JP2007298751A - 楽音制御装置および楽音制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】明瞭に発声を聴取することができる楽音制御装置および楽音制御プログラムを提供する。
【解決手段】DSP8が備えているレベル検出部8bは、マイクロフォン10により入力された音声のエンベロープレベルを検出するものであって、CPU2は、そのエンベロープレベルを入力し、RAM4の所定の記憶領域に順次記憶する(S11)。次に、所定時間前にその記憶領域に書込んだレベル値を読み出し(S12)、制御レベルが変化したか否かを判断し(S13)、制御レベルが変化した場合は、第2の楽音の音量を制御するように音源7に制御レベルを送信する(S16)。
【選択図】図3

Description

本発明は、楽音制御装置および楽音制御プログラムに関し、特に、楽音と同時に発生される発声を明瞭に聴取することができる楽音制御装置および楽音制御プログラムに関する。
従来、電子楽器やカラオケなどにおいて、歌唱と同時に音源により楽音を発生する楽音制御装置が知られている。これらの楽音制御装置では、よりよい演奏を行うことができるように様々な制御が行われている。
特開平8−69296号公報(特許文献1)には、記録媒体に歌唱音声と伴奏音とを記憶し、マイクロフォンを介して入力した歌唱者の音声のレベルを記録媒体に記憶した歌唱音声のレベルと比較し、歌唱者の音声が小さい場合には、増大するように制御するカラオケ装置が開示されている。
また、特開2004−287171号公報には、入力される音声などの楽音信号のフォルマント特性(周波数特性)を検出し、鍵盤などの演奏操作により発生された楽音の周波数特性を検出されたフォルマント特性に応じて変調するボコーダ装置が開示されている。
特開平8−69296号公報。 特開2004−287171号公報
しかしながら、上記楽音制御装置では、歌唱者の音声のレベルが小さい場合には、増大されることにより、適切な音量に自動的に調節されるが、音声のレベルが検出された後で、音量調整が行われるため、音声の立ち上がり時、即ち発声を開始した時点では、音声の音量が小さく、不明瞭になるという問題点があった。
特に、子音から始まる音声の発声を開始する場合は、子音部分が、聴取されず、明瞭度に欠けるという問題点があった。
また、音声を入力し、ボコーダ装置により変調された楽音と同時に他の楽音が発生される場合は、音声の子音部分により変調される楽音が、他の楽音によりマスクされ、明瞭に聴取されないという問題点もあった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、明瞭に発声を聴取することができる楽音制御装置および楽音制御プログラムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1記載の楽音制御装置は、音声を入力する音声入力手段と、演奏情報に応じて楽音を発生する楽音発生手段と、前記音声入力手段により入力された音声と前記楽音発生手段により発生された楽音とを出力するものであり、前記音声入力手段への音声の入力開始を検出する検出手段と、その検出手段により音声の入力開始が検出された時から所定時間、前記楽音発生手段が発生する楽音のレベルを抑制するレベル制御手段とを備えている。
請求項2記載の楽音制御装置は、音声を入力する音声入力手段と、その音声入力手段により入力された音声の周波数特性を検出し、その検出された周波数特性に応じて楽音の変調を行うボコーダ手段と、演奏情報に応じて楽音を発生する楽音発生手段と、前記ボコーダ手段により出力された楽音と前記楽音発生手段により発生された楽音とを出力するものであり、前記音声入力手段への音声の入力開始を検出する検出手段と、その検出手段により音声の入力開始が検出された時から所定時間、前記楽音発生手段が発生する楽音のレベルを抑制するレベル制御手段とを備えている。
請求項3記載の楽音制御装置は、音声を入力する音声入力手段と、演奏情報に応じて第1の楽音と第2の楽音とを発生する楽音発生手段と、前記音声入力手段により入力された音声の周波数特性を検出し、その検出された周波数特性に応じて前記楽音発生手段により発生された第1の楽音を変調するボコーダ手段と、そのボコーダ手段により出力された楽音と前記楽音発生手段により発生された第2の楽音とを出力するものであり、前記音声入力手段により入力された音声のレベルを検出するレベル検出手段と、前記レベル検出手段によりレベルを検出した時から所定の時間後に、そのレベルに基づいて第2の楽音のレベルを制御するレベル制御手段とを備えている。
請求項4記載の楽音制御装置は、音声を入力する音声入力手段と、演奏情報に応じて第1の楽音と第2の楽音とを発生する楽音発生手段と、前記音声入力手段により入力された音声の周波数特性を検出し、その検出された周波数特性に応じて前記楽音発生手段により発生された第1の楽音を変調するボコーダ手段と、そのボコーダ手段により出力された楽音と前記楽音発生手段により発生された第2の楽音とを出力するものであり、前記ボコーダ手段により出力された楽音のレベルを検出するレベル検出手段と、前記レベル検出手段によりレベルを検出した時から所定の時間後に、そのレベルに基づいて第2の楽音のレベルを制御するレベル制御手段とを備えている。
請求項5記載の楽音制御プログラムは、音声を入力する音声入力手段と、演奏情報に応じて楽音を発生する楽音発生手段と、前記入力手段により入力された音声と前記楽音発生手段により発生された楽音とを出力する楽音制御装置を制御する制御手段により実行されるものであり、前記入力手段により入力された音声の入力開始を検出する音声検出ステップと、その音声検出ステップにより音声の入力開始が検出された時から所定時間、前記楽音発生手段が発生する楽音のレベルを抑制するレベル制御ステップとを備えている。
請求項1および2記載の楽音制御装置によれば、音声入力手段への音声の入力開始を検出する検出手段と、その検出手段により音声の入力開始が検出された時から所定時間、楽音発生手段が発生する楽音のレベルを抑制するレベル制御手段とを備えているので、音声が楽音発生手段が発生する楽音にマスクされることを防ぎ、明瞭に聴取することができるという効果がある。特に、発声開始時の子音が明瞭に聴取できる。
請求項3記載の楽音制御装置によれば、音声入力手段により入力された音声のレベルを検出するレベル検出手段と、レベル検出手段によりレベルを検出した時から所定の時間後に、そのレベルに基づいて第2の楽音のレベルを制御するレベル制御手段とを備えているので、第2の楽音のレベルは、音声の発声を開始した直後は、抑制され、所定時間後からは、音声のレベルに応じたレベルに制御されるので、発声を開始した直後の音声を明瞭に聴取することができるという効果がある。特に、発声開始時の子音が明瞭に聴取できる。
請求項4記載の楽音制御装置によれば、ボコーダ手段により出力された楽音のレベルを検出するレベル検出手段と、レベル検出手段によりレベルを検出した時から所定の時間後に、そのレベルに基づいて第2の楽音のレベルを制御するレベル制御手段とを備えているので、ボコーダ手段により楽音を変調する場合に、発声を開始した直後の変調された楽音を明瞭に聴取することができるという効果がある。特に、発声開始時の子音により変調された楽音を明瞭に聴取できる。
請求項5記載の楽音制御プログラムによれば、入力手段により入力された音声の入力開始を検出する音声検出ステップと、その音声検出ステップにより音声の入力開始が検出された時から所定時間、楽音発生手段が発生する楽音のレベルを抑制するレベル制御ステップとを備えているので、音声が楽音発生手段が発生する楽音にマスクされることを防ぎ、明瞭に聴取することができるという効果がある。特に、発声開始時の子音が明瞭に聴取できる。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態である楽音制御装置を有する電子楽器1の電気的構成を示したブロック図である。電子楽器1は、CPU2と、ROM3と、RAM4と、操作子5と、鍵盤6と、音源7と、DSP8と、A/D変換器9と、マイクロフォン10と、D/A変換器11と、アンプ12と、スピーカ13とを主に備えている。CPU2と、ROM3と、RAM4と、操作子5と、鍵盤6と、音源7と、DSP8とはバスラインにより相互に接続されている。
CPU2は、演算処理装置でありROM3に記憶される制御プログラムに従って各種処理を行う。また、CPU2は、タイマ2aを備え、CPU2により設定された時間を計時すると、CPU2に対してインターラプトを発生するように構成されている。
ROM3は、CPU2により実行される各種の制御プログラムやその実行の際に参照される固定値データが記憶される。RAM4は、ROM3等に記憶される制御プログラムの実行に当たって各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであり、書き換え可能に構成される。
操作子5は、各種ボリュームや音色などを選択するスイッチなどを有し、ユーザにより操作されることにより、演奏モードやパラメータや音色などが設定される。演奏モードとしては、鍵盤6により演奏された演奏情報により音源7が楽音を発生する通常モード、鍵盤6により演奏された演奏情報により音源7が楽音を発生し、マイクロフォン10により入力された音声の周波数特性に応じて、音源7により発生された楽音を変調するボコーダモード、自動演奏により音源7は、伴奏を発生しマイクロフォン10から歌唱音声を入力するカラオケモードなどがある。
ボコーダモードが選択された場合は、鍵盤を演奏することにより音源7から所望の音色の楽音信号が発生され、その楽音信号はDSP8に備えられたボコーダ部8aに入力される。このボコーダ部8aでは、マイク10により入力された音声がA/D変換器9によりデジタル信号に変換されて入力され、音声の周波数特性が検出され、音源7から入力された楽音信号が、この音声の周波数特性に基づいて変調される。
また、この電子楽器1では、鍵盤を演奏すると一つの鍵信号に対して2種類の異なる音色の楽音が発生され、一方の楽音には、ボコーダ部8aによりボコーダ処理が行われ、他方の楽音は、そのまま出力されるか、効果付与部により効果付与され、ボコーダ部8aにより処理された楽音と合成されてD/A変換器11に出力することができる。本実施形態では、この演奏モードをボコーダモードと称するものとする。
鍵盤6は、複数の白鍵および黒鍵を有し、演奏操作が行われるもので、各鍵には半音ごとの音高が割り当てられている。音源7は、複数の楽音波形を表すサンプリング周期毎の振幅値を記憶する波形メモリ(図示なし)を有し、図示しない音色選択スイッチによりいずれかの楽音波形が選択されるとCPU2により、その波形のアドレスが指示される。また、CPU2により発生する楽音の音高やレベルが指示されて選択された波形メモリから振幅値を順次読出してデジタル楽音信号を発生し、DSP8に供給する。
DSP8は、デジタル信号処理装置(Digital Signal Processor)であり、上述の通り、ボコーダ処理を行うボコーダ部8aと、マイクロフォン10により入力される音声のレベル(エンベロープ)を検出するレベル検出部8bと、リバーブなどの効果を付与する効果付与部8cとを備えている。
ボコーダ部8aは、分析フィルタバンクと、合成フィルタバンクとを主に備え、分析フィルタバンクは、音声帯域を複数の帯域に分割し、各帯域毎のバンドパスフィルタによりレベルが検出される。フィルタバンクにより検出された各周波数帯域毎のレベルは、変調信号として合成フィルタバンクに供給され、合成フィルタバンクは、分析フィルタバンクと同様に音源7から入力された楽音信号を複数の周波数帯域に分割し、各周波数帯域毎に、分析フィルタバンクから供給されたレベルの値に基づいて振幅変調が行われる。したがって、音源7により発生された楽音が、あたかも音声であるかのような周波数特性を持った楽音に変調される。
A/D変換器9は、入力端子10に接続されるマイクロフォン10から入力されるアナログ電気信号を、所定のサンプリング周波数(例えば44.1kHz)でサンプリングし、所定のビット数(例えば16ビット)に量子化するものである。
D/A変換器11は、DSP8により処理されたデジタル信号をアナログ電気信号に変換するもので、変換されたアナログ信号は、アンプ12により増幅されスピーカ13により放音される。
次に、図2および図3を参照してCPU2により実行される処理について説明する。図2は、メイン処理を示すフローチャートであり、電子楽器1の電源が投入されることにより起動され、電源が遮断されるまで繰り返し行われる処理である。このメイン処理では、まず、初期化処理を行う(S1)。この初期化処理としては、音源7が発生する音色のデフォルトの音色への設定や、DSP8の初期化や、CPU2に備えられているタイマ2aやインタラプトの初期設定などの処理が行われる。
初期化処理の次に、操作子5により演奏モードを選択する操作が行われたか否かを判断する(S2)。演奏モードが選択された場合は(S2:Yes)、演奏モード変更処理を行う(S3)。演奏モード変更処理は、例えば通常モードが選択された場合は、音源7の音色を設定し、DSP8に音源7が発生する楽音を効果付与部8cにより所定の効果を付与するように設定する。
また、ボコーダモードが選択された場合は、音源7の音色を設定し、DSP8に音源7が発生する楽音にボコーダ部8aにおいてマイクロフォン10から入力される音声の周波数特性に応じて変調を行うように設定する。また、マイクロフォン10から入力される音声のレベルに応じて音源7により発生される楽音の音量レベルを所定の時間間隔で制御するために、タイマ2aにより所定時間毎にタイマ割り込みが発生するように設定する。
また、カラオケモードが選択された場合は、記憶されている曲目のいずれかを選択するようにするとともに、選択された曲の自動演奏を行い、マイクロフォン10から音声が入力された場合に、所定時間だけ自動演奏音量レベルを抑制するように制御する設定を行う。
S2の処理において、演奏モードの設定が行われていない場合(S2:No)または、S3の演奏モードの変更処理が行われた場合は、次に鍵盤6のいずれかの鍵が押下されたか否かを判断する(S4)。いずれかの鍵が押下された場合は(S4:Yes)、音源7にノートオンを送信する(S5)。なお、ノートオンとは、MIDI規格により規定されたメッセージであり、押下された鍵を示すノートナンバと押鍵速度を示すベロシティとの情報を有するものである。音源7は、このメッセージを受信するとノートナンバで指定される楽音の発生をベロシティの値に応じた立ち上がり方で開始する。
S4の処理において、いずれの鍵も押下されていない場合(S4:No)または、S5の押鍵処理が行われた場合は、次に鍵盤6のいずれかの鍵が離鍵されたか否かを判断する(S6)。いずれかの鍵が離鍵された場合は(S6:Yes)、音源7にノートオフを送信する(S7)。ノートオフは、ノートオンと同様にMIDI規格により規定されたメッセージであり、離鍵された鍵を示すノートナンバと離鍵速度を示すベロシティとの情報を有するものである。音源7は、このメッセージを受信すると発音中のノートナンバで指定される楽音発生をベロシティの値に応じた減衰の仕方で停止する。
S6の処理において、いずれの鍵も離鍵されていない場合(S6:No)または、S7の離鍵処理が行われた場合は、次にその他の処理を行いS2の処理に戻る。その他の処理は、上記した操作子以外の操作子(例えば、ボリュームや音色選択など)が操作されたことを検出し、その操作に応じて行う処理などである。
次に図3を参照して、ボコーダモードが選択されている場合に実行される処理について説明する。このボコーダモードでは、鍵盤6の鍵が押下された場合に音源7は、第1の楽音と第2の楽音を発生し、第1の楽音は、ボコーダ部8aに入力され、第2の楽音は、効果付与部8cに入力されるものとする。
この処理では、マイクロフォン10に入力された音声のレベルの値を一時記憶し、所定時間(例えば150msec)後に、そのレベル値を読み出して、そのレベル値に応じて音源7により発生される楽音(ボコーダに入力される楽音とは異なる)のレベルを制御する処理である。
図3は、タイマ割り込み処理であり、例えば、1msec毎に実行される。DSP8が備えているレベル検出部8bは、マイクロフォン10により入力された音声のエンベロープレベルを検出するものであって、CPU2は、そのエンベロープレベルを入力し、RAM4の所定の領域に順次記憶する(S11)。この記憶領域は、遅延時間に対応する記憶容量があればよく、すでに読み出した領域に新たなレベル値を書込むことができる。
次に、所定時間前にその記憶領域に書込んだレベル値を読み出し(S12)、制御レベルが変化したか否かを判断する(S13)。この制御レベルは、第2の楽音の音量を制御するものであって、例えば、MIDI規格で規定されているコントロールチェンジの音量を規定する値を用いることができる。この制御レベルの値は、音源7に送信した場合には、RAM4の所定の領域に記憶しておき、今回RAM4から読み出した所定時間前のレベル値と比較し、変化があったかを判断するものである。
制御レベル値に変化があった場合は(S13:Yes)、次に、新たな制御レベル値が前回の制御レベル値より減少したか否かを判断する(S14)。制御レベル値が減少した場合は、リリース係数に基づいて制御レベル値を変更する(S15)。このリリース係数とは、ボコーダ部8aの合成フィルタバンクにおいて設定されているリリース値であって、通常ボコーダでは、入力される音声を複数の周波数帯域に分割し、帯域毎のレベルが検出されてそのレベルに応じて合成側においても周波数毎に分割された帯域毎に振幅変調を行うが、入力される音声のレベルが急激に減少した場合には、振幅変調される振幅を徐々に減少するように設定することができる。この減少する割合がリリース係数である。このリリース係数を設定することにより、音声のレベルが急に減少した場合でも、出力される楽音の音量は、緩やかに減少するので、音声の入力が容易になり、演奏しやすくなる。
一方、この実施形態では、マイクロフォン10の入力レベルに応じて第2の楽音のレベルを制御するので、ボコーダの出力がリリースを行っている部分で、第2の楽音のレベルが減少してしまう。これを防止するために、ボコーダにおけるリリース係数に応じて制御レベルの値を変更し、ボコーダのリリースに合わせて、第2の楽音のリリースを制御するのである。
S14の判断処理において、制御レベルが減少したのではなく増加した場合、またはS15の処理において制御レベルを変更した場合は、その制御レベルを音源7に送信し、RAM4の所定の領域にその制御レベルを記憶する。
以上説明したように、ボコーダモードでは、音声のレベルが検出され、そのレベル値が所定時間遅延されて、そのレベルに基づいて同時に発生される楽音のレベルが調整される。よって、音声の発声が開始された直後のボコーダの出力が、明瞭に聴取される。特に、音声の最初の子音により形成されるボコーダの出力が、同時に発生される楽音によりマスクされるのを防止することができ、明瞭に聴取される。
入力される音声のレベルを所定時間遅延し、その遅延したレベルによって楽音のレベルを変更することにより行うことによりこの処理を行うことができ、処理が容易であるという効果がある。
つぎに、カラオケモードにおける処理について説明する。カラオケモードでは、伴奏を行うための自動演奏データが記憶され、この自動演奏データが時間の経過に従って読み出されて音源7へ送信され、伴奏音が発生される。自動演奏データには、予め歌唱が行われる区間(イントロや間奏などの伴奏だけが演奏される区間以外の区間)が記録されていて、その区間内では、ボコーダモードと同様に音量が制御されるように設定されている。
マイクロフォン10により入力される音声のレベルを検出し、発声が開始されたことを検出し、発声が開始されたことを検出してから所定時間(ボコーダモードと同様に150msec位)後に、音量の抑制を中止し、発声が停止された場合には、再び抑制するように制御する。
したがって、イントロや間奏などの歌唱が行われない区間では音源7により発生される楽音の音量は、制御されず歌唱が行われる区間のみで、音源7により発声される楽音の音量が抑制されるよう制御される。。
ここで、音量を抑制するとは、例えば、自動演奏の音量を設定するボリューム操作子の位置を、抑制していない場合の半分の位置に対応する音量に設定することである。
以上、説明したように本実施形態では、音声と楽音、またはボコーダ音と楽音とが同時に発生される場合に、音声の発声開始から所定時間は楽音の音量レベルを抑制するように制御する。このことにより、発声開始時の音声またはボコーダ音を明瞭に聴取することができる。
なお、請求項に記載のレベル制御手段およびレベル制御ステップは、図3に記載のフローチャートのS16の処理が該当する。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、鍵盤6、操作子7、音源9は、CPU2とバスにより相互に接続されているものとしたが、MIDIなどのインターフェースを介して、接続されるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ボコーダモードにおいて、マイクロフォン10により入力された音声のレベルを遅延して、第2の楽音のレベルを制御するものとしたが、カラオケモードと同様に、発声が開始されたことを検出し、発声が開始されたことを検出してから所定時間は、音量を抑制し、所定時間後に、音量の抑制を中止するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、ボコーダモードにおいて、マイクロフォン10のレベルを検出し、そのレベルに応じて第2の楽音のレベルを制御するものとしたが、ボコーダ部8aにより出力された楽音のレベルを検出し、そのレベルに応じて第2の楽音のレベルを制御するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、楽音制御装置は、楽音電子楽器1に組み込まれているものとしたが、楽音制御プログラムをパーソナルコンピュータにより実行して楽音の制御を行うようにしてもよい。
本発明による楽音制御装置を搭載した電子楽器の電気的構成を示すブロック図である。 メイン処理を示すフローチャートである。 割り込み処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 電子楽器
2 CPU
3 ROM
4 RAM
7 音源(楽音発生手段)
8 DSP
8a ボコーダ部(ボコーダ手段)
8b レベル検出部(レベル検出手段)
10 マイクロフォン(音声入力手段)

Claims (5)

  1. 音声を入力する音声入力手段と、演奏情報に応じて楽音を発生する楽音発生手段と、前記音声入力手段により入力された音声と前記楽音発生手段により発生された楽音とを出力する楽音制御装置において
    前記音声入力手段への音声の入力開始を検出する検出手段と、
    その検出手段により音声の入力開始が検出された時から所定時間、前記楽音発生手段が発生する楽音のレベルを抑制するレベル制御手段とを備えていることを特徴とする楽音制御装置。
  2. 音声を入力する音声入力手段と、その音声入力手段により入力された音声の周波数特性を検出し、その検出された周波数特性に応じて楽音の変調を行うボコーダ手段と、演奏情報に応じて楽音を発生する楽音発生手段と、前記ボコーダ手段により出力された楽音と前記楽音発生手段により発生された楽音とを出力する楽音制御装置において、
    前記音声入力手段への音声の入力開始を検出する検出手段と、
    その検出手段により音声の入力開始が検出された時から所定時間、前記楽音発生手段が発生する楽音のレベルを抑制するレベル制御手段とを備えていることを特徴とする楽音制御装置。
  3. 音声を入力する音声入力手段と、演奏情報に応じて第1の楽音と第2の楽音とを発生する楽音発生手段と、前記音声入力手段により入力された音声の周波数特性を検出し、その検出された周波数特性に応じて前記楽音発生手段により発生された第1の楽音を変調するボコーダ手段と、そのボコーダ手段により出力された楽音と前記楽音発生手段により発生された第2の楽音とを出力する楽音制御装置において、
    前記音声入力手段により入力された音声のレベルを検出するレベル検出手段と、
    前記レベル検出手段によりレベルを検出した時から所定の時間後に、そのレベルに基づいて第2の楽音のレベルを制御するレベル制御手段とを備えていることを特徴とする楽音制御装置。
  4. 音声を入力する音声入力手段と、演奏情報に応じて第1の楽音と第2の楽音とを発生する楽音発生手段と、前記音声入力手段により入力された音声の周波数特性を検出し、その検出された周波数特性に応じて前記楽音発生手段により発生された第1の楽音を変調するボコーダ手段と、そのボコーダ手段により出力された楽音と前記楽音発生手段により発生された第2の楽音とを出力する楽音制御装置において、
    前記ボコーダ手段により出力された楽音のレベルを検出するレベル検出手段と、
    前記レベル検出手段によりレベルを検出した時から所定の時間後に、そのレベルに基づいて第2の楽音のレベルを制御するレベル制御手段とを備えていることを特徴とする楽音制御装置。
  5. 音声を入力する音声入力手段と、演奏情報に応じて楽音を発生する楽音発生手段と、前記入力手段により入力された音声と前記楽音発生手段により発生された楽音とを出力する楽音制御装置を制御する制御手段により実行される楽音制御プログラムにおいて
    前記入力手段により入力された音声の入力開始を検出する音声検出ステップと、
    その音声検出ステップにより音声の入力開始が検出された時から所定時間、前記楽音発生手段が発生する楽音のレベルを抑制するレベル制御ステップとを備えていることを特徴とする楽音制御プログラム。
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