JP2007290311A - レンズシートの製造方法およびその製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レンズシートを製造するレンズシートの製造方法およびその製造装置に関する。
【解決手段】
円形状のパターン成形型に紫外線または電子線硬化性樹脂を塗布する塗布工程と塗布した樹脂の上側面に透光性基材を供給し、積層する供給積層工程と、パターン成形型と樹脂と積層した透光性基材とを加圧密着する密着工程と塗布した樹脂を硬化させる樹脂硬化工程と硬化した樹脂と共に透光性基材をパターン成形型から剥離する剥離工程と、を備えた透過型スクリーン用レンズ板の製造方法であって、透光性基材が樹脂硬化前にパターン成形型から離れることを防止するために、前記供給積層工程と密着工程または前記密着工程と樹脂硬化工程との間に硬化性樹脂の一部を硬化させる部分硬化工程が具備されていることを特徴としたレンズシートの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、レンズシートを製造するレンズシートの製造方法およびその製造装置に関する。詳しくは、投射型プロジェクションテレビなどに用いられるフレネルレンズのレンズシートの製造方法およびその製造装置に関する。
リアプロジェクションテレビに用いられる透過型スクリーンには、広い視野角、高いコントラスト、少ないギラツキ、モワレ、迷光、ボケ、歪みが無い等の性能を有するレンズシートが求められている。
前記広い視野角は観察者の映像可視領域の拡大につながる。また、高いコントラストは映像の視認性が高まる。
また、ギラツキが少ないと観察者の眼の疲労が低減される。そして、モワレ、逆光、ボケ、歪みが無いことは映像品位を向上させる。
また、視野角を広げる手段のひとつとして、シリンドリカルレンズ群が並列に配置されたレンチキュラーレンズシートを用いて、映像光を水平方向、または垂直方向に広げる手法がある。
さらに、光拡散材等を基板やレンズ等、スクリーンを構成するいずれかの層に備えることにより、映像光を等方的に広げる方法も知られている。
前記コントラストの向上には、例えば、レンチキュラーレンズシートに遮光層を設けることにより、映像光の選択性を上げたり、可視光を吸収する層、または部位を設けることで外光反射を抑制するなどの方法が用いられている。このとき、スクリーンとしての光透過率の低減をできるだけ抑える方法をとることが重要となっている。
また、ギラツキは、光拡散層内における光拡散材の濃度勾配や光拡散層間の濃度差等により低減されることは公知となっている。
さらに、モワレは、投射画素ピッチ、フレネルレンズピッチ、レンチキュラーレンズピッチのそれぞれの組み合わせから生じる干渉縞である。そのため、それぞれの最適なピッチを設定することで解消、あるいは低減することが可能である。
また、映像のボケ、歪みは主にレンズシート自体の形状歪みや、レンチキュラーレンズシートとフレネルレンズシートを筐体に装着した際に生じる。そして、各レンズシート間の隙間に起因する。
前記レンズシート間の隙間を低減する方法としては、レンチキュラーレンズシートとフレネルレンズシートのうちのどちらか一方、または両方に反りを付与する方法が公知となっている。
レンズシートに反りを付与する方法としては、樹脂シート(透光性基材)を押し出し成形する際に、例えば、透光性基材の上面と下面に温度差や冷却速度の差を与える方法が挙げられる。
そして、反りを付与した透光性基材にレンズ形状を付けることで、反りのついたレンズシートが製造される。
前記透光性基材にレンズ形状を付ける製造方法としては、紫外線又は電子線硬化型樹脂(以下硬化性樹脂とする)を成形型内に注入した後、紫外線又は電子線を照射し、該樹脂液組成物を硬化させることにより、樹脂成形物を得る、フォトポリマープロセス法(2P法)が提案されている。
前記2P法を用いてフレネルレンズシートを製造する場合には図1に示すような製法により作製される。
前記フレネルレンズシートは図1に示すように成形型2に硬化性樹脂3を全面に塗布する塗布工程(A)と、その上面に透光性基材5を積載する供給積層工程(B)と、加圧ロール6で透光性基材5上を始点から終点まで加圧密着する密着工程(C)と、硬化性樹脂3に透光性基材5上から紫外線又は加熱処理4を施す樹脂硬化工程(D)と、硬化性樹脂3と透光性基材5を共に成形型2から剥がし取りフレネルレンズ1を得る剥離工程(E)を経て作製される。
しかし、反りを付けた透光性基材を成形した場合、基材を加圧密着する密着工程(C)の後、紫外線又は電子線を照射し樹脂硬化工程(D)を完了するまでの間に、基材の反りにより、成形型および硬化性樹脂から基材が離れるという問題がある。
また、反り上がった後に紫外線又は電子線の照射を行って樹脂層を硬化させようとしても、成形型と基材との間に侵入した空気等により酸素阻害が発生する。そして、樹脂の硬化不良を生じる。
また、硬化不良を生じた樹脂は基材を成形型から離型した後も成形型上に残り、連続成形を行う際には、成形型上から樹脂を取り除く必要がある。そして、生産性が低下するという問題がある。
また、反りのついていない基材についても基材の平面性の悪さや金型の平面性の悪さにより樹脂硬化前に基材が成形型から離れた場合、同様に樹脂の硬化不良が生じ、成形型上に残った樹脂を取り除く作業が必要となっている。
上記の問題に対してフレネルレンズ成形型と透光性基材との間に空気等の気泡が入ることなく光学特性の良好なフレネルレンズの製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このフレネルレンズの製造方法は図4(a)〜(e)に示すような製造工程によって製造される。
このフレネルレンズ100は図4(a)に示すように、フレネルレンズ成形型102の全面に紫外線または電子線硬化性の第1の樹脂101塗布する。次に、(b)に示すように、塗布した第1の樹脂101上面の略中央位置に紫外線または電子線硬化性の、第2の樹脂103の樹脂溜りを形成する。
そして、(c)に示すように、第2の樹脂103の樹脂溜り上面に透明基板104を積層する。
次に、(d)に示すように透明基板104の上側方向の紫外線または電子線照射面を持
つ定盤105が降下し、透明基板104上を加圧する。そして、加圧中に紫外線または電子線照射により第1の樹脂と第2の樹脂が硬化すると共に透明基板104と接着される。
このため、樹脂シート基材が反り上がることなく、成形することが可能であると記載されている。そして、定盤105にはガラス、アクリル樹脂板等が用いられるとも記載されている。
そして、フレネルレンズ成形型101から剥離され図(e)に示すようなフレネルレンズ100が作製される。
以下に先行技術文献を示す。
特公昭64−7001号公報
しかしながら特許文献1の定盤は紫外線または電子線を導光する必要がある。しかし、アクリル樹脂板は紫外線または電子線を吸収する。そして、黄変を引き起こす。このため、繰り返し照射には耐えず、経済性が悪い。
また、ガラス、特に石英ガラスを用いた場合はアクリル樹脂板よりも透過性が優れるが、成形するレンズシートのサイズが大きくなるほど必要な定盤サイズも大きくなる。このため、大型の石英ガラスは非常に高価となる。
さらに、石英ガラスは非常に重く、上下動させるために大型の装置が必要になる。また、定盤に傷が入った場合にはその部分で紫外線または電子線の照射が不均一となる。
そして、樹脂の硬化不良が起こる。このため、傷が入った場合にはガラス面を研磨加工等で傷を取り除く必要がある。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、透光性基材に対し、樹脂を塗布した成形型上に透光性基材を載せた後、紫外線または電子線照射までの間に透光性基材が成形型から反り上がることを防ぐ。そして、樹脂の硬化不良を防止し、レンズシートを安価で、且つ、高い生産性で製造できるレンズシートの製造方法およびその製造装置を提案することを目的としている。
上記問題点を解決するために、本発明の請求項1に係る発明は、
円形状のパターン成形型に紫外線または電子線硬化性樹脂を塗布する塗布工程と塗布した樹脂の上側面に透光性基材を供給し、積層する供給積層工程と、パターン成形型と樹脂と積層した透光性基材とを加圧密着する密着工程と塗布した樹脂を硬化させる樹脂硬化工程と硬化した樹脂と共に透光性基材をパターン成形型から剥離する剥離工程と、を備えた透過型スクリーン用レンズ板の製造方法であって、透光性基材が樹脂硬化前にパターン成形型から離れることを防止するために、前記供給積層工程と密着工程または前記密着工程と樹脂硬化工程との間に硬化性樹脂の一部を硬化させる部分硬化工程が具備されていることを特徴としたレンズシートの製造方法である。
次に、本発明の請求項2に係る発明は、
前記部分硬化工程の硬化性樹脂の硬化が紫外線または電子線照射により硬化形成されることを特徴とする請求項1に記載のレンズシートの製造方法である。
次に、本発明の請求項3に係る発明は、
前記部分硬化工程の硬化性樹脂の硬化が紫外線または電子線照射により一同に複数箇所を硬化形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズシートの製造方法である。
次に、本発明の請求項4に係る発明は、
前記透光性基材と硬化性樹脂と成形型との部分硬化工程が透光性基材を成形型に加圧しながら硬化していることを特徴とした請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレンズシートの製造方法である。
次に、本発明の請求項5に係る発明は、
請求項1から5のいずれ1項のレンズシートの製造方法における前記部分硬化工程に、透光性基材を成形型に加圧する機構と紫外線または電子線照射機構と、を備えていることを特徴とするレンズシートの製造装置である。
本発明のレンズシートの製造方法およびその製造装置は以上の構成からなるので、反りを持った透光性基材に対しレンズ面を成形する際に、透光性基材と硬化性樹脂と成形型とを密着させた後に硬化性樹脂を硬化させるまでの間に透光性基材等が反り上がってしまうことがない。
また、透光性基材と硬化性樹脂と成形型との間に隙間を生じることがない。そして、反り上がりを防止することができる。
また、成形型内に硬化樹脂の残りが生じることもない。そして、反りのついたレンズシートを高い生産性で製造することができる。
また、反りのついていない透光性基材に対しても樹脂硬化不良が防止できる。そして、レンズシートを高い生産性で製造することができる。
また、本発明のレンズシートの製造方法およびその製造装置は以上の構成からなるので、安価な初期投資で効果を得ることができるる。
さらに、本発明のレンズシートの製造方法およびその製造装置は以上の構成からなるので、硬化させたい部分と同等の領域に紫外線または電子線を照射することのできる。また、一同に照射することができる。短時間でできる。
また、成形型内の樹脂の周囲に発生している空気を追出すことができる。さらに、樹脂を薄くすることで硬化に要する時間を短くすることが可能となる。
また、本発明のレンズシートの製造方法およびその製造装置は以上の構成からなるので、押さえながら硬化性樹脂の一部分を透光性基材と成形型と接着硬化させることができる。さらに、1ユニットで安定して透光性基材の反り上がりを防止することができる。
本発明のレンズシートの製造方法およびその製造装置を実施の形態に沿って以下に図面を参照にしながら詳細に説明する。図1〜図2は本発明の一実施例を示す。
図1は、本発明のレンズシートの製造方法の一実施例を説明するための説明図である。
本発明のレンズシート1は成形型2に硬化性樹脂3を全面に塗布する塗布工程(A)と、その上面に透光性基材5を供給し、積層する供給積層工程(B)と、加圧ロール6で透光性基材5上を始点から終点まで加圧密着する密着工程(C)と、硬化性樹脂3に透光性基材5上から紫外線又は加熱処理4を施す樹脂硬化工程(D)と、硬化性樹脂3と透光性基材5を共に成形型2から剥がし取りシート1を得る剥離工程(E)と、を備えている。そして、レンズシート1が製造される。
また、反りを付けた透光性基材5を成形する場合、密着工程(C)の後、樹脂硬化工程(D)が完了するまでの時間に、透光性基材5の反りにより成形型から透光性基材5が反り上がる問題が生じる。そして、反り上がりが生じた場合、樹脂硬化工程(D)において樹脂の硬化不良が生じる。
また、硬化不良を起こした樹脂については、透光性基材等を成形型から離型した後も成形型上に樹脂が残る。成形型上に残る樹脂は成形型の溝に合わせて硬化し、糸状になっている。
前記成形型上の糸状の樹脂を残したまま次の成形を行った場合、塗布工程(A)、樹脂硬化工程(D)、剥離工程(E)に影響を与える。そして、正常な成形はできない。
このため、硬化不良を起こした樹脂については再度成形を行うまでに成形型上から取り除かなければならない。
本発明のレンズシートの製造方法は主に供給積層工程(B)と密着工程(C)との間に部分硬化工程を新たに設ける。あるいは、密着工程(C)と樹脂硬化工程(D)との間に部分硬化工程を新たに設けることにより、透光性基材等の反り上がりによる樹脂の硬化不良を防止することができる。そして、さらに、レンズシートの生産性を上げることができる。
以下に本発明の具体的実施例を挙げて、さらに詳しく説明するが、それに限定されものではない。
〈密着工程前に部分硬化を行う場合〉
本発明のレンズシートの製造方法はレンズシートの逆形状である凹凸パターンが形成された成形型の凹凸パターンを含む表面に、紫外線硬化型樹脂を塗布する。そして、成形型は公知の製造方法あるいは成形型加工製造機等で製造することができる。
前記紫外線硬化型樹脂としては、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーおよび/またはエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーに光重合開始剤、光増感剤の成分を混合した組成物が挙げられる。
また、そのほかにオリゴマー成分のみでは高粘度であるため、粘度や硬化物の硬さ改善目的で光反応性モノマーを希釈剤として加えたり、その他、物性を付与するために消泡剤やフィラーなどの成分を混合して使用することもできる。
また、成形型上の凹凸パターン面に硬化性樹脂を全面に塗布する際、必要に応じて樹脂表面をスムージングにより均すことが行われる。
前記スムージングはドクターブレード、ロールコート、リバースロールなど、従来公知の方法で行うことができる。
次に、反りのついた透光性樹脂基材を硬化性樹脂の塗布された成形型上に積層する。
透光性基材としては、例えば、アクリル樹脂、MS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、または上記樹脂の混合からなるシートおよびフィルムなどが使用できる。
そして、成形型からの剥離性、剛性、光透過性、柔軟性などの点から、可撓性のあるアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、MS樹脂などが好ましい。
本発明のレンズシートの製造方法は硬化性樹脂の塗布された成形型上に基材積載後、樹脂の一部に紫外線を照射し、接着を行う。
前記一部とは、例えば密着工程の開始側の一辺や、密着工程の開始側および終了側の二辺や、密着工程進行方向の二辺など、最適な部位を選択することができる。
透光性基材と硬化性樹脂と成形型との接着に用いる紫外線照射装置としてはLED方式のものが好ましい。この理由として、装置がコンパクトである。
また、照射ヘッドがランプ方式の紫外線照射装置に比べ小さいため、接着領域を小さくできる。そして、装置立ち上げ時間が短いこと、消費電力が少ないことなどが挙げられる。
次に、図2に示す機構は、照射ヘッド近辺のみを押さえ、樹脂を薄く広げながら照射を行う機構の一例である。
前記一例では図2の8に示すように回転自在の押さえ機能を有する機構と、図2の7に示すように紫外線又は電子線を照射するヘッドが一体化されている。そして、透光性基材5を成形型2および硬化性樹脂3に対し押しつけながら、図2のaに示す矢印の方向に走査し、部分硬化工程を行う。
また、押さえにより硬化性樹脂3が薄く広がった部分に紫外線又は電子線を照射することができ、それらの動作を移動しながら連続的に行う。この機構では装置の小型化を図ることができる。
次に、図3に示す機構は、接着を行いたい辺に対し一辺全てを押さえる機構の一例である。硬化性樹脂2が塗布された成形型3の上に透光性基材5が積層されており、それらの上から図3の9に示すように、例えば、スリットの入った板状の押さえにより透光性基材を成形型に加圧する。
そして、透光性基材を押さえた状態で図3の7に示すように紫外線又は電子線照射ヘッドを図3のcに示す方向に走査させて部分硬化工程を行う。この機構では透光性基材を確実に押さえることができる。そして、樹脂を広げる際にも押し付ける力により制御しやすい。
また、紫外線の照射方法も照射ヘッドを走査させて接着部位の樹脂を硬化させる方法、あるいは接着部位と同等の面積に照射することができる照射ヘッドにより一括して樹脂を硬化させる方法が選択できる。
次に、本発明のレンズシートの製造方法においては、密着工程において基材と硬化性樹脂と金型とを密着させた後、透光性基材側より紫外線を照射して樹脂層を硬化させる。
また、反りの強い透光性基材の場合には、密着工程で加圧ロールが通過した後、すぐに透光性基材が反り上がってしまう問題があった。そして、この反り上げを防止するために本発明のレンズシートの製造方法は部分硬化工程を設けることにより、この問題を解消することができた。
そして、レンズシートの製造方法の最終工程である剥離工程を経て成形されたレンズシートは、透光性基材の反り上がりが防止され、成形型内に硬化樹脂等を残すことが無い。そして、連続成形も正常に行われ、良好な品質を持った、反りの無いレンズシートを得ることができる。
さらに、本発明のレンズシートの製造方法は、密着工程の後に樹脂硬化工程が始まるまでの時間を長くとった場合についても実施を行ったが、密着工程後放置しても透光性基材の接着部分が反り上がってくることは無かった。
また、成形後のレンズシートについて観察を行ったところ、部分硬化工程により紫外線を照射した部分と、樹脂硬化工程により紫外線を照射した部分とで硬化樹脂に差異は見られなかった。
そして、本発明のレンズシートの製造方法により、反りのついたレンズシートを樹脂の硬化不良を起こすこと無く成形することができ、レンズシートを安価に、高い生産性で製造することができる。
〈密着工程後に部分硬化を行う場合〉
本発明のレンズシートの製造方法は、レンズの逆形状である凹凸パターンが形成された成形型の前記凹凸パターンを含む表面に、紫外線硬化型樹脂を塗布形成する。
また、必要に応じて樹脂の表面をスムージングにより均し、反りのついた透光性樹脂基材を硬化性樹脂の塗布された成形型上に積層する。
そして、密着工程において成形型と硬化性樹脂と透光性基材とを密着させた後に、透光性基材上の一部に紫外線を照射し、部分接着を行う。前記透光性基材上の一部とは、密着工程の開始側の一辺や、密着工程の開始側および終了側の二辺や、密着工程進行方向の二辺などである。そして、上記一部を適宜選択することができる。
密着工程後に部分硬化工程を行う場合には、密着工程において樹脂層は十分に薄く引き延ばされている。また、樹脂の周囲の空気についても密着工程で抜けているため、透光性基材を押さえる必要は無い。
しかし、透光性基材の反りが強く密着工程後短い時間で反り上がってきてしまう場合や、連続生産時の安定性を高めたい場合についてはこの限りではない。
透光性基材を押さえる機構としては、図2および図3に示すような機構を利用することができる。それぞれの機構の特徴は上述したと同様である。
次に、本発明のレンズシートの製造方法は、透光性基材側より紫外線を照射して樹脂層を硬化させる樹脂硬化工程を行い、最後に樹脂の硬化物と透光性基材とが重合接着してなる積層体であるレンズシートを、成形型から剥離する剥離工程の構成からなっている。
このような工程を経て成形された本発明のレンズシートは、透光性基材の反り上がりが
防止され、且つ、成形型内に硬化樹脂の残りが無い。そして、正常に成形され、良好な品質を持つ反りのついたレンズシートが得られる。
さらに、本発明のレンズシートの製造方法においては、部分硬化工程の後に樹脂硬化工程が始まるまでの時間を長くとった場合についても実施を行ったが、密着工程後放置しても部分硬化されている透光性基材が反り上がってくることは無かった。
また、成形後のレンズシートについて観察を行ったところ、部分硬化工程により紫外線を照射した部分と、樹脂硬化工程により紫外線を照射した部分とで硬化樹脂に差異は見られなかった。
本発明のレンズシートは、反りのついたレンズシートを樹脂の硬化不良を起こすこと無く成形することができ、レンズシートを安価に、高い生産性で製造することができる。
本発明のレンズシートの製造方法およびその製造装置は投射型プロジェクションテレビなどに用いられるフレネルレンズのレンズシート等の製造に使用できることはもとより、建築関連等の装飾シート部材あるいはパネル部材等の製造にも使用できる素晴らしい発明である。
(A)〜(D)は本発明のレンズシートの製造方法の一例を説明する模式説明図である。 本発明のレンズシートの製造方法の密着工程の一例を説明する模式説明図である。 本発明のレンズシートの製造方法の密着工程の他の一例を説明する模式説明図である。 従来のレンズシートの製造方法の一例を説明する模式説明図である。
符号の説明
1…シート(レンズシート)
2…成形型
3…硬化性樹脂
4…紫外線又は加熱処理
5…透光性基材
6…加圧ロール
7…紫外線又は電子線照射ヘッド
8…回転自在の押さえ機能を有する機構
9…基材押さえ板
a…押さえ機構の走査方向
b…押さえ力の作用する向き
c…照射ヘッドの走査方向

Claims (5)

  1. 円形状のパターン成形型に紫外線または電子線硬化性樹脂を塗布する塗布工程と塗布した樹脂の上側面に透光性基材を供給し、積層する供給積層工程と、パターン成形型と樹脂と積層した透光性基材とを加圧密着する密着工程と塗布した樹脂を硬化させる樹脂硬化工程と硬化した樹脂と共に透光性基材をパターン成形型から剥離する剥離工程と、を備えた透過型スクリーン用レンズ板の製造方法であって、透光性基材が樹脂硬化前にパターン成形型から離れることを防止するために、前記供給積層工程と密着工程または前記密着工程と樹脂硬化工程との間に硬化性樹脂の一部を硬化させる部分硬化工程が具備されていることを特徴としたレンズシートの製造方法。
  2. 前記部分硬化工程の硬化性樹脂の硬化が紫外線または電子線照射により硬化形成されることを特徴とする請求項1に記載のレンズシートの製造方法。
  3. 前記部分硬化工程の硬化性樹脂の硬化が紫外線または電子線照射により一同に複数箇所を硬化形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズシートの製造方法。
  4. 前記透光性基材と硬化性樹脂と成形型との部分硬化工程が透光性基材を成形型に加圧しながら硬化していることを特徴とした請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のレンズシートの製造方法。
  5. 請求項1から5のいずれ1項のレンズシートの製造方法における前記部分硬化工程に、透光性基材を成形型に加圧する機構と紫外線または電子線照射機構と、を備えていることを特徴とするレンズシートの製造装置。
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