JP2007295987A - 血液浄化用膜及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】物質除去性能及び血液適合性のいずれにも優れた血液浄化用膜及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】多孔質膜を用いた血液浄化用膜であって、該多孔質膜の血液と接触する側の表面に、水不溶性親水性高分子からなる粒状物から構成される層が形成されてなる血液浄化用膜、並びに工程(A):高分子を含有する製膜原液を、水不溶性親水性高分子を含有する1次凝固液と接触させて、多孔質膜を成形し、凝固させるとともに、水不溶性親水性高分子からなる粒状物を該多孔質膜の表面に付着させる工程、及び
工程(B):実質的に水からなる2次凝固液を多孔質膜と接触させて、多孔質膜をさらに凝固させるとともに、粒状物を凝固させる工程
を含む、多孔質膜を用いた血液浄化用膜であって、該多孔質膜の血液と接触する側の表面に、水不溶性親水性高分子からなる粒状物から構成される層が形成されてなる血液浄化用膜の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、血液浄化用膜及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、血液透析療法、血漿交換療法、持続緩徐式血液濾過透析等の血液浄化療法に好適に用いられ得る血液浄化用膜及びその製造方法に関する。
血液透析療法を始め、血漿交換療法や、持続緩徐式血液濾過透析等の血液浄化療法の分野では、ポリスルホンに代表される合成高分子からなる多孔質膜が、物質除去性能や機械的強度に優れることから好適に用いられている。しかしながら、ポリスルホンのような疎水性高分子に血液が接触すると、血小板の付着・活性化に代表される血液の防御反応が惹起され、患者に悪影響を及ぼすことが明らかになっており、血液適合性の高い血液浄化用膜の開発が求められている。
血液適合性の高い血液浄化用膜についてはこれまでにも多くの検討がなされている。
例えば、疎水性高分子と親水性高分子をブレンドした紡糸原液を用いて製膜することで膜の親水性を高め、血液適合性を高める方法(特許文献1等参照)や、さらに、疎水性高分子と親水性高分子をブレンドする方法を工夫して、膜の選択分離層を親水性高分子と疎水性高分子からなる微細な粒子状にすることにより、血液と接する表面の平滑性を改善し、血液適合性を高める方法が報告されている(特許文献2等参照)。
さらに、乾湿式製膜の際に親水性高分子を含む凝固液を用いて製膜し、乾燥させることで親水性高分子を被覆する方法が検討されている(特許文献3等参照)。また、特許文献4には製造された膜を、親水性高分子を含む溶液と接触させた後、乾燥させ、親水性高分子を被覆することによって血液適合性を付与する方法も開示されている。
特許第3551971号公報 特開2005−224604号公報 特開2002−212333号公報 特開昭61−271003号公報
しかしながら、特許文献1や2に開示されているような疎水性高分子と親水性高分子をブレンドする方法では、血液と接触する表面の大部分が血液適合性の悪い疎水性高分子からなり、血液適合性は不十分である。
また、特許文献3に開示されている方法では、親水性高分子が基材膜の選択分離層に覆い被さるように被覆されるため、特に選択分離層の孔径が小さい血液浄化用膜においては孔が閉塞され、物質除去性能が低下する原因となり、特許文献4に開示されている方法でも、膜の孔が閉塞され物質除去性能が低下する。
本発明の課題は、物質除去性能及び血液適合性のいずれにも優れた血液浄化用膜及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、
〔1〕 多孔質膜を用いた血液浄化用膜であって、該多孔質膜の血液と接触する側の表面に、水不溶性親水性高分子からなる粒状物から構成される層が形成されてなる血液浄化用膜、並びに
〔2〕 工程(A):高分子を含有する製膜原液を、水不溶性親水性高分子を含有する1次凝固液と接触させて、多孔質膜を成形し、凝固させるとともに、水不溶性親水性高分子からなる粒状物を該多孔質膜の表面に付着させる工程、及び
工程(B):実質的に水からなる2次凝固液を多孔質膜と接触させて、多孔質膜をさらに凝固させるとともに、粒状物を凝固させる工程
を含む、多孔質膜を用いた血液浄化用膜であって、該多孔質膜の血液と接触する側の表面に、水不溶性親水性高分子からなる粒状物から構成される層が形成されてなる血液浄化用膜の製造方法
に関する。
本発明の血液浄化用膜は、物質除去性能及び血液適合性のいずれにもおいても優れた効果を奏するものである。
本発明の血液浄化用膜は、多孔質膜の血液と接触する側の表面に形成されている層に大きな特徴を有しており、これにより、物質除去性能と血液適合性の両立が達成されている。即ち、本発明における多孔質膜の表面に形成された前記層は、ろ過層として機能することができるものである(本明細書においては、かかる層をろ過層ともいう)。ろ過層は、血液適合性が高い水不溶性親水性高分子からなる粒状物から構成される、いわゆる「砂ろ過層」の構造を有するものである。該ろ過層は、粒状物間に、除去すべき小分子量物質が通過し得る隙間を有しているため、多孔質膜の物質除去性能を損なうことがない。また、血小板に代表される血球成分は多孔質膜を構成する高分子との接触が阻害され、水不溶性親水性高分子とのみ接触するため、優れた血液適合性を発現する。
本発明において、多孔質膜を構成する高分子は、適当な溶媒と相溶し、非溶媒との混合で膜を形成することが出来れば特に限定されないが、例えば、再生セルロース等の天然高分子、ポリスルホン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアミド、ポリアクリロニトリル等の合成高分子が挙げられる。また、前記多孔質膜は、単独でも、2種類以上の高分子が混合されて形成されていてもよい。これらの中でも製膜の容易性、機械的強度等の観点から、疎水性高分子が好ましく用いられる。
疎水性高分子としては、特に限定されないが、例えば、ポリスルホン、ポリアミド、ポリエステル、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。これらの疎水性高分子は、それぞれ単独で用いられていてもよく、2種以上が併用されていてもよいが、製膜性、物質除去性能等の観点から、ポリスルホンが好ましい。なお、本発明の効果を損なわない範囲内でポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール等の親水化剤が含まれていてもよい。
本明細書における「ポリスルホン」とは、スルホン結合を有する高分子化合物の総称であり、特に限定されるものではないが、例えば、下記式(I)で示されるユニットの繰り返し構造からなるものが挙げられ、ソルベイアドバンスドポリマーズ社より「ユーデル(UDEL)」の商標名で市販されている市販品を使用することもできる。ユーデルのなかでも汎用性、製膜性の観点から、P-1700及びP-3500の銘柄が好ましい。
多孔質膜の孔径は、用途によって最適値が異なるが、例えば、血液浄化を行う場合は、血漿中の成分を分離するという観点から、0.005〜0.6μmが好ましく、また0.05〜0.3μm以下がより好ましい。多孔質膜の孔径は、製膜原液組成や1次凝固液に含有させる多孔質膜を構成する高分子の溶媒濃度等により適宜調整することができる。
一方、ろ過層を構成する「水不溶性親水性高分子」とは、水への溶解度が0.1重量%以下であり、乾燥キャストフィルムに垂らした水滴に対する接触角が50°以下である高分子をいう。
水不溶性親水性高分子としては、特に限定されないが、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリメトキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等が挙げられる。これらの水不溶性親水性高分子は、それぞれ単独で用いられていてもよく、2種以上が併用されていてもよいが、これらの中では、これまで血液と接触する素材として血液浄化用膜等における実績もあり、血液適合性も十分に高いエチレン−ビニルアルコール共重合体が好ましい。
上記エチレン−ビニルアルコール共重合体として、重合形態はランダム、ブロック、グラフトのいずれであってもよい。ろ過層の成形性及び生体適合性の観点から、エチレン含量が20〜50モル%のものが好ましく、25〜40モル%の範囲にあるものがより好ましい。また、ケン化度は95モル%以上が好ましく、97モル%以上がより好ましい。また、本発明の効果を損なわない範囲内で、メタクリル酸、ビニルクロライド等の共重合可能な重合性単量体が共重合されていても良い。
水不溶性親水性高分子からなる粒状物の粒径は、血液から除去すべき小分子量物質を妨げず、またタンパク質等による粒状物間の隙間の閉塞を防止する観点から、0.1μm以上が好ましく、主要な血球成分のなかで最小の血小板の通過を防止する観点から、1μm以下が好ましい。これらの観点から、粒状物の粒径は、0.1〜1μmが好ましく、0.15〜0.7μmがより好ましく、0.2〜0.7μmがさらに好ましい。また、粒状物から構成されるろ過層の厚みは、物質除去性能の観点から、0.1〜5μmが好ましく、0.2〜2μmがより好ましい。また、粒状物の粒径及びろ過層の厚みは、走査電子顕微鏡(SEM)により後述する実施例に記載の方法で膜の表面を観察することで確認することができる。
粒状物の粒径は、血液浄化膜の孔径を考慮して、適宜調整することが好ましい。例えば、粒状物が膜の細孔を閉塞して膜の除去性能を損なわないよう、粒状物の粒径は膜の孔径に対して大きくすることが好ましい。なお、粒子の粒径は1次凝固液に含有させる水不溶性親水性高分子の濃度等で調整することができる。
多孔質膜の血液と接触する側の表面におけるろ過層による被覆率は、血液と疎水性高分子との接触を阻害する観点から、75%以上が好ましく、95%以上がより好ましく、ろ過層は実質的に多孔質膜の血液と接触する側の表面の全面に形成されていることがさらに好ましい。なお、この被覆率は、後述する実施例に記載の方法により算出する。
ろ過層は、多孔質膜上に直接形成されていてもよく、多孔質膜の除去性能に影響しない別の層を介して間接的に形成されていてもよい。
本発明の血液浄化用膜の形状は、用途等によって適宜選択されるため特に限定されず、平膜型、中空糸型等が挙げられるが、血液との接触効率等の観点からは、中空糸型が好ましい。また、膜の構造は断面方向に均一な構造である対照型であっても、断面方向に異なった構造である非対称型であってもよい。
本発明の血液浄化用膜の製造方法は特に限定されないが、例えば、
工程(A):高分子を含有する製膜原液を、水不溶性親水性高分子を含有する1次凝固液と接触させて、多孔質膜を成形し、凝固させるとともに、水不溶性親水性高分子からなる粒状物を該多孔質膜の表面に付着させる工程、及び
工程(B):実質的に水からなる2次凝固液を多孔質膜と接触させて、多孔質膜をさらに凝固させるとともに、粒状物を凝固させる工程
を含む方法により、容易に製造することができる。
工程(A)に用いられる製膜原液は、製膜が容易であるという観点から、疎水性高分子を、該高分子が溶解する極性溶媒中に溶解させた溶液であることが好ましい。
疎水性高分子と溶解させる極性溶媒としては、疎水性高分子の種類によっても異なるが、例えば、疎水性高分子がポリスルホンである場合、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン等が挙げられる。これらは、得られる多孔質膜の孔径を制御すること等を考慮して、それぞれ単独で用いられていても、2種以上が併用されていてもよい。
製膜原液中の疎水性高分子の含有量は、10〜30重量%が好ましく、15〜25重量%がより好ましい。製膜原液中には、さらに、ポリビニルピロリドンやポリエチレングリコール等の親水化剤等の添加剤が含有されていてもよい。
1次凝固液としては、疎水性高分子には不溶であるが、水不溶性親水性高分子には可溶であり、かつ疎水性高分子に可溶な極性溶媒と相溶する溶媒を含む溶液が好ましい。かかる溶媒としては水及び極性溶媒からなる混合溶液が好ましい。極性溶媒の種類や使用量は、製膜原液を調製した際に用いた溶媒との親和性や、水不溶性親水性高分子の溶解性を考慮して適宜選択される。水不溶性親水性高分子がエチレン−ビニルアルコール共重合体の場合、極性溶媒にはエタノール、2−プロパノール等のアルコール類や、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が好適に用いられる。極性溶媒の濃度は、製造する多孔質膜の孔サイズによって適宜調整される。例えば、極性溶媒の濃度を高くすることにより、孔径の大きな多孔質膜が得られる。
1次凝固液の温度は、使用する水不溶性親水性高分子の種類等によっても異なるが、例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体の場合、20〜70℃程度が好ましい。
1次凝固液中の水不溶性親水性高分子の含有量は、水不溶性親水性高分子を粒状物の形状で多孔質膜表面に付着させる観点から、0.01〜5重量%が好ましく、0.1〜0.5重量%がより好ましい。
製膜原液と1次凝固液とを接触させる方法は特に限定されず、多孔質膜の形状等によって適宜選択されるが、例えば、二重環状ノズル等を用い、1次凝固液を内部注入液として用いることにより、多孔質膜の内表面にろ過層を有する中空糸型に成形することができる。
工程(A)において、水不溶性親水性高分子が粒状物の形状で多孔質膜の表面に付着する原理は不明であるが、以下のように推定される。すなわち、水不溶性親水性高分子を含む1次凝固液と製膜原液との接触により両溶液の間で溶媒交換が生じ、凝固が不十分な水不溶性親水性高分子を表面に保持した多孔質膜が形成される。この状態で実質的に水からなる2次凝固液に接すると、凝固が不十分であった水不溶性親水性高分子の周囲の水濃度が増すにつれ、水不溶性親水性高分子が徐々に粒状に析出するものと推定される。
上記のように、続く工程(B)において実質的に水からなる2次凝固液を用いることにより、多孔質膜の凝固していない部分を凝固(追凝固)させ、粒状物を凝固させることにより、粒状物が多孔質膜上に固定される。その後、形成された多孔質膜は残存する溶媒を洗浄除去する目的で水洗等の工程を経ることができる。
2次凝固液の温度は、使用する高分子の種類等によっても異なるが、例えば、多孔質膜がポリスルホンの場合、20〜70℃程度が好ましい。
工程(B)に用いられる2次凝固液には、実質的に水のみを用いる。工程(B)の目的を損なわない程度に、他の溶媒等の添加剤を含有していてもよいが、水の含有量は、2次凝固液中、80重量%以上が好ましく、95重量%以上がより好ましく、100重量%がさら好ましい。
物質除去性能及び血液適合性のいずれにも優れ、血液と直接接触して物質除去・分離・交換を行うことの可能な多孔質膜の構造を有する本発明の血液浄化用膜は、血液透析器、血漿分離器、持続緩徐式血液ろ過透析器、人工肺装置等に好適に用いることができる。なかでも、血液処理時に血球成分が膜表面に接触する面積が大きい血液透析器に用いられる際に、本発明の効果がより顕著に発揮される。
次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
〔実施例1〕
ポリスルホン(ソルベイアドバンスドポリマーズ社製、UDEL P-1700)21重量%、ジメチルアセトアミド(以下、DMAcと略すことがある)45重量%及びポリエチレングリコール(分子量600)34重量%からなる製膜原液を調製した。得られた製膜原液を60℃に保ち、DMAc 25重量%、水37.45重量%、2-プロパノール37.45重量%及びエチレン−ビニルアルコール共重合体(クラレ製、EVAL-F104、エチレン含量32モル%、ケン化度99モル%)0.1重量%からなる50℃の1次凝固液を二重環状ノズルの内部に注入しながら空気中に押し出し、50℃の水からなる2次凝固液に導き凝固させた後、50℃の水からなる水洗浴で洗浄し、中空糸型の血液浄化用膜を得た。なお、二重環状ノズルの吐出口から2次凝固液に接触するまでの距離は10cmに調整した。
水に濡れた状態で、得られた血液浄化用膜を、光学顕微鏡で観察しながら剃刀を用いて所望の形状に切断して、その内表面を露出させ、原子間力顕微鏡(AFM)(エスアイアイナノテクノロジー製、SPI4000、E-Sweep)を用いて同社製のSI-DF3プローブにて、水中DFMモードで観察した(走査範囲3μm)。また、上記血液浄化膜を糸方向と垂直に切断し、Ptイオンスパッタを施し、走査電子顕微鏡(SEM)(日立社製、S4500)を用いて、加速電圧5kVの条件下、倍率3万倍で断面を観察した。また、膜表面上の粒状物の同定は、IRイメージング顕微ATR法(プリズム;Ge)を用いて、検知器;FPA、分解能;8.0cm-1、ビーム;シングル、積算回数;1024回の条件で行った。その結果、図1、2に示すように、膜の表面には、エチレン−ビニルアルコール共重合体の粒状物からなるろ過層が形成されていることが確認された。
〔実施例2〕
1次凝固液として、DMAc 25重量%、水37.25重量%、2-プロパノール37.25重量%及びエチレン−ビニルアルコール共重合体(クラレ製、EVAL-F104、エチレン含量32モル%、ケン化度99モル%)0.5重量%からなる溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして、中空糸型の血液浄化用膜を得た。
得られた血液浄化用膜の内表面を、実施例1と同様にして観察したところ、膜の表面には、エチレン−ビニルアルコール共重合体の粒状物からなるろ過層が形成されていることが確認された。
〔実施例3〕
1次凝固液として、DMAc 25重量%、水37.45重量%、2-プロパノール37.45重量%及びポリメトキシエチルアクリレート(数平均分子量:73800)0.5重量%からなる溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして、中空糸型の血液浄化用膜を得た。
得られた血液浄化用膜の内表面を、実施例1と同様にして観察したところ、膜の表面には、ポリメトキシエチルアクリレートの粒状物からなるろ過層が形成されていることが確認された。
〔比較例1〕
1次凝固液として、DMAc 25重量%、水37.5重量%及び2-プロパノール37.5重量%からなる溶液を使用した以外は、実施例1と同様にして、中空糸型の血液浄化用膜を得た。
得られた血液浄化用膜の内表面を、実施例1と同様にして観察したところ、図3、4に示すように、膜の表面には、実施例1の血液浄化用膜に形成されていたようなろ過層は形成されていなかった。
〔比較例2〕
ポリスルホン(ソルベイアドバンスドポリマーズ社製、UDEL P-1700)16重量%、ジメチルアセトアミド80重量%及びポリビニルピロリドン(BASF製、Luviskol K-90)4重量%からなる製膜原液を調製した。得られた製膜原液を60℃に保ち、DMAc 45重量%及び水55重量%からなる50℃の1次凝固液を二重環状ノズルの内部に注入しながら空気中に押し出し、50℃の水からなる2次凝固液に導き凝固させた後、50℃の水からなる水洗浴で洗浄し、中空糸型の血液浄化用膜を得た。なお、二重環状ノズルの吐出口から2次凝固液に接触するまでの距離は10cmに調整した。
得られた血液浄化用膜の内表面を、実施例1と同様にして観察したところ、膜の表面には、実施例1の血液浄化用膜に形成されていたようなろ過層は形成されていなかった。
〔比較例3〕
ポリスルホン(ソルベイアドバンスドポリマーズ社製、UDEL P-1700)20重量%、ジメチルアセトアミド45重量%及びポリエチレングリコール(分子量600)34重量%からなる製膜原液を調製した。得られた製膜原液を60℃に保ち、DMAc 60重量%、水39.5%及びポリビニルアルコール(クラレ製、ポバール203)0.5重量%からなる50℃の1次凝固液を二重環状ノズルの内部に注入しながら空気中に押し出し、50℃の水からなる2次凝固液に導き凝固させた後、50℃の水からなる水洗浴で洗浄し、中空糸型の血液浄化用膜を得た。なお、二重環状ノズルの吐出口から2次凝固液に接触するまでの距離は10cmに調整した。
得られた血液浄化用膜の内表面を、実施例1と同様にして観察したところ、膜の表面には、実施例1の血液浄化用膜に形成されていたようなろ過層は形成されていなかった。
実施例及び比較例で得られた血液浄化用膜を用い、以下の方法により、ろ過層における粒状物の粒径及びろ過層の厚み、及びろ過層による被覆率を測定し、物質除去性能及び血液適合性を評価した。結果を表1に示す。
〔ろ過層における粒状物の粒径及びろ過層の厚みの測定〕
血液浄化用膜のサンプルに、予めPtイオンスパッタを施し、走査型電子顕微鏡(SEM)(日立製作所社製、S4500)を用いて、加速電圧を5kVで、倍率3万倍で膜の内表面を観察した。
1視野に観察されるろ過層を構成する粒状物を100個無作為に選択し、該粒子の粒径範囲を、スケールバーをもとに測定し、ろ過層を構成する粒状物の粒径範囲とした。また中空糸断面を観察し、膜に形成されたろ過層の厚みを測定した。
〔被覆率の測定〕
血液浄化用膜のサンプルに予めPtイオンスパッタを施し、膜の内表面を、ろ過層を真上から見る位置から、走査型電子顕微鏡(SEM)(日立製作所社製、S4500)を用い、加速電圧を5kVの設定し、倍率3万倍で観察した。得られた写真を画像解析ソフト「Image hyper2 ver.5.7」(デジモ社製)で読み込み、球状物の部分のみが全て読み込まれるよう、取り込み部分の輝度閾値などを調整し、球状物の部分の占める面積(B)、球状物以外の部分の占める面積(A)を画像処理により算出し、式(II):
1視野の被覆率(%)=100×B/(A+B) (II)
によって、1視野の被覆率を算出した。これを無作為に10個所選んだ場所で実施し、その平均を被覆率とした。
〔物質除去性能の評価〕
JIS T 3250:2005に記載の方法で、血液側試験液を水溶液系として、尿素クリアランス(Urea CL)、β2ミクログロブリンクリアランス(β2MG CL)及びアルブミンの阻止率(Rej(Alb))を測定した(血液流量=2ml/分、ろ過流量=0.1ml/分)。Urea CL及びβ2MG CLの値が大きいほど、物質除去性能が高いことを示す。ただし、尿素は血液から除去すべき成分のなかで、特に粒径の小さい成分であり、β2ミクログロブリンは血液から除去すべき成分のなかで、特に粒径が大きい成分である。また、アルブミンは、体内の必須成分であり、尿素、β2ミクログロブリン及びアルブミンの粒径は、尿素<β2ミクログロブリン<アルブミンの関係にある。
〔血液適合性の評価〕
血液浄化用膜を血液と接触する面積が150cm2となるように血液浄化用膜の本数、有効長を計算し、両端をウレタンで包埋したモジュールを作製した。健常人ボランティアより採取した血液に抗凝固剤としてヘパリンを2U/mlの濃度となるように加え、このモジュールに2ml/minの流速で15分間通し、生理的食塩水で十分洗浄後、グルタルアルデヒド溶液にて固定して得られたサンプルを走査型電子顕微鏡(SEM)(日立製作所社製、S4500)を用いて1500倍で観察し、その視野に付着している血小板数をカウントし、10視野の平均を求め、面積あたりの血小板付着数を算出した。血小板付着数が少ないほど、血液適合性が高いことを示す。
以上の結果より、実施例1〜3の血液浄化用膜はいずれも、高いUrea CL及びβ2MGCLを示し、アルブミンの阻止率も高く、血小板付着数も非常に低値であることから、物質除去性能及び血液適合性のいずれにも優れていることが分かる。これに対し、比較例1、2の血液浄化用膜は、Urea CL及びβ2MGCLは実施例1〜3と同程度に高いものの、血小板付着数が非常に高値であることが分かる。これは、血液適合性に欠ける疎水性のポリスルホンが直接血液と接触しているためと推定される。また、比較例3の血液浄化用膜は、Urea CLは比較的高いものの、β2MGCLは低く、血小板付着数が非常に高値であることが分かる。β2MGCLの値が低いのは、多孔質膜中の細孔がポリビニルアルコールの被覆により閉塞されているためと推定される。
本発明の血液浄化用膜は、血液透析療法、血漿交換療法、持続緩徐式血液濾過透析等の血液浄化療法に好適に用いられ得る。
実施例1で得られた血液浄化用膜の内表面の写真(AFM)である。 実施例1で得られた血液浄化用膜の断面写真(SEM)である。 比較例1で得られた血液浄化用膜の内表面の写真(AFM)である。 比較例1で得られた血液浄化用膜の断面写真(SEM)である。

Claims (8)

  1. 多孔質膜を用いた血液浄化用膜であって、該多孔質膜の血液と接触する側の表面に、水不溶性親水性高分子からなる粒状物から構成される層が形成されてなる血液浄化用膜。
  2. 多孔質膜が疎水性高分子を含有した多孔質膜である請求項1記載の血液浄化用膜。
  3. 前記層が粒径が0.1〜1μmの粒状物の集合体からなり、該層の厚みが0.1〜5μmである請求項1又は2記載の血液浄化用膜。
  4. 多孔質膜が中空糸型である請求項1〜3いずれか記載の血液浄化用膜。
  5. 疎水性高分子がポリスルホンであり、水不溶性親水性高分子がエチレン−ビニルアルコール共重合体である請求項2〜4いずれか記載の血液浄化用膜。
  6. 工程(A):高分子を含有する製膜原液を、水不溶性親水性高分子を含有する1次凝固液と接触させて、多孔質膜を成形し、凝固させるとともに、水不溶性親水性高分子からなる粒状物を該多孔質膜の表面に付着させる工程、及び
    工程(B):実質的に水からなる2次凝固液を多孔質膜と接触させて、多孔質膜をさらに凝固させるとともに、粒状物を凝固させる工程
    を含む、多孔質膜を用いた血液浄化用膜であって、該多孔質膜の血液と接触する側の表面に、水不溶性親水性高分子からなる粒状物から構成される層が形成されてなる血液浄化用膜の製造方法。
  7. 1次凝固液中の水不溶性親水性高分子の含有量が0.01〜5重量%である請求項6記載の製造方法。
  8. 工程(A)において、1次凝固液を内部注入液として用いて、多孔質膜を中空糸型に成形する請求項6又は7記載の製造方法。
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