JP2007327507A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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和則 久保田
Hiroshi Fujimura
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Kazuo Komori
和雄 小森
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Abstract

【課題】車両への組立工程における内輪抜けを防止でき、ハブ輪の拡径加締加工を、加工荷重が小さくかつ加工中の内輪変形が少なく、かつハブ輪における等速ジョイント外輪のステム部の案内面を縮径させることなく行うことのできる車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】車輪用軸受装置の内方部材2は、車軸取付用のフランジ9aを外周に有し中心に貫通孔11を有するハブ輪9と、このハブ輪9のインボード側部の外周に設けられた段部状の内輪嵌合部15に嵌合した内輪10とでなる。内輪10のインボード側の端面の内周縁に段差部16を設ける。ハブ輪9のインボード側端に、内輪10の段差部16の軸方向に向く段面16bに係合する加締部9cを拡径加締により設ける。加締部9cは、ハブ輪9の外周面における、内輪10の段面16bの近傍に環状凹部9dを設けてこの環状凹部9dよりもインボード側の部分を拡径加締したものとする。
【選択図】図1

Description

この発明は、自動車等の車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置に関する。
従来、駆動輪支持用の車輪用軸受装置として、図6に示すものが提案されている(例えば特許文献1)。これは、外方部材31と内方部材32の対向する軌道面33,34間にボールからなる転動体35を複列に介在させ、上記内方部材32を、車輪取付用ハブフランジ39aを外周に有するハブ輪39と、このハブ輪39のインボード側端の外周に嵌合した内輪40とで構成した形式のものである。ハブ輪39の中央の貫通孔41には、等速ジョイントの外輪13のステム部13aが挿通されてスプライン嵌合され、等速ジョイント外輪13の段面13bが内輪40のインボード側端面40aに押し当てられる。この状態で、前記ステム部13a先端にナット14を螺合させることにより、等速ジョイント外輪13とナット14とで内方部材32が幅締めされる。
この提案例では、ハブ輪39のインボード側端部の外周に形成した段部状の内輪嵌合部45に内輪40を外嵌させると共に、内輪40のインボード側端部の内周に段差部46を形成し、ハブ輪39のインボード側端を外径側に拡径変形させて前記内輪40の段差部46を加締めている。これにより、車両への組付け時に発生する外力による内輪40の抜けを防止している。
特開平9−164803号公報
しかし、上記した車輪用軸受装置には、以下のような問題がある。
(1)ハブ輪39の加締部39cが大きいため、図6の一部を拡大して示す図7のように、内輪40のインボード側端部に形成する段差部46の径方向段差を半径差で5〜7mm程度とする必要がある。このように段差部46の段差を大きくすると、内輪40のインボード側端面40aの面積が小さくなるので、等速ジョイント外輪13の段面13bとの接触面圧が大きくなる。そのため、摩耗や異音の発生原因となる。
(2)ハブ輪39の加締部39cを内輪40のインボード側端より内側(アウトボード側)に収めようとすると、図7のように内輪40の段差部46の軸方向長さを7〜8mm程度にする必要がある。このように内輪段差部46の軸方向長さが長くなると、転動体接触角θの延長線L上に内輪段差部46が位置する傾向があり、運転時の負荷荷重による内輪変形が大きくなって短寿命となる可能性がある。また、内輪段差部46の軸方向長さが長くなると、それだけハブ輪39に対する内輪40の嵌め合い長さ(面積)が減少するので、内輪クリープが発生し、軸受寿命が低下する可能性がある。これらの問題は、内輪40全体の幅寸法を長くすれば回避できるが、それでは幅方向に余分なスペースが必要になる。
(3)また、ハブ輪39の加締部39cが大きいことから、揺動加締加圧において、加締パンチが内輪40と干渉し、加工が困難である。
これらの問題を解決するものとして、図8に示すように、内輪40の段差部46を内輪端面40aの内周面に相当する深さとなる浅いものとすることを試みた。段差部46をこのような浅いものとしても、軸受の車両への組付け時に作用する抜け力に対する十分な耐力が得られる。小さな段差部46に対する加締部39cであると、揺動加締によらなくても、プレス加工による比較的簡易な方法で塑性変形させることができる。
加締部39cをプレス加工で拡径加締する場合、加締設備は低コスト、コンパクトなものが望ましく、そのためには加圧荷重はできるだけ小さくする必要がある。また、軸受組立後の軸受機能に悪影響が及ぶのを回避するために、加締加工中の内輪40の変形を極力抑えなければならない。
上記課題に対しては、(1)図9のようにハブ輪40のインボード側端の肉厚tを小さく(t<t)する、(2)図10のようにハブ輪加締部39cの内径側根元R部の半径rを小さく(r<r)する、(3)図11のようにハブ輪加締部39cの内径側根元R部に環状の溝39dを設ける等の対策が考えられる。各対策につき、実際に製作して実験を試みたが、いずれも要求性能を十分に満足させるものとはならなかった。
すなわち、(1)は、加圧荷重は小さくてすむが、加締部39cの断面積が小さく加締加工後の剛性が低いため、軸受の車両への組付け時に作用する抜け力に対する十分な耐力を得にくい。(3)は、加圧荷重は低減できるが、環状の溝39dの軸方向位置が等速ジョイント外輪13のステム部13aの案内面41bに近いため、環状の溝39dよりもインボード側の部分である加締部39cの変形の影響を受けて前記案内面41bが縮径しやすい。(2)は、加圧荷重をある程度なら低減することができるが、期待したほどの低減は得られず、また(3)と同様に、加締部39cの変形の影響を受けて前記案内面41bが縮径する可能性がある。
この発明の目的は、軸受機能へ悪影響を及ぼすことなく、車両への組立工程における内輪抜けを防止でき、またこの内輪抜け防止のためのハブ輪の拡径加締加工を、加工荷重が小さく、かつ加工中の内輪変形が少なく、かつハブ輪における等速ジョイント外輪のステム部の案内面を縮径させることなく行うことのできる車輪用軸受装置を提供することである。
この発明の車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面を有する外方部材と、前記各軌道面に対向する軌道面を外周に有する内方部材と、これら対向する軌道面の間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材が車軸取付用のフランジを外周に有し中心に貫通孔を有するハブ輪と、このハブ輪のインボード側部の外周に設けられた段部状の内輪嵌合部に嵌合した内輪とでなり、前記ハブ輪および内輪に各列の前記軌道面を有し、前記内輪のインボード側の端面の内周縁に段差部を設け、ハブ輪のインボード側端に、前記内輪の前記段差部の軸方向に向く段面に係合する加締部を拡径加締により設けたものである。
この発明における第1の発明の車輪用軸受装置は、上記車輪用軸受装置において、前記ハブ輪の前記加締部は、ハブ輪の外周面における、前記内輪の前記段面の近傍に環状凹部を設けてこの環状凹部よりもインボード側の部分を拡径加締したものであることを特徴とする。
また、この発明における第2の発明の車輪用軸受装置は、上記車輪用軸受装置において、前記ハブ輪の前記加締部は、ハブ輪の内周面における、前記内輪の前記段面と同じ軸方向位置の近傍に環状凹部を設けてこの環状凹部よりもインボード側の部分を拡径加締したものであることを特徴とする。
この発明の車輪用軸受装置は、内輪の内周面に段差部を設け、ハブ輪の加締加工による加締部を前記段差部内に係合させているので、車両への組付工程において発生する外力による内輪のハブ輪からの抜けを防止できる。段差部は、内輪の内周縁というごく限られた範囲のものとしたため、内輪の抜け耐力を確保しながら、段差部をできるだけ小さなものとできる。このため、段差部を設けながら内輪の端面の面積の減少が少なく、等速自在継手の段面との接触面圧の増加が抑制され、内輪クリープ発生等による摩耗や異音の発生を防止できて軸受寿命低下を抑制できる。
前記ハブ輪の前記加締部は、ハブ輪の外周面における、前記内輪の前記段面の近傍に環状凹部を設けてこの環状凹部よりもインボード側の部分を拡径加締したものとするか、または、ハブ輪の内周面における、前記内輪の前記段面と同じ軸方向位置の近傍に環状凹部を設けてこの環状凹部よりもインボード側の部分を拡径加締したものとしたため、拡径加締加工における加圧荷重を低減させられる。これにより、加締加工中の内輪変形を抑えることができる。環状凹部を設けても、加締加工後の加締部の剛性は低下しないので、車両への組付工程において発生する外力による内輪のハブ輪からの抜けに対する十分な耐力を確保することができる。また、環状凹部の軸方向位置を内輪の前記段面の近傍としたことにより、加締部(拡径変形部分)と等速ジョイント外輪のステム部の案内面との軸方向距離が離れたものとなり、加締部の変形の影響で前記案内面が縮径することを防止できる。
この発明において、前記ハブ輪の内周面のインボード側端を、他の部分よりも拡径した段差部に形成するのが良い。ハブ輪の内周面のインボード側端を段差部に形成すると、加締部を、加締加工の加工荷重を低減させながら、加締加工後の抜け耐力を確保することができる適度な肉厚とすることができる。
また、この発明において、前記ハブ輪の前記段差部に隣合い続く内周面部分の断面形状を円弧状とするのが良い。上記内周面部分の断面形状を円弧状とすると、急激な内径変化を避けることができ、応力集中を防げる。
この発明の車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面を有する外方部材と、前記各軌道面に対向する軌道面を外周に有する内方部材と、これら対向する軌道面の間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材が車軸取付用のフランジを外周に有し中心に貫通孔を有するハブ輪と、このハブ輪のインボード側部の外周に設けられた段部状の内輪嵌合部に嵌合した内輪とでなり、前記ハブ輪および内輪に各列の前記軌道面を有し、前記内輪のインボード側の端面の内周縁に段差部を設け、ハブ輪のインボード側端に、前記内輪の前記段差部の軸方向に向く段面に係合する加締部を拡径加締により設けたものであり、前記ハブ輪の前記加締部は、ハブ輪の外周面における、前記内輪の前記段面の近傍に環状凹部を設けてこの環状凹部よりもインボード側の部分を拡径加締したものとするか、または前記ハブ輪の前記加締部は、ハブ輪の内周面における、前記内輪の前記段面と同じ軸方向位置の近傍に環状凹部を設けてこの環状凹部よりもインボード側の部分を拡径加締したものとしたため、軸受機能へ悪影響を及ぼすことなく、車両への組立工程における内輪抜けを防止でき、またこの内輪抜け防止のためのハブ輪の拡径加締加工を、加工荷重が小さく、かつ加工中の内輪変形が少なく、かつハブ輪における等速ジョイント外輪のステム部の案内面を縮径させることなく行うことができる。
この発明の実施形態を図1ないし図3と共に説明する。この実施形態は、第3世代型の内輪回転タイプで、かつ駆動輪支持用の車輪用軸受装置に適用したものである。なお、この明細書において、車両に取付けた状態で車両の車幅方向外側寄りとなる側をアウトボード側と呼び、車両の中央寄りとなる側をインボード側と呼ぶ。
この車輪用軸受装置は、内周に複列の軌道面3を形成した外方部材1と、これら各軌道面3に対向する軌道面4を形成した内方部材2と、これら外方部材1および内方部材2の軌道面3,4間に介在した複列のボールからなる転動体5とで構成される。この車輪用軸受装置は、複列外向きアンギュラ玉軸受型とされていて、転動体5は各列毎に保持器6で保持されている。上記軌道面3,4は断面円弧状であり、各軌道面3,4は転動体接触角θが背中合わせとなるように形成されている。外方部材1と内方部材2との間の軸受空間の両端は、シール手段7,8によりそれぞれ密封されている。
外方部材1は固定側の部材となるものであって、車体の懸架装置(図示せず)におけるナックルに取付けるフランジ1aを外周に有し、全体が一体の部品とされている。
内方部材2は回転側の部材となるものであって、外周に車輪取付用のハブフランジ9aを有するハブ輪9と、このハブ輪9の軸部9bのインボード側端の外周に嵌合した内輪10とでなる。これらハブ輪9および内輪10に、前記各列の軌道面4が形成されている。ハブ輪9の軌道面4は、焼入れ処理による表面硬化処理面とされている。内輪10は、表面から芯部まで全体が焼入れ処理により硬化させてある。
ハブ輪9は中心に貫通孔11を有する。貫通孔11の内周面は、貫通孔11の大半を占めスプライン溝11aaが形成された一般径部11aと、この一般径部11aよりもインボード側で一般径部11aよりも大径の中間径部11bと、この中間径部11bよりもインボード側で中間径部11bよりもさらに大径の大径段差部11cとからなる。
ハブ輪9のインボード側端の外周には、ハブ輪9の他の部分の外周よりも小径となった段部状の内輪嵌合部15が形成され、この内輪嵌合部15に内輪10が嵌合している。内輪10のインボード側の端面の内周縁には段差部16が設けられている。すなわち、内輪10の内径面におけるインボード側端には、この内輪10のインボード側の端面10aまで続き、この端面10aの内周縁に相当する深さの段差部16が設けられている。この段差部16は、内輪10の軌道面4の転動体接触角θを成す直線Lよりもインボード側に位置する。
図2および図3の拡大断面図で示すように、段差部16の内面は、円筒面からなるストレート部16aと、軸方向に向く段面16bとでなる形状とされている。段面16bは、軸方向に沿う断面が直線または曲線となる傾斜面とされている。なお、段面16bは、軸方向に垂直な面であっても良い。
ハブ輪9のインボード側端には、加締加工により内輪10の段差部16の軸方向に向く段面16bに係合する加締部9cが設けてある。図2は加締部9cの加締加工前の状態を、図3は加締加工後の状態をそれぞれ示す。この加締部9cは、前記貫通孔11の大径段差部11cを内周面とする部分であり、加締加工の前および後とも、内周面が他の部分よりも大径となって肉厚が薄くされている。すなわち、ハブ輪9の内周面のインボード側端は、他の部分よりも拡径した大径段差部11cに形成されている。大径段差部11cのアウトボード側に隣合い続く部分、すなわち大径段差部11cから中間径部11bにかけての内周面部分Rの断面形状は円弧状とされている。加締加工前の状態において、加締部9cの肉厚tは、軸方向にほぼ均一で、例えば3.5mmとされ、また内周面部分Rの円弧の半径rは、例えば2.0mmとされている。加締部9cのインボード側端の内周には面取りCが施されている。
また、ハブ輪9の外周面における内輪10の段面16bの近傍に、断面半円形の環状凹部9dが設けられている。この環状凹部9dよりもインボード側が加締部9cとされる。この実施形態では、環状凹部9dの軸方向位置が段面16bを跨ぐ位置とされているが、環状凹部9dの軸方向位置を段面16bよりもインボード側としてもよい。
加締部9cの加締加工は、図2に鎖線で示す加締パンチ19を用いて行われる。加締パンチ19は、先端外周がテーパ状の押し当て面19aとされ、この押し当て面19aを加締部9cの内周の開口縁に押し込むことにより、図3のように、環状凹部9dよりもインボード側の加締部9cを拡径状態に加締める。
拡径変形した加締部9cは、前記段差部16の段面16bに係合して、内輪10のインボード側への移動を規制する。また、加締加工後の加締部9cは、前記段差部16のストレート部16aと接触せず、かつ内輪10の端面10aから突出しないものとされる。
上記加締加工において、環状凹部9dが設けられているため、小さな加工荷重で加締部9cを加締めることができる。このため、加締加工中の内輪変形を抑えることができる。環状凹部9dを設けても、加締加工後の加締部9cの剛性は低下しないので、車両への組付工程において発生する外力による内輪10のハブ輪9からの抜けに対する十分な耐力を確保することができる。また、環状凹部9dの軸方向位置を内輪10の段面16bの近傍としたことにより、加締部9cと等速ジョイント外輪13のステム部13aの案内面である貫通孔11の中間径部11bとの軸方向距離が離れたものとなり、加締部9cの変形の影響で前記中間径部11bが縮径することを防止できる。なお、環状凹部9dが設けられていない場合、環状凹部9dが設けられている場合と同程度の加圧荷重で加締めるためには、図9のように加締部9cの肉厚tを3.5mmから1.5mm程度に小さくするか、または図10のように内周面部分Rの円弧の半径rを2.0mmから1.2mm程度にまで小さくしなければならない。
この車輪用軸受装置の車両への組付けにおいては、等速ジョイント12の片方の継手部材となる外輪13のステム部13aをハブ輪9の貫通孔11に挿通させ、ステム部13aの外周のスプライン13aaと貫通孔11の内周面のスプライン溝11aaとをスプライン嵌合させ、ステム部13aの先端に螺合するナット14の締め付けにより、等速ジョイント外輪13を内方部材2に結合する。このとき、等速ジョイント外輪13に設けられたアウトボード側に向く段面13bが、内輪10のインボード側に向く端面10aに押し付けられ、等速ジョイント外輪13とナット14とで内方部材2が幅締めされる。
車輪取付用のハブフランジ9aはハブ輪9のアウトボード側端に位置しており、このハブフランジ9aにブレーキロータを介して車輪(いずれも図示せず)がハブボルト17で取付けられる。
この構成の車輪用軸受装置によると、内輪10の内周面に段差部16を設け、ハブ輪9の加締加工により加締部9cを前記段差部16の軸方向を向く段面16bに係合させているので、車両への組付工程において発生する外力による内輪10のハブ輪9からの抜けを防止できる。段差部16は、内輪10の内周縁というごく限られた範囲のものとしたため、内輪10の抜け耐力を確保しながら、段差部16をできるだけ小さなものとできる。このため、段差部16を設けながら内輪10の端面10aの面積の減少が少なく、等速ジョイント外輪13の段面13bとの接触面圧の増加が抑制され、摩耗や異音の発生を防止できて、軸受寿命の低下を抑制できる。
また、段差部16の軸方向範囲を、内輪10の軌道面4の転動体接触角θを成す直線Lにかからないインボード側の位置に限定しているため、運転時の負荷荷重による内輪10の変形を小さくでき、それだけ長寿命化が可能となる。また、内輪10の段差部16の軸方向長さが短いことから、ハブ輪9に対する内輪10の嵌め合い長さ(面積)を十分に確保でき、内輪クリープの発生を抑えて、軸受寿命の長期化を図ることができる。
ハブ輪9の貫通孔11は、スプライン溝11aaが形成された一般径部11aよりもインボード側の部分を、中間径部11bと大径段差部11cとでなる2段の段付き形状としたため、中間径部11bが、等速ジョイント外輪13のステム部13aを挿入するときの案内となり、組立性がより向上する。
この車輪用軸受装置では、ハブ輪9における軌道面4を焼入れ処理した表面硬化処理面としているため、転動寿命が確保できる。加締部9cは非熱処理部としているため、加締加工が容易に行える。内輪10は、小部品であって軌道面4を有し、かつハブ輪9に内径面が嵌合することから、前記のように表面から芯部までの全体を焼入れ処理により硬化させたものとすることができ、転動寿命に優れ、かつ嵌合面の耐摩耗性に優れたものとなる。
図4および図5は異なる実施形態を示す。この実施形態は、前記実施形態とハブ輪9のインボード側端の構成が異なる。他は前記実施形態と同じであるので、全体構成を示す図、および全体構成の説明は省略する。図4、図5は加締部周辺の部分図で、図4は加締部9cの加締加工前の状態を、図5は加締加工後の状態をそれぞれ示す。
この実施形態のハブ輪9のインボート側端は、前記実施形態と同様、内周面が他の部分よりも拡径した大径段差部11cとして形成され、その大径段差部11cのアウトボード側に隣合い続く内周面部分Rの断面形状が円弧状とされている。前記実施形態がハブ輪9の外周面に環状凹部9dが設けられているのに対し、この実施形態では、ハブ輪9の内周面に環状凹部9eが設けられている。この実施形態の環状凹部9eも断面半円形とされている。環状凹部9eの軸方向位置は、前記段差部16の段面16bと同じ軸方向位置の近傍とされる。この実施形態では、環状凹部9eの軸方向位置が段面16bの軸方向位置と同じとされているが、環状凹部9eの軸方向位置を段面16bよりもインボード側としてもよい。環状凹部9eよりもインボード側の部分が加締部9cとなる。
この実施形態の加締部9cもの加締加工は、前記同様、加締パンチ19を用いて加締加工される。拡径変形した加締部9cは、前記段差部16の段面16bに係合して、内輪10のインボード側への移動を規制する。また、加締加工後の加締部9cは、前記段差部16のストレート部16aと接触せず、かつ内輪10の端面10aから突出しないものとされる。
この実施形態の加締加工についても、環状凹部9eが設けられているため、小さな加工荷重で加締めることができ、かつ加締加工中の内輪変形を抑えることができ、かつ軸受の車両への組付け時に作用する抜け力に対する十分な耐力が得られる。また、環状凹部9eの軸方向位置を内輪10の段面16bと同じ軸方向位置の近傍としたことにより、加締部9cと等速ジョイント外輪13のステム部13aの案内面である貫通孔11の中間径部11bとの軸方向距離が離れたものとなり、加締部9cの変形の影響で前記中間径部11bが縮径することを防止できる。
この発明の第1の実施形態にかかる車輪用軸受装置の断面図である。 同車輪用軸受装置のハブ輪加締加工前の部分拡大断面図である。 同車輪用軸受装置のハブ輪加締加工後の部分拡大断面図である。 この発明の第2の実施形態にかかる車輪用軸受装置のハブ輪加締加工前の部分拡大断面図である。 同車輪用軸受装置のハブ輪加締加工後の部分拡大断面図である。 車輪用軸受装置の従来例の断面図である。 同従来例の部分拡大断面図である。 車輪用軸受装置の別従来例の部分断面図である。 同別従来例の課題に対する第1の対策例の部分断面図である。 同別従来例の課題に対する第2の対策例の部分断面図である。 同別従来例に対する第3の対策例の部分断面図である。
符号の説明
1…外方部材
2…内方部材
3…外方部材の軌道面
4…内方部材の軌道面
5…転動体
7,8…シール手段
9…ハブ輪
9a…ハブフランジ
9c…加締部
9d,9e…環状凹部
10…内輪
11…貫通孔
11a…一般径部
11b…中間径部
11c…大径段差部
15…内輪嵌合部
16…内輪の段差部
16a…内輪段差部のストレート部
16b…内輪段差部の軸方向に向く段面
19…加締パンチ
θ…転動体接触角
L…転動体接触角を成す直線

Claims (4)

  1. 内周に複列の軌道面を有する外方部材と、前記各軌道面に対向する軌道面を外周に有する内方部材と、これら対向する軌道面の間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材が車軸取付用のフランジを外周に有し中心に貫通孔を有するハブ輪と、このハブ輪のインボード側部の外周に設けられた段部状の内輪嵌合部に嵌合した内輪とでなり、前記ハブ輪および内輪に各列の前記軌道面を有し、前記内輪のインボード側の端面の内周縁に段差部を設け、ハブ輪のインボード側端に、前記内輪の前記段差部の軸方向に向く段面に係合する加締部を拡径加締により設けた車輪用軸受装置であって、
    前記ハブ輪の前記加締部は、ハブ輪の外周面における、前記内輪の前記段面の近傍に環状凹部を設けてこの環状凹部よりもインボード側の部分を拡径加締したものであることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 内周に複列の軌道面を有する外方部材と、前記各軌道面に対向する軌道面を外周に有する内方部材と、これら対向する軌道面の間に介在した複列の転動体とを備え、前記内方部材が車軸取付用のフランジを外周に有し中心に貫通孔を有するハブ輪と、このハブ輪のインボード側部の外周に設けられた段部状の内輪嵌合部に嵌合した内輪とでなり、前記ハブ輪および内輪に各列の前記軌道面を有し、前記内輪のインボード側の端面の内周縁に段差部を設け、ハブ輪のインボード側端に、前記内輪の前記段差部の軸方向に向く段面に係合する加締部を拡径加締により設けた車輪用軸受装置であって、
    前記ハブ輪の前記加締部は、ハブ輪の内周面における、前記内輪の前記段面と同じ軸方向位置の近傍に環状凹部を設けてこの環状凹部よりもインボード側の部分を拡径加締したものであることを特徴とする車輪用軸受装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記ハブ輪の内周面のインボード側端を、他の部分よりも拡径した段差部に形成した車輪用軸受装置。
  4. 請求項3において、前記ハブ輪の前記段差部に隣合い続く内周面部分の断面形状を円弧状とした車輪用軸受装置。
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KR20200122775A (ko) * 2019-04-19 2020-10-28 현대위아 주식회사 변형방지 기능을 갖는 차량용 드라이브 액슬

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