JP2007324473A - 基板搬送キャリア - Google Patents

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Abstract

【課題】リフロー装置の加熱によるプリント基板の反りを防止する。
【解決手段】プリント基板10の四隅部14aに位置決め孔18を形成する。プリント基板10を保持する基板搬送キャリア30の四隅部32c上に、対応する位置決め孔18に挿通される位置決めピン34を設ける。基板搬送キャリア30のキャリア本体32を、線膨張係数の異なる金属板32a,32bを貼り合せて形成する。両金属板32a,32bのうち線膨張係数の高い方の金属板32aが基板保持面36側となるように貼り合せる。リフロー装置による加熱で、各四隅部32cは、キャリア本体32の基板保持面36からその反対側の裏面に向かう方向に湾曲するので、プリント基板10の四隅部14aがプリント基板10の中心から遠ざかる方向に引っ張られる。その結果、リフロー装置の加熱によりプリント基板10に反りが生じることが防止される。
【選択図】図4

Description

本発明は、板厚の薄いリジットプリント基板やフレキシブルプリント基板等をリフロー装置内で搬送するのに用いられる基板搬送キャリアに関するものである。
従来より、板厚の薄いリジッドプリント基板やフレキシブルプリント基板等の単体の状態では剛性が低くて取扱いの困難なプリント基板に電子部品を実装する場合、プリント基板を板状の基板搬送キャリアに保持させた状態して実装ラインへ送り込む。搬送キャリアに保持されて実装ライン上を搬送されるプリント基板は、クリーム半田印刷工程、電子部品マウント工程、リフロー工程に順に送られて電子部品が実装される。
クリーム半田印刷工程は、プリント基板の部品搭載エリア内にある電極端子にクリーム半田を印刷する。電子部品マウント工程は、クリーム半田が印刷された部品搭載エリア上に電子部品をマウントする。そして、リフロー工程は、電子部品がマウントされたプリント基板を加熱してクリーム半田を溶融させることで、プリント基板に電子部品を半田付けする。
ところで、上述のリフロー工程では、プリント基板を200℃以上で加熱しているので、プリント基板に反りや捩れ等の熱変形が生じることがある。特に板厚の薄いリジッドプリント基板やフレキシブルプリント基板は、剛性が低いため熱変形が生じやすく、電子部品の位置ずれ、半田ブリッジ、接続不良等が発生し易いという問題がある。
そこで、基板搬送キャリアの基板保持面上に粘着層や樹脂層を設けて、プリント基板を基板保持面に密着させることで、リフロー時の加熱によるプリント基板の熱変形を防止する方法が良く知られている(特許文献1及び2参照)。また、基板搬送キャリアに、プリント基板の外周部を基板の中心から遠ざかる方向に常時引っ張る張力付与機構を設けることで、リフロー時の加熱によるプリント基板の熱変形を防止する方法も良く知られている(特許文献3参照)。
2005−72556号公報(第8頁、第2図参照) 2004−71863号公報(第8頁、第3図参照) 2004−327944号公報(第8頁、第1図参照)
しかしながら、上記特許文献1及び2記載の方法のように、粘着層や樹脂層を用いて基板搬送キャリアの基板保持面上にプリント基板を密着させる場合には、基板搬送キャリアを繰り返し使用するに従って粘着力が低下するため、安定したプリント基板の保持ができないという問題がある。さらに、電子部品実装後に基板搬送キャリアからプリント基板を剥がす際に、半田付けされた電子部品に応力がかかり、半田接合部を破壊してしまうおそれがある。
また、上記特許文献3記載の方法のように、張力付与機構によりプリント基板の外周部を常時引っ張り続けると、プリント基板にストレスがかかり過ぎて、プリント基板が変形したり、配線パターンが断線したりするおそれがある。
本発明は上記問題を解決するためのものであり、粘着層や樹脂層を用いて基板搬送キャリアの基板保持面上にプリント基板を密着させたり、張力付与機構によりプリント基板を常時引っ張り続けたりすることなく、リフロー時の加熱によるプリント基板の熱変形を防止可能な基板搬送キャリアを提供することを目的とする。
本発明は、プリント基板を保持する基板保持面を有し、前記基板保持面上に前記プリント基板を保持した状態で、前記プリント基板を加熱して電子部品を前記プリント基板に実装するための加熱装置へ搬送される基板搬送キャリアにおいて、前記加熱装置により加熱されたときに、前記基板保持面上に保持されている前記プリント基板の外周部を前記プリント基板の中心から遠ざかる張力付与方向に引っ張る張力付与手段を備えることを特徴とする。
前記基板保持面上に設けられ、前記プリント基板の外周部に複数形成された位置決め孔にそれぞれ挿通されて、前記プリント基板を前記基板保持面上で位置決めする複数の位置決めピンを備え、前記張力付与手段は、前記位置決めピンを少なくとも含み、前記加熱装置により加熱されたことを契機として前記位置決めピンを前記張力付与方向に変位させることが好ましい。
前記張力付与手段は、前記基板保持面を有し、線膨張係数の異なる複数の金属板を貼り合せて形成されたバイメタル構造のバイメタルキャリア本体と、前記位置決めピンとから少なくとも構成され、このバイメタルキャリア本体を形成する複数の金属板のうち線膨張係数の大きい方を前記基板保持面側に配置しており、前記加熱装置により加熱されたとき、前記バイメタルキャリア本体が熱膨張して前記基板保持面の略中央部が凸となるように湾曲し、このバイメタル本体の湾曲によって前記位置決めピンを前記張力付与方向に変位させることが好ましい。
前記張力保持手段は、前記基板保持面を有するキャリア本体と、前記位置決めピンとから少なくとも構成され、前記キャリア本体は、前記位置決めピンが1本ずつ設けられている複数のピン保持部と、これらピン保持部を除く部分であるピン無し部とが一体に設けられており、前記加熱装置により加熱されたことを契機として、前記ピン保持部を前記ピン無し部に対して変位させることによって前記位置決めピンを前記張力付与方向に変位させることが好ましい。
前記ピン保持部は、線膨張係数の異なる金属板を貼り合わせて形成されたバイメタル構造を有しており、前記加熱装置により加熱されたときの熱膨張によって前記基板保持面から反対側の裏面に向かう方向へ変形することにより、前記ピン無し部に対して変位することが好ましい。また、前記ピン保持部は、形状記憶合金からなり、前記加熱装置により所定温度以上に加熱されたときに、前記ピン無し部に対して前記基板保持面から反対側の裏面に向かう方向へ変形することが好ましい。また、前記ピン保持部は、前記基板保持面とは反対の裏面側が切り欠かれて前記ピン無し部よりも薄型化されており、前記加熱装置の加熱により前記裏面に向かう方向に反ることを特徴とする請求項4記載の基板搬送キャリア。
前記張力付与手段は、前記基板保持面を有するキャリア本体と、前記位置決めピンとから少なくとも構成され、前記キャリア本体は、前記基板保持面の一部を形成するとともに前記位置決めピンが1本ずつ設けられている複数のピン保持部と、これらピン保持部を除く部分で前記基板保持面を形成するピン無し部と、前記ピン保持部及び前記ピン無し部の間を接続し、前記加熱装置の加熱により伸張して、前記ピン保持部と共に前記位置決めピンを前記張力付与方向に変位させることが好ましい。
前記第1接続部材は、形状記憶合金からなり、前記加熱装置により所定温度以上に加熱されたときに伸張することが好ましい。また、前記第1接続部材は、形状記憶合金からなる第1伸張部材と、線膨張係数の異なる金属部材を貼り合わせて形成したバイメタル構造の第2伸張部材とを接続して形成されており、前記第1伸張部材は、前記加熱装置により所定温度以上に加熱されたときに伸張するとともに、前記第2伸張部材は、前記加熱装置の加熱による温度上昇に略比例して徐々に伸張することが好ましい。
前記キャリア本体は、前記プリント基板に合せた矩形状の外形を有し、前記プリント基板の四隅部分に合せた位置が切り欠かれた前記ピン無し部と、前記四隅部分に合せて形成れた前記ピン保持部とを有することが好ましい。
前記張力付与手段は、前記位置決めピンと、前記基板保持面を有するキャリア本体とからなり、前記キャリア本体は、前記位置決めピンが1本ずつ設けられている複数のピン保持部と、互いに隣接する前記ピン保持部を接続し、前記加熱装置からの加熱によって伸張し、前記ピン保持部とともに前記位置決めピンを前記張力付与方向に変位させる第2接続部材とからなることが好ましい。また、前記第2接続部材は、形状記憶合金からなり、前記加熱装置により所定温度以上に加熱されたときに伸張することが好ましい。また、前記第2接続部材は、線膨張係数の異なる金属部材を貼り合わせて形成したバイメタル構造を有しており、前記加熱装置の加熱による温度上昇に略比例して徐々に伸張することが好ましい。
前記張力付与手段は、前記基板保持面を有するキャリア本体と、前記位置決めピンとから構成され、前記キャリア本体は、前記基板保持面の一部を形成するとともに前記位置決めピンが1本ずつ設けられている複数のピン保持部と、これらピン保持部を除く部分で前記基板保持面が分割された複数の支持部材と、前記ピン保持部及び前記支持部材の間を接続し、前記加熱装置からの加熱によって伸張する第3接続部材と、前記支持部材同士を互いに接続し、前記加熱装置からの加熱によって伸張する第4接続部材とからなり、前記第3接続部材及び前記第4接続部材の伸張によって前記ピン保持部とともに前記位置決めピンを前記張力付与方向に変位させることが好ましい。
前記第3及び第4接続部材の一方が線膨張係数の異なる金属板を貼り合わせて形成したバイメタル構造を有し、他方が形状記憶合金から形成されており、前記一方は、前記加熱装置の加熱による温度上昇に略比例して徐々に伸張するとともに、前記他方は、前記加熱装置により前記所定温度以上に加熱されたときに伸張することが好ましい。また、前記キャリア本体は、前記プリント基板に合せた矩形状の外形を有し、前記プリント基板の四隅部に合せた位置が切り欠かれた前記支持部材と、前記四隅部に合せて配された前記ピン保持部とを有することが好ましい。
前記位置決めピンが挿通される長孔形状に形成され、前記加熱装置により加熱されたとき、前記位置決めピンの変位方向をガイドするガイド孔を形成したガイド板を備え、このガイド板を前記基板保持面と前記プリント基板との間に挟み込んで保持することが好ましい。
前記プリント基板の外周部には、位置決め孔が複数形成されており、前記張力付与手段は、前記基板保持面上に複数設けられ、前記位置決め孔にそれぞれ挿通されて前記プリント基板を前記基板保持面上で位置決めするとともに、前記加熱装置により加熱されたときに、少なくとも一部が前記張力付与方向へ向かって変形する熱変形位置決めピンからなることが好ましい。
前記熱変形位置決めピンは、線膨張係数の異なる柱状の金属部材を前記線膨張係数の高い方の金属部材が前記キャリア本体の略中央部に対向する側となるように貼り合わせて形成したバイメタル構造を有しており、前記加熱装置の加熱による温度上昇に略比例して徐々に前記張力付与方向に傾き変形することが好ましい。
前記熱変形位置決めピンは、前記熱変形位置決めピン及び前記キャリア本体の略中央部を通る直線に対して略垂直な面に沿って先割れされ、前記熱変形位置決めピンの前記キャリア本体の略中央部と対向する側の第1先割れ部とは反対側の第2先割れ部が、形状記憶合金から形成されており、前記第2先割れ部は、前記加熱装置により前記所定温度以上に加熱されたときに、前記張力付与方向に傾き変形することが好ましい。
前記熱変形位置決めピンが挿通される長孔形状に形成され、前記加熱装置により加熱されたとき、前記熱変形位置決めピンの変形方向をガイドするガイド孔を形成したガイド板を備え、このガイド板を前記基板保持面と前記プリント基板との間に挟み込んで保持することが好ましい。また、前記プリント基板は、複数の個別プリント基板を多面付けした集合プリント基板であり、前記プリント基板の外周部は、捨て基板であることが好ましい。
本発明の基板搬送キャリアは、プリント基板を保持する基板保持面と、加熱装置内に搬送されて加熱されたときに、前記プリント基板の外周部を前記プリント基板の中心から遠ざかる張力付与方向に引っ張る張力付与手段とを備えるようにしたので、前記加熱装置の加熱に起因するプリント基板の反り、うねり、捩れ等の熱変形の発生を防止することができる。これにより、従来のように粘着層や樹脂層を介してプリント基板を基板保持面に密着させる必要が無くなる。その結果、粘着力が低下するおそれのある粘着層や樹脂層を用いる場合よりも、安定してプリント基板を保持することができる。
また、加熱されているときにのみ力がかけられるため、プリント基板の取り外しも容易に行うことができる。このため、従来のように電子部品実装後に基板搬送キャリアからプリント基板を剥がす際に、半田付けされた電子部品に応力がかかって半田接合部が破壊されてしまうことが防止される。
また、加熱されていないときは、プリント基板に力がかからないようにすることができるので、従来のようにプリント基板の外周部を常時引っ張り続けることが無くなる。これにより、プリント基板にストレスがかかり過ぎて、プリント基板が変形したり、基板の配線パターンや半田接合部が断線したりすることが防止される。
図1は、本発明のフレキシブルプリント基板(以下、単にプリント基板という)10の電子部品実装終了後の外観斜視図である。このプリント基板10は、個別プリント基板12が2面付けされた矩形状の集合プリント基板であり、2枚の個別プリント基板12と、これらの周囲に形成された捨て基板14とからなる。
両個別プリント基板12の部品搭載エリア(図示せず)には、各種の電子部品16が複数実装されている。捨て基板14は、本発明のプリント基板の外周部に相当するものである。この捨て基板14(プリント基板10)の四隅部14aには、詳しくは後述するが、プリント基板10の位置決めを行うための位置決め孔18が形成されている。
図2は、プリント基板10の各個別基板12に電子部品16を実装する実装ライン20の概略図である。実装ライン20は、無限軌道運動するコンベアベルト22に沿って配置されたクリーム半田印刷装置24と、電子部品マウント装置26と、リフロー装置28とから構成される。上述したように、プリント基板10は、剛性が低いフレキシブルプリント基板であるので、単体での取り使いが難しい。このため、実装ライン20では、プリント基板10を後述する基板搬送キャリア30に保持させた状態で、電子部品16の実装が行われる。
コンベアベルト22は、実装前のプリント基板10をクリーム半田印刷装置24、電子部品マウント装置26、リフロー装置28の順に搬送する。クリーム半田印刷装置24は、プリント基板10(個別プリント基板12)の部品搭載エリアの電極端子(図示せず)にクリーム半田を印刷する。電子部品マウント装置26は、部品搭載エリア上に電子部品16をマウントする。
リフロー装置28は、本発明の加熱装置に相当するものであり、その基板搬送通路28aが基板搬送方向に沿って複数の加熱ブロック(図示せず)に分けられている。各加熱ブロック(図示せず)は、個々に温度調整が可能である。これにより、基板搬送通路28a内を搬送されるプリント基板10加熱する際の加熱温度を段階的に高くすることができる(図5参照)。プリント基板10が加熱されると、クリーム半田が溶融して電子部品16がプリント基板10の部品搭載エリアに半田付けされる。以上で電子部品16の実装が終了する。
この際に、上述のリフロー装置28では、クリーム半田を溶融させるため、プリント基板10を200℃以上の温度で加熱している。特に近年は、半田材料の鉛フリー化に伴い加熱温度も従来よりも高くなっている。また、フレキシブルプリント基板であるプリント基板10には、リジッド基板のようにガラスクロスが含まれていないため、剛性が著しく低い。このため、リフロー時の加熱によりプリント基板10は、反り、捩れ、うねり等の熱変形が生じやすく、その結果、電子部品16の位置ずれ、半田ブリッジ、接続不良等が発生し易いという問題がある。
そこで、本発明では、従来のように粘着層や樹脂層を用いて基板搬送キャリア10上にプリント基板10を密着させたり、プリント基板10を常時引っ張り続けたりすることなく、基板搬送キャリア30を用いて、リフロー時の加熱によるプリント基板10の熱変形を防止する。以下、図3及び図4を用いて本発明の第1の実施形態の基板搬送キャリア30について具体的に説明を行う。ここで、図3は、プリント基板10がセットされた状態の基板搬送キャリア30の斜視図であり、図4は、プリント基板10を分離した状態の基板搬送キャリア30の斜視図である。
基板搬送キャリア30は、大別してキャリア本体32と、4本の位置決めピン34とから構成される。キャリア本体32は、本発明のバイメタルキャリア本体に相当するものであり、プリント基板10とほぼ同一形状に形成されている。このキャリア本体32は、2枚の線膨張係数の異なる金属板32a,32bを貼り合わせて形成されており、所謂バイメタル構造を有している。本実施形態では、金属板32aの方が金属板32bよりも線膨張係数が大きく、両金属板32a,32bは、金属板32aの表面がプリント基板10を保持する基板保持面36となるように貼り合わされている。
位置決めピン34は、プリント基板10の位置決め孔18に対向するように、基板保持面36上、より具体的にはキャリア本体32の四隅部32c上に1本ずつ設けられている。そして、各位置決めピン34が対応する位置決め孔18に挿通されるように、プリント基板10をキャリア本体32の基板保持面36上にセットすることで、プリント基板10が基板保持面36上に位置決めされた状態で保持される。
図5は、リフロー装置28内でのプリント基板10の温度プロファイルの一例を示したグラフである。上述したように、リフロー装置28の基板搬送通路28aは複数の加熱ブロック(図示せず)に分けられているため、プリント基板10の加熱温度を段階的に高くすることができる。この温度プロファイルは、各加熱ブロックの設定温度と、プリント基板10(コンベアベルト22)の搬送速度とを変えることで任意に調整することができる。
上述したように、キャリア本体32は、バイメタル構造を有し、さらに、両金属板32a,32bのうち線膨張係数の大きい金属板32aが基板保持面36側となるように貼り合わせて形成されている。このため、キャリア本体32は、リフロー装置28により加熱されると、両金属板32a,32bの熱膨張係数の違いにより、加熱温度の上昇に略比例して徐々に基板保持面36の略中央部が凸となるように湾曲する。
図6(A)〜(C)は、図4中のVI−VI線に沿う基板搬送キャリア30の断面図である。(A)に示すように、キャリア本体32は、リフロー装置28内に搬送される前は、平坦な状態になっている。そして、キャリア本体32は、リフロー装置28内に搬送されて、図5に示した温度プロファイルで加熱されると、加熱温度の上昇に略比例して徐々に基板保持面36の略中央部が凸となるように湾曲する。
キャリア本体32は、(B)に示すように、時間X1(min)が経過してキャリア本体32が加熱温度Y1(℃)で加熱されているときよりも、(C)に示すように、さらに時間X2(min)が経過して加熱温度Y1(℃)よりも高い加熱温度Y2(℃)で加熱されているときの方がより湾曲量が大きくなる。そして、キャリア本体32は、時間X2(min)よりもさらに時間が経過して、最も高い加熱温度Y3(℃)で加熱されているときに湾曲量が最も大きくなる。なお、図4中のVI−VI線に直交する線(図示せず)に沿うキャリア本体32の断面も、加熱温度の上昇に伴い図6(A)〜(C)とほぼ同形状に変形する。
図7に示すように、リフロー装置28による加熱で、キャリア本体32の基板保持面36の略中央部が凸となるように反ると、逆にキャリア本体32の各四隅部32cは、キャリア本体32の基板保持面36からその反対側の裏面38(図6参照)に向かう方向(以下、単に下方向という)に湾曲する。その結果、各四隅部32c上に設けられた各位置決めピン34は、それぞれ基板保持面36上に保持されているプリント基板10の中心から遠ざかる張力付与方向に変位する。この際に、各位置決めピン34は、それぞれ対応するプリント基板10の位置決め孔18(図4参照)に挿通されているので、プリント基板10の四隅部14aが張力付与方向に引っ張られる。その結果、プリント基板10もキャリア本体32と同方向に湾曲して、プリント基板10がキャリア本体32の基板保持面36に密着される。
この際のプリント基板10の湾曲量は、加熱温度Y3(℃)で加熱されて湾曲量が最も大きくなったときに、電子部品16の位置ずれ、半田ブリッジ、接続不良等が発生しない程度に抑える。プリント基板10の湾曲量は、キャリア本体32を構成する金属板32a,32bの材質や板厚を変えることで調整可能である。最適なプリント基板10の湾曲量が得られる金属板32a,32bの材質や板厚の組み合せは、予め実験を行うことで求められる。
このように本実施形態では、リフロー装置28により加熱されている間は、バイメタル構造のキャリア本体32が電子部品16の実装に問題のない程度に若干反る。その結果、プリント基板10の四隅部14aが張力付与方向に引っ張られて、プリント基板10がキャリア本体32の基板保持面36に密着される。これにより、リフロー装置28の加熱によるプリント基板10の反り、うねり、捩れ等の熱変形が防止される。なお、プリント基板10(フレキシブルプリント基板)の代わりに、板厚の薄いリジットプリント基板が基板搬送キャリア30に保持されている場合には、基板搬送キャリア30が湾曲した際にリジットプリント基板が基板保持面36に完全に密着した状態とならず、リジットプリント基板と基板保持面36との間には若干の隙間が生じる。
次に、本実施形態の作用について説明を行う。電子部品実装前のプリント基板10は、一枚ずつ基板搬送キャリア30にセットされる。この際に、キャリア本体32上の位置決めピン34がそれぞれ対応する基板10の位置決め孔18に挿通されて、プリント基板10がキャリア本体32の基板保持面36上に位置決めされた状態で保持される(図3及び図4参照)。そして、プリント基板10がセットされた基板搬送キャリア30は、順次コンベアベルト22に載せられ、このコンベアベルト22により搬送される(図2参照)。
基板搬送キャリア30がクリーム半田印刷装置24に搬送されると、クリーム半田印刷装置24によりプリント基板10(個別基板12)の部品搭載エリアの電極端子(図示せず)にクリーム半田を印刷する。クリーム半田印刷後、基板搬送キャリア30は電子部品マウント装置26に搬送され、そこでプリント基板10の部品搭載エリア上に電子部品16がマウントされる。電子部品16のマウントが終了したら、基板搬送キャリア30は引き続きリフロー装置28に搬送される。
リフロー装置28の各加熱ブロック(図示せず)は、上述の図5に示した温度プロファイルでプリント基板10が加熱されるように、温度設定がなされている。基板搬送キャリア30がリフロー装置28の基板搬送通路28a内に搬送されると、プリント基板10が加熱される。そして、プリント基板10が基板搬送通路28a内を搬送される間に、クリーム半田が溶融して電子部品16がプリント基板10の部品搭載エリアに半田付けされる。
この際に、本実施形態では、プリント基板10を保持するキャリア本体32をバイメタル構造とすることで、リフロー装置28により加熱されたときに、キャリア本体32をその基板保持面36の略中央部が凸となるように湾曲させることができる。その結果、各位置決めピン34をそれぞれ張力付与方向に変位させることができる(図7参照)。つまり、リフロー装置28により加熱されたときのみ、プリント基板10の四隅部14aをそれぞれ張力付与方向に引っ張って、プリント基板10を基板保持面36に密着させることができる。これにより、リフロー装置28の加熱によるプリント基板10の反り、うねり、捩れ等の熱変形の発生を防止することができる。
また、本実施形態では、キャリア本体32の熱変形を利用してプリント基板10をキャリア本体32の基板保持面36上に密着させることができるので、従来のように粘着層や樹脂層を介してプリント基板10を基板保持面36に密着させる必要が無くなる。その結果、基板搬送キャリアを繰り返し使用するに従って次第に粘着力が低下する粘着層や樹脂層を用いる場合よりも、安定してプリント基板10を保持することができる。さらに、キャリア本体32は、リフロー装置28を通過して常温まで冷却されると元の平坦な状態に復元するため、キャリア本体30からのプリント基板10の取り外しも容易に行うことができる。このため、従来のように電子部品実装後に基板搬送キャリアからプリント基板を剥がす際に、半田付けされた電子部品16に応力がかかって半田接合部が破壊されてしまうことが防止される。
また、本実施形態では、キャリア本体32をバイメタル構造とすることで、リフロー装置28により加熱されているときにのみ、プリント基板10の四隅部14aをそれぞれ張力付与方向に引っ張り、加熱されていないときは、プリント基板10に力がかからないようにすることができる。その結果、従来のように、プリント基板の外周部を常時引っ張り続けることが無くなる。これにより、プリント基板10にストレスがかかり過ぎて、プリント基板10が変形したり、基板10の配線パターンや半田接合部が断線したりすることが防止される。
以上で、電子部品16の実装工程が終了する。上述したように、基板搬送キャリア32が冷却されて元の平坦な状態に復元されたら、キャリア本体30からプリント基板10を取り外す。そして、電子部品16の実装が完了したプリント基板10は次の切断装置(図示せず)に送られて、そこで、個別基板12と捨て基板14とに分割される。なお、コンベアベルト22上には、図示は省略するが所定間隔で基板搬送キャリア30が載せられており、同様に上述のクリーム半田印刷工程、電子部品マウント工程、リフロー工程を経て電子部品16が実装される。
次に、図8を用いて本発明の第2の実施形態の基板搬送キャリア40について説明を行う。ここで、上記第1の実施形態で説明した部材と同じものについては、同一符号を付してその説明は省略する(以下、第3の実施形態以降も同様)。
基板搬送キャリア40は、キャリア本体42と、4本の位置決めピン34と、支持台44とから構成される。キャリア本体42は、基板保持面36の一部を形成するとともに位置決めピン34が1本ずつ設けられた四隅部46と、各四隅部46を支持する支持部48とが一体に形成されている。ここで、四隅部46は本発明のピン保持部に相当するものであり、支持部48は本発明のピン無し部に相当するものである。支持部48は、プリント基板10の四隅部14aに合せた位置が切り欠かれており、四隅部46は、プリント基板10の四隅部14aに合せて形成されている。
各四隅部46は、上述のキャリア本体32(図4参照)と同様に、2枚の線膨張係数の異なる金属板46a,46bを貼り合わせて形成されており、所謂バイメタル構造を有している。また、金属板46aの方が金属板46bよりも線膨張係数が大きく、両金属板46a,46bは、金属板46aが基板保持面36側となるように貼り合わされている。
支持部48は、耐熱変形性を有する各種の金属材料、または樹脂材料で形成されている。従って、支持部48はリフロー装置28により加熱されても熱変形はしない。また、支持台44は、キャリア本体42を支持するものであり、本実施形態では支持台44にキャリア本体42を載せた状態で上述の実装工程が行われる。この支持台44の各四隅部46に対向する部分は切り欠かれた切り欠き部44aとなっている。これにより、キャリア本体42は、各四隅部46が宙に浮いた状態で支持台44により支持される。
この第2の実施形態では、第1の実施形態と異なり、キャリア本体42の四隅部46のみがバイメタル構造を有し、さらに、四隅部46が両金属板46a,46bを線膨張係数の大きい金属板46aが基板保持面36側となるように貼り合わせて形成されている。このため、リフロー装置28によりキャリア本体42が加熱されると、四隅部46のみが、両金属板46a,46bの熱膨張係数の違いにより、加熱温度の上昇に略比例して徐々に下方向(基板保持面36から裏面38に向かう方向)に湾曲する。この際に、各四隅部46は、支持台44により宙に浮いた状態となっているので、キャリア本体42をコンベアベルト22上に直に載せた場合よりも、四隅部46を容易に湾曲させることができる。
図9(A)〜(C)は、キャリア本体42の1つの四隅部46の断面図である。(A)に示すように、四隅部46は、基板搬送キャリア40(キャリア本体42)がリフロー装置28内に搬送される前は、平坦な状態になっている。そして、キャリア本体40がリフロー装置28により図5に示した温度プロファイルで加熱されると、四隅部46が加熱温度の上昇に略比例して徐々に下方向に湾曲する。そして、上述のキャリア本体32と同様に、四隅部46の湾曲量は、(B)に示すように、加熱温度Y1(℃)で加熱されているときよりも、(C)に示すように、加熱温度Y2(℃)で加熱されているときの方がより大きくなる。なお、四隅部46は、リフロー装置28を通過して冷却されると元の平坦な状態に復元する。
図10に示すように、この第2の実施形態においても、リフロー装置28により加熱されたときにのみ、キャリア本体32の各四隅部46を下方向に反らせることができる。従って、各位置決めピン34を上述の張力付与方向に変位させることができる。これにより、上述の第1の実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
次に、図11(A),(B)及び図12を用いて本発明の第3の実施形態の基板搬送キャリア50について説明を行う。この基板搬送キャリア50は、第2の実施形態の基板搬送キャリア40と基本的には同じ構成である。ただし、基板搬送キャリア50では、キャリア本体52の四隅部54が形状記憶合金で形成されている。
四隅部54は、所定温度、例えば上述の加熱温度Y2(℃)(図5参照)未満では基板保持面36に対して略平行な平坦形状になり、加熱温度Y2(℃)(図5参照)以上に加熱されたときに、上述の下方向に湾曲されるように形状記憶されている。このため、四隅部54は、基板搬送キャリア50(キャリア本体52)がリフロー装置28内に搬送される前は、平坦形状になっている(図11(A)参照)。そして、リフロー装置28により図5に示した温度プロファイルでキャリア本体52が加熱され、温度が加熱温度Y2(℃)(図5参照)以上になったときに、四隅部54は下方向に湾曲される(図11(B)参照)。各四隅部54は、リフロー装置28を通過して加熱温度Y2(℃)を下回る温度まで冷却されると、元の平坦形状に復元する。
このように第3の実施形態においても、リフロー装置28により加熱されたときにのみ、各位置決めピン34をそれぞれ張力付与方向に変位させることができる(図12参照)。これにより、上述の第1の実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。なお、四隅部54を、加熱温度Y2(℃)以上で湾曲するように形状記憶させる代わりに、屈曲するように形状記憶させてもよい。
次に、図13を用いて本発明の第4の実施形態の基板搬送キャリア60について説明を行う。この基板搬送キャリア60は、上述の第2及び第3の実施形態の基板搬送キャリア40,50と基本的には同じ構成である。ただし、基板搬送キャリア60では、キャリア本体62の四隅部64の裏面38(図14参照)側が切り欠かれており、キャリア本体62の四隅部64が支持部66よりも薄型化されている。
上述したように、プリント基板は薄型化されるほど剛性が低くなるので、加熱により容易に反り易くなる。このため、各四隅部66を薄型化することで、リフロー装置28により基板搬送キャリア60(キャリア本体62)が加熱されたときに、四隅部66のみを上述の下方向に反らせることができる。なお、加熱されたときに、各四隅部66が確実に下方向に反るように、例えば、四隅部66の基板保持面36側に、キャリア本体62(四隅部66)よりも線膨張係数の高い金属層或いは樹脂層を設けておくことが好ましい。
図14(A),(B)は、キャリア本体62の1つの四隅部64の断面図である。(A)に示すように、四隅部64は、基板搬送キャリア60(キャリア本体62)がリフロー装置28内に搬送される前(加熱前)は、平坦な状態になっている。そして、キャリア本体62が、リフロー装置28により図5に示した温度プロファイルで加熱されると、四隅部64が加熱温度の上昇に伴い徐々に下方向に反る。ここで、(B)は、キャリア本体62が加熱温度Y2(℃)に加熱されたときの四隅部64の反り状態を示したものである。
図15に示すように、この第4の実施形態においても、リフロー装置28により加熱されたときにのみ、キャリア本体62の各四隅部64を下方向に反らせることができる。従って、各位置決めピン34を張力付与方向に変位させることができる。これにより、上述の第1の実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
次に、図16を用いて、本発明の第5の実施形態の基板搬送キャリア70について説明を行う。この基板搬送キャリア70は、上述の第2〜第4の実施形態の基板搬送キャリア40,50,60と基本的には同じ構成である。ただし、基板搬送キャリア70のキャリア本体72は、四隅部74と支持部76とに分割されている。そして、各四隅部74と支持部76とは、本発明の第1接続部材に相当する接続部材78を介して接続されている。
図17(A)、(B)は、1つの接続部材78の正面図である。接続部材78は、形状記憶合金から形成されている。また、接続部材78は、四隅部74及び支持部76間のギャップ方向に沿う断面が略U字形状に形成されており、その一端部78aが四隅部74に固定されるとともに、他端部78bが支持部76に固定されている。
接続部材78は、所定温度、例えば上述の加熱温度Y2(℃)(図5参照)以上に加熱されたときに、両端部78a,78bの間隔が広がるように形状記憶されている。このため、接続部材78は、基板搬送キャリア70(キャリア本体72)がリフロー装置28内に搬送される前は、その両端部78a,78bが幅狭状態になっている((A)参照)。そして、リフロー装置28により図5に示した温度プロファイルでキャリア本体72が加熱され、温度が加熱温度Y2(℃)(図5参照)以上になったときに、接続部材78は、その両端部78a,78bが幅広状態に変形する((B)参照)。つまり、接続部材78は、リフロー装置28により加熱温度Y2(℃)以上に加熱されたときに、四隅部74及び支持部76間のギャップ方向に伸張する。なお、接続部材78は、リフロー装置28を通過して加熱温度Y2(℃)を下回る温度まで冷却されると加熱前の状態に復元する。
図18に示すように、接続部材78をギャップ方向に伸張させることで、各四隅部74を張力付与方向に変位させることができる。従って、リフロー装置28により加熱温度Y2(℃)以上に加熱されたときにのみ、各位置決めピン34をそれぞれ張力付与方向に変位させることができる。これにより、上述の第1の実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
次に、図19(A)〜(C)を用いて本発明の第6の実施形態の基板搬送キャリア80について説明を行う。この基板搬送キャリア80は、上述の第5の実施形態の基板搬送キャリア70と基本的には同じ構成である。ただし、基板搬送キャリア80のキャリア本体82を構成する四隅部84と支持部86とが、接続部材87を介して接続されている。
接続部材87は、第1伸張部材88と第2伸張部材89とを接続して形成されている。第1伸張部材88は、上述の第5の実施形態で説明した接続部材78と同じものであり、その一端部88aが四隅部84に固定されるとともに、他端部88bが第2伸張部材89に固定されている。
第2伸張部材89は、2つの線膨張係数の異なる金属部材89a,89bを貼り合わせて形成されており、所謂バイメタル構造を有している。この第2伸張部材89は、第1伸張部材88と同様に、四隅部84及び支持部86間のギャップ方向に沿う断面が略逆U字形状に形成されている。この際に、両金属部材89a,89bは、線膨張係数の大きい方の金属部材89aが内側となり、膨張係数の小さい方の金属部材89bが外側となるように貼り合わされている。そして、第2伸張部材89は、その一端部89cが支持部86に固定されるとともに、他端部89dが第1伸張部材88の他端部88bに固定されている。
第2伸張部材89は、両金属部材89a,89bの熱膨張係数の違いにより、加熱されると加熱温度の上昇に略比例して徐々に両端部89c,89dの間隔が広がるように熱変形する。つまり、第2伸張部材89もリフロー装置28の加熱により、四隅部84及び支持部86間のギャップ方向に伸張する。
接続部材87を構成する第1及び第2伸張部材88,89は、基板搬送キャリア80(キャリア本体82)がリフロー装置28内に搬送される前(加熱前)は、共に幅狭状態になっている((A)参照)。そして、リフロー装置28により図5に示した温度プロファイルでキャリア本体82が加熱されると、加熱温度の上昇に応じて第2伸張部材89がギャップ方向に徐々に伸張する((B)参照)。そして、リフロー装置28により加熱温度Y2(℃)以上に加熱されると、第1伸張部材88の両端部88a,88bが幅広状態に変形して、第1伸張部材88もギャップ方向に伸張する((C)参照)。なお、両伸張部材88,89は、リフロー装置28を通過して冷却されると加熱前の状態に復元する。
このように、第6の実施形態でも接続部材87をギャップ方向に伸張させることで、各四隅部84を張力付与方向に変位させることができる。従って、リフロー装置28により加熱されたときにのみ、各位置決めピン34をそれぞれ張力付与方向に変位させることができる。これにより、上述の第1の実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
なお、上記第6の実施形態では、第1伸張部材88を四隅部84に固定し、第2伸張部材89を支持部86に固定するようにしているが、逆であってもよい。また、第1伸張部材88が略U字形状に形成され、第2伸張部材89が略逆U字形状に形成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、加熱によりギャップ方向に伸張可能な任意の形状、例えば、V字形状や逆V字形状に形成されていてもよい。また、上述の第5の実施形態において、接続部材78の代わりにバイメタル構造の第2伸張部材89を接続部材として用いてもよい。
次に、図20を用いて本発明の第7の実施形態の基板搬送キャリア90について説明を行う。基板搬送キャリア90は、キャリア本体92と、6本の位置決めピン34と、支持台94とから構成される。キャリア本体92には、位置決めピン34が各四隅部96に1本ずつ設けられているとともに、長軸(長手)方向に平行な両側端部の略中央に1本ずつ設けられている。支持台94は、上述の支持台44(図8参照)と基本的には同じものであり、長方形状に形成されている。なお、支持台94の代わりに支持台44を用いてもよい。
キャリア本体92は、その長軸方向または短軸方向に平行で、且つ互いに隣接する位置決めピン34の間を通る線に沿って6分割されている。つまり、キャリア本体92は、位置決めピン34が1本ずつ設けられた6個のピン保持部92aに分割されている。そして、互いに隣接するピン保持部92aは、接続部材98(図21参照)を介して接続されている。
図21(A),(B)は、本発明の第2接続部材に相当する接続部材98の正面である。接続部材98は、上述の第5の実施形態で説明した接続部材78(図17参照)と同じものであり、加熱温度Y2(℃)(図5参照)以上に加熱されたときに、その両端部98a,98bが幅広状態に変形して、ピン保持部92a間のギャップ方向に伸張するように形状記憶されている。
接続部材98は、基板搬送キャリア90(キャリア本体92)がリフロー装置28内に搬送される前は、その両端部98a,98bが幅狭状態になっている(図21(A)参照)。そして、リフロー装置28により図5に示した温度プロファイルでキャリア本体72が加熱され、温度が加熱温度Y2(℃)(図5参照)以上になったときに、接続部材98は、その両端部98a,98bが幅広状態に変形して、ギャップ方向に伸張される(図21(B)参照)。各接続部材98は、リフロー装置28を通過して加熱温度Y2(℃)を下回る温度まで冷却されると加熱前の状態に復元する。
図22に示すように、各接続部材98をギャップ方向に伸張させることで、各ピン保持部92aを張力付与方向に変位させることができる。従って、リフロー装置28により加熱されたときにのみ、各位置決めピン34をそれぞれ張力付与方向に変位させることができる。これにより、上述の第1の実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
次に、図23(A)〜(C)を用いて本発明の第8の実施形態に相当する基板搬送キャリア100について説明を行う。この基板搬送キャリア100は、上述の第7の実施形態の基板搬送キャリア90と基本的には同じ構成である。ただし、基板搬送キャリア100のキャリア本体102を構成するピン保持部102aが、接続部材104を介して接続されている。
接続部材104は、上述の第6の実施形態で説明した第2伸張部材89と同じものであり、線膨張係数の異なる金属部材104a,104bを、線膨張係数の大きい方の金属部材104aが内側となり、膨張係数の小さい方の金属部材104bが外側となるように貼り合わせて形成されている。そして、接続部材104は、加熱温度の上昇に応じて両端部104c,104dの間隔が徐々に広がって、ピン保持部102a間のギャップ方向に徐々に伸張する。
接続部材104は、基板搬送キャリア100(キャリア本体102)がリフロー装置28内に搬送される前(加熱前)は、幅狭状態になっている((A)参照)。そして、リフロー装置28により図5に示した温度プロファイルでキャリア本体100が加熱されると、接続部材104がギャップ方向に徐々に伸張する((B)参照)。そして、接続部材104の伸張量は、(B)に示すように、加熱温度Y1(℃)で加熱されているときよりも、(C)に示すように、加熱温度Y2(℃)で加熱されているときの方がより大きくなる。また、同様に接続部材104も、リフロー装置28を通過して冷却されると加熱前の状態に復元する。
上述の第7の実施形態と同様にこの第8の実施形態でも、各接続部材104をギャップ方向に伸張させることで、各ピン保持部102aを張力付与方向に変位させることができる。従って、リフロー装置28により加熱されたときにのみ、各位置決めピン34をそれぞれ張力付与方向に変位させることができる。これにより、上述の第1の実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
次に、図24を用いて、本発明の第9の実施形態の基板搬送キャリア110について説明を行う。この基板搬送キャリア110は、上述の第5の実施形態の基板搬送キャリア70(図16参照)と基本的には同じ構成であり、基板搬送キャリア110のキャリア本体112が、基板保持面36の一部を形成するとともに位置決めピン34が1本ずつ設けられた四隅部113と、これらを支持する支持部114とに分割されている。ただし、支持部114は、キャリア本体112の略中央部と、互いに隣接する位置決めピン34の略中間とを通る線に沿って4分割されている。つまり、支持部114は、本発明の支持部材に相当する4個の分割支持部材114aに分割されている。
図25に示すように、四隅部113と、これに隣接する分割支持部材114aとは、本発明の第3接続部材に相当する接続部材116を介して接続されている。この接続部材116は、上述の第5の実施形態で説明した接続部材78と同じものであり、加熱温度Y2(℃)(図5参照)以上に加熱されたときに、その両端部116a,116bが幅広状態に変形して、四隅部113及び分割支持部材114a間のギャップ方向に伸張するように形状記憶されている。
図26に示すように、互いに隣接する分割支持部材114a間は、本発明の第4接続部材に相当する接続部材118を介して接続されている。接続部材118は、上述の第6の実施形態で説明した第2伸張部材89と同じものであり、線膨張係数の異なる金属部材118a,118bを貼り合わせて形成され、所謂バイメタル構造を有している。この接続部材118も、線膨張係数の大きい方の金属部材118aが内側となり、膨張係数の小さい方の金属部材118bが外側となるように形成されている。そして、接続部材118は、加熱温度の上昇に応じて両端部118c,118dの間隔が徐々に広がって、分割支持部材114a間のギャップ方向に徐々に伸張する。
両接続部材116,118は、基板搬送キャリア110(キャリア本体112)がリフロー装置28内に搬送される前(加熱前)は、共に幅狭状態になっている。そして、リフロー装置28により図5に示した温度プロファイルでキャリア本体82が加熱されると、接続部材118が分割支持部材114a間のギャップ方向に伸張する。そして、リフロー装置28により加熱温度Y2(℃)以上に加熱されると、接続部材116の両端部116a,116bが幅広状態に変形して、接続部材116が四隅部113及び分割支持部材114a間のギャップ方向に伸張する。
図27に示すように、両接続部材116,118をそれぞれギャップ方向に伸張させることで、四隅部113を張力付与方向に変位させることができる。また、両接続部材116,118は、リフロー装置28を通過して冷却されると加熱前の状態に復元する。従って、リフロー装置28により加熱されたときにのみ、各位置決めピン34をそれぞれ張力付与方向に変位させることができる。これにより、上述の第1の実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
次に、図28を用いて本発明の第10の実施形態の基板搬送キャリア120について説明を行う。基板搬送キャリア120は、キャリア本体122と、四隅部122a上に設けられた4本の熱変形位置決めピン(以下、単に位置決めピンという)124と、上述の支持台94とから構成される。上述の第1〜第9実施形態では、位置決めピン34を張力付与方向に変位させることで、プリント基板10の四隅部14a(外周部)をそれぞれ張力付与方向に引っ張るようにしているが、この第10の本実施形態では、位置決めピン124を熱変形(傾き変形)させることで、プリント基板10の四隅部14aをそれぞれ基板14の中心から遠ざかる方向に引っ張る。
図29(A)〜(C)は、1つの位置決めピン124を拡大して表示した拡大図である。位置決めピン124は、線膨張係数の異なる略半円柱形状の金属部材124a,124bを貼り合せて形成されており、所謂バイメタル構造を有している。さらに、位置決めピン124は、両金属部材124a,124bのうち線膨張係数の高い方の金属部材124aがキャリア本体122の略中央部(プリント基板10の中心)に対向する側となるように形成されている。
位置決めピン124は、基板搬送キャリア120(キャリア本体122)がリフロー装置28内に搬送される前(加熱前)は、基板保持面36に対して垂直な方向に延びている((A)参照)。そして、リフロー装置28により図5に示した温度プロファイルでキャリア本体122が加熱されると、両金属部材124a,124bの熱膨張係数の違いにより、徐々に張力付与方向に傾き変形する。そして、位置決めピン124の傾き変形量は、(B)に示すように、加熱温度Y1(℃)で加熱されているときよりも、(C)に示すように、加熱温度Y2(℃)で加熱されているときの方がより大きくなる。なお、位置決めピン124は、リフロー装置28を通過して冷却されると、基板保持面36に対して垂直な状態に復元する。
図30に示すように、プリント基板10の位置決め孔18に挿通されている各位置決めピン124をキャリア本体122の略中央部から遠ざかる張力付与方向に傾き変形させることで、プリント基板10の四隅部14aをそれぞれ張力付与方向に引っ張ることができる。これにより、上述の第1の実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
次に、図31(A),(B)を用いて本発明の第11の実施形態の基板搬送キャリア130について説明を行う。この基板搬送キャリア130は、上述の第10の実施形態の基板搬送キャリア(図28参照)と基本的には同じ構成である。ただし、この基板搬送キャリア130には、キャリア本体122の四隅部122aに先割れ形状の熱変形位置決めピン(以下、単に位置決めピンという)132が設けられている。
各位置決めピン132は、個々のピン132とキャリア本体122の略中央部とを通る直線に対して垂直な面に沿って先割れされている。つまり、各位置決めピン132は、キャリア本体122の略中央部に対向する側の第1先割れ部132aと、これとは反対側の第2先割れ部132bとを有している。そして、第2先割れ部132bのみを形状記憶合金で形成する。この第2先割れ部132bは、加熱温度Y2(℃)以上に加熱されたときに、キャリア本体122の略中央部(プリント基板10の中心)から遠ざかる方向に傾き変形するように形状記憶されている。
基板搬送キャリア130(キャリア本体122)がリフロー装置28内に搬送される前は、第2先割れ部132bは、基板保持面36に対して垂直な方向に延びている((A)参照)。そして、リフロー装置28により図5に示した温度プロファイルでキャリア本体122が加熱され、温度が加熱温度Y2(℃)以上になったときに、第2先割れ部132bは、キャリア本体122の略中央部から遠ざかる方向に傾き変形する((B)参照)。なお、同様に第2先割れ部132bは、リフロー装置28を通過して加熱温度Y2(℃)を下回る温度まで冷却されると、基板保持面36に対して垂直な状態に復元する。
図32に示すように、プリント基板10の位置決め孔18に挿通されている各位置決めピン132の第2先割れ部132bを張力付与方向に傾き変形させることで、同様に、プリント基板10の四隅部14aを張力付与方向に引っ張ることができる。これにより、上述の第1の実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
なお、上述の第1〜第9の実施形態のように位置決めピン34を変位させたり、上述の第10及び第11実施形態のように位置決めピン124,132を傾き変形させたりする場合には、ピンの変位方向や傾き変形方向を一方向に規制することが好ましい。
図33及び図34に示すように、上述の第5の実施形態の基板搬送キャリア70(図16参照)を例に挙げると、キャリア本体72の基板保持面36とプリント基板10との間に、本発明の第1のガイド板(第2のガイド板)に相当するガイド板140を挟む。このガイド板140には、四隅部74上に設けられた各位置決めピン34が挿通するガイド孔142が形成されている。各ガイド孔142は、所定の方向、例えば、四隅部74及び支持部76間のギャップ方向に延びた長孔形状に形成されている。
このようなガイド板140を基板保持面36とプリント基板10のとの間に挟みこんで保持することで、各位置決めピン34の変位方向を、四隅部74及び支持部76間のギャップ方向のみに規制することができる。これにより、より確実にプリント基板10の四隅部14aをそれぞれ張力付与方向に引っ張ることができる。
また、図35に示すように、位置決めピン124を傾き変形させる上述の第10の実施形態の基板搬送キャリア110(図28参照)の場合も同様に、キャリア本体122の基板保持面36とプリント基板10との間に上述のガイド板140を挟みこんで保持することで、各位置決めピン124の傾き変形方向を一方向に規制することができる。同様に、プリント基板10の反り、うねり、捩れ等の熱変形の発生を確実に防止することができる。同様に、より確実にプリント基板10の四隅部14aをそれぞれ張力付与方向に引っ張ることができる。
なお、上記第1〜第11の実施形態では、プリント基板10としてフレキシブルプリント基板が用いられている場合を例に挙げて説明を行ったが、フレキシブルプリント基板の代わりに板厚の薄いリジットプリント基板が用いられている場合も同様に本発明を適用することができる。
また、上記第1〜第11の実施形態では、プリント基板及びキャリア本体が矩形状(長方形状)に形成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、両者が任意の形状に形成されていてもよい。この場合には、プリント基板及びキャリア本体の形状に応じて、位置決めピンの変位方向や傾き変形方向を調整すればよい。
なお、上記実施形態では、位置決め孔18が円形状に形成されるとともに、位置決めピン34(124,132)が円柱形状に形成されているが本発明はこれに限定されるものではなく、位置決め孔18に位置決めピン19を挿通可能であれば両者を任意の形状に形成してもよい。
また、上記実施形態では、プリント基板10に個別プリント基板12が2面付けされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、個別プリント基板12が3面付け以上されていてもよい。
電子部品実装後のプリント基板の外観斜視図である。 実装ラインの概略図である。 プリント基板がセットされた状態の第1の実施形態の基板搬送キャリアの斜視図である。 プリント基板を分離した状態の第1の実施形態の基板搬送キャリアの斜視図である。 リフロー装置内でのプリント基板の温度プロファイルの一例を示したグラフである。 図4中のVI−VI線に沿う断面図であり、(A)は加熱前の状態、(B)は加熱温度Y1(℃)で加熱された状態、(C)は加熱温度Y2(℃)で加熱された状態を示したものである。 キャリア本体の熱変形によりプリント基板の四隅部が張力付与方向に引っ張られている状態を示した斜視図である。 プリント基板を分離した状態の第2の実施形態の基板搬送キャリアの斜視図である。 第2の実施形態の基板搬送キャリアの四隅部の断面図であり、(A)は加熱前の状態、(B)は加熱温度Y1(℃)で加熱された状態、(C)は加熱温度Y2(℃)で加熱された状態を示したものである。 キャリア本体の四隅部の熱変形によりプリント基板の四隅部が張力付与方向に引っ張られている状態を示した斜視図である。 第3の実施形態の基板搬送キャリアの四隅部の断面図であり、(A)は加熱前の状態、(B)は加熱温度Y2(℃)以上で加熱された状態を示したものである。 キャリア本体の四隅部の熱変形によりプリント基板の四隅部が張力付与方向に引っ張られている状態を示した斜視図である。 プリント基板を分離した状態の第4の実施形態の基板搬送キャリアの斜視図である。 第3の実施形態の基板搬送キャリアの四隅部の断面図であり、(A)は加熱前の状態、(B)は加熱温度Y2(℃)以上で加熱された状態を示したものである。 キャリア本体の四隅部の熱変形によりプリント基板の四隅部が張力付与方向に引っ張られている状態を示した斜視図である。 プリント基板を分離した状態の第5の実施形態の基板搬送キャリアの斜視図である。 キャリア本体の四隅部と支持部とを接続する接続部材の正面図であり、(A)は加熱前の状態、(B)は加熱温度Y2(℃)以上で加熱された状態を示したものである。 キャリア本体の四隅部の変位によりプリント基板の四隅部が張力付与方向に引っ張られている状態を示した斜視図である。 第6の実施形態の基板搬送キャリアの四隅部と支持部とを接続する接続部材の正面図であり、(A)は加熱前の状態、(B)は加熱温度Y1(℃)で加熱された状態、(C)は加熱温度Y2(℃)で加熱された状態を示したものである。 プリント基板を分離した状態の第7の実施形態の基板搬送キャリアの斜視図である。 第7の実施形態の基板搬送キャリアのキャリア本体のピン保持部間を接続する接続部材の正面図であり、(A)は加熱前の状態、(B)は加熱温度Y2(℃)以上で加熱された状態を示したものである。 ピン保持部の変位によりプリント基板の外周部が張力付与方向に引っ張られている状態を示した斜視図である。 第8の実施形態の基板搬送キャリアのキャリア本体のピン保持部間を接続する接続部材の正面図であり、(A)は加熱前の状態、(B)は加熱温度Y1(℃)で加熱された状態、(C)は加熱温度Y2(℃)で加熱された状態を示したものである。 プリント基板を分離した状態の第9の実施形態の基板搬送キャリアの斜視図である。 第9の実施形態の基板搬送キャリアのキャリア本体の四隅部と分割支持部材とを接続する接続部材の正面図である。 キャリア本体の各分割支持部材間を接続する接続部材の正面図である。 四隅部及び分割支持部材の変位によりプリント基板の四隅部が張力付与方向に引っ張られている状態を示した斜視図である。 プリント基板を分離した状態の第10の実施形態の基板搬送キャリアの斜視図である。 第10の実施形態の基板搬送キャリアの位置決めピンの拡大図であり、(A)は加熱前の状態、(B)は加熱温度Y1(℃)で加熱された状態、(C)は加熱温度Y2(℃)で加熱された状態を示したものである。 位置決めピンの傾き変形によりプリント基板の四隅部が張力付与方向に引っ張られている状態を示した斜視図である。 第11の実施形態の基板搬送キャリアの位置決めピンの拡大図であり、(A)は加熱前の状態、(B)は加熱温度Y2(℃)以上で加熱された状態を示したものである。 位置決めピンの先割り部の傾き変形によりプリント基板の四隅部が張力付与方向に引っ張られている状態を示した斜視図である。 第5の実施形態の基板搬送キャリアから分離された状態のガイド板の斜視図である。 第5の実施形態の基板搬送キャリアにセットされた状態のガイド板の上面図である。 第10の実施形態の基板搬送キャリアにセットされた状態のガイド板の斜視図である。
符号の説明
10 プリント基板
12 個別基板
14 捨て基板
14a 四隅部
16 電子部品
18 位置決め孔
20 実装ライン
28 リフロー装置
30,40,50,60,70,80,90,100,110 基板搬送キャリア
32,42,52,62,72,82,92,102,112 キャリア本体
32a,32b 金属板
32c,46,54,64,74,84,113 四隅部
34 位置決めピン
36 基板保持面
48,76,86,114 支持部
78,87,98,104,116,118 接続部材
92a ピン保持部
114a 分割支持部
120,130 基板搬送キャリア
124,132 熱変形位置決めピン
124a,124b 金属部材
140 ガイド板
142 ガイド孔

Claims (23)

  1. プリント基板を保持する基板保持面を有し、前記基板保持面上に前記プリント基板を保持した状態で、前記プリント基板を加熱して電子部品を前記プリント基板に実装するための加熱装置へ搬送される基板搬送キャリアにおいて、
    前記加熱装置により加熱されたときに、前記基板保持面上に保持されている前記プリント基板の外周部を前記プリント基板の中心から遠ざかる張力付与方向に引っ張る張力付与手段を備えることを特徴とする基板搬送キャリア。
  2. 前記基板保持面上に設けられ、前記プリント基板の外周部に複数形成された位置決め孔にそれぞれ挿通されて、前記プリント基板を前記基板保持面上で位置決めする複数の位置決めピンを備え、
    前記張力付与手段は、前記位置決めピンを少なくとも含み、前記加熱装置により加熱されたことを契機として前記位置決めピンを前記張力付与方向に変位させることを特徴とする請求項1記載の基板搬送キャリア。
  3. 前記張力付与手段は、前記基板保持面を有し、線膨張係数の異なる複数の金属板を貼り合せて形成されたバイメタル構造のバイメタルキャリア本体と、前記位置決めピンとから少なくとも構成され、このバイメタルキャリア本体を形成する複数の金属板のうち線膨張係数の大きい方を前記基板保持面側に配置しており、前記加熱装置により加熱されたとき、前記バイメタルキャリア本体が熱膨張して前記基板保持面の略中央部が凸となるように湾曲し、このバイメタル本体の湾曲によって前記位置決めピンを前記張力付与方向に変位させることを特徴とする請求項2記載の基板搬送キャリア。
  4. 前記張力保持手段は、前記基板保持面を有するキャリア本体と、前記位置決めピンとから少なくとも構成され、前記キャリア本体は、前記位置決めピンが1本ずつ設けられている複数のピン保持部と、これらピン保持部を除く部分であるピン無し部とが一体に設けられており、前記加熱装置により加熱されたことを契機として、前記ピン保持部を前記ピン無し部に対して変位させることによって前記位置決めピンを前記張力付与方向に変位させることを特徴とする請求項2記載の基板搬送キャリア。
  5. 前記ピン保持部は、線膨張係数の異なる金属板を貼り合わせて形成されたバイメタル構造を有しており、前記加熱装置により加熱されたときの熱膨張によって前記基板保持面から反対側の裏面に向かう方向へ変形することにより、前記ピン無し部に対して変位することを特徴とする請求項4記載の基板搬送キャリア。
  6. 前記ピン保持部は、形状記憶合金からなり、前記加熱装置により所定温度以上に加熱されたときに、前記ピン無し部に対して前記基板保持面から反対側の裏面に向かう方向へ変形することを特徴とする請求項4記載の基板搬送キャリア。
  7. 前記ピン保持部は、前記基板保持面とは反対の裏面側が切り欠かれて前記ピン無し部よりも薄型化されており、前記加熱装置の加熱により前記裏面に向かう方向に反ることを特徴とする請求項4記載の基板搬送キャリア。
  8. 前記張力付与手段は、前記基板保持面を有するキャリア本体と、前記位置決めピンとから少なくとも構成され、
    前記キャリア本体は、前記基板保持面の一部を形成するとともに前記位置決めピンが1本ずつ設けられている複数のピン保持部と、これらピン保持部を除く部分で前記基板保持面を形成するピン無し部と、前記ピン保持部及び前記ピン無し部の間を接続し、前記加熱装置の加熱により伸張して、前記ピン保持部と共に前記位置決めピンを前記張力付与方向に変位させることを特徴とする請求項2記載の基板搬送キャリア。
  9. 前記第1接続部材は、形状記憶合金からなり、前記加熱装置により所定温度以上に加熱されたときに伸張することを特徴とする請求項8記載の基板搬送キャリア。
  10. 前記第1接続部材は、形状記憶合金からなる第1伸張部材と、線膨張係数の異なる金属部材を貼り合わせて形成したバイメタル構造の第2伸張部材とを接続して形成されており、
    前記第1伸張部材は、前記加熱装置により所定温度以上に加熱されたときに伸張するとともに、前記第2伸張部材は、前記加熱装置の加熱による温度上昇に略比例して徐々に伸張することを特徴とする請求項8記載の基板搬送キャリア。
  11. 前記キャリア本体は、前記プリント基板に合せた矩形状の外形を有し、前記プリント基板の四隅部分に合せた位置が切り欠かれた前記ピン無し部と、前記四隅部分に合せて形成れた前記ピン保持部とを有することを特徴とする請求項4ないし10いずれか1項記載の基板搬送キャリア。
  12. 前記張力付与手段は、前記位置決めピンと、前記基板保持面を有するキャリア本体とからなり、
    前記キャリア本体は、前記位置決めピンが1本ずつ設けられている複数のピン保持部と、互いに隣接する前記ピン保持部を接続し、前記加熱装置からの加熱によって伸張し、前記ピン保持部とともに前記位置決めピンを前記張力付与方向に変位させる第2接続部材とからなることを特徴とする請求項2記載の基板搬送キャリア。
  13. 前記第2接続部材は、形状記憶合金からなり、前記加熱装置により所定温度以上に加熱されたときに伸張することを特徴とする請求項12記載の基板搬送キャリア。
  14. 前記第2接続部材は、線膨張係数の異なる金属部材を貼り合わせて形成したバイメタル構造を有しており、前記加熱装置の加熱による温度上昇に略比例して徐々に伸張することを特徴とする請求項13記載の基板搬送キャリア。
  15. 前記張力付与手段は、前記基板保持面を有するキャリア本体と、前記位置決めピンとから構成され、
    前記キャリア本体は、前記基板保持面の一部を形成するとともに前記位置決めピンが1本ずつ設けられている複数のピン保持部と、これらピン保持部を除く部分で前記基板保持面が分割された複数の支持部材と、前記ピン保持部及び前記支持部材の間を接続し、前記加熱装置からの加熱によって伸張する第3接続部材と、前記支持部材同士を互いに接続し、前記加熱装置からの加熱によって伸張する第4接続部材とからなり、
    前記第3接続部材及び前記第4接続部材の伸張によって前記ピン保持部とともに前記位置決めピンを前記張力付与方向に変位させることを特徴とする請求項2記載の基板搬送キャリア。
  16. 前記第3及び第4接続部材の一方が線膨張係数の異なる金属板を貼り合わせて形成したバイメタル構造を有し、他方が形状記憶合金から形成されており、
    前記一方は、前記加熱装置の加熱による温度上昇に略比例して徐々に伸張するとともに、前記他方は、前記加熱装置により前記所定温度以上に加熱されたときに伸張することを特徴とする請求項15記載の基板搬送キャリア。
  17. 前記キャリア本体は、前記プリント基板に合せた矩形状の外形を有し、前記プリント基板の四隅部分に合せた位置が切り欠かれた前記支持部材と、前記四隅部分に合せて形成された前記ピン保持部とを有することを特徴とする請求項15または16記載の基板搬送キャリア。
  18. 前記位置決めピンが挿通される長孔形状に形成され、前記加熱装置により加熱されたとき、前記位置決めピンの変位方向をガイドするガイド孔を形成した第1のガイド板を備え、この第1のガイド板を前記基板保持面と前記プリント基板との間に挟み込んで保持することを特徴とする請求項2ないし17いずれか1項記載の基板搬送キャリア。
  19. 前記プリント基板の外周部には、位置決め孔が複数形成されており、
    前記張力付与手段は、前記基板保持面上に複数設けられ、前記位置決め孔にそれぞれ挿通されて前記プリント基板を前記基板保持面上で位置決めするとともに、前記加熱装置により加熱されたときに、少なくとも一部が前記張力付与方向へ向かって変形する熱変形位置決めピンからなることを特徴とする請求項1記載の基板搬送キャリア。
  20. 前記熱変形位置決めピンは、線膨張係数の異なる柱状の金属部材を前記線膨張係数の高い方の金属部材が前記キャリア本体の略中央部に対向する側となるように貼り合わせて形成したバイメタル構造を有しており、前記加熱装置の加熱による温度上昇に略比例して徐々に前記張力付与方向に傾き変形することを特徴とする請求項19記載の基板搬送キャリア。
  21. 前記熱変形位置決めピンは、前記熱変形位置決めピン及び前記キャリア本体の略中央部を通る直線に対して略垂直な面に沿って先割れされ、
    前記熱変形位置決めピンの前記キャリア本体の略中央部と対向する側の第1先割れ部とは反対側の第2先割れ部が、形状記憶合金から形成されており、
    前記第2先割れ部は、前記加熱装置により前記所定温度以上に加熱されたときに、前記張力付与方向に傾き変形することを特徴とする請求項19記載の基板搬送キャリア。
  22. 前記熱変形位置決めピンが挿通される長孔形状に形成され、前記加熱装置により加熱されたとき、前記熱変形位置決めピンの変形方向をガイドするガイド孔を形成した第2のガイド板を備え、この第2のガイド板を前記基板保持面と前記プリント基板との間に挟み込んで保持することを特徴とする請求項19ないし21いずれか1項記載の基板搬送キャリア。
  23. 前記プリント基板は、複数の個別プリント基板を多面付けした集合プリント基板であり、前記プリント基板の外周部は、捨て基板であることを特徴とする請求項1ないし22いずれか1項記載の基板搬送キャリア。
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