JP2007307521A - クリーニングシート、クリーニング機能付搬送部材、および基板処理装置のクリーニング方法 - Google Patents

クリーニングシート、クリーニング機能付搬送部材、および基板処理装置のクリーニング方法 Download PDF

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亮 並河
Yoshio Terada
好夫 寺田
Daisuke Uenda
大介 宇圓田
Yasuhiro Amano
康弘 天野
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Abstract

【課題】高温での使用が可能で、装置の稼働率の低下を防止でき、かつ、異物除去性能および搬送性能に優れたクリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材を提供すること。
【解決手段】本発明のクリーニングシートは、ポリエステルを含むクリーニング層を有し、該クリーニング層のビッカース硬度が20以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、クリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材に関する。より詳細には、本発明は、高温での使用が可能で、装置の稼働率の低下を防止でき、かつ、異物除去性能および搬送性能に優れたクリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材に関する。また、本発明は、このようなクリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材を用いた基板処理装置のクリーニング方法に関する。
半導体、フラットパネルディスプレイ、プリント基板などの製造装置や検査装置など、異物を嫌う各種の基板処理装置では、各搬送系と基板とを物理的に接触させながら搬送する。その際、基板や搬送系に異物が付着していると、後続の基板をつぎつぎと汚染するため、定期的に装置を停止し、洗浄処理する必要があった。その結果、処理装置の稼動率が低下するという問題や装置の洗浄処理のために多大な労力が必要となるという問題があった。
このような問題を克服するため、板状部材を搬送することにより基板裏面に付着する異物を除去する方法(特許文献1参照)が提案されている。このような方法によれば、基板処理装置を停止させて洗浄処理を行う必要がないので、処理装置の稼動率が低下するという問題は解消される。しかし、この方法では、異物を十分に除去することはできない。
一方、粘着性物質を固着した基板をクリーニング部材として基板処理装置内に搬送することにより、当該処理装置内に付着した異物をクリーニング除去する方法(特許文献2参照)が提案されている。この方法は、特許文献1に記載の方法の利点に加えて異物の除去性にも優れるので、処理装置の稼動率が低下するという問題や装置の洗浄処理のために多大な労力が必要となるという問題はいずれも解消される。しかし、特許文献2に記載の方法によれば、粘着性物質と装置との接触部分が強く接着しすぎて離れないおそれがある。その結果、基板を確実に搬送できないという問題や、搬送装置を破損させるという問題が生じるおそれがある。
さらに、洗浄処理の対象となる基板処理装置内のウェハステージの温度は、その基板処理の種類に応じて室温から高温まで幅広く設定される。したがって、幅広い温度範囲で使用できるクリーニング部材が理想的である。特に、50℃以上のウェハステージを洗浄処理する場合には、洗浄処理する際にステージ温度を室温まで下げなければならない。そのため、ステージの温度制御(降温/昇温)に多大な時間を要し、装置稼働率が低下するという問題がある。したがって、クリーニング部材には、このような装置においてもウェハステージを室温まで下げることなく洗浄処理が行えるような耐熱性が要求されている。
また、洗浄処理の対象となる基板処理装置が真空系装置である場合、真空チャンバー内の真空度は装置規定値に速やかに到達することが、稼働率の点などからも好ましい。したがって、クリーニング部材には、所望の真空度へ速やかに到達するような性質が要求されている。しかし、従来のクリーニング部材によれば、異物除去の際および異物除去後、装置を高真空雰囲気に到達させるまでに非常に時間がかかり、装置の稼働率が低下するという問題がある。
特開平11−87458号公報 特開平10−154686号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、高温での使用が可能で、装置の稼働率の低下を防止でき、かつ、異物除去性能および搬送性能に優れたクリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材(以下、これらをまとめてクリーニング部材と称することもある)を提供することにある。本発明の別の目的は、そのようなクリーニング部材を用いた基板処理装置のクリーニング方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討した結果、ポリエステルをクリーニング層に含むことにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のクリーニングシートは、ポリエステルを含むクリーニング層を有し、このクリーニング層のビッカース硬度は20以上である。
好ましい実施形態においては、上記クリーニング層の引っ張り弾性率は2000MPa以下である。
本発明の別の局面においては、クリーニング機能付搬送部材が提供される。好ましい実施形態においては、このクリーニング機能付搬送部材は、搬送部材と、該搬送部材の少なくとも片面に上記クリーニング層とを有し、該クリーニング層が該搬送部材に粘着剤層を介して設けられている。
別の好ましい実施形態においては、このクリーニング機能付搬送部材は、搬送部材と、該搬送部材の少なくとも片面に上記クリーニング層とを有し、該クリーニング層が該搬送部材に直接設けられている。
本発明のさらに別の局面においては、基板処理装置のクリーニング方法が提供される。この方法は、上記のクリーニング機能付搬送部材を基板処理装置内に搬送することを含む。
以上のように、本発明によれば、クリーニング層がポリエステルを含み、ビッカース硬度が20以上であることにより、高温での使用が可能で、装置の稼働率の低下を防止でき、かつ、異物除去性能および搬送性能に優れたクリーニング部材が得られる。その結果、高温のウェハステージを室温まで下げることなく洗浄処理を行うことが可能であり、基板処理装置が真空系装置の場合も効率的に洗浄処理を行うことができる。これは、ポリエステルが有する熱的性質、機械的特性および表面特性によると推定される。加えて、本発明の好ましい実施形態によると、クリーニング層の引っ張り弾性率は2000MPa以下である。このような特性を有するクリーニング層を形成することで、さらに好ましいクリーニング部材を得ることができる。
図1(a)および(b)は、本発明の好ましい実施形態における、クリーニングシートの概略断面図である。図1(a)によると、このクリーニングシート100は、支持体10と、クリーニング層20とセパレーター30とを有している。支持体10および/またはセパレーター30は、目的に応じて省略してもよい。図1(b)によると、支持体10のクリーニング層20と反対側の面に、粘着剤層40とセパレーター30が配置されている。支持体10を省略した場合、粘着剤層40はクリーニング層20に隣接して配置されてもよい。これら粘着剤層40および/またはセパレーター30は、目的に応じて省略してもよい。また、支持体10とクリーニング層20との間に、任意の適切な粘着剤層(図示せず)が設けられてもよい。
本発明におけるクリーニング層20は、ポリエステルを含む。ポリエステルを用いることで、高温での使用が可能で、装置の稼働率の低下を防止でき、かつ、優れた異物除去性能および搬送性等を有するクリーニング部材を得ることができる。
ポリエステルは主鎖中にエステル結合(−COO−)を有するものであり、任意の適切なポリエステルが選択される。ポリエステルの具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)が挙げられる。また、菱電化成株式会社製の耐熱ポリエステルワニス(商品名:V599−00)など、市販のポリエステルを用いてもよい。これらのポリエステルは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリエステルは、その種類に応じて任意の適切な方法により得られ得る。ポリエステルは、目的に応じて任意の適切な変性処理を行ってもよい。
本発明においてポリエステルは、耐熱性のポリエステルであることが好ましい。耐熱性のポリエステルとしては、例えば、該ポリエステルがガラス転移温度(Tg)を有する場合、Tgが、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上、さらに好ましくは60℃以上である。Tgの上限は扱いやすさの点などから250℃以下が好ましい。ポリエステルのTgがこのような範囲を有することで、耐熱性に優れたクリーニング部材を得ることができ、ステージ温度を下げることなく装置のクリーニング処理を行うことができる。
ポリエステルは単独で用いても良く、目的に応じてポリエステルと任意の適切な樹脂を組み合わせて用いてもよい。組み合わせて用いる樹脂の具体例としては、ポリアセタール(POM)、変性ポリフェニレンエーテル(PPE)、超高分子ポリエチレン(UHPE)等の他に、ポリサルホン(PSU)、ポリエーテルサルホン(PEB)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、液晶ポリマー(LCP)やフッ素樹脂(FR)等を用いることが出来る。これらの樹脂を適切に組み合わせて用いることにより、粘着性および機械的強度のバランスを制御することができる。その結果、異物除去性能および搬送性能に優れたクリーニング部材を得ることができる。さらに、このような樹脂を用いることにより、耐熱性に優れたクリーニング部材を得ることができ、ステージ温度を下げることなく装置のクリーニング処理を行うことができる。これらの樹脂の添加量は、目的に応じて適宜設定される。好ましくは、ポリエステル100重量部に対して0.01〜10重量部であり、さらに好ましくは0.1〜8重量部である。
上記クリーニング層のビッカース硬度は、20以上であり、好ましくは20〜45であり、さらに好ましくは25〜40であり、特に好ましくは25〜35である。ビッカース硬度がこのような範囲を有することで、異物除去性能および搬送性能に優れたクリーニング部材を得ることができる。ビッカース硬度はJIS Z2244に準じて測定される。
上記クリーニング層の引っ張り弾性率は、好ましくは2000MPa以下であり、さらに好ましくは1〜2000MPaであり、特に好ましくは10〜1500MPaであり、最も好ましくは100〜1000MPaである。引っ張り弾性率がこのような範囲であれば、装置内のクリーニング対象外の部分と接着することなく、クリーニング対象部分の異物を確実に除去することができる。引っ張り弾性率は、JIS K7127に準じて測定される。
上記クリーニング層の鉛筆硬度は、好ましくは3B〜5Hであり、特に好ましくは2B〜5Hであり、より好ましくはB〜5Hである。これらの範囲を有することで、本発明の目的が効果的に発現し得る。鉛筆硬度はJIS K 5400に準じて測定される。
上記クリーニング層の厚みは、好ましくは0.1〜2mm、さらに好ましくは0.2〜1mmであり、特に好ましくは0.5〜1mmである。このような厚みであれば、クリーニング層単独でも搬送可能でかつ異物除去可能となるような自己支持性が得られる。また、クリーニングシートが支持体を有する場合のクリーニング層の厚みは、目的に応じて適宜設計され得る。好ましくは0.1〜100μmであり、さらに好ましくは0.5〜100μmであり、特に好ましくは5〜100μmであり、最も好ましくは5〜50μmである。
上記クリーニング層は、好ましくは120℃以上、さらに好ましくは140℃以上、最も好ましくは160℃以上の融点を有する。このような融点を有することにより、高温での洗浄処理が可能な耐熱性を有し、かつ、異物除去性能および搬送性能に優れたクリーニング部材が得られる。なお、本発明において融点の上限は特に限定されないが、成形性等を考慮すると、上限は300℃が好ましい。
上記クリーニング層は、目的に応じて任意の適切な添加剤をさらに含有し得る。添加剤の具体例としては、界面活性剤、可塑剤、酸化防止剤、導電性付与剤が挙げられる。用いる添加剤の種類および/または量を調整することにより、目的に応じた所望の特性を有するクリーニング部材を得ることができる。例えば、添加剤の添加量は、ポリエステル100重量部に対して、好ましくは0.01〜100重量部、さらに好ましくは0.1〜10重量部である。
上記クリーニング層は、任意の適切な方法によって形成され得る。例えば、ポリエステルと目的に応じた添加剤とを含む組成物(以下「ポリエステル組成物」と称する場合もある)を所定の形状(代表的には、基板処理装置の搬送部材に対応した形状)に形成することにより、クリーニング層が作製され得る。形成方法の具体例としては、例えば、射出成形方法、押出成形法、ブロー成形法、ポリエステル組成物を塗布し乾燥する形成方法が挙げられる。
上記クリーニングシートは保護フィルムを有してもよい。保護フィルムは、代表的にはクリーニング層の形成時や、クリーニング層と搬送部材を貼り合わせる(圧着)する際、クリーニング層の保護を目的として使用される。また、保護フィルムはクリーニング部材の形成等を補助するために用いられるため、適切な段階で剥離される。保護フィルムは目的に応じて任意の適切なフィルムが採用される。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン、ポリカーボネートなどからなるプラスチックフィルムやポリイミド、フッ素樹脂フィルムが挙げられる。保護フィルムは、目的に応じ剥離剤などで剥離処理が施されてもよい。剥離剤は、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系、脂肪酸アミド系、シリカ系を挙げることができる。この保護フィルムの厚さは、好ましくは1〜100μmである。保護フィルムの形成方法は目的に応じて適宜選択され、例えば、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法により形成することができる。
必要に応じて、図1(a)に記載のように支持体10が設けられる。支持体10の厚さは適宜選択でき、好ましくは500μm以下、さらに好ましくは3〜300μm、最も好ましくは5〜250μmである。支持体の表面は、隣接する層との密着性、保持性などを高めるために、慣用の表面処理、例えば、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理などの化学的または物理的処理、下塗剤(例えば、上記粘着性物質)によるコーティング処理が施されていてもよい。なお、支持体は単層であっても多層体であってもよい。
支持体10は、任意の適切な支持体が採用される。例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、アセチルセルロース、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリアミドなどのプラスチックフィルムが挙げられる。分子量などの諸物性は、目的に応じて適宜選択され得る。また、支持体の形成方法は目的に応じて適宜選択され得る。
上記セパレーター30は、クリーニング部材が実用に供されるまでの間、必要に応じて上記クリーニング層20の表面および/または上記粘着剤層40の表面に設けられ得る。セパレーターを設けることにより、クリーニング層に異物が付着することを防止できるので、クリーニング部材のクリーニング性能低下が防止される。セパレーターは任意の適切なセパレーターが採用される。セパレーターとしては、例えば樹脂フィルムが挙げられる。具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネートなどからなるプラスチックフィルム、ポリイミドなどの耐熱樹脂フィルムが挙げられる。また、セパレーターには目的に応じて剥離剤等の処理を施してもよい。好ましくは、非シリコーン系の剥離剤が用いられ、例えば、長鎖アルキル系、フッ素系、脂肪酸アミド系の剥離剤が挙げられる。セパレーターの形成方法は、目的に応じて適宜選択される。セパレーターの厚みは、好ましくは、5〜100μmである。
上記粘着剤層40は、支持体10のクリーニング層20と反対側の面に配置されてもよい。(図1(b)参照)。当該接着剤層を介して、クリーニングシートの搬送部材(後述)に貼り合わせられる。該粘着剤層は、例えばシリコンウェハのミラー面に対する180度引き剥がし粘着力が、好ましくは0.01〜10N/10mm幅、さらに好ましくは0.05〜5N/10mm幅である。粘着力が高すぎると、剥離除去する際に、クリーニング層などが裂ける恐れがある。また、粘着剤層の厚さは、目的に応じて適宜設定される。好ましくは1〜100μm、さらに好ましくは5〜30μmである。
粘着剤層の材料構成については特に限定されず、例えば、アクリル系やゴム系など通常の粘着剤からなるものが使用される。好ましくは、アクリル系の粘着剤である。アクリル系粘着剤の主成分は、目的に応じて適宜選択される。例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーに必要に応じ共重合可能な他のモノマーを加えた混合物(混合比は目的に応じて適宜設計される)を、重合反応させることにより得ることができる。さらに、粘着剤層は目的に応じて添加剤を含んでもよい。粘着剤層の主成分の重量平均分子量は目的に応じて適宜選択され、好ましくは10万〜130万である。これらの範囲を有することで、所望の粘着性を有することができる。また、粘着剤層の主成分の含有率は目的に応じて適宜選択される。好ましくは粘着剤層全体の90重量%以上である。
本発明のクリーニングシートは、上記クリーニング層を単独でクリーニングシートとして使用してもよく、任意の適切な基材(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリイミドフィルムなどの耐熱性フィルム)上に配置して使用してもよく、搬送部材上に設けられたクリーニング層として(すなわち、本発明のクリーニング機能付搬送部材のクリーニング層として)使用してもよい。以下、本発明の好ましい実施形態によるクリーニング機能付搬送部材について説明する。
図2は、本発明の好ましい実施形態における、クリーニング機能付搬送部材の概略断面図である。図2によると、クリーニング機能付搬送部材200は、搬送部材50の少なくとも片面にクリーニング層20を有する。クリーニング層20の厚みは、目的に応じて適宜設計され得る。好ましくは0.1〜100μmであり、さらに好ましくは0.5〜100μmであり、特に好ましくは5〜100μmであり、最も好ましくは5〜50μmである。搬送部材50とクリーニング層20の間には目的に応じて上記支持体および/または上記粘着剤層を配してもよい。さらに、クリーニング層20の搬送部材50と反対側の面には、必要に応じてセパレーターを配してもよい。このクリーニング機能付搬送部材を装置内で搬送し、被洗浄部位に接触・移動させることにより、上記装置内に付着する異物による搬送トラブルを生じることなく簡便かつ確実にクリーニング除去することができる。
上記搬送部材50としては、異物捕集の対象となる基板処理装置の種類に応じて任意の適切な基板が用いられる。具体例としては、半導体ウェハ(例えば、シリコンウェハ、石英ウェハ)、LCD、PDPなどのフラットパネルディスプレイ用基板、コンパクトディスク、MRヘッドなどの基板が挙げられる。
本発明のクリーニング機能付搬送部材は、目的に応じて任意の適切な方法で作製される。例えば、クリーニングシートと搬送部材を熱圧着する方法および粘着剤層を介して貼り合わせる方法、ならびに搬送部材表面にクリーニングシートを直接形成する方法が挙げられる。より具体的には、シリコンウェハ等の任意の適切な搬送部材にクリーニングシートを転写およびラミネートする方法、ならびに搬送部材にワニス塗布してクリーニングシートを直接形成する方法が挙げられる。好ましくは、搬送部材表面にワニス塗布してクリーニングシートを直接形成する方法である。搬送部材に直接クリーニングシートを形成することができるので、軽量で、かつ、優れた異物除去性および搬送性を有するクリーニング機能付搬送部材を得られるからである。以下、クリーニング機能付搬送部材の作製方法の一例を記載するが、この方法等に限定されるものではない。
1つの実施形態においては、搬送部材の片面にポリエステル組成物(例えば、耐熱性ポリエステルワニス)を塗工し、加熱し乾燥してクリーニングシートを形成し、本発明のクリーニング機能付搬送部材を得ることができる。ポリエステル組成物の塗工量、加熱温度および加熱時間等は目的に応じて適宜選択される。例えば、加熱温度は100℃〜180℃である。加熱時間は、例えば加熱温度が160℃の場合、30分以上が好ましい。加熱時間の上限は特に限定されないが、60分以下が好ましい。本発明のクリーニング機能付搬送部材の形態は特に限定されない。1つの好ましい実施形態においては、図2に示すようなクリーニング機能付搬送部材が挙げられる。なお、クリーニング機能付搬送部材は、必要に応じてセパレーター等を配置してもよい。
本発明の好ましい実施形態によるクリーニング方法は、上記クリーニングシートまたは上記クリーニング機能付搬送部材を所望の基板処理装置内に搬送して、その被洗浄部位に接触させることにより、当該被洗浄部位に付着した異物を簡便かつ確実にクリーニング除去することができる。本発明のような耐熱性に優れたクリーニング部材を用いることにより、例えばオゾンアッシャー、レジストコーター、酸化拡散炉、常圧CVD装置、減圧CVD装置、プラズマCVD装置などの高温下で使用される基板処理装置に用いることができる。さらに、本発明のような真空度が装置規定値に速やかに到達するクリーニング部材を用いることにより、洗浄処理の対象となる基板処理装置が真空系装置である場合にも用いることができる。したがって、本発明のクリーニング部材には、ウェハステージの温度を室温まで下げることなく、真空度が装置規定値に速やかに到達し、かつ、搬送時に処理装置内での搬送不良や汚染を発生させることなく使用できるという利点がある。
上記クリーニング方法により洗浄される基板処理装置は、特に限定されない。基板処理装置の具体例としては、本明細書ですでに記載した装置に加えて、回路形成用の露光照射装置、レジスト塗布装置、スパッタリング装置、イオン注入装置、ドライエッチング装置、ウェハプローバなどの各種の製造装置や検査装置などが挙げられる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。なお、実施例における「部」は重量基準である。
(実施例1)
耐熱ポリエステルワニス(菱電化成株式会社製、商品名:V599−00)をシリコンウェハ上の片面に、乾燥後のポリエステル層の厚みが10μmとなるように塗工し、160℃で30分間加熱し、8インチウェハ状のクリーニング機能付搬送部材Aを作製した。
得られたクリーニング層のビッカース硬度を薄膜物性評価装置(NEC製、MHA−400)を用いて測定した結果、ビッカース硬度は30であった。また、JIS K7172に準じてクリーニング層の引っ張り弾性率を測定した結果、引っ張り弾性率は580MPaであった。
レーザー表面検査装置を用いて、新品の8inchシリコンウェハ2枚のミラー面の0.2μm以上の異物を測定したところ、それぞれ5個、4個であった。それぞれ別個の静電吸着機構を有するドライエッチング装置(東京エレクトロン社製)に、これらのウェハのミラー面を下側に向けて搬送した後、レーザー表面検査装置でミラー面を測定した。その結果、ミラー面の0.2μm以上の異物は、ウェハサイズのエリア内で19834個、20059個であった。
次いで、上記のようにして得られたクリーニング機能付搬送部材Aを、19834個の異物が付着していたウェハステージ(ウェハステージ温度100℃)を有するドライエッチング装置で搬送した。その結果、クリーニング機能付搬送部材Aは、支障なく搬送できた。この操作を5回繰り返し、その後に新品の8inchシリコンウェハのミラー面を下側に向けて搬送した後、レーザー表面検査装置でミラー面を測定した。その結果、ミラー面の0.2μm以上の異物は、初期に対して80%が除去されており、良好なクリーニングが実施されたことがわかった。また、その後に実際の製品ウェハを装置に投入しても全く問題は発生せず、正常な処理が可能であった。
(比較例1)
耐熱ポリエステルワニスの乾燥温度および乾燥時間を160℃で20分間としたこと以外は、実施例1と同様にして8インチウェハ状のクリーニング機能付搬送部材Bを作製した。得られたクリーニング層のビッカース硬度は15であり、クリーニング層の引っ張り弾性率を測定した結果、引っ張り弾性率は540MPaであった。
次いで、上記で得たクリーニング機能付搬送部材Bを、20059個の異物が付着していたウェハステージ(ウェハステージ温度100℃)を有するドライエッチング装置で搬送したところ、クリーニング層がステージ温度により軟化し、ステージに固着したので搬送することができなかった。そのため、ただちにクリーニング操作を中止した。
以上のように、本発明では、基板処理装置内に搬送して装置内の異物をクリーニング除去するにあたり、クリーニング部材としてポリエステルを用いることにより、搬送性と異物の除去性にも優れたクリーニングシート、クリーニング機能付搬送部材および基板処理装置のクリーニング方法をが提供されることが判る。
本発明のクリーニング部材は、各種の製造装置や検査装置のような基板処理装置のクリーニングに好適に用いられる。
図1(a)は、本発明の好ましい実施形態によるクリーニングシートの概略断面図であり、図1(b)は、本発明の別の好ましい実施形態によるクリーニングシートの概略断面図である。 図2は本発明の好ましい実施形態によるクリーニング機能付搬送部材の概略断面図である。
符号の説明
10 支持体
20 クリーニング層
30 セパレーター
40 粘着剤層
50 搬送部材
100 クリーニングシート
200 クリーニング機能付搬送部材

Claims (5)

  1. ポリエステルを含むクリーニング層を有し、該クリーニング層のビッカース硬度が20以上である、クリーニングシート。
  2. 前記クリーニング層の引っ張り弾性率が2000MPa以下である、請求項1に記載のクリーニングシート。
  3. 搬送部材と、該搬送部材の少なくとも片面に設けられた請求項1または2に記載のクリーニング層とを有し、該クリーニング層が該搬送部材に粘着剤層を介して設けられている、クリーニング機能付搬送部材。
  4. 搬送部材と、該搬送部材の少なくとも片面に設けられた請求項1または2に記載のクリーニング層とを有し、該クリーニング層が該搬送部材に直接設けられている、クリーニング機能付搬送部材。
  5. 請求項1または2に記載のクリーニングシート、あるいは請求項3または4に記載のクリーニング機能付搬送部材を基板処理装置内に搬送することを含む、基板処理装置のクリーニング方法。
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