JP2007319598A - 吊下げ具 - Google Patents
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Abstract
【課題】別途部品を要することなく物品を保持する保持部材の一部を切出して切線に沿い移動させてそのまま二つ折りすると、フック部が形成できるようにした簡単な構成の吊下げ具を提供する。
【解決手段】包装容器1もしくは物品保持部材の一部を、天板部5または頂部と基端を連設して長さ方向先端両側に係止部12aを横向きに設けられた所要寸法で短冊状に切り抜かれて鉤形切込みを備えるフック形成部片11が形成され、このフック形成部片11の中間位置に設けた折線を介して外向きに引起し、前記係止部12aを容器の側板2の切抜き縁15内面に沿わせて移動させると折畳まれてフック部10が形成される構成である。
【選択図】図1
【解決手段】包装容器1もしくは物品保持部材の一部を、天板部5または頂部と基端を連設して長さ方向先端両側に係止部12aを横向きに設けられた所要寸法で短冊状に切り抜かれて鉤形切込みを備えるフック形成部片11が形成され、このフック形成部片11の中間位置に設けた折線を介して外向きに引起し、前記係止部12aを容器の側板2の切抜き縁15内面に沿わせて移動させると折畳まれてフック部10が形成される構成である。
【選択図】図1
Description
本発明は、吊下げ展示して販売する物品の包装容器の吊下げ具に係るものであって、容器を形成するシートの一部を切起こして形成される吊下げ具に関するものである。
従来、物品を吊下げて展示(陳列)販売する方式は、消費者の商品選択を容易にすることから多くの物品について実施されている。この物品を吊下げて展示販売する場合、たとえばトランクス(下着)など繊維製物品では内容物が明示できるように窓部を設けた箱の頂部にプラスチック製のフックを取付けてなる包装容器に収められ、そのフックによって陳列部に吊り掛けて展示販売されている。あるいは、陳列スタンドのバーに吊り掛けるフックを備えた紙製の保持台紙で商品を挟み付けたり、その保持台紙の一側面に帯状の部材で保持台紙に対して挟み込むような保持手段で、物品を保持させて吊下げるようにされている。
このような吊下げ展示に用いる物品の保持部材や包装箱に取付ける吊下げ具(フック)としては、その装着を容易にすることなどに工夫されたものが多く提案されている。このような吊下げ具は、例えば特許文献1,2などによって知られるように、保持部材の頂部(天板部)にスリットを設けて、プラスチックや厚板紙で形成された吊下げ具の基部に形成されている切込みを保持部材側のスリット縁に係合させて装着する方式が多く採用されている。
一方、プラスチックや厚板紙で形成された吊下げ具を保持部材に取付けるものに代えて、保持部材を打抜き形成するシートに吊下げ具を一体に形成して、保持部材を組立てて物品を包装(保持)する際に、前記吊下げ具をシート材から切起こして形成する構造のものが特許文献4,5などによって知られている。
また、繊維製品で下着や女性の水着などを吊下げ展示販売する場合には、たとえな特許文献3によって知られるように、フックを備えた保持部材〔天板部〕の一部にスリットを設けて、被包装物(Tシャツ)の主体部を天板に被せて支持させるとともに胴部裾を保持部材に設けたスリットに差し込んで保持させるような装着手段を講じている。あるいは特許文献4、5によって知られるように、目的の物品の主要部の形状に対応させて形成された保持台紙に、被包装物品を被せて保持させ、その台紙の一部を切起こして吊下げ用のフックを形成するようにしたものが開示されている。
しかしながら、吊下げ具に関する前記先行技術にあっては、特許文献1,2あるいは3などによって知られる吊下げ具(フック部分)が保持部材と別個に形成されるもので、保持部材とは別工程で吊下げ具の製作を行わねばならず、しかも保持部材に対して吊下げ具を装着する工程を経ることになるので、手数を要し、コストアップになる。また、その吊下げ具がプラスチック製の場合には、消費者が開封後の包装材を廃棄処分する際に、分別処理する必要が生じ不便である、などの問題点がある。
一方、前記特許文献4や特許文献5によって知られる吊下げ具(紙製ハンガー)は、前記保持部材と別個のものを組合わせる形式に較べてコストダウンできるとともに分別して廃棄処分する必要がない点で効果的である。そして、前記特許文献4によって知られる紙製ハンガーでは、フック部を形成するフック部材を被包装物品の保持部材である側板の一方に切込んで形成され、その切込みによりフックの形状にされたものを、そのまま引起こし二つ折りにして側板を折畳み、連設されない一方のフック部材端に設けた係止部を、折目線の内側に挟み込むようにしてフック部を保持させる構造にされている。そのために、このフック部材100は、図9に示されるように、側板101から切抜き線102に沿って引起こした後に、フック110を形成する鉤状の切込み部分103がそのまま側板101に残留している。そのため、引起こしたフック部材100を二つ折りしてフック110部を保持させるには、係止部104,104を折り曲げた側板101,101′間に挟み込むのに、両側板101,101′の折目線106に連設する側のフック部材100の基部形成跡の抜き孔部分105に、前記係止部104,104を持上げ移動させて差し込む操作が必要になる。したがって、フック110を折り曲げ完成するには、操作が厄介でフック部材100を傷めずに組付けるのに熟練を要するという問題点がある。また、フック部材100の切抜き跡(抜き孔部分105)に前記切抜き残留部分(103)が生じるので、外観的にも違和感があって好ましくない。なお、図中斜線を付した部分は裏面を示している。
また、前記特許文献5によって知られる吊下げ具(紙製ハンガー)では、保持部材から引起こしたフック部材を二つ折りするに際して、そのフリー側のフック部材は、端部を保持部材の天板部に設けられた切断線に差し込む必要があり、合理的に見えるがフック部材の差込部に横向きの係止切込みを設けて、その差込部を天板部の切断線に差し込んで係止させる必要がある。このような差込構造は、主に無理嵌めすることになるので、比較的薄手の板紙で形成されるこの種の吊下げ具における保持部材では、かなり要領よく操作しないと差込部か切断線部分のいずれか一方または両方を破損する虞があり、場合によっては使用中にフック部の固定が解けるという不具合が発生する。また、構造的に前記フック部となるフック部材が、表面加工された保持部材の一部を反転させて形成されることになるので、裏面が現れて包装容器としての体裁を損なうという問題点もある。
さらに、幅広い物品などを保持して吊下げ陳列する吊下げ具としては、例えば靴下のように小物の包装に比べて、例えばスカーフやタオルなど幅広い物品の場合、靴下などの吊下げ具で知られるような固定処理が困難である。言換えると保持する幅を狭くしようとすると、物品を幾重にも折畳む必要があり、そうすると、物品が圧迫されて風合いが損なわれたり、折癖が付くなどの問題点が生じる。
本発明はこのような問題点を解決して、別途部品を要することなく物品を保持する保持部材の一部を切出して切線に沿い移動させてそのまま二つ折りすると、フック部が簡単に形成できるようにした構成の吊下げ具を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、本発明による吊下げ具は、
包装体を吊下げ陳列するための吊下げ具であって、
包装容器もしくは物品保持部片の一部に、天板部または頂部と基端を連設して長さ方向先端両側に係止部を横向きに設けられた係止部片を備えるとともに、短冊状に切り抜かれて鉤形切込みを備えるフック形成部片が形成され、このフック形成部片の中間部を引起こして山折りに曲げ、前記係止部片を包装容器側板もしくは物品保持部片の内面に沿わせて移動させると折畳まれてフック部が形成される構成であることを特徴とするものである(第1発明)。
包装体を吊下げ陳列するための吊下げ具であって、
包装容器もしくは物品保持部片の一部に、天板部または頂部と基端を連設して長さ方向先端両側に係止部を横向きに設けられた係止部片を備えるとともに、短冊状に切り抜かれて鉤形切込みを備えるフック形成部片が形成され、このフック形成部片の中間部を引起こして山折りに曲げ、前記係止部片を包装容器側板もしくは物品保持部片の内面に沿わせて移動させると折畳まれてフック部が形成される構成であることを特徴とするものである(第1発明)。
前記発明において、前記フック形成部片は、それの長さ方向にほぼ1/2位置で横折線を介して基部側とフリー側とに鉤形切込みが対称に設けられ、前記フリー側の部片の先端部両側に突出する係止部片を、それぞれ両側の切線内側に沿わせて基端折線まで引起こすと前記係止部片が前記天板部または頂部の折線内側に係合してフック部が折り曲げ形成される構造であるのがよい(第2発明)。
前記第1発明または第2発明において、包装容器が窓あき構造とされ、その窓あき部分に連設して前記フック形成部片が設けられるのがよい(第3発明)。
また、前記第1発明または第2発明において、前記物品保持部片は、前後方向に二つ折りされる所要寸法の部片にてなる主体部と、この主体部に連設して前後の下端で長手方向に沿ってそれぞれ内側へ折込まれる保持部片と、前記主体部の一方の部片の両側に連なって他方の部片に設けた係止切線部にそれぞれ係合して主体部両側で閉じ合う係止部片とで構成され、前記両保持部片にはそれぞれ幅方向に所要寸法の物品挿入スリットが設けられ、前記主体部の中央頂部に基端を連設して前後いずれか一方の部片に前記フック形成部片が設けられていることを特徴とするものである(第4発明)。
前記第4発明において、前記主体部を形成する前後二部片の折り曲げ稜線の両端部には、それぞれ内側に折込まれるマチ部が形成されているのがよい(第5発明)。
本発明によれば、包装容器もしくは物品保持部材の一部に設けて、打抜きブランクと一体に形成され、使用時に連設する基部を残して引起こすと同時に二つ折りすれば容器の本体部分に連なってフック部が形成されるので、別個のフック部材と組合わすような手数を要することなく簡単に組立てられるという利点がある。しかも、廃棄処分時には容器や保持部材と同一の材料(紙製)であるから分別する手間も省けるので処理が便利である。また、複雑な構造によらず用紙の表面をそのまま利用してフック部を形成できるので体裁よく仕上げられて頑丈なフック部が得られるという利点がある。
また、第2発明の構成を採用することにより、フック部を組立形成する操作がいわゆるワンタッチ的に行えるので、その作業性が良好である。しかも、フック形成部片を折り曲げ後における係止部片が容器収納物品あるいは保持部片によって固定されるので、保形性を高めることができ、吊下げ時の安定性が確保できるという効果が得られる。また、第3発明の構成によれば、容器包装時の物品表示を有効に行わせることができる。
また、第4発明によれば、前記吊下げフック部の形成を容易にするとともに、二つ折りされる主体部の内側へ折込まれた一対の保持部片の物品挿入スリットに陳列する物品の一部を差し込んで、その物品の一部を主体部で挟み付けるようにすることで、前記スリットを通じて両保持部片間に掛け渡した物品が、その両保持部片の折り曲げ端部と各スリットの縁とによる係止摩擦力と係止部片による主体部の狭持力とで滑りを押さえ安定保持できる。また、簡単な構成で外観的に意匠効果を高めることができるという効果を奏する。しかも、フック部の保形安定性が確保できる。また、第5発明の構成を採用することで、保持部に対する主体部に膨らみを与え、主体部の保形性を高めることができる。そのほか、物品の装着部が大きく歪むのを予防して美的効果を高め得るという効果が併せ得られる。
次に、本発明による吊下げ具の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には本発明に係る吊下げ具を採用した包装容器の一実施形態の全体斜視図が示されている。図2には本実施形態の吊下げ具を形成するブランクの一部展開図が示されている。図3にはフック部材の折り曲げ形成態様を表わす斜視図(a)とフック部材の折り曲げ態様の縦断面図(b)が示されている。
この実施形態の吊下げ具10は、まず、窓あき包装容器1に適用したものについて説明する。この包装容器1と吊下げ具10(以下。「フック部10」という。)とは一枚の板紙を折り曲げて形成されている。図2に示されるように、その打抜き加工によりブランクAが形成され、所要寸法の胴部を形成する前後の側板2,3と折線a,bによって所要幅の箱体を形成する底板4とが連設され、前側板2の前記底板4と反対の側で折線c,dを介して前記底板4とほぼ同寸の天板5および蓋板6とが直線状に連設されている。さらに、前側板2の両側にはそれぞれ折線e,e′を介して側胴板7,7が連設され、その側胴板7,7は中間位置で谷折線g,g′を高さ方向に設けてあり、さらに折線f,f′を介して外側に糊代部片7aが、それぞれ付されている。なお、前記側胴板7,7および糊代部片7aは、前後側板2,3に対して高さ方向で上下に空間が形成される長さ寸法にされている(ただし、これに限定されない)。
この包装容器1の前側板2には、中央部に所要寸法の方形の窓8が開口されており、かつ天板5との連設折線cから前記窓8の中央に向かって先端部の両側に係止部12a,12aをそれぞれ突出した係止部片12を備える所要幅寸法の短冊状に両縁を切断されたフック形成部片11が設けられている。このフック形成部片11は、前記基端(折線c位置)から前記係止部片12の係止部12a突出交点Pまでの距離Lの1/2の位置で横折線hが付され、この横折線hを基準にして前後のフック部片10a,10bを山折するように形成されている。そして、その横折線hを挟んで上下に鉤形のフック形成用の切込み13,13が対称に打抜き形成されている。図中符号iは係止部片12の連設部折線である。
また、容器の後側板3には適宜位置に横向きの蓋係止用のスリット9が設けられ、蓋板6には、閉じた状態で前記後側板3のスリット9と係合して係止できる舌片状の係止片9aが切線jによって形成されている。
このようにされた包装容器1は、側胴板7,7に連設される糊代部片7a,7aをそれぞれ後側板3の内面に糊付けして偏平な箱形に形成される。この状態でその包装容器1の内部に被包装物品(例えば繊維製の衣料品)を折畳んで収納する。
フック部10は、横折線hを基準にしてフック部片10a,10bを山折して、図3(a)(b)に示されるように、フック形成部片11を引起こし、係止部片12がフック形成部片11の切起こし跡の両側縁15,15に突出交点Pを係合させながら基端(折線c)の方向(矢印Q)に移動させると、当初の係止部片12の突出交点Pと切起し跡の両側縁15との係合位置(斜線a1)から斜線a2(図3(b)参照)という具合に変位しながらフック形成部片11が折り曲げられ、係止部片12が折線c位置まで達すると、フック形成部片11が二つ折りされてフック部10が形成される(図3(b)参照)。この状態において係止部片12を包装箱に収容される物品によって押さえ込むようにすれば、折畳まれたフック形成部片11が固定されて、フック部10が二重構造で安定する。したがって、包装容器1(包装箱)の蓋板6を閉じて固定すれば、このフック部10によって陳列スタンドなどのバーに吊下げて陳列することができる。なお、使用中にフック部10が緩んで不具合となることもない。
また、このような構成のフック部10は、容器と一体に設けることで、前述のようにフック部10を包装容器1の一部から引起こしてそのまま基端部に向けて押し付けることにより、簡単にフック部10が形成されるので、包装作業に際して複雑な操作を要せず、取扱操作が容易である。また、前記実施形態のように窓あきの容器の場合、その窓8形成部に連なってフック部10を設けると、フック部10を引起こし形成した切抜き跡8aが窓8に連接するので、被包装物の一部を窓以外の空間で表わすことができるから、例えばその窓8以外の空間(切抜き跡8a)を利用して物品に付したロゴなどを表示させるというような包装形態を採用することができる。
図4に示されるのは、物品を挟み込んで吊下げる吊下げ具の一具体例斜視図である。図5には図4の吊下げ具を形成するブランクの展開図が、図6には図4の中央縦断面図が、図7には吊下げ具の主体部端の折り曲げ係止構造を表わす図が、図8には使用前の態様を表わす図が、それぞれ示されている。
この実施形態の包装容器(吊下げ具)1Aは、一枚の板紙を折り曲げて形成されており、所要寸法に二つ折りして形成される主体部2Aと、この主体部2Aの内側に折込んで配される被吊下げ物(物品30)を吊下げ保持する一対の物品保持部片3A,3A′と、前記主体部2Aの幅方向両端を閉じ合わせて固定する一対の係止固定部片24,24および一体に設けられた吊下げ用のフック部10Aとで構成されている。なお、この形式に採用されるフック部10Aは、基本的に前述の実施形態のものと同様である。したがって、前記実施形態と同一もしくは同様の部分については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
この包装容器1Aは、図5で示されるように、一枚の板紙を打抜いて形成されるブランクBを折線(後述)に沿い折り曲げると組立てられるようにされている。その主体部2Aは、吊下げ対象となる物品30に応じてその幅寸法および高さ寸法(以下、説明の都合上、製品形成時の長手方向を「幅方向」または「幅」と、この長手方向と交差する向きを「高さ方向」または「高さ」と、それぞれ呼称する。)に設定され、設定された寸法の長方形に形成される二つの主体部片21,21′を、幅方向に付された中央位置の折線a′を基準にして対称に配されている。また、この主体部2Aには、幅方向の両端部に、それぞれ前記折線a′を挟んで内側に折込まれるマチ形成部4A,4Aが、対称に設けられている。この各マチ形成部4Aは、マチ形成部片4aが主体部片21,21′に対して、三角状に形成され、折線a′から所要の角度で外向きに傾斜折線d′,d″が両主体部片21,21′に設けられ、かつそれら傾斜折線d′,d″の終端部に沿ってマチ形成部片4aの一部を切除した形状とされている。
また、前記一対の物品保持部片3A,3A′は、前記両主体部片21,21′を繋ぐ前記折線a′から所定寸法高さ方向に離れてそれぞれ平行する折線b′,c′を介し連設され、高さ方向(連設する方向)の寸法が前記主体部片21,21′の高さ寸法よりも短く形成されている。この各物品保持部片3A,3A′には、各折線b′,c′に近い位置でそれら折線b′,c′に平行して所要寸法の物品30を挿入保持させるためのスリット5Aが切抜き形成されている。
前記一対の係止固定部片24は、一方の主体部片21′の幅方向の両端に、それぞれ前記主体部片21,21′を繋ぐ中央の折線a′と直交する向きで適宜幅をもって二条の折線e″,f″で連なる端部片23が設けられ、その外側折線f″に連設されている。この各係止固定部片24は、前記主体部2Aにおけるマチ形成部4A側を円弧縁に形成され、その反対側の縁端部に掛止め部片24aが一部を切欠いて形成されている。その掛止め部片24aは、他方の主体部片21の端部対向位置に切線で円弧状に形成された係止切線部25と組立時に係合させることにより、両主体部片21,21′を閉じ合わせて係止固定するものである。なお、前記二条の折線e″,f″間の端部片23の幅寸法は、物品保持部片3A,3A′をそれぞれ内側に折り曲げた状態で両主体部片21,21′を閉じ合わせるのに要する寸法とされている。
前記フック部10Aは、前記係止固定部片24を備えない側の主体部片21の幅方向中央部に設けられている。このフック部10Aを構成するフック形成部片11は、所要幅で主体部2Aを二つ折りする折線a′位置を基準にしてその基端を残し、高さ方向に所要寸法延長するとともに先端部の係止部片12の両側(左右)に係止部12a,12aを突出形成した短冊形状に切線g″,g″,gaにて形成されている。そして、前記基端(折線a′位置)から前記係止部12a,12aと平行切線g″,g″との交点までの距離の1/2の位置で側縁(切線g″)と直交する折線h′を形成して、その折線h′を境に両側に配されるフック部片10a,10bに、それぞれ一方からフックの切り込み13,13が対称に切抜かれている。前記フック部片10a,10bは、折線hに沿って二つ折りすると切り込み13,13が重なり合ってフック部10Aを形成するようにされている。
この実施形態の包装容器1Aでは、組立てるに際して、図5で示されるブランクBから折線b′,c′に沿って物品保持部片3A,3A′をそれぞれ内側に折畳む。次いで傾斜折線d′,d″に沿って両側のマチ形成部片4a,4aを折込む。また、基準となる折線a′に沿って両主体部片21,21′が二つ折り容易なように折癖を付けて準備する(図8参照)。この主体部2Aとなる前後の保持部片21,21′を折り曲げて組立する際、その一方の保持部片21に設けられたフック形成部片11Aを切起こし、連設する係止部片12の両側に突出す係止部12a,12aを、主体部片21における切起こし跡の両側縁15a,15aに係止部片12Aの係止部突出交点P、Pが係合するようにして頂端部22に向けて移動させれば、フック形成部片11Aが横折線h部分で山折りされ、そのまま係止部12a,12aが頂端部22の内側に到達すると折畳まれてフック部片10a,10bが主体部片21,21′の折り曲げ頂端部22上に突出して、簡単にフック部10Aが形成される。
こうして形成された前記フック部10Aは、前記係止部片12Aの両側に突出する係止部12a,12aが主体部片21,21′の内側に挟み込まれて保形されるので、分解しない限り安定に保たれる。なお、包装容器1Aには、こうしてフック部10Aが形成された後、物品保持部片3A,3A′の各スリット5A,5Aに被包装物品30の一部を挿通して、両物品保持部片3A,3A′を跨ぐような状態で装着し、その後に係止固定部片24,24を一方の主体部片21に設けられた係止切線25,25に係合させることにより、両主体部片21,21′が閉じ合わされて、被包装物品30がスリット5Aの縁部5aや物品保持部片3Aの縁部3aにて滑りを阻止され、安定状態に吊下げ包装される。こうして包装された包装体は、そのままフック部10Aを陳列スタンドのバーなどに吊り掛けて陳列すればよい。
この吊下げ包装容器1Aから物品30を取外すには、主体部2Aの両側における係止固定部片24,24の各掛け止め片24aと係止部25との係合を解き、両側に開くことにより主体部2の固定が解かれる。したがって、一方の主体部片21(21′)を持上げて折り込まれている物品保持部片3A,3A′を開放状態にすることにより、両保持部片3A,3A′のスリット5A,5Aに挿通させてある物品30がフリーになるので引き出すことにより取外すことができる。
上述したように、この実施形態の吊下げ包装容器1Aは、板紙で形成されているが、物品30を保持させる部分が主体部2Aの内側に折り曲げられて、その両保持部片3A,3A′に設けたスリット5A,5Aに物品を掛け渡すようにして挿通させることにより、内折りされた二片の物品保持部片3A,3A′における各自由端縁3a,3aとスリット5A,5Aの縁5a,5aとによって、エッジによる係止機能が作用し、加えて外側から両主体部片21,21′によって挟み付けられて、係止固定部片24,24と係止部25,25との掛け止めによる固定力で挟持されることになるので、例えばスカーフなど表面が滑り易い物品であっても傷付けることなく確実に保持することができる。したがって、この種の物品に限定されないが布帛類などの吊下げ陳列に用いて効果的である。また、主体部2を構成する両主体部片21,21′は、折線a′を境にして二つ折りされているが、その幅方向の両端部のマチ形成部4A,4Aが設けてあるので、折線a′に沿った折り曲げで形成される稜線から下に膨らみが形成され、保持部片3A,3A′による物品30の保持スペースの形成が容易で、しかも主体部2A全体の美観を高める効果が得られるのである。しかも吊下げ用のフック部10Aが主体部2Aと一体に形成されるので、組立時の手間が省け、合理的に形成されて使用を容易にするという利点がある。
上述したように、この実施形態の吊下げ具は、形成される包装容器の本体部にフック部が同時に打抜き加工で形成されて、容器の組立に際してフック部を引起こすと同時に折畳む方向に動かすことで、簡単にフック部が形成できる。しかも、折畳まれたフック部は、そのまま容器に被包装物を挿入すると、固定的に保持されることになるので、吊下げ陳列時に変形したり破損することもなく、安定的に使用できる。とりわけ、包装容器の組立時に、いわゆるワンタッチでフック部が形成できるので、手作業で被包装物品を包装する作業が簡単に行え、作業能率の向上を図ることができる。また、別途部品を必要とせず、容器の打抜き加工時に一挙にフック形成部片が容器の本体に連設して形成できるので、コストアップすることもない、という利点がある。
本発明に係る吊下げ具は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に則すれば、任意の形状の包装容器に適用できるものである。
1,1A 包装容器
2 前側板
2A 容器の主体部
3 後側板
3A,3A′ 物品保持部片
4A マチ形成部
5 天板部
5A スリット
8 窓
10,10A フック部(吊下げ具)
11,11A フック形成部片
12,12A 係止部片
12a 係止部
13 フック形成用の切込み
15,15a 切起こし跡の側縁
21,21′ 主体部片
22 包装容器の頂端部
24 係止固定部片
25 係止切線
30 物品
2 前側板
2A 容器の主体部
3 後側板
3A,3A′ 物品保持部片
4A マチ形成部
5 天板部
5A スリット
8 窓
10,10A フック部(吊下げ具)
11,11A フック形成部片
12,12A 係止部片
12a 係止部
13 フック形成用の切込み
15,15a 切起こし跡の側縁
21,21′ 主体部片
22 包装容器の頂端部
24 係止固定部片
25 係止切線
30 物品
Claims (5)
- 包装体を吊下げ陳列するための吊下げ具であって、
包装容器もしくは物品保持部片の一部に、天板部または頂部と基端を連設して長さ方向先端両側に係止部を横向きに設けられた係止部片を備えるとともに、短冊状に切り抜かれて鉤形切込みを備えるフック形成部片が形成され、このフック形成部片の中間部を引起こして山折りに曲げ、前記係止部片を包装容器側板もしくは物品保持部片の内面に沿わせて移動させると折畳まれてフック部が形成される構成であることを特徴とする吊下げ具。 - 前記フック形成部片は、長さ方向にほぼ1/2位置で横折線を介して基部側とフリー側とに鉤形切込みが対称に設けられ、前記フリー側の部片の先端部両側に突出する係止部片を、それぞれ両側の切抜き跡の側縁内側に沿わせて基端折線まで引起こすと前記係止部片が前記天板部または頂部の折線内側に係合してフック部が折り曲げ形成される構造である請求項1に記載の吊下げ具。
- 前記包装容器が窓あき構造とされ、その窓あき部分に連設して前記フック形成部片が設けられる請求項1または2に記載の吊下げ具。
- 前記物品保持部片は、前後方向に二つ折りされる所要寸法の部片にてなる主体部と、この主体部に連設して前後の下端で長手方向に沿ってそれぞれ内側へ折込まれる保持部片と、前記主体部の一方の部片の両側に連なって他方の部片に設けた係止切線部にそれぞれ係合して主体部両側で閉じ合う係止部片とで構成され、前記両保持部片にはそれぞれ幅方向に所要寸法の物品挿入スリットが設けられ、前記主体部の中央頂部に基端を連設して前後いずれか一方の部片に前記フック形成部片が設けられている請求項1または2に記載の吊下げ具。
- 前記主体部を形成する前後二部片の折り曲げ稜線の両端部には、それぞれ内側に折込まれるマチ部が形成されている請求項4に記載の吊下げ具。
Priority Applications (1)
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JP2006156150A JP2007319598A (ja) | 2006-06-05 | 2006-06-05 | 吊下げ具 |
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- 2006-06-05 JP JP2006156150A patent/JP2007319598A/ja not_active Withdrawn
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