JP2007314403A - シリコンの精製方法および精製装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 太陽電池級シリコンを得る効率的なホウ素除去方法を含むシリコン精製方法およびシリコン精製装置を提供する。
【解決手段】 溶解炉内に配置された坩堝内で、粗精製シリコンを溶融し、粗精製シリコンに含まれる不純物を除去するシリコン精製方法において、前記坩堝内で、ホウ化物からなる少なくとも1種類のホウ化物体が、前記ホウ化物を形成する金属元素と同一の金属元素単体を含む前記粗精製シリコンと接触していることによって、簡易に金属級シリコンに含まれるB濃度を太陽電池級シリコンレベルのB濃度に低減する。
【選択図】 図1

Description

高純度シリコンの精製方法および精製装置に関し、特に太陽電池等に用いられる高純度シリコンを得る精製方法および精製装置に関する。
近年、クリーンエネルギーとして太陽電池が注目され、生産量が大幅に増大している。種々の太陽電池の中で主流となっているのが、単結晶または多結晶シリコン太陽電池である。このようなシリコン結晶系の太陽電池は、シーメンス法等で精製された半導体用途多結晶シリコンの規格外品または単結晶インゴットの端材等を使用して製造されているが、太陽電池市場の拡大に伴い、原料不足が深刻になってきている。シーメンス法等によって精製された半導体用途シリコンは、11Nと高純度であり、精製コストが高い。一方、太陽電池級シリコン(以下「SOG−Si」という)としては、6N〜7Nの純度で足りるとされている。そこで、金属級シリコン(以下「MG−Si」という)から、効率的にSOG−Siを精製する方法が開発されている。
MG−SiをSOG−Siにするには、MG−Si中に含まれる鉄(Fe)等の金属不純物、リン(P)、ホウ素(B)等の不純物を除去する必要がある。これらの不純物は、その性質上、単一の精製工程では十分に除去できないので、個別の精製工程で除去されている。
Fe、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)等の金属不純物は、溶融シリコンを凝固するときに凝固シリコン中に取り込まれるよりも溶融シリコン中に残り易いという性質を利用した、いわゆる一方向凝固法によって除去されている。たとえば、不活性ガス雰囲気で溶融させたシリコン中に中空回転冷却体を浸漬し、回転冷却体の中に冷却媒体を送りこみながら回転冷却体の外周面に高純度シリコンを晶出させる方法が開示されている(特許文献1参照)。
P、Al、カルシウム(Ca)等の揮発性の高い元素は、真空中でMG−Siを溶融することで、蒸発除去する方法が知られている。たとえば、シリコンを非酸化性雰囲気下で溶融し、溶融している状態で10Pa以下の減圧雰囲気に保つ方法が開示されている(特許文献2参照)。
Bを除去する方法としては、たとえば、Bを吸収する酸化カルシウムを主成分とするスラグとともに、水蒸気等の酸化性ガスを供給して、Bを気化性の化合物として除去する方法が開示されている(特許文献3参照)。
しかし、この方法では、酸化カルシウム等のスラグまたは酸化性ガスとともにキャリアガスとしてのアルゴン(Ar)および酸化防止用の水素ガス等を多量に消費し、精製コストが高くなり、またシリコンの一部も酸化されSiOとして蒸発するので、収率が悪くなるという課題がある。
そこで、スラグまたは酸化性ガスを用いない簡便なB除去方法として、MG−Siを溶融後、ジルコニウム(Zr)、Tiまたはバナジウム(V)のうち少なくとも1種を添加する方法が開示されている(特許文献4参照)。
一連の精製方法としては、たとえば、ステップ1として不揮発性不純物(B等)低減工程、ステップ2として揮発性不純物(P等)低減工程、ステップ3として金属不純物(Fe等)低減工程を含む方法が開示されている(特許文献5参照)。
特開昭63−45112号公報 特許2905353号公報 特開2003−213345号公報 特開昭64−61309号公報 特開2005−255417号公報
しかしながら、上記の従来の精製方法には、次のような課題がある。特許文献1〜3に開示された不純物除去方法は、個別の精製工程であるので、別途、他の不純物除去工程が必要であるという問題がある。特許文献4に記載されたBの除去方法は、スラグ等を用いないので、精製コストを低減する効果があり、特許文献1の技術と組み合わせて、金属不純物とBとを同時に除去できる技術であるが、Pの除去についてはなんら開示がされていないので、別途Pを除去するための精製工程が必要であるという問題がある。またMG−Siに含まれるB濃度が、数十ppm〜数ppm(以下、ppmは重量基準とする)と低いので、添加したZrまたはTiと反応してZrBまたはTiBのホウ化物を形成する反応確率が低く、凝集沈殿する、または遠心分離される粒子サイズに成長することが困難である。特許文献5には、MG−SiからSOG−Siにするための一連の精製方法が開示されているが、B、Pおよび金属不純物を、それぞれ個別の精製工程で除去するものであり、精製工程が多く、精製コストを低減することが困難であるという問題がある。
そこで、本発明の目的は、上述のMG−Si精製上の課題を解決して、SOG−Siを得る効率的なB除去方法を含むシリコン精製方法およびシリコン精製装置を提供することにある。
本発明は、溶解炉内に配置された坩堝内で、粗精製シリコンを溶融し、粗精製シリコンに含まれる不純物を除去するシリコン精製方法において、前記坩堝内で、ホウ化物からなる少なくとも1種類のホウ化物体が、前記ホウ化物を形成する金属元素と同一の金属元素単体を含む前記粗精製シリコンと接触していることを特徴とするシリコン精製方法である。
また本発明は、前記坩堝内で溶融しているシリコン内に中空回転冷却体を浸漬し、中空回転冷却体を回転させながら回転冷却体の内部に冷却媒体を供給して、前記中空回転冷却体の表面にシリコンを凝固させることを特徴とする。
また本発明は、少なくとも粗精製シリコン溶融後に、溶解炉内を減圧雰囲気にすることを特徴とする。
また本発明は、前記溶解炉内温度が1450℃〜1700℃であることを特徴とする。
また本発明は、前記粗精製シリコンが、前記粗精製シリコンに含まれる不純物であるホウ素(B)の重量の10倍〜1000倍の重量の前記金属元素単体を含むことを特徴とする。
また本発明は、前記ホウ化物を形成する金属元素が、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)またはモリブデン(Mo)であることを特徴とする。
また本発明は、前記シリコン精製方法によってシリコンを精製するシリコン精製装置において、シリコンを収容する坩堝、シリコンおよび坩堝を加熱する加熱手段および前記ホウ化物体を有することを特徴とするシリコン精製装置である。
また本発明は、前記坩堝内に前記ホウ化物体と前記シリコンとを分離するホウ化物体分離手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、坩堝内で粗精製シリコンを溶融し、粗精製シリコンに含まれる不純物を除去するシリコン精製方法において、ホウ化物からなる少なくとも1種類のホウ化物体が、前記ホウ化物を形成する金属元素と同一の金属元素単体を含む粗精製シリコンと接触している。
これによってBおよび金属元素単体は、ホウ化物体の表面に吸着され、吸着されたBおよび金属元素単体は反応してホウ化物を生成させ、ホウ化物体表面でホウ化物の結晶成長が起こり、粗精製シリコンに含まれるBは除去される。粗精製シリコンに含まれるBをホウ化物として除去する際、凝集沈殿または遠心分離によって除去するよりも、効率的に除去することができる。
また本発明によれば、前記坩堝内の溶融シリコン内に中空回転冷却体を浸漬し、前記中空回転冷却体の表面にシリコンを凝固させる。
これによって金属不純物を除去することができ、B除去工程と並行して金属不純物除去工程を同一の精製装置で実施し、さらに効率的にシリコンを精製することができる。
また本発明によれば、少なくとも粗精製シリコン溶融後に、溶解炉内を減圧雰囲気にする。
これによって揮発性不純物を除去することができ、B除去工程、金属不純物除去工程および揮発性不純物除去工程を並行して同一の精製装置で実施し、さらに効率的にシリコンを精製することができる。
また本発明によれば、溶解炉内温度は1450℃〜1700℃である。
これによってシリコンを安定して溶融させることができ、またシリコンの蒸発量および消費電力を抑制して、さらに効率的にBを除去することができる。
また本発明によれば、前記粗精製シリコンが、前記粗精製シリコンに含まれる不純物であるホウ素(B)の重量の10倍〜1000倍の重量の前記金属元素単体を含む。
これによってシリコン精製時間を短縮し、さらに効率的にBを除去することができる。
また本発明によれば、前記ホウ化物を形成する金属元素は、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)またはモリブデン(Mo)である。
これらの金属元素は、シリコンに含まれるBと反応して、溶融シリコン中で安定な高融点ホウ化物を生成することができる。
また本発明によれば、シリコン精製装置は、シリコンを収容する坩堝、シリコンおよび坩堝を加熱する加熱手段および前記ホウ化物体を有する。
これによってシリコンに含まれる不純物を効率的に除去することができる。
また本発明によれば、前記シリコン精製装置は、前記ホウ化物体と前記シリコンとを分離するホウ化物体分離手段を有する。
これによってホウ化物体を必要なときに溶融シリコン内に浸漬し、シリコン凝固時には、坩堝外に置くことができるので、ホウ化物体の破損等の危険性が減り繰り返し使用することが可能となり、精製コストを低減することができる。
図1は、本発明のシリコン精製方法を説明するシリコン精製装置の概略断面図である。溶解炉1内に配置された黒鉛等からなる坩堝2内に、粗精製シリコンとして純度98.0%〜99.9%(以下、%は重量基準とする)のMG−Siと、純度99.0%〜99.9%のTiとを入れて、溶湯3とする。加熱機構5に電力を供給して、炉内温度がシリコンの融点以上の1414℃〜1700℃になるように加熱し、MG−SiおよびTiを溶解させる。ホウ化物体4はTiBからなり、坩堝2の内面に沿うように配置される。溶解後、図示しない回転駆動部を有する攪拌機構6を溶湯3内に挿入して、溶湯3を攪拌する。溶湯3内では、Tiも溶解した状態でMG−Siと混合液相を形成している。溶解したTiとMG−Si中に含まれているBとは、溶湯3内または坩堝2内に配置されたホウ化物体4の表面で、TiB(X=1−2)となり、Bが除去される。
本発明では、坩堝2内部すなわちBおよびTiの反応系内部に大きなTiBからなるホウ化物体4が配置されているので、ホウ化物体4の表面にBまたはTiが単独で衝突しても、表面に吸着される確率が非常に高くなり、結果としてBおよびTiの反応確率が高まる。また、TiBからなるホウ化物体4の固体(結晶体)が配置されているので、その表面にTiBが成長することによってBが除去されていく。従来技術のように、液相である溶湯内で、個別原子同士が衝突して結合し、凝集沈殿または遠心分離によって分離できる粒子サイズに成長してから分離するよりも、本発明によれば、非常に早くBを除去することができる。
特許文献4が開示するシリコン精製方法では、坩堝内にホウ化物体が配置されておらず、BおよびTiは溶湯内で反応するのみであるので、BおよびTiがTiB(X=1−2)を生成させる反応の反応速度は非常に低い。
炉内雰囲気は、Ar等の不活性ガス雰囲気であっても、真空雰囲気であっても構わない。BおよびTiの反応系には影響を及ぼさないので、通常のシリコン精製で用いられる雰囲気で実施することができる。坩堝2は、これも直接、反応系に影響を及ぼさないので、通常使用される黒鉛または石英等からなる坩堝が使用できる。
また溶解温度は、シリコンが溶融する1414℃以上であり、上限は、BおよびTiがTiBを生成させる反応としては高温が好ましいが、その他の要因によって制限される。その他の要因としては、坩堝等の構成部材の耐熱性、配置するホウ化物体の耐熱温度等もあるが、炉内雰囲気にも依存する。シリコンの蒸発量および消費電力を抑制するために、1414℃〜2000℃、より好ましくは、安定して溶融し、余分な電力消費を抑える1450℃〜1700℃が適当である。特に、炉内雰囲気が真空の場合、シリコンの蒸発を抑えて、精製の収率を上げるために1700℃以下の低温が好ましい。
シリコン等を溶解させる加熱手段は通常、シリコン溶融に用いられる抵抗加熱方式または高周波誘導加熱法等の加熱手段が使用可能である。また坩堝内のMG−Siおよび、Ti等の高融点ホウ化物を形成する金属元素単体の材料を溶解でき、溶湯3内でBおよびTiがTiBを生成させる反応に影響を及ぼさない方法として、電子ビーム溶解法またはプラズマトーチ溶解法も使用可能である。
原料となるMG−Siの純度に関しては、本質的に本発明の効果に影響を与えるものではないので、通常使用されるものが使用できる。98%以下の純度の低いものを用いた場合には、Bのみでなく、金属およびPの除去等、全体のシリコン純度を上げるための精製工程に時間がかかり、結局精製コストが高くなり好ましくない。また3N以上の高純度MG−Siは、原料として仕入れる前の段階で、酸洗浄等の精製処理がなされるので、原材料代が高くなり、必要以上の純度の材料を用いても、最終の精製コストは低くならないので、純度98.0%〜99.9%程度の材料が適当である。
装填されるMG−Si量は、使用する坩堝および溶解炉によって決定されるもので、特に限定されるものではないが、100kg〜1000kgが装填される。
また添加するTiの純度も、同様に反応系には影響しないが、Tiに含まれる不純物によってシリコンが逆に汚染されることがあるので、全体の精製プロセスに影響を与える。通常、Ti材料として用いられる純度99.0%〜99.9%程度の物が入手し易く、逆汚染の程度も少ないので適当である。また添加量に関しては、少なくとも精製するMG−Siに含まれるB量の2分の1の原子数が必要になる。通常、MG−Siには、Tiも不純物として、Bと同等以上含まれているので、原理的には、Ti添加が無くても精製できるが、精製時間短縮のために、含まれるBの10倍〜1000倍程度のTiを添加することが好ましい。添加するTi量が多くても、BおよびTiの反応に悪影響はないが、精製するシリコンのTi濃度も0.1ppm以下にする必要があり、Tiを除去するための精製工程に時間および手間がかかることになるので多過ぎても不適当である。
また添加するTiは、粉末状あるいは、数mm〜数cmまたはそれ以上の塊状のものが用いられる。大きくなりすぎると表面酸化等の影響は低減されるが完全溶解に時間がかかるので利点は少ない。逆に数μm以下の微粉末の場合には、炉内空気を真空排気する時の舞い上がり、表面酸化、物質の取扱い等の課題もあり、同様に利点は少ない。以下の第2および第3の実施例で示す高融点ホウ化物を形成する他の金属元素単体の材料についても、その大きさおよび形状に関しては、特に制約を受けるものではなく、取扱いまたは溶解時間等の観点から、平均粒径が数十μ〜数mmのものを使用している。
また添加する金属元素単体は、Tiに限られたものではなく、添加する金属元素材料と配置するホウ化物体のホウ化物を形成する金属元素とが同一であればよい。たとえば、ジルコニウム(Zr)、バナジウム(V)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)またはモリブデン(Mo)でも同様の効果が得られる。これらの元素は、シリコン溶融温度以上でシリコンと液相を形成し、液相内でBと高融点のホウ化物を形成する。また添加する金属元素単体は1種に限定されるものでなく、少なくとも1種以上で、全種類の添加量を合算した添加量が、上述した必要量になるように添加すれば良い。
同様に配置するホウ化物体をなすホウ化物もTiBに限定されるものではなく、前記元素のホウ化物が適用可能である。これらのホウ化物の融点は、TiB:3063℃、ZrB:3473℃、HfB:3523℃、VB:2673℃、NbB:3273℃、TaB:3310℃、CrB:2473℃、MoB:2823℃と高温であり、シリコン溶融温度1414℃〜2000℃でも安定である。
添加する金属元素材料をZrにした場合には、ホウ化物体にはZrB体を用い、ZrおよびHfの2種類を添加した場合には、ホウ化物体もZrB体およびHfB体の2種類用いる。2種類のホウ化物体は、一体の混合物であっても別体のものであってもかまわない。ただし、一体の混合物の場合は、ある程度の表面積(数cm以上)を持つ塊を一体化したものである。また例示したホウ化物体の組成比は代表的なホウ化物の化学量論的組成比で示しているが、実際の組成は化学量論的組成比からずれている場合もある。またB:金属元素の比が2:1の組成比のホウ化物に限定されず、1:1等他の組成比でも、溶湯3内で安定なホウ化物であれば適用可能である。
またMG−Si投入前に予め、ホウ化物体4を坩堝2内に配置しても、MG−Si等が溶融した後に、ホウ化物体移動機構7によって坩堝2内に挿入しても構わない。複数のホウ化物体を装備して、一部は予め坩堝内に配置し、一部はシリコン溶融後に挿入しても構わない。但し、溶融後にホウ化物体を坩堝内に挿入する場合には、急激に溶湯3の熱を奪うので部分的な凝固等を生じてしまう。また熱衝撃によるホウ化物体4のクラックまたは破損原因になるので、挿入するホウ化物体4の熱容量および熱衝撃性を考慮して挿入速度を決める必要がある。場合によって、ホウ化物体を予め加熱する機構を設けることも可能である。このようなホウ化物体の破損に関しては、図3に示したように、攪拌機構とホウ化物体を一体化して行なう場合にも留意する必要がある。また添加Tiも予め坩堝内に装填しても、シリコン溶融後にTi供給機構(不図示)によって添加しても構わない。さらに、精製途中で追加供給しても構わない。Tiの添加量は、含まれるBの重量の10倍〜1000倍程度になるように必要量添加すれば良い。
さらに、配置するTiB体等のホウ化物体の形状も図1に示したものに限定されるものではない。たとえば、図2に示すようなものが例示できる。図2(a)は、図1に用いた円筒型のものであるが、図2(b)および図2(c)に示した円柱状のものおよび板形状のものを1本または1枚でも、あるいは複数用いても良い。その表面でホウ化物形成が起こり、シリコン凝固時に分離できるものであれば良い。図示しないが、平均粒径が数μm〜数mmの粒子状または小片状のホウ化物体でも、表面でホウ化物形成が起こりBの除去速度が高くなり、効果がある。これらの粒子状または小片状のホウ化物体は、攪拌時には、溶湯3内を回っていても、攪拌を止めたときに沈殿する、または後述する回転冷却凝固時の遠心分離効果で坩堝2の内壁付近に集まるので、凝固シリコンと分離可能である。さらに、図3に示すようなホウ化物体も適用可能である。図3(a)および図3(b)は、回転軸6aと、ホウ化物体からなる攪拌部6bとをもつ攪拌機構6を示す。図3(a)に示す攪拌機構6は、回転軸6aの周りに同心円状にホウ化物体6bが設けられており、図3(b)に示す攪拌機構6は、回転軸6aの軸方向と垂直方向に延びる方向に板形状のホウ化物体6bが複数枚設けられている。ホウ化物体は、焼結によって型成型される、または放電加工で形作ることも可能である。
攪拌はTiおよびBの溶湯3内での移動を促進させて、TiB体への接触等を高め、TiB形成速度を高める効果があるが、攪拌機構6が無くても溶湯3内では対流が起こっているので、TiB体表面へのTiおよびBの供給は可能である。
図5に示すように、回転冷却機構9に攪拌機構を兼ねさせてもよい。回転冷却機構9を溶湯3内に挿入して、数rpm〜数百rpmで回転させ、溶湯3を攪拌してもよい。回転冷却機構9は、中空回転軸9a、中空回転軸9aの下端に固定された中空回転冷却体9bおよび図示しない中空回転軸9aの内部空間と中空回転冷却体9bの内部空間とで連通している回転冷却装置と、中空回転冷却体内に冷却流体を供給する冷却流体供給手段とを備えている。
冷却流体供給手段から窒素ガス(Nガス)等の冷却媒体を中空回転軸9aの内部空間と中空回転冷却体9bの内部空間とで連通している回転冷却装置を通して中空回転冷却体9bに供給して、溶湯3に浸漬している中空回転冷却体9bを冷却する。このようにして冷却することによって中空回転冷却体9bの外周部にシリコン3aを凝固させる。
冷却媒体は、N以外にもヘリウム(He)またはアルゴン(Ar)等の不活性ガスあるいは乾燥空気でもよい。また気体でなく、水またはアルコール等の液体あるいは気体との混合物でもよい。但し、水等の液体の場合は、急激な冷却による回転冷却装置または中空回転冷却体9bの破損、気化による圧力上昇等の危険があるので、取扱いが容易で、安価なN等の気体が好ましい。また冷却媒体の供給量は、中空回転冷却体9b表面での熱交換によってシリコンを凝固させるために必要な流量およびシリコンの凝固速度から決定されるべきパラメータである。中空回転冷却体9bの外径が150mm〜200mmで、凝固速度が100g/分〜5kg/分の場合、100L/分〜10000L/分のN流量が一例として挙げられる。回転冷却機構9の回転数は、凝固部周辺の溶湯3の攪拌効果に影響を及ぼし、冷却媒体流量による凝固速度と共に凝固するシリコンに含まれるFe等の金属不純物量に影響する。つまり、回転冷却機構9によるシリコン凝固は一方向凝固であり、固液界面での凝固偏析によって金属等の不純物を除去できる。凝固偏析効果は、凝固速度と、固液界面の液相内の不純物濃度に依存するので、回転速度を上げて、不純物濃度の高い固液界面の液相を周辺の低濃度液相と置き換える、または混ぜ合わせて低濃度にすることで、凝固速度を高めても凝固させたシリコンに含まれる金属等の不純物濃度を下げることができる。上述の凝固速度例では、30rpm〜600rpmの回転速度を例示できる。遅すぎると金属不純物濃度が高くなる。逆に600rpm以上の高速にしても、不純物濃度への効果は少なく、回転機構への負荷が大きくなり装置コストの上昇または装置故障の原因となり好ましくない。TiおよびBの反応を促進させるために攪拌した後、攪拌機構として用いた回転冷却機構9を、一旦溶湯3から引き上げ、溶湯3の攪拌流れをおさえてから、再度浸漬させて回転凝固させてもかまわない。このようにして1kg〜30kgのシリコンを中空回転冷却体9bの周りに凝固させた後、中空回転冷却体9bを溶湯3から引き上げる。図示しない溶解炉1内の別の場所または別の装置へ移動させ、凝固させたシリコンを中空回転冷却体9bの周りから取り除き、再度、回転冷却凝固を行なう。
また溶解炉1内の真空度を10−2Torr〜10−5Torr以下として、溶解炉1内を真空仕様にしてもよい。真空排気機構8に高真空の真空ポンプを付与する程度の改造で、同一溶解炉で、ほぼ単一の精製プロセスで、B、Pおよび金属不純物を除去することができる。
順次シリコンを凝固していくと、坩堝内のシリコンが減っていくことになるので、図示しない材料MG−Si供給手段を用いて、新たなMG−Siを追装する。追装の仕方は、0.1kg〜10kg単位を連続または間欠的に供給して凝固量を順次補う方法でも、100kg単位のシリコンを精製した後、100kg単位のMG−Siを坩堝2内に供給する方法でも構わない。また黒鉛製の雨どいのようなものを用いて、数mm以下に粉砕したシリコンを、坩堝壁近くのSi溶湯上部から流し込むようにして追装しても、溶融Si供給用の小型坩堝を設けて、その坩堝2を傾斜させて溶融Siを追装しても構わない。炉の熱容量、加熱機構の能力および追装するMG−Si量に依存して、追装したMG−Siが溶融するための時間を必要に応じて設ける。このようにして、凝固と追装とを繰り返して行なっていくと、溶湯3内のFe等の金属不純物濃度が高くなっていく。そして、全体精製プロセスで決定される限界濃度以上になれば、TiBからなるホウ化物体4に接続されたホウ化物体移動機構7によって、ホウ化物体4を溶湯3から引き上げる。その後、坩堝2を冷却し溶湯3を凝固させる、または坩堝2を傾斜させる等の方法によって残存する溶湯3を排出する。
Tiは、MG−Siの追装時に毎回追装しても良いが、初期の溶解で多量に添加しているので必要に応じて適宜追装すればよい。
精製シリコン中の金属不純物の許容濃度は、金属の種類により異なり、たとえばFe濃度は0.1ppm以下にする必要があるといわれている。上述の凝固偏析により0.1ppm以下になっていなくても、その後太陽電池インゴット製作時での凝固偏析またはもう1回の回転冷却凝固偏析等によってSOG−Si仕様を満足する不純物濃度にまで平均Fe濃度を低減させることも可能である。
またシリコンの凝固方法として上述の回転凝固法でなくても、ホウ化物体4を溶湯3から引き上げた後、図示しない坩堝2移動機構により坩堝2を下方に徐々に移動させ、溶湯3を坩堝2の下方より凝固させてもよい。坩堝2の移動速度は、FeやTi等の金属不純物除去に影響するため、その後の精製プロセスに依存して設定されるプロセス条件となる。通常0.01mm/分〜数mm/分で移動される。
ホウ化物体移動機構7は、B除去工程として必要であるのではなく、ホウ化物体4を複数回使用するために、ホウ化物体移動機構7によってホウ化物体を溶湯3の凝固前に引き上げることが好ましい。坩堝2内にホウ化物体4を残したまま凝固させ、凝固したシリコン塊を砕いてホウ化物体4を取り出すことも可能であるが、破損する危険性も高いので、ホウ化物体移動機構7によって凝固前に予め取り除いている方が、精製コストの低減および凝固シリコンの取り出し手間の簡略化という利点がある。
さらに、添加した金属元素単体はシリコン凝固時の凝固偏析効果によって、または別途設ける金属除去工程で除去できるので、最終精製シリコンの性能および純度に悪影響を及ぼすことはなく、精製プロセスを複雑または煩雑にするといった不都合もほとんどない。また、スラグ等のB吸収体または酸化性ガスを用いないため、複雑なスラグとシリコンとの分離工程は必要なく、酸化性ガスによる酸化シリコン生成もないので、シリコン収率の悪化等の課題もなくなる。またホウ化物体は再利用可能であり、添加する金属元素単体は微量であるため、副部材費を低減することができる。さらに、B以外の他の不純物除去工程との複合化が容易な精製方法を提供できる。中空回転冷却体を設けることによって、B除去工程と金属除去工程とを同一の精製装置で、ほぼ同時に実施することができるので、精製時間の短縮および精製装置台数の低減によって精製コストの低減が期待できる。また、溶解炉内を減圧雰囲気にすることによって、溶融シリコンに含まれるP等の揮発性不純物を個別の精製工程および精製装置を設けることなく除去することができるので、精製コストを低減することができる。
図4は、第1の実施例に用いた溶解炉の概略断面図である。図1と同じ構成物には同じ番号を付与している。同図を基に、MG−Siの精製方法を説明する。TiBからなるホウ化物体4を予め、黒鉛材料で外部補強された石英坩堝2内に配置した。次に、純度99.0%のMG−Siを200kgと純度99.9%のTi粉末(平均粒径:120μm)を200g(0.1%)とを入れて、溶解炉1内をAr雰囲気に置換した。純度99.0%のMG−Siには、約15ppmのBおよび1200ppmのTiが含まれていたので、炉内の実際のBおよびTiの重量比は、15:1200、原子数比は、約1:18になった。真空排気機構8によって炉内雰囲気を0.1Torrまで排気後、排気系を閉じ、図示しないガス導入口からArガスを導入した。以降、Arガスは坩堝2を冷却するまで常時流し続けて炉内を非酸化性雰囲気に保っており、陽圧となるArガスは図示しないガス排出口から排出された。次に、抵抗加熱加熱機構5に電力を供給して、坩堝2内でMG−Siおよび添加したTiを1500℃で溶解させた。溶解以後、攪拌機構6を溶湯3内に挿入して30rpmで回転させ、溶湯3を攪拌した。2時間の攪拌後、攪拌機構6を溶湯3から引き上げ、TiBからなるホウ化物体4と接続されたホウ化物体移動機構7によって、ホウ化物体4を溶湯3から引き上げた。その後、図示しない坩堝2移動機構によって坩堝2を0.1mm/分で下方に徐々に移動させ、溶湯3を坩堝2の下方より凝固させた。
凝固したシリコンは、坩堝から取り出した後、上部の金属不純物の多い部分を切り取り、次のP除去工程、または金属不純物除去工程に移された。精製したシリコンのB濃度は約0.2ppmにまで低減しており、SOG−Siの仕様を満足するものであった。
次に、本発明に関わる第2の実施例を説明する。図5は、第2の実施例に用いた溶解炉の概略断面図である。ZrBからなるホウ化物体4を予め、黒鉛坩堝2内に配置した。次に、純度98.5%のMG−Siを250kgと純度98.0%のZr粉末(平均粒径:50μm)を250g(0.1%)とを入れて、溶解炉1内をAr雰囲気に置換した。純度98.5%のMG−Siには、約2000ppmのFeおよび約30ppmのBが含まれていた。真空排気機構8によって炉内雰囲気を0.1Torrまで排気後、排気系を閉じ、図示しないガス導入口からArガスを導入した。以降、Arガスは坩堝2を冷却するまで常時流し続けた。陽圧となるArガスは図示しないガス排出口から排出された。次に、高周波誘導加熱機構5に電力を供給して、坩堝2内でMG−Siおよび添加したZrを1600℃で溶解させた。溶解以後、攪拌機構を兼ねる回転冷却機構9を溶湯3内に挿入して、40rpmで回転させ、溶湯3を攪拌した。2時間の攪拌後、冷却流体供給手段によって窒素ガス(Nガス)の冷却媒体を1000L/分のN流量で供給して、外径が200mmの中空回転冷却体9bの外周部にシリコン3aを10kg凝固させた。
図示しない材料MG−Si供給手段を用いて、新たなMG−Siを追装した。黒鉛製の雨どいのようなものを用いて、10mm以下に粉砕したシリコンを、坩堝壁近くのSi溶湯上部から流し込むようにして追装した。全体精製プロセスで決定される限界濃度以上になれば、ZrBからなるホウ化物体4と接続されたホウ化物体移動機構7によって、ホウ化物体4を溶湯3から引き上げた。その後、坩堝2を傾斜させる方法によって残存する溶湯3を排出した。1サイクルとして、1000kgのシリコンを精製してその平均の不純物濃度を分析するとB濃度は、0.3ppmであり、Feは0.6ppmであった。太陽電池として使用するためには、Fe濃度を0.1ppm以下にする必要があるので、その後の、太陽電池インゴット製作時での凝固偏析でFe濃度を0.1ppm以下にした。このように本発明の第2の実施例によれば、同一炉で、ほぼ単一の精製工程で、Bおよび金属不純物を同時に除去でき、不純物濃度はSOG−Siの仕様を満足するものであった。
次に、本発明に関わる第3の実施例を第2の実施例で用いた図5を基に説明する。VBからなるホウ化物体4を予め、黒鉛坩堝2内に配置した。次に、純度99.5%のMG−Siを250kgと純度98.0%のV粉末(平均粒径:100μm)を250g(0.1%)とを入れて、溶解炉1内を真空排気機構8によって真空排気した。純度99.5%のMG−Siには、約1000ppmのFe、約20ppmのBおよび約30ppmのPが含まれていた。雰囲気を0.1Torr以下にした後、抵抗加熱加熱機構5への電力供給を開始した。そして、溶解炉1内の真空度を10−4Torr以下として、坩堝2内でMG−Siおよび添加したZrを1600℃で溶解させた。溶解以後、攪拌機構を兼ねる回転冷却機構9を溶湯3内に挿入して、60rpmで回転させ、溶湯3を攪拌した。約2時間の攪拌後、第2の実施例で示したように、回転冷却機構によってシリコンを凝固させた。溶湯3内およびホウ化物体4の表面で、BおよびVの反応によってMG−Siに含まれるBが除去されたとともに、減圧雰囲気であるので揮発性のPも同時に除去された。攪拌していたので、Pの除去速度が上がるという利点もあった。1000kgのシリコンを精製した平均の不純物濃度は、Bが0.2ppm、Pが0.1ppm、Feが0.3ppmとなり、BおよびPについてはSOG−Siの仕様を満足するものであった。
このように本発明の第3の実施例によれば、溶解炉を真空仕様にして、真空排気機構に高真空の真空ポンプを付与する程度の改造で、同一溶解炉で、ほぼ単一の精製プロセスで、B、Pおよび金属不純物を除去できた。
比較例として、特許文献4に開示された従来方法で、粗精製シリコンの精製を行った。純度99.7%のMG−Siを2kg(B濃度10ppm)に純度99.9%の粉末Tiを1%添加したものを黒鉛坩堝に装填し、Ar雰囲気中で、1500℃に加熱し、MG−SiおよびTiを溶解させた。溶解後、攪拌機構を用いて溶湯の攪拌を2時間行い、BおよびTiを反応させてTiBを生成させた。攪拌後、回転冷却体を用いて、300gのシリコンを凝固させた。その後、坩堝の温度を下げ、試料を回収し、坩堝内で凝固したシリコンと冷却回転体で凝固させた精製シリコンに含まれるB濃度を分析した結果、それぞれ14ppmおよび11ppmとなった。
Bの平衡偏析係数は、0.8であり、今回の実験結果のB濃度の変化が単純に偏析によるものであると考えると、11/14=0.79となる。回転冷却体による凝固速度が高いことを考慮すると、単純な一方向凝固による偏析以上の効果が得られていると考えられるが、SOG−Siでは残留B濃度は、0.3ppm以下が必要と考えられている。そのため、数ppm〜数十ppmのBを含むMG−Siから0.3ppm以下のB濃度まで精製を行う場合、精製時間が長くなりすぎて、生産には適用できない。
本発明のシリコン精製方法を説明するシリコン精製装置の概略断面図である。 本発明に関わるホウ化物体の形状例を示す概略図である。 本発明に関わるホウ化物体の構成例を示す概略図である。 本発明の第1の実施例を説明するシリコン精製装置の概略断面図である。 本発明の第2および第3の実施例を説明するシリコン精製装置の概略断面図である。
符号の説明
1 溶解炉
2 坩堝
3 溶湯
4 ホウ化物体
5 加熱機構
6 攪拌機構
7 ホウ化物体移動機構
8 真空排気機構
9 回転冷却機構

Claims (8)

  1. 溶解炉内に配置された坩堝内で、粗精製シリコンを溶融し、粗精製シリコンに含まれる不純物を除去するシリコン精製方法において、前記坩堝内で、ホウ化物からなる少なくとも1種類のホウ化物体が、前記ホウ化物を形成する金属元素と同一の金属元素単体を含む前記粗精製シリコンと接触していることを特徴とするシリコン精製方法。
  2. 前記坩堝内で溶融しているシリコン内に中空回転冷却体を浸漬し、中空回転冷却体を回転させながら回転冷却体の内部に冷却媒体を供給して、前記中空回転冷却体の表面にシリコンを凝固させることを特徴とする請求項1に記載のシリコン精製方法。
  3. 少なくとも粗精製シリコン溶融後に、溶解炉内を減圧雰囲気にすることを特徴とする請求項1または2に記載のシリコン精製方法。
  4. 前記溶解炉内温度が1450℃〜1700℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のシリコン精製方法。
  5. 前記粗精製シリコンが、前記粗精製シリコンに含まれる不純物であるホウ素(B)の重量の10倍〜1000倍の重量の前記金属元素単体を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のシリコン精製方法。
  6. 前記ホウ化物を形成する金属元素が、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、クロム(Cr)またはモリブデン(Mo)であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のシリコン精製方法。
  7. 請求項1に記載のシリコン精製方法によってシリコンを精製するシリコン精製装置において、シリコンを収容する坩堝、シリコンおよび坩堝を加熱する加熱手段および前記ホウ化物体を有することを特徴とするシリコン精製装置。
  8. 前記坩堝内に前記ホウ化物体と前記シリコンとを分離するホウ化物体分離手段を有することを特徴とする請求項7に記載のシリコン精製装置。
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