JP2007315578A - 等速自在継手用ケージ - Google Patents

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Abstract

【課題】強度の向上及びコンパクト化を図ることができ、しかも、加工性に優れ製作コストを低減できる等速自在継手用ケージ及び等速自在継手を提供する。
【解決手段】等速自在継手用ケージ8は、焼入れされた硬化処理素材21に、レーザ光による窓抜き加工が施されてなる。外側継手部材のトラック溝2の奥側の曲率中心O3を、継手中心Oから径方向に反対側にずらして設けている。硬化処理素材の焼入れは高周波焼入れである。窓部9の周方向に対向する側壁面間寸法を、内径側を径方向中間部30よりも小さくするとともに、外径側を径方向中間部30よりも大きくした。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車や各種産業機械の動力伝達機構において使用され、外輪と内輪の相互間で回転トルクを伝達する等速自在継手の構成部品の一つである等速自在継手用ケージに関する。
等速自在継手は、自動車や各種産業機械の動力伝達系において、駆動側の回転軸と従動側の回転軸を連結して等角速度でトルクを伝達するもので、トルク伝達要素であるボールを用いたボールタイプの等速自在継手として、ボールフィックス型等速自在継手(BJ)、ダブルオフセット型等速自在継手(DOJ)やレブロ型等速自在継手(LJ)など種々のものがある。また、トルク伝達ボールの個数は6個または8個が代表的である。
これら等速自在継手は、外輪、内輪、トルク伝達ボールおよびケージを主要な構成要素として成り立っている。外輪の内周面には軸方向に延びるトラック溝が形成され、また、内輪の外周面にも軸方向に延びるトラック溝が形成されている。これら外輪と内輪に、駆動側の回転軸と従動側の回転軸が連結されている。外輪のトラック溝と内輪のトラック溝とが対をなしてボールトラックを形成し、各ボールトラックにトルク伝達ボールが組み込んである。トルク伝達ボールは、ケージの円周方向に形成されたポケット内に収容されて転動自在に保持されている。
従って、継手が作動角をとった状態でトルクを伝達するとき、トルク伝達ボールは、常に、外輪の回転軸と内輪の回転軸とがなす角を二等分する平面内に位置するようにケージによって規制され、これにより、継手の等速性が確保される。このように等速自在継手の一つの構成部品であるケージは、外輪と内輪の間に組み込まれ、大きな負荷に耐えてトルク伝達ボールを等速二等面上に保持する重要な部品の一つである。
従来のケージは、一般的に浸炭鋼が使用され、素材を中央部径が大きい樽状の円環とした後、パンチ加工等にて窓抜き加工を行い、次に、浸炭焼入れ後、外球面と、内球面と、ボールとの接触面(窓部の周縁面)を仕上げ加工していた。
また、従来には、材料にクロム鋼を使用し、レーザ加工により窓抜き加工を行うものがある(特許文献1)。この場合も、窓抜き加工後に、熱処理を施すことになる。
特開平10−288266号公報
しかしながらパンチ加工等にて窓抜き加工を行うものでは、薄肉の球形状の素材に、複数の窓を形成することになる。このため、形状が複雑化して、加工工程が多くなっている。また、浸炭焼入れ後においては変形量が大きく、仕上げ加工の取り代が大きくなっている。
特許文献1に記載のように、レーザ加工により窓抜き加工を施す場合であっても、窓抜き加工を行った後、熱処理される。このため、熱処理によって、窓形状の寸法精度が悪くなって、組立精度の劣化および強度の低下等を招くおそれがあった。
本発明は、上記課題に鑑みて、強度の向上及びコンパクト化を図ることができ、しかも、加工性に優れ製作コストを低減できる等速自在継手用ケージ及び等速自在継手を提供する。
本発明の等速自在継手用ケージは、周壁に所定ピッチで複数のボール収納用の窓部を備えた等速自在継手用ケージにおいて、焼入れされた硬化処理素材に、レーザ光による窓抜き加工が施されてなるものである。
本発明の等速自在継手用ケージでは、焼入れされた硬化処理素材に、レーザ光による窓抜き加工が施されるので、このレーザカットによる変形が少なく、仕上げ加工における取り代が少なくて済む。
硬化処理素材の焼入れは高周波焼入れであるので、浸炭焼入品に比べて、より芯部が硬くできる。また、硬化処理素材の材料に、炭素量が0.4%〜0.55%である鋼を用いたり、さらには、(JIS G 4801)のばね鋼を用いたりすることができる。
すなわち、浸炭焼入れにより熱処理されていたケージでは、静捩り試験に供して破断させた場合、その破断部は粒界破壊を伴った脆性破壊を呈する。このことから、脆性破壊を防止することがケージの高強度化に必要である。この脆性破壊を生じる原因を破面解析により調査した結果、浸炭焼入れによりケージの表層に0.7wt%〜0.9wt%程度の炭素が拡散し、粒界に微細な炭化物が析出して粒界強度を低下させたり、表面異常層が生成し表層部での亀裂発生を助長して強度の低下を招くことが判明した。
このことから、ケージの強度を向上させるためには、高濃度の浸炭を拡散させないことと、表面異常層の生成を抑制することが有効な対策である。その結果、ケージの素形材として炭素量を所定量含有した中炭素鋼を使用した素形材(前記したように炭素量が0.4%〜0.55%である鋼からなる素材)を焼入れすることにより、強度が著しく増加することが判明した。
また、窓部の周方向に対向する側壁面間寸法を、内径側を径方向中間部よりも小さくするとともに、外径側を径方向中間部よりも大きくすることができる。これによって、窓間の柱部の内径側の周方向長さを大きくとることができる。また、窓部においては、外径側の周方向長さが長くなり、ケージの最大外径寸法を小とすることができ、等速自在継手の外側継手部材の入口側円筒カット径(開口径)を小さくできる。
前記窓部は周方向長さが相違する第1ポケットと第2ポケットとの2種類を有し、短い第1ポケットの周方向に対向する側壁面間の寸法を、継手最大作動角状態でのトルク伝達時にボールが干渉しない長さとするとともに、長い第2ポケットの周方向に対向する側壁面間の寸法を、第1ポケットへのボール組込み時に第2ポケットに組込まれたボールが干渉しない長さとすることができる。
短い第1ポケットを有することによって、全ての窓部の周方向長さをボール組込み時のボールの移動量を基準として決定したものに比較して、第1ポケットと第2ポケット間に形成された柱の断面積及び外球面及び内球面の面積を大きくとることができる。また、ボールの窓部への組込み作業も確実に行うことができるとともに、等速自在継手が滑らかに最大作動角をとることができ、しかも滑らかなトルク伝達も可能である。
本発明の等速自在継手用ケージによれば、このレーザカットによる変形が少なく、仕上げ加工における取り代が少なくて済む。このため、その後の研削等の加工時間を短縮でき、低コスト化を図ることができる。これに対して、焼入れ後に窓抜きを行う場合、窓抜き後の焼入れは形状が複雑であるため、焼入れ後の変形が大きく取り代も多くなり、研削等の加工時間が大となり、コスト高となっていた。
硬化処理素材の焼入れは高周波焼入れであるので、浸炭焼入品に比べて、より芯部が硬くできる。これによって、外球面及び内球面の摩耗に伴う耐久性及び強度が向上する。このように、強度が向上することにより、等速自在継手のコンパクト化を図ることができる。また、硬化処理素材の材料に、炭素量が0.4%〜0.55%である鋼を用いたことによって、一層強度の増加を図ることができる。さらに、高強度化を図る上で、ばね鋼(JIS G 4801)を用いるのがより好ましい。
また、高周波焼入れによりインライン化が可能となって、生産効率の向上を図ることができる。さらに、窓抜き前に焼入れを行うものであるので、焼入れを行うものの形状が簡単な形状であるので、焼入れを容易にしかも短時間にできる。
窓部の周方向に対向する側壁面間寸法を、内径側を径方向中間部よりも小さくするとともに、窓間の柱部の内径側の周方向長さを大きくとることができる。これによって、窓間の柱部の内径側の周方向長さを大きくとることができ、内輪球面との接触面が大きくなり、接触部の耐久性が向上する。そして、内径部のボリュームが増し、また窓部の内径側の角部の応力集中が緩和され、このことと、前記のような材料を用いさらに高周波焼入れを行うことと相俟って、一層強度が向上する。
また、窓部において、外径側の周方向長さが長くなり、等速自在継手の外側継手部材の入口側円筒カット径(開口径)を小さくできる。これによって、外側継手部材の内球面の範囲が大きくなり、ケージ保持面が拡大し、外輪とケージ球面の接触部の面圧が下がり、両部材の変形が抑えられ強度が向上する。
全ての窓部の周方向長さをボール組込み時のボールの移動量を基準として決定したものに比較して、第1ポケットと第2ポケット間に形成された柱の断面積及び外球面及び内球面の面積を大きくとることができる。これにより、ケージの強度および耐久性の向上を図ることができる。
本発明に係る等速自在継手用ケージの実施形態を図1〜図7に基づいて説明する。
等速自在継手は、図1に示すように内球面1に複数のトラック溝2が円周方向等間隔に軸方向に沿って形成された外側継手部材としての外輪3と、外球面4に外輪3のトラック溝2と対をなす複数のトラック溝5が円周方向等間隔に軸方向に沿って形成された内側継手部材としての内輪6と、外輪3のトラック溝2と内輪6のトラック溝5との間に介在してトルクを伝達する複数のボール7と、外輪3の内球面1と内輪6の外球面4との間に介在してボール7を保持するケージ8とを備えている。複数のボール7は、ケージ8に形成されたポケット9に収容されて円周方向等間隔に配置されている。なお、この等速自在継手はバーフィールド型(BJ)を示しているが、後述する図5等に示すようなアンダーカットフリー型(UJ)等の他の等速自在継手であってもよい。
内輪6の中心孔(内径孔)12にシャフト11を挿してスプライン嵌合させ、そのスプライン嵌合により両者間でトルク伝達可能としている。シャフト11は止め輪13により内輪6に対して抜け止めされている。
前記外輪3のトラック溝2は、その曲率中心O1を継手中心Oから軸方向に外輪3の開口側にずらし、内輪6のトラック溝5は、その曲率中心O2を継手中心Oから軸方向に外輪3のトラック溝2の曲率中心O1と反対側の奥側に等距離fだけ離して設けている。
次にこの等速自在継手に使用される本発明に係るケージ8の製造方法を説明する。まず、図2(a)に示すように、軸方向中央部の径が大きい樽状の円環体素材20を形成する。この円環体素材20は、例えば炭素量が0.4%〜0.55%である鋼(機械構造用炭素鋼 JIS G 4051、G4104)を用いる。
次に、この円環体素材20に対して高周波焼入れを行って、図2(b)に示すように、硬化処理素材21を形成する。ここで、高周波焼入れとは、高周波を流すことによって、誘導体(被加工体)の表面部分に誘導電流を生じさせて発熱させ、この熱により被加工体の表面を急速に加熱して焼入れを行う方法である。この際、硬化処理素材21は、全表面、つまり、内径面21a、外径面21b、及び両軸方向端面21c、21dに硬化層が形成されている。
その後、硬化処理素材21に、図2(c)(d)に示すように、窓部9をレーザ加工機22にて加工することによって、ケージ8を形成する。ここで、レーザ加工機22とは、図示省略のレーザ発振器と、このレーザ発振器からのレーザ光を硬化処理素材21に向けて照射するトーチ23とを備え、トーチ23から照射されたレーザ光によって、窓抜き加工を行う。これによって、周壁24に周方向に沿って所定ピッチ(この場合、45度ピッチ)で8個の窓部9を備えたケージ8が形成される。
この実施形態では、窓部9は矩形状であって、周方向に対向する側壁面25、25が内径面26から外径面27に向かって平行に配設される。そして、側壁面25、25の最大間隔寸法(軸方向中央部における側壁面間寸法)L1を、ボール組込み時のケージ傾き状態のボール7とケージ8の周方向相対移動量を許容できる長さとしている。
すなわち、ケージ8のポケット(窓部)9にボール7を組み込む場合、例えば図7に示すように、ケージ8を外輪3に組み込んだ後、ボール7を組み込もうとする窓部9が外輪3の開口部から露出するように、ケージ8をその軸心を中心に回動させて、外輪3の軸線に対して所定角度をなすように傾斜させる。そして、この状態で、窓部9にボール7を落とし込む(組み込む)ことになる。このため、側壁面25、25の最大間隔寸法(軸方向中央部における側壁面間寸法)L1を、ケージ8を外輪3の軸線に対して所定角度をなすように傾斜させた状態において、ボール7を窓部9に組み込むことができる寸法としている。
本発明の等速自在継手用ケージによれば、焼入れされた硬化処理素材に、レーザ光による窓抜き加工が施されるので、このレーザカットによる変形が少なく、仕上げ加工における取り代が少なくて済む。このため、その後の研削等の加工時間を短縮でき、低コスト化を図ることができる。
硬化処理素材の焼入れは高周波焼入れであるので、浸炭焼入品に比べて、より芯部が硬くできる。これによって、外球面27及び内球面26の摩耗に伴う耐久性及び強度が向上する。このように、強度が向上することにより、等速自在継手のコンパクト化を図ることができる。また、硬化処理素材の材料に、炭素量が0.4%〜0.55%である鋼を用いたことによって、一層強度の増加を図ることができる。さらに、高強度化を図る上で、ばね鋼を用いるのがより好ましい。
また、高周波焼入れによりインライン化が可能となって、生産効率の向上を図ることができる。さらに、窓抜き加工前に焼入れを行うものであるので、焼入れを行うものの形状を簡単な形状とすることができ、焼入れを容易にしかも短時間にできる。
ところで、前記実施形態では、窓部9において、周方向に対向する側壁面25、25が内径面(内球面)26から外径面(外球面)27に向かって平行に配設されていたが、図3に示すように、窓部9の周方向に対向する側壁面間寸法を、内径側を径方向中間部30よりも小さくするとともに、外径側を径方向中間部30よりも大きくしてもよい。
すなわち、径方向中間部30での側壁面間寸法をL1とし、内径端28での側壁面間寸法をL2とし、外径端29での側壁面間寸法をL3としたときに、L2<L1<L3となっている。ここで、L1とは、前記したように、ボール組込み時のケージ傾き状態でのボール7とケージ8の周方向相対移動量を許容できる長さとしている。具体的には、L2はL1の95%程度であり、L3はL1の107%程度であり、窓部9の中心線M(ケージ軸心を通る中心線)に対して、所定角度α(例えば、5°〜15°)だけ傾斜している。この場合も、窓部9をレーザ加工機22にて加工することになる。
このように、図3に示すケージ8では、窓部9の周方向に対向する側壁面間寸法を、内径側を径方向中間部30よりも小さくするとともに、外径側を径方向中間部30よりも大きくしている。これによって、窓部9間の柱部18の内径側の周方向長さを大きくとることができ、内輪球面との接触面が大きくなり、接触部の耐久性が向上する。そして、ケージ8の内径側のボリュームが増し、また窓部9の内径側の角部の応力集中が緩和され、このことと、前記のような材料を用いさらに高周波焼入れを行うことと相俟って、一層強度が向上する。
また、窓部9において、外径側の周方向長さを長くすることによって、図4と図5に示すように、ケージ8の最大外径寸法を小とすることができ、この等速自在継手の外輪3の入口側円筒カット径(開口径φA)を小さくできる。これによって、外側継手部材の内球面1の範囲(軸方向長さ)Bが大きくなり、ケージ保持面が拡大し、外輪3とケージ球面(外球面)27の接触部の面圧が下がり、両部材の変形が抑えられ強度が向上する。
このように、窓部9の周方向に対向する側壁面間寸法を、内径側を径方向中間部30よりも小さくするとともに、外径側を径方向中間部30よりも大きくする場合、その傾斜角度α(図3参照)を、前記したように、5°〜15°とするのが好ましい。すなわち、傾斜角度αが5°より小さければ、図2(c)に示すように傾斜しないものと同様となって、傾斜させることによる作用効果を得ることができず、逆に15°より大きければ、窓部9の外径側の周方向長さが長くなり過ぎて強度的に劣ることになるからである。なお、図4と図5では、トラック溝2の溝底が、奥側の円弧部35と、開口側のストレート部36からなるアンダーカットフリー型(UJ)を示したが、バーフィールド型(BJ)等の他の等速自在継手であってもよい。
また、窓部9として、図6に示すように、周方向長さが相違する2種類を有するものであってもよい。すなわち、周方向長さが短い第1ポケット31と、周方向長さが長い第2ポケット32とを備え、これらが周方向に沿って交互に配置される。このため、この図例では、第1ポケット31と第2ポケット32とがそれぞれ4個ずつ備える。
すなわち、第1ポケット31の周方向に対向する側壁面間の寸法L4は、この等速自在継手が最大作動角をとって、外輪3と内輪6の相互間でトルクを伝達するときのボール7の周方向移動量を考慮してボール7が干渉しない程度の寸法とされる。
また、第2ポケット32は、図7に示すように、外輪3とケージ8とを相対的に傾斜させ、第1ポケット31を外輪3の開口端から外部に臨ませるボール組込み時のボール7の周方向移動量を考慮してボール7が干渉しない程度の寸法とされる。
このように周方向長さが相違する第1ポケット31と第2ポケット32との2種類を有するものでは、まず、周方向長さが長い第2ポケット32の全部にボール7を組込んだ後、周方向長さが短い第1ポケット31の全部にボール7を組込むことになる。
このため、第1ポケット31にボール7を組み込む際には、第2ポケット32に組み込まれたボール7が矢印のように周方向に移動でき、第2ポケット32に組み込まれたボール7がこの第2ポケット32の側壁面に干渉せず、ボール7の第1ポケット31への組込み作業が安定することになる。
この図6と図7に示すように、第1ポケット31と第2ポケット32とを備えたものであれば、全ての窓部の周方向長さをボール組込み時のボールの移動量を基準として決定したものに比較して、第1ポケット31と第2ポケット32間に形成された柱部18の断面積及び外球面27及び内球面26の面積を大きくとることができる。しかも、ボール7の窓部9への組込み作業も確実に行うことができるとともに、等速自在継手が滑らかに最大作動角をとることができ、しかも滑らかなトルク伝達も可能である。なお、このように2種類のポケット31、32を有するものにおいて、図例では、バーフィールド型(BJ)を示しているが、もちろんアンダーカットフリー型(UJ)であってもよい。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、ケージ8の窓部9の数として、前記実施形態では、8個であったが、その数の増減は任意である。また、実施形態では、外輪3の内球面中心と、継手中心とを一致させているが、ケージ8の内球面中心と外球面中心とを軸方向にずらせてもよい。
本発明の実施形態を示す等速自在継手用ケージを使用した等速自在継手の正面図である。 前記等速自在継手ケージの製造工程図である。 他の等速自在継手用ケージの要部拡大断面図である。 前記図3の等速自在継手用ケージを外輪に組み込んだ状態の正面図である。 前記図4に示す等速自在継手の外輪の断面図である。 別の等速自在継手用ケージの要部断面図である。 図6に示す等速自在継手用ケージを使用した等速自在継手の断面図である。
符号の説明
1 内球面
2、5 トラック溝
4 外球面
7 ボール
8 ケージ
9 窓部
21 硬化処理素材
25 側壁面
30 径方向中間部
31 第1ポケット
32 第2ポケット

Claims (6)

  1. 周壁に所定ピッチで複数のボール収納用の窓部を備えた等速自在継手用ケージにおいて、焼入れされた硬化処理素材に、レーザ光による窓抜き加工が施されてなることを特徴とする等速自在継手用ケージ。
  2. 前記硬化処理素材の焼入れは高周波焼入れであることを特徴とする請求項1の等速自在継手用ケージ。
  3. 硬化処理素材の材料に、炭素量が0.4%〜0.55%である鋼を用いたことを特徴とする請求項1又は請求項2の等速自在継手用ケージ。
  4. 前記硬化処理素材をばね鋼にて構成したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの等速自在継手用ケージ。
  5. 前記窓部の周方向に対向する側壁面間寸法を、内径側を径方向中間部よりも小さくするとともに、外径側を径方向中間部よりも大きくしたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかの等速自在継手用ケージ。
  6. 前記窓部は周方向長さが相違する第1ポケットと第2ポケットとの2種類を有し、短い第1ポケットの周方向に対向する側壁面間の寸法を、継手最大作動角状態でのトルク伝達時にボールが干渉しない長さとするとともに、長い第2ポケットの周方向に対向する側壁面間の寸法を、第1ポケットへのボール組込み時に第2ポケットに組込まれたボールが干渉しない長さとしたことを特徴とする請求項5の等速自在継手用ケージ。
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