JP2007334042A - 冷却装置、およびプロジェクタ - Google Patents

冷却装置、およびプロジェクタ Download PDF

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Abstract

【課題】吸熱効率を向上できる冷却装置、およびプロジェクタを提供する。
【解決手段】冷却装置71は、吸熱面7113Aおよび放熱面7113Bを有するペルチェ素子7113と、吸熱面7113Aに熱伝達可能に接続する吸熱側熱伝導性部材7111と、放熱面7113Bに熱伝達可能に接続する放熱側熱伝導性部材7115とを備える。吸熱側熱伝導性部材7111は、吸熱面7113Aから離間した側の端面から面外方向に突出し、所定方向に延出する複数の吸熱側フィン部材7111Bを備える。放熱側熱伝導性部材7115は、放熱面7113Bから離間した側の端面から面外方向に突出し、所定方向に延出する複数の放熱側フィン部材7115Bを備える。複数の吸熱側フィン部材7111Bおよび複数の放熱側フィン部材7115Bは、平面視で互いに交差する方向にそれぞれ延出している。
【選択図】図16

Description

本発明は、冷却装置、およびプロジェクタに関する。
従来、光源装置と、光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、光学像を拡大投射する投射光学装置とを備えたプロジェクタが知られている。
このプロジェクタにおいて、光変調装置の表面に塵埃、油煙等が付着すると、投影画像の画質が劣化してしまう。また、液晶パネル等の光変調装置は、一般的に熱に弱いため、光源装置からの光束の照射による発熱により、熱劣化が生じる恐れがある。
そこで、投影画像の画質を安定に確保し、光変調装置を効率的に冷却するために、光変調装置を密閉構造内部に配置し、密閉構造内部の空気を循環ファンにて循環させつつ、ペルチェ素子等の熱電変換素子を用いた冷却装置により密閉構造内部の空気の熱を密閉構造外部に放熱する構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−298311号公報
ところで、特許文献1に記載の冷却装置は、熱電変換素子と、熱電変換素子を挟持する2つの伝熱部材と、放熱側に配置される伝熱部材を冷却する冷却ファンとで構成されている。そして、2つの伝熱部材のうち、密閉構造内部に設けられる伝熱部材は、伝熱性を有するアルミニウム製の板状部材で構成されている。また、密閉構造外部に設けられる伝熱部材は、伝熱性を有するアルミニウム製の放熱フィンで構成されている。
このような構成では、密閉構造内部に設けられる伝熱部材の表面積が比較的に小さいため、該伝熱部材により、密閉構造内部の空気の熱を良好に吸熱することが難しい。すなわち、伝熱部材を介して熱電変換素子の吸熱面に伝達される吸熱量が比較的に小さいものとなり、冷却装置において、熱電変換素子の消費電力に対する冷却対象(密閉構造内部の空気)から吸熱する吸熱量の比率(吸熱効率)を向上することが難しい。
本発明の目的は、吸熱効率を向上できる冷却装置、およびプロジェクタを提供することにある。
本発明の冷却装置は、吸熱面および放熱面を有する熱電変換素子を備えた冷却装置であって、前記吸熱面に熱伝達可能に接続する吸熱側熱伝導性部材と、前記放熱面に熱伝達可能に接続する放熱側熱伝導性部材とを備え、前記吸熱側熱伝導性部材は、前記吸熱面から離間した側の端面から面外方向に突出し、所定方向に延出する複数の吸熱側フィン部材を備え、前記放熱側熱伝導性部材は、前記放熱面から離間した側の端面から面外方向に突出し、所定方向に延出する複数の放熱側フィン部材を備え、前記複数の吸熱側フィン部材および前記複数の放熱側フィン部材は、平面視で互いに交差する方向にそれぞれ延出していることを特徴とする。
本発明によれば、熱電変換素子の吸熱面に吸熱側熱伝導性部材が熱伝達可能に接続し、吸熱側熱伝導性部材が複数の吸熱側フィン部材を備えているので、従来のような板状部材で構成された伝熱部材と比較して、吸熱側熱伝導性部材の表面積を大きくできる。このため、冷却対象から吸熱側熱伝導性部材を介して熱電変換素子の吸熱面に伝達される吸熱量を比較的に大きいものとし、冷却装置において、吸熱効率を向上することができる。
また、例えば、冷却装置において、放熱側熱伝導性部材を冷却ファンにより冷却する構成とした場合には、吸熱効率を向上することができるため、冷却ファンの回転数を必要以上に増加させる必要がなく、低騒音化が図れる。また、熱電変換素子の消費電力を必要以上に増加させる必要がなく、省電力化が図れる。
ところで、複数の吸熱側フィン部材間を流通する空気の風速にばらつきが生じている場合には、吸熱側熱伝導性部材において、複数の吸熱側フィン部材間のうち少なくともいずれかの吸熱側フィン部材間を流通する空気から吸熱する熱量が多くなり、他の吸熱側フィン部材間を流通する空気から吸熱する熱量が少なくなる。すなわち、複数の吸熱側フィン部材間毎に、吸熱する熱量に分布が生じる。
また、複数の放熱側フィン部材間を流通する空気の風速にばらつきが生じている場合も同様に、放熱側熱伝導性部材において、複数の放熱側フィン部材間のうち少なくともいずれかの放熱側フィン部材間を流通する空気に放熱する熱量が多くなり、他の放熱側フィン部材間を流通する空気に放熱する熱量が少なくなる。すなわち、複数の放熱側フィン部材間毎に、放熱する熱量に分布が生じる。
ここで、複数の吸熱側フィン部材の延出方向と複数の放熱側フィン部材の延出方向とを同一に設定してしまうと、吸熱側熱伝導性部材における吸熱する熱量が多い部分と、放熱側熱伝導性部材における放熱する熱量が多い部分とが平面的に重ならない場合が生じる。このような場合には、吸熱側熱伝導性部材における吸熱する熱量が多い部分から、放熱側熱伝導性部材における放熱する熱量が少ない部分へと熱が移動することとなり、冷却装置において、吸熱効率を十分に確保できない。
本発明では、複数の吸熱側フィン部材および複数の放熱側フィン部材は、平面視で互いに交差する方向にそれぞれ延出している。このことにより、上述したような場合であっても、吸熱側熱伝導性部材における吸熱する熱量が多い部分の少なくとも一部と、放熱側熱伝導性部材における放熱する熱量が多い部分の少なくとも一部とを平面的に重ねることが可能となる。このため、吸熱側熱伝導性部材における吸熱する熱量が多い部分から、放熱側熱伝導性部材における放熱する熱量が多い部分へと熱が移動可能となり、冷却装置において、吸熱効率を十分に確保できる。
本発明の冷却装置では、前記複数の吸熱側フィン部材および前記複数の放熱側フィン部材は、平面視で互いに直交するようにそれぞれ延出していることが好ましい。
本発明によれば、複数の吸熱側フィン部材および複数の放熱側フィン部材が平面視で互いに直交するようにそれぞれ延出しているので、上述したような場合であっても、吸熱側熱伝導性部材における吸熱する熱量が多い部分の少なくとも一部と、放熱側熱伝導性部材における放熱する熱量が多い部分の少なくとも一部とを平面的に確実に重ねることができる。このため、吸熱側熱伝導性部材における吸熱する熱量が多い部分から、放熱側熱伝導性部材における放熱する熱量が多い部分へと熱が移動することとなり、冷却装置において、吸熱効率を十分に確保できるという効果を好適に図れる。
本発明の冷却装置では、前記吸熱側熱伝導性部材および前記吸熱面の間に介在配置され、熱伝導性を有するスペーサを備えていることが好ましい。
ところで、熱電変換素子としては、一般的に、熱電変換性能の関係により、その厚みが約4mmと薄いものである。そして、熱電変換素子の吸熱面および放熱面に直接、吸熱側熱伝導性部材および放熱側熱伝導性部材を取り付けた場合には、吸熱側熱伝導性部材および放熱側熱伝導性部材が近接し、放熱側熱伝導性部材の熱が吸熱側熱伝導性部材に移動しやすい。このため、吸熱側フィン部材による冷却対象である空気から吸熱する吸熱量が低下し、冷却装置において、吸熱効率を十分に確保できない。
本発明では、吸熱側熱伝導性部材および吸熱面の間に熱伝導性を有するスペーサが介在配置されているので、吸熱側熱伝導性部材と放熱側熱伝導性部材とを所定間隔、離間することができる。このため、放熱側熱伝導性部材の熱が吸熱側熱伝導性部材に移動することを抑制し、吸熱側フィン部材による冷却対象である空気から吸熱する吸熱量を維持し、冷却装置において、吸熱効率を十分に確保できる。
ところで、吸熱側熱伝導性部材と放熱側熱伝導性部材とを所定間隔、離間するためには、スペーサを、放熱側熱伝導性部材と熱電変換素子の放熱面との間に介在配置する構成も考えられる。しかしながら、このような構成では、以下の問題が生じる。
一般的に、熱電変換素子の放熱面と吸熱面との温度差が小さい方が、吸熱効率を向上できることが知られている。また、一般的に、吸熱面による吸熱量をQabとすると、放熱面から放熱される放熱量QDは、熱電変換素子への投入電力(消費電力)Pが加わるため、Qab+Pとなる。すなわち、吸熱側での貫流熱量がQabだけであるのに対して、放熱側での貫流熱量は、Qab+Pという大きな熱量となる。したがって、放熱側熱伝導性部材と放熱面との間に所定の熱抵抗を有するスペーサを介在配置した場合には、放熱面の温度が大きくなりやすく、放熱面と吸熱面との温度差を小さくすることが難しい。すなわち、吸熱効率を向上することが難しい。
本発明では、吸熱側熱伝導性部材と吸熱面との間にスペーサが介在配置されているので、上述した構成と比較して、放熱面の温度を大きくすることなく、放熱面と吸熱面との温度差を小さくでき、すなわち、吸熱効率を向上できる。
本発明の冷却装置では、前記吸熱側熱伝導性部材および前記放熱側熱伝導性部材の間に介在配置され、前記スペーサおよび前記熱電変換素子を保持する熱伝達抑制部材を備え、前記熱伝達抑制部材は、熱伝導率が0.9W/(m・K)以下の材料で構成され、前記放熱側熱伝導性部材側に向けて窪み前記スペーサを収納可能とする凹部と、前記凹部の底面部分に形成され前記熱電変換素子を収納可能とする開口部とを有し、前記スペーサおよび前記熱電変換素子の双方の外縁部分を覆うように形成されていることが好ましい。
本発明によれば、冷却装置は、吸熱側熱伝導性部材および放熱側熱伝導性部材の間に、上述したような熱伝導率の十分に低い材料で構成された熱伝達抑制部材が介在配置されているので、スペーサにより吸熱側熱伝導性部材および放熱側熱伝導性部材を所定間隔、離間することに加えて、熱伝達抑制部材により、放熱側熱伝導性部材の熱が吸熱側熱伝導性部材に移動することをより抑制できる。このため、吸熱側フィン部材による冷却対象である空気から吸熱する吸熱量を良好に維持し、冷却装置において、吸熱効率を十分に確保できるという効果を好適に図れる。
また、熱伝達抑制部材は、スペーサおよび熱電変換素子の双方の外縁部分を覆うように形成されているので、放熱側熱伝導性部材の熱がスペーサや熱電変換素子に移動することも抑制できる。このため、冷却対象である空気から吸熱側フィン部材およびスペーサを介して吸熱面に伝達される吸熱量をより良好に維持し、冷却装置において、吸熱効率を十分に確保できるという効果をより好適に図れる。
本発明の冷却装置では、前記複数の吸熱側フィン部材を囲み前記吸熱側フィン部材の延出方向に延出して、前記延出方向に空気を流通可能とする吸熱側ダクトを備え、前記吸熱側ダクトは、熱伝導率が0.9W/(m・K)以下の材料で構成されていることが好ましい。
本発明によれば、冷却装置は、上述したような熱伝導率が十分に低い材料で構成された吸熱側ダクトを備えているので、冷却対象である吸熱側ダクト内部の空気に対して、吸熱側ダクト外部の空気や部材の熱が吸熱側ダクトを介して伝達されることを抑制できる。したがって、冷却装置により、冷却対象である吸熱側ダクト内部の空気を十分に冷却できる。
本発明の冷却装置では、前記複数の放熱側フィン部材を囲み前記放熱側フィン部材の延出方向に延出して、前記延出方向に空気を流通可能とする放熱側ダクトを備え、前記放熱側ダクトは、熱伝導率が42W/(m・K)以上の材料で構成されていることが好ましい。
本発明によれば、冷却装置は、上述したような熱伝導率が十分に高い材料で構成された放熱側ダクトを備えているので、放熱側フィン部材から放熱側ダクト内部の空気に伝達された熱を、放熱側ダクトを介して外部に放熱できる。したがって、放熱側フィン部材の放熱特性を良好にでき、例えば、冷却装置において、放熱側熱伝導性部材を冷却ファンにより冷却する構成とした場合には、冷却ファンの回転数を必要以上に増加させる必要がなく、低騒音化が図れる。
本発明の冷却装置では、前記吸熱側熱伝導性部材および前記放熱側熱伝導性部材は、前記吸熱側熱伝導性部材の表面積をA1とし、前記放熱側熱伝導性部材の表面積をA2とし、前記熱電変換素子の吸熱量をQabとし、前記熱電変換素子の放熱量をQDとした場合に、以下の式(1)の関係を満たすように形成されていることが好ましい。
(数1)
1:A2=Qab:QD ・・・(1)
ところで、上述したように、放熱面から放熱される放熱量QDは、吸熱面による吸熱量Qabに熱電変換素子への投入電力(消費電力)Pを加えたものであり、吸熱量Qabに比べて大きいものである。したがって、例えば、吸熱側熱伝導性部材の表面積を、放熱側熱伝導性部材の表面積以上に設定した場合には、放熱側熱伝導性部材を介して放熱面から放熱される比較的に大きい放熱量QDを外部の空気に良好に放熱することが難しい。そして、このような場合には、例えば、放熱側熱伝導性部材を冷却する冷却ファンの回転数を増加させる必要があり、低騒音化が図りにくい。
本発明では、吸熱側熱伝導性部材および放熱側熱伝導性部材は、上記式(1)の関係を満たすように形成されているので、放熱側熱伝導性部材を介して放熱面から放熱される比較的に大きい放熱量QDを外部の空気に良好に放熱できる。このため、例えば、放熱側熱伝導性部材を冷却する冷却ファンの回転数を必要以上に増加させる必要がなく、低騒音化が図れる。
本発明の冷却装置では、前記放熱側熱伝導性部材に対向配置され、前記複数の放熱側フィン部材に空気を送風する冷却ファンを備え、前記冷却ファンは、ファン回転軸方向に空気を吸入および吐出する軸流ファンで構成され、平面視で前記熱電変換素子の中心位置に対して前記ファン回転軸がずれた位置となるように配設されていることが好ましい。
ところで、軸流ファンは、ファン回転軸よりもファンを構成する複数の羽根板の先端側の方が吐出される空気の風速が大きいものである。
本発明では、冷却ファンは、平面視で熱電変換素子の中心位置に対してファン回転軸がずれた位置となるように配設されている。このことにより、放熱側熱伝導性部材において、冷却ファンから吐出される大きい風速を有する空気が吹き付けられる部分に、熱電変換素子が配置されていることとなる。このため、放熱側熱伝導性部材において、熱電変換素子の放熱面から伝達され高温化した部分を冷却ファンにより効果的に冷却することができる。
本発明のプロジェクタは、空気を流通可能とする環状の空気流通路を有する密閉構造内部に配置される光学部品と、前記環状の空気流通路の空気を循環させる循環ファンとを備えたプロジェクタであって、前記密閉構造は、前記光学部品を内部に収納配置するとともに、内部に空気を流入させるための流入口および外部に空気を流出させるための流出口を有する光学部品用筐体と、前記流入口を介して前記光学部品用筐体内部に空気を導くとともに、前記流出口を介して前記光学部品用筐体内部から外部に流出した空気を再度、前記流入口を介して前記光学部品用筐体内部に導く複数のダクト部材と、上述した冷却装置と含んで構成され、前記冷却装置は、前記密閉構造内部に前記熱電変換素子の吸熱面が面し、前記密閉構造外部に前記熱電変換素子の放熱面が面するように配設されていることを特徴とする。
本発明によれば、プロジェクタは、上述した吸熱効率の向上した冷却装置を備えているので、冷却装置により冷却対象である空気流通路を辿る空気を効果的に冷却し、すなわち、光学部品用筐体内部に収納配置された光学部品を効果的に冷却できる。
また、密閉構造を構成する光学部品用筐体内部に光変調装置等の光学部品が収納配置されているので、光学部品に塵埃、油煙等が付着することを防止でき、プロジェクタから投射される投影画像の画質を安定に確保できる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔1.外観構成〕
図1は、第1実施形態におけるプロジェクタ1の外観を示す斜視図である。具体的に、図1は、プロジェクタ1を前面上方側から見た斜視図である。なお、図1では、説明の便宜上、光学像の投射方向をZ軸とし、該Z軸に直交する2軸をそれぞれX軸(水平軸)およびY軸(垂直軸)とする。以下の図面も同様である。
プロジェクタ1は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、形成した光学像をスクリーン(図示略)上に拡大投射するものである。このプロジェクタ1は、図1に示すように、略直方体状の外装筺体2、およびこの外装筺体2から露出する投射光学装置としての投射レンズ3を備える。
投射レンズ3は、筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成され、プロジェクタ1の装置本体により画像情報に応じて変調された光学像を拡大投射する。この投射レンズ3は、複数のレンズの相対位置を変更するレバー3Aを備え、投射される光学像のフォーカス調整および倍率調整可能に構成されている。
外装筺体2は、合成樹脂製の筺体であり、プロジェクタ1の装置本体を収納する。この外装筺体2は、図1に示すように、装置本体の上部部分、前面部分の一部、側面部分の一部、および背面部分の一部を覆うアッパーケース21と、装置本体の下部部分、前面部分の一部、側面部分の一部、および背面部分の一部を覆うロアーケース22と、装置本体の前面部分の一部を覆うフロントケース23とを備える。
アッパーケース21の上面部分において、+X軸方向側(前方から見て右側)には、図1に示すように、外装筺体2の内部側に窪む凹部211が形成され、凹部211の底部分に内部と貫通する開口部211Aを有している。そして、この開口部211Aを介して、投射レンズ3のレバー3Aが露出し、レバー3Aの操作が可能となる。
また、アッパーケース21の上面部分において、平面視略中央部分には、図1に示すように、プロジェクタ1の起動・調整操作を実施する操作パネル212が左右方向に延びるように設けられている。操作パネル212の操作ボタン212Aを適宜押下すると、操作ボタン212A内部に配置される図示しない回路基板に実装されたタクトスイッチと接触し、所望の操作が可能となる。
なお、前述した操作パネル212の回路基板は、後述する制御基板と電気的に接続され、操作ボタン212Aの押下に伴う操作信号は、制御基板に出力される。
また、アッパーケース21の背面部分において、−X軸方向側(後方から見て右側)には、具体的な図示は省略するが、外装筺体2の内外を連通する電源用吸気口が形成されている。この電源用吸気口は、外装筺体2外部の冷却空気を外装筺体2内部に取り込むための開口であり、外装筐体2内部の装置本体を構成する後述する筐体内部冷却装置により、該電源用吸気口を介して外装筺体2外部の冷却空気が内部に導入され、装置本体を構成する電源ユニットに送風される。
図2は、ロアーケース22およびフロントケース23を前面下方側から見た斜視図である。
ロアーケース22の底面部分において、−X軸方向側には、図2に示すように、平面視矩形状の開口221が形成され、該開口221に着脱自在に平面視矩形板状の蓋体222が取り付けられている。
そして、具体的な図示は省略するが、蓋体222をロアーケース22から取り外した場合には、外装筺体2内部の装置本体を構成する後述する光源装置の一部が露出し、開口221を介して前記光源装置を交換可能とする。
また、ロアーケース22の底面部分において、開口221に対して−Z軸方向側(背面側)には、図2に示すように、外装筺体2の内外を連通する光源用吸気口223が形成されている。
この光源用吸気口223は、外装筺体2外部の冷却空気を外装筺体2内部に取り込むための開口であり、外装筺体2内部の装置本体を構成する後述する筐体内部冷却装置により、該光源用吸気口223を介して外装筺体2外部の冷却空気が内部に導入され、前記光源装置に送風される。
また、ロアーケース22における+X軸方向側の側面部分において、+Z軸方向側(前面側)には、図2に示すように、外装筺体2の内外を連通する冷却装置用吸気口224が形成されている。
この冷却装置用吸気口224は、外装筺体2外部の冷却空気を外装筺体2内部に取り込むための開口であり、外装筺体2内部の装置本体を構成する後述する密閉循環空冷ユニットにより、該冷却装置用吸気口224を介して外装筺体2外部の冷却空気が内部に導入され、前記密閉循環空冷ユニットを構成するペルチェユニットの放熱側に送風される。
また、ロアーケース22における背面部分において、−X軸方向側には、外装筺体2の内外を連通する電源用吸気口225(図3ないし図5参照)が形成されている。この電源用吸気口225は、アッパーケース21に形成された電源用吸気口と同様に、前記筺体内部冷却装置により、電源用吸気口225を介して外装筺体2外部の冷却空気を内部の前記電源ユニットに送風するための開口である。
フロントケース23において、+X軸方向側には、図1または図2に示すように、円孔231が形成され、円孔231を介して投射レンズ3の先端部分が露出する。すなわち、円孔231を介して投射レンズ3から光学像が拡大投射されてスクリーン上に投影される。
また、フロントケース23において、X軸方向略中央部分には、図1または図2に示すように、リモコン受光窓232が形成されている。そして、このリモコン受光窓232の内側には、図示しないリモートコントローラからの操作信号を受信する図示しないリモコン受光モジュールが配置されている。
なお、リモートコントローラには、前述した操作パネル212に設けられる起動スイッチ、調整スイッチ等と同様のものが設けられ、リモートコントローラを操作すると、この操作に応じた赤外線信号がリモートコントローラから出力され、赤外線信号は、リモコン受光窓232を介してリモコン受光モジュールで受光され、後述する制御基板で処理される。
さらに、フロントケース23において、−X軸方向側には、図1または図2に示すように、外装筺体2内部の空気を外部に排出するための排気口233が形成されている。この排気口233には、図1または図2に示すように、複数の整流板234Aが格子状に配列したルーバ234が設けられている。複数の整流板234Aは、図1または図2に示すように、その板面がYZ平面に対して投射レンズ3から離間する方向に所定角度、傾斜するように形成されている。そして、前記筺体内部冷却装置により、外装筺体2内部の空気が排気口233およびルーバ234を介して、投射レンズ3から離間する方向に整流されて排気される。
〔2.内部構成〕
図3ないし図6は、プロジェクタ1の内部構成を示す図である。具体的に、図3は、図1の状態からアッパーケース21を取り外した状態を示す図である。図4は、図3の状態から制御基板6を取り外した状態を示す図である。図5は、図4の状態を背面側から見た斜視図である。図6は、プロジェクタ1における制御基板6を除く装置本体を下方側から見た斜視図である。
外装筺体2の内部には、図3ないし図6に示すように、プロジェクタ1の装置本体が収容されており、この装置本体は、光学ユニット4と、電源ユニット5と、制御基板6(図3)と、密閉循環空冷ユニット7(図4〜図6)と、筺体内部冷却装置8とを備える。
〔2-1.光学ユニットの構成〕
図7ないし図9は、光学ユニット4の構成を示す図である。具体的に、図7は、図4の状態から筺体内部冷却装置8を構成するペルチェ放熱風排気ユニット81および密閉循環空冷ユニット7における流路後段側ダクト部材74を取り外した状態を示す図である。図8は、図6の状態から密閉循環空冷ユニット7における流路前段側ダクト部材73を取り外した状態を示す図である。図9は、光学ユニット4の光学系を模式的に示す平面図である。
光学ユニット4は、制御基板6による制御の下、画像情報に応じて画像光を形成するものであり、図7に示すように、外装筺体2の前面側から背面側に向けてZ軸方向に延出し、−Z軸方向端部が+X軸方向に屈曲して延出し、さらに、+Z軸方向に屈曲して延出する平面視略U字形状を有している。この光学ユニット4は、図9に示すように、光源装置41と、均一照明光学系42と、色分離光学系43と、リレー光学系44と、光学装置45と、光学部品用筐体46とを備える。
光源装置41は、光源ランプ411から放射された光束を一定方向に揃えて射出し、光学装置45を照明するものである。この光源装置41は、図9に示すように、光源ランプ411、リフレクタ412、およびこれらを保持するランプハウジング413(図8)を備えて構成される。この光源装置41は、光学部品用筐体46に接続する光源装置収納部4611(図8)に収納配置される。光源装置41は、光源装置収納部4611に収納配置されることで、光学部品用筐体46に対する所定位置(光源装置41から射出される光束の中心軸と光学部品用筐体46内に設定された照明光軸Aとが一致する位置)に位置決めされる。
光源ランプ411としては、ハロゲンランプやメタルハライドランプ、または高圧水銀ランプが用いられることが多い。
リフレクタ412としては、光源ランプ411から射出された光束を略平行化して反射するパラボラリフレクタを用いている。なお、リフレクタ412としては、パラボラリフレクタの他、平行化レンズと組み合わせて、光源ランプ411から射出された光束を所定位置に収束するように反射する楕円面リフレクタを用いてもよい。
均一照明光学系42は、光源装置41から射出された光束を複数の部分光束に分割し、照明領域の面内照度を均一化する光学系である。この均一照明光学系42は、図9に示すように、第1レンズアレイ421と、第2レンズアレイ422と、偏光変換素子423と、反射ミラー424と、重畳レンズ425とを備える。
第1レンズアレイ421は、光源装置41から射出された光束を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、照明光軸Aと直交する面内にマトリクス状に配列される複数の小レンズを備えて構成される。
第2レンズアレイ422は、上述した第1レンズアレイ421により分割された複数の部分光束を集光する光学素子であり、第1レンズアレイ421と同様に照明光軸Aに直交する面内にマトリクス状に配列される複数の小レンズを備えた構成を有している。
偏光変換素子423は、第1レンズアレイ421により分割された各部分光束の偏光方向を略一方向の直線偏光に揃える偏光変換素子である。
この偏光変換素子423は、図示を略したが、照明光軸Aに対して傾斜配置される偏光分離膜および反射膜を交互に配列した構成を具備する。偏光分離膜は、各部分光束に含まれるP偏光光束およびS偏光光束のうち、一方の偏光光束を透過し、他方の偏光光束を反射する。反射された他方の偏光光束は、反射膜によって曲折され、一方の偏光光束の射出方向、すなわち照明光軸Aに沿った方向に射出される。射出された偏光光束のいずれかは、偏光変換素子423の光束射出面に設けられる位相差板によって偏光変換され、略全ての偏光光束の偏光方向が揃えられる。このような偏光変換素子423を用いることにより、光源装置41から射出される光束を、略一方向の偏光光束に揃えることができるため、光学装置45で利用する光源光の利用率を向上することができる。
重畳レンズ425は、第1レンズアレイ421、第2レンズアレイ422、偏光変換素子423、および反射ミラー424を経た複数の部分光束を集光して光学装置45の後述する3つの液晶パネルの画像形成領域上に重畳させる光学素子である。
色分離光学系43は、図9に示すように、2枚のダイクロイックミラー431,432と、反射ミラー433とを備え、ダイクロイックミラー431,432により均一照明光学系42から射出された複数の部分光束を、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を具備する。
ダイクロイックミラー431,432は、基板上に所定の波長領域の光束を反射し、他の波長領域の光束を透過する波長選択膜が形成された光学素子である。そして、光路前段に配置されるダイクロイックミラー431は、青色光を反射し、その他の色光を透過するミラーである。また、光路後段に配置されるダイクロイックミラー432は、緑色光を反射し、赤色光を透過するミラーである。
リレー光学系44は、入射側レンズ441、リレーレンズ443、および反射ミラー442,444を備え、色分離光学系43のダイクロイックミラー431,432を透過した赤色光を光学装置45まで導く機能を有している。なお、赤色光の光路にこのようなリレー光学系44が設けられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。本実施形態においては赤色光の光路の長さが長いのでこのような構成とされているが、青色光の光路の長さを長くしてリレー光学系44を青色光の光路に用いる構成も考えられる。
上述したダイクロイックミラー431により分離された青色光は、反射ミラー433により曲折された後、フィールドレンズ455を介して光学装置45に供給される。また、ダイクロイックミラー432により分離された緑色光は、そのままフィールドレンズ455を介して光学装置45に供給される。さらに、赤色光は、リレー光学系44を構成するレンズ441,443および反射ミラー442,444により集光、曲折されてフィールドレンズ455を介して光学装置45に供給される。なお、光学装置45の各色光の光路前段に設けられるフィールドレンズ455は、第2レンズアレイ422から射出された各部分光束を、各部分光束の主光線に対して平行な光束に変換するために設けられている。
光学装置45は、入射した光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものである。この光学装置45は、図9に示すように、照明対象となる光変調装置としての3つの液晶パネル451(赤色光側の液晶パネルを451R、緑色光側の液晶パネルを451G、青色光側の液晶パネルを451Bとする)と、クロスダイクロイックプリズム453とを備えて構成される。なお、フィールドレンズ455および各液晶パネル451の間には、入射側偏光板452が介在配置され、各液晶パネル451およびクロスダイクロイックプリズム453の間には、射出側偏光板454が介在配置され、入射側偏光板452、液晶パネル451、および射出側偏光板454によって入射する各色光の光変調が行われる。
液晶パネル451は、一対の透明なガラス基板に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFT(Thin Film Transistor)をスイッチング素子として、与えられた画像信号にしたがって、入射側偏光板452から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
クロスダイクロイックプリズム453は、射出側偏光板454から射出された色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光学素子である。このクロスダイクロイックプリズム453は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、誘電体多層膜が形成されている。略X字状の一方の誘電体多層膜は、赤色光を反射するものであり、他方の誘電体多層膜は、青色光を反射するものであり、これらの誘電体多層膜によって赤色光および青色光は曲折され、緑色光の進行方向と揃えられることにより、3つの色光が合成される。
光学部品用筐体46は、図9に示すように、平面視U字形状を有し、内部に所定の照明光軸Aが設定され、上述した各光学系41〜45を照明光軸Aに対する所定位置に配置する。この光学部品用筐体46は、図7または図8に示すように、部品収納部材461と、蓋状部材462とを備える。
部品収納部材461は、図8に示すように、光源装置収納部4611と、部品収納部本体4612とで構成される。
光源装置収納部4611は、図8に示すように、光学部品用筐体46のU字形状一端側に位置し、−Y軸方向側(下方側)に開口部4611Aを有する容器状に形成され、開口部4611Aを介して内部に光源装置41を着脱自在に構成されている。
この光源装置収納部4611において、X軸方向に交差する各側面(光学部品用筐体46のU字形状内側および外側に面する側面)には、図8に示すように、開口部4611B(図8では、U字形状内側の側面に形成された開口部のみを図示)が形成されている。これら開口部4611Bにより、光源装置収納部4611内部に空気を流通可能とし、内部に配置される光源装置41を冷却可能とする。
部品収納部本体4612は、+Y軸方向側(上方側)に開口部(図示略)を有する容器状に形成され、前記開口部を介して、光源装置収納部4611と接続する一端側から順に各光学系42,43が収納配置され、前記一端側とは反対側の他端側に光学装置45が収納配置される。
この部品収納部本体4612において、−Y軸方向端面には、図8に示すように、光学装置45を構成する各液晶パネル451R,451G,451Bの配置位置に対応した位置にそれぞれ開口部4612R,4612G,4612Bが形成されている。
また、部品収納部本体4612において、−Y軸方向端面には、図8に示すように、偏光変換素子423の配置位置に対応した位置に開口部4612Pが形成されている。
これら各開口部4612R,4612G,4612B,4612Pは、光学部品用筐体46内部における光学装置45の配置位置の空間Ar1(図9)、および偏光変換素子423の配置位置の空間Ar2(図9)に空気を流入させる流入口として機能する。
蓋状部材462は、図7に示すように、部品収納部本体4612の+Y軸方向側の開口部分を閉塞する部材であり、部品収納部本体4612の平面形状と略同一の平面形状を有する。
この蓋状部材462には、図7に示すように、光学装置45の配置位置に対応して、光学装置45を平面的に囲うようにコ字状の切り欠き4621が形成されている。
また、蓋状部材462には、図7に示すように、偏光変換素子423の配置位置に対応して開口部4622が形成されている。
これら切り欠き4621および開口部4622は、上述した各開口部4612R,4612G,4612B,4612Pを介して光学部品用筐体46内部における空間Ar1,Ar2に流入された空気を光学部品用筐体46外部に排出するための流出口として機能する。
なお、具体的な図示は省略したが、光学部品用筐体46内部において、空間Ar1は、部品収納部本体4612に形成されたリブや、入射側偏光板452およびフィールドレンズ455等の光学部品により、隣接する他の空間と連通しないように構成されている。また、同様に、光学部品用筐体46内部において、空間Ar2は、部品収納部本体4612に形成されたリブや、第2レンズアレイ422および重畳レンズ425等の光学部品により、隣接する他の空間と連通しないように構成されている。
〔2-2.電源ユニットの構成〕
電源ユニット5は、プロジェクタ1の装置本体を構成する各構成部材に電力を供給する。この電源ユニット5は、図8に示すように、外装筺体2における−X軸方向側の側面に沿って、背面側から前面側にかけて延びるように配置されている。この電源ユニット5は、具体的な図示は省略したが、電源ケーブルを通して外部から供給された電力を前記各構成部材に供給する電源ブロックと、前記電源ブロックから供給された電力に基づいて光源ランプ411を点灯させるランプ駆動ブロックとを備える。これら電源ブロックおよびランプ駆動ブロックは、図7または図8に示すように、両端が開口されたアルミニウム等の金属性のシールド部材51によって周囲を覆われている。そして、このシールド部材51により背面側から流入された空気が前面側に誘導されるとともに、前記電源ブロックや前記ランプ駆動ブロックで発生する電磁ノイズが外部へ漏れないように構成されている。
〔2-3.密閉循環空冷ユニットの構成〕
図10ないし図14は、密閉循環空冷ユニット7の構成を示す図である。具体的に、図10は、図4の状態から筺体内部冷却装置8を構成するペルチェ放熱風排気ユニット81を取り外した状態を示す図である。図11は、図10の状態から高熱伝導ダクト部742を取り外した状態を示す図である。図12は、図6の状態からカバー部材7322を取り外した状態を示す図である。図13は、図12の状態からダクト本体732を取り外した状態を示す図である。図14は、図13の状態から循環ファン72を取り外した状態を示す図である。
密閉循環空冷ユニット7は、光学部品用筐体46とともに本発明に係る密閉構造を構成し、光学部品用筐体46における空間Ar1,Ar2を含む環状の空気流通路の空気を循環させ、空間Ar1,Ar2に配置される光学装置45や偏光変換素子423を冷却する。この密閉循環空冷ユニット7は、図10ないし図14に示すように、冷却装置71と、循環ファン72(図12、図13)と、流路前段側ダクト部材73(図12〜図14)と、流路後段側ダクト部材74(図10、図11)とを備える。
なお、以下では、空気流通路に沿って、空間Ar1,Ar2に対する上流側から順に説明する。また、循環ファン72の具体的な構成については、流路前段側ダクト部材73と同時に説明する。
〔2-3-1.冷却装置の構成〕
図15は、冷却装置71の構成を示す斜視図である。具体的に、図15は、+X軸方向側から冷却装置71を見た斜視図である。
冷却装置71は、図10ないし図14に示すように、投射レンズ3の+X軸方向側に隣接配置され、前記密閉構造内部の空気流通路を辿る空気の熱を吸収し、前記密閉構造外部に放熱する装置である。この冷却装置71は、図15に示すように、ペルチェユニット711と、吸熱側ダクト712と、放熱側ダクト713と、冷却ファン714とを備える。
図16ないし図18は、ペルチェユニット711の構成を示す図である。具体的に、図16は、+X軸方向側(投射レンズ3に対して離間した側)から見たペルチェユニット711の分解斜視図である。図17は、−X軸方向側(投射レンズ3に対して近接した側)から見たペルチェユニット711の分解斜視図である。図18は、ペルチェユニット711の+Z軸方向側から見た断面図である。
ペルチェユニット711は、図16ないし図18に示すように、吸熱側熱伝導性部材7111と、スペーサとしての段付ブロック7112と、熱電変換素子としてのペルチェ素子7113と、熱伝達抑制部材7114と、放熱側熱伝導性部材7115とが、投射レンズ3側から順に積層配置されたものである。
ペルチェ素子7113は、具体的な図示は省略するが、p型半導体素子とn型半導体素子とを金属片で接合して構成した接合対を複数有しており、これら複数の接合対は電気的に直列に接続されている。
このような構成を有するペルチェ素子7113において、制御基板6による制御の下、所定の電圧が印加されると、図16ないし図18に示すように、ペルチェ素子7113の一方の面が熱を吸収する吸熱面7113Aとなり、他方の面が熱を放熱する放熱面7113Bとなる。
以上のペルチェ素子7113としては、一般的に、4mm程度の厚み寸法を有している。
吸熱側熱伝導性部材7111は、高熱伝導材料(下記表1参照)で構成され、ペルチェ素子7113の吸熱面7113Aと段付ブロック7112を介して熱伝達可能に接続する。この吸熱側熱伝導性部材7111は、図16ないし図18に示すように、矩形状の板体7111Aと、板体7111Aにおける−X軸方向端面(段付ブロック7112との接続面とは反対側の端面)から突出しY軸方向(上下方向)に延出する複数の吸熱側フィン部材7111Bとを有する、いわゆるヒートシンクで構成されている。
段付ブロック7112は、高熱伝導材料(下記表1参照)で構成され、吸熱側熱伝導性部材7111の板体7111Aとペルチェ素子7113の吸熱面7113Aとの間に介在配置される。この段付ブロック7112は、図16ないし図18に示すように、板体状のブロック本体7112Aと、ブロック本体7112Aにおける+X軸方向端面(ペルチェ素子7113側の端面)から膨出する板体状の膨出部7112Bとを備える。
ここで、ブロック本体7112Aは、図16ないし図18に示すように、吸熱側熱伝導性部材7111の平面形状よりも小さい平面形状を有し、ペルチェ素子7113の平面形状よりも大きい平面形状を有するように形成されている。
また、膨出部7112Bは、図16ないし図18に示すように、ブロック本体7112Aの平面形状よりも小さい平面形状を有し、ペルチェ素子7113の平面形状と略同一の平面形状を有するように形成されている。
そして、段付ブロック7112は、ブロック本体7112Aと吸熱側熱伝導性部材7111とが熱伝達可能に接続し、膨出部7112Bとペルチェ素子7113の吸熱面7113Aとが熱伝達可能に接続する。
本実施形態では、段付ブロック7112は、厚み寸法(ブロック本体7112Aの厚み寸法および膨出部7112Bの厚み寸法を加えた厚み寸法)が15mm以上30mm以下に設定されている。
熱伝達抑制部材7114は、低熱伝導材料(下記表1参照)で構成され、吸熱側熱伝導性部材7111と放熱側熱伝導性部材7115との間で段付ブロック7112およびペルチェ素子7113を保持する部材である。
この熱伝達抑制部材7114には、図16ないし図18に示すように、+X軸方向側(冷却ファン714側)に窪み、段付ブロック7112のブロック本体7112Aを嵌合可能とする凹部7114Aが形成されている。この凹部7114Aの高さ寸法は、図18に示すように、ブロック本体7112Aの厚み寸法と略同一となるように設定されている。
また、熱伝達抑制部材7114において、凹部7114Aの底面部分には、図16ないし図18に示すように、段付ブロック7112の膨出部7112Bを嵌合可能とする開口部7114Bが形成されている。
さらに、熱伝達抑制部材7114には、開口部7114B周縁部分から+X軸方向側(冷却ファン714側)に突出する枠形状を有し、枠状内側部分にてペルチェ素子7113の外縁部分を保持する保持部7114Cが形成されている。この保持部7114Cにおいて、その突出寸法は、図18に示すように、膨出部7112Bの厚み寸法、およびペルチェ素子7113の厚み寸法を加えた寸法と略同一、または小さく設定されており、ペルチェ素子7113の両面7113A,7113Bが放熱側熱伝導性部材7115の板体7115Aと、段付ブロック7112の膨出部7112Bに確実に接触されている。
以上のような構成により、ペルチェユニット711を組み立てた状態では、図18に示すように、熱伝達抑制部材7114は、段付ブロック7112およびペルチェ素子7113の双方の外縁を覆うように配置される。
放熱側熱伝導性部材7115は、高熱伝導材料(下記表1参照)で構成され、ペルチェ素子7113の放熱面7113Bと熱伝達可能に接続する。この放熱側熱伝導性部材7115は、図16ないし図18に示すように、吸熱側熱伝導性部材7111と同様に、板体7115Aおよび複数の放熱側フィン部材7115Bを有するヒートシンクで構成されている。ここで、複数の放熱側フィン部材7115Bは、図16ないし図18に示すように、吸熱側熱伝導性部材7111における複数の吸熱側フィン部材7111Bの延出方向と交差する(本実施形態では、直交する)方向(Z軸方向)に延出するように形成されている。
本実施形態では、吸熱側熱伝導性部材7111および放熱側熱伝導性部材7115の各表面積は、略同一に設定されている。
吸熱側ダクト712は、低熱伝導材料(下記表1参照)で構成され、図15に示すように、吸熱側熱伝導性部材7111の複数の吸熱側フィン部材7111Bを囲みY軸方向に延出する断面略コ字形状を有する。また、吸熱側ダクト712は、コ字状先端部分が吸熱側熱伝導性部材7111の板体7111Aに接続可能に構成され、板体7111Aに接続することで、コ字状内側部分に複数の吸熱側フィン部材7111Bが配置される。そして、図15に示すように、吸熱側ダクト712により、複数の吸熱側フィン部材7111Bの延出方向に沿って空気を流通可能とする流路C1が形成される。この流路C1は、前記密閉構造内部の空気流通路の一部を構成する。すなわち、流路C1を辿る空気の熱が、複数の吸熱側フィン部材7111B〜板体7111A〜段付ブロック7112〜ペルチェ素子7113の吸熱面7113Aの熱伝達経路を辿ってペルチェ素子7113の吸熱面7113Aに吸収される。
放熱側ダクト713は、高熱伝導材料(下記表1参照)で構成され、図15に示すように、冷却ファン714とペルチェユニット711との間に介在配置され、冷却ファン714から送風されペルチェユニット711を介した空気を所定方向に導く。より具体的に、放熱側ダクト713は、図15では一部を省略しているが、放熱側熱伝導性部材7115の+Z軸方向側、+Y軸方向側、および+X軸方向側の三方を囲む形状を有している。そして、放熱側ダクト713には、図15に示すように、+X軸方向側の面(放熱側フィン部材7115Bに対向する面)に切り欠き7131が形成されている。また、切り欠き7131周縁部分には、図15に示すように、冷却ファン714を外装筺体2内部に設置するためのファン設置部材714Aと接続する接続部7132が形成されている。そして、放熱側ダクト713は、図15に示すように、冷却ファン714から放熱側フィン部材7115Bに吹き付けられる空気を、−Z軸方向側に導く。
図19は、放熱側熱伝導性部材7115に対する冷却ファン714の配置位置を示す平面図である。
冷却ファン714は、図15または図19に示すように、ファン回転軸Af方向に空気を吸入および吐出する軸流ファンで構成され、放熱側熱伝導性部材7115に対向するように配置されている。より具体的に、冷却ファン714は、図19に示すように、平面視で、放熱側熱伝導性部材7115に接続するペルチェ素子7113の中心位置O1に対してファン回転軸Afがずれた位置となるように、放熱側熱伝導性部材7115に対向配置されている。また、冷却ファン714は、外装筺体2に形成された冷却装置用吸気口224に対向するように配置されている。そして、冷却ファン714は、制御基板6による制御の下、駆動することで、冷却装置用吸気口224を介して外装筺体2外部の空気を吸入し、放熱側熱伝導性部材7115における複数の放熱側フィン部材7115Bに空気を吐出する。すなわち、ペルチェ素子7113の放熱面7113B〜板体7115A〜複数の放熱側フィン部材7115Bの熱伝達経路を辿って複数の放熱側フィン部材7115Bに伝達された熱が、冷却ファン714により冷却される。
〔2-3-2.流路前段側ダクト部材の構成〕
流路前段側ダクト部材73は、低熱伝導材料(下記表1参照)で構成され、流路C1を辿って冷却装置71を介した空気を循環ファン72に導くとともに、循環ファン72から吐出された空気を空間Ar1,Ar2に導く部材である。この流路前段側ダクト部材73は、図6、図12ないし図14に示すように、ベース板731と、ダクト本体732(図6、図12)とを備える。
ベース板731は、図6、図12ないし図14に示すように、光学部品用筐体46における部品収納部本体4612の−Y軸方向端面に所定の間隔(例えば、5〜10mm程度)を空けて取り付けられ、循環ファン72およびダクト本体732を支持する。このベース板731は、図13または図14に示すように、平面視略T字形状を有する。より具体的に、ベース板731は、投射レンズ3の下方側から光学部品用筐体46内部における光学装置45の配置位置に対応する位置にかけてZ軸方向に延出するとともに、−Z軸方向端部が偏光変換素子423の配置位置に対応する位置、および偏光変換素子423の配置位置とは反対側にかけてX軸方向に延出する。
そして、ベース板731において、投射レンズ3の下方側に位置する部分は、図13または図14に示すように、循環ファン72を取り付けるための第1取付部7311として機能する。また、ベース板731において、光学装置45の配置位置に対応する位置から+X軸方向に延出した部分は、図13または図14に示すように、循環ファン72を取り付けるための第2取付部7312として機能する。
ここで、循環ファン72は、前記密閉構造内部の環状の空気流通路に沿って空気を循環させるものであり、図13に示すように、第1シロッコファン721および第2シロッコファン722で構成されている。そして、第1シロッコファン721は、図13に示すように、吸気口7211が−Y軸方向側に向き、吐出口7212が−Z軸方向側に向くように、ベース板731の第1取付部7311に取り付けられる。また、第2シロッコファン722は、図13に示すように、吸気口7221が−Y軸方向側に向き、吐出口7222が−Z軸方向に向きかつXY平面に対して−X軸方向側に向けて所定角度、傾斜した状態となるように、ベース板731の第2取付部7312に取り付けられる。
また、ベース板731において、光学装置45の配置位置に対応する位置には、図13または図14に示すように、光学部品用筐体46に形成された各開口部4612R,4612G,4612Bに対応した開口部7313R,7313G,7313Bがそれぞれ形成されている。
さらに、ベース板731において、偏光変換素子423の配置位置に対応する位置には、図13または図14に示すように、光学部品用筐体46に形成された開口部4612Pに対応した開口部7314Pが形成されている。
ダクト本体732は、ベース板731の−Y軸方向端面に取り付けられることで、流路C1を辿って冷却装置71を介した空気を循環ファン72に導くとともに、循環ファン72から吐出された空気を空間Ar1,Ar2に導く。このダクト本体732は、図6または図12に示すように、基体7321と、カバー部材7322(図6)とを備える。
基体7321は、図12に示すように、ベース板731の平面形状と略同一の平面形状を有し、第1ダクト部7321Aと第2ダクト部7321Bとが一体的に形成されたものである。
第1ダクト部7321Aは、流路C1を辿って冷却装置71を介した空気を循環ファン72に導くものである。この第1ダクト部7321Aは、図12に示すように、密閉循環空冷ユニット7を組み立てた状態で、冷却装置71の吸熱側ダクト712、および循環ファン72を平面的に囲う障壁部7321A1を有し、−Y軸方向側に開口部7321A2を有する容器状に形成されている。
この第1ダクト部7321Aにおいて、冷却装置71の吸熱側ダクト712に対応する位置には、図12に示すように、流路C1と連通する開口部7321A3が形成されている。
また、第1ダクト部7321Aにおいて、循環ファン72を構成する各シロッコファン721,722の各吸気口7211,7221に対応する位置には、図12に示すように、開口部7321A4,7321A5がそれぞれ形成されている。
さらに、第1ダクト部7321Aにおいて、各開口部7321A4,7321A5の間には、図12に示すように、障壁部7321A1から開口部7321A3に向けて延出する整流リブ7321A6が形成されている。
さらにまた、第1ダクト部7321Aにおいて、冷却装置71の放熱側ダクト713に対応する位置には、図12に示すように、障壁部7321A1から+X軸方向に延出する平面視矩形形状の放熱風規制部7321A7が形成されている。すなわち、密閉循環空冷ユニット7を組み立てた状態では、放熱風規制部7321A7と冷却装置71の放熱側ダクト713とが接続する。そして、放熱風規制部7321A7および放熱側ダクト713により、冷却ファン714から放熱側フィン部材7115Bに吹き付けられる空気を−Z軸方向に導く。
また、第1ダクト部7321Aにおいて、開口部7321A4周縁部分は、図12に示すように、循環ファン72を構成する第1シロッコファン721を取り付けるための第1取付部7321A8として機能する。すなわち、第1シロッコファン721は、ベース板731の第1取付部7311、およびダクト本体732の第1取付部7321A8とで挟持固定される。
さらに、第1ダクト部7321Aにおいて、開口部7321A5周縁部分は、図12に示すように、循環ファン72を構成する第2シロッコファン721を取り付けるための第2取付部7321A9として機能する。すなわち、第2シロッコファン722は、ベース板731の第2取付部7312、およびダクト本体732の第2取付部7321A9とで挟持固定される。
カバー部材7322は、図6に示すように、第1ダクト部7321Aにおける障壁部7321A1に取り付けられ、開口部7321A2を閉塞する部材である。
そして、第1ダクト部7321Aにカバー部材7322が取り付けられることで、図12に示すように、流路C1を辿った空気が開口部7321A3を介して第1ダクト部7321Aおよびカバー部材7322間に導入され、整流リブ7321A6により、前記空気を開口部7321A4(第1シロッコファン721)に導く流路C2と、前記空気を開口部7321A5(第2シロッコファン722)に導く流路C3とが形成される。これら流路C2,C3は、前記密閉構造内部の空気流通路の一部を構成する。
第2ダクト部7321Bは、各流路C2,C3を辿って各シロッコファン721,722に吸入・吐出された空気を光学部品用筐体46内部の空間Ar1,Ar2に導くものである。この第2ダクト部7321Bは、図6または図12に示すように、光学装置45の配置位置に対応する位置から−Z軸方向に延出し、偏光変換素子423の配置位置に対応する位置にかけて−X軸方向に延出する平面視略L字形状を有し、+Y軸方向側が開口した容器状に形成されている。
この第2ダクト部7321Bにおいて、具体的な図示は省略するが、容器状の側壁部分には、第1シロッコファン721の吐出口7212と接続する切り欠きと、第2シロッコファン722の吐出口7222と接続する切り欠きとが形成されている。
また、この第2ダクト部7321Bには、具体的な図示は省略するが、第1シロッコファン721および第2シロッコファン722から吐出された空気を所定位置に導くための整流リブが形成されている。
そして、ダクト本体732をベース板731に取り付けることで、図13に示すように、流路C2を辿り第1シロッコファン721にて吸入・吐出された空気が第2ダクト部7321Bおよびベース板731間に導入され、前記整流リブにより、前記空気をベース板731の各開口部7313R,7313Bおよび光学部品用筐体46の各開口部4612R,4612Bを介して空間Ar1に導く流路C4が形成される。また、図13に示すように、流路C3を辿り第2シロッコファン722にて吸入・吐出された空気が第2ダクト部7321Bおよびベース板731間に導入され、前記整流リブにより、前記空気をベース板731の開口部7313Gおよび光学部品用筐体46の開口部4612Gを介して空間Ar1に導く流路C5と、前記空気をベース板731の開口部7314Pおよび光学部品用筐体46の開口部4612Pを介して空間Ar2に導く流路C6とが形成される。これら流路C4〜C6は、前記密閉構造内部の空気流通路の一部を構成する。
〔2-3-3.流路後段側ダクト部材の構成〕
流路後段側ダクト部材74は、空間Ar1,Ar2内部から空間Ar1,Ar2外部に流出した空気を冷却装置71の吸熱側ダクト712(流路C1)に導く部材である。この流路後段側ダクト部材74は、図10または図11に示すように、低熱伝導ダクト部741と、高熱伝導ダクト部742(図10)とを備える。
低熱伝導ダクト部741は、低熱伝導材料(下記表1参照)で構成され、図10に示すように、冷却装置71を構成する吸熱側ダクト712の+Y軸方向側の開口部分、および光学部品用筐体46を構成する部品収納部本体4612を平面的に囲う障壁部7411を有し、+Y軸方向側に開口部7412を有する平面視略L字形状の容器状に形成されている。そして、この低熱伝導ダクト部741は、図11に示すように、吸熱側ダクト712の+Y軸方向端面および蓋状部材462の+Y軸方向端面に所定の間隔(例えば、5〜10mm程度)を空けて取り付けられる。
流路後段側ダクト部材74には、液晶パネル451と制御基板6を接続するFPCケーブル456を通すための孔が設けられている。そして、前記孔とFPCケーブル456との隙間は、流路後段側ダクト部材74内部の密閉性が損なわれないように、ゴム、スポンジ等により封止されている。
この低熱伝導ダクト部741において、吸熱側ダクト712に対応する位置には、図11に示すように、流路C1と連通する開口部7413が形成されている。
また、低熱伝導ダクト部741において、蓋状部材462の切り欠き4621に対応する位置には、図11に示すように、切り欠き4621を介して空間Ar1に連通する開口部7414が形成されている。
さらに、低熱伝導ダクト部741において、蓋状部材462の開口部4622に対応する位置には、図11に示すように、開口部4622を介して空間Ar2に連通する開口部7415が形成されている。
さらにまた、低熱伝導ダクト部741には、図11に示すように、障壁部7411から開口部7412に向けて延出し、各開口部7414,7415を隔離する整流リブ7416が形成されている。
高熱伝導ダクト部742は、高熱伝導材料(下記表1参照)で構成され、図10に示すように、低熱伝導ダクト部741における障壁部7411に取り付けられ、開口部7412を閉塞する部材である。
そして、低熱伝導ダクト部741に高熱伝導ダクト部742が取り付けられることで、図11に示すように、空間Ar1内部から空間Ar1外部に流出した空気が切り欠き4621および開口部7414を介して流路後段側ダクト部材74内部に導入され、開口部7413を介して前記空気を吸熱側ダクト712(流路C1)に導く流路C7と、空間Ar2内部から空間Ar2外部に流出した空気が開口部4622および開口部7415を介して流路後段側ダクト部材74内部に導入され、開口部7413を介して前記空気を吸熱側ダクト712(流路C1)に導く流路C8とが形成される。これら流路C7,C8は、前記密閉構造内部の空気流通路の一部を構成する。
すなわち、上述した流路C1〜C8、および空間Ar1,Ar2により前記密閉構造内部の環状の空気流通路を構成する。そして、循環ファン72により、流路C1〜流路C2,C3〜流路C4,C5,C6〜空間Ar1,Ar2〜流路C7,C8〜流路C1の環状の空気流通路を辿って空気を流通させることで、空間Ar1,Ar2内の光学装置45(液晶パネル451、入射側偏光板452、射出側偏光板454等)および偏光変換素子423が冷却される。
なお、具体的な図示は省略したが、光学部品用筐体46および密閉循環空冷ユニット7は、例えば、各部材間に弾性を有するシール部材等が介在されることで前記空気流通路と外部とが連通しない密閉構造を構成している。
上述した高熱伝導材料および低熱伝導材料は、以下の表1に示す材料が例示できる。ここで、表1に示すように、高熱伝導材料としては、熱伝導率が42W/(m・K)以上の材料が好ましく、低熱伝導材料としては、熱伝導率が0.9W/(m・K)以下の材料が好ましい。
Figure 2007334042
〔2-4.筐体内部冷却装置の構成〕
筺体内部冷却装置8は、前記密閉構造外部の構成部材(制御基板6、流路後段側ダクト部材74、光源装置41、電源ユニット5等)を冷却する。この筺体内部冷却装置8は、図4ないし図6に示すように、ペルチェ放熱風排気ユニット81(図4、図5)と、光源冷却用ファン82(図6)と、電源冷却用ファン83と、排気ファン84とを備える。
ペルチェ放熱風排気ユニット81は、冷却ファン714から放熱側ダクト713の放熱側フィン部材7115Bに吹き付けられた空気を制御基板6および流路後段側ダクト部材74の間に流通させるものである。このペルチェ放熱風排気ユニット81は、図4または図5に示すように、外部側ダクト部材811と、通風ガイド部812とを備える。
図20は、外部側ダクト部材811を示す斜視図である。
外部側ダクト部材811は、図20に示すように、空気を内部に導入する導入口8111と、内部の空気を外部に排出する導出口8112とが略直交するように形成され、導入口8111を介して内部に導入した空気を+Y軸方向に屈曲させて流通させ、さらに、導出口8112に向けて屈曲させて流通させる。そして、この外部側ダクト部材811は、具体的な図示は省略するが、導入口8111が、放熱側ダクト713の背面側端部および放熱風規制部7321A7の背面側端部と接続するように配設される。また、この外部側ダクト部材811は、図4または図5に示すように、導出口8112が、制御基板6(図4では図示略)の+X軸方向端部と流路後段側ダクト部材74における+X軸方向端部との間に位置するように配設される。すなわち、外部側ダクト部材811は、冷却ファン714から放熱側フィン部材7115Bに吹き付けられ、放熱風規制部7321A7および放熱側ダクト713により、−Z軸方向に導かれた空気を、導入口8111を介して内部に導入し、導出口8112を介して制御基板6および流路後段側ダクト部材74の間に+X軸方向側から−X軸方向側に向けて排出する。
通風ガイド部812は、外部側ダクト部材811から排出された空気を、制御基板6および流路後段側ダクト部材74の間で、流路後段側ダクト部材74における空間Ar1,Ar2に対向する部分に沿って流通させるものである。この通風ガイド部812は、図4または図5に示すように、第1ガイド部8121と、第2ガイド部8122とを備える。
第1ガイド部8121は、図4または図5に示すように、板状部材で構成され、一端側が外部側ダクト部材811の導出口8112の−Z軸方向端部に接続し、流路後段側ダクト部材74を構成する高熱伝導ダクト部742における−Z軸方向端縁および−X軸方向端縁に沿って他端側が光源装置収納部4611近傍まで延出するように、高熱伝導ダクト部742に立設されている。
第2ガイド部8122は、図4または図5に示すように、板状部材で構成され、一端側が外部側ダクト部材811の導出口8112の+Z軸方向端部に接続し、−X軸方向に延出して流路後段側ダクト部材74を構成する高熱伝導ダクト部742におけるL字状内側の端縁に沿って他端側が光源装置収納部4611近傍まで延出するように、高熱伝導ダクト部742に立設されている。
そして、通風ガイド部812を介して、流路後段側ダクト部材74の+Y軸方向側に制御基板6を配設することで、図4または図5に示すように、外部側ダクト部材811の導出口8112から排出された空気を空間Ar1に対向する部分から空間Ar2に対向する部分にかけて流通させる流路C11が形成される。
光源冷却用ファン82は、図6に示すように、シロッコファンで構成され、吸気口821が−Y軸方向側に向き、吐出口822が+Z軸方向側に向くように、部品収納部本体4612の−Y軸方向端面における光源装置収納部4611と接続する一端側に取り付けられている。そして、光源冷却用ファン82は、制御基板6による制御の下、駆動することで、ロアーケース22に形成された光源用吸気口223を介して外装筺体2外部の冷却空気を吸入し、+Z軸方向に吐出する。光源冷却用ファン82から吐出された空気は、図6に示すように、光源装置41のランプハウジング413に形成された空気導入部4131によりランプハウジング413内外を連通する流路C12を辿って、ランプハウジング413内部に導入され、光源ランプ411やリフレクタ412が冷却される。
電源冷却用ファン83は、図4ないし図6に示すように、軸流ファンで構成され、吸気口831が−Z軸方向側に向き、吐出口832が+Z軸方向側に向くように、外装筺体2内部における−Z軸方向側でかつ−X軸方向側の角隅部分に配設される。そして、電源冷却用ファン83は、制御基板6による制御の下、駆動することで、図4または図5に示すように、外装筺体2に形成された電源用吸気口225を介して外装筺体2外部の冷却空気を吸入し、+Z軸方向側に吐出する。電源冷却用ファン83から吐出された空気は、図4ないし図6に示すように、電源ユニット5のシールド部材51によりシールド部材51内外を連通する流路C13を辿って、シールド部材51の−Z軸方向側の開口部分からシールド部材51内部に導入され、前記電源ブロックや前記ランプ駆動ブロックが冷却される。
排気ファン84は、図4ないし図6に示すように、軸流ファンで構成され、吸気口841(図6)が−Z軸方向に向きかつXY平面に対して+X軸方向側に向けて所定角度、傾斜した状態となるように、外装筺体2内部の+Z軸方向側でかつ−X軸方向側の角隅部分に配設される。この排気ファン84は、制御基板6による制御の下、駆動することで、排気ファン84近傍の空気を吸入する。
例えば、排気ファン84は、図4または図5に示すように、ペルチェ放熱風排気ユニット81により流路C11を辿って光源装置収納部4611近傍に流通した空気を吸入する。
また、例えば、排気ファン84は、図5または図6に示すように、光源装置収納部4611における−X軸方向端面に形成された開口部(図示略)を介して、光源装置収納部4611内部の空気を吸入する。すなわち、光源冷却用ファン82により流路C12を辿ってランプハウジング413内部に導入され光源ランプ411やリフレクタ412にて温められた空気や、光源装置収納部4611における+X軸方向端面に形成された開口部4611Bを介して光源装置収納部4611内部に流通した空気が排気ファン84により吸入される。
さらに、例えば、排気ファン84は、図4ないし図6に示すように、シールド部材51における+Z軸方向側の開口部分を介してシールド部材51内部の空気を吸入する。すなわち、電源冷却用ファン83により流路C13を辿ってシールド部材51内部に導入され前記電源ブロックや前記ランプ駆動ブロックにて温められた空気が排気ファン84により吸入される。
そして、排気ファン84から吐出された空気は、外装筺体2の排気口233を介して、ルーバ234にて整流されて、外装筺体2外部に排出される。
〔2-5.制御基板の構成〕
制御基板6は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)等の回路素子が実施された回路基板として構成され、流路後段側ダクト部材74および通風ガイド部812を介して光学ユニット4の上方側に配置される。そして、制御基板6は、光学ユニット4(光源ランプ411、液晶パネル451)、電源ユニット5、密閉循環空冷ユニット7(循環ファン72、ペルチェ素子7113、冷却ファン714)、筺体内部冷却装置8(光源冷却用ファン82、電源冷却用ファン83、排気ファン84)等を駆動制御する。
上述した第1実施形態においては、以下の効果がある。
本実施形態では、冷却装置71において、ペルチェ素子7113の吸熱面7113Aに吸熱側熱伝導性部材7111が熱伝達可能に接続し、吸熱側熱伝導性部材7111が複数の吸熱側フィン部材7111Bを備えているので、従来のような板状部材で構成された伝熱部材と比較して、吸熱側熱伝導性部材7111の表面積を大きくできる。このため、冷却対象である空気流通路(流路C1)を辿る空気から吸熱側熱伝導性部材7111を介してペルチェ素子7113の吸熱面7113Aに伝達される吸熱量を比較的に大きいものとし、冷却装置71において、ペルチェ素子7113の消費電力に対する流路C1を辿る空気から吸熱する吸熱量の比率(吸熱効率)を向上することができる。
そして、吸熱効率を向上することができるため、冷却ファン714の回転数を必要以上に増加させる必要がなく、プロジェクタ1の低騒音化が図れる。また、ペルチェ素子7113の消費電力を必要以上に増加させる必要がなく、プロジェクタ1の省電力化が図れる。
図21は、第1実施形態の効果を説明するための図である。具体的に、図21(A)は、複数の吸熱側フィン部材7111Bの延出方向と複数の放熱側フィン部材7115Bの延出方向とを同一に設定した場合を模式的に示す平面図である。図21(B)は、本実施形態における複数の吸熱側フィン部材7111Bおよび複数の放熱側フィン部材7115Bの構成を模式的に示す平面図である。
ところで、複数の吸熱側フィン部材7111B間を流通する空気の風速にばらつきが生じている場合には、吸熱側熱伝導性部材7111において、複数の吸熱側フィン部材7111B間のうち少なくともいずれかの吸熱側フィン部材7111B間を流通する空気から吸熱する熱量が多くなり、他の吸熱側フィン部材7111B間を流通する空気から吸熱する熱量が少なくなる。すなわち、複数の吸熱側フィン部材7111B間毎に、図21の例に示すように、吸熱する熱量が多い領域AH1と、吸熱する熱量が少ないその他の領域とが存在し、吸熱する熱量に分布が生じる。
また、複数の放熱側フィン部材7115B間を流通する空気の風速にばらつきが生じている場合も同様に、放熱側熱伝導性部材7115において、複数の放熱側フィン部材7115B間のうち少なくともいずれかの放熱側フィン部材7115B間を流通する空気に放熱する熱量が多くなり、他の放熱側フィン部材7115B間を流通する空気に放熱する熱量が少なくなる。すなわち、複数の放熱側フィン部材7115B間毎に、図21の例に示すように、放熱する熱量が多い領域AH2と、放熱する熱量が少ないその他の領域とが存在し、放熱する熱量に分布が生じる。
ここで、図21(A)の例に示すように、複数の吸熱側フィン部材7111Bの延出方向と複数の放熱側フィン部材7115Bの延出方向とを同一に設定してしまうと、吸熱側熱伝導性部材7111における吸熱する熱量が多い領域AH1と、放熱側熱伝導性部材7115における放熱する熱量が多い領域AH2とが平面的に重ならない場合が生じる。このような場合には、吸熱側熱伝導性部材7111における吸熱する熱量が多い領域AH1から、放熱側熱伝導性部材7115における領域AH2を除くその他の放熱する熱量が少ない領域へと熱が移動することとなり、冷却装置71において、吸熱効率を十分に確保できない。
本実施形態では、複数の吸熱側フィン部材7111Bおよび複数の放熱側フィン部材7115Bは、平面視で互いに直交する方向にそれぞれ延出している。このことにより、上述したような場合であっても、図21(B)に示すように、吸熱側熱伝導性部材7111における吸熱する熱量が多い領域AH1の一部と、放熱側熱伝導性部材7115における放熱する熱量が多い領域AH2の一部とが平面的に重なる領域AH3を確実に生成できる。このため、領域AH3において、吸熱側熱伝導性部材7111における吸熱する熱量が多い部分から、放熱側熱伝導性部材7115における放熱する熱量が多い部分へと熱が移動することとなり、冷却装置71において、吸熱効率を十分に確保できる。
ところで、ペルチェ素子7113の厚みが約4mmと薄いものであるため、ペルチェ素子7113の吸熱面7113Aおよび放熱面7113Bに直接、吸熱側熱伝導性部材7111および放熱側熱伝導性部材7115を取り付けた場合には、吸熱側熱伝導性部材7111および放熱側熱伝導性部材7115が近接し、放熱側熱伝導性部材7115の熱が吸熱側熱伝導性部材7111に移動しやすい。このため、吸熱側フィン部材7111Bによる流路C1を辿る空気から吸熱する吸熱量が低下し、冷却装置71において、吸熱効率を十分に確保できない。
本実施形態では、吸熱側熱伝導性部材7111および吸熱面7113Aの間に熱伝導性を有する段付ブロック7112が介在配置されているので、吸熱側熱伝導性部材7111と放熱側熱伝導性部材7115とを所定間隔(段付ブロック7112とペルチェ素子7113の厚み分、例えば、段付ブロック7112の厚み寸法が15mm以上30mm以下に設定され、ペルチェ素子7113の厚み寸法が4mmの場合、19mm以上34mm以下となる)、離間することができる。このため、放熱側熱伝導性部材7115の熱が吸熱側熱伝導性部材7111に移動することを抑制し、吸熱側フィン部材7111Bによる流路C1を辿る空気から吸熱する吸熱量を維持し、冷却装置71において、吸熱効率を十分に確保できる。
ところで、吸熱側熱伝導性部材7111と放熱側熱伝導性部材7115とを所定間隔、離間するためには、段付ブロック7112を、放熱側熱伝導性部材7115と放熱面7113Bとの間に介在配置する構成も考えられる。しかしながら、このような構成では、以下の問題が生じる。
一般的に、ペルチェ素子7113の放熱面7113Bと吸熱面7113Aとの温度差が小さい方が、吸熱効率を向上できることが知られている。また、一般的に、吸熱面7113Aによる吸熱量をQabとすると、放熱面7113Bから放熱される放熱量QDは、ペルチェ素子7113への投入電力(消費電力)Pが加わるため、Qab+Pとなる。すなわち、吸熱側での貫流熱量がQabだけであるのに対して、放熱側での貫流熱量は、Qab+Pという大きな熱量となる。したがって、放熱側熱伝導性部材7115と放熱面7113Bとの間に所定の熱抵抗を有する段付ブロック7112を介在配置した場合には、放熱面7113Bの温度が大きくなりやすく、放熱面7113Bと吸熱面7113Aとの温度差を小さくすることが難しい。すなわち、吸熱効率を向上することが難しい。
本実施形態では、吸熱側熱伝導性部材7111と吸熱面7113Aとの間に段付ブロック7112が介在配置されているので、上述した構成と比較して、放熱面7113Bの温度を大きくすることなく、放熱面7113Bと吸熱面7113Aとの温度差を小さくでき、すなわち、吸熱効率を向上できる。
また、冷却装置71は、吸熱側熱伝導性部材7111および放熱側熱伝導性部材7115の間に、熱伝導率が0.9W/(m・K)以下の低熱伝導材料で構成された熱伝達抑制部材7114が介在配置されているので、段付ブロック7112により吸熱側熱伝導性部材7111および放熱側熱伝導性部材7115を所定間隔、離間することに加えて、熱伝達抑制部材7114により、放熱側熱伝導性部材7115の熱が吸熱側熱伝導性部材7111に移動することをより抑制できる。このため、吸熱側フィン部材7111Bによる流路C1から吸熱する吸熱量を良好に維持し、冷却装置71において、吸熱効率を十分に確保できるという効果を好適に図れる。
さらに、熱伝達抑制部材7114は、段付ブロック7112およびペルチェ素子7113の双方の外縁部分を覆うように形成されているので、放熱側熱伝導性部材7115の熱が段付ブロック7112やペルチェ素子7113に移動することも抑制できる。このため、流路C1を辿る空気から吸熱側フィン部材7111Bおよび段付ブロック7112を介して吸熱面7113Aに伝達される吸熱量をより良好に維持し、冷却装置71において、吸熱効率を十分に確保できるという効果をより好適に図れる。
また、冷却装置71は、熱伝導率が0.9W/(m・K)以下の低熱伝導材料で構成された吸熱側ダクト712を備えているので、流路C1を辿る空気に対して、吸熱側ダクト712外部の空気や部材の熱が吸熱側ダクト712を介して伝達されることを抑制できる。したがって、冷却装置71により、流路C1を辿る空気を十分に冷却できる。
さらに、冷却装置71は、熱伝導率が42W/(m・K)以上の高熱伝導材料で構成された放熱側ダクト713を備えているので、放熱側フィン部材7115Bから放熱側ダクト713内部の空気に伝達された熱を、放熱側ダクト713を介して外部に放熱できる。したがって、放熱側フィン部材7115Bの放熱特性を良好にでき、冷却ファン714の回転数を必要以上に増加させる必要がなく、プロジェクタ1の低騒音化が図れる。
ところで、軸流ファンは、ファン回転軸Afよりもファンを構成する複数の羽根板の先端側の方が吐出される空気の風速が大きいものである。
本実施形態では、冷却ファン714は、平面視でペルチェ素子7113の中心位置O1に対してファン回転軸Afがずれた位置となるように、放熱側熱伝導性部材7115に対向配置されている。このことにより、放熱側熱伝導性部材7115において、冷却ファン714から吐出される大きい風速を有する空気が吹き付けられる部分に、ペルチェ素子7113が配置されていることとなる。このため、放熱側熱伝導性部材7115において、ペルチェ素子7113の放熱面7113Bから伝達され高温化した部分を冷却ファン714により効果的に冷却することができる。
そして、プロジェクタ1は、上述した吸熱効率の向上した冷却装置71を備えているので、冷却装置71により冷却対象である空気流通路を辿る空気を効果的に冷却し、すなわち、光学部品用筐体46内部の空間Ar1,Ar2に収納配置された光学装置45および偏光変換素子423を効果的に冷却できる。
また、密閉構造を構成する光学部品用筐体46内部の空間Ar1,Ar2に各光学部品45,423が収納配置されているので、各光学部品45,423に塵埃、油煙等が付着することを防止でき、プロジェクタ1から投射される投影画像の画質を安定に確保できる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
以下の説明では、前記第1実施形態と同様の構造および同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略または簡略化する。
図22は、第2実施形態におけるペルチェユニット711Aの構成を示す図である。具体的に、図22は、+X軸方向側(投射レンズ3に対して離間した側)から見たペルチェユニット711Aの斜視図である。
本実施形態は、前記第1実施形態に対して、図22に示すように、ペルチェユニット711Aを構成する放熱側熱伝導性部材7116の形状が異なるのみである。その他の構成は、前記第1実施形態と同様のものである。
放熱側熱伝導性部材7116は、図22に示すように、前記第1実施形態で説明した放熱側熱伝導性部材7115と同様に板体7115Aおよび複数の放熱側フィン部材7115Bを有し、放熱側熱伝導性部材7115に対してZ軸方向に長い形状となるように形成されている。
より具体的に、本実施形態では、吸熱側熱伝導性部材7111および放熱側熱伝導性部材7116は、吸熱側熱伝導性部材7111の表面積をA1とし、放熱側熱伝導性部材7116の表面積をA2とし、ペルチェ素子7113の吸熱量をQabとし、ペルチェ素子7113の放熱量をQDとした場合に、以下の式(2)の関係を満たすように形成されている。
(数2)
1:A2=Qab:QD ・・・(2)
なお、図22に示す例では、Qab:QDが1:2の関係である場合を示している。
ここで、吸熱量Qab(W)は、一般的に、用いるペルチェ素子7113の特性値である接合対の数n、n型、p型半導体素子の平均ゼーベック係数S(V/K)、内部抵抗R(Ω)、および熱貫流率K(W/K)を用いて、以下の式(3)で与えられる。
(数3)
ab=nSTCI−I2R/2−K(TH−TC) ・・・(3)
上記式(3)において、Iはペルチェ素子7113に流す電流値(A)であり、TCは吸熱面7113Aの温度(K)であり、Tは放熱面7113Bの温度(K)である。すなわち、吸熱量Qabは、ペルチェ効果による吸熱nSTCIからジュール損失I2R/2および熱伝導損失K(TH−TC)を差し引いたものである。
また、放熱量QD(W)も同様に、以下の式(4)で与えられる。
(数4)
D=nSTHI+I2R/2−K(TH−TC)=Qab+P・・・(4)
上記式(4)において、Pは、ペルチェ素子7113における吸熱面7113Aと放熱面7113Bとの温度差ΔT(放熱面7113Bの温度THから吸熱面7113Aの温度TCを差し引いたもの)を所定の温度差にするために必要なペルチェ素子7113の消費電力(W)である。
本実施形態では、吸熱面7113Aの温度TC、放熱面7113Bの温度T、吸熱面7113Aと放熱面7113Bの温度差ΔT、ペルチェ素子7113に流す電流値I、およびペルチェ素子7113の消費電力Pを所定の値に設定し、上記式(3)、(4)の基本式を用いることで、吸熱量Qabおよび放熱量QDを算出する。そして、上記式(2)の関係式を満たすように、吸熱側熱伝導性部材7111の表面積A1および放熱側熱伝導性部材7116の表面積A2を設定している。
上述した第2実施形態においては、前記第1実施形態と同様の効果の他、以下の効果がある。
上記式(4)に示すように、放熱面7113Bから放熱される放熱量QDは、吸熱面7113Aによる吸熱量Qabにペルチェ素子7113への投入電力(消費電力)Pを加えたものであり、吸熱量Qabに比べて大きいものである。したがって、例えば、吸熱側熱伝導性部材の表面積を、放熱側熱伝導性部材の表面積以上に設定した場合には、放熱側熱伝導性部材を介して放熱面7113Bから放熱される比較的に大きい放熱量QDを外部の空気に良好に放熱することが難しい。そして、このような場合には、放熱側熱伝導性部材を冷却する冷却ファン714の回転数を増加させる必要があり、プロジェクタ1の低騒音化が図りにくい。
本実施形態では、吸熱側熱伝導性部材7111および放熱側熱伝導性部材7116は、上記式(2)の関係を満たすように形成されているので、放熱側熱伝導性部材7116を介して放熱面7113Bから放熱される比較的に大きい放熱量QDを外部の空気に良好に放熱できる。このため、放熱側熱伝導性部材7116を冷却する冷却ファン714の回転数を必要以上に増加させる必要がなく、プロジェクタ1の低騒音化が図れる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、複数の吸熱側フィン部材7111Bと複数の放熱側フィン部材7115Bとが平面視で互いに直交するようにそれぞれ延出していたが、平面視で互いに交差する方向にそれぞれ延出していれば、その角度は90度に限らない。
前記各実施形態では、段付ブロック7112が吸熱側熱伝導性部材7111および吸熱面7113Aの間に介在配置された構成を説明したが、これに限らず、例えば、以下に示すように配置しても構わない。
図23または図24は、前記各実施形態の変形例を示す図である。具体的に、図23は、+X軸方向側から見たペルチェユニット711Bの分解斜視図である。図24は、−X軸方向側から見たペルチェユニット711Bの分解斜視図である。
なお、図23または図24は、前記第1実施形態の構成を変形した構成であるが、前記第2実施形態の構成を図23または図24に示すように構成しても構わない。
例えば、図23または図24に示すペルチェユニット711Bのように、吸熱側熱伝導性部材7111と、熱伝達抑制部材7114と、ペルチェ素子7113と、段付ブロック7112と、放熱側熱伝導性部材7115とが、投射レンズ3側から順に積層配置された構成を採用しても構わない。すなわち、段付ブロック7112を、放熱側熱伝導性部材7115および放熱面7113Bの間に配設しても構わない。
ここで、図23または図24に示す熱伝達抑制部材7114は、凹部7114Aが省略された構成である。そして、ペルチェユニット711Bを組み立てた状態では、吸熱側熱伝導性部材7111の板体7111Aと吸熱面7113Aとが熱伝達可能に接続し、放熱面7113Bと段付ブロック7112の膨出部7112Bとが熱伝達可能に接続し、段付ブロック7112のブロック本体7112Aと放熱側熱伝導性部材7115の板体7115Aとが熱伝達可能に接続する。また、熱伝達抑制部材7114は、吸熱側熱伝導性部材7111の板体7111Aを平面的に覆い、ペルチェ素子7113の外縁部分を平面的に覆う。すなわち、図23または図24の例では、熱伝達抑制部材7114は、段付ブロック7112や放熱側熱伝導性部材7115の熱が、ペルチェ素子7113の外縁部分や吸熱側熱伝導性部材7111に移動することを抑制している。
また、例えば、吸熱側熱伝導性部材7111および吸熱面7113Aの間、放熱面7113Bおよび放熱側熱伝導性部材7115(7116)の間の双方に段付ブロック7112をそれぞれ配置する構成を採用してもよい。
前記第2実施形態では、上記式(2)を満たすように、放熱側熱伝導性部材7116の大きさを変更していたが、これに限らず、複数の吸熱側フィン部材7111Bおよび複数の放熱側フィン部材7115Bの数を調整しても構わない。
前記各実施形態では、密閉構造内部に配置される光学部品として、光学装置45および偏光変換素子423を採用したが、これに限らず、光学装置45および偏光変換素子423のいずれか一方のみを密閉構造内部に配置する構成としてもよく、あるいは、光学装置45および偏光変換素子423以外の他の光学部品を密閉構造内部に配置する構成としても構わない。
前記各実施形態では、光源装置41は、放電発光型の光源装置で構成していたが、これに限らず、レーザダイオード、LED(Light Emitting Diode)、有機EL(Electro Luminescence)素子、シリコン発光素子等の各種固体発光素子を採用してもよい。
また、前記各実施形態では、光源装置41を1つのみ用い色分離光学系43にて3つの色光に分離していたが、色分離光学系43を省略し、3つの色光をそれぞれ射出する3つの前記固体発光素子を光源装置として構成してもよい。
前記各実施形態では、色合成光学装置としてクロスダイクロイックプリズム453を採用していたが、これに限らず、ダイクロイックミラーを複数用いることで各色光を合成する構成を採用してもよい。
前記各実施形態では、プロジェクタ1は、液晶パネル451を3つ備える三板式のプロジェクタで構成していたが、これに限らず、液晶パネルを1つ備える単板式のプロジェクタで構成しても構わない。また、液晶パネルを2つ備えるプロジェクタや、液晶パネルを4つ以上備えるプロジェクタとして構成しても構わない。
前記各実施形態では、光入射面と光射出面とが異なる透過型の液晶パネルを用いていたが、光入射面と光射出面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。
前記各実施形態では、光変調装置として液晶パネルを用いていたが、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
前記各実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行うフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行うリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
前記各実施形態では、本発明の冷却装置71をプロジェクタに搭載する構成を説明したが、これに限らず、プロジェクタ以外のパーソナルコンピュータ等の他の電子機器に搭載する構成を採用しても構わない。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
したがって、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の冷却装置は、吸熱効率を向上できるため、プレゼンテーションやホームシアタに用いられるプロジェクタの冷却装置として利用できる。
第1実施形態におけるプロジェクタの外観を示す斜視図。 前記実施形態におけるロアーケースおよびフロントケースを下方側から見た斜視図。 前記実施形態におけるプロジェクタの内部構成を示す図。 前記実施形態におけるプロジェクタの内部構成を示す図。 前記実施形態におけるプロジェクタの内部構成を示す図。 前記実施形態におけるプロジェクタの内部構成を示す図。 前記実施形態における光学ユニットの構成を示す図。 前記実施形態における光学ユニットの構成を示す図。 前記実施形態における光学ユニットの構成を示す図。 前記実施形態における密閉循環空冷ユニットの構成を示す図。 前記実施形態における密閉循環空冷ユニットの構成を示す図。 前記実施形態における密閉循環空冷ユニットの構成を示す図。 前記実施形態における密閉循環空冷ユニットの構成を示す図。 前記実施形態における密閉循環空冷ユニットの構成を示す図。 前記実施形態における冷却装置の構成を示す斜視図。 前記実施形態におけるペルチェユニットの構成を示す図。 前記実施形態におけるペルチェユニットの構成を示す図。 前記実施形態におけるペルチェユニットの構成を示す図。 前記実施形態における放熱側熱伝導性部材に対する冷却ファンの配置位置を示す平面図。 前記実施形態における外部側ダクト部材を示す斜視図。 前記実施形態における効果を説明するための図。 第2実施形態におけるペルチェユニットの構成を示す図。 前記各実施形態の変形例を示す図。 前記各実施形態の変形例を示す図。
符号の説明
1・・・プロジェクタ、45・・・光学装置(光学部品)、46・・・光学部品用筐体、71・・・冷却装置、72・・・循環ファン、73・・・流路前段側ダクト部材、74・・・流路後段側ダクト部材、423・・・偏光変換素子(光学部品)、4612R,4612G,4612B,4612P・・・開口部(流入口)、4621・・・切り欠き(流出口)、4622・・・開口部(流出口)、712・・・吸熱側ダクト、713・・・放熱側ダクト、714・・・冷却ファン、7111・・・吸熱側熱伝導性部材、7111B・・・吸熱側フィン部材、7112・・・段付ブロック(スペーサ)、7113・・・ペルチェ素子(熱電変換素子)、7113A・・・吸熱面、7113B・・・放熱面、7114・・・熱伝達抑制部材、7114A・・・凹部、7114B・・・開口部、7115,7116・・・放熱側熱伝導性部材、7115B・・・放熱側フィン部材、Af・・・ファン回転軸、O1・・・中心位置。

Claims (9)

  1. 吸熱面および放熱面を有する熱電変換素子を備えた冷却装置であって、
    前記吸熱面に熱伝達可能に接続する吸熱側熱伝導性部材と、前記放熱面に熱伝達可能に接続する放熱側熱伝導性部材とを備え、
    前記吸熱側熱伝導性部材は、前記吸熱面から離間した側の端面から面外方向に突出し、所定方向に延出する複数の吸熱側フィン部材を備え、
    前記放熱側熱伝導性部材は、前記放熱面から離間した側の端面から面外方向に突出し、所定方向に延出する複数の放熱側フィン部材を備え、
    前記複数の吸熱側フィン部材および前記複数の放熱側フィン部材は、平面視で互いに交差する方向にそれぞれ延出していることを特徴とする冷却装置。
  2. 請求項1に記載の冷却装置において、
    前記複数の吸熱側フィン部材および前記複数の放熱側フィン部材は、平面視で互いに直交するようにそれぞれ延出していることを特徴とする冷却装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の冷却装置において、
    前記吸熱側熱伝導性部材および前記吸熱面の間に介在配置され、熱伝導性を有するスペーサを備えていることを特徴とする冷却装置。
  4. 請求項3に記載の冷却装置において、
    前記吸熱側熱伝導性部材および前記放熱側熱伝導性部材の間に介在配置され、前記スペーサおよび前記熱電変換素子を保持する熱伝達抑制部材を備え、
    前記熱伝達抑制部材は、熱伝導率が0.9W/(m・K)以下の材料で構成され、前記放熱側熱伝導性部材側に向けて窪み前記スペーサを収納可能とする凹部と、前記凹部の底面部分に形成され前記熱電変換素子を収納可能とする開口部とを有し、前記スペーサおよび前記熱電変換素子の双方の外縁部分を覆うように形成されていることを特徴とする冷却装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷却装置において、
    前記複数の吸熱側フィン部材を囲み前記吸熱側フィン部材の延出方向に延出して、前記延出方向に空気を流通可能とする吸熱側ダクトを備え、
    前記吸熱側ダクトは、熱伝導率が0.9W/(m・K)以下の材料で構成されていることを特徴とする冷却装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の冷却装置において、
    前記複数の放熱側フィン部材を囲み前記放熱側フィン部材の延出方向に延出して、前記延出方向に空気を流通可能とする放熱側ダクトを備え、
    前記放熱側ダクトは、熱伝導率が42W/(m・K)以上の材料で構成されていることを特徴とする冷却装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の冷却装置において、
    前記吸熱側熱伝導性部材および前記放熱側熱伝導性部材は、
    前記吸熱側熱伝導性部材の表面積をA1とし、
    前記放熱側熱伝導性部材の表面積をA2とし、
    前記熱電変換素子の吸熱量をQabとし、
    前記熱電変換素子の放熱量をQDとした場合に、
    1:A2=Qab:QD
    の関係を満たすように形成されていることを特徴とする冷却装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の冷却装置において、
    前記放熱側熱伝導性部材に対向配置され、前記複数の放熱側フィン部材に空気を送風する冷却ファンを備え、
    前記冷却ファンは、ファン回転軸方向に空気を吸入および吐出する軸流ファンで構成され、平面視で前記熱電変換素子の中心位置に対して前記ファン回転軸がずれた位置となるように配設されていることを特徴とする冷却装置。
  9. 空気を流通可能とする環状の空気流通路を有する密閉構造内部に配置される光学部品と、前記環状の空気流通路の空気を循環させる循環ファンとを備えたプロジェクタであって、
    前記密閉構造は、
    前記光学部品を内部に収納配置するとともに、内部に空気を流入させるための流入口および外部に空気を流出させるための流出口を有する光学部品用筐体と、
    前記流入口を介して前記光学部品用筐体内部に空気を導くとともに、前記流出口を介して前記光学部品用筐体内部から外部に流出した空気を再度、前記流入口を介して前記光学部品用筐体内部に導く複数のダクト部材と、
    請求項1から請求項8のいずれかに記載の冷却装置とを含んで構成され、
    前記冷却装置は、前記密閉構造内部に前記熱電変換素子の吸熱面が面し、前記密閉構造外部に前記熱電変換素子の放熱面が面するように配設されていることを特徴とするプロジェクタ。
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