾患の特異的治療用治療薬の好ましい特性でもあることは、当該技術分野に精通した者にはよく知られている。
本発明は、化学式I:
Figure 2007502272
の化合物またはその医薬的に許容し得る塩を提供する。
本発明は、医薬的に許容し得る担体、希釈剤、または賦形剤と関連して、化学式Iまたはその医薬的に許容し得る塩を含む医薬組成物も提供する。
本発明の別の側面において、5‐HT2C受容体の作用を高める必要のある哺乳動物に有効量の化学式Iの化合物またはその医薬的に許容し得る塩を投与することを含む、哺乳動物において5‐HT2C受容体の作用を高める方法が提供される。
本発明は、肥満の治療を必要とする哺乳動物に有効量の化学式Iの化合物またはその医薬的に許容し得る塩を投与することを含む、哺乳動物における肥満を治療する方法も提供する。
本発明は、強迫神経症の治療を必要とする哺乳動物に有効量の化学式Iの化合物またはその医薬的に許容し得る塩を投与することを含む、哺乳動物における強迫神経症を治療する方法も提供する。
さらに本発明は、うつ病の治療を必要とする哺乳動物に有効量の化学式Iの化合物またはその医薬的に許容し得る塩を投与することを含む、哺乳動物におけるうつ病を治療する方法も提供する。
さらに本発明は、不安神経症の治療を必要とする哺乳動物に有効量の化学式Iの化合物またはその医薬的に許容し得る塩を投与することを含む、哺乳動物における不安神経症を治療する方法も提供する。
化学式Iの化合物またはその医薬的に許容し得る塩を利用する上述の治療方法に関する好ましい実施例において、哺乳動物はヒトである。
本発明の別の側面において、5‐HT2C受容体の作用を選択的に高めるためおよび/または5‐HT2C受容体の作用の低下に関連する様々な疾患を治療するために使用する化学式Iの化合物が提供される。この側面における本発明の好ましい実施例は、肥満、過食症、強迫神経症、うつ病、不安神経症、薬物乱用、睡眠障害、体熱感、および/または性腺機能低下症の治療に使用する化学式Iの化合物を含む。この側面における本発明の特に好ましい実施例は、肥満、強迫神経症、うつ病および不安神経症の治療を含む。
本発明の別の側面において、哺乳動物における5‐HT2C受容体を活性化する薬物の製造における化学式Iの化合物の使用が提供される。この側面における本発明の好ましい実施例において、肥満、過食症、強迫神経症、うつ病、不安神経症、薬物乱用、睡眠障害、体熱感、および/または性腺機能低下症の治療薬の製造における化学式Iの化合物の使用が提供される。この側面における本発明の特に好ましい実施例は、肥満、強迫神経症、うつ病および不安神経症の治療薬の製造における化学式Iの化合物の使用を含む。
さらに、本発明は肥満治療または強迫神経症の治療、またはうつ病の治療、あるいは不安神経症の治療に適した医薬組成物を提供する。各医薬組成物は医薬的に許容し得る担体、希釈剤、または賦形剤と併せて化学式Iの化合物を含む。
5‐HT2Cアゴニストによって治療可能な疾患が確立され一般に認められた分類として知られるそれら実施例において、それらの分類は様々な資料において検出することができる。例えば現在、精神疾患の分類と診断の手引第4版(DSM‐IVTM(商標))(1994年,米国精神医学会(American Psychiatric Association),ワシントンDC)は、本明細書に記載の疾患の多くを識別するための診断ツールを提供している。また、国際疾病分類第10版(ICD‐10)は、本明細書に記載の疾患の多くを分類する。熟練者であれば、DSM‐IVおよびICD‐10に記載の疾患を含め、本明細書に記載の疾患に対する代替の用語、病気の知識および分類システムが存在すること、またその用語および分類システムが医学的、科学的進歩とともに進化していることを認識するであろう。
本明細書で使用する「アミノ保護基」という語は、前記化合物の他の官能基と反応しながら、一般的にアミノ機能の封鎖または保護に使用される置換基を示す。そのようなアミノ保護基の例は、ホルミル基、トリチル基、アセチル基、トリクロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、クロロアセチル、ブロモアセチル、およびイオドアセチル基、ベンジルオキシカルボニル、9‐フルオレニルメソキシカルボニル(「FMOC」)等のカルバモイル型封鎖基、t‐ブトキシカルボニル(t‐BOC)、および類似するアミノ保護基を含む。使用されるアミノ保護基については、分子の他の位置における後次反応の条件に対して安定しており、分子の残基をかく乱することなく適切な位置で除去できるのであれば、その種類は重要ではない。アミノ保護基の選択および使用(追加および後次の除去)は、当該技術分野の従来技術においてよく知られている。さらに、上述の用語で示される基の例は、ティー.ダブリュー.グリーン(T.W.Greene)およびピー.ジー.エム.ウッツ(P.G.M.Wuts)の「有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)」第3版,ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley and Sons),ニューヨーク州ニューヨーク,1999年,第7章(以下「グリーン(Greene)」と呼ぶ)で説明されている。
本明細書で形容詞として使用する「医薬的」または「医薬的に許容し得る」という語は、受け手に対してほぼ無毒およびほぼ無害であることを意味する。
「医薬組成物」は、担体、溶媒、賦形剤および塩が、該組成物の活性成分(例、化学式Iの化合物)と混合しても化学反応を起こさない必要があることも意味する。「医薬製剤」および「医薬組成物」という語が一般的に交換可能であり、本出願の目的で使用されることは当該技術分野における従来技術に精通する者であれば理解する。
医薬組成物に使用することを意図した化合物は、処理特性、安定性、薬物動態、および/または生物学的利用能等の特性を最適化するため、通常、塩の形態に変換されるがこれは必須ではないことは当該技術分野における従来技術に精通する者であれば理解する。化合物を指定の塩形態に変換する方法は、当該技術分野においてよく知られている(例としてベルゲ・エス・エム(Berge,S.M),バイリー・エル・ディー(Bighley,L.D.),およびモンクハウス・ディー・シー(Monkhouse,D.C.),アメリカ薬学会誌(J.Pharm.Sci.),66:1(1997年))。本発明の化合物がアミンであり、基本的な性質であるため、多様な医薬的に許容し得る有機および無機酸と容易に反応し、それとともに医薬的に許容し得る酸付加塩を形成する。そのような塩もまた本発明の実施例である。
そのような塩を形成するのに使用される主な無機酸は、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、硝酸、硫酸、リン酸、次リン酸、メタリン酸、ピロリン酸等を形成する。脂肪族一および二カルボン酸、フェニル置換アルカン酸、ヒドロキシアルカン酸およびヒドロキシアルカンジオン酸、芳香族酸、脂肪族および芳香族硫酸等の有機酸から派生する塩を使用してもよい。そのため、そのような医薬的に許容し得る塩は、塩素、臭素、窒素、酢酸、フェニル酢酸、トリフルオロ酢酸、アクリレート、アスコルベート、ベンゾエート、クロロベンゾエート、ジニトロベンゾエート、ヒドロキシベンゾエート、メソキシベンゾエート、メチルベンゾエート、o‐アセトキシベンゾエート、イソブチレート、フェニルブチレート、α‐ヒドロキシブチレート、ブチン‐1,4‐ジカルボキシレート、ヘキシン‐1,4‐ジカルボキシレート、カプレート、カプリレート、ケイ皮酸、クエン酸、ホルメート、フマレート、グリコレート、ヘプタン酸、馬尿酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、マロン酸、マンデル酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、シュウ酸、フタル酸、テラフタル酸、プロピオール酸、プロピオン酸、フェニルプロピオン酸、サリチル酸、セバシン酸、コハク酸、スベリン酸、ベンゼンスルホン酸、p‐ブロモベンゼンスルホン酸、クロロベンゼンスルホン酸、エチルスルホン酸、2‐ヒドロキシエチルスルホン酸、メチルスルホン酸(メシル酸)、ナフタリン‐1‐スルホン酸、ナフタリン‐2‐スルホン酸、ナフタリン‐1,5‐スルホン酸、p‐トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、酒石酸等を含む。
そのような化合物が様々なモル比で塩を形成し、例えば半酸、一酸、二酸塩等を提供できることはよく知られている。
「有効量」とは、5‐HT2C受容体を活性化し、および/または指定の薬理効果を引き出すことができる化学式Iの化合物の量を意味する。
「適した溶媒」とは、反応物質を十分に可溶化して媒介物が望ましい反応をもたらす進行中の反応に対して不活性な任意の溶媒または溶媒の混合物を示す。
本明細書では以下の用語および省略形を使用する。
「2B‐3エタノール」は、トルエンで変性したエタノールを意味する。
「Anal.Calc’d」は計算された元素分析を意味する。
「BINAP」は2,2’‐bis(ジフェニルホスフィノ)‐1,1’ビナフチルを意味する。
「bp」は沸点を意味する。
「CV」は酸素の発熱量を意味する。
「DCM」はジクロロメタン(例、塩化メチレン、CH2Cl2)を意味する。
「DMF」はN,N‐ジメチルホルムアミドを意味する。
「DMSO」はジメチルスルホキシド(例、メチルスルホキシド)を意味する。
「DOI」は(+)‐1‐(2,5‐ジメソキシ‐4‐[125I]‐イオドフェニル)‐2‐アミノプロパンを意味する。
「EE」はエネルギー消費量を意味する。
「EDTA」はエチレンジアミン四酢酸を意味する。
「GDP」はグアノシン二リン酸を意味する。
「GTP」はグアノシン三リン酸を意味する。
「GTPγ[35S]」は酸素の代わりに35Sと置き換えられる末端リン酸を持つグアノシン三リン酸を意味する。
「ISPA」は免疫吸着シンチレーション近接アッセイを意味する。
「mp」は溶解点を意味する。
「MS(ES+)」はエレクトロスプレーイオン化を使用した質量分析を意味する。
「MTBE」はメチルt‐ブチルエーテルを意味する。
「NBS」はN‐ブロモコハク酸イミドを意味する。
「NMR」は核磁気共鳴を意味する。
「Pd(OAc)2」はパラジウム(II)酢酸((CH3CO22Pd)を意味する。
「Pd(PPh34」はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を意味する。
「Pd2(dba)3」はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)を意味する。
「RQ」は呼吸商を意味する。
「スーダンIII」は、1‐((4‐フェニルアゾ)フェニルアゾ)‐2‐ナフタレノールを意味する。
化学構造中の「Tf」はトリフルオロメチルスルホニル部分(‐SO2CF3)を意味する。
「TFA」はトリフルオロ酢酸を意味する。
「TFAA」はトリフルオロ酢酸無水物を意味する。
「Tf2O」はトリフルオメタンスルホン酸無水物を意味する。
「TLC」は薄層クロマトグラフ法を意味する。
「p‐TsOH・H2O」はパラ‐トルエンスルホン酸一水和物を意味する。
本発明の化合物およびその塩は、7位を塩素化した後、トリフルオロメチルスルホン酸エステル等の適切な反応中間物を介して6位にフルオロエチルアミノ基を導入することによって、N保護6‐ヒドロキシ‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピンから合成してよい。この結合産物はその後脱保護され、遊離塩基を含み、必要であれば任意で塩に変換される(スキームIおよび例1〜3を参照)。
N保護6‐ヒドロキシ‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピンは、ヒドロキシ基の保護、例えばオゾン分解による二重結合の切断、ジオール産出のための還元反応、前記ジオールのジスルホン酸エステルへの変換、アミノ化および閉環をもたらすアンモニアを用いた反応、その後アミノ基の保護、および最後に6‐ヒドロキシ基の脱保護を介して5‐ヒドロキシ‐1,4‐ジヒドロナフタレンから取得できる(スキームIおよび例1を参照)。
本スキームにおける各ステップの適切な反応条件は、当該技術分野においてよく知られており、溶媒および共同試薬の適切な置換は当該技術分野の範囲である。同様に、必要な場合または希望する場合は、合成中間物を様々な周知の技術によって分離および/または精製してよいこと、またしばしば、ほとんどまたは全く精製を行わず、様々な中間物を後次の合成ステップに直接使用できることは当業者には知られている。また、周知の方法を使用する本発明の化合物およびその塩の代替合成経路も当該技術分野の範囲内であることが知られている。
スキームI
Figure 2007502272
7‐クロロ‐6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン‐遊離塩基
5‐メソキシ‐1,4‐ジヒドロナフタレン[3]:粉末炭酸カリウム粉末(193.1g,1.397mol)を5‐ヒドロキシ‐1,4‐ジヒドロナフタレン[2](68.08g,1H‐NMR,0.4657molのベースで90%作用強度,ソシエタ・イタリアーナ・メディシナーラ・スカンディッチ(Societa Italiana Medicinala Scandicci,s.r.l.),Reggello(フィレンツェ),イタリア)のエタノール溶液(700ml)に添加する。前記溶液を氷/水で0℃に冷却し、硫酸ジメチル(88.1g,66.1mL,0.699mol)に滴下添加して、温度を5℃から10℃の間に維持する。次に、前記反応混合物をTLC(10:1 ヘキサン:酢酸エチル)が開始物質の欠如を示すまで40℃に加熱する(約2時間)。真空ろ過で固体を分離し、真空で前記溶液を取り除く。残留した茶色のオイルをジエチルエーテル(500mL)で希釈し、10%NH4OH水溶液(500mL)、水(500mL)、NaCl飽和水溶液(500mL)で洗浄し、Na2SO4上の有機層を乾燥して真空でろ過および濃縮すると、茶色のオイル状の粗生成物(73g)が生成される。前記粗生成物を短経路蒸留で真空下(bp120‐130℃/5 Torr)精製すると、透明なオイル状(69.0g,92.5%訂正後作用強度)の表題の化合物が得られる (不純物として1,2,3,4‐テトラヒドロ‐5‐メソキシナフタレンを含む)。1HNMR(300MHz,CDCl3)、δ7.15(t,1H,J=7.9)、6.72(dd,2H,J=15.7,7.9)、5.93‐5.88(m,2H)、3.83(s,3H)、3.42‐3.39(m,2H)、3.30‐3.28(m,2H);10:1ヘキサン:酢酸エチルで溶離する場合Rf=0.58。
2,3‐Bis‐(2‐ヒドロキシエチル)‐1‐メソキシベンゼン[4]:オーバーヘッド機械攪拌機、還流冷却機、熱電対、およびガス分散装置を備えた四つ口5LフラスコにDCM(1.3L)および2B‐3エタノール(1L)中の5‐メソキシ‐1,4‐ジヒドロナフタレン[3](264.54g、1H‐NMRから89.5%の作用強度、1.478mol)を入れる。スーダンIII(10mg)を添加すると薄赤色になる。前記溶液を‐65℃以下に冷却した後、前記溶液は淡黄色になり、TLC(10:1ヘキサン:酢酸エチル,KMnO4ステインが開始物質の欠如を示すまで(約30時間)、前記溶液にO3を通過させる。カニューレを介して、前記溶液を氷/水で冷却した2B‐3エタノール(500mL)のNaBH4(97.85g,2.59mol)スラリーに移す。オゾニドが完全にジオールを還元するために、前記移動中に温度を0℃以上、例えば0℃から10℃の間に維持することが重要である。移動完了後、前記溶液を周囲温度までに温め、約30分間攪拌する。前記スラリーを氷/水で0℃に冷却し、その後徐々にアセトン(540mL,7.4mol)を添加して過剰なNaBH4を除去する。固体がすべて溶解したら、前記溶媒を真空で取り除く。黄色の固体をDCM(1L)および水(1L)に溶解し、層を分離してDCM(750mL)で水溶層を抽出する。結合された有機層を飽和NaCl水溶液(1.5L)で洗浄し、トルエン(750mL)を添加して真空で溶媒を除去する。固体をDCM(500mL)に加熱しながら再度溶解した後、トルエン(750mL)を添加して溶液を真空で濃縮すると、淡黄色の固体状(283.7g,89%訂正作用強度,mp82‐83℃)の表題化合物が生成される(不純物として1,2,3,4‐テトラヒドロ‐5‐メソキシナフタレンを含む(8.6%))。さらに、前記生成物を真空乾燥によって75℃、5Torrで一晩精製し、微量の1,2,3,4‐テトラヒドロ‐5‐メソキシナフタレン不純物以外のすべてを除去する。1H NMR(300MHz,CDCl3),δ7.16(dd,1H,J=8.2,7.6),6.83(s,1H,J=7.0),6.76(s,1H,J=8.2),3.85‐3.77(m,7H),3.01‐2.91(m,4H),2.35(s,2H);13C NMR(300MHz,DMSO‐d6),δ157.5,138.9,126.5,125.2,122.0,108.4,62.1,60.5,55.3,36.1,29.6;IR(KBr):3006,2960,2886,2829,1583,1461,1440,1264,1091,1041cm‐1;MS(ES+)m/z178 (M++1);C11163のAnal.Calc‘d:C,67.32;H,8.22;N,0。検出量:C,67.26,H,8.10,N,0.21;95:5DCM:メタノールで溶離する場合Rf=0.23。
2,3‐Bis‐(2‐メタンスルホニルオキシエチル)‐1‐メソキシベンゼン[5]:0℃に冷却したDCM(500mL)中の2,3‐bis‐(2‐ヒドロキシエチル)‐1‐メソキシベンゼン[4](50.6g,0.258mol,1equiv.)およびトリエチルアミン(78.3g,0.774mol,3equiv.)のスラリーに、塩化メタンスルホニル(65.0g,0.567mol,2.2equiv.)のDCM溶液(100mL)を45分以上滴下添加する。前記添加は発熱を伴うため、温度を10℃以下に維持する割合で塩化メタンスルホニルを添加する。前記添加が完了した後、反応物を周囲温度に温める。前記溶液を水(2X500mL)、次にNaCl飽和水溶液(750mL)で洗浄する。Na2SO4上の有機層を乾燥し、真空でろ過および濃縮すると、濃黄色のオイル状の表題化合物(87.4g,96.2%)が生成され、これをさらに精製することなく次の反応に使用する。100%ジエチルエーテルで溶離するフラッシュ・カラム・クロマトグラフィーにより分析サンプルを取得する。1H NMR(300MHz,CDCl3),δ7.20(t,1H,J=7.9),6.82(s,1H,J=8.2),6.80(s,1H,J=8.2),4.41‐4.34(m,4H),3.83(s,3H),3.16‐3.09(m,4H),2.91(s,3H),2.87(s,3H);13C NMR(300MHz,CDCl3),δ158.07,136.55,128.26,123.34,122.39,109.24,69.88,69.08,55.55,37.35,37.14,32.57,26.47;13C NMR(300MHz,DMSO‐d6),δ157.58,136.79,127.81,122.91,122.00,109.33,70.19,68.88,55.55,36.49,36.47,31.56,25.72;IR(KBr):1586.8,1469.4,1358.51,1267.3,1173.9,1105.4,972.4,954.6,914.3cm‐1;MS(ES+)m/z257(M++1);C132072に対する分析計算:C,44.31;H,5.72;N,0。検出量:C,44.22,H,5.68,N,0.13;95:5DCM:メタノールで溶離する場合Rf=0.72。
6‐メソキシ‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン: 2,3‐bis‐(2‐メタンスルホニルオキシエチル)‐1‐メソキシベンゼン[5](474.4g,1.346mol)をアセトニトリル(7L)に溶解し、混合物を2つの等量ロットに分ける。個別に濃縮NH4OH(3.5L)水溶液を添加し、前記溶液を圧力容器(PARR装置)に充填する。密閉した反応装置内の溶液を100℃に20分以上加熱し(内圧は約100psiに達する)、反応が完了するまで100℃に維持する(約1時間、HPLCでモニターする)。反応混合物を周囲温度まで冷却する。2つのロットを混合し、真空で溶媒を取り除く。残留物をMTBE(3.5L)および水(3.5L)に溶解する。必要に応じて2M NaOHまたは1M HClを使用し、pHを6.5に調節する(通常pHは約pH=5.1であり、約50mL2M NaOHの調節が必要である)。有機層を取り除き、50%NaOH(約150mL)を使用して水溶層をpH=13に調節する。MTBE(2X3.5L)で抽出し、混合した有機層をNaCl飽和水溶液(3.5L)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空でろ過および濃縮すると、静置時に凝固する粗生成物の黄色オイル状の表題化合物が生成される(179.3g)。前記材料をさらに精製することなく次のステップに使用する。2つのクーゲルロール(Kugelrohr)蒸留によって精製することで静置時に凝固する透明なオイルを生成し、分析サンプルを用意する。mp44.3‐45.0℃。13C NMR(300MHz,DMSO‐d6),δ156.1,144.4,130.3,126.2,121.5,108.9,55.5,48.2,47.9,39.9,29.1;MS(ES+)m/z163(M++1);C1115NOのAnal.Calc‘d:C, 74.54;H, 8.53;N,7.90。検出量:C,74.28,H,8.62,N,7.86。
6‐メソキシ‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン塩化水素[6]:粗生成物6‐メソキシ‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン(上記,35.1g,0.198mol)を2B‐3エタノール(250mL)に溶解し、前記溶液を加熱して還流させ、2M HClをエタノールに添加する(108.9mL,0.218mol,1.1equiv.)。ヘプタン(700mL)を徐々に10分以上添加した後、加熱マントルを取り除いて溶液を周囲温度に冷却し、最後に氷/水の混合物で冷却する。結果として生じる固体を真空ろ過で収集し、冷却エタノール:ヘプタン(1:2)(100mLで3回)で洗浄し、真空下で15分間空気乾燥した後、前記生成物を60℃の真空オーブンでさらに1時間乾燥すると、白い粒状固体の表題化合物が生成される(35.53g,63%):mp246.6‐246.9℃;1H NMR(300MHz,DMSO‐d6),δ9.82(broad s,1H),7.12(dd,1H,J=7.6,7.9),6.88(d,1H,J=8.2),6.78(d,1H,J=7.3),3.75(s,3H),3.20‐3.00(m,8H);13C NMR(300MHz,DMSO‐d6),δ156.2,141.3,127.4,127.2,121.6,109.7,55.7,44.9,44.7,31.6,21.7;MS(ES+)m/z178(M++1);C1115ClNOのAnal.Calc‘d:C,62.12;H,7.11;N,6.59。検出量:C,61.95,H,7.64,N,6.58。
6‐メソキシ‐3‐(2,2,2‐トリフルオロアセチル)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン[7]:氷/水で0℃に冷却したDCM(300mL)に6‐メソキシ‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン塩化水素[6](35.3g,0.165mol,1equiv.)およびトリエチルアミン(69.1mL,0.496mol,3equiv.)を加えたスラリーにDCM(40mL)中のトリフルオロ酢酸無水物溶液(25.7mL,0.182mol,1.1equiv.)を30分間以上、温度を10℃に維持する割合で滴下添加する。前記添加が完了した後、反応混合物を周囲温度まで温め、反応が完了するまで攪拌する(約2時間、90:10CH2Cl2:メタノールを使用しTLCによって確認する)。前記溶液を水(350mLで2回)、次にNaCl飽和水溶液(350mL)で洗浄した後、Na2SO4上の有機層を乾燥し、真空でろ過および濃縮すると、静置時に凝固する黄色オイル状の表題化合物(44.9g,96%)が生成される。前記材料をさらに精製することなく次のステップに使用する。ヘキサン中の40%ジエチルエーテルで溶離するフラッシュ・カラム・クロマトグラフィーにより分析サンプルを生成する:mp74‐76℃。1H NMR(300MHz,CDCl3),δ7.16‐7.11(m,1H),6.81‐6.74(m,2H),3.81(s,3H),3.79‐3.64(m,4H),3.11‐3.07(m,2H),2.99‐2.95(m,2H);1H NMR(300MHz,DMSO‐d6),δ7.13(dd,1H,J=1.5,7.0),7.08(d,1H,J=1.5),6.88‐6.74(m,1H), 3.75(s,3H),3.67‐3.61(m,4H),3.04‐2.92(m,4H);13C NMR(300MHz,DMSO‐d6),δ156.43,156.38,155.06,155.00,154.60,154.54,154.14,154.08,141.31,141.04,127.44,127.18,127.05,127.01,122.27,121.94,121.90,118.46,114.64,110.80,109.52,109.41,55.63,55.61,47.11,47.07,46.67,46.63,45.61,45.16,35.90,34.65,26.18,24.91;C13143NO2のAnal.Calc‘d:C,57.14;H,5.16;N,5.13。検出量:C,57.17,H,5.27,N,5.08。
6‐ヒドロキシ‐3‐(2,2,2‐トリフルオロアセチル)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン[8]:温度を0℃から10℃に維持しながら、氷水で0℃に冷却したBBr3の1M溶液(1.1L,1.6equiv.)に、6‐メソキシ‐3‐(2,2,2‐トリフルオロアセチル)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン[7](187g,0.684mol)のDCM(200mL)溶液を1時間以上添加する。反応混合液を周囲温度に温め、HPLCが反応の完了を示すまで攪拌する(約2時間)。前記溶液を0℃に冷却し、カニューラを介して氷/水液(1.2L)に移すと、白い固体状の生成物が沈殿する。酢酸エチル(2L)を添加して沈殿物を十分に溶解し、層を分離して真空で有機層を濃縮する。酢酸エチル(2Lで2回、1Lで1回)で3回水溶層を抽出する。混合した有機層を水(2L)、次にNaCl飽和水溶液(2L)で洗浄した後、Na2SO4上で乾燥し、真空でろ過および濃縮すると、淡黄色の固体状の表題化合物が生成される(166.3g,94%)。その生成物をさらに精製することなく次のステップに使用する。ヘキサン中の40%ジエチルエーテルで溶離するフラッシュ・カラム・クロマトグラフィーにより分析サンプルを生成する:mp183.0‐185.2℃。1H NMR(300MHz,DMSO‐d6),δ9.39(s,1H),6.94‐6.88(m,1H),6.72‐6.68(m,1H),6.61‐6.57(m,1H),3.67‐3.32(m,4H),2.99‐2.86(m,4H);13C NMR(300MHz,DMSO‐d6),δ154.50,141.47,141.18,126.77,126.64,125.77,125.33,120.38,120.32,118.49,114.67,113.64,113.47,47.31,47.27,47.00,46.96,45.83,45.49,36.17,34.93,26.46,25.18,20.66,14.00;MS(ES+)m/z260(M++1);C12123NO2のAnal.Calc’d.:C,55.60;H,4.67;N,5.40。検出量:C,55.51,H,4.71,N,5.29。
7‐クロロ‐6‐ヒドロキシ‐3‐(2,2,2‐トリフルオロアセチル)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン[9]:6‐ヒドロキシ‐3‐(2,2,2‐トリフルオロアセチル)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン[8](120.0g,0,4629mol)およびトルエン(14.4L)の混合物を、開始物質が十分に溶解するまで70℃に45分間加熱する。ジイソブチルアミン(1.197g,1.62mL,9.26mmol)に続き、塩化スルフリル(62.48g,37.19mL,0.463mol)のトルエン溶液(360mL)を20分以上添加する。反応混合物を50分以上攪拌した後、追加で純粋な塩化スルフリル(4.536g,2.70mL,0.0336mol)を加え、反応混合物を70℃で15分間攪拌する。前記反応混合物を24℃まで30分以上冷却した後、1N塩酸(2.00L)を加える。有機層を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム飽和(2.00L)、次に塩化ナトリウム飽和水溶液(2.00L)で洗浄した後、硫酸ナトリウム上で乾燥する。溶液ライン上の乾燥および自己播種を防ぎ、ひいてはそのような条件下での結晶化を防ぐのに十分な気層を維持するため、最小限の効果的な真空を使用して、残留物が約672.5gとなるまで、ロータリー・エバポレータを用いて70℃で溶媒をろ過および除去する。70℃に加熱したトルエンを使用して、機械攪拌装置を備えた予熱済みの(70℃)3口フラスコに淡黄色の溶液を移す。1時間以上かけて温度を58℃に下げる。入手可能であれば、以前の合成で得られた7‐クロロ‐6‐ヒドロキシ‐3‐(2,2,2‐トリフルオロアセチル)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピンの結晶を溶液に播種し、結晶化を促進する。30分後、温度をさらに55℃に下げ、結晶化過程の開始を観察する。温度を55℃で2時間、45℃で4時間維持した後、加熱をやめて混合物を24℃(周囲温度)まで徐々に冷ます。加熱せずに8時間攪拌した後、混合物を0℃まで2時間、続いて−10℃で2時間冷却する。結果として生じる高密度の白色粒状結晶を10℃で真空ろ過により収集する。冷たい(−10℃)のトルエンで前記結晶を2回洗浄し、50℃、5Torrで真空乾燥すると、白色固体状の表題化合物が生成される(120.7 g,純度99.5%,収率88.8%):mp133‐134℃。MS(ES+)m/z294(M++1)。C1211ClF3NO2のAnal.Calc’d:C,49.08;H,3.78;N,4.77;Cl,12.07。検出量:C,49.01;H,3.63;N,4.72;Cl,12.32。
7‐クロロ‐3‐(2,2,2‐トリフルオロアセチル)‐6‐トリフルオロメチルスルホニルオキシ‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン[10]:7‐クロロ‐6‐ヒドロキシ‐3‐(2,2,2‐トリフルオロアセチル)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン[9](60g,0.204mol)、トリエチルアミン(62.6mL,0.448mol,2.2equiv.)、およびDCM(590mL)の溶液を氷浴で冷却し、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(43.5mL,0.258mol,1.26equiv.)を70分以上滴下添加する。氷浴を外し、反応混合物を2時間攪拌する。前記反応混合物を水(500mL)、1N HCl(500mL)、水(500mL)、およびNaCl飽和水溶液(500mL)で順に洗浄する。Na2SO4上の有機層を乾燥し、真空で濃縮すると茶色の固体状の粗生成物(90g)が得られる。前記固体をトルエン(200mL)に加温しながら溶解する。さらにヘキサン(1L)、ヘキサン:酢酸エチル(90:10,1L)、ヘキサン:酢酸エチル(80:20,1L)、およびヘキサン:酢酸エチル(70:30,9L)で順に溶離するシリカゲル(500g)上でプラグろ過クロマトグラフィーにより精製する。溶離液を集め、前記溶媒を蒸発させると黄褐色の固体状の生成物(86.3g)が生成される。前記固体を酢酸エチル(86mL)に加温しながら溶解し、次にヘキサン(700mL)を加える。入手可能であれば、以前の合成で得られた7‐クロロ‐3‐(2,2,2‐トリフルオロアセチル)‐6‐トリフルオロメチルスルホニルオキシ‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピンの結晶を溶液に播種し、結晶化を促進する。前記混合物を周囲温度で30分間静置する。前記混合物を約−10℃で2時間冷却、ろ過し、前記結晶を冷たい(−10℃)ヘキサン/酢酸エチルで洗浄した後、真空下フィルター上で空気乾燥すると、最初の収集結晶として表題化合物が得られる(73.54g)。母液を濃縮して固体を得る(12.7g)。前記固体を酢酸エチル:ヘキサン(15mL:121mL)で再結晶化し、追加の表題化合物を得る(7.65g,総産量:81.19g,93.5%)。
7‐クロロ‐3‐(2,2,2‐トリフルオロアセチル)‐6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン: 7‐クロロ‐3‐(2,2,2‐トリフルオロアセチル)‐6‐トリフルオロメチルスルホニルオキシ‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン[10](6.68g,15.7mmol)、Pd(OAc)2(334mg,1.48mmol)、(rac)‐2,2’‐bis(ジゲニルホスフィノ)‐1,1’‐ビナフチル((rac)‐BINAP)(1.0g,1.60mmol)、およびCs2CO3(7.08g,21.7mmol)を、磁気スターバーを含むN2除去した475mL高圧フラスコに入れる。前記混合物にトルエン(170mL)を加え、フラスコを一部空にし、窒素で洗い流して3〜5回脱気する。シリンジで2,2,2‐トリフルオロエチレンアミン(7.0mL,88.0mmol)を反応混合液に加え、フラスコを密閉する。攪拌しながら加熱マントルでフラスコを100℃に加熱する。21時間後、前記反応混合物を室温に冷却する。固体をろ過で分離し、ろ過物をオイル状の残留物に濃縮する。ヘプタン:MTBE(85:15)で溶離しながら、前記残留物をフラッシュクロマトグラフィー(800gシリカゲル)で精製する。無色の固体状の表題化合物を回復する(4.07g,収率69%):MS(ES+)m/z 375(M++1);1H NMR(300MHz,CDCl3),δ7.22(m,1H),6.87(m,1H),3.78‐3.65(m,5H),3.49‐3.40(m,2H),3.16(m,2H),2.96(m,2H)。
7‐クロロ‐6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン[1]:5N NaOH(6mL)を7‐クロロ‐3‐(2,2,2‐トリフルオロアセチル)‐6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン(上記,3.97g,10.59mmol)のエタノール溶液(20mL)に加え、結果として生じる溶液を23℃で30分間攪拌する。前記溶媒を真空下で除去し、残留物をCH2Cl2に溶解する。前記CH2Cl2溶液を水(20mL)、NaCl飽和水溶液(20mL)、水(20mL)、最後にNaCl飽和水溶液(50mL)で順に洗浄する。Na2SO4上のCH2Cl2層を乾燥し、前記溶媒を蒸発させてオイル状の表題化合物を生成する(2.84gの遊離塩基)。
7‐クロロ‐6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピンコハク酸塩
7‐クロロ‐6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン遊離塩基(例1,2.84g,10.19mmol)をエタノール(15mL)に溶解し、コハク酸(1.20g,10.19mmol)のエタノール溶液で処理する。前記溶媒を真空下で除去して無色の固体状の表題化合物を生成する(3.94g,97%)。MS(ES+)m/z 279;1H NMR(300MHz,DMSO‐d6),δ7.18(d,1H),6.88(d,1H),4.92(t,1H),3.68(m,2H),2.91‐3.08(m,8H),2.28(s,4H)。
代替として、より熱力学的に安定したコハク酸塩の多形体を以下のように取得してもよい。7‐クロロ‐6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン(遊離塩基,155.3g,0.548mol)をイソプロパノール(1.72L)に溶解し、50℃に加熱する。コハク酸(64.74g,0.548mol)をイソプロパノール(1.37L)中でスラリーにし、50℃に加熱して溶液を精製する。7‐クロロ‐6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン溶液に種結晶を加えた後、コハク酸溶液を50℃で2分以上添加する。一般的に、発熱反応によって反応温度が約55℃まで上昇し、個体が1〜2分以内に形成し始めることが観察される。前記溶液を1.5時間以上約38℃まで冷却する。さらに前記溶液を氷水浴で5℃以下に冷却し、30分間維持する。個体をろ過で分離し、イソプロパノール(300mL,5℃以下)で洗浄し、45℃の真空オーブンで乾燥すると、II型多形体(210.3g,収率96.7%)の表題化合物が得られる。示差走査熱量測定:オンセットピーク=159.5℃,最大ピーク=161.0℃,融解熱=105.2J/g。
熱力学的にさらに安定した多形の種結晶は、以下の平衡試験によって得られる。加熱還流(82℃)することによって、7‐クロロ‐6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン(遊離塩基,200mg,0.717mmol)をイソプロパノール(3mL)に溶解する。イソプロパノール(1mL)中で加熱することによってコハク酸(84mg,0.717mmol)を溶解する。コハク酸溶液を還流する7‐クロロ‐6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン溶液に加え、結果として生じる溶液を自然冷却する。約40℃で結晶化が起こり、結果として生じる懸濁液を50℃で66時間加熱する。結晶懸濁液を周囲温度に冷却、ろ過、乾燥して7‐クロロ‐6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピンコハク酸塩の種結晶を生成する(230mg,収率81%)。示差走査熱量測定:160.9℃で単一ピーク。
7‐クロロ‐6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピンメシル酸塩
メタンスルホン酸(46μl,0.71mmol)を23℃の7‐クロロ‐6‐(2,2,2‐トリフルオロエチルアミノ)‐2,3,4,5‐テトラヒドロ‐1H‐ベンゾ[d]アゼピン(例1,200mg,0.71mmol)のイソプロパノール(4mL)溶液に加える。結果として生じる結晶懸濁液を氷浴で冷却、ろ過、冷たいイソプロパノール(1mL)で洗浄し、乾燥すると表題化合物(227mg,収率85%)が生成される。1H NMR(300MHz,DMSO‐d6)δ8.77(s,2H),7.19(d,1H),6.89(d,1H),4.99(t,1H),3.68(m,2H),3.2‐2.99(m,8H),2.28(s,3H)。
本発明の化合物は5‐HT2C受容体に対して比較的選択的である。特に本発明の化合物は、他の5‐HT受容体サブタイプ、詳しくは5‐HT2Aおよび5‐HT2B受容体と比較して、5‐HT2C受容体に対して比較的選択的である。この選択性は以下のアゴニスト作用アッセイおよび受容体結合アッセイにおいて証明される。
アゴニスト作用アッセイ(Gαq‐GTPγ[35S]結合アッセイ):5‐HT2受容体は機能的に特定のGタンパク質と結合する。5‐HT2Gタンパク質結合受容体のアゴニスト作用の結果、Gタンパク質のαサブユニット(GαqまたはGαi)からGDPが解放され、続いてGTPが結合する。安定したアナログGTPγ[35S]の結合は、受容体作用(例、アゴニスト作用)の指標である。
Gαq‐GTPγ[35S]結合アッセイを使用して、5‐HT2A、5‐HT2B、および5‐HT2C受容体での試験化合物のインビトロ作用強度(EC50)および最大有効性(Emax,5‐HT応答に対して正規化される)を判定する。用量反応曲線(AUC)下の領域は、各受容体サブタイプについても判定し、5‐HT2Aおよび5‐HT2Bに対する5‐HT2C受容体の試験化合物の選択性測定に使用される。前記選択性は選択性比率で表される(それぞれAUC 2C/2AおよびAUC2C/2B)前記選択性比率によって、作用強度および有効性の両方に基づいて選択性を評価することができる。5‐HT2Aおよび5‐HT2B受容体と比較した5‐HT2C受容体での作用強度および有効性を含む選択性の測定は、5‐HT2Aおよび5‐HT2Bアゴニスト作用に関連する副作用のため重要であると考えられる(序論を参照)。
膜の生成:懸濁液中でヒト 5‐HT2A、5‐HT2Bまたは5‐HT2C受容体を安定に導入されたAV12細胞を増殖し、遠心分離で収穫し、細胞ペレットをリン酸バッファー食塩水で洗浄し、pH7.4で細胞を再度ペレットし、上清を取り除き、細胞ペレットをドライアイス上で冷凍して−70℃で保管する。保管細胞ペレットを解凍し、50mM Tris,pH7.4アリコートで1〜2mLまで再懸濁して、次のアッセイ用に−70℃に再冷凍する(5‐HT2Aおよび5‐HT2C導入細胞:1アリコートにつき約6x108細胞;5‐HT2B細胞:1アリコートにつき約7.5x108細胞)。
試験日に膜を解凍し、膜をアッセイ緩衝液で洗浄して(50mM,Tris‐HCl(pH7.4),10mM MgCl2,100mMNaCl,および0.2mM EDTA)、アッセイ緩衝液で再懸濁し、37℃で10分間培養して任意の残留内因性5‐HTを加水分解する。アッセイ緩衝液で膜を再度洗浄し、濃縮アッセイ緩衝液で再懸濁して1ウェルあたり1‐4x106細胞等価のアリコートを提供する(通常5‐HT2Aまたは5‐HT2C受容体アッセイを用いる試験の場合、約1‐2x106細胞等価、および5‐HT2B受容体アッセイを用いる試験の場合は約3‐4x106細胞等価)。前記細胞を組織グラインダーで均質化し、前記均質物を下記のアッセイに直接使用する。
Gアルファq‐GTPγ[35S]結合アッセイ:Gαqに結合する[35S]‐GTPγSの免疫吸着シンチレーション近接アッセイ(ISPA)は、公開済みの条件(デュラップ(DeLapp)ら,JPET 289(1999年)946‐955)を修正したものである。試験化合物をDMSOに溶解し、アッセイ緩衝液で希釈して様々な濃度を提供し、濃度反応曲線を生成する。96ウェルマイクロタイタープレートのウェルにおいて、希釈した試験化合物、GDP(最終濃度0.1μM)、および[35S]‐GTPγS(最終濃度0.5から1.0nMの間)を混合する。1アリコートの膜を培養混合物に加え、プレートを混合してヌクレオチド交換のアゴニスト刺激を開始する(最終量200μl)。前記マイクロタイタープレートを室温で30分間培養する。IGEPAL(登録商標)CA‐630洗剤で培養物を急冷する(最終濃度0.27%)。アフィニティ精製した多クローン性ラビット抗Gαq抗体(1ウェルあたり約1〜2μg)、および抗ラビットIgシンチレーション近接アッセイビーズ(アメルシャム(Amersham);1ウェルあたり約1.25mg;最終量290μl)を加える。前記プレートを密封し、前記混合物を室温で3時間培養する。前記マイクロタイタープレートを短時間遠心分離にかけペレットビーズ状にする。マイクロタイタープレートシンチレーション分光でGTPγ[35S]結合を定量する(ウォラック・トリラックス・マイクロベータ(Wallac Trilux MicroBeta)(商標)シンチレーションカウンター)。
データ分析:指定の受容体における試験化合物の各濃度反応曲線について、マイクロソフト・ウィンドウズOS(MicroSoft Windows OS)(登録商標)上で作動するグラフパッド・プリズム(GraphPad Prism)(商標)ソフトウェア(v3.02;グラフパッド・ソフトウェア(GraphPad Software),カリフォルニア州サンディエゴ)を用いて、非線形回避分析曲線適合によりデータを分析し、EC50およびEmaxを判定した(5‐HT対照曲線に正規化した)。アゴニスト濃度反応曲線(AUC)の下の領域をグラフパッド・プリズム(GraphPad Prism)(商標)を用いて台形法により判定した。
選択性比率を計算するため、最初に上記の各受容体サブタイプの試験化合物のAUCを判定した。次にその受容体における5‐HTに対して判定されたAUCに関連して、各受容体サブタイプにおけるAUCを正規化する。そのため、指定の受容体における試験化合物の正規化したAUCは、その受容体において5‐HTに対して判定されるAUCの比率で表示される。例えば、
Figure 2007502272
最後に、前記試験化合物の選択性比率を以下のように計算する。
5‐HT2C受容体/5‐HT2A受容体(AUC2C/2A)の選択的比率= c/a
5‐HT2C受容体/5‐HT2B受容体(AUC2C/2B)の選択的比率= c/b
参考までに、5‐HTのAUC 2C/2AおよびAUC 2C/2Bはそれぞれ1.0および1.0である。同様に、mCPP(メタ‐クロロフェニルピペラジン)はそれぞれ2.1および2.1である。
基本的に前述のような5‐HT2A、5‐HT2B、および5‐HT2C受容体のGαq‐GTPγ[35S]アッセイにおいて、本発明の化合物を試験したところ、驚くべきことに5‐HT2C受容体の極めて強力で選択的なアゴニストが発見された(表1を参照)。
表1
Figure 2007502272
リガンド結合アッセイ:本質的にワインスコット(Wainscott)(ワインスコット(Wainscott)ら,Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics,276:720‐727(1996年))による記載のとおり、5‐HT2C受容体サブタイプに対する本発明の化合物のリガンド結合親和性を測定する。デリーン(DeLean)(デリーン(DeLean)ら,分子薬理学(Molecular Pharmacology),21,5‐16(1982年))の記載による4つのパラメータロジスティック方程式を使用する濃度反応曲線に関する非線形回帰分析によってデータを分析する。チェン‐プルソフの方程式を使用して、IC50値をKi値に変換する(チェン(Cheng)ら,生化学と薬理学(Biochem. Pharmacol.),22,3099‐3108(1973年))。
本質的に上述のとおり本発明の化合物(例2)を試験したところ、驚くべきことに5‐HT2C受容体に関して優れた親和性が認められた。
他の受容体サブタイプの親和性は、5‐HT2C受容体サブタイプを導入した細胞の変わりに望ましい受容体を導入した細胞、および適切な放射性リガンドを使用して、上述の放射性リガンド受容体結合アッセイを少し修正すると容易に判定することができる。そのようなアッセイにおいて、様々な受容体に関する本発明の化合物の結合親和性を判定したところ、驚くべきことに前記化合物が5‐HT2C受容体に対して高い親和性を持つことが判明した。5‐HT2C受容体に対する親和性は、他の5‐HT受容体サブタイプに対する親和性より著しく高く、5‐HT2Aおよび5‐HT2B受容体サブタイプより明らかに高い。α1およびα2アドレナリン受容体およびD1およびD2ドーパミン受容体の本発明の化合物に対するIC50は、すべて3000nMより大きいことが判明した。
ラット給餌アッセイ:本発明の化合物の肥満治療能力は、短期および長期ラット給餌アッセイにおける試験によって証明される。
動物:約100日齢で離乳以降高カロリー食(TD95217,脂肪の40%カロリー;テクラド(Teklad),ウィスコンシン州マディソン)で飼育されたロング‐エバンズ雄ラット(ハーラン・スプラーグ‐ドーリー(Harlan Sprague‐Dawley),インディアナ州インディアナポリス)を入手する。12時間:12時間の明暗サイクル(22:00頃から10:00頃までライトを点ける)で前記ラットを個別に飼育し、水には自由にアクセスできる状態で同じ食事(TD95217)を与え、約1、2週間ラットをその環境に順応させた。少なくとも1日(通常1、2日)、日に1回媒体(0.15%のサッカリン水に溶かした10%アカシア)をラットに経口投与して、前記ラットをその手順に順応させた。各グループが一様の除脂肪体重を持つように前記ラットをランダムにグループ分けした。
熱量測定短期給餌アッセイ:試験日の8:00頃、各ラットの体重を測定し、開放熱量測定システム(オキシマックス(Oxymax),コロンバス・インスツルメント・インターナショナル・コーポレーション(Columbus Instruments International Corporation);オハイオ州コロンバス)の個別の部屋に移し、食糧(測量済み)および水には自由にアクセスできる状態で、VO2およびVCO2の測定を開始する。10:00頃、担体または試験化合物をラットに経口投与し、熱量測定室に戻して定期的(およそ毎時)にVO2およびVCO2の測定を続ける。次の日の8:00頃、ラットの体重および残った餌の量を測定し、餌の量の違いが消費された餌の量と等しいかを想定する。基本的にチェン・ワイ(Chen,Y.)およびヘイマン・エム・エル(Heiman,M.L.)の調節ペプチド(Regulatory Peptide),92:113‐119(2000年)に記載のように、24時間のエネルギー消費量(EE)および呼吸商(RQ)を計算する。光周期中のEEは安静代謝率を示し、RQは動物が利用した熱量源を示す(純粋な炭水化物代謝の場合RQは約1.0、純粋な脂肪代謝の場合RQは約0.7、炭水化物と脂肪の混合代謝の場合RQは中間値を示す)。EEを体重(kg)あたりの発熱量(CV)およびVO2の生成物として計算した。ここでCV=3.815+1.232*RQ、およびRQは消費O2(VO2)に対する生成されたCO2(VCO2)の比率である。カロリー摂取量を体重1kgあたり(24時間の食糧摂取量(g))x(生理的熱焼値(キロカロリー/g))として計算した。
選択的5‐HT2C受容体アンタゴニストを用いた短期給餌アッセイ:前記の熱量測定長期給餌アッセイを以下の修正とともに実施する。開放熱量測定システムは使用せず、24時間の食糧摂取量および体重を計測する。3グループのラットを使用する。第一グループには担体を経口投与する約15分前に食塩水(0.5mL)を経皮投与し、第二グループには試験化合物を含む媒体を経口投与する約15分前に食塩水(0.5mL)を経皮投与し、第三グループには試験化合物を含む媒体を経口投与する約15分前に選択的5‐HT2C受容体アンタゴニスト、6‐クロロ‐5‐メチル‐N‐(2‐(2‐メチルピリジン‐3‐yl‐oxy)ピリジン‐5‐yl)アミノカルボニル)‐2,3‐ジヒドロインドール(35%シクロデキストリン中3mg/kg、0.5mL)を経皮投与する。
長期給餌アッセイ:アッセイの初日のおよそ8:00から10:00の間に、各ラットの体重を測定し、媒体または試験化合物を投与して、食糧(測定済み)および水に自由にアクセスできるケージに戻した。2日目から15日目までは毎日およそ8:00から10:00の間にラットの体重および先の24時間で消費された食糧の量を測定し、試験化合物または媒体を毎日経口投与する。2日目から15日目に、EchoMRITM(商標)システム(エコー・メディカル・システムズ(Echo Medical Systems),テキサス州ヒューストン)を使用して、総脂肪量および除脂肪量を核磁気共鳴(NMR)で測定する。(フランク・シー・ティンズリー(Frank C.Tinsley)、ガーシュ・ジー・タイシェー(Gersh Z.Taicher)、およびマーク・エル・ヘイマン(Mark L.Heiman),「マウス全身組成分析のための新規定量磁気共鳴(QMR)方法の評価」,肥満リサーチ(Obesity Research)2003年5月1日提出を参照)
短期および長期給餌アッセイにおいて、本質的に上記のとおり本発明の化合物(例2)を試験した。短期試験において、本発明の化合物は24時間の食糧摂取量を著しく減少させることが判明した。これは事前投与された5‐HT2C受容体アンタゴニストによる阻害効果である。また前記化合物は、光周期中のエネルギー消費量を大幅に変化させることなく、用量依存的にRQを減少させた。そのため、前記化合物は、ラットの安静時代謝率を著しく変化させることなく、カロリー摂取量を削減し、脂肪利用から生じる熱量率を増加させた。長期試験において、本発明の化合物は、対照動物と比較して用量依存的な方法で累積食糧摂取量および累積体重変化を大幅に減少させることが判明した。体重の減少は脂肪組織の喪失によるものであり除脂肪体重は変化しなかった。
本発明の5‐HT2C受容体アゴニストの強迫神経症治療能力は、以下の様々なインビボアッセイにおける試験によって証明される。
ガラス玉覆い隠し行動アッセイ:マウスにおけるガラス玉覆い隠し行動は、動物行動学的研究(例、ギャティアン I(Gyertyan I.)「ガラス玉覆い隠し反応の分析:ガラス玉は覆い隠し行動誘発するのではなく掘削行動の測定に役立つ」,行動薬理学(Behavioural Pharmacology)6:24‐31,(1995年))および臨床基準の薬学的効果(例、ニュング・イー・ケー(Njung‘E K.)ハンドリー・エスエル(Handley SL.),「不安神経症モデルにおけるガラス玉覆い隠し行動の評価」,(薬理学、生化学および行動(Pharmacology,Biochemistry&Behavior)38:63‐67,(1991年);ボルシーニ・エフ(Borsini F.)、ポドホルナ・ジェイ(Podhorna J.)および(Marazziti,D.)「不安神経症の動物モデルは抗うつ剤の抗不安作用を予測するか?」精神薬理学(Psychopharmacology)163:121‐141(2002年))のため、強迫神経症(OCD)を含む不安神経症モデルに使用されている。そのため、OCDの治療に使用される化合物(例、フルオキセチン等のSSRI)と同様にヒトにおける一般的な不安神経症の治療に使用される薬物(例、ベンゾジアゼピン)が覆い隠し行動を削減する。
生体動物園において12時間の明暗サイクルによる試験前の少なくとも3日間は体重が28〜35gの間の12グループの実験経験の少ない雄NIHスイスマウス(ハーラン・スプラーグ‐ドーリー(Harlan Sprague‐Dawley)インディアナ州インディアナポリス)を飼育する。薄暗い実験室における明サイクル中に実験を行う。マウスに媒体または化合物を投与し、特定の事前処理間隔(通常30分)の後、マウスを個別に回転棒(Ugo Basile7650)に乗せ毎分6回転の速さで動かし、落下を観測する。回転棒上で2分後、各マウスを底におがくずを5mm入れて中心に置かれた20個の青色ガラス玉(直径1.5cm)を隠してある17x28x12cmの高いプラスチックチューブに入れた。30分後、覆い隠したガラス玉の数を数えた(2/3がおがくずで覆われていた)。ガラス玉覆い隠し行動に対する化合物の効果をダンネット試験で、回転棒上のパフォーマンスにおける効果をフィッシャーの直接確立検定で評価する。
臨床的に有効な標準化合物は、回転棒で測定されるように運動障害作用を欠いた用量でガラス玉の覆い隠し行動を抑制した。5HT2C受容体での5HT2C化合物のインビボ有効性は、5HT2C受容体アンタゴニストおよび6‐クロロ‐5‐メチル‐N‐(2‐(2‐メチルピリジン‐3‐yl‐oxy)ピリジン‐5‐yl)アミノカルボニル)‐2,3‐ジヒドロインドールを同時投与することでガラス玉の覆い隠し行動に対する5HT2Cアゴニストの効果を回避することによって確認される。
ガラス玉覆い隠し行動アッセイにおいて、本質的に上記のように本発明の化合物(例2)を試験したところ、驚くべきことに試験マウスにおける覆い隠し行動を減少させることが判明した。覆い隠し行動の減少は、5‐HT2Cアンタゴニストを同時投与することで阻止された。本発明の化合物とは対照的に、抗不安化合物クロルジアゼポキシドおよび抗精神病化合物クロルプロマジンは回転棒上のパフォーマンスも妨害する用量においてのみガラス玉覆い隠し行動を削減した。
ネストレット・シュレディング(Nestlet Shredding):通常、マウスはその生活環境において入手可能な材料で巣を作る。この行動は事実上強迫行動であるため、OCDモデルに対して使用されている(シャ・リー(Xia Li)、デニス・モロー(Denise Morrow)およびジェフリー・エム・ウィトキン(Jeffrey M.Witkin)「セロトニン摂取抑制剤によるマウスのネストレット・シュレディング(nestlet shredding)の減少:ガラス玉覆い隠し行動との比較」、精神薬理学(Psychopharmacology)2003年7月14日提出)。生体動物園において12時間の明暗サイクルによる試験前の少なくとも3日間、体重が28〜35gの間の12グループの実験経験の少ない雄のNIHスイスマウス(ハーラン・スプラーグ‐ドーリー、インディアナ州インディアナポリス)を飼育する。通常のオーバーヘッド蛍光灯のある実験室において明サイクルで実験を実施する。マウスに媒体または試験化合物を投与し、特定の事前処理間隔の後(通常30分)、事前計量された多重ガーゼパッド(51mm四方)とともに、底におがくずを5mm入れた17x28x12cmの高いプラスチックチューブに入れた。30分後、マウスが取り出さなかった残りのガーゼパッドを計量する。引き算によって、巣作りに使用されたガーゼの重量を判定する。試験化合物で処理したマウスの結果を媒体対象処理マウスの結果をダンネット試験で比較する。
臨床的に効果的なOCD処理標準化合物は、回転棒試験で測定されるように運動障害作用を欠いた用量でマーブルのネストレット・シュレディング(nestlet shredding)を抑制した。5HT2C受容体での5HT2C化合物のインビボ有効性は、5HT2C受容体アンタゴニストおよび6‐クロロ‐5‐メチル‐N‐(2‐(2‐メチルピリジン‐3‐yl‐oxy)ピリジン‐5‐yl)アミノカルボニル)‐2,3‐ジヒドロインドールを同時投与することでガラス玉覆い隠し行動に対する5HT2Cアゴニストの効果を回避することによって確認される。
本質的に上述のとおり本発明の化合物(例2)を試験したところ、驚くべきことに回転棒試験で測定されるように運動障害作用を欠いた用量において、ネストレット・シュレディング(nestlet shredding)を抑制することが分かった。
本発明の化合物とは対照的に、抗不安薬クロルジアゼポキシドおよび精神運動興奮剤d‐アンフェタミンは、運動副作用(それぞれうつ病または躁病)を誘発する用量においてのみネストレット・シュレディング(nestlet shredding)を減少させる。
スケジュール誘発多飲症:絶食させたラットに間欠的に食糧を見せると、通常の1日摂取量よりはるかに多く、またすべての食糧を一度に与えた場合の摂取量よりも多く水を飲む(フォーク・ジェイエル(Falk JL.)「間欠的な食事計画による正常ラットにおける多飲症の発生」サイエンス(Science)133:195‐196(1961年))。この過剰行動は持続性でありOCDモデルに使用されている。
ウィスター(Wistar)ラットに対し摂食制限を行う(自由給餌量の85%に維持する)。ただし、水には自由にアクセスすることができる。前記ラットを行動試験室内で、固定間隔のスケジュール下でレバーを押してフードペレットを受け取るよう訓練する。前記ラットは120秒の間隔が経過した後最初にレバーを押すと45mgのフードペレットという報酬を受け取ることができる。次に固定間隔を120秒に再設定し、前記プロセスを繰り返す。従って、90分間の試験セッション中にラットは最大45ペレットの報酬を得ることができる。行動室には水のボトルも設置され、セッションの前後に計量して消費された水の量を判定する。
火曜日と金曜日に試験化合物を投与する。木曜日に対照の1日の様子を判定する。試験セッションの開始60分前に経口で、または試験開始20分前に経皮的に化合物を投与する。試験化合物処理後のセッション中の各動物のパフォーマンスに関して、レバー加圧および水の消費率を対照セッション中の動物のパフォーマンスのそれと比較する。その割合は対照率のパーセントで表示される。各用量の対象率の個別のパーセントを平均化し、平均値の標準誤差を計算する。
臨床上効果的なOCD処理標準化合物(例、クロミプラミン、フルオキセチン)は、運動パターン、食糧摂取量、または翌日の行動に明らかな変化をもたらすことなくスケジュール誘発多飲を抑制する。5HT2C受容体アンタゴニストおよび6‐クロロ‐5‐メチル‐N‐(2‐(2‐メチルピリジン‐3‐yl‐oxy)ピリジン‐5‐yl)アミノカルボニル)‐2,3‐ジヒドロインドールを同時投与することによって、多飲に対する5HT2Cアゴニストの効果を回避することで、5HT2C受容体における5HT2C化合物のインビボ有効性を確認した。
基本的に上述のように、スケジュール誘発多飲アッセイにおいて本発明の化合物(例2)を試験したところ、驚くべきことに運動パターン、食糧摂取、または翌日の行動に顕著な変化をもたらすことなくスケジュール誘発多飲を抑制することが分かった。行動抑制は5‐HT2Cアンタゴニストの同時投与によって阻止した。
本発明の化合物とは対照的に、精神運動興奮剤d‐アンフェタミンは、行動的に興奮を誘発する用量においてのみ多飲を減少させ、それらの効果は5HT2C受容体アンタゴニストによって回避されない。
4日間ラット毒性試験:9〜11週齢の雌フィッシャー344ラットを、食糧と水に自由にアクセスできる状態で個別に飼育し、室温で維持する。試験化合物または媒体を精製水中の10%アカシア、0.05%ダウ・コーニング消泡剤1510‐USに混ぜ、試験ラット(n=3、10ml/kg)に4日間毎日1回強制経口投与する。毎日の臨床観察、体重、および食糧消費量を記録する。次に試験ラットを検視前の4〜15時間絶食させた。イソフルレンを使用してラットに麻酔をかけ、各ラットの血液(約0.6mL)をレトロ軌道変化で2つのサンプルチューブ、EDTAを持つ1つのサンプルチューブおよびEDTAのない1つのサンプルチューブに収集した。標準血液学および臨床化学測定用に血清および血漿サンプルを用意する。試験動物を二酸化炭素窒息によって安楽死させる。腎臓、肝臓、心臓、脾臓、副腎、胸腺、脳、および子宮周辺の脂肪組織を除去し、その重量を記録する。肺、胃、十二指腸、空腸、回腸、横隔膜、骨髄を除去し、小脳、大脳、および脳幹を切除する。腎臓、肝臓、心臓、肺、脾臓、副腎、胸腺、胃、十二指腸、空腸、回腸、横隔膜、骨髄、小脳、大脳、および脳幹を10%中性緩衝ホルマリンに入れ、標準ヘマトキシリンおよびエオシン染色法を使用して組織学的評価用のスライド状にする。
4日間ラット毒性試験において、本質的に上記のとおり本発明の化合物(例2)を試験した。本試験において、前記化合物は少なくとも50mg/kgのNOAEL(無毒性量)を持つ。
任意の製剤なしに直接本発明の方法に使用する化合物を投与できる一方、前記化合物は一般的に、医薬的に許容し得る賦形剤および化学式Iの化合物またはその医薬的に許容し得る塩を含む医薬組成物の形態で投与される。それらの組成は、経口、直腸、経皮、皮下、静脈、筋肉、および鼻腔を含む様々な経路で投与することができる。本発明の方法に使用する化合物は、注入組成および経口組成の両方に有効である。そのような組成は、製薬技術分野においてよく知られる方法で生成される。例として、レミントンの薬学(REMINGTON‘S PHARMACEUTICAL SCIENCES(第16版1980年)を参照のこと。
本発明に使用する組成の生成において、活性成分は通常、少なくとも1つの賦形剤と混合され、少なくとも1つの賦形剤で希釈され、またはカプセル、小袋、紙または他の容器の形態をした担体に封入される。前記賦形剤が希釈剤として作用する場合は固体、半固体、または液体材料であってよく、活性成分の媒体、担体、または媒介物として作用する。そのため、前記組成は錠剤、ピル、粉末、トローチ、カプセル、エリキシル剤、懸濁液、乳剤、溶液、シロップ、エアロゾル(固体または液体媒体として)、例えば活性化合物重量の最高10%を含む軟膏、軟質および硬質ゼラチンカプセル、坐薬、無菌注射剤、および無菌包装粉末の形態であってよい。
製剤準備において、他の材料と混合する前に、前記化合物を粉砕して適切な粒子サイズにする必要がある。前記活性化合物がほぼ不溶性である場合、通常200メッシュ以下に粉砕する。前記活性化合物がほぼ水溶性である場合、粒子サイズは通常粉砕によって調節し、例えば約40メッシュのほぼ均一な分配にする。
適切な賦形剤の例には、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、スターチ、ガムアカシア、リン酸カルシウム、アルギン酸、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップおよびメチルセルロースが含まれる。剤型は、追加でタルク、ステアリン酸マグネシウム、およびミネラルオイル等の平滑剤;湿潤剤;乳化および懸濁剤;メチルおよびプロピルヒドロキシベンゾエート等の保存剤;甘味剤;および香料添加剤を含むことができる。本発明の組成は、当該技術分野において知られる手順を使用することで、患者に投与した後素早く、持続的に、または遅れて放出するように調整することができる。
前記組成は好ましくはユニット剤形で調整される。各用量には約0.05〜約100mgの活性成分が含まれ、さらに一般的には約1.0〜約30mgの活性成分が含まれる。「ユニット剤形」という語は、ヒト対象および他の哺乳動物に対する単一の用量として適した物理的に個別のユニットを示し、各ユニットは適切な医薬賦形剤と関連して、望ましい治療効果を挙げるために事前設定された量の活性成分を含む。
前記化合物は一般的に広い用量範囲で有効である。例えば、1日の用量は通常約0.01〜約30mg/kgの範囲内である。成人のヒトの治療において、約0.1〜約15mg/kg/日の範囲の用量を単回または分割投与することが特に好ましい。しかし、実際に投与される化合物の量は、治療対象の状態、選択した投与経路、実際に投与される化合物、個別の患者の年齢、体重、および反応、および患者の症状の重症度を含む関連状況に照らして医師により判断されるため、上記の用量範囲がいずれの方法においても本発明の範囲を制限することを目的としないことを理解されたい。前記範囲の下限より低い用量レベルが適切な場合もあり、また逆にさらに多量の用量が採用される場合もある。
本発明の方法に使用される別の好ましい形式は、経皮的送達装置(「パッチ」)である。そのような経皮的パッチを使用して、制御された量の本発明の化合物を連続的または非連続的な注入を提供してもよい。薬剤の送達用経皮的パッチの構成および使用は、当該技術分野においてよく知られている。例として、1991年6月11日発行の米国特許5,023,252を参照のこと。これは参照することにより本明細書に組み込まれる。そのようなパッチは薬剤の連続送達、パルス送達、またはオンデマンド送達用に構成してもよい。
ある環境下では、直接的または間接的に医薬組成物を脳に導入することが望ましいか、または必要となる。直接法では通常、薬物送達カテーテルを患者の脳室系に配置して血液脳関門をバイパスする。生物学的要因を体の特定解剖学的領域に輸送するのに使用されるそのような移植可能な送達システムは、1991年4月30日発行の米国特許5,011,472に記載されており、参照することにより本明細書に組み込まれる。
一般的に好まれる間接法では、通常、組成を調剤して親水性薬物を脂溶性薬物またはプロドラッグに変換することで薬物潜在化作用を提供する。潜在化作用は一般的に、薬物に存在するヒドロキシ、カルボニル、硫酸塩、および初期アミン基を阻害することで実現し、薬物の脂溶性を高め、血液脳関門を通る輸送を容易にする。代替として、親水性薬物の送達は一時的に血液脳関門を開くことができる高張液の動脈内注入によって促進される。
本発明の方法に使用される化合物の投与形式は、使用する特定の化合物、投与経路から望まれる薬物動態プロファイルのタイプ、および患者の状態によって決定される。

Claims (32)

  1. 化学式I:
    Figure 2007502272
    の化合物またはその医薬的に許容し得る塩。
  2. 活性成分として請求項1の化合物を医薬的に許容し得る担体、希釈剤または賦形剤と併せて含む医薬組成物。
  3. 有効量の請求項1の化合物をそのような活性化を必要とする哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における5‐HT2C受容体の活性を選択的に高める方法。
  4. 該哺乳動物がヒトである、請求項3に記載の方法。
  5. 有効量の請求項1の化合物を肥満の治療を必要とする哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における肥満の治療方法。
  6. 該哺乳動物がヒトである、請求項5に記載の方法。
  7. 有効量の請求項1の化合物を強迫神経症の治療を必要とする哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における強迫神経症の治療方法。
  8. 該哺乳動物がヒトである請求項7に記載の方法。
  9. 有効量の請求項1の化合物をうつ病の治療を必要とする哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物におけるうつ病の治療方法。
  10. 該哺乳動物がヒトである、請求項9に記載の方法。
  11. 有効量の請求項1の化合物を不安神経症の治療を必要とする哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における不安神経症の治療方法。
  12. 該哺乳動物がヒトである、請求項11に記載の方法。
  13. 医薬品として使用される、請求項1に記載の化合物。
  14. 哺乳動物における5‐HT2C受容体の選択的な活性化に使用される、請求項1に記載の化合物。
  15. 肥満、過食症、強迫神経症、うつ病、不安神経症、薬物乱用、睡眠障害、体熱感、または性腺機能低下症である5‐HT2C介在疾患の治療に使用される請求項1に記載の化合物。
  16. 肥満、強迫神経症、不安神経症、またはうつ病である5‐HT2C介在疾患の治療に使用される請求項1に記載の化合物。
  17. 哺乳動物における肥満の治療に使用される請求項1に記載の化合物。
  18. 哺乳動物における強迫神経症の治療に使用される請求項1に記載の化合物。
  19. 哺乳動物におけるうつ病の治療に使用される請求項1に記載の化合物。
  20. 哺乳動物における不安神経症の治療に使用される請求項1に記載の化合物。
  21. 該哺乳動物がヒトである、請求項14〜20のいずれかに記載の化合物。
  22. 肥満、過食症、強迫神経症、うつ病、不安神経症、薬物乱用、睡眠障害、体熱感、または性腺機能低下症である5‐HT2C介在疾患の治療薬の製造における、請求項1に記載の化合物の使用。
  23. 肥満、強迫神経症、不安神経症、またはうつ病である5‐HT2C介在疾患の治療薬の製造における、請求項1に記載の化合物の使用。
  24. 哺乳動物における肥満の治療薬の製造における、請求項1に記載の化合物の使用。
  25. 哺乳動物における強迫神経症の治療薬の製造における、請求項1に記載の化合物の使用。
  26. 哺乳動物におけるうつ病の治療薬の製造における、請求項1に記載の化合物の使用。
  27. 哺乳動物における不安神経症の治療薬の製造における、請求項1に記載の化合物の使用。
  28. 該哺乳動物がヒトである、請求項22〜27のいずれかに記載の使用。
  29. 請求項1の化合物を1またはそれ以上の医薬的に許容し得る賦形剤、担体、またはその希釈剤と併せて含む、肥満の治療に適した医薬組成物。
  30. 請求項1の化合物を1またはそれ以上の医薬的に許容し得る賦形剤、担体、またはその希釈剤と併せて含む、強迫神経症の治療に適した医薬組成物。
  31. 請求項1の化合物を1またはそれ以上の医薬的に許容し得る賦形剤、担体、またはその希釈剤と併せて含む、うつ病の治療に適した医薬組成物。
  32. 請求項1の化合物を1またはそれ以上の医薬的に許容し得る賦形剤、担体、またはその希釈剤と併せて含む、不安神経症の治療に適した医薬組成物。
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