JP2007285950A - 発熱抵抗体式空気流量測定装置 - Google Patents

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【課題】発熱抵抗体式空気流量測定装置の計測精度の確保と塵付着による特性変化量の低減が目的であり、特にPCVやEGR等から生じるオイル成分の付着を低減し、発熱抵抗体式空気流量測定装置の特性変化量を最小限に抑える事を目的とする。
【解決手段】発熱抵抗体の吸入空気に対する加熱温度を230℃〜290℃に設定した。これによりオイルが飛散した時でも短時間でオイルは蒸発する。また、ON/OFF繰り返し試験等の信頼性の面でも長期間精度を保証する事が可能となる。
【選択図】図11

Description

本発明は自動車用の内燃機関に吸入される空気流量を測定するために用いられる発熱抵抗体式空気流量測定装置に関し、特にディーゼル車において吸気管内に空気と一緒に吸入される塵等による空気流量計測誤差の低減に関する発明である。
内燃機関用の流量測定技術としては発熱抵抗体式空気流量測定装置が知られている。これは発熱抵抗体の奪われる熱量が流入流量に対し相関関係があることを利用したものであり、エンジンの燃焼制御で必要となる質量流量を直接測定出来るため特に自動車の空燃比制御用の流量計として広く使われている。
塵による特性変化を抑えるための手法として特許文献1では、発熱抵抗体の上流側に迂回部を設け、遠心力により塵と空気を分離させる通路が公知技術として知られている。
また、本発明の構成に近い公知技術として特許文献2がある。これは、発熱抵抗体の表面に接触した液滴が膜沸騰で蒸発消滅する温度かそれ以上の温度に設定するものであり、具体的な発熱抵抗体の加熱温度として300℃以上との記載がある。
特開2004−37131号公報 特開2003−337056号公報
発熱抵抗体式空気流量測定装置は車輌の吸気ダクトの一部に装着され、吸入空気流量を測定する役割を持つ。車輌の吸気ダクトは通常、アクセルペダルに連動して吸入空気流量が増減し、アクセルの踏み込み量が増加するとダクト内へ吸入される空気流量も増加する。吸入空気量が増加すると空気だけでなく、空気中に浮遊するダストや、前を走行する車輌のタイヤでまき上げられた塵等も空気と一緒にエンジンに吸入されてしまう。発熱抵抗体は加熱されているため、一般的には塵は付着し難いとされているが、塵の種類と飛来量によっては経年的には少しずつではあるが塵が付着してしまう。発熱抵抗体式空気流量測定装置の流量検出部である発熱抵抗体部に塵が付着すると、塵がコーティング状態となり、発熱抵抗体からの空気への放熱量が初期状態と比べて変化してしまう。この放熱量の変化量が発熱抵抗体式空気流量測定装置の計測誤差となってしまう。
塵等はエアクリーナ内のエアフィルタで捕獲する事は可能であるが、塵の大きさによってはエアフィルタを通過してエンジン内へ入り込んでしまう。エアフィルタで捕獲できる塵の粒子径は一般的には約10μm程度であるとされており、それ以下の粒子径では容易にエアフィルタを通過してしまう。また、エアクリーナの外気以外にも特にディーゼルエンジンにおいては燃焼時に発生するカーボン等も発熱抵抗体への付着部質の一つである。更に、エンジンの吸気ダクト内には吸入空気だけでなくPCV(Positive Crankcase
Ventilation:ブローバイガス還流装置)や、EGR(Exhaust Gas Recirculation:排出ガス再循環システム)等から排出されるオイル成分も存在する。このオイル成分が存在するとオイル成分が粘着成分となり、前記した塵やカーボン等を付着し易くさせてしまう。
特に今後、排ガス規制の進むディーゼル車においては、燃焼を最適に制御するために空気流量の高精度計測が必須となってきている。このため、発熱抵抗体式空気流量測定装置の塵付着による計測誤差低減のために、発熱抵抗体へのオイル成分の付着を防止する必要性がある。
本課題に対応するため、本発明では発熱抵抗体の加熱温度に着目した。つまり、オイルが発熱抵抗体に付着し難い温度に設定する事が解決方法の一つとなる。加熱温度が低いとオイルは発熱抵抗体に残ったままとなり、そこへ塵が飛来するとオイルが塵を簡単にトラップさせてしまい発熱抵抗体の計測誤差を助長させてしまう。そのため、発熱抵抗体を高温に加熱させてオイルが飛来した際に瞬時に蒸発させて発熱抵抗体への付着を防止すれば発熱抵抗体への塵の付着を大幅に抑える事が可能である。
但し、発熱抵抗体をむやみに高温に加熱する事は発熱抵抗体の信頼性を低くする可能性が高く、充分な検討が必要となる。例えば薄膜抵抗体を使った発熱抵抗体では薄膜の基体への密着力や、薄膜同士の密着力の信頼性は温度により大きく左右される。つまり、加熱温度が低いと充分な密着力が得られるが、加熱温度が高くなると短時間で密着力が弱まり、抵抗値が変化してしまう。このため、長期間に渡り使用する際の薄膜の発熱抵抗体では加熱温度は100℃〜150℃が限界でありそれ以上の加熱温度では抵抗値が短時間に経時変化してしまうのである。
これに対して、例えばアルミナ等により造られたボビン状の基体に白金線を巻線し、更に腐食防止のためにガラス材等により白金線をコートした発熱抵抗体では加熱温度を薄膜と比べ容易に上げる事が可能である。これは、白金線では前記したような密着力の低下が無いためであり、かなりの温度まで抵抗体の温度を上げる事が可能となる。
しかし、発熱抵抗体の放熱量の変化は抵抗値だけの変化では無い。一例をあげれば前記したガラス材等のコートの劣化も発熱抵抗体の放熱量の経時劣化の原因となる。例えば、発熱抵抗体への電源通電のON/OFFを繰り返すと、ガラスは膨張/収縮を繰り返し、ガラス表面に亀裂等を生じさせる原因となる。このようなガラス表面の亀裂は発熱抵抗体の放熱表面積を変えてしまうため、このような場合も発熱抵抗体の放熱量は変化してしまい、その結果、出力特性が経時劣化をしてしまうのである。一般的には自動車用の空気流量計の場合には、自動車の車両としての寿命で考えるとON/OFF回数は数万回の耐久性が必要となる。
よって、発熱抵抗体式空気流量測定装置の経時劣化防止のためには、上記したような、アルミナ等により造られたボビン状の基体に白金線を巻線し、更に腐食防止のためにガラス材等により白金線をコートした発熱抵抗体の加熱温度を信頼性に影響を及ぼさない程度まで高温にする事が必要となる。
現在、地球温暖化等、世界的に環境に関して目が向けられている。特に、低燃費ではあるが排ガスの面で敬遠されているディーゼルエンジンで排ガス規制に対応するためには、高精度な空気流量計測を長期間に渡って保つことが必須な技術課題である。前記の構成により、発熱抵抗体へのオイル成分の付着を大幅に低減する事が可能となり、発熱抵抗体式空気流量測定装置の経年による特性変化量を低減する事が可能となる。これにより、長期間に渡り吸入空気量計測の高精度が可能となり、低燃費でありながら且つ、排出ガスのクリーンなエンジン制御システムを有するディーゼル車を市場に送り込むことが可能となる。
本発明は自動車用であり、特にディーゼル車に用いられエンジンに吸入される空気流量を測定するために用いられる発熱抵抗体式空気流量測定装置において、長期間に渡り吸入空気量を高精度に保つ発熱抵抗体式空気流量計測方法として考案したものである。
本発明の実施例を以下の図面に従い詳細に説明する。
まず、最初に発熱抵抗体式空気流量測定装置の動作原理について説明する。図2は発熱抵抗体式空気流量測定装置の概略構成回路図である。発熱抵抗体式空気流量測定装置の駆動回路1は大きく分けてブリッジ回路とフィードバック回路から成り立っている。吸入空気流量測定を行うための発熱抵抗体3RH,吸入空気温度を補償するための感温抵抗体
4RC及びR10,R11でブリッジ回路を組み、オペアンプOP1を使いフィードバックをかけながら発熱抵抗体3RHと感温抵抗体4RCの間に一定温度差を保つように発熱抵抗体3RHに加熱電流Ihを流して空気流量に応じた出力信号V2を出力する。つまり流速の速い場合には発熱抵抗体3RHから奪われる熱量が多いため加熱電流Ihを多く流す。これに対して流速の遅い場合には発熱抵抗体Rhから奪われる熱量が少ないため加熱電流も少なくてすむのである。
図8は発熱抵抗式空気流量計の一例を示す横断面であり、図9はその上流(左側)から見た外観図である。
発熱抵抗体式空気流量測定装置の構成部品としては駆動回路を構成する回路基板2を内蔵するハウジング部材1及び非導電性部材により形成される副空気通路構成部材10等があり、副空気通路構成部材10の中には空気流量検出のための発熱抵抗体3,吸入空気温度を補償するための感温抵抗体4が導電性部材により構成された支持体5を介して回路基板2と電気的に接続されるように配置され、ハウジング,回路基板,副空気通路,発熱抵抗体,感温抵抗体等、これらを発熱抵抗体式空気流量測定装置の一体のモジュールとして構成されている。また、吸気管路を構成する主空気構成部材20の壁面には穴25があけられており、この穴25より前記発熱抵抗体式空気流量測定装置の副空気通路部分を外部より挿入して副空気通路構成部材の壁面とハウジング部材1とをネジ7等で機械的強度を保つように固定されている。また、副空気通路構成部材10と主空気通路構成部材の間にシール材6を取り付けて、吸気管内外との気密性を保っている。
副空気通路内に設置される発熱抵抗体3RHは例えば図3のような形状であり、アルミナ等の耐熱絶縁材で構成された筒状のボビンに白金線等を巻線したり、或いは白金膜を蒸着し、両端を導電性部材により構成されるリード材と支持材を介して、電気的導通を取ると同時に機械的な固定を行う。また、白金線等の上にはガラス材等によりコーティングを施し、耐腐食性の向上を図ると同時に、表面の凹凸を無くして塵等の異物の付着を最小限に抑える工夫が取られている。
次に発熱抵抗体の汚損時の特性変化について説明する。図3に示したようなボビン状の発熱抵抗体の場合には、空気の当たる正面が最も発熱が促進され、特に高流速時にはこの正面での発熱が支配的となる。一方で図4に示すA点では空気の流れがよどんでしまうため、空気の流れによるせん断力が最も弱い位置であり、塵が付着し易い場所でもある。つまり、吸入空気中に塵等が入り込み、図示A点に付着するとA点を基点としてその周囲にも塵が積もり最終的には三角状の山形に塵が付着してしまう。このため、最も発熱量が多い部分が塵で覆われてしまうため、発熱量が減少してしまい特性変化量としてはマイナスの特性変化を示すのである。これを横軸を流速として、縦軸を特性変化量とすると図1に示すように高流速ほどマイナスとなる右下がりの特性変化を示し、実際の空気量に対して少ない空気量であると検出するのである。このため、内燃機関でこの現象が生じると、実際の空気量に対して、少ない燃料を噴射する事となり空燃比が薄くなり、燃焼温度が高くなって最悪の場合にはエンジンの焼付け等の不具合を起こしてしまうのである。
次に、発熱抵抗体にオイルが付着した際の蒸発時間について図5を使い説明する。図5の横軸は発熱抵抗体の加熱温度、縦軸は発熱抵抗体にオイルを付着させた時の蒸発するまでに要する時間を表したグラフである。オイルは3種類のエンジンオイルを使用して実験を行った。蒸発に要する時間は、発熱抵抗体にオイルを一滴垂らして、発熱抵抗体表面からオイルが蒸発してオイル分が完全に無くなるまでの時間を表している。実際の内燃機関ではオイルは細かなミスト状に飛散してくるため、一滴という量は実際にはかなり多い量ではあるが、今回は蒸発時間の比較のため一滴分のデータを表している。本評価結果より、オイルは低温では蒸発量は非常に少なく、200℃でも2分以上の時間を要してしまう。これに対して、発熱抵抗体の加熱温度を250℃にすると急激に蒸発時間は短くなりオイルはほぼ瞬時に蒸発してしまい、200℃の時と比べ、1/10以下の時間で蒸発してしまう。更に、加熱温度を300℃とすると蒸発時間は更に短くはなるが200℃→250℃の時ほど急激に蒸発時間が短くなるということはない。本実験結果より発熱抵抗体の加熱温度はおおよそ230℃以上であれば蒸発時間に大きな差は無くオイルの付着している時間を大幅に短くする事が可能となるのである。
このオイルの付着時間を短くする事は発熱抵抗体式空気流量測定装置の汚損に対して非常に有利になる。つまり、オイルは粘着性があるためオイル成分が発熱抵抗体の表面にオイル成分が残ると、塵やカーボン等の汚損物が付着し易くなってしまう。一度付着物が着いてしまうと、オイル成分が蒸発しても、付着物はそのまま残ってしまうため、前記したような発熱抵抗体の汚損による特性変化が生じ易くなってしまうのである。よって、前記した発熱抵抗体の加熱温度を230℃以上に設定する事は発熱抵抗体式空気流量測定装置の汚損性に対して非常に優位に働く事になる。
次に、発熱抵抗体への通電ON/OFFを繰り返し与えた時の発熱抵抗体の特性変化について説明する。自動車用の発熱抵抗体式空気流量測定装置は自動車の寿命に応じた製品寿命を必要とされ、15年程度の製品寿命を要求される。よって、例えばエンジンのON/OFFを20回/日程度行うと仮定すると、20回/日×365日/年×15年=
109500回となり、約11万回ON/OFFが繰り返される事になる。発熱抵抗体は前記したとおり、ボビン状の基体に白金を巻線し、それをガラス等でコートしている。このため、発熱抵抗体への通電を繰り返すと、発熱抵抗体が加熱と冷却を繰り返すため、その結果、発熱抵抗体が膨張/収縮を繰り返す事になる。この膨張/収縮は発熱抵抗体の構造体の耐久性の悪化要因となる。特にコート材として使うガラスへダメージを大きく与えてしまい、場合によってはガラスに亀裂等が生じてしまう事がある。このガラスへ亀裂が生じてしまうと亀裂により発熱抵抗体の放熱表面積が変化してしまい、発熱抵抗体式空気流量測定装置の特性変化の原因となってしまうのである。この膨張/収縮は発熱抵抗体の加熱温度が高いほどこの膨張と収縮の差は大きくなり、加熱温度を高くする際にはこの
ON/OFF繰り返しによる特性変化に注意が必要となる。
図6に示したグラフは、横軸に発熱抵抗体式空気流量測定装置への通電のON/OFFを繰り返した回数であり、縦軸は初期値を基準とした発熱抵抗体式空気流量測定装置の特性変化量を表したグラフである。加熱温度を200℃,250℃,300℃の3つで評価を行った。結果として、発熱抵抗体の加熱温度を高くすると、繰り返し回数に応じた特性変化量が大きくなる事を確認した。また、発熱抵抗体式空気流量測定装置の耐久性を考慮した特性変化の許容値(約3%程度)と、前記した発熱抵抗体式空気流量測定装置として必要なON/OFFである11万回を比べてみると、加熱温度200℃と、250℃ではON/OFF回数が11万回でも特性変化量は、許容値の範囲内に収まる。これに対し、加熱温度を300℃にすると、11万回より少ない回数で特性変化の許容値を超えてしまう。つまり、加熱温度を300℃とすると発熱抵抗体式空気流量測定装置としての製品寿命の間の特性変化を許容値内に収める事が困難であり、耐久性に課題を残す事となるのである。更に、図6に示した検討結果を横軸に加熱温度、縦軸にON/OFF回数11万回での特性変化量で表したグラフを図7に示す。本結果より、発熱抵抗体式空気流量測定装置としての許容特性変化量の3%を越える加熱温度は約290℃である。このため、ON/OFF繰り返し耐久より発熱抵抗体の加熱温度は290℃以下である事が必要となる。
よって、図5に示したオイル蒸発時間と、図6に示したON/OFF繰り返し試験による特性変化を考慮すると、発熱抵抗体の加熱温度は約230〜290℃程度が望ましい結果といえる。
次に本発明の具体的な副空気通路と発熱抵抗体の設置位置について図11を使い説明する。主空気通路構成部材100にて構成される主空気通路101内に配置された副空気通路120は副空気通路構成部材102により形成され、副空気通路入口121,曲り通路122,曲り下流直線部123,副空気通路出口124から構成される。また、曲り通路122は主空気通路下流側から上流側へほぼ180°迂回する形となっており、迂回部では最も下流側となる場所が曲り通路の頂点125となる。流量計測部である発熱抵抗体
110は曲り通路の曲り終端または、曲り下流直線部123の始点近傍の位置に設置されており、リード材111と一体で支持材103を介して駆動回路(図示せず)と電気的に接続されている。本来であれば駆動回路の一部を構成する感温抵抗体も図示すべきであるが、今回の発明には感温抵抗体の位置には特に重要視しないため、発熱抵抗体近傍に有れば良いとして今回の図示には省略した。オイル付着に関しては前記したとおり加熱温度を約250℃とする事でオイルの付着量を大幅に低減できる。しかし、塵やカーボン等の付着物を低減するためには、通路による工夫が必要となる。このため、図10に示したような発熱抵抗体の上流側に迂回する通路構造を設け、付着物を遠心力を使い遠心分離する事が望ましい構造である。よって、遠心分離構造の副空気通路内に約250℃に加熱した発熱抵抗体を設置する事が発熱抵抗体式空気流量測定装置の耐汚損性の向上に最も有利な構成になる。
最後に、図10を使いディーゼル車における電子燃料噴射方式に本発明品を適用した一実施例を示す。エアクリーナから吸入された吸入空気は、発熱抵抗式空気流量測定装置が設置されるダクト,ターボ,インタークーラを経由してエンジンに吸入される。発熱抵抗体式空気流量測定装置とエンジンの間にはエンジンのシリンダ内で発生するブローバイガスを吸気管に戻すためのPCV(ブローバイガス還流装置)と、排気に含まれるNox
(窒素酸化物)の低減のために排気の一部を吸気管に戻すEGR(排ガス還流装置)が接続されている。エンジンで燃焼した排ガスはターボ,DPF(ディーゼル微粒子除去装置),触媒を介して大気に排出される。
発熱抵抗式空気流量測定装置から出力される空気流量信号,温度センサからの吸入空気温度信号,アクセル開度センサから出力されるアクセル開度信号,エンジン回転速度計から出力されるエンジン回転速度信号等、これらを入力するコントロールユニット、これらの信号を逐次演算して最適な燃料噴射量を求め、その値を使ってインジェクタでの燃料噴射量を制御する。
自動車用としてのエンジン制御が主な使用用途になるが、船舶や発電機等のディーゼルエンジンを使った制御に対しても同様に利用が可能となる。
発熱抵抗体に汚損物が付着した際の特性変化を示すグラフ。 発熱抵抗体式空気流量測定装置の駆動回路略図。 発熱抵抗体の構造を示す。 発熱抵抗体への塵堆積を示す図。 発熱抵抗体の加熱温度とオイルの蒸発時間。 発熱抵抗体式空気流量測定装置のON/OFF繰り返し回数と特性変化。 ON/OFF繰り返し回数11万回における各加熱温度の特性変化量。 代表的な発熱抵抗体式空気流量測定装置横断面図。 図8を上流側から見た図。 発熱抵抗体式空気流量測定装置を使ったディーゼルエンジンのシステム概略図。 本発明の一実施例を示す発熱抵抗体式空気流量測定装置の副空気通路構成。
符号の説明
1…ハウジング構成部材、2…回路基板、3…第一の発熱抵抗体、4…感温抵抗体、5…導電性支持体、6…シール材、7…ネジ部材、10,102…副空気通路構成部材、
14,120…副空気通路、20,100…主空気通路構成部材、22,101…主空気通路、25…副空気通路挿入穴、103…支持材、110…発熱抵抗体、111…リード材、121…副空気通路入口、122…曲り通路、123…直管通路、124…副空気通路出口、125…曲り部頂点。

Claims (5)

  1. 抵抗体に電流を流して発熱させ、空気流量を測定する発熱抵抗体式空気流量測定装置において、
    抵抗体の加熱温度を略230〜290℃の範囲内に制御することを特徴とする発熱抵抗体式空気流量測定装置。
  2. 請求項1に記載の前記抵抗体は円柱状の基体に白金線を巻線して構成されていることを特徴とする発熱抵抗体式空気流量測定装置。
  3. 請求項1に記載の発熱抵抗体式空気流量測定装置において、副空気通路には少なくとも一つの曲り部を有しており、曲り部の頂点より下流に前記抵抗体を設置することを特徴とする発熱抵抗体式空気流量測定装置。
  4. 請求項1から請求項3に記載のいずれかの発熱抵抗体式空気流量測定装置を用いたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射システム。
  5. 請求項1から請求項3に記載のいずれかの発熱抵抗体式空気流量測定装置を用いたことを特徴とするディーゼル車における燃料噴射システム。
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