JP2007295740A - ステータコアおよびその製造方法と電動機およびその製造方法 - Google Patents

ステータコアおよびその製造方法と電動機およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】分割コア同士の接続強度の確保と熱損失の低減を可能としたステータコアおよびその製造方法と電動機およびその製造方法を提供する。
【解決手段】ステータコア10は、周方向に分割された複数の第1の分割コア1,1,…を組付けてなる第1のコア体と、第1のコア体を囲繞する囲繞体4とから構成されている。この囲繞体4は、その周方向に巻装された電磁鋼線41と、繊維織物に熱硬化性樹脂を含浸させてなるプリプレグシート42の硬化体とから構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の分割コアからなるステータコアとその製造方法、および該ステータコアを備えた電動機とその製造方法に係り、特に、分割コア同士の接続強度の確保と熱損失の低減を可能としたステータコアおよびその製造方法と、該ステータコアを備えた電動機およびその製造方法に関する。
電動機を構成するステータコアは、円環状のヨークからその径方向内側に突出する複数のティースを備えた形状で電磁鋼板等を打ち抜き加工し、かかる鋼板を所定高さに積層させることによって製造されるのが一般的である。かかる製造方法による場合、略円環状に打ち抜かれた後の鋼板を廃棄処分することなく、複数のティースの先端にて画成される略円環状の鋼板部分がロータ製造用に用いられている。
ところで、ステータに比してロータにおける磁束密度の変動は極めて少ないことから、ロータ製造に使用される素材鋼板は、必ずしもステータ製造に使用される素材鋼板に要求される磁気特性を備えている必要はない。しかし、既述するステータコアの製造方法によれば、材料の廃棄処分量の低減を図る観点から、ステータと同様の比較的高価な電磁鋼板等の材料を使用せざるを得ず、結果として電動機の製造コストを不要に高騰させることとなっていた。
上記する従来の課題に対し、鋼板の廃棄処分量を低減するとともにステータとロータを別素材の鋼板から効率的に製造する技術として、複数の分割ステータを周方向に繋ぎ合わせてステータコアを形成する製造技術が開発され、一般に知られるところとなっている。この製造方法によれば、例えば電磁鋼板から分割ステータ用の分割ピースを可及的に隙間なく打ち抜き加工できるため、鋼板の廃棄処分を回避するために打ち抜き加工後に残った鋼板部分をロータ用に使用する必要はなくなる。すなわち、電磁鋼板等の比較的高価な鋼板はステータ製造用に適用され、ロータ製造用の鋼板としては電磁鋼板よりも安価な軟磁性材からなる鋼板などを使用できることとなる。
また、分割コアからステータを製造する他のメリットとして、コイル成形までをも含めたステータ製造全体の歩留まりの向上を挙げることができる。これは、分割コア用ピースを積層して分割コアを製造し、各分割コアのティースまわりにコイルを形成した後に分割コアを周方向に繋いでステータを製造することができるため、既に円環状に製造されたステータコアにコイルを後成形する際の製造手間を省くことができ、製造時間を格段に向上できるというものである。
ところで、分割コアからステータコアを形成する方法においては、分割コア同士の強固な接続が必須となる。かかる分割コア同士の接続ないしは拘束のために、従来は、鋼製素材の円筒部材の内部に円環状に組み付けられたステータコアが焼き嵌め処理等されることにより、ステータが製造されていた(例えば、特許文献1参照)。
上記する円筒部材への焼き嵌め処理による製造方法の場合、今度は、ステータコアとは別に円筒部材を製造する必要があって部品点数が増加すること、円筒部材を設けることでその分だけ電動機の体格が大きくなってしまうといった問題が新たな課題となる。また、円筒部材が面状部材であることから、ヨークから該円筒部材に漏れた磁束によって渦電流が発生し、この渦電流による熱損失によって電動機の回転性能やトルク性能が低減されるという電動機性能に関する問題もある。
かかる問題を解決するための技術として、特許文献2に開示のステータにかかる発明が発案されている。このステータにおいては、電動機用のハウジングをはじめとする他の機器と締結されるとともに係合凸部を側部に備えた分割コアと、該係合凸部に係合する係合凹部を側部に備えた別途の分割コアとを周方向に繋ぐことによってステータコアが形成される。かかる係合部とハウジングとの締結部を分割コアに設けることにより、上記する円筒部材を使用することなく分割コア同士の接続を可能ならしめている。
特開平11−299138号公報 特開2005−57886号公報
特許文献2に開示のステータによれば、分割コア同士を接続ないしは拘束するための円筒部材を必要としないため、部品点数の増加を防止することが可能となる。しかし、分割コア同士の単なる係合接続ではその接続部の強度を十分に確保し難く、また、電動機の繰り返し使用によって係合部がはずれた際には磁束の流れが確保できないこととなり、その時点でモータの機能不全に至る。また、係合凹部と係合凸部の嵌め合い態様による場合、ヨークにおける磁束の均一な流れが阻害され易いこと、係合部には少なからずもエアギャップが生じ得ることから、かかる観点からも磁束の流れが阻害されることとなる。
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、分割コア同士の接続ないしは拘束を十分に確保しながらも、熱損失を効果的に低減することにより、電動機の回転性能やトルク性能の低減を防止することのできるステータコアおよびその製造方法と、該ステータコアを具備する電動機およびその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明によるステータコアは、平面視円環状の電動機のステータコアであって、前記ステータコアは、周方向に分割された複数の第1の分割コアを組付けてなる第1のコア体と、該第1のコア体を囲繞する囲繞体と、からなり、該囲繞体は、その周方向に巻装された電磁鋼線と熱硬化性樹脂の硬化体と、から構成されていることを特徴とする。
本発明のステータコアは、周方向に複数(例えば12個)に分割された分割コア(第1の分割コア)を周方向に組付けて平面視円環状のコア体(第一のコア体)を形成し、その外周部を従来の鋼製円筒部材とは別途の囲繞体で囲繞してなるステータコアに関するものである。
各分割コアは、例えば電磁鋼板、圧粉磁心からなる鋼板、軟磁性材からなる鋼板などから成形され、円弧状のヨークと該ヨークから円弧中心方向に突出するとともに間隔を置いて配設された複数のティースまたは単数のティースとからなる分割ピースを、所定高さに積層することによって構成されている。
一方、囲繞体は、周方向に組付けられた複数の分割コアの外側側面を収容可能な円筒状に形成されており、その構成部材は電磁鋼線と熱硬化性樹脂の硬化体からなるものである。
ここで、電磁鋼線とは導電性の鋼線であり、その素材は、鉄やコバルト、ニッケルなどの磁力線を通し易い素材や、それらにケイ素が含有されてなる素材(電磁鋼板と同様の素材)などから成形することができる。また、ヨークからの漏れ磁束に対して渦電流を生じさせ難くする観点から、鋼線径は可及的に小径であることが好ましい。
また、熱硬化性樹脂としては、尿素樹脂やメラミン樹脂、フェノール樹脂をはじめとする適宜の熱硬化性合成樹脂を使用することができる。
例えば、周方向に組み付けられた分割コアの外側側面に上記する電磁鋼線を巻装し、その外側に熱硬化性樹脂を塗布ないしは型内充填し、加熱することによって硬化体を形成する。このように分割コアを電磁鋼線の巻き付けと熱硬化性樹脂の硬化体によって囲繞することにより、ヨークからの漏れ磁束は電磁鋼線によって周方向に通すことが可能となり、電磁鋼線が面状部材でないことから渦電流は生じ難くなり、さらには、樹脂硬化体によって分割コア同士が強固に接続されることとなる。なお、面状部材である樹脂硬化体は絶縁性であり、したがってこの樹脂硬化体にて渦電流が生じることはない。
また、本発明によるステータコアの他の実施の形態は、平面視円環状の電動機のステータコアであって、前記ステータコアは、周方向に分割された複数の第1の分割コアを組付けてなる第1のコア体と、該第1のコア体を囲繞する囲繞体と、からなり、該囲繞体は、その周方向に巻装された電磁鋼線と、繊維織物に熱硬化性樹脂を含浸させてなるプリプレグシートの硬化体と、から構成されていることを特徴とする。
本発明のステータコアは、複数の分割コアを囲繞する囲繞体が、既述する巻装された電磁鋼線とプリプレグシートの硬化体とから構成されるものである。
ここで、プリプレグシートとは、ガラス繊維や炭素繊維などの繊維材を織り込んだ織物に適宜の熱硬化性樹脂が含浸されてなるシートのことであり、容易に分割コアの側面に巻装することができ、巻装した後に熱加熱することによって収縮硬化することができる。
プリプレグシートを適用することで、既述する効果に加えて、ステータコアの製造歩留まりを格段に向上させることが可能となる。
また、本発明によるステータコアの他の実施の形態は、前記ステータコアにおいて、前記第1の分割コアと厚みの異なる第2の分割コアと、該第2の分割コアの径方向外側に突出する有孔突起部を具備する第3の分割コアと、を周方向に組付けてなる第2のコア体が、前記第1のコア体の両端において前記有孔突起部の孔を同軸位置に配設した姿勢で固設されており、対向する前記孔同士を連通させる貫通孔を有する中空棒体が対向する有孔突起部の間に取り付けられてなることを特徴とする。
本発明のステータコアは、該ステータコアとこれを収容する電動機用のハウジングとを接続するための接続構造を具備するステータコアに関するものである。
このステータコアでは、既述する第一のコア体の両端部に該第1のコア体とは厚みの異なる(相対的に厚みの小さな)別途のコア体(第2のコア体)が固設される。この第2のコア体も複数の分割コア(第2の分割コアおよび第3の分割コア)が周方向に組付けられて形成されている。
第2の分割コア、第3の分割コアともに、第1の分割コアと同様、例えば電磁鋼板、圧粉磁心からなる鋼板、軟磁性材からなる鋼板などの鋼板から成形され、円弧状のヨークと該ヨークから円弧中心方向に突出するとともに間隔を置いて配設された複数のティースとからなる分割ピースを所定高さに積層されて構成される。
ここで、第3の分割コアには、ヨークの外側に突出する有孔突起部が複数(例えば3つ)設けられている。第2のコア体を第1のコア体の両端部に固設する際には、それぞれのコア体の対応する有孔突起部の孔が同軸位置に配設される。この対抗する1組の有孔突起部の間に、有孔突起部の孔と適宜素材で成形された中空棒体の中空部とを連通させた姿勢で挿入することにより、例えばボルトなどの軸状留め具を貫通できるようにする。
本発明のステータコアでは、電動機を構成するハウジングとステータコアとを接続する機構が具備されており、有孔突起部と中空棒体とによってハウジングとのボルト留めの際に締め付け時の押圧力をステータコアの他の部位に作用させることを効果的に防止される。
また、本発明による電動機は、前記ステータコアの前記有孔突起部の孔と前記貫通孔を貫通するボルトを介して、ステータコアと該ステータコアを囲繞するハウジングとが固定されてなることを特徴とする。
対象とする電動機は、インナーロータ型の任意の電動機であり、例えば、シンクロナスリラクタンスモータやインダクションモータ、ブラシレスモータ、IPMモータなど、電動機一般を包含するものである。
本発明のステータコアを具備する電動機は、ステータコアを構成する囲繞体が従来の鋼製筒状部材ではないために、ヨークからの漏れ磁束によって生じ得る渦電流を効果的に低減することができ、したがって、その回転性能、トルク性能に優れている。また、ステータコアが分割コアから構成されることで製造歩留まりの向上、および鋼板材料の廃棄処分量の低減とそれに起因する製造コストの低減、さらには、囲繞体によって分割コア同士の接続強度が十分に確保されることに起因する耐久性の向上を実現することができる。
また、本発明によるステータコアの製造方法は、平面視円環状の鋼板をその周方向に分割してなる第1の分割鋼板を積層させて第1の分割体を製造し、複数の第1の分割体を周方向に組付けることによって第1のコア体を製造し、かつ、前記第1の分割鋼板を積層させて第2の分割体を製造し、該第1の分割鋼板と同形かつ同寸法の鋼板で、その径方向外側に突出する有孔突起部を具備する第2の鋼板を積層させて第3の分割体を製造し、第2の分割体と第3の分割体を周方向に組付けて第2のコア体を製造し、2つの第2のコア体の有孔突起部の孔同士を同軸に配設した姿勢で第1のコア体の両端に固定する第1の工程と、第1のコア体の外周側面に電磁鋼線を巻装する第2の工程と、巻装された電磁鋼線の外側に、熱硬化性樹脂をモールドする第3の工程と、からなることを特徴とするものである。
また、本発明によるステータコアの製造方法の他の実施の形態は、平面視円環状の鋼板をその周方向に分割してなる第1の分割鋼板を積層させて第1の分割体を製造し、複数の第1の分割体を周方向に組付けることによって第1のコア体を製造し、かつ、前記第1の分割鋼板を積層させて第2の分割体を製造し、該第1の分割鋼板と同形かつ同寸法の鋼板で、その径方向外側に突出する有孔突起部を具備する第2の鋼板を積層させて第3の分割体を製造し、第2の分割体と第3の分割体を周方向に組付けて第2のコア体を製造し、2つの第2のコア体の有孔突起部の孔同士を同軸に配設した姿勢で第1のコア体の両端に固定する第1の工程と、第1のコア体の外周側面に電磁鋼線を巻装する第2の工程と、巻装された電磁鋼線の外側に、繊維織物に熱硬化性樹脂を含浸させてなるプリプレグシートを巻装し、該プリプレグシートを加熱して硬化させる第3の工程と、からなることを特徴とするものである。
さらに、本発明によるステータコアの製造方法の他の実施の形態は、平面視円環状の鋼板をその周方向に分割してなる第1の分割鋼板を積層させて第1の分割体を製造し、複数の第1の分割体を周方向に組付けることによって第1のコア体を製造し、かつ、前記第1の分割鋼板を積層させて第2の分割体を製造し、該第1の分割鋼板と同形かつ同寸法の鋼板で、その径方向外側に突出する有孔突起部を具備する第2の鋼板を積層させて第3の分割体を製造し、第2の分割体と第3の分割体を周方向に組付けて第2のコア体を製造し、2つの第2のコア体の有孔突起部の孔同士を同軸に配設した姿勢で第1のコア体の両端に固定する第1の工程と、第1のコア体の外周側面に、電磁鋼線と熱硬化性樹脂からなるシート材を巻装する第2の工程と、該シート材を加熱して熱硬化性樹脂を硬化させる第3の工程と、からなることを特徴とするものである。
上記する本発明のステータコアの製造方法によって製造された既述するステータコアと、それを囲繞するハウジングとをボルト固定することによって電動機を製造することができる。なお、集中巻き方式にてコイルを形成する際には、各分割コアを周方向に組付ける前にティースまわりにコイルを形成するのが好ましい。
上記する本発明のステータコアの製造方法のうち、特にプリプレグシートを適用する場合には、ステータコアの製造歩留まりを向上させることができるため、電動機の製造コストの低減を図ることが可能となる。
以上の説明から理解できるように、本発明のステータコアおよびその製造方法と電動機およびその製造方法によれば、複数の分割コアを周方向に組み付け、その外側に電磁鋼線と熱硬化性樹脂(またはプリプレグシート)からなる囲繞体を形勢することにより、製造コストの低減、電動機の耐久性の確保およびその回転性能/トルク性能の向上を図ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明のステータコアを示した斜視図を、図2は、図1のII−II矢視図を、図3は、図1のIII−III矢視図を、図4は、プリプレグシートの実施の形態を示した斜視図を、図5は、本発明の電動機を示した斜視図をそれぞれ示している。なお、ステータコアのティースまわりに形成されるコイル、およびステータコアの内部に配設されるロータの図示は省略している。
図1は、ステータコアの一実施の形態を示した斜視図である。このステータコア10は、12個の分割コア1,1,…からなるコア体の両端部に、該分割コア1と厚みの異なる分割コア2,2,…および分割コア3,3,…が周方向に組み付けられてなるコア体が固設されており、分割コア1,1,…からなるコア体の外周面には、巻装された電磁鋼線41とプリプレグシート42とからなる囲繞体4が形成されてなる。
分割コア1,2,3は、それぞれ、ヨーク1b,2b,3bと該ヨークから突出するティース1a,2a,3aとから構成される電磁鋼板が積層されて形成されている。例えば図2に示すように、分割コア1は、ティース1a’とヨーク1b’を有する分割ピースに打ち抜かれた電磁鋼板1’が積層され、かしめや溶接等で一体化されて製造される。なお、分割コア3は、さらにヨーク3bから外側に突出する有孔突起部3cを備えている(孔3c1を具備する)。なお、分割コアは、電磁鋼板以外にも、圧粉磁心からなる鋼板、軟磁性材からなる鋼板などを適用することができる。
また、ステータコア10の両端部に配設される分割コア3,3は、図3に示すように、それぞれの有孔突起部3c、3cが具備する孔3c1,3c1が同軸方向となるように配設されており、図示する実施の形態では、かかる分割コア3、3の組み合わせが3組設けられている。この対向する有孔突起部3c、3cの間には中空部5aを備えた中空棒体5が設置されるようになっており、後述する電動機用のハウジングと該ステータコア10とを接続固定するボルトが貫通されるようになっている。
巻装される電磁鋼線41もその材質は電磁鋼板と同素材から成形されており、例えばφ0.1mm程度の細線である。
また、プリプレグシート42は、ガラス繊維や炭素繊維などの繊維材を織り込んだ織物に尿素樹脂やメラミン樹脂、フェノール樹脂をはじめとする適宜の熱硬化性合成樹脂が含浸されてなるシートである。
ステータコア10の製造方法は、まず、各分割コア1,2,3を製造し、ステータコア10の高さ方向に対応する分割コア2,1,2または分割コア3,1,3を組付け、そのティースまわりに不図示の銅線を巻装してなるコイルを形成する。
その後、周方向にコイルが形成された各分割コアを組付け、その外周に電磁鋼線41を巻装する。次いで、電磁鋼線41の外側にプリプレグシート42を巻装し、熱加工を施して樹脂を熱硬化させる。
最後に、中空棒体5,5,5を所定の位置に設置することでステータコア10が完成する。なお、コイル形成のタイミングは、プリプレグシートの熱加工をおこなった後に、ステータコアの中央部分から各ティースに巻装したり、不図示のコイルボビンに巻装されたコイルをコイルボビンごと設置するなどしてもよい。
図4は、プリプレグシートの他の実施の形態を示したものである。このプリプレグシート42aは、熱硬化性樹脂43が含浸された繊維織物に電磁鋼線41が埋設されてなるシートである。このプリプレグシート42aを使用することにより、囲繞体を構成する電磁鋼線と熱硬化性樹脂を含浸した繊維織物とを一気に分割コア外周に巻装することができるため、製造歩留まりを一層向上させることが可能となる。
図5は、図1に示すステータコア10を包囲する筒体61と、その両端部に設置される端板62,62とからなるハウジング6を該ステータコア10と繋ぐことによって形成される電動機100を示したものである。
端板62,62と筒体61との当接部は接着固定されており、中空棒体5に貫通されたボルト71が両端板62,62を貫通し、その突出部をナット72,72にて締め付け固定することでステータコア10とハウジング6との接続が完了する。
なお、ステータコア10の内部には例えば永久磁石が埋設された不図示のロータが配設されており、このロータの軸心方向に軸着されたシャフト8がハウジング6から突出している。
上記するステータコアを備えた電動機では、各分割コア同士が電磁鋼線とプリプレグシートにて強固に拘束されており、また電磁鋼線がヨークからの漏れ磁束の流路を形成するとともに、プリプレグシートが絶縁性素材にて構成されていることから漏れ磁束に起因する渦電流が励起される可能性を低減することができる。したがって、渦電流に基づく熱損失を低減することで電動機の回転性能/トルク性能を向上させることが可能となる。また、プリプレグシートを適用することで製造歩留まりを向上させることができ、電動機の製造コストの低減を図ることが可能となる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
本発明のステータコアを示した斜視図。 図1のII−II矢視図。 図1のIII−III矢視図。 プリプレグシートの実施の形態を示した斜視図。 本発明の電動機を示した斜視図。
符号の説明
1,2,3…分割コア、1’…電磁鋼板、1a,2a,3a,1a’,2a’,3a’…ティース、1b,2b,3b,1b’,2b’,3b’…ヨーク、3c…有孔突起部、3c1…孔、4…囲繞体、41…電磁鋼線、42,42a…プリプレグシート、43…熱硬化性樹脂、5…中空棒体、5a…中空部、6…ハウジング、61…筒体、62…端板、71…ボルト、8…シャフト、10…ステータコア、100…電動機

Claims (8)

  1. 平面視円環状の電動機のステータコアであって、
    前記ステータコアは、周方向に分割された複数の第1の分割コアを組付けてなる第1のコア体と、該第1のコア体を囲繞する囲繞体と、からなり、該囲繞体は、その周方向に巻装された電磁鋼線と熱硬化性樹脂の硬化体と、から構成されていることを特徴とするステータコア。
  2. 平面視円環状の電動機のステータコアであって、
    前記ステータコアは、周方向に分割された複数の第1の分割コアを組付けてなる第1のコア体と、該第1のコア体を囲繞する囲繞体と、からなり、該囲繞体は、その周方向に巻装された電磁鋼線と、繊維織物に熱硬化性樹脂を含浸させてなるプリプレグシートの硬化体と、から構成されていることを特徴とするステータコア。
  3. 請求項1または2に記載のステータコアにおいて、
    前記第1の分割コアと厚みの異なる第2の分割コアと、該第2の分割コアの径方向外側に突出する有孔突起部を具備する第3の分割コアと、を周方向に組付けてなる第2のコア体が、前記第1のコア体の両端において前記有孔突起部の孔を同軸位置に配設した姿勢で固設されており、対向する前記孔同士を連通させる貫通孔を有する中空棒体が対向する有孔突起部の間に取り付けられてなるステータコア。
  4. 請求項3に記載のステータコアの前記有孔突起部の孔と前記貫通孔を貫通するボルトを介して、ステータコアと該ステータコアを囲繞するハウジングとが固定されてなる電動機。
  5. 平面視円環状の鋼板をその周方向に分割してなる第1の分割鋼板を積層させて第1の分割体を製造し、複数の第1の分割体を周方向に組付けることによって第1のコア体を製造し、かつ、前記第1の分割鋼板を積層させて第2の分割体を製造し、該第1の分割鋼板と同形かつ同寸法の鋼板で、その径方向外側に突出する有孔突起部を具備する第2の鋼板を積層させて第3の分割体を製造し、第2の分割体と第3の分割体を周方向に組付けて第2のコア体を製造し、2つの第2のコア体の有孔突起部の孔同士を同軸に配設した姿勢で第1のコア体の両端に固定する第1の工程と、
    第1のコア体の外周側面に電磁鋼線を巻装する第2の工程と、
    巻装された電磁鋼線の外側に、熱硬化性樹脂をモールドする第3の工程と、からなることを特徴とするステータコアの製造方法。
  6. 平面視円環状の鋼板をその周方向に分割してなる第1の分割鋼板を積層させて第1の分割体を製造し、複数の第1の分割体を周方向に組付けることによって第1のコア体を製造し、かつ、前記第1の分割鋼板を積層させて第2の分割体を製造し、該第1の分割鋼板と同形かつ同寸法の鋼板で、その径方向外側に突出する有孔突起部を具備する第2の鋼板を積層させて第3の分割体を製造し、第2の分割体と第3の分割体を周方向に組付けて第2のコア体を製造し、2つの第2のコア体の有孔突起部の孔同士を同軸に配設した姿勢で第1のコア体の両端に固定する第1の工程と、
    第1のコア体の外周側面に電磁鋼線を巻装する第2の工程と、
    巻装された電磁鋼線の外側に、繊維織物に熱硬化性樹脂を含浸させてなるプリプレグシートを巻装し、該プリプレグシートを加熱して硬化させる第3の工程と、からなることを特徴とするステータコアの製造方法。
  7. 平面視円環状の鋼板をその周方向に分割してなる第1の分割鋼板を積層させて第1の分割体を製造し、複数の第1の分割体を周方向に組付けることによって第1のコア体を製造し、かつ、前記第1の分割鋼板を積層させて第2の分割体を製造し、該第1の分割鋼板と同形かつ同寸法の鋼板で、その径方向外側に突出する有孔突起部を具備する第2の鋼板を積層させて第3の分割体を製造し、第2の分割体と第3の分割体を周方向に組付けて第2のコア体を製造し、2つの第2のコア体の有孔突起部の孔同士を同軸に配設した姿勢で第1のコア体の両端に固定する第1の工程と、
    第1のコア体の外周側面に、電磁鋼線と熱硬化性樹脂からなるシート材を巻装する第2の工程と、
    該シート材を加熱して熱硬化性樹脂を硬化させる第3の工程と、からなることを特徴とするステータコアの製造方法。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載のステータコアの製造方法によって製造されたステータコアに対し、対向する有孔突起部の孔同士を連通させる貫通孔を具備する棒部材を2つの有孔突起部の間に取り付け、該孔と該貫通孔にボルトを貫通させ、ボルトの両端部をステータコアを囲繞するハウジングに固定する電動機の製造方法。
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