JP2007298301A - 地図表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザの要望に柔軟に対応し、ユーザの望む地図領域を視認性よく表示することが可能な地図表示装置を提供する。
【解決手段】本発明の地図表示装置は、地図を表示する地図表示装置であって、地図上の所定領域に含まれる各地点について、当該地図上の所定の地点を基点として当該基点から当該各地点までのコストをそれぞれ算出するコスト算出部と、所定領域を、コストの値が所定範囲内となる地点を含む対象領域と、コストの値が当該所定範囲外となる地点を含む他の領域とに分割し、当該対象領域が他の領域に対して相対的に大きくまたは小さくなるように、所定領域内の地図を変形する地図変形部と、地図変形部において変形された地図を表示する表示部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、地図表示装置に関し、より特定的には、車両等の移動体に搭載するナビゲーション装置等に適用され、地図を表示する地図表示装置に関する。
近年、HDDやDVDに記憶される地図情報に基づく地図を、自車位置や車両の周辺情報とともにディスプレイ上へ表示することが可能なナビゲーション装置が広く普及している。ナビゲーション装置に表示される地図は、一般に10000分の1などの縮尺で表示される。通常、この縮尺は画面全体に渡って一様である。すなわち、自車位置近傍、設定された経路周辺、あるいは渋滞箇所などは、ナビゲーション装置を利用するユーザの関心度合いに関わらず、いずれも同一の縮尺、すなわち同一の詳細さで表示される。
このようなナビゲーション装置に対して、自車位置、あるいは目的地などに設定された地点を基点として地図表示の詳細さ(縮尺)を変更する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、ユーザが詳細に閲覧したい地図上の地点を基点として設定すると、その基点付近を大きい縮尺で表示し、その基点から離れるに従って縮尺を漸次小さくして(縮尺を単調減少させて)表示する。すなわち、全体として魚眼レンズで撮影した映像のように地図を表示する。これにより、ユーザは、自ら指定した基点を中心としたその付近の領域に関して、詳細な地図を閲覧することが可能となっている。
特開平8−328467号公報
ここで、基点付近の地図を詳細に表示するだけでは、必ずしもユーザの要望を満足するとは言えない。例えば、現在の自車位置を基点として当該基点から5km離れた地点や基点から10分程度走行した地点にどのようなランドマークが存在するのかを知りたいなど、ユーザは、自ら指定した基点からのコストに関連した地点について詳細な地図を閲覧したい場合もある。またユーザは、例えば自ら指定した基点から所定のコストだけ離れた、ランドマークが何も無い地点については、詳細な地図を閲覧したくない場合もある。なお、基点からのコストに関連した地点は、通常、基点を中心とした環状の領域に存在する。
これに対し、上述した従来の技術では、ユーザから指定された基点に対して縮尺を単調減少させる処理を行っている。したがって、上述した従来の技術では、基点付近しか詳細な地図を表示することができない。つまり、例えば基点から5km離れた全ての地点について詳細な地図が見たい場合には、ユーザは各地点をそれぞれ基点と設定する必要があり、各地点近傍の詳細な地図を同時に閲覧することはできない。このように、上述した従来の技術では、ユーザの要望に柔軟に対応し、ユーザの望む地図領域を視認性よく表示することが困難であった。
それ故、本発明は、ユーザの要望に柔軟に対応し、ユーザの望む地図領域を視認性よく表示することが可能な地図表示装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、地図を表示する地図表示装置であって、地図上の所定領域に含まれる各地点について、当該地図上の所定の地点を基点として当該基点から当該各地点までのコストをそれぞれ算出するコスト算出部と、所定領域を、コストの値が所定範囲内となる地点を含む対象領域と、コストの値が当該所定範囲外となる地点を含む他の領域とに分割し、当該対象領域が他の領域に対して相対的に大きくまたは小さくなるように、所定領域内の地図を変形する地図変形部と、地図変形部において変形された地図を表示する表示部とを備える。
第2の発明は、上記第1の発明において、地図変形部は、対象領域がその内部に基点を含む場合、当該対象領域の外周を基点から離れる方向に移動させるように所定領域内の地図を変形し、対象領域が基点を囲む環状の形状である場合、当該対象領域の内周を基点に近づく方向に移動させるとともに外周を基点から離れる方向に移動させるように所定領域内の地図を変形することを特徴とする。
第3の発明は、上記第1の発明において、地図変形部は、変形後における各地点の位置を当該各地点毎に算出されたコストに基づいて決定し、決定した位置に当該各地点を移動させることによって所定領域内の地図を変形することを特徴とする。
第4の発明は、上記第1の発明において、地図変形部は、対象領域内のいずれかの地点のコストを基準コストとして、当該基準コストよりコストが小さい地点については基点からの距離が小さくなるように移動させ、当該基準コストよりコストが大きい地点については基点からの距離が大きくなるように移動させる。
第5の発明は、上記第1の発明において、基点を通る複数の直線によって対象領域を複数の領域に分割する領域分割部と、領域分割部において分割された領域内において地点が密集する度合いを示す密集度を当該領域毎に算出する密集度算出部と、密集度に基づいて基点の位置を変更する基点位置変更部とをさらに備え、地図変形部は、基点位置変更部によって基点の位置が変更された地図に対して変形を行うことを特徴とする。
第6の発明は、上記第3の発明において、対象領域内において地点が密集する度合いを示す密集度を算出する密集度算出部をさらに備え、地図変形部は、変形後における各地点の位置を、当該各地点毎に算出されたコストと密集度とに基づいて決定する。
第7の発明は、上記第6の発明において、各地点は、地図上のランドマークを示し、密集度算出部は、所定の種類に属するランドマークを示す地点のみについて密集度を算出することを特徴とする。
第8の発明は、上記第1の発明において、対象領域内のいずれかの地点のコストを基準コストとして、当該基準コストよりコストが小さい地点については基点からの距離が大きくなるように移動させ、当該基準コストよりコストが大きい地点については基点からの距離が小さくなるように移動させる。
第9の発明は、上記第1の発明において、基点を通る複数の直線によって所定領域を複数の領域に分割する領域分割部をさらに備え、地図変形部は、領域分割部において分割された領域内においてコストが最大となる地点の位置が変化しないように所定領域内の地図を当該領域毎に変形する。
第10の発明は、上記第1の発明において、表示部に表示されるスライダーバー上の位置を指定する入力を受け付ける入力部をさらに備え、スライダーバー上の各位置にはコストの値が対応付けられており、地図変形部は、入力部によって受け付けられた入力によって指定される位置に対応するコストの値に基づいて所定範囲を決定する。
第11の発明は、上記第1の発明において、表示部は、隣接する2つの対象領域の境界を示す線を表示することを特徴とする。
第12の発明は、上記第11の発明において、表示部は、対象領域毎に異なる色で地図を表示することを特徴とする。
第13の発明は、上記第1の発明において、地点は、地図上のノードおよび/またはランドマークを示すことを特徴とする。
第14の発明は、地図を表示する地図表示方法であって、地図上の所定領域に含まれる各地点について、当該地図上の所定の地点を基点として当該基点から当該各地点までのコストをそれぞれ算出するコスト算出ステップと、所定領域を、コストの値が所定範囲内となる地点を含む対象領域と、コストの値が当該所定範囲外となる地点を含む他の領域とに分割し、当該対象領域が他の領域に対して相対的に大きくまたは小さくなるように、所定領域内の地図を変形する地図変形ステップと、地図変形ステップにおいて変形された地図を表示する表示ステップとを含む。
上記第1の発明によれば、対象領域が他の領域に対して相対的に大きくまたは小さくなるように表示されるので、ユーザは、基点付近だけではなく、対象領域について自身の要望に対応した詳細さで地図を閲覧することができる。また対象領域にはコストの値が所定範囲内となる地点が含まれているので、ユーザは、基点からのコストに関連した地点について自身の要望に対応した詳細さで同時に閲覧することが可能となる。このように、第1の発明によれば、ユーザの要望に柔軟に対応し、ユーザの望む地図領域を視認性よく表示することが可能な地図表示装置を提供することができる。
上記第2および3の発明によれば、対象領域が他の領域に対して相対的に大きくまたは小さくなるように表示することができる。
上記第4の発明によれば、対象領域が他の領域に対して相対的に大きくなるように表示することができる。
上記第5の発明によれば、密集度に基づいて基点の位置が変更され、変更された基点の位置に対して変形が行われるので、密集度に応じた地図の変形が可能となり、ユーザにとってより視認性のよい地図表示を提供することができる。
上記第6の発明によれば、密集度に応じた地図の変形が可能となり、ユーザにとってより視認性のよい地図表示を提供することができる。
上記第7の発明によれば、よりユーザの要望に柔軟に対応した地図表示を提供することが可能となる。
上記第8の発明によれば、対象領域が他の領域に対して相対的に小さくなるように表示することができる。
上記第9の発明によれば、領域毎にコストが最大となる地点の位置が変化しないように地図を変形する。またコストが最大となる地点の位置は、領域毎に異なる場合がある。したがって、第9の発明によれば、コストが最大となる地点の位置が領域毎に異なる場合であっても、それぞれのコストが最大となる地点の位置が変化しないように地図を変形するので、変形処理前後における表示範囲の変動を抑えることができる。その結果、装置の処理負担を軽減することができる。
上記第10〜第12の発明によれば、より直感的な入力をユーザに提供することができる。
以下、本発明に係る地図表示装置について、図面を用いて説明する。なお、以下では、本発明に係る地図表示装置を車両などの移動体に搭載されるナビゲーション装置に適用した例について述べる。
(第1の実施形態)
図1を参照して、本発明における第1の実施形態に係るナビゲーション装置について説明する。図1は、第1の実施形態に係るナビゲーション装置の機能構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、ナビゲーション装置は、入力部101、位置検出部102、地図情報記憶部103、表示部105、および制御部104を備える。以下、各構成について詳細に説明する。
入力部101は、ユーザがナビゲーション装置に対して指示を入力するための手段である。入力部101は、リモートコントロール信号を入力とする機器、音声を入力とする機器、または表示部105と一体となったタッチパネルなどである。ユーザは、入力部101を用いて、縮尺を変更して地図を変形するための中心となる位置(基点)に関する情報や、詳細な地図を閲覧したい領域に関連する情報を入力する。なお、基点に関する情報は、ユーザからの入力が必ずしも必要ではなく、入力がない場合には後述する位置検出部102により検出される自車位置を基点としてもよい。また領域に関連する情報としては、所要距離に関する情報(例えば「5km」など)や、所要時間に関する情報(例えば「15分」など)など、基点からの尺度(コスト)を表す情報が考えられる。これらの情報はそれぞれ、「基点から所要距離5km程度離れた領域」、「基点から所要時間15分程度で到達する領域」を表す。そして各領域は、通常、基点を中心とした環状の領域となる。以下、本実施形態では、一例としてユーザから所要時間に関する情報が入力される場合について説明する。
位置検出部102は、車両の現在位置、速度、および方位を測位するための手段である。位置検出部102は、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)受信機、車速センサ、またはジャイロセンサなどである。GNSS受信機は、例えばGPS受信機であり、衛星からの電波を受信してそれを復調することで受信機の位置を算出するものである。
地図情報記憶部103は、例えばHDDやDVDなどで構成される。地図情報記憶部103には、道路、交差点、およびランドマークのデータ等の地図情報が記憶される。なお、本実施形態に係るナビゲーション装置は、必ずしも地図情報記憶部103を備える必要はなく、図示しない通信手段(例えば、携帯電話)によってセンター設備より上記地図情報を適宜ダウンロードする構成であってもよい。図2〜図4に、地図情報記憶部103に記憶されている地図情報の中で、本実施形態に関連する情報を抜粋したデータを示す。地図情報記憶部103には、図2に示すノードデータ、図3に示すリンクデータ、および図4に示すランドマークデータ等が含まれる。図2に示すノードデータは、交差点や合流地点など、幾方向かに道路が分岐する地点を示すデータである。具体的には、ノード(例えばNode1)毎に、緯度や経度などの位置情報、当該ノードに接続される接続リンクの数、および接続リンクのIDが記憶されている。図3に示すリンクデータは、ノードとノードとを結ぶ道路を表すデータである。具体的には、リンク(例えばL1)毎に、リンクの端点である始点ノードや終点ノード、リンク長(単位はメートルやキロメートルなど)、リンクの幅(単位はメートルなど)、および一般道路や高速道路などの道路種別が記憶されている。図4に示すランドマークデータは、ランドマークが属するジャンル、施設名称、近接するノードID、およびランドマークの位置情報によって構成されるデータである。
表示部105は、地図情報記憶部103に記憶された地図情報に基づく地図を表示するディスプレイである。なお、上述したように入力部101がタッチパネルである場合、入力部101および表示部105とでタッチパネルディスプレイを構成してもよい。
制御部104は、入力部101、位置検出部102、および地図情報記憶部103を参照して、地図を表示部105に表示するための処理を担うCPUなどである。制御部104は、機能的な構成部として、コスト算出部106、エリア分割部107、対応関係決定部108、表示補正部109、および描画部110で構成される。
コスト算出部106は、地図情報記憶部103に記憶される地図情報を用いて、設定された基点から表示部105に表示されている地図上の各地点までのコストを算出する。ここで、地図上の各地点とは、例えば地図上のノードおよび/またはランドマークを示す。上述したように本実施形態では、ユーザから所要時間に関する情報が入力される場合を想定しているため、コスト算出部106は、基点から地図上の各地点までの所要時間を算出する。なお、ユーザから所要距離に関する情報が入力される場合には、基点と各地点までの所要距離を算出する。また、入力部101においてユーザから基点を指定する入力がない場合には、位置検出部102により検出される自車位置が基点として設定される。また、入力部101においてユーザから基点を指定する入力があった場合には、ユーザから指定された地点が基点として設定される。なお、コスト算出部106は、表示部105に表示される地図の領域だけでなく、当該領域よりも大きな所定領域内についてコストを算出するようにしてもよい。
ここで、所要時間の算出方法について説明する。図2および図3に示したノードデータおよびリンクデータを参照して、基点を中心にダイクストラ法などの探索手法で探索を実施すると、各ノードに至るまでの総リンク長が算出される。この総リンク長を30km/時など、所定の値に設定された車速情報で除算することで、所要時間が算出される。なお、ナビゲーション装置がVICS情報を受信可能である場合や、地図情報記憶部103にリンクごとの過去の統計的な渋滞情報が記憶されている場合には、それらの情報を参照することで、より精度の高い所要時間を算出することが可能となる。
コスト算出部106において算出された所要時間は、図5に示すように、表示部105において地図とともに表示される。図5では、基点(図5中の黒三角)からの所要時間が同じ時間となる地点同士を閉曲線で結んだ所要時間情報(10分、20分、30分)が表示されている。図5のような所要時間情報を表示することで、各地点までの所要時間、あるいは地点同士の所要時間の差異などが直感的に閲覧可能となる。ここで、表示部105には、スライダーバー105aが地図情報とともに表示されている。スライダーバー105a上の各位置には各所要時間が対応付けられている。ユーザは、入力部101を用いてスライダーバー105a上の位置を指定することで、所要時間を指定することができる。なお、スライダーバー105aは、基点から後述する最大所要時間までの所要時間範囲をスライダーバー状に表示したものである。このように表示部105において所要時間情報とスライダーバー105aが表示されることで、ユーザは、ナビゲーション装置に対してより直感的に所要時間に関する情報を入力することができる。
なお、図5では、所要時間情報を区切りのよい時間単位(10分単位)で表示している。これにより、すべての地点の所要時間情報を表示するよりも見やすい表示となる。また所要時間情報は、図5のような閉曲線で表示される以外にも、10分未満、10分以上20分未満、20分以上30分未満などの隣り合う閉曲線間の領域に応じて色を変えて表示されてもよい。また、所要時間情報の閉曲線は、曲線ではなく、折れ線であってもよい。上記閉曲線およびスライダーバー105aの描画、閉曲線間の領域への配色は、描画部110において行われる。
エリア分割部107は、図6に示すように、基点を中心として表示部105に表示される地図領域を複数のエリアに分割する。つまり、エリア分割部107は、基点を通る複数の直線によって地図領域を複数のエリアに分割する。図6は、エリア分割部107による分割例を示す図である。図6では、基点からの方位に応じて地図領域が8分割されている。つまり、地図領域は8つのエリア(エリア1〜エリア8)に分割されている。エリア分割部107は、地図領域を分割後、地図情報記憶部103の中からノード、リンク、およびランドマークを、エリア毎に分けて記憶される。なお、エリアとエリアの境界上にノードやランドマーク等がある場合には、当該ノードやランドマーク等は隣接するエリアのいずれかに属するように記憶する。また、分割するエリアの数は8つに限定されず、所定数を選択することができる。
対応関係決定部108は、コスト算出部106において算出された各地点の所要時間に基づいて、ユーザから入力された所要時間となる地点に対応する領域の縮尺が他の領域の縮尺に対して相対的に大きくなるように、各地点の所要時間と表示距離との対応関係を決定する。つまり、各地点の所要時間と表示距離との対応関係を決定することで、ユーザから入力された所要時間となる地点に対応する領域の縮尺を他の領域に対して変更することができる。この対応関係は、各地点について算出された所要時間と、その地点の移動後の位置との対応関係を示すものである。以下、この対応関係の決定処理について具体的に説明する。
まず、対応関係決定部108は、コスト算出部106において算出された各地点までの所要時間を参照して、分割されたエリア毎に、最も到達に時間のかかる地点までの所要時間を最大所要時間として設定する。図7は、エリア毎に設定された最大所要時間の例を示す図である。図7に示す最大所要時間は、エリア毎に異なる時間となっている。ここで、ナビゲーション装置の表示部105は、図6に示したように縦横の長さが異なるものが一般的である。図6に示す各エリアの最大所要時間は、各エリアにおいて画面の四隅に地点が存在すれば、その地点までの所要時間となる。したがって、図6の場合、各エリアの最大所要時間は、表示部105の縦横の長さの違いに起因せず、ほぼ同じ時間となる。一方、エリア分割部107において図8に示すように地図領域が分割された場合、各エリアにおいて画面の四隅に地点が存在する場合はない。図8は、図6に示す分割方法とは異なる方向で分割した例を示す図である。したがって、図8の場合、各エリアの最大所要時間は、表示部105の縦横の長さの違いに起因し易く、大きく異なる時間となる。なお、最大所要時間が異なることについては、基点からの所要距離を対象とした場合に設定する最大所要距離についても同様である。
次に、図9を参照して、対応関係決定部108が上記最大所要時間を用いて上記対応関係を決定する処理について説明する。対応関係決定部108は、エリア毎に、各地点の所要時間と表示距離との対応関係として図9に示す関数を決定する。図9は、表示距離と所要時間との対応関係を示す関数を示した図である。図9に示す関数は、所要時間と表示距離とを各軸とする2次元座標系において表される。図9では、ユーザが、詳細な地図を閲覧したい領域として自車位置から15分の地点に対応する領域を入力した場合を示している。
まず、エリア1における上記関数の決定について説明する。図7より、エリア1の最大所要時間は30分である。そこで対応関係決定部108は、所要時間範囲を30分とし、所要時間が30分となる地点における基点からの表示距離を1.0と設定する。つまり、対応関係決定部108は、エリア1においては、基点から図5で示した所要時間が30分である閉曲線上の地点までの表示距離を1.0と設定する。ここで、表示距離とは、画面表示上の距離であり、基点と他の地点との間の表示上の距離を示す。
上記関数を決定する際、対応関係決定部108は、入力部101からユーザによって入力された所要時間を受け付ける。対応関係決定部108は、受け付けられた所要時間に基づいて、上記関数を決定するための第1基準所要時間および第2基準所要時間を決定する。第1基準所要時間は、受け付けられた所要時間に所定時間を減算することによって得られる。第2基準所要時間は、受け付けられた所要時間に所定時間を加算することによって得られる。例えば、受け付けられた所要時間が“15分”であり、上記所定時間が“3分”である場合、第1基準所要時間は“12分”となり、第2基準所要時間は“18分”となる。次に、対応関係決定部108は、第1基準所要時間に対応する表示距離(第1基準距離)と、第2基準所要時間に対応する表示距離(第2基準距離)とを決定する。第1基準距離は、現在(拡大前)の地図において第1基準所要時間に相当する地点から基点までの長さよりも短くなるように決定される。第2基準距離は、現在(拡大前)の地図において第2基準所要時間に相当する地点から基点までの長さよりも長くなるように決定される。例えば、第1基準所要時間が“12分”であるとき、現在の地図において第1基準所要時間に相当する地点から基点までの長さが“0.4”とする。第2基準所要時間が“18分”であるとき、現在の地図において第2基準所要時間に相当する地点から基点までの長さが“0.6”とする。このとき、第1基準距離は、“0.4”よりも小さい値、例えば“0.25”に決定され、第2基準距離は“0.6”よりも大きい値、例えば“0.75”に決定される。なお、最大所要時間となる地点は、その表示距離が1.0であるので移動はしない。
上記第1および第2基準所要時間、ならびに、第1および第2基準距離が決定されると、対応関係決定部108は、第1基準所要時間と第1基準距離との対応、および、第2基準所要時間と第2基準距離との対応に基づいて、上記関数を決定する。図9に示すように、関数は、所要時間と表示距離とを各軸とする2次元座標系における原点、当該座標系における(第1基準所要時間,第1基準距離)の座標点、(第2基準所要時間,第2基準距離)の座標点、および、(最大所要時間、1)の座標点の4点を通るように決定される。図9の例では、関数は、これら4点を結ぶ補間曲線となる。この補間曲線が算出されることで、基点から最大所要時間となる地点の間に存在する全ての地点の所要時間と表示距離との対応関係が決定される。補間曲線としてはスプライン曲線を利用することが考えられるがこの限りではない。
エリア1と同じように、エリア2では最大所要時間が40分であるので、所要時間40分の地点の表示距離を1.0として、図9に示すような補間曲線となる関数が決定される。以下同様に、各エリアに対してそれぞれの関数が決定される。
表示補正部109は、対応関係決定部108によりエリア毎に決定された関数に基づいて、各地点(ノードやランドマークなど)の表示位置をエリア毎に補正する処理を行う。つまり、表示補正部109は、各地点を、対応関係決定部108により決定された関数に対応する位置に移動させる。例えば、所要時間が“a”である地点は、移動前の当該地点と基点とを結ぶ直線上を移動する。ここで、基点から移動後の当該地点までの距離は、上記関数において所要時間が“a”に対応する表示距離となる。なお、エリア毎に関数が決定されるので、関数がエリア毎に異なれば、同じ所要時間となる地点であっても、移動後の位置はエリア毎に異なるものとなる。このとき上述した所要時間情報は、基点からの所要時間が同じ時間となる地点同士を閉曲線で結ぶことで得られる。
描画部110は、表示補正部109により補正された各地点の表示位置に基づいて地図を変形して描画し、表示部105に出力する。表示部105では、図10に示すように、ユーザが入力した所要時間付近の領域が拡大するように縮尺変更して変形された地図が表示される。図10は、表示部105で表示される縮尺変更後の地図の一例を示す図である。図10のように、縮尺変更後の地図では、所要時間15分付近の領域が拡大して表示され、詳細に確認することができるようになっている。これにより、縮尺変更前の図5では所要時間15分の領域に密集していたランドマークのアイコンが図10ではその所在位置が明確に分かるように表示されるようになる。
なお、対応関係決定部108において決定された関数によって12〜18分までの所要時間帯の表示距離は図11に示すように表示される。図11は、対応関係決定部108の処理によって12〜18分までの所要時間帯の表示距離が拡大される様子を模式的に示す図である。図11に示すように、所要時間が“18分”となる地点の表示位置は、縮尺変更前の位置から表示距離が“0.75”となる位置に移動する。つまり、所要時間が“18分”となる地点の表示位置は、基点から離れる方向に移動する。また所要時間が“12分”となる地点の表示位置は、縮尺変更前の位置から表示距離が“0.25”となる位置に移動する。所要時間が“12分”となる地点の表示位置は、基点に近づく方向に移動する。このように、12〜18分までの所要時間帯の表示距離が拡大されることがわかる。
以上において、図9に示す関数は、第1基準所要時間から第2基準所要時間までの所要時間帯に含まれる或る値を基準として、当該基準より所要時間が小さい地点については基点からの距離が小さくなるように移動させ、当該基準より所要時間が大きい地点については基点からの距離が大きくなるように移動させる。したがって、第1基準所要時間から第2基準所要時間までの所要時間帯の表示距離は、他の所要時間帯に比べて大きくなる。つまり、第1基準所要時間から第2基準所要時間までの所要時間帯に対応する地図上の領域(対象領域)が拡大して表示されることとなる。対象領域は、所要時間の値が第1基準所要時間から第2基準所要時間までの範囲となる地点によって構成される領域である。すなわち、所要時間の値が当該範囲内となる地点が対象領域に含まれ、所要時間の値が当該範囲外となる地点が対象領域外に位置することとなる。なお、当該範囲は、ユーザによって入力された所要時間によって決められ、対象領域は当該範囲に対応して決められるので、ユーザは、所要時間を入力することによって対象領域を指定することができる。以上のように、本実施形態によれば、ユーザによって指定された地図上の領域(対象領域)を他の領域と比べて大きくなるように地図を変形して表示することができる。つまり、本実施形態によれば、ユーザによって指定された対象領域の縮尺が他の領域に対して大きくなるように、各領域の縮尺を変更することができる。
以下、上述した関数がエリア毎に決定される理由について述べる。一例として、エリアNの最大所要時間が30分、エリアMの最大所要時間が60分である場合について考える。関数の決定に利用する最大所要時間を一律60分とすると、当該60分の地点の表示距離が1.0となり、当該60分の範囲内にある地点が上述した処理によって移動する。このとき、例えば、エリアNにおいて、エリアN方面を走行するとして所要時間が30分以上60分未満である領域が表示部105において表示されていないとする。この場合、関数の決定に利用する最大所要時間を一律60分とすると、エリアNにおいて本来表示されていない領域(所要時間が30分以上60分未満である領域)まで表示しなければならなくなる可能性があり、余分な処理負荷がかかるとともに、ユーザに対して表示範囲の一貫性を保てなくなる。このような現象を回避し、表示範囲自体を縮尺変更前と変更後であまり変化させないようにするために、エリアごとの最大所要時間を用いている。
なお、エリア毎に異なる関数を決定するには、一律に決定する場合に比べて処理負荷がかかる。このため、処理負荷が懸念される場合は、各エリアの最大所要時間の平均をとり、その平均時間を全エリア共通の最大所要時間としてもよい。これにより、不整合の減少と処理負担の軽減を両立させた縮尺の変更を行うことが可能となる。また、表示範囲の不整合を考慮しないのであれば、エリア分割部107を設けずに、表示範囲の最大所要時間の平均から関数を決定するようにしてもよい。
次に、以上のように構成された本実施形態に係るナビゲーション装置の処理の流れについて、図12のフローチャートを用いて説明する。図12は、本実施形態に係るナビゲーション装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図12において、入力部101においてユーザから所要時間に関する情報を用いて縮尺変更を行う処理命令が入力されたか否か判断される(ステップS101)。縮尺変更を行う処理命令が入力されると(ステップS101でYes)、コスト算出部106は、地図情報記憶部103に記憶される地図情報を用いて、自車位置またはユーザから指定された位置を基点として当該基点から表示部105に表示されている地図上の各地点までの所要時間を算出する。なお、ステップS101においてユーザから所要距離に関する情報を用いて縮尺変更を行う処理命令が入力された場合には、ステップS102において基点から表示部105に表示されている地図上の各地点までの所要距離が算出される。
ステップS102の次に、表示部105は、コスト算出部106において算出された所要時間に関する所要時間情報(閉曲線)を地図情報とともに表示する(ステップS103)。その後、エリア分割部107は、基点を中心として表示部105に表示される地図領域を複数のエリアに分割する(ステップS104)。なお、ステップS104の処理は、ステップS102およびS103の処理の前に行われてもよいし、ステップS102およびS103の処理と平行して行われてもよい。
ステップS104の次に、入力部101においてユーザから所要時間が入力されたか否かが判断される(ステップS105)。ユーザが表示部105に表示された所要時間情報を参照しながら、縮尺変更したい所要時間を入力すると(ステップS105でYes)、対応関係決定部108は、入力された所要時間に基づいてエリア毎に各地点の所要時間と表示距離との対応関係を示す関数を決定する(ステップS106)。
ステップS106の次に、表示補正部109は、対応関係決定部108により決定された関数に基づいてエリア毎に各地点の表示位置を補正する処理を行い、描画部110は、表示補正部109により補正された各地点の表示位置に基づいて地図を変形して描画し、表示部105に出力する(ステップS107)。以上のステップS105〜S107によって、ユーザによって指定された所定領域が、所要時間の値が所定範囲内となる地点を含む対象領域と、所要時間の値が当該所定範囲外となる地点を含む他の領域とに分割され、当該対象領域が他の領域に対して相対的に大きくまたは小さくなるように、所定領域内の地図が変形される。そして、以上のステップS105〜S107の処理を行う対応関係決定部108、表示補正部109、および描画部110が本発明における地図変形部に相当する。
その後、縮尺変更処理を終了しない場合(ステップS108でNo)、処理はステップS105に戻る。縮尺変更処理を終了する場合(ステップS108でYes)、処理はステップS109へ進み、ナビゲーション装置の処理を終了する(ステップS109でYes)。
なお、上述では、ユーザから指定された領域を拡大する例について説明したが、指定された領域を縮小するようにしてもよい。この場合、図9に示した関数において、ユーザから指定された所要時間帯における傾き(微分値)を他の所要時間帯の傾きより小さくなるように設定すればよい。これにより、指定された所要時間付近の領域が縮小されて表示される。
以上、本実施形態のナビゲーション装置によれば、画面に表示されている地図の中で、ユーザにとって詳細な地図を閲覧したい任意の領域を拡大し、かつ、必要のない任意の領域を縮小して表示するように、地図を変形することが可能となる。つまり、基点からのコストに関連した地点付近の縮尺を適応的に変更することが可能となる。これにより、限られた画面領域の中でより効果的にユーザに情報を提供することが可能となる。
また、本実施形態のナビゲーション装置によれば、表示されている領域をエリアに分割してエリア毎に地図の縮尺を変更することが可能となるので、「所要時間」などのようにエリア毎にその最大値が大きく異なる可能性のあるコストに関する情報であっても、情報を損失することなく適切に表示することが可能となる。
なお、上述では、縮尺変更したい領域に対してユーザが所要時間で指定する方法について述べたが、地図上に表示されている地点をリモートコントロールやタッチパネルなどで直接指定するようにしてもよい。このとき、コスト算出部106が基点から指定された地点に至る所要時間を算出し、この値をユーザが指定した所要時間とすれば、上述した処理と同様の処理により縮尺を変更した表示が可能である。
また、上述では、コスト算出部106およびエリア分割部107の処理がユーザの所要時間の指定前に行われるとしたが、ユーザから所要時間の指定があった後に処理を行うようにしてもよい。
また、上述では、コスト算出部106において算出された所要時間に基づく所要時間情報をユーザが所要時間に関する情報を入力する前に表示するようにした(図12のステップS103)が、これに限定されない。所要時間情報は、縮尺変更後に、変形された地図とともに表示されてもよい。
(第2の実施形態)
図13を参照して、本発明における第2の実施形態に係るナビゲーション装置について説明する。図13は、第2の実施形態に係るナビゲーション装置の機能構成の例を示すブロック図である。図13に示すように、本実施形態に係るナビゲーション装置は、上述した第1の実施形態に係るナビゲーション装置に対して、密集度算出部201および基点位置変更部202を新たに備える点で異なる。その他の各構成部は、上述した第1の実施形態と同じであり、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。以下、各構成について詳細に説明する。なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、ユーザから所要時間15分付近の領域を詳細に閲覧したいという所要時間に関する情報が入力される場合を想定する。
密集度算出部201は、対象領域内において地点が密集している度合いを示す密集度を算出する。地点には、ユーザに対して提示するための提示情報が表示される。提示情報としては、例えば、ランドマークなどのアイコン、それらに関する詳細な施設・商用情報、渋滞や規制などの交通情報、など様々存在する。これらのうち、本実施形態では、ランドマークアイコンの密集度を算出する例について図14を参照して説明する。図14は、ランドマークの密集度が高い領域を示す図である。まず、密集度算出部201は、エリア分割部107により分割されたエリアのうち1つのエリア(例えばエリア1)を抽出する。そしてエリア1に対してユーザから指定された所要時間(15分)を含む対象領域(例えば所要時間が12〜18分となる領域)に存在するランドマークの数を、コスト算出部106の算出結果を利用して算出する。その数が所定の閾値(例えば4つ)を超えていると、密集度算出部201は、エリア1を密集度の高いエリアとして判定する。同様の算出処理をすべてのエリアに対して行うと、エリア2も密集度が高いと判定され、それ以外のエリア(エリア3〜エリア8)は密集度が低いと判定される。
なお、密集度の算出対象となるランドマークは、エリアに存在するすべてのものである必要はない。例えば、ユーザがナビゲーション装置において一般的な施設検索などの機能を実行して特定のジャンル(例えば「コンビニ」など)を検索しているようなシチュエーションにおいては、算出対象となるランドマークを特定のジャンルに絞って算出し、密集度の高低を判定してもよい。また、密集度は単にランドマークの個数のみで判定されるだけでなく、地図表示した際にアイコン同士の表示が重なる度合い(重複する度合い)でもって判定されてもよい。重なる度合いが大きければ、密集度は高いと判定される。また本実施形態では、地図を各エリアに分割しており、エリアごとのランドマークに基づいて密集度を算出するが、各エリアに分割しない場合は、基点から全方位のユーザから指定された所要時間を含む対象領域に存在するランドマークを考慮して密集度を算出し、密集度の高低を判定してもよい。
対応関係決定部108は、密集度算出部201の判定結果を受けて、分割されたエリアの密集度に応じた関数を決定する。図15を参照して対応関係決定部108において決定される関数の具体例を説明する。図15は、密集度算出部201の算出結果に基づいて決定される関数を示す図である。エリア1やエリア2など密集度が高いと判定されるエリア(高密集度のエリア)に対しては、第1の実施形態と同様、所要時間15分付近の表示距離の傾き(微分値)は、他の所要時間帯よりも大きな値となる。しかし、エリア3からエリア8のような密集度が低いと判定されるエリア(低密集度のエリア)に対しては、所要時間15分付近と、その他の所要時間帯とで表示距離の傾きの差を小さくする。具体的には、低密集度のエリアでは、所要時間12分の地点の表示距離は“0.3”、所要時間18分の地点の表示距離は“0.7”であるのに対し、高密集度のエリアでは、所要時間12分の地点の表示距離は“0.25”、所要時間18分の地点の表示距離は“0.75”というように異なる値を設定する。これにより、同一所要時間帯(12〜18分)であっても、表示部105における表示領域の大きさが異なるように関数を決定することができる。関数をこのように決定することで、提示する情報量という観点から拡大表示が必要な領域に絞って縮尺を変更することが可能となる。なお、対応関係決定部108は、密集度算出部201の判定結果(2値)でなく、密集度の数値に応じて関数を決定してもよい。
基点位置変更部202は、密集度算出部201で算出された密集度に基づいて、基点が密集度の低いエリアの方向へ移動するように当該基点の位置を変更する。具体的な処理例としては、まず密集度算出部201で算出された密集度の数値に応じて、基点を始点としたベクトルを決定する。ベクトルの向きは、例えばエリア1の場合、基点からエリア1に向かう向きである。ベクトルの大きさは、例えばエリア1の場合、エリア1の密集度に応じた大きさである。このようにして、各エリアに対し、基点を始点とするベクトルを決定する。そして基点位置変更部202は、各ベクトルのベクトル和によって示される位置に基点位置を変更する。
図14の例では、エリア1およびエリア2に対して密集度が高いと判定されている。つまり、基点に対して表示部105の右上方に密集度の数値が高い領域が集中していることになる。逆に言えば、左下方には密集度の数値が低い領域が集中しており、この領域にはユーザに提示すべき情報が少ないことになる。このとき、上記ベクトル和は、左下方を向いたベクトルとなる。そのため、例えば表示部105の中央付近を基点の初期位値とすると、基点位置は当該中央付近から図16のように左下方へと移動する。図16は、基点位置が左下方へと移動したときの縮尺変更後の表示例を示している。なお、基点位置変更部202は、密集度の数値に応じたベクトル和を求めるのではなく、密集度算出部201の判定結果(2値)に応じたベクトルを用いてベクトル和を求めてもよい。また、基点位置変更部202において基点位置が変更されると、エリア分割部107は、変更後の基点を中心として表示部105に表示される地図領域を複数のエリアに分割する。対応関係決定部108は、密集度算出部201の判定結果を受けて、分割されたエリア毎の関数を決定する。このように基点位置を変更することで、図16に示すように、表示部105の左下方の情報量の少ない表示領域が小さく、右上方の表示領域が大きなるので、より多くの情報をユーザに提示できるようになる。
表示補正部109は、対応関係決定部108において決定された関数に基づいて、第1の実施形態と同様の補正処理を行う。表示補正部109において補正された地図情報は、描画部110により描画され、表示部105において表示される。
次に、以上のように構成された本実施形態に係るナビゲーション装置の処理の流れについて、図17のフローチャートを用いて説明する。図17は、本実施形態に係るナビゲーション装置の処理の流れを示すフローチャートである。
図12において、入力部101においてユーザから所要時間に関する情報を用いて縮尺変更を行う処理命令が入力されたか否か判断される(ステップS201)。縮尺変更を行う処理命令が入力されると(ステップS201でYes)、コスト算出部106は、地図情報記憶部103に記憶される地図情報を用いて、自車位置またはユーザから指定された位置を基点として当該基点から表示部105に表示されている地図上の各地点までの所要時間を算出する。なお、ステップS201においてユーザから所要距離に関する情報を用いて縮尺変更を行う処理命令が入力された場合には、ステップS202において基点から表示部105に表示されている地図上の各地点までの所要距離が算出される。
ステップS202の次に、表示部105は、コスト算出部106において算出された所要時間に関する所要時間情報(閉曲線)を地図情報とともに表示する(ステップS203)。その後、エリア分割部107は、基点を中心として表示部105に表示される地図領域を複数のエリアに分割する(ステップS204)。
ステップS204の次に、入力部101においてユーザから所要時間が入力されたか否かが判断される(ステップS205)。ユーザが表示部105に表示された所要時間情報を参照しながら、縮尺変更したい所要時間を入力すると(ステップS205でYes)、密集度算出部201は、エリア毎に、ユーザの指定した所要時間の、あるいはさらに指定したジャンルのランドマークの密集度を算出する(ステップS206)。ここで、基点位置を変更する処理を行うか否かが判断され、基点位置を変更しない場合(ステップS207でNo)、対応関係決定部108は、密集度の算出結果に基づいて各エリア毎に関数を決定する(ステップS208)。また、基点位置を変更する処理を行う場合(ステップS207でYes)、基点位置変更部202はステップS206で算出された密集度に基づいてベクトル和を算出する(ステップS209)。そして基点位置変更部202は、ベクトル和によって示される位置に基点位置を変更する(ステップS210)。ステップS210の次に、エリア分割部107は、変更後の基点を中心として表示部105に表示される地図領域を複数のエリアに分割する(ステップS211)。対応関係決定部108は、ステップS206で算出された密集度に基づいて、ステップS211において分割されたエリア毎に関数を決定する(ステップS212)。
ステップS208またはS212において決定された関数と基点位置とに基づいて、表示補正部109はノードやランドマークなどの各地点の表示位置を補正し、描画部110は表示補正部109により補正された各地点の表示位置に基づいて地図を描画し、表示部105に出力する(ステップS213)。その後、縮尺変更処理を終了しない場合(ステップS214でNo)、処理はステップS205に戻る。縮尺変更処理を終了する場合(ステップS214でYes)、処理はステップS215へ進み、ナビゲーション装置の処理を終了する(ステップS215でYes)。
以上、本実施形態のナビゲーション装置によれば、密集度算出部201の処理により、表示すべき情報(本実施形態ではランドマークアイコン)の密集度が算出される。このため、対応関係決定部108において、密集度に応じた適切な各地点と表示距離との対応関係を決定することができる。これにより、密集度の高いエリアに絞って詳細な地図が表示されるので、閉曲線で表示する所要時間情報の表示間隔なども密集度に応じた間隔となり、注目すべき領域に対しての閲覧が容易になる。
また、本実施形態のナビゲーション装置によれば、基点位置変更部202の処理により、基点位置が密集度の低いエリアの方向へ移動した位置に変更されるので、密集度の高いエリアが表示される領域を大きく確保することが可能となる。その結果、高密集度のエリアが一段と閲覧し易くなる。
本発明に係る地図表示装置は、ユーザの要望に柔軟に対応し、ユーザの望む地図領域を視認性よく表示することが可能であり、カーナビゲーションシステムなどのナビゲーション装置、ユーザにより携行される携帯電話のような移動体端末、あるいはパーソナルコンピュータ上で動作する地図表示アプリケーション等として有用である。
第1の実施形態に係るナビゲーション装置の機能構成例を示すブロック図 地図情報記憶部103に記憶されるノードデータの一例を示す図 地図情報記憶部103に記憶されるリンクデータの一例を示す図 地図情報記憶部103に記憶されるランドマークデータの一例を示す図 所要時間情報の表示例を示す図 エリア分割部107による分割例を示す図 エリア毎に設定された最大所要時間の例を示す図 図6に示す分割方法とは異なる方向で分割した例を示す図 表示距離と所要時間との対応関係を示す関数を示した図 表示部105で表示される縮尺変更後の地図の一例を示す図 対応関係決定部108の処理によって12〜18分までの所要時間帯の表示距離が拡大される様子を模式的に示す図 第1の実施形態に係るナビゲーション装置の処理の流れを示すフローチャート 第2の実施形態に係るナビゲーション装置の機能構成の例を示すブロック図 ランドマークの密集度が高い領域を示す図 密集度算出部201の算出結果に基づいて決定される関数を示す図 基点の表示位置が左下方へと移動した様子を示す図 第2の実施形態に係るナビゲーション装置の処理の流れを示すフローチャート
符号の説明
101 入力部
102 位置検出部
103 地図情報記憶部
104 制御部
105 表示部
106 コスト算出部
107 エリア分割部
108 対応関係決定部
109 表示補正部
110 描画部
201 密集度算出部
202 基点位置変更部

Claims (14)

  1. 地図を表示する地図表示装置であって、
    前記地図上の所定領域に含まれる各地点について、当該地図上の所定の地点を基点として当該基点から当該各地点までのコストをそれぞれ算出するコスト算出部と、
    前記所定領域を、コストの値が所定範囲内となる地点を含む対象領域と、コストの値が当該所定範囲外となる地点を含む他の領域とに分割し、当該対象領域が他の領域に対して相対的に大きくまたは小さくなるように、前記所定領域内の地図を変形する地図変形部と、
    前記地図変形部において変形された地図を表示する表示部とを備える、地図表示装置。
  2. 前記地図変形部は、前記対象領域がその内部に前記基点を含む場合、当該対象領域の外周を前記基点から離れる方向に移動させるように前記所定領域内の地図を変形し、前記対象領域が前記基点を囲む環状の形状である場合、当該対象領域の内周を前記基点に近づく方向に移動させるとともに外周を前記基点から離れる方向に移動させるように前記所定領域内の地図を変形することを特徴とする、請求項1に記載の地図表示装置。
  3. 前記地図変形部は、変形後における各地点の位置を当該各地点毎に算出されたコストに基づいて決定し、決定した位置に当該各地点を移動させることによって前記所定領域内の地図を変形することを特徴とする、請求項1に記載の地図表示装置。
  4. 前記地図変形部は、前記対象領域内のいずれかの地点のコストを基準コストとして、当該基準コストよりコストが小さい地点については前記基点からの距離が小さくなるように移動させ、当該基準コストよりコストが大きい地点については前記基点からの距離が大きくなるように移動させる、請求項1に記載の地図表示装置。
  5. 前記基点を通る複数の直線によって前記対象領域を複数の領域に分割する領域分割部と、
    前記領域分割部において分割された領域内において地点が密集する度合いを示す密集度を当該領域毎に算出する密集度算出部と、
    前記密集度に基づいて前記基点の位置を変更する基点位置変更部とをさらに備え、
    前記地図変形部は、前記基点位置変更部によって基点の位置が変更された地図に対して変形を行うことを特徴とする、請求項1に記載の地図表示装置。
  6. 前記対象領域内において地点が密集する度合いを示す密集度を算出する密集度算出部をさらに備え、
    前記地図変形部は、変形後における各地点の位置を、当該各地点毎に算出されたコストと前記密集度とに基づいて決定する、請求項3に記載の地図表示装置。
  7. 前記各地点は、地図上のランドマークを示し、
    前記密集度算出部は、所定の種類に属するランドマークを示す地点のみについて前記密集度を算出することを特徴とする、請求項6に記載の地図表示装置。
  8. 前記地図変形部は、前記対象領域内のいずれかの地点のコストを基準コストとして、当該基準コストよりコストが小さい地点については前記基点からの距離が大きくなるように移動させ、当該基準コストよりコストが大きい地点については前記基点からの距離が小さくなるように移動させる、請求項1に記載の地図表示装置。
  9. 前記基点を通る複数の直線によって前記所定領域を複数の領域に分割する領域分割部をさらに備え、
    前記地図変形部は、前記領域分割部において分割された領域内において前記コストが最大となる地点の位置が変化しないように前記所定領域内の地図を当該領域毎に変形する、請求項1に記載の地図表示装置。
  10. 前記表示部に表示されるスライダーバー上の位置を指定する入力を受け付ける入力部をさらに備え、
    前記スライダーバー上の各位置にはコストの値が対応付けられており、
    前記地図変形部は、前記入力部によって受け付けられた入力によって指定される位置に対応するコストの値に基づいて前記所定範囲を決定する、請求項1に記載の地図表示装置。
  11. 前記表示部は、隣接する2つの前記対象領域の境界を示す線を表示することを特徴とする、請求項1に記載の地図表示装置。
  12. 前記表示部は、前記対象領域毎に異なる色で地図を表示することを特徴とする、請求項11に記載の地図表示装置。
  13. 前記地点は、地図上のノードおよび/またはランドマークを示すことを特徴とする、請求項1に記載の地図表示装置。
  14. 地図を表示する地図表示方法であって、
    前記地図上の所定領域に含まれる各地点について、当該地図上の所定の地点を基点として当該基点から当該各地点までのコストをそれぞれ算出するコスト算出ステップと、
    前記所定領域を、コストの値が所定範囲内となる地点を含む対象領域と、コストの値が当該所定範囲外となる地点を含む他の領域とに分割し、当該対象領域が他の領域に対して相対的に大きくまたは小さくなるように、前記所定領域内の地図を変形する地図変形ステップと、
    前記地図変形ステップにおいて変形された地図を表示する表示ステップとを含む、地図表示方法。
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