JP2007286347A - スクリーン、リアプロジェクタ及び画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】効果的にシンチレーションの低減を図ったスクリーン、リアプロジェクタ及び画像表示装置を提供する。
【解決手段】本発明のスクリーン20は、拡散層10を有するスクリーン本体12と、拡散層10の外周に支持部材14を介して設けられた枠部16とを有し、拡散層10が支持部材14により拡散層10の面に交差する方向に振動可能に枠部16に取り付けられている。
【選択図】図3
【解決手段】本発明のスクリーン20は、拡散層10を有するスクリーン本体12と、拡散層10の外周に支持部材14を介して設けられた枠部16とを有し、拡散層10が支持部材14により拡散層10の面に交差する方向に振動可能に枠部16に取り付けられている。
【選択図】図3
Description
本発明は、スクリーン、リアプロジェクタ及び画像表示装置に関する。
近年、プロジェクタが急速な普及を見せている。主にプレゼンテーション用途で利用されているフロント投射型プロジェクタの他、近年はリア投射型プロジェクタが大画面の一形態として認知度を高めつつある。プロジェクション方式の表示装置の最大の利点は、液晶テレビ、PDP等の直視型ディスプレイと比べて低価格で同画面サイズの商品を提供できるところにある。しかし、直視型においても低価格が進展しており、プロジェク方式の表示装置にもより高い画質性能が求められている。
プロジェクタは、光源から射出された光を液晶ライトバルブ等の光変調素子に照射し、光変調素子により変調された投射光をスクリーンに投射することで画像をスクリーンに表示する。このとき、スクリーンには、画像が表示されると共に、スクリーン全面がぎらついて見えるシンチレーションと呼ばれる特有の現象が発生する。
ここで、シンチレーションの発生原理について図10(a)、(b)を参照して説明する。
図10(a)、(b)に示すように、光源70から出射された光は、液晶ライトバルブを透過して、拡散材72を含むスクリーン74に投射される。スクリーン74に投射された投射光は、スクリーン74に含有する拡散材72により拡散される。拡散された光は、スクリーンの通過時に拡散材72により回折されて2次源波のように振舞う。この2次源波による2つの球面波は、図10(b)に示すように、2波の位相関係に応じて強め合ったり弱め合ったりして、スクリーン面と鑑賞者との間に干渉縞となって現れる。この干渉縞が発生する像面Sに鑑賞者の焦点が合わせられると、鑑賞者はその干渉縞をスクリーン面をぎらつかせるシンチレーションとして認識する。
図10(a)、(b)に示すように、光源70から出射された光は、液晶ライトバルブを透過して、拡散材72を含むスクリーン74に投射される。スクリーン74に投射された投射光は、スクリーン74に含有する拡散材72により拡散される。拡散された光は、スクリーンの通過時に拡散材72により回折されて2次源波のように振舞う。この2次源波による2つの球面波は、図10(b)に示すように、2波の位相関係に応じて強め合ったり弱め合ったりして、スクリーン面と鑑賞者との間に干渉縞となって現れる。この干渉縞が発生する像面Sに鑑賞者の焦点が合わせられると、鑑賞者はその干渉縞をスクリーン面をぎらつかせるシンチレーションとして認識する。
シンチレーションは、スクリーン面に結像された画像を見ようとする鑑賞者にとって、あたかもスクリーン面と鑑賞者との間にベール、レース布、又はくもの巣を張ったかのような不快感を与える。また、鑑賞者の眼はスクリーン面とシンチレーションという2重の像を見ることになり、それぞれに焦点を合わせようとするため、大きな疲労を招く。
また、近年、プロジェクタの光源として高圧水銀ランプに代わる新しい光源の開発が求められている。特に、レーザ光源はエネルギー効率、色再現性、超寿命、瞬時点灯等の点で次世代プロジェクタ用の光源としての期待が高まっている。しかし、プロジェクタの光源として高圧水銀ランプの代わりに干渉性の高いレーザ光源を用いた場合には、干渉縞のコントラストはより高くなり、シンチレーションによる不快感と疲労はもはや耐え難いものとなる。
そこで、シンチレーションを低減する技術が広く提案されている。
例えば、特許文献1には、光拡散材が混入されたプラスチック材料より形成されている出射側光拡散層と、透明なプラスチック材料より形成されている中間層と、光拡散材が混入されたプラスチック材料より形成されている入射側光拡散層とを有するスクリーンが開示されている。これにより、入射側光拡散層にて発生したシンチレーションは出射側光拡散層にて再度拡散され、シンチレーションの発生を低減させている。
また、特許文献2及び3には、画像投射用スクリーンを構成する光拡散層の少なくとも1層を内部振動させ、光拡散層の相対的位置関係を変化させる画像投射用スクリーンが開示されている。このように、光拡散層に内部振動を付与することにより、シンチレーションの発生を低減させている。
特開平11−38512号公報
特開2001−100316号公報
特開2001−100317号公報
例えば、特許文献1には、光拡散材が混入されたプラスチック材料より形成されている出射側光拡散層と、透明なプラスチック材料より形成されている中間層と、光拡散材が混入されたプラスチック材料より形成されている入射側光拡散層とを有するスクリーンが開示されている。これにより、入射側光拡散層にて発生したシンチレーションは出射側光拡散層にて再度拡散され、シンチレーションの発生を低減させている。
また、特許文献2及び3には、画像投射用スクリーンを構成する光拡散層の少なくとも1層を内部振動させ、光拡散層の相対的位置関係を変化させる画像投射用スクリーンが開示されている。このように、光拡散層に内部振動を付与することにより、シンチレーションの発生を低減させている。
しかしながら、上記特許文献1〜3に開示されるシンチレーションの低減方法では以下の問題があった。
(1)上記特許文献1では、出射側光拡散層は固定されているため、拡散面上の各点から発した光線間の干渉がなすスクリーンと鑑賞者との間の空間の位相分布も固定されており、干渉縞もまた固定された像として視認される。従って、本質的にはシンチレーションを低減させることができないという問題があった。
(2)上記特許文献2及び3では、光、電場、磁場、熱、応力等の種々の振動手段を用いるため、余分な駆動エネルギーを要していた。また、これらの駆動手段を用いた場合、拡散層へのエネルギー伝達効率も低く、振動、音、不要電磁波、排熱となり、鑑賞者の快適な鑑賞を阻害する原因となっていた。
(1)上記特許文献1では、出射側光拡散層は固定されているため、拡散面上の各点から発した光線間の干渉がなすスクリーンと鑑賞者との間の空間の位相分布も固定されており、干渉縞もまた固定された像として視認される。従って、本質的にはシンチレーションを低減させることができないという問題があった。
(2)上記特許文献2及び3では、光、電場、磁場、熱、応力等の種々の振動手段を用いるため、余分な駆動エネルギーを要していた。また、これらの駆動手段を用いた場合、拡散層へのエネルギー伝達効率も低く、振動、音、不要電磁波、排熱となり、鑑賞者の快適な鑑賞を阻害する原因となっていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、効果的にシンチレーションの低減を図ったスクリーン及びリアプロジェクタを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、拡散層を有するスクリーン本体と、前記拡散層の外周に沿って支持部材を介して設けられた枠部とを有し、前記拡散層が前記支持部材により前記拡散層の面に交差する方向に振動可能に前記枠部に取り付けられていることを特徴とする。
また本発明のスクリーンは、前記スクリーン本体が前記拡散層を複数有し、前記複数の拡散層のうち少なくとも1層の前記拡散層が、前記支持部材を介して前記拡散層の面に交差する方向に振動可能に前記枠部に取り付けられていることも好ましい。
この構成によれば、拡散層は枠部に振動可能に取り付けられるため、スクリーンに外乱振動が付与されると、拡散層は拡散層の面に交差する方向に受動的に振動する。ここで、外乱振動とは、リアプロジェクタのスピーカから出力される音による振動、又はリアプロジェクタが配置される外部環境、例えば床の振動、風による振動等を意味する。これにより、スクリーン本体の拡散層を通過する光の拡散状態が変化し、これに伴って、スクリーン本体の拡散層の拡散、回折により生成される干渉縞のパターンが変化する。従って、干渉縞が積分平均化され、シンチレーションを低減させることができる。
さらに、拡散層の振動には、外乱振動を利用し、光、電場等の振動発生手段を利用しないため、余分な駆動エネルギーを要さずにシンチレーションを低減させることができる。
さらに、拡散層の振動には、外乱振動を利用し、光、電場等の振動発生手段を利用しないため、余分な駆動エネルギーを要さずにシンチレーションを低減させることができる。
また本発明のスクリーンは、前記スクリーン本体が前記拡散層を複数有し、前記複数の拡散層のうち少なくとも2層以上の前記拡散層が、前記支持部材を介して前記拡散層の面に交差する方向に振動可能に前記枠部に取り付けられていることも好ましい。
この構成によれば、少なくとも2層以上の拡散層が支持部材を介して振動可能に枠部に取り付けられるため、これらの拡散層に外乱振動が付与されると、複数の拡散層のそれぞれが相対的に振動する。これにより、複数の拡散層の位置が相対的に変化し、スクリーンを通過する光の拡散状態が時間的に変化し、これに伴い、スクリーン本体の拡散層の拡散、回折により生成される干渉縞のパターンが変化する。よって、拡散層を単層とした場合と比較して、複数の拡散層を相対的に振動させることができるため、鑑賞者の眼の残像効果によって積分平均化され、より効率的にシンチレーションを低減させることができる。
また本発明のスクリーンは、前記支持部材が弾性材料からなることも好ましい。
この構成によれば、拡散層や枠部に付与される外乱振動は弾性材料からなる支持部材に伝達される。支持部材に伝達された振動の一部は、支持部材の弾性力により、拡散層に再び反発される。そのため、拡散層は外乱振動に加えて支持部材より付勢されて振動する。これにより、拡散層をより効率的に振動させることができる。
また本発明のスクリーンは、可撓性を有する拡散層を有するスクリーン本体と、前記拡散層の外周に沿って設けられた枠部とを有し、前記可撓性を有する拡散層が、前記拡散層の面に交差する方向に振動可能に前記枠部に張った状態で取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、可撓性を有する拡散層が枠部に張った状態で取り付けられているため、この拡散層に外乱振動が付与されると、拡散層は拡散層の面に交差する方向に振動する。従って、スクリーン本体の拡散層を通過する光の拡散状態が変化し、これに伴って、スクリーン本体の拡散層の拡散、回折により生成される干渉縞のパターンが変化する。これにより、干渉縞が積分平均化され、シンチレーションを低減させることができる。
また本発明のスクリーンは、前記可撓性を有する拡散層と異なる拡散層が、前記可撓性を有する拡散層と離間して前記枠部に取り付けられ、前記枠部に囲まれた空間が、前記枠部に取り付けられた前記拡散層によって密閉されていることも好ましい。
この構成によれば、枠部に囲まれた空間が拡散層によって密閉されているため、スクリーンに外乱振動が付与されると、密閉された空間内の気圧変化が生じ、空間内に振動が伝達される。伝達された振動の一部は、拡散層及び枠部の内周面によって反射され、再び拡散層に吸収され拡散層を振動させる。従って、より効率的に拡散層を振動させることができる。
また本発明のスクリーンは、前記異なる拡散層が可撓性を有することも好ましい。
この構成によれば、枠部に囲まれた空間は、2層の可撓性を有する拡散層によって密閉される。そのため、一方の拡散層にのみ外乱振動が付与された場合でも、一方の拡散層に付与された振動が密閉された空間を介して他方の拡散層に伝達され、他方の拡散層が共振する。従って、2層の拡散層が相対的に振動することになるため、干渉縞が積分平均化され、より効果的にシンチレーションを低減することができる。
また本発明のスクリーンは、前記可撓性を有する拡散層が、前記拡散層の面内の全ての方向に均一な張力で前記枠部に取り付けられていることも好ましい。
この構成によれば、拡散層が全ての方向に均一な張力で枠部に取り付けられるため、共振周波数におけるQ値が高くなる。これにより、拡散層に外乱振動が付与されると、拡散層は敏感に反応して共振するため、拡散層を周期的に振動させることができる。
また本発明のスクリーンは、前記可撓性を有する拡散層が、前記スクリーン本体の外面側に配置されていることも好ましい。
この構成によれば、可撓性を有する拡散板が配置されたスクリーン本体の外面側を鑑賞者側に配置することにより、最も鑑賞者に近い位置で拡散板を振動させることができるため、より効果的にシンチレーションを低減させることができる。
本発明は、光を射出する光源と、前記光源から射出された光を変調する光変調素子と、前記光変調素子により変調された光が投射される上記スクリーンと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、上記スクリーンを備えるため、シンチレーションを低減させたリアプロジェクタを提供することができる。
また本発明の画像表示装置は、光を射出する光源と、上記スクリーンと、前記スクリーン上で前記光源から射出された光を走査する走査部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、上記スクリーンを備えるため、シンチレーションを低減させた画像表示装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。また、以下の説明においては、xyz直交座標系を設定し、このxyz直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内における所定方向をx方向、水平面内においてx方向と直交する方向をy方向、x方向及びy方向のそれぞれに直交する方向をz方向とする。また、本実施形態においては、図に示すスクリーン20の正面側を鑑賞者が画像を視認する鑑賞者側とし、その反対側を背面側とする。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。また、以下の説明においては、xyz直交座標系を設定し、このxyz直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内における所定方向をx方向、水平面内においてx方向と直交する方向をy方向、x方向及びy方向のそれぞれに直交する方向をz方向とする。また、本実施形態においては、図に示すスクリーン20の正面側を鑑賞者が画像を視認する鑑賞者側とし、その反対側を背面側とする。
[第1の実施の形態]
図1(a)は本実施形態に係るリアプロジェクタ120の概略構成を示す斜視図であり、(b)は図1(a)に示すリアプロジェクタ120の側面断面図である。本実施形態に係るリアプロジェクタ120は、光源から射出された光を光変調素子により変調し、この変調した光をスクリーン20に拡大投射するリア投射型プロジェクタである。
図1(a)は本実施形態に係るリアプロジェクタ120の概略構成を示す斜視図であり、(b)は図1(a)に示すリアプロジェクタ120の側面断面図である。本実施形態に係るリアプロジェクタ120は、光源から射出された光を光変調素子により変調し、この変調した光をスクリーン20に拡大投射するリア投射型プロジェクタである。
図1(a)に示すように、リアプロジェクタ120は、画像が投射されるスクリーン20と、スクリーン20の背面側に取り付けられた筐体90とを備えている。スクリーン20の下方の筐体90にはフロントパネル88が設けられ、フロントパネル88の左右側にはスピーカからの音声を出力する開口部38が設けられている。
次に、リアプロジェクタ120の筐体90の内部構造について説明する。
図1(b)に示すように、リアプロジェクタ120の筐体90内部の下方には投射光学系150が設けられている。投射光学系150とスクリーン20との間には反射ミラー92,94が設けられており、投射光学系150から出射された光が反射ミラー92,94によって反射され、スクリーン20に拡大投射されるようになっている。
図1(b)に示すように、リアプロジェクタ120の筐体90内部の下方には投射光学系150が設けられている。投射光学系150とスクリーン20との間には反射ミラー92,94が設けられており、投射光学系150から出射された光が反射ミラー92,94によって反射され、スクリーン20に拡大投射されるようになっている。
次に、リアプロジェクタ120の投射光学系150の概略構成について説明する。
図2は、リアプロジェクタ120の投射光学系150の構成を示す概略図である。なお、図2中においては、簡略化のためリアプロジェクタ120を構成する筐体90は省略している。
図2は、リアプロジェクタ120の投射光学系150の構成を示す概略図である。なお、図2中においては、簡略化のためリアプロジェクタ120を構成する筐体90は省略している。
投射光学系150は、光源102と、光源102から出射された光を変調する光変調素子100と、光変調素子100により変調された光を投射する投射レンズ114とを備えている。本実施形態においては、光変調素子100として液晶ライトバルブ100R、100G、100Bが用いられている。
図2に示すように、投射光学系150は、ハロゲンランプ等の白色の光源からなるランプユニット102が設けられている。このランプユニット(光源)102から出射された光は、内部に配置された3枚のミラー106及び2枚のダイクロイックミラー108によってRGBの3原色に分離されて、各原色に対応する液晶ライトバルブ100R(赤色)、100G(緑色)及び100B(青色)にそれぞれ導かれる。ここで、液晶ライトバルブ100R、100G及び100Bは、画像信号処理回路(図示省略)から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。
また、B(青)色の光は他のR(赤)色やG(緑)色と比較すると、光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ122、リレーレンズ123及び出射レンズ124からなるリレーレンズ系121を介して導かれるようになっている。
また、B(青)色の光は他のR(赤)色やG(緑)色と比較すると、光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ122、リレーレンズ123及び出射レンズ124からなるリレーレンズ系121を介して導かれるようになっている。
液晶ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム112に3方向(液晶ライトバルブ100R、100G、100B)から入射する。ダイクロイックプリズム112は、R色及びB色の光を90度に屈折させると共に、G色の光を直進させ、各液晶ライトバルブ100R、100G、100Bの各光出射部からの光を合成するようになっている。そして、合成された各光出射部の光を投射レンズ114を介して、スクリーン20上に投射する。
次に、リアプロジェクタ120のスクリーン20の概略構成について説明する。
図3(a)はスクリーン20の概略構成を示す斜視図であり、図3(b)は(a)のスクリーン20のA−A’線に沿った断面図である。なお、図3においては、スクリーン本体12はフレーム16と一定の間隔を空けて配置されているが、実際には図1に示すように、フレーム16の一部が前面に張り出しており、上記間隙が張り出したフレーム16によって覆われているものとする。
図3(a)はスクリーン20の概略構成を示す斜視図であり、図3(b)は(a)のスクリーン20のA−A’線に沿った断面図である。なお、図3においては、スクリーン本体12はフレーム16と一定の間隔を空けて配置されているが、実際には図1に示すように、フレーム16の一部が前面に張り出しており、上記間隙が張り出したフレーム16によって覆われているものとする。
図3に示すように、スクリーン20は、スクリーン本体12とゴム材14(支持部材)を介してスクリーン本体12を支持するフレーム16(枠部)とを備えてる。
スクリーン本体12は平面視矩形状の拡散板10(拡散層)を有する。拡散板10は剛性を有すると共に、スクリーン本体12に投射された光を拡散させて鑑賞者の視野範囲を広げるものである。また、拡散板10中には拡散材が均一に分散されている。拡散材としては、酸化ケイ素、アルミナ、炭酸カルシウム、ガラスビース、アクリル樹脂系等の共重合体、又はシリコーン樹脂系等の非晶質の有機系材料が好適に用いられる。また、拡散板10の鑑賞者側面には、拡散板10等のスクリーン本体12を保護するためのハードコート層(図示省略)が貼り付けられている。
フレーム16は、拡散板10の外周に沿って額縁状に形成され、フレーム16と拡散板10とは互いに一定の間隔を空けて配置されている。また、フレーム16は図1に示す筐体90と一体的に構成されている。
ゴム材14は拡散板10の外周に沿って取り付けられており、このゴム材14を介して拡散板10がフレーム16の内周側に取り付けられている。このとき、ゴム材14は、図3(b)に示すように、遊びを有した(撓んだ)状態で拡散板10とフレーム16との間に設けられ、拡散板10がゴム材14によって弾性的に支持されている。これにより、拡散板10に外乱振動が付与されると、拡散板10は拡散板10の面に垂直(交差)方向(z方向)に振動可能となっている。ここで、外乱振動とは、リアプロジェクタ120のスピーカから出力される音に基づく振動、又はリアプロジェクタ120が配置される外部環境、例えば床の振動、風の振動等を意味する。また、拡散板10に外乱振動が付与される場合としては、フレーム16に外乱振動が付与されてフレーム16から拡散板10に間接的に振動が伝達される場合と、拡散板10の面に直接的に外乱振動が付与される場合等がある。
また、拡散板10の外周に沿って設けられるゴム材14は、ゴム材14の全周において弾性係数が略同一となっている。なお、拡散板10をフレーム16に取り付けるための材料としては、ゴム材14の他に伸縮自在な弾性部材を用いても良いし、ワイヤー等の非弾性部材からなる支持部材を用いても良い。
図4(a)〜(d)は、スクリーン20に外乱振動が付与された場合の拡散板10の動作を示す図である。
まず、プロジェクタの電源がオンされると、例えばリアプロジェクタ120のスピーカから出力される音により外乱振動が発生する。この外乱振動が、筐体90内を伝わってスクリーン20の拡散板10に伝達される。そして、上述したような構成を有するスクリーン20の拡散板10に外乱振動が伝達されると、図4(a)〜図4(d)に示すように、スクリーン本体12の拡散板10は拡散板10の面に垂直方向(z方向)に往復振動する。なお、拡散板10の振動方向は、ゴム材14の弾性率を拡散板10の各辺ごとに異ならせることにより、拡散板10の面に交差する方向(垂直以外の方向)に変化させることも可能である。
まず、プロジェクタの電源がオンされると、例えばリアプロジェクタ120のスピーカから出力される音により外乱振動が発生する。この外乱振動が、筐体90内を伝わってスクリーン20の拡散板10に伝達される。そして、上述したような構成を有するスクリーン20の拡散板10に外乱振動が伝達されると、図4(a)〜図4(d)に示すように、スクリーン本体12の拡散板10は拡散板10の面に垂直方向(z方向)に往復振動する。なお、拡散板10の振動方向は、ゴム材14の弾性率を拡散板10の各辺ごとに異ならせることにより、拡散板10の面に交差する方向(垂直以外の方向)に変化させることも可能である。
本実施形態によれば、拡散板10はフレーム16に振動可能に取り付けられるため、スクリーンに外乱振動が付与されると、拡散板10は拡散板10の面に交差する方向に受動的に振動する。これにより、スクリーン本体12の拡散板10を通過する光の拡散状態が変化し、これに伴って、スクリーン本体12の拡散板10の拡散、回折により生成される干渉縞のパターンが変化する。従って、干渉縞が積分平均化され、シンチレーションを低減させることができる。
さらに、拡散板10の振動には、外乱振動を利用し、光、電場等の振動発生手段を利用しないため、余分な駆動エネルギーを要さずにシンチレーションを低減させることができる。
さらに、拡散板10の振動には、外乱振動を利用し、光、電場等の振動発生手段を利用しないため、余分な駆動エネルギーを要さずにシンチレーションを低減させることができる。
また本実施形態によれば、拡散板10がゴム材14を介してフレーム16に取り付けられているため、外乱振動がゴム材14に伝達されると、ゴム材14の弾性力により、拡散板10に再び反発される。そのため、拡散板10は外乱振動に加えてゴム材14より付勢されて振動する。これにより、拡散板10をより効率的に振動させることができる。
なお、上記スクリーンでは、1層の拡散板10をゴム材14を介してフレーム16に振動可能に取り付けたが、これに限定されることない。例えば、図5に示すように、2層(2層以上)の拡散機能を有する層10,10のそれぞれをゴム材14を介してフレーム16に振動可能に取り付けても良い。この拡散機能を有する層としては、拡散板10の他に、フレネルレンズ40、又はレンチキュラーレンズ42を用いても良い。
さらには、2層以上の拡散機能を有する層をフレーム16に取り付けて、そのうちの1層のみをゴム材14を介してフレーム16に振動可能に取り付けても良い。
さらには、2層以上の拡散機能を有する層をフレーム16に取り付けて、そのうちの1層のみをゴム材14を介してフレーム16に振動可能に取り付けても良い。
[第2の実施の形態]
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
上記実施形態では、拡散板をゴム材によりフレームに取り付けていた。これに対し、本実施形態では、可撓性を有する拡散板をフレームに張った状態で貼り付けている点において異なる。なお、その他のリアプロジェクタの構成は、上記第1実施形態と同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
上記実施形態では、拡散板をゴム材によりフレームに取り付けていた。これに対し、本実施形態では、可撓性を有する拡散板をフレームに張った状態で貼り付けている点において異なる。なお、その他のリアプロジェクタの構成は、上記第1実施形態と同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図6(a)は、スクリーンの概略構成を示す斜視図であり、(b)は(a)に示すスクリーンのB−B’線に沿った断面図である。
図6(a)、(b)に示すように、スクリーン20は、スクリーン本体12と、スクリーン本体12を支持するフレーム16とを有する。スクリーン本体12は、上述した剛性を有する拡散板10と、可撓性を有する柔軟なフィルム状の拡散シート22とを有する。
図6(a)、(b)に示すように、フレーム16の背面側面16bには、剛性を有する拡散板10が接着剤を介して貼り付けられている。一方、フレーム16の鑑賞者側面16aには、可撓性を有する拡散シート22が張った状態で接着剤を介して貼り付けられ、この拡散シート22の周縁部がフレームの鑑賞者側面16aから上面16c及び下面16dのそれぞれに屈曲して貼り付けられている。このとき、拡散シート22は、フレーム16の外側方向に均一なテンション(張力)が付与された状態で貼り付けられている。より具体的には、フレーム16の辺に対応する位置の拡散シート22はテンションを低くしてフレーム16に貼り付けられ、フレーム16の角部に対応する位置の拡散シート22はテンションを高くしてフレーム16に貼り付けられている。これにより、拡散板10に外乱振動が付与されると、拡散板10は拡散板10の面に垂直方向(z方向)に振動可能となっている。なお、拡散シート22のテンションを均一に調節する制御手段を設けても良い。
また図6(b)に示すように、拡散板10と拡散シート22とはフレーム16を介して離間して配置されている。そして、フレーム16に囲まれる空間Hが、フレーム16の背面側に貼り付けられた拡散板10とフレーム16の鑑賞者側に貼り付けられた拡散シート22とによって密閉されている。
なお、上記実施形態では、剛性を有する拡散板10をフレーム16の背面側に貼り付け、可撓性を有する拡散シート22をフレーム16の鑑賞者側に貼り付けた。これに対し、剛性を有する拡散板10をフレーム16の鑑賞者側に貼り付け、可撓性を有する拡散シート22をフレーム16の背面側に貼り付けることも好ましい。
本実施形態によれば、拡散シート22がフレーム16に張った状態で取り付けられているため、この拡散シート22に外乱振動が付与されると、拡散シート22は拡散シート22の面に直交する方向(z方向)に振動する。従って、スクリーン本体12の拡散シート22及び拡散板10を通過する光の拡散状態が変化し、これに伴って、スクリーン本体12の拡散シート22及び拡散板10の拡散、回折により生成される干渉縞のパターンが変化する。これにより、干渉縞が積分平均化され、シンチレーションを低減させることができる。
また本実施形態によれば、フレーム16に囲まれた空間が、フレーム16の鑑賞者側に貼り付けられた拡散シート22とフレーム16の背面側に貼り付けられた拡散板10とによって密閉されているため、スクリーン20に外乱振動が付与されると、密閉された空間内の気圧変化が生じ、空間内に振動が伝達される。伝達された振動の一部は、拡散板10、拡散シート22及びフレーム16の内周面によって反射され、再び及び拡散シート22に吸収され拡散シート22を振動させる。従って、より効率的に拡散シート22を振動させることができる。
また本実施形態によれば、拡散シート22が全ての方向に均一な張力でフレーム16に取り付けられるため、共振周波数におけるQ値が高くなる。従って、拡散シート22に外乱振動が付与されると、拡散シート22は敏感に反応して共振する。これにより、
駆動手段を要さずに拡散シート22を周期的に振動させることができる。
駆動手段を要さずに拡散シート22を周期的に振動させることができる。
さらに本実施形態によれば、振動する拡散シート22を鑑賞者側に配置することにより、最も鑑賞者に近い位置で拡散シート22を振動させることができるため、より効果的にシンチレーションを低減させることができる。
また、上記実施形態では、剛性を有する拡散板10と可撓性を有する拡散シート22とを用いたが、これに代えて、フレーム16の両面側のそれぞれに可撓性を有する拡散シート22,22を貼り付けても良い。
この構成によれば、フレーム16に囲まれた空間Hは、2層の可撓性を有する拡散シート22,22によって密閉される。そのため、一方の拡散シート22にのみ外乱振動が付与された場合、一方の拡散シート22に付与された振動が密閉された空間Hを介して他方の拡散シート22に伝達される。そして、他方の拡散シート22が共振する。このように、本実施形態によれば、駆動手段を要さずに複数の層を振動させることができる。これにより、2層の拡散シート22,22が相対的に振動することになるため、干渉縞が積分平均化され、より効果的にシンチレーションを低減することができる。
この構成によれば、フレーム16に囲まれた空間Hは、2層の可撓性を有する拡散シート22,22によって密閉される。そのため、一方の拡散シート22にのみ外乱振動が付与された場合、一方の拡散シート22に付与された振動が密閉された空間Hを介して他方の拡散シート22に伝達される。そして、他方の拡散シート22が共振する。このように、本実施形態によれば、駆動手段を要さずに複数の層を振動させることができる。これにより、2層の拡散シート22,22が相対的に振動することになるため、干渉縞が積分平均化され、より効果的にシンチレーションを低減することができる。
[第3の実施の形態]
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
上記第1実施形態では、拡散板を弾性部材により枠部に取り付けていた。これに対し、本実施形態では、可撓性を有する拡散板を枠部に張った状態で貼り付けている点において異なる。なお、その他のリアプロジェクタの構成は、上記第1実施形態と同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
上記第1実施形態では、拡散板を弾性部材により枠部に取り付けていた。これに対し、本実施形態では、可撓性を有する拡散板を枠部に張った状態で貼り付けている点において異なる。なお、その他のリアプロジェクタの構成は、上記第1実施形態と同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図7(a)は、スクリーンの概略構成を示す斜視図であり、(b)は(a)に示すスクリーンのC−C’線に沿った断面図である。
図7(a)、(b)に示すように、スクリーン20は、スクリーン本体12と、スクリーン本体12を支持するフレーム16とを有する。スクリーン本体12は、上述した剛性を有する拡散板10と、可撓性を有するフィルム状の拡散シート22とを有する。
フレーム16の鑑賞者側面16aには、可撓性を有する拡散シート22が張った状態で取り付けられている。このとき、拡散シート22は、フレーム16の外側方向に均一なテンション(張力)が付与された状態で取り付けられている。なお、本実施形態においてはフレーム16の背面側には拡散板10又は拡散シート22が貼り付けられておらず、フレーム16の背面側は開放された状態となっている。
可撓性を有する拡散シート22の鑑賞者側には、拡散シート22と一定の間隔Dを空けて剛性を有する拡散板10が配置されている。拡散板10は、拡散シート22の鑑賞者側の4箇所の角部に設けられたスペーサ26を介して拡散板10に取り付けられている。このように、拡散シート22と拡散板10とを離間して配置することにより、拡散シート22に付与された外乱振動が、剛性を有する拡散板10によって減衰されないようになっている。
本実施形態によれば、上記第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。即ち、拡散シート22がフレーム16に張った状態で取り付けられているため、この拡散シート22に外乱振動が付与されると、拡散シート22は拡散シート22の面に直交する方向(z方向)に振動する。従って、干渉縞が積分平均化され、シンチレーションを低減させることができる。
なお、本実施形態においては、スクリーン20を拡散シート22と拡散板10との2層構造としたが、これに限定されることはない。例えば、拡散シート22の拡散機能が高い場合には、拡散シート22の一層からスクリーン20を構成することも可能である。
[第4の実施の形態]
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
上記実施形態では、スクリーン本体を拡散板と拡散シートとにより構成していた。これに対し、本実施形態では、スクリーン本体をさらに複数の層により構成する点において異なる。なお、その他のリアプロジェクタの構成は、上記第1実施形態と同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
上記実施形態では、スクリーン本体を拡散板と拡散シートとにより構成していた。これに対し、本実施形態では、スクリーン本体をさらに複数の層により構成する点において異なる。なお、その他のリアプロジェクタの構成は、上記第1実施形態と同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図8は、スクリーン本体12を複数の拡散機能を有する層から構成した場合の概略構成を示す断面図である。
図8に示すように、スクリーン本体12は、上述した拡散板10及び拡散シート22(図示省略)に加えて、像を圧縮(集光)するレンチキュラーレンズ42と、スクリーン20に投射される光を平行光に変換するフレネルレンズ40とを有する。これらの層は、投射される投射光の光軸L上に、鑑賞者側から拡散板10、レンチキュラーレンズ42、及びフレネルレンズ40の順に配置されている。また、拡散板10の鑑賞者側の面にはハードコート層46が貼り貼り付けられている。レンチキュラーレンズ42の鑑賞者側の面にはブラックマスク44が格子状に形成されている。
このように、上記第1〜第3実施形態において、スクリーン本体12の拡散板10及び拡散シート22にレンチキュラーレンズ42とフレネルレンズ40とを加えた構成としても良い。
図8に示すように、スクリーン本体12は、上述した拡散板10及び拡散シート22(図示省略)に加えて、像を圧縮(集光)するレンチキュラーレンズ42と、スクリーン20に投射される光を平行光に変換するフレネルレンズ40とを有する。これらの層は、投射される投射光の光軸L上に、鑑賞者側から拡散板10、レンチキュラーレンズ42、及びフレネルレンズ40の順に配置されている。また、拡散板10の鑑賞者側の面にはハードコート層46が貼り貼り付けられている。レンチキュラーレンズ42の鑑賞者側の面にはブラックマスク44が格子状に形成されている。
このように、上記第1〜第3実施形態において、スクリーン本体12の拡散板10及び拡散シート22にレンチキュラーレンズ42とフレネルレンズ40とを加えた構成としても良い。
本実施形態によれば、複数の拡散機能を有する層10,22,40,42が設けられるため、拡散板10又は拡散シート22が振動すると、複数の拡散機能を有する層10,22,40,42の位置が相対的に変化する。これにより、干渉縞のパターンが変化するため、拡散板10を1層、又は拡散板10と拡散シート22の2層とした場合と比較して、鑑賞者の眼の残像効果によって干渉縞が積分平均化され、より効率的にシンチレーションを低減させることができる。
[第5の実施の形態]
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態は、リアプロジェクタの構成として光変調素子ではなく走査部を用いる点において異なる。なお、その他スクリーンの構成は、上記第1実施形態と同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態は、リアプロジェクタの構成として光変調素子ではなく走査部を用いる点において異なる。なお、その他スクリーンの構成は、上記第1実施形態と同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図9は、リアプロジェクタ120の概略構成を示す断面図である。
本実施形態のリアプロジェクタ120は、図9に示すように、レーザ光を射出する光源102と、コリメート光学系104とビーム整形光学系105とを含むレンズ光学系103と、入射されたレーザ光を2次元方向に走査するスキャナ82と、走査された光を拡大投射する投射レンズ108と、投射された光をスクリーン120に向けて反射する反射ミラー109とを備えている。光源102は、赤色のレーザ光を射出する赤色レーザダイオード102Rと、緑色のレーザ光を射出する緑色レーザダイオード102Gと、青色のレーザ光を射出する青色レーザダイオード102Bとを有する。
本実施形態のリアプロジェクタ120は、図9に示すように、レーザ光を射出する光源102と、コリメート光学系104とビーム整形光学系105とを含むレンズ光学系103と、入射されたレーザ光を2次元方向に走査するスキャナ82と、走査された光を拡大投射する投射レンズ108と、投射された光をスクリーン120に向けて反射する反射ミラー109とを備えている。光源102は、赤色のレーザ光を射出する赤色レーザダイオード102Rと、緑色のレーザ光を射出する緑色レーザダイオード102Gと、青色のレーザ光を射出する青色レーザダイオード102Bとを有する。
レーザダイオード102R,102G,102Bから出射されたレーザ光は、レンズ光学系103を介してスキャナ82に入射する。入射したレーザ光は、スキャナ82により2次元方向にスキャン(走査)され、投射レンズ108、反射ミラー109を介してスクリーン20に投射される。このようにして、本実施形態のリアプロジェクタ120−は、光源102から射出されたレーザ光をスキャナ82によりスクリーン20上で光を走査させることにより画像を形成するようになっている。
本実施形態のようにレーザ光源を用いたスキャン型のリアプロジェクタ120においても、スクリーン20が弾性部材14を介してフレーム16に振動可能に取り付けられているため、上記実施形態と同様の作用効果が得られ、効果的にシンチレーションを低減させることができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、スクリーン20は上記実施形態で説明した構成に限定されることはなく、上述した第1実施形態と第2実施形態又は第3実施形態とを組み合わせた構成としても良い。
また、上記実施形態においては、上記構成を有するスクリーン20をリアプロジェクタ120に採用したが、フロント投射型プロジェクタのスクリーンに採用することも可能である。
さらに、上記実施形態では、光変調素子として透過型の液晶ライトバルブを用いた例を示したが、反射型の液晶ライトバルブ、および、微小ミラーアレイデバイスを光変調素子として用いることができる。その際には、投射光学系の構成は適宜変更される。
例えば、スクリーン20は上記実施形態で説明した構成に限定されることはなく、上述した第1実施形態と第2実施形態又は第3実施形態とを組み合わせた構成としても良い。
また、上記実施形態においては、上記構成を有するスクリーン20をリアプロジェクタ120に採用したが、フロント投射型プロジェクタのスクリーンに採用することも可能である。
さらに、上記実施形態では、光変調素子として透過型の液晶ライトバルブを用いた例を示したが、反射型の液晶ライトバルブ、および、微小ミラーアレイデバイスを光変調素子として用いることができる。その際には、投射光学系の構成は適宜変更される。
10…拡散板(拡散層)、 12…スクリーン本体、 14…ゴム材(支持部材)、 16…フレーム(枠部)、 20…スクリーン、 22…拡散シート(拡散層)、 40…フレネルレンズ、 42…レンチキュラーレンズ、 74…スクリーン、 120…リアプロジェクタ、 H…空間
Claims (11)
- 拡散層を有するスクリーン本体と、
前記拡散層の外周に沿って支持部材を介して設けられた枠部とを有し、
前記拡散層が前記支持部材により前記拡散層の面に交差する方向に振動可能に前記枠部に取り付けられていることを特徴とするスクリーン。 - 前記スクリーン本体が前記拡散層を複数有し、
前記複数の拡散層のうち少なくとも2層以上の前記拡散層が、前記支持部材を介して前記拡散層の面に交差する方向に振動可能に前記枠部に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン。 - 前記スクリーン本体が前記拡散層を複数有し、
前記複数の拡散層のうち1層の前記拡散層が、前記支持部材を介して前記拡散層の面に交差する方向に振動可能に前記枠部に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン。 - 前記支持部材が弾性材料からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のスクリーン。
- 可撓性を有する拡散層を有するスクリーン本体と、
前記拡散層の外周に沿って設けられた枠部とを有し、
前記可撓性を有する拡散層が、前記拡散層の面に交差する方向に振動可能に前記枠部に張った状態で取り付けられていることを特徴とするスクリーン。 - 前記可撓性を有する拡散層と異なる拡散層が、前記可撓性を有する拡散層と離間して前記枠部に取り付けられ、
前記枠部に囲まれた空間が、前記枠部に取り付けられた前記拡散層によって密閉されていることを特徴とする請求項5に記載のスクリーン。 - 前記異なる拡散層が可撓性を有することを特徴とする請求項6に記載のスクリーン。
- 前記可撓性を有する拡散層が、前記拡散層の面内の全ての方向に均一な張力で前記枠部に取り付けられていることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載のスクリーン。
- 前記可撓性を有する拡散層が、前記スクリーン本体の外面側に配置されていることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載のスクリーン。
- 光を射出する光源と、
前記光源から射出された光を変調する光変調素子と、
前記光変調素子により変調された光が投射される前記請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のスクリーンと、
を備えることを特徴とするリアプロジェクタ。 - 光を射出する光源と、
前記請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のスクリーンと、
前記スクリーン上で前記光源から射出された光を走査する走査部と、
を備えることを特徴とする画像表示装置。
Priority Applications (1)
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JP2006113450A JP2007286347A (ja) | 2006-04-17 | 2006-04-17 | スクリーン、リアプロジェクタ及び画像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006113450A JP2007286347A (ja) | 2006-04-17 | 2006-04-17 | スクリーン、リアプロジェクタ及び画像表示装置 |
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Family Applications (1)
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JP2006113450A Withdrawn JP2007286347A (ja) | 2006-04-17 | 2006-04-17 | スクリーン、リアプロジェクタ及び画像表示装置 |
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Country | Link |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2006
- 2006-04-17 JP JP2006113450A patent/JP2007286347A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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